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JP2006003620A - ペリクル - Google Patents

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pellicle
gas
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gas introduction
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Hitoshi Mishiro
均 三代
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】ペリクル2とマスク1で形成された空間をガスで置換する時間が短く、かつ、ペリクル内部の汚染が少ないペリクルの提供。
【解決手段】ペリクルフレーム3と、ペリクルフレーム3の一方の開口部に接着したペリクル板またはペリクル膜4とを備えたペリクルにおいて、ペリクルフレーム3は外側面と内側面とを連通する複数の側面孔を側面に備えており、側面孔の少なくとも一部の周囲に不活性ガスを供給するためのガス導入管に接続するか、不活性ガスを排出するためのガス排出管に接続するためのガスケット9が取り付ける。
【選択図】図2

Description

本発明は集積回路の製造工程で使用されるフォトマスクまたはレチクル(以下、両者をあわせてマスクと称す。)に異物付着防止の目的で装着される、とりわけFレーザー(波長157.6nm)の光を用いる光リソグラフィに好適なペリクルの構造に関するものである。
集積回路の製造工程で使用される光リソグラフィ工程においては、マスクに付着している塵埃等の異物がウェハー上に転写されることを防止するため、マスクの片面または両面に異物避けとしてのペリクルを装着する方法がとられている。
このペリクルは、平板状のペリクル板(合成石英ガラスなどからなる光線透過性防塵板)またはフッ素樹脂などからなるペリクル膜と、ペリクル板またはペリクル膜をマスクから隔離するために所定の厚みを持つペリクルフレームとからなり、ペリクルフレームの上面にペリクル板またはペリクル膜が接着され、容器状に形成されている。
近年、半導体デバイス製造プロセスでは、回路パターンの微細化による高集積化を図るために、光リソグラフィ工程で使用される露光光源の短波長化が進められている。例えば、リソグラフィー用ステッパーの光源は、従来のg線(波長436nm)、i線(波長365nm)からKrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、Fレーザー(波長157.6nm)等のより短波長の光源が用いられようとしている。
これらの短波長光源、特にFレーザーを使用する場合には、大気中の酸素分子が露光波長である157nmに吸収を持つため、不活性ガス雰囲気中での露光が必要とされる。
このため特許文献1には、ペリクルとマスクとで形成される空間(以下、ペリクル内部という)を不活性ガスで置換するために、ペリクルフレーム側面に不活性ガスの導入を行う側面孔(以下、ガス導入孔という)と、不活性ガスの排出を行う側面孔(以下、ガス排出孔)を設ける例が開示されている。
回路パターンの微細化に伴い、マスク上の異物の許容範囲もより厳しくなっているため、特許文献1ではさらに、ペリクル内をガス導入孔とガス排気孔とを通じて強制換気するとともに上記ガス導入孔が設けられたペリクルフレームの内側面もしくは外側面に、ガス導入孔を覆うようにフィルターを接着し導入ガス中の異物を捕捉することが試みられている。フィルターとしては、例えばフッ素樹脂等からなる厚さ0.1〜0.3mm、捕捉効率が0.3μm粒子で99.97%程度のものが使用される。
しかし、特許文献1の構成では、ガス導入孔を覆うようにペリクルフレームの内側面に接着されたフィルターにもFレーザーが照射されるので、フィルター材質および接着剤が分解されガスや異物が発生する。このため、レーザー光の透過率の低下や異物のウェハー上への転写による回路の短絡・断線という問題があった。また、外側面にフィルターを接着する場合においても、露光面やペリクル板あるいはペリクル膜に照射する紫外線洗浄光によりフィルター材質および接着剤が分解するという問題があった。また、強制換気手段であるガス導入管とガス排気管のペリクルフレームへの取り付けが簡便ではなかった。
特開平2001−133961号公報
本発明は、ガスの置換時間が短く、且つ、輸送中のペリクル内部の汚染が少ないペリクルを提供するものである。
このような目的を達成するために、本発明は、ペリクルフレームと、ペリクルフレームの一方の開口部に接着したペリクル板またはペリクル膜とを備えたペリクルであって、ペリクルフレームは外側面と内側面とを連通する複数の側面孔を側面に備えており、不活性ガスを供給するためのガス導入管または不活性ガスを排出するためのガス排出管に接続するためのガスケットが側面孔の少なくとも一部の周囲に取り付けられていることを特徴とするペリクルを提供する。
本発明によれば、不活性ガスによるペリクル内部のガス置換時間が短く、かつ、ペリクル内部の汚染が少ないFレーザー露光に好適なペリクルを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、本発明に係るペリクルの実施形態の模式図を示す。図1においてマスク1に接着されたペリクル2の右側にフィルターハウジング11を取り付けたガス導入管10が接続されており、反対側にはガス排出管12が連結されている。図1では図示していないが、ガス導入管10の川上にはガス供給源があり、所定の圧力でガスを供給する。
ガス導入管10とガス排出管12は無機材料で作成され、それ自体から汚染の原因となるガスは発生しない。また、ガス導入管10に取り付けられたフィルターハウジング11もFレーザーを透過しない無機材料、より具体的には電解研磨されたステンレス材などを使用することにより、フィルターハウジング自体からのガスの発生を防止するとともに、フィルター材質やフィルターを固定するための部材がFレーザーに暴露されるのを防ぐことができる。
ペリクルフレームのガス導入面側には、ペリクルフレームの内外を連通する側面孔が開いている。以下、ペリクルフレームのガス導入面側の側面孔をガス導入孔という。
また、図1では図示していないが、ガス導入管と接触するガス導入孔周辺には、ガスケットが取り付けられており、ガスのリークを防止している。
一方、ペリクルフレームのガスの排出面側についても、同様の側面孔が複数個形成されている。以下、ペリクルフレームのガス排出面側の側面孔をガス排出孔という。ガス排出管と接触するガス排出孔の周辺にガスケットが取り付けられている。これにより、ガス導入管より供給された不活性ガスは、ペリクル内部を通ってガス排出管より排出されることで、ペリクル内部が不活性ガス雰囲気に置換される。なお、ガス排出管の川下側に、酸素濃度計を取り付ければ、ペリクル内部の置換状態がモニターでき利便性が増す。
図2は本発明のペリクルの一態様を示す断面図である。図2において金属や合成石英ガラス等で構成されたペリクルフレーム3に、合成石英ガラスで構成されたペリクル板(または、フッ素樹脂等からなるペリクル膜)4が接着剤5で接着されている。図2では、説明をわかりやすくするために、上述のペリクルを粘着剤6によりマスク1に接着した形態を示している。
ペリクルフレーム3の対向する2辺にはペリクルフレームの外側面と内側面を貫通する側面孔が設けられている。図2では便宜上右側をガス導入孔7、左側をガス排出孔8として示している。これらの孔は各々最低1箇所設けることでガス置換の機能を満たすことができるが、置換時間の短縮を考えた場合、複数個設けることが好ましい。これらの孔の形状は、円形、楕円形、方形等のいずれでもよいが、ペリクルフレーム3の強度を考慮すると円形がより好ましい。
また、ペリクルフレームの変形およびガス置換効率を考慮すると、ガス導入孔7、ガス排出孔8のペリクルフレームの高さ方向における径はともに、ペリクルフレームの高さの3/5以下1/5以上であることが好ましい。
さらに、ガス導入孔7、ガス排出孔8は全て同じ形状や大きさである必要はない。必要とされるペリクルフレームの強度およびガス置換効率を考慮してそれぞれの孔の形状や大きさを決めればよい。
本発明における一態様では、ペリクルフレーム3の側面孔のうち、ガス導入管およびガス排出管に接続される側面孔、すなわち、ガス導入孔7とガス排出孔8の外側面側周囲にガスケット9を取り付ける。このペリクルを接着したマスク1は、ウェハーの所定の処理枚数毎に異なる描画パターンのマスクに取り替えられる。このため、常時使用されるガス導入管とガス排出管に取り付けられたガスケットに比べて、ペリクルフレーム3外側面側のガス導入孔7とガス排出孔8の周囲に取り付けたガスケットは、露光時の迷光に暴露される時間が短い。また、マスクを取り替えるたびにガスケットを交換することもでき、再度同一のマスクを使用する場合に、劣化したガスケットの使用を回避できる。言い換えれば、外段取りでの交換が可能である。
一方、ガス導入管とガス排出管にガスケットを取り付けた場合は、露光装置自体を停止させ、気密性の高い装置を開放しガスケットを交換しなければならない。このため、交換自体の時間的なロスのほかに、開放時に流入した異物等の除去(クリーニング)に時間要する。その結果、生産性の低下を招くおそれがある。
本発明におけるガスケットは、ガス導入管の先端の形態に合わせてガス導入孔を一つ一つ囲うように貼り付けても良し、一つのガスケットで複数個の孔を囲うように貼り付けても良い。また、ガスケットの材質は、露光光の迷光による劣化を低減させるため、フッ素樹脂等であることが好ましい。
一方、ガス導入孔やガス排出孔にフィルターが装着されていないペリクルをマスクに接着した状態で輸送する場合、輸送中の気圧変動、例えばパッケージ外の室温の変化によるパッケージ内外の気圧差の間接的な変動や空輸等の直接的な気圧変動により、マスクのパッケージやパッケージを包み込むパックが脈動することがある。これにより、ペリクル内外部で空気あるいは封入ガスの流出入が発生し、ペリクルの外表面、マスクの表面、パッケージ内部あるいはパック内部に存在する異物がペリクル内部に流入し汚染することがある。
これを防止するために、ペリクルの複数ある側面孔のいずれか一つ以上の孔を覆うようにフィルターが貼付け、それ以外の孔を剥離可能な部材で密閉する。
これにより、輸送中の気圧変動によるペリクル内部への空気の流出入は、フィルターを貼り付けた孔に限定され、流出入するガス中の異物はフィルターによって捕捉される。その結果、異物がペリクル内部に流入して汚染するという前述の課題を解決することができる。
剥離可能な部材としては、例えば、粘着剤を塗布したポリエステルフィルムを使用することができる。実際にマスクを露光で使用する時には、剥離可能な密閉部材をフレームから剥がして使用する。また、フィルターについても着脱可能であることが好ましい。
フィルターを貼付けるペリクルの側面孔は、ガス導入孔やガス排出孔でもよい。また、図3で示すようにペリクルフレーム3に側面孔として、ガス導入孔7とガス排出孔8の以外に貫通孔14を設け、貫通孔を覆うようにフィルター13を貼付けてもよい。貫通孔の大きさは、φ0.5〜φ1.0mmであることが好ましい。
図3では、この貫通孔14とフィルター13の位置をガス導入孔7とガス排出孔が無い辺上としたが、この位置に限定されず任意の辺に設けることができる。また、ガス導入孔7として楕円形状の孔を図示したが、ガス導入孔7の形状は楕円形状に限定されない。
このマスクを露光で使用する時には、剥離可能な密閉部材をペリクルフレームから剥がして使用する。貫通孔14を覆うフィルター13を剥離せずにマスクを使用する場合は、貫通孔自体は、ガス導入孔7やガス排出孔に比べて開口面積が小さく、また、フィルター13による抵抗が生じるため露光時の不活性ガスのリークは微量である。
また、ガス排出管側で不活性ガスを吸引することで、ペリクル外部と内部の圧力のバランスを均等にすることもできる。
貫通孔14を覆うフィルターを剥離可能なものにして、露光前にフィルターをペリクルフレーム3から剥がして替わりに密閉性のシールを貼り付けてマスクを使用することもできる。また、フィルターを覆うように密閉性のシールを貼り付けることにより気密性を高めてマスクを使用することもできる。
また、ペリクルフレームの外側面と内側面とを連通する複数の側面孔を側面に備えたペリクルフレームと、ペリクルフレームの一方の開口部に接着したペリクル板またはペリクル膜とを備えたペリクルを装着したマスクに、ペリクルを覆うように剥離可能な箱型のカバーを取り付けることにより、マスクと箱型のカバーで密閉空間を形成し、密閉空間内の気圧変動を低減し、ペリクル内部への空気の流出入を防止することができる。
箱型のカバー15をペリクル2に取り付ける方法は、図4に示すように粘着剤6を用いてもよい。粘着剤6は、箱型のカバー15をペリクル2から剥がした際に残渣が残らないものが好ましい。
また、図5〜7に示すようにマスク1とペリクル2との間にガスケット9を配置し、コの字型クリップまたはクランプ16を用いて箱型のカバー15とペリクル2を挟むことによって、箱型のカバー15をペリクル2に取り付けてもよい。
その他、図8に示すようにシールテープ17を用いて箱型のカバー15をペリクル2に取り付けてもよい。
箱型のカバーは、カバー外部の気圧変動によっても変形しない程度の剛性が必要であるが、剛性の高いマスクに取り付けるため、従来のケースの材質と同じ樹脂、例えば、呉羽化学工業製「バイヨン(商品名)」等を使用することができる。
箱型のカバーに替わって、マスク全体を覆うケースの密閉性を高め同様の効果を得ることも考えられるが、マスク全体を覆うケースの場合、より剛性を高める必要があるため、樹脂を用いることは難しい。このため、樹脂材料を使用できる点で、図4に示した方法のほうが利便性が高い。
本発明の、ガスの置換時間が短く、かつ輸送中のペリクル内部の汚染が少ないペリクルは、集積回路の製造工程で使用される光リソグラフィ、とりわけFレーザー(波長157.6nm)の光を用いるものに好適に利用できる。
本発明にかかるペリクルの実施形態の模式図 図1に示された実施形態のガス導入孔とガス排出孔周辺の部分断面図 貫通孔およびフィルターを備えた本発明にかかるペリクルの実施形態の一例を示す模式図 粘着剤で箱型のカバーをペリクルに取り付ける方法の一例を示す模式図 箱型のカバーをペリクルに取り付ける方法の一例を示す模式図 箱型のカバーをペリクルに取り付ける方法の一例を示す模式図 箱型のカバーをペリクルに取り付ける方法の一例を示す模式図 シールテープで箱型のカバーをペリクルに取り付ける方法の一例を示す模式図
符号の説明
1:マスク
2:ペリクル
3:ペリクルフレーム
4:ペリクル板またはペリクル膜
5:接着剤
6:粘着剤
7:ガス導入孔
8:ガス排出孔
9:ガスケット
10:ガス導入管
11:フィルターハウジング
12:ガス排出管
13:フィルター
14:貫通孔
15:箱型のカバー
16:コの字型クリップまたはクランプ
17:シールテープ

Claims (1)

  1. ペリクルフレームと、
    前記ペリクルフレームの一方の開口部に接着したペリクル板またはペリクル膜と
    を備えたペリクルであって、
    ペリクルフレームは外側面と内側面とを連通する複数の側面孔を側面に備えており、
    不活性ガスを供給するためのガス導入管または不活性ガスを排出するためのガス排出管に接続するためのガスケットが側面孔の少なくとも一部の周囲に取り付けられていることを特徴とするペリクル。
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