JP2006151402A - 無線タグを備えた段ボール箱 - Google Patents

Abstract

【課題】段ボール箱に備える無線タグを、流通過程において破損しないようにする。
【解決手段】波状の段目を有する中しん６にライナ７を貼り付けた段ボールシートから成り、段ボールシートに押圧による罫線８を入れ、罫線８沿いに段ボールシートを折り曲げて組み立てる段ボール箱において、スティック状のＩＣタグ９を、段ボールシートの端面から段目に沿って中しん６とライナ７の隙間に挿入する。ＩＣタグ９の表面には、内容物や他の箱が触れなくなるので、流通過程におけるＩＣタグ９の破損が防止され、データの読み取りや書き込みに際し、障害が生じにくくなる。
【選択図】図１

Description

この発明は、非接触でデータの送受信が可能なＩＣタグ等の無線タグを取り付けた段ボール箱に関するものである。

近年、物流管理の手段として、商品を収納する段ボール箱に非接触でデータの送受信が可能なＩＣタグを取り付けることが考えられている。このＩＣタグは、データを格納するＩＣチップと、通信用のアンテナとから構成され、ＩＣチップに記録したデータを、流通の各段階で読み取ることができるだけでなく、書き換えることもできる。

しかしながら、このような無線タグを段ボール箱の壁面に無造作に取り付けた場合、その取付位置によっては、内容物との接触や他の箱との接触によって無線タグが破損する恐れがあると考えられる。

そこで、この発明は、段ボール箱に備える無線タグを、流通過程において破損しないようにすることを課題とする。

上記課題を解決するため、この発明は、波状の段目を有する中しんにライナを貼り付けた段ボールシートから成り、段ボールシートに押圧による罫線を入れ、罫線沿いに段ボールシートを折り曲げて組み立てる段ボール箱において、スティック状の無線タグを、段ボールシートの端面から段目に沿って中しんとライナの隙間に挿入したのである。

また、この段ボール箱において、無線タグを挿入した段ボールシートの端面を閉じて、無線タグが飛び出さないようにしたのである。

このように、段ボールシートの段目に沿って中しんとライナの隙間に無線タグを挿入すると、無線タグの表面には、内容物や他の箱が触れなくなるので、流通過程における無線タグの破損が防止され、データの読み取りや書き込みに際し、障害が生じにくくなる。

まず、この発明の第１実施形態を図１及び図２に基づいて説明する。

図１に示すように、この段ボール箱は、通常の溝切り形のものであり、各一対の長面及び幅面の側板１，２を連設し、一端の側板１に連設した継代片３を、他端の側板２に貼り付けて周壁を形成し、側板２及び側板１からそれぞれ延びるフラップ４，５を重ね合わせて、底面及び天面を閉止する構成とされている。

この段ボール箱の材料である段ボールシートは、波状の段目を有する中しん６の両面にライナ７を貼り付けたものであり、その段目は側板１，２の上下方向に向いている。側板１，２とフラップ４，５の境界をなす罫線８は、段目に直交して、裏側のライナ7を表側のライナ７に押し付け、中しん６の段を潰すことにより入れられている。

この段ボール箱による物品の梱包に際しては、封緘前のフラップ５において、図２に示すように、スティック状のＩＣタグ９を、段ボールシートの端面から段目に沿って中しん６とライナ７の隙間に挿入する。

ＩＣタグ９としては、それ自体がスティック状となったものや、ＩＣチップ及びアンテナを備えた薄片をカプセルに封入したものを使用する。ＩＣタグ９の外径は、中しん６の段の大きさよりも小さいものとする。

このようなＩＣタグ９は、段ボールシートの段目に沿って下降するが、図３に示すように、罫線８の位置において、中しん６の段が潰されて両面のライナ７が接近し、ＩＣタグ９が通過できなくなっているので、ＩＣタグ９の罫線８を超えた下降が阻止される。

そして、物品を箱内に収納した後、図４に示すように、フラップ４，５を閉じて、対向するフラップ５の突合部に粘着テープ１０を貼着して封緘すると、段ボールシートの端面が閉じられるので、フラップ５からのＩＣタグ９の飛び出しが防止される。

このように、段ボールシートの段目に沿ってスティック状のＩＣタグ９を挿入すると、ＩＣタグ９の表面には、内容物や他の箱が触れなくなるので、流通過程におけるＩＣタグ９の破損が防止され、データの読み取りや書き込みに際し、障害が生じにくくなる。

また、段ボール箱を廃棄する際には、粘着テープ１０を剥がしてフラップ５を開き、箱の天地を反転させると、ＩＣタグ９を段ボール箱から容易に分離することができ、ＩＣタグ９が段ボールのリサイクルの妨げになることがない。

なお、ＩＣタグ９を、段ボールシートの突合面ではなく、露出したままとなる端面から挿入する場合には、ＩＣタグ９の挿入後、段ボールシートの端面を塞ぐように粘着テープを貼り付けたり、中しん６とライナ７の隙間に紙玉、プラスチック玉、発泡ビーズなどを詰めたりすれば、段ボールシートからのＩＣタグ９の飛び出しを防止できる。

また、段ボールシートの端部付近において、押圧による罫線を入れたり、ライナ７の一定範囲を強く押圧したりして、中しん６の段を潰しても、ＩＣタグ９の飛び出しを防止することができる。

段ボール箱のフラップにＩＣタグを挿入する状態を示す斜視図 同上の部分拡大斜視図 同上のＩＣタグの挿入状態を示す拡大縦断側面図 同上の段ボール箱の封緘状態を示す斜視図

符号の説明

１，２ 側板
３ 継代片
４，５ フラップ
６ 中しん
７ ライナ
８ 罫線
９ ＩＣタグ

Claims (2)

1. 波状の段目を有する中しんにライナを貼り付けた段ボールシートから成り、段ボールシートに押圧による罫線を入れ、罫線沿いに段ボールシートを折り曲げて組み立てる段ボール箱において、スティック状の無線タグを、段ボールシートの端面から段目に沿って中しんとライナの隙間に挿入したことを特徴とする段ボール箱。
2. 請求項１に記載の段ボール箱において、無線タグを挿入した段ボールシートの端面を閉じて、無線タグが飛び出さないようにしたことを特徴とする段ボール箱。

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