JP2005008702A - 浴室用洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】浴室や浴槽に付着した皮脂汚れに対して、極めて優れた洗浄性能を発揮する浴室用洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有し、かつ、固体脂に対する接触角が30度以下となることを特徴とする浴室用洗浄剤組成物。
好ましくは、陰イオン性界面活性剤として、(A)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を界面活性剤総量中で25質量%以上で、かつ陰イオン性界面活性剤中で30質量%以上であり、非イオン性界面活性剤として、(B)アルキルアミンオキシドを界面活性剤総量中で1〜50質量%含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下となる浴室用洗浄剤組成物が好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有し、かつ、固体脂に対する接触角が30度以下となることを特徴とする浴室用洗浄剤組成物。
好ましくは、陰イオン性界面活性剤として、(A)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を界面活性剤総量中で25質量%以上で、かつ陰イオン性界面活性剤中で30質量%以上であり、非イオン性界面活性剤として、(B)アルキルアミンオキシドを界面活性剤総量中で1〜50質量%含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下となる浴室用洗浄剤組成物が好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化プラスチックを含むプラスチック類、タイル、ステンレス、ホーロー、陶磁器、ガラス等に付着した皮脂汚れに対する洗浄力に優れた浴室用洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、浴槽、浴室内の床、壁及び用具類等に使用されている繊維強化プラスチックを含むプラスチック類、タイル、ステンレス、陶磁器、ガラス等の硬表面に付着する汚れの原因としては、タンパク質等の含窒素化合物、遊離脂肪酸、グリセリド類、脂肪酸金属塩(石鹸カス)等が挙げられる。
【0003】
従来において、これらの原因のうち、石鹸等に含まれる脂肪酸と水道水中のカルシウム分等が結合して生成する脂肪酸金属塩(石鹸カス)の割合が多く、このような汚れを除去する洗浄剤の開発が数多く行なわれてきている。
【0004】
例えば、▲1▼アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、グリコールエーテル系溶剤、クエン酸等のキレート剤を夫々特定の含有量の範囲で含有せしめ、かつ、pHを4.5〜7.5としてなる浴室用洗浄剤組成物(特許文献1参照)、▲2▼カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を特定の含有量の範囲で組み合わせ、pHを5〜10としてなるた浴室用洗浄剤組成物(特許文献2参照)、▲3▼カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び水溶性溶剤を特定の含有量の範囲で組み合わせた浴室用洗浄剤組成物(特許文献3参照)、▲4▼カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びマレイン酸を特定の含有量の範囲で組み合わせた浴室用洗浄剤組成物洗浄剤(特許文献4参照)、▲5▼界面活性剤、特定のアミノカルボン酸及びグリコール系溶剤を特定の含有量の範囲で含有してなる中性の浴室用洗浄剤組成物(特許文献5参照)、▲6▼カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、特定のアミノカルボン酸及び特定の溶剤を特定の含有量の範囲で含有せしめてなる浴室用洗浄剤組成物(特許文献6参照)等が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭53−35710号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】
特開昭61−283696号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献3】
特開昭61−283697号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献4】
特開昭61−283700号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献5】
特開昭63−51500号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献6】
特開平1−2211497号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0006】
しかしながら、近年の入浴行動の変化を鑑み、本発明者等が浴室及び浴槽内の汚れについて調査したところ、▲1▼石鹸カスが浴槽内に入る要因の大部分であった洗面器での汲み湯が、シャワーの普及により格段に減少した、▲2▼石鹸カスの由来である固形石鹸の使用者が減少し、合成界面活性剤が主流のボディソープ使用者が増加したことにより、石鹸カス汚れの割合が減少し、代わって脂肪酸やグリセリド等の皮脂汚れの割合が増加していることが判明した。
更に、皮脂汚れに対しては、上述の特許文献1〜6に開示の浴室用洗浄剤組成物等では、未だ洗浄力が不十分であるという課題を有することも判った。
【0007】
一方、皮脂成分の洗浄に関しては、例えば、親水性界面活性剤及び/又はエタノールを含有し、皮膚に噴霧して使用される皮脂選択除去剤、並びに、この皮脂選択除去剤は、ポリウレタン製人工皮革上に1.2μL滴下したときの20秒後の接触角が80°以下としたもの(特許文献7参照)、また、液体組成物を皮膚に噴霧した後、吸水性又は吸油性素材で押し拭きし、液体組成物と共に皮脂を除去する皮脂洗濯除去方法、並びに、この液体組成物が、当該液体組成物をポリウレタン製人工皮革上に1.2μL滴下したときの20秒後の接触角が80°以下となるもの(特許文献8参照)が知られている。
【0008】
【特許文献7】
特開平2000−34222号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】
特開11−310514号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0009】
しかしながら、上記特許文献6及び7に開示のポリウレタン製人工皮革は、浴室や浴槽に付着する皮脂汚れ成分とは異なるものであり、また、これらの洗浄剤組成物の浴室や浴槽に付着する皮脂汚れに対する洗浄力も不十分であるという課題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題等を解消しようとするものであり、浴室や浴槽に付着する皮脂汚れ洗浄力に優れた浴室用洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記従来の課題等を解決するために鋭意研究を重ねた結果、浴槽内の皮脂汚れのうち、特に落ちにくい成分は固体脂トリグリセリド類であること、固体脂トリグリセリド類に対する洗浄剤の接触角と洗浄力に相関関係があることを解明し、効果的な洗浄力を発揮する界面活性剤種類とその割合を見い出すことにより、本発明を完成するに至ったのである。更に、固体脂トリグリセリド類のモデルとして牛脂/大豆油=6/4混合物が適していることを更に解明し、更に効果的な洗浄力を発揮する界面活性剤種類と割合を見い出したのである。
本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) 陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有し、かつ、固体脂に対する接触角が30度以下となることを特徴とする浴室用洗浄剤組成物。
(2) 陰イオン性界面活性剤として、(A)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を界面活性剤総量中で25質量%以上で、かつ陰イオン性界面活性剤中で30質量%以上であり、非イオン性界面活性剤として、(B)アルキルアミンオキシドを界面活性剤総量中で1〜50質量%含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下である上記(1)記載の浴室用洗浄剤組成物。
(3) 更に、両性界面活性剤として、(C)下記一般式(I)で表されるN−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩を含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下である上記(1)又は(2)記載の浴室用洗浄剤組成物。
【化2】
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の浴室用洗浄剤組成物は、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有し、かつ、固体脂に対する接触角が30度以下となることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の用いる陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、エーテルカルボン酸塩、リン酸アルキル塩、リン酸アルキルポリオキシエチレン塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル塩、アルケニルコハク酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの陰イオン性界面活性剤の対イオン(陽イオン)は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルカノールアミンイオン、アンモニウムイオン等である。
また、これらの陰イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄力の点から、洗浄剤組成物全量に対して、0.5〜5.0質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは、0.5〜3.5%とすることが望ましい。
この陰イオン性界面活性剤の含有量が0.5%未満では、十分な洗浄力が得られず、また、5.0%超過では、洗浄力の向上は見られず不経済であり、すすぎ時間も長くなり、好ましくない。
【0014】
本発明に用いる非イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、脂肪酸ショ糖エステル、脂肪酸アルカノールアミド、アミドアミンオキシド等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの非イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄力の点から、洗浄剤組成物全量に対して、0.5〜5.0%、好ましくは、0.5〜3.0%とすることが望ましい。
この非イオン性界面活性剤の含有量が0.5%未満では、十分な洗浄力が得られず、また、5.0%超過では、洗浄力の向上は見られず不経済であり、すすぎ時間も長くなり、好ましくない。
【0015】
更に、本発明に用いる両性界面活性剤は、上記陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有した上で、後述するように、固体脂に対する接触角を30度以下となるものであれば、含有しなくとも(0%でも)本発明の効果を発揮するものであるが、浴室皮脂成分に対する更なる洗浄力を発揮せしめる点から含有することが好ましい。
用いることができる両性界面活性剤としては、例えば、N−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩、アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの両性界面活性剤の含有量は、洗浄剤組成物全量に対して、0〜5%、好ましくは、0.5〜4.0%とすることが望ましい。
この両性界面活性剤の含有量が5%超過では、洗浄力の向上は見られず不経済であり、すすぎ時間も長くなり、好ましくない。
【0016】
本発明の洗浄剤組成物には、上記各成分の他、残部は、水(精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水、海洋深層水等)で調整され、更に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上記以外の陽イオン性界面活性剤などの他種の界面活性剤、水溶性溶剤、キレート剤、粘度調整剤、香料、色素等を適宜量含有することができるが、これら各成分に限定されるものではない。
用いることができる陽イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。これら陽イオン性界面活性剤の対イオン(陰イオン)は、ハロゲンイオン等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの陽イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄剤組成物全量に対して、0〜5%、好ましくは、0〜1.0%とすることが望ましい。
なお、本発明では、洗浄力、経済性、すすぎ性の点から、洗浄剤組成物(全量)中の総界面活性剤〔陰イオン性界面活性剤+非イオン性界面活性剤+(両性界面活性剤)+陽イオン性界面活性剤〕の含有量は、好ましくは、0.5〜10.0%とすることが好ましい。
【0017】
また、用いることができる水溶性溶剤としては、特に制限されないが、例えば、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノイソブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノイソブチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、トリエチレングリコールモノペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノイソペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノシクロペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノシクロペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノシクロペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、トリエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノヘプチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノイソヘプチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、テトラエチレングリコールモノオクチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノオクチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノオクチルエーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノオクチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ジエチレングリコ−ルモノフェニルエ−テル、トリエチレングリコ−ルモノフェニルエ−テル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの水溶性溶剤の含有量は、洗浄剤組成物全量に対して、好ましくは、0.5%〜30%、更に好ましくは、1〜15%である。
【0018】
キレート剤としては、金属イオン封鎖剤またはその塩が使用される。金属イオン封鎖剤としては、通常使用されるものであれば特に制限されないが、例えば、有機カルボン酸類、アミノカルボン酸類、ホスホン酸類、ホスホノカルボン酸類、リン酸類等が挙げられる。
有機カルボン酸類としては、例えば、酢酸、アジピン酸、モノクロル酢酸、シュウ酸、コハク酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸等、またグリコール酸、ジグリコール酸、乳酸、酒石酸、カルボキシメチル酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸等のヒドロキシカルボン酸物質を挙げることができる。
アミノカルボン酸類としては、例えば、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミノペンタ酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラ酢酸、ジエンコル酸等を挙げることができる。
ホスホン酸類としては、例えば、エタン−1、1−ジホスホン酸、エタン−1、1、2−トリホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸およびその誘導体、1−ヒドロキシエタン−1、1、2−トリホスホン酸、エタン−1、2−ジカルボキシ−1、2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等を挙げることができる。
ホスホノカルボン酸類としては、例えば、2−ホスホノブタン−1、2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2、3、4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等を挙げることができる。
リン酸類としては、例えば、オルソリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸、フィチン酸等の縮合リン酸等を挙げることができる。
これら金属イオン封鎖剤は、酸の形でも使用可能であるし、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属との塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンとの塩等、塩基性物質との塩の形で使用することも可能である。
【0019】
粘度調整剤としては、例えば、キサンタンガム、モナートガム、グアーガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの天然系高分子やモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライトなどの天然もしくは合成粘土鉱物、あるいはポリアクリル酸又は塩、ポリビニルアルコールなどの水溶性合成高分子などが用いられる。
また、香料として使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば、「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」, Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994 )および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)及び「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等で見られ、これらに開示されているものを使用することができる。
【0020】
本発明の浴室用洗浄剤組成物は、上述の如く、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有するものであるが、固体脂に対する接触角が30度以下、好ましくは、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下となることが必要である。
本発明では、浴槽内の皮脂汚れのうち、特に落ちにくい成分は固体脂、特に固体脂トリグリセリド類であることを解明したものであり、後述の実施例等で実証するように、この固体脂に対する洗浄剤の接触角と洗浄力に相関関係があり、固体脂に対する接触角を30度以下とすることにより、初めて浴槽内の皮脂汚れのうち、特に落ちにくい成分である固体脂トリグリセリド類などの固体脂を含む皮脂汚れなどを確実に洗浄することができるものとなる。
なお、再現性、実汚れ洗浄力との相関性の点から、固体脂、特に固体脂トリグリセリド類のモデルとしては、牛脂/大豆油=6/4混合物が好適である。
【0021】
この固体脂に対する接触角を30度以下となる洗浄剤組成物は、上記陰イオン性界面活性剤種及びその含有量、非イオン性界面活性剤種及びその含有量、または、両性界面活性剤種及びその含有量を好適に組合わせ、必要なら水溶性溶剤、キレート剤、粘度調整剤、香料、色素等を添加し、精製水等でバランスすることにより行うことができる。
更に好ましい接触角としては、更なる洗浄力を発揮せしめる点から、25度以下である。なお、固体脂に対する接触角が30度を越える洗浄剤組成物では、目的の浴槽内の頑固な汚れである固体脂トリグリセリド類などの固定脂の洗浄力に劣り、本発明の効果を発揮しないものとなる。
【0022】
本発明の浴室用洗浄剤組成物において、好ましくは、上述の陰イオン性界面活性剤として、(A)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を界面活性剤総量中で25%以上で、かつ陰イオン性界面活性剤中で30%以上含有せしめ、非イオン性界面活性剤として、(B)アルキルアミンオキシドを界面活性剤総量中で1〜50質量%含有しめて、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角を30度以下とすることが好ましい。
この組成の洗浄剤組成物では、特に用いる陰イオン性界面活性剤として、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を主に用いると共に、この含有量を界面活性剤総量中で25%以上とし、かつ陰イオン性界面活性剤中で30%以上含有せしめ、更に、非イオン性界面活性剤として、アルキルアミンオキシドを主に使用し、その含有量を界面活性剤総量中で1〜50%含有せしめて、接触角を30度以下とすることにより、更に、高い洗浄力を得ることができるものである。
【0023】
更に、本発明の浴室用洗浄剤組成物において、更に好ましくは、両性界面活性剤を含有せしめる場合には、両性界面活性剤として、(C)下記一般式(I)で表されるN−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩を含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角を30度以下とすることが好ましい。
【化3】
この組成の洗浄剤組成物では、更に、両性界面活性剤として、上記一般式(I)で表されるN−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩を含有せしめて、接触角を30度以下とすることにより、更に、高い洗浄力を得ることができるものとなる。
【0024】
本発明の浴室用洗浄剤組成物の剤型としては、例えば、水溶液状、水性分散液状が挙げられ、ボトル、トリガースプレー、エアゾールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
このように構成される浴室用洗浄剤組成物では、浴室や浴槽内における繊維強化プラスチックを含むプラスチック類、タイル、ステンレス、ホーロー、陶磁器、ガラス等に付着した皮脂汚れ、特に落ちにくい成分である固体脂トリグリセリド類などの皮脂汚れに対して極めて優れた洗浄力を発揮せしめるものである。
【0025】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的かつ詳細に説明するが本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
【0026】
〔実施例1〜10及び比較例1〜10〕
下記表1及び表2に示す配合組成に従い、それぞれの成分を撹拌・混合し、各浴室用洗浄剤組成物を調製した。なお、配合単位は、質量%であり、全量100質量%である。
得られた各浴室用洗浄剤組成物について、下記方法により、接触角、洗浄力を評価した。
これらの結果を下記表1及び表2に示す。
【0027】
なお、表1及び表2中で使用した各成分の原料と製造社名は、下記のとおりである。
(1) 陰イオン性界面活性剤
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸:ライオン社製
αオレフィンスルホン酸:ライオン社製
硫酸アルキルポリオキシエチレン塩:ライオン社製
アルケニルコハク酸塩:三洋化成工業社製(エレミノールJS−2)
脂肪酸塩:関東化学社製(試薬ラウリン酸カリウム)
(2) 両性界面活性剤
ラウリルアミノプロピオン酸Na:一方社油脂工業社製(アンフォラックL−18)
アシルアミドプロピルベタイン:一方社油脂工業社製(ラウリン酸アミドプロピルベタイン、LPB−30)
アルキルジメチル酢酸ベタイン:三洋化成工業社製(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、レボンLD−36)
(3) 非イオン性界面活性剤
ラウリルアミンオキシド:ライオンアクゾ社製(AX剤)
ポリオキシエチレンラウリルエーテルEO15:ライオン化学社製(LAO−90N)
【0028】
(4)陽イオン性界面活性剤
ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド:ライオンアクゾ社製(アーカードT−800)
(5) 水溶性溶剤
ジエチレングリコールモノブチルエーテル:日本乳化剤社(ブチルジグリコール95)
(6) キレート剤
エチレンジアミン四酢酸:アクゾ社製(デゾルビンZ)
(7) 粘度調整剤
キサンタンガム:ケルコ社製(ケルザンT)
(8) 固体脂モデル
大豆油:関東化学社製(試薬)、牛脂:関東化学社性(試薬)
【0029】
また、表1及び表2中で使用した香料組成物a〜fの組成を下記表3に示す。なお、数値は100質量%中における質量%で示しているが、この各組成に限定されるものではない。
また、香料組成物A及び香料組成物Bとしては、特開2002−235100号公報の段落0037に記載されているものを使用した。
【0030】
(接触角測定方法)
▲1▼試験試料
60℃に加温した牛脂/大豆油=6/4混合物の中にガラス板(5cm×7cm)を入れて30秒間静置した後に,ゆっくりと引き上げ、25℃にて1晩放置した。
▲2▼測定装置
協和界面科学社製:自動接触角計CA−W型
▲3▼接触角測定
上記作製のガラス板に洗浄剤組成物を5μL滴下し、100ms後の接触角を測定した。
【0031】
(洗浄力の評価方法)
▲1▼試験試料
上記接触角測定方法で用いた試料と同様の方法にて作製した。
▲2▼洗浄力
200mLガラスビーカーに洗浄剤組成物を200g入れ、その中に上記▲1▼作製のガラス板を浸漬し、1分間放置した。
その後、洗浄剤組成物から引き上げ、汚れ落ちを下記の評価基準で目視評価した。
▲3▼評価基準:
5点:汚れが完全に落ちる
4点:汚れがほとんど落ちる
3点:汚れが若干残る
2点:汚れがかなり残る
1点:ほとんど汚れが落ちない
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
上記表1及び2の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜10は、本発明の範囲外となる比較例1〜10に較べて、皮脂汚れに対して極めて優れた洗浄力を発揮せしめることが判明した。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、浴室や浴槽に付着した皮脂汚れに対して、極めて優れた洗浄性能を発揮する浴室用洗浄剤組成物が提供される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化プラスチックを含むプラスチック類、タイル、ステンレス、ホーロー、陶磁器、ガラス等に付着した皮脂汚れに対する洗浄力に優れた浴室用洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、浴槽、浴室内の床、壁及び用具類等に使用されている繊維強化プラスチックを含むプラスチック類、タイル、ステンレス、陶磁器、ガラス等の硬表面に付着する汚れの原因としては、タンパク質等の含窒素化合物、遊離脂肪酸、グリセリド類、脂肪酸金属塩(石鹸カス)等が挙げられる。
【0003】
従来において、これらの原因のうち、石鹸等に含まれる脂肪酸と水道水中のカルシウム分等が結合して生成する脂肪酸金属塩(石鹸カス)の割合が多く、このような汚れを除去する洗浄剤の開発が数多く行なわれてきている。
【0004】
例えば、▲1▼アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、グリコールエーテル系溶剤、クエン酸等のキレート剤を夫々特定の含有量の範囲で含有せしめ、かつ、pHを4.5〜7.5としてなる浴室用洗浄剤組成物(特許文献1参照)、▲2▼カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を特定の含有量の範囲で組み合わせ、pHを5〜10としてなるた浴室用洗浄剤組成物(特許文献2参照)、▲3▼カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び水溶性溶剤を特定の含有量の範囲で組み合わせた浴室用洗浄剤組成物(特許文献3参照)、▲4▼カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びマレイン酸を特定の含有量の範囲で組み合わせた浴室用洗浄剤組成物洗浄剤(特許文献4参照)、▲5▼界面活性剤、特定のアミノカルボン酸及びグリコール系溶剤を特定の含有量の範囲で含有してなる中性の浴室用洗浄剤組成物(特許文献5参照)、▲6▼カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、特定のアミノカルボン酸及び特定の溶剤を特定の含有量の範囲で含有せしめてなる浴室用洗浄剤組成物(特許文献6参照)等が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭53−35710号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】
特開昭61−283696号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献3】
特開昭61−283697号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献4】
特開昭61−283700号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献5】
特開昭63−51500号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献6】
特開平1−2211497号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0006】
しかしながら、近年の入浴行動の変化を鑑み、本発明者等が浴室及び浴槽内の汚れについて調査したところ、▲1▼石鹸カスが浴槽内に入る要因の大部分であった洗面器での汲み湯が、シャワーの普及により格段に減少した、▲2▼石鹸カスの由来である固形石鹸の使用者が減少し、合成界面活性剤が主流のボディソープ使用者が増加したことにより、石鹸カス汚れの割合が減少し、代わって脂肪酸やグリセリド等の皮脂汚れの割合が増加していることが判明した。
更に、皮脂汚れに対しては、上述の特許文献1〜6に開示の浴室用洗浄剤組成物等では、未だ洗浄力が不十分であるという課題を有することも判った。
【0007】
一方、皮脂成分の洗浄に関しては、例えば、親水性界面活性剤及び/又はエタノールを含有し、皮膚に噴霧して使用される皮脂選択除去剤、並びに、この皮脂選択除去剤は、ポリウレタン製人工皮革上に1.2μL滴下したときの20秒後の接触角が80°以下としたもの(特許文献7参照)、また、液体組成物を皮膚に噴霧した後、吸水性又は吸油性素材で押し拭きし、液体組成物と共に皮脂を除去する皮脂洗濯除去方法、並びに、この液体組成物が、当該液体組成物をポリウレタン製人工皮革上に1.2μL滴下したときの20秒後の接触角が80°以下となるもの(特許文献8参照)が知られている。
【0008】
【特許文献7】
特開平2000−34222号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】
特開11−310514号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0009】
しかしながら、上記特許文献6及び7に開示のポリウレタン製人工皮革は、浴室や浴槽に付着する皮脂汚れ成分とは異なるものであり、また、これらの洗浄剤組成物の浴室や浴槽に付着する皮脂汚れに対する洗浄力も不十分であるという課題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題等を解消しようとするものであり、浴室や浴槽に付着する皮脂汚れ洗浄力に優れた浴室用洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記従来の課題等を解決するために鋭意研究を重ねた結果、浴槽内の皮脂汚れのうち、特に落ちにくい成分は固体脂トリグリセリド類であること、固体脂トリグリセリド類に対する洗浄剤の接触角と洗浄力に相関関係があることを解明し、効果的な洗浄力を発揮する界面活性剤種類とその割合を見い出すことにより、本発明を完成するに至ったのである。更に、固体脂トリグリセリド類のモデルとして牛脂/大豆油=6/4混合物が適していることを更に解明し、更に効果的な洗浄力を発揮する界面活性剤種類と割合を見い出したのである。
本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) 陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有し、かつ、固体脂に対する接触角が30度以下となることを特徴とする浴室用洗浄剤組成物。
(2) 陰イオン性界面活性剤として、(A)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を界面活性剤総量中で25質量%以上で、かつ陰イオン性界面活性剤中で30質量%以上であり、非イオン性界面活性剤として、(B)アルキルアミンオキシドを界面活性剤総量中で1〜50質量%含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下である上記(1)記載の浴室用洗浄剤組成物。
(3) 更に、両性界面活性剤として、(C)下記一般式(I)で表されるN−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩を含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下である上記(1)又は(2)記載の浴室用洗浄剤組成物。
【化2】
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の浴室用洗浄剤組成物は、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有し、かつ、固体脂に対する接触角が30度以下となることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の用いる陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、エーテルカルボン酸塩、リン酸アルキル塩、リン酸アルキルポリオキシエチレン塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル塩、アルケニルコハク酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの陰イオン性界面活性剤の対イオン(陽イオン)は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルカノールアミンイオン、アンモニウムイオン等である。
また、これらの陰イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄力の点から、洗浄剤組成物全量に対して、0.5〜5.0質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは、0.5〜3.5%とすることが望ましい。
この陰イオン性界面活性剤の含有量が0.5%未満では、十分な洗浄力が得られず、また、5.0%超過では、洗浄力の向上は見られず不経済であり、すすぎ時間も長くなり、好ましくない。
【0014】
本発明に用いる非イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、脂肪酸ショ糖エステル、脂肪酸アルカノールアミド、アミドアミンオキシド等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの非イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄力の点から、洗浄剤組成物全量に対して、0.5〜5.0%、好ましくは、0.5〜3.0%とすることが望ましい。
この非イオン性界面活性剤の含有量が0.5%未満では、十分な洗浄力が得られず、また、5.0%超過では、洗浄力の向上は見られず不経済であり、すすぎ時間も長くなり、好ましくない。
【0015】
更に、本発明に用いる両性界面活性剤は、上記陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有した上で、後述するように、固体脂に対する接触角を30度以下となるものであれば、含有しなくとも(0%でも)本発明の効果を発揮するものであるが、浴室皮脂成分に対する更なる洗浄力を発揮せしめる点から含有することが好ましい。
用いることができる両性界面活性剤としては、例えば、N−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩、アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの両性界面活性剤の含有量は、洗浄剤組成物全量に対して、0〜5%、好ましくは、0.5〜4.0%とすることが望ましい。
この両性界面活性剤の含有量が5%超過では、洗浄力の向上は見られず不経済であり、すすぎ時間も長くなり、好ましくない。
【0016】
本発明の洗浄剤組成物には、上記各成分の他、残部は、水(精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水、海洋深層水等)で調整され、更に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上記以外の陽イオン性界面活性剤などの他種の界面活性剤、水溶性溶剤、キレート剤、粘度調整剤、香料、色素等を適宜量含有することができるが、これら各成分に限定されるものではない。
用いることができる陽イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。これら陽イオン性界面活性剤の対イオン(陰イオン)は、ハロゲンイオン等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの陽イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄剤組成物全量に対して、0〜5%、好ましくは、0〜1.0%とすることが望ましい。
なお、本発明では、洗浄力、経済性、すすぎ性の点から、洗浄剤組成物(全量)中の総界面活性剤〔陰イオン性界面活性剤+非イオン性界面活性剤+(両性界面活性剤)+陽イオン性界面活性剤〕の含有量は、好ましくは、0.5〜10.0%とすることが好ましい。
【0017】
また、用いることができる水溶性溶剤としては、特に制限されないが、例えば、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノイソブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノイソブチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、トリエチレングリコールモノペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノイソペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノシクロペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノシクロペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノシクロペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、トリエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノヘプチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノイソヘプチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、テトラエチレングリコールモノオクチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノオクチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノオクチルエーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノオクチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ジエチレングリコ−ルモノフェニルエ−テル、トリエチレングリコ−ルモノフェニルエ−テル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられ、これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの水溶性溶剤の含有量は、洗浄剤組成物全量に対して、好ましくは、0.5%〜30%、更に好ましくは、1〜15%である。
【0018】
キレート剤としては、金属イオン封鎖剤またはその塩が使用される。金属イオン封鎖剤としては、通常使用されるものであれば特に制限されないが、例えば、有機カルボン酸類、アミノカルボン酸類、ホスホン酸類、ホスホノカルボン酸類、リン酸類等が挙げられる。
有機カルボン酸類としては、例えば、酢酸、アジピン酸、モノクロル酢酸、シュウ酸、コハク酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸等、またグリコール酸、ジグリコール酸、乳酸、酒石酸、カルボキシメチル酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸等のヒドロキシカルボン酸物質を挙げることができる。
アミノカルボン酸類としては、例えば、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミノペンタ酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラ酢酸、ジエンコル酸等を挙げることができる。
ホスホン酸類としては、例えば、エタン−1、1−ジホスホン酸、エタン−1、1、2−トリホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸およびその誘導体、1−ヒドロキシエタン−1、1、2−トリホスホン酸、エタン−1、2−ジカルボキシ−1、2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等を挙げることができる。
ホスホノカルボン酸類としては、例えば、2−ホスホノブタン−1、2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2、3、4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等を挙げることができる。
リン酸類としては、例えば、オルソリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸、フィチン酸等の縮合リン酸等を挙げることができる。
これら金属イオン封鎖剤は、酸の形でも使用可能であるし、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属との塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンとの塩等、塩基性物質との塩の形で使用することも可能である。
【0019】
粘度調整剤としては、例えば、キサンタンガム、モナートガム、グアーガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの天然系高分子やモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライトなどの天然もしくは合成粘土鉱物、あるいはポリアクリル酸又は塩、ポリビニルアルコールなどの水溶性合成高分子などが用いられる。
また、香料として使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば、「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」, Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994 )および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)及び「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等で見られ、これらに開示されているものを使用することができる。
【0020】
本発明の浴室用洗浄剤組成物は、上述の如く、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有するものであるが、固体脂に対する接触角が30度以下、好ましくは、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下となることが必要である。
本発明では、浴槽内の皮脂汚れのうち、特に落ちにくい成分は固体脂、特に固体脂トリグリセリド類であることを解明したものであり、後述の実施例等で実証するように、この固体脂に対する洗浄剤の接触角と洗浄力に相関関係があり、固体脂に対する接触角を30度以下とすることにより、初めて浴槽内の皮脂汚れのうち、特に落ちにくい成分である固体脂トリグリセリド類などの固体脂を含む皮脂汚れなどを確実に洗浄することができるものとなる。
なお、再現性、実汚れ洗浄力との相関性の点から、固体脂、特に固体脂トリグリセリド類のモデルとしては、牛脂/大豆油=6/4混合物が好適である。
【0021】
この固体脂に対する接触角を30度以下となる洗浄剤組成物は、上記陰イオン性界面活性剤種及びその含有量、非イオン性界面活性剤種及びその含有量、または、両性界面活性剤種及びその含有量を好適に組合わせ、必要なら水溶性溶剤、キレート剤、粘度調整剤、香料、色素等を添加し、精製水等でバランスすることにより行うことができる。
更に好ましい接触角としては、更なる洗浄力を発揮せしめる点から、25度以下である。なお、固体脂に対する接触角が30度を越える洗浄剤組成物では、目的の浴槽内の頑固な汚れである固体脂トリグリセリド類などの固定脂の洗浄力に劣り、本発明の効果を発揮しないものとなる。
【0022】
本発明の浴室用洗浄剤組成物において、好ましくは、上述の陰イオン性界面活性剤として、(A)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を界面活性剤総量中で25%以上で、かつ陰イオン性界面活性剤中で30%以上含有せしめ、非イオン性界面活性剤として、(B)アルキルアミンオキシドを界面活性剤総量中で1〜50質量%含有しめて、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角を30度以下とすることが好ましい。
この組成の洗浄剤組成物では、特に用いる陰イオン性界面活性剤として、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を主に用いると共に、この含有量を界面活性剤総量中で25%以上とし、かつ陰イオン性界面活性剤中で30%以上含有せしめ、更に、非イオン性界面活性剤として、アルキルアミンオキシドを主に使用し、その含有量を界面活性剤総量中で1〜50%含有せしめて、接触角を30度以下とすることにより、更に、高い洗浄力を得ることができるものである。
【0023】
更に、本発明の浴室用洗浄剤組成物において、更に好ましくは、両性界面活性剤を含有せしめる場合には、両性界面活性剤として、(C)下記一般式(I)で表されるN−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩を含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角を30度以下とすることが好ましい。
【化3】
この組成の洗浄剤組成物では、更に、両性界面活性剤として、上記一般式(I)で表されるN−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩を含有せしめて、接触角を30度以下とすることにより、更に、高い洗浄力を得ることができるものとなる。
【0024】
本発明の浴室用洗浄剤組成物の剤型としては、例えば、水溶液状、水性分散液状が挙げられ、ボトル、トリガースプレー、エアゾールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
このように構成される浴室用洗浄剤組成物では、浴室や浴槽内における繊維強化プラスチックを含むプラスチック類、タイル、ステンレス、ホーロー、陶磁器、ガラス等に付着した皮脂汚れ、特に落ちにくい成分である固体脂トリグリセリド類などの皮脂汚れに対して極めて優れた洗浄力を発揮せしめるものである。
【0025】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的かつ詳細に説明するが本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
【0026】
〔実施例1〜10及び比較例1〜10〕
下記表1及び表2に示す配合組成に従い、それぞれの成分を撹拌・混合し、各浴室用洗浄剤組成物を調製した。なお、配合単位は、質量%であり、全量100質量%である。
得られた各浴室用洗浄剤組成物について、下記方法により、接触角、洗浄力を評価した。
これらの結果を下記表1及び表2に示す。
【0027】
なお、表1及び表2中で使用した各成分の原料と製造社名は、下記のとおりである。
(1) 陰イオン性界面活性剤
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸:ライオン社製
αオレフィンスルホン酸:ライオン社製
硫酸アルキルポリオキシエチレン塩:ライオン社製
アルケニルコハク酸塩:三洋化成工業社製(エレミノールJS−2)
脂肪酸塩:関東化学社製(試薬ラウリン酸カリウム)
(2) 両性界面活性剤
ラウリルアミノプロピオン酸Na:一方社油脂工業社製(アンフォラックL−18)
アシルアミドプロピルベタイン:一方社油脂工業社製(ラウリン酸アミドプロピルベタイン、LPB−30)
アルキルジメチル酢酸ベタイン:三洋化成工業社製(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、レボンLD−36)
(3) 非イオン性界面活性剤
ラウリルアミンオキシド:ライオンアクゾ社製(AX剤)
ポリオキシエチレンラウリルエーテルEO15:ライオン化学社製(LAO−90N)
【0028】
(4)陽イオン性界面活性剤
ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド:ライオンアクゾ社製(アーカードT−800)
(5) 水溶性溶剤
ジエチレングリコールモノブチルエーテル:日本乳化剤社(ブチルジグリコール95)
(6) キレート剤
エチレンジアミン四酢酸:アクゾ社製(デゾルビンZ)
(7) 粘度調整剤
キサンタンガム:ケルコ社製(ケルザンT)
(8) 固体脂モデル
大豆油:関東化学社製(試薬)、牛脂:関東化学社性(試薬)
【0029】
また、表1及び表2中で使用した香料組成物a〜fの組成を下記表3に示す。なお、数値は100質量%中における質量%で示しているが、この各組成に限定されるものではない。
また、香料組成物A及び香料組成物Bとしては、特開2002−235100号公報の段落0037に記載されているものを使用した。
【0030】
(接触角測定方法)
▲1▼試験試料
60℃に加温した牛脂/大豆油=6/4混合物の中にガラス板(5cm×7cm)を入れて30秒間静置した後に,ゆっくりと引き上げ、25℃にて1晩放置した。
▲2▼測定装置
協和界面科学社製:自動接触角計CA−W型
▲3▼接触角測定
上記作製のガラス板に洗浄剤組成物を5μL滴下し、100ms後の接触角を測定した。
【0031】
(洗浄力の評価方法)
▲1▼試験試料
上記接触角測定方法で用いた試料と同様の方法にて作製した。
▲2▼洗浄力
200mLガラスビーカーに洗浄剤組成物を200g入れ、その中に上記▲1▼作製のガラス板を浸漬し、1分間放置した。
その後、洗浄剤組成物から引き上げ、汚れ落ちを下記の評価基準で目視評価した。
▲3▼評価基準:
5点:汚れが完全に落ちる
4点:汚れがほとんど落ちる
3点:汚れが若干残る
2点:汚れがかなり残る
1点:ほとんど汚れが落ちない
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
上記表1及び2の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜10は、本発明の範囲外となる比較例1〜10に較べて、皮脂汚れに対して極めて優れた洗浄力を発揮せしめることが判明した。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、浴室や浴槽に付着した皮脂汚れに対して、極めて優れた洗浄性能を発揮する浴室用洗浄剤組成物が提供される。
Claims (3)
- 陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有すると共に、両性界面活性剤を0〜5質量%含有し、かつ、固体脂に対する接触角が30度以下となることを特徴とする浴室用洗浄剤組成物。
- 陰イオン性界面活性剤として、(A)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩を界面活性剤総量中で25質量%以上で、かつ陰イオン性界面活性剤中で30質量%以上であり、非イオン性界面活性剤として、(B)アルキルアミンオキシドを界面活性剤総量中で1〜50質量%含有し、牛脂/大豆油=6/4混合物に5μL滴下した際の100ms後の接触角が30度以下である請求項1記載の浴室用洗浄剤組成物。
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- 2003-06-17 JP JP2003172356A patent/JP2005008702A/ja active Pending
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