JP2005290994A - 内燃機関用スロットル制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 二重管構造のスロットルボデー4のボア内管5のボア内径面とスロットルバルブ1との間の隙間寸法の高精度化を実現し、且つスロットルバルブ1の回転角度の上昇に伴って吸入空気量が連続的に増加する所定のバルブ開度流量特性が得られるようにする。【解決手段】 バルブ全開時にスロットルバルブ1の外径側端面11、12が、ボア内管5の円環状端面13、14のいずれからも突き出さないように、ボア内管5内にスロットルバルブ1を収容することで、スロットルバルブ1の回転動作の過程で不連続な開口面積の増減を防止した。また、ボア内管5の外周部とボア外管6の内周部とを接続する円環板状接続部32を、バルブ全閉時にスロットルバルブ1の外径側端面11、12が、ボア内管5のボア内径面に接触する範囲を避けて設置することで、ボア内管5のボア内径寸法の精度への影響をなくした。
【選択図】 図1
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される内燃機関用スロットル制御装置に関するもので、特に車両乗員のアクセル操作量に応じて駆動モータを駆動して、スロットルボデーに回転自在に支持されたスロットルバルブのバルブ角度(弁開度)を制御する内燃機関用スロットル制御装置に係わる。
[従来の技術]
従来より、車両乗員によるアクセルペダルの踏み込み量に応じて駆動モータを駆動して、スロットルバルブのバルブ角度(弁開度)を所定量制御するようにした内燃機関用スロットル制御装置においては、スロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの外周部との間の隙間が、スロットルバルブのバルブ全閉時の気密性能に大きな影響を及ぼすことから、このスロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの外周部との間の隙間寸法の高精度化が課題となっている。また、上記のような内燃機関用スロットル制御装置は、冬季等の寒冷環境下でも使用されることから、スロットルボデーを含むエンジン吸気管を経由してエンジンの各気筒内に吸入される吸入空気中に含まれる水分が、スロットルバルブの表面に付着して冷やされ、スロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの外周部との間に跨がって凍結すると、スロットルバルブがスロットルボデーのボア内径面に凍結固着する可能性がある。このため、スロットルバルブの凍結固着をどのようにして防止するかが課題となっている。
従来より、車両乗員によるアクセルペダルの踏み込み量に応じて駆動モータを駆動して、スロットルバルブのバルブ角度(弁開度)を所定量制御するようにした内燃機関用スロットル制御装置においては、スロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの外周部との間の隙間が、スロットルバルブのバルブ全閉時の気密性能に大きな影響を及ぼすことから、このスロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの外周部との間の隙間寸法の高精度化が課題となっている。また、上記のような内燃機関用スロットル制御装置は、冬季等の寒冷環境下でも使用されることから、スロットルボデーを含むエンジン吸気管を経由してエンジンの各気筒内に吸入される吸入空気中に含まれる水分が、スロットルバルブの表面に付着して冷やされ、スロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの外周部との間に跨がって凍結すると、スロットルバルブがスロットルボデーのボア内径面に凍結固着する可能性がある。このため、スロットルバルブの凍結固着をどのようにして防止するかが課題となっている。
これらの2つの課題を解決する目的で、例えば図4および図5に示したように、スロットルボデー101の内部構造を、内部をエンジンの各気筒に向かう吸入空気が流れるボア内管102と、このボア内管102の半径方向の外径側に、ボア内管102との間に円環状空間を形成するためのボア外管103とを配置した二重管構造とし、ボア内管102を、スロットルボデー101の外郭を形成するボア外管103より浮かせることで、円環状空間内に上流側のエンジン吸気管の内周面より伝わってくる水分をトラップして、スロットルバルブ104がボア内管102のボア内径面に凍結固着することを防止している。それと同時に、スロットルボデー101を樹脂化することで、低コスト化および軽量化を図ることも実施されている(例えば、特許文献1参照)。なお、スロットルボデー101を樹脂化した場合には、スロットルボデー101の樹脂成形後の変形(成形収縮や組み付けによる歪み)がボア内管102のボア内径に直接影響を与えない構造となることから、ボア内管102のボア内径寸法の精度を向上できる。ここで、105はボア外管103の外周部に接続リブ106を介して一体的に形成されたモータハウジングで、107はセンサカバーである。
[従来の技術の不具合]
しかしながら、特許文献1に記載のスロットルボデー101の二重管構造では、スロットルバルブ104のバルブ全閉時に、図6および図7(a)に示したように、ボア内管102の外周部とボア外管103の内周部とを接続する接続リブ(ボア内外管接続部)109がスロットルバルブ104の外周部とボア内管102のボア内径面とが接触する範囲(図7(a)において図示斜線部分)と重なる場合、二重管構造のスロットルボデー101のボア外管103の成形収縮に伴う変形や車両にボア外管103の樹脂一体成形された取付ステー部110を組み付ける際に生じる歪みの影響がボア内管102に伝播して、ボア内管102のボア内径寸法の精度の向上効果が小さくなる。これにより、ボア内管102のボア内径の真円度が低下して、アイドル運転時の吸入空気の漏れ量が増加してしまうという問題があった。
しかしながら、特許文献1に記載のスロットルボデー101の二重管構造では、スロットルバルブ104のバルブ全閉時に、図6および図7(a)に示したように、ボア内管102の外周部とボア外管103の内周部とを接続する接続リブ(ボア内外管接続部)109がスロットルバルブ104の外周部とボア内管102のボア内径面とが接触する範囲(図7(a)において図示斜線部分)と重なる場合、二重管構造のスロットルボデー101のボア外管103の成形収縮に伴う変形や車両にボア外管103の樹脂一体成形された取付ステー部110を組み付ける際に生じる歪みの影響がボア内管102に伝播して、ボア内管102のボア内径寸法の精度の向上効果が小さくなる。これにより、ボア内管102のボア内径の真円度が低下して、アイドル運転時の吸入空気の漏れ量が増加してしまうという問題があった。
また、スロットルバルブ104のバルブ全開時に、図6および図7(b)に示したように、スロットルバルブ104の半径方向の外径側端面(スロットルシャフトの回転中心軸線から最も離れた位置の外径側端面)111が、ボア内管102の中心軸線方向(管方向)の両端面(円環状端面)112から突き出すように位置する場合、スロットルバルブ104の回転動作の過程で、不連続な開口面積の増減が生じ、スロットルバルブ104のバルブ角度(弁開度)の上昇に伴って吸入空気量が連続的に増加する所定のバルブ開度流量特性を得難くなるという問題があった。
特開平09−032590号公報(第1−7頁、図1−図6)
本発明の目的は、ボア内管のボア内径寸法の精度への影響をなくすことで、ボア内管のボア内径面とスロットルバルブの外周部との間の隙間寸法の高精度化を実現することのできる内燃機関用スロットル制御装置を提供することにある。また、スロットルバルブの回転動作の過程で不連続な開口面積の増減を防止することで、スロットルバルブの回転角度の上昇に伴って吸入空気量が連続的に増加する所定のバルブ開度流量特性を得ることのできる内燃機関用スロットル制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、樹脂化したスロットルボデーに、二重管構造のスロットルボデーのボア内管の外周部とボア外管の内周部とを接続するボア内外管接続部を一体的に形成している。そして、上記のボア内外管接続部を、スロットルバルブを吸入空気量が最小となる全閉位置に設定するバルブ全閉時にスロットルバルブ(の外周部または外径側端部)が、ボア内管のボア内径面に接触または接近する範囲を避けて設置することにより、二重管構造のスロットルボデーのボア外管の成形収縮に伴う変形や車両に二重管構造のスロットルボデーを組み付ける際に生じる歪みの影響が、ボア内外管接続部を経てボア内管に伝播し難くなる。これによって、ボア内管のボア内径寸法の精度への影響をなくすことができるので、ボア内管のボア内径面とスロットルバルブの外周部との間の隙間寸法の高精度化を実現することができる。したがって、ボア内管のボア内径の真円度を向上でき、アイドル運転時の吸入空気の漏れ量を減少できるので、バルブ全閉時の気密性能を確保することができる。
請求項2に記載の発明によれば、樹脂化したスロットルボデーに、内部にアクチュエータを収容するハウジング、およびボア外管の外周部とハウジングの外周部とを接続するハウジング接続部を一体的に形成している。そして、上記のボア内外管接続部を、ハウジング接続部とボア外管の外周部との接続箇所を避けて設置することにより、ハウジングの成形収縮に伴う変形等の影響が、ボア外管、ボア内外管接続部を経てボア内管に伝播し難くなる。これによって、請求項1に記載の発明の効果を更に向上することができる。
請求項3に記載の発明によれば、スロットルバルブを吸入空気量が最大となる全開位置に設定するバルブ全開時に、スロットルバルブ(の外周部または外径側端部)が、樹脂化された二重管構造のスロットルボデーのボア内管の中心軸線方向の両端面のいずれからも突き出さないように設置されている。すなわち、スロットルバルブを吸入空気量が最大となる全開位置に設定するバルブ全開時に、スロットルバルブ(の外周部または外径側端部)を、ボア内管の中心軸線方向の両端面のいずれからも引っ込ませて設置することにより、スロットルバルブの回転動作の過程で、不連続な開口面積の増減が生じることを防止できる。これによって、スロットルバルブの回転角度の上昇に伴って吸入空気量が連続的に増加する所定のバルブ開度流量特性を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、スロットルバルブを吸入空気量が最大となる全開位置に設定するバルブ全開時に、スロットルバルブ(の外周部または外径側端部)が、二重管構造のスロットルボデーのボア内管の中心軸線方向の両端面のいずれからも突き出さないように設置されている。すなわち、スロットルバルブを吸入空気量が最大となる全開位置に設定するバルブ全開時に、スロットルバルブ(の外周部または外径側端部)を、ボア内管の中心軸線方向の両端面のいずれからも引っ込ませて設置することにより、スロットルバルブの回転動作の過程で、不連続な開口面積の増減が生じることを防止できる。これによって、スロットルバルブの回転角度の上昇に伴って吸入空気量が連続的に増加する所定のバルブ開度流量特性を得ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、二重管構造のスロットルボデーのボア内管の中心軸線方向の管長さ寸法よりもスロットルバルブの直径方向の外径寸法を短く設定したことで、上記のバルブ全開時のスロットルバルブと二重管構造のスロットルボデーのボア内管との最適な寸法関係を実現することができる。また、請求項6に記載の発明によれば、スロットルバルブの回転中心軸線が、二重管構造のスロットルボデーのボア内管の中心軸線方向の管長さ寸法を2分する、ボア内管の略中間点を通るように、スロットルバルブをボア内管内に設置したことで、上記のバルブ全開時のスロットルバルブと二重管構造のスロットルボデーのボア内管との最適な寸法関係を実現することができる。
請求項7に記載の発明によれば、スロットルバルブとして、ボア内管の中心軸線方向に対して略直交する方向に回転中心軸線を有し、吸入空気量が最小となる全閉位置から吸入空気量が最大となる全開位置まで回転角度が変更されるバタフライバルブを採用しても良い。なお、このバタフライバルブの回転動作スペースを、ボア内管の内部に確保しても良い。また、バタフライバルブを、円板形状だけでなく、楕円形状または長円形状または長方形状に形成しても良い。但し、長径または長辺がバタフライバルブの回転中心軸線方向に対して略平行方向に位置するように、しかも短径または短辺がバタフライバルブの回転中心軸線方向に対して略直交方向に位置するように形成する。なお、バタフライバルブの外形形状の変更に伴い、ボア内管の断面形状を変更しても良い。
本発明を実施するための最良の形態は、ボア内管のボア内径面とスロットルバルブの外周部との間の隙間寸法の高精度化を実現するという目的を、ボア内管のボア内径寸法の精度への影響をなくすことで実現した。また、スロットルバルブの回転角度の上昇に伴って吸入空気量が連続的に増加する所定のバルブ開度流量特性を得るという目的を、スロットルバルブの回転動作の過程で不連続な開口面積の増減を防止することで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図3は本発明の実施例1を示したもので、図1は二重管構造のスロットルボデーの概略構造を示した図で、図2は内燃機関用スロットル制御装置の全体構造を示した図である。
図1ないし図3は本発明の実施例1を示したもので、図1は二重管構造のスロットルボデーの概略構造を示した図で、図2は内燃機関用スロットル制御装置の全体構造を示した図である。
本実施例の内燃機関用スロットル制御装置は、例えば自動車等の車両に搭載されて、ガソリンエンジン等の内燃機関(以下エンジンと言う)の各気筒(シリンダ)に向かう吸入空気量を調節するスロットルバルブ1と、このスロットルバルブ1と一体的に動作するスロットルシャフト2を回転駆動する駆動モータ3と、スロットルバルブ1を開閉自在に収容すると共に、スロットルシャフト2を回転自在に支持する二重管構造のスロットルボデー4と、車両乗員(運転者、ドライバー)等の操作者のアクセル操作量に応じてスロットルバルブ1の弁開度(スロットル開度)を制御するエンジン制御装置(エンジン制御ユニット:以下ECUと呼ぶ)とを備えた内燃機関用吸気制御装置である。
本実施例のスロットルバルブ1は、二重管構造のスロットルボデー4の円筒状ボア内管5および円筒状ボア外管6の中心軸線方向に対して略直交する方向に回転中心軸線を有する略円板形状のバタフライバルブで、吸入空気量が最小となる全閉位置から吸入空気量が最大となる全開位置までの回転動作範囲にて回転角度が変更されることで、エンジンに吸入される吸入空気量を制御する。このスロットルバルブ1は、図3に示したように、コイルスプリング10によって全閉位置を戻る方向に付勢されている。そして、スロットルバルブ1は、ボア内管5の中心軸線とスロットルバルブ1の回転中心軸線との交点を中心とする円板状部(樹脂ディスク)によって構成されている。そして、スロットルバルブ1の樹脂成形部は、熱可塑性樹脂等の樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはポリアミド樹脂:PA、またはポリプロピレン:PP、またはポリエーテルイミド:PEI等)によって一体的に形成されている。
スロットルバルブ(円板状部)1の半径方向の外周部には、スロットルバルブ1を吸入空気量が最小となる全閉位置に設定するバルブ全閉時に、ボア内管5のボア内径面に接触する外径側端面(外径側端部)11、12が設けられている。そして、スロットルバルブ1の一端側の半円板状部は、スロットルバルブ1を吸入空気量が最大となる全開位置に設定するバルブ全開時に、ボア内管5の中心軸線方向の一端側(例えば吸入空気の流れ方向の上流側)に位置するように、円筒状部15の半径方向の他端側に設けられている。また、スロットルバルブ1の他端側の半円板状部は、上記のバルブ全開時に、ボア内管5の中心軸線方向の他端側(例えば吸入空気の流れ方向の下流側)に位置するように、円筒状部12の半径方向の他端側に設けられている。そして、スロットルバルブ1の片端面(例えば吸入空気の流れ方向の上流側面)または両端面には、円板状部を補強するための補強用リブ(図示せず)が樹脂成形で一体的に形成されている。そして、スロットルバルブ1の円筒状部15は、スロットルシャフト2のバルブ保持部の外周に樹脂成形で一体的に形成されている。これにより、スロットルバルブ1とスロットルシャフト2とが一体化されて一体的に回転することが可能となる。
ここで、本実施例では、図1(a)に示したように、上記のバルブ全開時に、スロットルバルブ1の円板状部の外径側端面11、12が、ボア内管5の中心軸線方向の両端面(円環状端面)13、14のいずれからも突き出さないように設置されている。すなわち、バルブ全開時に、スロットルバルブ1の円板状部の外径側端面11、12を、ボア内管5の円環状端面13、14のいずれからも引っ込ませて設置されている。これは、ボア内管5の中心軸線方向の管長さ寸法よりもスロットルバルブ1の直径方向の外径寸法を短く設定し、且つスロットルバルブ1の回転中心軸線が、ボア内管5の中心軸線方向の管長さ寸法を2分する、ボア内管5の略中間点を通るように、スロットルバルブ1をボア内管5内に設置する。あるいはスロットルバルブ1の回転動作スペース(全閉位置から全開位置までのスロットルバルブ1の回転軌跡)が、ボア内管5からはみ出さないように、スロットルバルブ1をボア内管5内に設置する。
スロットルシャフト2は、例えば真鍮、ステンレス鋼等の金属材料により中軸丸棒状に形成された金属シャフト(回転軸)であって、ボア内管5およびボア外管6の中心軸線方向に対して略直交する方向で、且つスロットルボデー4のボア外管6の外壁部に樹脂一体成形されたモータハウジング7の中心軸線方向に対して平行する方向となるように回転中心軸線方向(軸方向)が設定されている。ここで、本実施例のスロットルシャフト2は、スロットルバルブ1の円筒状部15を保持固定するバルブ保持部を有し、スロットルバルブ1を補強すると共に、円筒状部15内部にスロットルバルブ1を回転中心軸線方向(直径方向)に貫くようにインサート成形されている。
また、スロットルシャフト2は、その回転中心軸線(軸方向)の一端部は、スロットルバルブ1の円筒状部15の一端側の環状端面より露出(突出)して、スロットルボデー4の第1バルブ軸受部16に保持固定される第1ベアリング(図示せず)内において回転自在に摺動する第1軸受摺動部として機能する。また、スロットルシャフト2の回転中心軸線(軸方向)の他端部は、スロットルバルブ1の円筒状部15の他端側の環状端面より露出(突出)して、スロットルボデー4の第2バルブ軸受部(図示せず)に保持固定される第2ベアリング(図示せず)内において回転自在に摺動する第2軸受摺動部として機能する。そして、スロットルシャフト2の図示右端部(他端部)には、歯車減速装置の構成要素の1つであるバルブギヤ17が一体的に形成されている。
ここで、ECUには、ドライバーによるアクセル操作量(アクセルペダルの踏み込み量)を電気信号(アクセル開度信号)に変換し、ECUへどれだけアクセルペダルが踏み込まれているかを出力するアクセル開度センサ(図示せず)が接続されている。また、内燃機関用スロットル制御装置は、スロットルバルブ1の弁開度(回転角度、バルブ角度)を電気信号(スロットル開度信号)に変換し、ECUへどれだけスロットルバルブ1が開いているかを出力する回転角度センサ(スロットルポジションセンサ)を有している。そして、本実施例のECUは、回転角度センサからのスロットル開度信号とアクセル開度センサからのアクセル開度信号との偏差がなくなるように駆動モータ3に対して比例積分微分制御(PID制御)によるフィードバック制御を行うように構成されている。
ここで、回転角度センサは、スロットルバルブ1の回転角度(バルブ角度)に相当するスロットル開度(スロットルポジション)を検出するスロットル開度センサであって、スロットルシャフト2の一端部に一体的に取り付けられた磁界発生源と、この磁界発生源より発生する磁界に感応して起電力を発生する非接触式の磁気検出素子(図示せず)とを有している。なお、磁界発生源としては分割型の永久磁石(マグネット)19が用いられている。また、マグネット19およびこのマグネット19によって磁化される分割型のヨーク(磁性体:図示せず)は、歯車減速装置の構成要素の1つであるバルブギヤ17の内周面に接着剤等を用いて固定されている。また、磁気検出素子としてはホールICまたはホール素子または磁気抵抗素子が用いられている。そして、磁気検出素子は、ヨークの内周面に対向して配置されるように、スロットルボデー4の外壁部に組み付けられるセンサカバー9のセンサ搭載部に保持固定されている。
ここで、スロットルバルブ1を開弁駆動または閉弁駆動する動力ユニットは、動力源である駆動モータ3と、この駆動モータ3の回転動力をスロットルシャフト2を介してスロットルバルブ1に伝達する動力伝達装置(歯車減速装置)とを含んで構成されている。そして、駆動モータ3は、センサカバー9内に埋設されたモータ用通電端子に一体的に接続されて、通電されるとモータシャフト(図示せず)が正転方向または逆転方向に回転する電動式のアクチュエータ(駆動源)である。この駆動モータ3は、フロントエンドフレームが締結ネジ等の締結具20を用いて円筒状のモータハウジング7のモータ挿入口の周囲に締め付け固定されている。
歯車減速装置は、駆動モータ3の回転速度を所定の減速比となるように減速するもので、駆動モータ3のモータシャフトの外周に固定されたピニオンギヤ21と、このピニオンギヤ21と噛み合って回転する中間減速ギヤ22と、この中間減速ギヤ22と噛み合って回転するバルブギヤ17とを有している。ピニオンギヤ21は、金属材料により所定の形状に一体的に形成されて、駆動モータ3のモータシャフトと一体的に回転するモータギヤである。中間減速ギヤ22は、樹脂材料により所定の形状に一体成形されて、回転中心を成す支持軸23の外周に回転自在に嵌め合わされている。そして、中間減速ギヤ22には、ピニオンギヤ21に噛み合う大径ギヤ24、およびバルブギヤ17に噛み合う小径ギヤ25が設けられている。
また、支持軸23は、ギヤボックス8の底壁面に樹脂成形で一体的に形成されており、その先端部がセンサカバー9の内壁面に形成された凹状部に嵌め込まれている。バルブギヤ17は、樹脂材料により所定の略円環形状に一体成形されて、そのバルブギヤ17の外周面には、中間減速ギヤ22の小径ギヤ25と噛み合うギヤ部(歯部)26が一体的に形成されている。なお、バルブギヤ17の外周部、つまりギヤ部26の周方向の片端面には、スロットルバルブ1が全閉位置まで閉じた際に、ギヤボックス8に一体的に形成された全閉ストッパ27に係止される被係止部としての全閉ストッパ部29が一体的に形成されている。
本実施例のスロットルボデー4は、例えば熱可塑性樹脂等の樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはポリアミド樹脂:PA、またはポリプロピレン:PP、またはポリエーテルイミド:PEI等)により所定の形状に一体的に形成されている。このように樹脂化されたスロットルボデー4は、円筒状のボア内管(ボア内径を形成する内径側円筒部)5と、このボア内管5の半径方向の外径側に、円筒状のボア外管(スロットルボデー4の外郭を形成する外径側円筒部)6とを配置した二重管構造のスロットルボデー4とされている。このスロットルボデー4は、ボア内管5のボア内径内(吸入空気通路内)にスロットルバルブ1を回転自在に保持する装置である。そして、スロットルボデー4は、エアクリーナ(図示せず)からエンジン吸気管(図示せず)を介して吸入空気を吸い込むための空気入口部(吸入空気通路)、およびエンジンのサージタンクまたはインテークマニホールドに吸入空気を流入させるための空気出口部(吸入空気通路)を有し、吸入空気の流れ方向(図示上端側から図示下端側に向かう方向)に渡って略同一の内径および外径となるように樹脂成形で一体的に形成されている。
ボア内管5は、内部にスロットルバルブ1を開閉自在に収容すると共に、エンジンの各気筒に吸入される吸入空気が中心軸線方向に流れる円形状の吸入空気通路31が形成されている。そして、ボア内管5とボア外管6との間に形成される筒状空間(円筒状空間)が円環板状接続部32で仕切られている。その円環板状接続部32は、筒状空間の一部、つまり筒状空間のほぼ中央(スロットルバルブ1の全閉位置の近傍のスロットルシャフト2の軸心部の半径方向)でほぼ全周に渡って塞ぐようにボア内管5の外周部とボア外管6の内周部とを接続する円環状接続部(ボア内外管接続部)として機能する。そして、円環板状接続部32よりも上流側の筒状空間は、エンジン吸気管の内周面を伝わって流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部(水分トラップ溝)33とされている。また、円環板状接続部32よりも下流側の筒状空間は、インテークマニホールドの内周面を伝わって流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部(水分トラップ溝)34とされている。
ここで、本実施例の円環板状接続部32は、図1(b)に示したように、スロットルバルブ1を全閉位置に設定するバルブ全閉時にスロットルバルブ1の外径側端面(外径側端部)11、12が、ボア内管5のボア内径面に接触または接近する範囲を避けて設置されている。本実施例では、例えば塞き止め凹部34よりも塞き止め凹部33の方が内容積が大きくなるように、円環板状接続部32をボア内管5の下流側端部(図示下端部)の外周部とボア外管6の下流側端部(図示下端部)の内周部とを接続するように配置している。なお、ボア内管5の外周部とボア外管6の内周部とを接続する円環板状接続部32を、ボア外管6の外周部とモータハウジング7の外周部とを接続する直方体状接続部42とボア外管6の外周部との接続箇所を避けて設置するようにしても良い。
また、ボア内管5およびボア外管6には、スロットルシャフト2の両端部の第1、第2軸受摺動部を回転自在に支持する略円筒形状の第1、第2バルブ軸受部16が樹脂一体成形されている。そして、第1バルブ軸受部16の開口側端部には、その第1バルブ軸受部16の開口側を塞ぐためのプラグ(図示せず)が装着されている。なお、第2バルブ軸受部は、スロットルボデー4の外壁面、つまりギヤボックス8の底壁面から図示右方向に向かって突出するように一体的に形成されており、その外周部は、コイルスプリング10のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド(図示せず)として機能する。
ボア外管6の外壁部には、内部に歯車減速装置を収容するためのギヤボックス8、および内部に駆動モータ3を収容固定するための円筒状のモータハウジング(アクチュエータのハウジング)7が樹脂成形によって一体的に形成されている。また、ボア外管6の中心軸線方向の他端側(図示下端側)の外周部には、エンジンのインテークマニホールドの結合端面に締結ボルト等の締結具(図示せず)を用いて結合される略円環状(鍔状)の取付ステー部35が樹脂成形で一体的に形成されている。取付ステー部35は、ボア外管6の図示下端部の外壁面から半径方向の外径側に突出するように設けられており、上記の締結ボルト等の締結具が挿通する丸穴形状の挿通孔36が複数形成されている。さらに、取付ステー部35の外周面には、複数個の挿通孔36のうちの一部の挿通孔36に連通するアンダーカット部(凹溝)37が形成されている。
モータハウジング7は、内部に駆動モータ3を収容保持するモータ収容穴(図示せず)を有し、スロットルボデー4のボア外管6の側壁面に、スロットルボデー4の中心軸線方向に対して半径方向の外径側に直方体状接続部(接続リブ)42を介して並列接続されている。また、モータハウジング7は、スロットルボデー4と同一の樹脂材料によって一体成形されており、歯車減速装置の各ギヤを回転自在に収容するための容器形状のギヤボックス8の図示左端面に接続されている。直方体状接続部42は、ボア外管6の外周部とモータハウジング7の外周部とを接続するハウジング接続部として機能する。そして、モータハウジング7は、ギヤボックス8の図示左端面より図示左方向に延長された略円筒状の側壁部43、およびこの側壁部43の図示左側の開口側を閉塞する略円環形状の底壁部44を有している。そして、モータハウジング7の側壁部43の中心軸線方向は、スロットルシャフト2の軸方向(スロットルバルブ1の回転中心軸方向)に対して平行する方向となるように設定され、また、スロットルボデー4の中心軸線方向に対して略直交する方向に設定されている。
ギヤボックス8は、スロットルボデー4と同一の樹脂材料によって一体成形されており、内部に歯車減速装置を構成する各ギヤを回転自在に収容するギヤ室を形成する。また、ギヤボックス8の内壁面には、スロットルバルブ1の全閉方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全閉位置にて規制するための全閉ストッパ27が樹脂成形で一体的に形成されている。なお、ギヤボックス8の内壁面に、スロットルバルブ1の全開方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全開位置にて規制するための全開ストッパを樹脂成形で一体的に形成しても良い。センサカバー9は、上述した回転角度センサのターミナル間や、駆動モータ3へのモータ用通電端子間を電気的に絶縁することが可能な熱可塑性樹脂等の樹脂材料によって所定の形状に形成されている。そして、センサカバー9は、ギヤボックス8の開口側に設けられた嵌合部に嵌め合わされる被嵌合部を有し、リベットやスクリュー(図示せず)もしくは熱かしめ等によってギヤボックス8の開口側端部に組み付けられている。なお、センサカバー9には、図示しないコネクタが接続される円筒形状のコネクタ受け部45が樹脂一体成形されている。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関用スロットル制御装置の作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
次に、本実施例の内燃機関用スロットル制御装置の作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
運転者(ドライバー)がアクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号がECUに入力される。そして、ECUによってスロットルバルブ1が所定の角度となるように駆動モータ3が通電されて、駆動モータ3のモータシャフトが回転する。そして、駆動モータ3のトルクが、ピニオンギヤ21、中間減速ギヤ22およびバルブギヤ17に伝達される。これにより、バルブギヤ17が、コイルスプリング10の付勢力に抗してアクセルペダルの踏み込み量に対応した回転角度を回転する。したがって、バルブギヤ17が回転するので、スロットルシャフト2がバルブギヤ17と同じ回転角度を回転し、スロットルバルブ1が全閉位置より全開位置側へ開く方向(全開方向)に回転駆動される。この結果、スロットルボデー4のボア内管5内に形成された吸入空気通路31が所定の角度だけ開かれるので、エンジンの回転速度がアクセルペダルの踏み込み量に対応した速度に変更される。
逆に、ドライバーがアクセルペダルから足を離すと、コイルスプリング10の付勢力によりスロットルバルブ1、スロットルシャフト2、バルブギヤ17およびアクセルペダル等が元の位置(アイドリング位置、スロットルバルブ1の全閉位置)まで戻される。なお、ドライバーがアクセルペダルを戻すと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号(0%)が出力されるので、ECUによってスロットルバルブ1がバルブ全閉時の開度となるように駆動モータ3を通電して、駆動モータ3のモータシャフトを逆回転させるようにしても良い。この場合には、駆動モータ3によってスロットルバルブ1を全閉方向に回転駆動できる。このとき、バルブギヤ17に設けられる全閉ストッパ部29が全閉ストッパ27に当接するまで、コイルスプリング10の付勢力によりスロットルバルブ1が全開位置側より全閉位置側へ閉じる方向(全閉方向)に回転する。そして、全閉ストッパ27によって、スロットルバルブ1の全閉方向のそれ以上の回転動作が規制されるので、スロットルボデー4のボア内管5内に形成された吸入空気通路31内においてスロットルバルブ1が所定の全閉位置に保持される。これにより、エンジンへの吸入空気通路31が全閉されて、エンジンの回転速度がアイドル回転速度となる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の内燃機関用スロットル制御装置においては、図1(a)に示したように、バルブ全開時にスロットルバルブ1の外径側端面11、12が、二重管構造のスロットルボデー4のボア内管5の中心軸線方向の両端面(円環状端面13、14)のいずれからも突き出さないように、ボア内管5の吸入空気通路31内にスロットルバルブ1を開閉自在に収容している。すなわち、バルブ全開時にスロットルバルブ1の外径側端面11、12を、ボア内管5の円環状端面13、14のいずれからも引っ込ませて設置することにより、スロットルバルブ1の回転動作の過程で、不連続な開口面積の増減が生じることを防止できる。これによって、スロットルバルブ1の回転角度の上昇に伴って吸入空気量が連続的に増加する所定のバルブ開度流量特性を得ることができる。
以上のように、本実施例の内燃機関用スロットル制御装置においては、図1(a)に示したように、バルブ全開時にスロットルバルブ1の外径側端面11、12が、二重管構造のスロットルボデー4のボア内管5の中心軸線方向の両端面(円環状端面13、14)のいずれからも突き出さないように、ボア内管5の吸入空気通路31内にスロットルバルブ1を開閉自在に収容している。すなわち、バルブ全開時にスロットルバルブ1の外径側端面11、12を、ボア内管5の円環状端面13、14のいずれからも引っ込ませて設置することにより、スロットルバルブ1の回転動作の過程で、不連続な開口面積の増減が生じることを防止できる。これによって、スロットルバルブ1の回転角度の上昇に伴って吸入空気量が連続的に増加する所定のバルブ開度流量特性を得ることができる。
また、図1(b)に示したように、二重管構造のスロットルボデー4のボア内管5の外周部とボア外管6の内周部とを接続する円環板状接続部32を、バルブ全閉時にスロットルバルブ1の外径側端面(外径側端部)11、12が、ボア内管5のボア内径面に接触する範囲(図1(b)において図示斜線部分)を避けて設置している。これにより、スロットルボデー4のボア外管6の成形収縮に伴う変形や、エンジンのインテークマニホールドの結合端面にボア外管6の取付ステー部35を締結ボルト等の締結具を用いて締め付け固定する際に生じる歪みの影響が、ボア外管6から円環板状接続部32を経てボア内管5に伝播し難くなる。なお、上記の円環板状接続部32を、ボア外管6の外周部とモータハウジング7の外周部とを接続する直方体状接続部42とボア外管6の外周部との接続箇所を避けて設置した場合には、モータハウジング7の成形収縮に伴う変形等の影響が、モータハウジング7から直方体状接続部42、ボア外管6、円環板状接続部32を経てボア内管5に伝播し難くなる。これによって、ボア内管5のボア内径寸法の精度への影響をなくすことができるので、バルブ全閉時におけるボア内管5のボア内径面とスロットルバルブ1の外径側端面(外径側端部)11、12との間の隙間寸法の高精度化を実現することができる。したがって、ボア内管5のボア内径の真円度を向上でき、アイドル運転時の吸入空気の漏れ量を減少できるので、バルブ全閉時の気密性能を確保することができる。
また、本実施例の内燃機関用スロットル制御装置においては、図1および図2に示したように、上記の円環板状接続部32を、塞き止め凹部34よりも塞き止め凹部33の方が内容積が大きくなるように、ボア内管5の下流側端部(図示下端部)の外周部とボア外管6の下流側端部(図示下端部)の内周部とを接続するように配置している。これによって、エンジン吸気管の内周面を伝わってスロットルボデー4に到達した水分が塞き止め凹部34で塞き止められ、スロットルバルブ1に到達することを防止できる。また、従来の技術と比べて塞き止め凹部33内に塞き止められる水分の量が増加するので、塞き止め凹部33内に塞き止めた水分がボア内管5の円環状端面13を乗り越えてスロットルバルブ1に到達することを防止できる。したがって、スロットルバルブ1がボア内管5のボア内径面に凍結固着することを防止できると同時に、スロットルバルブ1およびスロットルボデー4を樹脂化することで、低コスト化および軽量化を図ることができる。
[変形例]
本実施例では、本発明を、駆動モータ(アクチュエータ)3の回転動力を、歯車減速装置等の動力伝達装置を経てスロットルシャフト2に伝達して、スロットルバルブ1の回転角度(バルブ開度)を運転者(ドライバー)のアクセル操作量に応じて制御する内燃機関用スロットル制御装置に適用した例を説明したが、本発明を、駆動モータ3を有しない内燃機関用スロットル装置に採用しても良い。この場合には、スロットルシャフト2の他端部に設けたバルブギヤ17の代わりに、アクセルペダルにワイヤーケーブルを介して機械的に連結されるレバー部を設ける。このようにしても、運転者(ドライバー)のアクセル操作量をスロットルバルブ1に伝えることができる。
本実施例では、本発明を、駆動モータ(アクチュエータ)3の回転動力を、歯車減速装置等の動力伝達装置を経てスロットルシャフト2に伝達して、スロットルバルブ1の回転角度(バルブ開度)を運転者(ドライバー)のアクセル操作量に応じて制御する内燃機関用スロットル制御装置に適用した例を説明したが、本発明を、駆動モータ3を有しない内燃機関用スロットル装置に採用しても良い。この場合には、スロットルシャフト2の他端部に設けたバルブギヤ17の代わりに、アクセルペダルにワイヤーケーブルを介して機械的に連結されるレバー部を設ける。このようにしても、運転者(ドライバー)のアクセル操作量をスロットルバルブ1に伝えることができる。
本実施例では、スロットルボデー4を、円筒状のボア外管6内に円筒状のボア内管5を配置し、且つボア内管5とボア外管6とを同心状に配置したが、ボア外管6の中心軸線に対してボア内管5の中心軸線を、スロットルボデー4の中心軸線方向に対して直交する半径方向の一方側(例えば天地方向の地側)に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、スロットルボデー4を、円筒状のボア外管6内に円筒状のボア内管5を配置し、且つボア外管6の中心軸線に対してボア内管5の中心軸線を、スロットルボデー4の中心軸線方向に対して直交する半径方向の他方側(例えば天地方向の天側)に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、スロットルバルブ1を樹脂材料または金属材料で製造して、スロットルシャフト2のバルブ保持部に形成されたバルブ挿入孔内に差し込み、スロットルシャフト2のバルブ保持部にスロットルバルブ1を締結ねじ等の締結具を用いて締め付け固定しても良い。
本実施例では、エンジン冷却水をスロットルボデー4に導入することなく、冬季等の寒冷時のスロットルバルブ1のアイシングを防止して部品点数を減少する目的で、スロットルバルブ1よりも上流側および下流側からスロットルボデー4内に流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部33、34を設けているが、少なくともスロットルバルブ1よりも上流側のエンジン吸気管の内周面を伝ってスロットルボデー4内に流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部33のみを設けるようにしても良い。また、ボア外管6の外周部に、スロットルバルブ1を迂回するバイパス通路を設け、更に、そのバイパス通路内を流れる空気量を調整してエンジンのアイドル回転速度を制御するためのアイドル回転速度制御弁(ISCバルブ)を装着しても良い。
また、スロットルボデー4よりも吸入空気の流れ方向の上流側のエンジン吸気管に、ブローバイガス還元装置(PCV)の出口孔または蒸散防止装置のパージ用チューブが取り付けられていても良い。この場合には、エンジン吸気管内に、ブローバイガスに含まれるエンジンオイルがエンジン吸気管の内壁面に堆積してデポジットとなっている可能性がある。このため、上記の塞き止め凹部33に、エンジン吸気管の内壁面より伝ってくるオイルミストやデポジット等の異物を塞き止めることで、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2の動作不良を防止できる。
また、スロットルボデー4を樹脂一体成形する樹脂材料として、加熱されて溶融状態の樹脂材料(例えば熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂)に充填材(例えば低コストなガラス繊維、または炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等)を混合した樹脂系の複合材料(例えばガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30)を用いても良い。また、スロットルバルブ1を樹脂一体成形する樹脂材料として、加熱されて溶融状態の樹脂材料(例えば熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂)に充填材(例えば低コストなガラス繊維、または炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等)を混合した樹脂系の複合材料(例えばガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30)を用いても良い。
本実施例では、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2と一体的に回転動作することが可能なバルブギヤ(回転体)17に設けた全閉ストッパ部29が、スロットルボデー4に樹脂一体成形されたギヤボックス8に設けられた全閉ストッパ27に係止されることで、スロットルバルブ1の全閉方向の回転動作を規制するようにしているが、スロットルバルブ1の円板状部の片端面または両端面が、スロットルボデー4のボア内管5のボア内径面に樹脂一体成形された全閉ストッパに係止されることで、スロットルバルブ1の全閉方向の回転動作を規制するようにしても良い。
本実施例では、スロットルバルブ1の回転角度が全開位置に相当するバルブ角度となったら駆動モータ3へのモータ駆動電流を制御することで、スロットルバルブ1の全開方向の回転動作を規制するようにしているが、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2と一体的に回転動作することが可能なバルブギヤ(回転体)17に全開ストッパ部を設けて、その全開ストッパ部がギヤボックス8に設けられた全開ストッパに係止されることで、スロットルバルブ1の全開方向の回転動作を規制するようにしても良い。また、スロットルバルブ1の円板状部の片端面または両端面が、スロットルボデー4のボア内管5のボア内径面に樹脂一体成形された全開ストッパに係止されることで、スロットルバルブ1の全開方向の回転動作を規制するようにしても良い。
1 スロットルバルブ(円板状部、バタフライバルブ)
2 スロットルシャフト(回転軸)
3 駆動モータ(アクチュエータ)
4 スロットルボデー
5 ボア内管
6 ボア外管
7 モータハウジング(アクチュエータのハウジング)
8 ギヤボックス
9 センサカバー
11 スロットルバルブの外径側端面(外径側端部)
12 スロットルバルブの外径側端面(外径側端部)
13 ボア内管の中心軸線方向の両端面(円環状端面)
14 ボア内管の中心軸線方向の両端面(円環状端面)
15 スロットルバルブの円筒状部
32 円環板状接続部(ボア内外管接続部)
42 直方体状接続部(ハウジング接続部)
2 スロットルシャフト(回転軸)
3 駆動モータ(アクチュエータ)
4 スロットルボデー
5 ボア内管
6 ボア外管
7 モータハウジング(アクチュエータのハウジング)
8 ギヤボックス
9 センサカバー
11 スロットルバルブの外径側端面(外径側端部)
12 スロットルバルブの外径側端面(外径側端部)
13 ボア内管の中心軸線方向の両端面(円環状端面)
14 ボア内管の中心軸線方向の両端面(円環状端面)
15 スロットルバルブの円筒状部
32 円環板状接続部(ボア内外管接続部)
42 直方体状接続部(ハウジング接続部)
Claims (7)
- (a)内燃機関の気筒に向かう吸入空気量を調節するスロットルバルブと、
(b)このスロットルバルブを開閉自在に収容するボア内管、およびこのボア内管の半径方向の外径側に、前記ボア内管との間に環状空間を形成するためのボア外管を配置した二重管構造のスロットルボデーと
を備えた内燃機関用スロットル制御装置において、
前記スロットルボデーは、樹脂化されており、前記ボア内管の外周部と前記ボア外管の内周部とを接続するボア内外管接続部を有し、
前記ボア内外管接続部は、前記スロットルバルブを吸入空気量が最小となる全閉位置に設定するバルブ全閉時に前記スロットルバルブが、前記ボア内管のボア内径面に接触または接近する範囲を避けて設置されていることを特徴とする内燃機関用スロットル制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関用スロットル制御装置において、
前記スロットルバルブの回転角度を変更するアクチュエータを備え、
前記スロットルボデーは、内部に前記アクチュエータを収容するハウジング、および前記ボア外管の外周部と前記ハウジングの外周部とを接続するハウジング接続部を有し、
前記ボア内外管接続部は、前記ハウジング接続部と前記ボア外管の外周部との接続箇所を避けて設置されていることを特徴とする内燃機関用スロットル制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用スロットル制御装置において、
前記スロットルバルブは、前記スロットルバルブを吸入空気量が最大となる全開位置に設定するバルブ全開時に、前記ボア内管の中心軸線方向の両端面のいずれからも突き出さないように設置されていることを特徴とする内燃機関用スロットル制御装置。 - (a)内燃機関の気筒に向かう吸入空気量を調節するスロットルバルブと、
(b)このスロットルバルブを開閉自在に収容するボア内管、およびこのボア内管の半径方向の外径側に、前記ボア内管との間に環状空間を形成するためのボア外管を配置した二重管構造のスロットルボデーと
を備えた内燃機関用スロットル制御装置において、
前記スロットルバルブは、前記スロットルバルブを吸入空気量が最大となる全開位置に設定するバルブ全開時に、前記ボア内管の中心軸線方向の両端面のいずれからも突き出さないように設置されていることを特徴とする内燃機関用スロットル制御装置。 - 請求項3または請求項4に記載の内燃機関用スロットル制御装置において、
前記ボア内管の中心軸線方向の管長さ寸法よりも前記スロットルバルブの直径方向の外径寸法を短く設定したことを特徴とする内燃機関用スロットル制御装置。 - 請求項3ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル制御装置において、
前記スロットルバルブの回転中心軸線が、前記ボア内管の中心軸線方向の管長さ寸法を2分する、前記ボア内管の略中間点を通るように、前記スロットルバルブを前記ボア内管内に設置したことを特徴とする内燃機関用スロットル制御装置。 - 請求項3ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル制御装置において、
前記スロットルバルブは、前記ボア内管の中心軸線方向に対して略直交する方向に回転中心軸線を有し、
吸入空気量が最小となる全閉位置から吸入空気量が最大となる全開位置まで回転角度が変更されるバタフライバルブであることを特徴とする内燃機関用スロットル制御装置。
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JP2004102660A JP2005290994A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 内燃機関用スロットル制御装置 |
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Cited By (2)
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CN106704001A (zh) * | 2015-11-18 | 2017-05-24 | 石家庄益科创新科技有限公司 | 小型活塞式航空发动机节气门阀体 |
-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004102660A patent/JP2005290994A/ja not_active Withdrawn
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