Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2006070870A - 船外機における燃料系の配置構造 - Google Patents

船外機における燃料系の配置構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2006070870A
JP2006070870A JP2004258259A JP2004258259A JP2006070870A JP 2006070870 A JP2006070870 A JP 2006070870A JP 2004258259 A JP2004258259 A JP 2004258259A JP 2004258259 A JP2004258259 A JP 2004258259A JP 2006070870 A JP2006070870 A JP 2006070870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
fuel
outboard motor
pressure fuel
fuel system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004258259A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Ito
潤 伊藤
Takashi Shimizu
隆司 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2004258259A priority Critical patent/JP2006070870A/ja
Publication of JP2006070870A publication Critical patent/JP2006070870A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 燃料噴射装置を備えても、船外機の大型化を回避する。
【解決手段】 シリンダブロック31が、シリンダヘッドと共にV字形状のシリンダバンクをなし、このシリンダバンクLB、RB間の上方に、スロットルボディ151が配置され、スロットルボディ151の後方に、インテークマニホールド73が配置される。また、高圧燃料系補機を構成する高圧燃料フィルタ152及びベーパセパレータ153が、シリンダバンクLB、RB間において、前後に近接配置される。高圧燃料フィルタ152及びベーパセパレータ153は、シリンダバンクLB、RBとインテークマニホールド73とスロットルボディ151とに囲まれた空間内に配置されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、燃料噴射装置を備える船外機における燃料系の配置構造に関する。
環境問題がクローズアップされる中、現在、内燃機関においては、電子制御による燃料噴射装置を備えた4サイクルエンジンが主流である。しかし、燃料噴射装置を採用すると、高圧ポンプ、高圧フィルタ、ECU(エンジン制御ユニット)、各種センサ等の部品が必要となるため、部品点数、重量、コストの増加に繋がることになる。
特に、船外機においては、燃料タンクが別体で設けられて船内に配置されることから、ベーパセパレータ(副燃料タンク)等のエンジン補機を備える必要がある。そして、これらエンジン補機を、エンジン周囲に配置してエンジンカバーで覆う必要があるため、燃料噴射装置を採用すると、船外機が大型化するという問題がある。そのため、小型エンジン(主に単気筒から2気筒の小排気量エンジン)を搭載する船外機においては、燃料供給系として、今なおキャブレタが主流である。
ところで、下記特許文献1の船外機には、燃料噴射装置を採用したV型2気筒エンジンが搭載されている。
特開2001−132471号公報
しかしながら、上記特許文献1では、燃料噴射装置の具体的な配置については開示されておらず、配置を工夫しないと、上記のように、船外機が大型化するという問題がある。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料噴射装置を備えても、船外機の大型化を回避することができる船外機における燃料系の配置構造を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の船外機における燃料系の配置構造は、第1気筒(34R)を有する第1シリンダバンク(RB)と第2気筒(34L)を有する第2シリンダバンク(LB)とがV字形状をなすように構成されたV型2気筒4サイクルエンジン(2)を備えた船外機における燃料系の配置構造であって、上面に吸気ポート(57)、下面に排気ポート(58)がそれぞれ形成された左右のシリンダヘッド(51)と、前記第1、第2シリンダバンク間の上方に配置されたスロットルボディ(151)と、前記スロットルボディの下流側に接続されると共に、前記左右のシリンダヘッドの前記各吸気ポートに接続された吸気マニホルド(73)と、前記第1、第2シリンダバンクと前記吸気マニホルドとに囲まれた空間内に配置された高圧燃料系補機(152、153)とを有することを特徴とする。
上記請求項1の構成において、好ましくは、前記第1、第2シリンダバンクに対応して前記吸気マニホルドに配設された左右のインジェクタ(164)と、前記左右のインジェクタに接続され、前記スロットルボディより下の位置に、左右方向に沿って配設されたデリバリパイプと(162、172)、前記左右のインジェクタ間において前記デリバリパイプに設けられた燃料供給口と(163、173)、前記燃料供給口に接続されると共に、前記スロットルボディの下方に配設され、前記高圧燃料系補機から供給される燃料を前記デリバリパイプに導くための燃料配管(159、171)とを有することを特徴とする(請求項2)。
上記請求項1または2の構成において、好ましくは、前記高圧燃料系補機には、高圧燃料フィルタ(152)とベーパセパレータ(153)とが含まれ、これら高圧燃料フィルタとベーパセパレータとが前後に配置されたことを特徴とする(請求項3)。
上記請求項1〜3のいずれか1項の構成において、好ましくは、前記第1、第2気筒は、それぞれ前記エンジンの右側と左側とに配置され且つ互いに上下方向にオフセットされ、低圧燃料系補機(166)が、前記エンジンの右側面及び左側面のうち、上側に配置された気筒(34R)がある側の面に配置されたことを特徴とする(請求項4)。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明によれば、高圧燃料系補機が、シリンダバンク乃至シリンダヘッドよりも前後左右に突出することがないので、燃料噴射装置を備えても、船外機の大型化を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る燃料系の配置構造を備えた船外機の縦断面図である。図2は、上記船外機の横断面図である。
尚、以降、船外機1について、図1左方(船体側)を「前方」、右方を「後方」、上方を「上方」、下方を「下方」とし、手前側を「左舷側」、奥側を「右舷側」として説明する。
図1に示すように、この船外機1は、エンジン2と、エンジン2の下面に接合固定されているオイルパン4と、オイルパン4の下部に固定されているドライブシャフトハウジング5と、ドライブシャフトハウジング5の下部に固定されているギヤハウジング6とを備える。エンジン2は、その内部にクランクシャフト35が略垂直に(縦置きに)配置されたOHV式水冷4サイクルV型2気筒エンジンである。また、船外機1は、上下分割可能なエンジンカバー8を備え、エンジンカバー8は、エンジン2及びオイルパン4の周囲を覆っている。
オイルパン4、及びドライブシャフトハウジング5内にはドライブシャフト12が略垂直に配置される。ドライブシャフト12は、ドライブシャフトハウジング5内を下方に向かって延び、ギヤハウジング6内のベベルギヤ14及びプロペラシャフト13を介して、推進装置であるプロペラ15を駆動するように構成されている。
オイルパン4の左舷側及び右舷側の各側面に形成された、図示しないアッパーマウント取付部に、図示しない左右一対のアッパーマウントが取り付けられており、これらのアッパーマウントは、アッパーマウントブラケット23に取り付けられている。また、ドライブシャフトハウジング5の両側部には図示しない一対のロアーマウントが設けられており、このロアーマウントは、ロアーマウントブラケット25に取り付けられている。そして、船外機1は、これらアッパーマウントブラケット23及びロアーマウントブラケット25の前端がクランプブラケット7に連結されており、クランプブラケット7が図示しない船体の船尾板に固定される。
クランプブラケット7には、チルト軸24を介してスイベルブラケット21が設けられており、スイベルブラケット21内にパイロットシャフト22が鉛直方向に、且つ回転自在に軸支されている。パイロットシャフト22の上下端に、アッパーマウントブラケット23及びロアーマウントブラケット25が夫々回動一体に設けられている。これらにより、船外機1は、クランプブラケット7に対しパイロットシャフト22を中心に左右に操舵可能になると共に、チルト軸24を中心に上方に向かってチルトアップ可能になる。
エンジン2の最前部(船首側)にはシリンダブロック31が配置されており、シリンダブロック31の後方にはシリンダヘッド51が配置されている。シリンダブロック31は、その最前面がシリンダカバー32によって覆われている。また、図2に示すように、シリンダブロック31が、シリンダヘッド51(51L,51R)と共にV字形状のシリンダバンク(左舷側シリンダバンクLB及び右舷側シリンダバンクRB)をなすように、V字形状のバンクが形成されている。
シリンダブロック31及びシリンダヘッド51L,51Rの下面には、クランクシャフト35の下部を収容するクランクケース3が配置されている(図3も参照)。クランクケース3には、オイル戻し用の孔が形成されており、下部にオイルパン4が接続されている。また、クランクシャフト35は、その上端部がシリンダブロック31の上部に、その下端部がクランクケース3によって夫々回転自在に軸支されて収容されている。クランクシャフト35は、ドライブシャフト12と連結されている。
また、図1、図2に示すように、シリンダバンクLB,RB間、すなわち、シリンダブロック31内のV字形状バンク先端の近傍であってクランクシャフト35の後方には、クランクシャフト35に平行にカムシャフト41が配置されている。カムシャフト41は、その上端部がシリンダブロック31の上部に、その下端部がクランクケース3に夫々回転自在に軸支されている。クランクシャフト35には、その下端側にクランクギヤ42が固定されており、カムシャフト41には、その下端側にカムギヤ43が固定されている。クランクケース3には、アイドルギヤ44が回転自在に軸支されている。アイドルギヤ44の上下方向における位置は、カムギヤ43及びクランクギヤ42の位置とほぼ同じである。アイドルギヤ44はまた、左右方向において、右舷側にオフセットされた位置に配置されている。アイドルギヤ44は、後述するシリンダ34Rの下方に位置し、平面視において、一部が上記シリンダ34Rと重なっている。アイドルギヤ44は、クランクギヤ42とカムギヤ43とに噛み合ってクランクシャフト35の回転駆動力をカムシャフト41に伝達する。
図1に示すように、ギヤハウジング6の上部には、ドライブシャフト12によって駆動されるウオータポンプ17が設置されており、また、ギヤハウジング6には吸水口18が設けられている。オイルパン4には、水溜り部19が設けられており、ウオータポンプ17によって吸水口18から冷却水として取り入れられた外部の水(海水、湖水、河水等)が、ウオータチューブ20を介して水溜り部19に供給される。水溜まり部19に溜められた水は、図示しない冷却水通路を通ってシリンダブロック31や左右のシリンダヘッド51(51L、51R;図2及び図3参照)を冷却した後、排気ガスと共にプロペラ15の中心孔から船外機1外部に放出される。
クランクケース3においてカムシャフト41の下端には、オイルポンプ45が設置されており、オイルポンプ45にはオイルパン4内の底部に延びるオイルストレイナ16が接続されている。オイルパン4内に貯留された潤滑オイル(以下、単に「オイル」と称する)は、後述するように、オイルストレイナ16を通じてオイルポンプ45により吸い上げられ、エンジン2内の各部に給送された後、オイルパン4内に再び戻される。
図3は、船外機1のエンジン2及びオイルパン4の背面図であり、図4は、船外機1の部分断面図である。図5は、船外機1の概略構成を示す上面図であり、図6は、エンジン2及びオイルパン4の右舷側側面図である。
上述のように、図2及び図3に示すように、エンジン2には、シリンダヘッド51(51L,51R)が、平面視で後方に向かって開くV字形状のシリンダバンクをなすように左右一対設けられている。また、図3に示すように、シリンダヘッド51Rは、シリンダヘッド51Lに対してクランクシャフト35に平行であって上方にオフセットされている。即ち、シリンダヘッド51Rは、クランクシャフト35の軸方向に、シリンダヘッド51Lより所定のオフセット量だけ高い位置に設けられている。尚、これとは逆に、シリンダヘッド51Rは、シリンダヘッド51Lに対して下方にオフセットされていてもよい。
図2に示すように、左舷側シリンダバンクLB及び右舷側シリンダバンクRBは、基本的に同様に構成され、シリンダブロック31内部には、片側(各シリンダバンクLB,RB)1気筒ずつシリンダ34(34L、34R)が形成されている。一方、シリンダヘッド51側には、図4に示すように、各シリンダ34に整合する燃焼室33と、燃焼室33に連通される吸気ポート57及び排気ポート58が上下に夫々形成されており、吸気ポート57及び排気ポート58はシリンダヘッド51の上面及び下面に夫々開口している。吸気ポート57と排気ポート58の間には、燃焼室33内の圧縮混合気に点火する点火プラグ60が燃焼室33毎に取り付けられている(図2参照)。シリンダヘッド51L,51Rには、ヘッドカバー52,59が夫々被装されている。
シリンダヘッド51L,51Rの各々には、図4に示すように、吸気バルブ53が吸気ポート57を開閉可能に取り付けられており、排気バルブ54が排気ポート58を開閉可能に取り付けられており、また、図2に示すように、ヘッドカバー59内部において、吸気バルブ53及び排気バルブ54の各々に対応して、ロッカアーム55が揺動可能に軸支されている。各ロッカアーム55は、シリンダバンク内側方向端において対応するプッシュロッド56と係合し、シリンダバンク外側方向端においてそれぞれ吸気バルブ53、排気バルブ54と当接する(図4参照)。
カムシャフト41は、図1に示すように、上方から順に、シリンダヘッド51Rの吸気バルブ53をその軸方向に移動させるためのRIカム41aと、シリンダヘッド51Lの吸気バルブ53をその軸方向に移動させるためのLIカム41bと、シリンダヘッド51Rの排気バルブ54をその軸方向に移動させるためのREカム41cと、シリンダヘッド51L排気バルブ54をその軸方向に移動させるためのLEカム41dと、後述する低圧燃料ポンプ166を駆動するための燃料ポンプ駆動用カム41iとを備える。燃料ポンプ駆動用カム41iは、カムギヤ43の上に位置する。
カム41a,41b,41c,41dは、それぞれ対応するプッシュロッド56に当接しており、カムシャフト41が回転すると、各プッシュロッド56は対応するカムのプロフィールに沿ってその長手方向に動かされて、これにより対応するロッカアーム55が揺動する。そして、シリンダヘッド51Rの吸気バルブ53、シリンダヘッド51Lの吸気バルブ53、シリンダヘッド51Rの排気バルブ54、シリンダヘッド51Lの排気バルブ54が夫々動かされて、吸気ポート57及び排気ポート58の燃焼室33への連通が、吸気バルブ53及び排気バルブ54によって夫々開閉制御される。
図2に示すように、シリンダブロック31の各シリンダ34(34L、34R)には、各1つのピストン37が、対応するシリンダ34内を摺動自在に挿入されており、各ピストン37は、クランクシャフト35に回転自在に取り付けられた対応するコンロッド36に、ピストンピン38にて回転自在に軸支されて取り付けられている。
また、図1に示すように、クランクシャフト35の上端側には、フライホイールマグネット61が固定されており、シリンダブロック31の上部には、フライホイールマグネット61に内包されてバッテリチャージコイル62がクランクシャフト35の周りに固定されている。また、図1及び図5に示すように、シリンダブロック31の上部には、フライホイールマグネット61を内包するフライホイールマグネットカバー63が取り付けられている。フライホイールマグネットカバー63の上方には、吸気サイレンサ68が配置されている。吸気サイレンサ68の後方であって、シリンダブロック31のシリンダバンクLB、RB間の上方には、吸気サイレンサ68に連通されるスロットルボディ151が配置されている。
また、図5、図6に示すように、シリンダブロック31の左舷側前方には、スタータモータ77が配置されている。シリンダブロック31の右舷側前方には、低圧燃料フィルタ167が配置されている。シリンダブロック31の右舷側の斜め前方を向いた面には、オイルフィルタ143が取り付けられている。
また、図2、図5、図6に示すように、シリンダブロック31の右舷側であって、オイルフィルタ143の斜め後方下方には、低圧燃料系補機の1つであってメカニカルポンプである低圧燃料ポンプ166が設けられる。すなわち、低圧燃料ポンプ166は、シリンダブロック31の各シリンダ34のうち上側にオフセットされたシリンダ34Rの下方の空間を利用して配置される。さらに、シリンダブロック31内において、シリンダ34Rの下方にプランジャ168が往復自在に配設され、このプランジャ168を介して、カムシャフト41の燃料ポンプ駆動用カム41iにより低圧燃料ポンプ166が駆動される(図2参照)。これにより、上側に配置されたシリンダ34Rの下方の空間を利用して、カムシャフト41による低圧燃料ポンプ166の駆動が可能になるので、カムシャフト41に、低圧燃料ポンプ166用の駆動用ギヤを別途設ける必要がなく、省スペースに寄与する。また、低圧燃料ポンプ166のメンテナンス性も良好である。低圧燃料ポンプ166と低圧燃料フィルタ167とは、図示しない燃料配管で接続されている。
図5に示すように、シリンダブロック31の、オイルフィルタ143が設けられる面とは反対側の面、すなわち、シリンダブロック31の左舷側の面には、ECM(エンジン制御モジュール)158が配置される。図3、図6に示すように、燃料冷却用の燃料クーラ161が、クランクケース3の後部に水平に固定される。燃料クーラ161には、冷却水が供給される。燃料クーラ161の右端部、左端部には、それぞれ、燃料が導入される第1燃料戻り配管160、冷却された燃料が導出される第2燃料戻り配管165が接続されている。
図3、図5に示すように、スロットルボディ151の後方には、インテークマニホールド73が配置されている。インテークマニホールド73は、連通パイプ74と、連通パイプ74の一端から分岐する左舷側のインテークパイプ76L及び右舷側のインテークパイプ76Rとを備え、連通パイプ74の他端がスロットルボディ151の下流側に接続されて、インテークマニホールド73とスロットルボディ151とが連通される。インテークパイプ76Lはシリンダヘッド51Lに接続されて、インテークマニホールド73とシリンダヘッド51Lの吸気ポート57とが連通され、インテークプパイプ76Rはシリンダヘッド51Rに接続されて、インテークマニホールド73とシリンダヘッド51Rの吸気ポート57とが連通される(図4参照)。
インテークパイプ76L、76Rの、シリンダヘッド51L、51R近傍部分には、それぞれインジェクタ164(164L、164R)が配設される。インジェクタ164L、164Rには、左右方向に沿って水平に延びるデリバリパイプ162(162L、162R)が接続されている。これら、インジェクタ164L、164R、乃至デリバリパイプ162L、162Rは、シリンダ34L、34Rの上下方向のオフセット量に応じた分だけオフセットされており、且つ、いずれもスロットルボディ151より下の位置に配置される。デリバリパイプ162L、162Rは、同一形状、同一長さに構成され、両者を共用できるようになっている。
また、インジェクタ164L、164R間において、デリバリパイプ162L、162Rの内側の各端部には、後述する高圧燃料フィルタ152から燃料が供給されるためのユニオン163L、163Rが設けられ、ユニオン163L、163Rに、燃料配管159L、159Rが接続されている。インジェクタ164L、164Rは、インテークパイプ76L、76R内に高圧の燃料を噴射し、噴射された燃料が、対応する吸気ポート57に導入される外気と混合されて、所望の空燃比の混合気が形成される。この混合気が、各シリンダ34L、34Rにおいて燃焼に供される。
図2、図3に示すように、高圧燃料系補機を構成する高圧燃料フィルタ152及びベーパセパレータ153が、シリンダバンクLB、RB間に配置される。高圧燃料フィルタ152が前側、ベーパセパレータ153が後側に、互いに近接して配置される。高圧燃料フィルタ152及びベーパセパレータ153は、スロットルボディ151及びインテークマニホールド73より下に位置し、シリンダブロック31とほぼ同じ高さに配置される。従って、高圧燃料フィルタ152及びベーパセパレータ153は、シリンダバンクLB、RBとインテークマニホールド73とスロットルボディ151に囲まれた空間内に配置されている。これにより、エンジン2の後部上部のデッドスペースを有効利用して、これらが配設されるので、省スペースに寄与するだけでなく、これらがシリンダバンクLB、RB乃至シリンダヘッド51よりも前後左右に突出することがないので、船外機1の大型化が回避される。
ベーパセパレータ153は、いずれも不図示のベーパセパレータタンク、プレッシャレギュレータ及び高圧燃料ポンプを備える。図3に示すように、ベーパセパレータ153には、燃料入口154、169、及び燃料出口155が設けられる。高圧燃料フィルタ152には、燃料入口156及び燃料出口157が設けられている。上記低圧燃料ポンプ166は、ベーパセパレータ153の燃料入口154に図示しない燃料配管で接続されている。ベーパセパレータ153の燃料出口155と高圧燃料フィルタ152の燃料入口156とは、図示しない燃料配管で接続されている。上記第2燃料戻り配管165は、ベーパセパレータ153の燃料入口169に接続され、冷却した燃料をベーパセパレータ153に内装された上記プレッシャレギュレータに戻す。
また、シリンダバンクLB、RBとインテークマニホールド73とに囲まれた空間内であって図3にP1で示す位置に、図示しない分岐管が設けられる。この分岐管は、例えば十字状に構成され、燃料が導入される1つの入口と、燃料を排出する3つの出口とを有する。なお、T字状の2つの分岐管を接続することで、1つの入口と3つの出口を得るようにしてもよい。
ベーパセパレータ153の燃料出口155が高圧燃料フィルタ152の燃料入口156に図示しない燃料配管で接続されている。また、高圧燃料フィルタ152の燃料出口157は、上記位置P1に配置される分岐管の入口に図示しない燃料配管で接続されている。また、上記分岐管の3つの出口の1つは、燃料クーラ161の第1燃料戻り配管160に接続され、他の2つは、それぞれ上記燃料配管159L、159Rで上記ユニオン163L、163Rに接続されて、デリバリパイプ162L、162Rに燃料を供給する。従って、高圧燃料フィルタ152から燃料をデリバリパイプ162L、162Rに導くための、燃料配管159L、159R、第1燃料戻り配管160等をはじめとする燃料配管群は、その大半の部分が、スロットルボディ151の下方に位置し、しかも、シリンダバンクLB、RB、インテークマニホールド73及びスロットルボディ151の内側に位置することから、上記燃料配管群の大半部分が保護されるだけでなく、省スペースにも寄与する。
燃料の流れは次のようになる。まず、船内に配設された不図示の燃料タンクから、燃料が低圧燃料フィルタ167を介して低圧燃料ポンプ166に供給され、ベーパセパレータ153に内装された上記ベーパセパレータタンクに導かれる。ベーパセパレータ153は液体燃料に含まれる燃料蒸気を分離してこの蒸気のみをインテークマニホールド73に導いて再燃焼させるものである。この燃料蒸気が分離された燃料を、ベーパセパレータ153に内装された高圧燃料ポンプが、燃料を所定の圧力で高圧燃料フィルタ152に圧送する。
高圧燃料フィルタ152に圧送された燃料の一部(余剰燃料)は、上記位置P1に配置される分岐管を介して第1燃料戻り配管160から燃料クーラ161に導入されて、冷却された後、第2燃料戻り配管165から、ベーパセパレータ153に内装された上記プレッシャレギュレータに戻される。上記プレッシャレギュレータは、高圧の戻り燃料を減圧させて上記ベーパセパレータタンクに送る。
一方、上記位置P1に配置される分岐管から、他の一部の燃料が、デリバリパイプ162L、162Rに供給され、インジェクタ164L、164Rによって、インテークパイプ76L、76R内に噴射され、対応する吸気ポート57を介して各シリンダ34L、34Rに導入されて燃焼する。
本実施の形態によれば、高圧燃料系補機である高圧燃料フィルタ152及びベーパセパレータ153が、シリンダバンクLB、RBとインテークマニホールド73とスロットルボディ151とに囲まれた空間内に配置されるので、デッドスペースを有効利用して省スペースに寄与するだけでなく、これらがシリンダバンクLB、RBよりも前後左右に突出することがないことから、燃料噴射装置(インジェクタ164)を備えても、船外機1の大型化が回避される。また、これら高圧燃料系補機の保護にも寄与する。
しかも高圧燃料フィルタ152及びベーパセパレータ153を近接して前後配置したので、デッドスペースの有効利用になると共に、これらの接続配管も短くて済み、省スペースに寄与する。
また、高圧燃料フィルタ152から燃料をデリバリパイプ162L、162Rに導くための燃料配管群の大半の部分が、シリンダバンクLB、RB、インテークマニホールド73及びスロットルボディ151の内側に位置することで、上記燃料配管群の大半部分が保護されるだけでなく、配管がコンパクトで省スペースにも寄与する。
また、上側に配置されたシリンダ34Rの下方の空間に、低圧燃料系補機である低圧燃料ポンプ166を配置したので、低圧燃料ポンプ166のメンテナンス性が良好であるだけでなく、プランジャ168を介してカムシャフト41により低圧燃料ポンプ166を駆動するようにしたので、カムシャフト41に、低圧燃料ポンプ166用の駆動用ギヤを別途設ける必要がなく、省スペースに寄与する。
なお、高圧燃料系補機及び低圧燃料系補機は、上記例示した高圧燃料フィルタ152、ベーパセパレータ153、低圧燃料ポンプ166に限られない。
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る燃料系の配置構造を備えた船外機のエンジン部分の背面図である。
本第2の実施の形態の燃料系の配置構造では、上記第1の実施の形態に比し、デリバリパイプ及びその関連部分の構成が異なり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態においては、右側のデリバリパイプ162Rは第1の実施の形態のものと同様である。図7に示すように、左側のデリバリパイプ172は、デリバリパイプ162Lに比し長く、デリバリパイプ162Rの左端部近傍まで延びている。そして、デリバリパイプ162Rの左端部とデリバリパイプ172の右端部とが、連結部170で連結されている。連結部170には、2つのユニオン163L、163Rに代わる1つのユニオン173が設けられ、このユニオン173に、2本の燃料配管159L、159Rに代わる1本の燃料配管171が接続されている。上記位置P1に配置される分岐管は、2つの出口を有すれば足り、1つの出口は、第1の実施の形態で説明した通り、高圧燃料フィルタ152からの燃料を燃料クーラ161に供給する。他の1つの出口は、高圧燃料フィルタ152からの燃料を、燃料配管171を介して連結部170に供給する。そして、連結部170から、デリバリパイプ162R及びデリバリパイプ172に燃料が供給される。
本実施の形態によれば、2本のデリバリパイプの共用化を除き、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
なお、インジェクタ164L、164Rに接続されるデリバリパイプは、1本のパイプで構成してもよい。その場合、両インジェクタ164L、164Rの高さ方向の位置の違い分だけパイプを曲げて形成すればよい。
本発明の第1の実施の形態に係る燃料系の配置構造を備えた船外機の縦断面図である。 上記船外機の横断面図である。 船外機のエンジン及びオイルパンの背面図である。 船外機の部分断面図である。 船外機の概略構成を示す上面図である。 エンジン及びオイルパンの右舷側側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る燃料系の配置構造を備えた船外機のエンジン部分の背面図である。
符号の説明
1 船外機
2 エンジン
LB シリンダバンク(第2シリンダバンク)
RB シリンダバンク(第1シリンダバンク)
31 シリンダブロック
34L シリンダ(第2気筒)
34R シリンダ(第1気筒)
51 シリンダヘッド
57 吸気ポート
58 排気ポート
73 インテークマニホールド(吸気マニホルド)
151 スロットルボディ
152 高圧燃料フィルタ(高圧燃料系補機)
153 ベーパセパレータ(高圧燃料系補機)
159、171 燃料配管
162、172 デリバリパイプ
163、173 ユニオン(燃料供給口)
164 インジェクタ
166 低圧燃料ポンプ(低圧燃料系補機)
167 低圧燃料フィルタ

Claims (4)

  1. 第1気筒を有する第1シリンダバンクと第2気筒を有する第2シリンダバンクとがV字形状をなすように構成されたV型2気筒4サイクルエンジンを備えた船外機における燃料系の配置構造であって、
    上面に吸気ポート、下面に排気ポートがそれぞれ形成された左右のシリンダヘッドと、
    前記第1、第2シリンダバンク間の上方に配置されたスロットルボディと、
    前記スロットルボディの下流側に接続されると共に、前記左右のシリンダヘッドの前記各吸気ポートに接続された吸気マニホルドと、
    前記第1、第2シリンダバンクと前記吸気マニホルドとに囲まれた空間内に配置された高圧燃料系補機とを有することを特徴とする船外機における燃料系の配置構造。
  2. 前記第1、第2シリンダバンクに対応して前記吸気マニホルドに配設された左右のインジェクタと、前記左右のインジェクタに接続され、前記スロットルボディより下の位置に、左右方向に沿って配設されたデリバリパイプと、前記左右のインジェクタ間において前記デリバリパイプに設けられた燃料供給口と、前記燃料供給口に接続されると共に、前記スロットルボディの下方に配設され、前記高圧燃料系補機から供給される燃料を前記デリバリパイプに導くための燃料配管とを有することを特徴とする請求項1記載の船外機における燃料系の配置構造。
  3. 前記高圧燃料系補機には、高圧燃料フィルタとベーパセパレータとが含まれ、これら高圧燃料フィルタとベーパセパレータとが前後に配置されたことを特徴とする請求項1または2記載の船外機における燃料系の配置構造。
  4. 前記第1、第2気筒は、それぞれ前記エンジンの右側と左側とに配置され且つ互いに上下方向にオフセットされ、低圧燃料系補機が、前記エンジンの右側面及び左側面のうち、上側に配置された気筒がある側の面に配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船外機における燃料系の配置構造。
JP2004258259A 2004-09-06 2004-09-06 船外機における燃料系の配置構造 Withdrawn JP2006070870A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004258259A JP2006070870A (ja) 2004-09-06 2004-09-06 船外機における燃料系の配置構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004258259A JP2006070870A (ja) 2004-09-06 2004-09-06 船外機における燃料系の配置構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006070870A true JP2006070870A (ja) 2006-03-16

Family

ID=36151738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004258259A Withdrawn JP2006070870A (ja) 2004-09-06 2004-09-06 船外機における燃料系の配置構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006070870A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6575145B2 (en) Fuel supply system for four-cycle outboard motor
JPH0988623A (ja) 船外機用直列多気筒エンジン
US8690625B2 (en) Outboard motor and watercraft including the same
JPH06264757A (ja) V型エンジンの吸排気構造
JPH08261000A (ja) 船外機の燃料供給装置
US8690623B2 (en) Outboard motor and watercraft including the same
US6321711B1 (en) Fuel supply system for a direct injected outboard engine
JPH08261003A (ja) 船外機の発電機配置構造
JP2001263182A (ja) 船外機の燃料冷却装置
US20010029927A1 (en) Fuel supply system for a direct injected outboard engine
US6662786B2 (en) Vapor separator for outboard motor
US9670853B2 (en) Outboard motor
JP2000110686A (ja) 船外機用筒内噴射式4サイクルエンジン
EP2615291B1 (en) Fuel supply system of outboard motor
JP2006070870A (ja) 船外機における燃料系の配置構造
US7523735B2 (en) Multiple-cylinder engine for outboard motor
JP2009274546A (ja) 燃料供給装置
JP2013124595A (ja) 船外機およびそれを備えた船舶
JP5824795B2 (ja) 船外機の燃料供給構造
JPH1144222A (ja) 船外機のエンジン装置
JP5782697B2 (ja) 船外機のドレン構造
JP2013124591A (ja) 船外機およびそれを備えた船舶
JP2007321636A (ja) 船外機
JP3781298B2 (ja) 4サイクル多気筒エンジンを搭載した船外機
JP2006291770A (ja) 船外機の燃料噴射システム

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060426

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20071106