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JP2005149922A - 燃料電池用膜・電極接合体及び燃料電池 - Google Patents

燃料電池用膜・電極接合体及び燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】運転時に含水すると電極と拡散層の界面が剥離し、発電特性が低下することが防止された、膜・電極接合体を提供する。
【解決手段】電解質膜1の両側に電極2を有し、かつ両電極の外側に膨潤抑制層3を設けた燃料電池用膜・電極接合体であって、該膨潤抑制層3の端部が該電解質膜1に接合することにより、該電極2が該電解質膜1と該膨潤抑制層3とで包囲されていることを特徴とする燃料電池用膜・電極接合体。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池中の固体高分子電解質であるイオン交換膜と電極との接合体及びこれを用いた燃料電池に関するものである。
燃料電池は、反応生成物が水であり、地球環境への悪影響がほとんどない発電システムであり、この内、固体高分子型燃料電池(PEFC)は、高い出力密度が得られ、作動温度域が低いなどの利点から自動車搭載用や家庭用、可搬用など利用分野の拡大が期待されている。
固体高分子型燃料電池は、一般に、水素イオンを透過するイオン交換性の高分子膜(高分子電解質膜)を電解質とし、この電解質を二枚の拡散電極(カソード、アノード)で狭持した膜・電極接合体を備えており、膜・電極接合体を更に狭持するセパレータと各拡散電極との間に形成された流路に燃料としての水素ガス(DMFCの場合はメタノール溶液)と酸化剤としての空気(酸化ガス)とを供給することで、100℃以下の低温域で作動するものである。
このように、固体高分子型燃料電池では、固体高分子電解質であるイオン交換膜の両面に電極たる触媒を含む層(触媒層)を密接して配置し、更に必要により、触媒層の外側にガスを効率的に触媒層に供給するためのガス拡散層を有してなる。本明細書では、ガス拡散層は含めずに、電解質膜と触媒層が密接して配置され、みかけ上接合されているもの及びその付属物を膜・電極接合体ということとする。
ところで、上記電解質膜は、含水することで、プロトン伝導性を発現するが、含水することにより膨張し、、10〜20%程度寸法が増加する。そして、プロトン伝導性の向上と含水量の増加は正の相関関係があり、かつ、プロトン伝導性の高い電解質膜は寸法変化が大きい(表1参照)。
Figure 2005149922
また、一般的な電極は、白金/カーボンと電解質の混合物(カーボン:電解質=1:0.5〜1、重量比)であるが、この電解質部分が含水するとやはり、膨張し、寸法が変化する。
一方、電極に接合する拡散層や、セパレータは、このような寸法変化は無い。
従って、電極と拡散層を接合すると、接合時は、良好に接合している(図1(a)参照)が、運転時に含水すると電極2と拡散層4の界面が剥離し、発電特性が低下する(図1(b)参照)。図1中、1は電解質膜、2は電極、4は、拡散層を示す。
これは、次のように考えられる。
電極と撥水処理された拡散層は100℃前後の熱プレス又は電極の直接塗布により結着させるので、その接合力は電極中の電解質のみによる。ところが、この電解質は含水により膨潤し、さらに膨潤した状態では、引張強さが乾燥時の半分に低下する。そのため、電極と拡散層の寸法変化の差に耐えきれず剥離が発生すると考えられる。
従来技術として、電極と拡散層の間に導電性中間層が設けられている燃料電池が開示されているが(特許文献1参照)、この導電性中間層は、電極の触媒を拡散層への染み込みを防止するための層であり、上記剥離防止を問題とせず、かつ電極と拡散層の間の結着力は、電極中の電解質成分によるものであり、これのみでは、上記剥離防止には不十分であった。
特開2001−216973号公報
従って、本発明の目的は、運転時に含水すると電極と拡散層の界面が剥離し、発電特性が低下することが防止された、膜・電極接合体及び燃料電池を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明者は、鋭意研究を行った結果、下記の如き膨潤抑制層を設ければ、電極と拡散層の界面が剥離し、発電特性が低下することを防止できることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は次のものを提供するものである。
<1>
電解質膜の両側に電極を有し、かつ両電極の外側に膨潤抑制層を設けた燃料電池用膜・電極接合体であって、該膨潤抑制層の端部が該電解質膜に接合することにより、該電極が該電解質膜と該膨潤抑制層とで包囲されていることを特徴とする燃料電池用膜・電極接合体。
<2>
膨潤抑制層が、電子伝導性物質と高分子化合物を含むことを特徴とする<1>記載の燃料電池用膜・電極接合体。
<3>
<1>又は<2>記載の膜・電極接合体及び拡散層を有する燃料電池。
本発明の膜・電極接合体は、含水により電極と拡散層の界面が剥離し、発電特性が低下することが防止された優れた膜・電極接合体である。
本発明の燃料電池用膜・電極接合体は、電解質膜の両側に電極を有し、かつ両電極の外側に膨潤抑制層を設けた燃料電池用膜・電極接合体であって、該膨潤抑制層の端部が該電解質膜に接合することにより、該電極が該電解質膜と該膨潤抑制層とで包囲されていることを特徴とする。
(電解質膜)
本発明に用いる電解質膜としては、通常の燃料電池に用いられる固体電解質膜であれば特に限定されるものではないが、プロトン伝導性を示す電解質膜が本発明の効果を発現するうえで好ましく用いられる。プロトン交換膜のプロトン交換基としては、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基などが挙げられるがこれらに特に限定されるものではない。
より具体的な電解質膜としては、デュポン(DuPont)社製ナフィオン(Nafion)、旭化成製Aciplex、旭硝子製Flemion、ジャパンゴアテックス社製Gore-Selectに代表されるパーフルオロスルホン酸樹脂を始め、これらにポリ(テトラフルオロエチレン)からなる補強層を導入したもの等が挙げられる。またスルホン化ポリエーテルケトン樹脂、スルホン化ポリエーテルサルホン樹脂、スルホン化ポリフェニレンサルファイド樹脂、スルホン化ポリイミド樹脂、スルホン化ポリアミド樹脂、スルホン化エポキシ樹脂、スルホン化ポリオレフィン樹脂を始めとした炭化水素系電解質膜でもよい。また、ポリ(ベンズイミダゾール)/リン酸複合体に代表される高分子/強酸複合体であってもよい。
(電極)
本発明の電極は、通常の燃料電池に用いられるもの、例えば触媒と電解質、その他任意成分を含む。
本発明で使用する電極中の触媒は、特に限定されず通常燃料電池に用いることができるものが挙げられ、例えば白金等の白金族金属、金、パラジウム、ルテニウム、イリジウムなどの貴金属触媒が好ましく用いられる。また、これらの貴金属触媒の合金、混合物など、2種以上の元素が含まれていても構わない。
これらの触媒は金属微粒子としてそのまま使用してもよいが、金属を活性炭やカーボン等の担体に担持した担持触媒を使用してもよい。
ここで用いるカーボンは、特に限定されるものではないが、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが、電子伝導性と比表面積の大きさから好ましいものである。オイルファーネスブラックとしては、キャボット社製バルカンXC−72、バルカンP、ブラックパールズ880、ブラックパールズ1100、ブラックパールズ1300、ブラックパールズ2000、リーガル400、ライオン社製ケッチェンブラックEC、三菱化学社製#3150、#3250などが挙げられ、アセチレンブラックとしては電気化学工業社製デンカブラックなどが挙げられる。特に、キャボット社製のバルカンXC−72が好ましく用いられる。
本発明で使用する電極中の電解質としては、上述した電解質膜の樹脂が挙げられる。
電極の主たる成分は、好適には触媒担持カーボンと電解質(ポリマー)であり、それらの比率は必要とされる電極特性に応じて適宜決められるべきもので特に限定されるものではないが、触媒担持カーボン/電解質の重量比率で5/95〜95/5が好ましく、特に40/60〜85/15が好ましい。
電極には、触媒担持カーボンを担持している前述のカーボンのほか、電子伝導性向上のために種々の導電剤を添加することも好ましい。このような導電剤としては、前述の触媒担持カーボンに用いられるカーボンと同種のカーボンブラックに加えて、種々の黒鉛質や炭素質の炭素材、あるいは金属や半金属が挙げられるが特に限定されるものではない。このような炭素材としては、前述のカーボンブラックのほか、天然の黒鉛、ピッチ、コークス、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フラン樹脂などの有機化合物から得られる人工黒鉛や炭素などがあげられる。これらの炭素材の形態としては、粒子状のほか繊維状も用いることができる。また、これら炭素材を後処理加工した炭素材も用いることが可能である。これら導電材の添加量としては、電極に対する重量比率として1〜80%が好ましく、5〜50%がさらに好ましい。
本発明において、電極の電解質膜への付加・形成方法は特に限定されるものではない。触媒担持カーボンと電極触媒層に含まれる電解質とをペースト状に混練し、刷毛塗り、筆塗り、バーコーター塗布、ナイフコーター塗布、スクリーン印刷、スプレー塗布などの方法で、電極を電解質膜に直接付加・形成してもよいし、他の基材(転写基材)上に電極層をいったん形成した後、電解質膜に転写しても良い。この場合の転写基材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のシート、あるいは表面をフッ素やシリコーン系の離型剤処理したガラス板や金属板なども用いられる。
本発明において電極の塗布液(触媒インク)に含まれる溶媒は、電解質膜を溶解できる溶媒を含んでいると電極層と電解膜を強く接合できるので好ましい。また、触媒インクには、必要に応じて撥水剤や、粘度を調整するための増粘剤や希釈剤等を含んでいてもよい。
(膨潤抑制層)
膨潤抑制層は、主として電子伝導性物質とそれを結着する高分子化合物からなり、燃料電池内の酸化・還元雰囲気に晒されるため、これらは耐酸化性に優れた材料が好ましい。
ここで用いる電子伝導性物質の形態は繊維状あるいは粒子状など特に限定されないし、何れとも区別しがたい形状でも良いし、或いはそれらの混合物であっても良い。例えば、繊維状形態においては、繊維長は好ましくは20μm〜20mm(より好ましくは20μm〜3mm)、直径は好ましくは3μm〜15μm(より好ましくは5μm〜10μm)である。繊維長について、前記数値範囲の下限値を下回る炭素短繊維を作製することは困難であり、前記数値範囲の上限値を上回ると膨潤抑制層の作製が困難となり、好ましくないことがある。直径については、前記数値範囲の下限値を下回ると導電性繊維の製造が困難となり、前記数値範囲の上限値を上回ると膨潤抑制層の製造が困難となり、好ましくないことがある。また、粒子状形態においては、粒径は好ましくは10nm〜10μm(より好ましくは20nm〜100nm)である。粒径は、前記数値範囲の下限値を下回ると導電性粒子の製造が困難となり、前記数値範囲の上限値を上回ると膨潤抑制層の製造が困難となり、好ましくないことがある。
また、電子伝導性物質の素材としては、種々の黒鉛質や炭素質の炭素材、あるいは金属や半金属が挙げられ、特に限定されるものではないが、耐食性の観点から炭素材を用いることが好ましい。
このような炭素材としては、オイルファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャネルブラックなどのカーボンブラックが、電子伝導性と比表面積の大きさから好ましいものである。オイルファーネスブラックとしては、キャボット社製バルカンXC−72、バルカンP、ブラックパールズ880、ブラックパールズ1100、ブラックパールズ1300、ブラックパールズ2000、リーガル400、ライオン社製ケッチェンブラックEC、三菱化学社製#3150、#3250などが挙げられ、アセチレンブラックとしては電気化学工業社製デンカブラックなどが挙げられる。
また、カーボンブラックのほか、天然の黒鉛、ピッチ、コークス、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フラン樹脂などの有機化合物から得られる焼成体、例えば、人工黒鉛や炭素なども用いられる。これらの炭素材の形態としては、粒子状のほか繊維状も用いることができる。また、これら炭素材を後処理加工した炭素材も用いることが可能である。
上記の炭素材の中でも、グラファイトカーボン(大阪ガスケミカル製 MCMB)、導電性中間層の電気抵抗が低くなるという点で、キャボット社製バルカンXC−72、ライオン社製ケッチェンブラックEC、電気化学工業社製デンカブラック、東レ(株)製トレカチョップファイバー、東レ(株)製トレカミルドファイバー、あるいはこれらの混合物が好ましい。
本発明における膨潤抑制層には、電子伝導性物質の結着を目的として高分子化合物(ポリマー)が含まれるが、このうち疎水性ポリマーが好ましい。膨潤抑制層に、親水性ポリマーを用いると、カソードで生成される水が電極層、膨潤抑制層、あるいは拡散層で詰まるフラッディング現象を起こしやすくなる。膨潤抑制層に含まれるポリマーが疎水性ポリマーであれば、このフラッディングを起こしにくくなる。
このような疎水性ポリマーとして、特に限定されるものではないが、電子伝導性物質を良く分散し、燃料電池内の酸化−還元雰囲気で劣化しないポリマーが好ましい。このようなポリマーとして、フッ素原子を有するポリマーが挙げられ、特に限定されるものではないが、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルキルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体(PFA)、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共重合体、ポリフッ化ビニル(PVF)、あるいはこれらのモノマ単位とエチレンやスチレンなどの他のモノマとの共重合体、さらには、ブレンドなども用いることができる。これらのうち、低融点であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)が好ましい。また、上記のフッ素原子を有するポリマー以外にも、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基などの親水性の官能基、アミド結合、エステル結合などを実質上有していないポリマーも用いることが可能である。前記の実質上有していないとは、本発明の効果に悪影響を及ぼすほど疎水性を低下させる程度まで、親水性の官能基等を有していないことである。特に限定されるものではないが、例えば、前記の親水性の官能基ならば、モノマユニット比率として疎水性モノマユニット/親水性モノマユニットが好ましくは0.1以下(より好ましくは0.05以下)ならば、共重合乃至は混合しても大凡差し支えない。 これらのポリマーが、膨潤抑制層に含まれる割合は電子伝導性性物質に依存するが、重量比率で4〜14%の範囲で含まれることが好ましく、より好ましくは4〜10%、さらにより好ましくは、5〜7.5%である。ポリマーの量が多い場合には、ガス拡散性が悪化し、発電特性が悪化することがあり、ポリマーの量が少ない場合、電子伝導性物質の結着力が低下し、膨潤抑制の機能が発現できないことがある。
膨潤抑制層には、上述の電子伝導性物質やポリマーに加えて、種々の添加物を用いることが可能である。このような添加物としては、特に限定されるものではないが、界面活性剤、アルコール類、エステル類などが挙げられ、これらは膨潤抑制層を電極に塗布する際の塗布性能向上に役立つものである。
膨潤抑制層の厚さは、30〜100μmが好ましく、特に電池性能を考慮すると30〜60μmが好ましい。膨潤抑制層の厚さが30μm未満であると、自己形状を保持できず、また100μmを超えるとガス拡散や排水の詰りを起こすことがあり、電池性能が低下し好ましくない。
膨潤抑制層は、電子伝導性物質とポリマーの溶液を混合し、塗布し、乾燥して作製することができるが、テフロン(R)シート等の仮支持体に塗布し、乾燥したものを、転写し、プレスしてもよい。プレス温度は、ポリマーによるが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の場合、130〜170℃が好ましい。
膨潤抑制層の形状は、例えば図2に示すごとく、膨潤抑制層3と電解質膜1が接合し、電極2を包囲する形態が好ましい。
[燃料電池]
本発明の膜・電極接合体は、その外側にカーボンペーパーやカーボンクロス等からなるガス拡散層を配置し、さらにその外側にガスを供給し集電体としても機能するセパレータを配置すれば本発明の固体高分子型燃料電池とすることができる。
(拡散層)
本発明における拡散層としては、燃料電池に一般に用いられる拡散層が特に限定されることなく用いられる。たとえば、導電性物質を主たる構成材とする多孔質導電シートなどが挙げられ、この導電性物質としては、ポリアクリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒鉛及び膨張黒鉛などの炭素材、ステンレススチール、モリブデン、チタンなどが例示される。導電性物質の形態は繊維状あるいは粒子状など特に限定されないが、燃料電池などのように電極活物質に気体を用いる電気化学装置に用いる場合、ガス透過性の点から繊維状導電性無機物質(無機導電性繊維)特に炭素繊維が好ましい。無機導電性繊維を用いた多孔質導電シートとしては、織布あるいは不織布いずれの構造も使用可能である。織布としては、平織、斜文織、朱子織、紋織、綴織など特に限定されること無く用いられる。また、不織布としては、抄紙法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、ウォータージェットパンチ法、メルトブロー法など特に限定されること無く用いられる。また編物であっても構わない。これらの布帛において、特に炭素繊維を用いた場合、耐炎化紡績糸を用いた平織物を炭化あるいは黒鉛化した織布、耐炎化糸をニードルパンチ法やウォータージェットパンチ法などによる不織布加工をした後に炭化あるいは黒鉛化した不織布、耐炎化糸あるいは炭化糸あるいは黒鉛化糸を用いた抄紙法によるマット不織布などが好ましく用いられる。例えば、東レ製カーボンペーパーTGPシリーズ、SOシリーズ、E−TEK社製カーボンクロスなどが好ましく用いられる。本発明における多孔質導電シートには、特に限定されないが、導電性向上のために補助剤としてカーボンブラックなどの導電性粒子や、炭素繊維などの導電性繊維を添加することも好ましい。
拡散層は、膨潤抑制層上に重ねて、熱プレスすることにより接合することが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
1. 膜・電極接合体の作製
Aldrich社製Nafion溶液に、触媒担持カーボン(触媒:Pt、カーボン:Cabot社製ValcanXC-72、白金担持量:50重量%)を、カーボンとNafionの重量比が1:0.5になるように加え、よく撹拌して触媒−ポリマ組成物を調製した。この触媒−ポリマ組成物を、厚さ50μmのPTFEシートに塗布し、直ちに乾燥した。電解質膜(DuPont社製Nafion112)の両面から、このPTFEシート2枚を電極触媒層がプロトン交換膜側になるようにしてはさみ、ロールプレスをした後にPTFEシートのみを両面とも剥がし、両面に電極触媒層が付いた膜・電極接合体を作製した。
2.膨潤抑制層の作製
グラファイトカーボン(大阪ガスケミカル製、MCMB)92.5gとポリフッ化ビニリデン(PVDF)/N−メチルピロリドン溶液(呉羽化学製、 KFポリマー)62.5gを混合し(カーボン:PVDF=92.5:7.5、重量比)、ドクターブレード法によりテフロン(R)シート上に塗布した。これを、130℃窒素ガス雰囲気中で6時間減圧乾燥し溶媒を除去した。得られた膨潤抑制層は、厚さ50mmでであった。
3.膜・電極接合体と膨潤抑制層の接合
1.で作製した膜・電極接合体の両側に2.で作製した膨潤抑制層のシートを重ねて、140℃10分間熱プレスすることにより、膨潤抑制層をテフロン(R)シートから膜・電極接合体に転写した。
ここで、膨潤抑制層は、電極面積より20%大きく、4辺が直接電解質膜と接合するようにした。
4.燃料電池の作製
3.で得られた本発明の膜・電極接合体の両側にガス拡散層(ジャパンゴアテックス製カーベルCFP200)を140℃で熱プレスした後、セパレーターで挟みこみ固体高分子型燃料電池を得た。
比較例1
膨潤抑制層を設けない以外は、実施例1と同様にして、比較例1の固体高分子型燃料電池を得た。
評価
実施例1及び比較例1で得られた燃料電池を次の条件で使用し発電し、このときの電圧−電流密度を調べた。結果を図3に示す。
セル温度:80℃、燃料ガス:水素、酸化ガス:空気、ガス利用率:アノード20%/カソード20%、ガス加湿器温度:アノード80℃/カソード80℃。
本発明によれば、運転時に含水しても電極と拡散層の界面が剥離し、発電特性が低下することがない。
接合時と含水時の膜・電極接合体と拡散層の状態を示す図である。 本発明の膜・電極接合体の一態様を示す断面図である。 本発明品と比較品の発電特性を示す図である。
符号の説明
1 電解質膜
2 電極
3 膨張抑制層
4 拡散層

Claims (3)

  1. 電解質膜の両側に電極を有し、かつ両電極の外側に膨潤抑制層を設けた燃料電池用膜・電極接合体であって、該膨潤抑制層の端部が該電解質膜に接合することにより、該電極が該電解質膜と該膨潤抑制層とで包囲されていることを特徴とする燃料電池用膜・電極接合体。
  2. 膨潤抑制層が、電子伝導性物質と高分子化合物を含むことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用膜・電極接合体。
  3. 請求項1又は2記載の膜・電極接合体及び拡散層を有する燃料電池。
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