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JP2005223714A - 音響収音装置、音響収音方法、記録媒体 - Google Patents

音響収音装置、音響収音方法、記録媒体 Download PDF

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JP2005223714A JP2004030877A JP2004030877A JP2005223714A JP 2005223714 A JP2005223714 A JP 2005223714A JP 2004030877 A JP2004030877 A JP 2004030877A JP 2004030877 A JP2004030877 A JP 2004030877A JP 2005223714 A JP2005223714 A JP 2005223714A
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Abstract

【課題】 標準的な頭部伝達特性を用いて聴取者に対して目的とする音像定位感を与えることができる音響収音装置を提供すること。
【解決手段】 収音ブロックのマイクロフォンアンプ部40において、ダミーヘッドマイクロフォン13から入力される左耳用信号SL1と右耳用信号SR1の高域周波数成分だけを遅延回路42により遅延させるようにしている。この場合、再生ブロックのスピーカ46,47からは、個人差の影響が小さい低域周波数成分の再生音が先行して出力されるので、再生音場空間45の聴取者Uは、先に到来する低域周波数成分の再生音により音像定位感を知覚させることができるので、標準的な頭部伝達特性を用いた場合でも、再生音場空間45の聴取者Uに目的とする音像定位感を知覚させることが可能になる。
【選択図】図6

Description

本発明は、音響収音装置、音響収音方法、及びそのような音響収音装置や音響収音方法によって収音した音響信号が記録された記録媒体に関するものである。
従来からコンサートホールなどの原音場での聞こえをリスニングルームなどで再現するために様々な音響収音方法が提案されている。
例えば、立体音響再生システムを利用してコンサートホールの聞こえをリスニングルームで再現する場合には、コンサートホールにおいて、楽器などの音源から発せられ、ホールの響きなどを伴って聴衆の耳に到達する音響信号が必要になる。
このような音響信号は、人間の頭部の形状をもとにしたダミーヘッドの両耳位置にマイクロフォンを取り付けたダミーヘッドマイクロフォンを用いて収音する、いわゆるバイノーラル収音により得られることが知られている。
バイノーラル収音は、例えばコンサートホールの客席にダミーヘッドマイクロフォンを設置して聴衆の耳に到達する音響信号を直接的に収録する方法と、測定またはシミュレーションで求めた音源位置から聴取者の耳までの伝達特性を楽器などの音源信号に電気的に畳み込むことにより収録する方法がある。前者の直接的に収音する収音方法の場合は、音源からの音に対して音源位置から聴取者の耳までの伝達特性が音響的に畳み込まれることになる。
また、原音場の音源から2チャネル方式で収録した直接音信号とバイノーラル収音により収音した残響音信号をミキシングして音響音信号を得るようにした音響装置なども提案されている(特許文献1)。
特開平6−217400号公報
ところで、上記したようなバイノーラル収音における音源位置から聴取者の耳までの伝達特性である頭部伝達特性は、頭部回折伝達関数とも呼ばれ、音源方向(角度)をパラメータとして測定される。
しかしながら、このような頭部伝達特性は、頭部形状と耳介形状に依存するので聴取者ごとに異なるものとされる。特に、高域周波数帯域の特性は、個人差が大きいため、多くの人に当てはまるような頭部伝達特性を広帯域にわたって実現することができなかった。
また、バイノーラル収音により収音した音響信号を再生したときの再生音像の品質を向上させるには、理論的には聴取者ごとに収音装置を最適化する必要がある。つまり、聴取者ごとに頭部伝達特性を測定して最適化する必要があるため、一般向けに実用化した収音装置を構築することができなかった。
そこで、多くの聴取者に当てはまるように、或る程度の誤差を許容して畳み込みを行い、頭部伝達特性を一般化することが考えられるが、広帯域にわたり頭部伝達特性を一般化すると、立体音響の音像定位が不安定になり、本来は前方の音像として知覚されるべき音像が後方の音像として誤知覚される、いわゆる前後反転誤知覚が発生するおそれがあった。
また、上記したような頭部伝達特性のバラツキは、聴取者の頭部形状や耳介形状のバラツキと、音源から到来する音波の波長との関係によって生じる。
このため、聴取者ごとの頭部伝達特性のバラツキは、低域周波数成分では小さく、高域周波数成分では大きくなる。
そこで、収音時に収音する音響帯域に上限を設けて低域周波数のみを対象に収音を行うようにすれば、頭部伝達特性を一般化することは可能とされるが、その場合は高域周波数成分の無い不自然な音響になってしまうという欠点があった。
このように、従来のバイノーラル収音では、頭部伝達特性を一般化(標準化)するのが難しいため、自然な音響で、しかも大多数の聴取者に目的とする音像定位感を与えることはできないものであった。
そこで、本発明は上記したような点を鑑みてなされたものであり、その目的は、標準的な頭部伝達特性を用いて、聴取者に対して目的とする音像定位感を与えることができる音響収音装置と音響収音方法、及びそのような音響収音装置や音響収音方法によって収音した音響信号が記録された記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の音響収音装置は、頭部伝達特性が含まれる入力信号から低域周波数成分を抽出する抽出手段と、少なくとも入力信号の高域周波数成分を遅延させる遅延手段と、抽出手段で抽出した低域周波数成分と遅延手段で遅延させた高域周波数成分とを合成する合成手段とを備えるようにした。
また本発明の音響収音方法は、頭部伝達特性が含まれる入力信号から低域周波数成分を抽出し、少なくとも入力信号の高域周波数成分については遅延させたうえで、低域周波数成分と高域周波数成分とを合成するようにした。
上記したような本発明によれば、頭部伝達特性が含まれる入力信号の高域周波数成分を遅延手段により遅延させ、この遅延させた高域周波数成分と、抽出手段で抽出した低域周波数成分とを合成手段で合成することで、入力信号の低域周波数成分を先行させた音響信号を得ることができる。
また本発明の音響収音装置は、音源信号から低域周波数成分を抽出する抽出手段と、少なくとも音源信号の高域周波数成分を遅延させる遅延手段と、抽出手段で抽出した低域周波数成分と遅延手段で遅延させた高域周波数成分とを合成する合成手段と、少なくとも音源信号の低域周波数成分に対して、所要の頭部伝達特性を付与する頭部伝達特性付与手段とを備えるようにした。
また本発明の音響収音方法は、音源信号から低域周波数成分を抽出し、少なくとも音源信号の高域周波数成分については遅延させたうえで、低域周波数成分と高域周波数成分とを合成すると共に、少なくとも音源信号の低域周波数成分に対して頭部伝達特性を付与するようにした。
上記したような本発明によれば、入力信号の高域周波数成分を遅延手段により遅延させ、この遅延させた高域周波数成分と抽出手段で抽出した低域周波数成分とを合成手段で合成すると共に、頭部伝達特性付与手段により入力信号の低域周波数成分に対して頭部伝達特性を付与することで、頭部伝達特性を付与した低域周波数成分を先行させた音響信号を得ることができる。
また本発明の記録媒体は、頭部伝達特性が含まれる入力信号から低域周波数成分を抽出し、少なくとも入力信号の高域周波数成分については遅延させたうえで、低域周波数成分と高域周波数成分とを合成した音響信号が記録されている。
また本発明の記録媒体は、音源信号から低域周波数成分を抽出し、少なくとも音源信号の高域周波数成分については遅延させたうえで、低域周波数成分と高域周波数成分とを合成すると共に、少なくとも音源信号の低域周波数成分に対して頭部伝達特性を付与した音響信号が記録されている。
したがって、本発明によれば、音響信号を収音するときに、例えば標準的な頭部伝達特性が含まれている低域周波数成分を他の周波数成分よりも時間的に先行させて収音することができるので、このように収音した音響信号を再生すれば、標準的な頭部伝達特性を用いた場合でも、再生音場の聴取者に対して目的とする音像定位感を与えることができる。
以下、本発明の実施の形態としての音響装置について説明する。
本実施の形態としての音響収音装置を説明する前に、物理的な音響情報と、聴取者により主観的に知覚される音響現象の関係、及び人間の音像知覚に関する聴覚の性質について説明しておく。
先ず、図1及び図2を用いて物理的な音響情報(音場情報)と、聴取者により主観的に知覚される音響現象(音像位置の知覚など)の関係について説明していく。
図1は、音場空間における音源位置と聴取者により知覚される音像位置との関係を説明する説明図であり、図1(a)には実音場における音源位置と聴取者により知覚される知覚音像位置との関係が、図1(b)には再生音場における再生位置と聴取者により知覚される知覚音像位置との関係がそれぞれ示されている。
一般的には、実音場、再生音場に関わらず音場空間に音源がある場合は、聴取者により知覚される知覚音像位置と物理的な音像位置とは異なる場合が多い。
例えば、図1(a)に示すような実音場の実音場空間1に実音源2が配置されている場合、聴取者U1により知覚される知覚音像3の位置と、実音源2の位置とが異なることがある。
また、図1(b)に示すような再生音場空間4に再生音源として2つの再生スピーカ5,5が配置されている場合、聴取者U2により知覚される知覚音像6は破線で示すような位置に感じられることがある。
これは音場空間において聴取者が音像位置を知覚するための物理的な手がかりが、聴取者の両耳に得られる音響(両耳聴取音)であり、音響的な物理空間と主観的な心理空間とを結び付ける境界は両耳での音響信号であることによるものと考えることができる。
したがって、もし何らかの手段を用いて、図1(a)に示すような実音場の聴取者U1と同じ音響を、図1(b)に示すような再生音場で再現できるならば、再生音場の聴取者U2は実音場と同じ音像を知覚できると考えられる。
このような考えのもとに、聴取者の両耳位置での音響を収音することを目的としてマイクロフォンとしてダミーヘッドマイクロフォンが知られている。
ダミーヘッドマイクロフォンは、例えば人間の頭部の形状大きさと耳介の形状大きさを模して作成したダミーヘッドの両耳位置にマイクロフォンを取り付けることによって構成される。
図2は、ダミーヘッドマイクロフォンによる収音例の説明図である。
この図2に示すように、ダミーヘッドマイクロフォン13により収音を行う場合は、本来、実音場空間11内において聴取者が聴取すべき聴取位置にダミーヘッドマイクロフォン13を配置して、実音源12から直接到来する直接音と壁や床天井などで反射してくる反射音をダミーヘッドの両耳位置にそれぞれ取り付けたマイクロフォンで収音する。そして、それぞれのマイクロフォンで収音した音を左耳用信号SLと右耳用信号SRとして出力するように構成されている。
次に、図3及び図4を用いて人間の音像知覚に関する聴覚の性質について説明する。
人間の聴覚は、同じ音源に由来する音の間では、聴取者の耳に速く到来した音の方向に音像が定位するという性質がある。
このような人間の聴覚の性質を図3により説明する。
先ず、図3(a)に示すような音響装置を考える。この場合、スピーカ23からは音源21からの音源信号をそのまま再生音として出力される。またスピーカ24からは音源21からの音源信号を遅延回路22により遅延させた信号が再生音として出力される。
このとき、図3(a)に示すような位置で聴取する聴取者Uには、図3(b)に示すようなタイミングで再生音が到来することになる。
すなわち、先ず、聴取者Uの左耳ELにスピーカ23の再生音が到来する。また、スピーカ23の再生音は、聴取者Uの左耳ELより、僅かに遅れたタイミングで聴取者Uの右耳ERに到来する。さらに、遅延回路22による遅延時間だけ遅れたタイミングで、聴取者Uの左耳ELにスピーカ24の再生音が到来し、これより僅かに遅れたタイミングで、スピーカ24の再生音が聴取者Uの右耳ERに到来することになる。
この場合、図3(a)に示す聴取者Uの音像知覚位置は、先に再生音が到来したスピーカ23の位置になる。
そして、本願発明者らは聴覚の性質についてさらなる検討を行った結果、人間の聴覚は同じ音源に由来する音を低域周波数成分と高域周波数成分とに分け、低域周波数成分に音源方向に関する情報を含ませるように構成する。そして、低域周波数成分を時間的に先となるように出力すると、高域周波数成分に含まれる音源方向の情報が正確でなくても、聴取者に対して音像定位を明確に知覚させることができることがわかった。
このような人間の聴覚の性質を図4により説明すると、図4(a)に示す音響装置では、音源21とスピーカ23との間に低域周波数通過フィルタ25が設けられていることから、スピーカ23からは低域周波数通過フィルタ25を通過した音源信号だけが再生音として出力される。
一方、音源21とスピーカ24との間には、高域周波数通過フィルタ26と遅延回路22とが設けられていることから、スピーカ24からは高域周波数通過フィルタ26を通過した高域周波数成分の音源信号を遅延回路22により遅延させた信号だけが再生音として出力される。
このとき、図4(a)に示すような位置で聴取する聴取者Uには、図4(b)に示すようなタイミングで再生音が到来することになる。
すなわち、聴取者Uの左耳ELにスピーカ23の再生音(低域周波数成分)が到来する。また、スピーカ23の再生音は、聴取者Uの左耳ELより僅かに遅れたタイミングで聴取者Uの右耳ERに到来する。さらに、遅延回路22による遅延時間だけ遅れたタイミングで、聴取者Uの左耳ELにスピーカ24の再生音(高域周波数成分)が到来し、これより僅かに遅れたタイミングで、スピーカ24の再生音が聴取者Uの右耳ERに到来することになる。この場合、図4(a)に示す聴取者Uの音像知覚位置は、先に再生音が到来したスピーカ23の位置になり、聴取者Uに対して先に到来するスピーカ23からの再生音(低域周波数成分)と同じ音源の音については聴取者Uに対して音像を明確に知覚させることができることがわかった。
ところで、通常のインテンシティ方式のステレオ再生システムでは、例えば、左スピーカから再生される再生音は聴取者の左耳だけでなく右耳にも到達することになる。このため、ダミーヘッドマイクロフォンで収音した音響信号をインテンシティ方式のステレオ再生システムで再生する場合には、図2に示したようなダミーヘッドマイクロフォン13で収音した左耳用信号SLと右耳用信号SRを聴取者の左右それぞれの耳だけに到達させることはできない。
そこで、ダミーヘッドマイクロフォンで収音した左耳用信号と右耳用信号を2チャネルのステレオ再生システムで再生する場合には、左スピーカに入力された信号は聴取者の左耳においてのみ再生させ、右スピーカに入力された信号は聴取者の右耳においてのみ再生させることができるフィルタとしては3次元音響再生信号生成フィルタが知られている。
図5は、3次元音響再生信号生成フィルタの構成を示した図である。
なお、図5においては、聴取者Uの前方左右にそれぞれスピーカが配置されている場合を例に挙げて説明する。
また、図5では、再生音場空間39における左スピーカ37から聴取者Uの左耳ELに至る経路の頭部回折伝達関数をHLS、右スピーカ38から聴取者Uの右耳ERに至る経路の頭部回折伝達関数をHRSとする。また左スピーカ37から聴取者Uの右耳ERに至る経路の頭部回折伝達関数をHLO、右スピーカ38から聴取者Uの左耳ELに至る経路の頭部回折伝達関数をHROとする。
この図5に示す3次元音響再生信号生成フィルタ30においては、この図には示していないダミーヘッドマイクロフォンからの左耳用信号SLinが、加算器31とクロストークキャンセル部32に入力される。
また、図示しないダミーヘッドマイクロフォンからの右耳用信号SRinが、加算器34とクロストークキャンセル部33に入力される。
この場合、クロストークキャンセル部32の伝達特性CRは、−HRO/HRSと示され、このようなクロストークキャンセル部32を通過したキャンセル信号が加算器34に入力される。またクロストークキャンセル部33の伝達特性CLは、−HLO/HLSと示され、このようなクロストークキャンセル部33を通過したキャンセル信号が加算器31に入力される。
加算器31は、入力される左耳用信号SLinと、クロストークキャンセル部33からのクロストークキャンセル信号を加算して出力する。このような加算器31の出力は補正ブロック部35に供給される。
加算器34は、入力される右耳用信号SRinとクロストークキャンセル部32からのクロストークキャンセル信号を加算して補正ブロック部36に供給するようにされる。
補正ブロック部35は、左チャネルについて左スピーカ37を含む再生系の補正を行うためのブロック部であり、クロストークキャンセル部により生じる特性の変化を補正するための補正部35aと、スピーカ特性を補正するスピーカ補正部35bによって構成される。このような補正部35aの伝達特性は1/(1−CL・CR)と示される。また補正部35bの伝達特性は1/HLSと示されることになる。このような補正ブロック部35の出力は、三次元音響再生信号生成フィルタ30から左耳用信号SLoutとして出力される。
また補正ブロック部36は、右チャネルについて右スピーカ38を含む再生系の補正を行うためのブロック部であり、クロストークキャンセル部により生じる特性の変化を補正するための補正部36aと、スピーカ特性を補正するスピーカ補正部36bによって構成される。このような補正部36aの伝達特性は1/(1−CL・CR)と示される。また補正部36bの伝達特性は1/HRSと示されることになる。このような補正ブロック部36の出力は、三次元音響再生信号生成フィルタ30から右耳用信号SRoutとして出力される。
そして、このような3次元音響再生信号生成フィルタ30から出力される左耳用信号SLoutを再生音場空間39の左スピーカ37に、右耳用信号SRoutを再生音場空間39の右スピーカ38に入力する。すると、再生音場空間の聴取者Uの左耳ELには、3次元音響再生信号生成フィルタ30に入力した左耳用信号SLinに対応した左耳音だけを再生することができる。また、聴取者Uの右耳ERには、同じく3次元音響再生信号生成フィルタ30に入力した右耳用信号SRinに対応した右耳音だけを再生することができる。
ここで、従来から問題になっていることであるが、人間の頭部伝達特性は聴取者ごとに異なるため、厳密にはダミーヘッドマイクロフォンを聴取者ごとに用意する必要がある。また頭部回折伝達関数HLS、HLO、HRS、HROは、聴取者に強く依存するので、聴取者に最適な音像品質を提供するには頭部伝達特性を個人ごとに測定する必要がある。
しかしながら、実際には標準的な特性を有するダミーヘッドマイクロフォンと頭部回折伝達関数とを用いて行われるので、十分な音像品質を提供することはできないものであった。
但し、聴取者ごとの音響特性と、標準的なダミーヘッドマイクロフォンの指向特性や頭部伝達特性により求められる標準的な音響特性とでは、約1kHzまでは、聴取者の音響特性と標準的な音響特性との間にほとんど違いは無いが、約3kHz以上になると違いが大きくなる傾向にある。
以下、これまでの説明を踏まえて本実施の形態の音響装置について説明する。
図6は、第1の実施の形態としての音響装置の構成を示した図である。
この図6に示す音響装置は、音響収音装置である収音ブロックと再生ブロックとから構成される。
収音ブロックは、実音場空間11に配置したダミーヘッドマイクロフォン13とマイクロフォンアンプ部40により構成される。
収音ブロックでは、ダミーヘッドマイクロフォン13で収音し、電気信号に変換した左耳用信号SL1と右耳用信号SR1を、波線で囲ったマイクロフォンアンプ部40に入力する。
マイクロフォンアンプ部40は、周波数帯域分離フィルタ41、遅延回路42、加算器43,44とから構成される。
周波数帯域分離フィルタ41は、ダミーヘッドマイクロフォン13から入力される左耳用信号SL1と右耳用信号SR1を、例えば約3kHzを境にして、それぞれの低域周波数成分の信号(低域周波数信号)SLL,SRLと、高域周波数成分の信号(高域周波数信号)SLH,SRHに分離するようにされる。
これは、標準的なダミーヘッドマイクロフォン13と聴取者の頭部回折伝達特性の誤差が約1kHzから大きくなり始め、約3kHzを超えるとさらに大きくなること、及び、音声や楽器音などは基本周波数成分は、高くても3kHz以内に含まれていることから、本実施の形態では境界周波数を3kHzに設定している。
なお、周波数帯域分離フィルタ41の境界周波数は、必ずしも3kHzに設定する必要はなく、例えば1kHzから3kHzの間であれば任意の周波数に設定可能である。
周波数帯域分離フィルタ41で分離された左耳用高域周波数信号SLHと右耳用高周波信号SRHは、遅延回路42に入力される。遅延回路42では、入力される左耳用高域周波数信号SLHと右耳用高周波信号SRHを設定された遅延時間分だけ遅延させて出力するようにされる。
この場合の遅延回路42における左耳用高域周波数信号SLHと右耳用高周波信号SRHの出力タイミングは、左耳用低域周波数信号SLLと右耳用低域周波数信号SRLの出力タイミングより数ミリ秒から数十ミリ秒だけ遅延させて出力するようにしている。但し、このような遅延時間は、最終的に遅れて再生されることになる高域音が、低域音の反響音(エコー音)として聴取者Uに対して聞こえることない時間内に設定すればよい。
加算器43は、遅延回路42からの左耳用高域周波数信号SLHと、周波数帯域分離フィルタ41からの左耳用低域周波数信号SLLとを加算するようにされる。そして、このような加算器43の加算出力を左耳用信号SL2として収音ブロックから再生ブロックに出力するようにしている。
加算器44は、遅延回路42からの右耳用高域周波数信号SRHと周波数帯域分離フィルタ41からの右耳用低域周波数信号SRLとを加算するようにされる。そして、このような加算器44の加算出力を右耳用信号SR2として収音ブロックから再生ブロックに出力するようにしている。
ここで、再生ブロックが2チャネルのスピーカにより構成される場合は、収音ブロックのマイクロフォンアンプ部40から出力される左耳用信号SL2と右耳用信号SR2を、上記図5に示したような3次元音響再生信号生成フィルタ30を介して対応するスピーカ46,47に入力するようにしている。
したがって、このように構成される音響装置によれば、実音場空間11に配置されるダミーヘッドマイクロフォン13の左耳位置において収音した左耳音を、再生音場空間45の聴取者Uの左耳ELだけに再生することができる。またダミーヘッドマイクロフォン13の右耳位置において収音した右耳音を聴取者Uの右耳ERだけに再生することができる。
一方、再生ブロックがヘッドフォンにより構成される場合は、収音ブロックのマイクロフォンアンプ部40から出力される左右耳信号SL2,SR2を、ヘッドフォン用フィルタ48を介してヘッドフォン49に入力するようにしている
ヘッドフォン用フィルタ48は、ヘッドフォン49の特性に合わせて補正を行うためのフィルタとされる。
この場合、ヘッドフォン49を装着した聴取者U2の左耳ELには、実音場空間11のダミーヘッドマイクロフォン13の左耳位置において収音した左耳音だけが再生される。また聴取者Uの右耳ERにはダミーヘッドマイクロフォン13の右耳位置において収音した右耳音だけが再生されることになる。
そのうえで、本実施の形態の音響装置では、再生ブロックが2チャネルスピーカ再生、或いはヘッドフォン再生のいずれの場合でも、収音ブロックのマイクロフォンアンプ部40において、ダミーヘッドマイクロフォン13から入力される左耳用信号SL1と右耳用信号SR1の高域周波数成分だけを遅延回路42により遅延させるようにしている。すなわち、本実施の形態では、個人差が大きい頭部伝達関数の影響が音像知覚として現れやすい高域周波数成分だけを収音ブロックで遅延させるようにしている。
したがって、図6に示したような音響装置によれば、再生ブロックが2チャネルスピーカ再生、或いはヘッドフォン再生のいずれの場合でも、スピーカからは、個人差の影響が小さい低域周波数成分の再生音が先行して出力されるので、再生音場空間45の聴取者Uは、先に到来する低域周波数成分の再生音により音像定位感を知覚させることができるようになる。
すなわち、本実施の形態の音響装置によれば、音像知覚に対する個人差の影響を小さく抑えることができるので、標準的な頭部伝達特性を用いた場合でも、再生音場空間45の聴取者Uに目的とする音像定位感、例えば実音場空間11にいるような音像定位感を知覚させることが可能になる。
なお、図6に示す音響装置では、遅延回路42が独立して設けられているものとして説明したが、遅延回路42は必ずしも独立して構成する必要はなく、例えば、周波数帯域分離フィルタ41の位相遅延特性を利用して構成することも可能である。
図7は、第2の実施の形態としての音響装置の構成を示した図である。
なお、図6に示した音響装置と同一部位には同一番号を付して詳細な説明は省略する。 この図7に示す音響装置は収音ブロックに設けられているマイクロフォンアンプ部50の構成が上記図6に示した音響装置とは異なるものとされる。
この場合のマイクロフォンアンプ部50は、ダミーヘッドマイクロフォン13から入力される左耳用信号SL1と右耳用信号SR1が遅延回路42と低域周波数成分分離フィルタ51に入力されている。
低域周波数成分分離フィルタ51では、入力される左耳用信号SL1と右耳用信号SR1から例えば3kHz以下の低域周波数成分だけを分離して出力するようにされる。
なお、本実施の形態では、低域周波数成分分離フィルタ51で分離可能な周波数帯域を3kHz以下としているが、あくまでも一例であり、例えば1kHzから3kHzの間であれば、任意の周波数に設定可能であることは言うまでのない。
低域周波数成分分離フィルタ51から出力される左耳用低域周波数信号SLLは、加算器43に入力される。また低域周波数成分分離フィルタ51から出力される右耳用低域周波数信号SRLは加算器44に入力される。
加算器43では、遅延回路42により遅延された左耳用信号SL1と、周波数帯域分離フィルタ41からの左耳用低域周波数信号SLLとを加算して、その加算出力を左耳用信号SL2として、収音ブロックから再生ブロックに出力するようにしている。
加算器44では、遅延回路42により遅延された右耳用信号SR1と、周波数帯域分離フィルタ41からの右耳用低域周波数信号SRLとを加算して、その加算出力を右耳用信号SRとして、収音ブロックから再生ブロックに出力するようにしている。
つまり、この図7に示す音響装置のマイクロフォンアンプ部50は、上記図6に示したマイクロフォンアンプ部40に設けられていた周波数帯域分離フィルタ41の代わりに、低域周波数成分のみを分離する低域周波数成分分離フィルタ51を設けるようにしたものである。
したがって、図7に示したような音響装置においても、再生ブロックが2チャネルスピーカ再生、或いはヘッドフォン再生のいずれの場合でも、スピーカからは低域周波数成分の再生音が先行して出力されるので、再生音場空間45の聴取者Uは、先に到来する低域周波数成分の再生音により音像定位感を知覚させることができるようになる。
つまり、上記図6に示した音響装置と同様に、標準的な頭部伝達特性を用いた場合でも、再生音場空間45の聴取者Uに目的とする音像定位感を知覚させることができる。
なお、上記図6、図7に示した音響装置では、ダミーヘッドマイクロフォン13を用いて実音場空間11からバイノーラル収音を行うようにしているが、これはあくまでも一例であり、例えばダミーヘッドの代わりに人間の両耳にマイクロフォンを装着しても、同様にバイノーラル収音を行うことが可能である。
また、これまで説明した音響装置では、収音ブロックに入力される左耳用信号SL1と右耳用信号SR1をダミーヘッドマイクロフォン、或いは人体の両耳にマイクロフォンを取り付けて収音することによって、バイノーラル収音を行うようにしているが、これはあくまでも一例であり、例えばバイノーラル収音により収音されていない音源信号を利用することも可能とされる。
図8には、第3の実施の形態としてそのような音響装置の構成を示した図である。
なお、図6に示した音響装置と同一部位には同一番号を付して詳細な説明は省略する。 この図8に示す音響装置では、入力される音源信号に対して所要の合成処理を行うことで左耳用信号SL1と右耳用信号SR1に相当する信号を得るようにした両耳信号合成回路60が設けられている。なお、他の構成は図6に示した音響装置と同様である。
このような両耳信号合成回路60では、室内空間における音波の伝達経路ごとの伝達特性と、聴取位置への入射角度ごとの頭部伝達特性と音源信号に畳み込み演算して、伝達経路の総和を聴取音とする左耳用信号と右耳用信号に相当する信号を得るようにしている。
なお、この場合の音源信号は、例えば既存ソースの音声信号や、電子楽器などにより合資した音声信号などの何れでも良い。また、その音声方式もモノラル方式、ステレオ方式、サラウンド方式などの何れの音声方式でも構わないものとされる。
ここで、両耳信号合成回路における左耳用信号と右耳用信号の合成方法の一例を図9〜図14を参照しながら説明する。
両耳信号合成回路60において左耳用信号と右耳用信号を生成するには、先ず、コンサートホールなどの音響空間の形状と壁面・床・天井の反射吸音特性などの音響特性と音源の放射指向特性をもとに、音源から放射される音がどのように室内空間に伝搬するかを算出する必要がある。
具体的には、先ず、コンサートなどの音響空間の形状と壁面・床・天井の反射吸音特性などの壁面音響特性と、音源位置及び音源の放射指向特性、聴取点位置、聴取マイクの指向特性の入力を行い、これらの入力に基づいて、音源から聴取点までの伝搬特性を算出するようにしている。
図9(a)は、室内空間において音源位置から聴取位置における聴取者の左右の耳までの伝達経路を模式的に示した図である。
この図9(a)に示すように、コンサートホールなどの実音場空間11では、その壁面・床・天井等を反射して、様々な方向から聴取位置(この場合は聴取位置には破線で示すようなダミーヘッドマイクロフォン13が配置されている)に向かって音波が到来することになる。
ここで、音源12から聴取位置のダミーヘッドマイクロフォン13までの音波の伝搬を精密に算出するには、図9(b)に実線で示されているように、ダミーヘッドマイクロフォン13から見た音源方向(角度)と音源距離を求めるようにする。
そして、その音源方向と音源距離によって決定される頭部回折伝達関数データを音源信号に畳み込むことにより左耳用信号と右耳用信号に相当する信号が求められることになる。
上記した頭部回折伝達関数データは、予め実際の聴取位置にダミーヘッドマイクロフォン13を配置し、所定の角度間隔で頭部回折伝達関数データの測定を行って、図示していないメモリなどに格納しておくようにする。
そして、頭部回折伝達関数データを格納した場合は、最も近い角度の頭部回折伝達関数データを引き出して、それを元に角度に応じて補間処理を行うなどして、音源信号から左耳用信号と右耳用信号に相当する音響信号を求めることになる。
このとき、図10(a)(b)に示すように聴取者の左右の耳から音源位置までの距離が異なる場合は音源方向θが同じであっても、入射角度が異なることになる。例えば、図10(a)に示す聴取者から離れた位置に音源があるときの左耳の入射角度θLfと右耳の入射角度θRfと、図10(b)に示す聴取者に近い位置に音源があるときの左耳の入射角度θLnと右耳の入射角度θRnとからわかるように、入射角度が異なるものとされる。
このため、例えば図11(a)に示すような左右の耳に対する遠距離音源方向と頭部回折伝達関数データと、図11(b)に示すような左右の耳に対する近距離音源方向と頭部回折伝達関数データを用意しておくようにする。
なお、上記したような対応データを格納できるメモリの記憶容量に制限がなければ、聴取位置から音源までの距離と音源方向とをパラメータにした頭部回折伝達関数データをメモリに格納することも可能である。
また図12(a)は、室内空間において音源位置から聴取位置における聴取者の中心位置までの伝達経路を模式的に示した図である。
この場合も聴取位置にあるダミーヘッドマイクロフォン13には様々な方向から音波が到来することになる。
この場合も、音源12から聴取位置のダミーヘッドマイクロフォン13までの音波の伝搬を精密に算出する場合には、図12(b)に実線で示されているように、ダミーヘッドマイクロフォン13から見た音源方向(角度)と音源距離を求め、音源方向と音源距離によって決定される頭部回折伝達関数データを音源信号に畳み込むことにより、左耳用信号と右耳用信号に相当する信号が求められることになる。
この場合も頭部回折伝達関数データは、実際の聴取位置にダミーヘッドマイクロフォン13を配置して測定を行う、或いは、予め所定の角度間隔で頭部回折伝達関数データの測定を行って、メモリに格納しておくようにする。そして、頭部回折伝達関数データをメモリに格納した場合は、最も近い角度の頭部回折伝達関数データを引き出して、それを元に角度に応じて補間処理を行うことで左耳用信号と右耳用信号に相当する音響信号を求めることができる。
このとき、図13に示すように、聴取者の中心位置から音源までの距離が異なる場合は、上記同様音源方向θが同じであっても、聴取位置から音源までの頭部回折伝達関数データは異なるものとされる。このため、例えば図14(a)に示すような遠距離での頭部回折伝達関数データと、図14(b)に示すような近距離での頭部回折伝達関数データを用意しておくようにすれば良い。
また、本実施の形態の音響装置の収音ブロックの構成は他にも考えられるものである。
図15及び図16は、本実施の形態の音響装置の収音ブロックの他の構成例を示した図である。
この図15に示す収音ブロックには、入力される音源信号に対して左耳用頭部伝達特性を付与するための左耳用頭部回折伝達特性フィルタ61と、右耳用頭部伝達特性を付与するための右耳用頭部回折伝達特性フィルタ62とを設け、左耳用頭部回折伝達特性フィルタ61により左耳用信号SL1を得ると共に、右耳用頭部回折伝達特性フィルタ62により右耳用信号SR1を得るようにしている。そして、このようにして得られた左耳用信号SL1と右耳用信号SR1とをマイクロフォンアンプ部40に対して入力するようにしている。
また図16に示す収音ブロックでは、マイクロフォンアンプ部63において、入力される音源信号のうち、高域周波数成分通過フィルタ(HPF)64を通過した高域周波数成分を遅延回路66に入力して、遅延回路66で所定時間だけ遅延させた後、頭部回折伝達特性フィルタ67に入力する。
一方、入力される音源信号のうち、低域周波数成分通過フィルタ(LPF)65を通過した低域周波数成分については、そのまま頭部回折伝達特性フィルタ68に入力する。
そして、頭部回折伝達特性フィルタ67,68において、それぞれ頭部回折伝達特性を付与して出力するようにしている。
したがって、図15、図16に示すように構成した場合でも、音源信号に含まれる高域周波数成分だけを遅延回路66により所定時間だけ遅延させるようにしているので、音源信号の低域周波数成分を先行して出力することができる。これにより、再生音場の聴取者は、先に到来する低域周波数成分の再生音により音像定位感を知覚させることができるようになる。
なお、図16に示した収音ブロックでは、HPF64が設けられているが、HPF64は必ずしも設ける必要はなく、入力される音源信号を遅延回路66により所定時間だけ遅延させるようにしても、再生音場の聴取者は、先に到来する低域周波数成分の再生音により音像定位感を知覚させることができるようになる。
また聴取は、先に到来する低域周波数成分の再生音により音像定位感を知覚できるので、高域側に設けられている頭部回折伝達特性フィルタ67を削除することも可能である。
また、これまで説明した音響装置では、収音ブロックで収音した左耳用信号と右耳用信号を再生ブロックの2チャネルスピーカやヘッドフォンなどにより再生する場合を例に挙げて説明したが、例えば、収音ブロックで収音した左耳用信号と右耳用信号を光ディスクなどの記録メディアに記録することも可能である。
図17は、そのような音響装置の構成を示したブロック図である。
なお、この図17に示す音響装置の収音ブロックの構成は、図6に示した音響装置と同じとされるので説明は省略する。
この図17に示す音響装置は、収音ブロックと記録ブロックとからなり、記録ブロックには、光ディスクなどの記録メディアに対してデータを記録するディスク記録装置部100が設けられている。
このようなディスク記録装置部100の動作としては、例えば収音ブロックからのアナログの左耳用信号SL2と右耳用信号SR2を符号化して、左耳用データと右耳用データに変換した後、それぞれのデータに対してチャネルヘッダデータを付加して音声チャネルのデータとする。
そして、この音声チャネルのデータを多重化したうえで、パケットヘッダを付加して音声パケットとした後、このような音声パケットを記録メディアに記録する、或いは音声パケットと共に字幕パケット、映像パケット、パックヘッダを多重化した多重化データを光ディスクなどの記録メディアに記録するようにしている。
図20は、その場合の記録メディアのデータ構造の一例を模式的に示した図である。
この図20(a)に示す記録メディアにおいては、例えば映像パケット、字幕パケット、及び複数の音声パケット1、音声パケット2・・・音声パケットnからなるパックが構成され、その先頭にはパックヘッダが付加されている。パックヘッダには、例えば同期再生時に基準となる付加情報が与えられている。
音声パケットは、図20(b)に示すように、複数の音声チャネル1、音声チャネル2・・・音声チャネルnから構成され、その先頭にはパケットヘッダが付加される。
パケットヘッダには、例えば音声制御に用いる各種制御データが記録される。
例えばサンプリング周波数、多重化チャネル数、クロスオーバー周波数、データ符号化方式を表すデータ符号化方式コードが、及び、音声信号再生方式の仕様(フォーマット)を表す音声信号仕様コードなどが記録される。
また、各音声チャネルは、図20(c)に示すように、データの先頭にチャネルヘッダが付加されている。チャネルヘッダには、例えばチャネル番号、周波数帯域、ゲイン、位相量を示した各データが付加情報として記録される。
ここで、上記したような光ディスクを再生可能なAVシステムの構成例について説明する。
図18は、上記したAVシステムの構成を示したブロック図である。
なお、記録メディアには、映像データ、字幕データ、及び音声データが多重化されて記録されているものとする。
またこの場合、記録メディアに記録される音声データとしては、上記したようなダミーヘッドマイクロフォンで収音した信号を低域周波数成分と高域周波数成分とに分離して高域周波数成分を遅延させて、それを多重化した音声データが記録されているものとする。
この図18において、光ディスク再生部71は、光ディスクに記録されている多重化データを読み出すようにされる。
逆多重化回路72は、読み出された多重化データから、ヘッダと、映像データ、字幕データ及び複数チャネルの音声データの検出及び分離を行うようにされる。
音声データデコード回路73は、逆多重化回路72から伝送されてくる音声データのデコードを行うようにされる。
このとき、音声データデコード回路73は、デコードした音声データをバッファ84に対して出力すると共に、超低域周波数データについては超低域周波数バッファ81に出力するようにされる。
字幕データデコード回路74は、逆多重化回路72から伝送されてくるヘッダ情報に含まれるタイミング情報にしたがって字幕パケットから字幕データをデコードして出力するようにされる。また、映像データデコード回路75は、上記同様、逆多重化回路72から伝送されてくるヘッダ情報に含まれるフレームレートにしたがって映像データをデコードして出力するようにされる。
字幕再生回路76は、字幕データデコード回路74でデコードされた字幕データに所要の再生処理を施して字幕信号として出力するようにされる。
映像再生回路77は、映像データデコード回路75でデコードされた映像データに所要の再生処理を施して映像信号として出力するようにされる。
字幕・スーパーインポーズ回路78は、字幕パケットに付加されているパケットヘッダにヘッダ情報として記録されている字幕制御情報などのタイミング情報に基づいて、字幕信号を映像信号に重畳するといった、いわゆるスーパーインポーズ処理を施して、映像表示装置部79に応じた映像信号形式に変換して出力するようにされる。
映像表示装置部79は、字幕・スーパーインポーズ回路78から供給される映像信号に基づいて映像を表示するようにされる。
電力増幅回路82は、超低域周波数バッファ81からの超低域周波数信号を所定レベルまで増幅した後、サブウーハースピーカシステム83に出力し、サブウーハースピーカシステム83から出力するようされる。
三次元音響再生信号生成フィルタ85は、バッファ84からの音声信号に対して3次元音響再生信号生成処理を施した後、電力増幅回路86に出力するようにされる。電力増幅回路86では、三次元音響再生信号生成フィルタ85からの音声信号を所定レベルまで増幅した後、スピーカシステム87に出力し、スピーカシステム87から出力するようにされる。
制御部80は、当該AVシステム70全体の制御を行うと共に、逆多重化回路72で多重化データから分離したヘッダ情報などを用いて各種制御を行うようにされる。
例えば、図20に示したパケットヘッダに付加されているサンプリング周波数や、データ符号化方式コードに基づいて、音声データデコード回路73の動作を切り替える切替制御を行うようにされる。
また、同じくパケットヘッダに付加されている音声信号仕様(フォーマット)コードから、音声再生系の仕様と一致する音声パケットだけを選択するようにされる。
例えば、音声パケット1が本実施の形態の音響装置により収音したバイノーラル方式の音声パケット、音声パケット2がサラウンド再生方式の音声パケットであれば、音声パケット1を選択するようにされる。
したがって、このようなAVシステム70により、記録メディアに記録した音響信号を再生すれば、聴取者に目的とする音像定位感を与えることができるようになる。
ところで、上記図18に示したAVシステム70においては、光ディスクなどの記録メディアに、ダミーヘッドマイクロフォンで収音した信号を低域周波数成分と高域周波数成分とに分離して高域周波数成分を遅延させて、それを多重化した音声データが記録されているものとして説明したが、これはあくまでも一例である。例えば、記録メディアには、帯域分割していない音声データを多重化して記録しておくことも可能である。
その場合のAVシステムのブロック構成としては図19に示すことができる。
なお、図18と同一ブロックには同一番号を付してその詳細な説明は省略する。
図19に示したAVシステム90においては、図示するように、音声データデコード回路73と、超低域周波数バッファ81、バッファ84との間に、周波数帯域分離回路91が設けられている点が、上記図18に示したAVシステム70と異なるものとされる。
このような周波数帯域分離回路91では、光ディスクから読み出され、音声データデコード回路73でデコードされた音声データを高域周波数データと低域周波数データに分離するようにされる。このようにして周波数帯域分離回路91で分離した高域周波数データと低域周波数データをバッファ84に供給するようにしている。
なお、このようなAVシステムでは、再生すべき各種データが、映像データや字幕データ及び複数の音声チャネルの音声データが多重化されて光ディスクなどの記録メディアに記録されているものとして説明したが、例えば、ネットワーク回線を介して映像データ、字幕データ、複数の音声チャネルの音声データなどの再生すべきデータを受信できるように構成することも可能である。
また、このようなAVシステムでは、超低域周波数を再生するサブウーハーの再生系が設けられているが、このようなサブウーハーの再生系は無くてもよい。
また本実施の形態の音響装置では、収音ブロックで収音した音響信号を、ディスク記録装置部100により光ディスクに記録するものとして説明したが、記録メディアは光ディスクに限定されるものでなく、例えばブルーレイ(Blu-Ray)方式のディスクや、CD(Compact Disc)方式のディスク、ミニディスク(Mini Disk)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはフラッシュメモリなどのメモリカードなどを記録メディアとして利用することも可能である。
音場空間における音源位置と聴取者により知覚される音像位置との関係を説明する説明図である。 ダミーヘッドマイクロフォンによる収音例を説明する説明図である。 先行音定位の説明図である。 先行音定位の説明図である。 3次元音響再生信号生成フィルタの構成を示した図である。 第1の実施の形態としての音響装置の構成を示した図である。 第2の実施の形態としての音響装置の構成を示した図である。 第3の実施の形態としての音響装置の構成を示した図である。 室内空間において音源位置から聴取者の左右の耳までの伝達経路を示した図である。 音源距離による耳への入射角の変化を説明する説明図である。 頭部回折伝達関数の対応データテーブルを示した図である。 室内空間において音源位置から聴取者の中心位置までの伝達経路を示した図である。 音源距離による耳への入射角の変化を説明する説明図である。 頭部回折伝達関数の対応データテーブルを示した図である。 本実施の形態の音響装置の他の構成を示した図である。 本実施の形態の音響装置の他の構成を示した図である。 本実施の形態の音響装置の他の構成を示した図である。 AVシステムの構成を示したブロック図である。 AVシステムの他の構成を示したブロック図である。 音源から多重化されたデータ構造の一例を示した図である。
符号の説明
1 11 実音場空間、2 12 実音源、3 6 知覚音像、4 39 45 再生音場空間、5 再生スピーカ、13 ダミーヘッドマイクロフォン、21 音源、22 42 66 遅延回路、23 37 46 左スピーカ、24 38 47 右スピーカ、25 低域周波数通過フィルタ、26 高域周波数通過フィルタ、30 85 三次元音響再生信号生成フィルタ、31 34 43 44 加算器、32 33 キャンセル部、35 36 補正ブロック部、40 50 マイクロフォンアンプ部、41 周波数帯域分離フィルタ、48 ヘッドフォン用フィルタ、49 ヘッドフォン、51 低域周波数成分分離フィルタ、60 両耳信号合成回路、61 左耳用頭部回折伝達特性フィルタ、62 右耳用頭部回折伝達特性フィルタ、67 68 頭部回折伝達特性フィルタ、70 90 AVシステム、71 光ディスク再生部、72 逆多重化回路、73 音声データデコード回路、74 字幕データデコード回路、75 映像データデコード回路、76 字幕再生回路、77 映像再生回路、78 字幕・スーパーインポーズ回路、79 映像表示装置部、80 制御部、81 超低域周波数バッファ、82 電力増幅回路、83 サブウーハースピーカシステム、84 バッファ、86 電力増幅回路、87 スピーカシステム、91 周波数帯域分離回路、100 ディスク記録装置部

Claims (14)

  1. 頭部伝達特性が含まれる入力信号から低域周波数成分を抽出する抽出手段と、
    少なくとも上記入力信号の高域周波数成分を遅延させる遅延手段と、
    上記抽出手段で抽出した低域周波数成分と、上記遅延手段で遅延させた高域周波数成分とを合成する合成手段と、
    を備えることを特徴とする音響収音装置。
  2. 上記入力信号は、ダミーヘッドマイクロフォンを用いて収音した音響信号とされることを特徴とする請求項1に記載の音響収音装置。
  3. 上記入力信号は、人体に装着したマイクを用いて収音した音響信号とされることを特徴とする請求項1に記載の音響収音装置。
  4. 上記入力信号は、音源信号に頭部伝達特性を重畳した信号とされることを特徴とする請求項1に記載の音響収音装置。
  5. 上記抽出手段は、上記入力信号から高域周波数成分を抽出可能とされることを特徴とする請求項1に記載の音響収音装置。
  6. 音源信号から低域周波数成分を抽出する抽出手段と、
    少なくとも上記音源信号の高域周波数成分を遅延させる遅延手段と、
    上記抽出手段で抽出した低域周波数成分と、上記遅延手段で遅延させた高域周波数成分とを合成する合成手段と、
    少なくとも上記音源信号の低域周波数成分に対して、所要の頭部伝達特性を付与する頭部伝達特性付与手段と、
    を備えることを特徴とする音響収音装置。
  7. 上記頭部伝達特性付与手段は、上記音源信号に対して、所要の頭部伝達特性を付与することを特徴とする請求項6に記載の音響収音装置。
  8. 上記頭部伝達特性付与手段は、上記抽出手段の出力に対して、所要の頭部伝達特性を付与することを特徴とする請求項6に記載の音響収音装置。
  9. 上記頭部伝達特性付与手段は、上記抽出手段の出力と上記遅延手段の出力に対して、それぞれ頭部伝達特性を付与することを特徴とする請求項6に記載の音響収音装置。
  10. 上記抽出手段は、上記音源信号から高域周波数成分を抽出可能とされることを特徴とする請求項6に記載の音響収音装置。
  11. 頭部伝達特性が含まれる入力信号から低域周波数成分を抽出し、少なくとも入力信号の高域周波数成分については遅延させたうえで、上記低域周波数成分と上記高域周波数成分とを合成するようにしたことを特徴とする音響収音方法。
  12. 音源信号から低域周波数成分を抽出し、少なくとも音源信号の高域周波数成分については遅延させたうえで、上記低域周波数成分と上記高域周波数成分とを合成すると共に、
    少なくとも上記音源信号の低域周波数成分に対して、所要の頭部伝達特性を付与したことを特徴とする音響収音方法。
  13. 頭部伝達特性が含まれる入力信号から低域周波数成分を抽出し、少なくとも入力信号の高域周波数成分については遅延させたうえで、上記低域周波数成分と上記高域周波数成分とを合成した音響信号が記録されていることを特徴とする記録媒体。
  14. 音源信号から低域周波数成分を抽出し、少なくとも音源信号の高域周波数成分については遅延させたうえで、上記低域周波数成分と上記高域周波数成分とを合成すると共に、
    少なくとも上記音源信号の低域周波数成分に対して頭部伝達特性を付与した音響信号が記録されていることを特徴とする記録媒体。

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