JP2005149958A - 半導体装置用ソケット - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体装置の各端子部の数量が増大するとともに、その端子部の相互間距離が狭小となる場合であっても、プリント配線基板における電極パッドの相互間距離を十分に確保できるとともに、半導体装置用ソケットにおけるプリント配線基板上の実装面積の増大を回避できること。
【解決手段】 リードフレーム54においてコンタクトピン群60の先端における中心位置は、コンタクトピン群62の先端の中心位置に比して所定距離だけ左側に偏倚しており、また、スペーサ56を介して互いに重ねられるリードフレーム54の端子部62dが千鳥掛け状に配置されるもの。
【選択図】 図1
【解決手段】 リードフレーム54においてコンタクトピン群60の先端における中心位置は、コンタクトピン群62の先端の中心位置に比して所定距離だけ左側に偏倚しており、また、スペーサ56を介して互いに重ねられるリードフレーム54の端子部62dが千鳥掛け状に配置されるもの。
【選択図】 図1
Description
本発明は、試験に供される半導体装置を配線基板に電気的に接続するコンタクトピンモジュールを有する半導体装置用ソケットに関する。
半導体装置のバーンイン試験に用いられる半導体装置用ソケットは、一般に、ICソケットと称され、例えば、特許文献1にも示されるように、所定の試験電圧が供給されるとともに被検査物としての半導体装置からの短絡等をあらわす異常検出信号を送出する入出力部を有するプリント配線基板上に配される。
ICソケットにおける被検査物収容部材内には、例えば、特許文献1にも示されるように、半導体装置の各端子部とプリント配線基板の各電極パッドとをそれぞれ、電気的に相互に接続するコンタクトピンの集合体としてのコンタクトピンモジュールが設けられている。そのようなコンタクトピンモジュールは、例えば、半導体装置の各端子に電気的に接続される被検査物側コンタクトピン群と、プリント配線基板の各電極に電気的に接続される配線基板側コンタクトピン群とが同一平面上に相対向して連なって形成されるリードフレームが複数、積み重ねられて形成されている。従って、被検査物側コンタクトピン群の各端子および配線基板側コンタクトピン群の各固定端子は、例えば、格子状に配列されることとなる。
また、ICソケットにおいては、電気的接続を確実にするとともに、リードフレームにおける共通の平面上のコンタクトピンの配列方向に対し直交する方向の長さを短くするために特許文献2にも示されるように、配線基板側コンタクトピン群のコンタクトピンの配列方向の相互間距離が、被検査物側コンタクトピン群の対応するコンタクトピンの相互間距離に比して大となるように拡大されるものが提案されている。
近年、半導体装置は、その各端子の数量が増大するとともに、その端子の相互間距離が狭小となる、所謂、微細ピッチとなる傾向にある。その際、上述のプリント配線基板の電極パッド相互間距離は、電気的安全性の観点から十分に確保されることが要望される。
しかし、このような現状において、ICソケットのコンタクトピンモジュールが、所定の実装面積を有する既存のプリント配線基板上に配置されるもとで、微細ピッチとなる半導体装置に対応する場合、プリント配線基板における電極パッドの相互間距離が十分に確保されない虞があるとともに、特に、上述のように配線基板側コンタクトピン群のコンタクトピンの相互間距離が拡大されるとき、配線基板側コンタクトピン群のコンタクトピンの占有面積も増大し、配線基板上のICソケットの配置可能数が減少する虞があるので既存の大きさのプリント配線基板を利用できないという不都合が生じる。
以上の問題点を考慮し、本発明は、試験に供される半導体装置を配線基板に電気的に接続するコンタクトピンモジュールを有する半導体装置用ソケットであって、半導体装置の各端子部の数量が増大するとともに、その端子部の相互間距離が狭小となる場合であっても、プリント配線基板における電極パッドの相互間距離を十分に確保できるとともに、半導体装置用ソケットにおけるプリント配線基板上の実装面積の増大を回避できる半導体装置用ソケットを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る半導体装置用ソケットは、半導体装置の電極部に電気的に接続される一端を備える被検査物側接続端子を複数、共通の平面上に有する被検査物側接続端子群と、被検査物側接続端子群の各被検査物側接続端子の他端に連なる各固定側接続端子を、被検査物側接続端子の相互間距離よりも大なる相互間距離をもって共通の平面上に複数有し、半導体装置の電極部に電気的に接続される配線基板に接続される固定側接続端子群と、被検査物側接続端子群と固定側接続端子群との中間部分を支持する支持部材と、支持部材に支持された被検査物側接続端子群および固定側接続端子群を、固定側接続端子群が千鳥掛け状に配置されるように絶縁部材を介し複数重ねて保持する保持部材と、保持部材に保持された被検査物側接続端子群および固定側接続端子群を収容するモジュール収容部と、を備え、固定側接続端子群の共通の平面上における各固定側接続端子の配列方向に沿った位置が、被検査物側接続端子群に対し一方向に所定距離、相対的に偏倚していることを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る半導体装置用ソケットは、固定側接続端子群の共通の平面上における各固定側接続端子の配列方向に沿った位置が、被検査物側接続端子群に対し一方向に所定距離、相対的に偏倚しており、また、固定側接続端子群が千鳥掛け状に配置されるように絶縁部材を介し支持部材に支持された被検査物側接続端子群および固定側接続端子群を、複数重ねて保持する保持部材を備えているので半導体装置の各端子部の数量が増大するとともに、その端子部の相互間距離が狭小となる場合であっても、プリント配線基板における電極パッドの相互間距離を十分に確保できるとともに、半導体装置用ソケットにおけるプリント配線基板上の実装面積の増大を回避できる。
図5および図6は、それぞれ、本発明に係る半導体装置用ソケットの一例の全体構成を、プリント配線基板とともに示す。
図5においては、半導体装置用ソケットは、所定の検査信号が供給されるとともに各被検査物としての半導体装置からの短絡等をあらわす異常検出信号をそれぞれ送出する入出力部を有するプリント配線基板32上に位置決めされて配されている。
半導体装置用ソケットは、プリント配線基板32上における所定の位置に縦横に複数個配されている。半導体装置用ソケットは、半導体装置が1個づつ着脱可能に装着される収容部を有するソケット本体部30と、後述するソケット本体部30の押圧部材42Aおよび42Bの保持または解放動作を行わせるカバー部材44と、ソケット本体部30内に配され、半導体装置の端子群とプリント配線基板32の電極パッド部との電気的接続を行うコンタクトピンモジュール34と、を主な要素として含んで構成されている。なお、図5においては、代表して一つの半導体装置用ソケットが示されている。
ソケット本体部30は、図7に示されるように、プリント配線基板32の各電極パッド部と半導体装置38の端子とを電気的に接続するコンタクトピンモジュール34と、コンタクトピンモジュール34の上面に載置され、半導体装置38の各電極のコンタクトピンモジュール34の端子部に対する位置合わせを行うとともに半導体装置38を収容する整列板/位置決め部材40と、ソケット本体部30において、整列板/位置決め部材40の上方にコンタクトピンモジュール34を包囲するように、昇降動可能に配され後述する一対の押圧部材42Aおよび42B(図5および図6参照)を選択的に回動させるカバー部材44と、カバー部材44の昇降動作に連動して半導体装置38の各端子を整列板/位置決め部材40を介してコンタクトピンモジュール34に対して選択的に押圧する押圧部材42Aおよび42Bと、を主要な要素として含んで構成されている。
被検査物としての半導体装置38は、BGA型であり、例えば、略正方形の半導体素子とされる。略正方形の半導体装置38において、整列板/位置決め部材40に対向する面には、整列板/位置決め部材40の透孔を介してコンタクトピンモジュール34に接続されるべきバンプ形の電極が端子として全面にわたって所定の相互間隔で複数個形成されている。各電極の相互間距離は、例えば、約0.4mm程度とされる。
ソケット本体部30は、耐熱性のあるプラスチック材料、例えば、ポリイミド樹脂で成形されている。ソケット本体部30の底面部には、位置決め用のピン30Pが4箇所に設けられている。そのソケット本体部30の底面部は、図示が省略されるねじ締結具によりプリント配線基板32上の所定位置に固定されている。
また、ソケット本体部30の底面部には、その底面部全体にわたって長手方向に沿って延びる凹部30gが形成されている。また、底面部には、下方側整列板/位置決め板が嵌合される凹部30rが、略中央部で凹部30gに交差している。
ソケット本体部30における略中央部分には、コンタクトピンモジュール34が収容されるモジュール収容部36Mが形成されている。モジュール収容部36Mの周囲には、相対向して一対の凹部(不図示)が設けられている。各凹部内には、それぞれ、カバー部材44が下降せしめられるとき、選択的に、カバー部材44と一体に形成されるアーム部材44Aの下端部と、押圧部材42Aおよび42Bの基端部とが挿入される。押圧部材42Aおよび42Bの基端部は、アーム部材44Aの下端の孔に連結ピンCPが挿入されることにより、アーム部材44Aの下端に連結されている。
その各凹部の周縁には、ガイド部材36TAおよび36TBが相対向して形成されている。ガイド部材36TAおよび36TBは、互いに同一の構造を有するのでガイド部材36TAについて説明し、ガイド部材36TBの説明を省略する。
ガイド部材36TAは、押圧部材42Aを挟んで相対向する壁部を有している。各壁部の内面には、それぞれ、図5において押圧部材42Aの案内ピンAPを案内する溝36agが右斜め下方に向けて所定角度傾いて細長く形成されている。また、ソケット本体部30におけるそのガイド部材36TAの外側となる両端部には、それぞれ、カバー部材46をソケット本体30から離隔する方向に付勢するコイルスプリング46の一端が配されるスプリング受け部(不図示)が形成されている。
なお、ガイド部材36TBの各壁部の内面には、それぞれ、押圧部材42Bの案内ピンを案内する溝が上述の溝36agの延在する方向に延びる延長線と交差するように、左斜め下方に向けて所定角度傾けられて細長く形成されている。
モジュール収容部36Mは、後述するコンタクトピンモジュール34の断面形状に対応して小径部36ma、中径部36mbおよび36mc、大径部36mdから構成されている。小径部36ma、中径部36mbおよび36mc、大径部36mdは、共通の中心軸線上に形成されている。
小径部36maおよび中径部36mbは、その上方に配置される整列板/位置決め部材40の下面との間に形成される空間に連通している。小径部36ma、中径部36mb、および大径部36mdは、収容されるコンタクトピンモジュール34の外周部が係合されることにより、コンタクトピンモジュール34の整列板/位置決め部材40の各接点用の孔に対する相対位置の位置決めする。
小径部36maと中径部36mbとの間の段状部となる面36saは、コンタクトピンモジュール34のサイドプレート52および50の段状部52aeおよび50aeにそれぞれ当接している。
また、大径部36mdと中径部36mcとの間の段状部となる面36sbは、コンタクトピンモジュール34のサイドプレート52および50の段部50beおよび52beにそれぞれ当接している。
従って、コンタクトピンモジュール34およびその端子部は、そのソケット本体部30のモジュール収容部36M、および後述する整列板/位置決め部材40に対して位置決めされることとなる。
また、凹部30rおよび30gに嵌合される整列板/位置決め板70が、コンタクトピンモジュール34におけるプリント配線基板32側の端子部を支持している。整列板/位置決め板70は、プリント配線基板32側の端子部に対応して複数の貫通孔を有するとともに、図5および図7に示されるように、プリント配線基板32の孔に嵌合される位置決めピンを有している。
これにより、モジュール収容部36Mに位置決めされたコンタクトピンモジュール34のプリント配線基板32側の端子群とプリント配線基板32の電極パッドとの相対位置が位置決めされる。その際、コンタクトピンモジュール34のプリント配線基板32側の端子部は、ソケット本体部30がプリント配線基板32上に固定されるとき、所定量変位せしめられる。従って、コンタクトピンモジュール34のプリント配線基板32側の端子群は、所定の接触力でプリント配線基板32の電極パッドに接触することとなる。
整列板/位置決め部材40は、図9に示されるように、被検査物としての半導体装置38の4隅をそれぞれ支持する位置決め部40Aと、位置決め部40Aを互いに連結するように平板状に形成される平板状部40Bとを含んで構成されている。
平板状部40Bは、半導体装置38の各端子にそれぞれ対応して比較的小なる凹部40ai(i=1〜n,nは正の整数)が縦横に所定の中心間距離、例えば、約0.4mmで形成されている。また、その凹部40aiは、コンタクトピンモジュール34の各端子部が移動可能に挿入される透孔40bi(i=1〜n,nは正の整数)に連通している。従って、その凹部40aiにより、半導体装置38の各端子の平板状部40Bに対する相対位置が位置決めされ、かつ、半導体装置38の各端子のコンタクトピンモジュール34の端子群に対する相対位置が位置決めされることとなる。
整列板/位置決め部材40は、図7に示されるように、ソケット本体30の有低の各孔の底部との間にそれぞれ設けられるコイルスプリングSPにより、押圧部材42Aおよび42Bの押圧方向に沿った所定の範囲内で移動可能に支持されている。
なお、上述の例においては、半導体装置38の各端子のコンタクトピンモジュール34の端子部に対する相対位置を位置決めするにあたり、整列板/位置決め部材40が用いられたが、かかる例に限られることなく、例えば、半導体装置38の外周部に嵌り合うように形成されたモジュール収容部36Mの開口端の周縁部の壁に半導体装置38が直接的に移動可能に嵌合されることにより、半導体装置38の各端子のコンタクトピンモジュール34の端子部に対する相対位置が位置決めされてもよい。
図5および図7において、ソケット本体部30の外周部の各辺には、カバー部材44の下端に一体に形成される8個の爪部44Nがそれぞれ、移動可能に係合される溝30Gが形成されている。溝30Gは、カバー部材44の移動方向に沿って形成されている。また、図7に示されるような、カバー部材44が最上端位置をとるとき、各溝30Gの端部には、それぞれ、その爪部44Nの先端が係止される。
枠状のカバー部材44は、図6および図7に示されるように、半導体装置38またはガイド部材36TAおよび36TBの上端部の外周が通過する開口部44aを中央部に有している。
カバー部材44におけるソケット本体30の各凹部にそれぞれ対向する部分には、押圧部材42Aおよび42Bにそれぞれ連結されるアーム部材44Aおよび44Bがソケット本体30に向けて突出している。
アーム部材44Aは、押圧部材42Aの基端部を回動可能に挟持するように隙間を有している。各アーム部材44Aは、アーム部材44Aと押圧部材42Aとを結合するピンCPが挿入される孔を有している。アーム部材44Bも、押圧部材42Bの基端部を回動可能に挟持するように同様な構造を有している。
カバー部材44における長手方向の両端部には、図7に示されるように、それぞれ、ソケット本体部30の溝30Gに係合される爪部44Nが、複数本、ソケット本体部30に向けて突出している。
また、カバー部材44においてソケット本体部30におけるスプリング受け部に対向する部分には、それぞれ、スプリング受け部44Sが4箇所に設けられている。スプリング受け部44Sには、カバー部材44をソケット本体部30から離隔する方向に付勢するコイルスプリング46の他端が配されている。
押圧部材42Aは、上述のピンCPが回動可能に挿入される孔を有する基端部と、半導体装置38の上面に選択的に当接される押圧面部と、基端部と押圧面部とを連結する連結部とを含んで構成されている。
押圧部材42Aの連結部には、双方の溝36agに移動可能に係合する案内ピンAPが設けられている。なお、押圧部材42Aに対し線対称に設けられる押圧部材42Bは、押圧部材42Aの構成と同様な構成を有するのでその説明を省略する。
従って、カバー部材44が、図5に示されるように、コイルスプリング46の付勢力に抗してソケット本体部30に近接するように押圧される場合、押圧部材42Aおよび42Bの基端部がそれぞれ、同期して下降せしめられるとともに、各案内ピンAPが溝36agに案内されることにより、押圧部材42Aおよび42Bの各押圧面部が、互いに離隔される。即ち、ソケット本体部30のモジュール収容部36Mの上方、即ち、整列板/位置決め部材40の上方が開放されることとなる。
一方、カバー部材44が、図5および図7に示されるように、コイルスプリング46の付勢力により、上昇せしめられる場合、押圧部材42Aおよび42Bの基端部がそれぞれ、同期して上昇せしめられるとともに、各案内ピンAPが溝36agに案内されることにより、押圧部材42Aおよび42Bの各押圧面部が、互いに近接される。即ち、押圧部材42Aおよび42Bの各押圧面部が、それぞれ、ソケット本体部30の整列板/位置決め部材40内に進入せしめられることとなる。
コンタクトピンモジュール34は、図2および図4に示されるように、図4においてZ座標方向のその両端部をそれぞれ、形成するサイドプレート50および52と、サイドプレート50とサイドプレート52との間に、スペーサ56を介して互いに略平行となるように重ねられて集合体として配される複数のリードフレーム54と(図8参照)、を主な要素として構成されている。
板状のサイドプレート50および52は、プラスチック材料、例えば、ポリイミド樹脂で作られ、互いに同一構造とされるのでサイドプレート50について説明し、サイドプレート52についての説明を省略する。
サイドプレート50は、後述する結合ピン58がそれぞれ嵌合される透孔50aが所定の間隔をもって2箇所に設けられている。
末広がりに形成されるサイドプレート50における両端部は、それぞれ、階段状に形成されている。各端部には、上述したモジュール収容部36Mの段状部となる面30saおよび30sbにそれぞれ対応して段状部50aeおよび50beが形成されている。その段状部50aeとその段状部50beとの間の部分は、階段状に連結されている。
薄板状の各スペーサ56は、それぞれ、絶縁性材料で作られ、結合ピン58が嵌合される透孔をサイドプレート50および52の透孔50aおよび52aに対応して2箇所に有している。また、各スペーサ56は、それぞれ、サイドプレート50および52の段状部50ae,50be,52ae,52beに対応して段状部を有している。
各リードフレーム54は、図8に示されるように、半導体素子38の端子に電気的に接続される被検査物側接続端子群としてのコンタクトピン群60と、コンタクトピン群60と同一の平面上に形成されプリント配線基板32の電極に電気的に接続される固定側接続端子群としてのコンタクトピン群62と、コンタクトピン群60とコンタクトピン群62との中間の連結部68(図11参照)に設けられ、コンタクトピン群60および62を支持する支持プレート64とを含んで形成されている。
リードフレーム54におけるコンタクトピン群60および62を形成するコンタクトピン54pi(i=1〜n,nは正の整数)は、それぞれ、1本のリードから構成されている。コンタクトピン54piは、図8において矢印Xが示すX座標方向に向けて所定の間隔で共通の平面上に配列されている。
なお、コンタクトピン54piの数量は、半導体素子38の端子数および配列形式、または、プリント配線基板32の電極パッドの数量に応じて設定される。コンタクトピン54piの数量は、例えば、22本、31本等であってもよい。即ち、コンタクトピン54piの数量は、偶数本あるいは奇数本であってもよい。
コンタクトピン群60および62におけるコンタクトピン54piの先端の相互間距離も半導体素子38の端子相互間のピッチ、プリント配線基板32の電極パッド相互間のピッチに応じて設定されている。コンタクトピン群60および62におけるコンタクトピン54piの先端の相互中心間距離は、例えば、互いに異なり、約0.4mm、約0.6mm程度に設定されている。従って、コンタクトピン群60におけるコンタクトピン54piの先端の相互間距離は、コンタクトピン群62におけるコンタクトピン54piの先端の相互間距離に比して小とされる。
その際、例えば、コンタクトピン54piが22本である場合、コンタクトピン群60の先端における端から中心位置(第11番目の端子と第12番目の端子との間の位置)までの距離Lacは、コンタクトピン群60の先端の幅Laの半分となる。一方、コンタクトピン群62の先端における端から中心位置(11番目の端子と12番目の端子との間の位置)までの距離Lbcは、コンタクトピン群62の先端の幅Lbの半分となる。また、コンタクトピン群60の先端における端から中心位置は、コンタクトピン群62の先端の中心位置に比して所定距離DL、例えば、0.15mmだけ左側に偏倚している。
コンタクトピン54piは、コンタクトピン群60の端子群を形成する端子部60dと、支持プレート64に支持される連結線部68fと、端子部60dと連結線部68fとを連結する湾曲部60bと、コンタクトピン群62の端子群を形成する端子部62dと、端子部62dと連結線部68fとを連結する湾曲部62bとを含んで構成されている。
直線状に形成される端子部60dの先端は、例えば、半導体素子38の端子の形状に応じて円弧状に形成されている。湾曲部60bの形状は、図8において矢印Xが示すX座標方向に向けて凸状とされ、半導体素子38の端子と端子部60dの先端との間の適正な接触力に応じて板厚、幅、曲率半径が設定される。従って、湾曲部60bの曲げ剛性(ばね定数)、即ち、湾曲部60bの変位により生じる弾性力が半導体素子38の端子と端子部60dの先端との間の適正な接触力に応じて設定されることとなる。その際、互いに隣接するコンタクトピン54piの湾曲部60bの曲率半径は、各端子部60dの接触力を略同一とするために略同一に設定されている。
図11において、右端の連結線部68fの一端は、図11に示されるように、湾曲部60bの一端に所定の角度をなして結合された後、端子部60dに平行に延びており、さらに、所定の角度をもって湾曲部62bの一端に結合されている。一方、図11において、左端の連結線部68fの一端は、右端の連結線部68fの一端と線対称となるように湾曲部60bの一端に所定の角度をなして結合された後、端子部60dに平行に延びており、さらに、所定の角度をもって湾曲部62bの一端に結合されている。右端の連結線部68fと左端の連結線部68fとの間に位置する各連結線部68fは、それぞれ、中央位置に向かうにつれて略直線状に形成されている。
一方、コンタクトピン群62の端子群を形成する直線状に形成される端子部62dの先端は、例えば、プリント配線基板32の電極パッドとの電気的抵抗を低減すべく、尖塔状に形成されている。湾曲部62bは、プリント配線基板32の電極パッドと端子部62dの先端との間の適正な接触力に応じて板厚、幅、曲率半径が設定される。従って、湾曲部62bの曲げ剛性(ばね定数)、即ち、湾曲部62bの変位により生じる弾性力がプリント配線基板32の電極パッドと端子部62dの先端との間の適正な接触力に応じて設定されることとなる。
湾曲部62bの形状は、図8において矢印Xが示すX座標方向に向けて湾曲部60bとは反対方向に凸状とされ、適正な接触力に応じて湾曲部62bの板厚、幅、曲率半径が設定されている。その際、互いに隣接するコンタクトピン54piの湾曲部62bの曲率半径は、各端子部62dの接触力を略同一とするために略同一に設定されている。
樹脂材料で成形される支持プレート64は、図8に示されるように、連結線部68fの外周を被覆するように形成されている。また、支持プレート64は、中央部に開口部64bを有している。さらに、支持プレート64の両端部には、それぞれ、上述した結合ピン58が挿入される透孔64aが形成されている。
即ち、コンタクトピン群60およびコンタクトピン群62の端子群における接触力が、それぞれ、湾曲部60bおよび62bの形状を変更することにより、個別に設定されることとなる。しかも、端子部62dの先端から連結線部68f近傍までの長さと、端子部60dの先端から連結線部68f近傍までの長さとは、略同一に設定されるもとで、湾曲部60bおよび62bの形状を変更することにより接触力を個別に設定できるのでコンタクトピンモジュールの小型化が容易に図られる。
コンタクトピンモジュール34を組立てるにあたっては、図9(A)に示されるように、得られたリードフレーム54と一組のスペーサ56を介して交互に図4のZ座標方向に沿って配置し互いに重ね合わされる。その際、図9(A)において、例えば、スペーサ56を介して互いに重ねられるリードフレーム54は、コンタクトピン54piの湾曲部60bおよび62bが線対称に配されるように重ねられる。従って、図3および図10(A)に示されるように、コンタクトピン54piの端子部60dが同一直線上に複数列、縦横に同一ピッチで配されることとなる。
一方、コンタクトピン54piの端子部62dは、上述したように、コンタクトピン群60の先端における中心位置は、コンタクトピン群62の先端の中心位置に比して所定距離DLだけ左側に偏倚しているので図1、図9(B)、および、図10(B)に示されるように、千鳥掛け状に配置されることとなる。その結果、隣接する相対向する列の相互間ピッチ、即ち、Z座標方向の相互間ピッチは、図10(B)に示されるように、約0.4mmとなり、また、隣接する相対向する列の相互間における端子部62dのX座標方向の相互間距離は、例えば、端子部62dのピッチの半分のピッチ、即ち、約0.3mmとなる。
さらに、対向配置されるリードフレーム54相互間において、図9(A)において重なり合う共通部分A1およびA2の面積が、例えば、上述の特許文献1にも示されるような従来のコンタクトピンモジュールに比して小となるのでプリント配線基板32および各コンタクト端子群を通じて検査信号が半導体装置38に供給されることにより試験が行なわれる場合、リードフレーム54相互における平行面間のキャパシタンスが従来のものに比して低減されることとなる。
上述のようなリードフレーム54を複数個、一度に製造するにあたっては、図11および12に示されるように、例えば、先ず、薄板状のフレーム部材素材に対して所定のエッチング処理、および、樹脂の被覆処理等の加工が施されることにより一つのフレーム部材66の複数の開口部66H内にそれぞれ、支持プレート64を有するリードフレーム54が形成される。次に、リードフレーム54と各開口部66Hの周縁部との結合部66a,66b,66c,66d,66e,および66fがそれぞれ切断されることにより、個々のリードフレーム54が得られることとなる。
次に、コンタクトピンモジュール34を組立てるにあたっては、図4に示されるように、得られたリードフレーム54と一組のスペーサ56とを上述したように交互に配置し互いに重ね合わされる。その際、一組のスペーサ56は、その透孔とサイドプレート50および52の透孔50a、52aおよびリードフレーム54の支持プレート64の透孔64aとが一致するように配される。さらに、リードフレーム54の各端子部60dおよび62dがスペーサ56の各凹部(不図示)にそれぞれ嵌め合わされる。
続いて、重ね合わされたリードフレーム54およびスペーサ56を挟持するようにサイドプレート50および52が配置される。
そして、リードフレーム54およびスペーサ56と、サイドプレート50および52とを一体にすべく、各結合ピン58が透孔50a,52aに挿入される。これにより、コンタクトピンモジュール34自体が図3に示されるように、完成することとなる。
かかる構成において、半導体素子38の試験を行うにあたっては、先ず、図5に示されるように、図示が省略される作業ロボットのアームの先端がカバー部材44の上面に当接されてコイルスプリング46の付勢力に抗して下方に向けて押圧される。これにより、押圧部材42Aおよび42Bの先端が互いに離隔し開放状態とされる。また、半導体素子38が、図示が省略される搬送ロボットの搬送アームにより吸引保持されてカバー部材44の開口部44aおよび整列板40の位置決め部40Aの真上となる位置まで搬送される。
次に、その搬送アームにより吸引保持された半導体素子38は、押圧部材42Aおよび42Bの間に形成された空間を通じて下降せしめられて位置決め部40Aを通じて平板状部40Bに位置決めされ装着される。その際、半導体素子38の各端子は、平板状部40Bの凹部にそれぞれ対応して当接されている。
続いて、カバー部材44は、作業ロボットの先端がカバー部材44の上面に当接された状態で上昇されるとき、図5に示されるように、コイルスプリング46の付勢力により開放位置から試験位置まで上昇せしめられる。
その際、押圧部材42Aおよび42Bにおける押圧面部は、それぞれ、略同一のタイミングで、回動されて半導体素子38をコンタクトピンモジュール34の端子群に向けて押圧することとなる。これにより、半導体素子38は、押圧部材42Aおよび42Bにおける押圧面部により押圧され、その結果、半導体素子38は平板状部40Bに向けて所定の圧力で均等に押圧されることとなる。また、コンタクトピンモジュール34の端子部60dが変位せしめられ、所定の接触力で半導体素子38の端子に当接することとなる。その際、その作用される押圧力は、コンタクトピンモジュール34の端子部62dには伝達されない。
そして、カバー部材44が試験位置に維持されるもとでプリント配線基板32の入出力部に検査信号が供給されるとき、コンタクトピンモジュール34を通じてその検査信号が半導体素子38に供給されるとともにその回路の異常が検出されるとき、半導体素子38からの異常検出信号が入出力部を通じて外部の故障診断装置に供給されることとなる。
半導体素子38の検査が終了した場合、その半導体素子38を取り出し、新たな半導体素子38を装着するために作業ロボットにおけるアームの先端が、上述と同様に、カバー部材44の上面に当接されてコイルスプリング46の付勢力に抗して下方に向けて押圧される。試験された半導体素子38は、整列板/位置決め部材40から搬送アームにより取り出され、また、試験される新たな半導体素子38は、上述と同様に、装着されることとなる。
なお、上述の例においては、各リードフレーム54の端子部60d、62dの数量が同一とされているが、かかる例に限られることなく、半導体素子38の端子配列に応じて各リードフレームごとにコンタクトピンが適宜間引きされて使用されてもよいことは勿論である。
図13および図14(A)、(B)は、本発明に係る半導体装置用ソケットの一例に用いられる他のリードフレームの一例を示す。
図13において、各リードフレーム54’は、半導体素子38の端子に電気的に接続される被検査物側接続端子群としてのコンタクトピン群60’と、コンタクトピン群60’と同一の平面上に形成されプリント配線基板32の電極に電気的に接続される固定側接続端子群としてのコンタクトピン群62’と、コンタクトピン群60’とコンタクトピン群62’との中間の連結部68’に設けられ、コンタクトピン群60および62を支持する支持プレート64とを含んで形成されている。なお、図13において、図8に示される例と同一とされる構成要素については同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
図8に示される例においては、コンタクトピン群60の先端における中心位置は、コンタクトピン群62の先端の中心位置に比して所定距離DL、例えば、0.15mmだけ左側に偏倚しているが、その代わりに、図13に示される例においては、コンタクトピン群60’の先端における中心位置は、コンタクトピン群62’の先端の中心位置に比して所定距離DL’、例えば、0.2mmだけ左側に偏倚しているものとされる。
図13に示される例においても、コンタクトピン群60’および62’におけるコンタクトピン54’piの先端の相互間距離もそれぞれ半導体素子38の端子相互間のピッチ、プリント配線基板32の電極パッド相互間のピッチに応じて設定されている。コンタクトピン群60’および62’におけるコンタクトピン54’piの先端の相互中心間距離は、それぞれ、互いに異なり、例えば、約0.4mm、約0.6mm程度に設定されている。従って、コンタクトピン群60’におけるコンタクトピン54’piの先端の相互間距離は、コンタクトピン群62’におけるコンタクトピン54’piの先端の相互間距離に比して小とされる。
コンタクトピン54’piは、上述のコンタクトピン54aiと同様な構造を有し、コンタクトピン群60’の端子群を形成する端子部60’dと、支持プレート64に支持される連結線部68’fと、端子部60’dと連結線部68’fとを連結する湾曲部60’bと、コンタクトピン群62の端子群を形成する端子部62’dと、端子部62’dと連結線部68’fとを連結する湾曲部62’bとを含んで構成されている。
コンタクトピンモジュール34を組立てるにあたっては、図14(A)に示されるように、得られたリードフレーム54と一組のスペーサ56を介して交互に図4のZ座標方向に沿って配置し互いに重ね合わされる。その際、図14(A)において、例えば、スペーサ56を介して互いに重ねられるリードフレーム54は、コンタクトピン54’piの湾曲部60’bおよび62’bが線対称に配されるように重ねられる。従って、図3に示される例と同様に、コンタクトピン54’piの端子部60’dが同一直線上に複数列、縦横に同一ピッチで配されることとなる。
一方、コンタクトピン54’piの端子部62’dは、上述したように、コンタクトピン群60’の先端における中心位置は、コンタクトピン群62’の先端の中心位置に比して所定距離DL’だけ左側に偏倚しているので図14(B)に示されるように、千鳥掛け状に配置されることとなる。その結果、隣接する相対向する列の相互間ピッチ、即ち、Z座標方向の相互間ピッチは、図14(B)に示されるように、約0.4mmとなり、また、隣接する相対向する列の相互間における端子部62dのX座標方向の相互間距離は、例えば、約0.2mmとなる。
さらに、本例においても、対向配置されるリードフレーム54相互間において、図14(A)において重なり合う共通部分A1およびA2の面積が、例えば、特許文献1にも示されるような従来のコンタクトピンモジュールに比して小となるのでプリント配線基板32および各コンタクト端子群を通じて検査信号が半導体装置38に供給されることにより試験が行なわれる場合、リードフレーム54における平行面間のキャパシタンスが従来のものに比して低減されることとなる。
30 ソケット本体部
32 プリント配線基板
34 コンタクトピンモジュール
54、54’ リードフレーム
60、60’ コンタクトピン群
62,62’ コンタクトピン群
64 支持プレート
32 プリント配線基板
34 コンタクトピンモジュール
54、54’ リードフレーム
60、60’ コンタクトピン群
62,62’ コンタクトピン群
64 支持プレート
Claims (3)
- 半導体装置の電極部に電気的に接続される一端を備える被検査物側接続端子を複数、共通の平面上に有する被検査物側接続端子群と、
前記被検査物側接続端子群の各被検査物側接続端子の他端に連なる各固定側接続端子を、該被検査物側接続端子の相互間距離よりも大なる相互間距離をもって共通の平面上に複数有し、前記半導体装置の電極部に電気的に接続される配線基板に接続される固定側接続端子群と、
前記被検査物側接続端子群と前記固定側接続端子群との中間部分を支持する支持部材と、
前記支持部材に支持された前記被検査物側接続端子群および前記固定側接続端子群を、該固定側接続端子群が千鳥掛け状に配置されるように絶縁部材を介し複数重ねて保持する保持部材と、
前記保持部材に保持された前記被検査物側接続端子群および前記固定側接続端子群を収容するモジュール収容部と、を備え、
前記固定側接続端子群の共通の平面上における各固定側接続端子の配列方向に沿った位置が、前記被検査物側接続端子群に対し一方向に所定距離、相対的に偏倚していることを特徴とする半導体装置用ソケット。 - 前記所定距離は、前記固定側接続端子群の共通の平面上における各固定側接続端子の配列方向に沿った相互間距離よりも小に設定されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用ソケット。
- 前記保持部材に保持された複数の前記被検査物側接続端子群および前記固定側接続端子群は、該被検査物側接続端子群および前記固定側接続端子群における平行面間のキャパシタンスが低減されるように重なり合う共通部分を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置用ソケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003387177A JP2005149958A (ja) | 2003-11-17 | 2003-11-17 | 半導体装置用ソケット |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101178972B1 (ko) | 2005-02-28 | 2012-09-03 | 센사타 테크놀로지스, 인크 | 반도체 패키지에 사용되는 콘택트 어셈블리 및 소켓 |
-
2003
- 2003-11-17 JP JP2003387177A patent/JP2005149958A/ja active Pending
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