JP2006084382A - 電子時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電源電圧VSSの電位が揺れても定電圧出力Vregが揺れない定電圧電源回路を、消費電流を実質的に増すことなく実現して、電源電圧VSSの揺れに対して安定した動作が可能な電子時計を提供する。
【解決手段】 基準電圧源と差動増幅回路と出力MOSトランジスタによる定電圧電源回路を備えた電子時計であって、該定電圧電源回路は、モータ等の比較的駆動電流の大きい負荷を駆動する期間を含むこれより若干長い所定の期間のみ定電圧電源回路の動作電流を増大させ、電源電圧VSSの揺れに対して定電圧電源回路の応答性を向上させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 基準電圧源と差動増幅回路と出力MOSトランジスタによる定電圧電源回路を備えた電子時計であって、該定電圧電源回路は、モータ等の比較的駆動電流の大きい負荷を駆動する期間を含むこれより若干長い所定の期間のみ定電圧電源回路の動作電流を増大させ、電源電圧VSSの揺れに対して定電圧電源回路の応答性を向上させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電源電圧より低い電圧を出力する定電圧電源回路を備えた電子時計に関するものである。
電子時計の持続時間を長くすることは昔から望まれており、また最近は光の照射や腕の運動により発電したエネルギーを利用する、ソーラ発電時計や自動巻発電時計などがあり、発電エネルギーによって充電される2次電池におけるフル充電後の寿命をいかに伸ばすかが課題となっている。時計の消費電力は、モータや液晶などの時刻表示手段の駆動に要する電力が大きいが、回路の低消費電力化も重要であり、これについて様々な提案がなされている。
電子回路の消費電力は、動作電圧に大きく依存しており、時計回路でよく使用される
CMOSロジック回路ではゲート容量の充放電電流が主であるため、消費電力は動作電圧の2乗に比例するので、如何に低電圧で回路を動作させるかが低消費電力化においては大きなポイントになる。
CMOSロジック回路ではゲート容量の充放電電流が主であるため、消費電力は動作電圧の2乗に比例するので、如何に低電圧で回路を動作させるかが低消費電力化においては大きなポイントになる。
エネルギー源である電池としては、銀電池や大容量のリチウム電池等が使用されるが、これらの電池電圧は銀電池が約1.5Vで、リチウム電池では約3Vにもなる。このような高い電圧で時計回路を直接動作させたのでは、消費電力が大きくなってしまうことから、低消費電力化手段として定電圧電源回路を用いて、時計回路の一部を電源電圧よりも低い電圧で動作させるシステムが考えられている。
図6に、従来の定電圧電源回路を用いた低消費電力化時計システムの一例のブロック図を示す。電源201をエネルギー源としており、VDDを基準(GND)として負の電源電圧VSSを発生する。電源201は銀電池やリチウム電池、もしくは、二次電池であるリチウムイオン電池などである。従来構造の定電圧電源回路701により電源電圧VSSより低い電圧である定電圧Vregを出力する。ここでVregの方が電圧が低いというのは、基準(GND)であるVDDに対する電位差の絶対値が小さいということであって、電位は定電圧Vregの方が電源電圧VSSより高いのであり、特に断らない限り、以後の説明においても電圧の大小、高低についてはこの考え方による。従来技術の定電圧電源回路701についての詳細な説明は後で行う。
定電圧電源回路701の定電圧出力Vreg(115)には発振回路204と分周回路および制御回路205が接続されている。CMOSインバータで構成されている発振回路204により、水晶振動子203の共振周波数に基づいて発振クロックが出力される。分周回路および制御回路205により、発振クロックの周波数を1Hzまで下げ、モータ駆動パルスを発生する。
そして駆動回路206によりモータ702を駆動する。駆動回路206はモータ702に大電流を流すために、駆動力の大きなトランジスタで構成されており、モータ702を駆動することで、時刻表示手段の指針が回転して時刻を表示する。
定電圧電源回路701からは電源電圧VSSよりも低い定電圧出力Vreg(115)を出力する。発振回路204と分周回路および制御回路205は電源電圧VSSよりも低い定電圧出力Vreg(115)で動作することから、直接電源電圧VSSで動作させた場合と比べて、発振回路204と分周回路および制御回路205の低消費電力化に大きな
効果がある。
効果がある。
次に従来の定電圧電源回路701の一例を図7の回路図に示す。これはn型基板上にCMOS回路を構成した場合である。pMOSトランジスタ101、102とnMOSトランジスタ103、104と基準抵抗113により基準電圧源116が構成され、定電流回路であるpMOSトランジスタ105、差動入力回路のpMOSトランジスタ106、107、カレントミラー回路のnMOSトランジスタ108、109で差動増幅回路117が構成され、定電流回路であるpMOSトランジスタ110、出力nMOSトランジスタ112で出力回路118が構成されて、定電圧出力Vreg(115)を出力している。図6に示すように、図7の定電圧電源回路701の定電圧出力Vreg(115)に発振回路204と分周回路および制御回路205が接続されている。
図7に示すように、定電流回路であるpMOSトランジスタ110と出力nMOSトランジスタ112の接続点から定電圧出力Vreg(115)が出力している。定電流回路であるpMOSトランジスタ110は負荷抵抗として動作し、基準電圧源116の基準電圧出力Vref(114)と定電圧出力Vreg(115)が同じ電圧になるように、差動増幅回路117により出力nMOSトランジスタ112のゲート電圧をコントロールして、電源電圧VSSより低い定電圧出力Vreg(115)を出力する。容量Ccは位相補償容量で定電圧電源回路701が発振するのを防止している。
上述した定電圧電源回路701によって、電源201の出力電圧より低い定電圧出力Vreg(115)で発振回路204と分周回路および制御回路205とを動作させることが可能である。このような従来技術は、例えば下記の特許文献1、2に見られる。
特開平8−43562号公報(第5頁、図6、図7)
特開2002−149251号公報
電子時計に使用される従来の定電圧電源回路701の動作電流(消費電流)は、電池の寿命を少しでも長く保つために数nA〜数10nA程度に設定している。従って負荷や電源電圧VSSの変動に対応できる応答周波数は低い。その為、負荷が軽くて、モータ駆動時等比較的大きな電流が流れる場合も電源電圧VSSの変動は小さいことを前提に設計されている。
しかし女性用の腕時計(以下女持ち)の場合、男性用の腕時計よりも大きさが小さい場合が多く、電源電圧VSSの変動を抑えるのに充分な容量のコンデンサーを使用することが困難な場合がある。また電池の大きさも小さく、内部インピーダンスの大きい電池を使用しなければならない場合が多い。その為、モータ駆動時等の比較的大きな電流が流れる場合、内部インピーダンスによる電圧降下が発生し、電池電圧(電源電圧VSS)が不安定になることがある。
電池電圧(電源電圧VSS)の変動としては、モータ駆動時に駆動コイルに流れる電流の変化がそのまま影響する。モータ702の駆動コイルはインダクタンスが約2Hであり、2kΩ程度の抵抗を持っている。従って、駆動コイルに流れる電流の立ち上がり、立ち下がりの時定数は下記の式で示されるように1ms程度であり、1Khz程度の周波数成分を持った電流変化である。
時定数τ=L(コイルのインダクタンス)/R(コイルの抵抗)
=2(H)/2k(Ω)=1ms
従って定電圧電源回路701に1kHz程度の応答周波数があれば、定電圧出力Vreg(115)は揺れなくなる。しかし、上述したように従来の定電圧電源回路の動作電流は大きくても数10nAしかない為、電源電圧変動による応答周波数は数10Hz程度であり、電源電圧の変動に応答できずに定電圧出力Vreg(115)も揺れてしまう。
時定数τ=L(コイルのインダクタンス)/R(コイルの抵抗)
=2(H)/2k(Ω)=1ms
従って定電圧電源回路701に1kHz程度の応答周波数があれば、定電圧出力Vreg(115)は揺れなくなる。しかし、上述したように従来の定電圧電源回路の動作電流は大きくても数10nAしかない為、電源電圧変動による応答周波数は数10Hz程度であり、電源電圧の変動に応答できずに定電圧出力Vreg(115)も揺れてしまう。
図6の従来の電子時計においてモータ702に電流を流した時の電源電圧VSSの電位の揺れに伴って、従来の定電圧電源回路701の定電圧出力Vreg(115)が揺れる様子を図8に示す。電源電圧VSSの電位の揺れの周波数は1kHz程度であるため、従来の定電圧電源回路701が応答せずに定電圧出力Vregが揺れてしまっている。
この揺れがあまり大きいと発振停止や分周回路および制御回路205の誤動作の原因にもなる。その対策として定電圧電源回路701の応答性を向上させる為に、図7の差動増幅回路117の定電流回路であるpMOSトランジスタ105と出力回路118の定電流回路であるpMOSトランジスタ110の電流値を増加させ、差動増幅回路117および出力回路118の動作電流を増大させることで定電圧出力Vreg(115)を揺れにくくすることは可能である。
しかしながら、従来の電子時計では応答性を向上させる為に上記の対策を取ると、定電圧電源回路の消費電流が増加してしまい、低消電化の為に定電圧電源回路を設けた効果が半減してしまう。本発明の目的は、消費電流を増すことなく、電源電圧VSSの電位が揺れても定電圧出力Vregが揺れないようにした定電圧電源回路を備えた電子時計を提供することである。
本発明の電子時計は定電圧電源回路を備えており、定電圧電源回路は基準電圧を発生する基準電圧発生源と、この基準電圧に基づいて定電圧出力を発生する出力回路と、定電圧出力と基準電圧を比較して定電圧出力を所望の電圧に制御するための制御電圧を発生する差動増幅回路からなるが、上記目的を達成するために、予め定められた期間に定電圧電源回路の差動増幅回路と出力回路の動作電流を増加させる構成とする。
このように差動増幅回路と出力回路の動作電流を一時的に増加させるための具体的構造は、常時動作している定電流回路に追加して、予め定められた期間のみ動作させる定電流回路を設けることである。
本発明の電子時計によれば、モータ等比較的動作電流の大きい負荷を動作させる期間よりやや長い期間、常時動作している定電流回路を流れる電流と予め定められた期間のみ動作させる定電流回路を流れる電流が加算されて、定電圧電源回路の差動増幅回路と出力回路の動作電流を増加させるので、消費電流の平均値をほとんど増加させることなしに、モータを駆動している間に電源電圧VSSの電位が揺れても定電圧出力Vregが揺れない定電圧電源回路を備える電子時計を実現できる。
以下、図面を参照して、この発明における電子時計の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の電子時計の構成を示すブロック図、図2は図1のブロック図における定電圧電源回路202の詳細を示す回路図である。まず、図1のブロック図を用いて本発明の定電圧電源回路を用いた低消費電力時計システムを説明する。
図1の電子時計は、電源201と、発振回路204と、分周回路および制御回路205と、これらの回路に電源電圧より低い電圧を供給する定電圧電源回路202と、時刻表示
手段207を駆動する駆動回路206とを有する。この電子時計は、電源201をエネルギー源としており、電源電圧VSSを発生する。電源201は銀電池やリチウム電池、あるいは二次電池であるリチウムイオン電池等からなる。CMOSインバータで構成されている発振回路204により、水晶振動子203の共振周波数に基づいて発振クロックが出力される。
手段207を駆動する駆動回路206とを有する。この電子時計は、電源201をエネルギー源としており、電源電圧VSSを発生する。電源201は銀電池やリチウム電池、あるいは二次電池であるリチウムイオン電池等からなる。CMOSインバータで構成されている発振回路204により、水晶振動子203の共振周波数に基づいて発振クロックが出力される。
分周回路および制御回路205により発振クロックの周波数を1Hzまで下げ、時刻表示手段207の制御信号を発生する。発振回路204、分周回路および制御回路205は定電圧電源回路202により予め定められた定電圧で動作している。そして、駆動回路206により、時刻表示装置207を駆動する。駆動回路206は時刻表示装置207に大電流を流すため、チャネル幅の大きなトランジスタで構成されている。時刻表示手段207はアナログ時計では針であり、針を動かすのはモータである。またデジタル時計では液晶表示素子である。
そして1秒に1回、分周回路および制御回路205より駆動パルスを発生して時刻表示装置207を駆動するが、駆動パルスを発生する時、あるいはその直前に分周回路および制御回路205から定電圧電源回路制御信号CNT(123)を定電圧電源回路202に供給して定電圧電源回路202の動作電流を増大させる。
次に図2を用いて、本発明による定電圧電源回路202の実施形態を説明する。定電圧電源回路202は基準電圧発生回路を構成する基準電圧源116と、差動増幅回路117と、出力回路118の三つで構成される。まず基準電圧源116について説明する。基準電圧源116は、pMOSトランジスタ101、102、nMOSトランジスタ103、104の4つのMOSトランジスタと基準抵抗113とによって、バンドギャップ基準電圧を用いた基準電圧源を構成している。
この基準電圧源116において、基準抵抗113の両端に発生する電圧VRは下記の式(1)で表される。
VR=(kT/q)×ln((S2/S1)×(S4/S3))……(1)
k:ボルツマン定数 q:電子1個の電化量(クーロン)
T:絶対温度
S1〜S4は図2に示すMOSトランジスタ101〜104のチャネル幅”W”とチャネル長”L”の寸法比である。
VR=(kT/q)×ln((S2/S1)×(S4/S3))……(1)
k:ボルツマン定数 q:電子1個の電化量(クーロン)
T:絶対温度
S1〜S4は図2に示すMOSトランジスタ101〜104のチャネル幅”W”とチャネル長”L”の寸法比である。
従ってpMOSトランジスタ102に流れる電流IRは、基準抵抗113の抵抗値をRとすると下記式(2)で表される。
IR=VR/R=(kT/qR)×ln((S2/S1)×(S4/S3))……(2)
IR=VR/R=(kT/qR)×ln((S2/S1)×(S4/S3))……(2)
また二つのnチャネルMOSトランジスタ103、104はゲート同士が接続されているのでカレントミラー動作をする。図2に示す寸法比S1のpチャネルMOSトランジスタ101と寸法比S4のnチャネルMOSトランジスタ104を流れる電流I1は、S3、S4の比で決まる。よって、寸法比S3のnMOSトランジスタ103には下記式(3)に従って電流IRが流れる。
I1=IR×(S4/S3)……(3)
I1=IR×(S4/S3)……(3)
I1は電源電圧VSSに関係なく一定になる。従って、基準電圧出力Vref(114
)はpMOSトランジスタ101にI1の電流が流れた時のソース−ドレイン間電圧Vdsが出力され、電源電圧VSSに関係なく一定である。
)はpMOSトランジスタ101にI1の電流が流れた時のソース−ドレイン間電圧Vdsが出力され、電源電圧VSSに関係なく一定である。
次に差動増幅回路117について説明する。差動増幅回路117は定電流回路であるpMOSトランジスタ105、120、そしてpMOSトランジスタ120をGNDに接続あるいは切断するスイッチとして動作するpMOSトランジスタ119、そして差動入力回路のpMOSトランジスタ106、107、カレントミラー回路のnMOSトランジスタ108、109で構成されている。
定電流回路であるpMOSトランジスタ105は基準電圧源116のpMOSトランジスタ101とゲート同士が接続されており、カレントミラー動作をする。また、定電流回路であるpMOSトランジスタ120も基準電圧源116のpMOSトランジスタ101とゲート同士が接続されているので、スイッチとして動作するpMOSトランジスタ119がオンしている間はpMOSトランジスタ120のソースの電位はほぼGNDになるので、pMOSトランジスタ120もカレントミラー動作をする。従って定電流回路であるpMOSトランジスタ105に流れる電流Idef1およびpMOSトランジスタ120に流れる電流Idef2は、pMOSトランジスタ101、105、120のW/L比であるS1とS5およびS1とS20との比で決まる電流となる。
従ってスイッチとして動作するpMOSトランジスタ119がオンしている間の差動増幅回路117の動作電流は、pMOSトランジスタ105に流れる電流Idef1とpMOSトランジスタ120に流れる電流Idef2との和の電流Idef1+Idef2となり、スイッチとして動作するpMOSトランジスタ119がオフしている期間よりIdef2の分だけ動作電流が多くなり、差動増幅回路の応答性が向上する。
ここで定電流回路であるpMOSトランジスタ120のW/L比S20をpMOSトランジスタ105のW/L比S5の100倍程度にすれば、スイッチとして動作するpMOSトランジスタ119がオンしている期間は差動増幅回路117の動作電流は、スイッチとして動作するpMOSトランジスタ119がオフしている期間の100倍になり応答性が100倍に向上する。
スイッチとして動作するpMOSトランジスタ119はゲートが“L”レベルでオン、“H”レベルでオフとなり、分周回路および制御回路205より発生する定電圧電源回路制御信号CNT(123)により制御される。
正転入力のpMOSトランジスタ106のゲートは、基準電圧源116のpMOSトランジスタ101のゲートとドレインすなわち基準電圧出力Vref(114)に接続されており、またpMOSトランジスタ107のゲートである反転入力は、出力回路118の定電圧出力Vreg(115)に接続されていて、反転入力の定電圧出力Vreg(115)が正転入力の基準電圧Vref(114)と同じになるように差動増幅回路117が動作するので、両者は同じ電位になる。カレントミラー回路のnMOSトランジスタ108、109は定電流動作し、差動増幅回路117の電圧利得を上げる効果がある。
最後に出力回路118について説明する。出力回路118は定電流回路であるpMOSトランジスタ110、122、定電流回路であるpMOSトランジスタ122をGND電位に接続あるいは切断するスイッチとして動作するpMOSトランンジスタ121、そして出力nMOSトランジスタ112で構成される。定電流回路であるpMOSトランジスタ110のゲートは基準電圧源116のpMOSトランジスタ101のゲートに接続されており、カレントミラー動作をする。
また、定電流回路であるpMOSトランジスタ122のゲートも基準電圧源116のpMOSトランジスタ101のゲートに接続されているので、スイッチとして動作するpMOSトランジスタ121がオンしていれば、定電流回路であるpMOSトランジスタ122のソースの電位はほぼGNDになるため、カレントミラー動作をする。
従って、定電流回路であるpMOSトランジスタ110に流れる電流Iout1および定電流回路であるpMOSトランジスタ122に流れる電流Iout2は、pMOSトランジスタ101、110、122のW/L比であるS1とS10、S1とS22の比で決まる。
スイッチとして動作するpMOSトランジスタ121がオンしていれば、出力回路に流れる電流は、定電流回路であるpMOSトランジスタ110に流れる電流Iout1とpMOSトランジスタに流れる電流Iout2の和のIout1+Iout2になるため、出力回路118の周波数特性が向上する。
差動増幅回路117の説明でも述べたように、スイッチとして動作するpMOSトランジスタ121のゲートは“L”レベルでオン、“H”レベルでオフとなり、分周回路および制御回路205より発生する定電圧電源回路制御信号CNT(123)により制御される。
定電流回路であるpMOSトランジスタ110と122のドレインには、大電流が流せるW/L比の大きい出力nMOSトランジスタ112が接続されている。出力nMOSトランジスタ112のゲートは差動増幅回路117のpMOSトランジスタ106とnMOSトランジスタ108のドレイン同士を接続した点の電位である制御電圧によりコントロールされ、上述したように、定電圧出力Vreg(115)は差動増幅回路117の働きにより基準電圧Vref(114)と同じ電圧が出力される。
定電圧出力Vreg(115)は基準電圧Vref(114)と同じ電位が出力されるので、定電圧電源回路の差動増幅回路117と出力回路118の動作電流を100倍に増大させても定電圧出力Vreg(115)には影響はない。従って、発振回路204と分周回路および制御回路205の動作に影響を与えずに、定電圧電源回路202の動作電流を増大させることが可能である。
また、発振回路204や分周回路および制御回路205の動作電圧等の関係から定電圧出力Vreg(115)を大きくしたい場合は、図5に示すように基準電圧源116のpMOSトランジスタ101のソース、ゲートとnMOSトランジスタ104のドレインの間にnMOSトランジスタ111を挿入することで、nMOSトランジスタ111に電流I1が流れた時のソース−ドレイン間電圧Vds分、基準電圧出力Vref(114)が大きくなる。
差動増幅回路117の差動入力のpMOSトランジスタ106と107のゲート電圧は同じ電圧になるように動作するので、定電圧出力Vreg(115)も大きくなる。そして定電圧出力Vreg(115)を更に大きくしたい場合は、nMOSトランジスタ111を多段接続することで実現可能である。
図3に、本発明による定電圧電源回路にて動作電流を定常時の100倍程度に増大させた場合と定常時の動作電流の場合において、電源電圧VSSを周波数DC〜100kHzの範囲で振幅V1で揺らした場合の定電圧出力Vregの変動(応答性)を測定した結果を示す。定常時の動作電流(=10nA)の場合は電源電圧VSSの揺れが定電圧出力Vregに影響を与えないのはDC〜10Hz程度までであり、これより高い周波数になる
と定電圧出力VregがV1の電圧で揺れてしまう。これに対して動作電流を定常時の100倍の1μAにした場合、DC〜1kHz程度までは定電圧出力Vregが電源電圧VSSの揺れの影響を受けないことがわかり、応答性が向上したことを表している。
と定電圧出力VregがV1の電圧で揺れてしまう。これに対して動作電流を定常時の100倍の1μAにした場合、DC〜1kHz程度までは定電圧出力Vregが電源電圧VSSの揺れの影響を受けないことがわかり、応答性が向上したことを表している。
前記のようにモータの駆動コイルの動作電流の変化は1kHz程度であるので、駆動モータに電流を流している期間に定電圧電源回路の動作電流を100倍にすれば、駆動モータに電流が流れて電源電圧VSSが変動しても、定電圧電源回路の定電圧出力Vregは揺れないようになる。
ここで駆動モータに電流を流している時間は4ms程度であり、これに若干の余裕を持たせた7msの間、定電圧電源回路の動作電流を定常時の100倍の1μAにしても、1秒に一回の駆動なので平均電流としては
1μA×7ms/1000ms(1秒)=0.7nA
となり、定常時の定電圧電源回路の動作電流10nA程度に対して無視できるものである。つまり、駆動モータに電流を流している期間を含むこれより僅かに長い期間だけ、定電圧電源回路の動作電流を100倍にするのであれば、消費電流の増加は微々たるものである。
1μA×7ms/1000ms(1秒)=0.7nA
となり、定常時の定電圧電源回路の動作電流10nA程度に対して無視できるものである。つまり、駆動モータに電流を流している期間を含むこれより僅かに長い期間だけ、定電圧電源回路の動作電流を100倍にするのであれば、消費電流の増加は微々たるものである。
また、定電圧電源回路の動作電流を100倍にした時の電池電圧の内部インピーダンスの影響としては、女持ち用の電池の内部インピーダンスが高いもので100Ω程度であるので、内部インピーダンスによる定電圧電源回路の動作電流の電圧降下の影響は、
100Ω(内部インピーダンス)×1μA(動作電流)=0.1mV
となり、通常0.7v程度以上で動作している発振回路204や分周回路および制御回路205の動作には影響を与えないものである。
100Ω(内部インピーダンス)×1μA(動作電流)=0.1mV
となり、通常0.7v程度以上で動作している発振回路204や分周回路および制御回路205の動作には影響を与えないものである。
次に、時刻表示手段207であるモータの駆動によって電池201から大電流が流れた際に、電池の内部インピーダンスにより電源電圧VSSが揺れた時の本発明における定電圧電源回路の定電圧出力Vregへの影響の様子を、図4を用いて説明する。
一秒に一回、分周回路および制御回路205より、モータ駆動パルスを駆動回路に発生して駆動コイルに電流を流しモータを駆動するが、これと同時あるいはこれより少し早く定電圧電源回路制御信号CNTを“L”にする。図2にて、スイッチとして動作するpMOSトランジスタ119、121がオンして、定電圧電源回路202の動作電流は100倍になり応答性が向上する。4ms後にモータ駆動パルスを停止すると駆動コイルには電流が流れなくなるが、モータはその後振動を続けながら停止するので、この時逆起電圧が発生し駆動コイルに電流が流れる。これはモータ駆動パルスの停止後、2〜3msの間続く。
この逆電圧によるコイルに流れる電流も1kHz程度の周波数で変化する。図4に見るように、モータ駆動パルスの停止後も定電圧電源回路制御信号CNTを例えば3ms継続させることにより、駆動コイルに流れる電流の変化が1kHz程度であれば、定電圧電源回路が応答するので、電源電圧VSSが揺れても、定電圧出力Vregは揺れない。駆動コイルの電流がおさまった後に定電圧電源回路制御信号CNTを“H”にすれば動作電流は下がり、次の駆動パルス発生(約1秒後)までは定常時の動作電流(10nA)で動作し続ける。
従って、上述したように、駆動コイルに電流を流している期間を含むこれより若干長い期間のみ定電圧電源回路の動作電流を100倍にすることで、駆動コイルに電流を流すこ
とに無関係に定電圧出力Vregを安定させることができる。従って、電源電圧VSSの電位が揺れても定電圧出力Vregが揺れない定電圧電源回路202を、消費電流を増加させることなく実現でき、電源電圧VSSの電位の揺れに対して、発振回路204や分周回路および制御回路205は安定して動作することができる。
とに無関係に定電圧出力Vregを安定させることができる。従って、電源電圧VSSの電位が揺れても定電圧出力Vregが揺れない定電圧電源回路202を、消費電流を増加させることなく実現でき、電源電圧VSSの電位の揺れに対して、発振回路204や分周回路および制御回路205は安定して動作することができる。
101 寸法比S1のpMOSトランジスタ
102 寸法比S2のpMOSトランジスタ
103 寸法比S3のnMOSトランンジスタ
104 寸法比S4のnMOSトランンジスタ
105 寸法比S5のpMOSトランンジスタ
106 差動増幅回路の正転入力トランジスタ
107 差動増幅回路の反転入力トランジスタ
108 カレントミラーnMOSトランジスタ
109 カレントミラーnMOSトランジスタ
110 寸法比S10のpMOSトランンジスタ
111 nMOSトランジスタ
112 出力nMOSトランジスタ
113 基準抵抗
114 基準電圧出力Vref
115 定電圧出力Vreg
116 基準電圧源
117 差動増幅回路
118 出力回路
119 スイッチとして動作するpMOSトランジスタ
120 寸法比S20のpMOSトランジスタ
121 スイッチとして動作するpMOSトランジスタ
122 寸法比S22のpMOSトランジスタ
123 定電圧電源回路制御信号CNT
201 電源
202 本発明による定電圧電源回路
203 水晶振動子
204 発振回路
205 分周回路および制御回路
206 駆動回路
207 時刻表示手段
701 従来技術による定電圧電源回路
702 モータ
102 寸法比S2のpMOSトランジスタ
103 寸法比S3のnMOSトランンジスタ
104 寸法比S4のnMOSトランンジスタ
105 寸法比S5のpMOSトランンジスタ
106 差動増幅回路の正転入力トランジスタ
107 差動増幅回路の反転入力トランジスタ
108 カレントミラーnMOSトランジスタ
109 カレントミラーnMOSトランジスタ
110 寸法比S10のpMOSトランンジスタ
111 nMOSトランジスタ
112 出力nMOSトランジスタ
113 基準抵抗
114 基準電圧出力Vref
115 定電圧出力Vreg
116 基準電圧源
117 差動増幅回路
118 出力回路
119 スイッチとして動作するpMOSトランジスタ
120 寸法比S20のpMOSトランジスタ
121 スイッチとして動作するpMOSトランジスタ
122 寸法比S22のpMOSトランジスタ
123 定電圧電源回路制御信号CNT
201 電源
202 本発明による定電圧電源回路
203 水晶振動子
204 発振回路
205 分周回路および制御回路
206 駆動回路
207 時刻表示手段
701 従来技術による定電圧電源回路
702 モータ
Claims (3)
- 基準電圧を発生する基準電圧発生源と、前記基準電圧発生源からの前記基準電圧に基づいて定電圧出力を発生する出力回路と、前記出力回路の前記定電圧出力と前記基準電圧を比較して、前記定電圧出力を所望の電圧に制御するための制御電圧を発生する差動増幅回路を含む定電圧電源回路を備えた電子時計において、
前記定電圧電源回路は予め定めた期間に前記差動増幅回路と前記出力回路の動作電流を定常動作時よりも増加させることを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記差動増幅回路と前記出力回路はそれぞれ、定常動作を行う定電流回路と、スイッチを介して付加的に設けた定電流回路を備え、該付加的に設けた定電流回路は前記予め定めた期間のみスイッチの導通により動作して、流れる電流が前記定常動作を行う定電流回路の電流に加算され、前記差動増幅回路および前記出力回路の動作電流を増加させる構成の電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記差動増幅回路と前記出力回路の動作電流を定常動作時よりも増加させるよう予め定めた期間は、電子時計の時間表示手段の駆動開始時あるいはその直前から、駆動終了後に所定時間経過するまでであることを特徴とする電子時計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004270907A JP2006084382A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 電子時計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004270907A JP2006084382A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 電子時計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006084382A true JP2006084382A (ja) | 2006-03-30 |
Family
ID=36163002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004270907A Pending JP2006084382A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 電子時計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006084382A (ja) |
-
2004
- 2004-09-17 JP JP2004270907A patent/JP2006084382A/ja active Pending
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