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JP2005134486A - カラー画像読取レンズ、カラー画像読取レンズユニット、カラー画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

カラー画像読取レンズ、カラー画像読取レンズユニット、カラー画像読取装置および画像形成装置 Download PDF

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JP2005134486A JP2003367821A JP2003367821A JP2005134486A JP 2005134486 A JP2005134486 A JP 2005134486A JP 2003367821 A JP2003367821 A JP 2003367821A JP 2003367821 A JP2003367821 A JP 2003367821A JP 2005134486 A JP2005134486 A JP 2005134486A
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】枚数の少ない4群5枚構成で、明るく、周辺部まで100%に近い開口効率で像面湾曲が良好に補正され、高空間周波数領域で軸上近傍から最周辺まで高いコントラストを有し、軸上色収差とともに軸上色収差の2次スペクトルが良好に補正されフルカラー画像の読取りに対応可能なカラー画像読取レンズを実現する。
【解決手段】物体側から、正・負・負・正の第1群I〜第4群IVを配し、第2、第3群間に絞りSを有する正レンズ3枚、負レンズ2枚による4群5枚構成のカラー画像読取レンズで、部分分散:θgdとアッベ数:νdとを直交2軸とする座標平面上において、1枚以上の正レンズにおいてその材料の部分分散:θgdの基準線からの偏差である部分分散偏差:δθgdが正であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明はカラー画像読取レンズ、カラー画像読取レンズユニット、画像読取装置および画像形成装置に関する。
ファクシミリやデジタル複写機等の画像形成装置においては、読取るべき原稿画像を画像読取レンズで縮小し、CCD等の固体撮像素子上に結像させて画像情報を信号化する。また、画像をカラーで読取る場合は、例えば赤、緑、青のフィルタを持った受光素子を、1チップに3列に配列させた所謂3ラインCCDを用い、その受光面に原稿画像を結像させて3原色に色分解し、カラー画像を信号化する。
画像読取レンズには「高空間周波数領域で光軸近傍から周辺まで均一で高いコントラストを有する」ことが要求される。このため、画像読取レンズは像面湾曲を良好に補正する必要があるが、特に副走査方向のコントラストを均一化するため、サジタル方向の像面湾曲を良好に補正し、かつコマフレアを小さく抑える必要がある。
さらに、カラー画像の良好な読取りのためには、固体撮像素子の受光面上で「赤、緑、青の各色光の結像位置を光軸方向に合致させる必要」があり、各色の色収差および2次スペクトル(2波長に対する軸上の色収差を補正したときの他の波長の軸上色収差)を極めて良好に補正する必要がある。2次スペクトルが十分に補正されていないと、2次スペクトルの大きな波長成分を含む画像に対する読取の解像度が低下してしまう。
また、画像読取レンズは「開口効率が画角周辺部まで100%近くある」ことが求められる。
即ち、カラー画像を良好に読取るためのカラー画像読取レンズは、収差の面からは、像面湾曲、軸上色収差およびその2次スペクトルが良好に補正されている必要がある。
「像面湾曲を良好に補正する」ためには、ペッツバール和をできるだけ小さくする必要がある。
「軸上の色収差を良好に補正する」には、カラー画像読取レンズを構成するレンズ中の正レンズに「高屈折率でかつ(アッベ数が大きい)低分散」の硝材を用い、カラー画像読取レンズを構成するレンズ中の負レンズに「低屈折率でかつ(アッベ数が小さい)高分散」の材料を使用するのがよい。
「色収差の2次スペクトルを小さく抑える」ためには「基準線からの各材料の部分分散の偏差」が、正レンズでプラス、負レンズでマイナスとなるようにするのが良い。
しかし、現在量産されて入手の容易な光学ガラスのうちで、正レンズとして使用される頻度の高い「高屈折率で低分散のランタンクラウン系やタンタルクラウン系の材料」は、「基準線からの部分分散の偏差がマイナス」であり、負レンズとして使用される頻度の高い「低屈折率で高分散の重フリント系の材料」は、「基準線からの部分分散の偏差がプラス」である。
このため、上記入手の容易な光学ガラスを用いる場合には、ペッツバール和を小さくしつつ、軸上色収差を良好に補正し、なおかつ軸上色収差の2次スペクトルも良好に補正することは極めて困難である。
従来、カラー画像読取レンズとして、半画角:20゜程度まで良好に像面湾曲が補正され、比較的大口径にしてもコマフレアの発生を小さく抑えることができ、色収差補正能力も高い「4群6枚構成のガウスタイプ」を用い、軸上色収差の2次スペクトル補正のため、負レンズである第3、第4レンズの少なくとも一方に「基準線からの部分分散の偏差がマイナス」である所謂「異常分散ガラス」を使用するものが知られている(特許文献1〜6等)
しかし、ガウスタイプは6枚構成でレンズの構成枚数が多いため、レンズ外径が大きくなり易いためカラー画像読取レンズを小型化するのが難しく、画像読取装置や画像形成装置の大型化を招来しやすい。
また、上記負レンズに使用される「アッベ数が40〜45近傍の異常分散ガラス」は、研磨や洗浄に用いられる研磨剤や洗浄薬剤の作用で「レンズ面の白濁(所謂「やけ」)」が発生しやすいという加工面での問題があり、「やけ」により高い歩留まりを実現するのが難しく、加工コストが高くなりやすい。
さらに、近来、産業の各分野において省資源の観点から、加工材料のリサイクルが要請されており、レンズ硝材のリサイクルも意図されている。レンズ硝材のリサイクルの観点から見ると、レンズ材料に有害物質が含まれないことが好ましいことは言うまでもない。
特許第2729039号公報 特許第2790919号公報 特開平 9−304696号公報 特開平10−253881号公報 特開平11−109221号公報 特開2001−166359号公報
この発明は、6枚構成のガウスタイプよりも枚数の少ない4群5枚構成でありながら、F/NO:4.4〜5.0程度と明るく、開口効率が周辺部まで100%に近く、像面湾曲が良好に補正され、コマフレアも小さく高空間周波数領域で軸上近傍から最周辺まで高いコントラストを有し、軸上色収差が良好に補正されるとともに軸上色収差の2次スペクトルが小さく抑えられて赤、緑、青の各色光の「結像位置の差」が小さく、フルカラー画像の読取りに好適で、小型で低コストなカラー画像読取レンズの実現を課題とする。
また、レンズ硝材のリサイクルが可能で加工時の廃液による水質汚染がないカラー画像読取レンズの実現を課題とする。
さらに、上記カラー画像読取レンズを用いた画像読取装置、この画像読取装置を用いる画像形成装置の実現を課題とする。
この発明のカラー画像読取レンズは、図1に例示するように、物体側(読取るべき原稿側、図の左方)から像側へ向かって、第1群I、第2群II、第3群III、第4群IVを上記順序に配置し、第2群IIと第3群IIIとの間に絞りSを有する。
第1群Iは正の第1レンズL1であり、第2群IIは正の第2レンズL2の像側に負の第3レンズL3が接合された接合レンズで「負の屈折力」を有する。第3群IIIは負の第4レンズL4であり、第4群IVは正の第5レンズL5である。従って、構成レンズは、3枚の正レンズ(L1、L2、L5)と2枚の負レンズ(L3、L4)である。
なお、図1において、符号CG1は読取るべき原稿を設置するコンタクトガラス、符号CG2は固体撮像素子のカバーガラスを示している。
請求項1記載のカラー画像読取レンズは以下のごとき特徴を有する。
即ち、上記3枚の正レンズ(L1、L2、L5)が低分散の硝材で構成され、上記2枚の負レンズ(L3、L4)が高分散の硝材で構成される。そして、1枚以上の正レンズにおいて、その材料の部分分散:θgdの「基準線からの偏差」である部分分散偏差:δθgdが正である。
「部分分散:θgd」は、d線(587.56nm)の屈折率:nd、c線(656.27nm)の屈折率:nc、F線(486.13nm)の屈折率:nF、g線(435.83nm)の屈折率:ngにより、
θgd=(ng-nd)/(nF-nc)
で定義される。
「基準線」は、部分分散:θgdとアッベ数:νdとを直交2軸とする座標平面(この座標平面上における各点は、座標:(θgd,νd)により定まる。)上において、基準硝材:K7の座標点:K7(θgd,νd)と基準硝材:F2の座標点F2(θgd,νd)を結ぶ直線として定義される。
上記「部分分散偏差:δθgd」が正であることは、硝材の部分分散:θgdの上記座標平面上の座標点が「基準線よりも、部分分散:θgdが増大する側の領域」に位置することを意味する。
このような「部分分散偏差:δθgdが正」である硝材は「低分散」であり、正レンズに用いることにより、軸上色収差の良好な補正を可能とするとともに、部分分散偏差が正であることにより「軸上色収差の2次スペクトル」の良好な補正も可能である。また、このような硝材は研磨剤や洗浄用薬剤等に対する耐性に優れ、前述の「やけ」を生じにくいが、反面、屈折率の面からすると正レンズに頻用される「ランタンクラウン系やタンタルクラウン系の材料」の持つ高屈折率に及ばない。
このため、正レンズに「部分分散偏差:δθgdが正である硝材」を用いると、ペッツバール和(=Σ(1/nf))における屈折率:nが小さくなり、ペッツバール和を大きくする方向に作用するので、カラー画像読取レンズの「像面の平坦化(像面湾曲の補正)」の面からすると不利になるが、この点は、他の正レンズとして屈折率の高い前記「ランタンクラウン系やタンタルクラウン系の材料」を用いることで解消可能である。
請求項1記載のカラー画像読取レンズは、3枚の正レンズのうち少なくとも2枚に、部分分散偏差:δθgdが正であるものを用いることができる。この場合、3枚の正レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凸)、2枚の負レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凹)が、条件:
(1) −0.011 < δθgd(凸)−δθgd(凹) < −0.005
を満足し、且つ、第4レンズの少なくとも1面に非球面を有することが好ましい(請求項2)。
この場合のように、3枚の正レンズ中に「部分分散偏差:δθgdが正であるもの」を2枚以上を用いると、軸上色収差やその2次スペクトルの補正は「より良好」に行うことができるが、ペッツバール和が増大するので、像面湾曲の補正の面では不利になる。このように、ペッツバール和の増大に伴う「像面湾曲の劣化」は非球面の採用により補償することができる。非球面を、像面に最も近い第4群に採用することで像面湾曲を容易且つ確実に補正することができる。
条件(1)の上限を超えると、「軸上の色収差を補正している2波長」の間の波長領域で2次スペクトルが負で大きくなり易く、逆に下限を超えると、上記2波長の外側の波長領域で2次スペクトルが補正不足となり正で大きくなり易い。
条件(1)は、正レンズと負レンズとの材料選択を適切に行うことを意味し、2枚以上の正レンズに「部分分散偏差:δθgdが正であるもの」を用いた場合に、3枚の正レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凸)よりも「2枚の負レンズの正の部分分散偏差の平均値:δθgd(凹)」の方が0.005より大となるように2枚の負レンズの材料を選択することを意味する。負レンズのこのような材料としては前述の「低屈折率で高分散の重フリント系の材料(部分分散偏差が正)」を用いることができる。
上記請求項2記載のカラー画像読取レンズにおいて、3枚の正レンズの材料の「部分分散偏差:δθgd」を正とすることにより、軸上色収差とその2次スペクトルをより良好に補正できる。この場合、3枚の正レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凸)、2枚の負レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凹)は、上記の条件(1)よりも「より狭い」条件:
(1A) −0.011 < δθgd(凸)−δθgd(凹) < −0.007
を満足することが好ましい(請求項3)。
条件(1A)の上限を超えると、負レンズによる部分分散偏差の補償が不十分となって「軸上の色収差を補正している2波長の間の波長領域」で2次スペクトルが負で大きくなりすぎ、逆に下限を超えると、負レンズによる部分分散偏差の補償が過大となって、上記2波長の外側の波長領域で2次スペクトルが補正不足となり正で大きくなってしまう。
上記請求項1〜3の任意の1に記載のカラー画像読取レンズは、全系のe線に対する合成焦点距離:f、第1群のe線に対する焦点距離:f1、第2群と第3群のe線に対する合成焦点距離:f23が、条件:
(2) 0.77<f1/f<1.28
(3) −0.55<f23/f<−0.45
を満足することが好ましい(請求項4)。
上記請求項1〜4の任意の1に記載のカラー画像読取レンズは、全系のe線に対する合成焦点距離:f、絞りから第4レンズまでの光軸上の距離:d6が、条件:
(4) 0.05<d6/f<0.09
を満足することが好ましい(請求項5)。
条件(2)、(3)を満足することにより、収差のより良好な補正が可能となる。
即ち、条件(2)は「第1群のパワーを規定」するものであり、上限を超えると第1群のパワーが弱すぎ、性能確保のためにレンズ全体を大きくせざるを得ず、コンパクト化、低コスト化を実現し難くなる。また、条件(2)の下限を超えると、第1群のパワーが過剰に強くなり、カラー画像読取レンズのコンパクト化には有利であっても、コマフレアが大きくなり、特に低空間周波数でコントラストが低下し易い。
条件(3)は「負のパワーを有する第2、第3群の合成パワーを規定」するものであり、上限を超えると、球面収差・像面湾曲ともに補正過剰となって周辺でのコマ収差が劣化しやすい。逆に条件(3)の下限を超えると、球面収差・像面湾曲ともに補正不足となり易く、中間画角での非点収差が増大して中間画角でのコマ収差が劣化しやすく、全面にわたって良好な結像性能を実現することが難しくなる。
上記条件(4)は「非球面を有する第4レンズと絞りとの間隔を規定」するもので、上限を超えると、第4レンズが絞りから離れることにより「第4レンズのレンズ径」が増大して第4レンズが大型化し、非球面の形成が難しくなり、第4レンズの材料コスト・非球面形成の加工コストが増大しやすい。逆に、条件(4)の下限を超えると、第4レンズが絞りに近づき、第4レンズに入射する軸外光束の角度が急になるとともに、軸上光束と軸外光束が第4レンズのレンズ面において分離されないため、コマフレアや像面湾曲の増大を招来しやすく、高性能の実現が難しくなる。
上記請求項1〜5の任意の1に記載のカラー画像読取レンズにおいて、第2レンズと第3レンズの接合後の第2群を「物体側に凸面を向けて配置したメニスカス形状」とし、第4レンズを「像面に凸面を向けて配置したメニスカス形状」とすることが好ましい(請求項6)。このように、絞りに近接したレンズ(第2群と第3群)をメニスカス形状とすることで「第2群と第3群の間に配置した絞りに対し、出来る限り光線がコンセントリックに入射する」ようにすることで、球面収差や像面湾曲を小さく抑えることが容易となる。
上記請求項6記載のカラー画像読取レンズにおいて、第1レンズは「物体側に凸面を向けて配置したメニスカス形状」、第5レンズは「像面に凸面を向けて配置したメニスカス形状」であることが好ましい(請求項7)。
請求項7のレンズ構成では「全てのレンズがメニスカス形状」となり、第2群と第3群の間に配置した「絞り」に対し、全てのレンズで光線が「できる限りコンセントリックに入射」するようでき、絞りに対しての対称性を保ち、球面収差や歪曲収差、および倍率の色収差を小さく抑えることが可能となる。
上記請求項6または7記載のカラー画像読取レンズにおける第4レンズ(像面に凸面を向けて配置したメニスカス形状)における非球面形状は「周辺部に行くに従い、負のパワーが強くなる形状」とすることが好ましい(請求項8)。
この発明のカラー画像読取レンズでは、軸上色収差の2次スペクトルを補正するため、1枚以上の正レンズに「部分分散偏差:δθgdが正の材料」を使用している。前述の如く、現在量産されている光学ガラスにおいて「低分散で部分分散偏差が正の材料」の屈折率は一般的に小さく、このためこのような材料を用いた場合、ペッツバール和が大きくなる傾向にあり、像面湾曲補正には不利となる。このような不利を回避するには、負レンズである第4レンズに少なくとも1面採用する非球面を「光軸近傍に対して周辺に行くに従い負のパワーが強くなる形状」とするのがよい。
具体的には、メニスカス形状の第4レンズの第1面(物体側面)に非球面を採用する場合には、第1面は負のパワーを有するため「周辺に行くに従い、曲率半径が小さくなる形状」とし、第2面(像側面)に非球面を採用する場合には、第2面が正のパワーを有しているため「周辺に行くに従い曲率半径が緩くなる形状」とする。このような形状とすることで、像面湾曲を良好に補正可能とすることが出来る。
請求項1〜8の任意の1に記載のカラー画像読取レンズにおいて、5枚のレンズを全てガラスレンズとし、これらレンズのガラス材料が鉛、砒素などの有害物質を含有していないことが好ましい(請求項9)。
このように、全てのレンズを「化学的に安定で、鉛や砒素等の有害物質を含まない光学ガラス」で構成することにより、材料のリサイクル化が可能で、加工時の廃液による水質汚染が無く、更に、従来6枚のレンズ構成を5枚のレンズに構成枚数を低減することで、省資源化や加工時に発生するCO2等を低減でき、地球環境を考慮した、小型で低コストなカラー画像読取レンズとすることが出来る。
この発明の「カラー画像読取レンズユニット」は、上記請求項1〜9の任意の1に記載の原稿読取レンズを「鏡筒に組付け一体化」してなる(請求項10)。
この発明の原稿読取装置は、原稿上のカラー画像をフルカラーで読取る装置であって、原稿支持手段と、照明手段と、原稿読取レンズと、色分解手段と、撮像手段とを有する。
「原稿支持手段」は、カラー画像を読取るべき原稿を支持する手段である。
「照明手段」は、原稿支持手段に支持された原稿を照明する手段である。
「原稿読取レンズ」は、照明された原稿の像を結像させる。
「色分解手段」は、原稿読取レンズの結像光路上に配置されて色分解を行う。
[撮像手段]は、原稿読取レンズにより結像された原稿の像(上記色分解手段により色分解されている)を受光して電気信号に変換する。
そして、原稿読取レンズとして請求項1〜9の任意の1に記載のカラー画像読取レンズが用いられる(請求項11)。
この請求項11記載の原稿読取装置において、原稿読取装置が「原稿を平面的に定置するコンタクトガラス」で、照明手段が「コンタクトガラスに載置された原稿をスリット状に照明し、スリット状の照明部に交わる方向へ原稿を走査する手段」を有し、撮像手段が「ラインセンサ」であることができる(請求項12)。
請求項12記載の原稿読取装置では「コンタクトガラスに平面的に定置された原稿が照明手段により照明走査される」が、請求項11記載の原稿読取装置は「照明装置と原稿読取レンズとラインセンサとの位置関係を固定し、読取るべき原稿をラインセンサに共役な位置におかれたコンタクトガラス上においてスリット状に照明しつつ、原稿をスリット状の照明位置に交わる方向へ移動させて原稿の照明走査を行う」ように構成してもよい。この場合のコンタクトガラスは「細幅のもので原稿を照明するのに必要な幅」を有していればよい。
請求項11記載の原稿読取装置はまた「読取るべき原稿を原稿ガラス上に平面的に定置して原稿全面を所定の照度分布で照明し、原稿全面の縮小画像を原稿読取レンズによりエリアセンサの受光面上に結像させて原稿の全面を同時に読取る」ように構成することも可能である。また、色分解手段として、原稿の照明光を赤・緑・青の順に高速で切り替えるようにして行うものを用いることもできる。
この発明の画像形成装置は「画像信号に対応する画像を書込んで画像を形成する装置」であって、原稿画像をフルカラーで読取って画像信号化する手段として、請求項11または12記載の画像形成装置を有することを特徴とする(請求項13)。この画像形成装置において、画像信号の書込みは、インクジェット方式やインクリボン方式、感熱方式等、公知の種々の方法で行うことができるが、「画像信号に対応する画像の書込みを、光書込みにより行う」ことができる(請求項14)。この場合、光書込みによる書込み、銀塩フィルム等に対して行ってもよいが、「光導電性の感光体に光書込みを行い、形成すべき画像に対応する静電潜像を形成する」こともできる(請求項15)。
以上説明したように、この発明によれば、従来から知られた6枚構成のガウスタイプのカラー画像読取レンズよりも枚数の少ない4群5枚構成でありながら、各実施例に示すように、F/NO:4.4〜5.0程度と明るく、開口効率が周辺部まで100%に近く、像面湾曲が良好に補正され、コマフレアも小さく高空間周波数領域で軸上近傍から最周辺まで高いコントラストを有し、軸上色収差が良好に補正されるとともに軸上色収差の2次スペクトルが小さく抑えられて赤、緑、青の各色光の「結像位置の差」が小さく、フルカラー画像の読取りに適し、小型で低コストなカラー画像読取レンズを実現できる。
そして、このようなカラー画像読取レンズを用いた画像読取装置は原稿のカラー画像を良好に読取ることができ、このような画像読取装置を用いる画像形成装置は、良好に読取ったカラー画像情報に基づき良好な画像形成を実現できる。
また、請求項9記載の発明のカラー画像読取レンズは、レンズ硝材のリサイクルが可能で加工時の廃液による水質汚染がない。
図13は「原稿読取装置」の実施の1形態を要部のみ示している。
図13において、読取られるべき原稿2は、原稿支持手段としてのコンタクトガラス1上に平面的に定置され、コンタクトガラス1の下部に配置された図示されない照明光学系により「図面に直交する方向に長いスリット状部分」が照明される。
原稿1の照明された部分からの反射光は、第1走行体3に設けられた第1ミラー3Aにより反射された後、第2走行体4に設けられた第2ミラー4A、第2ミラー4Bにより順次反射され、原稿読取レンズユニット5の鏡筒に組付けられた原稿読取レンズを透過し、撮像手段としてのラインセンセ6の受光部上に原稿の縮小像として結像する。
「原稿読取レンズ」としては、請求項1〜9の任意の1に記載のもの、具体的には、例えば後述の実施例1〜6の何れかの原稿読取レンズが使用される。
第1走行体3、第2走行体4は、図示されない駆動手段により、それぞれ矢印方向(図の右方)へ走行させられる。第1走行体3の走行速度は「V」、第2走行体4の走行速度は「V/2」である。この走行により、第1走行体3、第2走行体4は、それぞれ破線で示す位置まで変位する。
図示されない照明光学系は第1走行体3と一体的に移動し、コンタクトガラス1上の原稿2の全体を「照明走査」する。第1、第2走行体の移動速度比は「V:V/2」であるので、照明走査される原稿部分から原稿読取レンズに至る光路長は不変に保たれる。
ラインセンサ6は「色分解手段として赤、緑、青のフィルタを持った受光素子を、1チップに3列に配列させた所謂3ラインCCD(3ラインのラインセンサ)」であり、原稿2の照明走査に伴い、原稿画像を画像信号化する。このようにして原稿2の読取が実行され、原稿2のカラー画像は、赤、緑、青の3原色に色分解して読取られる。
即ち、図13に示す原稿読取装置は、原稿上のカラー画像をフルカラーで読取る装置であって、原稿2を支持する原稿支持手段1と、この原稿支持手段1に支持された原稿2を照明する照明手段(図示されない照明光学系と、第1、第2走行体3、4と、これら走行体に保持された第1〜第3ミラー3A、4A、4Bと、上記走行体を走行させる図示されない駆動手段により構成される。)と、照明された原稿2の像を結像させる原稿読取レンズ(原稿読取レンズユニット5の鏡筒に組付けられている。)と、原稿読取レンズユニット5の結像光路中に設けられた「色分解手段(前記3ラインCCDに設けられた赤、緑、青のフィルタ)」と、上記原稿読取レンズにより結像された原稿の像を受光して電気信号に変換する撮像手段6とを有し、原稿読取レンズとして、請求項1〜9の任意の1に記載の原稿読取レンズを用いたもの(請求項11)である。
また、「原稿支持手段」が、原稿2を平面的に定置するコンタクトガラス1であり、照明手段が、コンタクトガラス1に載置された原稿2をスリット状に照明し、スリット状の照明部に交わる方向へ原稿を走査する手段を有し、「撮像手段」がラインセンサ6である(請求項10)。
原稿読取装置の他の形態として「コンタクトガラス上の原稿をスリット状に照明する照明手段と、ラインセンサと、原稿の非照明部からラインセンサに至る結像光路を形成する複数のミラーと、上記結像光路上に配置される原稿読取レンズと」を相互に一体化した読取ユニットを、駆動手段により原稿に相対的に走行させることにより原稿を読取走査するようにした形態のものとすることもできる。
また、原稿読取レンズは、原稿送り装置(所謂ADF)内に配置して、原稿の両面読取時の「原稿裏面読取用」としても使用可能である。
「色分解」は、上記とは別に、原稿読取レンズとラインセンサ(CCD)との間に色分解プリズムやフィルタを選択的に挿入し、R(赤)、G(緑)、B(青)に色分解する方法や、「R、G、Bの光源を順次点灯させ原稿を照明する方法」を用いることができる。
図14は、画像形成装置の実施の1形態を示す。
この画像形成装置は、装置上部に位置する原稿読取装置200と、その下位に位置する「画像形成部」とを有する。原稿読取装置200の部分は、図13に即して説明したのと同様のものであり、各部には図13と同じ符号を付してある。
画像読取装置200における3ラインのラインセンサ(撮像手段)6から出力される画像信号は信号処理部120に送られ、信号処理部120において処理されて「書込み用の信号(イエロー・マゼンタ・シアン・黒の各色を書込むための信号)」に変換される。
画像形成部は、「潜像担持体」として円筒状に形成された光導電性の感光体110を有し、その周囲に、帯電手段としての帯電ローラ111、リボルバ式の現像装置113、転写ベルト114、クリーニング装置115が配設されている。帯電手段としては帯電ローラ111に代えて「コロナチャージャ」を用いることもできる。
信号処理部120から書込み用の信号を受けて光走査により感光体110に書込みを行う光走査装置117は、帯電ローラ111と現像装置113との間において感光体110の光走査を行うようになっている。
符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号120は給紙コロ、符号121はトレイ、符号Sは「記録媒体」としての転写紙を示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体110が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ111により均一帯電され、光走査装置117のレーザビームの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。
「画像の書込み」は、感光体110の回転に従い、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像、黒画像の順に行われ、形成された静電潜像はリボルバ式の現像装置113の各現像ユニットY(イエロートナーによる現像を行う)、M(マゼンタトナーによる現像を行う)、C(シアントナーによる現像を行う)、K(黒トナーによる現像を行う)により順次反転現像されてポジ画像として可視化され、得られた各色トナー画像は、転写ベルト114上に、転写電圧印加ローラ114Aにより順次転写され、上記各色トナー画像が転写ベルト114上で重ね合わせられてカラー画像となる。
転写紙Sを収納したカセット118は、画像形成装置本体に脱着可能であり、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙Sの最上位の1枚が給紙コロ120により給紙され、給紙された転写紙Sはその先端部をレジストローラ対119に捕えられる。
レジストローラ対119は、転写ベルト114上のトナーによるカラー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて転写紙Sを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Sは、転写部においてカラー画像と重ね合わせられ、転写電圧印加ローラ114Bの作用によりカラー画像を静電転写される。
カラー画像を転写された転写紙Sは定着装置116へ送られ、定着装置116においてカラー画像を定着され、図示されないガイド手段による搬送路を通り、図示されない排紙ローラ対によりトレイ121上に排出される。各色トナー画像が転写されるたびに、感光体110の表面はクリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
即ち、図14に実施の形態を示した画像形成装置は、画像信号に対応する画像を書込んで画像を形成する画像形成装置であって、原稿画像を画像信号化する手段として、請求項1〜9の任意の1に記載の画像形成装置200を有する(請求項13)。また、画像信号に対応する画像の書込みを光書込みにより行い(請求項14)、光書込みにより、光導電性の感光体110に、形成すべき画像に対応する静電潜像を形成する(請求項15)。
以下、カラー画像読取レンズの具体的な実施例を6例挙げる。
各実施例における記号の意味は下記の通りである。
f :全系のe線に対する合成焦点距離
FNo :Fナンバ
m :縮率
ω :半画角(度)
Y :物体高
ri(i=1〜11) :物体側から数えてi番目の面(絞りの面を含む)の曲率半径
di(i=1〜10) :物体側から数えてi番目の面間隔
nj(j=1〜5) :物体側から数えてj番目のレンズの材料の屈折率
νj(j=1〜5) :物体側から数えてj番目のレンズの材料のアッベ数
rc1 :コンタクトガラスの物体側の曲率半径
rc2 :コンタクトガラスの像側の曲率半径
rc3 :CCD(ラインセンサ)のカバーガラスの物体側の曲率半径
rc4 :CCDのカバーガラスの像側の曲率半径
dc1 :コンタクトガラスの肉厚
dc3 :CCDのカバーガラスの肉厚
nc1 :CCDのカバーガラスの屈折率
nc3 :コンタクトガラスの屈折率
νc1 :コンタクトガラスのアッベ数
νc3 :CCDのカバーガラスのアッベ数
nd :d線(587.56nm)の屈折率
ne :e線(546.07nm)の屈折率
ng :g線(435.83nm)の屈折率
nF :F線(486.13nm)の屈折率
nC :C線(656.27nm)の屈折率
δθgdj(j=1〜5):物体側から数えてj番目のレンズの材料の部分分散偏差
δθgd(凸) :正の屈折力を有するレンズの部分分散偏差の平均
δθgd(凹) :負の屈折力を有するレンズの部分分散偏差の平均 。
非球面は下式で表す。
X=(1/R)Y/[1+√(1−(1+K)(Y/R))]
A4×Y+A6×Y+A8×Y+A10×Y10
ここに、
Y:光軸からの高さ
X:光軸からの高さ:Yにおける非球面の、非球面頂点における接平面からの距離
R:非球面の近軸曲率半径
K:円錐乗数
A4,A6,A8,A10:非球面係数
データの表記において「E-XY」は「10−XY」を意味する。
実施例1〜6とも、カラー画像読取レンズの物体側から数えて第6番目の面が「絞り」の面である。
f=84.285 、F=4.95 、m=0.23622 、Y=152.4 、ω=19.1゜
実施例1のデータを表1に示す。材料名の欄における括弧内は生産者名で「O」とあるのは「OHARA」、「H」とあるの「HOYA」である。
Figure 2005134486
「非球面係数」を表2に示す。
Figure 2005134486
各レンズの部分分散偏差:δθgfi(i=1〜5)と条件(1)のパラメータの値を表3に示す。
Figure 2005134486
図1は、実施例1のレンズ構成を示す図である。
図2は、実施例1に関する収差図である。収差図においてeはe線(546.07nm)、gはg線(436.83nm)、cはc線(656.27nm)、FはF線(486.13nm)を示す。球面収差の図において波線は正弦条件を表し、非点収差の図で実線はサジタル光線、点線はメリディオナル光線を表す。以下の実施例2〜6においても同様である。
f=90.289 、F=4.68 、m=0.23622 、Y=152.4 、ω=17.9゜
実施例2のデータを実施例1に倣って表4に示す。
Figure 2005134486
「非球面係数」を表5に示す。
Figure 2005134486
各レンズの部分分散偏差:δθgfi(i=1〜5)と条件(1)のパラメータの値を表6に示す。
Figure 2005134486
図3は、実施例2のレンズ構成を示す図である。
図4は、実施例2に関する収差図である。
f=70.530 、F=4.50 、m=0.16535 、Y=152.4 、ω=17.0゜
実施例3のデータを実施例1に倣って表7に示す。
Figure 2005134486
「非球面係数」を表8に示す。
Figure 2005134486
各レンズの部分分散偏差:δθgfi(i=1〜5)と条件(1)のパラメータの値を表9に示す。
Figure 2005134486
図5は、実施例3のレンズ構成を示す図である。
図6は、実施例3に関する収差図である。
f=44.766 、F=4.49 、m=0.11102 、Y=152.4 、ω=18.8゜
実施例4のデータを実施例1に倣って表10に示す。
Figure 2005134486
「非球面係数」を表11に示す。
Figure 2005134486
各レンズの部分分散偏差:δθgfi(i=1〜5)と条件(1)のパラメータの値を表12に示す。
Figure 2005134486
図7は、実施例4のレンズ構成を示す図である。
図8は、実施例4に関する収差図である。
f=45.466 、F=4.50 、m=0.11102 、Y=152.4 、ω=18.5゜
実施例5のデータを実施例1に倣って表13に示す。
Figure 2005134486
「非球面係数」を表14に示す。
Figure 2005134486
各レンズの部分分散偏差:δθgfi(i=1〜5)と条件(1)のパラメータの値を表15に示す。
Figure 2005134486
図9は、実施例5のレンズ構成を示す図である。
図10は、実施例5に関する収差図である。
f=45.321 、F=4.49 、m=0.11102 、Y=152.4 、ω=18.6゜
実施例6のデータを実施例1に倣って表16に示す。
Figure 2005134486
「非球面係数」を表17に示す。
Figure 2005134486
各レンズの部分分散偏差:δθgfi(i=1〜5)と条件(1)のパラメータの値を表18に示す。
Figure 2005134486
図11は、実施例6のレンズ構成を示す図である。
図12は、実施例6に関する収差図である。
上記実施例1〜6における条件(2)〜(4)における、全系のe線に対する合成焦点距離:f、第1群のe線に対する焦点距離:f1、第2群と第3群のe線に対する合成焦点距離:f23、絞りから第4レンズまでの光軸上の距離:d6、おとび各パラメータの値を表19に示す。
Figure 2005134486
実施例1のレンズ構成を示す図である。 実施例1に関する収差図である。 実施例2のレンズ構成を示す図である。 実施例2に関する収差図である。 実施例3のレンズ構成を示す図である。 実施例3に関する収差図である。 実施例4のレンズ構成を示す図である。 実施例4に関する収差図である。 実施例5のレンズ構成を示す図である。 実施例5に関する収差図である。 実施例6のレンズ構成を示す図である。 実施例6に関する収差図である。 原稿読取装置の実施の1形態を説明するための図である。 画像形成装置の実施の1形態を説明するための図である。
符号の説明
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
S 絞り

Claims (15)

  1. 物体側から、正の第1レンズからなる第1群、正の第2レンズと負の第3レンズが接合されて負の屈折力を有する第2群、負の第4レンズからなる第3群、正の第5レンズからなる第4群が上記順序に配置され、上記第2群と第3群の間に絞りを有する、正レンズ3枚、負レンズ2枚による4群5枚構成のカラー画像読取レンズにおいて、
    上記正レンズを低分散の硝材で構成し、上記負レンズを高分散の硝材で構成し、
    d線(587.56nm)の屈折率:nd、c線(656.27nm)の屈折率:nc、F線(486.13nm)の屈折率:nF、g線(435.83nm)の屈折率:ngにより、
    θgd=(ng-nd)/(nF-nc)
    で部分分散:θgdを定義し、
    この部分分散:θgdとアッベ数:νdとを直交2軸とする座標平面上において、基準硝材:K7の座標点:K7(θgd,νd)と基準硝材:F2の座標点:F2(θgd,νd)を結ぶ直線を基準線として、
    1枚以上の正レンズにおいて、その材料の部分分散:θgdの上記基準線からの偏差である部分分散偏差:δθgdが正であることを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  2. 請求項1記載のカラー画像読取レンズにおいて、
    正レンズの少なくとも2枚において、部分分散偏差:δθgdが正であり、
    3枚の正レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凸)、2枚の負レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凹)が、条件:
    (1) −0.011 < δθgd(凸)−δθgd(凹) < −0.005
    を満足し、且つ、第4レンズの少なくとも1面に非球面を有することを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  3. 請求項2記載のカラー画像読取レンズにおいて、
    3枚の正レンズの材料の部分分散偏差:δθgdが正であり、
    3枚の正レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凸)、2枚の負レンズの部分分散偏差の平均値:δθgd(凹)が、条件:
    (1A) −0.011 < δθgd(凸)−δθgd(凹) < −0.007
    を満足することを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載のカラー画像読取レンズにおいて、
    全系のe線に対する合成焦点距離:f、第1群のe線に対する焦点距離:f1、第2群と第3群のe線に対する合成焦点距離:f23が、条件:
    (2) 0.77<f1/f<1.28
    (3) −0.55<f23/f<−0.45
    を満足することを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載のカラー画像読取レンズにおいて、
    全系のe線に対する合成焦点距離:f、絞りから第4レンズまでの光軸上の距離:d6が、条件:
    (4) 0.05<d6/f<0.09
    を満足することを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載のカラー画像読取レンズにおいて、
    第2レンズと第3レンズの接合後の第2群は、物体側に凸面を向けて配置したメニスカス形状であり、
    第4レンズは、像面に凸面を向けて配置したメニスカス形状であることを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  7. 請求項6記載のカラー画像読取レンズにおいて、
    第1レンズは物体側に凸面を向けて配置したメニスカス形状であり、
    第5レンズは、像面に凸面を向けて配置したメニスカス形状であることを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  8. 請求項6または7記載のカラー画像読取レンズにおいて、
    第4レンズの非球面形状が、周辺部に行くに従い、負のパワーが強くなる形状であることを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載のカラー画像読取レンズにおいて、
    5枚のレンズが全てガラスレンズであり、これらガラスレンズのガラス材料は鉛、砒素等の有害物質を含有していないことを特徴とするカラー画像読取レンズ。
  10. 請求項1〜9の任意の1に記載の原稿読取レンズを、鏡筒に組付け一体化してなるカラー画像読取レンズユニット。
  11. 原稿上のカラー画像をフルカラーで読取る装置であって、
    原稿を支持する原稿支持手段と、
    この原稿支持手段に支持された原稿を照明する照明手段と、
    照明された原稿の像を結像させる原稿読取レンズと、
    この原稿読取レンズの結像光路上に配置された色分解手段と、
    上記原稿読取レンズにより結像された原稿の像を受光して電気信号に変換する撮像手段とを有し、
    上記原稿読取レンズとして、請求項1〜9の任意の1に記載のカラー画像読取レンズを用いたことを特徴とする原稿読取装置。
  12. 請求項11記載の原稿読取装置において、
    原稿支持手段が、原稿を平面的に定置するコンタクトガラスであり、
    照明手段が、コンタクトガラスに載置された原稿をスリット状に照明し、スリット状の照明部に交わる方向へ原稿を走査する手段を有し、
    撮像手段がラインセンサであることを特徴とする画像読取装置。
  13. 画像信号に対応する画像を書込んで画像を形成する画像形成装置であって、
    原稿画像をフルカラーで読取って画像信号化する手段として、請求項11または12記載の画像読取装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13記載の画像形成装置において、
    画像信号に対応する画像の書込みを、光書込みにより行うことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14記載の画像形成装置において、
    光書込みにより、光導電性の感光体に、形成すべき画像に対応する静電潜像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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