JP2005026951A - 画像処理システムおよび画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像および画像の一部の領域に対して付与された注釈情報を能率よく管理することが可能な画像処理システムを提供する。
【解決手段】画像処理システムはデジタルカメラとパーソナルコンピュータより成る。デジタルカメラは、撮影した画像に注釈情報を付与して、画像ファイル、注釈ファイル、および画像と注釈の関連を記述した関連付けファイルを作成するとともに、注釈ファイルと関連付けファイルを1つのフォルダーに格納する。パーソナルコンピュータはそのフォルダーを画像ファイルと共に与えられて、関連付けファイルに記述されているファイルが全て存在するときに(#103)、画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルの内容を全て含んだ統合ファイルを作成する(#104)。
【選択図】 図9
【解決手段】画像処理システムはデジタルカメラとパーソナルコンピュータより成る。デジタルカメラは、撮影した画像に注釈情報を付与して、画像ファイル、注釈ファイル、および画像と注釈の関連を記述した関連付けファイルを作成するとともに、注釈ファイルと関連付けファイルを1つのフォルダーに格納する。パーソナルコンピュータはそのフォルダーを画像ファイルと共に与えられて、関連付けファイルに記述されているファイルが全て存在するときに(#103)、画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルの内容を全て含んだ統合ファイルを作成する(#104)。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影した画像の一部の領域に対して注釈情報を付与する撮像装置と、注釈情報が付与された画像を処理する処理装置より成る画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与して、画像が有する情報伝達の機能を高めるようにしたデジタルカメラが提案されている。使用者は、画像の任意の位置に任意の大きさの領域を設けて、画像、音声等を注釈情報として付与することができる。1つの画像に複数の注釈情報を付与することも可能である。
【0003】
画像と注釈情報はそれぞれ別個のファイルに記録される。注釈情報がどの画像のどの領域に対して付与されたものであるかが明確でなければ注釈情報を利用することはできず、このため、画像と注釈情報の関連を記述した関連付けファイルが作成される。
【0004】
画像を記録した画像ファイル、注釈情報を記憶した注釈ファイル、および関連付けファイルをデジタルカメラからパーソナルコンピュータに与えて、パーソナルコンピュータ上で画像を表示しながら注釈情報を再生することもできる。これら3種のファイルは別個のままで取り扱うことも可能であるが、デジタルカメラに比べて処理能力がはるかに高く、多数の画像や注釈情報を取り扱うことになるパーソナルコンピュータでは、そのようにするとファイルの数が多くなって管理が複雑になる。
【0005】
したがって、パーソナルコンピュータ上では、1つの画像ファイルと、その画像に付与された全ての注釈情報の注釈ファイルと、それらの関連を記述した関連付けファイルの内容を全て含む1つの統合ファイルを作成することが好ましい。このような統合ファイルを作成すれば、ファイルの数は、各画像に付与されている注釈情報の数に関わらず、画像の数に等しくなって、必要最小限に抑えられる。
【0006】
デジタルカメラで統合ファイルを作成しておくことも可能ではある。しかし、デジタルカメラの処理能力はパーソナルコンピュータに比べて低いため、統合ファイルの作成に時間を要して、撮影に支障が生じるという不都合を招く。また、電力消費が増して、撮影可能な時間が短くなるという問題も生じる。したがって、デジタルカメラで統合ファイルを作成することは実用的でなく、画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルをデジタルカメラからパーソナルコンピュータに与えて、パーソナルコンピュータ上で統合ファイルを作成することになる。
【0007】
【特許文献1】特開平11−227265号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、どの時点で、あるいはどのような条件のときに、統合ファイルを作成するかについての提案はこれまでなされておらず、デジタルカメラからパーソナルコンピュータに与える画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルの形式をどのようにすれば統合ファイルの作成を能率よく行い得るかについての提案もない。
【0009】
例えば、上記特許文献1では、パノラマ画像を構成する複数の画像データを合成して、パノラマ画像をプリントする技術が提案されているが、これは、画像を取り扱うという点では関連する技術であるものの、画像データと注釈情報とは異質のものであり、画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルから統合ファイルを作成するための参考にはならない。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルから統合ファイルを作成する能率のよい画像処理システム、およびその方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する撮像装置と、撮像装置が撮影した画像および撮像装置が画像に付与した注釈情報を処理する処理装置より成る画像処理システムにおいて、撮像装置が、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けた第1のフォルダーに格納し、画像ファイルと第1のフォルダーを第2のフォルダーに格納し、処理装置が、第2のフォルダーが指定されたときに、指定された第2のフォルダーに第1のフォルダーが存在するか否かを検索し、第1のフォルダーが存在すれば、その第1のフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されている全てのファイルがそれらの第1のフォルダーおよび第2のフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、それらの全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成することを、指定された第2のフォルダーに存在する第1のフォルダーの各々について行うようにする。
【0012】
撮像装置では、1つの画像に付与された注釈情報は、個別の注釈ファイルに記録されて、その画像の画像ファイルに対応付けられた第1のフォルダーに格納される。また、画像と各注釈情報の関連を記述した関連付けファイルが注釈ファイルを格納した第1のフォルダーに格納される。さらに、画像ファイルと第1のフォルダーが第2のフォルダーに格納される。処理装置では、第2のフォルダーが指定されて、その第2のフォルダーに含まれる第1のフォルダーの各々について統合ファイルが作成される。
【0013】
統合ファイルは、第1のフォルダーに関連付けファイルが存在し、かつ、関連づけファイルに記述されているファイルが全て第1のフォルダーまたは第2のフォルダーに存在するときに作成される(注釈ファイルは第1のフォルダーに、画像ファイルは第2のフォルダーに格納されている)。すなわち、第2のファイルに画像ファイルが存在し、これに対応する第1のフォルダーが存在しないときは、統合ファイルは作成されず、また、使用者の誤操作等によって、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが消去されているときも、統合ファイルは作成されない。したがって、作成不可能な統合ファイルや不完全な統合ファイルを作成することを回避することができる。また、第2のフォルダーに存在する全ての第1のフォルダーについて、一度に統合ファイルが作成されるから、能率がよい。
【0014】
本発明ではまた、画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する撮像装置と、撮像装置が撮影した画像および撮像装置が画像に付与した注釈情報を処理する処理装置より成る画像処理システムにおいて、撮像装置が、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けたフォルダーに格納し、処理装置が、画像ファイルが指定されたときに、指定された画像ファイルに対応するフォルダーが存在するか否かを検索し、フォルダーが存在すれば、そのフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されているファイルのうち指定された画像ファイル以外の全てのファイルがそのフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、指定された画像ファイルとそのフォルダーに格納されている全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成するようにする。
【0015】
この画像処理システムでは、指定された画像ファイルについて統合ファイルを作成する。画像ファイルと対応するフォルダー(上記第1のフォルダー)が同じフォルダー(上記第2のフォルダー)に複数格納されており、そのうちの一部の画像ファイルについてのみ統合ファイルを作成することを使用者が望む場合は、このように画像ファイルを指定することで、不要な統合ファイルの作成を避けることができる。
【0016】
処理装置が、統合ファイルを作成するか否かの指示を受け付けて、指示を与えられたときに統合ファイルを作成するようにしてもよい。このようにすると、使用者が注釈情報の再生を望む画像についてのみ統合ファイルを作成することができる。
【0017】
処理装置が、関連付けファイルを参照できないとき、または、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが存在しないときに、警告を発するようにしてもよい。統合ファイルが作成されないことが使用者に判り、対処が容易になる。
【0018】
前記目的を達成するために、本発明ではまた、画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する第1の工程と、第1の工程で撮影した画像および画像に付与した注釈情報を処理する第2の工程より成る画像処理方法において、第1の工程で、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けた第1のフォルダーに格納し、画像ファイルと第1のフォルダーを第2のフォルダーに格納し、第2の工程で、第2のフォルダーが指定されたときに、指定された第2のフォルダーに第1のフォルダーが存在するか否かを検索し、第1のフォルダーが存在すれば、その第1のフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されている全てのファイルがそれらの第1のフォルダーおよび第2のフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、それらの全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成することを、指定された第2のフォルダーに存在する第1のフォルダーの各々について行うようにする。
【0019】
第1の工程では、1つの画像に付与された注釈情報は、個別の注釈ファイルに記録されて、その画像の画像ファイルに対応付けられた第1のフォルダーに格納される。また、画像と各注釈情報の関連を記述した関連付けファイルが注釈ファイルを格納した第1のフォルダーに格納される。さらに、画像ファイルと第1のフォルダーが第2のフォルダーに格納される。第2の工程では、第2のフォルダーが指定されて、その第2のフォルダーに含まれる第1のフォルダーの各々について統合ファイルが作成される。
【0020】
統合ファイルは、第1のフォルダーに関連付けファイルが存在し、かつ、関連づけファイルに記述されているファイルが全て第1のフォルダーまたは第2のフォルダーに存在するときに作成される。すなわち、第2のファイルに画像ファイルが存在し、これに対応する第1のフォルダーが存在しないときは、統合ファイルは作成されず、また、使用者の誤操作等によって、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが消去されているときも、統合ファイルは作成されない。したがって、作成不可能な統合ファイルや不完全な統合ファイルを作成することを回避することができる。また、第2のフォルダーに存在する全ての第1のフォルダーについて、一度に統合ファイルが作成されるから、能率がよい。
【0021】
本発明ではまた、画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する第1の工程と、第1の工程で撮影した画像および画像に付与した注釈情報を処理する第2の工程より成る画像処理方法において、第1の工程で、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けたフォルダーに格納し、第2の工程で、画像ファイルが指定されたときに、指定された画像ファイルに対応するフォルダーが存在するか否かを検索し、フォルダーが存在すれば、そのフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されているファイルのうち指定された画像ファイル以外の全てのファイルがそのフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、指定された画像ファイルとそのフォルダーに格納されている全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成するようにする。
【0022】
この画像処理方法では、指定された画像ファイルについて統合ファイルを作成する。画像ファイルと対応するフォルダーが同じフォルダーに複数格納されており、そのうちの一部の画像ファイルについてのみ統合ファイルを作成することを使用者が望む場合は、このように画像ファイルを指定することで、不要な統合ファイルの作成を避けることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態の画像処理システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像処理システムを構成する撮像装置としてのデジタルカメラ100を図1に示し、処理装置としてのパーソナルコンピュータ200を、図2にそれぞれ示す。
【0024】
図1において(a)、(b)はそれぞれデジタルカメラ100の斜視図および背面図である。デジタルカメラ100は、前面に撮影レンズ1およびマイクロフォン2、側面に半導体メモリ内蔵のメモリカード6を装着するための挿入口7、背面に液晶表示器11、スピーカー12および種々の操作部材13〜15を備えている。デジタルカメラ100は、CCDエリアセンサを内蔵しており、撮影対象からの光を撮影レンズ1でCCDセンサ上に結像させて、電気信号に変換することにより画像を撮影する。撮影した画像には、使用者が指定する領域に、画像または音声の注釈情報(アノテーション)を付与することができる。
【0025】
以下、アノテーションとしての画像をアノテーション画像、アノテーションとしての音声をアノテーション音声とよぶ。また、アノテーションが付与された画像およびアノテーションが付与される画像を親画像ともよぶ。アノテーション画像は、他の画像と同様に、撮影によって得られる。アノテーション画像を含む全ての画像は、液晶表示器11に表示することができる。アノテーション音声はマイクロフォン2によって検出されて録音される。アノテーション音声はスピーカー12から再生することができる。
【0026】
パーソナルコンピュータ200は、CPU、ハードディスク等を内蔵した本体と、その上に設けられた表示部のほか、図示しないキーボードおよびマウスを備えており、また、プリンタを接続することもできる。本体には、光ディスク61およびメモリカード6を装着することが可能である。パーソナルコンピュータ200は、画像を撮影することはできないが、デジタルカメラ100によって撮影された画像を表示したり、画像に付与されているアノテーションを再生したりすることができる。パーソナルコンピュータ200で画像の一部の領域にアノテーションを付与することも可能である。
【0027】
画像とアノテーションに関する処理を記したプログラムは光ディスク61に記録されており、パーソナルコンピュータ200はそのプログラムを内蔵のハードディスクに複写して使用する。画像やアノテーションは、メモリカード6に記録されて、またはデジタルカメラ100とパーソナルコンピュータを接続するケーブルを介して、提供される。なお、インターネット上のウェブサイトからのダウンロード、あるいは電子メールの添付ファイルとして、プログラムや画像を取得することも可能である。
【0028】
パーソナルコンピュータ200が、画像とアノテーションに関して表示部に表示するウインドウの構成を図3に示す。画像とアノテーションに関するウィンドウには、インデックスウインドウ71、アノテーションウインドウ72、および印刷プレビューウインドウ73があり、これらのウインドウが処理に応じて開かれる。インデックスウインドウ71、アノテーションウインドウ72、および印刷プレビューウインドウ73の例をそれぞれ図4、図5および図6に示す。
【0029】
インデックスウインドウ71(図4)は、サムネイル画像表示領域71a、およびフォルダーツリー表示領域71bを有する。アノテーションウインドウ72(図5)は、親画像表示領域72a、アノテーション作成領域72b、およびアノテーション表示領域72cを有する。また、印刷プレビューウインドウ73(図6)は、印刷プレビュー表示領域73a、および印刷アノテーション選択領域73bを有する。
【0030】
インデックスウインドウ71では、フォルダーツリー領域71bで選択されたフォルダー内の画像ファイルのサムネイル画像をサムネイル画像表示領域71aに並べて表示する。使用者が、表示されたサムネイル画像のいずれかを選択して、画面上部のメニューからアノテーションの付与、再生を指示するコマンドを選んで実行したり、サムネイル画像をマウスでダブルクリックしたりすると、アノテーションウインドウ72が開き、その画像が親画像表示領域72aに表示される。図5は、図4のサムネイル画像77が選択されたときのものである。
【0031】
アノテーションウインドウ72では、親画像表示領域72aで親画像に領域を設定し、その領域に対してアノテーションを付与することができる。アノテーションはアノテーション作成領域72bで作成する。デジタルカメラ100で画像に付与するアノテーションは画像と音声であるが、パーソナルコンピュータ200では、文字のアノテーションを付与することも可能である。アノテーションとしての文字列をアノテーション文字列とよぶ。アノテーション文字列を付与する場合は、その文字列をアノテーション作成領域72bに書き込み、アノテーション画像やアノテーション音声を付与する場合は、アノテーション作成領域72bに表示される画像ファイルや音声ファイルを選択する。決定されたアノテーションはアノテーション表示領域72cに表示される。
【0032】
このようにしてアノテーションを付与された親画像およびそのアノテーションは、画面上部のメニューから記録を指示するコマンド選んで実行することで、ファイルに記録することができる。このファイルは、1つの親画像に対して1つ作成され、画像と1以上のアノテーションと、画像とアノテーションとの関連(ファイル名、領域の位置や大きさ等)を示す情報とを含む統合ファイルである。以下、このような統合ファイルをmdmファイルともよぶ。
【0033】
インデックスウインドウ71に表示するサムネイル画像は、JPEG、BMP、TIFF(それぞれ拡張子jpg、bmp、tif)等の通常の書式の画像ファイルと、mdmファイルのものである。通常の画像ファイルの場合は、そのサムネイル画像を表示し、mdmファイルの場合は、その中の親画像のサムネイル画像を表示する。サムネイル画像を表示する処理の流れを図7に示す。
【0034】
パーソナルコンピュータ200は、デジタルカメラ100で撮影された画像および画像に付与されているアノテーションをmdmファイルに記録する機能を有する。デジタルカメラ100では、親画像を記録した画像ファイルとアノテーションを記録したアノテーションファイルを別個に作成し、また、親画像とその全てのアノテーションとの関連を示す情報とを記した関連付けファイルを作成する。
【0035】
デジタルカメラ100におけるファイルフォルダーの構成を図8に示す。この例では、Pict0001.jpgとPict0004.jpgとが親画像のファイルとなっている。これらのファイルはDCF(デジタルカメラフォーマット)フォルダーである100MLT09内に置かれており、さらにアノテーションフォルダーAnn0001とAnn0004がフォルダー100MLT09内に存在する。アノテーションフォルダーの番号0001、0004はそれぞれ、親画像のファイルPict0001.jpg、Pict0004.jpgの番号部分と同じであり、これにより親画像とアノテーションフォルダーとの対応付けがなされている。
【0036】
各アノテーションフォルダー内には、関連付けファイル、アノテーション画像ファイル、アノテーション音声ファイルが格納されている。例えば、フォルダーAnn0001については、Ann0001.txtが関連付けファイルであり、Ann0001.jpgとAnn0002.jpgの2つがアノテーション画像ファイル、Ann0001.wav、Ann0002.wavの2つがアノテーション音声ファイルである。
【0037】
関連付けファイルの内容を表1に示す。なお、項目3〜6は、親画像に付与されているアノテーションの数だけ存在する。
<表1> 関連付けファイル
項目 内容
1 親画像ファイル名
2 親画像ファイル作成日時
3 アノテーション領域位置情報(左上角の座標)
4 アノテーション領域サイズ情報(縦方向および横方向の幅)
5 アノテーションファイル名
6 アノテーションファイル作成日時
【0038】
パーソナルコンピュータ200では、デジタルカメラ100から親画像の画像ファイルと共に与えられるアノテーションフォルダーおよびその中の関連付けファイルを参照して、mdmファイルを作成する。mdmファイルの作成処理の流れを図9に示す。
【0039】
インデックスウインドウ71上のフォルダーツリーで選択されたフォルダーの直下にアノテーションフォルダーが存在し、かつ、そのアノテーションフォルダー内に関連付けファイルが存在し、かつ、その関連付けファイルに記述されている全てのファイルがアノテーションフォルダーまたは選択されたフォルダー内に存在する場合にのみ(ステップ#101〜#103)、mdmファイルを作成する(#104)。ここで、選択されたフォルダーも調べるのは、図8に示したように、アノテーションフォルダーに対応する親画像ファイルは、アノテーションフォルダーと並列に、選択されたフォルダーに格納されているからである。
【0040】
mdmファイルを作成したら、その関連付けファイルを消去する(#105)。これは、次回以降、このフォルダーを選択したときに、mdmファイルを作成しないようにするためである。また、mdmファイルを作成した後は、例えば図10のメッセージを表示して、作成したmdmファイルがどのフォルダーに格納されているかが判るようにする(#106)。アノテーションフォルダーは存在したが、関連付けファイルや関連付けファイルに記述されているファイルが存在しないためにmdmファイルを作成しなかった場合は、例えば図11のメッセージを表示して、その旨を知らせる(#107)。アノテーションフォルダーが存在しない場合は、何のメッセージも表示しない。これは、mdmファイルの作成そのものが必要ないからである。
【0041】
図8に示した例のように、選択されたフォルダーに複数のアノテーションフォルダーが存在する場合、アノテーションフォルダーごとにステップ#101〜#107の処理を行う。これで、複数の画像ファイルについてmdmファイルを一度に作成することができる。なお、その場合、mdmファイルは親画像ごとに個別に作成する。
【0042】
上記の処理では、フォルダーを指定するだけでmdmファイルが自動的に作成されるので、能率がよく、また、デジタルカメラ100で作成したファイルを気づかない消去してしまうという使用者の不安を軽減することができる。ただし、使用者が望まない親画像についてまで、mdmファイルを作成することがある。これは、mdmファイルを作成するか否かの指示を受け付けて、作成の指示を与えられたときのみに作成することで、避けることができる。また、フォルダーに代えて画像ファイルを指定するようにすることでも避けることができる。
【0043】
指定された画像ファイルについてmdmファイルを作成する処理の流れを図12に示す。使用者が、インデックスウインドウ71でサムネイル画像を選択して、メニューからアノテーションの付与、再生を指示するコマンドを選んで実行したり、サムネイル画像をマウスでダブルクリックしたりした場合、その画像がデジタルカメラ100内で関連付けられた親画像であるか否かを判別する(ステップ#111)。デジタルカメラ100で関連付けられた画像ファイルや音声ファイルには、そのタグ(ヘッダー)に、親画像、アノテーション画像、アノテーション音声等の属性を示す情報が記されており、これを参照することで親画像であるか否かが判る。親画像の場合は、例えば図13のようなメッセージを表示して(#112)、mdmファイルを作成するか否かの指示を受け付ける(#113)。
【0044】
作成が指示されたときは、親画像ファイルが格納されているフォルダーにアノテーションフォルダーが存在し、かつ、そのアノテーションフォルダーに関連付けファイルが存在し、かつ、関連付けファイルに記述されている全てのファイルが存在する場合のみに(#114〜#116)、mdmファイルを作成する(#117)。mdmファイルの作成後、例えば図10のメッセージを表示して、作成したmdmファイルがどのフォルダーに格納されているかが判るようにする(#118)。そして、作成したmdmファイルをアノテーションウインドウ72に開く(#119)。
【0045】
アノテーションフォルダーは存在したが、関連付けファイルや関連付けファイルに記述されているファイルが存在しないためにmdmファイルを作成しなかった場合は、例えば図11のメッセージを表示して、その旨を知らせる(#120)。そして、そのファイルを新たにアノテーションを付与する親画像としてアノテーションウインドウ72に開く(#121)。ステップ#111の判定で親画像でなかったときも、そのファイルを新たにアノテーションを付与する親画像としてアノテーションウインドウ72に開く。
【0046】
アノテーションウインドウ72において画面上部のメニューから印刷プレビューを指示するコマンド選択して実行すると、印刷プレービューウインドウ73が開き、アノテーションウインドウ72または印刷プレビューウインドウ73において、画面上部のメニューから印刷を指示するコマンドを選択して実行すると、シートへの印刷がなされる。
【0047】
印刷出力の例を図14に示す。印刷は2ページにわたっている。81は親画像であり、親画像81上にアノテーションが付与されている領域82、83、84が表されている。85、86、87は、それぞれ領域82、83、84の画像(親画像の一部)である。88、89はそれぞれ領域82に付与されているアノテーション画像およびアノテーション文字列であり、90、91はそれぞれ領域83に付与されているアノテーション画像およびアノテーション文字列である。また、92は領域84に付与されているアノテーション音声の音声ファイルである。
【0048】
このように、印刷では、親画像、親画像のうちのアノテーションを付与された領域の画像、および付与されているアノテーション画像、アノテーション文字列を表すことができるが、パーソナルコンピュータ200では、印刷プレビューウインドウ73において、印刷するアノテーションを選択することが可能である。印刷プレビューウインドウ73(図6)には、前述のように、印刷アノテーション選択領域73bが設けられており、ここに、親画像に付与されている全てのアノテーションが表示される。各アノテーションに対応してチックボックスが表示され、使用者はマウスの操作でチェックボックスを選択する(塗りつぶし表示にする)ことで、印刷するアノテーションを選択する。図6の例では、上から1番目と3番目のアノテーションが選択されており、これらが印刷プレビュー領域73aに表示されている。
【0049】
印刷するアノテーションを選択する処理の流れを図15に示す。親画像とアノテーションが付与されている領域を印刷プレビュー領域73aに表示するとともに、付与されている全てのアノテーションを印刷アノテーション選択領域73bに表示する(ステップ#131)。そして、アノテーション(チェックボックス)の選択を受け付け(#132)、選択されたアノテーションを印刷プレビュー領域73aの表示に加える(#133)。アノテーションの選択が取り消されたとき(チェックボックスが空白表示に戻されたとき)には、印刷プレビュー領域73aの表示からそのアノテーションを除く。
【0050】
【発明の効果】
本発明の画像処理システムおよび画像処理プログラムによれば、統合ファイルの作成のために、注釈ファイルおよび関連付けファイルを格納したフォルダー(第1のフォルダー)を画像データと共に別のフォルダー(第2のフォルダー)に格納して、撮像装置から処理装置に、または第1の工程から第2の工程に渡すだけでよく、その操作が容易であり、統合ファイルを自動的に作成することも可能である。しかも、作成不可能な統合ファイルや不完全な統合ファイルを作成しようとする無駄を回避することができる。第2のフォルダーを指定されて統合ファイルを作成する設定では、一度に複数の画像ファイルについて統合ファイルを作成することができて能率がよく、画像ファイルを指定されて統合ファイルを作成する設定では、不要な統合ファイルの作成を避けることができる。
【0051】
処理装置が、統合ファイルを作成するか否かの指示を受け付けて、指示を与えられたときに統合ファイルを作成するようにすると、使用者が注釈情報の再生を望む画像についてのみ統合ファイルを作成することができて、無駄がない。
【0052】
処理装置が、関連付けファイルを参照できないとき、または、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが存在しないときに、警告を発するようにすると、統合ファイルが作成されないことが使用者に判り、対処が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理システムを構成する撮像装置としてのデジタルカメラを示す図。
【図2】画像処理システムを構成する処理装置としてパーソナルコンピュータを示す図。
【図3】パーソナルコンピュータが画像とアノテーションに関して表示するウインドウの構成を示す図。
【図4】パーソナルコンピュータが表示するインデックスウインドウの例を示す図。
【図5】パーソナルコンピュータが表示するアノテーションウインドウの例を示す図。
【図6】パーソナルコンピュータが表示する印刷プレビューウインドウの例を示す図。
【図7】パーソナルコンピュータにおけるサムネイル画像を表示する処理の流れを示すフローチャート。
【図8】デジタルカメラにおけるファイルフォルダーの構成を示す図。
【図9】パーソナルコンピュータにおけるmdmファイルの作成処理の流れを示すフローチャート。
【図10】パーソナルコンピュータがmdmファイルの作成後に表示するメッセージの例を示す図。
【図11】パーソナルコンピュータがmdmファイルを作成しないときに表示する警告メッセージの例を示す図。
【図12】パーソナルコンピュータにおけるmdmファイルの別の作成処理の流れを示すフローチャート。
【図13】パーソナルコンピュータがmdmファイルの作成前に表示するメッセージの例を示す図。
【図14】パーソナルコンピュータによる印刷出力の例を示す図。
【図15】パーソナルコンピュータにおける印刷するアノテーションを選択する処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
100 デジタルカメラ
1 撮影レンズ
2 マイクロフォン
6 メモリカード
7 メモリカード挿入口
11 液晶表示器
12 スピーカー
13〜15 操作部材
200 パーソナルコンピュータ
61 光ディスク
71 インデックスウインドウ
71a サムネイル画像表示領域
71b フォルダーツリー表示領域
72 アノテーションウインドウ
72a 親画像表示領域
72b アノテーション作成領域
72c アノテーション表示領域
73 印刷プレビューウインドウ
73a 印刷プレビュー表示領域
73b 印刷アノテーション選択領域
77 サムネイル画像
81 親画像
82〜84 親画像領域
85〜87 親画像領域部分
88〜92 アノテーション
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影した画像の一部の領域に対して注釈情報を付与する撮像装置と、注釈情報が付与された画像を処理する処理装置より成る画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与して、画像が有する情報伝達の機能を高めるようにしたデジタルカメラが提案されている。使用者は、画像の任意の位置に任意の大きさの領域を設けて、画像、音声等を注釈情報として付与することができる。1つの画像に複数の注釈情報を付与することも可能である。
【0003】
画像と注釈情報はそれぞれ別個のファイルに記録される。注釈情報がどの画像のどの領域に対して付与されたものであるかが明確でなければ注釈情報を利用することはできず、このため、画像と注釈情報の関連を記述した関連付けファイルが作成される。
【0004】
画像を記録した画像ファイル、注釈情報を記憶した注釈ファイル、および関連付けファイルをデジタルカメラからパーソナルコンピュータに与えて、パーソナルコンピュータ上で画像を表示しながら注釈情報を再生することもできる。これら3種のファイルは別個のままで取り扱うことも可能であるが、デジタルカメラに比べて処理能力がはるかに高く、多数の画像や注釈情報を取り扱うことになるパーソナルコンピュータでは、そのようにするとファイルの数が多くなって管理が複雑になる。
【0005】
したがって、パーソナルコンピュータ上では、1つの画像ファイルと、その画像に付与された全ての注釈情報の注釈ファイルと、それらの関連を記述した関連付けファイルの内容を全て含む1つの統合ファイルを作成することが好ましい。このような統合ファイルを作成すれば、ファイルの数は、各画像に付与されている注釈情報の数に関わらず、画像の数に等しくなって、必要最小限に抑えられる。
【0006】
デジタルカメラで統合ファイルを作成しておくことも可能ではある。しかし、デジタルカメラの処理能力はパーソナルコンピュータに比べて低いため、統合ファイルの作成に時間を要して、撮影に支障が生じるという不都合を招く。また、電力消費が増して、撮影可能な時間が短くなるという問題も生じる。したがって、デジタルカメラで統合ファイルを作成することは実用的でなく、画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルをデジタルカメラからパーソナルコンピュータに与えて、パーソナルコンピュータ上で統合ファイルを作成することになる。
【0007】
【特許文献1】特開平11−227265号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、どの時点で、あるいはどのような条件のときに、統合ファイルを作成するかについての提案はこれまでなされておらず、デジタルカメラからパーソナルコンピュータに与える画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルの形式をどのようにすれば統合ファイルの作成を能率よく行い得るかについての提案もない。
【0009】
例えば、上記特許文献1では、パノラマ画像を構成する複数の画像データを合成して、パノラマ画像をプリントする技術が提案されているが、これは、画像を取り扱うという点では関連する技術であるものの、画像データと注釈情報とは異質のものであり、画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルから統合ファイルを作成するための参考にはならない。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、画像ファイル、注釈ファイルおよび関連付けファイルから統合ファイルを作成する能率のよい画像処理システム、およびその方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する撮像装置と、撮像装置が撮影した画像および撮像装置が画像に付与した注釈情報を処理する処理装置より成る画像処理システムにおいて、撮像装置が、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けた第1のフォルダーに格納し、画像ファイルと第1のフォルダーを第2のフォルダーに格納し、処理装置が、第2のフォルダーが指定されたときに、指定された第2のフォルダーに第1のフォルダーが存在するか否かを検索し、第1のフォルダーが存在すれば、その第1のフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されている全てのファイルがそれらの第1のフォルダーおよび第2のフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、それらの全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成することを、指定された第2のフォルダーに存在する第1のフォルダーの各々について行うようにする。
【0012】
撮像装置では、1つの画像に付与された注釈情報は、個別の注釈ファイルに記録されて、その画像の画像ファイルに対応付けられた第1のフォルダーに格納される。また、画像と各注釈情報の関連を記述した関連付けファイルが注釈ファイルを格納した第1のフォルダーに格納される。さらに、画像ファイルと第1のフォルダーが第2のフォルダーに格納される。処理装置では、第2のフォルダーが指定されて、その第2のフォルダーに含まれる第1のフォルダーの各々について統合ファイルが作成される。
【0013】
統合ファイルは、第1のフォルダーに関連付けファイルが存在し、かつ、関連づけファイルに記述されているファイルが全て第1のフォルダーまたは第2のフォルダーに存在するときに作成される(注釈ファイルは第1のフォルダーに、画像ファイルは第2のフォルダーに格納されている)。すなわち、第2のファイルに画像ファイルが存在し、これに対応する第1のフォルダーが存在しないときは、統合ファイルは作成されず、また、使用者の誤操作等によって、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが消去されているときも、統合ファイルは作成されない。したがって、作成不可能な統合ファイルや不完全な統合ファイルを作成することを回避することができる。また、第2のフォルダーに存在する全ての第1のフォルダーについて、一度に統合ファイルが作成されるから、能率がよい。
【0014】
本発明ではまた、画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する撮像装置と、撮像装置が撮影した画像および撮像装置が画像に付与した注釈情報を処理する処理装置より成る画像処理システムにおいて、撮像装置が、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けたフォルダーに格納し、処理装置が、画像ファイルが指定されたときに、指定された画像ファイルに対応するフォルダーが存在するか否かを検索し、フォルダーが存在すれば、そのフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されているファイルのうち指定された画像ファイル以外の全てのファイルがそのフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、指定された画像ファイルとそのフォルダーに格納されている全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成するようにする。
【0015】
この画像処理システムでは、指定された画像ファイルについて統合ファイルを作成する。画像ファイルと対応するフォルダー(上記第1のフォルダー)が同じフォルダー(上記第2のフォルダー)に複数格納されており、そのうちの一部の画像ファイルについてのみ統合ファイルを作成することを使用者が望む場合は、このように画像ファイルを指定することで、不要な統合ファイルの作成を避けることができる。
【0016】
処理装置が、統合ファイルを作成するか否かの指示を受け付けて、指示を与えられたときに統合ファイルを作成するようにしてもよい。このようにすると、使用者が注釈情報の再生を望む画像についてのみ統合ファイルを作成することができる。
【0017】
処理装置が、関連付けファイルを参照できないとき、または、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが存在しないときに、警告を発するようにしてもよい。統合ファイルが作成されないことが使用者に判り、対処が容易になる。
【0018】
前記目的を達成するために、本発明ではまた、画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する第1の工程と、第1の工程で撮影した画像および画像に付与した注釈情報を処理する第2の工程より成る画像処理方法において、第1の工程で、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けた第1のフォルダーに格納し、画像ファイルと第1のフォルダーを第2のフォルダーに格納し、第2の工程で、第2のフォルダーが指定されたときに、指定された第2のフォルダーに第1のフォルダーが存在するか否かを検索し、第1のフォルダーが存在すれば、その第1のフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されている全てのファイルがそれらの第1のフォルダーおよび第2のフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、それらの全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成することを、指定された第2のフォルダーに存在する第1のフォルダーの各々について行うようにする。
【0019】
第1の工程では、1つの画像に付与された注釈情報は、個別の注釈ファイルに記録されて、その画像の画像ファイルに対応付けられた第1のフォルダーに格納される。また、画像と各注釈情報の関連を記述した関連付けファイルが注釈ファイルを格納した第1のフォルダーに格納される。さらに、画像ファイルと第1のフォルダーが第2のフォルダーに格納される。第2の工程では、第2のフォルダーが指定されて、その第2のフォルダーに含まれる第1のフォルダーの各々について統合ファイルが作成される。
【0020】
統合ファイルは、第1のフォルダーに関連付けファイルが存在し、かつ、関連づけファイルに記述されているファイルが全て第1のフォルダーまたは第2のフォルダーに存在するときに作成される。すなわち、第2のファイルに画像ファイルが存在し、これに対応する第1のフォルダーが存在しないときは、統合ファイルは作成されず、また、使用者の誤操作等によって、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが消去されているときも、統合ファイルは作成されない。したがって、作成不可能な統合ファイルや不完全な統合ファイルを作成することを回避することができる。また、第2のフォルダーに存在する全ての第1のフォルダーについて、一度に統合ファイルが作成されるから、能率がよい。
【0021】
本発明ではまた、画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する第1の工程と、第1の工程で撮影した画像および画像に付与した注釈情報を処理する第2の工程より成る画像処理方法において、第1の工程で、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けたフォルダーに格納し、第2の工程で、画像ファイルが指定されたときに、指定された画像ファイルに対応するフォルダーが存在するか否かを検索し、フォルダーが存在すれば、そのフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されているファイルのうち指定された画像ファイル以外の全てのファイルがそのフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、指定された画像ファイルとそのフォルダーに格納されている全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成するようにする。
【0022】
この画像処理方法では、指定された画像ファイルについて統合ファイルを作成する。画像ファイルと対応するフォルダーが同じフォルダーに複数格納されており、そのうちの一部の画像ファイルについてのみ統合ファイルを作成することを使用者が望む場合は、このように画像ファイルを指定することで、不要な統合ファイルの作成を避けることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態の画像処理システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像処理システムを構成する撮像装置としてのデジタルカメラ100を図1に示し、処理装置としてのパーソナルコンピュータ200を、図2にそれぞれ示す。
【0024】
図1において(a)、(b)はそれぞれデジタルカメラ100の斜視図および背面図である。デジタルカメラ100は、前面に撮影レンズ1およびマイクロフォン2、側面に半導体メモリ内蔵のメモリカード6を装着するための挿入口7、背面に液晶表示器11、スピーカー12および種々の操作部材13〜15を備えている。デジタルカメラ100は、CCDエリアセンサを内蔵しており、撮影対象からの光を撮影レンズ1でCCDセンサ上に結像させて、電気信号に変換することにより画像を撮影する。撮影した画像には、使用者が指定する領域に、画像または音声の注釈情報(アノテーション)を付与することができる。
【0025】
以下、アノテーションとしての画像をアノテーション画像、アノテーションとしての音声をアノテーション音声とよぶ。また、アノテーションが付与された画像およびアノテーションが付与される画像を親画像ともよぶ。アノテーション画像は、他の画像と同様に、撮影によって得られる。アノテーション画像を含む全ての画像は、液晶表示器11に表示することができる。アノテーション音声はマイクロフォン2によって検出されて録音される。アノテーション音声はスピーカー12から再生することができる。
【0026】
パーソナルコンピュータ200は、CPU、ハードディスク等を内蔵した本体と、その上に設けられた表示部のほか、図示しないキーボードおよびマウスを備えており、また、プリンタを接続することもできる。本体には、光ディスク61およびメモリカード6を装着することが可能である。パーソナルコンピュータ200は、画像を撮影することはできないが、デジタルカメラ100によって撮影された画像を表示したり、画像に付与されているアノテーションを再生したりすることができる。パーソナルコンピュータ200で画像の一部の領域にアノテーションを付与することも可能である。
【0027】
画像とアノテーションに関する処理を記したプログラムは光ディスク61に記録されており、パーソナルコンピュータ200はそのプログラムを内蔵のハードディスクに複写して使用する。画像やアノテーションは、メモリカード6に記録されて、またはデジタルカメラ100とパーソナルコンピュータを接続するケーブルを介して、提供される。なお、インターネット上のウェブサイトからのダウンロード、あるいは電子メールの添付ファイルとして、プログラムや画像を取得することも可能である。
【0028】
パーソナルコンピュータ200が、画像とアノテーションに関して表示部に表示するウインドウの構成を図3に示す。画像とアノテーションに関するウィンドウには、インデックスウインドウ71、アノテーションウインドウ72、および印刷プレビューウインドウ73があり、これらのウインドウが処理に応じて開かれる。インデックスウインドウ71、アノテーションウインドウ72、および印刷プレビューウインドウ73の例をそれぞれ図4、図5および図6に示す。
【0029】
インデックスウインドウ71(図4)は、サムネイル画像表示領域71a、およびフォルダーツリー表示領域71bを有する。アノテーションウインドウ72(図5)は、親画像表示領域72a、アノテーション作成領域72b、およびアノテーション表示領域72cを有する。また、印刷プレビューウインドウ73(図6)は、印刷プレビュー表示領域73a、および印刷アノテーション選択領域73bを有する。
【0030】
インデックスウインドウ71では、フォルダーツリー領域71bで選択されたフォルダー内の画像ファイルのサムネイル画像をサムネイル画像表示領域71aに並べて表示する。使用者が、表示されたサムネイル画像のいずれかを選択して、画面上部のメニューからアノテーションの付与、再生を指示するコマンドを選んで実行したり、サムネイル画像をマウスでダブルクリックしたりすると、アノテーションウインドウ72が開き、その画像が親画像表示領域72aに表示される。図5は、図4のサムネイル画像77が選択されたときのものである。
【0031】
アノテーションウインドウ72では、親画像表示領域72aで親画像に領域を設定し、その領域に対してアノテーションを付与することができる。アノテーションはアノテーション作成領域72bで作成する。デジタルカメラ100で画像に付与するアノテーションは画像と音声であるが、パーソナルコンピュータ200では、文字のアノテーションを付与することも可能である。アノテーションとしての文字列をアノテーション文字列とよぶ。アノテーション文字列を付与する場合は、その文字列をアノテーション作成領域72bに書き込み、アノテーション画像やアノテーション音声を付与する場合は、アノテーション作成領域72bに表示される画像ファイルや音声ファイルを選択する。決定されたアノテーションはアノテーション表示領域72cに表示される。
【0032】
このようにしてアノテーションを付与された親画像およびそのアノテーションは、画面上部のメニューから記録を指示するコマンド選んで実行することで、ファイルに記録することができる。このファイルは、1つの親画像に対して1つ作成され、画像と1以上のアノテーションと、画像とアノテーションとの関連(ファイル名、領域の位置や大きさ等)を示す情報とを含む統合ファイルである。以下、このような統合ファイルをmdmファイルともよぶ。
【0033】
インデックスウインドウ71に表示するサムネイル画像は、JPEG、BMP、TIFF(それぞれ拡張子jpg、bmp、tif)等の通常の書式の画像ファイルと、mdmファイルのものである。通常の画像ファイルの場合は、そのサムネイル画像を表示し、mdmファイルの場合は、その中の親画像のサムネイル画像を表示する。サムネイル画像を表示する処理の流れを図7に示す。
【0034】
パーソナルコンピュータ200は、デジタルカメラ100で撮影された画像および画像に付与されているアノテーションをmdmファイルに記録する機能を有する。デジタルカメラ100では、親画像を記録した画像ファイルとアノテーションを記録したアノテーションファイルを別個に作成し、また、親画像とその全てのアノテーションとの関連を示す情報とを記した関連付けファイルを作成する。
【0035】
デジタルカメラ100におけるファイルフォルダーの構成を図8に示す。この例では、Pict0001.jpgとPict0004.jpgとが親画像のファイルとなっている。これらのファイルはDCF(デジタルカメラフォーマット)フォルダーである100MLT09内に置かれており、さらにアノテーションフォルダーAnn0001とAnn0004がフォルダー100MLT09内に存在する。アノテーションフォルダーの番号0001、0004はそれぞれ、親画像のファイルPict0001.jpg、Pict0004.jpgの番号部分と同じであり、これにより親画像とアノテーションフォルダーとの対応付けがなされている。
【0036】
各アノテーションフォルダー内には、関連付けファイル、アノテーション画像ファイル、アノテーション音声ファイルが格納されている。例えば、フォルダーAnn0001については、Ann0001.txtが関連付けファイルであり、Ann0001.jpgとAnn0002.jpgの2つがアノテーション画像ファイル、Ann0001.wav、Ann0002.wavの2つがアノテーション音声ファイルである。
【0037】
関連付けファイルの内容を表1に示す。なお、項目3〜6は、親画像に付与されているアノテーションの数だけ存在する。
<表1> 関連付けファイル
項目 内容
1 親画像ファイル名
2 親画像ファイル作成日時
3 アノテーション領域位置情報(左上角の座標)
4 アノテーション領域サイズ情報(縦方向および横方向の幅)
5 アノテーションファイル名
6 アノテーションファイル作成日時
【0038】
パーソナルコンピュータ200では、デジタルカメラ100から親画像の画像ファイルと共に与えられるアノテーションフォルダーおよびその中の関連付けファイルを参照して、mdmファイルを作成する。mdmファイルの作成処理の流れを図9に示す。
【0039】
インデックスウインドウ71上のフォルダーツリーで選択されたフォルダーの直下にアノテーションフォルダーが存在し、かつ、そのアノテーションフォルダー内に関連付けファイルが存在し、かつ、その関連付けファイルに記述されている全てのファイルがアノテーションフォルダーまたは選択されたフォルダー内に存在する場合にのみ(ステップ#101〜#103)、mdmファイルを作成する(#104)。ここで、選択されたフォルダーも調べるのは、図8に示したように、アノテーションフォルダーに対応する親画像ファイルは、アノテーションフォルダーと並列に、選択されたフォルダーに格納されているからである。
【0040】
mdmファイルを作成したら、その関連付けファイルを消去する(#105)。これは、次回以降、このフォルダーを選択したときに、mdmファイルを作成しないようにするためである。また、mdmファイルを作成した後は、例えば図10のメッセージを表示して、作成したmdmファイルがどのフォルダーに格納されているかが判るようにする(#106)。アノテーションフォルダーは存在したが、関連付けファイルや関連付けファイルに記述されているファイルが存在しないためにmdmファイルを作成しなかった場合は、例えば図11のメッセージを表示して、その旨を知らせる(#107)。アノテーションフォルダーが存在しない場合は、何のメッセージも表示しない。これは、mdmファイルの作成そのものが必要ないからである。
【0041】
図8に示した例のように、選択されたフォルダーに複数のアノテーションフォルダーが存在する場合、アノテーションフォルダーごとにステップ#101〜#107の処理を行う。これで、複数の画像ファイルについてmdmファイルを一度に作成することができる。なお、その場合、mdmファイルは親画像ごとに個別に作成する。
【0042】
上記の処理では、フォルダーを指定するだけでmdmファイルが自動的に作成されるので、能率がよく、また、デジタルカメラ100で作成したファイルを気づかない消去してしまうという使用者の不安を軽減することができる。ただし、使用者が望まない親画像についてまで、mdmファイルを作成することがある。これは、mdmファイルを作成するか否かの指示を受け付けて、作成の指示を与えられたときのみに作成することで、避けることができる。また、フォルダーに代えて画像ファイルを指定するようにすることでも避けることができる。
【0043】
指定された画像ファイルについてmdmファイルを作成する処理の流れを図12に示す。使用者が、インデックスウインドウ71でサムネイル画像を選択して、メニューからアノテーションの付与、再生を指示するコマンドを選んで実行したり、サムネイル画像をマウスでダブルクリックしたりした場合、その画像がデジタルカメラ100内で関連付けられた親画像であるか否かを判別する(ステップ#111)。デジタルカメラ100で関連付けられた画像ファイルや音声ファイルには、そのタグ(ヘッダー)に、親画像、アノテーション画像、アノテーション音声等の属性を示す情報が記されており、これを参照することで親画像であるか否かが判る。親画像の場合は、例えば図13のようなメッセージを表示して(#112)、mdmファイルを作成するか否かの指示を受け付ける(#113)。
【0044】
作成が指示されたときは、親画像ファイルが格納されているフォルダーにアノテーションフォルダーが存在し、かつ、そのアノテーションフォルダーに関連付けファイルが存在し、かつ、関連付けファイルに記述されている全てのファイルが存在する場合のみに(#114〜#116)、mdmファイルを作成する(#117)。mdmファイルの作成後、例えば図10のメッセージを表示して、作成したmdmファイルがどのフォルダーに格納されているかが判るようにする(#118)。そして、作成したmdmファイルをアノテーションウインドウ72に開く(#119)。
【0045】
アノテーションフォルダーは存在したが、関連付けファイルや関連付けファイルに記述されているファイルが存在しないためにmdmファイルを作成しなかった場合は、例えば図11のメッセージを表示して、その旨を知らせる(#120)。そして、そのファイルを新たにアノテーションを付与する親画像としてアノテーションウインドウ72に開く(#121)。ステップ#111の判定で親画像でなかったときも、そのファイルを新たにアノテーションを付与する親画像としてアノテーションウインドウ72に開く。
【0046】
アノテーションウインドウ72において画面上部のメニューから印刷プレビューを指示するコマンド選択して実行すると、印刷プレービューウインドウ73が開き、アノテーションウインドウ72または印刷プレビューウインドウ73において、画面上部のメニューから印刷を指示するコマンドを選択して実行すると、シートへの印刷がなされる。
【0047】
印刷出力の例を図14に示す。印刷は2ページにわたっている。81は親画像であり、親画像81上にアノテーションが付与されている領域82、83、84が表されている。85、86、87は、それぞれ領域82、83、84の画像(親画像の一部)である。88、89はそれぞれ領域82に付与されているアノテーション画像およびアノテーション文字列であり、90、91はそれぞれ領域83に付与されているアノテーション画像およびアノテーション文字列である。また、92は領域84に付与されているアノテーション音声の音声ファイルである。
【0048】
このように、印刷では、親画像、親画像のうちのアノテーションを付与された領域の画像、および付与されているアノテーション画像、アノテーション文字列を表すことができるが、パーソナルコンピュータ200では、印刷プレビューウインドウ73において、印刷するアノテーションを選択することが可能である。印刷プレビューウインドウ73(図6)には、前述のように、印刷アノテーション選択領域73bが設けられており、ここに、親画像に付与されている全てのアノテーションが表示される。各アノテーションに対応してチックボックスが表示され、使用者はマウスの操作でチェックボックスを選択する(塗りつぶし表示にする)ことで、印刷するアノテーションを選択する。図6の例では、上から1番目と3番目のアノテーションが選択されており、これらが印刷プレビュー領域73aに表示されている。
【0049】
印刷するアノテーションを選択する処理の流れを図15に示す。親画像とアノテーションが付与されている領域を印刷プレビュー領域73aに表示するとともに、付与されている全てのアノテーションを印刷アノテーション選択領域73bに表示する(ステップ#131)。そして、アノテーション(チェックボックス)の選択を受け付け(#132)、選択されたアノテーションを印刷プレビュー領域73aの表示に加える(#133)。アノテーションの選択が取り消されたとき(チェックボックスが空白表示に戻されたとき)には、印刷プレビュー領域73aの表示からそのアノテーションを除く。
【0050】
【発明の効果】
本発明の画像処理システムおよび画像処理プログラムによれば、統合ファイルの作成のために、注釈ファイルおよび関連付けファイルを格納したフォルダー(第1のフォルダー)を画像データと共に別のフォルダー(第2のフォルダー)に格納して、撮像装置から処理装置に、または第1の工程から第2の工程に渡すだけでよく、その操作が容易であり、統合ファイルを自動的に作成することも可能である。しかも、作成不可能な統合ファイルや不完全な統合ファイルを作成しようとする無駄を回避することができる。第2のフォルダーを指定されて統合ファイルを作成する設定では、一度に複数の画像ファイルについて統合ファイルを作成することができて能率がよく、画像ファイルを指定されて統合ファイルを作成する設定では、不要な統合ファイルの作成を避けることができる。
【0051】
処理装置が、統合ファイルを作成するか否かの指示を受け付けて、指示を与えられたときに統合ファイルを作成するようにすると、使用者が注釈情報の再生を望む画像についてのみ統合ファイルを作成することができて、無駄がない。
【0052】
処理装置が、関連付けファイルを参照できないとき、または、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが存在しないときに、警告を発するようにすると、統合ファイルが作成されないことが使用者に判り、対処が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理システムを構成する撮像装置としてのデジタルカメラを示す図。
【図2】画像処理システムを構成する処理装置としてパーソナルコンピュータを示す図。
【図3】パーソナルコンピュータが画像とアノテーションに関して表示するウインドウの構成を示す図。
【図4】パーソナルコンピュータが表示するインデックスウインドウの例を示す図。
【図5】パーソナルコンピュータが表示するアノテーションウインドウの例を示す図。
【図6】パーソナルコンピュータが表示する印刷プレビューウインドウの例を示す図。
【図7】パーソナルコンピュータにおけるサムネイル画像を表示する処理の流れを示すフローチャート。
【図8】デジタルカメラにおけるファイルフォルダーの構成を示す図。
【図9】パーソナルコンピュータにおけるmdmファイルの作成処理の流れを示すフローチャート。
【図10】パーソナルコンピュータがmdmファイルの作成後に表示するメッセージの例を示す図。
【図11】パーソナルコンピュータがmdmファイルを作成しないときに表示する警告メッセージの例を示す図。
【図12】パーソナルコンピュータにおけるmdmファイルの別の作成処理の流れを示すフローチャート。
【図13】パーソナルコンピュータがmdmファイルの作成前に表示するメッセージの例を示す図。
【図14】パーソナルコンピュータによる印刷出力の例を示す図。
【図15】パーソナルコンピュータにおける印刷するアノテーションを選択する処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
100 デジタルカメラ
1 撮影レンズ
2 マイクロフォン
6 メモリカード
7 メモリカード挿入口
11 液晶表示器
12 スピーカー
13〜15 操作部材
200 パーソナルコンピュータ
61 光ディスク
71 インデックスウインドウ
71a サムネイル画像表示領域
71b フォルダーツリー表示領域
72 アノテーションウインドウ
72a 親画像表示領域
72b アノテーション作成領域
72c アノテーション表示領域
73 印刷プレビューウインドウ
73a 印刷プレビュー表示領域
73b 印刷アノテーション選択領域
77 サムネイル画像
81 親画像
82〜84 親画像領域
85〜87 親画像領域部分
88〜92 アノテーション
Claims (6)
- 画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する撮像装置と、撮像装置が撮影した画像および撮像装置が画像に付与した注釈情報を処理する処理装置より成る画像処理システムにおいて、
撮像装置が、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けた第1のフォルダーに格納し、画像ファイルと第1のフォルダーを第2のフォルダーに格納し、
処理装置が、第2のフォルダーが指定されたときに、指定された第2のフォルダーに第1のフォルダーが存在するか否かを検索し、第1のフォルダーが存在すれば、その第1のフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されている全てのファイルがそれらの第1のフォルダーおよび第2のフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、それらの全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成することを、指定された第2のフォルダーに存在する第1のフォルダーの各々について行う
ことを特徴とする画像処理システム。 - 画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する撮像装置と、撮像装置が撮影した画像および撮像装置が画像に付与した注釈情報を処理する処理装置より成る画像処理システムにおいて、
撮像装置が、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けたフォルダーに格納し、
処理装置が、画像ファイルが指定されたときに、指定された画像ファイルに対応するフォルダーが存在するか否かを検索し、フォルダーが存在すれば、そのフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されているファイルのうち指定された画像ファイル以外の全てのファイルがそのフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、指定された画像ファイルとそのフォルダーに格納されている全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成する
ことを特徴とする画像処理システム。 - 処理装置が、統合ファイルを作成するか否かの指示を受け付けて、指示を与えられたときに統合ファイルを作成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理システム。
- 処理装置が、関連付けファイルを参照できないとき、または、関連付けファイルに記述されているファイルのいずれかが存在しないときに、警告を発することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理システム。
- 画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する第1の工程と、第1の工程で撮影した画像および画像に付与した注釈情報を処理する第2の工程より成る画像処理方法において、
第1の工程で、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けた第1のフォルダーに格納し、画像ファイルと第1のフォルダーを第2のフォルダーに格納し、
第2の工程で、第2のフォルダーが指定されたときに、指定された第2のフォルダーに第1のフォルダーが存在するか否かを検索し、第1のフォルダーが存在すれば、その第1のフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されている全てのファイルがそれらの第1のフォルダーおよび第2のフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、それらの全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成することを、指定された第2のフォルダーに存在する第1のフォルダーの各々について行う
ことを特徴とする画像処理方法。 - 画像を撮影し、撮影した画像の一部の領域に注釈情報を付与する第1の工程と、第1の工程で撮影した画像および画像に付与した注釈情報を処理する第2の工程より成る画像処理方法において、
第1の工程で、撮影した画像を記録した画像ファイルと、撮影した画像に付与した注釈情報を記録した注釈ファイルと、撮影した画像と付与した注釈情報との関連を記述した関連付けファイルを作成して、注釈ファイルと関連付けファイルを画像ファイルに対応付けたフォルダーに格納し、
第2の工程で、画像ファイルが指定されたときに、指定された画像ファイルに対応するフォルダーが存在するか否かを検索し、フォルダーが存在すれば、そのフォルダーの中の関連付けファイルを参照して、関連付けファイルに記述されているファイルのうち指定された画像ファイル以外の全てのファイルがそのフォルダーに存在するか否かを検索し、全てのファイルが存在すれば、指定された画像ファイルとそのフォルダーに格納されている全てのファイルの内容を含む統合ファイルを作成する
ことを特徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003189411A JP2005026951A (ja) | 2003-07-01 | 2003-07-01 | 画像処理システムおよび画像処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003189411A JP2005026951A (ja) | 2003-07-01 | 2003-07-01 | 画像処理システムおよび画像処理方法 |
Publications (1)
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JP2005026951A true JP2005026951A (ja) | 2005-01-27 |
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ID=34187631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003189411A Pending JP2005026951A (ja) | 2003-07-01 | 2003-07-01 | 画像処理システムおよび画像処理方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005026951A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009272871A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Nikon Corp | カメラ |
JP2017224327A (ja) * | 2011-10-05 | 2017-12-21 | シレカ セラノスティクス エルエルシー | 生物試料をスペクトル画像により分析する方法およびシステム。 |
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2003
- 2003-07-01 JP JP2003189411A patent/JP2005026951A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009272871A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Nikon Corp | カメラ |
US8395675B2 (en) | 2008-05-07 | 2013-03-12 | Nikon Corporation | Camera |
JP2017224327A (ja) * | 2011-10-05 | 2017-12-21 | シレカ セラノスティクス エルエルシー | 生物試料をスペクトル画像により分析する方法およびシステム。 |
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