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JP2005032579A - 車両用灯具 - Google Patents

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JP2005032579A
JP2005032579A JP2003271203A JP2003271203A JP2005032579A JP 2005032579 A JP2005032579 A JP 2005032579A JP 2003271203 A JP2003271203 A JP 2003271203A JP 2003271203 A JP2003271203 A JP 2003271203A JP 2005032579 A JP2005032579 A JP 2005032579A
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Katsuhiro Murahashi
克広 村橋
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Ichikoh Industries Ltd
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Abstract

【課題】 余計な突出部分が棒状導光体の照明側にできるだけ張り出さないようにし、結果的に照明手段としての設置の自由度を高めることのできる車両用灯具を提供する。
【解決手段】 長手方向の端面を入光面11aとする棒状導光体11と、棒状導光体の長手方向に対して直交する方向に出射光軸を向けて棒状導光体の端部近傍に配置された複数のLEDランプ12と、LEDランプと棒状導光体の入光面との間に配置されLEDランプからの出射光束を棒状導光体の入光面に導く光接合用導光体13とを有する。光接合用導光体には、ランプの光束を光接合用導光体内部において全反射して光の進行方向を略90度変換する全反射面13eと、ランプの光を平行化した上で全反射面に入射させるコリメートレンズ13fと、複数のランプの光を棒状導光体の入光面の口径に合わせた径に絞り込むテーパ面状の反射面13cとが一体に形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、透明樹脂などで形成された棒状導光体と、この棒状導光体の端面に光を導入する光源とを備えた、例えば、ルームランプとして有用な車両用灯具に関する。
棒状導光体に、その端面からLEDランプ等の光源の光を導入し、棒状導光体を介して、例えば、車内の間接照明などを行う車両用灯具が知られている(例えば、特許文献1参照)。従来のこの種の車両用灯具では、棒状導光体の端面に光源を対向配置し、光源からの出射光束を棒状導光体の端面に直接入射させるようにしたものが多い。
図7は従来の車両用灯具の一例を示している。この車両用灯具は、棒状導光体1の端面(入光面)1aに対向させてLEDランプ(光源)2を配置し、LEDランプ2からの出射光束を棒状導光体1の端面1aに直接入射させて、棒状導光体1の側面(周面)から光を外部に放射するように構成されている。
棒状導光体1は、アクリル樹脂などの透明材料を用いて構成されており、周面の一部に、棒状導光体1の内部に導入された光を拡散反射する拡散反射面4が設けられている。拡散反射面4は、適当な幅で棒状導光体1の長手方向に連続して形成されており、拡散反射面4が形成されていない部分が、外部に光を放射する発光面5となっている。LEDランプ2は、基板3に取り付けられた状態でランプケース6内に収容されている。
図8は明るさ向上のために、高出力の光源を採用した車両用灯具の例を示している。この車両用灯具では、棒状導光体1の端面(入光面)1aに対向させて、背後に放熱板8を付けた高出力のLEDランプ(光源)7を1個だけ配置している。他の構成は図7の例と同じである。
図7、図8に示す車両用灯具において、LEDランプ2、7を点灯させると、LEDランプ2、7から出射された光が棒状導光体1の端面から内部に導入される。そして、棒状導光体1内部での導光過程で拡散反射膜4による拡散反射により、棒状導光体1の発光面5から外部へ光が放射される。この光の放射は、拡散反射膜4が棒状導光体1のほぼ全長に亘って形成されているので、棒状導光体1のほぼ全長に亘って行われる。
特開2002−100213号公報
ところで、上述した従来の車両用灯具では、LEDランプ2、7を棒状導光体1の端面に対向するように配置している関係で、LEDランプ2を保持している基板3やLEDランプ7に付いている放熱板8が棒状導光体1の長手方向と直交した配置となり、そのため、基板3や放熱板8の一部、及び、それらを収容するランプケース6の一部が、棒状導光体1の発光面5側に大きく張り出してしまうことがあった。
棒状導光体1の発光面5側にランプケース6等の部材が大きく張り出してしまうと、その張り出した部分(図中Kで示す範囲)によって棒状導光体1の設置位置が制限されしまう場合があり、例えば、車内天井部にこれらの車両用灯具を設置する場合には、良好な照明効果を得るために天井パネル9に近い位置に棒状導光体1を配置したいにも拘わらず、棒状導光体1を天井パネル9から奥まった位置に配置せざるを得ず、そのことにより、結果的に照明効果が損なわれるおそれがあった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、余計な突出部分が棒状導光体の照明側にできるだけ張り出さないようにし、結果的に照明手段としての設置の自由度を高めることのできる車両用灯具を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係る車両用灯具は、長手方向の端面を入光面とする棒状導光体と、この棒状導光体の長手方向に対して直交する方向に出射光軸を向けて棒状導光体の端部近傍に配置された光源と、この光源と棒状導光体の入光面との間に配置され前記光源からの出射光束を棒状導光体の入光面に導く光接合用導光体とを有し、前記光接合用導光体に、前記光源からの出射光束を前記光接合用導光体の内部において全反射することで光束の進行方向を略90度変換する全反射面が一体に形成されていることを特徴とする。
この車両用灯具において、光源を点灯すると、光源からの光束が光接合用導光体の全反射面によって略90度方向変換されて、棒状導光体の入光面に入射される。そして入光面から棒状導光体の内部に導入された光は、任意の光学的手段(例えば、棒状導光体の周面に設けた拡散反射面)により、棒状導光体の外部へ出射される。これにより、灯具としての照明機能を発揮する。
この車両用灯具では、光源を棒状導光体の長手方向に対して直交する方向に向けて配置し、光源と棒状導光体の入光面との間に、光源の出射光束の方向を90度変換する全反射面を有した光接合用導光体を配置しているので、光源を保持する基板や光源の熱を逃がすための放熱板を、従来のように棒状導光体の長手方向に直交した向きではなく、長手方向に沿った向きで、無理なく配置することができる。
従って、例えば、棒状導光体の周方向の一面を発光面とする場合、その発光面つまり照明側の面と反対側に光源や基板などをまとめて配置することができ、そうすることで、基板や放熱板の寸法が大きな場合であっても、それらの一部が照明側(発光面側)に張り出したりすることをなくすことができる。その結果、例えば、本発明の車両用灯具を車内天井面に設置する場合には、棒状導光体を、基板や放熱板等の余計な突出物に邪魔されることなく、天井パネルにできるだけ近づけて配置することができ、設置位置の選択の自由度が高まる。また、光の進行方向を略90度曲げる全反射面は、光接合用導光体に一体に形成しているので、コンパクト化とコストダウンが図れる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用灯具であって、前記光接合用導光体に、前記光源からの出射光束を平行化した上で前記全反射面に入射させるコリメートレンズが一体に形成されていることを特徴とする。
この車両用灯具では、光源からの出射光束をコリメートレンズで平行化した上で全反射面に入射させるので、光源からの光を無駄なく棒状導光体の入光面に平行光束として入射させることができる。よって、効率向上が図れると共に、棒状導光体内での内部反射を少なくすることができ、全長の長い棒状導光体であっても、光束を端末まで到達させることができ、その結果、端末で光を利用する場合でも光の制御が容易にできるようになる。
また、そのコリメートレンズは、光接合用導光体に一体に形成しているので、コンパクト化とコストダウンが図れる。
請求項3の発明は、請求項2に記載の車両用灯具であって、前記光接合用導光体の出射端または棒状導光体の入光面に、前記コリメートレンズによって平行化された光束を適度に拡散した上で棒状導光体の内部に入射させる拡散手段が設けられていることを特徴とする。
この車両用灯具では、コリメートレンズの使用により、光源からの光を無駄なく効率的に棒状導光体に入射させるものの、入射の段階で拡散手段によって拡散させながら棒状導光体の内部に光を導入するので、棒状導光体内での内部反射による照明効果を高めることができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用灯具であって、前記光源が出射光軸を揃えて同じ箇所に複数並べて配置されており、前記光接合用導光体に、前記複数の光源からの出射光束を前記棒状導光体の入光面の口径に合わせた径に絞り込むための出射口径絞り用の光学手段が一体に設けられていることを特徴とする車両用灯具。
この車両用灯具では、光源が出射光軸を揃えて同じ箇所に複数並べて配置されているものの、それら各光源の出射光束を光接合用導光体の作用により、大きさの制限された同じ入光面に入射させることができる。即ち、光接合用導光体に設けた光学手段の作用により、各光源から出射された光束を、棒状導光体の入光面上において互いに重なるように絞り込みながら、棒状導光体の内部に導入することができる。従って、棒状導光体の端面(入光面)の大きさにとらわれることなく光源の数を増やすことができ、細い棒状導光体に対しても多数の光源の光を有効に導入することができる。
例えば、従来では、細い棒状導光体に対して光源からの光を導入する場合、端面の面積が小さくなることから光源の数も最小とせざるを得なかった。そこで明るさの向上を図る一つの対策として、棒状導光体の両端2箇所に光源を配置することがあったが、請求項4の発明では、光接合用導光体の作用で多数の光源の光を同じ端面(入光面)に入射させることができるので、棒状導光体の片側に光源をまとめて配置することができ、それにより、2箇所に光源を分散配置するのと違って、配線や点灯回路を単純化できる。
また、光接合用導光体の使用により、光源の数を2個以上にすることが簡単にできるので、明るさの向上や、2色以上の多色化を図ることも容易にできる。また、棒状導光体の一端側にのみ光源を配置することができるので、例えば、光源の色を異ならせて、選択点灯により照明色の切り替えを行う場合にも、同じ入光面からの光の入射とすることができ、色の切り替えに拘わらず一定した配光状態を得ることができる。
請求項5の発明は、請求項4記載の車両用灯具であって、前記出射口径絞り用の光学手段が、光源からの出射光束のうち最外側の光束を全反射して棒状導光体の入光面に入射させるテーパ面状の反射面よりなることを特徴とする。
この車両用灯具では、光源からの放射光束のうち最外側の光束をテーパ面状の反射面で全反射して棒状導光体の入光面に入射させるようにしているので、光源からの出射光を無駄なく棒状導光体に導くことができる。因みに、光接合用導光体をアクリルで構成した場合、アクリルの内部に入射した光が空気との境界面で全反射するときの入射角の条件は42.2°以上である。従って、光源からの放射光束のうち最外側の光束の入射角が42.2°以上になるように反射面の角度を決めておけば、全ての放射光束を棒状導光体の入光面に導くことができる。なお、もちろん、導光体の材質によって全反射の角度条件は異なるので、材質に応じて反射面の角度を設定する必要がある。
請求項6の発明は、請求項5に記載の車両用灯具であって、前記テーパ面状の反射面により絞り込まれた光束の有効径が前記棒状導光体の入光面の口径以下であることを特徴とする。
この発明の車両用灯具では、光源からの光束を反射面によって棒状導光体の入光面の口径以下に集束させるので、光源からの光を漏れなく全て棒状導光体に導入することができる。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の車両用灯具であって、前記光接合用導光体の入射側に、該光接合用導光体と前記光源とを相互位置決めする入射側ガイド部が設けられていることを特徴とする。
この発明の車両用灯具では、光源と光接合用導光体との位置関係のばらつきを抑制することができ、相対的な位置関係のばらつきの減少により配光品質の向上を図ることができる。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の車両用灯具であって、前記光接合用導光体の出射側に、該光接合用導光体と前記棒状導光体とを相互位置決めする出射側ガイド部が設けられていることを特徴とする。
この発明の車両用灯具では、棒状導光体と光接合用導光体との位置関係のばらつきを抑制することができ、相対的な位置関係のばらつきの減少により配光品質の向上を図ることができる。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、光源を棒状導光体の長手方向に対して直交する方向に向けて配置し、光源と棒状導光体の入光面との間に、光路の向きを90度変える機能を持つ光接合用導光体を配置しているので、光源を保持する基板や光源の熱を逃がすための放熱板を、従来のように棒状導光体の長手方向に直交した向きではなく、長手方向に沿った向きで、無理なく配置することができる。
従って、棒状導光体の周方向の一面を発光面とする場合、その発光面と反対側に光源や基板などをまとめて配置することにより、基板や放熱板の寸法が大きな場合であっても、それらの一部が発光面側に張り出すのをできるだけ防ぐことができる。その結果、例えば、本車両用灯具を車内天井面に設置する場合に、棒状導光体を基板や放熱板等の余計な突出物に邪魔されることなく、天井パネルにできるだけ近づけて配置することができ、設置位置の選択の自由度を高めることができる。
請求項2の発明によれば、光源からの出射光束をコリメートレンズで平行化した上で全反射面に入射させるようにしているので、光源からの光を無駄なく効率的に棒状導光体の入光面に平行光束として入射させることができる。よって、棒状導光体内での内部反射を少なくすることができ、全長の長い棒状導光体であっても、光束を端末まで到達させることができ、その結果、端末で光を利用する場合でも光の制御が容易にできるようになる。また、そのコリメートレンズは、光接合用導光体に一体に形成しているので、コンパクト化及びコストダウンに寄与することができる。
請求項3の発明によれば、光接合用導光体から棒状導光体への入射段階で光束を拡散手段によって拡散させるので、棒状導光体内での内部反射による照明効果を高めることができる。
請求項4の発明によれば、光接合用導光体の入射側に複数の光源を並べて配置し、それら各光源から光束を光接合用導光体によって絞り込んだ上で、棒状導光体の入光面に入射させるようにしているので、棒状導光体の端面(入光面)の大きさにとらわれることなく、光源の数を増やすことができ、細い棒状導光体に対しても多数の光源の光を有効に導入することができる。従って、複数の光源を棒状導光体の両端に分散配置しないでも、全光源の光を棒状導光体に無理なく導入することができ、配線や点灯回路の単純化を図ることができる。また、限られた大きさの棒状導光体の端面に対して、複数の光源の光を効率良く入射させることができるので、光源の数を増やして明るさの向上を図ったり、多色化を図ったりすることができる。しかも、選択的に光源を点灯させた場合にも、同じ端面側からの入光となるので、一定した配光状態を確保することができる。
請求項5の発明によれば、光源からの放射光束のうち最外側の光束をテーパ面状の反射面で全反射して棒状導光体の入光面に入射させるようにしているので、光源からの出射光を無駄なく棒状導光体に導くことができる。
請求項6の発明によれば、光源からの放射光束を光接合用導光体により棒状導光体の入光面の口径以下に絞り込むので、光源からの光を漏れなく効率良く棒状導光体に導入することができる。
請求項7の発明によれば、光接合用導光体の入射側に光源を位置決めするガイドを設けたので、光源と光接合用導光体の位置関係のばらつきを無くして、配光品質の向上を図ることができる。
請求項8の発明によれば、光接合用導光体の出射側に棒状導光体を位置決めするガイドを設けたので、棒状導光体と光接合用導光体の位置関係のばらつきを無くして、配光品質の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は第1実施形態の車両用灯具の基本要素の構成を示す図で、(a)は上面図、(b)は側面図、図2は車両用灯具10Aの具体的構成を示す断面図で、(a)は上から見た断面図、(b)は側断面図である。
図2に全体構成を示すように、この車両用灯具10Aは、透明樹脂の成形品よりなる棒状導光体11と、光源としての2つのLEDランプ12と、LEDランプ12と棒状導光体11の間に配置された透明樹脂製の光接合用導光体13と、LEDランプ12及び光接合用導光体13を収容するために遮光性樹脂で成形されたランプケース14とを備えている。2つのLEDランプ12は、ランプケース14内に配置された基板15に取り付けられている。
図1に示すように、棒状導光体11は、断面が円形、楕円形、多角形等の任意の形状の棒状体として形成されており、長手方向の両端面は、研磨仕上げ等により平滑面とされている。平滑面とされた一方の端面は、入光面11aとなっている。
2つのLEDランプ12は、棒状導光体11の長手方向に対して直交する方向に出射光軸を向けて(図示例では下方に向けて)、棒状導光体11の端部近傍に設けられており、両方の出射光軸を互いに平行に揃えて同じ箇所に極力接近させて並置されている。LEDランプ12の並び方向は、図1(a)に示すように、棒状導光体11の長手方向と直交する方向であり、側面視した場合、2つのLEDランプ12は重なって見える。つまり、側方から見た場合、2つのLEDランプ12は、棒状導光体11に対して同じ条件で左右方向に並置されている。
基板15は、2つのLEDランプ12の背後に、棒状導光体11の長手方向に沿った姿勢で配置されており、LEDランプ12の端子が基板15に接続されることで、LEDランプ12を支持している。
透明樹脂の成形体よりなる光接合用導光体13は、LEDランプ12の出射光束L1を棒状導光体11の入光面11aに導くためのものであり、全反射面13eとコリメートレンズ13fとを一体に有している。全反射面13eは、棒状導光体11の入光面11aに対して直交する方向を向いた各LEDランプ12からの出射光束を光接合用導光体13内部において全反射することで、光束の進行方向を略90度変換(光路変換)して棒状導光体11の入光面11aに導くものである。また、コリメートレンズ13fは、LEDランプ12からの出射光束を平行化した上で全反射面13eに入射させるために設けられている。
光接合用導光体13は、形状的には側面視L字形をなしており、曲がり部分の外側が入射側光軸及び出射側光軸に対して斜め45度にカットされることで、全反射面13eとして構成されている。45度のカット面で構成された全反射面13eを境に、そのLEDランプ12側が入射側の部分13a、棒状導光体11側が出射側の部分13bであり、入射側の部分13aは矩形断面に形成され、出射側の部分13bは上から見て先に行くほど幅が狭まった概略台形状に形成されている。
この光接合用導光体13は、2つのLEDランプ12からの出射光束L1を、棒状導光体11の入光面11aの口径に合わせた径に絞り込む機能をも有しており、その機能を果たすための要素(つまり出射口径絞り用の光学手段)として、光接合用導光体13の出射側の部分13bには、テーパ面状の反射面13cが形成されている。このテーパ面状の反射面13cは、光路変換用の前記全反射面13eにて反射された光束のうち、最外側の光束を全反射して棒状導光体11の入光面11aに入射させる役目を果たす。
テーパ面状の反射面13cは、光接合用導光体13の出射側の部分13bの台形の左右斜辺に相当する部分に設けられている。また、図1(b)に示すように側方から見ると、出射側の部分13bは、テーパ面状の左右の反射面13cを残して、その上下の部分が幅方向(=高さ方向)の中心から等距離の位置で平行な面でカットされることで、側面視長方形状をなしている。そして、カットされた上下面も平面状の反射面13dとして構成されている。
この光接合用導光体13の出射側の部分13bは、2つのLEDランプ12からの出射光束L1を有効に棒状導光体11の入光面11aに入射させるための部分であり、テーパ面状の反射面13c及び平面状の反射面13dは、2つのLEDランプ12の出射光束L1を反射して棒状導光体11の入光面11aの口径に絞り込む役目を果たす。従って、特にテーパ面状の反射面13cは、LEDランプ12からの全反射面13eを経て進行してくる出射光束L1のうち、最外側の光束を全反射して棒状導光体11の入光面11aに進行させることのできる角度に設けられている。
例えば、光接合用導光体13をアクリルで構成した場合、アクリル内部に入射した光が空気との境界面で全反射するときの入射角の条件は42.2°以上である。従って、光源からの放射光束L1のうち最外側の光束の入射角θが42.2°以上になるように反射面13cの角度が決められている。なお、光接合用導光体13の材質によって全反射の角度条件は異なるので、材質に応じて反射面13cの角度を設定する必要がある。
この場合、反射面13c、13dの作用により、各LEDランプ12からの出射光束L1は、棒状導光体11の入光面11a上において互いに重なるように集められて、棒状導光体11の内部に入射する。特に、光接合用導光体13により集束させた光束の有効径H1が棒状導光体11の入光面11aの口径H2以下となるように設計されており、漏れなくLEDランプ12の光を棒状導光体11に導入できるようになっている。
また、棒状導光体11の入光面11aに向けて光束を出射する光接合用導光体13の出射端面には、コリメートレンズ13fによって平行化された光束を、適度に拡散した上で棒状導光体11の内部に入射させる拡散手段16が一体に設けられている。拡散手段16としては、プリズムやホーニングを設けることができる。なお、拡散手段16は、棒状導光体11の入光面11a側に形成することもできる。この拡散手段16を設けることで、図1(b)に示すように、上下方向に平行化されて進んで来た光束を、上下に角度をつけながら棒状導光体11の内部に導入することができる。
図2に示すように、このような基本構成を車両用灯具10Aに取り入れる場合は、前記棒状導光体11の周面の一部、特に本例では棒状導光体11の上側の周面に、棒状導光体11の内部に導入された光L2を拡散反射する拡散反射面24を設ける。拡散反射面24は、適当な幅で棒状導光体11の長手方向に連続して形成する。そうすることで、拡散反射面24が形成されていない部分が、外部に光を放射する発光面25となる。
ランプケース14には、棒状導光体11の端部を嵌め込むための嵌合口14aが設けてあり、その嵌合口14aに、棒状導光体11の入光面11a側の端部を嵌合させる。一方、嵌合口14aの内奥部には、ランプケース14によって位置決めしつつ光接合用導光体13を収容し、その奥に、基板15に保持した状態で2つのLEDランプ12を配置する。ランプケース14は、光接合用導光体13の形状に合わせて側面視L字形に形成されている。
光接合用導光体13の入射側には、LEDランプ12の先端を嵌合する嵌合穴20が位置決め用の入射側ガイド部として設けられ、光接合用導光体13の出射側には、棒状導光体11の端部を嵌合する嵌合穴21が位置決め用の出射側ガイド部として設けられている。そこで、各嵌合穴20、21にLEDランプ12及び棒状導光体11を嵌め込む。そうすることで、ばらつきなく適正に位置決めしながら、光接合用導光体13とLEDランプ12及び棒状導光体11とを組み付けることができる。
このように光接合用導光体13にガイド部を設けた場合、各ガイド部にLEDランプ12と棒状導光体11を組み付けるだけで、光接合用導光体13とLEDランプ12と棒状導光体11とを適正位置に簡単に合わせることができるので、一定の配光品質を容易に確保することができる。前記のコリメートレンズ13fは、光接合用導光体13のLEDランプ12を嵌合する各嵌合穴20の底面に形成してある。
次に図2を用いて作用を説明する。
この車両用灯具10Aにおいて、LEDランプ12を点灯すると、LEDランプ12からの出射光束L1が、コリメートレンズ13fにより平行化された上で光接合用導光体13の全反射面13eに入射する。全反射面13eに45度の角度で入射した光束は、同じ角度で反射されて棒状導光体11の入光面11aに向けて進む。限定された大きさの入光面11aに直接入射し得る光束は、そのまま棒状導光体11の内部に拡散手段16を介して入射する。入光面11aに直接入射し得ない光束は、テーパ面状の反射面13cに当たることで入光面11aに向けて反射され、拡散手段16を介して入射する。
つまり、LEDランプ12からの光束L1が、光接合用導光体13の反射面13cの作用によって入光面11a上に絞り込まれて、入光面11aから棒状導光体11の内部に導入される。棒状導光体11の内部に導入された光束L2は、導光過程で拡散反射膜24による拡散反射により、棒状導光体11の発光面25から外部へ照明光L3として放射される。この照明光L3の放射は、拡散反射膜24が棒状導光体11のほぼ全長にわ亘って形成されているので、棒状導光体11のほぼ全長に亘って行われる。これにより車両用灯具としての機能を果たす。
この実施形態の車両用灯具10Aによれば、次のような効果が得られる。
まず、LEDランプ12を棒状導光体11の長手方向に対して直交する方向に向けて配置し、LEDランプ12と棒状導光体11の入光面11aとの間に、光路の向きを90度変換する全反射面13eを有した光接合用導光体13を配置しているので、図2に示すように、LEDランプ12を保持する基板15を、棒状導光体11の長手方向に直交した向きではなく、長手方向に沿った向きで配置することができる。従って、棒状導光体11の発光面25、つまり照明側の面と反対側にLEDランプ12や基板15などをまとめて配置することができ、その結果、基板15やランプケース14が多少大きな場合であっても、それらの一部が照明側(発光面25側)に突出する可能性を少なくすることができる。
例えば、発光面25に対してランプケース14の一部が出っ張る場合でも、僅かな寸法K1だけしか張り出さなくなる。このため、この車両用灯具10Aを車内天井面に設置する場合に、棒状導光体11を、基板15やランプケース14などの余計な突出物に邪魔されることなく、天井パネル9にできるだけ近づけて配置することができ、設置位置の選択の自由度が高まる。
また、この車両用灯具10Aでは、LEDランプ12からの出射光束L1をコリメートレンズ13fで平行化した上で全反射面13eに入射させるので、反射光の進行方向を揃えることができ、LEDランプ12からの光を無駄なく棒状導光体11の入光面11aに平行光束として入射させることができる。
なお、このように光の進行方向を略90度曲げる全反射面13eと光束を平行化するコリメータレンズ13fは、光接合用導光体13に一体に形成しているだけであるから、コンパクトに且つコスト上昇を抑えながら実現できる。
また、この車両用灯具10Aでは、コリメートレンズ13fの使用によりLEDランプ12からの光を無駄なく効率的に棒状導光体11に入射させるものの、入射の段階で拡散手段16によって拡散させながら棒状導光体11の内部に光を導入するので、棒状導光体11内での内部反射による照明効果を高めることができる。
また、この車両用灯具10Aでは、複数のLEDランプ12の出射光束L1を光接合用導光体13の反射面13cの作用で絞り込みながら、大きさの制限された同じ入光面11aに入射させるようにしているので、細い棒状導光体11を使用しながらも、2つのLEDランプ12の放射光束L1を、無駄なく有効に棒状導光体11に導入することができる。また、棒状導光体11の片端側に2つのLEDランプ12をまとめて配置しているので、配線や点灯回路を単純化することができる。
また、光接合用導光体13を使用して、各LEDランプ12の光束を同じ入光面11aに入射させるので、どちらか一方のLEDランプ12のみを点灯した場合にも、LEDランプ12の位置が同じ側にあることで、一定した配光状態を確保することができる。例えば、LEDランプ12の発光色を互いに異ならせて、選択点灯により照明色の切り替えを行う場合でも、色の切り替えに拘わらず、一定した配光状態を保つことができ、違和感を感じさせない。
なお、本実施形態では、LEDランプ12を2個設けた場合を示しているが、光接合用導光体13で光源からの光を入光面11aに集中させるので、光源の数を3個以上にすることもできる。従って、明るさの向上や3色以上の多色化を図ることもできる。
また、図3に示す本発明の第2実施形態の車両用灯具における基本要素のように、拡散手段16(図1参照)を省略してもよい。拡散手段16を設けない場合は、コリメートレンズ13fで平行化した光束を、そのまま棒状導光体11の内部に導入することができる。そのため、棒状導光体11内での内部反射を少なくすることができ、全長の長い棒状導光体11であっても、光束を端末まで到達させることができ、その結果、端末で光を利用する場合でも光の制御が容易にできるようになる。
また、図1、図2に示した第1実施形態の車両用灯具10Aように、2つのLEDランプ12を用いて光量増加を図るのではなく、図4、図5に示す第3実施形態の車両用灯具10Cのように、高出力のLEDランプ32を1個だけ設けることにより、光量の増加を図ることもできる。
その場合は、高出力のLEDランプ32であることにより、LEDランプ32の背後に放熱板8が備わることになるが、放熱板8は、LEDランプ32の配置の向きにより、棒状導光体11の長手方向に沿って配置することができる。
従って、棒状導光体11の発光面25側に放熱板8の一部が大きく出っ張る心配がなく、発光面25より張り出す部分は、せいぜいランプケース34の僅かな一部(寸法K1の部分)に留めることができる。このため、第1実施形態と同様の設置上の効果を得ることができる。
なお、LEDランプ32の数を1個に減らしたことにより、光接合用導光体33に出射光の口径を絞るためのテーパ面状の反射面13c(図1参照)を設ける必要がなくなる。また、入射側の部分13aの構造も単純化できる。このため、光接合用導光体33のコンパクト化が図れて光源周辺の小型化が可能となる。その他の第1実施形態の車両用灯具10Aと同一構成要素については、図中に同一符号を付すことで説明を省略する。
また、図4、図5には、光接合用導光体33の出射端に拡散手段16を設け、棒状導光体11の周面から照明光を放射する場合の例を示したが、図6に示す第4実施形態の車両用灯具の基本要素のように、光接合用導光体33Bの出射端の拡散手段を省力し、棒状導光体11Bの端末に、棒状導光体11内を進行して来た平行光束を所定方向へ向けて反射する反射部11cと、その反射光をスポット光として集光させる出射レンズ11dとを設けた構成を採用してもよい。
本発明の第1実施形態の車両用灯具の基本要素の構成を示す図で、(a)は上から見た平面図、(b)は側面図である。 図1の基本要素の構成を取り込んだ第1実施形態の車両用灯具の具体的構成を示す図で、(a)は上から見た部分断面図、(b)は側断面図である。 本発明の第2実施形態の車両用灯具の基本要素の構成を示す図で、(a)は上から見た平面図、(b)は側面図である。 本発明の第3実施形態の車両用灯具の基本要素の構成を示す図で、(a)は上から見た平面図、(b)は側面図である。 図4の基本要素の構成を取り込んだ第3実施形態の車両用灯具の具体的構成を示す図で、(a)は上から見た平面図、(b)は側断面図である。 本発明の第4実施形態の車両用灯具の基本要素の構成を示す図で、(a)は上から見た平面図、(b)は側面図である。 従来の車両用灯具の例を示す側断面図である。 従来の車両用灯具の他の例を示す側断面図である。
符号の説明
10A,10C 車両用灯具
11,11B 棒状導光体
11a 入光面
12,32 LEDランプ(光源)
13,13B,33,33B 光接合用導光体
13e 全反射面
13f コリメートレンズ
13c テーパ面状の反射面(出射口径絞り用の光学手段)
16 拡散手段
20 嵌合穴(入射側ガイド部)
21 嵌合穴(出射側ガイド部)

Claims (8)

  1. 長手方向の端面を入光面とする棒状導光体と、この棒状導光体の長手方向に対して直交する方向に出射光軸を向けて棒状導光体の端部近傍に配置された光源と、この光源と棒状導光体の入光面との間に配置され前記光源からの出射光束を棒状導光体の入光面に導く光接合用導光体とを有し、前記光接合用導光体に、前記光源からの出射光束を前記光接合用導光体の内部において全反射することで光束の進行方向を略90度変換する全反射面が一体に形成されていることを特徴とする車両用灯具。
  2. 請求項1に記載の車両用灯具であって、
    前記光接合用導光体に、前記光源からの出射光束を平行化した上で前記全反射面に入射させるコリメートレンズが一体に形成されていることを特徴とする車両用灯具。
  3. 請求項2に記載の車両用灯具であって、
    前記光接合用導光体の出射端または棒状導光体の入光面に、前記コリメートレンズによって平行化された光束を適度に拡散した上で棒状導光体の内部に入射させる拡散手段が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の車両用灯具であって、
    前記光源が出射光軸を揃えて同じ箇所に複数並べて配置されており、前記光接合用導光体に、前記複数の光源からの出射光束を前記棒状導光体の入光面の口径に合わせた径に絞り込むための出射口径絞り用の光学手段が一体に設けられていることを特徴とする車両用灯具。
  5. 請求項4記載の車両用灯具であって、
    前記出射口径絞り用の光学手段が、前記光源からの出射光束のうち最外側の光束を全反射して前記棒状導光体の入光面に入射させるテーパ面状の反射面よりなることを特徴とする車両用灯具。
  6. 請求項5に記載の車両用灯具であって、
    前記テーパ面状の反射面により絞り込まれた光束の有効径が前記棒状導光体の入光面の口径以下であることを特徴とする車両用灯具。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の車両用灯具であって、
    前記光接合用導光体の入射側に、該光接合用導光体と前記光源とを相互位置決めする入射側ガイド部が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の車両用灯具であって、
    前記光接合用導光体の出射側に、該光接合用導光体と前記棒状導光体とを相互位置決めする出射側ガイド部が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
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