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JP2006150836A - 光書込装置及び画像形成装置 - Google Patents

光書込装置及び画像形成装置 Download PDF

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JP2006150836A JP2004346945A JP2004346945A JP2006150836A JP 2006150836 A JP2006150836 A JP 2006150836A JP 2004346945 A JP2004346945 A JP 2004346945A JP 2004346945 A JP2004346945 A JP 2004346945A JP 2006150836 A JP2006150836 A JP 2006150836A
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Abstract

【課題】画像形成装置の本体シャーシの歪みが光学ハウジングに伝わらないようにし、光学部材等の相対位置や角度に大きな変化が生じないようにして色ずれの発生を防止する。
【解決手段】光学ハウジング70が画像形成装置の本体シャーシの複数の固定箇所41〜44に固定されている光書込装置において、各固定箇所での方向X,Y,ZをX:像担持体の軸心方向、Y:画像の副走査方向、Z:光学ハウジングの高さ方向と定義し、押圧部材により基準面に押し付けられて他の方向へは変位可能な状態を準固定と定義して、各固定箇所での各方向に対する拘束条件は、一つの拘束箇所(拘束[1])のみ拘束条件をX:固定又は準固定、Y:固定又は準固定、Z:固定又は準固定とし、他の拘束箇所のうちの一つ(拘束[2])の拘束条件をX:フリー、Y:固定又は準固定、Z:準固定とし、その他の拘束箇所(拘束[3])の拘束条件をX:フリー、Y:フリー、Z:準固定とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、光ビームによって像担持体に静電潜像を形成する光書込装置及び、その光書込装置を備えた複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関し、特に、複数の光ビームを出射する光書込装置及び、その光書込装置と複数の像担持体を備えカラー画像を形成する画像形成装置に関するものであり、より詳しくは、カラー画像を形成する際の色ずれの発生を防止する技術に関する。
一般に、多色画像やフルカラー画像を出力するレーザプリンタや電子写真複写機等のカラー画像形成装置は、出力の三原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色成分のトナー像を感光体ドラム上等の像担持体上に形成し、これら各色成分のトナー像を記録媒体上に重ね合わせて転写することにより、カラー画像を形成している。
このようなカラー画像形成装置には、複数の感光体ドラムに対して1つの光走査式の光書込装置(光走査装置)を備え、光書込装置(光走査装置)の光学ハウジングから出射された4色用の光ビームでそれぞれ感光体ドラムを走査露光する構成としたものがある。
このように、1つの光学ハウジング内部に4色用の光学系が設けられた光書込装置は、光学ハウジングの複数箇所を画像形成装置の本体シャーシ(金属及び樹脂製フレーム等)に取り付けられることによって、走査(画像記録)精度が確保されている。
また、この光書込装置では、Y、M、C、Kに対応した4つのビーム光源から出射された光ビームが、定速回転する偏向器(例えば回転多面鏡)により双方向に走査(主走査)されるようになっており、その後、光ビームは、結像光学系を通過した後、それぞれ対応するミラーによって反射されて、各々の色に対応する感光体ドラムへと案内される。
このようなカラー画像形成装置では、装置内部の温度変化により光書込装置(光走査装置)の光学ハウジングが伸縮し、光ビームが感光体ドラムを照射する位置が変動し、色ずれが発生してしまうという問題がある。
この問題を解決する先行技術として特許文献1では、画像形成装置のシャーシの線膨張係数より光書込装置のハウジングの線膨張係数を大きくすることと、光書込装置の画像形成装置への取り付け方法を一方が固着し、他方が相対的に移動可能とすることによって、プロセス方向における色ずれを小さくする方法が提案されている。
しかしながら、この先行技術における第1実施例では、プロセス方向と直交する方向には考慮されておらず、熱による膨張または収縮によって光書込装置のハウジングが不均一に変形するため、光書込装置内部の光学部材の取り付け姿勢の変化が各色毎に異なり、色ずれを抑えることができなかった。さらに、この先行技術では、光書込装置のハウジングの熱による伸びによってハウジングの伸びに応じた量だけ光ビームがプロセス方向に移動すると説明されているが、実際にはハウジングが平板ではないので、ハウジングの熱変形が光学部材の角度変動を引き起す。したがって、光ビームの走査位置変動が光学部材の位置変動(平行移動)よりも角度変動に大きく影響され、光ビームの走査位置の変動(色ずれ)を抑えることができなかった。
また、外乱に強くする方法として光書込装置の光学ハウジングを画像形成装置のシャーシにしっかり4箇所以上で固定してしまう方法があるが、この場合には、カラー画像形成装置が市場で設置されるとき、設置される床の状態に合わせて画像形成装置のシャーシが変形し、シャーシに固定された光書込装置のハウジングがシャーシの変形に倣って変形してしまう。この結果、複数のビームの相対的な位置関係がずれ、画質が劣化してしまう問題点があった。
一方、近年、画像形成装置の低コスト化を図るため、低コストな樹脂材料によって光書込装置(光走査装置)の光学ハウジングを製作する研究が行なわれている。しかしながら、樹脂は金属と比較して剛性が低く、熱変形を生じやすい。特に、低コスト化のために、画像形成装置のシャーシの薄型化、低精度化により設置環境に対する維持性が一層低下した条件下では、樹脂材料の線膨張係数に着目するだけでは、所定の性能(色ずれの抑制)を達成することができなかった。
また、従来の画像形成装置では、記録材上の走査線の傾きは、光書込装置と感光体の位置精度のみで決まるため、構成部分の加工誤差の累積や構造体の自重による変形や設置場所の平面度により大きく異なる場合があった。また、光書込装置は、回転多面鏡や光源(半導体レーザ等)の故障、寿命により修理交換が必要な場合があり、光学ハウジングの着脱あるいは交換の容易さが重要となっている。さらに、本体駆動部を加振源とする振動や回転多面鏡自体の振動によって感光体に対する相対的な振動がおきるいわゆるバンディングが発生し、画像が乱れるという不具合があった。
上記のような問題点に応える従来技術としては、特許文献2に記載されているように、光書込装置のハウジングに突起部と基準平面を有し、画像形成装置内部の装着部に前記ハウジングを装着するための位置決め孔と基準平面を形成することによって、光書込装置を装置本体に位置決めするというものが知られている。
しかし、特許文献2に記載の発明は、取付基準が前端面両端部と底面後端部であるため、加工誤差の累積が大きく、位置精度が出しにくく、改良の余地がある。
特開平1−169466号公報 特開平8−190256号公報
光書込装置において、温度変化により筐体が膨張したり、収縮したり、あるいは、ねじれたりなどして変形した場合には、その変形により、筐体に直接保持されたレーザ光源、走査レンズ、折返しミラーなどの光学部材が変位してしまう。また、本体シャーシも温度変化や本体の設置条件等により光書込装置の固定位置が変化することによって、それらの光学部材の配置に大きな変位が生じてしまう。このように、光学部材が変位してしまうことにより、光ビームの像担持体面上のスポット位置が変動してしまうという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、光書込装置により像担持体に照射する光ビームのスポット位置が温度変化や装置の設置状況によって変動する量を低減することである。
より具体的には、画像形成装置の本体シャーシの歪みが光学ハウジングに直接伝わらないようにし、光学部材等の相対位置や角度に大きな変化が生じないようにして色ずれ等の発生を防止することができる構成の光書込装置と、その光書込装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下のような技術的手段を採っている。
本発明の第1の手段は、画像形成装置に装備され、光源から出射された光ビームを偏向させて像面上に導く光学系を構成する光学部材が内部に位置決めされた光学ハウジングを備え、該光学ハウジングから出射された光ビームによって像担持体に静電潜像を形成する光書込装置であって、前記光学ハウジングが、前記画像形成装置の本体シャーシの複数の固定箇所に固定されている光書込装置において、各固定箇所での方向X,Y,Zを、
X:像担持体の軸心方向、
Y:画像の副走査方向、
Z:光学ハウジングの高さ方向、
と定義し、押圧部材により基準面に押し付けられて、他の方向へは変位可能な状態を準固定と定義して、各固定箇所での各方向に対する拘束条件は、一つの拘束箇所のみ拘束条件を、
X:固定又は準固定、
Y:固定又は準固定、
Z:固定又は準固定、
とし、他の拘束箇所のうちの一つの拘束条件を、
X:フリー、
Y:固定又は準固定、
Z:準固定、
とし、その他の拘束箇所の拘束条件を、
X:フリー、
Y:フリー、
Z:準固定、
とすることを特徴とする(請求項1)。
本発明の第2の手段は、第1の手段の光書込装置において、前記光学ハウジングの外周のX方向に円筒状固定形状を複数形成し、本体シャーシ側には前記光学ハウジングの固定形状を受けるV字型の固定形状を2ヶ所設け、片側の円筒端面を押圧部材によりシャーシ基準面に押し付けすると共にV字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付ける押し付け手段を有し、他のシャーシ固定形状はZ方向のみ受ける板状形状とすると共に押圧部材による準固定とすることを特徴とする(請求項2)。
本発明の第3の手段は、第1の手段の光書込装置において、前記光学ハウジングの外周のXY平面に複数の板状突起形状を形成し、その一つに基準となる丸穴形状を有し、他の一つに長穴形状を有し、本体シャーシ側には前記板状突起物のZ方向を受ける取り付け部と、前記穴形状に対応する位置に位置を固定するピン形状を設け、他の固定箇所は押圧部材によりZ方向のみ受ける準固定とすることを特徴とする(請求項3)。
本発明の第4の手段は、第2の手段の光書込装置において、前記V字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付ける押し付け手段として、前記光学ハウジングの円筒形状に回転可能なレバー部材を取り付け、本体シャーシに斜めに傾斜した受け部を設けて押圧部材により前記レバー部材の突起部を本体シャーシの傾斜した受け部に押し当てることにより、V字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付けると共に、他のシャーシ固定箇所にZ方向に押し付ける押し付け手段を有することを特徴とする(請求項3)。
本発明の第5の手段は、第1乃至第4のいずれか一つの手段の光書込装置において、前記押圧部材として、板バネやスプリングなどのバネ部材を用いることを特徴とする(請求項5)。
本発明の第6の手段は、第1乃至第5のいずれか一つの手段の光書込装置において、前記光学ハウジング内に、複数の光源と、該複数の光源から出射された各光ビームを偏向させる偏向手段と、該偏向手段により偏向された光束をそれぞれ像面上に導く光学系とを備え、前記光学ハウジングから出射された複数の光ビームによって複数の像担持体に静電潜像を形成することを特徴とする(請求項6)。
本発明の第7の手段は、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体に光束を照射して静電潜像を形成する光書込手段と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像して顕像化する現像手段と、前記像担持体上の顕像を記録材に直接または中間転写体を介して転写する転写手段と、前記記録材に転写された画像を定着する定着手段を備えた画像形成装置において、前記光書込手段として第1乃至第6のいずれか一つの手段の光書込装置を備えたことを特徴とする(請求項7)。
また、本発明の第8の手段は、第7の手段の画像形成装置において、複数の像担持体を備え、複数の像担持体に色の異なる画像を形成し、各像担持体上の画像を記録材に直接または中間転写体を介して重ね合わせて転写することにより多色またはフルカラー画像を形成することを特徴とする(請求項8)。
本発明においては、第1の手段のように、光学ハウジングが、画像形成装置の本体シャーシの複数の固定箇所に固定されている光書込装置において、各固定箇所での方向X,Y,Zを、
X:像担持体の軸心方向、
Y:画像の副走査方向、
Z:光学ハウジングの高さ方向、
と定義し、押圧部材により基準面に押し付けられて、他の方向へは変位可能な状態を準固定と定義して、各固定箇所での各方向に対する拘束条件は、一つの拘束箇所のみ拘束条件を、
X:固定又は準固定、
Y:固定又は準固定、
Z:固定又は準固定、
とし、他の拘束箇所のうちの一つの拘束条件を、
X:フリー、
Y:固定又は準固定、
Z:準固定、
とし、その他の拘束箇所の拘束条件を、
X:フリー、
Y:フリー、
Z:準固定、
とすることにより、光学ハウジングが環境温度変化により熱膨張によりX及びY方向に伸縮した場合に、一つの拘束場所を基準に、他の光束場所は素直にX及びY方向に変位可能であるため、光学ハウジングがねじれたりすることがなく、ハウジング内の光学部材等の相対位置や角度に大きな変化が生じない。また、本体シャーシが設置場所の変更等により光学ハウジング受け面が変位した場合でも、光学ハウジングの剛性により基準部以外の拘束部分が本体シャーシの受け部から離間することによって、本体シャーシの歪みが光学ハウジングに直接伝わらず、光学部材等の相対位置や角度に大きな変化は生じないため、色ずれ等の発生を防止することができる。
また、本発明では、第2の手段のように、第1の手段の光書込装置において、前記光学ハウジングの外周のX方向に円筒状固定形状を複数形成し、本体シャーシ側には前記光学ハウジングの固定形状を受けるV字型の固定形状を2ヶ所設け、片側の円筒端面をバネ部材等の押圧部材によりシャーシ基準面に押し付けすると共にV字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付ける押し付け手段を有し、他のシャーシ固定形状はZ方向のみ受ける板状形状とすると共に押圧部材による準固定とすることによって、第1の手段と同様な効果が得られると共に、光学ハウジングの取り外しを横方向から簡単に行なうことができ、光学ハウジングの着脱が容易になる。
さらに本発明では、第3の手段のように、第1の手段の光書込装置において、前記光学ハウジングの外周のXY平面に複数の板状突起形状を形成し、その一つに基準となる丸穴形状を有し、他の一つに長穴形状を有し、本体シャーシ側には前記板状突起物のZ方向を受ける取り付け部と、前記穴形状に対応する位置に位置を固定するピン形状を設け、他の固定箇所はバネ部材等の押圧部材によりZ方向のみ受ける準固定とすることにより、第1の手段と同様な効果が得られると共に、光学ハウジングの取り外しを上下方向から簡単に行なうことができ、光学ハウジングの着脱が容易になる。
さらに本発明では、第4の手段のように、第2の手段の光書込装置において、前記V字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付ける押し付け手段として、前記光学ハウジングの円筒形状に回転可能なレバー部材を取り付け、本体シャーシに斜めに傾斜した受け部を設けてバネ部材等の押圧部材により前記レバー部材の突起部を本体シャーシの傾斜した受け部に押し当てることにより、V字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付けると共に、他のシャーシ固定箇所にZ方向に押し付ける押し付け手段を有することにより、第2の手段と同様な効果が得られると共に、簡単な構成で2方向へ光学ハウジングを押すことができ、光学ハウジングの固定を確実に行なうことができ、また、光学ハウジングの取り外しも横方向から簡単に行なうことができるので、光学ハウジングの着脱が容易になる。
本発明の画像形成装置では、光書込手段として上記の構成及び効果を有する光書込装置を備えたことにより、光書込装置により像担持体に照射する光ビームのスポット位置が温度変化や装置の設置状況によって変動する量を低減することができ、また、画像形成装置の本体シャーシの歪みが光学ハウジングに直接伝わらないようにでき、光学部材等の相対位置や角度に大きな変化が生じないようにして色ずれ等の発生を防止することができる。
以下、本発明の構成、動作および作用を図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明に係る光書込装置を用いた画像形成装置の一実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図であり、この画像形成装置は、電子写真方式の画像形成プロセスを採用したカラーレーザプリンタ1である。このカラーレーザプリンタ1の画像形成部2には、ベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)11に沿って像担持体である4つの感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kが並設されており、各感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kの周囲には、回転方向の順に帯電手段8、露光手段である光書込装置6、現像手段9、一次転写手段12、クリーニング手段7がそれぞれ配設されている。また、画像形成装置の下部には記録用紙等の記録材3aを給紙する給紙手段3が設けられ、この記録材3aの搬送方向に沿って、給紙ローラ3b、レジストローラ3c、二次転写手段13、定着手段4、搬送ローラ3d、排紙ローラ3eが配設されている。また、給紙ローラ3bを支持する支持部材3fが存在する。
帯電手段8は、ローラ状に形成された導電性ローラであり、この導電性ローラに帯電バイアス電圧が図示しない電源装置から供給され、各感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kの表面を一様に帯電させる。
露光手段である光書込装置6は、4つのレーザ光源ユニットと偏向走査手段と光学系を備え、各色の画像データに基づいて、点灯/消灯するレーザ光を各感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kの表面に照射し、感光体ドラム上に静電潜像を形成する。
現像手段2は、各感光体ドラム10Y,10C,10M,10K上に形成された静電潜像をイエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),ブラック(K)の各色の現像剤にて顕像化する。
一次転写手段12は、図示の例では転写バイアスが印加される一次転写ローラであり、各感光体ドラム10Y,10C,10M,10K上の各色の顕像を中間転写体11に転写する。
クリーニング手段7は、転写後に各感光体ドラム10Y,10C,10M,10K上に残留する現像剤を除去する。
二次転写手段13は、図示の例では転写バイアスが印加される二次転写ローラであり、中間転写体11上の画像を記録材3aに転写する。
定着手段4は、図示の例では加熱ローラと加圧ローラを有する定着装置であり、記録材上の画像を加熱・加圧して定着する。
図1に示す構成のカラーレーザプリンタ1では、プリント動作が開始されると、帯電手段8で各感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kの表面を一様に帯電させた後、光書込装置6で各色の画像データに基づいてレーザ光を各感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kの表面に照射し、感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、各感光体ドラム10Y,10C,10M,10K上に形成された静電潜像は、現像手段9の各色の現像剤にて顕像化される。この顕像化された各感光体ドラム10Y,10C,10M,10K上の画像は、一次転写手段12で中間転写体11に重ね合わせて転写される。この中間転写体11への画像転写にタイミングを合わせて、記録用紙等の記録材3aが給紙手段3の給紙ローラ3bにより1枚ずつ分離されてレジストローラ3cに搬送され、レジストローラ3cにより二次転写手段である二次転写ローラ13に搬送される。そして、二次転写ローラ13によって中間転写体11上の画像が記録材3aに一括して転写される。画像転写後の記録材3aは定着手段4に搬送され、定着手段4の加熱ローラと加圧ローラにより加熱・加圧されて画像が記録材3aに定着される。定着後の記録材3aは搬送ローラ3dで搬送され、排紙ローラ3eで排紙トレイに排紙される。
次に光書込装置について説明する。図2は光書込装置の構成例を示す平面図、図3は図2に示す光書込装置の概略断面図である。この光書込装置6は、レーザ光を発振する4つのレーザ光源ユニット(LDユニット)61Y,61C,61M,61Kと、画像信号に基づいて変調されたレーザ光を偏向走査する偏向走査手段(回転多面鏡等の偏向器)62と、偏向走査したレーザ光を感光体上で所望の大きさに結像させる結像光学系63と、レーザ光の走査開始タイミングを検知する同期検知手段64とを備えており、これらの構成要素(光学部材)は、筐体およびカバーからなる光学ハウヒング70に保持されている。本実施形態では、4つの感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kにレーザ光を照射するために4つの光源を搭載し、2つずつに分けて偏向走査手段62である回転多面鏡の両側から入射させる、所謂対向走査方式の例である。発光源には半導体レーザを用いており、この半導体レーザと、半導体レーザから射出された発散光を略平行化するコリメートレンズと、半導体レーザ駆動回路基板とを保持部材により保持した構成で各レーザ光源ユニット(LDユニット)61Y,61C,61M,61Kを構成している。LDユニット61Y,61C,61M,61Kから射出されたレーザ光は、アパーチャ65、シリンダレンズ66を通って、偏向走査手段である回転多面鏡62に至る。なお、回転多面鏡62に片側から2つの光を独立に入射させるために、一方の光路にミラー67を入れている。
回転多面鏡62の回転数が、30000rpmを超える程度に速い場合は、騒音対策等のために回転多面鏡62の手前に防音ガラス68を用いる場合が多い。図では、回転多面鏡62の両側に防音ガラス68が配設された構成になっている。
回転多面鏡62で偏向走査されたレーザ光は、再び防音ガラス68を経て、結像レンズ63に入射する。その後、各感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kへ導かれる光はミラー69を2枚づつ用いて光路を折り返して各感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kへ至る。結像レンズ63は、fθ特性及び主・副のビーム径を絞る特性を兼ね備えた1枚のレンズによって構成されている。各感光体ドラムに対する照射角度は、4つのそれぞれでほぼ同一である。
一方、書込み開始のタイミングを決定するための同期検知手段64は、前記結像レンズ63を通ったビームを同期検知用ミラー64aで折り返して受光する。同期検知手段64は、結像レンズ64bと、光電素子64cを持つ電気回路基板64dと、それらを保持する図示しない保持部材から成っている。
同期検知の本来の意味は、走査光のタイミングを取ることであるので、通常は走査に先立って設置されていればよい。更に、1走査の速度(あるいは時間)の変動を検知するために、走査後端にも検知手段が設置されることがある。図2には、そのような走査の前後で同期を取るような構成を示した。また、図2に示すように、上下2段の走査光を1つの同期検知手段64で検知する。
図3には、複数の感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kに対して、一つの光書込装置6からすべての感光体ドラムへのレーザ光を発する構成の例を示した。光書込装置6から感光体ドラム10Y,10C,10M,10Kへの出射口に、光書込装置6の光学ハウジング70内への塵埃の侵入等を防ぐために防塵部材60を設けている。この防塵部材60は平板ガラスであることが多い。図3では、防塵部材60は光書込装置6のカバー71に取付けられた状態である。
次に光書込装置の光学ハウジングの固定手段の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
第1の実施例として、まず図4に、光学ハウジング70を画像形成装置の本体シャーシに4箇所で固定する4点受けの例を示す。4点受けの場合は,図4に示すように、本体シャーシに形成している光学ハウジングの受け部41,42(位置決めピン有り)及び受け部43,44(ピン無し)に光書込装置6の光学ハウジング70が固定されている。
また、光学ハウジング70を画像形成装置の本体シャーシに3箇所で固定する3点受けの場合は、図5に示すように、本体シャーシに形成している光学ハウジングの受け部41,42(位置決めピン有り)及び受け部43(ピン無し)に光書込装置6の光学ハウジング70が固定されている。
図4または図5において、まず受け部41に対応する光学ハウジングの拘束[1]の固定形状は、位置決めピンに隙間なく勘合する丸穴形状を有し、Z方向に固定するための押圧部材(例えば板バネ部材)100もしくは図示しないねじ等の締結部材によって位置決めされている。この拘束[1]の固定場所の拘束条件は、
X:固定又は準固定、
Y:固定又は準固定、
Z:固定(ねじ等の締結部材を用いた場合)又は準固定(板バネ等の押圧部材により基準面に押し付けられて、他の方向へは変位可能な状態)、
となる。
さらに、受け部42に対応する光学ハウジング70の拘束[2]の固定形状は、位置決めピンにY方向に隙間なく勘合し、X方向にはフリーとなるような長穴形状を有し、Z方向に準固定するための押圧部材(例えば板バネ部材)100によって位置決めされている。この固定場所の拘束条件は、
X:フリー、
Y:固定、
Z:準固定、
となる。
また、受け部43及び44に対応する光学ハウジング70の拘束[3]の固定形状は、Z方向のみ規制するための平板形状としており、Z方向に準固定するための押圧部材(例えば板バネ部材)100によって位置決めされている。この固定場所の拘束条件は、
X:フリー、
Y:フリー、
Z:準固定、
となる。
(実施例2)
次に第2の実施例を図7〜9に示す。図7は光書込装置の光学ハウジングを底面72の側から見た図、図8は光書込装置の光学ハウジングを側面側から見た図、図9は図8の光学ハウジングの拘束[3]の部分を拡大して示す図である。
図7〜9に示すように、光学ハウジング70の外周の固定箇所にはX方向に円筒状固定形状131,132,133,134を形成し、本体シャーシ140の側には、拘束[1],[2]の固定箇所の光学ハウジング70の固定形状131,132を受けるV字型の固定形状(受け部)141,142を2ヶ所設け、片側の円筒端面を板バネ等の押圧部材101によりシャーシ基準面に押し付けすると共に、拘束[3]の固定箇所には、V字形状に向かってY方向に光学ハウジング70を押し付ける押し付け手段(固定レバー)110を設けて、この押し付け手段(固定レバー)110によって準固定している。この時の拘束[1](受け部141)の固定箇所の拘束条件は、
X:準固定、
Y:準固定、
Z:準固定、
となる。
さらに、拘束[2](受け部142)の固定箇所の拘束条件は、
X:フリー、
Y:準固定、
Z:準固定、
となる。
また、図9に示すように、拘束[3]の受け部143及び144に対応する光学ハウジング70の固定方法は、光学ハウジング70の円筒状固定部133,134に前記押し付け手段である固定レバー110を回転自在に取り付け、光学ハウジング70と固定レバー110間に押圧部材(例えばスプリング等のバネ)102を設け、この押圧部材(スプリング等のバネ)102によって固定レバー110の突起部110aが本体シャーシ140の受け部143(144)の傾斜受け部に押し付けられ、光学ハウジング70が本体シャーシ140のZ方向受け部に押し付けられると共に、光学ハウジング70を前述のようにV字受け部141,142に押し付けるようにしている。この拘束[3](受け部143,144)の固定箇所の拘束条件は、
X:フリー、
Y:フリー、
Z:準固定、
となる。
ここで、各固定箇所での方向X,Y,Zは、
X:感光体ドラム(像担持体)の軸心方向、
Y:画像の副走査方向、
Z:光学ハウジングの高さ方向、
と定義している。また、準固定は、板バネ等の押圧部材により基準面に押し付けられて他の方向に変位可能な状態と定義している。
本発明によれば、上記実施例1及び実施例2のように、本体シャーシと光学ハウジング70を固定することによって、光学ハウジング70が環境温度変化による熱膨張によりX及びY方向に伸縮した場合に、拘束[1]の拘束箇所を基準に、拘束[2]と拘束[3]の個所では、素直にX及びY方向に変位可能であるため、光学ハウジング70がねじれたりすることがなく、光学部材等の相対位置や角度に大きな変化は生じない。
また、本体シャーシと光学ハウジング70を、図6(b)に示すように、締結ねじ等により各固定点(4箇所)でZ方向を固定した場合には,画像形成装置の設置場所等の変化により本体シャーシ自体が歪みが生じ、この歪みが光学ハウジング自体を歪め、光学部材等の相対位置及び角度が変化して、感光体ドラム上のビーム照射位置がずれて色ずれとなってしまうが、これに対して本発明の実施例1や実施例2では、図6(a)に示すように、拘束[3]の固定箇所の拘束条件をZ方向:準固定としているので、光学ハウジング70の剛性により拘束3の部分が本体シャーシの受け部43または44から離間することによって、本体シャーシの歪みが光学ハウジング70に直接伝わらず、光学部材等の相対位置や角度に大きな変化が生じないため、色ずれが発生しない。
以上のように、本発明の画像形成装置では、実施例1または実施例2に示したような構成及び固定方法を用いた光書込装置を備えたことにより、光書込装置により感光体ドラムに照射する光ビームのスポット位置が温度変化や装置の設置状況によって変動する量を低減することができ、また、画像形成装置の本体シャーシ140の歪みが光学ハウジング70に直接伝わらないようにでき、光学部材等の相対位置や角度に大きな変化が生じないようにして色ずれ等の発生を防止することができる。
以上説明したように、本発明は、光走査方式の光書込装置を備えた複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリなどの画像形成装置に好適に適用でき、特に、複数の像担持体を備えたタンデム構成のカラー画像形成装置に好適に利用することができる。
また、本発明の実施例では、偏向走査手段である回転多面鏡の両側で光ビームを偏向走査する光書込装置の例を説明したが、片側だけで光を偏向走査する構成の光書込装置でも良いことは明らかである。また、4色カラーで説明したが、3色カラーで構成しても良く、さらには、白黒機の画像形成装置における書込み位置(画像レジスト)の安定化にも有効である。
本発明の一実施形態を示す画像形成装置の概略構成図である。 本発明に係る光書込装置の構成例を示す平面図ある。 図2に示す光書込装置の概略断面図である。 光学ハウジングを画像形成装置の本体シャーシに4箇所で固定する4点受けの例を示す概略図である。 光学ハウジングを画像形成装置の本体シャーシに3箇所で固定する3点受けの例を示す概略図である。 本体シャーシがねじれた場合の従来及び本発明の状態を示す説明図である。 本体シャーシに固定した光学ハウジングを底面側から見た図である。 図7に示す光学ハウジングを側面側から見た図である。 図8の光学ハウジングの拘束[3]の部分を拡大して示す図である。
符号の説明
1:カラーレーザプリンタ(画像形成装置)
3:給紙手段
4:定着手段
6:光書込装置
8:帯電手段
9:現像手段
10Y,10C,10M,10K:感光体ドラム(像担持体)
11:中間転写体
12:一次転写手段
13:二次転写手段
41〜44:本体シャーシ側の受け部
61Y,61C,61M,61K:レーザ光源ユニット(LDユニット)
62:回転多面鏡(偏向走査手段)
63:結像レンズ
64:同期検知手段
65:アパーチャ
66:シリンダレンズ
69:折返しミラー
70:光学ハウジング
100:板バネ部材等の押圧部材
101:板バネ部材等の押圧部材
102:スプリング等の押圧部材
110:固定レバー(押し付け手段)
140:本体シャーシ
141,142:V字形状の受け部
143,144:受け部

Claims (8)

  1. 画像形成装置に装備され、光源から出射された光ビームを偏向させて像面上に導く光学系を構成する光学部材が内部に位置決めされた光学ハウジングを備え、該光学ハウジングから出射された光ビームによって像担持体に静電潜像を形成する光書込装置であって、前記光学ハウジングが、前記画像形成装置の本体シャーシの複数の固定箇所に固定されている光書込装置において、
    各固定箇所での方向X,Y,Zを、
    X:像担持体の軸心方向、
    Y:画像の副走査方向、
    Z:光学ハウジングの高さ方向、
    と定義し、押圧部材により基準面に押し付けられて、他の方向へは変位可能な状態を準固定と定義して、各固定箇所での各方向に対する拘束条件は、一つの拘束箇所のみ拘束条件を、
    X:固定又は準固定、
    Y:固定又は準固定、
    Z:固定又は準固定、
    とし、他の拘束箇所のうちの一つの拘束条件を、
    X:フリー、
    Y:固定又は準固定、
    Z:準固定、
    とし、その他の拘束箇所の拘束条件を、
    X:フリー、
    Y:フリー、
    Z:準固定、
    とすることを特徴とする光書込装置。
  2. 請求項1記載の光書込装置において、
    前記光学ハウジングの外周のX方向に円筒状固定形状を複数形成し、本体シャーシ側には前記光学ハウジングの固定形状を受けるV字型の固定形状を2ヶ所設け、片側の円筒端面を押圧部材によりシャーシ基準面に押し付けすると共にV字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付ける押し付け手段を有し、他のシャーシ固定形状はZ方向のみ受ける板状形状とすると共に押圧部材による準固定とすることを特徴とする光書込装置。
  3. 請求項1記載の光書込装置において、
    前記光学ハウジングの外周のXY平面に複数の板状突起形状を形成し、その一つに基準となる丸穴形状を有し、他の一つに長穴形状を有し、本体シャーシ側には前記板状突起物のZ方向を受ける取り付け部と、前記穴形状に対応する位置に位置を固定するピン形状を設け、他の固定箇所は押圧部材によりZ方向のみ受ける準固定とすることを特徴とする光書込装置。
  4. 請求項2記載の光書込装置において、
    前記V字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付ける押し付け手段として、前記光学ハウジングの円筒形状に回転可能なレバー部材を取り付け、本体シャーシに斜めに傾斜した受け部を設けて押圧部材により前記レバー部材の突起部を本体シャーシの傾斜した受け部に押し当てることにより、V字形状に向かってY方向に光学ハウジングを押し付けると共に、他のシャーシ固定箇所にZ方向に押し付ける押し付け手段を有することを特徴とする光書込装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の光書込装置において、
    前記押圧部材として、板バネやスプリングなどのバネ部材を用いることを特徴とする光書込装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の光書込装置において、
    前記光学ハウジング内に、複数の光源と、該複数の光源から出射された各光ビームを偏向させる偏向手段と、該偏向手段により偏向された光束をそれぞれ像面上に導く光学系とを備え、前記光学ハウジングから出射された複数の光ビームによって複数の像担持体に静電潜像を形成することを特徴とする光書込装置。
  7. 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体に光束を照射して静電潜像を形成する光書込手段と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像して顕像化する現像手段と、前記像担持体上の顕像を記録材に直接または中間転写体を介して転写する転写手段と、前記記録材に転写された画像を定着する定着手段を備えた画像形成装置において、
    前記光書込手段として請求項1乃至6のいずれか一つに記載の光書込装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7記載の画像形成装置において、
    複数の像担持体を備え、複数の像担持体に色の異なる画像を形成し、各像担持体上の画像を記録材に直接または中間転写体を介して重ね合わせて転写することにより多色またはフルカラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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