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JP2005118849A - レーザ加工装置 - Google Patents

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JP2003359033A
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Teru Morita
輝 森田
Yoshiya Nagano
義也 長野
Shigeyuki Sakurai
茂行 櫻井
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hitachi Construction Machinery FineTech Co Ltd
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Abstract

【課題】互いに重ねられた複数枚の加工対象物に対して、互いの溶着を発生させることなく、所望の形状に切断可能なレーザ加工装置を実現する。
【解決手段】ノズル1の出射口よりレーザ9がワーク3、4に向けて照射される。ノズル1の側面に形成されたアシストガス送付口10からのアシストガスがレーザ出射口から噴射・吹き付けされる。治具2には上段ワーク3及び下段ワーク4が2枚重ねの状態で配置され、ワーク吸引孔7に接する下段ワーク4は治具2に引き付けられる。アシストガスはノズル水平端面5に沿って外周方向へ拡散されることによりノズル水平端面5と上段ワーク3との間の間隙は他の部位より静圧が低下し、上段ワーク3はノズ水平端面5の方向に吸い寄せられた状態で保持される。このため、ワーク3、4は、互いに分離され、間隔を有する状態でレーザ切断加工されるので互いに溶着するという事態の発生が抑制される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ加工装置に係り、特に薄板のレーザ加工に適したレーザ加工装置に関する。
レーザ加工技術は、高パワー密度のレーザをワークの表面に照射し、照射点のワーク温度を沸点まで上昇させて溶融させることにより、ワークの溶接、切断、穴あけ等を行う技術である。
特に、ワークの切断加工について説明すると、ワーク加工部位に対してレーザ照射を行いながら同時に外部よりアシストガスの吹き付けを行い、レーザ照射により発生した溶融部位を、アシストガスにより飛散・除去することにより、ワークに空隙を発生させる。
更にこの時、レーザ照射とアシストガスの吹き付けとを、任意の方向に移動してやる事で、空隙は点から線となり、最終的には任意の切断線に沿っての切断が可能となる。簡単に言えば、レーザ切断加工とは、「ワークを熱で融かして切ること」ともいえる。
特許文献1には、レーザ加工装置において、特殊なノズル形状により負圧を発生させ、ワークを保持する方法が記載されている。
つまり、この特許文献1には、レーザヘッド毎に形成されたレーザ出力口からレーザがワークに照射されるとともに、アシストガスもレーザ出力口からワークに向けて噴射される。アシストガスが、ワークとレーザヘッドとの間を通ることにより、このワークとレーザヘッドとの間の静圧が下がり、ワークは非接触でレーザヘッドに保持される。
また、特許文献2には、レーザ加工装置において、加工部位近傍に設けられた吸引ノズルにより、ドロス等を吸引する方法が記載されている。
特開平7−40071号公報
特開平8−141764号公報
上述した従来の技術は、レーザ切断加工は、1枚のワークを加工対象としているが、レーザ切断加工において、「加工時間の短縮」や「多層構造のワークの切断」という目的のために、ワークを2枚重ねた状態(あるいは構造的に2枚重ねとなっているワーク)で、その2枚のワークを同時に所望の形状に切断加工できれば便利である。
しかし、上述したように、レーザ切断加工とは、「ワークを熱で融かして切ること」といえるが、この融かして切る方式においてワークを2枚重ねて同時加工する場合、互いに重ねられたワーク同士が溶着してしまうという問題が生じる。
つまり、2枚重ねた状態のワークに対してレーザを照射し、切断をおこなう場合、切断部位が溶融状態となるため、加工終了後、上段のワークと下段のワークとが、その切断部位において、あたかも溶接したが如く溶着してしまう場合がある。これは、ワークが薄い場合、特に発生し易い。
レーザのパワー、周波数、切断時間その他各種の加工パラメータの調整により、上段と下段のワークを、互いに溶着させないで切断することも考えられる。しかしながら、様々な種類のワークに対するレーザ切断加工を考えた場合、加工パラメータの調整のみで、全ての種類のワークに対して溶着させないで切断することには限界があり、2枚重ね切断の対象とワークの種類も限られたものとなってしまう。
本発明の目的は、互いに重ねられた複数枚の加工対象物に対して、互いの溶着を発生させることなく、所望の形状に切断可能なレーザ加工装置を実現することである。
上記目的を達成するため、本発明は次のように、構成される。
(1)レーザ発生手段と、レーザ加工対象物が配置される治具と、レーザを治具上に配置された加工対象物に照射するためのレーザ照射口が形成されたノズルとを有するレーザ加工装置において、上記ノズルは、治具上に配置された加工対象物に対してガスを噴出するガス噴出口と、治具の加工対象物の配置面と対向し、上記噴出口から噴出されたガスを導いて、加工対象物をノズルに向けて吸引させる平坦面とが形成され、上記治具は、加工対象物を、治具に向けて吸引させる吸引孔が形成され、上記治具の吸引孔により加工対象物を吸引させるための気体吸引手段を備える。
(2)好ましくは、上記(1)において、上記ノズルには、アシストガス供給口が形成され、アシストガス供給口から供給されたアシストガスが上記噴出口から噴出される。
(3)また、好ましくは、上記(1)又は(2)において、上記レーザ照射口は上記ガス噴出口を兼ねる。
ノズルに特殊な形状を施すことにより、加工対象物の切断の際に、一般的に使用するアシストガスの吹き付け後の拡散方向を制御し、なお、かつ加工対象物を保持する治具に吸引機構を付与することにより、物理的な手段による上下段ワークの溶着を防止する。
本発明によれば、互いに重ねられた複数枚の加工対象物に対して、互いの溶着を発生させることなく、所望の形状に切断可能なレーザ加工装置を実現することができる。
このため、加工対象物の切断作業時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態であるレーザ加工装置の要部拡大説明図であり、図2は、本発明の第1の実施形態が適用されるレーザ加工装置の全体概略構成図である。また、図3は、図2に示したレーザ加工装置の概略機能ブロック図である。
まず、図2及び図3において、レーザ発振機13は、レーザ発振機電源12から電力が供給され、主コントローラ15により、レーザの発振が制御される。
レーザ発振機13から射出されたレーザは、加工ヘッド14を介してノズル1に導かれる。そして、ノズル1から、治具2上に配置されたワーク(加工対象物)3、4に向けてレーザが照射される。このノズル1においては、アシストガス供給源18からアシストガス(酸素、窒素等)が供給され、供給されたアシストガスがワークに向けて噴射される。
治具2は、XYテーブル16上に配置されており、このXYテーブル16の動作は、主コントローラ15により制御される。また、治具2は、真空ポンプ17と接続されている。
次に、図1を参照して、本発明の第1の実施形態の要部について説明する。
図1において、ノズル1は、筒状の形状をしており、先端部に形成された出射口よりレーザ9がワーク3、4に向けて照射される。また、ノズル1の側面にはアシストガス送付口10が形成されており、このアシストガス送付口10から取り込んだアシストガスが、レーザ9の出射口と同一の出射口からワークに向けて噴射・吹き付けされる。
治具2は、ワークを保持する台であり、この治具2に2枚のワーク3及び4が互いに重ねて配置される。また、この治具2には、レーザ逃がし溝6、ワーク吸引孔7、主吸引孔8が形成されている(図1においては、治具2は、部分断面を示している)。主吸引孔8は、エア吸引口11と連通し、真空ポンプ17と接続されている。
また、ワーク吸引孔7は、治具2に複数形成されており、それぞれ、主吸引孔8と連通している。レーザ逃し溝6も主吸引孔8と連通している。このレーザ逃し溝6は、ワーク3、4の予定切断形状に沿った形状となっている。レーザ逃し溝6は、ノズル1から照射されるレーザ9に対して、治具2が、ある程度の空間距離をとることにより、レーザ9を減衰させ治具2へのダメージを防止するためのものである。
ノズル1のワークに対向する面には、ノズル水平端面5が形成されており、ノズル1から噴射されたアシストガスは、水平端面5とワーク3との間に沿い、ノズル1の外周方向、つまり、水平坦面5とほぼ平行する方向に向かって拡散する。
上述したように、上段ワーク3及び下段ワーク4は、2枚重ねの状態で治具2上に配置されている。真空ポンプ17が作動すると、主吸引孔8を介してワーク吸引孔7は真空状態となり、ワーク吸引孔7に接する下段ワーク4は、治具2に引き付けられ治具2と密着状態となる。
XYテーブル16を移動させることにより、ノズル1は、治具2に形成されたレーザ逃し溝6に沿って走査され、上段ワーク3及び下段ワーク4に対してレーザ照射をして切断部位の溶融を行う。この際、アシストガスが、ノズル1の先端からワーク3、4に対して噴射・吹き付けられ、溶融部位が溝6に吸引されることにより除去されながら、ワーク3、4の切断加工が行われる。
ワークへの噴射・吹き付け後のアシストガスは、ノズル水平端面5に沿って外周方向へ高速で拡散される。アシストガスが外周方向に拡散することにより、ノズル水平端面5と上段ワーク3との間の間隙の静圧は、他の部位より低下し、上段ワーク3はノズ水平端面5の方向に吸い寄せられ、水平端面5と一定の間隔を維持した状態で保持される。
一方、ワーク4は、ワーク吸引孔7により、治具2方向に吸引され、ワーク3とは反対方向に吸引されている。
つまり、上段ワーク3はノズル水平端面5方向、すなわち上方向へ吸い寄せられ、下段ワーク4は、治具2方向、すなわち下方向へ吸い寄せられて密着され、上下のワーク3、4が、互いに反対方向へ動こうとする。
このため、ワーク3、4は、互いに分離され、間隔を有する状態でレーザ切断加工されるので互いに溶着するという事態の発生が抑制される。
したがって、本発明の第1の実施形態によれば、互いに重ねられた複数枚の加工対象物に対して、互いの溶着を発生させることなく、所望の形状に切断可能なレーザ加工装置を実現することができる。
このため、加工対象物の切断作業時間を短縮することができる。
図4は、本発明の第2の実施形態であるレーザ加工装置における治具2の上面(図4の(A))及び断面図(図4の(B))である。この第2の実施形態は、治具2の構造以外は、第1の実施形態と同様であるので、その他の部分は、図示及びその説明は省略する。
図4において、治具の中央部には、ワーク吸引孔7が形成され、このワーク吸引孔7の周囲に四角形状のレーザ逃し溝6が形成されている。また、治具2には、ワーク吸着用エアー吸引口19及び集塵用エアー吸引口20が形成されている。
そして、ワーク吸引孔7は、ワーク吸着用エアー吸引口19に連通し、レーザ逃し溝6は集塵用エアー吸引口20と連通している。
ワーク吸着用エアー吸引口19と、集塵用エアー吸引口20とは、それぞれ別個に設けられた真空ポンプに接続されていてもよいし、吸引経路が別個に設けられた単一の真空ポンプに接続されていてもよい。
この第2の実施形態においては、治具2に、互いに連通していない、ワーク吸着用エアー吸引口19と、集塵用エアー吸引口20とが形成されているので、それぞれの用途に応じた吸引力に調整することが可能となる。
本発明の第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
なお、上述した実施形態は、アシストガスを使用する場合の例であるが、アシストガスを使用しない場合にも本発明は適用可能である。この場合は、供給口10に負圧発生用のガス(空気等)を供給すればよい。
また、ノズル1に、アシストガス供給口10とは別個に、負圧発生用ガス供給口を形成してもよい。
本発明の加工対象は、金属板に限らず、複数の樹脂製板を切断加工する場合にも適用することができる。
また、図1に示した例においては、ノズル1の先端部は凸状部を有しているが、凸状部は形成せず、ノズル水平端面5と同一平面とすることも可能である。
また、アシストガスの単位時間当たりの噴射量等は、加工対象物等により、適切に設定することが可能である。
本発明の第1の実施形態であるレーザ加工装置の要部拡大説明図である。 本発明の第1の実施形態が適用されるレーザ加工装置の全体概略構成図である。 図2に示したレーザ加工装置の概略機能ブロック図である。 本発明の第2の実施形態であるレーザ加工装置における治具の上面及び断面図である。
符号の説明
1 ノズル
2 治具
3、4 ワーク
5 ノズル水平端面
6 レーザ逃し溝
7 ワーク吸引孔
8 主吸引孔
9 レーザ
10 アシストガス供給口
11 エア吸引口
12 レーザ発振機電源
13 レーザ発振機
14 加工ヘッド
15 主コントローラ
16 XYテーブル
17 真空ポンプ
18 アシストガス供給源

Claims (3)

  1. レーザ発生手段と、レーザ加工対象物が配置される治具と、レーザを治具上に配置された加工対象物に照射するためのレーザ照射口が形成されたノズルとを有するレーザ加工装置において、
    上記ノズルは、治具上に配置された加工対象物に対してガスを噴出するガス噴出口と、治具の加工対象物の配置面と対向し、上記噴出口から噴出されたガスを導いて、加工対象物をノズルに向けて吸引させる平坦面とが形成され、
    上記治具は、加工対象物を、治具に向けて吸引させる吸引孔が形成され、
    上記治具の吸引孔により加工対象物を吸引させるための気体吸引手段を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 請求項1記載のレーザ加工装置において、上記ノズルには、アシストガス供給口が形成され、アシストガス供給口から供給されたアシストガスが上記噴出口から噴出されることを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 請求項1又は2記載のレーザ加工装置において、上記レーザ照射口は上記ガス噴出口を兼ねることを特徴とするレーザ加工装置。
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