JP2006081576A - コンパクト容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクト容器に於いて、蓋体の容器本体に対する閉鎖性を向上させると共に小さい力で開放させ、且つ蓋体を開放したときに該開放位置を保持するフリーストップ性を発揮させる。
【解決手段】蓋体10と容器本体20をヒンジ部30を介して回動可能に接続してコンパクト容器Aを構成する。ヒンジBは、回動軸に一致して設けたスプリングピン21を有する第1回動部20と、蓋体に固定された軸受部材31と、容器本体に固定され傾斜面からなる係合凹部を有する回動部材32bと、係合凹部に係合する係合凸部を有する係合部材32cと、係合部材を付勢する付勢部材32dとを有する回動軸部材32とを有する第2回動部30とによって構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】蓋体10と容器本体20をヒンジ部30を介して回動可能に接続してコンパクト容器Aを構成する。ヒンジBは、回動軸に一致して設けたスプリングピン21を有する第1回動部20と、蓋体に固定された軸受部材31と、容器本体に固定され傾斜面からなる係合凹部を有する回動部材32bと、係合凹部に係合する係合凸部を有する係合部材32cと、係合部材を付勢する付勢部材32dとを有する回動軸部材32とを有する第2回動部30とによって構成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、化粧料を収納するコンパクト容器に関し、特に、蓋体を容器本体に対して閉鎖したとき、蓋体を容器本体の方向に付勢することで閉鎖状態を保持し得るようにしたコンパクト容器に関するものである。
化粧料を収納したコンパクト容器は、ハンドバッグに入れて持ち運ぶのに便利であり広く使用されている。このコンパクト容器は、化粧料を入れる容器本体と、容器本体に重なるように形成された蓋体と、からなり、容器本体と蓋体は、互いに一方側の端部に形成されたヒンジ部を介して回動可能に構成されると共に、他方側の端部に形成された一対のフック機構を介して閉鎖状態を維持し得るように構成されている。従って、使用時には蓋体をヒンジ部を中心に回動させることで容器本体に対して開放させ、非使用時には蓋体を容器本体に対して閉鎖し、且つフック機構を利用して閉鎖状態を保持している。
特に、コンパクト容器は、金属製のストレートピンやロールピンを蓋体と容器本体に貫通させてヒンジ部を構成するのが一般的であり、これらのピンと蓋体,容器本体との接触摩擦によって蓋体を開放したときの容器本体に対して所望の位置で停止するフリーストップを実現している。また蓋体,容器本体の何れかに、軸状部材と、該軸状部材を回動可能に受け入れる軸受部と、を形成したコンパクト容器も提案されている(例えば特許文献1参照)。
上記の如く、コンパクト容器ではヒンジ部は単なる軸状の部材と該部材を受け入れる軸受状の部材によって構成されており、蓋体の容器本体に対する回動は該コンパクト容器を利用する人による回動力の付与によって行われ、蓋体を容器本体に対して閉鎖したときの閉鎖状態の維持はフック機構の係止によって行われる。
上記の如きコンパクト容器のフック機構では、フックの機械的な係合によって蓋体の容器本体に対する閉鎖状態を保持するため、閉鎖しているコンパクト容器を開放する際にフックの係合を解除する必要があり比較的に強い力を要する。このため、確実な閉鎖状態を保持することが出来、且つ小さい力で開放することが出来るコンパクト容器が要求されている。
本発明の目的は、蓋体の容器本体に対する閉鎖性を向上させると共に小さい力で開放することが出来、且つ蓋体を開放したときに該開放位置を保持するフリーストップ性を有するコンパクト容器を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るコンパクト容器は、蓋体と容器本体を同一回動軸上に配置された一対の回動部を有するヒンジ部を介して回動可能に接続したコンパクト容器であって、ヒンジ部を構成する一方の回動部は回動軸に一致して設けたスプリングピンによって容器本体と蓋体を接続して構成され、他方の回動部は、蓋体の一方の端部側に固定された軸受部材と、容器本体の一方の端部側に固定され前記軸受部材に嵌合する回動部材を回動可能に軸支する回動軸部材と、によって構成され、且つ前記回動軸部材は、傾斜面からなる係合凹部/凸部を有する前記回動部材と、傾斜面からなり前記回動部材の前記係合凹部/凸部に係合する係合凸部/凹部を有する係合部材と、該係合部材を前記回動部材に向けて付勢する付勢部材とを有して構成され、蓋体が容器本体に対して閉まった状態において、前記回動部材の係合凹部/凸部と前記係合部材の係合凸部/凹部とが傾斜面の途中で留まることで前記蓋体が前記容器本体に対して閉まる方向に付勢されて閉まった状態を保持し得るように構成したものである。
上記コンパクト容器では、ヒンジ部を構成する一方の回転部がスプリングピンによって容器本体と蓋体を接続して構成されているため、容器本体及び蓋体にはスプリングピンによる付勢力が作用する。このため、蓋体を容器本体に対して適度な角度に回動させたとき、この回動に伴って容器本体,蓋体に摩擦抵抗が作用する。この摩擦抵抗は蓋体が自由に回動し得る力よりは充分に大きいため、蓋体は回動位置を保持することが出来る。即ち、フリーストップ性を発揮することが出来る。
また蓋体を閉鎖したとき、ヒンジ部を構成する他方の回転部の付勢部材と係合部材との機能によって蓋体が容器本体側に付勢されることで、蓋体と容器本体との閉鎖性を向上させることが出来る。また蓋体を開放する際には、蓋体に対し、蓋体に作用する付勢部材と係合部材とによる付勢力よりも大きい力を付与すれば良い。この力は従来のコンパクト容器に於けるフックの係合を解除するのに必要な力よりも小さくすることが可能であり、従って、より小さい力で開放することが出来る。
以下、本発明に係るコンパクト容器の好ましい形態について説明する。本発明のコンパクト容器は、蓋体を容器本体に対して閉鎖(コンパクト容器を閉鎖)したとき、ヒンジ部で発生する蓋体が容器本体に対して閉まる方向への付勢力を作用させることで、コンパクト容器の確実な閉鎖を実現すると共に、蓋体を容器本体に対して開放(コンパクト容器を開放)する際に該蓋体を小さい力で回動させることを実現し、且つ蓋体を容器本体に対して開閉方向に回動させるのに伴って摩擦抵抗を発生させることで、蓋体の容器本体に対する自由な回動を阻止して蓋体の容器本体に対する回動位置を保持するフリーストップを実現したものである。
蓋体と容器本体は一方の端部側に設けられ且つ同一回動軸上に一対の回動部を設けたヒンジ部を介して回動可能に接続されている。ヒンジに設けられた一方の回動部はスプリングピンを有して構成されており、該スプリングピンによる付勢力によって摩擦抵抗を発生させることで、蓋体を容器本体に対して自由な回動角度で停止させるフリーストップを実現している。
またヒンジに設けられた他方の回動部は、蓋体に固定された軸受部材と容器本体に固定され前記軸受部材に嵌合する回動部材を回動可能に軸支する回動軸部材とを有して構成されており、蓋体を容器本体に閉鎖したとき、該蓋体が容器本体に対して閉まる方向の付勢力を発生させて閉鎖状態を保持し得るように構成されている。
上記の如く構成されたコンパクト容器では、蓋体を容器本体に対して閉鎖したとき、ヒンジ部から発生する蓋体を閉める方向に回動させる力によって確実な閉鎖状態を確保することが可能である。そして蓋体を開放する際には、従来のフック機構を利用したコンパクト容器を開放する際の力と比較して小さい力で開放することが可能となる。更に、蓋体を容器本体に対して開放方向に回動させて停止させたとき、蓋体には摩擦抵抗が作用しており、この摩擦抵抗によって蓋体は現位置に停止する。
次に、本発明に係るコンパクト容器の好ましい実施例について図を用いて説明する。図1はコンパクト容器の全体構成を説明する組立図である。図2はコンパクト容器のヒンジに設けた一方の回動部の構成を説明する展開図である。図3はコンパクト容器のヒンジに設けた他方の回動部の構成を説明する一部の展開図である。図4は他方の回動部の構成を説明する展開図である。図5は他方の回動部の動作を説明する図である。図6は他方の回動部の他の動作状態を説明する図である。
図に於いて、本実施例に係るコンパクト容器Aは、内部に鏡11を取り付けた蓋体10と、化粧料を収納した中皿(図示せず)を収容する凹部12aを形成した容器本体12と、を有して構成されている。蓋体10と容器本体12は、互いの一方の端部側(後方側)に配置したヒンジBを介して回動可能に接続されており、容器本体12の他方の端部側(前方側)に蓋体10を開放する際に指を差し込む凹部12bが形成されている。
蓋体10の後方側の端部には、ヒンジBに設けた一方の回動部(第1回動部20)を構成するスプリングピン21、及び他方の回動部(第2回動部30)を構成する軸受部材31を回動不能に嵌合する一対のブラケット10aが形成されている。また容器本体12の後方側の端部であって、蓋体10を重ねて閉鎖状態としたときに該蓋体10に形成されたブラケット10aと対応する位置に、第1回動部20を構成するスプリングピン21及び第2回動部30を構成する回動軸部材32を回動不能に収容する収容突起12cが形成されている。
蓋体10のブラケット10a,容器本体12の収容突起12cの寸法や形状は特に限定するものではない。本実施例では、蓋体10のブラケット10aを該蓋体10の幅方向の両端部に一対形成し、容器本体12の収容突起12cは一対のブラケット10aの間に収容し得るように形成している。しかし、収容突起12cを幅方向の両端部に一対形成すると共にブラケット10aを一対の収容突起12cの間に収容し得るように形成しても良い。即ち、前記ブラケット10a,収容突起12cを如何なる形状と寸法で形成するかは、コンパクト容器Aの意匠性に関連して適宜設定することが好ましい。
第1回動部20は、蓋体10に形成された一対のブラケット10aの一方側(本実施例では前方に向かって右側)のブラケット10aに設けられている。この第1回動部20は蓋体10の回動軸と一致して配置され容器本体12に形成された収容突起12cに起立させたスプリングピン21と、第2回動部30の軸受部材31と同様の形状に形成された軸受部材22とを有して構成されている。
スプリングピン21は断面がC型に形成されており、自由状態に於ける外径が呼び径よりも大きくなるように形成されている。このため、容器本体12の収容突起12c,軸受部材22にスプリングピン21の呼び径と等しい径を持った穴を形成し、この穴にスプリングピン21を嵌合させることで、該穴(容器本体12,蓋体10)に対して径を拡大する方向の力を作用させることが可能である。
軸受部材22は、円形の頭部22aと、断面が多角形の伝達部22bとを有して構成されており、伝達部22bにスプリングピン21が嵌合している。蓋体10のブラケット10aにも軸受部材22の伝達部22bと嵌合し得るように、該伝達部22bの断面形状と等しい形状を持った穴10bが形成されている。従って、蓋体10を開閉する際の力は、ブラケット10aから軸受部材22に伝達され、スプリングピン21を中心として回動することが可能である。
容器本体12,軸受部材22に形成した穴にスプリングピン21を嵌合したとき、容器本体12とスプリングピン21、蓋体10とスプリングピン21との間には回動に伴って摩擦抵抗が作用することとなる。この摩擦抵抗は、蓋体10と容器本体12との間に回動が生じないときには、蓋体10に作用する力に対する抵抗となり、蓋体10は前記抵抗よりも大きい力が作用したときに回動を開始する。
例えば蓋体10を開放した後、所定の開放位置で止めたとき、蓋体10,容器本体12にスプリングピン21による力が作用することによって、蓋体10は開放位置を保持することが可能となる。
第2回動部30は、蓋体10に形成されたブラケット10aの他方側(前方に向かって左側)に設けられている。この第2回動部30は、ブラケット10aに回動不能に嵌合されると共に固定される軸受部材31と、容器本体12に形成された収容突起12cに回動不能に嵌合させると共に固定される回動軸部材32とを有して構成されている。軸受部材31がブラケット10aに、回動軸部材32が収容突起12c対して夫々回動不能に嵌合されると共に固定される構造は特に限定するものではなく、例えば接着であっても良い。
本実施例では、軸受部材31の主要部の外形、及び回動軸部材32の外形を多角形とし、蓋体10のブラケット10a及び容器本体12の収容突起12cに夫々対応する多角形の穴10b,12dを形成しておくことで、これらの穴10b,12dに軸受部材31,回動軸部材32を嵌合したとき回動不能に構成している。また各穴10b,12dと、軸受部材31,回動軸部材32の嵌め合い公差を止まり嵌め或いは締まり嵌めとすることで、抜けを防止して固定し得るように構成している。
軸受部材31は、内部に回動軸部材32を嵌合するための嵌合凹部31aが形成され、該嵌合凹部31aが形成された部分の外形が四角形に形成されている。嵌合凹部31aは。回動軸部材32を構成する回動部材32bの嵌合凸部32b1を嵌合して蓋体10に作用する力を回動軸部材32に伝達する機能を有するものであり、前記力を確実に伝達し得るように断面が四角形の穴として形成されている。
軸受部材31の外形形状は全長にわたって四角形であって良いが、本実施例では、意匠性を向上させるために、嵌合凹部31aを形成した端部とは反対側の端部は円形に形成されている。
回動軸部材32は、軸受部材31に近い方から、カバー部材32aと、カバー部材32aに回動可能に支持される回動部材32bと、カバー部材の内部側面に沿って摺動可能に配置され回動部材32bの回動角度に応じて該回動部材32bと係合する係止部材32cと、係止部材32cを回動部材32b方向に付勢する付勢部材32dと、付勢部材32dと当接すると共にカバー部材32aに係止されるカバー底部材32eと、の5つの部材を一体的に組立てて構成されている。
カバー部材32aは回動軸部材32の外装を構成するもので、外形及び内形が四角形に形成されており、且つ軸受部材31側の端部には円形の穴32a1が形成され、カバー側面には少なくとも一つの係止穴32a2が形成されている。また、カバー部材32aの内側の面は、回動部材32bが回動する際のガイドとして、また係止部材32cが軸方向に摺動する際のガイドとして機能する。
回動部材32bは、カバー部材32aの穴32a1から突出し軸受部材31の嵌合凹部31aに嵌合する四角形状の嵌合凸部32b1と、カバー部材32aの穴32a1とほぼ同径の円筒部32b3と、係止部材32cに係合する係合凹部32b2とが形成されている。ここで、係合凹部32b2は奥に行くほど狭くなるような傾斜面が形成されるテーパ形状となっている。
係止部材32cは断面がカバー部材32aの内形と略等しい四角形に形成され、且つ端面に基部の幅が広く先端に行くほど狭くなるような傾斜面であって、傾斜角度が回動部材32bの係合凹部32b2の傾斜角度と対応するテーパ形状の係合凸部32c1が形成され、付勢部材32dの作用により軸方向で回動部材32b側に付勢される。従って、係止部材32cはカバー部材32aに対し、回動不能に且つ軸方向への摺動可能に収容される。
このため、係止部材32cの係合凸部32c1が回動部材32bの係合凹部32b2に係合したとき、回動部材32bの回動を停止させることができる。また、回動部材32bに力を付与して回動させると、係合凸部32c1が係合凹部32b2の傾斜面に沿って移動し、これにより、付勢部材32dの付勢力に抗して係止部材32cが回動部材32bから離隔する方向へ移動し、係合凸部32c1が係合凹部32b2から離脱する。
尚、上述した係合凹部32b2及び係合凸部32c1は、互いに係合する形状であればよいため、片方の係合凹部32b2を凸部とし、他方の係合凸部32c1を凹部としてもよい。また係合凹部32b2,係合凸部32c1の傾斜角度は特に限定するものではない。しかし付勢部材32dの付勢力の傾斜面による分力が、蓋体10を容器本体12に対し閉鎖したときに該蓋体10が容器本体12側に閉める方向に作用し得るような値となる角度であることが好ましい。
カバー底部材32eは、付勢部材32dを支持するために該付勢部材32dの外形と同様の形状の穴が形成されている。これが付勢部材支持部32e1である。また、カバー底部材32eの側面にはカバー部材32aの穴32a1に係止するための係止突起32e2が形成されている。このため、カバー部材32aをカバー底部材32eにかぶせて、カバー底部材32eの係止突起32e2をカバー部材32aの係止穴32a2に係止させることで、回動軸部材32が一体的な構成となる。
本発明では、蓋体10が容器本体12に対して閉鎖されたとき、第2回動部30によって蓋体10は容器本体12に対して付勢される。即ち、蓋体10が容器本体12に当接して回動限に達したとき、係止部材32cの係合凸部32c1と回動部材32bの係合凹部32b2とが互いの接触状態を保持し、且つ前記接触状態を保持することによって係止部材32cを介して伝達される付勢部材32dの付勢力の分力が回動部材32bを蓋体10が閉鎖する方向に作用する。
このため、蓋体10に配置される軸受部材31と容器本体12に配置される回動軸部材32は、蓋体10が容器本体12に対して閉鎖されたとき、係止部材32cの係合凸部32c1と回動部材32bの係合凹部32b2とが平行になって完全に係合してしまうことなく、傾斜面どうしの接触状態を保持しており、且つ接触方向は回動部材32bが蓋体10を閉鎖方向に付勢する方向に設定されている。
このような接触状態を実現するには、予め回動部材32bに於ける嵌合凸部32b1の外面の方向と係合凹部32b2の方向のなす角度を、蓋体10が容器本体12に対して閉鎖されたときに蓋体10に閉まる方向の付勢力を発生し得る値に設定しておくか、蓋体10及び容器本体12に設けた穴10b,12dの四角形の面どうしの角度を、前記付勢力を発生し得る値に設定しておくことで良い。
次に、コンパクト容器Aを開閉する際の動作について図5,図6により説明する。図5に示すように、コンパクト容器Aが開放している状態では、係止部材32cの係合凸部32c1は回動部材32bの係合凹部32b1から離脱している。このとき、係止部材32cには付勢部材32dの付勢力が作用し、係合凸部32c1の端面が回動部材32bの端面に圧接している。このため、係止部材32と回動部材32bの間には、互いの摩擦係数と付勢部材32dの付勢力とに応じた摩擦抵抗が作用している。更に、第1回動部20ではスプリングピン21と蓋体10との間に軸受部材22を介して、スプリングピン21と容器本体12との間に直接、スプリングピン21による摩擦力が作用している。従って、これらの摩擦抵抗によって蓋体10は容器本体12に対する角度を保持している。
上記の如くコンパクト容器Aを開放したときに、蓋体10が容器本体12に対して角度を保持することをフリーストップ機構という。コンパクト容器Aを使用する際には、蓋体10が開いたままの状態を保持することで容器本体12の凹部12aに収容した中皿に収納された化粧料を取りやすく、且つ鏡11を使用しやすいので、このようなフリーストップ機構があることは有利である。
コンパクト容器Aを閉じる場合、図6に示すように、使用者が蓋体10を容器本体12に対して閉じる方向に回動させると、回動軸部材32では、回動部材32bが係止部材32cに係合する方向へ回動する。蓋体10が容器本体12に対する閉鎖状態の近傍まで回動し、係合凹部32b2が係合凸部32c1と平行になるように接近したとき、係止部材32cが付勢部材32dの付勢力により回動部材32b方向へ付勢されているため、係合凸部32c1は係合凹部32b2の方向へ移動しようとし、蓋体10が略閉鎖したとき、係合凸部32c1は先端側から係合凹部32b2に係合する。
そして、コンパクト容器Aが閉じたとき、第2回動部30では、係止部材32cを介して伝達された付勢部材32dの付勢力は、係合凸部32c1,係合凹部32b2の傾斜角度に応じた分力として回動部材32bに作用し、該回動部材32b,軸受部材31を介して蓋体10を閉じる方向への付勢力として作用する。
更に、コンパクト容器Aを開く場合、容器本体20の前面に配設される凹部12bに指を入れ、蓋体10に第2回動部30で発生している蓋体10を閉鎖する方向の付勢力に抗して、該蓋体10をヒンジBを中心に開放方向に回動させる。蓋体10の回動開始時には、蓋体10の回動により得られたトルクが軸受部材31から回動部材32bへ伝達され、係合凹部32b2と係合凸部32c1との係合が外れて蓋体10は円滑に回動するようになる。
尚、コンパクト容器Aを開放する際に蓋体10に付与すべき力は、ヒンジBに設けた第1回動部20で生じるスプリングピン21と軸受部材22,容器本体12との間で発生する摩擦抵抗、及び第2径胴部30で発生している蓋体10を閉鎖する方向の付勢力である。これらの力は、従来のコンパクト容器に於けるフック機構を解除する際に必要な力と比較して充分に小さく、従って、コンパクト容器Aの閉鎖性を向上させることが可能であり、且つ開放する際に大きな力を必要としない。
本発明は、蓋体を開放したときにフリーストップ性を発揮させて蓋体を開放位置で保持することが可能となり、且つ蓋体を閉鎖したときに該蓋体に対して閉鎖方向に付勢して閉鎖状態を保持することが可能となる。このため、コンパクト容器に適用したときに有利である。
A コンパクト容器
B ヒンジ
10 蓋体
10a ブラケット
10b,12d 穴
11 鏡
12 容器本体
12a 凹部
12b 凹部
12c 収容突起
20 第1回動部
21 スプリングピン
22 軸受部材
22a 頭部
22b 伝達部
30 第2回動部
31 軸受部材
31a 嵌合凹部
32 回動軸部材
32a カバー部材
32a1 穴
32a2 係止穴
32b 回動部材
32b1 嵌合凸部
32b2 係合凹部
32b3 円筒部
32c 係止部材
32c1 係合凸部
32d 付勢部材
32e カバー底部材
32e1 付勢部材支持部
32e2 係止突起
B ヒンジ
10 蓋体
10a ブラケット
10b,12d 穴
11 鏡
12 容器本体
12a 凹部
12b 凹部
12c 収容突起
20 第1回動部
21 スプリングピン
22 軸受部材
22a 頭部
22b 伝達部
30 第2回動部
31 軸受部材
31a 嵌合凹部
32 回動軸部材
32a カバー部材
32a1 穴
32a2 係止穴
32b 回動部材
32b1 嵌合凸部
32b2 係合凹部
32b3 円筒部
32c 係止部材
32c1 係合凸部
32d 付勢部材
32e カバー底部材
32e1 付勢部材支持部
32e2 係止突起
Claims (1)
- 蓋体と容器本体を同一回動軸上に配置された一対の回動部を有するヒンジ部を介して回動可能に接続したコンパクト容器であって、ヒンジ部を構成する一方の回動部は回動軸に一致して設けたスプリングピンによって容器本体と蓋体を接続して構成され、他方の回動部は、蓋体の一方の端部側に固定された軸受部材と、容器本体の一方の端部側に固定され前記軸受部材に嵌合する回動部材を回動可能に軸支する回動軸部材と、によって構成され、且つ前記回動軸部材は、傾斜面からなる係合凹部/凸部を有する前記回動部材と、傾斜面からなり前記回動部材の前記係合凹部/凸部に係合する係合凸部/凹部を有する係合部材と、該係合部材を前記回動部材に向けて付勢する付勢部材とを有して構成され、蓋体が容器本体に対して閉まった状態において、前記回動部材の係合凹部/凸部と前記係合部材の係合凸部/凹部とが傾斜面の途中で留まることで前記蓋体が前記容器本体に対して閉まる方向に付勢されて閉まった状態を保持し得るように構成したことを特徴とするコンパクト容器。
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JP2004266439A JP2006081576A (ja) | 2004-09-14 | 2004-09-14 | コンパクト容器 |
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ID=36160542
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007268062A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Okumura Yu-Ki Co Ltd | 遊技機用基板ケース |
JP2010233935A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | コンパクト容器 |
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Citations (4)
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---|---|---|---|---|
JPS60164305A (ja) * | 1984-02-06 | 1985-08-27 | Ricoh Co Ltd | 金属酸化物磁性体及び磁性膜 |
JPH11178632A (ja) * | 1997-12-25 | 1999-07-06 | Yoshida Kogyo Kk <Ykk> | コンパクト容器 |
JP2002333012A (ja) * | 2002-02-25 | 2002-11-22 | Kato Electrical Mach Co Ltd | ヒンジ装置 |
JP2004201955A (ja) * | 2002-12-25 | 2004-07-22 | Shiseido Co Ltd | コンパクト容器 |
-
2004
- 2004-09-14 JP JP2004266439A patent/JP2006081576A/ja active Pending
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