JP2005171092A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 膨張性材料を配合したタイヤ用ゴム組成物の膨張性又は発泡効率を高める。
【解決手段】 (A)ジエン系ゴム100重量部及び(B)ブチルゴム100重量部に対して膨張性材料50〜100重量部を配合したブチルゴムマスターバッチコンパウンド5〜30重量部を含んでなるタイヤ用ゴム組成物。発泡剤含有樹脂、熱膨張性熱可塑性樹脂等の熱膨張性材料は、気体透過性の悪いブチルゴムでマスターバッチ化され、このマスターバッチを、ジエン系ゴムに配合された際、加硫時の膨張によるガス抜けが抑制され発泡の効率化をはかることが出来る。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)ジエン系ゴム100重量部及び(B)ブチルゴム100重量部に対して膨張性材料50〜100重量部を配合したブチルゴムマスターバッチコンパウンド5〜30重量部を含んでなるタイヤ用ゴム組成物。発泡剤含有樹脂、熱膨張性熱可塑性樹脂等の熱膨張性材料は、気体透過性の悪いブチルゴムでマスターバッチ化され、このマスターバッチを、ジエン系ゴムに配合された際、加硫時の膨張によるガス抜けが抑制され発泡の効率化をはかることが出来る。
【選択図】 なし
Description
本発明は空気入りタイヤ用ゴム組成物に関し、更に詳しくは膨張性材料を配合したゴム組成物の膨張性又は発泡効率を高めることができるタイヤ用ゴム組成物に関する。
スタッドレスタイヤの氷上性能を向上させることを目的としてゴム組成物中に発泡剤含有熱可塑性樹脂などの熱膨張性材料を配合することは知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、従来の提案によれば、熱膨張性材料をゴム中に素早く取り込んで分散させることが難しく、混合時間がかかり、生産性に劣るという問題がある。また混合加工中に配合した熱膨張性材料が潰れてしまい、目的とする膨張(発泡)熱膨張性材料の性能が100%発揮されないという問題がある。更にゴム組成物中の熱膨張性材料の発泡時に発生ガスが逃散して発泡効率が低下するという問題もあった。
従って、本発明の目的は膨張性材料を配合したタイヤ用ゴム組成物の膨張性又は発泡効率を高めることにある。
本発明に従えば、(A)ジエン系ゴム100重量部及び(B)ブチルゴム100重量部に対して膨張性材料50〜100重量部を配合したブチルゴムマスターバッチコンパウンド5〜30重量部を含んでなるタイヤ用ゴム組成物が提供される。
本発明に従えば、ブチルゴム100重量部に対し発泡剤含有樹脂などの膨張性材料50〜100重量部を配合したマスターバッチをあらかじめ作製し、このマスターバッチをジエン系ゴムに配合することによって、膨張性材料周辺の空気透過性が抑制されるので発泡効率が向上する。また熱膨張性材料の周辺がブチルゴムの柔軟なマトリクスで覆われているため、加硫時に架橋されにくいドメインを形成し、この部位が膨張性材料の加硫時の膨張を更に助ける一因となる効果もある。
本発明に従ったゴム組成物には成分(A)としてジエン系ゴムが配合されるが、そのようなジエン系ゴムとしてはタイヤ用、その他ゴム用に一般的に使用されているジエン系ゴムとすることができ、具体的には例えば各種天然ゴム(NR)、各種ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、各種アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、各種エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、各種クロロプレンゴム(CR)、各種ブチルゴム(IIR)などをあげることができ、これらは単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明に従ったゴム組成物には成分(B)として、ジエン系ゴム(A)100重量部に対し、ブチルゴム100重量部に膨張性材料50〜100重量部、好ましくは60〜100重量部を配合したマスターバッチ5〜30重量部、好ましくは10〜30重量部を配合する。このブチルゴムマスターバッチ(B)の配合量が少ないと氷上摩擦性能において所定の効果を発揮できず、逆に多過ぎるとマスターバッチ中の発泡剤含有樹脂などの熱膨張性材料が分散不良となったり、ゴムの強度が低下したりするので好ましくない。なお、マスターバッチ中の膨張性材料の量が少な過ぎると発泡効果の低下により、氷上摩擦において所定の効果を発揮できないので好ましくなく、逆に多過ぎるとマスターバッチ作成時の加工性が悪化するので好ましくない。
本発明によれば、マスターバッチとして熱膨張性材料の付近に気体透過性の悪いブチルゴムのドメインが存在することにより、加硫時の膨張によるガス抜けが抑制され、更に発泡の効率化を図ることができる。その結果としてゴム表面でのミクロ排水効果が高まることによって氷上摩擦力が改善されることになる。また加硫特性に影響を与えるような成分(気体)が加硫時に熱膨張材料から発生する場合でも、熱膨張性材料周辺のブチルゴムの気体透過性が悪いため、熱膨張性材料から発生する成分のゴム中への拡散を抑制することができる。
本発明において用いることができる熱膨張性材料としては発泡剤含有樹脂、熱膨張性熱可塑性樹脂などをあげることができる。
この発泡剤含有樹脂を配合することによって、ゴムの加硫後の硬度を大きく低下させることなく、ゴム内部にマイクロカプセル状の樹脂被覆気泡を形成させ、摩耗後のゴム表面に出現する表面凹凸によるゴム/氷間のミクロな水膜除去と気泡とともに表面に露出した樹脂成分による氷表面への引っ掻き効果を同時に得ることによってゴム/氷間の摩擦力を大きく向上させることができる。さらに、樹脂被覆によって気密性の改善された気泡では、加硫時のモールド接触面におけるガス抜けが起こりにくく、その結果、加硫ゴムは表層部から中心部までマイクロカプセル状気泡がより均一に分散した性状となる。このようなゴム組成物を用いた氷雪路面用タイヤは、使用初期から高い氷上摩擦力が発揮できるという特徴を持つ。
本発明において、発泡剤含有樹脂を構成する樹脂成分はジエン系ゴムとは共架橋性を有しないものでなければならず、具体的にはポリオレフィン系樹脂を主成分としたものが用いられる。なお、ここで主成分とはポリオレフィン系樹脂が全樹脂成分の75重量%以上、好ましくは85重量%以上のものをいい、他の成分としては、例えば、オレフィンモノマーの未反応残基、重合開始剤や触媒等の残査、加工助剤、ポリオレフィン系樹脂以外のポリマー状樹脂等が挙げられる。この樹脂成分は、ジエン系ゴムとの共架橋を防ぐため分子の主鎖中に二重結合が残っていないものが好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリブチレン−1等の中から選ばれる少なくとも1種を用いることができ、これらの混合物や共重合体も使用することができる。ポリオレフィン樹脂によって予め被覆された発泡剤を配合するため、発泡剤の分解温度以下であれば樹脂の軟化点に関係なく加工温度を選ぶことができ、気泡周囲の樹脂による被覆層は効率よく確実に形成される。また、ポリオレフィン樹脂がジエン系ゴムと共架橋性を有しないために、樹脂層が高温の加工時または加硫時にゴム相に不必要に拡散することがなく、ゴム相と樹脂部分が明確に分離したマイクロカプセル状の樹脂被覆気泡が得られるのが特徴である。
本発明の発泡剤含有樹脂の中の化学発泡剤の含有率は5〜65重量%、好ましくは15〜50重量%である。この配合量が少なすぎると空隙の形成効果が不充分となるおそれがあり、逆に多すぎると形成される殻の厚みが薄くなり、マイクロカプセルとしての引っ掻き効果が不充分になるおそれがある。
本発明の化学発泡剤の分解温度は120〜180℃、好ましくは140〜160℃であるのが好ましい。この温度が低すぎると混合、押出加工中に十分な大きさの樹脂被覆気泡を形成させることができない。なお、この分解温度が高すぎる場合には尿素等の発泡助剤との併用によって分解温度を120〜180℃に調整することもできる。発泡助剤は、例えば永和化成工業社の「セルペースト」として入手可能である。
本発明に使用する化学発泡剤成分は、アゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘導体、アゾ化合物、重炭酸塩の中から選ばれる少なくとも1種を用いることができ、具体的にはアゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)、バリウムアゾシカルポキシレート(Ba/AC)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)等が挙げられ、これらは永和化成工業社の「ビニルホール」(ADCA)、「セルラー」(DPT)、「ネオセルボン」(OBSH)、「エクセラー」(DPT/ADCA)、「スパンセル」(ADCA/OBSH)、「セルボン」(NaHCO3)等が市販されている。
発泡剤含有樹脂の粒子径は、10〜200μmであるのが好ましい。これより小さいとゴム表面に十分な大きさの凹凸を形成できず、大きすぎるとゴムの機械的強度の低下が著しくなってしまう。このような発泡剤含有樹脂としては、例えば永和化成工業社から「セルパウダー」として市販されている。また、加硫ゴム組成物内に形成されるマイクロカプセル状気泡は球形であるが、原料段階での発泡剤含有樹脂の形状は球形である必要はない。
本発明で使用する熱膨張性熱可塑性樹脂は熱により気化、分散又は化学反応して気体を発生する液体又は固体を熱可塑性樹脂に内包した熱膨張性熱可塑性樹脂粒子であり、この粒子をその膨張開始温度以上の温度、通常130〜190℃の温度で加熱して膨張させることによってその熱可塑性樹脂からなる外殻中に気体を封入した気体封入熱可塑性樹脂粒子(中空ポリマー)となる。
本発明において、発泡剤含有樹脂を構成する樹脂成分はジエン系ゴムとは共架橋性を有しないものでなければならず、具体的にはポリオレフィン系樹脂を主成分としたものが用いられる。なお、ここで主成分とはポリオレフィン系樹脂が全樹脂成分の75重量%以上、好ましくは85重量%以上のものをいい、他の成分としては、例えば、オレフィンモノマーの未反応残基、重合開始剤や触媒等の残査、加工助剤、ポリオレフィン系樹脂以外のポリマー状樹脂等が挙げられる。この樹脂成分は、ジエン系ゴムとの共架橋を防ぐため分子の主鎖中に二重結合が残っていないものが好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリブチレン−1等の中から選ばれる少なくとも1種を用いることができ、これらの混合物や共重合体も使用することができる。ポリオレフィン樹脂によって予め被覆された発泡剤を配合するため、発泡剤の分解温度以下であれば樹脂の軟化点に関係なく加工温度を選ぶことができ、気泡周囲の樹脂による被覆層は効率よく確実に形成される。また、ポリオレフィン樹脂がジエン系ゴムと共架橋性を有しないために、樹脂層が高温の加工時または加硫時にゴム相に不必要に拡散することがなく、ゴム相と樹脂部分が明確に分離したマイクロカプセル状の樹脂被覆気泡が得られるのが特徴である。
本発明の発泡剤含有樹脂の中の化学発泡剤の含有率は5〜65重量%、好ましくは15〜50重量%である。この配合量が少なすぎると空隙の形成効果が不充分となるおそれがあり、逆に多すぎると形成される殻の厚みが薄くなり、マイクロカプセルとしての引っ掻き効果が不充分になるおそれがある。
本発明の化学発泡剤の分解温度は120〜180℃、好ましくは140〜160℃であるのが好ましい。この温度が低すぎると混合、押出加工中に十分な大きさの樹脂被覆気泡を形成させることができない。なお、この分解温度が高すぎる場合には尿素等の発泡助剤との併用によって分解温度を120〜180℃に調整することもできる。発泡助剤は、例えば永和化成工業社の「セルペースト」として入手可能である。
本発明に使用する化学発泡剤成分は、アゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘導体、アゾ化合物、重炭酸塩の中から選ばれる少なくとも1種を用いることができ、具体的にはアゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)、バリウムアゾシカルポキシレート(Ba/AC)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)等が挙げられ、これらは永和化成工業社の「ビニルホール」(ADCA)、「セルラー」(DPT)、「ネオセルボン」(OBSH)、「エクセラー」(DPT/ADCA)、「スパンセル」(ADCA/OBSH)、「セルボン」(NaHCO3)等が市販されている。
発泡剤含有樹脂の粒子径は、10〜200μmであるのが好ましい。これより小さいとゴム表面に十分な大きさの凹凸を形成できず、大きすぎるとゴムの機械的強度の低下が著しくなってしまう。このような発泡剤含有樹脂としては、例えば永和化成工業社から「セルパウダー」として市販されている。また、加硫ゴム組成物内に形成されるマイクロカプセル状気泡は球形であるが、原料段階での発泡剤含有樹脂の形状は球形である必要はない。
本発明で使用する熱膨張性熱可塑性樹脂は熱により気化、分散又は化学反応して気体を発生する液体又は固体を熱可塑性樹脂に内包した熱膨張性熱可塑性樹脂粒子であり、この粒子をその膨張開始温度以上の温度、通常130〜190℃の温度で加熱して膨張させることによってその熱可塑性樹脂からなる外殻中に気体を封入した気体封入熱可塑性樹脂粒子(中空ポリマー)となる。
上記熱によって気化、分解、又は化学反応して気体を発生する液体又は固体の例としては、例えばn−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ブタン、イソブタン、ヘキサン、石油エーテルの如き炭化水素類、塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロルエチレンの如き塩素化炭化水素等の液体、又は、アゾジカーボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルホニルヒドラジド誘導体、芳香族スクシニルヒドラジド誘導体等の固体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、上記気化、分解、又は化学反応して気体を発生する液体又は固体が封入される熱可塑性樹脂の例としては、例えば、アクリロニトリル若しくはメタクリロニトリルの重合体、又はアクリロニトリル若しくはメタクリロニトリルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。上記コモノマーの例としては、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、スチレン系モノマー、アクリレート系モノマー又はメタクリレート系モノマー、酢酸ビニル、ブタジエン、ビニルピリジン、クロロプレン等のモノマーを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
尚、上記熱可塑性樹脂は架橋されていないものが好ましいが、熱可塑性樹脂としての性質が損なわれない限度において、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、トリアクリルホルマール、トリアリルイソシアヌレート等のコモノマーを上記熱可塑性樹脂に導入して、上記熱可塑性樹脂を部分的に架橋してもよい。
前記熱膨張性マイクロカプセルの粒子径には特に限定はないが、膨張前で5〜300μmであるものが好ましい。このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、例えば、現在、スウェーデンのEXPANCEL社より商品名「エクスパンセル091DU−80」または「エクスパンセル092DU−120」等として、あるいは松本油脂(株)より商品名「マツモトマイクロスフェアーF−85」又は「マツモトマイクロスフェアーF−100」等として入手可能である。
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラックやシリカなどのその他の補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1〜2及び比較例1〜4
マスターバッチの調製
ブチルゴム100重量部に対し、発泡剤含有樹脂セルパウダーF50を表Iに示す割合で配合したマスターバッチを以下のようにして製造した。
1.7リットルの実験室用バンバリーミキサーにブチルゴムを投入して素練し、その後セルパウダーを所定量投入した。50rpm で3分間混練し、温度90℃で放出した。
マスターバッチの調製
ブチルゴム100重量部に対し、発泡剤含有樹脂セルパウダーF50を表Iに示す割合で配合したマスターバッチを以下のようにして製造した。
1.7リットルの実験室用バンバリーミキサーにブチルゴムを投入して素練し、その後セルパウダーを所定量投入した。50rpm で3分間混練し、温度90℃で放出した。
ゴム組成物の調製
表Iに示す配合(重量部)において、加硫系(亜鉛華、硫黄、加硫促進剤)及びマスターバッチを除く成分を1.7リットルの実験室型バンバリーミキサーで50rpm で5分間混練し、温度130℃で放出した。得られたゴム組成物に加硫系及びマスターバッチを加えて8インチのオーブンロールで混練してゴム組成物を得た。
表Iに示す配合(重量部)において、加硫系(亜鉛華、硫黄、加硫促進剤)及びマスターバッチを除く成分を1.7リットルの実験室型バンバリーミキサーで50rpm で5分間混練し、温度130℃で放出した。得られたゴム組成物に加硫系及びマスターバッチを加えて8インチのオーブンロールで混練してゴム組成物を得た。
得られたゴム組成物を50×100×5mmの金型中で170℃で15分間加硫し、得られた加硫物の発泡率及び氷上摩擦係数を以下の方法で測定した。結果を表Iに示す。
発泡率:各種コンパウンドの計算比重に対する、実際の加硫ゴム比重の低下率として算出された値。
氷上摩擦係数(−1.5℃及び−3.0℃):各種コンパウンドを加硫した厚さ5mmのゴムを表面から2.0mmの深さ位置から厚さ2.0mmのゴム片になる様にスライスし、それらのゴム片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機にて氷上摩擦係数を測定した。荷重0.3MPa 、ドラム回転速度は25km/hrとした。
氷上摩擦係数(−1.5℃及び−3.0℃):各種コンパウンドを加硫した厚さ5mmのゴムを表面から2.0mmの深さ位置から厚さ2.0mmのゴム片になる様にスライスし、それらのゴム片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機にて氷上摩擦係数を測定した。荷重0.3MPa 、ドラム回転速度は25km/hrとした。
表I脚注
RSS#3:天然ゴム
NIPOL 1220:日本ゼオン(株)製 BR(ガラス転移温度=−101℃)
ショーブラックN220:昭和キャボット(株)製 カーボンブラック(N2SA:111m2/g、DBP吸油量:111ml/100g)
酸化亜鉛3号:正同化学工業(株)製 酸化亜鉛
ステアリン酸:日本油脂(株)製
アロマオイル:富士興産(株)製
SANTOFLEX 6PPD:FLEXSIS製 老化防止剤
SANTOCURE NS:FLEXSIS製 加硫促進剤 TBBS
PERKACIT DPG:FLEXSIS製 加硫促進剤 DPG
ブチル:日本ブチル(株)製 ブチルゴム
セルパウダーF50:永和化成工業製 発泡剤含有樹脂(発泡剤:OBSH、樹脂:ポリオレフィン樹脂)
RSS#3:天然ゴム
NIPOL 1220:日本ゼオン(株)製 BR(ガラス転移温度=−101℃)
ショーブラックN220:昭和キャボット(株)製 カーボンブラック(N2SA:111m2/g、DBP吸油量:111ml/100g)
酸化亜鉛3号:正同化学工業(株)製 酸化亜鉛
ステアリン酸:日本油脂(株)製
アロマオイル:富士興産(株)製
SANTOFLEX 6PPD:FLEXSIS製 老化防止剤
SANTOCURE NS:FLEXSIS製 加硫促進剤 TBBS
PERKACIT DPG:FLEXSIS製 加硫促進剤 DPG
ブチル:日本ブチル(株)製 ブチルゴム
セルパウダーF50:永和化成工業製 発泡剤含有樹脂(発泡剤:OBSH、樹脂:ポリオレフィン樹脂)
実施例3〜6及び比較例5〜12
ゴム組成物の調製
表IIに示す配合(重量部)において、加硫系(亜鉛華、硫黄、加硫促進剤)及びマスターバッチ(ブチル/F50)を除く成分を1.7リットルの実験室型バンバリーミキサーで50rpm で5分間混練し、温度130℃で放出した。得られたゴム組成物に加硫系及びマスターバッチを加えて8インチのオーブンロールで混練してゴム組成物を得た。なお配合成分は表I脚注参照。
ゴム組成物の調製
表IIに示す配合(重量部)において、加硫系(亜鉛華、硫黄、加硫促進剤)及びマスターバッチ(ブチル/F50)を除く成分を1.7リットルの実験室型バンバリーミキサーで50rpm で5分間混練し、温度130℃で放出した。得られたゴム組成物に加硫系及びマスターバッチを加えて8インチのオーブンロールで混練してゴム組成物を得た。なお配合成分は表I脚注参照。
得られたゴム組成物を50×100×5cmの金型中で170℃で15分間加硫し、得られた加硫物の発泡率及び氷上摩擦係数を前記方法で測定した。結果を表IIに示す。
以上の通り、本発明に従えば、熱膨張性材料を含むゴム組成物中の熱膨張性材料の発泡効率を高めることができるので、例えばスタッドレスタイヤのキャップコンパウンドなどとして有用である。
Claims (3)
- (A)ジエン系ゴム100重量部及び(B)ブチルゴム100重量部に対して膨張性材料50〜100重量部を配合したブチルゴムマスターバッチコンパウンド5〜30重量部を含んでなるタイヤ用ゴム組成物。
- 前記膨張性材料が発泡剤含有樹脂である請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記ジエン系ゴムのガラス転移温度の平均値が−55℃以下である請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
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JP2007211180A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Bridgestone Corp | タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
CN103819709A (zh) * | 2014-02-21 | 2014-05-28 | 宁波硫华聚合物有限公司 | 一种颗粒型发泡剂预分散母胶粒及其制备方法 |
JP2018065563A (ja) * | 2017-12-12 | 2018-04-26 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
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CN103819709B (zh) * | 2014-02-21 | 2016-05-04 | 宁波硫华聚合物有限公司 | 一种颗粒型发泡剂预分散母胶粒及其制备方法 |
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