JP2006066582A - 半導体装置、半導体モジュール及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体モジュールに搭載する前のベアチップを保護して取り扱いやすくする。
【解決手段】ベアチップとして、Si半導体よりも高効率であり高温動作が可能であるSiC等の横型構造のワイドバンドギャップ半導体11を使用し、このワイドバンドギャップ半導体11の全ての電極を同一の主面に形成する。ワイドバンドギャップ半導体11の周囲を、AlN等のセラミック製の保護部材17でパッケージングし、ワイドバンドギャップ半導体11の電極が形成された主面を、AlN等のセラミック製の支持部材13で支持して、ワイドバンドギャップ半導体11の熱拡散効果を高め、且つ各部材同士の間の熱応力を緩和する。
【選択図】図1
【解決手段】ベアチップとして、Si半導体よりも高効率であり高温動作が可能であるSiC等の横型構造のワイドバンドギャップ半導体11を使用し、このワイドバンドギャップ半導体11の全ての電極を同一の主面に形成する。ワイドバンドギャップ半導体11の周囲を、AlN等のセラミック製の保護部材17でパッケージングし、ワイドバンドギャップ半導体11の電極が形成された主面を、AlN等のセラミック製の支持部材13で支持して、ワイドバンドギャップ半導体11の熱拡散効果を高め、且つ各部材同士の間の熱応力を緩和する。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に高温での動作が可能な半導体装置、半導体モジュール及び半導体装置の製造方法に関するものである。
ハイブリッド自動車や燃料電池自動車等の電気的動力を使用する自動車(以下、単に「電気自動車」と称す)において、モータ駆動用のインバータ装置や電力回生用電力変換装置等の半導体モジュールには、スイッチング素子等の種々の半導体素子が使用される。この半導体モジュールの半導体素子としては、従来、一般にSi半導体が使用されてきたが、近年、車載バッテリーの大容量化や高速スイッチング化等が進行しつつあり、これに応じて、従来のSi半導体からSiC(シリコンカーバイト)半導体等のワイドバンドギャップ半導体に代替されつつある。
このワイドバンドギャップ半導体は、従来のSi(シリコン)半導体と比較して電流密度を上げることが可能であるため、大電流に対する耐久性に優れる。また、同一電流を流す場合、ワイドバンドギャップ半導体のチップ面積が小さくて済み、さらに高温に耐えうる特性により、例えばスイッチング等の動作を高速に実行できる等の利点がある。したがって、電気自動車にワイドバンドギャップ半導体を使用することで、バッテリーの大容量化や高速スイッチング化等を容易に達成することが可能となる。
そして、従来の半導体モジュールにおいて、ワイドバンドギャップ半導体等のダイチップと搭載基板との間は、一般にボンディングワイヤ等を用いて接続されていた。このボンディングワイヤは、ダイチップを搭載基板等に搭載した後にワイヤボンディングを行うことで実現される。
ところで、上述のようにワイドバンドギャップ半導体(ダイチップ)を搭載基板等に搭載した後にワイヤボンディングを行う場合、半導体モジュールに搭載する前の段階で、ワイドバンドギャップ半導体の周囲に絶縁保護部材を設置しにくく、ワイドバンドギャップ半導体を裸のまま取り扱う必要がある。
一般的な半導体モジュールにおいては、絶縁破壊の防止、ゴミ等の異物の混入防止、水分の侵入防止、局所的な温度上昇の防止の観点から、封止用ケース体等でパッケージングを行う必要があるが、各ダイチップ単体でのパッケージングが行われていなかったため、半導体モジュールに搭載する前の個々のワイドバンドギャップ半導体は、外力に弱く損傷しやすい状態のままであり、また外部からの絶縁を行うことが困難なことから、外部の静電気に弱く、極端な場合は外部の静電気によってワイドバンドギャップ半導体の内部で素子破壊が起こるおそれがあった。したがって、ワイドバンドギャップ半導体の単体では、その取り扱いに高度の慎重さを要していた。
そして、ワイドバンドギャップ半導体が使用された半導体モジュールについて、例えば出荷前等に試験・検査を行う場合、全てのワイドバンドギャップ半導体(ダイチップ)を搭載基板等に搭載してワイヤボンディングを行った後に試験・検査を実施しなければならないため、不良なダイチップが発見された場合、半導体モジュール全体が不良となってしまうことから、半導体モジュールの歩留まりの向上に制約があった。
また、仮に半導体モジュールに搭載する前にダイチップ毎に試験・検査を行うとしても、動作時に発熱が起きてしまうため、個々のダイチップ毎の熱拡散が困難であり、結果として半導体モジュールに組み込んで全体的な放熱手段としてのヒートシンク等を設置した後でないと、試験・検査が困難であった。特に、ダイチップとしてワイドバンドギャップ半導体を使用する場合、従来のSi半導体を用いた場合よりも高温(例えば最大250℃等)で動作することを前提としなければならないことから、効率の良い熱拡散技術を適用しない限り、単体でのダイチップの取り扱い性の向上と耐熱性とを両立させることが困難であった。
そこで、本発明の課題は、放熱性に優れ、且つ外力や外部の静電気からの保護を行って取り扱いやすい半導体装置、半導体モジュール及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
また、本発明の課題は、半導体モジュールに搭載する前に各チップの単体で評価して半導体モジュールの歩留まりを向上し得る半導体装置、半導体モジュール及び半導体装置の製造方法を提供することにもある。
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、全ての電極が同一の主面に形成された半導体と、前記半導体の前記主面を支持するとともに前記半導体の各電極に対応する位置に電極孔が形成された絶縁性の支持部材と、前記支持部材の前記電極孔に形成された導電性の接続部材と、前記半導体の前記主面以外を覆う絶縁性且つ高熱伝導性を有する保護部材とを備えるものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の半導体装置であって、前記保護部材及び/または支持部材がセラミックにより形成されたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体装置であって、前記接続部材がコバールにより形成されたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の半導体装置であって、前記半導体の前記各電極と前記接続部材とを固着し且つ電気的に接続するための金共晶合金製のはんだ層をさらに備えるものである。
請求項5に記載の発明は、絶縁性の筐体と、前記筐体に設置される配線部材と、前記筐体の上内に収容されて前記配線部材に接続された、請求項1から請求項4のいずれかに記載の半導体装置とを備えるものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の半導体モジュールであって、前記筐体がセラミックにより形成されたものである。
請求項7に記載の発明は、a)電極孔が形成された絶縁性の支持部材の前記電極孔に導電性の接続部材を充填する工程と、b)前記接続部材の少なくとも上面にはんだ層を形成する工程と、c)全ての電極が同一の主面に形成された半導体の前記電極を前記はんだ層にリフロー接続する工程と、d)前記半導体の前記主面以外を、絶縁性且つ高熱伝導性を有する保護部材で覆うよう、当該保護部材を前記半導体に接着する工程とを備えるものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の半導体装置の製造方法であって、前記保護部材及び/または前記支持部材がセラミックにより形成されたものである。
請求項9に記載の発明は、請求項7または請求項8に記載の半導体装置の製造方法であって、前記接続部材がコバールにより形成されたものである。
請求項10に記載の発明は、請求項7から請求項9のいずれかに記載の半導体装置の製造方法であって、前記はんだ層が金共晶合金により形成されたものである。
請求項1、請求項5及び請求項7に記載の発明では、全ての電極が同一の主面に形成された半導体の主面を絶縁性の支持部材で支持し、この支持部材の電極孔に導電性の接続部材を充填して電極を引き出すとともに、半導体の主面以外を絶縁性且つ高熱伝導性を有する保護部材で覆って半導体装置を形成するので、半導体の全ての面が、接続部材以外の部分で絶縁性物質で保護された状態となる。したがって、この半導体装置を半導体モジュールに搭載する中間工程の段階でも、内部の半導体を損傷したり電気的短絡等の心配をすることなく容易に取り扱うことができる。また、例えば接続部材に電圧を印加するなどして、個々の半導体装置の電気的特性や耐久性の試験・検査を容易に実施することができるので、半導体装置を半導体モジュールに搭載する前に単体で評価することができ、最終的な半導体モジュールの歩留まりを向上できる利点がある。
請求項2及び請求項8に記載の発明では、保護部材及び/または支持部材がセラミックで形成されているので、保護部材や支持部材の熱膨張係数と半導体等との熱膨張係数が比較的近似し、これらの部材間での応力を緩和できる。また、半導体で発生した熱が、高い熱伝導性を有するセラミック製の保護部材を通じて放熱されるので、冷却を容易に行うことができる。
請求項3及び請求項9に記載の発明では、接続部材がコバールにより形成されているので、接続部材の熱膨張係数と半導体等との熱膨張係数が比較的近似し、これらの部材間での応力を緩和できる。
請求項4及び請求項10に記載の発明では、半導体の各電極と接続部材とを接続するはんだ層が金共晶合金で形成されているので、はんだ層の熱膨張係数と半導体の熱膨張係数が比較的近似し、これらの部材間での応力を緩和できる。
請求項6に記載の発明では、筐体がセラミックにより形成されているので、筐体の熱膨張係数と半導体等との熱膨張係数が比較的近似し、これらの部材間での応力を緩和できる。また、半導体で発生した熱が、高い熱伝導性を有するセラミック製の筐体を通じて放熱されるので、冷却を容易に行うことができる。
<構成>
図1は本発明の一の実施の形態に係る半導体モジュールを示す平面図、図2は同じくその側面視断面図、図3はワイドバンドギャップ半導体装置を示す側面視断面図である。
図1は本発明の一の実施の形態に係る半導体モジュールを示す平面図、図2は同じくその側面視断面図、図3はワイドバンドギャップ半導体装置を示す側面視断面図である。
この半導体モジュールは、図1及び図2の如く、ハイブリッド自動車や燃料電池自動車等の電気自動車において、例えばモータ駆動用のインバータ装置として適用されるものであって、筐体1と、この筐体1に設置されるバスバー等の複数の配線部材3a〜3kと、筐体1内に収容されて配線部材3a〜3kに接続されるダイチップとしての横型構造の複数のワイドバンドギャップ半導体装置5と、筐体1の上面側でワイドバンドギャップ半導体装置5の放熱を行うヒートシンク(放熱部材)7とを備える。
各ワイドバンドギャップ半導体装置5は、図3の如く、横型構造のベアチップ11と、このベアチップ11の下面で当該ベアチップ11を支持する板状の支持部材13と、この支持部材13に形成された電極孔14a〜14cを通じてベアチップ11の各電極を下方に電気的に引き出すための導電性を有するコバール製の接続部材15a〜15cと、支持部材13の上面側でベアチップ11を覆って保護する保護部材17とを備える。
ベアチップ11は、SiC(シリコンカーバイト)、GaN(窒化ガリウム)またはダイヤモンド等のワイドバンドギャップ半導体であり、インバータ装置のスイッチング素子として適用されたもので、例えばSiC−MOSFETが適用される。そして、このベアチップ11は、ゲート、ドレイン及びソースといった複数の電極が全て同一の主面である下面に形成された横型構造(Resurf構造)が採用される。これにより、ベアチップ11の下面を配線部材3a〜3kに適宜接続するだけで、一切のワイヤボンディングを行わずに回路接続を行うことが可能である。また、ベアチップ11としてワイドバンドギャップ半導体を適用することで、大電流に対する耐久性を向上でき、また、スイッチング等の動作を高速に実行できることから、ひいては、電気自動車におけるバッテリーの大容量化や高速スイッチング化による電力変換効率の向上等を容易に達成できるようになっている。
支持部材13は、絶縁性を有するセラミックとしてAlN(窒化アルミニウム)等が使用された板体であり、ベアチップ11の同一主面(底面)に形成された各電極に対応する位置に電極孔14a〜14cが形成されている。ここで、支持部材13の材料としてAlN等のセラミックが使用されるのは、このAlN等のセラミックの熱膨張係数がベアチップ11の材料であるSiC等のワイドバンドギャップ半導体の熱膨張係数に近似しており、ベアチップ11の発熱によりベアチップ11自身と支持部材13とが膨張しても、両者間の熱応力を緩和することができるからである。また、この支持部材13に使用される材料のAlN等のセラミックは、熱伝導率が極めて高いことが知られている。したがって、ベアチップ11で発生した熱を、この支持部材13を通じて、高い熱伝導率で配線部材3a〜3k側に放熱することが可能となる。
接続部材15a〜15cの材料としてはコバールが適用され、支持部材13の電極孔14a〜14c内に充填されるように形成される。ここで、接続部材15a〜15cの材料としてコバールが使用されるのは、このコバールの熱膨張係数が、支持部材13の材料であるAlN等のセラミックやベアチップ11の材料であるSiC等のワイドバンドギャップ半導体の熱膨張係数に近似しているからであり、これにより接続部材15a〜15cとベアチップ11及び支持部材13との熱応力を緩和することができる。各接続部材15a〜15cの上面は、薄膜状のはんだ層21によりベアチップ11の各電極に接続され、また各接続部材15a〜15cの下面は、薄膜状のはんだ層23により各配線部材3a〜3kに接続される。尚、これらのはんだ層21,23とベアチップ11との間で応力を緩和するためには、はんだ層21,23の熱膨張係数がベアチップ11の材料であるSiC等のワイドバンドギャップ半導体の熱膨張係数に近似していることが望ましい。このため、はんだ層21,23の材料としては、金共晶合金が使用されることが望ましい。
保護部材17は、絶縁性を有するセラミックとしてAlN(窒化アルミニウム)が使用された下面開放の箱体であり、その硬質製により内部に収納するベアチップ11を外力から保護するとともに、その熱伝導性の高さにより、内部のベアチップ11で発生された熱を効率よく放熱するようになっている。また、保護部材17の開放部17aの開口面は、ベアチップ11の平面視形状に対応するように形成される。また、保護部材17の開放部17aの内周天面は、有耐熱性の薄膜状の接着材18によりベアチップ11の上面に接着される。また、保護部材17をAlN等のセラミックで形成することで、このAlN等のセラミックの熱膨張係数がベアチップ11の材料であるSiC等のワイドバンドギャップ半導体の熱膨張係数に近似していることを利用して、ベアチップ11の発熱によりベアチップ11自身と保護部材17とが膨張した際に、両者間の熱応力を緩和するようになっている。
筐体1は、絶縁性部材により構成され、バスバー等の配線部材3a〜3kを支持するとともに、複数のワイドバンドギャップ半導体装置5を所定の収納孔25に収納するなどして支持することで、各ワイドバンドギャップ半導体装置5と各配線部材3a〜3kとの相対的な位置決めを行って両者を接続させるように支持する。この筐体1は、例えば、絶縁性を有するセラミックとしてAlN(窒化アルミニウム)が使用され、ベアチップ11の発熱によりベアチップ11、支持部材13及び保護部材17等が膨張した際に、これらの部材11,13,17等と筐体1との間の熱応力が緩和されるようになっている。
配線部材3a〜3kは、例えば、銅または銅合金等からなる金属板等が使用されて形成されたバスバーであり、筐体1の所定の位置にそれぞれ支持されて、ワイドバンドギャップ半導体装置5の各コバール15a〜15cにはんだ層23を通じて接続され、この各コバール15a〜15c及びはんだ層21を介して各ベアチップ11の各電極に接続される。
ここで、図1に示した例では、配線部材3aがハイ電圧側、配線部材3bがロー電圧側のバスバーであり、このハイ電圧側の配線部材3aとロー電圧側の配線部材3bとの間に6個のワイドバンドギャップ半導体装置5が挟まれるようにして回路構成される。また、配線部材3c〜3eは、インバータ装置の出力端子として、図示しないモータのU相、V相及びW相に対して電流を出力するためのもので、各相におけるハイアーム側のワイドバンドギャップ半導体装置5とローアーム側のワイドバンドギャップ半導体装置5との間に接続されて、筐体1の側方に引き出されるように形成されている。さらに、配線部材3f〜3kは、各ワイドバンドギャップ半導体装置5のベアチップ11にゲート信号を入力するためのもので、筐体1内で他の配線部材3a〜3eに対して立体交差するなどして外部に引き出されるように形成されている。
尚、この配線部材3a〜3kは、上述のような金属板により形成されることで、ワイドバンドギャップ半導体装置5で発生した熱を放熱する機能をも有している。
ヒートシンク7は、図2の如く、アルマイト等の熱伝導性に優れた絶縁性材料を用いて、櫛刃状の冷却子が形成された一般的なものが使用され、筐体1の上面側に設置され、複数のワイドバンドギャップ半導体装置5の上面に、シリコン系のグリス27を用いて接着される。このヒートシンク7は、自動車内において、105℃程度の冷却水の流路に配置される。
<ワイドバンドギャップ半導体装置の製造方法>
上記構成のワイドバンドギャップ半導体装置5の製造方法を説明する。
上記構成のワイドバンドギャップ半導体装置5の製造方法を説明する。
まず、図4の如く、絶縁性を有するセラミックとしてAlNを使用して、略板状の支持部材13を作成する。この際、ベアチップ11の各電極に対応する位置に電極孔14a〜14cが形成される。
次に、図5の如く、支持部材13の電極孔14a〜14cに、コバール製の接続部材15a〜15cを充填形成する。
続いて、図6の如く、各接続部材15a〜15cの上下面に、金共晶合金からなる薄膜状のはんだ層21,23を形成する。
そして、ベアチップ11の上面側のはんだ層21をリフローしながら、図7の如く、このはんだ層21の上面側にベアチップ11の各端子を接続する。
しかる後、図8の如く、ベアチップ11の上面に有耐熱性の薄膜状の接着材18を塗布し、上方からAlN等のセラミック製の下面開放形の保護部材17(図3参照)を近づけて、その開放部17aにベアチップ11を収納し、当該開放部17aの内周天面を接着材18に接着させて、図3に示したワイドバンドギャップ半導体装置5が完成する。
かかるワイドバンドギャップ半導体装置5においては、複数の電極が全て同一の主面である下面に形成された横型構造(Resurf構造)が実現されている。
そして、図3に示したベアチップ11は、その主面側に形成されたコバール製の接続部材15a〜15cの形成域以外の全ての面が、AlN等のセラミック製の保護部材17及び支持部材13によって保護された状態となっている。
また、このAlN等のセラミック製の保護部材17及び支持部材13は、絶縁性に優れており、また高硬度材料であることから、内部のベアチップ11を充分に保護できる。
そして、このAlN等のセラミック製の保護部材17及び支持部材13の熱伝導性は極めて高いので、ベアチップ11の発熱時に放熱が効率よく行われる。
したがって、このワイドバンドギャップ半導体装置5を半導体モジュールに搭載する中間工程の段階でも、内部のベアチップ11を損傷したり電気的短絡等の心配をすることなく容易に取り扱うことができ、したがって、例えば接続部材15a〜15cに電圧を印加するなどして、その電気的特性や耐久性の試験・検査を容易に実施することができる。このように、ワイドバンドギャップ半導体装置5を半導体モジュールに搭載する前に単体で評価することができるので、最終的な半導体モジュールの歩留まりを向上できる利点がある。
<半導体モジュールの動作>
上記のワイドバンドギャップ半導体装置5は、その下面に形成された各電極が、筐体1の所定の位置に支持された各配線部材3a〜3kにそれぞれ接続されるように搭載される。
上記のワイドバンドギャップ半導体装置5は、その下面に形成された各電極が、筐体1の所定の位置に支持された各配線部材3a〜3kにそれぞれ接続されるように搭載される。
かかる半導体モジュールが完成した後、例えば自動車のモータ駆動用のインバータ装置として自動車内の所定の位置に搭載され、図示しない所定の制御装置等により駆動制御がなされる。この際、例えば、配線部材3f〜3kを通じて各ワイドバンドギャップ半導体装置5のベアチップ11にゲート信号を入力するなどして、各ベアチップ11を動作させる。
この場合、ベアチップ11として、SiC、GaNまたはダイヤモンド等のワイドバンドギャップ半導体が適用されているので、従来のSi半導体と比較して電流密度が高く、大電流に対する耐久性に優れ、また、同一電流を流す場合、ワイドバンドギャップ半導体のチップ面積が小さくて済み、さらに高温に耐えうる特性により、高速でスイッチング動作可能となっている。したがって、インバータ装置の高速動作等が可能となる。
ただし、ベアチップ11の高速動作に伴って、周囲温度で250℃を超える程度に発熱が起きてしまうが、この実施の形態では、ベアチップ11で発生した熱が、高い熱伝導性を有するAlN等のセラミック製の保護部材17を通じてヒートシンク(放熱部材)7に伝熱されて放熱されるので、例えば105℃程度の冷却水を用いるだけで、電極が形成された主面の反対面からベアチップ11を容易に冷却できる。
ここで、従来の自動車においては、105℃程度のエンジン冷却用の冷却水の他、半導体モジュールを冷却するための専用の65℃程度の冷却水を用いて冷却を行っていたのに対して、この実施の形態では、105℃程度のエンジン冷却用の冷却水のみを使用しても充分に冷却できる。したがって、エンジン冷却用の冷却水と異なった半導体モジュール冷却用の専用の冷媒流路を設ける必要がなくなり、限られた車内スペースの空間効率を向上することが可能となる。
さらに、この実施の形態では、保護部材17及びヒートシンク7の熱伝導経路だけでなく、コバール製の接続部材15a〜15cを通じて配線部材3a〜3kからの放熱を行うことができるので、放熱効果の高い半導体モジュールを提供することができる。
そして、SiC等のワイドバンドギャップ半導体であるベアチップ11に対して、AlN等のセラミック製の支持部材13、保護部材17及び筐体1と、コバール製の接続部材15a〜15cと、金共晶合金製のはんだ層21,23とを使用し、これらの熱膨張係数が全て近似しているので、ベアチップ11が発熱により膨張しても、ベアチップ11、支持部材13、保護部材17、筐体1、接続部材15a〜15c及び各はんだ層21,23との相互間での応力を緩和でき、耐熱性に優れた半導体モジュールを提供できる。
1 筐体
3a〜3k 配線部材
5 ワイドバンドギャップ半導体装置
7 ヒートシンク
11 ベアチップ
13 支持部材
14a〜14c 電極孔
15a〜15c 接続部材
17 保護部材
17a 開放部
18 接着材
21,23 はんだ層
25 収納孔
27 グリス
3a〜3k 配線部材
5 ワイドバンドギャップ半導体装置
7 ヒートシンク
11 ベアチップ
13 支持部材
14a〜14c 電極孔
15a〜15c 接続部材
17 保護部材
17a 開放部
18 接着材
21,23 はんだ層
25 収納孔
27 グリス
Claims (10)
- 全ての電極が同一の主面に形成された半導体と、
前記半導体の前記主面を支持するとともに前記半導体の各電極に対応する位置に電極孔が形成された絶縁性の支持部材と、
前記支持部材の前記電極孔に形成された導電性の接続部材と、
前記半導体の前記主面以外を覆う絶縁性且つ高熱伝導性を有する保護部材と
を備える半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置であって、
前記保護部材及び/または支持部材がセラミックにより形成されたことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体装置であって、
前記接続部材がコバールにより形成されたことを特徴とする半導体装置。 - 請求項3に記載の半導体装置であって、
前記半導体の前記各電極と前記接続部材とを固着し且つ電気的に接続するための金共晶合金製のはんだ層をさらに備える半導体装置。 - 絶縁性の筐体と、
前記筐体に設置される配線部材と、
前記筐体の上内に収容されて前記配線部材に接続された、請求項1から請求項4のいずれかに記載の半導体装置と
を備える半導体モジュール。 - 請求項5に記載の半導体モジュールであって、
前記筐体がセラミックにより形成されたことを特徴とする半導体モジュール。 - a)電極孔が形成された絶縁性の支持部材の前記電極孔に導電性の接続部材を充填する工程と、
b)前記接続部材の少なくとも上面にはんだ層を形成する工程と、
c)全ての電極が同一の主面に形成された半導体の前記電極を前記はんだ層にリフロー接続する工程と、
d)前記半導体の前記主面以外を、絶縁性且つ高熱伝導性を有する保護部材で覆うよう、当該保護部材を前記半導体に接着する工程と
を備える半導体装置の製造方法。 - 請求項7に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記保護部材及び/または前記支持部材がセラミックにより形成されたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項7または請求項8に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記接続部材がコバールにより形成されたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項7から請求項9のいずれかに記載の半導体装置の製造方法であって、
前記はんだ層が金共晶合金により形成されたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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2004
- 2004-08-26 JP JP2004246466A patent/JP2006066582A/ja active Pending
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