JP2005096373A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 加熱装置を小型化及び低熱容量化しても、記録媒体上に着弾したUVインクの硬化を促進して、画質を向上させる。
【解決手段】 このインクジェットプリンタには、光硬化性のインクを記録媒体に向けて吐出する記録ヘッドと、記録媒体に光を照射しインクを硬化させる光照射装置とが、キャリッジに搭載されて備えられている。また、キャリッジには、加熱装置が搭載されていて、この加熱装置により記録媒体に対して熱エネルギが照射されるようになっている。
【選択図】 図2
【解決手段】 このインクジェットプリンタには、光硬化性のインクを記録媒体に向けて吐出する記録ヘッドと、記録媒体に光を照射しインクを硬化させる光照射装置とが、キャリッジに搭載されて備えられている。また、キャリッジには、加熱装置が搭載されていて、この加熱装置により記録媒体に対して熱エネルギが照射されるようになっている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、インクジェットプリンタに係り、特に、光硬化性のインクにより画像を記録するインクジェットプリンタに関する。
インクジェットプリンタは、記録ヘッドの吐出面に備えられたノズルの吐出口から記録媒体に向けてインクを吐出し着弾させ、この記録媒体に画像を記録するものである。
また、インクジェットプリンタには、樹脂フィルム等のインク吸収性の乏しい記録媒体に画像を記録する方式として、UVインクジェット記録方式のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、インクジェットプリンタには、樹脂フィルム等のインク吸収性の乏しい記録媒体に画像を記録する方式として、UVインクジェット記録方式のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
一般的に、上記UVインクジェット記録方式のインクジェットプリンタにおいては、紫外線に対して所定の感度を有する光開始剤が含有された紫外線硬化性のUVインクを用い、記録媒体に着弾したUVインクに紫外線を照射することで、UVインクを硬化させ記録媒体に定着させる。この場合、UVインクの記録媒体への着弾から紫外線の照射までに時間がかかると、記録媒体に着弾したUVインクのドット径の拡大、インクドット間の滲み、記録媒体へのUVインクの浸透などの問題が顕著となるため、UVインク吐出から紫外線照射までの時間は極力短くすることが好ましい。
そこで、例えば、特許文献1等に示す一般的なインクジェットプリンタにおいては、記録媒体に着弾したUVインクに対して紫外線を直ちに照射可能となるように、紫外線を照射する光源がノズルに近接して配設されている。
特開2001−310454
近年、記録媒体上に着弾したUVインクに対して、紫外線とともに他の熱エネルギを与えることで、UVインクの硬化が促進されることが発明者の研究により明らかになってきた。この特性を生かすために、記録媒体を支持するプラテンを加熱して、記録媒体を介してUVインクに熱エネルギを付与することが考えられる。しかしながら、通常、プラテンの面積は、使用される記録媒体の最大サイズに対応して形成されているために、プラテンを加熱する加熱装置も大型化してしまう。さらにプラテン及び記録媒体を介してUVインクに熱エネルギを与えるために、熱損失も大きく、熱容量の大きな加熱装置を使用しなければならない。
本発明の課題は、加熱装置を小型化及び低熱容量化しても、記録媒体上に着弾したUVインクの硬化を促進して、画質を向上させることである。
請求項1記載の発明におけるインクジェットプリンタは、
光硬化性のインクを記録媒体に向けて吐出する記録ヘッドと、
記録媒体に光を照射し、前記インクを硬化させる光照射装置と、
前記記録ヘッド及び前記光照射装置を搭載し、記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に走査するキャリッジと、
前記キャリッジに搭載されて、記録媒体に対して熱エネルギを照射する加熱装置と、
前記加熱装置を制御する制御装置とを備えることを特徴としている。
光硬化性のインクを記録媒体に向けて吐出する記録ヘッドと、
記録媒体に光を照射し、前記インクを硬化させる光照射装置と、
前記記録ヘッド及び前記光照射装置を搭載し、記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に走査するキャリッジと、
前記キャリッジに搭載されて、記録媒体に対して熱エネルギを照射する加熱装置と、
前記加熱装置を制御する制御装置とを備えることを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、記録媒体に対して熱エネルギを照射する加熱装置がキャリッジに搭載されているので、記録媒体に熱エネルギを直接照射でき、プラテンを加熱する場合よりも加熱装置を小型化及び低熱容量化することができる。そして、このように加熱装置がキャリッジに搭載されていれば、キャリッジの走査に同期して記録媒体に熱エネルギを照射することができ、記録ヘッドから吐出されて記録媒体上に着弾したインクに対して、光照射装置からの光と、熱エネルギとを付与することが可能となる。したがって、着弾後のインクの滲みを抑えて画質を向上させることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、
湿度を検出する湿度センサを備え、
前記制御装置は、前記湿度センサの検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴としている。
湿度を検出する湿度センサを備え、
前記制御装置は、前記湿度センサの検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴としている。
ここで、光硬化性インクは、組成物や重合反応の形態などの違いによりラジカル重合系のものとカチオン重合系のものとの2つのタイプに大別される。ラジカル重合系の光硬化性インクは重合反応のメカニズム上、酸素が介在した環境下では硬化阻害作用を強く受け、使用環境が大きく制限されるという問題を有している。一方、カチオン重合系の光硬化性インクは上記ラジカル重合系の光硬化型インクとは異なり、酸素による硬化阻害作用をまったく又はほとんど受けないため、酸素を考慮した使用環境には制限されないという利点を有している。
このような光硬化性インク、特にカチオン重合系の光硬化性インクは、環境湿度によって硬化感度が変化するものであり、高湿の場合には硬化感度が著しく低下するという特性を有している。このため、請求項2記載の発明のように、制御装置が湿度センサの検出結果に基づいて加熱装置の発熱量を制御すれば、画像記録時における湿度に対して最適な熱エネルギを照射することが可能となる。
このような光硬化性インク、特にカチオン重合系の光硬化性インクは、環境湿度によって硬化感度が変化するものであり、高湿の場合には硬化感度が著しく低下するという特性を有している。このため、請求項2記載の発明のように、制御装置が湿度センサの検出結果に基づいて加熱装置の発熱量を制御すれば、画像記録時における湿度に対して最適な熱エネルギを照射することが可能となる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記制御装置は、前記キャリッジの走査速度に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴としている。
前記制御装置は、前記キャリッジの走査速度に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴としている。
請求項3記載の発明によれば、制御装置が、キャリッジの走査速度に基づいて加熱装置の発熱量を制御しているので、走査速度が変化しても、記録媒体に対して一様の熱エネルギを照射することが可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
記録媒体の種類を検出する記録媒体検出装置を備え、
前記制御装置は、前記記録媒体検出装置の検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴としている。
記録媒体の種類を検出する記録媒体検出装置を備え、
前記制御装置は、前記記録媒体検出装置の検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴としている。
一般的な光硬化性のインクは、記録媒体の種類によって硬化感度が変化するものである。例えば、紙等の吸収性の記録媒体よりも樹脂や金属等の非吸収性の記録媒体の方が硬化感度が高くなるようになっている。このため、請求項4記載の発明のように、記録媒体の種類を検出する記録媒体検出装置の検出結果に基づいて、制御装置が加熱装置の発熱量を制御すれば、記録媒体の種類に応じて最適な熱エネルギを照射することが可能となる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
記録媒体の厚みを検出する媒体厚検出装置を備え、
前記制御装置は、前記媒体厚検出装置の検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴としている。
記録媒体の厚みを検出する媒体厚検出装置を備え、
前記制御装置は、前記媒体厚検出装置の検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴としている。
一般的な光硬化性のインクは、記録媒体の厚みによって硬化感度が変化するものである。このため、請求項5記載の発明のように、記録媒体の厚みを検出する媒体厚検出装置の検出結果に基づいて、制御装置が加熱装置の発熱量を制御すれば、記録媒体の厚みに応じて最適な熱エネルギを照射することが可能となる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記キャリッジには、前記記録ヘッドと前記加熱装置の間に前記光照射装置が配置されていることを特徴としている。
前記キャリッジには、前記記録ヘッドと前記加熱装置の間に前記光照射装置が配置されていることを特徴としている。
請求項6記載の発明によれば、記録ヘッドと加熱装置の間に光照射装置が配置されているので、加熱装置からの熱エネルギが、光照射装置によって遮断されることになり、記録ヘッドにまで到達することを抑制できる。このため、記録ヘッドに対する熱影響を低減させて、正常な稼働を維持することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記キャリッジには、前記記録ヘッド、前記加熱装置及び前記光照射装置の各間の少なくとも1つに断熱材が設置されていることを特徴としている。
前記キャリッジには、前記記録ヘッド、前記加熱装置及び前記光照射装置の各間の少なくとも1つに断熱材が設置されていることを特徴としている。
請求項7記載の発明によれば、断熱材が記録ヘッド、加熱装置及び光照射装置の各間の少なくとも1つに設置されているので、加熱装置の熱エネルギが記録ヘッドにまで到達することをより確実に防止することができる。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インクはカチオン重合系インクであることを特徴としている。
前記インクはカチオン重合系インクであることを特徴としている。
請求項8記載の発明によれば、インクがカチオン重合系インクであるので、ラジカル重合系インクよりも、硬化感度を高めることができる。
本発明によれば、記録媒体に熱エネルギを直接照射でき、プラテンを加熱する場合よりも加熱装置を小型化及び低熱容量化することができる。そして、このように加熱装置がキャリッジに搭載されていれば、キャリッジの走査に同期して記録媒体に熱エネルギを照射することができ、記録ヘッドから吐出されて記録媒体上に着弾したインクに対して、光照射装置からの光と、熱エネルギとを付与することが可能となる。したがって、着弾後のインクの滲みを抑えて画質を向上させることができる。
図1は、本発明が適用された実施形態のインクジェットプリンタの要部構成を示した斜視図である。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1には、プリンタ本体2と、このプリンタ本体2を支持する支持脚3とが備えられている。プリンタ本体2には、記録媒体Pの下面を支持するプラテン4が略水平に配置されていて、記録媒体Pがプラテン4に支持された状態で搬送されるようになっている。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1には、プリンタ本体2と、このプリンタ本体2を支持する支持脚3とが備えられている。プリンタ本体2には、記録媒体Pの下面を支持するプラテン4が略水平に配置されていて、記録媒体Pがプラテン4に支持された状態で搬送されるようになっている。
図1におけるプラテン4の左側方には、UVインクを貯留する交換自在なインクタンク5が、インクジェットプリンタ1で使用される4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のUVインクに対応して4つ設けられている。
図1におけるプラテン4の右側方には、記録ヘッド7の吐出面71(図2参照)の洗浄を行うとともに、待機時においては吐出面71を覆ってキャッピングするメンテナンス機構(図示省略)が設けられている。
図1におけるプラテン4の右側方には、記録ヘッド7の吐出面71(図2参照)の洗浄を行うとともに、待機時においては吐出面71を覆ってキャッピングするメンテナンス機構(図示省略)が設けられている。
そして、プラテン4の上方には、記録媒体Pの搬送方向Bに直交する主走査方向Aに沿って延在するキャリッジレール81が設けられていて、このキャリッジレール81には、記録媒体P上に画像を記録するためのキャリッジ8が主走査方向Aに往復移動自在に設けられている。図2はキャリッジ8の概略構成を表す正面図であり、このキャリッジ8の略中央には、各インクタンク5に対応するように4つの記録ヘッド7が組み込まれるヘッド部82が設けられている。
各記録ヘッド7は、画像記録時において、プラテン4上を搬送される記録媒体Pの上面と、記録ヘッド7の吐出面71とが対向するように設置されている。また、各記録ヘッド7は、その吐出面71に複数の吐出口が配列されており、例えばピエゾ素子等の吐出機構(図示省略)の作動により各吐出口からUVインク滴を別個に吐出するようになっている。そして、各記録ヘッド7には、各インクタンク5に貯留されたインクが供給されるように、インク供給管(図示省略)を介して各インクタンク5が連結されている。
ここで、本実施形態に用いられる「UVインク」について説明する。
本実施形態に用いられるUVインクとしては、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第一節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するUVインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
本実施形態に用いられるUVインクとしては、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第一節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するUVインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
具体的に、本実施形態に用いられるUVインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する紫外線硬化性UVインクであり、主成分として、少なくとも重合系化合物と、光開始剤と、色材とを含むものである。ただし、本実施形態で上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するUVインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
上記紫外線硬化性UVインクは、重合系化合物として、ラジカル重合系化合物を含むラジカル重合系UVインクとカチオン重合系化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のUVインクが本実施形態に用いられるUVインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系UVインクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型UVインクを本実施形態に用いられるUVインクとして適用してもよい。
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン重合系インクのほうが、硬化感度が高く、機能性・汎用性に優れるため、本実施形態では、特に、カチオン重合系インクを用いている。
なお、本実施形態に用いられるカチオン重合系インクは、具体的に、少なくともオキセタン化合物、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物等のカチオン重合系化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物であり、上記の通り、紫外線の被照射により硬化する性質を具備するものである。また、本実施形態では、UVインクを使用しているが、紫外線以外の光により硬化する光硬化性インクを使用してもよい。
また、キャリッジ8におけるヘッド部82の両側方には、プラテン4上の記録媒体Pに光を照射する光照射装置84が配置されている。この光照射装置84には、紫外線を発光する紫外線光源85が設置されていて、この紫外線光源85からの紫外線を、記録ヘッド7から吐出され記録媒体Pに着弾したUVインクに照射させることで、UVインクを硬化させ記録媒体Pに定着させるようになっている。ここで、紫外線光源85としては、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、冷陰極管、LED等を使用することが好ましい。
また、キャリッジ8における光照射装置84の外側方には、記録媒体Pに対して熱エネルギを照射する加熱装置86が配置されている。この加熱装置86には、熱エネルギの発生源となるヒータ87が設置されていて、このヒータ87は、一度の走査によって記録ヘッド7から吐出されるインクの着弾領域よりも搬送方向Bに対して広い範囲を加熱できるようになっている。ここで、ヒータ87としては、熱容量が100W〜10000Wの範囲に収まるヒータを使用することが好ましく、さらには例えば、石英ヒータ、ハロゲンヒータ、セラミックヒータ等を使用することが好ましい。
また、キャリッジ8におけるヘッド部82及び光照射装置84の間と、光照射装置84及び加熱装置86の間とには、加熱装置86の熱エネルギがヘッド部82に到達することを防止する断熱材88が配置されている。
図3は、インクジェットプリンタ1の主制御構成を表すブロック図である。インクジェットプリンタ1には、図3に示すように、各駆動部を制御する制御装置10が設けられている。制御装置10には、記録媒体Pを搬送方向Bに沿って搬送させるための搬送装置11と、メンテナンス機構の駆動源であるメンテナンス用駆動源61と、湿度を検出する湿度センサ12と、キャリッジ8の駆動源であるキャリッジ用駆動源13と、画像記録時における各種指示が入力される入力部14と、記録ヘッド7と、紫外線光源85と、ヒータ87と、記憶部15とが電気的に接続されている。なお、制御装置10には、これら以外にもインクジェットプリンタ1の各駆動部などが接続されている。そして、制御装置10は、記憶部15中に書き込まれている制御プログラムや制御データに従い各種機器を制御するようになっている。
入力部14に入力される各種指示には、例えば、記録媒体情報や画像記録モード、画像記録開始指示等が挙げられる。記録媒体情報とは、記録媒体Pの種類や厚み等のことである。つまり、入力部14は、本発明にかかる記録媒体Pの種類を検出する記録媒体検出装置と、記録媒体Pの厚みを検出する媒体厚検出装置とを併用している。
また、画像記録モードとは、高速モードや高精細モードなどの画像を記録する際の各種モードのことであり、この画像記録モードによってキャリッジ8の走査速度が決定される。
また、画像記録モードとは、高速モードや高精細モードなどの画像を記録する際の各種モードのことであり、この画像記録モードによってキャリッジ8の走査速度が決定される。
記憶部15に記憶されている制御データには、例えば、画像形成時の環境に対応させてヒータ87の発熱量を制御するための発熱量データが含まれている。
一般的にカチオン重合系インクは、その環境に応じて硬化感度が変化してしまうため、その硬化感度を変化させる各要因とヒータ87の発熱量との関係を基に、発熱量データが作成されている。具体的には、発熱量データとしては、湿度を基にした湿度データ、キャリッジ8の走査速度を基にした速度データ、記録媒体Pの厚みを基にした記録媒体厚みデータ、記録媒体Pの種類を基にした記録媒体種類データ等が挙げられる。これらの発熱量データは各種実験やシミュレーションを行うことで作成されている。
一般的にカチオン重合系インクは、その環境に応じて硬化感度が変化してしまうため、その硬化感度を変化させる各要因とヒータ87の発熱量との関係を基に、発熱量データが作成されている。具体的には、発熱量データとしては、湿度を基にした湿度データ、キャリッジ8の走査速度を基にした速度データ、記録媒体Pの厚みを基にした記録媒体厚みデータ、記録媒体Pの種類を基にした記録媒体種類データ等が挙げられる。これらの発熱量データは各種実験やシミュレーションを行うことで作成されている。
以下、各種発熱量データの作成例について説明する。
湿度データは、環境湿度の変化によって硬化感度が変化し、特に高湿の場合には硬化感度が著しく低下するという光硬化性のインクの特性に基づいて作成されている。詳細に説明すると、例えば、図4は、実験やシミュレーションなどを行って得られた湿度−発熱量線図であり、湿度が変化してもインクの硬化感度を安定化させるために最適な発熱量を表している。この図4の関係を基にして湿度データが作成されている。
湿度データは、環境湿度の変化によって硬化感度が変化し、特に高湿の場合には硬化感度が著しく低下するという光硬化性のインクの特性に基づいて作成されている。詳細に説明すると、例えば、図4は、実験やシミュレーションなどを行って得られた湿度−発熱量線図であり、湿度が変化してもインクの硬化感度を安定化させるために最適な発熱量を表している。この図4の関係を基にして湿度データが作成されている。
速度データは、キャリッジ8の走査速度が変化すれば、ヒータ87からの熱エネルギの照射時間が変化し、インクの硬化感度の変化を誘発してしまうことに基づいて作成されている。詳細に説明すると、例えば、図5は、実験やシミュレーションなどを行って得られた速度−発熱量線図であり、キャリッジ8の走査速度が変化してもインクの硬化感度を安定化させるために最適な発熱量を表している。この図5の関係を基にして湿度データが作成されている。
記録媒体厚みデータは、例えばヒータ87からの熱エネルギを記録媒体Pに一定時間照射すると、記録媒体Pが厚い場合は暖まりにくく、薄い場合は暖まりやすいために、記録媒体Pの厚さが異なればインクに与えられる熱量も変化してしまい、結果としてインクの硬化感度を変化させてしまうということに基づいて作成されている。詳細に説明すると、例えば、図6は実験やシミュレーションなどを行って得られた厚み−発熱量線図であり、記録媒体Pの厚みが変化してもインクの硬化感度を安定化させるために最適な発熱量を表している。この図6の関係を基にして記録媒体厚みデータが作成されている。
記録媒体種類データにおいては、記録媒体Pの種類の変化によって硬化感度が変化するという光硬化性のインクの特性に基づいて作成されている。記録媒体Pの種類が異なってもインクの硬化感度を安定化させるために、実験やシミュレーションを行って各種類間の誤差を補正できる補正値を得ている。例えばポリエチレンを使用した場合の発熱量を基準にすると、紙の場合の発熱量は5倍、塩化ビニルの場合の発熱量は2倍、金属の場合の発熱量は0.5倍が補正値となる。
次に、インクジェットプリンタ1による画像形成時における動作について説明する。
画像記録開始時になると、作業者は記録媒体Pの種類及び厚み、画像記録モードを入力部14に入力し、その後画像形成開始指示を入力する。
制御装置10は、入力部14に入力された記録媒体情報、湿度センサ12の検出結果、そして画像記録モードに応じたキャリッジ8の走査速度などから、各種発熱量データを基にして、画像記録時における環境に最適なヒータ87の発熱量を抽出する。
なお、本実施形態であるとキャリッジ8の走査速度は画像記録モードによって決定される構成であるが、これ以外にも、画像データを基に走査速度を算出する構成や、走査速度センサを設けて、その検出結果を基に走査速度を得る構成であってもよい。
制御装置10は、入力部14に入力された記録媒体情報、湿度センサ12の検出結果、そして画像記録モードに応じたキャリッジ8の走査速度などから、各種発熱量データを基にして、画像記録時における環境に最適なヒータ87の発熱量を抽出する。
なお、本実施形態であるとキャリッジ8の走査速度は画像記録モードによって決定される構成であるが、これ以外にも、画像データを基に走査速度を算出する構成や、走査速度センサを設けて、その検出結果を基に走査速度を得る構成であってもよい。
そして、制御装置10は、搬送装置11を制御して、記録媒体Pを搬送方向Bに間欠に搬送させる。搬送中に記録媒体Pが停止されると、制御装置10は、抽出した発熱量でヒータ87を稼働させるとともに、紫外線光源85を照射させながら、キャリッジ用駆動源13を制御して、キャリッジ8を主走査方向Aに走査させる。この走査に対応して、制御装置10は画像データに基づいて記録ヘッド7を制御し、記録媒体P上にインクを吐出して画像を記録する。この走査時においては、インクが記録媒体Pに着弾する以前に、加熱装置86が記録媒体Pに対して熱エネルギを照射しているために、着弾後のインクの硬化感度は安定化されている。その安定化された状態のままで、光照射装置84から光が照射されて、インクは硬化し記録媒体P上に定着する。この記録媒体Pの搬送及びキャリッジ8の走査を繰り返すことで、記録媒体P上に画像が記録される。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタ1によれば、記録媒体Pに対して熱エネルギを照射する加熱装置86が、キャリッジ8に搭載されているので、記録媒体Pに熱エネルギを直接照射でき、プラテン4を加熱する場合よりも加熱装置86を小型化及び低熱容量化することができる。そして、このように加熱装置86がキャリッジ8に搭載されていれば、キャリッジ8の走査に同期して記録媒体Pに熱エネルギを照射することができ、記録ヘッド7から吐出されて記録媒体P上に着弾したインクに対して、光照射装置84からの光と、熱エネルギとを付与することが可能となる。したがって、着弾後のインクの滲みを抑えて画質を向上させることができる。
また、湿度センサの検出結果、記録媒体情報及びキャリッジ速度に基づいて、ヒータ87の発熱量を制御しているので、画像記録時における環境に対して最適な熱エネルギを照射することが可能となる。
また、湿度センサの検出結果、記録媒体情報及びキャリッジ速度に基づいて、ヒータ87の発熱量を制御しているので、画像記録時における環境に対して最適な熱エネルギを照射することが可能となる。
また、記録ヘッド7と加熱装置86の間に光照射装置84が配置されているので、加熱装置86からの熱エネルギが、光照射装置84によって遮断されることになり、記録ヘッド7にまで到達することを抑制できる。このため、記録ヘッド7に対する熱影響を低減させて、正常な稼働を維持することができる。
さらに、断熱材88が記録ヘッド7、加熱装置86及び光照射装置84の各間の少なくとも1つに設置されているので、加熱装置86の熱エネルギが記録ヘッド7にまで到達することをより確実に防止できる。
さらに、断熱材88が記録ヘッド7、加熱装置86及び光照射装置84の各間の少なくとも1つに設置されているので、加熱装置86の熱エネルギが記録ヘッド7にまで到達することをより確実に防止できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、本実施形態では、作業者が直接入力部14に記録媒体Pの種類及び厚みを入力するようになっているが、例えば、記録媒体Pの種類を検出する周知の種類検出センサや、厚みを検出する周知の厚みセンサなどを設けて、これらの検出結果に基づいて制御装置10がヒータ87の発熱量を制御するようにしてもよい。こうした場合、種類検出センサは本発明における記録媒体検出装置であり、厚みセンサは本発明における媒体厚検出装置である。
また、本実施形態では、発熱量データとして湿度データ、速度データ、記録媒体厚みデータ、記録媒体種類データを例示したが、これ以外にも気温を基にした気温データを使用してもよく、さらには、発熱量データを使用しなくとも、検出された各データを基に制御装置10が最適な発熱量を演算により求める構成であっても構わない。
例えば、本実施形態では、作業者が直接入力部14に記録媒体Pの種類及び厚みを入力するようになっているが、例えば、記録媒体Pの種類を検出する周知の種類検出センサや、厚みを検出する周知の厚みセンサなどを設けて、これらの検出結果に基づいて制御装置10がヒータ87の発熱量を制御するようにしてもよい。こうした場合、種類検出センサは本発明における記録媒体検出装置であり、厚みセンサは本発明における媒体厚検出装置である。
また、本実施形態では、発熱量データとして湿度データ、速度データ、記録媒体厚みデータ、記録媒体種類データを例示したが、これ以外にも気温を基にした気温データを使用してもよく、さらには、発熱量データを使用しなくとも、検出された各データを基に制御装置10が最適な発熱量を演算により求める構成であっても構わない。
1 インクジェットプリンタ
7 記録ヘッド
8 キャリッジ
10 制御装置
84 光照射装置
86 加熱装置
88 断熱材
7 記録ヘッド
8 キャリッジ
10 制御装置
84 光照射装置
86 加熱装置
88 断熱材
Claims (8)
- 光硬化性のインクを記録媒体に向けて吐出する記録ヘッドと、
記録媒体に光を照射し、前記インクを硬化させる光照射装置と、
前記記録ヘッド及び前記光照射装置を搭載し、記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に走査するキャリッジと、
前記キャリッジに搭載されて、記録媒体に対して熱エネルギを照射する加熱装置と、
前記加熱装置を制御する制御装置とを備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、
湿度を検出する湿度センサを備え、
前記制御装置は、前記湿度センサの検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1又は2記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記制御装置は、前記キャリッジの走査速度に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
記録媒体の種類を検出する記録媒体検出装置を備え、
前記制御装置は、前記記録媒体検出装置の検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
記録媒体の厚みを検出する媒体厚検出装置を備え、
前記制御装置は、前記媒体厚検出装置の検出結果に基づいて、前記加熱装置の発熱量を制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記キャリッジには、前記記録ヘッドと前記加熱装置の間に前記光照射装置が配置されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記キャリッジには、前記記録ヘッド、前記加熱装置及び前記光照射装置の各間の少なくとも1つに断熱材が設置されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インクはカチオン重合系インクであることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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