JP2006158073A - キャパシタの充放電方法および電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 直流電圧Eの電源1は連続的に出力電圧が可変するDC/DCコンバータ41を介して容量Cのコンデンサ2と接続される。電源1より出力される電気エネルギーは、コンデンサ2と直列に挿入された微小抵抗値の電流検出抵抗R1を介して蓄積される。DC/DCコンバータ41は、インダクタL1をスイッチングすることによって、電源1の出力電圧を所定電圧まで昇圧するように構成されている。コンデンサ2の充電に要求される時間と経路の寄生抵抗値とから計算して、DC/DCコンバータ41出力電圧を最低限必要な程度に制御しながら上昇させていくことで、低エネルギー損失でのコンデンサ2の充電が実現できる。
【選択図】 図1
Description
そして、コンデンサ2の充放電を目的とするストロボ点灯回路のようなものにおいては、エネルギー損失の大部分を占めることになる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電力変換装置を示す回路図である。
同図により、DC/DCコンバータ41とその制御回路5の具体的な構成について説明する。DC/DCコンバータ41は、ソースが電源1の+電極と接続されたスイッチングトランジスタQ1と、スイッチングトランジスタQ1のドレインに一端が接続されたインダクタL1と、インダクタL1とスイッチングトランジスタQ1のドレインとの接続点にアノードが接続され、カソードが電源1の−電極と接続されたフライホイールダイオードD1とから構成されている。
以上、第1の実施形態では、直流電圧Eの電源1より出力される電気エネルギーを蓄積するコンデンサ2と、電源1とコンデンサ2との間に接続されたインダクタL1およびスイッチングトランジスタQ1によって出力電圧を所定電圧まで昇圧するDC/DCコンバータ41と、コンデンサ2の電圧に基づいて、コンデンサ2に供給される電流値が一定の大きさに保持されるようにスイッチングトランジスタQ1の導通時間を制御する制御回路5とを具備したので、低エネルギー損失でのコンデンサ2の充電が実現できる。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置を示す回路図である。
この電力変換装置では、直流電圧Eの電源1が段階的に出力電圧が可変するDC/DCコンバータ42を介して容量Cのコンデンサ2と接続される。このDC/DCコンバータ42は、容量Cのコンデンサ2に蓄積された電荷に応じて、その電圧値を検出してコンデンサ2への出力電圧が段階的に大きな値に切り替わるように制御するスイッチトキャパシタ方式のものを用いている。スイッチトキャパシタ方式の電力変換装置では、出力電圧比を可変とするために、複数のキャパシタとそれらの接続を切り替えるための複数のスイッチが用いられ、その出力電圧比がスイッチトキャパシタの回路構造で決まる。
同図により、DC/DCコンバータ42の具体的な構成について説明する。DC/DCコンバータ42は3個のキャパシタC11〜C13と、これらのキャパシタC11〜C13の一端を電源1に接続するためのスイッチSi1〜Si3と、コンデンサ2に接続するためのスイッチSo1〜So3と、キャパシタC11〜C13の他端を接地するためのスイッチSg1〜Sg3と、キャパシタC11〜C13のいずれか2つを直列に接続するためのスイッチS12,S13,S23とから構成されている。
図5は、第2の実施形態に係る電力変換装置における第1段階のスイッチング動作を示す等価回路図である。
W1=(E/3)×C(E/3)=CE2/9 …(3)
他方で、タイミングT2の放電時にコンデンサ2に蓄えられるエネルギーはCE2/18となる。したがって、第1段階におけるエネルギー損失は、CE2/18となることがわかる。
この第2段階では、コンデンサ2には電源1からその直流電源電圧Eの2/3まで充電される。まず、タイミングT3でスイッチSi1,Si2、スイッチS13,23、およびスイッチSg3をオンに、残りのスイッチをオフにする。これにより、キャパシタC11,C12の並列回路とキャパシタC13とが電源1に対して直列接続された状態で、3つのキャパシタC11〜C13は充電される。つぎのタイミングT4では、スイッチSo1,So3、スイッチS12、およびスイッチSg2,Sg3をオンに、残りのスイッチをオフにすることで、キャパシタC11,C12の直列回路とキャパシタC13とが電源1に対して並列接続された状態で、3つのキャパシタC11〜C13からコンデンサ2に対して放電される。必要に応じタイミングT3,T4の動作を繰り返し、この第2段階におけるスイッチ制御によって、最終的にコンデンサ2には2E/3の電圧値まで充電される。
W2=2CE2/9 …(4)
他方で、タイミングT4の放電時にコンデンサ2に新たに蓄えられるエネルギーはCE2/6となる。したがって、第2段階におけるエネルギー損失も、第1段階と同じくCE2/18となる。
この第3段階では、コンデンサ2には電源1が直接に充電する形となり、直流電源電圧Eまで充電される。すなわち、タイミングT5でスイッチSi1〜Si3、およびスイッチSg1〜Sg3をオンに、残りのスイッチをオフにする。これにより、キャパシタC11〜C13が電源1に対してそれぞれ並列接続された状態で充電される。つぎのタイミングT6では、スイッチSo1〜So3、およびスイッチSg1〜Sg3をオンに、残りのスイッチをオフにすることで、コンデンサ2に3つのキャパシタC11〜C13が電源1に対して並列接続された状態で放電される。必要に応じタイミングT5,T6の動作を繰り返し、この第3段階におけるスイッチ制御によって、最終的にコンデンサ2にはEの電圧値まで充電される。
W3=CE2/3 …(5)
他方で、タイミングT6の放電時にコンデンサ2に蓄えられるエネルギーは5CE2/18となる。したがって、第3段階におけるエネルギー損失は、第1段階、第2段階と同じくCE2/18となる。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置を示す回路図である。
この電力変換装置は、直流電源1によって与えられた電圧から段階的に変化する出力電圧を取り出すものであって、ここでは、発振回路11、トランス12、および整流回路13によってDC/DCコンバータが構成されている。そして、このトランス12の二次側で巻線L21,L22,L23に設けたタップのスイッチsw11,sw12,sw13を切り替えることで、トランス12の巻線比が変更可能となる。また、検出・制御回路14はコンデンサ2への出力電圧が段階的に大きな値に切り替わるように、これらのスイッチsw11,sw12,sw13をオンオフ制御するものである。なお、これらのスイッチsw11,sw12,sw13は、動作速度の速い半導体スイッチを想定しているが、これに限定されるものではない。
同図により、DC/DCコンバータを構成する発振回路11、トランス12、および整流回路13の具体的な構成について説明する。発振回路11は、交流電源10と抵抗R11とから構成され、トランス12の一次巻線L11に所定のエネルギーを供給している。トランス12の二次側巻線は3つの巻線L21〜L23から構成され、巻線L21の一端はスイッチsw11を介してダイオードD11と接続されている。また、巻線L21とL22の接続点はスイッチsw12を介して、巻線L22とL23の接続点はスイッチsw13を介して、それぞれダイオードD11と接続されている。
図10は、本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置を示す回路図である。
この電力変換装置では、少なくとも2つの巻線L31,L32で構成されたフライバックトランスTを介して出力電圧可変の電力を取り出すことができる。ここでは、フライバックトランスTの一次巻線L31に供給する電源をオンオフ制御するスイッチング素子Q2と、スイッチング素子Q2がオンからオフに変化する際にフライバックトランスTの二次巻線L32に発生するフライバックパルスを整流する整流ダイオードD21と、整流ダイオードD21で整流された電流を蓄積するコンデンサ2と、一次巻線L31に対して直列に設けて、フライバックパルスを検出するフライバックパルス検出用抵抗R12と、制御回路30とから構成されている。
2 コンデンサ
3 負荷
5 制御回路
6 オペアンプ
7 定電流源
8 コンパレータ
10 交流電源
11 発振回路
12 トランス
13 整流回路
14 検出・制御回路
41,42 DC/DCコンバータ
C11〜C13 キャパシタ
C21,C22 コンデンサ
D1 フライホイールダイオード
D11 ダイオード
L1 インダクタ
L11 一次巻線
L21〜L23 巻線
R1 電流検出抵抗
Si1〜Si3、So1〜So3、Sg1〜Sg3、S12,S13,S23、sw11,sw12,sw13、sw21,sw22 スイッチ
Q1 スイッチングトランジスタ
Claims (8)
- 出力電圧が可変の電力変換装置を介してコンデンサに充電を行うキャパシタの充放電方法において、
前記電力変換装置を与えられた電源と接続して、前記出力電圧を連続して、あるいは段階的に上昇させながら前記コンデンサに電荷を充電することを特徴とするキャパシタの充放電方法。 - 前記コンデンサに負荷としてストロボ点灯回路を接続して、前記電荷を放電するようにしたことを特徴とする請求項1記載のキャパシタの充放電方法。
- 直流電源によって与えられた電圧から連続的に変化する出力電圧を取り出す電力変換装置において、
前記直流電源より出力される電気エネルギーを蓄積するコンデンサと、
前記直流電源と前記コンデンサとの間に接続されたインダクタおよびスイッチングトランジスタによって前記出力電圧を所定電圧まで昇圧するDC/DCコンバータと、
前記コンデンサの電圧に基づいて、前記コンデンサに供給される電流値が一定の大きさに保持されるように前記スイッチングトランジスタの導通時間を制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする電力変換装置。 - 前記スイッチングトランジスタの導通時間は、前記コンデンサの容量値と前記コンデンサに設定される充電時間とから決定されていることを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
- 直流電源によって与えられた電圧から段階的に変化する出力電圧を取り出す電力変換装置において、
前記直流電源より出力される電気エネルギーを蓄積するコンデンサと、
前記直流電源と前記コンデンサとの間に接続された複数のキャパシタを複数のスイッチによって切り替えることで、異なる電圧を出力するDC/DCコンバータと、
前記コンデンサへの出力電圧が段階的に大きな値に切り替わるように前記複数のスイッチをオンオフ制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする電力変換装置。 - 直流電源によって与えられた電圧から段階的に変化する出力電圧を取り出す電力変換装置において、
前記直流電源より出力される電気エネルギーを蓄積するコンデンサと、
トランスの一次側、または二次側の巻線に設けたタップのスイッチを切り替えることで、その巻線比が変更可能なDC/DCコンバータと、
前記コンデンサへの出力電圧が段階的に大きな値に切り替わるように前記複数のスイッチをオンオフ制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする電力変換装置。 - 少なくとも2つのコイルで構成されたフライバックトランスを介して出力電圧可変の電力を取り出す電力変換装置において、
前記フライバックトランスの一次側コイルに供給する電源をオンオフ制御するスイッチング素子と、
前記スイッチング素子がオンからオフに変化する際に前記フライバックトランスの二次側コイルに発生するフライバックパルスを整流する整流ダイオードと、
前記整流ダイオードで整流された電流を蓄積するコンデンサと、
前記一次側コイル、あるいは前記二次側コイルのいずれかに対して直列に設けて、前記フライバックパルスを検出するフライバックパルス検出用抵抗と、
前記フライバックパルス検出用抵抗で検出されたフライバックパルス電流に応じて前記スイッチング素子のオン時間を制御する制御信号を、そのオフ時間が一定となるように生成して前記スイッチング素子の制御端子に供給する制御回路と、
を具備することを特徴とする電力変換装置。 - 前記コンデンサには、蓄積された電気エネルギーが放電される負荷回路が接続されていることを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載の電力変換装置。
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