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JP2005125772A - 画像形成装置及び方法 - Google Patents

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JP2005125772A
JP2005125772A JP2004286024A JP2004286024A JP2005125772A JP 2005125772 A JP2005125772 A JP 2005125772A JP 2004286024 A JP2004286024 A JP 2004286024A JP 2004286024 A JP2004286024 A JP 2004286024A JP 2005125772 A JP2005125772 A JP 2005125772A
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Kanji Nagashima
完司 永島
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Abstract

【課題】高画質の画像記録を実現しつつ、記録ヘッド数を減らすことで、信頼性向上、装置規模の小型化、コスト削減等を実現可能な画像形成装置及び方法を提供する。
【解決手段】薄シアン(LC),薄マゼンタ(LM)のインクで高濃度インクの代用をし、これら薄インクとイエロー(Y)及び必要に応じてブラック(Bk)の各インクに対応したヘッド構成(12Bk,12LC,12LM,12Y)とする。かかるヘッド構成のインクジェット記録装置において、各色のインクは、それぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行う場合、各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズによって重なり率100%で記録を行う場合、又は、各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズ分布によって重なり率100%で記録する場合の記録媒体上のインク明度又は粒状視認性が色間で略同等であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は画像形成装置及び方法に係り、特に複数色のインクを使用してカラー画像を形成するインクジェット記録装置に好適な記録ヘッド部の構造及びその記録制御技術に関する。
インクジェットプリンタは、カラー画像を印画する場合、少なくともシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のインクを用い、更に、ブラック(Bk )、淡色のシアン(LC)、淡色のマゼンタ(LM)、濃色のイエロー(DY)、特別色(SPC)等を使って画像を形成する。
一般に、高画質(写真レベルの画質)のプリント出力に対応したプリンタでは、印画したドットの粒状間が目立つのを避けるために、上記淡色のシアン(LC)、淡色のマゼンタ(LM)を加えた6色以上のインクを使っている例が多い。この種のインクジェッドプリンタは、通常、どの色についてもヘッド上のノズル密度は同等に設定されている。なお、文書の印刷速度を重視してBk のノズル数のみが他の色よりも多く、かつ高密度に構成された例も知られているが、この場合もBk 以外の色については全て同じノズル密度に設定されている。つまり、一般的には、高画質を求めて色数を多くすると、それにつれてノズル数も増加することになる。
また、従来のインクジェットプリンタでは、印画時間を短縮するために、記録ヘッドのインク吐出時間間隔を短くする(吐出周波数を上げる)こと、及び、記録ヘッドのインク吐出ノズル数を増やすことが行われてきた。吐出周波数の高周波化は、吐出機構(ピエゾなどの加圧装置や加熱ヒータ)の応答周波数の上限を高めること、或いはインク吐出後に速やかにインクを再充填すること、などによって達成されてきている。また、吐出ノズルの多数化は、ヘッド加工・製造技術の向上、微細化、高密度化によって達成されてきており、安価なインクジェットプリンタでも総ノズル数が数千個という装置もある。
つまり、開発傾向としては、全体として、高画質と速度を求めて、色数とノズル数のかけ算でヘッド規模が大きくなっていく方向にある。
このような改良によって、印画時間の短縮化が図られる一方で次のような問題も出てきている。すなわち、上述したノズル数の増加は、装置コストの上昇もさることながら、総ノズル数の増加と、これら各ノズルにインクを供給するためのヘッド内流路の総延長距離が長くなることによってインク吐出不具合の発生可能性が高まるという問題がある。
これは、単純な故障確率が増すということに留まらず、インク流路内に気泡が詰まり、正常な吐出ができなくなる不具合や、ノズル付近でインク粘度が上昇し、吐出不能になるなど、インクジェット特有の不具合の可能性が高まることを意味する。
特に、インクジェットヘッドが往復走査して印画するシャトルスキャン型ではなく、印画画像幅以上の長さのヘッドを固定設置し、用紙をヘッド長さ方向と直交方向に搬送して印画するシングルパス型のインクジェットプリンタでは、インク1色当たりのノズル数が1万個を超える場合もあり、上述のような不具合発生の可能性が高まることは極めて重大な問題である。
また、当然ながら、シングルパス型のインクジェットで6色インクを用いるとヘッド全体が大変大きなものになってしまい、高コストになる。
このような不具合の発生問題に対し、画質向上という改良の方向には反するが、ノズル数を減らすことができれば、不具合の発生可能性を減らすことができる。
インクジェット記録装置における画質向上の技術に関連して、特許文献1には、色の顕色性に応じた解像度で各インクを記録する方法が提案されている。特許文献2には、同一色で濃度の異なるインクを吐出する記録ヘッドを備えた装置において、高濃度のインクの不吐出時に低濃度インクで代用記録する技術が開示されている。
また、特許文献3においては、明度が高いインク又は粒状の視認性が低いインクを高濃度化し、その記録量を低減する補正を行うことで、インク量を抑制する技術が開示されており、その対象インクはイエロー(Y)であるとする記載がある。
特開平9−286125号公報 特開平10−211692号公報 特開平10−44475号公報
特許文献1は、『インクごとに顕色性に応じた解像度で記録する』という記述からも明らかなように、その目的は必要最小限の解像度にし、プリンタへ送られる情報量を減らすものである。その上で、希釈インクを複数滴重ねて打滴するか、又は複数のインクドットで1つの画素を記録するようになっている。
しかしながら、この異なる解像度で打滴するという点は、画像処理、ドット配置を決定する上で非常に煩雑である。また、単に複数滴打つだけでは、紙側のインク受容量の限界があり、高画質を求める上では現実的ではない。
また、特許文献2に開示の技術は、高濃度インクが不吐出になった場合に低濃度インクで代用記録するという異常時における緊急用の対応が目的であり、詰まるところ、濃いインクが無くなったら薄いインクを複数回打つ、又は大きな滴を打つということであるから、特許文献1の開示内容と類似している。
特許文献3はYインクを他の色よりも濃くし、Yインクの使用量を少なくする方向に制御して総インク量を抑制することが目的であり、その上で各インクの濃度の関係を規定している。したがって、色数(ノズル数)を減らすという点では、特に有益な情報は開示されていない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、写真並みの高画質の画像記録を実現しつつ、色材の種類数を減らすことで、信頼性を向上し、装置規模の小型化、総合的なコスト削減を実現することができる画像形成装置及び方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1記載の発明は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材はイエローよりも低濃度の色材であり、記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、単位面積当たりに記録されたドットが覆う面積の合計値c、単位面積当たりに記録されたドットの総面積Ds 、単位面積Sとし、記録率=(r/Nmax )×100(%)、被覆率=(c/S)×100(%)、重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)=(Ds /c )×100(%)とするとき、これら3色の色材は、それぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行う第1の条件、前記記録媒体上の評価対象面積に対して各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズによって重なり率100%で記録を行う第2の条件、前記記録媒体上の評価対象面積に対して各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズ分布によって重なり率100%で記録する第3の条件のうち何れかの条件で前記記録媒体に記録を行った場合の記録媒体上のインク明度又は粒状視認性が色間で略同等であることを特徴とする。
本発明によれば、シアン、マゼンタの少なくとも一方について、低濃度の色材によって同色系の高濃度色材の代用が可能となり、高画質の画像記録を実現しつつ、色材の種類数を削減することができる。これにより、従来の高濃度色材に対応した記録素子が不要となり、ヘッド数の削減、ひいては装置全体の小型化、低コスト化、色材やエネルギーの消費量の低減、記録不具合の発生率の低減を実現することができる。
なお、「色材」は、色をつける材料、着色材を意味し、染料、顔料及びそれを含む塗料、インク、カラー写真用色素、発色層内の発色物質など各種の態様を含む。
請求項2記載の発明は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材はイエローよりも低濃度の色材であり、記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、記録率=(r/Nmax )×100(%)とするとき、これら3色の色材は、それぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行った場合の前記低濃度の色材に係る色の前記記録媒体上の反射濃度がイエローによる記録の反射濃度の1/n(ただし、nは2以上の数)以下であることを特徴とする。
ここでいう「反射濃度」は、通常用いられる三色濃度で定義し、分光感度として、ステータスAを用いる。この定義は、「ISO 5/3-1984 : Photography-Density Measurements-Part3 : Spectral conditions 」による。
使用される色材と記録媒体との組み合わせで実現される記録結果の濃度について、低濃度色材による記録の反射濃度がイエロー色材による記録の反射濃度の1/n以下である条件を満たすことにより、低濃度色材をn回重ね記録することによって、イエロー相当の濃度を得ることができる。また、この場合、低濃度色材による記録の反射濃度がイエロー色材による記録の反射濃度の1/2である態様が最も好ましい。
請求項3記載の発明は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材はイエローよりも低濃度の色材であり、当該低濃度色材の透過濃度はイエロー色材の透過濃度の1/n(ただし、nは2以上の数)以下であることを特徴とする。
ここでいう「透過濃度」は、単位厚さ当たりの透過濃度で、通常用いられる三色濃度で定義し、分光感度として、ステータスAを用いるものとする。この定義は、「ISO 5/3-1984 : Photography-Density Measurements-Part3 : Spectral conditions 」による。
使用される色材の濃度について、低濃度色材の透過濃度をイエロー色材の透過濃度の1/n以下とするとにより、低濃度色材をn回重ね記録することによって、イエロー相当の濃度を得ることができる。また、この場合、低濃度色材の透過濃度をイエロー色材の透過濃度の1/2である態様が最も好ましい。
請求項4記載の発明は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材はイエローよりも低濃度の色材であり、記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、単位面積当たりに記録されたドットが覆う面積の合計値c、単位面積当たりに記録されたドットの総面積Ds 、単位面積Sとし、記録率=(r/Nmax )×100(%)、被覆率=(c/S)×100(%)、重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)=(Ds /c )×100(%)とするとき、これら3色の色材は、それぞれ単色で記録を行い、被覆率が略100%で記録率及び重なり率がそれぞれ略最小になるように各ドットを均一に分布させた場合において前記低濃度の色材による記録媒体上の記録濃度が反射濃度で0.9以下であり、イエローの色材による記録媒体上の記録濃度が反射濃度で1.8以上であることを特徴とする。
使用される色材と記録媒体との組み合わせで実現される記録結果の絶対濃度について、低濃度色材による記録の反射濃度を0.9以下、イエロー色材による記録の反射濃度を1.8以上とすることにより、写真画質の高画質画像を得ることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1項記載の画像形成装置に係り、前記記録媒体上にシアンのドットを形成させる複数のシアン記録素子を有するシアン記録ヘッドと、前記記録媒体上にマゼンタのドットを形成させる複数のマゼンタ記録素子を有するマゼンタ記録ヘッドと、前記記録媒体上にイエローのドットを形成させる複数のイエロー記録素子を有するイエロー記録ヘッドと、前記シアン記録ヘッド及び前記マゼンタ記録ヘッドのうち前記低濃度の色材に対応した少なくとも一方の記録ヘッドによって、当該低濃度のドットを複数個重ねて記録することにより、同色高濃度の記録画素を形成するように記録制御を行う記録制御手段と、を備えたことを特徴とする。
かかる態様によれば、低濃度色材の重ね記録によって同色高濃度の色材の代用が可能であり、所要の濃度を得ることができる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像形成装置のより具体的な一態様を述べるものであり、前記記録制御手段は、前記低濃度の色材によるドットを記録媒体上の実質的に同一位置に複数回記録する制御機能を有していることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5記載の画像形成装置のより具体的な一態様を述べるものであり、前記記録制御手段は、前記低濃度の色材による複数のドットを記録媒体上で互いに1/2以上重なる位置に記録する制御機能を有していることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項5記載の画像形成装置のより具体的な一態様を述べるものであり、前記低濃度の色材はインクであり、該低濃度インクについて前記記録制御手段は、記録媒体上に先に打滴されたインクが記録媒体に吸収され終わる前に、若しくは記録媒体上で硬化し終える前に、次の同色インクを前記先に打滴されたインクの記録媒体上の液状範囲と接触する位置に打滴する制御機能を有していることを特徴とする。
先に打滴されたインクが記録媒体に吸収され終わる前に次のインクを打ち、インク同士を接触させることで二つのインクは互いに表面張力により引き寄せられる。これにより、時間をおいてから(先の打滴インクの吸収が終わってから)次のインクを打った場合と比べて、インクをより集中させて分布させることができる。
請求項9記載の発明は、請求項5乃至8の何れか1項記載の画像形成装置に係り、前記低濃度の色材に対応した少なくとも一方の記録ヘッドにおける記録素子の駆動周波数は、前記イエロー記録素子の駆動周波数の2倍以上であること特徴とする。
かかる態様により、低濃度色材による複数のドットを同一位置又は近い位置に記録することができる。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至9の何れか1項記載の画像形成装置に係り、前記色材として使用されるインクは、UV硬化型のインク、樹脂分散型のインク、顔料インクのうちの何れかであることを特徴とする。
低濃度インク(薄インク)によって複数のドットを重ねて記録する場合、記録媒体のインク吸収能力等を考慮して滲みが発生しないようにすることが必要である。UV硬化型のインク、樹脂分散型のインク又は顔料インクなどのインクは、液体量が多くても比較的滲み難いという特性を有しているため、本発明において好適である。
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10の何れか1項記載の画像記録装置に係り、シアン、マゼンタ、イエローの各ドットを形成させる複数の記録素子が記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたフルライン型の記録ヘッドを備えていることを特徴とする。
ページワイドの記録幅を有するフルライン型記録ヘッドを用いるシングルパス型の画像記録装置は、記録素子数(インクジェット記録装置の場合にはノズル数)が多いので、シャトルスキャン型に比べて、単位時間に印画できるプリント枚数が同じであれば、ヘッドの駆動周波数に余裕があるので、請求項9で述べたような高周波数化が容易である。
また、本発明は高密度の記録ヘッド、特に、多数の記録素子が配列された長尺のフルライン型記録ヘッドに適用することにより、総記録素子数を大幅に低減することができ、非常に効果的である。
「フルライン型の記録ヘッド」は、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対移動方向)と直交する方向に沿って配置されるが、相対移動方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿って記録ヘッドを配置する態様もあり得る。また、記録ヘッドにおける記録素子の配列形態は、1列のライン状配列に限定されず、複数列からなるマトリックス配列でもよい。更には、記録媒体の全幅に対応する長さに満たない記録素子列を有する短尺記録ヘッドユニットを複数個組み合わせることによって、これらユニット全体として記録媒体の全幅に対応する記録素子列を構成する形態もあり得る。
「記録媒体」は、記録ヘッドの作用によって画像の記録を受ける媒体(印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、インクジェット記録装置によって配線パターン等が形成されるプリント基板、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。なお、本明細書において「印字」という用語は、文字を含む広い意味での画像を形成する概念を表すものとする。
記録媒体と記録ヘッドを相対的に移動させる移動手段(搬送手段)は、停止した(固定された)記録ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対して記録ヘッドを移動させる態様、或いは、記録ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。
請求項12〜15記載の発明は、前記目的を達成するための方法発明を提供する。すなわち、請求項12記載の発明は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材にイエローよりも低濃度の色材を用い、記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、単位面積当たりに記録されたドットが覆う面積の合計値c、単位面積当たりに記録されたドットの総面積Ds 、単位面積Sとし、記録率=(r/Nmax )×100(%)、被覆率=(c/S)×100(%)、重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)=(Ds /c )×100(%)とするとき、これら3色の色材についてそれぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行う第1の条件、前記記録媒体上の評価対象面積に対して各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズによって重なり率100%で記録を行う第2の条件、前記記録媒体上の評価対象面積に対して各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズ分布によって重なり率100%で記録する第3の条件のうち何れかの条件で前記記録媒体に記録を行った場合の記録媒体上のインク明度又は粒状視認性が色間で略同等となるようにすることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材にイエローよりも低濃度の色材を用い、記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、記録率=(r/Nmax )×100(%)とするとき、これら3色の色材についてそれぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行った場合の前記低濃度の色材に係る色の前記記録媒体上の反射濃度がイエローによる記録の反射濃度の1/n(ただし、nは2以上の数)以下となるようにすることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材にイエローよりも低濃度の色材を用い、当該低濃度色材の透過濃度はイエロー色材の透過濃度の1/n(ただし、nは2以上の数)以下とすることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材にイエローよりも低濃度の色材を用い、記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、単位面積当たりに記録されたドットが覆う面積の合計値c、単位面積当たりに記録されたドットの総面積Ds 、単位面積Sとし、記録率=(r/Nmax )×100(%)、被覆率=(c/S)×100(%)、重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)=(Ds /c )×100(%)とするとき、これら3色の色材についてそれぞれ単色で記録を行い、被覆率が略100%で記録率及び重なり率がそれぞれ略最小になるように各ドットを均一に分布させた場合において前記低濃度の色材による記録媒体上の記録濃度が反射濃度で0.9以下となり、イエローの色材による記録媒体上の記録濃度が反射濃度で1.8以上となるようにすることを特徴とする。
本発明によれば、シアン、マゼンタのうち少なくとも一方について、低濃度の色材によって同色系の高濃度色材の代用記録が可能となり、高画質の画像記録を実現しつつ、色材の種類数を削減することができる。これにより、従来の高濃度色材に対応した記録素子が不要となり、ヘッドユニット数の削減、ひいては装置全体の小型化、低コスト化、信頼性の向上等を実現し、かつ、写真並みの高画質(高解像度、高階調)のプリントを得ることができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置(プリンタ)の全体構成〕
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、インクの色ごとに設けられた複数の印字ヘッド12Bk ,12LC,12LM,12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12Bk ,12LC,12LM,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図1中不図示,図7中符号88として記載)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。詳細な構造例は後述するが(図3乃至図5)、各印字ヘッド12Bk ,12LC,12LM,12Yは、図2に示したように、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の送り方向(以下、紙搬送方向という。)に沿って上流側からブラック(Bk )、薄シアン(LC)、薄マゼンタ(LM)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12Bk ,12LC,12LM,12Yが配置されており、記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12Bk ,12LC,12LM,12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドが各インク色ごとに設けられてなる印字部12によれば、副走査方向について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが主走査方向に往復動作するシャトルスキャン型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、シアン、マゼンタ、イエローの標準色のうち、シアンとマゼンタについて濃度の低い薄シアン(LC)、薄マゼンタ(LM)を用い、更にブラック(Bk)を付加した4色の構成となっているが、本発明の実施に際してブラックを省略する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12Bk ,12LC,12LM,12Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンク14Bk ,14LC,14LM,14Yを有し、各インクタンク14Bk ,14LC,14LM,14Yは不図示の管路を介して対応する印字ヘッド12Bk ,12LC,12LM,12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インクの残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
本実施形態では、LC,LMインクは、他色よりも多めに打つ必要があり、LC,LMのインクタンク14LC,14LMは、他色よりも容量が大きいことが望ましい。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサを含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12Bk ,12LC,12LM,12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサ又はエリアセンサで構成される。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12Bk,12LC,12LM,12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り替える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダ別に画像を集積するソーターが設けられる。
更に、図示されていないが、本画像の排出部26Aには、裏面印字を行うために、用紙を反転させて、再び第1のカッター28の後ろから吸着ベルト搬送部22へ戻して印字する両面印字ユニットが設けられている。また、この際に用紙を反転させないで同様の経路を通して再び印字し、LC,LMインクの印字濃度を向上させることもできる。
〔印字ヘッドの構造〕
次に、印字ヘッドの構造について説明する。インク色ごとに設けられている各印字ヘッド12Bk,12LC,12LM,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを示すものとする。
図3(a) は印字ヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b) はその一部の拡大図である。また、図3(c) は印字ヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4はインク室ユニットの立体的構成を示す断面図(図3(a) 中の4−4線に沿う断面図)である。
記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、印字ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例の印字ヘッド50は、図3(a) 〜(c) 及び図4に示したように、インク滴が吐出するノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室(インク室)52等からなる複数のインク室ユニット(記録素子)53を千鳥でマトリックス状(2次元的)に配置させた構造を有し、これにより見かけ上のノズルピッチの高密度化を達成している。
すなわち、本実施形態における印字ヘッド50は、図3(a) ,(b) に示すように、インクを吐出する複数のノズル51が記録紙16の送り方向と略直交する方向に記録紙16の全幅に対応する長さにわたって配列された1列以上のノズル列を有するフルラインヘッドである。
ただし、本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、図3(c) に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドユニット50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙16の全幅に対応する長さのノズル列を有するフルラインヘッドを構成してもよい。
図3(a) 〜(c) に示したように、各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル51と供給口54が設けられている。
また、図4に示したように、各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンクと連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧力室52の天面を構成している加圧板56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されており、個別電極57に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形してインクに圧力が付与され、ノズル51からインクが吐出される。インクが吐出されると、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
かかる構造を有する多数のインク室ユニット53を図5に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造になっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなる。
すなわち、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400npi)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。以下、説明の便宜上、ヘッドの長手方向(主走査方向に並ぶ方向)に沿って各ノズル51が一定の間隔(ピッチP)で直線状に配列されているものとして説明する。
なお、用紙の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図5に示すようなマトリクスに配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)、記録紙16の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録紙16の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
上述したマトリックス構造により、主走査方向方向(ラインヘッド方向)の実質的投影ノズルピッチは10〜20μm程度が達成される。
〔インク供給系の構成〕
図6はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60はインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。なお、図6のインクタンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14のインクタンク14Bk ,14LC,14LM,14Yと等価のものである。
図6に示したように、インクタンク60と印字ヘッド50を繋ぐ管路の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。なお、図6には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面の清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル面をキャップ64で覆う。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構により印字ヘッド50のインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。
印字中又は待機中において、特定のノズルの使用頻度が低くなり、ノズル近傍のインク粘度が上昇した場合、その劣化インクを排出すべくキャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、印字ヘッド50内のインク(圧力室内)に気泡が混入した場合、印字ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。
すなわち、印字ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用のアクチュエータ58が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(アクチュエータの動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かってアクチュエータを動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面の清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル板表面の汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や圧力室52に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、以下に述べる吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や圧力室52のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、アクチュエータを動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド50のノズル面に、圧力室52内のインクをポンプ等で吸い込む吸引手段を当接させて、気泡が混入したインク又は増粘インクを吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。
なお、図6で説明したキャップ64は、吸引手段として機能するとともに、予備吐出のインク受けとしても機能し得る。
〔制御系の説明〕
次に、インクジェット記録装置10の制御系について説明する。
図7はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示に従って後乾燥部42その他各部のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して各印字ヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図7において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して一つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド50のアクチュエータ58を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース70を介して外部から入力され、画像メモリ74に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データが画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74に蓄えられた画像データは、システムコントローラ72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80において既知のディザ法、誤差拡散法などの手法によりインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部80は、入力されたRGB画像データをYCMBkの4色のドットデータに変換する処理を行う。本実施形態では少なくとも1色のインクはディザ法によって各インクドットの有無が決定される。
こうして、プリント制御部80で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ82に蓄えられる。
ヘッドドライバ84は、画像バッファメモリ82に記憶されたドットデータに基づき、印字ヘッド50の駆動制御信号を生成する。ヘッドドライバ84で生成された駆動制御信号が印字ヘッド50に加えられることによって、印字ヘッド50からインクが吐出される。記録紙16の搬送速度に同期して印字ヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録紙16上に画像が形成される。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供する。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいて印字ヘッド50に対する各種補正を行う。
次に、上記の如く構成されたインクジェット記録装置10における好ましい画像記録の条件について説明する。
まず、以下の説明で使う用語を定義する。
「記録率」とは、ある色のインクについて、プリント上の縦、横各方向の単位長さ当たりの最大ドット数(一般に言う画素数と同等、若しくはプリンタの記録解像度に相当)をそれぞれm1 、m2 としたとき、単位面積には最大でNmax =m1 ×m2 個のトッドが打たれることになる。この単位面積当たりの最大ドット数Nmax =m1 ×m2 個を100%としたとき、ある条件で打たれた単位面積のドットの数がr個だった場合に、r/Nmax の割合を記録率(より詳しく言えば、プリンタの記録解像度に対する記録率)と定義し、これを百分率「%」で表す。なお、プリント上における縦、横の方向は任意に設定できる。また、本明細書では用いない用法であるが、記録率という用語を各ノズルの動作率(デューティ)の意味で使う例もある。本願ではこの意味(ノズルの動作率)では用いない。
「被覆率」とは、ある色のインクについて、プリント上に、ある分布でドッドを打った場合、単位面積当たりのドットが覆っている面積の合計cと単位面積Sの割合c/Sを被覆率と定義し、これを百分率「%」で表す。つまり、単位面積当たりのインクが載っている面積の割合を示すものである。
一般に、前述の「記録率」の定義で述べた、単位面積最大のm1 ×m2 個のドットで単位面積を割った値S/(m1 ×m2 )=「1画素の面積」よりも「1ドットの面積」の方が大きいので、同じ記録率でもドット同士が重なっている場合と重なっていない場合では被覆率が異なる。
このように1ドットの面積を設定する理由は、各ドットは概ね円形のため、記録率100%の際に、ドット間に隙間ができないようにするためである。
また、「被覆率」では、ドット同士の重なりを表現できないので、「重なり率」という用語を定義する。すなわち、使用するインクが透明な場合(インクが重なった場合に下のインクが見える、または同じ色のインクであれば、結果的により濃くなる場合)では、重なりによって印画結果が異なる。
そこで、ある色のインクについて、プリント上にある分布でドットを打った場合、単位面積当たりの各ドットの面積の合計Ds と単位面積Sの割合を被覆率の1/100で割った値Ds /(S×被覆率/100)を重なり率と定義し、百分率(%)で表す。つまり、被覆率は、ドットによるインクの面積の合計Ds を被覆している面積で割ったもの「Ds /c」になり、これを「%」で表した値となる。
この定義によれば、ドット同士の重なりが無いとき100%となり、全ての部分が二重に重なっていると200%となる。一般に、「1画素の面積」よりも「1ドットの面積」の方が大きいので、記録率100%の時の被覆率は100%となり、重なり率は「1ドットの面積」/「1画素の面積」を百分率(%)で表した値となる。
参考のために、図8乃至図10にドット配置の例を示す。図8は、記録解像度1440dpi における記録率100%、ドットサイズ一定のドット配置例を示す図である。同図では、8×8画素を単位面積の範囲とし、1画素は17.6μm角、1ドットは直径30μmの円となっている。なお、図8のように、8×8(=64個)のドットの丸が単位面積の範囲よりもはみ出している場合は、被覆率は単位面積の範囲の中だけで計算する。
図9(a),(b)は記録解像度1440dpi における記録率25%、ドットサイズ一定のドット配置例を示す。同図の(a),(b)では、ドットの配置パターンは異なるが単位面積の中に入っているドットの数は同じである。
図10(a),(b)は記録解像度1440dpi における記録率25%、ドットサイズ分布一定のドット配置例を示す。図10では、直径30μmのドットと直径20μmのドットとが一定の比率で混合されている。
なお、プリント上の同じ部分に3ドット以上が重なる場合があると、同じ重なり率でも印画結果が異なる。また、各ドットに濃度分布がある場合と、ドット内の濃度が一様である場合とでも印画結果が異なる。
上述した「記録率」,「被覆率」,「重なり率」をそれぞれ数式にまとめると、以下のようになる。
[式1] 記録率=(r/Nmax )×100(%)
[式2] 被覆率=(c/S)×100(%)
[式3] 重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)
=(Ds /c)×100(%)
ただし、r:実際に単位面積当たりに打滴されるドット数、Nmax :単位面積当たりに打滴される最大ドット数、c:単位面積当たりに打滴されたドットが覆う面積の合計値(用紙の白地以外の面積)、Ds :単位面積当たりに打滴されたドットの総面積、S:単位面積である。
これらの定義を用いて、簡易にインク濃度を比較しようとすると、例えば、下記のような条件が考えられる。
(条件1)記録率100%で、異なるインクのドットサイズが同じ(又は略同じ)である場合のプリント濃度により比較する(図8参照)。
(条件2)濃度を測定する面積に対する、異なるインクの記録率が同じで(総ドット数が同じ)、各インクのドットサイズが同じ(又は略同じ)で、重なり率100%(各ドット同士が重ならなかった場合)のプリント濃度により比較する(図9参照)。
(条件3)濃度を測定する面積に対する、異なるインクの記録率が同じで(総ドット数が同じ)、各インクの打たれたドットサイズの大きさの分布が同じで、重なり率100%(各ドットが重ならなかった場合)のプリント濃度により比較する(図10参照)。
なお、これらのような複雑な状態を定量化するには、プリント上の各微小面積でのインク反射・透過濃度(又は反射・透過率)を面積全体にわたって積分し、平均反射・透過濃度(率)を算出することが好ましい。
〔本例のインクジェット記録装置10における好ましい記録条件:1〕
インクジェット記録装置10において、薄シアン(LC),薄マゼンタ(LM)及びイエロー(Y;通常濃度)インクは、それぞれ記録率100%で、異なるインクのドットサイズが概ね同じである場合、若しくは、それぞれ同じ記録率で、各インクのドットサイズが概ね同じであり、かつ各インクの重なり率が100%の場合、若しくは、明度又は粒状を評価する面積に対する各インクの記録率が同じで、各インクの打たれたドットサイズの大きさの分布が同じであり、かつ重なり率が100%の場合の、各インクの明度又は粒状の視認性が略同等であることを特徴とする。
ここで、「異なるインクのドットサイズが概ね同じである場合」の範囲は、各インクのドット径の平均値の差が±15%以内であること、望ましくは±10%以内であることをいう。この条件で各インクの明度、粒状の視認性を評価する。
〔インク明度〕
本明細書においてインクの明度は、一般に用いられている色の表示方法の1つ「L* * * 」表色系の「L* 」で定義する。この定義の詳細は、例えば、『日本規格協会 JISハンドブック「光学」,色の表示方法−L* * * 表色系及びL* * * 表色系Z8729−1994』に記載されている。
この資料から「L* 」の定義を抜粋すると、以下のようになる。
CIE 1976明度L* は、JIS Z 8701に規定するXYZ表色系又はX101010表色系における三刺激値のY又はY10を用いて次の式から求める。
Y/Yn >0.008856のとき L* =116・(Y/Yn 1/3 −16
Y/Yn ≦0.008856のとき L* =903.29・116・(Y/Yn
ここに、Y:XYZ表色系又はX101010表色系における三刺激値のY又はY10の値
n : 完全拡散反射面の標準の光によるY又はY10の値
〔インク明度の同等性の範囲〕
インク明度は、上述した「条件1〜3」で印刷された状態で測色されて、上述の「L* 」で定義されるものであるが、この「L* 」値が「略同等である」として扱う範囲について以下に検討する。
「L* * * 」表色系では、どのような色であっても「L* * * 」で定量化すると、人間が肉眼で観察した場合に感じる色の違い(二つの色の差の大きさ)が同等である場合は、二つの色の「L* * * 」の空間での距離は略等しくなることを狙って定義されている。
つまり「L* * * 」が用いられるのは、色の違いを定量化し比較するような目的であるため、色の違いを分解能高く比較できるように定量化していると言える。具体的には「L* * * 」の空間で距離が1〜2異なると、微妙ではあるが肉眼で色の違いを識別可能である。
ただし、本発明の実施形態では、「Yインク」と「薄C,薄Mインク」の視認性、特にドット状インクでの「ざらつき感」の視認性が同じ程度になることを狙っているので、色の差を識別できるかどうかというような微妙な差をもって「略同等である」とは定義しない。
すなわち、本実施形態では、「ざらつき感」の観点から見て、「L* 」値の差が「15以下」であれば「略同等である」と定義する。言い換えれば、インク明度が略同等であるためには、少なくとも「L* 」の値の差が15以下でなくてはならない。望ましくは、「L* 」値の差が10以下、更に望ましくは、「L* 」値の差が「5以下」が望ましい。
〔インクの粒状の視認性〕
インクの粒状の視認性は、ノイズウイナースペクトル(NWS)を基に以下の「粒状度G」で定義する。
Figure 2005125772
なお、この定義の詳細は、『P.G.Engeldrum and G.E.McNeill,Some Experiments on the perception of graininess in black and white photographic prints, J.Imag.Sci.,29,18-23(1985);29,207(1985)』に記載されている。
上述の定義に係る「粒状度G」の対数をとったものは、主観評価値(実際に肉眼で評価した結果)との相関が高いことが知られている。
よって、粒状度Gの範囲を規定すると、「粒状度G」の大きさによって、視認性が略同等となる範囲の大きさが変わる。
本実施形態では、粒状の視認性が略同等であることの範囲を次のように定義する。すなわち、
G平均値<5のとき、Gの差が2以下、望ましくは1以下とする。
5≦G平均値<10のとき、Gの差が4以下、望ましくは2以下とする。
10≦G平均値のとき、Gの差が12以下、望ましくは6以下とする。
なお、ここに、「G平均値」とは、比較するGの値の平均値である。
〔本例のインクジェット記録装置10における好ましい記録条件:2〕
インクジェット記録装置において、薄シアン(LC)、薄マゼンタ(LM)、イエロー(Y)の各インクは、記録率100%で、異なるインクのドットサイズが概ね同じである場合の、LC及びLMインクの各記録による反射濃度がYインクの反射濃度よりも低い構成とする。好ましくは、LC,LMの反射濃度がYの反射濃度の1/n(ただし、n≧2の数)以下とする。こうすることで、LC,LMインクをn回の重ね打ちでY相当の濃度を得ることができる。最も好ましくは、LC,LMの反射濃度がYの反射濃度の1/2と
なるようにする態様である。この場合、LC, LMインクの重ね打ち数を最少にできる。
〔本例のインクジェット記録装置10における好ましい記録条件:3〕
インクジェット記録装置10において、薄シアン(LC)、薄マゼンタ(LM)のインク濃度がYインクのインク濃度より低い構成とする。
好ましくは、LC,LMの透過濃度がYの透過濃度の1/n(ただし、n≧2の整数)以下とする。こうすることで、LC,LMをn回の重ね打ちでY相当の濃度を得ることができる。最も好ましくはLC,LMインクの透過濃度がYインクの透過濃度の1/2となるようにする態様である。この場合、LC, LMインクの重ね打ち数を最少にできる。
〔本例のインクジェット記録装置10における好ましい記録条件:4〕
インクジェット記録装置10によって薄シアン(LC)、薄マゼンタ(LM)、イエロー(Y)インクをそれぞれ各色単独で印画し、被覆率が略100%で、記録率及び重なり率が略最小になるように各ドットを均一に分布させた場合において、LC、LMの印画濃度が反射濃度で0.9以下であり、Yの印画濃度が反射濃度で1.8以上である構成とする。Yの印画反射濃度が1.8よりも小さいと、画像が白茶けた感じになってしまうため、写真レベルの高画質を実現するには少なくともYの印画反射濃度が1.8以上であることが好ましい。例えば、Yの印画反射濃度を1.8とし、LC、LMの印画反射濃度をYの1/2に設定すると、LC、LMの印画反射濃度は0.9となる。
〔本例のインクジェット記録装置10における好ましい記録制御の例〕
前述の好ましい記録条件1〜4を達成すべく、薄インク(LC、LM)を用いて必要な濃度を得るために、インクジェット記録装置10は、これらの薄インクを実質的に同一位置に2回以上吐出することが可能な制御機能を有している態様が好ましい。
また、このような制御機能に代えて、又はこれと併せて、薄インク(LC、LM)を用いて必要な濃度を得るために、インクジェット記録装置10は、これらの薄インクを被印画物上でドットが1/2以上重なる位置に打つことが可能な制御機能を有している態様も好ましい。
また、薄インクを、被印画物上で先に吐出された該薄インクが吸収される前に、若しくは硬化する前に、次に吐出された同色インクが先に吐出された薄インクに接触する位置に打つことが可能な制御機能を有している態様も好ましい。
これは、記録紙16上に打滴されたインクが記録紙16に吸収され終わる前に、次のインクを打ち、記録紙16上でインク同士を接触させることで、二つのインクを表面張力により引き寄せ、時間をおいてインクを打った場合より、インクをより集中させて分布させることができる態様である。
図11にその様子を示す。図11は、先に打滴したインクから次のインクの打滴までの時間が長い場合の図である。先に吐出されたインク101が記録紙16上に着弾してから(図11(a))、次のインク102が打たれるまでの時間が長い場合には、図11(b)のように、先の吐出に係るインク101が記録紙16に浸透し終えてから、次のインク102が記録紙16上に着弾する。この場合、インク102の浸透が完了すると、図11(c)のように二つのドット111、112が重なって見える。
これに対し、先に打滴したインクから次のインクの打滴までの時間が短い場合は、図12に示すように、初めのインク101の一部101Aが記録紙16に浸透し、残りの一部101Bが記録紙16上に液状で残っているところに、次のインク102が打たれる(図12(b))。
このとき、二つのインク滴は表面張力によって凝集し、二つのインクが繋がった状態103が形成される。その後、インクの浸透が完了すると、図12(c)のように、一つの細長いドット113に見える。図11(c)と比較すると、図12(c)の状態は濃度としては中央に集中したドットが得られる。
なお、実際の振る舞いは、使用する記録紙16の紙種やインクの種類の組み合わせによって様々であるが、一般的なインクジェット用写真用紙の場合、数msec〜20msec程度でインクは浸透する。
上述のように薄インク(LC,LM)による打滴ドットを複数重ねて高濃度の記録を実現するには、LC,LMインクの吐出周波数がYインクの吐出周波数の2倍以上であることが必要である。
また、速乾性を有するインクほど安定した効果が得られるので、本実施形態においてUV硬化型インクを用いる態様が好ましい。また、インクを重ねて打った場合でも滲みにくいという点で、樹脂分散型インクや顔料インクなどを用いる態様も好ましい。
本発明はシングルパス型(特に、ページワイドの記録幅を有するフルライン型)のヘッドを備えたインクジェット記録装置への適用が非常に有益であるが、マルチパス型のインクジェット記録装置についても本発明を適用できる。
本発明の実施に際して各色インクのドットの画像解像度は同一であることが好ましい態様であるが、色ごとに異なる画像解像度を設定する態様も可能である。
上述した実施形態では、インク流路(圧力室52)の外に設けられたピエゾ素子(電歪素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、インク流路内に設けられたヒータなどの発熱素子への通電により発生する気泡圧力によってインク滴を吐出させるサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
また、上述した実施形態に係るインクジェット記録装置10において、少なくとも1色のインクはインク液滴量を可変できる構成(ドットサイズ変調可能な構成)としてもよい。
印画物上の同一位置へのインクの吐出は、LC、LMとYを比較したとき、LC, LMがYより先であることが好ましい。画質への影響が大きく、また液量も多くなる可能性の高いシアン、マゼンタについては記録紙16へのインク浸透が少ないうちに(用紙のインク吸収能力が高いうちに)記録を行うことで、記録紙16のインク吸収能力を有効に利用して良好な画像形成が可能である。
また、Yインクを1回吐出して形成したドットのドット径は、他の色(LC,LM)のインクを1回吐出して形成したドットのドット径よりも大きい。LC,LMについては、複数滴を打って所要の濃度を達成するため、1回分の打滴によるインク滴量はYよりも小さめに設定されていることが好ましい。
複数のドットを重ねて所要の濃度を達成する方法として、吐出周波数を高める方法の他、記録紙16を往復させ、初めのプリント搬送でLC,LMの薄インクとYインクを吐出し、帰りの搬送で再度LC,LMの薄インクを吐出して画像のインク濃度を向上させる態様もある。このような態様により、滲みなく色を重ねることができる。また、記録紙16の往復搬送ではなく、ベルトやドラムを利用して同じ方向から複数回ヘッドを通過させる態様も可能である。
上述した実施形態においては、LC,LMのインクタンクを用いる例を述べたが、通常濃度のCインクタンク、Mインクタンクを用い、更に、インクの希釈液のタンクを設け、薄インク吐出用のヘッドとインクタンクの間のインク流路に、インクを希釈する液を注入する機構又は流路を設ける構成も可能である。このように、濃度の濃いインクを使用時に希釈することによって低濃度のインク(薄インク)を作る構成も可能である。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図 図3(a) の要部拡大図 印字ヘッドの他の構造例を示す平面透視図 図3(a) 中の4−4線に沿う断面図 図3(a) に示した印字ヘッドのノズル配列を示す拡大図 本実施形態に係るインクジェット記録装置におけるインク供給系の構成を示した概要図 本例のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 記録解像度1440dpi における記録率100%、ドットサイズ一定のドット配置例を示す図 記録解像度1440dpi における記録率25%、ドットサイズ一定のドット配置例を示す図 記録解像度1440dpi における記録率25%、ドットサイズ分布一定のドット配置例を示す図 異なるタイミングで吐出された二つのインク滴によってドットが形成される様子(吐出タイミングの時間間隔が長い場合)を示す説明図 異なるタイミングで吐出された二つのインク滴によってドットが形成される様子(吐出タイミングの時間間隔が短い場合)を示す説明図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12Bk ,12LC,12LM,12Y…印字ヘッド、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、50…印字ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、54…供給口、56…加圧板、58…アクチュエータ、72…システムコントローラ、80…プリント制御部

Claims (15)

  1. 少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材はイエローよりも低濃度の色材であり、
    記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、単位面積当たりに記録されたドットが覆う面積の合計値c、単位面積当たりに記録されたドットの総面積Ds 、単位面積Sとし、記録率=(r/Nmax )×100(%)、被覆率=(c/S)×100(%)、重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)=(Ds /c )×100(%)とするとき、
    これら3色の色材は、それぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行う第1の条件、前記記録媒体上の評価対象面積に対して各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズによって重なり率100%で記録を行う第2の条件、前記記録媒体上の評価対象面積に対して各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズ分布によって重なり率100%で記録する第3の条件のうち何れかの条件で前記記録媒体に記録を行った場合の記録媒体上のインク明度又は粒状視認性が色間で略同等であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材はイエローよりも低濃度の色材であり、
    記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、記録率=(r/Nmax )×100(%)とするとき、
    これら3色の色材は、それぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行った場合の前記低濃度の色材に係る色の前記記録媒体上の反射濃度がイエローによる記録の反射濃度の1/n(ただし、nは2以上の数)以下であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材はイエローよりも低濃度の色材であり、当該低濃度色材の透過濃度はイエロー色材の透過濃度の1/n(ただし、nは2以上の数)以下であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材はイエローよりも低濃度の色材であり、
    記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、単位面積当たりに記録されたドットが覆う面積の合計値c、単位面積当たりに記録されたドットの総面積Ds 、単位面積Sとし、記録率=(r/Nmax )×100(%)、被覆率=(c/S)×100(%)、重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)=(Ds /c )×100(%)とするとき、
    これら3色の色材は、それぞれ単色で記録を行い、被覆率が略100%で記録率及び重なり率がそれぞれ略最小になるように各ドットを均一に分布させた場合において前記低濃度の色材による記録媒体上の記録濃度が反射濃度で0.9以下であり、イエローの色材による記録媒体上の記録濃度が反射濃度で1.8以上であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記記録媒体上にシアンのドットを形成させる複数のシアン記録素子を有するシアン記録ヘッドと、
    前記記録媒体上にマゼンタのドットを形成させる複数のマゼンタ記録素子を有するマゼンタ記録ヘッドと、
    前記記録媒体上にイエローのドットを形成させる複数のイエロー記録素子を有するイエロー記録ヘッドと、
    前記シアン記録ヘッド及び前記マゼンタ記録ヘッドのうち前記低濃度の色材に対応した少なくとも一方の記録ヘッドによって、当該低濃度のドットを複数個重ねて記録することにより、同色高濃度の記録画素を形成するように記録制御を行う記録制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の画像形成装置。
  6. 前記記録制御手段は、前記低濃度の色材によるドットを記録媒体上の実質的に同一位置に複数回記録する制御機能を有していることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記記録制御手段は、前記低濃度の色材による複数のドットを記録媒体上で互いにドット直径の1/2以上重なる位置に記録する制御機能を有していることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  8. 前記低濃度の色材はインクであり、該低濃度インクについて前記記録制御手段は、記録媒体上に先に打滴されたインクが記録媒体に吸収され終わる前に、若しくは記録媒体上で硬化し終える前に、次の同色インクを前記先に打滴されたインクの記録媒体上の液状範囲と接触する位置に打滴する制御機能を有していることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  9. 前記低濃度の色材に対応した少なくとも一方の記録ヘッドにおける記録素子の駆動周波数は、前記イエロー記録素子の駆動周波数の2倍以上であること特徴とする請求項5乃至8の何れか1項記載の画像形成装置。
  10. 前記色材として使用されるインクは、UV硬化型のインク、樹脂分散型のインク、顔料インクのうちの何れかであることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の画像形成装置。
  11. シアン、マゼンタ、イエローの各ドットを形成させる複数の記録素子が記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたフルライン型の記録ヘッドを備えていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載の画像形成装置。
  12. 少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、
    シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材にイエローよりも低濃度の色材を用い、
    記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、単位面積当たりに記録されたドットが覆う面積の合計値c、単位面積当たりに記録されたドットの総面積Ds 、単位面積Sとし、記録率=(r/Nmax )×100(%)、被覆率=(c/S)×100(%)、重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)=(Ds /c )×100(%)とするとき、
    これら3色の色材についてそれぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行う第1の条件、前記記録媒体上の評価対象面積に対して各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等のドットサイズによって重なり率100%で記録を行う第2の条件、前記記録媒体上の評価対象面積に対して各色についてそれぞれ同じ記録率で各色略同等
    のドットサイズ分布によって重なり率100%で記録する第3の条件のうち何れかの条件で前記記録媒体に記録を行った場合の記録媒体上のインク明度又は粒状視認性が色間で略同等となるようにすることを特徴とする画像形成方法。
  13. 少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、
    シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材にイエローよりも低濃度の色材を用い、
    記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、記録率=(r/Nmax )×100(%)とするとき、
    これら3色の色材についてそれぞれ記録率100%で各色略同等のドットサイズによる記録を行った場合の前記低濃度の色材に係る色の前記記録媒体上の反射濃度がイエローによる記録の反射濃度の1/n(ただし、nは2以上の数)以下となるようにすることを特徴とする画像形成方法。
  14. 少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、
    シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材にイエローよりも低濃度の色材を用い、当該低濃度色材の透過濃度はイエロー色材の透過濃度の1/n(ただし、nは2以上の数)以下とすることを特徴とする画像形成方法。
  15. 少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3色の色材を使用して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、
    シアン及びマゼンタのうち少なくとも一方の色材にイエローよりも低濃度の色材を用い、
    記録媒体上の単位面積当たりに記録される最大ドット数Nmax 、実際に単位面積当たりに記録されるドット数r、単位面積当たりに記録されたドットが覆う面積の合計値c、単位面積当たりに記録されたドットの総面積Ds 、単位面積Sとし、記録率=(r/Nmax )×100(%)、被覆率=(c/S)×100(%)、重なり率={Ds /(S×被覆率/100)}×100(%)=(Ds /c )×100(%)とするとき、
    これら3色の色材についてそれぞれ単色で記録を行い、被覆率が略100%で記録率及び重なり率がそれぞれ略最小になるように各ドットを均一に分布させた場合において前記低濃度の色材による記録媒体上の記録濃度が反射濃度で0.9以下となり、イエローの色材による記録媒体上の記録濃度が反射濃度で1.8以上となるようにすることを特徴とする画像形成方法。
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