JP2005250986A - 火災感知器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 湿度によって湯気の発生を判別し、誤報を防止できる火災感知器を得る。
【解決手段】 火災現象検出手段と、該火災現象検出手段の検出出力が火災判別基準に達したか否かを判別する火災判別手段と、を備えた火災感知器において、前記火災現象検出手段の存在する雰囲気の湿度を検出する湿度検出手段と、該湿度検出手段により検出された湿度に基づいて湿度の上昇率を判別する湿度上昇判別手段と、該湿度上昇判別手段による湿度の上昇率に応じて前記火災判別手段の火災判別基準を設定する火災判別基準設定手段と、を備えている。湯気の発生(到来)を、湯気の発生とともに上昇する湿度の上昇率によって判別し、湯気による誤報の発生を防止することを可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 火災現象検出手段と、該火災現象検出手段の検出出力が火災判別基準に達したか否かを判別する火災判別手段と、を備えた火災感知器において、前記火災現象検出手段の存在する雰囲気の湿度を検出する湿度検出手段と、該湿度検出手段により検出された湿度に基づいて湿度の上昇率を判別する湿度上昇判別手段と、該湿度上昇判別手段による湿度の上昇率に応じて前記火災判別手段の火災判別基準を設定する火災判別基準設定手段と、を備えている。湯気の発生(到来)を、湯気の発生とともに上昇する湿度の上昇率によって判別し、湯気による誤報の発生を防止することを可能とする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、火災感知器に関する。
従来、一般の建物には自動火災報知設備が設置され、建物の各部に複数の火災感知器が配置され、それらを集中監視する火災受信機が火災信号を受信して必要なエリアあるいは全館に火災警報を鳴動する。
このような火災感知器は、火災を感知するために熱、煙または炎等を検出しており、これらいずれかの検出レベルが上昇するときに火災と判別することとなる。しかし、これらの検出対象は必ずしも火災によって発生するとは限らず、そのため、誤報を発生しないように、各火災感知器を配置する必要がある。
また、こういった誤報源として、湯気を煙として検出することがあり、例えば、ホテルにおいて浴室から一気に個室内の天井面に広がるときに、火災感知器が誤動作することがある。この対策として、ファジーシステムを用いて実火災と非火災の判別を行おうとするものがあり、検出対象を複数要素とするとともに、非火災として喫煙や湯気の場合の事例からメンバーシップ関数を設定することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−301870号公報
このような、火災を複数要素で監視してファジーシステムによる複雑な処理を行うことは火災感知器が高価となるとともに、大型化することは避けられず、扱い難いものとなってしまう。実際の建物では、各部に用途があって誤報要因は特定されやすいことから、湯気が発生するところに湯気対策を行うことが簡便である。
したがって、この発明では、湯気の発生を判別できる火災感知器を得ることを目的としている。
この発明の請求項1に係る火災感知器は、火災現象検出手段と、該火災現象検出手段の検出出力が火災判別基準に達したか否かを判別する火災判別手段と、を備えた火災感知器において、前記火災現象検出手段の存在する雰囲気の湿度を検出する湿度検出手段と、該湿度検出手段により検出された湿度に基づいて湿度の上昇率を判別する湿度上昇判別手段と、該湿度上昇判別手段による湿度の上昇率に応じて前記火災判別手段の火災判別基準を設定する火災判別基準設定手段と、を備えていることを特徴とするものである。
また、この発明の請求項2に係る火災感知器は、火災現象検出手段と、該火災現象検出手段の検出レベルが火災判別基準に達したか否かを判別する火災判別手段と、を備えた火災感知器において、前記火災現象検出手段の存在する雰囲気の湿度を検出する湿度検出手段と、該湿度検出手段により検出された湿度に基づいて、環境中の湿度としての湿度の基準値を判定し、該湿度の基準値に対する現在の湿度から湿度の上昇率を判別し、かつ、該湿度の上昇率を、前記湿度の基準値の高低に基づいて、高いときには大きくまたは低いときには小さく判別する湿度上昇判別手段と、該湿度上昇判別手段による湿度の上昇率に応じて前記火災判別手段の火災判別基準を設定する火災判別基準設定手段と、を備えていることを特徴とするものである。
さらに、この発明の請求項3に係る火災感知器は、火災判別基準設定手段が設定する火災判別基準は、火災判別レベルおよび蓄積時間、またはいずれか一方であり、また、この発明の請求項7に係る火災感知器は、火災現象検出手段は、暗箱内において、発光素子からの発光に基づく受光素子の出力を検出レベルとするとともに、火災判別手段は、前記検出レベルから煙を検出することで火災を判別するものであって、かつ、湿度検出手段は、前記暗箱内に湿度センサを配置して、前記暗箱内の雰囲気の湿度を検出するものである。
また、この発明の請求項5に係る火災感知器は、湿度上昇判別手段は、湿度の基準値に対する現在の湿度と湿度の基準値に対する湿度の飽和値との割合から、湿度の基準値の高低を加味した湿度の上昇率とするものである。
請求項1に係る火災感知器では、湯気の発生(到来)を、湯気の発生とともに上昇する湿度の上昇率によって判別し、湯気による誤報の発生を防止することを可能とする。
請求項2に係る火災感知器では、湯気の発生(到来)を、湯気の発生とともに上昇する湿度の上昇率によって判別するとともに、環境中の湿度の高低に基づく設置環境の湿度状態を加味して、湯気による誤報の発生を防止することを可能とする。
請求項3に係る火災感知器では、誤報を防止するため、火災判別レベルや蓄積時間を湿度の上昇率によって調整すればよく、また、請求項4に係る火災感知器では、暗箱内に湿度センサを配置することで、出力レベルに対する湿度検出の応答性がよくなる。
請求項5に係る火災感知器では、湿度が飽和値以上に上がらないことから、飽和値に対する割合によって湿度の上昇率を判別し、環境の湿度レベルに対して湿度上昇の立ち上がりを捉えやすい。
実施形態1
図1は、本発明の一実施形態である火災感知器1を示すブロック回路図である。
図1は、本発明の一実施形態である火災感知器1を示すブロック回路図である。
図1において、マイコン(マイクロコンピュータ)10は、火災感知器1の全体を制御するものであり、ROM20は、図4に示すフローチャートのプログラムが格納されているものであり、RAM21は、作業領域であり、湿度データH、湿度平均値Hav、湿度上昇率ΔH、湿度の段階Sh、煙検出データAD、蓄積時間C等を記憶するもので
ある。
ある。
EEPROM22は、火災判別基準としてそれぞれ複数段階の判別レベルLhおよび蓄積限界値Th、湿度飽和レベルHs等を記憶するものである。
発光回路30は、マイコン10から発光制御パルスを受けたときに発光素子31に発光用の電流パルスを供給するものであり、増幅回路40は、受光素子41の出力レベルを所定のゲインで増幅するものである。信号出力回路50は、マイコン10から図示しない受信機に火災信号あるいは煙の物理量信号等の信号を送出するものである。また、確認灯51は、図1に示す火災感知器1が火災検出したときに点灯するものであり、定電圧回路60は、マイコン10に定電圧を供給する回路である。
湿度検出部70は、火災感知器1の図2に示す暗箱84内部の湿度を検出するものであり、図1に示すように、湿度に応答する高分子を利用した湿度センサ71、サーミスタ72および出力回路73で構成されている。
なお、発光回路30および増幅回路40は、火災現象検出手段の例である。マイコン10は、火災判別手段の例である。また、湿度検出部70は、湿度検出手段の例であり、マイコン10は、湿度上昇判別手段および火災判別基準設定手段の例でもある。
図2は、本発明の一実施形態である火災感知器1のベース2に嵌合された状態での縦断面図、図3は、火災感知器1のうち、暗箱84内を示す横断面図である。
図2において、火災感知器1の本体は、基台81および裏カバー82により外形が形成され、その内部に、図示しないがマイコン等の回路素子が搭載されたプリント基板83が配置されている。そして、暗箱84内にプリント基板83に接続された発光素子31および受光素子41が設けられ、さらに、湿度センサ71が設けられている。
この暗箱84の構造は、図3に示されるように、円筒状に形成される複数の壁85によるラビリンス構造によって外光を遮断すると同時に、外気とともに煙の流入を可能とする通路が形成されており、その内部に、発光素子31および受光素子41が対向しない位置に配置されて、受光素子41は、発光素子31からの光を直接受光せず、暗箱84内に進入してきた煙の粒子による散乱光を受光するようにされている。
そして、湿度センサ71は、この暗箱84内に配置されることにより、煙ではなく湯気がこの暗箱84に進入して受光素子41が散乱光を検出するときに、同時に湿度センサ71が高い湿度を検出することができる。このように、湿度センサ71の配置を暗箱84内の受光素子31の視野外で煙検出エリア86の面に寝かせるように配置することで、煙検出の邪魔にならず、湯気による受光素子41の出力に応答する湿度出力が可能となる。
次に、上記実施形態の動作について説明する。
図4は、上記実施形態において、マイコン10が実行する動作を示すフローチャートである。
まず、電源投入時のイニシャル処理を行い(S1)、サンプリング周期(例えば約3秒)を取る、図示しないCR回路(または発振回路等)によるタイムアップ時に(S2)、詳細に説明しないが、受光素子41の増幅回路40等の常時通電していないところに電源供給を行い(S3)、各種データ取込みの準備をする。ここで、増幅回路40等にサンプリング時のみ通電するのは消費電流を低減させるためである。
そして、マイコン10は、湿度検出部70からの出力を湿度データHとしてA/D変換して取込み(S4)、湿度の基準レベルとしての湿度平均値Havを算出する(S5)。この湿度平均値Havは、RAM21に所定時間として過去1分間分の湿度データHを記憶しておき(約3秒周期として20個分)、その平均値を算出し、湿度平均値Havとする。この湿度平均値Havは、所定時間の平均なので、湯気が発生してもすぐに上昇せず、安定した環境中の湿度としての数値を示すことができる。そのため、例えば夏期には高く、冬期には低い値となる。
つぎに、湿度上昇率ΔHを算出する(S6)。この湿度上昇率ΔHは、上記の湿度平
均値Havに対する最新の湿度データHとの差分であってもよいが、湿度平均値Havが季節によって高低があり、そのレベルによって湯気の影響の大小がある。このことから、EEPROM22に湿度が飽和する状態での湿度データHに相当する湿度飽和レベルHsを記憶しておき、環境中の湿度としての湿度平均値Havから湿度飽和レベルHsまでの差に対して現在の湿度データHがどこまで上昇したかという割合を、湿度上昇率ΔHとしている。そのため、環境中の湿度が高い状態での湯気による小さい目の湿度上昇と、環境中の湿度が低い状態での湯気による大きい目の湿度上昇とを共通に判別することができる。
均値Havに対する最新の湿度データHとの差分であってもよいが、湿度平均値Havが季節によって高低があり、そのレベルによって湯気の影響の大小がある。このことから、EEPROM22に湿度が飽和する状態での湿度データHに相当する湿度飽和レベルHsを記憶しておき、環境中の湿度としての湿度平均値Havから湿度飽和レベルHsまでの差に対して現在の湿度データHがどこまで上昇したかという割合を、湿度上昇率ΔHとしている。そのため、環境中の湿度が高い状態での湯気による小さい目の湿度上昇と、環境中の湿度が低い状態での湯気による大きい目の湿度上昇とを共通に判別することができる。
つぎに、湿度上昇率ΔHに対する湿度の段階Shを判定してRAM21に記憶する(
S7)。ここでいう湿度の段階Shとは、湯気のない状態から湯気が確実にある状態までをステップ分けするものであり、湿度上昇率ΔHに基づいて例えば3段階に分けるこ
とができる。このような手順(S4からS7まで)で湿度検出部70からの出力に基づいて湯気の存在を判別している。
S7)。ここでいう湿度の段階Shとは、湯気のない状態から湯気が確実にある状態までをステップ分けするものであり、湿度上昇率ΔHに基づいて例えば3段階に分けるこ
とができる。このような手順(S4からS7まで)で湿度検出部70からの出力に基づいて湯気の存在を判別している。
そして、発光回路30をトリガしてサンプルホールド回路22の出力をA/D変換して煙検出データADを取込み(S8)、RAM21に格納した後、RAM21内に記憶した湿度の段階Shに対応する火災判別レベルLhを読み出して(S9)、煙検出データADと火災判別レベルLhと対比する(S10)。通常状態では、火災判別レベルLhは例えば5%/mであり、煙検出データADは火災判別レベルLhを越えない。そして、蓄積時間を「0」にリセットして(S11)、詳細に説明しないが、マイコン10はストップ状態(またはスリープ状態)となり、周期を取って、つぎのタイムアップのときに(S2)、起動することとなる。
次に火災発生時について説明すると、図4のフローチャートにおけるサンプルホールド回路22の出力をA/D変換して取込んだ煙検出データADが、火災の発生に基づいて大きな値となってくる(S8)。すると、火災判別レベルLhとの対比で煙検出データの方が大きくなり(S10)、蓄積時間Cをカウントすることとなる(S12)。
そして、RAM21内に記憶されている湿度の段階Shに相当する蓄積限界値Thを蓄積時間Cが超えなければ(S14)、マイコン10は通常状態と同様にストップ状態となり、タイムアップ(S2)を待つようになる。そして、この煙検出データADが火災判別レベルLhを超える状態が継続することで蓄積時間Cが増大していき(S12)、通常状態では約10秒から50秒程度の所定値に設定される蓄積限界値Thを、蓄積時間Cが超えるときに、マイコン10は火災と判別して(S14)、火災発報動作を行う(S15)。この火災発報動作について、マイコン10は、信号出力回路50を起動してスイッチング動作させて、信号線を介して図示しない火災受信機に火災信号を出力とともに、確認等51を点灯制御して、火災感知器1が火災を検出したことを表示する。なお、この火災発報動作については、火災報知設備として必要な動作が行われ、その設備に応じて動作は異なってくる。
次に湯気の発生と同時に高い湿度が検出される場合について説明すると、図4のフローチャートにおいて、湿度検出部70から取込んだ湿度データHが高い値となり(S4)、湿度平均値Havの算出の後に(S5)算出される湿度上昇率ΔHが大きくなり(S
6)、その結果、湿度上昇率ΔHに対する湿度の段階Shは湯気が存在するような段階
としてRAM21に記憶される(S7)。
6)、その結果、湿度上昇率ΔHに対する湿度の段階Shは湯気が存在するような段階
としてRAM21に記憶される(S7)。
そして、湯気が発生していると、火災による煙の場合と同様、サンプルホールド回路22の出力をA/D変換して取込んだ煙検出データADが大きな値となってくるが(S8)、煙検出データADと火災判別レベルLhとの対比において(S10)、RAM21に記憶されている湿度の段階Shが高い段階にあると、火災判別レベルLhも高いレベル(例えば、通常状態の1.5倍)に設定され(S9)、簡単に火災判別レベルLhを越えないように設定される。まず、この煙検出データADと火災判別レベルLhとの対比の段階で、湯気により火災と判別しにくいようになっている。
そして、湯気による煙検出データADが通常より高い火災判別レベルLhを超えたとしても、RAM21内に記憶されている高い湿度の段階Shに相当する蓄積限界値Thが、火災判別レベルLhと同様に長い時間(例えば、通常状態の1.5倍)に設定され(S13)、蓄積時間Cが蓄積限界値Thを簡単に超えないように設定される。このように、火災判別レベルLhと同様に、蓄積時間Cと蓄積限界値Thとの対比の段階でも、湯気により火災と判別しにくいようにされている。
このように、火災判別基準である火災判別レベルLhや蓄積限界値Thを火災と判別しにくく設定させることによって、湯気による誤報を防止するものであるが、湯気の発生と火災との同時発生が考えられることから、湿度データに基づく火災発報を全く禁止することとはしていない。このような火災判別基準の設定は火災判別レベルLhまたは蓄積限界値Thのいずれかであってもよく、その場合、双方を用いる場合よりも傾向を顕著とする必要がある。なお、湯気について、誤報要因としては一過性の場合がほとんどであり、湯気を持続させることはむずかしい。そのため、判別レベルの設定や蓄積の冗長によって判別までの時間をかけ、誤報を防止できる。
以上、火災感知器1として煙を検出する場合についての湯気対策に関して説明してきたが、必ずしも煙でなくてもよく、熱を検出する場合にも湯気に伴う熱気から誤報が発生することもあり、熱感知器の場合にも、同様に火災判別基準を変更して湯気による誤報を防止することができる。
また、湿度検出部70からの湿度データHに基づいて湿度の段階Shを多段に設定しているが、単に湿度対策の要否として、通常の火災判別レベルおよび蓄積限界値、湿度検出時の火災判別レベルおよび蓄積限界値を切り換えるようにしても良い。
このような、火災の検出に基づいて火災信号を出力する火災感知器1に対して、検出した煙濃度等をコード化してアナログデータとして火災受信機に伝送出力する、いわゆるアナログ式の火災感知器がある。アナログ式の火災感知器の場合には、自分で火災判別を行わないが(この場合、火災受信機側で行う)、このアナログデータとしての煙濃度を、湿度上昇率が大きいときに、検出レベルの2/3にレベルダウンして送出することによって、火災判別基準(この場合、判別レベル)を設定することに相当する。また、湿度上昇発生直前の煙濃度を蓄積時間の延長に相当する所定時間にわたり送出することも火災判別基準を設定することに相当する。さらに、このようなアナログ式に限らず、火災信号を送出する場合にも、単に所定時間にわたりゼロのレベルの送出あるいは火災信号出力の停止を行い、その後の状態で信号送出する停止手段であっても、湯気による誤報の発生を防止することができる。
実験例
次に、火災感知器1に対する湯気の影響についての実験例を説明する。
実験例
次に、火災感知器1に対する湯気の影響についての実験例を説明する。
図5は、実験方法に関する説明図であり、また、図6は実験に基づく出力を示すグラフである。
図5において、火災感知器1は、図示しないが、筐体の内部と外部に湿度センサを設けてあり、内部の湿度センサについては、図2および図3のように、暗箱84内に湿度センサ71が取り付けている。この火災感知器1は、机96の上面から斜めに形成された板状の取付台97に設置され、その下方に、スチーム式の加湿器98が配置されている。そして、加湿器98の上方に位置する火災感知器1を遮るように、引き出し99が配置され、その引き出し99が出し入れできるようになっている。
この火災感知器1の煙検出出力および両湿度センサの出力は、それぞれ図示しないロガーに接続されてデータが採取できるようにされている。
そして、加湿器98から発生する湯気を、火災感知器1に作用させてそのデータを記録するわけであるが、加湿器98をスタートさせて10秒後に引き出し99を机96に収容し、火災感知器1に湯気を印加した。なお、実験の環境における気温は約22℃、湿度は30%であった。
図6において、縦軸は左側が両湿度センサの出力、右側が火災感知器1の煙検出出力であって、横軸は経過時間であり、曲線Aが火災感知器1の外側の湿度センサの出力、曲線Bが火災感知器1の暗箱84内の湿度センサの出力、そして、曲線Cが火災感知器1の煙検出出力である。このグラフにおける経過時間10秒の時点で、引き出し99を机96に収納し、湯気を火災感知器1に印加した。
その結果、曲線Cを見ると、湯気の印加後約10秒で火災感知器1の煙検出出力が立ち上がっており、湯気によって誤報が生じさせることができることが理解できる。そして、この湯気による煙検出出力の立ち上がりと同様に、曲線Aも曲線Bも急激に立ち上がっているが、暗箱84内と外部という配置の違いから、曲線Aに比べて曲線Bの立ち上がり位置がほぼ一致しており、この結果からは、湯気による煙検出出力の上昇とともに、湿度も上昇することが確認でき、煙検出出力との応答性の関係で、暗箱84内で湿度を検出することが好ましいことが理解できる。
1 火災感知器
10 マイコン
30 発光回路
40 増幅回路
70 湿度検出部
71 湿度センサ
84 暗箱
10 マイコン
30 発光回路
40 増幅回路
70 湿度検出部
71 湿度センサ
84 暗箱
Claims (5)
- 火災現象検出手段と、該火災現象検出手段の検出出力が火災判別基準に達したか否かを判別する火災判別手段と、を備えた火災感知器において、
前記火災現象検出手段の存在する雰囲気の湿度を検出する湿度検出手段と、
該湿度検出手段により検出された湿度に基づいて湿度の上昇率を判別する湿度上昇判別手段と、
該湿度上昇判別手段による湿度の上昇率に応じて前記火災判別手段の火災判別基準を設定する火災判別基準設定手段と、
を備えていることを特徴とする火災感知器。 - 火災現象検出手段と、該火災現象検出手段の検出レベルが火災判別基準に達したか否かを判別する火災判別手段と、を備えた火災感知器において、
前記火災現象検出手段の存在する雰囲気の湿度を検出する湿度検出手段と、
該湿度検出手段により検出された湿度に基づいて、環境中の湿度としての湿度の基準値を判定し、該湿度の基準値に対する現在の湿度から湿度の上昇率を判別し、かつ、該湿度の上昇率を、前記湿度の基準値の高低に基づいて、高いときには大きくまたは低いときには小さく判別する湿度上昇判別手段と、
該湿度上昇判別手段による湿度の上昇率に応じて前記火災判別手段の火災判別基準を設定する火災判別基準設定手段と、
を備えていることを特徴とする火災感知器。 - 火災判別基準設定手段が設定する火災判別基準は、火災判別レベルおよび蓄積時間、またはいずれか一方である請求項1または2の火災感知器。
- 火災現象検出手段は、暗箱内において、発光素子からの発光に基づく受光素子の出力を検出レベルとするとともに、火災判別手段は、前記検出レベルから煙を検出することで火災を判別するものであって、
かつ、湿度検出手段は、前記暗箱内に湿度センサを配置して、前記暗箱内の雰囲気の湿度を検出するものである請求項1または2の火災感知器。 - 湿度上昇判別手段は、湿度の基準値に対する現在の湿度と湿度の基準値に対する湿度の飽和値との割合から、湿度の基準値の高低を加味した湿度の上昇率とする請求項2の火災感知器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009020796A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Yazaki Corp | 火災警報器 |
JP2011086217A (ja) * | 2009-10-19 | 2011-04-28 | Nohmi Bosai Ltd | 警報器 |
KR101780246B1 (ko) | 2016-11-22 | 2017-09-21 | 주식회사인텍 | 화재 감지기 및 그의 화재 감지 방법 |
-
2004
- 2004-03-05 JP JP2004062539A patent/JP2005250986A/ja active Pending
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