この発明は、情報検索装置、情報検索方法および情報検索プログラムに関する。ただし、この発明の利用は、上述の情報検索装置、情報検索方法および情報検索プログラムには限られない。
従来から、例えば、自動車、航空機、船舶等の各種の移動体が、現在存在している地点を含む地図を、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置の画面に表示し、地図上の当該地点に上記移動体の位置を示す位置マークを重畳して表示し、これに基づいて目的地までの経路誘導等をおこなうナビゲーション装置が知られている(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
上述したナビゲーション装置には、通常、日本全国に点在する行政機関、交通施設、病院、学校、名所、遊園地、レストラン、コンビニアンスストア、駐車場またはガソリンスタンドなど、さまざまなジャンルごとに整備された目的情報を格納する基本データベースが標準装備されている。そして、この基本データベースは、全国に点在する目的情報がほぼ網羅されている。
しかしながら、この基本データベースは、その更新頻度が低かったり、目的情報に含まれている目的地の名称、住所、電話番号などの内容に誤りがある場合があり、目的情報が十分正確ではないという問題があった。このため、地図上において、目的地をあらわすマークが、選択した目的地の実際の地点とは異なる地点や代表地点に重畳してしまうこととなり、ルート探索を実行しても、正しい経路誘導をおこなうことができず、目的地まで辿り着くことが困難であった。
そこで、従来から、上述したナビゲーション装置には、基本データベースとは別に、特定の地域や特定のジャンルに関する目的情報に特化した特定データベースが、一または複数個備えられている。この特定データベースは、目的情報を限定しているため、更新頻度が高く、かつ、格納されている目的情報の内容は、基本データベースに格納されている目的情報の内容よりも正確である。したがって、基本データベースと特定データベースの目的情報が重複する場合、特定データベースの目的情報を用いることによって、正確な経路誘導をおこなうことができる。
しかしながら、上述した従来技術のナビゲーション装置において目的地の検索をおこなった場合、基本データベースおよび特定データベースの双方に共通する複数の目的情報が同時に検索され、複数の同一目的情報が表示装置の画面上に表示されることとなる。この画面上に表示されている複数の同一目的情報は、格納元のデータベースによって精度が異なるため、複数の同一目的情報のうち、どの目的情報が最も正確であるが、ユーザにとって不明である。したがって、ユーザが目的情報の選択を躊躇してしまうことがあり、ルート探索をおこなうまでに時間や手間がかかり面倒であるという問題が一例として挙げられる。
特に、ナビゲーション装置は車内に設けられており、車内の設置場所や設置スペースには制約があるため、表示装置の大きさには限界がある。そのため、情報の表示領域は必要最低限の内容が表示できる程度の大きさに限定されてしまうこととなる。したがって、表示装置の一画面上に同一目的情報が多数表示された場合、画面をスクロールするなどの手間がかかるため、ユーザは目的情報の選択を簡単におこなうことができず、ルート探索をおこなうまでに時間がかかり、操作が煩雑になるという問題が一例として挙げられる。
さらに、複数の同一目的情報から不正確な目的情報を選択した場合、選択した目的地の実際の地点とは異なる地点や代表地点に重畳してしまうこととなる。したがって、ルート探索を実行しても、正しい経路誘導をおこなうことができず、目的地まで辿り着くことが困難であるという問題が一例として挙げられる。またこれにより、結果的にナビゲーション装置自体の信頼性が低下するという問題が一例として挙げられる。
請求項1の発明にかかる情報検索装置は、複数種類のデータベースから目的情報を検索し、検索された目的情報を表示画面に表示して報知する情報検索装置において、任意の検索条件の入力を受け付ける検索条件入力手段と、前記検索条件入力手段によって入力された検索条件に基づいて前記複数種類のデータベースからそれぞれ目的情報を検索する検索手段と、あらかじめ定められた前記複数種類のデータベースの優先順位に関する情報に基づいて、前記検索手段によって検索された目的情報の中から前記表示画面にて報知する内容を決定する決定手段と、前記表示画面を制御して、前記決定手段によって決定された内容を報知する目的情報報知制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2の発明にかかる情報検索装置は、複数種類のデータベースから目的情報を検索し、検索された目的情報を音声出力にて報知する情報検索装置において、任意の検索条件の入力を受け付ける検索条件入力手段と、前記検索条件入力手段によって入力された検索条件に基づいて前記複数種類のデータベースからそれぞれ目的情報を検索する検索手段と、あらかじめ定められた前記複数種類のデータベースの優先順位に関する情報に基づいて、前記検索手段によって検索された目的情報の中から音声出力する内容を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された内容を報知する音声出力手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項8の発明にかかる情報検索方法は、複数種類のデータベースから目的情報を検索し、検索された目的情報を表示画面に表示する情報検索方法において、任意の検索条件を入力する検索条件入力工程と、前記検索条件入力工程によって入力された検索条件に基づいて前記複数種類のデータベースからそれぞれ目的情報を検索する検索工程と、あらかじめ定められた前記複数種類のデータベースの優先順位に関する情報に基づいて、前記検索工程によって検索された目的情報の中から前記表示画面にて報知する内容を決定する決定工程と、前記決定工程によって決定された内容を前記表示画面に報知する目的情報報知工程と、を含んだことを特徴とする。
また、請求項9の発明にかかる情報検索方法は、複数種類のデータベースから目的情報を検索し、検索された目的情報を音声出力にて報知する情報検索方法において、任意の検索条件を入力する検索条件入力工程と、前記検索条件入力工程によって入力された検索条件に基づいて前記複数種類のデータベースからそれぞれ目的情報を検索する検索工程と、あらかじめ定められた前記複数種類のデータベースの優先順位に関する情報に基づいて、前記検索工程によって検索された目的情報の中から音声出力する内容を決定する決定工程と、前記決定工程によって決定された内容を報知する音声出力工程と、を含んだことを特徴とする。
また、請求項10の発明にかかる情報検索プログラムは、請求項8または9に記載の情報検索方法を、コンピュータに実行させることを特徴とする。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報検索装置、情報検索方法および情報検索プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(情報検索装置のハードウェア構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる情報検索装置のハードウェア構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる情報検索装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示すように、情報検索装置100は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、HDD(ハードディスクドライブ)104と、HD(ハードディスク)105と、CD/DVDドライブ106と、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD/DVD107と、入力I/F(インターフェース)108と、入力キー109と、リモコン110と、映像I/F(インターフェース)111と、ディスプレイ(またはタッチパネル)112と、音声I/F(インターフェース)113と、スピーカ114Aと、マイク114Bと、通信I/F(インターフェース)115と、GPS(Global Positioning System)レシーバ116と、角速度センサ117と、走行距離センサ118と、傾斜センサ119と、から構成されている。また、各構成部101〜119はバス120によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU101は、情報検索装置100の全体の制御を司る。ROM102は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。HDD104は、CPU101の制御にしたがってHD105に対するデータのリード/ライトを制御する。HD105は、HDD104の制御で書き込まれたデータを記憶する。
CD/DVDドライブ106は、CPU101の制御にしたがってCD/DVD107に対するデータのリード/ライトを制御する。CD/DVD107は、CD/DVDドライブ106の制御にしたがって記録されたデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。また、CD/DVD107として、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体としては、CD/DVD107のほか、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリーカードなどであってもよい。
また、入力I/F108は、文字、数値、各種指示等の入力をする入力キー109や、入力キー109の一部または全部を備えたリモコン110から送信されてくるデータを入力する。また、不図示であるが必要に応じて出力I/Fを設け、この出力I/Fを介して文字や画像を光学的に読み取るスキャナや、文字や画像を印刷するプリンタを接続することができる。
また、映像I/F111は、映像表示用のディスプレイ(またはタッチパネル)112と接続される。映像I/F111は、具体的には、たとえば、ディスプレイ(またはタッチパネル)112全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ(またはタッチパネル)112を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ(またはタッチパネル)112には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像等の各種データが表示される。このディスプレイ112は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。また、タッチパネル112の場合は、入力I/F108に接続され、タッチパネル112の押下/非押下を検出して入力I/F108にデータを入力する。
また、音声I/F113は、音声出力用のスピーカ114Aと音声入力用のマイク114Bに接続される。音声I/F113は、具体的には、たとえば、音声ディジタルデータのD/A変換を行うD/Aコンバータと、D/Aコンバータから出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器と、から構成されている。また、スピーカ114Aは音声を出力し、マイク114Bは外部から読み上げられた音声を入力する。また、通信I/F115は、GPSレシーバ116、角速度センサ117、走行距離センサ118および傾斜センサ119から出力される各種データを入力する。
また、GPSレシーバ116は、GPS衛星からの電波を受信し、GPS衛星との幾何学的位置を求めるものであり、地球上どこでも計測可能である。電波としては、1.575.42MHzの搬送波で、C/A(Coarse and Access)コードおよび航法メッセージが乗っているL1電波を用いておこなわれる。C/Aコードはビット率1.023Mbpsで、コードの長さは1023bit=1msである。また、航法メッセージはビット率50bpsで、コードの長さは、サブフレームが300bit=6sであり、メインフレームが1500bit=30sであり、5サブフレームが1メインフレームであり、25メインフレームが1マスターフレームである。すなわち、GPS衛星からの電波を受信してGPS測位データを出力するとともに、自車の進行方向の絶対方位データを出力する。
角速度センサ117は、自車の回転時の角速度を検出し、角速度データと相対方位データとを出力する。走行距離センサ118は、車輪の回転に伴って出力される所定周期のパルス信号のパルス数をカウントすることによって車輪一回転当たりのパルス数を算出し、その一回転当たりのパルス数に基づく走行距離データを出力する。傾斜センサ119は、路面の傾斜角度を検出し、傾斜角データを出力する。
(情報検索装置の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる情報検索装置100の機能的構成について説明する。図2は、この発明の実施の形態にかかる情報検索装置100の機能的構成を示すブロック図である。情報検索装置100は、複数種類のデータベースDB1〜DBn(nは2以上の整数)から目的情報を検索し、検索された目的情報を、表示部207の表示画面に表示して報知する。
この情報検索装置100は、複数種類のデータベースDB1〜DBnと、検索条件入力部201と、検索部202と、優先順位情報記憶部203と、決定部204と、目的情報報知制御部205と、表示切替指示入力部206と、表示部207と、データ入力部208と、目的情報入力部209と、地図情報データベース210と、地図情報抽出部211と、測位部212と、ルート探索入力部213と、ルート探索実行部214と、位置情報表示制御部215と、音声出力部216と、から構成されている。
複数種類のデータベースDB1〜DBnは、それぞれ、目的情報が記憶されている。この目的情報は、たとえば、それぞれ、目的地の位置をあらわす位置情報を含むナビゲーション情報とすることができる。このナビゲーション情報は、たとえば、行政機関、交通施設、病院、学校、名所、遊園地、レストラン、コンビニアンスストア、駐車場またはガソリンスタンドなど、さまざまなジャンルのうち、少なくとも1つのジャンルによって、類別することができる。
また、市区町村や都道府県によって分類することもできる。この複数種類のデータベースDB1〜DBnに記憶されている目的情報については後述する。この複数種類のデータベースDB1〜DBnは、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などによって、その機能を実現する。
検索条件入力部201は、任意の検索条件の入力を受け付ける。この検索条件としては、たとえば、行政機関、交通施設、病院、学校、名所、遊園地、レストラン、コンビニアンスストア、駐車場またはガソリンスタンドなどの目的情報のジャンルや、目的地が所在する都道府県、市区町村の地域など目的地の位置を間接的に指定する検索条件や、目的地の名称、住所、電話番号など目的地を直接指定する検索条件が挙げられる。
この検索条件入力部201は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによって、または、入力I/F108あるいは音声I/F113によって、その機能を実現する。
検索部202は、検索条件入力部201によって入力された検索条件に基づいて複数種類のデータベースDB1〜DBnからそれぞれ目的情報を検索する。ここで、具体的には、たとえば、複数種類のデータベースDB1〜DBnのいずれかに記憶されている目的情報に含まれているジャンル、名称、電話番号、住所などの内容が、入力された検索条件と完全一致することによって、検索条件に適合した目的情報を検索することができる。
また、たとえば、複数のデータベースのいずれかに記憶されている目的情報に含まれているジャンル、名称、電話番号、住所などの内容が、入力された検索条件と一部一致することによって、検索条件に適合した目的情報を検索することができる。この検索部202は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによってその機能を実現する。
優先順位情報記憶部203は、優先順位に関する情報を記憶する。この優先順位に関する情報とは、たとえば、図3に示すような、複数種類のデータベースDB1〜DBnのデータベース名と、優先順位とが関連付けられた変換テーブル300である。この優先順位は、たとえば、目的情報に含まれている目的地の位置情報の正確さをあらわす精度順位によって設定することができる。
優先順位は、このほか、各データベースDB1〜DBnの最終更新日時や、記憶されている情報量などによっても設定することができる。この優先順位情報記憶部203は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などによって、その機能を実現する。
決定部204は、あらかじめ定められた複数種類のデータベースDB1〜DBnの優先順位に関する情報に基づいて、検索部202によって検索された目的情報の中から、表示部207の表示画面にて報知する内容を決定する。この決定部204は、具体的には、優先順位情報記憶部203に記憶されている変換テーブル300によって、目的情報の検索元となるデータベース名から優先順位に変換することにより、目的情報ごとに優先順位を得ることができる。
目的情報報知制御部205は、表示部207の表示画面を制御して、決定部204によって決定された内容を報知する。ここで、決定部204によって決定された内容とは、検索された目的情報や、目的情報が検索されなかった場合の検索不可表示情報などが挙げられる。この目的情報報知制御部205は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによってその機能を実現する。
表示切替指示入力部206は、表示部207の表示画面に表示された内容の表示切替指示の入力を受け付ける。この表示切替指示が入力された場合、上述した決定部204は、現在表示されている目的情報が検索されたデータベースの次に高い優先順位のデータベースから検索された目的情報を、表示画面に表示するように決定する。この表示切替指示入力部206は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによって、または、入力I/F108によって、その機能を実現する。
表示部207は、表示画面を有し、目的情報報知制御部205および位置情報表示制御部215から出力される各種情報を表示する。この表示部207は、具体的には、たとえば、図1に示したディスプレイ(またはタッチパネル)112によって、その機能を実現する。
データ入力部208は、図1に示したGPSレシーバ116、角速度センサ117、走行距離センサ118または傾斜センサ119から出力されてくる各種データを入力する。このデータ入力部208は、図1に示した通信I/F115によって、その機能を実現する。
目的情報入力部209は、目的情報報知制御部205によって表示画面上に報知(表示)された目的情報の入力を受け付ける。具体的に説明すると、たとえば、図1に示した入力キー109またはリモコン110をユーザが操作することによって、または、タッチパネル112の所望の位置をユーザが押下することによって、表示画面上に報知された目的情報の入力を受け付ける。また、この目的情報の入力は、音声認識によっておこなうこともできる。具体的に説明すると、目的情報を読み上げることにより、読み上げられた音声が図1に示したマイク114Bから入力される。そして、マイク114Bから入力された音声を認識する。
この目的情報入力部209は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによって、または、入力I/F108あるいは音声I/F113によって、その機能を実現する。
地図情報データベース210は、たとえば、市区町村や都道府県の地図が網羅された地図情報を記憶する。また、この地図情報には、緯度情報および経度情報を含む位置情報が付加されており、後述する測位部212によって測位された位置に対応付けすることができる。この地図情報データベース210は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などによって、その機能を実現する。
地図情報抽出部211は、測位部212によって算出された自車または目的地の位置を示す位置情報(緯度情報および経度情報)に対応する地図情報を、地図情報データベース210から抽出する。この地図情報抽出部211は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによってその機能を実現する。
測位部212は、データ入力部208から出力されてくるデータに基づいて、自車の現在位置を測定する。具体的には、自立型の場合、角速度センサ117から出力された角速度データおよび相対方位データと、走行距離センサ118から出力されてくる走行距離データと、傾斜センサ119から出力されてくる傾斜角データと、によって、自車の移動方向と移動距離を算出し、それを基準地点に加算して現在位置を算出する。そして、算出した現在位置の位置情報(緯度情報および経度情報)に基づいて、対応する地図情報を地図情報抽出部211から取得する。
また、GPS型の場合、宇宙空間に打ち上げられている複数個のGPS衛星からの電波を受信し、受信結果に基づいて3次元測量法または2次元測量法により移動体の現在位置を算出する。そして、算出した現在位置に基づいて、表示画面上に自車の位置マークおよび該当する地図を表示する。また、上述の自立型とGPS型の双方の機能を備えることとしてもよい。
また、測位部212は、目的情報入力部209から入力された目的情報に含まれている位置情報に基づいて、目的地の位置を算出する。そして、算出した目的地の位置に基づいて、表示画面上に目的地の位置マークおよび該当する地図を表示する。この測位部212は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによってその機能を実現する。
ルート探索入力部213は、自車から目的地までのルート(経路)の探索入力を受け付ける。具体的に説明すると、たとえば、図1に示した入力キー109またはリモコン110をユーザが操作することによって、または、タッチパネル112の所望の位置をユーザが押下することによって、ルート探索の入力を受け付ける。このルート探索入力部213は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによって、または、入力I/F108によって、その機能を実現する。
ルート探索実行部214は、ルート探索入力があった場合、自車から目的地までのルート(経路)の探索を実行する。具体的には、測位部212によって算出された自車および目的地の位置情報(緯度情報および経度情報)と、その位置情報に対応する地図情報と、によってルート探索をおこなう。ルート探索の詳細については周知であるので、ここでは省略する。このルート探索実行部214は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによって、または、入力I/F108によって、その機能を実現する。
位置情報表示制御部215は、表示部207の表示画面を制御して、自車、目的地の位置情報や探索されたルートを、その位置情報に対応する地図情報を重畳して表示する。この位置情報表示制御部215は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、CD/DVD107などの記録媒体に格納されているプログラムを、CPU101が実行することによってその機能を実現する。
音声出力部216は、決定部204によって決定された内容を音声出力する。ここで、決定部204によって決定された内容とは、検索された目的情報や、目的情報が検索されなかった場合の検索不可情報などの音声が挙げられる。たとえば、検索された目的情報の場合は、目的情報に含まれている目的地の名称、住所、ジャンル、その他付加情報を読み上げることができる。この音声情報は、目的情報ごとに、後述するデータベースDBiに、たとえば圧縮音声データとして格納することとしてもよい。また、検索不可情報の場合は、その旨を読み上げることによって音声出力する。この検索不可情報も後述するデータベースDBiに、たとえば圧縮音声データとして格納することとしてもよい。また、この音声出力部216は、具体的には、たとえば、図1に示した音声I/F113およびスピーカ114によってその機能を実現する。
つぎに、複数種類のデータベースDB1〜DBnの内容について説明する。図4〜図6は、この実施の形態にかかる各データベースDB1〜DBnのデータ内容に関する説明図である。ここでは、データベース数nをn=3の場合について説明する。図4に示すデータベースDB3に記憶されている目的情報は、たとえば、目的地の名称と、位置情報と、電話番号と、ジャンルとからなるナビゲーション情報によって構成されている。また、位置情報は、住所と緯度情報と経度情報とによって構成されている。
また、図5に示すデータベースDB2に記憶されている目的情報は、図4に示した目的地の名称、位置情報、電話番号およびジャンルのほか、付加情報として、営業時間、休業日、利用料金、駐車台数、車両制限からなるナビゲーション情報によって構成されている。また、図6に示すデータベースDB1は、図5に示した付加情報に、さらに、提携店、提携先条件、事前予約の有無、駐車場の形態を追加したナビゲーション情報によって構成されている。
ここで、図4に示したデータベースDB3は、たとえば全国の目的情報を網羅したデータベースであり、図5に示したデータベースDB2は、たとえば関東地区の目的情報を網羅したデータベースであり、図6に示したデータベースDB1は、たとえば東京都の目的情報を網羅したデータベースである。これらのデータベースDB1〜DB3では、図6に示したデータベースDB1が目的情報の情報量が最も少ないが、目的情報は最も正確なデータベースとされている。一方、図4に示したデータベースDB3は、目的情報の情報量が最も多いが、目的情報はデータベースDB1およびデータベースDB2よりも不正確なデータベースとされている。
つぎに、上述した実施の形態の実施例1について説明する。この実施例1は、決定部204が、優先順位が最も高いデータベースDBiから検索された目的情報のみを表示画面に表示するように決定し、また、表示切替指示入力部206によって表示切替指示が入力された場合、現在表示されている目的情報が検索されたデータベースDBiの次に高い優先順位のデータベースDBjから検索された目的情報を、表示画面に表示するように決定する例である。また、ここでは、たとえば、優先順位に関する情報は、位置情報の正確さに関する精度順位をあらわすものとする。図7および図8は、この実施例1の情報検索装置100の一実施例を示すフローチャートである。
図7に示すように、優先順位iをi=1に設定する(ステップS701)。そして、検索条件が入力されたか否かを判定する(ステップS702)。図9は、表示画面900に表示された検索条件入力画面901の一例を示す説明図である。この図9の検索条件入力画面901は、ジャンルを「駐車場」に限定し、目的地である駐車場の名称「あい」を検索条件とする例である。この検索条件入力画面901では、入力キー902を押下して決定キー903を押下することにより、検索条件を入力することができる。そして、検索条件が入力された場合(ステップS702:Yes)、この入力された検索条件に基づいて、複数種類のデータベースすべてから検索する(ステップS703)。
検索された目的情報がない場合は(ステップS704:No)、表示画面900に検索されなかった旨、すなわち検索不可表示をし(ステップS705)、ステップS702に戻る。一方、検索された目的情報があった場合は(ステップS704:Yes)、図3に示した変換テーブル300によって、検索された目的情報のデータベース名を優先順位に変換する(ステップS706)。
そして、優先順位iのデータベースDBiから検索された目的情報があるか否かを判定する(ステップS707)。優先順位iのデータベースDBiから検索された目的情報がない場合は(ステップS707:No)、優先順位iを1つインクリメントする(ステップS708)。そして、インクリメントされた優先順位iが、データベース数nと一致するか否かを判定する(ステップS709)。一致しない場合は(ステップS709:No)、ステップS707に戻る。一方、一致する場合は(ステップS709:Yes)、優先順位iをi=1にリセットし(ステップS710)、ステップS707に戻る。
また、優先順位iのデータベースDBiから検索された目的情報があった場合(ステップS707:Yes)、その目的情報を表示決定する(ステップS711)。そして、表示決定された目的情報を表示画面900に表示する(ステップS712)。この表示画面900に表示された目的情報1000の一例を図10に示す。図10に示すように、ステップS701〜ステップS712までの処理により、表示画面900には、優先順位が最も高いデータベースから検索された目的情報として、図6に示したデータベースから検索された駐車場「あい」の情報のみが表示された目的情報1000が表示されている。
これによれば、複数種類のデータベースから、同一駐車場「あい」が検索された場合であっても、目的情報1000に表示される駐車場の目的情報は、最も精度の高い図6に示したデータベースDB1から検索された駐車場の目的情報である。したがって、車載ナビゲーション装置などのように、表示画面900の大きさに制約がある場合でも、限られた表示領域内で最も精度のよい情報のみを表示することができ、表示画面900を見やすくすることができる。
また、同一の駐車場の目的情報が複数同時に表示されることがないため、運転者や同乗者が、表示されている同一駐車場の目的情報の中から選択入力操作をおこなう必要がなく、運転者や同乗者の手間を省くことができる。特に運転者にとっては運転中の操作回数が減少するため、視線を情報検索装置100に向ける必要もなく、安全な運転をおこなうことができる。
また、同一の駐車場の目的情報が複数同時に表示されない分、図6に示したデータベースDB1から検索された目的情報に付加情報1001がある場合は、図10に示すように、付加情報1001を表示する表示領域も確保することができ、限られた表示領域の中で、有用な情報を運転者に提供することができる。
つぎに、図10に示すように、次の情報表示ボタン1002を押下することにより、次に優先順位が高いデータベースDBjから検索された目的情報への表示切替指示入力があったか否かを判定する(ステップS713)。表示切替指示入力があった場合(ステップS713:Yes)、ステップS708に移行する。そして、S707〜S710の処理のあと、次に優先順位が高い目的情報を表示決定し(ステップS711)、表示画面900に表示することができる(ステップS712)。これにより、優先順位が高いデータベースから検索された目的情報から順次表示画面900に表示することができる。
一方、表示切替指示入力がない場合(ステップS713:No)、図8に示すように、表示画面900に表示された目的情報から所望の目的情報が選択されたか否かを判定する(ステップS801)。目的情報が選択されない場合は(ステップS801:No)、図7に示したステップS712に戻る。一方、目的情報が選択された場合(ステップS801:Yes)、目的情報に含まれている位置情報に対応する地図情報を地図情報データベース210から抽出する(ステップS802)。
そして、抽出された地図情報と、選択された目的情報とにより、目的地を地図上に重畳して表示画面900上に表示する(ステップS803)。図11は、目的地を地図上に重畳表示した表示画面900の一例を示す説明図である。図11に示すように、T1は、図6に示した優先順位が最も高いデータベースDB1から検索された駐車場「あい」であり、T3は、図4に示した優先順位が最も高いデータベースDB3から検索された駐車場「あい」である。このように、同一駐車場であってもデータベースDB1〜DBnの精度の相違によって地図上に重畳表示される位置は異なるが、精度の高いデータベースから検索された目的情報を選択することにより、位置が正確な目的地のみを地図上に表示することができ、目的地の位置を正確に把握することができる。これにより、ルート探索をおこなう場合、正しいルートを設定することができる。
この後、ルート探索入力があったか否かを判定する(ステップS804)。ルート探索入力がない場合は(ステップS804:No)、ステップS803に戻る。一方、ルート探索入力があった場合は(ステップS804:Yes)、選択された目的情報に基づいて、ルート探索を実行する(ステップS805)。このルート探索の実行により、探索されたルートを地図上に表示する(ステップS806)。
このルート探索によれば、精度の高いデータベースから検索された目的情報によってルート探索を実行することができるため、目的地まで正確に案内することができ、また、探索されたルートを信頼して運転することができるため、運転者に安心感を与え、安全な運転を支援することができる。
つぎに、上述した実施の形態の実施例2について説明する。この実施例2では、決定部204が、あらかじめ定められた複数種類のデータベースDB1〜DBnの優先順位に関する情報に基づいて、検索部202によって検索された目的情報の中から表示画面900に強調表示する内容を決定する例である。また、実施例1と同様、ここでは、たとえば、優先順位に関する情報は、位置情報の正確さに関する精度順位をあらわすものとする。図12は、上述した実施の形態の情報検索装置100の一実施例を示すフローチャートである。なお、図8に示した実施例1のフローチャートは、この実施例2にも適用する。
まず、検索条件が入力されたか否かを判定する(ステップS1201)。そして、実施例1と同様、図9に示すように、検索条件を目的地である駐車場の名称「あい」として、入力キー902を押下する。そして、決定キー903を押下することにより、検索条件を入力することができる。検索条件が入力された場合(ステップS1201:Yes)、この入力された検索条件に基づいて、複数種類のデータベースDB1〜DBnすべてから検索する(ステップS1202)。
検索された目的情報がない場合は(ステップS1203:No)、表示画面900に検索されなかった旨、すなわち検索不可表示をし(ステップS1204)、ステップS1201に戻る。一方、検索された目的情報があった場合は(ステップS1203:Yes)、図3に示した変換テーブル300によって、検索された目的情報から得られたデータベース名を優先順位に変換する(ステップS1205)。
つぎに、目的情報が、複数種類のデータベースDB1〜DBnから検索されたか否かを判定する(ステップS1206)。目的情報が1種類のデータベースのみから検索された場合は(ステップS1206:No)、その検索された目的情報を表示画面900に表示する(ステップS1207)。一方、目的情報が複数種類のデータベースから検索された場合(ステップS1206:Yes)、優先順位が最も高いデータベースDBiから検索された目的情報のみを強調表示するように決定する(ステップS1208)。
そして、強調表示決定された目的情報を表示画面900に強調表示する(ステップS1209)。また、他の検索された目的情報は表示画面900に表示することとしてもよい。優先順位が最も高いデータベースから検索された目的情報のみを強調表示した画面例を図13に示す。図13に示すように、検索された目的情報は矩形状のアイコン1301〜1303によって表示されており、強調表示決定された目的情報のアイコン1301については、他の目的情報のアイコン1302,1303の色と異なる色にすることにより強調表示することができる。
また、図14に示すように、目的情報のアイコン1301〜1303がすべて同色であっても、目的情報のアイコン1301〜1303を縦に配列する場合に、強調表示決定された目的情報のアイコン1301を、先頭(たとえば、表示画面で一番上)に配置することにより、強調表示することができる。そして、強調表示された目的情報のアイコン1301を選択することにより、図10に示すような情報表示画面1000を表示することができる。
この実施例2によれば、複数種類のデータベースDB1〜DBnから目的情報が検索された場合であっても、最も優先順位の高いデータベースDBiから検索された目的情報を強調表示決定することにより、どの目的情報が正確な目的情報であるか否かを運転者や同乗者に促すことができる。
また、上述した実施の形態および実施例では、複数種類のデータベースDB1〜DBnから目的情報を検索し、検索された目的情報を表示画面900に表示する情報検索装置100について説明したが、複数種類のデータベースDB1〜DBnから目的情報を検索し、検索された目的情報を音声出力する構成としてもよい。
この場合、各データベースDB1〜DBnに記憶されている目的情報に含まれている目的地の名称、住所、電話番号その他付加情報を音声出力する音声データが記憶されており、決定部204によって決定された場合に、その決定された目的情報の音声データのみを再生することによって、優先順位の最も高い目的情報を音声出力することができる。
これにより、優先順位、すなわち、精度順位が低い目的情報が音声出力されないため、運転者や同乗者は、同一目的地についての異なる目的情報の音声出力を聞き続ける必要がなく、精度順位の高い目的情報のみを効率的に聞くことができる。また、この音声出力と表示画面900の表示の両方をおこなう構成としてもよい。これによれば、運転者は表示画面900を見ずに最も優先順位(精度順位)の高いデータベースから検索された目的情報を把握することができるとともに、その後、表示画面900を見ることによって、情報の内容を確認することができる。
また、音声出力された目的情報をユーザが読み上げることにより、ユーザによって読み上げられた目的情報を、図1に示したマイク114Bから入力して音声認識することとしてもよい。これにより、運転者や同乗者が、目的情報の選択入力のために視線を情報検索装置100に向ける必要もなく、安全な運転をおこなうことができる。
また、上述した実施の形態および実施例においては、目的情報としてナビゲーション情報を記憶した複数種類のデータベースDB1〜DBnを用いることとしたが、複数種類のデータベースDB1〜DBnに記憶される目的情報は、ナビゲーション情報に限定されることはない。たとえば、複数種類のデータベースDB1〜DBnを、たとえば、出版社が異なる複数の辞書データベースに適用し、この辞書データベースにあらかじめ優先順位に関する情報を設定しておくことにより、同一検索条件によって意味内容を調べる場合であっても、最も正確なデータベースから検索された意味内容のみを表示または音声出力することとなるため、精度の高い情報を、効率よく表示または音声出力することができる。
以上説明したように、この実施の形態および実施例にかかる情報検索装置、情報検索方法および情報検索プログラムでは、限られた領域の表示画面において、精度の高い情報を、容易かつ適切に表示することができるという効果を得ることができる。これにより、目的情報の選択を躊躇せずに簡単におこなうことができ、ルート探索の効率化を図ることができる。また、精度のよいデータベースから検索された目的情報を用いてルート探索をおこなうことができるため、経路誘導にしたがって、運転者は安心して運転することができ、目的地まで容易に到着することができる。
なお、この実施の形態および実施例で説明した情報検索方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の機能的構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の複数種類のデータベースのデータベース名と、優先順位とが関連付けられた変換テーブルを示す説明図である。
この発明の実施の形態にかかるデータベースDB3のデータ内容を示す説明図である。
この発明の実施の形態にかかるデータベースDB2のデータ内容を示す説明図である。
この発明の実施の形態にかかるデータベースDB1のデータ内容を示す説明図である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の実施例1を示すフローチャート(前半)である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の実施例1および実施例2を示すフローチャート(後半)である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の実施例1における、表示画面に表示された検索条件入力画面の一例を示す説明図である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の実施例1における表示画面に表示された目的情報を示す説明図である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の実施例1における、目的地が地図上に重畳表示された表示画面の一例を示す説明図である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の実施例2を示すフローチャート(前半)である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の実施例2における、優先順位が最も高いデータベースから検索された目的情報のみを強調表示した画面例を示す説明図である。
この発明の実施の形態にかかる情報検索装置の実施例2における、優先順位が最も高いデータベースから検索された目的情報のみを強調表示した他の画面例を示す説明図である。
符号の説明
100 情報検索装置
201 検索条件入力部
202 検索部
204 決定部
205 目的情報報知制御部
206 表示切替指示入力部
207 表示部
DB1〜DBn 複数種類のデータベース