【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光輝性塗膜の形成方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、メタリックベース塗料及びクリヤー塗料を用いて、3コート1ベイク方式(3c1b)、4コート1ベーク方式(4c1b)、4コート2ベーク方式(4c2b)などで塗装し、光輝性顔料の種類、塗膜構造、塗装機に関係なく、光輝感、パール感、フリップフロップ性に優れ、しかも塗装工程の簡略化によりエネルギーを節減して、光輝性塗膜の形成コストを低減することを目的としてなされたものである。
【0002】
【従来の技術】
メタリックベースコート塗料及びクリヤー塗料を用いて、光輝感、パール感、フリップフロップ性に優れた塗膜を形成する方法がさまざまに試みられている。例えば、金属面光沢を有する塗膜を形成することができる方法として、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料を含有する塗料を用いた2層からなるベースコートの塗装方法が知られている(特許文献1参照)。この塗装方法は、ベースコートの1層目として、より金属面光沢を付与するためにクリヤー塗膜層、またはグレー系の着色層を形成させ、次に2層目として蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料を含有する塗膜を0.1〜10g/m2の塗膜厚で形成させるものである。確かに、この塗装方法では、光輝性顔料を面状に配向させることにより良好な金属光沢が得られるが、多彩な色調が求められる市場ニーズに適応させた2層目の塗料として、着色顔料と蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを併用した場合、金属光沢感が失われてしまう欠点があり、意匠性において充分ではなかった。また、層間密着性を確保するためには、蒸着金属膜を含むメタリック塗膜の膜厚が5μm以下である必要があり、着色顔料を併用した場合、安定した層間密着性および色調が得られない欠点があった。
【0003】
また、メッキ調の外観性を有する塗膜を形成することができるスプレーガンを用いた塗膜形成方法として、厚さ0.8μm以下、平均粒径5〜40μmの微小金属箔と繊維素系樹脂を含む塗料組成物を霧化塗装する方法が提案されている(特許文献2参照)。しかし、この方法では、特定のりん片状光輝性顔料と樹脂を含む塗料を特定の塗装機、塗装機のノズル径、塗装時の空気圧または空気量等の限定された塗装条件でなければ求める意匠性を得ることができない欠点があった。
また、メッキ調の外観性を有する塗膜を安定的に形成する塗膜形成方法として、厚さ0.08μm以下、平均粒径5〜40μmの微小金属箔を配合したメタリックベースコートとクリヤーコートを用い、このベースコート塗料を塗装時固形分5質量%以下に希釈して、被塗物に塗装し、1分経過した後の塗着したメタリックベースコートの不揮発成分濃度を80質量%以上にする複層塗膜形成方法が知られている(特許文献3参照)。しかしながら、この塗装方法では、ベースコートの塗装時固形分が5質量%以下と低いために、所定の膜厚が充分に得られず、塗膜の隠ぺい性が不十分である欠点があった。
【0004】
さらに、メタルムラの発生がなく、フリップフロップ性の優れたメタリック塗膜の形成方法として、メタリック塗料(A)を塗装し、硬化してから、さらにメタリリック塗料(C)及びクリヤー塗料(D)を塗装し、両塗膜を硬化してなるメタリック塗膜の形成方法が知られている(特許文献4参照)。しかしながら、この塗装方法では、ベースコート及びクリヤーコートの塗装工程において、2回の焼付けが必要となる。通常、自動車の上塗り塗装ラインでは、オーブンが1基であるため、この塗装方法では、1度塗装され、オーブンで焼付けられた被塗物を、冷却後、再び同じ塗装ラインに載せて塗装し、焼付けるという塗装ラインを2回通す工程が必要となり、作業性及び生産性が著しく劣る欠点があった。
【0005】
【特許文献1参照】
特開平11−80620号公報 特許請求の範囲
【特許文献2参照】
特開平11−290770号公報 特許請求の範囲
【特許文献3参照】
特開2001−104872号公報 特許請求の範囲
【特許文献4参照】
特開2001−149857号公報 特許請求の範囲
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、メタリックベース塗料及びクリヤー塗料を用いて、3コート1ベイク方式(3c1b)、4コート1ベーク方式(4c1b)、4コート2ベーク方式(4c2b)などで塗装し、光輝性顔料の種類、塗膜構造、塗装機に関係なく、安定して高光輝感、パール感、フリップフロップ性に優れた塗膜が得られ、しかも塗装工程の簡略化によりエネルギーを節減して、光輝性塗膜の形成コストを低減することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、りん片状光輝性顔料を含有するメタリックベースコート塗料の溶剤による希釈率を変え、2つのステージに分けて塗装し、第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)の塗装時アプリケーションソリッド(塗装時固形分)が16〜30質量%とし、第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドを5〜15質量%として、メタリックベースコート塗料及びクリヤー塗料(C)を、順次ウェットオンウェットで塗装することにより、光輝感、パール感、フリップフロップ性に優れた光輝性塗膜を安定して形成し得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、基材上に、りん片状光輝性顔料を含有し、溶剤による希釈率を変えたメタリックベースコート塗料を、第1ステージと第2ステージの2つのステージに分けて塗装し、さらに、クリヤー塗料(C)を、順次ウェットオンウェットで塗装する光輝性塗膜の形成方法において、第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)の塗装時アプリケーションソリッド(塗装時固形分)が16〜30質量%であり、第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドが5〜15質量%であることを特徴とする光輝性塗膜の形成方法を提供する。
【0009】
また、本発明は、上記光輝性塗膜の形成方法において、メタリックベースコート塗料に含有されているりん片状光輝性顔料が、アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料、マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆、マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、ステンレスフレーク、金属チタンフレーク顔料、板状硫化モリブデン、板状塩化ビスマス、板状酸化鉄、およびコレステリツク液晶ポリマーの中の少なくとも1種からなる光輝性塗膜の形成方法を提供する。
さらに、本発明は、上記光輝性塗膜の形成方法において、基材に、下塗り塗膜、又は下塗り塗膜塗料および中塗り塗膜が形成されている光輝性塗膜の形成方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるメタリックベースコート塗料は、塗膜形成性の基体樹脂、りん片状光輝性顔料、溶剤、必要に応じて添加される架橋剤、添加剤、着色顔料などを含有する液状塗料である。
基体樹脂としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、シラノール基、エポキシ基などの架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン含有樹脂、繊維素系樹脂などを挙げることができる。これらの基体樹脂は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)と第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)における基体樹脂は、同一であることが好ましい。
【0011】
本発明に用いるメタリックベースコート塗料に含有されているりん片状光輝性顔料は、塗膜に良好な光輝感、パール感及びフリップフロップ性を与えることができる。
りん片状光輝性顔料としては、アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料などのアルミニウム顔料等が挙げられる。これらの顔料の平均粒子径は、好ましくは2〜30μm、より好ましくは4〜30μm、さらに好ましくは5〜25μmである。これらの顔料の平均厚さは、好ましくは0.01〜1.5μm、より好ましくは0.02〜1.0μmである。これらの顔料は、1種または2種以上を使用することができる。
【0012】
アルミニウムフレーク顔料は、塗膜に隠蔽性及び金属調のメタリック感を付与する顔料であり、具体例としては、アルミニウムフレークをステアリン酸のような脂肪酸とともにボールミルで粉砕処理する通常の方法によって調製されたリーフィング、ノンリーフィング系のアルミニウムフレークが挙げられる。着色アルミニウムフレーク顔料としては、基体のアルミニウムフレークに有機着色顔料または無機着色顔料を薄片状にコーティングしたものが挙げられる。金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料としては、基体のアルミニウムフレークにTiO2、Fe2O3、SiO2、Al2O3などの金属酸化物を被覆したものなどが挙げられる。蒸着アルミニウムフレーク顔料は、一般にベース有機フィルムにアルミニウムを蒸着させた後、ベース有機フィルムを溶解させて、アルミニウムの極薄膜シートを作り、このシートを粉砕することにより得られるものが挙げられる。
アルミニウムフレーク顔料の市販品としては、例えば、東洋アルミニウム(株)製の「アルペースト62−356」、「アルペースト5620NS」などを挙げることができる。
【0013】
本発明に用いる、その他のりん片状光輝性顔料としては、金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、ステンレスフレーク、金属チタンフレーク顔料、板状硫化モリブデン、板状塩化ビスマス、板状酸化鉄、およびコレステリツク液晶ポリマー等が挙げられる。これらの顔料の平均粒子径は、好ましくは2〜70μm、より好ましくは4〜60μm、さらに好ましくは5〜50μmである。また、これらの顔料の平均厚さは、好ましくは0.1〜2.5μm、より好ましくは0.2〜2.0μmである。
【0014】
上記金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料は、天然もしくは合成のマイカ粉末(雲母粉末)に、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料は、酸化アルミニウム粉末に、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料は、シリカ粉末に、また、金属酸化物被覆板状酸化鉄は、板状酸化鉄粉末に、TiO2、Fe2O3、SnO2、ZrO2等の金属酸化物により被覆したものである。これらの金属酸化物で被覆したりん片状光輝性顔料は、塗膜に優れた光輝感とパール感を与えることができるので、好適に用いることができる。
金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料は、TiO2、Fe2O3、SnO2、ZrO2等の被覆される金属酸化物の種類により、ホワイトマイカ顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料に分類される。
【0015】
ホワイトマイカ顔料の市販品としては、例えば、メルクジャパン(株)製の「イリオジン103WNT」、干渉マイカ顔料の市販品としては、例えば、メルクジャパン(株)製の「イリオジン225WNT」、着色マイカ顔料の市販品としては、例えば、メルクジャパン(株)製の「イリオジン504WNT」等を挙げることができる。
また、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料の市販品としては、例えば、メルクジャパン(株)製の「シラリックT60−10WNTクリスタルシルバー」、「シラリックT60−23WNTギャラクシーブルー」等を挙げることができる。
本発明において使用されるりん片状光輝性顔料は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)と第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)におけるりん片状光輝性顔料は、同一であることが好ましい。
りん片状光輝性顔料の含有量は、基体樹脂100質量部に対して、5〜80質量部が好ましく、10〜60質量部がより好ましく、10〜50質量部がさらに好ましい。
【0016】
溶剤としては、有機溶剤が好ましく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロへキサン、プロピルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、トルエン、キシレン、クメン、メシチレンなどの芳香族炭化水素、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸オクチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチルなどの脂肪酸エステル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピルなどの芳香族エステルなどのカルボン酸エステル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブなどのエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、シクロヘキサノンなどのケトン、エタノールなどのアルコールなどが挙げられる。溶剤は、1種又は2種以上を組合せて用いることができる。これらのうち、芳香族炭化水素とカルボン酸エステルの混合物が好ましい。両者の混合割合は、特に制限ないが、1:5〜5:1が好ましく、1:2〜2:1がより好ましい。
【0017】
架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、ポリイソシアネート化合物又はブロックポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂又は化合物、カルボキシル基含有樹脂又は化合物、酸無水物、アルコキシシラン基含有樹脂又は化合物などを挙げることができる。これらの架橋剤は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)と第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)における架橋剤は、同一であることが好ましい。
架橋剤の含有量は、基体樹脂の官能基に対する架橋剤の架橋性反応基との当量比が1:5〜5:1が好ましく、1:2〜2:1がより好ましい。この当量比の好ましい範囲の下限値である1:5において、後者の割合が5を超えると、塗膜が脆くなることがあり好ましくなく、また、この当量比の好ましい範囲の上限値である5:1において、後者の割合が1未満であると、十分な架橋塗膜が得られないことがあり好ましくない。
【0018】
添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤、レオロジーコントロール剤、表面調整剤などを挙げることができる。紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤などを添加することにより、塗膜の耐候性を向上することができる。レオロジーコントロール剤を添加することにより、塗装作業性と塗膜外観を向上することができる。表面調整剤を添加することにより、塗膜外観を向上することができる。添加剤は、必要に応じて1種以上を用いることができる。
【0019】
メタリックベースコート塗料には、必要に応じて、有機系又は無機系の着色顔料を含有させることができる。
着色顔料としては、通常の塗料用の顔料が使用でき、例えば有機系としてアゾレーキ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料等を挙げることができ、無機系としてはビスマスバナジウム黄色顔料等の複合金属酸化物、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、カーボンブラック、二酸化チタン等が挙げられる。これらの顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を配合して使用することもできる。
着色顔料の含有量は、りん片状光輝性顔料100質量部に対して、0〜100質量部が好ましく、0〜80質量部がより好ましい。りん片状光輝性顔料100質量部に対して着色顔料が100質量部を超える場合は、りん片状光輝性顔料の光輝性を低減し、好ましくない。
【0020】
本発明において、第1ステージのメタリックベース塗料(A)の塗装時アプリケーションソリッドは16〜30質量%であり、第2ステージのメタリックベース塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドは5〜15質量%であり、より好ましくは6〜13質量%であり、さらに好ましくは7〜12質量%である。アプリケーションソリッド(塗装時固形分)は、希釈塗料中の固形分の比率であり、次式により求めることができる。
アプリケーションソリッド(質量%)
={希釈塗料中の固形分(質量部)/希釈塗料(質量部)}×100
【0021】
光輝性塗膜の形成において、一般的には、メタリックベースコート塗料の塗装時のアプリケーションソリッドは16〜30質量%であるが、本発明においては、第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)の塗装時アプリケーションソリッドは16〜30質量%であるが、第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドを5〜15質量%に下げることにより、塗装時の顔料の微粒化が向上し、塗り重ね回数が多くなり、溶剤の蒸発による塗膜の体積収縮が高まるので、塗装作業性が向上し、仕上がり外観性、鏡面光沢度、光輝感、パール感、フリップフロップ性、付着性、耐湿性などに優れる光輝性塗膜を形成することができる。
【0022】
第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)の塗装時アプリケーションソリッドが16質量%未満であると、塗装の色付が悪く塗り重ねによる工数がかかる。アプリケーションソリッドが30質量%を超えると、塗膜外観が低下するおそれがある。
第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドが5質量%未満であると、塗装の色付が悪く、光輝感、パール感、フリップフロップ性が得られない。アプリケーションソリッドが15質量%を超えると、光輝材の配向が損なわれ、光輝感、パール感、フリップフロップ性が低下する。
【0023】
本発明において、メタリックベースコート塗料の塗装方法に特に制限はなく、例えば、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装、低圧霧化スプレー塗装(HVLP)、静電塗装などにより塗装することができる。塗膜の厚さにも特に制限はないが、第1ステージのメタリックベースコートと第2ステージのメタリックベースコートを合わせた硬化塗膜厚が5〜15μmであることが好ましい。
【0024】
本発明に用いるクリヤー塗料は、無色透明又は有色透明の塗膜を形成する塗料である。第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)と第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)とクリヤー塗料(C)を、順次ウェットオンウェットで塗装することにより、塗膜の意匠性、仕上がり外観、耐候性、耐薬品性、耐水性、耐湿性などをより一層向上することができる。使用するクリヤー塗料(C)としては、特に制限はなく、例えば、水酸基、カルボキシル基、シラノール基、エポキシ基などの架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン含有樹脂などの基体樹脂と、メラミン樹脂、ポリイソシアネート化合物又はブロックポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂又はエポキシ化合物、カルボキシル基含有樹脂又は化合物、酸無水物、アルコキシシラン基含有樹脂又は化合物などの架橋剤とからなる熱硬化性樹脂組成物、溶剤、各種の添加剤などを成分とする有機溶剤型塗料を挙げることができる。
本発明において、クリヤー塗料(C)の塗装方法に特に制限はなく、例えば、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装などにより塗装することができる。塗膜の厚さにも特に制限はないが、硬化塗膜厚が10〜50μmであることが好ましい。
【0025】
本発明においては、第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)と第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)とクリヤー塗料(C)を、順次ウェットオンウェットで塗装する。すなわち、必要に応じて、下塗り塗膜又は下塗り塗膜及び中塗り塗膜を形成した基材上に、第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)を塗装し、第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)が十分に乾燥しないうちに、第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)を塗装し、第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)が十分に乾燥しないうちに、クリヤー塗料(C)を塗装して、第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)と第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)とクリヤー塗料(C)を同時に焼き付け乾燥する。ウェットオンウェットで塗装することにより、エネルギーを節減し、塗装工程を簡略化して、光輝性塗膜を形成するコストを低減することができる。
【0026】
ウェットオンウェットで塗装したのち、常温で塗膜を硬化乾燥させることもできる。しかし、塗膜を十分に硬化させるためには、硬化温度60〜180℃に加熱することが好ましい。硬化温度が60℃未満であると、硬化が十分に進まないおそれがある。硬化温度が180℃を超えると、塗膜の黄変や、塗膜が固く脆くなるなどの塗膜物性低下を招くおそれがある。
耐熱性の低いプラスチックなどの素材や、中塗り塗料が2液型ウレタン塗料である場合には、硬化温度が70〜120℃であることがより好ましい。また、耐熱性の高い金属などの素材や、中塗り塗料が1液型メラミン塗料である場合には、硬化温度が120〜160℃であることがより好ましい。硬化時間は、硬化温度により変化し、硬化温度70〜120℃では10〜50分が適当であり、硬化温度120〜160℃では10〜40分が適当である。
【0027】
本発明により光輝性塗膜を形成する基材に特に制限はなく、例えば、木材、金属、ガラス、布、プラスチック製品、プラスチック発泡体などの種々の基材に適用することができ、プラスチック製品及びカチオン電着可能な金属製品に特に好適に適用することができる。プラスチック製品としては、例えば、ポリプロピレン、ABS、ポリエステル、ナイロンなどの成形品などを挙げることができ、具体的には、乗用車、トラック、オートバイ、バスなどの自動車部品や、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの工業製品などを挙げることができる。カチオン電着可能な金属製品としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、スズ、亜鉛など及びこれらの金属を含む合金などを挙げることができ、具体的には、乗用車、トラック、オートバイ、バスなどの自動車車体などを挙げることができる。
【0028】
本発明の光輝性塗膜の形成方法においては、基材に下塗り塗膜を形成することができるし、又は下塗り塗膜を形成した上に、さらに中塗り塗膜を形成することができる。
下塗り塗膜を形成するために用いられる下塗り塗料は、例えば、電着塗料、塩素化ポリオレフィン樹脂系塗料などが挙げられる。電着塗料は、例えば、水溶性熱硬化性樹脂、架橋剤、イオン調整のための添加剤、水、及び樹脂や水と親和性の高い着色顔料などで構成することができる。カチオン型電着塗料は、エポキシ樹脂が一般に使用され、カチオン性付与のためアミン化合物が添加される。また、架橋剤としては、通常ブロックイソシアネートが使用される。
下塗り塗膜の形成方法として、金属基材には、リン酸塩、クロム酸塩などで化成処理したのち、下塗り塗膜として防食性に優れるカチオン型電着塗料を塗装することが好ましい。塗膜の厚さは、特に制限ないが、硬化塗膜が10〜40μmが好ましく、15〜30μmが特に好ましい。また、プラスチック基材には、必要に応じて下塗り塗料を塗装することができる。例えば、ポリプロピレン基材のような極性の低い基材には、塩素化ポリオレフィン樹脂系塗料などを塗装することが好ましい。乾燥塗膜厚としては、2〜20μmが好ましく、15〜30μmが特に好ましい。
【0029】
本発明において、基材に下塗り塗膜を形成し、さらに中塗り塗膜を形成することにより、下地の欠陥を隠蔽し、上塗り塗装後の表面の平滑性を確保して外観性を向上し、耐衝撃性、耐チッピング性などの塗膜性能を付与することができる。また、りん片状光輝性顔料としてマイカ顔料を使用した場合は、マイカ顔料には隠蔽性がないために、前述した中塗り塗膜に加えて、目的の色調に合わせた色の中塗り塗膜、すなわちカラーベースを形成することが好ましい。中塗り塗膜を形成するために用いられる中塗り塗料は、例えば、有機系、無機系の着色顔料、体質顔料などと、塗膜形成熱硬化性樹脂、溶剤、架橋剤などで構成することができる。硬化塗膜厚としては、10〜50μmが好ましく、15〜30μmが特に好ましい。
【0030】
中塗り塗料に用いる塗膜形成熱硬化性樹脂に特に制限はなく、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。また、架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、ポリイソシアネート化合物、ブロックポリイソシアネート化合物などを挙げることができる。
下塗りされた基材上に中塗り塗料を塗装したのち、未硬化の状態でメタリックベースコート塗料を塗装することもできる。中塗り塗料を硬化させるためには、硬化温度60〜180℃に加熱することが好ましい。硬化温度が60℃未満であると、硬化が十分に進まないおそれがある。硬化温度が180℃を超えると、塗膜の黄変や、塗膜が固く脆くなるなどの塗膜物性低下を招くおそれがある。耐熱性の低いプラスチックなどの素材や、中塗り塗料が2液型ウレタン塗料である場合には、硬化温度が70〜120℃であることがより好ましい。また、耐熱性の高い金属などの素材や、中塗り塗料が1液型メラミン塗料である場合には、硬化温度が120〜160℃であることがより好ましい。硬化時間は、硬化温度により変化し、硬化温度70〜120℃では10〜50分が適当であり、硬化温度120〜160℃では10〜40分が適当である。
【0031】
【実施例】
以下に本発明を製造例、実施例、比較例により更に具体的に説明する。特に明記しない限り、「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味する。また、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0032】
(配合例1〜4)
アクリル樹脂、レオロジーコントロール剤、アルミニウムフレーク顔料A、アルミニウムフレーク顔料B、着色顔料、メラミン樹脂、CAB樹脂、表面調整剤および有機溶剤としてのキシレン/酢酸ブチル=1/1(質量比)の混合溶液を表1の配合例1〜4に示す比率で配合した。なお、表中の着色顔料は、表中のアクリル樹脂の一部を用いて常法に従ってサンドミル分散によりミルベース化したものを使用した。
【0033】
【表1】
【0034】
注1)アクリル樹脂:日本油脂BASFコーティングス(株)製、商品名「LB−9020」、加熱残分55質量%、水酸基価56mgKOH/g
注2)レオロジーコントロール剤:日本油脂BASFコーティングス(株)製、商品名「LC−0988」、無機系、加熱残分55質量%
注3)アルミニウムフレーク顔料A:東洋アルミニウム(株)製、商品名「アルペースト62−356」、加熱残分65質量%、平均粒子径(D50)14.5μm
注4)アルミニウムフレーク顔料B:東洋アルミニウム(株)製、商品名「アルペースト5620NS」、加熱残分71質量%、平均粒子径(D50)17μm注5) 着色マイカ顔料(レッド):メルク(株)製、商品名「イリオジン504WNT、加熱残分100質量%、平均粒子径(D50)18.7μm
注6)アルミナフレーク顔料(干渉ブルー):メルク(株)製、商品名「シラリックT60−10WNT」、加熱残分100質量%、平均粒子径(D50)18.4μm
注7)アルミナフレーク顔料(シルバー):メルク(株)製、商品名「シラリックT60−23WNT」、加熱残分100質量%、平均粒子径(D50)18.5μm
【0035】
注8)カーボンブラック:キャボット(株)製、商品名「モナーチ1300」、注1のアクリル樹脂の一部を用いサンドミル分散して使用
注9)ペリレンレッド:BASF社製、商品名「パリオゲン マローンl3885」、注1のアクリル樹脂の一部を用いサンドミル分散して使用
注10)フタロシアニンブルー:山陽色素(株)製、商品名「シアニンブルーG314」、注1のアクリル樹脂の一部を用いサンドミル分散して使用
注11)メラミン樹脂:三井化学(株)製、商品名「ユーバン122」、ブチル化メラミン樹脂、加熱残分60質量%
注12)CAB樹脂:イーストマン・ケミカル社製、セルロースアセテートブチレート樹脂(繊維素系樹脂の1種)
注13)表面調整剤:モンサント(株)製、モダフロー、アクリル共重合体、加熱残分100質量%
【0036】
外観評価板の作成
リン酸亜鉛処理を施した0.8mmのダル鋼板に、カチオン電着塗料(日本油脂BASFコーティングス(株)製、商品名「アクアNo.4200」)を乾燥塗膜厚が20μmとなるように電着塗装し、170℃で25分間焼付けをした電着塗装板に、中塗り塗料(日本油脂BASFコーティングス(株)製、商品名「ハイエピコNo.500シーラーホワイト」、1液型ポリエステル/メラミン樹脂塗料)を硬化塗膜厚が30μmになるように、エアースプレー塗装し、5分間セット後140℃で20分間焼付け硬化させて中塗り塗板を作成した。
【0037】
(実施例1)
上記中塗り塗板上に、表1に示した配合例1の塗料100部に対してトルエンと酢酸ブチルを質量比1/1で混合してなる希釈シンナー80部で希釈した第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)をエアースプレーにて塗装し、1分放置後に、配合例1の塗料100部に対してトルエンと酢酸ブチルを質量比1/1で混合してなる希釈シンナー400部で希釈した第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)をエアースプレーにて塗装し、3分放置後に、該ベースコート上にクリヤーコート塗料(「ベルコートNo.6200クリヤー」、日本油脂BASFコーティングス(株)製、商品名)をエアースプレーにて塗装した。5分放置後、該複層塗膜を140℃で20分間焼付け硬化させて塗板を作成した。該複層塗膜の硬化後の膜厚は、第1ベースコート塗膜は8μm、第2ベースコート塗膜は3μm、クリヤーコート塗膜は30μmであった。
【0038】
(実施例2〜7、比較例1〜7)
実施例1と同様にして、表2及び表3に示す実施例2〜7および表4及び表5に示す比較例1〜7の塗板を作成した。尚、実施例及び比較例において、下記の方法により評価をおない、表2及び表3および表4及び表5にまとめた。
(1)仕上がり外観性
塗面に良好なツヤ感を有し、著しい肌荒れがなく、ハジキ、ワキ、ムラ、艶引けがないものを合格とする。
(2)鏡面光沢度
JIS K 5400(1990)7.6に従って、入射角60度で測定する。
【0039】
(3)光輝感、パール感
試験板のハイライトの位置から、光輝感、パール感の高い意匠発現する程度を目視で評価する。
3−上記意匠が明確に発現した。
2−上記意匠がほぼ発現した。
1−上記意匠が発現せず。
(4)フリップフロップ性
試験板のハイライトとシェードの位置から、高い変化を発現する程度を目視で評価する。
3−明確な変化を発現した。
2−変化をほぼ発現した。
1−変化を発現せず。
【0040】
(5)塗装作業性
塗装時の色付性がよく、塗装性に問題がない場合を合格とし、塗装時の色付性が悪く、塗装が困難な場合を不合格とする。なお、色付性は、塗料を最大6回塗り重ねて、塗料本来の色調が得られる場合を合格、7回以上塗り重ねないと本来の色調が得られない場合を不合格とする。
(6)付着性
JIS K 5400(1990)8.5.2に従って試験し、碁盤目100について100/100を合格とし、100/100未満を不合格とする。
(7)耐湿性
試験片を50℃、98%RHの恒温恒湿槽内に240時間放置したのち取り出し、塗面の状態を観察して仕上がり外観性と同様に評価し、塗膜の付着性を試験する。付着性は、JIS K 5400(1990)8.5.2に従い、碁盤目100について100/100を合格とし、100/100未満を不合格とする。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
表2及び表3に示すように、第1ステージのメタリックベースコート塗料(A)の塗装時アプリケーションソリッド(塗装時固形分)が16〜30質量%であり、第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドが5〜15質量%である場合、光輝感・パール感、フリップフロップ性、塗装作業性供に良好である。
しかし、表4の比較例1は、実施例1の第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドが4質量%の場合であり、この場合は、仕上がり外観性、光輝感・パール感、塗装作業性(色付性)が不合格となる。
【0046】
比較例2は、実施例2の第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドが19.8質量%であり、この場合は、光輝感・パール感、フリップフロップ性が発現しなくなる。
比較例3は、第1ステージのアプリケーションソリッドが14.2質量%の場合であり、第1ステージのアプリケーションソリッドが低いため塗装作業性(色付性)が不合格となる。
比較例4は、第1ステージのアプリケーションソリッドが32.3質量%の場合であり、第1ステージのアプリケーションソリッドが高すぎるため、仕上がり外観性、光輝感・パール感、フリップフロップ性が不合格となる。
【0047】
比較例5は、実施例5の第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドが19.0質量%であり、光輝感・パール感は低下し、フリップフロップ性が不合格となる。
また、比較例6は、実施例6の第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドが3.9質量%の場合は、光輝感・パール感、フリップフロップ性は発現するものの、塗装作業性(色付性)が不合格となる。
さらに、比較例7の場合は、実施例7の第2ステージのメタリックベースコート塗料(B)の塗装時アプリケーションソリッドが19.8質量%の場合は、光輝感・パール感、フリップフロップ性が不合格となる。
【0048】
【発明の効果】
本発明により、光輝感・パール感、フリップフロップ性および塗装作業性に優れた光輝性塗膜を形成することが可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for forming a glittering coating film. More specifically, the present invention uses a metallic base paint and a clear paint to paint by a 3 coat 1 bake method (3c1b), a 4 coat 1 bake method (4c1b), a 4 coat 2 bake method (4c2b), etc. Regardless of the type of pigment, coating film structure, and coating machine, it has excellent glitter, pearl, and flip-flop properties, and it saves energy by simplifying the painting process and reduces the cost of forming glitter coating. It was made for the purpose.
[0002]
[Prior art]
Various methods for forming a coating film excellent in glitter, pearl, and flip-flop properties using a metallic base coat paint and a clear paint have been tried. For example, as a method capable of forming a coating film having a metallic gloss, a base coat coating method comprising two layers using a paint containing a bright pigment obtained by pulverizing a deposited metal film into a metal piece is known. (See Patent Document 1). In this coating method, as the first layer of the base coat, a clear coating layer or a gray colored layer is formed in order to give a more metallic surface gloss, and then the deposited metal film is pulverized as the second layer. 0.1-10 g / m of the coating film containing the glitter pigment as a piece 2 It is formed with the coating film thickness. Certainly, in this coating method, a good metallic luster can be obtained by orienting the glitter pigment in a planar shape, but as a second layer paint adapted to the market needs that require various color tones, When used in combination with a bright pigment obtained by pulverizing a vapor-deposited metal film to form a metal piece, there is a drawback that the metallic luster is lost and the design is not sufficient. In addition, in order to ensure interlayer adhesion, the film thickness of the metallic coating film including the vapor-deposited metal film needs to be 5 μm or less, and when the color pigment is used in combination, stable interlayer adhesion and color tone cannot be obtained. There were drawbacks.
[0003]
In addition, as a coating film forming method using a spray gun capable of forming a coating film having a plating-like appearance, a fine metal foil having a thickness of 0.8 μm or less and an average particle diameter of 5 to 40 μm and a fiber-based resin There has been proposed a method of atomizing and painting a coating composition containing benzene (see Patent Document 2). However, in this method, a paint containing a specific flake-like glitter pigment and a resin is required unless the coating conditions are limited such as a specific coating machine, the nozzle diameter of the coating machine, the air pressure at the time of coating, or the amount of air. There was a drawback that it was not possible to obtain properties.
In addition, as a coating film forming method for stably forming a coating film having a plating-like appearance, a metallic base coat and a clear coat containing a fine metal foil having a thickness of 0.08 μm or less and an average particle diameter of 5 to 40 μm are used. This base coat paint is diluted to a solid content of 5% by mass or less at the time of painting, and applied to an object to be coated. After 1 minute, the non-volatile component concentration of the coated metallic base coat is 80% by mass or more. A film forming method is known (see Patent Document 3). However, this coating method has a disadvantage that the solid content at the time of painting of the base coat is as low as 5% by mass or less, so that a predetermined film thickness cannot be obtained sufficiently and the coating film is not sufficiently concealed.
[0004]
Furthermore, as a method for forming a metallic coating film with no metal unevenness and excellent flip-flop properties, the metallic paint (A) is applied and cured, and then the metallic paint (C) and the clear paint (D) are further applied. And the formation method of the metallic coating film formed by hardening | curing both coating films is known (refer patent document 4). However, this coating method requires two bakings in the base coat and clear coat coating processes. Usually, in an automobile top coat line, there is only one oven, so in this painting method, the object that has been painted once and baked in the oven is cooled and then placed on the same paint line and painted again. A process of passing through the painting line of baking twice is necessary, and there is a disadvantage that workability and productivity are remarkably inferior.
[0005]
[See Patent Document 1]
JP, 11-80620, A Claims
[See Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-290770
[See Patent Document 3]
JP 2001-104872 A Patent Claim
[See Patent Document 4]
JP, 2001-149857, A Claims
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the present invention, a metallic base paint and a clear paint are used to apply a three-coat one-bake method (3c1b), a four-coat one-bake method (4c1b), a four-coat two-bake method (4c2b), and the like. Regardless of the coating film structure and coating machine, it is possible to stably obtain a coating film excellent in glitter, pearliness, and flip-flop properties, and also save energy by simplifying the coating process. It was made for the purpose of reducing the formation cost.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors changed the dilution ratio of the metallic base coat paint containing the flake-like glitter pigment by the solvent, applied it in two stages, The application solid (solid content at the time of painting) of the first stage metallic base coat paint (A) is 16 to 30% by mass, and the application solid of the second stage metallic base coat paint (B) is 5 to 15% by mass. It has been found that by applying the metallic base coat paint and the clear paint (C) sequentially wet-on-wet, it is possible to stably form a glitter coating film excellent in glitter, pearl, and flip-flop properties. The invention has been completed.
[0008]
That is, in the present invention, a metallic base coat paint containing a flake-like glittering pigment and having a different dilution ratio with a solvent is applied to a base material in two stages, a first stage and a second stage, Further, in the method of forming a glittering coating film in which the clear paint (C) is sequentially applied wet-on-wet, the application solid (solid content at the time of painting) of the first-stage metallic base coat paint (A) is 16 to 30. Provided is a method for forming a glittering coating film, characterized in that the application solid of the second stage metallic base coat paint (B) is 5 to 15% by mass.
[0009]
Further, the present invention provides the method for forming a glittering coating film, wherein the flake-like glittering pigment contained in the metallic base coat paint is an aluminum flake pigment, a colored aluminum flake pigment, a metal oxide-coated aluminum flake pigment, vapor deposition Aluminum flake pigment, mica pigment, metal oxide coated alumina flake pigment, metal oxide coated, mica pigment, metal oxide coated synthetic mica pigment, metal oxide coated alumina flake pigment, metal oxide coated silica flake pigment, metal oxide Provided is a method for forming a glitter coating film comprising at least one of coated plate-like iron oxide, stainless steel flakes, metallic titanium flake pigment, plate-like molybdenum sulfide, plate-like bismuth chloride, plate-like iron oxide, and cholesteric liquid crystal polymer. To do.
Furthermore, the present invention provides a method for forming a glittering coating film in which an undercoat coating film, or an undercoat coating film coating and an intermediate coating film are formed on a substrate in the method for forming the glitter coating film.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The metallic base coat paint used in the present invention is a liquid paint containing a film-forming base resin, a flake-like glitter pigment, a solvent, a crosslinking agent added as necessary, an additive, a color pigment, and the like.
Examples of the base resin include acrylic resins having a crosslinkable functional group such as hydroxyl group, carboxyl group, silanol group, and epoxy group, polyester resin, alkyd resin, fluororesin, urethane resin, silicone-containing resin, and cellulose resin. Can be mentioned. These base resins can be used individually by 1 type, or can also be used in combination of 2 or more type. The base resins in the first stage metallic base coat paint (A) and the second stage metallic base coat paint (B) are preferably the same.
[0011]
The flake-like glitter pigment contained in the metallic base coat paint used in the present invention can impart good glitter, pearl and flip-flop properties to the coating film.
Examples of the flake-like glitter pigment include aluminum pigments such as aluminum flake pigments, colored aluminum flake pigments, metal oxide-coated aluminum flake pigments, and vapor-deposited aluminum flake pigments. The average particle size of these pigments is preferably 2 to 30 μm, more preferably 4 to 30 μm, and still more preferably 5 to 25 μm. The average thickness of these pigments is preferably 0.01 to 1.5 μm, more preferably 0.02 to 1.0 μm. These pigments can be used alone or in combination of two or more.
[0012]
The aluminum flake pigment is a pigment that imparts a concealing property and metallic metallic feeling to the coating film. As a specific example, the aluminum flake pigment was prepared by a usual method of pulverizing aluminum flakes with a fatty acid such as stearic acid in a ball mill. Examples include leafing and non-leafing aluminum flakes. Examples of the colored aluminum flake pigment include those obtained by coating the aluminum flake of the substrate with an organic colored pigment or an inorganic colored pigment in a flaky shape. As a metal oxide-coated aluminum flake pigment, TiO 2 is added to the base aluminum flake. 2 , Fe 2 O 3 , SiO 2 , Al 2 O 3 And the like coated with a metal oxide. Examples of the vapor-deposited aluminum flake pigment include those obtained by depositing aluminum on a base organic film, dissolving the base organic film to form an ultra-thin aluminum sheet, and pulverizing the sheet.
Examples of commercially available products of aluminum flake pigments include “Alpaste 62-356” and “Alpaste 5620NS” manufactured by Toyo Aluminum Co., Ltd.
[0013]
Other flake-like glitter pigments used in the present invention include metal oxide-coated mica pigments, metal oxide-coated synthetic mica pigments, metal oxide-coated alumina flake pigments, metal oxide-coated silica flake pigments, metal oxides Examples thereof include coated plate-like iron oxide, stainless steel flake, metal titanium flake pigment, plate-like molybdenum sulfide, plate-like bismuth chloride, plate-like iron oxide, and cholesteric liquid crystal polymer. The average particle size of these pigments is preferably 2 to 70 μm, more preferably 4 to 60 μm, and still more preferably 5 to 50 μm. The average thickness of these pigments is preferably 0.1 to 2.5 μm, more preferably 0.2 to 2.0 μm.
[0014]
The above metal oxide-coated mica pigment, metal oxide-coated synthetic mica pigment is natural or synthetic mica powder (mica powder), metal oxide-coated alumina flake pigment is aluminum oxide powder, metal oxide-coated silica flake pigment Is a silica powder, and a metal oxide-coated plate-like iron oxide is a plate-like iron oxide powder. 2 , Fe 2 O 3 , SnO 2 , ZrO 2 It is coated with a metal oxide such as The flake-like glitter pigment coated with these metal oxides can be suitably used because it can give the coating film excellent glitter and pearl.
Metal oxide coated mica pigments, metal oxide coated synthetic mica pigments are TiO 2 , Fe 2 O 3 , SnO 2 , ZrO 2 Depending on the type of metal oxide to be coated, it is classified into white mica pigment, interference mica pigment and colored mica pigment.
[0015]
As a commercial product of white mica pigment, for example, “Iriodin 103WNT” manufactured by Merck Japan Co., Ltd., and as a commercial product of interference mica pigment, for example, “Iriodin 225WNT” manufactured by Merck Japan Co., Ltd. Examples of commercially available products include “Iriodin 504 WNT” manufactured by Merck Japan Co., Ltd.
Examples of commercially available metal oxide-coated alumina flake pigments include “Silary T60-10WNT Crystal Silver” and “Silary T60-23 WNT Galaxy Blue” manufactured by Merck Japan Co., Ltd.
The flake-like glittering pigment used in the present invention can be used alone or in combination of two or more. The scaly glitter pigments in the first stage metallic base coat paint (A) and the second stage metallic base coat paint (B) are preferably the same.
The content of the flaky glitter pigment is preferably 5 to 80 parts by mass, more preferably 10 to 60 parts by mass, and still more preferably 10 to 50 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the base resin.
[0016]
As the solvent, organic solvents are preferable, for example, aliphatic hydrocarbons such as hexane, heptane, octane, and nonane, alicyclic hydrocarbons such as cyclohexane, methylcyclohexane, dimethylcyclohexane, ethylcyclohexane, and propylcyclohexane, toluene, and xylene. , Aromatic hydrocarbons such as cumene, mesitylene, propyl acetate, butyl acetate, pentyl acetate, octyl acetate, fatty acid esters such as ethyl propionate, propyl propionate, butyl propionate, ethyl butyrate, propyl butyrate, butyl butyrate, benzoic acid Carboxylic acid esters such as aromatic esters such as methyl, ethyl benzoate and propyl benzoate, ethers such as cellosolve acetate and butylcellosolve, acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, alcohol Tofenon, benzophenone, ketones such as cyclohexanone, alcohols such as ethanol. A solvent can be used 1 type or in combination of 2 or more types. Of these, a mixture of an aromatic hydrocarbon and a carboxylic acid ester is preferred. The mixing ratio of both is not particularly limited, but is preferably 1: 5 to 5: 1, and more preferably 1: 2 to 2: 1.
[0017]
Examples of the crosslinking agent include melamine resin, polyisocyanate compound or block polyisocyanate compound, epoxy resin or compound, carboxyl group-containing resin or compound, acid anhydride, alkoxysilane group-containing resin or compound, and the like. These crosslinking agents can be used alone or in combination of two or more. It is preferable that the crosslinking agents in the first-stage metallic base coat paint (A) and the second-stage metallic base coat paint (B) are the same.
The content of the cross-linking agent is preferably 1: 5 to 5: 1, more preferably 1: 2 to 2: 1, with respect to the functional group of the base resin. In 1: 5 which is the lower limit of the preferred range of this equivalence ratio, if the latter ratio exceeds 5, the coating film may become brittle, and it is also preferred that the upper limit of the preferred range of this equivalence ratio is 5. When the ratio of the latter is less than 1, a sufficient crosslinked coating film may not be obtained.
[0018]
Examples of the additive include an ultraviolet absorber, a hindered amine light stabilizer, an antioxidant, a rheology control agent, and a surface conditioner. By adding an ultraviolet absorber, a hindered amine light stabilizer, an antioxidant, etc., the weather resistance of the coating film can be improved. By adding a rheology control agent, the coating workability and the coating film appearance can be improved. By adding the surface conditioner, the appearance of the coating film can be improved. One or more additives can be used as necessary.
[0019]
The metallic base coat paint may contain an organic or inorganic color pigment as necessary.
As the coloring pigment, pigments for ordinary paints can be used. For example, azo lake pigments, phthalocyanine pigments, indigo pigments, perinone pigments, perylene pigments, quinophthalone pigments, dioxazine pigments, quinacridone pigments as organic pigments. , Diketopyrrolopyrrole pigments and the like, and inorganic types include complex metal oxides such as bismuth vanadium yellow pigment, yellow iron oxide, red iron oxide, carbon black, titanium dioxide and the like. These pigments may be used alone or in combination of two or more.
The content of the coloring pigment is preferably 0 to 100 parts by mass, more preferably 0 to 80 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the flake-like glitter pigment. When the color pigment exceeds 100 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the flake-like glitter pigment, the glitter of the flake-like glitter pigment is reduced, which is not preferable.
[0020]
In the present invention, the application solid of the first stage metallic base paint (A) is 16 to 30% by mass, and the application solid of the second stage metallic base paint (B) is 5 to 15% by mass. Yes, more preferably 6 to 13% by mass, and even more preferably 7 to 12% by mass. The application solid (solid content at the time of painting) is a ratio of the solid content in the diluted paint, and can be obtained by the following formula.
Application solid (mass%)
= {Solid content in diluted paint (parts by mass) / Diluted paint (parts by mass)} x 100
[0021]
In the formation of the glitter coating film, generally, the application solid at the time of applying the metallic base coat paint is 16 to 30% by mass, but in the present invention, at the time of applying the first stage of the metallic base coat paint (A). The application solid is 16-30% by mass, but when the second stage metallic base coat paint (B) is applied, the application solid is reduced to 5-15% by mass. Since the number of times of layering is increased and the volumetric shrinkage of the coating film due to evaporation of the solvent is improved, the workability of coating is improved, and the finished appearance, specular glossiness, radiance, pearliness, flip-flop properties, adhesion, moisture resistance, etc. Can be formed.
[0022]
When the application solid of the first-stage metallic base coat paint (A) is less than 16% by mass, the coloration of the coating is poor, and man-hours due to repeated coating are required. When the application solid exceeds 30% by mass, the appearance of the coating film may be deteriorated.
When the application solid at the time of painting of the second stage metallic base coat paint (B) is less than 5% by mass, the coloring of the coating is poor, and the glitter, pearl, and flip-flop properties cannot be obtained. When the application solid exceeds 15% by mass, the orientation of the glittering material is impaired, and the glittering feeling, the pearl feeling, and the flip-flop property are deteriorated.
[0023]
In the present invention, the method for applying the metallic base coat paint is not particularly limited, and for example, it can be applied by air spray coating, airless spray coating, low pressure atomizing spray coating (HVLP), electrostatic coating, or the like. Although there is no restriction | limiting in particular also in the thickness of a coating film, It is preferable that the cured coating film thickness which match | combined the metallic base coat of the 1st stage and the metallic base coat of the 2nd stage is 5-15 micrometers.
[0024]
The clear paint used in the present invention is a paint that forms a colorless transparent or colored transparent coating film. The first stage metallic base coat paint (A), the second stage metallic base coat paint (B), and the clear paint (C) are sequentially applied by wet-on-wet, so that the design, finished appearance, and weather resistance of the coating film are achieved. Further, chemical resistance, water resistance, moisture resistance and the like can be further improved. The clear paint (C) to be used is not particularly limited, and examples thereof include acrylic resins having a crosslinkable functional group such as a hydroxyl group, a carboxyl group, a silanol group, and an epoxy group, a polyester resin, an alkyd resin, a fluororesin, a urethane resin, A base resin such as a silicone-containing resin and a crosslinking agent such as a melamine resin, a polyisocyanate compound or a block polyisocyanate compound, an epoxy resin or an epoxy compound, a carboxyl group-containing resin or compound, an acid anhydride, an alkoxysilane group-containing resin or compound And organic solvent-type paints containing a thermosetting resin composition, a solvent, various additives and the like.
In the present invention, there is no particular limitation on the method of applying the clear paint (C), and for example, it can be applied by air spray coating, airless spray coating, electrostatic coating, or the like. Although there is no restriction | limiting in particular also in the thickness of a coating film, It is preferable that cured coating film thickness is 10-50 micrometers.
[0025]
In the present invention, the first-stage metallic base coat paint (A), the second-stage metallic base coat paint (B), and the clear paint (C) are sequentially applied wet-on-wet. That is, if necessary, the first-stage metallic base coat paint (A) is applied onto the substrate on which the undercoat film or the undercoat film and the intermediate coat film are formed, and the first-stage metallic base coat paint (A ) Before the second stage metallic base coat paint (B) is applied, and the second stage metallic base coat paint (B) is not fully dried before applying the clear paint (C). The first stage metallic base coat paint (A), the second stage metallic base coat paint (B) and the clear paint (C) are simultaneously baked and dried. By applying wet-on-wet, energy can be saved, the coating process can be simplified, and the cost for forming the glitter coating can be reduced.
[0026]
After coating with wet-on-wet, the coating can be cured and dried at room temperature. However, in order to sufficiently cure the coating film, it is preferable to heat to a curing temperature of 60 to 180 ° C. If the curing temperature is less than 60 ° C, curing may not proceed sufficiently. When the curing temperature exceeds 180 ° C., the coating film may be deteriorated in physical properties such as yellowing of the coating film and becoming hard and brittle.
When the material such as plastic having low heat resistance or the intermediate coating is a two-component urethane coating, the curing temperature is more preferably 70 to 120 ° C. In addition, when the material such as a metal having high heat resistance or the intermediate coating is a one-component melamine coating, the curing temperature is more preferably 120 to 160 ° C. The curing time varies depending on the curing temperature, and 10 to 50 minutes is appropriate at a curing temperature of 70 to 120 ° C, and 10 to 40 minutes is appropriate at a curing temperature of 120 to 160 ° C.
[0027]
There are no particular restrictions on the substrate on which the glitter coating film is formed according to the present invention, and for example, it can be applied to various substrates such as wood, metal, glass, cloth, plastic products, plastic foams, The present invention can be particularly suitably applied to a metal product capable of cationic electrodeposition. Examples of plastic products include molded products such as polypropylene, ABS, polyester, nylon, and the like. Specifically, automobile parts such as passenger cars, trucks, motorcycles, buses, personal computers, mobile phones, etc. An industrial product etc. can be mentioned. Examples of metal products that can be cationically electrodeposited include iron, copper, aluminum, tin, zinc, and the like, and alloys containing these metals. Specifically, such as passenger cars, trucks, motorcycles, buses, etc. Car bodies can be mentioned.
[0028]
In the method for forming a glittering coating film of the present invention, an undercoat coating film can be formed on a substrate, or an intermediate coating film can be further formed on the base coating film.
Examples of the undercoat paint used for forming the undercoat paint film include electrodeposition paints and chlorinated polyolefin resin paints. The electrodeposition paint can be composed of, for example, a water-soluble thermosetting resin, a crosslinking agent, an additive for adjusting ions, water, and a coloring pigment having high affinity with the resin or water. Epoxy resins are generally used for the cationic electrodeposition paint, and an amine compound is added to impart cationicity. Further, as the crosslinking agent, usually a blocked isocyanate is used.
As a method for forming the undercoat film, it is preferable to apply a cationic electrodeposition paint having excellent anticorrosive properties as the undercoat film after chemical conversion treatment with phosphate, chromate or the like on the metal substrate. Although there is no restriction | limiting in particular in the thickness of a coating film, 10-40 micrometers is preferable and a cured film is especially preferable 15-30 micrometers. In addition, an undercoating material can be applied to the plastic substrate as necessary. For example, it is preferable to apply a chlorinated polyolefin resin-based paint or the like to a low-polarity base material such as a polypropylene base material. As dry film thickness, 2-20 micrometers is preferable and 15-30 micrometers is especially preferable.
[0029]
In the present invention, by forming an undercoat film on the base material, and further forming an intermediate coat film, concealing defects in the base, ensuring the smoothness of the surface after the top coat, and improving the appearance, Coating film performance such as impact resistance and chipping resistance can be imparted. In addition, when a mica pigment is used as a flake-like glitter pigment, since the mica pigment does not have a concealing property, in addition to the intermediate coating film described above, an intermediate coating film of a color that matches the target color tone That is, it is preferable to form a color base. The intermediate coating material used to form the intermediate coating film may be composed of, for example, organic or inorganic coloring pigments, extender pigments, etc., and a coating film forming thermosetting resin, a solvent, a crosslinking agent, and the like. it can. The cured coating thickness is preferably 10 to 50 μm, particularly preferably 15 to 30 μm.
[0030]
There is no restriction | limiting in particular in the coating-film formation thermosetting resin used for intermediate coating, For example, an acrylic resin, a polyester resin, an alkyd resin, an epoxy resin, a urethane resin etc. can be mentioned. Moreover, as a crosslinking agent, a melamine resin, a polyisocyanate compound, a block polyisocyanate compound etc. can be mentioned, for example.
It is also possible to apply the metallic base coat paint in an uncured state after applying the intermediate paint on the base material that has been primed. In order to cure the intermediate coating, it is preferable to heat to a curing temperature of 60 to 180 ° C. If the curing temperature is less than 60 ° C, curing may not proceed sufficiently. When the curing temperature exceeds 180 ° C., the coating film may be deteriorated in physical properties such as yellowing of the coating film and becoming hard and brittle. When the material such as plastic having low heat resistance or the intermediate coating is a two-component urethane coating, the curing temperature is more preferably 70 to 120 ° C. In addition, when the material such as a metal having high heat resistance or the intermediate coating is a one-component melamine coating, the curing temperature is more preferably 120 to 160 ° C. The curing time varies depending on the curing temperature, and 10 to 50 minutes is appropriate at a curing temperature of 70 to 120 ° C, and 10 to 40 minutes is appropriate at a curing temperature of 120 to 160 ° C.
[0031]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to production examples, examples, and comparative examples. Unless otherwise specified, “parts” means “parts by mass” and “%” means “mass%”. The present invention is not limited to these examples.
[0032]
(Formulation examples 1 to 4)
A mixed solution of acrylic resin, rheology control agent, aluminum flake pigment A, aluminum flake pigment B, color pigment, melamine resin, CAB resin, surface conditioner and xylene / butyl acetate = 1/1 (mass ratio) as an organic solvent It mix | blended in the ratio shown to the compounding examples 1-4 of Table 1. FIG. In addition, the coloring pigment in the table used that which was mill-based by sand mill dispersion according to a conventional method using a part of the acrylic resin in the table.
[0033]
[Table 1]
[0034]
Note 1) Acrylic resin: manufactured by NOF BASF Coatings, trade name “LB-9020”, heating residue 55 mass%, hydroxyl value 56 mgKOH / g
Note 2) Rheology control agent: manufactured by Nippon Oil & Fats BASF Coatings, trade name “LC-0988”, inorganic, heating residue 55% by mass
Note 3) Aluminum flake pigment A: Toyo Aluminum Co., Ltd., trade name “Alpaste 62-356”, heating residue 65% by mass, average particle size (D50) 14.5 μm
Note 4) Aluminum flake pigment B: manufactured by Toyo Aluminum Co., Ltd., trade name “Alpaste 5620NS”, heating residue 71% by mass, average particle size (D50) 17 μm Note 5) Colored mica pigment (red): Merck ), Trade name "Iriodin 504 WNT, heating residue 100% by mass, average particle size (D50) 18.7 μm
Note 6) Alumina flake pigment (interference blue): manufactured by Merck & Co., Ltd., trade name “Silary T60-10WNT”, heating residue 100% by mass, average particle size (D50) 18.4 μm
Note 7) Alumina flake pigment (silver): manufactured by Merck & Co., Ltd., trade name “Silary T60-23WNT”, heating residue 100% by mass, average particle size (D50) 18.5 μm
[0035]
Note 8) Carbon black: manufactured by Cabot Co., Ltd., trade name “Monarch 1300”, part of acrylic resin of Note 1 used in sand mill dispersion
Note 9) Perylene Red: manufactured by BASF, trade name “Paliogen Malone 13885”, part of acrylic resin of Note 1 used in sand mill dispersion
Note 10) Phthalocyanine blue: Sanyo Dye Co., Ltd., trade name “Cyanine Blue G314”, part of acrylic resin of Note 1 used in sand mill dispersion
Note 11) Melamine resin: manufactured by Mitsui Chemicals, trade name “Uban 122”, butylated melamine resin, heating residue 60% by mass
Note 12) CAB resin: Cellulose acetate butyrate resin (one type of fiber base resin) manufactured by Eastman Chemical Co., Ltd.
Note 13) Surface conditioner: Monsanto Co., Ltd., Modaflow, acrylic copolymer, heating residue 100% by mass
[0036]
Create appearance evaluation board
Cationic electrodeposition paint (manufactured by NOF BASF Coatings Co., Ltd., trade name “Aqua No. 4200”) on a 0.8 mm dull steel sheet treated with zinc phosphate so that the dry coating thickness is 20 μm. Electrodeposited and baked at 170 ° C. for 25 minutes, an intermediate coating (made by Nippon Oil & Fats BASF Coatings Co., Ltd., trade name “Hi-Epico No. 500 Sealer White”, one-component polyester / melamine (Resin paint) was sprayed with air so that the cured coating thickness was 30 μm, set for 5 minutes, and baked and cured at 140 ° C. for 20 minutes to prepare an intermediate coating plate.
[0037]
(Example 1)
A first stage metallic base coat diluted with 80 parts of diluted thinner obtained by mixing toluene and butyl acetate at a mass ratio of 1/1 to 100 parts of the paint of Formulation Example 1 shown in Table 1 on the intermediate coating plate. The paint (A) was applied by air spray, and after standing for 1 minute, 100 parts of the paint of Formulation Example 1 was diluted with 400 parts of diluted thinner obtained by mixing toluene and butyl acetate at a mass ratio of 1/1. Two-stage metallic base coat paint (B) is applied by air spray, and after standing for 3 minutes, clear coat paint ("Bell coat No. 6200 clear", manufactured by Nippon Oil & Fats BASF Coatings Co., Ltd., product Name) was painted with air spray. After standing for 5 minutes, the multilayer coating film was baked and cured at 140 ° C. for 20 minutes to prepare a coated plate. The thickness of the multilayer coating film after curing was 8 μm for the first base coat film, 3 μm for the second base coat film, and 30 μm for the clear coat film.
[0038]
(Examples 2-7, Comparative Examples 1-7)
In the same manner as Example 1, coated plates of Examples 2 to 7 shown in Tables 2 and 3 and Comparative Examples 1 to 7 shown in Tables 4 and 5 were prepared. In Examples and Comparative Examples, the evaluation was not performed by the following method, and the results are summarized in Table 2, Table 3, Table 4, and Table 5.
(1) Finished appearance
If the surface has a good gloss, there is no significant rough skin, and there is no repelling, peeling, unevenness, or glossiness, the product is accepted.
(2) Specular gloss
Measured at an incident angle of 60 degrees according to JIS K 5400 (1990) 7.6.
[0039]
(3) Brightness and pearly feeling
From the position of the highlight on the test plate, the degree of appearance of a design with a high shine and pearl feel is evaluated visually.
3- The above design was clearly expressed.
2- The above design was almost developed.
1- The above design does not appear.
(4) Flip-flop property
The degree of high change is visually evaluated from the highlight and shade positions of the test plate.
3- Expressed a clear change.
2- The change was almost expressed.
1—No change.
[0040]
(5) Paint workability
The case where the coloring property at the time of painting is good and there is no problem in the painting property is accepted, and the case where the coloring property at the time of painting is bad and the painting is difficult is rejected. In addition, the coloring property is determined to be acceptable when the original color tone is obtained by recoating the paint a maximum of 6 times and rejected when the original color tone cannot be obtained unless the paint is applied more than 7 times.
(6) Adhesiveness
The test is conducted according to JIS K 5400 (1990) 8.5.2, and 100/100 is passed and less than 100/100 is rejected with respect to the grid 100.
(7) Moisture resistance
The test piece is left in a constant temperature and humidity chamber at 50 ° C. and 98% RH for 240 hours and then taken out. The state of the coated surface is observed and evaluated in the same manner as the finished appearance, and the adhesion of the coating film is tested. Adhesiveness passes 100/100 with respect to grid 100 according to JIS K 5400 (1990) 8.5.2, and rejects less than 100/100.
[0041]
[Table 2]
[0042]
[Table 3]
[0043]
[Table 4]
[0044]
[Table 5]
[0045]
As shown in Tables 2 and 3, the first-stage metallic base coat paint (A) has an application solid (solid content during coating) of 16 to 30% by mass, and the second-stage metallic base coat paint (B). When the application solid is 5 to 15% by mass, the glittering feeling / pearly feeling, flip-flop property and painting workability are good.
However, Comparative Example 1 in Table 4 is a case where the application solid of the second stage metallic base coat paint (B) of Example 1 is 4% by mass. In this case, the finished appearance, glitter, and pearl Sense and paint workability (colorability) are rejected.
[0046]
In Comparative Example 2, the application solid of the second stage metallic base coat paint (B) in Example 2 was 19.8% by mass, and in this case, the glitter feeling, the pearl feeling, and the flip-flop property were not exhibited. .
The comparative example 3 is a case where the application solid of the first stage is 14.2% by mass. Since the application solid of the first stage is low, the painting workability (coloring property) is rejected.
Comparative Example 4 is the case where the first stage application solid is 32.3% by mass, and the first stage application solid is too high, so that the finished appearance, glitter / pearly feeling, and flip-flop properties are rejected. Become.
[0047]
In Comparative Example 5, the application solid of the second stage metallic base coat paint (B) of Example 5 was 19.0% by mass, the glitter and pearl feeling were lowered, and the flip-flop property was rejected. .
Further, in Comparative Example 6, when the application solid of the second stage metallic base coat paint (B) of Example 6 was 3.9% by mass, the glitter feeling, the pearl feeling, and the flip-flop property were exhibited. Paint workability (colorability) is rejected.
Further, in the case of Comparative Example 7, when the application solid of the second stage metallic base coat paint (B) of Example 7 is 19.8% by mass, the glitter feeling, the pearl feeling and the flip-flop property are rejected. It becomes.
[0048]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to form a glitter coating film excellent in glitter feeling, pearl feeling, flip-flop property and coating workability.