JP2005309530A - 役割割当システム及び役割割当方法並びにノード - Google Patents
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Abstract
【課題】 ネットワーク負荷や計算量が増加しないように、各ノードの役割設定率の設定を分散的に処理し、かつスケーラビリティの確保を図る。
【解決手段】 ネットワーク30に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノード20であって、ネットワーク30全体に配置されたノード数に対して所定の役割に割り当てられる割当ノード数を自律的に計算し、かつ当該割当ノード数に基づいて所定の役割を自律的に実行するように構成され、自己のノード20に異常等のイベントが発生した場合、ネットワーク30内でその情報を他のノード20と交換し、イベントごとに必要な割当ノード数を計算する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ネットワーク30に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノード20であって、ネットワーク30全体に配置されたノード数に対して所定の役割に割り当てられる割当ノード数を自律的に計算し、かつ当該割当ノード数に基づいて所定の役割を自律的に実行するように構成され、自己のノード20に異常等のイベントが発生した場合、ネットワーク30内でその情報を他のノード20と交換し、イベントごとに必要な割当ノード数を計算する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数のセンサノードが存在するセンサネットワーク環境において、各ノードに任意の役割を割り当てる役割割当システム及び役割割当方法並びにノードに関する。
従来、センサネットワーク等複数の小型ノードが存在するネットワークでは、各ノードの能力は比較的低く、ほぼ均一の性能を持ち、一様にセンシングしたデータを通信によって監視元に送信していた。
例えば、非特許文献1には、小型の無線端末を接続したアドホックネットワーク環境において、端末の計算能力や電池残量に応じて処理の役割を変更する際に、個々の端末の状態だけでなく、周辺端末とも通信を行って互いにやり取りし、ネットワークトポロジについてより多くのことを知り、知的ルーティング判断を行う能力を有することが記載され、それぞれの端末の状態を比較することで最適な役割分担を可能にしている。
例えば、非特許文献1には、小型の無線端末を接続したアドホックネットワーク環境において、端末の計算能力や電池残量に応じて処理の役割を変更する際に、個々の端末の状態だけでなく、周辺端末とも通信を行って互いにやり取りし、ネットワークトポロジについてより多くのことを知り、知的ルーティング判断を行う能力を有することが記載され、それぞれの端末の状態を比較することで最適な役割分担を可能にしている。
また、非特許文献2には、全てのセンサノードに超音波による位置測位システムが搭載され、全てのセンサノードは通信機能を持ち、センサネットワーク内の全ノード数と役割割当率の情報を保持していることが記載されている。具体的には、部員が装置に取り付けられるBatとして知られる無線装置を携帯し、センサシステムが送信する超音波パルスが、既知の固定された位置に設置された受信機に到達する時間を測定し、これら超音波パルスのフライト時間を用いて各Batの位置を測定している。
また、特許文献1には、役割情報にしたがってノードの重要性を判定し、重要な処理を行っているノードに対してより煩雑に処理を施すように構成されているノード重要度判定装置が提案されている。
Chien−Chung Shen,Girish Borkar,Sundaram Rajagopalan, and Chaiporn Jaikaeo.Interrogation−Based Relay Routing for Ad hoc Satellite Networks. In Proceedings of IEEE Globecom 2002,Taipei, Taiwan, November 17−21 2002. Mike Addlesee,Rupert Curwen, Steve Hodges,Joe Newman, Pete Steggles,Andy Ward,Andy Hopper, Implementing a Sentient Computing System. IEEE Computer Magazine, Vol.34,No.8 ,August 2001,pp.50−56. 特開2003―203021号公報
Chien−Chung Shen,Girish Borkar,Sundaram Rajagopalan, and Chaiporn Jaikaeo.Interrogation−Based Relay Routing for Ad hoc Satellite Networks. In Proceedings of IEEE Globecom 2002,Taipei, Taiwan, November 17−21 2002. Mike Addlesee,Rupert Curwen, Steve Hodges,Joe Newman, Pete Steggles,Andy Ward,Andy Hopper, Implementing a Sentient Computing System. IEEE Computer Magazine, Vol.34,No.8 ,August 2001,pp.50−56.
前述したように、通常のセンサネットワークでは、各ノードは、ほぼ均一の性能を持ち、一様にセンシングしたデータを通信によって監視元に送信している。また、一部の研究では、ノードの計算能力や通信能力、電池残量等から高機能を持たせるノードを選択し、処理の役割を変えることが行われている。
また、実際の利用においては、何らかの異常が発生した場合にセンサ群を集約してより詳細に情報を収集する機能や、固定網へのネットワークを保持する機能、別の異常を検知するために広いエリアを検索する機能等、様々な機能が必要となるが、この場合、センサノード内部の性能だけでなく、外部環境の情報を元にノードの役割を分ける処理が必要となる。
また、実際の利用においては、何らかの異常が発生した場合にセンサ群を集約してより詳細に情報を収集する機能や、固定網へのネットワークを保持する機能、別の異常を検知するために広いエリアを検索する機能等、様々な機能が必要となるが、この場合、センサノード内部の性能だけでなく、外部環境の情報を元にノードの役割を分ける処理が必要となる。
ここで、ノードへの役割の割当数をどのように計算すればよいか、という問題が生じる。例えば、遠隔地モニタリングのアプリケーションを考えた場合、あるセンサネットワーク内の全ノード中50%は、モニタリング対象の近傍に集約して詳細なセンサデータを取得し、20%は、固定ネットワークへのUP Linkを保持するために移動し、残りの30%は、新規モニタリング対象を検索する役割を与えたい、という状況が考えられる。また、モニタリング対象が複数存在し、その重要度に応じて割当率を調節したいという要求も考えられる。
このような要求を満たすために、従来のネットワークでは、集中管理を行うノードを用意し、全ての情報を管理ノードに集めて割当処理を行う解決方法が取られることが多いが、センサネットワーク環境では、前述したように、各ノードの計算能力や通信能力が非力なため、集中的な管理よりも分散的な管理の方が現実的である。
また、センサネットワーク環境では、無数のセンサノードが存在することを想定するため、処理量、通信量がノード数の増加に比例して増えないよう、スケーラビリティの確保が重要な課題となる。
また、センサネットワーク環境では、無数のセンサノードが存在することを想定するため、処理量、通信量がノード数の増加に比例して増えないよう、スケーラビリティの確保が重要な課題となる。
しかしながら、非特許文献1に記載されている発明では、センサネットワーク等の無数の小型ノードが存在するネットワークでは、個々のノードの能力が低いので、ノードの役割を幾つかに分けて、センサネットワーク全体の機能を高めることが行われ、その際、各ノードに割り当てる役割の割当率を任意に指定することが要求されるが、一方、センサネットワークは、大量のノード数が想定されるため、集中管理型の従来のモデルではネットワーク負荷や計算量が一定のノードに集中してしまうという問題がある。
また、ノードの性能が均一でない場合が多く、センサ種別、性能、計算能力、電池消費量等に応じてノードの役割を変える必要があり、通常、近隣ノード中最も能力の高いノードが中心的な役割を担うように、局所的な情報に基づいて処理が行われている。この場合、上記処理では、センサネットワーク全体のうち何割かをある役割に割り当てる、という大局的な情報に基づいた処理は不可能である。従って、物理的に近い端末同士での通信による役割分担しか行えないため、局所的な役割分担しかなされず、役割割当数を設定することまでは考慮できないという問題がある。
また、非特許文献2に記載の発明では、全てのセンサノードが通信機能を持ち、センサネットワーク内の全ノード数と役割割当率の情報を保持しているが、前述したように、センサネットワーク環境では、無数のセンサノードが存在することを想定するため、処理量、通信量がノード数の増加に比例して増えないよう、スケーラビリティの確保が重要な課題となる。従って、各ノードが必要なノード数を自律的に計算することが必要になる。
また、特許文献1に記載の発明では、ノード重要度判定装置という外部装置によって判定し、これによって最適な役割分担を行うように構成されているが、これも近隣のノード中最も能力の高いノードが中心的な役割を担うもので、物理的に近い端末同士による役割分担であるために、局所的な役割分担しか行うことができないという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、ネットワーク負荷や計算量が増加しないように、各ノードの役割設定率の設定を分散的に処理し、かつスケーラビリティの確保を図ることができる役割割当システム及び役割割当方法並びにノードを提供することを目的としている。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、ネットワーク負荷や計算量が増加しないように、各ノードの役割設定率の設定を分散的に処理し、かつスケーラビリティの確保を図ることができる役割割当システム及び役割割当方法並びにノードを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載のノードは、
ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノードであって、
前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を自律的に計算する計算手段と、
当該割当ノード数に基づいて前記所定の役割を自律的に実行する実行手段と、
を備えたことを特徴とする。
ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノードであって、
前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を自律的に計算する計算手段と、
当該割当ノード数に基づいて前記所定の役割を自律的に実行する実行手段と、
を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノードが、ネットワーク全体に配置されたノード数に対して所定の役割に割り当てられる割当ノード数を自律的に計算し、かつ当該割当ノード数に基づいて所定の役割を自律的に実行するように構成されているので、特に中心的なノードを設ける必要がない。従って、ネットワーク負荷や計算量の集中が無く、分散的に処理ができ、耐障害性及びスケーラビリティの確保を図ることができるという効果が得られる。
請求項2記載のノードは、請求項1において、
他のノードと互いに通信可能な通信手段と、実世界の情報をセンシングするセンシング手段と、前記計算手段からの要求に応じ所定の割当ノードを提供するための割当ノードリストを保持する保持手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、他のノードと互いに通信可能な通信手段と、実世界の情報をセンシングするセンシング手段と、計算手段からの要求に応じ所定の割当ノードを提供するための割当ノードリストを保持する保持手段と、をさらに備えているので、センサネットワーク全体のうち、どのノードにどの程度役割に割り当てる、といった大局的な情報を元にした処理を行うことができるという効果が得られる。
他のノードと互いに通信可能な通信手段と、実世界の情報をセンシングするセンシング手段と、前記計算手段からの要求に応じ所定の割当ノードを提供するための割当ノードリストを保持する保持手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、他のノードと互いに通信可能な通信手段と、実世界の情報をセンシングするセンシング手段と、計算手段からの要求に応じ所定の割当ノードを提供するための割当ノードリストを保持する保持手段と、をさらに備えているので、センサネットワーク全体のうち、どのノードにどの程度役割に割り当てる、といった大局的な情報を元にした処理を行うことができるという効果が得られる。
請求項3記載のノードは、請求項2において、
前記通信手段は、自己のノードに異常等のイベントが発生した場合、前記ネットワーク内で該イベントに関する情報を他のノードと交換し、前記計算手段は、前記イベントごとに必要な割当ノード数を計算することを特徴とする。
この構成によれば、自己のノードに異常等のイベントが発生した場合、ネットワーク内で該イベントに関する情報を他のノードと交換し、イベントごとに必要な割当ノード数を計算するので、ネットワーク全体のうち、どのノードにどの程度役割を割り当てるか等、大局的な情報を元にした処理が可能になり、分散的に処理できるという効果が得られる。
前記通信手段は、自己のノードに異常等のイベントが発生した場合、前記ネットワーク内で該イベントに関する情報を他のノードと交換し、前記計算手段は、前記イベントごとに必要な割当ノード数を計算することを特徴とする。
この構成によれば、自己のノードに異常等のイベントが発生した場合、ネットワーク内で該イベントに関する情報を他のノードと交換し、イベントごとに必要な割当ノード数を計算するので、ネットワーク全体のうち、どのノードにどの程度役割を割り当てるか等、大局的な情報を元にした処理が可能になり、分散的に処理できるという効果が得られる。
請求項4記載のノードは、請求項3において、
前記通信手段は、前記イベントの内容によって決定される役割と、当該イベントの度合いによって決定される重要度と、前記自己のノードの位置情報と前記センシング手段によるセンシング可能範囲とから計算される当該イベントの範囲と、前記自己のノードを識別するノード識別子及びシーケンス番号から構成される当該イベントの識別子と、を含む役割設定メッセージを、前記ネットワークに対してブロードキャストすることを特徴とする。
前記通信手段は、前記イベントの内容によって決定される役割と、当該イベントの度合いによって決定される重要度と、前記自己のノードの位置情報と前記センシング手段によるセンシング可能範囲とから計算される当該イベントの範囲と、前記自己のノードを識別するノード識別子及びシーケンス番号から構成される当該イベントの識別子と、を含む役割設定メッセージを、前記ネットワークに対してブロードキャストすることを特徴とする。
この構成によれば、イベントの内容によって決定される役割と、当該イベントの度合いによって決定される重要度と、自己のノードの位置情報とセンシング手段によるセンシング可能範囲とから計算される当該イベントの範囲と、自己のノードを識別するノード識別子及びシーケンス番号から構成される当該イベントの識別子と、を含む役割設定メッセージを、通信手段により定期的にブロードキャストすれば、全ノードにその時点でのイベント情報を伝達することができ、これにより、実世界環境の変化によって変化する必要な割当ノード数に対応することができるという効果が得られる。
請求項5記載のノードは、請求項4において、
前記計算手段は、前記ネットワーク内の全ノード数と、前記イベントの内容によって各ノードに予め割り当てられた割当率と、前記重要度との積により、要求される割当ノード数を計算することを特徴とする。
この構成によれば、計算手段は、ネットワーク内の全ノード数と、イベントの内容によって各ノードに予め割り当てられた割当率と、イベントの重要度とに基づいて計算され、特に中心的なノードを設ける必要がないので、ネットワーク負荷や計算量の集中が無く、耐障害性及びスケーラビリティの確保を図ることができるという効果が得られる。
前記計算手段は、前記ネットワーク内の全ノード数と、前記イベントの内容によって各ノードに予め割り当てられた割当率と、前記重要度との積により、要求される割当ノード数を計算することを特徴とする。
この構成によれば、計算手段は、ネットワーク内の全ノード数と、イベントの内容によって各ノードに予め割り当てられた割当率と、イベントの重要度とに基づいて計算され、特に中心的なノードを設ける必要がないので、ネットワーク負荷や計算量の集中が無く、耐障害性及びスケーラビリティの確保を図ることができるという効果が得られる。
請求項6記載のノードは、請求項5において、
前記役割設定メッセージは、前記保持手段より現状の割当ノード数を取得し、前記現状の割当ノード数と前記要求される割当ノード数とを比較して、前記現状の割当ノード数が前記要求される割当ノード数に満たない場合にのみ生成されることを特徴とする。
この構成によれば、役割設定メッセージは、保持手段より現状の割当ノード数を取得し、現状の割当ノード数と要求される割当ノード数とを比較して、現状の割当ノード数が要求される割当ノード数に満たない場合にのみ生成されるので、ネットワーク全体のうち、どのノードにどの程度役割を割り当てるか等、大局的な情報を元にした処理が可能になるという効果が得られる。
前記役割設定メッセージは、前記保持手段より現状の割当ノード数を取得し、前記現状の割当ノード数と前記要求される割当ノード数とを比較して、前記現状の割当ノード数が前記要求される割当ノード数に満たない場合にのみ生成されることを特徴とする。
この構成によれば、役割設定メッセージは、保持手段より現状の割当ノード数を取得し、現状の割当ノード数と要求される割当ノード数とを比較して、現状の割当ノード数が要求される割当ノード数に満たない場合にのみ生成されるので、ネットワーク全体のうち、どのノードにどの程度役割を割り当てるか等、大局的な情報を元にした処理が可能になるという効果が得られる。
請求項7記載の役割割当システムは、
ネットワークと、前記ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノードと、前記ネットワークを介して前記ノードを監視するために用いられるクライアント端末とを備えた役割割当システムであって、
前記ノードは、
前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を計算する計算手段と、
前記割当ノード数に基づいて前記所定の役割を実行する実行手段と、
他のノードと互いに通信可能な通信手段と、
実世界の情報をセンシングするセンシング手段と、
前記計算手段からの要求に応じ所定の割当ノードを提供するための割当ノードリストを保持する保持手段と、を備え、
前記ノードの前記センシング手段が異常等のイベントを感知した場合、前記クライアント端末は、前記ノードの前記実行手段に対して前記所定の役割を実行させるよう指示することを特徴とする。
ネットワークと、前記ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノードと、前記ネットワークを介して前記ノードを監視するために用いられるクライアント端末とを備えた役割割当システムであって、
前記ノードは、
前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を計算する計算手段と、
前記割当ノード数に基づいて前記所定の役割を実行する実行手段と、
他のノードと互いに通信可能な通信手段と、
実世界の情報をセンシングするセンシング手段と、
前記計算手段からの要求に応じ所定の割当ノードを提供するための割当ノードリストを保持する保持手段と、を備え、
前記ノードの前記センシング手段が異常等のイベントを感知した場合、前記クライアント端末は、前記ノードの前記実行手段に対して前記所定の役割を実行させるよう指示することを特徴とする。
この構成によれば、複数のノードの各々が、ネットワーク全体のうち自己に割り当てられた役割の割当ノード数を自律的に計算することができ、かつ複数のノードの各々が、割当ノード数に基づいて自律的に役割を実行できるので、特に中心的なノードを設ける必要がないので、ネットワーク負荷や計算量の集中が無く、耐障害性及びスケーラビリティの確保を図ることができるという効果が得られる。
請求項8記載の役割割当方法は、
ネットワークと、前記ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得可能なノードと、前記ネットワークを介して前記ノードを監視するために用いられるクライアント端末とを用いて前記ノードに所定の役割を実行させる役割割当方法であって、
前記ノードが実世界の情報をセンシングするセンシングステップと、
前記ノードが前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を計算する計算ステップと、
前記ノードが前記割当ノード数に基づいてメッセージを生成する生成ステップと、
前記ノードが前記メッセージを他のノードに送信する通信ステップと、
前記センシングステップにおいて異常等のイベントを感知した場合、前記クライアント端末が前記ノードに前記所定の役割を実行させるよう指示する指示ステップと、
前記ノードが前記指示ステップに応答して前記所定の役割を実行する実行ステップと、を含むことを特徴とする。
ネットワークと、前記ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得可能なノードと、前記ネットワークを介して前記ノードを監視するために用いられるクライアント端末とを用いて前記ノードに所定の役割を実行させる役割割当方法であって、
前記ノードが実世界の情報をセンシングするセンシングステップと、
前記ノードが前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を計算する計算ステップと、
前記ノードが前記割当ノード数に基づいてメッセージを生成する生成ステップと、
前記ノードが前記メッセージを他のノードに送信する通信ステップと、
前記センシングステップにおいて異常等のイベントを感知した場合、前記クライアント端末が前記ノードに前記所定の役割を実行させるよう指示する指示ステップと、
前記ノードが前記指示ステップに応答して前記所定の役割を実行する実行ステップと、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、複数のノードの各々がネットワーク全体に対する所定の役割の割合を示す割当ノード数を自律的に計算し、割当ノード数に基づいて所定の役割を自律的に実行するので、特に中心的なノードを設ける必要がないので、ネットワーク負荷や計算量の集中が無く、耐障害性及びスケーラビリティの確保を図ることができるという効果が得られる。
以上述べたように、本発明の役割割当システムによれば、センサノードが存在するセンサネットワーク環境において、特に中心的なノードを設けることなく、役割の割当率を設定し、各役割の割当ノード数を計算することができる。従って、中央で管理するノードを設けないため中心となるノードを必要とせず、センサネットワーク全体の割当率を設定できるので、ネットワーク負荷や計算量の集中が無く、耐障害性及びスケーラビリティの確保が見込める。
また、本発明のノードによれば、センサノードは、任意の数の役割を設定することができるので、汎用性が高いノードを提供することができるという効果が得られる。
また、本発明のノードによれば、センサノードは、任意の数の役割を設定することができるので、汎用性が高いノードを提供することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態に係る役割割当システムについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る役割割当システムの全体構成を示す概略図である。
このシステムは、同図に示すように、クライアント端末10と、センサノード20と、外部ネットワーク30とからなる。エリア40は、エリア40A,エリア40B,エリア40C,エリア40Dからなり、その役割に応じて、エリア40Aは役割Aを、エリア40Bは役割Bを、エリア40Cは役割Cを、エリア40Dは役割Aを有し、各エリアに配置されているセンサノード20は、各エリアの役割に応じた個別の役割を割り当てられている。具体的な各役割については、例えば、役割Aは探索、役割Bはネットワーク保持、役割Cはセンシング、役割Dは役割Aと同様に探索としている。
〔第1実施形態〕
まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態に係る役割割当システムについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る役割割当システムの全体構成を示す概略図である。
このシステムは、同図に示すように、クライアント端末10と、センサノード20と、外部ネットワーク30とからなる。エリア40は、エリア40A,エリア40B,エリア40C,エリア40Dからなり、その役割に応じて、エリア40Aは役割Aを、エリア40Bは役割Bを、エリア40Cは役割Cを、エリア40Dは役割Aを有し、各エリアに配置されているセンサノード20は、各エリアの役割に応じた個別の役割を割り当てられている。具体的な各役割については、例えば、役割Aは探索、役割Bはネットワーク保持、役割Cはセンシング、役割Dは役割Aと同様に探索としている。
クライアント端末10は、ユーザが所有し、携帯端末等一般的なクライアント端末を使用することができる。
センサノード20は、GPS(Global positioning System)や超音波等による位置測位システムを搭載し、自ノードの位置情報を取得することができ、かつ、通信機能を有し、センサネットワーク内の全ノード数と役割割当率の情報を保持している。
センサノード20は、GPS(Global positioning System)や超音波等による位置測位システムを搭載し、自ノードの位置情報を取得することができ、かつ、通信機能を有し、センサネットワーク内の全ノード数と役割割当率の情報を保持している。
クライアント端末10と複数のセンサノード20とは、外部ネットワーク30を介して通信可能であり、各センサノード20は、前述した役割を割り当てられている。このとき、同図に示すようにエリアC内のセンサノード20に異常が発生した場合に、異常が発生したセンサノード20は、役割割当率を変更する。この変更した役割割当率が他のセンサノード20に伝達され、各センサノード20の役割割当率が決定され、各センサノード20は、自律的に移動する。
本実施形態では、異常(以下、イベントという)の発生情報をセンサネットワーク内で交換し、イベントごとに必要な割当ノード数を各ノードで計算する。センサノード20等から何らかのイベントを検出したノードは、イベント検知ノードとなり、センサデータの内容からイベントの内容(以下、役割という)、イベントの重要度、イベントの範囲、イベントの識別子をまとめてイベントメッセージとしてセンサネットワーク内にブロードキャストする。
イベント検知ノードは同時に、ネットワーク内の全ノード数、役割割当率、及びイベントの相対的な重要度から必要なノード数を自律的に計算する。すなわち、割当ノード数=全ノード数×役割割当率×重要度となる。ここで、前式のうち、全ノード数と役割割当率とはシステムから予め与えられたものであり、イベント重要度は、該当イベント重要度/他のイベント重要度の総和で求められる。イベント重要度は、異常発生の度合いによって決定され、異常発生の度合いが大きければイベント重要度も大きくなる。
次に、イベント検知ノードは、イベント識別子、役割、イベント範囲、及びイベント重要度からなる役割設定メッセージを送信する。メッセージの送信方法は、1ホップのみの近隣ノードへの送信やブロードキャスト等が考えられるが、ネットワーク負荷の観点からリングサーチ方式等が適当である。役割設定メッセージを受信し、他の役割についていないノードや重要度の低い役割のノードは、受信したメッセージに基づいて新しい役割に付く(以下、割当ノードという。イベント検知ノードも割当ノードの一部とする)。
次に、各割当ノードは、お互いに情報を交換し、割当ノードリストを作成する。そして、イベント検知ノードが計算したように割当ノード数を計算し、ノードが足りていなければ、新たに役割設定メッセージを送信する。ノードが多い場合には、割当ノードリストを参照し、参加時間の遅かったノードに対して、割当を削除する役割設定メッセージを送信する。また、割当ノードリストの交換と割当ノード数計算、役割設定メッセージは、各割当ノードが定期的に行い、割当ノード数を可能な限り充足させる。
また、全ノード数と役割割当率は、システムから予め与えるが、センサネットワークの変化に応じて更新メッセージをブロードキャストとすることも考えられ、その場合は、各ノードの保持している全ノード数、役割割当率が更新される。
また、イベントメッセージのブロードキャストについても定期的に行い、全ノードにその時点でのイベント情報を伝達する。これにより、実世界環境の変化による必要な割当ノード数の変化に対応することを可能にする。
また、イベントメッセージのブロードキャストについても定期的に行い、全ノードにその時点でのイベント情報を伝達する。これにより、実世界環境の変化による必要な割当ノード数の変化に対応することを可能にする。
また、各メッセージのブロードキャストについて、重複パケットの削除処理にイベント識別子を用いる。この処理により、複数のノードが同一イベントに対するイベントメッセージや役割設定メッセージをブロードキャストした場合、受信側で効率的に重複パケットの削除を行うことが可能になる。
また、イベント範囲の設定方法の一例として、イベント検知ノードの位置情報を中心とし、センシング可能距離を半径とした円形の範囲をイベント範囲として設定する方法が考えられる。
また、イベント範囲の設定方法の一例として、イベント検知ノードの位置情報を中心とし、センシング可能距離を半径とした円形の範囲をイベント範囲として設定する方法が考えられる。
また、イベント識別子の設定方法の一例として、イベント検知ノードのノード識別子とノード内のシーケンス番号やタイムスタンプを組み合わせて、イベント識別子の単一性を保証する方法が考えられる。
以上の手順を行うことで、集中管理を行うノードの存在なしに、割当ノード数の計算が可能になり、計算負荷の分散や耐故障性の向上が見込める。
以上の手順を行うことで、集中管理を行うノードの存在なしに、割当ノード数の計算が可能になり、計算負荷の分散や耐故障性の向上が見込める。
図2は、本発明の第1実施形態に係る役割割当システムに係るセンサノードの構成を示すブロック図である。
センサノード20は、センサ部201、通信部202、割当ノード数計算部203、及び割当ノードリスト保持部204を備え、クライアント端末10と通信し、他のセンサノード20と集約メッセージ又はイベントメッセージのやり取りを行う。
センサ部201は、実世界の情報、例えば、交通事故,火事等、周囲の様子を画像又は音声等でセンシングし、センシングした結果を通信部202に伝達する。
センサノード20は、センサ部201、通信部202、割当ノード数計算部203、及び割当ノードリスト保持部204を備え、クライアント端末10と通信し、他のセンサノード20と集約メッセージ又はイベントメッセージのやり取りを行う。
センサ部201は、実世界の情報、例えば、交通事故,火事等、周囲の様子を画像又は音声等でセンシングし、センシングした結果を通信部202に伝達する。
通信部202は、他のセンサノード20及びクライアント端末10と通信を行い、センサ部201及び割当ノード数計算部203から受け取った情報を他のセンサノード20又はクライアント端末10に送信する。
割当ノード数計算部203は、割当ノードリスト保持部204からの情報に基づいて必要なノード数を計算し、計算した結果を通信部202に渡し、通信部202は、他のセンサノード20に通知する。
割当ノード数計算部203は、割当ノードリスト保持部204からの情報に基づいて必要なノード数を計算し、計算した結果を通信部202に渡し、通信部202は、他のセンサノード20に通知する。
割当ノードリスト保持部204は、割当ノード数計算部203に渡すための割当ノードリストを保持し、通信部202から割当ノードリストの更新を要求されると、その割当ノードを保持しておき、割当ノード計算部203からの要求に応じて保持している割当ノードリストから所定の割当ノードを割当ノード計算部203に提供する。
図3は、本発明の第1実施形態に係る役割割当システムにおける役割設定の手順を示すシーケンス図である。以下、この図を参照して、役割設定時の各装置の動作について時系列に従って手順を説明する。
センサ部201、通信部202、割当ノード数計算部203、及び割当ノードリスト保持部204は、異常の発生したセンサノード20内の構成部品であり、他のセンサノード20は、異常の発生していないセンサノード20を示している。また、前提条件として、本発明の役割割当システムにおける全てのセンサノード20は、GPS又は超音波等の位置測位手段と通信手段とを備え、センサネットワーク内の全ノード数及び役割割当率の情報を保持している。
センサ部201、通信部202、割当ノード数計算部203、及び割当ノードリスト保持部204は、異常の発生したセンサノード20内の構成部品であり、他のセンサノード20は、異常の発生していないセンサノード20を示している。また、前提条件として、本発明の役割割当システムにおける全てのセンサノード20は、GPS又は超音波等の位置測位手段と通信手段とを備え、センサネットワーク内の全ノード数及び役割割当率の情報を保持している。
まず、所定のセンサノード20に配置されているセンサ部201が実世界情の情報をセンシングし、何らかの異常を検知した場合、その異常内容に基づいてイベントの内容及び重要度を設定する(ステップS31)。ここで、イベントとは、故障等の異常を意味し、イベントの内容とは役割を意味する。
次に、センサ部201は、イベント内容及びイベント重要度を通信部202に通知する(ステップS32)。通信部202は、受信したイベント内容及びイベント重要度に、イベント識別子及びイベント範囲を加えて、イベントメッセージを作成し(ステップS33)、ブロードキャストを行って他のセンサノード20に対して定期的にイベントメッセージを送信する(ステップS34)。このイベントメッセージの通知は定期的に行われ、イベント内容や重要度の変化に応じてメッセージを更新する。
次に、センサ部201は、イベント内容及びイベント重要度を通信部202に通知する(ステップS32)。通信部202は、受信したイベント内容及びイベント重要度に、イベント識別子及びイベント範囲を加えて、イベントメッセージを作成し(ステップS33)、ブロードキャストを行って他のセンサノード20に対して定期的にイベントメッセージを送信する(ステップS34)。このイベントメッセージの通知は定期的に行われ、イベント内容や重要度の変化に応じてメッセージを更新する。
また、通信部202は、割当ノード数計算部203にイベントを通知する(ステップS35)。イベント内容を受信した割当ノード数計算部203は、全ノード数、役割割当率、及びイベントの相対的な重要度の積(全ノード数×役割割当率×イベント重要度)を取り、割当ノード数を得る(ステップS36)。
次に、割当ノード数計算部203は、割当ノードリスト保持部204から現状の割当ノード数を取得し(ステップS37)、現状のノード数と要求される割当ノード数とを比較し、現状のノード数が要求されるノード数に満たない場合は、イベント識別子、イベント内容、イベント範囲、及びイベント重要度に基づいて役割設定メッセージを生成し(ステップS38)、生成した役割メッセージを通信部202を介して他のセンサノード20に送信する(ステップS39)。
次に、割当ノード数計算部203は、割当ノードリスト保持部204から現状の割当ノード数を取得し(ステップS37)、現状のノード数と要求される割当ノード数とを比較し、現状のノード数が要求されるノード数に満たない場合は、イベント識別子、イベント内容、イベント範囲、及びイベント重要度に基づいて役割設定メッセージを生成し(ステップS38)、生成した役割メッセージを通信部202を介して他のセンサノード20に送信する(ステップS39)。
割当ノード数が既に満たされている場合は、役割設定メッセージの生成(ステップS38)及び役割設定メッセージの送信(ステップS39)は行わない。
また、割当ノード数が過剰な場合には、割当ノードリスト保持部204で保持されている割当ノードリストの中から参加時間の遅かったノードに対して割当削除内容の役割設定メッセージを送信する(ステップS38,S39)。
また、割当ノード数が過剰な場合には、割当ノードリスト保持部204で保持されている割当ノードリストの中から参加時間の遅かったノードに対して割当削除内容の役割設定メッセージを送信する(ステップS38,S39)。
メッセージの送信方法は、1ホップのみの近隣ノードへの送信やブロードキャスト等が考えられるが、ネットワーク負荷の観点からリングサーチ方式で送信を行うと好ましい。
このようにして、役割設定メッセージを受信し、他の役割に付いていないノードや重要度の低い役割のノードは、受信したメッセージに基づいて、新しい役割に付く。これを割当ノードといい、割当ノード数を各イベントごとに分散的に充足する。イベント検知ノードも割当ノードの一部とする。
このようにして、役割設定メッセージを受信し、他の役割に付いていないノードや重要度の低い役割のノードは、受信したメッセージに基づいて、新しい役割に付く。これを割当ノードといい、割当ノード数を各イベントごとに分散的に充足する。イベント検知ノードも割当ノードの一部とする。
図4は、本発明の第1実施形態に係る役割割当システムにおける役割設定メッセージ受信時の手順を示すシーケンス図である。以下、この図を参照して、役割設定メッセージ受信時の各装置の動作について時系列に従って手順を説明する。
センサ部201、通信部202、割当ノード数計算部203、及び割当ノードリスト保持部204は、役割設定メッセージを受け取るセンサノード20の構成部品であり、他のセンサノード20は、役割設定メッセージを送信するセンサノード20を示している。
センサ部201、通信部202、割当ノード数計算部203、及び割当ノードリスト保持部204は、役割設定メッセージを受け取るセンサノード20の構成部品であり、他のセンサノード20は、役割設定メッセージを送信するセンサノード20を示している。
まず、通信部202が他のセンサノード20から新規の役割設定メッセージを受信した場合(ステップS41)、通信部202は、受信した役割内容を割当ノード数計算部203に通知する(ステップS42)。
割当ノード数計算部203は、現在の自ノードの役割の重要度を参照し、役割設定可否の判定を行う(ステップS43)。その結果、より重要なイベントからの役割設定メッセージである場合には、内容を受諾し、通信部202を介して他のセンサノード20に対して「役割設定OK」の返信を行う(ステップS44)。現在の役割重要度の方が高い場合には、「役割設定NG」の返信を、通信部202を介して他のセンサノード20に対して行う(ステップS44)。
割当ノード数計算部203は、現在の自ノードの役割の重要度を参照し、役割設定可否の判定を行う(ステップS43)。その結果、より重要なイベントからの役割設定メッセージである場合には、内容を受諾し、通信部202を介して他のセンサノード20に対して「役割設定OK」の返信を行う(ステップS44)。現在の役割重要度の方が高い場合には、「役割設定NG」の返信を、通信部202を介して他のセンサノード20に対して行う(ステップS44)。
返信を受け取った他のセンサノード20では、「役割設定OK」の場合には、割当ノードリストにノードを追加し、タイムスタンプを記録する(ステップS45)。返信が「役割設定NG」であった場合には、現在の割当ノードリストと要求される割当ノードとを比較して、さらに役割設定メッセージを他のノードに送信する(ステップS46)。
その際、図3で説明したように、割当ノード数計算(ステップS36)、現状の割当ノード数計算(ステップS37)、及び役割設定メッセージ生成(ステップS38)を行ってさらに他のセンサノード20に送信する(ステップS39)。
その際、図3で説明したように、割当ノード数計算(ステップS36)、現状の割当ノード数計算(ステップS37)、及び役割設定メッセージ生成(ステップS38)を行ってさらに他のセンサノード20に送信する(ステップS39)。
図5は、本発明の役割割当システムにおける新規イベントメッセージ受信時の手順を説明するシーケンス図である。
新規のイベントが発生した場合、全体のイベント数や、現在ノードが担当している役割(イベント)の相対的な重要度が変化するために、割当ノード数の再計算や役割設定メッセージの再送信が必要になる。そこで、新規のイベントメッセージを受信した際の各装置の動作を図5に示し、時系列に沿って手順を説明する。
新規のイベントが発生した場合、全体のイベント数や、現在ノードが担当している役割(イベント)の相対的な重要度が変化するために、割当ノード数の再計算や役割設定メッセージの再送信が必要になる。そこで、新規のイベントメッセージを受信した際の各装置の動作を図5に示し、時系列に沿って手順を説明する。
センサ部201、通信部202、割当ノード数計算部203、及び割当ノードリスト保持部204は、新規イベントメッセージを受信するセンサノード20の構成部品であり、他のセンサノード20は、新規イベントメッセージを送信するセンサノード20を示している。
他のセンサノード20から新規のイベントメッセージを受信した場合(ステップS51)、通信部202は、受信内容を割当ノード数計算部203に通知する(ステップS52)。
他のセンサノード20から新規のイベントメッセージを受信した場合(ステップS51)、通信部202は、受信内容を割当ノード数計算部203に通知する(ステップS52)。
割当ノード数計算部203は、割当ノード数を再計算し(ステップS53)、現状の割当ノード数と比較し(ステップS54)、新規に役割設定メッセージを生成する(ステップS55)。役割設定メッセージの内容は、図3で説明した役割設定方法と同様である。生成された新規の役割設定メッセージは、他のセンサノード20に通知される(ステップS56)。
以上述べたように、本実施形態によれば、センサノード20が存在するセンサネットワーク環境において、特に中心的なノードを設けることなく、役割の割当率を設定し、各役割の割当ノード数を計算することができる。従って、中央で管理するノードを設けないため中心となるノードを必要とせず、センサネットワーク30全体の割当率を設定できるので各ノードの役割設定率の設定を分散的に処理し、ネットワーク負荷や計算量の集中が無く、耐障害性及びスケーラビリティの確保が見込める。
〔第2実施形態〕
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態に係る役割割当システムについて説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る役割割当システムの構成を示す概略図である。(a)は、通常時のロボットセンサの位置を示し、(b)は異常時又はユーザ検知時のロボットセンサの位置を示す図である。
本実施形態は、自走式のロボットセンサノード21を混在させた遠隔監視アプリケーションを用いた例である。この場合、より詳細な実世界情報をセンシングするため、センシングの役割を与えられたロボットセンサノード21は、監視対象の近傍に物理的に移動して詳細な情報を取得する。
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態に係る役割割当システムについて説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る役割割当システムの構成を示す概略図である。(a)は、通常時のロボットセンサの位置を示し、(b)は異常時又はユーザ検知時のロボットセンサの位置を示す図である。
本実施形態は、自走式のロボットセンサノード21を混在させた遠隔監視アプリケーションを用いた例である。この場合、より詳細な実世界情報をセンシングするため、センシングの役割を与えられたロボットセンサノード21は、監視対象の近傍に物理的に移動して詳細な情報を取得する。
また、他のロボットセンサノード21は、固定網へのネットワーク保持の役割や、新規イベント探索の役割を与えられる。
この遠隔監視体制は、遠隔監視アプリケーションによって与えられる。遠隔監視アプリケーションは、一般に、子供又は赤ん坊等を幼稚園や自宅で監視する際に用いられるが、原子力発電所等の人の入りにくい場所での監視を行う際にも用いられる。あるいは、高いビルでの作業等危険を伴う作業を行う際にも用いられる。
この遠隔監視体制は、遠隔監視アプリケーションによって与えられる。遠隔監視アプリケーションは、一般に、子供又は赤ん坊等を幼稚園や自宅で監視する際に用いられるが、原子力発電所等の人の入りにくい場所での監視を行う際にも用いられる。あるいは、高いビルでの作業等危険を伴う作業を行う際にも用いられる。
また、この遠隔監視情報は、インターネット31を介してユーザの持つ携帯電話11によって確認され、各固定網を保持している他のロボットセンサノード21に通知される。
以下、実際のロボットセンサノードの動きについて説明する。
図6(a)に示すように、エリアが4つあり、各々のエリアは、インターネット31に接続されている。通常時は、各エリアにロボットセンサノード21が1台ずつ平等に配置されている。
以下、実際のロボットセンサノードの動きについて説明する。
図6(a)に示すように、エリアが4つあり、各々のエリアは、インターネット31に接続されている。通常時は、各エリアにロボットセンサノード21が1台ずつ平等に配置されている。
また、図6(b)に示すように、異常時には、インターネット31を介してユーザの持つクライアント端末11で確認され、各エリアに配置されていたロボットセンサノード21は、異常の発生したエリアに集中し、所定の作業を行うように構成されている。この例では、子供が倒れており、この子供に異常が発生し、その周囲に周囲部のエリアからロボットセンサノード21が移動し、ロボットセンサノード21が異常の発生したエリアに集中していることを示している。
以上説明したように、本実施形態では、第1実施形態で使用したセンサノード20をロボットセンサノード21として使用し、ロボットセンサノード21が、全ロボットセンサノード数とシステムが提供する役割の割当率及び役割の重要度に基づいて各ロボットセンサノード21が必要とするノード数を自律的に計算し、ロボットセンサノード21を集約又は分散させる通信プロトコルによってメッセージを交換し、又、自走が可能なロボットセンサノード21は、このメッセージに従って、物理的に移動するので、汎用性の高いノードを提供することができるという効果が得られる。
以上説明した実施の形態において、図3,図4,図5のシーケンス図に示す処理を実行するにあたっては、いずれも、ROMに予め格納されている制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記録された記憶媒体から、そのプログラムをRAMに組み込んで実行するようにしても良い。あるいは、そのプログラムをネットワークから取得しても良い。
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
以上、本発明の役割割当システムについて実施形態を中心に説明してきたが、これに限定されず、本発明の趣旨を逸脱することなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、センサノード間は、メッセージを用いて通信する例を挙げたが、これに限定されず、他の所定の信号を用いて通信することもできる。
また、上記実施形態では、遠隔監視アプリケーションとして、子供又は赤ん坊等を幼稚園や自宅で監視する実施形態として説明したが、これに限定されず、原子力発電所等人の入り難い場所での各機器の監視、銀行のATMの監視、無人の場所における侵入者の監視等、種々の場所において適用することができる。
また、上記実施形態では、遠隔監視アプリケーションとして、子供又は赤ん坊等を幼稚園や自宅で監視する実施形態として説明したが、これに限定されず、原子力発電所等人の入り難い場所での各機器の監視、銀行のATMの監視、無人の場所における侵入者の監視等、種々の場所において適用することができる。
また、上記実施形態では、ロボットセンサノードを主体にして説明したが、これに限定されず、センサノードを車両,船舶,航空機等の移動体に搭載して使用することもできるし、あらゆる形で使用することができる。
また、上記実施形態では、インターネットを介してクライアント端末と通信可能としたが、これに限定されず、専用回線を介して通信することもできるし、無線と有線を両方とも使用して通信することもできる。
また、上記実施形態では、インターネットを介してクライアント端末と通信可能としたが、これに限定されず、専用回線を介して通信することもできるし、無線と有線を両方とも使用して通信することもできる。
また、上記実施形態では、異常時における重要度を基準として役割を割り当てたが、これに限定されず、異常以外の他のイベント発生時における重要度を基準として役割を割り当てることもできる。
また、上記実施形態では割当ノードリスト保持部を用いて割当ノード数を計算するとしたが、これに限定されず、割当ノードリストをセンサノード以外の場所に記憶させて必要時に割当ノード数計算部が取得して役割割当率を計算することもできる。
また、上記実施形態では割当ノードリスト保持部を用いて割当ノード数を計算するとしたが、これに限定されず、割当ノードリストをセンサノード以外の場所に記憶させて必要時に割当ノード数計算部が取得して役割割当率を計算することもできる。
10…クライアント端末、11…携帯電話、20…センサノード、21…ロボットセンサノード、30…外部ネットワーク、31…インターネット、40,40A,40B,40C,40D…エリア、201…センサ部、202…通信部、203…割当ノード数計算部、204…割当ノードリスト保持部
Claims (8)
- ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノードであって、
前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を計算する計算手段と、
当該割当ノード数に基づいて前記所定の役割を実行する実行手段と、
を備えたことを特徴とするノード。 - 請求項1のノードにおいて、
他のノードと互いに通信可能な通信手段と、実世界の情報をセンシングするセンシング手段と、前記計算手段からの要求に応じ所定の割当ノードを提供するための割当ノードリストを保持する保持手段と、をさらに備えたことを特徴とするノード。 - 請求項2のノードにおいて、
前記通信手段は、自己のノードに異常等のイベントが発生した場合、前記ネットワーク内で該イベントに関する情報を他のノードと交換し、前記計算手段は、前記イベントごとに必要な割当ノード数を計算することを特徴とするノード。 - 請求項3のノードにおいて、
前記通信手段は、前記イベントの内容によって決定される役割と、当該イベントの度合いによって決定される重要度と、前記自己のノードの位置情報と前記センシング手段によるセンシング可能範囲とから計算される当該イベントの範囲と、前記自己のノードを識別するノード識別子及びシーケンス番号から構成される当該イベントの識別子と、を含む役割設定メッセージを、前記ネットワークに対してブロードキャストすることを特徴とするノード。 - 請求項4のノードにおいて、
前記計算手段は、前記ネットワーク内の全ノード数と、前記イベントの内容によって予め割り当てられた割当率と、前記重要度との積により、要求される割当ノード数を計算することを特徴とするノード。 - 請求項5のノードにおいて、
前記役割設定メッセージは、前記保持手段より現状の割当ノード数を取得し、前記現状の割当ノード数と前記要求される割当ノード数とを比較して、前記現状の割当ノード数が前記要求される割当ノード数に満たない場合にのみ生成されることを特徴とするノード。 - ネットワークと、前記ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得しながら所定の役割を実行するノードと、前記ネットワークを介して前記ノードを監視するために用いられるクライアント端末とを備えた役割割当システムであって、
前記ノードは、
前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を計算する計算手段と、
前記割当ノード数に基づいて前記所定の役割を実行する実行手段と、
他のノードと互いに通信可能な通信手段と、
実世界の情報をセンシングするセンシング手段と、
前記計算手段からの要求に応じ所定の割当ノードを提供するための割当ノードリストを保持する保持手段と、を備え、
前記ノードの前記センシング手段が異常等のイベントを感知した場合、前記クライアント端末は、前記ノードの前記実行手段に対して前記所定の役割を実行させるよう指示することを特徴とする役割割当システム。 - ネットワークと、前記ネットワークに通信可能に接続され、自己の位置情報を取得可能なノードと、前記ネットワークを介して前記ノードを監視するために用いられるクライアント端末とを用いて前記ノードに所定の役割を実行させる役割割当方法であって、
前記ノードが実世界の情報をセンシングするセンシングステップと、
前記ノードが前記ネットワーク全体に配置されたノード数に対して前記所定の役割に割り当てられる割当ノード数を計算する計算ステップと、
前記ノードが前記割当ノード数に基づいてメッセージを生成する生成ステップと、
前記ノードが前記メッセージを他のノードに送信する通信ステップと、
前記センシングステップにおいて異常等のイベントを感知した場合、前記クライアント端末が前記ノードに前記所定の役割を実行させるよう指示する指示ステップと、
前記ノードが前記指示ステップに応答して前記所定の役割を実行する実行ステップと、を含むことを特徴とする役割割当方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004122068A JP2005309530A (ja) | 2004-04-16 | 2004-04-16 | 役割割当システム及び役割割当方法並びにノード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004122068A JP2005309530A (ja) | 2004-04-16 | 2004-04-16 | 役割割当システム及び役割割当方法並びにノード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005309530A true JP2005309530A (ja) | 2005-11-04 |
Family
ID=35438294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004122068A Pending JP2005309530A (ja) | 2004-04-16 | 2004-04-16 | 役割割当システム及び役割割当方法並びにノード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005309530A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009089369A (ja) * | 2007-08-29 | 2009-04-23 | Ntt Docomo Inc | 階層的ピアツーピア・ネットワークの最適運用 |
JP2009523363A (ja) * | 2006-01-11 | 2009-06-18 | フィッシャー−ローズマウント システムズ, インコーポレイテッド | 無線メッシュネットワークにおける、フィールドデバイスのメッセージ経路の視覚的マッピング |
-
2004
- 2004-04-16 JP JP2004122068A patent/JP2005309530A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2009089369A (ja) * | 2007-08-29 | 2009-04-23 | Ntt Docomo Inc | 階層的ピアツーピア・ネットワークの最適運用 |
JP4652435B2 (ja) * | 2007-08-29 | 2011-03-16 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | 階層的ピアツーピア・ネットワークの最適運用 |
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