JP2006160764A - (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル}エチル水素サクシナート塩酸塩の結晶 - Google Patents
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル}エチル水素サクシナート塩酸塩の結晶 Download PDFInfo
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Abstract
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の新規な結晶を提供すること。
【解決手段】
粉末X線回折スペクトルにおける特定の回折ピーク、示差走査熱量測定における特定の吸熱ピーク、固体13C−NMRスペクトルにおける特定のピーク及び赤外吸収スペクトルにおける特定のピークから選ばれる少なくとも1種の物理化学的性質により特徴付けられる、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のII形結晶及びI形結晶。
【選択図】なし
Description
1. 下記(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1種の物理化学的性質により特徴付けられる(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶。
(1)粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.1°、11.0±0.1°及び19.15±0.1°から選ばれる少なくとも1つに回折ピークを有する。
(2)示差走査熱量測定において、約157℃付近に吸熱ピークを有する。
(3)固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5及び110.4±0.5ppmから選ばれる少なくとも1つにピークを有する。
(4)赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する。
2. 上記(1)〜(4)から選ばれる少なくとも2種の物理化学的性質により特徴付けられる、上記1記載の結晶。
3. 上記(1)及び(2)の物理化学的性質により特徴付けられる、上記1又は2記載の結晶。
5. 粉末X線回折パターンにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)16.2±0.1°、19.7±0.1°、22.8±0.1°又は23.8±0.1°に回折ピークを有する、上記4記載の結晶。
6. 粉末X線回折パターンにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)16.2±0.1°、19.7±0.1°、22.8±0.1°及び23.8±0.1°に回折ピークを有する、上記4記載の結晶。
7. 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°のいずれにも回折ピークを有しない、上記1〜6のいずれかに記載の結晶。
8. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5及び110.4±0.5ppmにピークを有する、上記1又は2記載の結晶。
9. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、さらに、128.5±0.5、58.3±0.5又は37.3±0.5ppmにピークを有する、上記8記載の結晶。
10. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、さらに、128.5±0.5、58.3±0.5及び37.3±0.5ppmにピークを有する、上記8記載の結晶。
11. 赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1に吸収ピークを有する、上記1又は2記載の結晶。
12. 赤外吸収スペクトルにおいて、さらに、1725±2.0、1076±2.0又は1048±2.0cm−1に吸収ピークを有する、上記11記載の結晶。
13. 赤外吸収スペクトルにおいて、さらに、1725±2.0、1076±2.0及び1048±2.0cm−1に吸収ピークを有する、上記11記載の結晶。
14. 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.2°、11.0±0.2°及び19.15±0.2°から選ばれる少なくとも1つに回折ピークを有しており、赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶。
15. 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.2°、11.0±0.2°及び19.15±0.2°に回折ピークを有し、さらに、16.2±0.2°、19.7±0.2°、22.8±0.2°又は23.8±0.2°に回折ピークを有する、上記14記載の結晶。
16. 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.2°、11.0±0.2°及び19.15±0.2°に回折ピークを有し、さらに、16.2±0.2°、19.7±0.2°、22.8±0.2°及び23.8±0.2°に回折ピークを有する、上記14記載の結晶。
(5)粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°から選ばれる少なくとも1つに回折ピークを有する。
(6)示差走査熱量測定において、約152℃付近に吸熱ピークを有する。
(7)固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5及び106.3±0.5ppmから選ばれる少なくとも1つにピークを有する。
(8)赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する。
18. 上記(5)〜(8)のうちの少なくとも2種の物理化学的性質により特徴付けられる、上記17記載の結晶。
19. 上記(5)及び(6)の物理化学的性質により特徴付けられる、上記17又は18記載の結晶。
21. 粉末X線回折スペクトルにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、12.8±0.1°、13.0±0.1°、18.1±0.1°又は24.1±0.1°に回折ピークを有する、上記20記載の結晶。
22. 粉末X線回折スペクトルにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、12.8±0.1°、13.0±0.1°、18.1±0.1°及び24.1±0.1°に回折ピークを有する、上記20記載の結晶。
23. 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピークを有する、上記17〜19のいずれかに記載の結晶。
24. 粉末X線回折パターンにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)12.8±0.1°又は13.0±0.1°に回折ピークを有する、上記23記載の結晶。
25. 粉末X線回折パターンにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)12.8±0.1°及び13.0±0.1°に回折ピークを有する、上記23記載の結晶。
26. 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)11.0±0.1°及び19.15±0.1°のいずれにも回折ピークを有しない、上記17〜25のいずれかに記載の結晶。
27. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5及び106.3±0.5ppmにピークを有する、上記17又は18記載の結晶。
28. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、さらに、145.0±0.5又は129.7±0.5ppmにピークを有する、上記27記載の結晶。
29. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、さらに、145.0±0.5及び129.7±0.5ppmにピークを有する、上記27記載の結晶。
30. 赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1に吸収ピークを有する、上記17又は18記載の結晶。
31. 赤外吸収スペクトルにおいて、さらに、3021±2.0、1729±2.0、1195±2.0、1152±2.0又は918±2.0cm−1に吸収ピークを有する、上記30記載の結晶。
32. 赤外吸収スペクトルにおいて、さらに、3021±2.0、1729±2.0、1195±2.0、1152±2.0及び918±2.0cm−1に吸収ピークを有する、上記30記載の結晶。
34. 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)10.7±0.2°及び16.5±0.2°に回折ピークを有し、さらに9.3±0.2°、12.8±0.2°又は13.0±0.2°に回折ピークを有する、上記33記載の結晶。
35. 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)10.7±0.2°及び16.5±0.2°に回折ピークを有し、さらに9.3±0.2°、12.8±0.2°、13.0±0.2°、18.1±0.2°及び24.1±0.2°に回折ピークを有する、上記33記載の結晶。
37. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症の予防及び/又は治療剤。
38. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の虚血性症状の改善剤。
39. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する間歇性跛行の改善剤。
40. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する虚血性脳血管障害における血栓・塞栓形成の抑制剤。
41. 虚血性脳血管障害が一過性脳虚血発作及び/又は脳梗塞である、上記40記載の血栓・塞栓形成の抑制剤。
42. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する帯状疱疹後神経痛に伴う疼痛の軽減剤。
44. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を使用する、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のII形結晶の製造方法。
45. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を結晶転移温度から160℃までのいずれかの温度で撹拌する工程を含む、上記44記載の製造方法。
46. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒存在下、結晶転移温度から溶媒の沸点までのいずれかの温度で撹拌する工程を含む、上記44記載の製造方法。
47. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を結晶転移温度から160℃までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む、上記44記載の製造方法。
48. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒存在下、結晶転移温度から溶媒の沸点までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む、上記44記載の製造方法。
49. 結晶転移温度が20℃から40℃である、上記45〜48のいずれかに記載の製造方法。
50. II形結晶が上記1〜16のいずれかに記載の結晶である、上記43〜49のいずれかに記載の製造方法。
52. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を使用する、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のI形結晶の製造方法。
53. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を−10℃から結晶転移温度までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む、上記52記載の製造方法。
54. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒存在下、該溶媒の凝固点から結晶転移温度までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む、上記52記載の製造方法。
55. 溶媒が水である、上記54記載の製造方法。
56. 結晶転移温度が20℃から40℃である、上記53〜55のいずれかに記載の製造方法。
57. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナートの溶液に塩化水素を吹き込む工程を含む、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のI形結晶の製造方法。
58. I形結晶が上記17〜35のいずれかに記載の結晶である、上記51〜57のいずれかに記載の製造方法。
60. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶と、上記17〜35のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症の予防及び/又は治療剤。
61. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶と、上記17〜35のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の虚血性症状の改善剤。
62. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶と、上記17〜35のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する間歇性跛行の改善剤。
63. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶と、上記17〜35のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する虚血性脳血管障害における血栓・塞栓形成の抑制剤。
64. 虚血性脳血管障害が一過性脳虚血発作及び/又は脳梗塞である、上記63記載の血栓・塞栓形成の抑制剤。
65. 上記1〜16のいずれかに記載の結晶と、上記17〜35のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する帯状疱疹後神経痛に伴う疼痛の軽減剤。
72. 粉末X線回折スペクトルが図1に示すパターンを有し、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°のいずれにも回折ピークを有しない、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のII形結晶。
73. 粉末X線回折スペクトルが図2に示すパターンを有する、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のI形結晶。
74. 粉末X線回折スペクトルが図1に示すパターンを有し、ブラッグ角(2θ)11.0±0.1°及び19.15±0.1°のいずれにも回折ピークを有しない、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のI形結晶。
102. 下記の物理化学的性質のいずれかで特徴付けられる上記101に記載の結晶。
(1)粉末X線回折パターンにおいて、9.5±0.1°、11.0±0.1°又は19.2±0.1°に回折ピーク(2θ)を有する;
(2)示差走査熱量測定において、約157℃付近に吸熱ピークを有する;
(3)固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5又は110.4±0.5ppmのケミカルシフトのピークを有する;及び/又は、
(4)赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0又は792±2.0cm−1に吸収ピークを有する。
104. 粉末X線回折パターンにおいて、9.5±0.1°、11.0±0.1°及び19.2±0.1°に回折ピーク(2θ)を有する上記102に記載の結晶。
105. 粉末X線回折パターンにおいて、9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°のいずれにも回折ピーク(2θ)を認めない上記102に記載の結晶。
106. 粉末X線回折パターンにおいて、9.5±0.1°、11.0±0.1°及び19.2±0.1°に回折ピーク(2θ)を有し、さらに、16.2±0.1°、19.7±0.1°、22.8±0.1°又は23.8±0.1°のいずれかに回折ピーク(2θ)を有する上記102に記載の結晶。
107. 粉末X線回折パターンにおいて、9.5±0.2°、11.0±0.2°及び19.2±0.2°に回折ピーク(2θ)を有し、さらに、16.2±0.2°、19.7±0.2°、22.8±0.2°又は23.8±0.2°のいずれかに回折ピーク(2θ)を有し、赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0又は792±2.0cm−1に吸収ピークを有する上記102に記載の結晶。
109. 図4に示す示差走査熱量測定における特徴的熱分析パターンを有する上記102に記載の結晶。
110. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5及び110.4±0.5ppmのケミカルシフトのピークを有する上記102に記載の結晶。
111. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5及び110.4±0.5ppmのケミカルシフトのピークを有し、さらに128.5±0.5、58.3±0.5又は37.3±0.5ppmのいずれかにケミカルシフトのピークを有する上記102に記載の結晶。
112. 図7に示す固体13C−NMRスペクトルにおけるケミカルシフトの特徴的ピークを有する上記102に記載の結晶。
113. 赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1に吸収ピークを有する上記102に記載の結晶。
114. 赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1に吸収ピークを有し、さらに1725±2.0、1076±2.0又は1048±2.0cm−1のいずれかに吸収ピークを有する上記102に記載の結晶。
115. 図10に示す赤外吸収スペクトルにおける特徴的ピークを示す上記102に記載の結晶。
(1)粉末X線回折パターンにおいて、9.3±0.1°、10.7±0.1°又は16.5±0.1°に回折ピーク(2θ)を有する;
(2)示差走査熱量測定において、約152℃付近に吸熱ピークを有する;
(3)固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5又は106.3±0.5ppmのケミカルシフトのピークを有する;及び/又は、
(4)赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0又は780±2.0cm−1に吸収ピークを有する。
118. 粉末X線回折パターンにおいて、10.7±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピーク(2θ)を有する上記116に記載の結晶。
119. 粉末X線回折パターンにおいて、10.7±0.2°及び16.5±0.2°に回折ピーク(2θ)を有し、さらに9.3±0.2°、12.8±0.2°又は13.0±0.2°のいずれかに回折ピーク(2θ)を有し、赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0又は780±2.0cm−1に吸収ピークを有する上記116に記載の結晶。
120. 粉末X線回折パターンにおいて、10.7±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピーク(2θ)を有し、さらに9.3±0.1°、12.8±0.1°、13.0±0.1°、18.1±0.1°又は24.1±0.1°のいずれかに回折ピーク(2θ)を有する上記116に記載の結晶。
121. 粉末X線回折パターンにおいて、10.7±0.2°及び16.5±0.2°に回折ピーク(2θ)を有し、さらに9.3±0.2°、12.8±0.2°、13.0±0.2°、18.1±0.2°又は24.1±0.2°のいずれかに回折ピーク(2θ)を有し、赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0又は780±2.0cm−1に吸収ピークを有する上記116に記載の結晶。
122. 粉末X線回折パターンにおいて、9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピーク(2θ)を有する上記116に記載の結晶。
123. 粉末X線回折パターンにおいて、9.3±0.1°、10.7±0.1°、12.8±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピーク(2θ)を有する上記116に記載の結晶。
124. 粉末X線回折パターンにおいて、9.3±0.1°、10.7±0.1°、13.0±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピーク(2θ)を有する上記116に記載の結晶。
125. 粉末X線回折パターンにおいて、9.3±0.1°、10.7±0.1°、12.8±0.1°、13.0±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピーク(2θ)を有する上記116に記載の結晶。
126. 粉末X線回折パターンにおいて、9.5±0.1°、11.0±0.1°及び19.2±0.1°のいずれにも回折ピーク(2θ)を認めない上記116に記載の結晶。
128. 図5に示す示差走査熱量測定における特徴的熱分析パターンを有する上記116に記載の結晶。
129. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5及び106.3±0.5ppmのケミカルシフトのピークを有する上記116に記載の結晶。
130. 固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5及び106.3±0.5ppmのケミカルシフトのピークを有し、さらに145.0±0.5又は129.7±0.5ppmのいずれかにケミカルシフトのピークを有する上記116に記載の結晶。
131. 図8に示す固体13C−NMRスペクトルにおけるケミカルシフトの特徴的ピークを有する上記116に記載の結晶。
132. 赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1に吸収ピークを有する上記116に記載の結晶。
133. 赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1に吸収ピークを有し、さらに3021±2.0、1729±2.0、1195±2.0、1152±2.0又は918±2.0cm−1に吸収ピークを有する上記116に記載の結晶。
134. 図11に示す赤外吸収スペクトルにおける特徴的ピークを示す上記116に記載の結晶。
136. 上記102から115のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症の予防及び/又は治療剤。
137. 上記102から115のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の虚血性症状の改善剤。
138. 上記102から115のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する間歇性跛行の改善剤。
139. 上記102から115のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する虚血性脳血管障害における血栓・塞栓形成の抑制剤。
140. 虚血性脳血管障害が、一過性脳虚血発作及び/又は脳梗塞である上記139に記載の血栓・塞栓形成の抑制剤。
141. 上記102から115のいずれかに記載の結晶を有効成分として含有する帯状疱疹後神経痛に伴う疼痛の軽減剤。
143. 上記102から115のいずれかに記載の結晶を種晶として使用する上記142に記載の結晶の製造方法。
144. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を結晶転移温度から160℃のいずれかの温度で撹拌する工程を含む上記142に記載の結晶の製造方法。
145. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を結晶転移温度から溶媒の沸点までのいずれかの温度で撹拌する工程を含む上記142に記載の結晶の製造方法。
146. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶解し、結晶転移温度から160℃のいずれかの温度で晶析させる工程を含む上記142に記載の結晶の製造方法。
147. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶解し、結晶転移温度から溶媒の沸点までの温度のいずれかの温度で晶析させる工程を含む上記142に記載の結晶の製造方法。
148. 結晶転移温度が20℃から40℃である上記144から147のいずれかに記載の結晶の製造方法。
149. 上記116から134のいずれかに記載の結晶の製造方法。
150. 上記116から134のいずれかに記載の結晶を種晶として使用する上記149に記載の結晶の製造方法。
151. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶解し、−10℃から結晶転移温度までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む上記149に記載の結晶の製造方法。
152. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶解し、溶媒の凝固点から結晶転移温度までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む上記149に記載の結晶の製造方法。
153. 結晶転移温度が20℃から40℃である上記151から154までのいずれかに記載の結晶の製造方法。
154. 溶媒が水である上記151又は152に記載の結晶の製造方法。
155. (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート溶液に塩化水素を吹き込む工程を含む上記151又は152に記載の結晶の製造方法。
先ず、本発明に係るII形結晶及びI形結晶について説明する。
本発明のII形結晶及びI形結晶は、下記式で表される(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶多形であり、両者は異なる物理化学的特徴を有する。ここで、結晶多形とは、同一化合物の複数の異なる結晶形態のうちの一つの結晶形態を意味する。
(1)粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.1°、11.0±0.1°及び19.15±0.1°から選ばれる少なくとも1つに回折ピークを有する。
(2)示差走査熱量測定において、約157℃付近に吸熱ピークを有する。
(3)固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5及び110.4±0.5ppmから選ばれる少なくとも1つにピークを有する。
(4)赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する。
II形結晶としては、少なくとも1種の上記物理化学的特徴を具備していればよく、好ましくは少なくとも上記(1)〜(4)のうちの2種以上、より好ましくは(1)及び(2)の物理化学的性質を具備しているものである。
(11)粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.1°、11.0±0.1°及び19.15±0.1°に回折ピークを有する。
(12)示差走査熱量測定において、約157℃付近にのみ吸熱ピークを有する。
(13)固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5及び110.4±0.5ppmにピークを有する。
(14)赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1に吸収ピークを有する。
(5)粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°から選ばれる少なくとも1つに回折ピークを有する。
(6)示差走査熱量測定において、約152℃付近に吸熱ピークを有する。
(7)固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5及び106.3±0.5ppmから選ばれる少なくとも1つにピークを有する。
(8)赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する。
I形結晶としては、少なくとも1種の上記物理化学的特徴を具備していればよく、好ましくは少なくとも上記(5)〜(8)のうちの2種以上、より好ましくは(5)及び(6)の物理化学的性質を具備しているものである。
(15)粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピークを有する。
(16)示差走査熱量測定において、約152℃付近にのみ吸熱ピークを有する。
(17)固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5及び106.3±0.5ppmにピークを有する。
(18)赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1に吸収ピークを有する。
X線源:Cu
フィルター:Ni
管電圧:40kV
管電流:300mA
発散スリット:1/2°
散乱スリット:1/2°
受光スリット:0.15mm
走査範囲:3〜40° 2θ
ステップ幅:0.02°
サンプリング時間:1.00秒
サンプル回転速度:60rpm
スキャンスピード:0.02°/sec
昇温速度:20℃/分
雰囲気:窒素 40mL/分
測定温度範囲:30〜200℃
プローブ:7.5mmφ CP/MAS用プローブ
13C観測周波数:100MHz
MAS回転数:5.0〜5.8kHz
1Hデカップリング周波数:50kHz
1H90°パルス幅:5.0マイクロ秒
コンタクトタイム:3ミリ秒
繰り返し時間:20秒
積算回数:1000〜100000回
測定方法:KCl錠剤法
測定範囲:4000〜400cm−1
分解能:2.00cm−1
スキャン回数:4
したがって、本発明の結晶の粉末X線回折スペクトル、DSC、固体13C−NMRスペクトル又はIRスペクトルのデータとパターンが全体的に類似するものは、本発明の結晶に含まれるものである。
特に、粉末X線回折スペクトルにおいては、同一の面間隔に回折ピークが認められるものは、本発明の結晶に含まれるものである。
本発明におけるI形結晶の粉末X線回折スペクトルとしては、II形結晶に由来する回折角である9.5°、11.0°及び19.2°付近のいずれにも回折ピーク(2θ)を認めない結晶も本発明のI形結晶に含まれる。
また、DSCにおいてI形結晶に由来する吸熱ピークが約152℃付近に検出されるが、本発明において「約152℃付近」とは測定試料により些少の変動があるものの、おおよそ152±2.0℃を意味する。なお、II形結晶においても同様に、「約157℃付近」とはおおよそ157±2.0℃を意味する。
II形結晶を得るためのより好ましい溶媒としては、アセトン、水、酢酸エチル、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、キシレンが挙げられ、中でもアセトン、酢酸エチル、キシレンが好ましい。またこれらの溶媒の組み合わせも好適である。
I形結晶を得るためのより好ましい溶媒としては、アセトン、水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノールが挙げられ、中でも水、メタノール、2−プロパノールが好ましい。またこれらの溶媒の組み合わせも好適である。
なお、各溶媒の沸点及び凝固点については「新版 溶剤ポケットブック」(平成6年6月10日社団法人有機合成化学協会編 オーム社発行)に記載されているので、それらを参考に適宜決定することが可能である。
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、結晶転移温度から溶媒の沸点までの温度のいずれかの温度で晶析させる工程を含むII形結晶の製造方法、
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、結晶転移温度から溶媒の沸点までの温度のいずれかの温度で種晶を添加した後、冷却して晶析させる工程を含むII形結晶の製造方法、
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、約45℃から約60℃で種晶を添加した後、冷却して晶析させる工程を含むII形結晶の製造方法、
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、約50℃から約55℃で種晶を添加した後、冷却して晶析させる工程を含むII形結晶の製造方法、
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、溶媒中約40℃から約65℃のいずれかの温度で懸濁させた種晶を、約45℃から約60℃で添加した後、冷却して晶析させる工程を含むII形結晶の製造方法、
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、溶媒中約50℃から約65℃で懸濁させた種晶を、約45℃から約60℃で添加した後、冷却して晶析させる工程を含むII形結晶の製造方法、及び
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、溶媒中約55℃から約65℃で懸濁させた種晶を、約50℃から約56℃で添加した後、冷却して晶析させる工程を含むII形結晶の製造方法が挙げられる。
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、−10℃から結晶転移温度までのいずれかの温度に冷却して晶析させる工程を含むI形結晶の製造方法、
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒に溶解し、該溶媒の凝固点から結晶転移温度までのいずれかの温度で晶析させる工程を含むI形結晶の製造方法、及び
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナートの溶液に塩化水素を吹き込む工程を含むI形結晶の製造方法が挙げられる。
本発明の結晶を医薬として用いる場合、それ自体を単独で投与してもよいが、薬学的に許容され得る製剤用添加物を用いて上記結晶を有効成分として含む医薬組成物を製造して投与するのが好適である。医薬組成物の組成は、結晶の溶解度、化学的特質、投与経路、投与計画等によって決定される。例えば、顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤、硬シロップ剤、軟カプセル剤、トローチ剤、シロップ剤、乳剤、軟ゼラチンカプセル剤、ゲル剤、ペースト剤、懸濁剤、リポソーム等の剤形にして経口的に投与するか、又は注射剤として静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与することができる。また、注射用の粉末にして用時調製して使用することもできる。
投与量は年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与方法、排泄速度、薬物の組合せ、患者のその時に治療を行っている病状の程度に応じ、それらあるいはその他の要因を考慮して決められる。本発明の結晶、その光学異性体又はその医薬上許容しうる塩は、低毒性で安全に使用することができ、その1日の投与量は、患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路などによって異なるが、たとえば非経口的には皮下、静脈内、筋肉内又は直腸内に、約0.01〜50mg/人/日、好ましくは0.01〜20mg/人/日投与され、また経口的には約0.01〜150mg/人/日、好ましくは0.1〜100mg/人/日投与されることが望ましい。
特開昭58−32847号公報の実施例2記載の方法に従って得られた、II形結晶とI形結晶とのモル比が約3:7である(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の混晶(以下「SPG」と記載することもある)1kg及びアセトン10Lの混合物を55℃の条件下で、12時間攪拌した。その後25℃に冷却し、結晶をろ取し、アセトン1.00Lにて洗浄した。その後、減圧乾燥してII型結晶を0.95kg得た。純度は98%以上であった。
SPG10g、キシレン200mlを約134℃まで攪拌昇温し、約3時間攪拌後、冷却し、結晶をろ取、アセトン洗浄した。減圧乾燥後II形結晶を8g得た。純度は98%以上であった。
SPG20g、キシレン200mlを約139℃まで攪拌昇温し、約2時間攪拌後、冷却し、結晶をろ取、アセトン洗浄した。減圧乾燥後II形結晶を8.8g得た。純度は98%以上であった。
SPG2g、アセトン750mlを攪拌昇温溶解し、常圧にて約180mlまで濃縮した。約55℃で約2時間攪拌後,室温まで冷却した。結晶をろ取し、アセトン8mlにて洗浄した。その後、減圧乾燥してII型結晶を1.74g得た。純度は98%以上であった。
SPG1kg、アセトン8.8L及び水0.55Lを混合し、その混合物を加温溶解した後、内温を50℃まで冷却した。この液にアセトン0.7Lと実施例1で得られたII型結晶0.05kgから調製した懸濁液を添加し、アセトン0.5Lを追加した。10℃以下まで冷却した後、結晶をろ取し、アセトン1Lにて洗浄後、減圧乾燥してII型結晶を0.9kg得た。純度は98%以上であった。
SPG1kg、アセトン8.8L及び水0.55Lを混合し、その混合物を加温溶解した後、内温を50℃まで冷却した。この液に実施例1で得られたII型結晶0.05kgを添加し、アセトン1.2L追加後10℃以下まで冷却した。結晶をろ取し、アセトン1Lにて洗浄後、減圧乾燥してII型結晶を0.9kg得た。純度は98%以上であった。
SPG1kg、アセトン8.8L及び水0.55Lを混合し、その混合物を加温溶解した後、内温を約50℃まで冷却した。この液にアセトン0.7LとII型結晶0.05kgから調製した懸濁液を約55℃にて加熱攪拌後、添加した。アセトン0.5Lを追加後10℃以下まで冷却し、結晶をろ取した。結晶をアセトン1Lにて洗浄後、減圧乾燥してII型結晶を0.9kg得た。純度は98%以上であった。
SPG70g及び水467mLの混合物を55℃に加温溶解した溶液を0℃の冷蔵庫に入れ静置した。約24時間後、結晶を濾過した。減圧乾燥後、I形結晶を65.96g取得した。純度は98%以上であった。
特開昭58−32847号公報の実施例1記載の方法に従って得られる(±)−1−〔O−〔2−(m−メトキシフェニル)エチル〕フェノキシ〕−3−(ジメチルアミノ)−2−プロパノール塩酸塩を水酸化ナトリウム水溶液にてフリー塩基としてトルエンにて抽出後濃縮して得られる(±)−1−〔O−〔2−(m−メトキシフェニル)エチル〕フェノキシ〕−3−(ジメチルアミノ)−2−プロパノール約1.0kgを含むトルエン溶液に、アセトン2.1L及び無水コハク酸約0.34kgを加え、35〜45℃で約2時間反応させた。20〜30℃まで冷却した後、アセトン8.5Lを加え、10℃付近まで冷却した。ここに種晶として少量のSPGを加え、約15℃以下で塩酸ガスを1.0〜1.2等量吹き込むことにより結晶を析出させた。約6℃以下に冷却後、2〜3時間熟成し、濾過洗浄(アセトン2L)した。減圧乾燥してI形結晶を約1.4kg取得した。純度は98%以上であった。
実施例9においてII形結晶が微量検出される場合は、以下の工程を追加する。
実施例9で得られた結晶50g及びイソプロパノール500mLの混合物を25℃にて30時間攪拌した。結晶をろ取した後、イソプロパノール200mLにて洗浄した。その後、減圧乾燥してI形結晶を48.9g得た。純度は98%以上であった。
SPG100g、アセトン880mL及び水55mLの混合物を加温溶解した溶液を内温を約50℃まで冷却し、実施例8〜9で得られたI形結晶5gを添加した後、アセトン120mLを添加した。その後10℃以下まで冷却した。結晶をろ取、アセトン100mLにて洗浄した後、減圧乾燥してI形結晶を90g得た。純度は98%以上であった。
II形結晶、I形結晶及びSPGの粉末X線回折を以下の条件で測定した。
(測定条件)
装置:RINT2500型粉末X線回折装置(理学電機)
X線源:Cu
フィルター:Ni
管電圧:40kV
管電流:300mA
発散スリット:1/2°
散乱スリット:1/2°
受光スリット:0.15mm
走査範囲:3〜40° 2θ
ステップ幅:0.02°
サンプリング時間:1.00秒
サンプル回転速度:60rpm
検出限界:2%
スキャンスピード:0.02°/sec
II形結晶、I形結晶及びSPGの粉末X線回折パターンをそれぞれ図1、図2及び図3に示す。II形結晶の粉末X線回折パターンの回折ピーク値(2θ)を表1に、I形結晶の粉末X線回折パターンの回折ピーク値(2θ)を表2に、SPGの粉末X線回折パターンの回折ピーク値(2θ)を表3に、それぞれ示す。
II形結晶、I形結晶及びSPGの各試料1mg量り、アルミオープンパンにのせ、以下の条件で測定した。
(測定条件)
装置:DSC6200(セイコーインスツルメンツ)
昇温速度:20℃/分
雰囲気:窒素 40mL/分
測定温度:30〜200℃
II形結晶、I形結晶及びSPGのDSC曲線を、それぞれ図4、図5及び図6に示す。II形は157.1℃に融解の吸熱ピークを示し、I形は152.2℃に融解の吸熱ピークを示した。
II形結晶、I形結晶及びSPGの固体13C−NMRスペクトルを測定した。
(測定条件)
装置:Infinity CMX−400(Chemagnetics)
プローブ:7.5mmφ CP/MAS用プローブ
13C観測周波数:100MHz
MAS回転数:5.0〜5.8kHz
1Hデカップリング周波数:50kHz
1H90°パルス幅:5.0マイクロ秒
コンタクトタイム:3ミリ秒
繰り返し時間:20秒
積算回数:1000〜100000回
II形結晶、I形結晶及びSPGの固体13C−NMRスペクトルを、それぞれ図7、図8及び図9に示す。II形結晶の固体13C−NMRスペクトルのケミカルシフト値を表4に、II形結晶の固体13C−NMRスペクトルのケミカルシフト値を表5に、SPGの固体13C−NMRスペクトルのケミカルシフト値を表6に、それぞれ示す。
II形結晶、I形結晶及びSPGについて、KCl錠剤法によるIRスペクトルを以下の条件で測定した。
(測定条件)
装置:Spectrum One(Perkin Elmer)
測定範囲:4000〜400cm−1
分解能:2.00cm−1
スキャン回数:4
II形結晶、I形結晶及びSPGの赤外吸収スペクトルを、それぞれ図10、図11及び図12に示す。II形結晶、I形結晶及びSPGは互いに異なるスペクトルを示した。
本発明によって製造したII形結晶と、SPGについて、両者の化学的安定性を比較した。化学的安定性は、SPGの主な分解生成物であるBP−984(特開昭58−32847号公報に記載の表−1 No.3化合物)の生成量を高速液体クロマトグラフィーによって評価した。なお、BP−984は特開昭58−32847号公報に記載のとおり、特開昭58−32847号公報に記載の実施例1に従い合成できる。
(安定性条件)
保存条件:40℃/75%RH
保存形態:ガラスシャーレ開放
保存期間:2週間、4週間、8週間
(高速液体クロマトグラフィー測定条件)
II形結晶及びSPG約20mgを移動相10mLに溶かし、試料溶液とした。試料溶液を2mL正確に量り、移動相を加えて正確に200mLとし、1%希釈標準溶液とした。試料溶液及び1%希釈標準溶液について、10μL注入し、それぞれのピーク面積を自動積分法により求めた。BP−984の量は以下の計算式によって求めた。
装置:10A−VPシステム(島津製作所)
検出器:紫外可視分光光度計(測定波長272nm)
移動相:水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸=65:35:0.05
カラム:Inertsil ODS−3V 4.6mmφ×150cm
流量:1.1mL/分
II形結晶及びSPGの安定性試験結果を図13に示す。II形結晶のBP−984生成量(−△−)は、SPGのBP−984生成量(−■−)の半分以下であった。
この結果より、本発明に係るII形結晶は、従来のSPGに比べて化学的安定性が高いという有利な性質を有することがわかった。
I形結晶及びII形結晶について、物理学的な安定形を調べた。I形結晶及びII形結晶の等量混合物を調製し、これを5℃、15℃、25℃、35℃及び40℃の各温度で、エタノール中で懸濁させ、攪拌した。これを吸引ろ過し、減圧乾燥したものについて粉末X線回折スペクトルを測定した。測定条件は実施例1と同様である。その結果、5℃、15℃及び25℃ではI形結晶のピーク強度が相対的に増加し、35℃及び40℃ではII形結晶のピーク強度が相対的に増加した。これにより、25℃より低い温度ではI形結晶が物理学的に安定形であり、35℃より高い温度ではII形結晶が物理化学的に安定形であることがわかった。
すなわち、I形結晶とII形結晶の物理化学的安定形が入れ替わる温度である結晶転移温度は、25℃から35℃の範囲にある。
この結晶転移温度より高い温度の溶媒中において混合結晶を懸濁し、攪拌することにより、I形結晶をII形結晶に転移させることができ、逆に結晶転移温度より低い温度の溶媒中において混合結晶を懸濁し、攪拌することにより、I形結晶をII形結晶に転移させることができる。
なお、本出願は、日本で2005年2月22日に出願された特願2005−044896号を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含される。
Claims (65)
- 下記(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1種の物理化学的性質により特徴付けられる(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶。
(1)粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.1°、11.0±0.1°及び19.15±0.1°から選ばれる少なくとも1つに回折ピークを有する。
(2)示差走査熱量測定において、約157℃付近に吸熱ピークを有する。
(3)固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5及び110.4±0.5ppmから選ばれる少なくとも1つにピークを有する。
(4)赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する。 - 前記(1)〜(4)から選ばれる少なくとも2種の物理化学的性質により特徴付けられる、請求項1記載の結晶。
- 前記(1)及び(2)の物理化学的性質により特徴付けられる、請求項1又は2記載の結晶。
- 粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.1°、11.0±0.1°及び19.15±0.1°に回折ピークを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)16.2±0.1°、19.7±0.1°、22.8±0.1°又は23.8±0.1°に回折ピークを有する、請求項4記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)16.2±0.1°、19.7±0.1°、22.8±0.1°及び23.8±0.1°に回折ピークを有する、請求項4記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°のいずれにも回折ピークを有しない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の結晶。
- 固体13C−NMRスペクトルにおいて、146.4±0.5、131.0±0.5及び110.4±0.5ppmにピークを有する、請求項1又は2記載の結晶。
- 固体13C−NMRスペクトルにおいて、さらに、128.5±0.5、58.3±0.5又は37.3±0.5ppmにピークを有する、請求項8記載の結晶。
- 固体13C−NMRスペクトルにおいて、さらに、128.5±0.5、58.3±0.5及び37.3±0.5ppmにピークを有する、請求項8記載の結晶。
- 赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1に吸収ピークを有する、請求項1又は2記載の結晶。
- 赤外吸収スペクトルにおいて、さらに、1725±2.0、1076±2.0又は1048±2.0cm−1に吸収ピークを有する、請求項11記載の結晶。
- 赤外吸収スペクトルにおいて、さらに、1725±2.0、1076±2.0及び1048±2.0cm−1に吸収ピークを有する、請求項11記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.2°、11.0±0.2°及び19.15±0.2°から選ばれる少なくとも1つに回折ピークを有しており、
赤外吸収スペクトルにおいて、1593±2.0、1163±2.0、1040±2.0及び792±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する、
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶。 - 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.2°、11.0±0.2°及び19.15±0.2°に回折ピークを有し、さらに、16.2±0.2°、19.7±0.2°、22.8±0.2°又は23.8±0.2°に回折ピークを有する、請求項14記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.5±0.2°、11.0±0.2°及び19.15±0.2°に回折ピークを有し、さらに、16.2±0.2°、19.7±0.2°、22.8±0.2°及び23.8±0.2°に回折ピークを有する、請求項14記載の結晶。
- 下記(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1種の物理化学的性質により特徴付けられる(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶。
(5)粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°から選ばれる少なくとも1つに回析ピークを有する。
(6)示差走査熱量測定において、約152℃付近に吸熱ピークを有する。
(7)固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5及び106.3±0.5ppmから選ばれる少なくとも1つにピークを有する。
(8)赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する。 - 前記(5)〜(8)のうちの少なくとも2種の物理化学的性質により特徴付けられる、請求項17記載の結晶。
- 前記(5)及び(6)の物理化学的性質により特徴付けられる、請求項17又は18記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)10.7±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピークを有する、請求項17〜19のいずれか一項に記載の結晶。
- 粉末X線回折スペクトルにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、12.8±0.1°、13.0±0.1°、18.1±0.1°又は24.1±0.1°に回折ピークを有する、請求項20記載の結晶。
- 粉末X線回折スペクトルにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、12.8±0.1°、13.0±0.1°、18.1±0.1°及び24.1±0.1°に回折ピークを有する、請求項20記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.1°、10.7±0.1°及び16.5±0.1°に回折ピークを有する、請求項17〜19のいずれか一項に記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)12.8±0.1°又は13.0±0.1°に回折ピークを有する、請求項23記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、さらに、ブラッグ角(2θ)12.8±0.1°及び13.0±0.1°に回折ピークを有する、請求項23記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)11.0±0.1°及び19.15±0.1°のいずれにも回折ピークを有しない、請求項17〜25のいずれか一項に記載の結晶。
- 固体13C−NMRスペクトルにおいて、117.3±0.5及び106.3±0.5ppmにピークを有する、請求項17又は18記載の結晶。
- 固体13C−NMRスペクトルにおいて、さらに、145.0±0.5又は129.7±0.5ppmにピークを有する、請求項27記載の結晶。
- 固体13C−NMRスペクトルにおいて、さらに、145.0±0.5及び129.7±0.5ppmにピークを有する、請求項27記載の結晶。
- 赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1に吸収ピークを有する、請求項17又は18記載の結晶。
- 赤外吸収スペクトルにおいて、さらに、3021±2.0、1729±2.0、1195±2.0、1152±2.0又は918±2.0cm−1に吸収ピークを有する、請求項30記載の結晶。
- 赤外吸収スペクトルにおいて、さらに、3021±2.0、1729±2.0、1195±2.0、1152±2.0及び918±2.0cm−1に吸収ピークを有する、請求項30記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)9.3±0.2°、10.7±0.2°及び16.5±0.2°から選ばれる少なくとも1つに回折ピークを有しており、
赤外吸収スペクトルにおいて、1612±2.0、1585±2.0、1434±2.0、1054±2.0、932±1.0、918±2.0及び780±2.0cm−1から選ばれる少なくとも1つに吸収ピークを有する、
(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶。 - 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)10.7±0.2°及び16.5±0.2°に回折ピークを有し、さらに9.3±0.2°、12.8±0.2°又は13.0±0.2°に回折ピークを有する、請求項33記載の結晶。
- 粉末X線回折パターンにおいて、ブラッグ角(2θ)10.7±0.2°及び16.5±0.2°に回折ピークを有し、さらに9.3±0.2°、12.8±0.2°、13.0±0.2°、18.1±0.2°及び24.1±0.2°に回折ピークを有する、請求項33記載の結晶。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶を有効成分とする医薬組成物。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症の予防及び/又は治療剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の虚血性症状の改善剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する間歇性跛行の改善剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する虚血性脳血管障害における血栓・塞栓形成の抑制剤。
- 虚血性脳血管障害が一過性脳虚血発作及び/又は脳梗塞である、請求項40記載の血栓・塞栓形成の抑制剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する帯状疱疹後神経痛に伴う疼痛の軽減剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶を種晶として使用する、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のII形結晶の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を使用する、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のII形結晶の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を結晶転移温度から160℃までのいずれかの温度で撹拌する工程を含む、請求項44記載の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒存在下、結晶転移温度から溶媒の沸点までのいずれかの温度で撹拌する工程を含む、請求項44記載の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を結晶転移温度から160℃までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む、請求項44記載の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒存在下、結晶転移温度から溶媒の沸点までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む、請求項44記載の製造方法。
- 結晶転移温度が20℃から40℃である、請求項45〜48のいずれか一項に記載の製造方法。
- II形結晶が請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶である、請求項43〜49のいずれか一項に記載の製造方法。
- 請求項17〜35のいずれか一項に記載の結晶を種晶として使用する、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のI形結晶の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を使用する、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のI形結晶の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を−10℃から結晶転移温度までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む、請求項52記載の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩の結晶を溶媒存在下、該溶媒の凝固点から結晶転移温度までのいずれかの温度で晶析させる工程を含む、請求項52記載の製造方法。
- 溶媒が水である、請求項54記載の製造方法。
- 結晶転移温度が20℃から40℃である、請求項53〜55のいずれか一項に記載の製造方法。
- (±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナートの溶液に塩化水素を吹き込む工程を含む、(±)2−(ジメチルアミノ)−1−{〔O−(m−メトキシフェネチル)フェノキシ〕メチル} エチル 水素サクシナート塩酸塩のI形結晶の製造方法。
- I形結晶が請求項17〜35のいずれか一項に記載の結晶である、請求項51〜57のいずれか一項に記載の製造方法。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶と、請求項17〜35のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する医薬組成物。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶と、請求項17〜35のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症の予防及び/又は治療剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶と、請求項17〜35のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の虚血性症状の改善剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶と、請求項17〜35のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する間歇性跛行の改善剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶と、請求項17〜35のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する虚血性脳血管障害における血栓・塞栓形成の抑制剤。
- 虚血性脳血管障害が一過性脳虚血発作及び/又は脳梗塞である、請求項63記載の血栓・塞栓形成の抑制剤。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載の結晶と、請求項17〜35のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する帯状疱疹後神経痛に伴う疼痛の軽減剤。
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