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JP2005535230A - Ip接続間のシームレスなハンドオフを達成するための方法および装置 - Google Patents

Ip接続間のシームレスなハンドオフを達成するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

第1のインターネットプロトコル(IP)接続221から第2のIP接続331までのハンドオフを達成するための方法(900)および装置が開示される。方法は、第1のIP接続と第1のステーション用の第1のIPアドレスとを使用して、第1のステーションとゲートウェイとの間のパケットデータ通信を行うことであって、該ゲートウェイが第2のステーションとのパケットデータ通信を中継すること;第1のステーション用の第2のIPアドレスを使用して第2のIP接続をセットアップすることであって、第1のIP接続が第1のステーションとゲートウェイの間の主要な接続であり、第2のIP接続が副次的な接続であること;第2のIP接続が第1のステーションとゲートウェイの間の主要な接続たるべきことを決定すること;およびストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)メッセージを使用して、第2のIPアドレスが主要なアドレスであることをゲートウェイに通知することにより、第2のIP接続を主要な接続に変更すること;から成る。

Description

本発明は、総括的には通信方式に関し、より詳細には、あるIP接続から別のIP接続までのパケットデータ通信のシームレスなハンドオフを達成する方法および装置に関する。
無線通信方式において全く明らかなように、通信方式が知られ、急速に発展し続けている。パケットデータ対応の移動局による、パケットデータネットワークへのアクセスを可能にする通信方式がこれまでに展開され、今も展開されている。そのようなネットワークには、インターネットや、IPアドレスと、インターネット・プロトコル(IP)、トランスポート制御プロトコル(TCP)、ユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)、ならびにより最近のストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)を初めとする様々なパケットデータ伝送プロトコルとを利用する、インターネットと同様のネットワークが含まれる。GPRS(汎用パケット無線サービス)、CDMA(符号分割多元接続)2000、広帯域CDMA、UMTS(ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・サービス)を初めとする、多くの第2世代および第3世代のセルラ方式またはセルラ同様の方式は、そのようなパケットデータ・プロトコルに依存していると同時に、そのようなプロトコルをサポートしている。そのようなセルラ方式は、一般には、あるセルラ固定点から、通信方式のユーザにとって多かれ少なかれトランスペアレントであるか、ほとんどあるいは全く表示がない別の同じセルラ固定点までの通信のためのハンドオフを提供するように配列および構成されている。
他の通信方式も人気を獲得しており、そのような通信方式は、通常は適切な認可(authorization )および認証(authentication)の手順が成功した後にユーザにサービスを提供する、無線であることが多い、無線の小さな領域またはローカル領域方式として特徴付けられ得る。そのような無線方式は、例えばIEEE 802.11に基づくかIEEE 802.11前後で設計された無線方式を含む。そのような方式の大半は低価格であるように設計されており、ワイヤおよびケーブルの配線をなくすことを主たる目的としている。したがって、これらの方式の大部分は、セルラ方式またはセルラ同様の方式から/へのハンドオフをより受け入れないか開始しない通信の最中の、ある固定またはアクセス・ポイントから別の固定またはアクセス・ポイントへの通信のハンドオフなどの、可動性の問題に対処していない。802.11方式の中には、1つの固定点と別の固定点が802.11方式の基本サービスセット(basic service set )すなわちBSSと呼ばれる同じサブネットの一部であると仮定した場合に、実際に、1つの固定点によって中止された通信を別の固定点で拾い上げる能力を有するものもある。しかしながら、これには数秒かかる場合があり、リアルタイム要求またはタイムクリティカル要求を有するモバイル・ユーザが取り扱うのには適していない。
あるIP接続から別のIP接続までのタイムクリティカル通信のハンドオフを達成する方法および装置を求める要求が、明らかに存在する。好ましくは、そのような方法および装置は、システム、ネットワーク・オペレータおよびユーザにトランスペアレントであり、TCP/UDPパケットデータを使用したレガシー設備やアプリケーションをサポートするだろう。
添付図面では、同様な参照数字はいくつかの図面を通じて同一または機能的に同様な要素のことを指す。添付図面は、以下の詳細な説明と共に、明細書に組み込まれて明細書の一部を形成し、様々な実施形態を図で例証し、かつ本発明にすべて従う様々な原則および効果を説明する役目を果たす。
総括的な形で言うと、本開示は、無線通信ユニットにサービスを提供する通信方式に関し、より詳細には、通信方式内で動作する通信方式のユーザに関する。より詳細には、SCTPメッセージを使用した、あるIP接続から別のIP接続へのタイムクリティカル通信またはリアルタイム通信をサポートする様式でパケットデータ通信のハンドオフを達成する方法および装置に具現される様々な発明概念および原理が開示および議論される。特に重要な通信方式は、少なくとも部分的に無線であり、802.11ローカルエリア方式のように開発および展開されたものや、そのようなローカルエリア方式と、ローカルエリア方式内の、およびローカルエリアとセルラ方式等の他の方式との間の可動性の問題に取り組む必要のあるGPRS(汎用パケット無線サービス)、CDMA(符号分割多元接続)2000、広帯域CDMA、UMTS(ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・サービス)を初めとする、第2+世代および第3世代のセルラ方式またはセルラ同様の方式と共に開発および展開されたローカルエリア方式がある。
以下により詳しく論じるように、種々の発明原理とその組み合わせを有利に使用して、SCTPエンド・ポイントとして作用するゲートウェイまたは同様に作用しゲートウェイと通信を行うステーションに必要に応じて使用可能な代替IP接続をセットアップさせ、ユーザやユーザのやりとりにトランスペアレントな様式でいかなるシステム・コンポーネントも装置も更に介在させずに、必要または所望時にハンドオフを達成させることができ、そのような原理やその均等物が利用可能であると仮定して、公知のシステムに関連する様々な問題を緩和する。ゲートウェイの使用によって、ゲートウェイからアップストリームにある、TCPまたはUDPのパケットデータを使用するレガシー・ステーションとの通信を、ゲートウェイと下流のステーションとの間の異なるIP接続へと、ハンドオフすることができる。
本開示は、さらに本発明に従う様々な実施形態を製造し使用する最良の態様を実施可能な様式で説明するために提供するものである。本開示はさらに、発明をいかなる様式にも限定するものではなく、発明原理や発明の利点の理解を深めるために提供するものである。本発明は、本願係属中に成された補正や特許発行時の請求項に対するすべての均等物を含めて、添付の請求項によってのみ定義される。
第1および第2、上部および底部等のような、関係を表す用語は、それがある場合には、ある存在または行為を、別の存在または行為から、必ずしもそれらの存在または行為間の何らかの実際の関係や順序を必要としたり暗示したりすることなく、ただ区別するためだけに使用されるものとする。発明の機能の多くや、発明原理の多くは、ソフトウェアプログラムまたは命令で、および、特定用途ICを初めとする集積回路(IC)で、最良に実現される。当業者には、恐らく多大な努力と、それにより動機付けられる多くの設計上の選択(例えば使用可能時間、現在の技術および経済上考慮すべき点)があっても、本明細書に開示した概念と原理に導かれれば、最小の実験でそのようなソフトウェア命令およびプログラムや、ICを容易に生成することができるものと期待される。したがって、簡潔さと、本発明の原理および概念を不明瞭にする危険を最小にすることを重視するために、そのようなソフトウェアやICについての更に詳しい議論は、あるとしても、好ましい実施形態の範囲内の原理および概念に関する必須の点に限るものとする。
図1を参照しながら、ステーション間、特にステーションA 103とステーションB
105の間のマルチプルIP接続をサポートするストリーム制御伝送プロトコルを使用した通信方式の簡略および典型的なシステム・レベル図について論じ、説明する。図1で、ステーションA 103は、セルラ・ハンドセットまたは加入者ハンドセットもしくはメッセージングユニットのような移動または携帯無線通信ユニットとして描かれており、第1のネットワーク107および第1のIP接続109を介して、ポータブル・ラップトップコンピュータとして示されているステーションB 105と通信する。ステーションAは第1のIPアドレスであるIP A1 111を有し、ステーションBは第1のIPアドレスであるIP B1 113を有する。ステーションAとステーションBは、第2のネットワーク116を介して第2のIP接続115も共有しており、ステーションは第2のIPアドレスであるIP A 117を有し、ステーションBは第2のIPアドレスであるIP B2 119を有する。第3のIP接続121も示されており、ステーションAは第2のIPアドレスであるIP A2 117を使用し、ステーションBは第3のIPアドレスであるIP B3 123を使用する。
上記のマルチプル接続の配置は、インターネット技術特別調査委員会(IETF)によって最近規格化された、ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)として知られる比較的新しい伝送プロトコルを使用して、可能になる。該プロトコルはTCPやUDPと同じ層で作動し、TCPのより性能の高いバージョンとして見ることができる。SCTPは、あるエンド・ポイントまたはステーション上のアプリケーションが、ストリーム同士が互いに妨害し合わないように別のエンド・ポイントを用いて同時リライアブル・ストリームを管理する方法を提供するために設計された。
SCTPは、リライアブル・ストリームをベストエフォート・ストリームと混合することができる。また、SCTPは、ステーションに、別のエンド・ポイントまたはステーションが1つのIP宛先アドレスを有していることを指定させることにより、利用可能性を増大させるものと期待される。該別のエンド・ポイントは、アドレスの1つを主要な宛先アドレスとして拾い上げるだろう。
そのアドレスが失敗である場合、SCTP層は自動的に代替の宛先アドレスに切り替えるだろう。このスイッチングは、SCTP層を使用するアプリケーションからの援助を必要としない。特に代替アドレスが異なるネットワークを使用する場合、システムの信頼性は大いに高まる。しかしながら、SCTPフェイルオーバー(障害迂回)スイッチングには数秒を要することがあり、これは音声や映像のようなタイムクリティカル通信には遅すぎる。本開示は、この問題について対処する種々の概念および原理ついて議論し、開示する。
SCTPは、ステーションAまたはBのようなエンド・ポイントが、最初にIP接続をサスペンドおよび再初期化せずに別のエンド・ポイントに与えたアドレスを変更することを許容しない。また、SCTPは、どのアドレスが主要な宛先アドレスとして別のエンド・ポイントにより使用されるべきかを特定することもできない。SCTPは、オペレータが、SCTPトランスポート(draft−ietf−tsvwg−addip−sctp−03.txtを参照のこと)を再初期化する必要なく、ステーションまたはエンド・ポイント内のIP設備を変更することを可能にするよう拡張されている。IETF草案は、宛先アドレスが削除されるべきものであること、宛先アドレスは追加されるべきものであること、あるいは特定のアドレスが主要な宛先アドレスとして使用されるべきものであること、を別のエンド・ポイントに通知するためにあるエンド・ポイントが使用することができるSCTP拡張メッセージを定義する。このSCTP拡張メッセージを新規かつ有利な様式で使用して、IP接続間の適時のハンドオフをサポートおよび達成することができる。本願と同じ出願日を有し、同一の出願人に譲渡された、Dorenboschらによる同時係属特許出願、発明の名称「タイムクリティカル通信のための2つのIP接続間のハンドオ
フを達成する方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR EFFECTING A HANDOFF BETWEEN
TWO IP CONNECTIONS FOR TIME CRITICAL COMMUNICATIONS)」は、SCTPを用いたステーション間のハンドオフを達成する新規で創作的な技術について論じている。本明細書で、我々は、SCTPスキームを使用して、ステーション間のハンドオフを達成するための、新規で創作的な技術の様々な態様について論じ、説明する。
図2を参照しながら、第1のステーション203であるSCTPエンド・ポイントBと、ゲートウェイ205との間の2つのIP接続間の通信のシームレスなハンドオフを行なうのに適したシステムの好ましい実施形態を描いたシステム・レベル図について説明し、論じる。第1のステーション203とゲートウェイ205の間の2つのIP接続は、トランスポート・プロトコル207としてSCTPを使用する。ゲートウェイ205は、第1のステーション203と第2のステーション209との間の通信を促進および提供する。第2のステーション209は、例えばインターネット212を介した第2のステーション209との通信の中継により、TCPまたはUDP211の上でアプリケーションを実際に実行しているか、あるいは実行可能である。したがって、第2のステーション209はTCP/UDPのエンド・ポイントであり、ゲートウェイ205は、TCP/UDPエンド・ポイント213であると共に、第1のステーション203と交換または通信を行うための対応するSCTPエンド・ポイント215でもある。図2は、第1のステーション用の第1のIPアドレスであるIP A1を使用した、公知のセルラ「アクセス・ポイント」またはネットワーク、特に無線アクセスアクセスネットワーク(RAN)およびゲートウェイ221を介して、セルラ・コア223、従ってゲートウェイ205へと向けられた第1のIP接続219を示す。UMTSおよびGPRS方式では、ゲートウェイ205はGGSN(ゲートウェイGSN、Gateway GPRS Support Node を表わす)であり得る。CDMA方式では、ゲートウェイは205はパケット・データ・ゲートウェイであり得る。第2のIPアドレスであるIP A2 225を使用した第2のIP接続227は、基本サービスセット228、従って無線IPアクセス・ポイント(AP)229を介して、配信システム231およびポータル233を通ってゲートウェイ205へと向けられる。
図2はセルラ方式を介したIP接続と、無線IPアクセス・ポイント、具体的にはIEEE 802.11アクセス・ポイントを介したもう1つのIP接続とを示しているが、いかなる有線および無線ネットワークまたはアクセス・ポイントの組み合わせが、ここに論じ説明する発明原理と概念を有利に使用してもよいことに留意することが重要である。例えば、HiperLan、Bluetooth、他のローカル・エリア・ネットワーク技術を初めとする様々な公知の規格および技術とそれらの発展型、ならびに様々な形式のセルラおよびセルラ同様のアクセス技術に従った様々なアクセス・ポイントを使用してもよく、また、本明細書に開示した概念をそれぞれのシステムまたはネットワーク内またはそれぞれのシステムまたはネットワーク間でのハンドオフを達成するために使用できる。本開示の1つの好ましい態様は、それを行うために必要な事項に焦点を当てており、従って、IEEE 802.11ネットワークを使用している。本筋から少し離れて、802.11ネットワークに一般に当てはまるいくつかの構成、定義および用語を紹介する。
802.11を使用する無線IPは、ますます普及している。例えば、人気のあるコーヒーショップの多くは、現在802.11b接続をその顧客に提供している。顧客はラテを楽しみつつ、インターネットや自身の会社のイントラネットをブラウズし、emailを読んでそれに返答することができる。無線IPは、ボイス・オーバー(Voice over)IPやビデオ会議のようなリアルタイム・サービスも提供することができる。802.11のカバレージ・エリアは、基本サービスセット(BSS)と称され、これは例えばBSS
228である。802.11規格は、移動局の特別な(ad-hoc)ネットワークを有する複数の分離したBSSをサポートしている。しかしながら、通常のBSSは、配信システム231のような他の無線および有線LANに、また例えば配信システム231からポー
タル213およびゲートウェイ205を介してインターネット213に、ブリッジまたはアクセスを提供する、アクセス・ポイント229を初めとするアクセス・ポイント(AP)を含んでいる。
各BSSは1つのAPを有し、第1のステーションすなわちステーションB 203のようなステーションは、1つのAPとのみ、いつでも形成することができる。どのAPがステーションと関連付けられるかが分かっているため、この関連付け規則により、定義された様式でIPデータをステーションへ方向付けまたは配布することが可能となる。ステーションBは、この関連付けまたはIP接続のための宛先アドレスすなわちIP A2 225というIPアドレスを有するため、そのようなアドレスを有するメッセージはAP
229を介してステーション203に送信される。
ステーションB 203を初めとする移動局は、あるBSSから次のBSSへとローミングして、別のAPに接続することができる。802.11規格は、ローミングを簡単にするための、調整される複数のBSSの拡張サービスセット(ESS)をも定義している。これは、例えば、顧客がコーヒーショップから近くの書店へと移動したときに、いずれの施設も同じESSの一部であると仮定すると、インターネットをブラウズし続けることを可能にし得る。顧客のステーションは、まず、コーヒーショップ内のAPとの接続を断つか関連付けを絶ち、次に、書店内のAPと関連付ける。これはすべて、数秒の中断でブラウザ操作を融通するほどには十分迅速に起こるが、音声IPやボイス・オーバーIPのようなリアルタイムまたはタイムクリティカルなアプリケーションに適するほどには十分迅速でなく、また、ESS間のハンドオフをサポートしていない。ハンドオフが複数のESSにまたがる場合であっても、上記の技術はうまく機能することに留意する。対照的に、802.11規格が明確にしているように、本明細書で説明した原理や概念を使用しなければ、ESS移動により、サービスは途絶えるであろう。図2に描いた状況と大部分は無関係に、このパラグラフは、ハンドオフと、ハンドオフが2つの無線IPアクセス・ポイント間にあるシステムにおけるハンドオフの必要性とを説明するのを支援している。
概観として、図2に示されるセルラ・システムから無線IPネットワークへのハンドオフは、SCTPを使用して、第1のIPアドレスであるIP A1 217をゲートウェイ205へ通知することにより、第1のIP接続をセットアップすなわち開始することを含んでいる、好ましくは、これは第1のステーション203によって行われる。その後、方法は、SCTP上で動作するアプリケーションを使用して、セルラ・ネットワークの第1のIP接続219とステーションB用の第1のIPアドレス217を使用して、ステーションB 203とゲートウェイ205との間でパケットデータ通信を行うことを含む。ゲートウェイはアドレス変換およびプロトコル変換(SCTPからTCP/UDPへの、またはTCP/UDPからSCTPへの)を行い、第2のステーション209とのパケットデータ通信を中継する。セットアップし、第1のIP接続を使用した後の、シームレスなハンドオフのために次に必要なことは、ステーションB 203用の第2のIPアドレス225を用いて第2のIP接続227をセットアップすることであって、ゲートウェイとの第1のIP接続が主要な接続のままであり、第2のIP接続が副次的な接続であり、いずれの接続も同時に存在すること;次に、第2のIP接続が主要な接続たるべきことを決定すること;およびストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)メッセージを用いて第2のIPアドレスが主要なアドレスであることをゲートウェイに通知することにより、第2のIP接続を主要な接続に変更すること;である。パケットデータ通信は第2のIP接続へと即時に切り替えられ、シームレスなハンドオフは完了する。
図2を参照すると、移動または携帯局であるステーションB 203は、最初は802.11 BSSすなわちカバレージ・エリア内に居ないか、または、カバレージ・エリア範囲内にいるとしても無線IPアクセス・ポイント229との関連付けまたはIP接続の
セットアップに関心がない。モバイルはセルラ・システムに登録している。移動局203は、ステーションB用の外部トラフィックを、セルラ・システムの一部として示されたゲートウェイ205にマッピングするために、少なくとも1つのIPアドレス(Y1)を取得しなければならない。このアドレスは公知の方法(UMTSにおけるPDPコンテクスト起動のような)で取得することができる。従って、アドレスY1に基づく移動局についてのすべてのトラフィックは、すべてゲートウェイへ向けられるだろう。ゲートウェイはトラフィックを第1のIPアドレスA1に基づいて移動局に送るだろう。エンド・ポイントXは、アドレスY1を用いて通信している際にはTCP/UDPを使用しており、SCTPをセルラ・システム上の通信に使用するためにゲートウェイがトランスポート層を変更するであろうということには気づいていない。モバイルのエンド・ポイントは、セルラ接続に追加のIPアドレスを使用してもよいし、使用しなくてもよく、それらの追加のIPアドレスを代替のSCTP宛先アドレスとしてエンド・ポイントであるゲートウェイ205に提供してもよいし、提供しなくてもよい。しかしながら、同じセルラ接続を介したマルチプル接続の使用は、それほど利用可能性を高めるわけではない。
移動局Bはまた、ゲートウェイにより使用される第1のIPアドレス IP A1も取得しなければならない。アドレス IP A1はグローバルに固有のものであり得る。アドレス IP A1はY1と同じであってもよく、この場合、移動局はただ1つのアドレスを取得するだけでよい。しかしながら、好ましくは、移動局はセルラ・システムに対してローカルな、プライベートIPアドレスであるIP A1を取得する。この場合、ゲートウェイは、アドレスY1とアドレスA1との間のネットワーク・アドレス変換を提供する。ネットワーク・アドレス変換は公知であり、重要な事項である。なぜなら、多くのアプリケーションは、仲間と交換する生IPアドレスをデータ中に埋め込んでいるからである。そのような場合、アドレス変換は、アプリケーションに特有なデータにおけるアドレス値の置換を含む。この種のオペレーションも公知である。この種の変換を行うゲートウェイは、しばしばアプリケーション・レベル・ゲートウェイ(ALG)と称される。代わりに、移動局は(プライベート)IPアドレス A1をゲートウェイから取得し、ゲートウェイも外部アドレスY1を割り当てる。さらには、移動局がその外部アドレスに気づかないこともあり得る。
移動局内のアプリケーションは、セルララ接続にセルラ接続にIPを使用する。移動局内のアプリケーションは、アドレスA1を使用してSCTP上で動作しなければならない。よく知られているSCTPの方法では、移動局は、セルラ接続に関連する少なくとも1つのIPアドレスA1を第2のステーション209を初めとする他方のエンド・ポイントに通知するよう試みる。ゲートウェイはすべてのSCTPメッセージを傍受するか受け取り、2重の機能を提供するだろう:移動局が、その宛先IPアドレスであるIP A1を提供することにより他の外部エンド・ポイントとのSCTP関連付けのセットアップを試みる場合、ゲートウェイは、アドレスY1を使用して、該他のエンド・ポイントとのTCP接続を始めるだろう。アプリケーションによって要求されれば、ゲートウェイは該他のエンド・ポイントとのマルチプルTCP接続をセットする必要があり得る。他の外部エンド・ポイントがアドレスY1を使用して移動局とのTCP接続を始めると、ゲートウェイ205はアドレスA1を用いてモバイルとの新しいSCTP関連付けをセットアップし、A1に関する既存の関連付けに新しいストリームを追加する。アドレスA1がアドレスY1とは異なる場合、ゲートウェイは公知のアプリケーション・レベル・ゲートウェイのやり方でアドレス・ポート変換を行なうだろう。外部エンド・ポイントには単にIPアドレスY1が見えるだろう。
ゲートウェイは、SCTP(モバイルによる)とTCP/UDP(外部エンド・ポイントによる)との間のトランスポート・プロトコル変換もさらに行なう。変換は以下ようなものである:移動局との信頼性の高いストリームの場合、ゲートウェイは、外部エンド・
ポイントである第2のステーションとTCPを使用し、移動局との信頼性の低いストリームの場合、ゲートウェイは、外部エンド・ポイントとUDPを使用する。移動局と通信する時、ゲートウェイはアドレスA1を主要なSCTPアドレスとして使用するだろう。アプリケーションに依って、アプリケーション・レベル・ゲートウェイは、異なるSCTPストリームで受け取ったデータを、移動局から別のエンド・ポイントの異なるIPポートへ送信し、同じSCTP関連付けの別個のSCTPストリームで別のエンド・ポイントの異なるIPポートから受け取ったデータを組み合わせる。
別のエンド・ポイントであるステーション209は、移動局用のTCP/UDP宛先アドレスとして外部IPアドレス(Y1)を使用するだろう。実際、ゲートウェイにおける変換のため、外部エンド・ポイントは移動局がSCTPを使用していることを知らないだろう。同様に、移動局はゲートウェイにおけるトランスポート・プロトコル変換に気づいている必要はない。モバイルに関する限り、モバイルはSCTPで外部エンド・ポイントと通信のやりとりをしている。リアルタイム・アプリケーションは、SCTPを介したリアルタイム・セッションのセットアップに、好ましくはセッション開始プロトコル(SIP)を使用するだろう。SCTPでのSIPの使用はdraft−ietf−sip−sctp−01.txtに議論されている。SIPのためのアプリケーション・レベル・ゲートウェイを書くのは簡単であるが、それはSCTPの上のセッションのセットアップには十分ではない。本発明をうまく機能させるためには、セッション・ベアラもSCTP上で同様に動作させなければならない。リアルタイムのデータがエンド・ポイント間でいかにして送信されるかを指定するために、SIPはセッション記述言語(SDL)を使用する。SIPはセッション記述プロトコル(SDP)に基づいて、メディア交渉機能を提供する。現在、SDPは、音声または映像データがUDP上でRTPを使用することを明示することができる。ベストエフォートストリームで、音声またはビデオが代わりにSCTP上で動作するという仕様を可能にする、SDPに対する拡張が要求される場合もある。そのような拡張は当業者の周知技術の範囲内である。モバイルまたはステーションはセルラ接続に第1のIP接続219を使用する。セルラIPと無線IPの両方をサポートするステーションBの上のアプリケーションは、SCTP上で動作し、ステーションBが両方のIPをサポートするとき、あるいはサポートすることをステーションBが決定したときに、SCTP上で動作するように調整され得る。
図2を参照すると、第1の無線局B 203用の第2のIPアドレスであるIP A2
225を用いて第2のIP接続227をセットアップした後の結果または状況を描かれている。ここで、第1のIP接続は第1のステーションとゲートウェイの間の主要な接続のままであると共に、第2のIP接続は副次的な接続であり、いずれの接続も同時に存在している。第2のIP接続のセットアップは、適切な接続を検索し、IPアクセス・ポイントと関連付け、かつ、SCTPを使用してゲートウェイに第2のIPアドレス225を通知することにより、ゲートウェイとの接続を確立することをさらに含む。検索し、関連付け、および確立することは、アプリケーションによるパケットデータ通信のサポートとは無関係かつトランスペアレントに行われることに留意する。適切な無線IP接続の検索は、利用可能な接続がアクセス・ポイントおよび適切なサービスを含むことの決定、ステーションBがアクセス・ポイントによる認証に成功できることの決定、および、ゲートウェイ205への接続が利用可能であることの決定、のうちの1または複数をさらに含み得る。我々のここでの議論は802.11のアクセス・ポイントである無線IPアクセス・ポイントとの関連付けについて説明するが、ここで論ずる概念と原則から、他のローカルエリアアクセス技術も有益であることが期待される。SCTPを使用してステーションBに第2のIPアドレスを通知することは、好ましくは、第2のIP接続を使用して、第2の接続を初期化することから成る。
より詳細には、ステーションB 203を初めとする802.11対応のモバイルは、
適切な無線IP接続のために定期的にスキャンを行うだろう。モバイルは、適切な無線IP接続を見つけると、アクセス・ポイントと関連付け、認証し、有線ネットワークとの接続を確立する。図2(ゲートウェイがセルラ・コアに接続)に示されたBSS 228は恐らくセルラサービス・プロバイダ(SP)と関連付けられ、無線局Bは認証のためにSIMカードすら使用し得ることに留意されたい。より一般的には、ゲートウェイまたはアプリケーション・レベル・ゲートウェイがセルラ・システムと無関係の場合には、BSSはSPと関連付けられなくてもよい。セルラSPとBSSオペレータとの間にはローミングの同意(roaming agreement )があってもよいし、なくてもよい。興味深いことに、本発明はローミングの同意がなくても機能する。モバイルはBSSに加入し、従って、BSSとは無関係に認証を行い、有線ネットワークへのアクセスを取得することが可能である。これはセルラSPに関する知識なしで行われ得る。いかなる場合でも、プロセス中に、無線局は新しいIPアドレス(例えばDHCPを介して)を取得し得る。モバイルは、既存のIPアドレスも使用することが可能である。いかなる場合でも、モバイルは802.11 IP接続227上で使用される少なくとも1つの第2のIPアドレスであるIP A2 225を有している。次に、モバイルすなわちステーションBは、SCTP拡張メッセージを使用して、別のSCTPエンド・ポイントであるゲートウェイ 205に、ステーションB用の代替宛先アドレスとしてその第2のIPアドレスを追加するように命令する。このプロセスの間、移動局B上のアプリケーションは、ゲートウェイと通信するために、セルラベースのIP接続上で第1のIPアドレスを使用し続け、ゲートウェイはIPアドレス IP Y1を使用してこの通信を第2のステーション609に中継する。上記のすべてが成される間、第2のステーション209上のアプリケーションはIPアドレス IP Y1を使用し続け、アプリケーション・データはセルラ・システムの中を流れ続ける。
第2のIPアドレスの取得がアプリケーションによって行われないことに留意されたい。これは、ステーションBの内の、ステーションB上で動作する無線/可動性ソフトウェアによって行われる。この無線/可動性ソフトウェアはゲートウェイに第2のIPアドレスであるIP A2 225を通知するために、SCTP層ともインタラクトする。第2のIPアドレスが予めセルラ接続と関連づけられていた場合、移動局はまず、この第2のIPアドレスをセルラ接続から切断しなければならない。この場合、移動局はまずゲートウェイに第2のIPアドレスを削除するよう通知しなければならない。セルラ接続がここで何らかの理由により故障した場合、別のエンド・ポイントが自動的に第2のIP接続、ここでは802.11接続に切り替わるだろう。移動局は、その802.11接続を「アクティブ」モードに維持することが好ましい。たとえこのエラー・ケースが、リアルタイムで対処されなくても、既に先行技術の方法より信頼性の高い接続を提供する。ステーションB 203は第1または第2のIPアドレスを使用して、ゲートウェイ205に、第2のIPアドレス225を追加するように命令することができる。好ましくは、ステーションB 203は、第2の接続を開始するため、具体的にはAP 229、配信システム519およびステーションとゲートウェイ間の経路中の任意の新たなルータ、さらなるゲートウェイ、またはファイヤーウォールにおける適切なセッティングを確立するため、第2の接続とアドレスを使用する。
図2は、あるIP接続から別のIP接続への、ここではセルラ・システムから無線IPシステムへのシームレスなハンドオフにおける次のプロセスの結果を説明するためにも使用される。一旦ある時点で第2のIP接続がセットアップされれば、無線局Bは第2のIP接続が主要な接続たるべきことを決定する。第2のIP接続が主要な接続たるべきことの決定は、第1のIP接続のサービス品質が低下していることの決定、セルラ基地局からの信号が弱まっていることの決定、第2のIP接続のための料金が有利であることの決定、またはより高い帯域幅のような、第2のIP接続を介して利用可能なサービスが要求されているか望まれていることの決定、およびそのようなサービスが無線IPネットワーク
による第2のIP接続を介して利用可能であることの決定、のうちの1または複数を含み得る。いずれの場合も、ステーションBは、無線IPアクセス・ポイント299に切り替え、802.11を使用するる準備ができている。ステーションBは、802.11 AP 517との第2の接続がまだ「アクティブ」でない場合にはそれを「アクティブ」モードにし、SCTP拡張メッセージの使用をして、第2のIPアドレスがステーションB用の現時点で主要なSCTP宛先アドレスであることをゲートウェイに通知する。ゲートウェイまたはゲートウェイ上で動作するSCTPアプリケーションは、ここで、ステーションB用の宛先アドレスとして第2のIPアドレス225を使用する。この場合、本発明の原理および概念を考えると、切り替えはアプリケーションおよび第2のステーション209に対して多かれ少なかれ即時であり、かつ完全にトランスペアレントである。
802.11 AP 229は屋内にあり、セルラ・カバレージは境界にあるとする。ステーションBの品質が低下しているか、自己決定下にある場合に、第2のIP接続がセットアップされて、主要な接続になると、SCTPメッセージを使用して第1のIPアドレスを削除するようにゲートウェイに通知し、前記第1のIP接続に関するあらゆるセッションを終了するかあるいはここではセルラIP接続を中止することにより、第1のIP接続が中止され得る。アプリケーションは第2のIP接続上でも正常に動作し続けるだろうことに留意する。ステーションBは第1の接続を介してゲートウェイに新しい主要なアドレスであるIP A2を通知し、次に、その接続についての確認を待ち得る。好ましくは、ステーションBは、その第2のIP接続を「アクティブ」モードにした後、その新しい主要アドレスを第2のIP接続を介してゲートウェイに通知する。好ましくは、ステーションBは、リアルタイム音声通信のポーズまたはサイレント期間のようなタイムクリティカル通信の休止またはサイレント期間中に切り替えが開始するように、切り替えの時刻を決定する。ステーションBは、2つ以上の接続を有すると信頼性が高まるため、セルラ方式のカバレージ範囲外に来るまで、第1のIP接続219を中止するのを待つことを選択してもよい。ステーションBは、セルラ方式と切断した後で、第1のIP接続を802.11 AP 229と関連付け、AP229が現時点で代替SCTP宛先アドレスになったことをゲートウェイに通知してもよい。
セルラに戻るローミングは、本質的に逆のプロセスである。アプリケーションは、第1のIPアドレスで802.11接続を使用して、SCTPの上で動作する。ゲートウェイは主要な宛先アドレスとして図2の第1のIPアドレスIP A2を使用している。必要ならば、ステーションBは、第2のIPアドレスであるIP A1上のデータ転送をサポートするセルラ方式との接続を確立する。第2のIPアドレスは静的なものでもよいし、動的に取得されてもよい。適切なサービス品質(QOS)を得るためには、UMTS方式での第2のPDPコンテクストの設立のような、特殊な設備が必要となり得る。その後、モバイル内のソフトウェアは、SCTP拡張メッセージを使用して、ゲートウェイ内のSCTP層に第2のIPアドレスの利用可能性について通知する。その後、ステーションB内のソフトウェアは、SCTPメッセージを使用して、他方のエンド・ポイント内のSCTP層に、第2のIPアドレスを主要な宛先アドレスとして使用するように命令する。モバイルはここで802.11 IP接続を絶ち得る。その前に、モバイルはSCTPメッセージを使用して、ゲートウェイ205内のSCTP層に、第1のIPアドレスを削除するように命令すべきである。
上記の手順は、802.11ネットワークにおけるESSに跨ることをを含む、任意の2つの無線IPアクセス・ポイント間のリアルタイム・スイッチングのためにも使用することができる。上記の手順を使用して、例えば有線LANと無線IP LANの間や、セルラ・ネットワークと有線LANの間等の任意の2つのIPトランスポート媒体間の切り替えを行うことができる。共通の要素には、モバイルのSCTP上でアプリケーションを実行する能力、SCTPとTCP/UDPの間の変換を行うアプリケーション・レベル・
ゲートウェイを通ようトラフィックを向ける能力、各々異なるIPアドレスを使用する時間的に重複する2つのIP接続を移動局に確立させる能力、および移動局にSCTPを使用させて、ALGにおける主要な宛先アドレスの選択を操作する能力がある。。上記の手順を行うと、802.11アクセス・ポイント、Bluetoothアクセス・ポイント、HiperLANアクセス・ポイント、無線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)アクセス・ポイント、セルラ・ステーション、符号分割多元接続ステーションおよびユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・ステーションの内の1または複数を例として含む無線IP接続からまたは該無線IP接続間のローミングまたはシームレスなハンドオフが可能となる。
本明細書でSCTPトンネリングと称する別の新規な概念は、図2のシステム、ゲートウェイ、第1のステーションおよび方法のバリエーションに使用することができる。図3〜図5は、ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)トンネリングを描いた種々の図を示し、これを以下の議論と説明において参照することとする。SCTPトンネルの総括的な応用例が、図3に示される。図3で、トンネル311は、第3のネットワーク309を介して、2つのアプリケーションエンド・ポイントであるX 303およびY 307と、2つのネットワーク305,315とを接続している。第3のネットワーク309は、WAN(広域ネットワーク)、MAN(ミディアム・エリア・ネットワーク)またはLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)であってよい。SCTPトンネル(ゲートウェイ307,313)のエンド・ポイントAおよびBを形成エンティティは、IPパケットを包むと共に開封する。そのようなエンティティは互いのIPアドレスを知っており、SCTP関連付けまたは接続をセットアップするためにそのアドレスを使用する。関連付けの一部として、SCTPエンド・ポイントは少なくとも2つの独立したストリームを定義する。ストリームのうち、一方は信頼性が高いようにセットアップされ、他方は信頼性が低いようにセットアップされる。
プロトコル・スタックが図4に示される。パケットを包むエンティティであるゲートウェイ307または313は、オリジナルのパケットがTCPまたはUDPであるか否かをチェックする。それがTCPである場合、エンティティは、信頼性の高いSCTPストリームでパケットを送り、それがUDPである場合、エンティティは信頼性の低いストリームを使用する。オリジナルのパケットが偶然SCTPパケットである場合、これは開始エンド・ポイントがSCTPアプリケーションを実行していることを意味しており、エンティティは改変をしないか、あるいは最少のネットワーク・アドレス変換(NAT)を加えて、パケットをただ転送し得る。その対応するアプリケーション・エンド・ポイントがSCTP上で動作していない場合には、他のSCTPエンド・ポイントまたはゲートウェイがアプリケーション・レベル変換などを行い得ることに留意する。図4に示されているように、プロトコル・スタック403は、IP接続のためにTCPまたはUDPのいずれかの上で動作するアプリケーションと、次に物理層とを描いている。これらは、ゲートウェイ 307すなわちSCTPエンド・ポイントA用のプロトコル・スタック405の左部分に相当する。スタック405の右部分は、SCTPヘッダ408で、次に別のIPヘッダで、オリジナルのパケットを包むことを示している。これも、ゲートウェイ313すなわちSCTPエンド・ポイントB用のプロトコル・スタック407の左部分に相当する。パケットを開いた後、スタック407の右部分として示されるように、ゲートウェイ313は、パケットをプロトコル・スタック409として示された形式のアプリケーション・エンド・ポイント317に転送する。スタック403はスタック409のレイヤと同じレイヤであることに留意する。トンネルが信頼されていないネットワークに渡る場合、オリジナルのアプリケーション層、TCP/UDP層およびIP層は、インターネット・プロトコルのセキュリティ・アーキテクチャであるIETF RFC 2401の要素である、例えば相互運用性、ホスト対ホストパイプ、カプセル化されたトンネル、または仮想プライベート・ネットワーク(VPN)を使用して、セキュリティを保護することができる
ことに留意する。本発明の範囲内でのセキュリティの実装は、当業者の技能の範囲内である。本発明によって説明されれる情報伝送のセキュリティを保護するために取られるアプローチ次第で、追加のプロトコル層は種々のプロトコル・スタック内の種々のポイントに挿入することが可能であり、したがって仮想プライベート・ネットワークが提供される。
図5は、図4のプロトコル・スタックと図3のネットワークに従ってSCTP上にトンネルを設けたパケットの例を示す。通常、アプリケーション・ペイロード503、TCP/UDPヘッダ505、およびエンド・ポイントXからY 508まで行くIPヘッダ507を含む各々のオリジナルのTCPまたはUDPパケットは、SCTPメッセージになり、個々のSCTP・チャンク509内に配置される。1つのSCTPパケットは複数のチャンクを運ぶことがことができる。SCTPのこの性質を利用して、SCTPヘッダ511を有する1つのSCTPトンネル・パケットに複数のパケットを包むことができる。得られたSCTPパケットにはIPヘッダ514が加えられる。IPヘッダ514は、エンド・ポイントAおよびB 514を識別する。同じSCTPパケットにTCPパケットとUDPパケットを包むことが可能である。ここではオリジナルのTCPまたはUDPパケットのエンド・ポイントXおよびY303,317である発送元と宛先のアプリケーションは、トンネリングに気づいておらず、SCTPを知っている必要はない。これはSCTPトンネリングの顕著な利点を示している。すなわち、SCTPの利点を得て、この利点をレガシー(TCP/UDP)アプリケーションに適用することができる。SCTPトンネリングのもう1つの利点は、TCP SYNフラッディングという形のサービス拒否の攻撃からの保護を提供することである。
SCTPトンネル・エンド・ポイントは、アプリケーション・エンド・ポイントと同じ装置上にあってもよい。この例は図6に示されており、図6では、SCTPトンネル・エンド・ポイントB 622が第1のステーション604(これは有線装置であっても無線装置であってもよい)上にある。この構成で、「Y」および「B」とラベルした図4のプロトコル・スタックは、スタック407と同様に見える1つのスタックに任意選択に折り畳まれてもよいし、あるいは実際に有効に折り畳まれる。図6のゲートウェイ613は最も左側のホストのネットワークに関連付けられてもよいし、最も左側のホストのネットワークに関連付けられてもよく、ゲートウェイと第1のステーション604の間の接続は有線接続と無線接続のいかなる組み合わせであってもよい。
SCTPトンネリングは、SCTPがパケットに大量のオーバーヘッドを加えるため、直観に反している。SCTPトンネリングはトランスポート層で行われる。図5から見ることができるように、SCTPトンネリングはオーバヘッドを増加させる。ラッパーは、IPヘッダ513、12バイトのSCTP共通のトランスポート層ヘッダ511および16バイトのSCTPチャン句・ヘッダ509から成る。これは有線ドメインでは許容される可能性がある。しかしながら、本発明がリアルタイムの音声を無線で送信するために使用されている場合、オーバヘッドは重要にり得る。ボイス・オーバー(Voice over)IPは、通常、各々がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびRTP(リアルタイム・プロトコル)ヘッダを先に有する、複数のパケットをエンコードする非常に小さな音声の規則的なストリームから成る。本発明はIPヘッダ、SCTPヘッダ、およびチャンク・ヘッダを追加するだろう。しかしながら、IPヘッダ圧縮には公知の技術がある。例えば、RFC 3241によって更新されたRFC 1332は、Van Jacobson TCP/IPヘッダ圧縮について記述している。Van Jacobson TCP/IPヘッダ圧縮はTCP/IPヘッダのサイズをたった3バイトに減少させる。Van Jacobson TCP/IPヘッダ圧縮は、ストリーム中の大部分のフィールドが不変であるか、予測可能な様式で変化するという性質を利用している。RFC 2509の中で詳細に記述されている同様のスキームがRTP/UDP/IPヘッダ圧縮に適用されている。チャンク/SCTP/IPの圧縮は議論されている最中である(draft-schmidt-rohc-sct-r
equirements-00.txt)。同様な技術を使用して、SCTPを介してトンネルされている音声ストリームを圧縮することが可能である。SCTPトンネリングの明らかな利点は、リアルタイムにシームレスなハンドオフを行うことが可能であり、したがって種々のネットワークとサービス・プロバイダ間(それらがIPパケットデータ接続を使用していると仮定して)の可動性をサポートすことが可能であることである。
図6および図7を参照しながら、2つのIP接続間の通信のシームレスなハンドオフを提供する別の実施形態のシステム・レベル図について論じ、説明する。図6および7はこの目的を果たすためにSCTPトンネリングを使用することを描いている。基本的に、図6は、IPアドレス IPX1 607と、アプリケーション・エンド・ポイントX 603とを有する装置またはステーション602を示している。ステーション602はステーション604とパケット・データを通信する。ステーション604は、IPアドレス IP Y1 609で、他のアプリケーション・エンド・ポイントY 605を有している。より詳細には、ステーション602は、ネットワーク1 611を介してゲートウェイ613と通信し、このゲートウェイ613はネットワーク2 615および有線または無線接続617を介してステーション604およびアプリケーション・エンド・ポイント605と通信している。ゲートウェイ613はIPアドレスIP A1 621を有するSCTPエンド・ポイントA 620であり、ステーション604と共に位置するIPアドレス IP B1 623を有する別のSCTPエンド・ポイントB 622とのIP接続またはSCTP関連付けを確立するためにSCTPトンネリング619を使用する。SCTPエンド・ポイントA 620とSCTPエンド・ポイントB 622との間の第2のIP接続は、有線または無線接続627を介するネットワーク3 625によって描かれている。ここで、ゲートウェイはIPアドレス IP A2 631を使用して、IPアドレス633 IP B2を使用するエンド・ポイントB 622とのSCTPトンネル629をセットアップする。
このシステムは、第1のインターネットプロトコル(IP)接続617から第2のIP接続627までのシームレスなハンドオフを達成するのに適している。ここで、ハンドオフを達成する方法は、第1のIP接続と第1のステーション用の第1のIPアドレスIP
B1 623とを使用して、第1のステーション604とゲートウェイ613との間のパケットデータ通信を行うことであって、ゲートウェイ613は第2のステーション602とのパケットデータ通信を中継すること;第1のステーション用の第2のIPアドレスIP B2 633を使用して第2のIP接続629をセットアップすることであって、第1のIP接続が第1のステーションとゲートウェイの間の主要な接続であり、第2のIP接続が副次的な接続であり、第1のIP接続と第2のIP接続が同時に存在すること;第2のIP接続が第1のステーションとゲートウェイの間の主要な接続たるべきことを決定すること;ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)メッセージを使用して、第2のIPアドレスが主要なアドレスであることをゲートウェイに通知することにより、第2のIP接続を主要な接続に変更すること;から成り、パケットデータ通信は第2のIP接続に即時に切り替えられる。
このシステムは、図2を参照しながら上述したすべての機能または手順を行うのに適していると共に、両方のステーションがレガシーTCP/UDPアプリケーションを実行している場合のハンドオフを提供するのにも適している。ハンドオフを行うプロセスおよび動機付けは同様である。第1のIP接続では、第1のステーションとのパケットデータ通信をのために、ゲートウェイによって促進されるSCTPトンネリングを使用するため、第1のステーションと第2のステーションの各々がトランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)ベースのアプリケーションまたはユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)ベースのアプリケーションのいずれかを実行している場合に、第1のステーションは第2のインタラクトすることができる。同様に、第2のIP接続も、ゲ
ートウェイによって促進されるSCTPトンネリングをSCTPトンネリングを使用する。このシステムの利点は、ゲートウェイがネットワークアドレス変換またはアプリケーション・レベル・ゲートウェイの機能を必要としないことである。好ましい実施形態では、SCTPエンド・ポイントB 622がステーション604上に配置される。ステーション604は、第2のステーション602のアプリケーション・エンド・ポイントX 603のような外部装置との通信のために、使用する少なくとも1つのIPアドレス(IP Y1 609)を取得しなければならない。このアドレスは、公知の方法で取得されてもよい(例えば、DHCP、UMTSセルラ方式におけるPDPコンテクストの起動、またはモバイルIPにおけるような静的割当て)。アドレスは、アドレスY1に関するモバイルのためのすべてのトラフィックがまず特定のゲートウェイ613に向けられるように選択されなければならない。その後、ゲートウェイは、そのトラフィックをモバイルに転送するだろう。この種の配置は一般的なものであり、モバイルのトラフィックをUMTSシステムのGGSNゲートウェイへ、またはモバイルIPアーキテクチャのホーム・エージェントへ向けるために使用される。モバイルのエンド・ポイントBは、同じ性質を有する追加の外部IPアドレス(Y2,Y3)を使用してもよいし、使用しなくてもよい。モバイルすなわちステーション604はまた、ゲートウェイによって使用可能な少なくとも1つのIPアドレスも取得しなければならない。ここで、本願出願人はそのアドレスをIPアドレスB1 623と称する。アドレスB1はグローバルに固有のものであり得る。アドレスB1はアドレスY1と同じでもあってもよく、この場合、移動局はただ1つのアドレスを取得するだけでよい。しかしながら、好ましくは、ステーション604は、ゲートウェイとステーションを接続するネットワークに対してローカルな、プライベートIPアドレスB1を取得する。ステーションは、ゲートウェイのアドレス(IP A1 621)も知っていなければならない。ゲートウェイと、ステーション上のSCTPエンド・ポイントB 622は、主要なアドレスとしてアドレス A1およびB1を使用して、SCTP関連付けを確立する。ゲートウェイと、ステーション上のSCTPエンド・ポイントは、SCTPトンネリングを使用して、ステーション(IPアドレスY1を使用)と外部装置(IPアドレスX1を使用)との間のデータグラムを運ぶ。
代替の接続に対する切り替えまたはハンドオフを準備するためには、以下にモバイル、移動局、装置等と様々に呼ぶステーション604は、以下の事を行わなければならない。移動局は、ゲートウェイとの新たな接続を確立する。この新たな接続は有線であっても無線であってもよい。新たな接続が確立されている間、元の接続は作動しているままでなければならない。そのような確立は、セルラ・ネットワークへの登録、802.11アクセス・ポイントとの関連付け、またはLANコネクタへのケーブル接続を含み得る。移動局は、新たな接続の際にゲートウェイにより使用可能な少なくとも1つのIPアドレス(B2)を取得しなければならない。アドレスIP B2はグローバルに固有のものであり得る。しかしながら、好ましくは、移動局は、ゲートウェイとモバイル装置を接続するネットワークに対してローカルな、プライベートIPアドレスB2を取得する。移動局はまた、新たな接続の際に到達可能なゲートウェイのIPアドレスも知っていなければならない。好ましくは、それは異なるアドレス(A2)である。移動局はここで、SCTP拡張を使用して、第2のIPアドレス(B2)を代替宛先アドレスとして追加するようにゲートウェイに命令する。このプロセスの間、移動局上のアプリケーションは、元のゲートウェイアドレス(A1)を主要なSCTPアドレスとして使用し続け、ゲートウェイは元のモバイル・アドレス(B1)を主要な宛先アドレスとして使用し続ける(図6に太字で示す)。このように、トンネリングは元の接続の最中、継続する。
ここでは、図2のシステムと同様に、第2のIPアドレスA2の取得がアプリケーションによって行われないことに留意する。これは、移動局内の無線/可動性ソフトウェアによって行われる。この無線/可動性ソフトウェアは他方のSCTPエンド・ポイントに新たなアドレスを通知するために、SCTP層ともインタラクトする。第2のIPアドレス
A2が元の接続と関連付けられていた場合、移動局は、この第2のIPアドレスを元の接続から切断しなければならない。この場合、移動局はまず他方のSCTPエンド・ポイントに第2のアドレスを削除するよう通知しなければならない。元の接続がここで何らかの理由により故障した場合、他方のエンド・ポイントが自動的に新たな接続に切り替わるだろう。モバイルは、この新たな接続を「アクティブ」モードに維持することが好ましい。たとえこのエラー・ケースが、リアルタイムで対処されなくても、既に先行技術の方法より信頼性の高い接続を提供する。モバイルSCTPエンド・ポイントは第1または第2のIPアドレス(B1またはB2)を使用して、他方のエンド・ポイント(ゲートウェイ)に、第2のIPアドレスを追加するように命令することができる。好ましくは、第2のIPアドレスはSCTPエンド・ポイント間のネットワークにおける適切なセッティングを確立するため(第2のIPアドレスは新たな経路を開始する)、モバイルSCTPエンド・ポイントは、第2のIPアドレスを使用する。
この時点で移動局はハンドオーバーの準備ができている。移動局は、元の接続におけるセルラ信号の品質が低下したため、新たな接続の方が易いため、または元の接続が切断されることを信号で示されているため、切り替えを行いたいかもしれない。移動局は、新たな接続がまだ「アクティブ」でなかった場合にはそれを「アクティブ」モードにし、SCTP拡張を使用して、第2のIPアドレスB2が主要なSCTP宛先アドレスとして使用されるべきことを他方のSCTPエンド・ポイント(ゲートウェイ)に通知する。その結果、オリジナルの主要なアドレス(B1)は副次的なアドレスになる。新たな接続がゲートウェイで新たなアドレス(A2)を使用する場合、移動局中のSCTPエンド・ポイントはその新たなアドレスを主要なSCTP宛先アドレスとして使用し始める。この時点で、SCTPトンネルは新たな接続上で動作するだろう。この切り替えはアプリケーションに対して迅速であり、かつ完全にトランスペアレントであることに留意する。移動局(またはゲートウェイ)は、この時点で、元のトンネルと元の接続を中止し得る。移動局は、別のSCTPエンド・ポイント(ゲートウェイ)が第1のIPアドレスB1を削除しなければならないことと、別のSCTPエンド・ポイント(ゲートウェイ)に通知する。移動局またはインフラストラクチュアは元の接続を絶つ。アプリケーションは正常に動作し続けるだろうことに留意する。好ましくは、移動局は、リアルタイム音声通話のサイレント期間中にハンドオーバーが開始するように、ハンドオーバーのタイミングを選択する。
モバイルは、2つ以上の接続を有すると信頼性が高まるため、サービスを有しなくなるまで、第1の接続を中止することを延期してもよい。元の接続と新たな接続は各々、有線であっても無線であってもよいことに留意する。SCTPトンネリング原理および概念の代表的応用例により、有線LANから無線IP接続への、有線LANからセルラIP接続への、無線IPから有線LAN接続への、無線IPからセルラIP接続への、あるアクセスポイントにおける無線IP接続からもう2つのアクセスポイントにおける無線IP接続への、セルラIPから有線LAN接続への、セルラIPから無線IP接続への、リアルタイムのハンドオーバーが可能となる。
図7を参照すると、IP接続間のシームレスなハンドオフを達成するためにSCTPトンネリングを使用する、代替のトポロジーまたはネットワーク・アーキテクチャが描かれている。このアーキテクチャは、SCTPエンド・ポイントが移動局にではなくネットワーク・インフラストラクチャにある場合に該当する。代替アーキテクチャによるハンドオフのステップは、図6のトポロジーにおけるステップと同様な様式で実行される。図7は、IPアドレス607を有するアプリケーション・エンド・ポイント603としてのステーション602が、ネットワーク1 611およびIPアドレスIP A1 721を有するSCTPエンド・ポイントA 720すなわちゲートウェイを介して、アプリケーション・エンド・ポイント605としてのステーション604と通信し、SCTPエンド・ポイントA 720すなわちゲートウェイが、SCTPトンネル717の一端をネットワ
ーク2 715を介してIPアドレスIP B1 723を有するSCTPエンド・ポイントB 722すなわちゲートウェイにアンカーし、SCTPエンド・ポイントB 722すなわちゲートウェイがSCTPパケットを開封し、通信をネットワーク3を介してステーション604に送るように動作することを示している。IPアドレス IP A2 731を使用したSCTPエンド・ポイントA 720からの第2のIP接続は、ネットワーク4 725およびSCTPトンネル729を介してアドレスIP B2 733を有する新たなSCTPエンド・ポイントB 732に至り、次にネットワーク 5 743を介してステーション604およびアプリケーション・エンド・ポイントY 605に至る。
このトポロジーに関する1つの障害は、新たなSCTPエンド・ポイントB 732が他方のSCTPエンド・ポイントA 720について知っている必要があることである。これを実現可能にするいくつかの方法が存在する。移動局604は、新たな接続を確立した後、その新たな接続に沿って他方のエンド・ポイント(A)をエンド・ポイントB 732を初めとするエンティティに対して識別することができる。この解決策に関する問題点は、それがレガシー・モバイルで実現することができず、モバイルがオリジナルのSCTPトンネルに関する情報をどうにかして得なければならないということである。別の解決策は、インフラストラクチュアがSCTPエンド・ポイントのセットアップを調整することである。モバイルがトンネルを必要とするかトンネルを受けるに値するという情報が、インフラストラクチュア・データベース(例えばHLR)に維持され得る。別のアプローチは、固定のSCTPエンド・ポイント(A)に新たなSCTPエンド・ポイントの確立に対する責任を担わせることである。このバリエーションに関しては、第2の問題、すなわち、モバイルが新たな接続に移動した場合にモバイルがその元のIPアドレスY1を保持することを許容するシステムでのみ有効であるという問題が存在する。以上の問題は、この構成の利用性を特定の適用範囲に限定する。そのような領域の1つが、無線IPシステム(802.11)での拡張サービス・セット(ESS)である。固定SCTPエンド・ポイントAは、外部ネットワーク(図2のポータル)とのインタフェース上に存在し、SCTPエンド・ポイントB 722および732は802.11無線IPシステムのためのアクセス・ポイントに存在するだろう。
図8を参照しながら、無線局すなわち第1のステーションBとして図2〜図7のシステムでの使用に適した無線通信ユニット800の好ましい実施形態の機能ブロック図を論じ、説明する。無線通信ユニット800は、パケットデータ通信のための、第1のインターネットプロトコル(IP)接続から第2のIP接続までのハンドオフを達成するように配置および構成されており、特にタイムクリティカル通信のハンドオフに適している。無線通信ユニットは、公知アンテナ801に接続された従来の無線送受信機803と、第1のIP接続と無線通信ユニット用の第1のアドレスを使用してゲートウェイとパケットデータ通信を行うように協働的に配置されたIPコントローラ805とを有している。コントローラは、例えばディスプレイ、キーボードまたはオーディオ変換器を含めた従来のユーザー入出力807にさらにつながれており、以下のように動作する:第1の無線通信ユニット用の第2のIPアドレスを用いて第2のIP接続をセットアップすることであって、第1のIP接続がゲートウェイとの主要な接続であり、第2のIP接続が副次的な接続であり、いずれの接続も同時に存在すること;第2のIP接続が主要な接続たるべきことを決定すること;およびストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)メッセージを用いて第2のIPアドレスが主要なアドレスであることをゲートウェイに通知することにより、第2のIP接続を主要な接続に変更すること。パケットデータ通信は第2のIP接続へと即時に切り替えられる。
これを行うために、無線送受信機803は、無線IP送受信機808を必要とすると共に、第1のIP接続と第2のIP接続は無線ネットワークによりサポートされている例示
した状況では追加的なセルラ送受信機またはローカル・エリア・ネットワーク送受信機809を必要とし得る。コントローラ805はプロセッサ811を有する。プロセッサ811は、好ましくはいずれも公知で広く利用されているマイクロ・プロセッサまたはデジタル信号プロセッサであり、任意選択のポート813につながれている。ポート813は、ポータブル・コンピュータ、PDA、ネットワーク・インタフェース・カード、モデム、あるいはそれらと同種のもののうちの1または複数の装置に対するインタフェースを提供する。それらの装置のうちの1または複数は、無線通信ユニットに完全に統合され得る。例えば、ポートは、ポータブル・コンピュータを初めとする外部装置に結合さセルラ・に適しており、無線通信ユニットはゲートウェイとのSCTPトンネルベースのIP接続をサポートするSCTPエンド・ポイントをサポートするか、そのようなSCTPエンド・ポイントとして機能する。したがって、ポートは、トランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)コミュニケーションの内の1つを外部装置と交換することができ、それにより、外部装置と第2のステーションの各々がTCP/UDPベースのアプリケーションを実行しているときに、外部装置と第2のステーション間のTCP/UDP通信を提供する。プロセッサはメモリ815とユニットとに相互に接続されている。メモリ815は、特定のユニットに適するように、ソフトウェアルーチンまたは命令や、そのようなルーチンまたは命令のためのデータおよびパラメータを記憶するために使用される、RAM、ROM、PROM、EEPROMまたは他の電子もしくは磁気記憶媒体のうちの何らかの組み合わせを有する。ユニットは、プロセッサによって実行された時に、無線通信ユニットが様々な公知機能や本明細書に開示するハンドオフプロセスをサポートするのに必要なように動作する。上記のソフトウェア命令またはルーチンは、他のステーションまたはホストとの通信をサポートし、SCTPトンネルを用いた時以外にSCTPトランスポート層の上で動作する、例えばemailクライアント、ブラウザ、ボイスまたはボイス・オーバーIPなどの、1または複数のアプリケーション817と、ハンドオフ手順を含めたあるアクセス・ポイントから別のアクセス・ポイントまでのローミングまたは移動に関する種々の任務を扱う可動性管理ルーチン819と、図6に関して上述したトンネリング・アクティビティをサポートするSCTPトンネリング・ルーティン824とを含んでいる。さらには、基本の公知のオペレーティング・システム、データおよびパラメータ情報823、および当業者に理解されておりよく知られている他の多くのルーチン825も含まれる。
無線通信ユニットが、セルラ基地局を介したIP接続から/へ、802.11ネットワークを初めとするローカル・エリア無線IPネットワークを介したIP接続へ/からのハンドオフを達成するためには、無線送受信機803がセルラ送受信機と、セルラ方式上で動作する能力とを有することが必要であることに留意する。ハンドオフが、ある無線IPネットワークから別のそのような同様のネットワークまでである場合、無線送受信機は多くの例で無線IP送受信機808のみが要求とされ得る。というのは、そのようなネットワークの大部分は、1つの送受信機が多数のIP接続を管理できるようにセットアップされているからである。上述したように、無線通信ユニットは、SCTP協定に従って、アプリケーションとは無関係に、自身の宛先IPアドレスを通信すると共に、そのようなIPアドレスすなわち他のエンド・ポイントまたはステーションとのIP接続の適切な優先順位を確立し、それにより、先に論じたのと同様な動機および状況に基づいて、適切であると判断される場合に、IP接続間の実質的にリアルタイムの様式で通信のハンドオフを達成する。
結論として、図9を参照しながら、2つのIP接続の間のタイムクリティカル通信のハンドオフを達成する好ましい方法のフローチャートを議論し、説明する。この概念および原理の大部分は既に上述したため、この議論は、要約の性質を有し、従って、概観レベルのものである。この方法は、例えば、図2、図6、または図7に示されるような適切なシステムで動作する図8の無線通信ユニットによって、有利に実行され得る。図9は、第1
のインターネットプロトコル(IP)接続から第2のIP接続までのハンドオフを達成する方法900を描いており、903で、SCTPメッセージを使用して、第1のステーション用の第1の宛先IPアドレスをゲートウェイに通知することにより、第1のIP接続をセットアップすることから始まる。SCTP協定によって、第1の宛先IPアドレスは主要なIPアドレスとなり、従って2つのステーション間のIP接続になる。その後、905で、方法は、通信がケーとウェイにより第2のステーションに中継される、第1のIP接続および第1のステーション用の第1のIPアドレスを使用した、有線または無線IPアクセス・ポイントを介する、ゲートウェイと第1のステーションとの間の通信を描いている。ゲートウェイがアプリケーション・レベル・ゲートウェイである場合、第1のステーションとゲートウェイ間の通信はSCTPトランスポート層上動作するアプリケーションによってサポートされ、通信はプロトコルおよびネットワーク・アドレスを第2のステーション用のTCPまたはUDPパケットのいずれかに変換した後に中継されるだろう。代わりに、ゲートウェイはSCTPトンネルの一端であってもよい。この場合、ゲートウェイはSCTPパケットを開いて、それを第2のステーションに中継するだろう。
907で、方法は、第1のステーション用の第2のIPアドレスを用いて第2のIP接続をセットアップすることであって、第1のIP接続が主要な接続であり、第2のIP接続が副次的な接続であり、両方の接続が同時に存在すること、を示している。より詳細には、第2の接続のセットアップは、適切な接続を検索し909、無線IPアクセス・ポイントを初めとする第2のアクセス・ポイントと関連付け911、および、SCTPメッセージを使用して、好ましくは第2のIP接続を使用して、ゲートウェイに第2のIPアドレスを通知することにより、ゲートウェイとの接続を確立する913ことを含んでいる。909,911,913は、アプリケーションによる通信のサポートとは無関係に、トランスペアレントに行われることが好ましい。
適切な無線IP接続の検索909は、利用可能な接続がアクセス・ポイントおよび適切なサービスを含むことの決定、第1のステーションがアクセス・ポイントによる認証に成功できることの決定、および、第2のステーションへの接続が利用可能であることの決定、のうちの1または複数を含んでよい。無線IPアクセス・ポイントと関連付けることは、802.11アクセス・ポイント、Bluetoothアクセス・ポイント、HiperLanアクセス・ポイント、およびローカルエリアネットワーク(LAN)アクセス・ポイント等のうちの1つと、各そのようなアクセス・ポイントに対する規定に従って、関連付けることを含んでよい。
その後、915は、例えば信号が弱まっている等、第1のIP接続のサービス品質(QOS)が低下していることの決定、第2のIP接続のための料金が有利であることの決定、または帯域幅やセキュリティ等のような、第2のIP接続を介して利用可能なサービスが所望されており利用可能であることの決定、のうちの1または複数に基づく、第2のIP接続が主要な接続たるべきことの決定を示している。
次に、917は、SCTPメッセージを用いて第2のIPアドレスが主要なアドレスであることをゲートウェイに通知することにより、第2のIP接続を主要な接続に変更することを示している。これを行うことにより、タイムクリティカル通信が即時に第2のIP接続に切り替えられる。
次に、919は、例えばSCTPメッセージを使用して第1のIPアドレスを削除するようにゲートウェイに通知し、第1のIPアクセス・ポイントを介するあらゆるセッションを終了することにより、第2のIP接続が主要な接続になったときに、第1のIP接続を中止するという、任意選択のプロセスを示している。
上に議論し説明した装置および方法、ならびにその発明原理および概念は、先行技術の無線IP方式に関するならびに先行技術の無線IP方式間の可動性の考慮の欠如によって生じる問題点を緩和することを目的とし、実際に緩和するだろう。SCTPトランスポート層を用いて、エンド・ポイント間で、第1のIP接続と同時に存在する第2のIP接続をSCTPコマンドおよびメッセージを用いて確立するという上記の原理を用いれば、通信装置のタイムクリティカル通信のハンドオフを思いのままに達成でき、モバイル個人の接続が促進されるだろう。本明細書の教示を与えられた当業者には十分に明らかなように、例えば、上記の原理および概念は、UMTSとCDMAの方式のような迅速なハンドオフをサポートしていない異種のセルラ・パケット・データ・システム間のハンドオフを達成するために使用することができる。
本開示は、本発明の真の、意図する、公正な範囲および精神を制限するのではなく、本発明に従っていかに種々の実施形態を製造し使用するかについて説明することを目的としている。上記の説明は、網羅的なものではなく、また、発明を開示した厳密な形式に限定するものでもない。上記の教示に照らせば改変または変形が可能である。実施形態を選択し説明したのは、本発明の原理に関する最良の説明とその実際の応用を提供し、また、当業者が想定される特定用途に適するように本発明を種々の実施形態でまたは種々の改変を加えて利用できるようにするためである。そのような改変および変形はすべて、公正に、適法に、かつ、公平に権利を与えられている広さに従って解釈される場合、本特許出願の係属中に補正される可能性のある特許請求の範囲とそのすべての均等物によって定義される本発明の範囲内に包含される。
ステーション間のマルチプル接続をサポートするストリーム制御伝送プロトコルを使用した通信方式の簡略および典型的に例示された形式のシステム・レベル図。 本発明による2つのIP接続間の通信ハンドオフの好ましい実施形態を描いたシステム・レベル図。 本発明によるストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)トンネリングを描いた図。 本発明によるストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)トンネリングを描いた図。 本発明によるストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)トンネリングを描いた図。 本発明によるSCTPトンネリングを使用した、2つのIP接続間の通信ハンドオフを示す、別の実施形態を描いたシステム・レベル図。 本発明によるSCTPトンネリングを使用した、2つのIP接続間の通信ハンドオフを示す、別の実施形態を描いたシステム・レベル図。 本発明による、図2、図6および図7のシステムで使用するのに適した無線通信ユニットの好ましい実施形態の機能ブロック図。 2つのIP接続間の通信ハンドオフを達成する好ましい方法のフローチャート。

Claims (40)

  1. 第1のインターネットプロトコル(IP)接続から第2のIP接続までのシームレスなハンドオフを達成するための方法であって、
    第1のIP接続と第1のステーション用の第1のIPアドレスとを使用して、第1のステーションとゲートウェイとの間のパケットデータ通信を行うことであって、前記ゲートウェイは第2のステーションとのパケットデータ通信を中継すること;
    第1のステーション用の第2のIPアドレスを使用して第2のIP接続をセットアップすることであって、第1のIP接続が第1のステーションとゲートウェイの間の主要な接続であり、第2のIP接続が副次的な接続であり、第1のIP接続と第2のIP接続は同時に存在すること;
    第2のIP接続が第1のステーションとゲートウェイの間の主要な接続たるべきことを決定すること;および
    ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)メッセージを使用して、第2のIPアドレスが主要なアドレスであることをゲートウェイに通知することにより、第2のIP接続を主要な接続に変更すること;から成り、
    前記パケットデータ通信は第2のIP接続に即時に切り替えられる、方法。
  2. 前記通信の開始前に、SCTPを使用して、前記ゲートウェイに第1のIPアドレスを通知することにより、第1の接続を開始することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のステーションと前記ゲートウェイの間の通信は、第1のIP接続および第2のIP接続にSCTPを使用し、前記ゲートウェイは、トランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の1つを使用して第2のステーションとのパケットデータ通信を中継する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第2のIP接続のセットアップが、適切な接続を検索し、無線IPアクセス・ポイントと関連付け、およびSCTPを使用してゲートウェイに第2のIPアドレスを通知することによりゲートウェイとの接続を確立することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記検索し、前記関連付け、および、前記確立することが、アプリケーションによる前記通信のサポートとは無関係に行われる、請求項4に記載の方法。
  6. 前記適切なIP接続の検索が、利用可能な接続がアクセス・ポイントおよび適切なサービスを含むことの決定、前記第1のステーションが前記アクセス・ポイントによる認証に成功できることの決定、および、前記ゲートウェイへの接続が利用可能であることの決定、の内の1つをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記SCTPを使用して第2のIPアドレスをゲートウェイに通知することは、前記第2のIP接続を使用して、前記第2のIP接続を初期化することから成る、請求項4に記載の方法。
  8. 前記第2のIP接続が主要な接続たるべきことを決定することが、第1のIP接続のサービス品質が低下していることの決定、第2のIP接続のための料金が有利であることの決定、および第2のIP接続を介して利用可能なサービスが望まれていることの決定、の内の1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 第2のIP接続が主要な接続になったときに、SCTPメッセージを使用して第1のI
    Pアドレスを削除し、前記第1のIPアドレスを用いたあらゆる関連付けを終了するようにゲートウェイに命令することにより、第1のIP接続を中止することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. パケットデータ通信を中継する前記ゲートウェイは、前記第1のステーションに対応する外部IPアドレスと、前記第1のステーション用の前記第1のIPアドレスおよび前記第2のIPアドレスの内の一方との間の変換をさらに行なう、請求項1に記載の方法。
  11. 前記ゲートウェイは、前記第1のステーションとの前記第1のIP接続および第2のIP接続の内の一方の上のSCTPと、トランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の一方との間で変換して、第2のIP接続による前記パケットデータ通信を中継する、請求項10に記載の方法。
  12. 第1のIP接続は、前記第1のステーションとの前記パケットデータ通信のために前記ゲートウェイにより促進されるSCTPトンネリングを使用し、前記第1のステーションは、前記1のステーションと前記第2のステーションの各々がトランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の一方をベースとするアプリケーションを実行している時に前記第2のステーションとインタラクトする、請求項1に記載の方法。
  13. 前記第2のIP接続は、前記ゲートウェイにより促進されるSCTPトンネリングを使用する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1のIP接続と第2のIP接続の内の一方は無線IP接続である、請求項1に記載の方法。
  15. 無線のIP接続は、802.11のアクセス・ポイント、Bluetoothアクセス・ポイント、HiperLanアクセス・ポイント、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)アクセス・ポイント、セルラ・ステーション、符号分割多元接続ステーション、およびユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・ステーションの内の1つを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 第1のインターネットプロトコル(IP)接続から第2のIP接続までのハンドオフを達成するために配列および構成された無線通信ユニット、
    前記無線通信ユニットは、第1のIP接続と、無線通信ユニット用の第1のIPアドレスとを使用して、ゲートウェイとパケットデータ通信を行うように協働的に配列された無線送受信機およびコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    無線通信ユニット用の第2のIPアドレスを用いて第2のIP接続をセットアップすることであって、第1のIP接続が無線通信ユニットとゲートウェイの間の主要な接続であり、第2のIP接続が副次的な接続であり、第1のIP接続と第2のIP接続はいずれも同時に存在すること;
    第2のIP接続が主要な接続たるべきことを決定すること;および
    ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)メッセージを用いて第2のIPアドレスが主要なアドレスであることをゲートウェイに通知することにより、第2のIP接続を主要な接続に変更すること;を行うためのものであり、
    前記パケットデータ通信は第2のIP接続に即時に切り替えられる、無線通信ユニット。
  17. 前記無線送受信機および前記コントローラは、前記通信の開始前に、SCTPを使用して、前記ゲートウェイに第1のIPアドレスを通知することにより、前記第1のIP接続を開始する、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  18. 前記ゲートウェイとの通信は、第1のIP接続および第2のIP接続にSCTPを使用し、前記ゲートウェイは、SCTP、トランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の1つを使用して第2のステーションとの前記パケットデータ通信を中継する、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  19. 前記送受信機は、第2のIP接続をセットアップし、さらには、適切な無線IP接続を検索し、無線IPアクセス・ポイントと関連付け、およびSCTPを使用して前記ゲートウェイに第2のIPアドレスを通知することにより、ゲートウェイとの接続を確立するために、前記コントローラと協働的にさらに作動する、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  20. 前記検索し、前記関連付け、および、前記確立することが、前記アプリケーションによる前記通信のサポートとは無関係に行われる、請求項19に記載の無線通信ユニット。
  21. 前記適切な無線IP接続の検索が、利用可能な接続がアクセス・ポイントおよび適切なサービスを含むことの決定、前記無線通信ユニットが前記アクセス・ポイントによる認証に成功できることの決定、および、前記ゲートウェイへの接続が利用可能であることの決定、の内の1つをさらに含む、請求項19に記載の無線通信ユニット。
  22. 前記SCTPを使用して第2のIPアドレスをゲートウェイに通知することは、前記第2のIP接続を使用して、前記第2のIP接続を初期化することから成る、請求項19に記載の無線通信ユニット。
  23. 前記第2のIP接続が主要な接続たるべきことを決定することが、第1のIP接続のサービス品質が低下していることの決定、第2のIP接続のための料金が有利であることの決定、および第2のIP接続を介して利用可能なサービスが望まれていることの決定、の内の1つをさらに含む、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  24. 第2のIP接続が主要な接続になったときに、SCTPメッセージを使用して第1のIPアドレスを削除するようにゲートウェイに命令し、前記第1のIPアドレスを用いたあらゆる関連付けを終了することにより、第1のIP接続を中止することをさらに含む、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  25. パケットデータ通信を中継する前記ゲートウェイは、前記無線通信ユニットに対応する外部IPアドレスと、前記無線通信ユニットのための前記第1のIPアドレスおよび前記第2のIPアドレスの内の一方との間の変換をさらに行なう、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  26. 前記ゲートウェイは、前記無線通信ユニットとの前記第1のIP接続および第2のIP接続の内の一方の上のSCTPと、トランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の一方との間で変換して、第2のIP接続による前記パケットデータ通信を中継する、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  27. 第1のIP接続は、前記無線通信ユニットとの前記パケットデータ通信のために前記ゲ
    ートウェイにより促進されるSCTPトンネリングを使用し、前記無線通信ユニットは、前記無線通信ユニットと前記第2のステーションの各々がトランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の一方をベースとするアプリケーション実行している時に前記第2のステーションとインタラクトする、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  28. 前記第2のIP接続は、前記ゲートウェイにより促進されるSCTPトンネリングを使用する、請求項27に記載の無線通信ユニット。
  29. 外部装置に結合するためのポートをさらに備え、第1のIP接続は、前記無線通信ユニットとの前記パケットデータ通信のために前記ゲートウェイにより促進されるSCTPトンネリングを使用し、前記ポートは、トランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の一方を前記外部装置と交換するためのものであり、それによって、外部装置と前記第2のステーションの各々がTCP/UDPベースのアプリケーションを時刻している時に、外部装置と前記第2のステーションの間のTCP/UDP通信が提供される、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  30. 前記第1および第2のIP接続の各々は、802.11アクセス・ポイント、Bluetoothアクセス・ポイント、HiperLanアクセス・ポイント、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)アクセス・ポイント、セルラ・ステーション、符号分割多元接続ステーションおよびユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・ステーションの内の1つである、請求項16に記載の無線通信ユニット。
  31. 第1のインターネットプロトコル(IP)接続から第2のIP接続までのシームレスなハンドオフを促進するために配列および構成されたゲートウェイであって、
    第1のIP接続と第1のステーション用の第1のIPアドレスとを使用して、第1のステーションとゲートウェイとの間のパケットデータ通信を行うと共に、第2のステーションとのパケットデータ通信を中継し;
    第1のステーション用の第2のIPアドレスを使用して第2のIP接続をセットアップし、第1のIP接続が第1のステーションとの主要な接続であり、第2のIP接続が副次的な接続であり、第1のIP接続と第2のIP接続は同時に存在し;
    第2のIP接続が第1のステーションとの主要な接続たるべきことを示すストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)を受け取り;および
    前記パケットデータ通信のための主要なアドレスとして第2のIPアドレスを使用することにより、前記第2のIP接続を主要な接続に変更し;
    前記パケットデータ通信が第2のIP接続に即時に切り替えられる、ように機能する、ゲートウェイ。
  32. 前記通信の開始前に、前記第1のIPアドレスが前記第1のステーションに対応することを示すSCTPメッセージを受け取ることにより、第1のIP接続を開始することをさらに含む、請求項31に記載のゲートウェイ。
  33. 前記第1のステーションとの通信は、第1のIP接続および第2のIP接続にSCTPを使用し、第2のステーションとのパケットデータ通信の中継は、トランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の1つを使用する、請求項31に記載のゲートウェイ。
  34. 前記第2のIP接続のセットアップが、前記第1のステーション用の前記第2のIPアドレスを含むSCTPメッセージを受け取ることをさらに含む、請求項31に記載のゲー
    トウェイ。
  35. 前記第2のIPアドレスを含むSCTPメッセージの受け取りは、前記第2のIP接続をを使用して、前記第2のIP接続を初期化することから成る、請求項34に記載のゲートウェイ。
  36. 第2のIP接続が主要な接続になった場合に、第1のIPアドレスを削除し、前記第1のIPアドレスを用いたあらゆる関連付けを終了するようにゲートウェイに命令するSCTPメッセージを受け取ることにより、第1のIP接続を中止することをさらに含む、請求項31に記載のゲートウェイ。
  37. 前記パケットデータ通信の中継は、前記第1のステーションに対応する外部IPアドレスと、前記第1のステーション用の前記第1のIPアドレスおよび前記第2のIPアドレスの内の一方との間の変換を行うことをさらに含む、請求項31に記載のゲートウェイ。
  38. 前記変換は、前記第2のステーションとの前記パケットデータ通信の中継の時に、前記第1のステーションとの前記第1のIP接続および第2のIP接続の内の一方の上のSCTPと、トランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の一方との間で変換を行うことをさらに含む、請求項37に記載のゲートウェイ。
  39. 前記第1のステーションとの前記パケットデータ通信のために第1のIP接続をサポートするSCTPトンネリングをさらに使用し、前記第1のステーションは、前記1のステーションと前記第2のステーションの各々がトランスポート・コミュニケーション・プロトコル(TCP)およびユニバーサル・データグラム・プロトコル(UDP)の内の一方をベースとするアプリケーションを実行している時に前記第2のステーションとインタラクトする、請求項31に記載のゲートウェイ。
  40. 前記第2のIP接続をサポートするためにSCTPトンネリングを使用する、請求項39に記載のゲートウェイ。
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