JP2005087530A - レーザプローブ - Google Patents
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Abstract
【課題】 レーザプローブの側面から効率良く光を放射させつつ、断面が細径を有し、且つ低コストで製造することができるレーザプローブを提供する。
【解決手段】 本発明のレーザプローブ1は、第1角度θ1を有する第1テーパー面3と、第1テーパー面3に連接して設けられ第1角度θ1より小さい第2角度θ2を有する第2テーパー面9が先端側から順に形成される先端部を有し、第1テーパー面3には導光してきたレーザ光を反射するための反射被膜層5が設けている。これにより導光してきたレーザ光の一部は第2テーパー面から出射し、他の一部は、第1テーパー面で反射してから第2テーパー面から出射するので、側面から効率良くレーザ光を放射させることができる。また光ファイバ自体に機能を付与することができるので、断面径を細径化し、更にプローブを覆うチップを調達する必要がないので低コストで製造することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明のレーザプローブ1は、第1角度θ1を有する第1テーパー面3と、第1テーパー面3に連接して設けられ第1角度θ1より小さい第2角度θ2を有する第2テーパー面9が先端側から順に形成される先端部を有し、第1テーパー面3には導光してきたレーザ光を反射するための反射被膜層5が設けている。これにより導光してきたレーザ光の一部は第2テーパー面から出射し、他の一部は、第1テーパー面で反射してから第2テーパー面から出射するので、側面から効率良くレーザ光を放射させることができる。また光ファイバ自体に機能を付与することができるので、断面径を細径化し、更にプローブを覆うチップを調達する必要がないので低コストで製造することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、レーザプローブに関し、特にレーザ医療装置においてレーザ光の出射端を構成するレーザプローブに関する。
図6は、一般的なレーザ医療装置100の構成を示す図である。このレーザ医療装置100は、レーザ発生源(図示せず)を内蔵したレーザ発生装置110と、レーザ発生源で発生したレーザ光を導く導光路112(例えば光ファイバケーブル)と、この導光路112により導かれたレーザ光を目的の部位に向けて照射するためのハンドピース114を備えている。このハンドピース114の先端部には、石英又はサファイアなどの材料からなる棒状のレーザプローブ116が備えられている。
このような構成を有するレーザ医療装置100において、レーザ発生装置110からレーザ光が出射されると、レーザ光は導光路112内を導光し、導光路112の出射端から出射され、レーザプローブ116の基端部からレーザプローブ116に入射されてレーザプローブの内部を透過し、その先端から出射される。
レーザ医療装置100に使用されるレーザプローブ116としては種々の形状のものが提供されているが、その一つとして、図7に示すような先端が円錐状に加工されたレーザプローブ120がある。
このレーザプローブ120は、基端部122から入射されたレーザ光をプローブ内の周面で反射させながら伝搬し、その殆どを先端の限られた領域124から出射させるものである。このようなレーザプローブ120は、主に歯科医療の分野の根幹治療に使用される。
一方、早期ガンの光線力学的治療(Photodynamic Therapy:PDT)は、内視鏡で体腔内を観察しながら内視鏡のカン子口から挿入した光ファイバレーザ導光拡散プローブで患部に必要エネルギー量のレーザを照射することで行われる。アレルギー性鼻炎、花粉症、肥厚性鼻炎、ポリープ、鼻腔腫瘍など鼻粘膜に病的慢性炎症などがある場合にも必要エネルギー量のレーザを照射することで治療が行われる。
このようにレーザプローブには、被治療部位、例えば鼻腔、咽頭部、子宮頸などの管状器官、胃、肝臓などの袋状器官など体腔の形状に応じたレーザ光照射を行うためのチップを先端に設けることが必要である。
従来提案された方法としては、特許文献1や特許文献2に提案されているように、光の均一拡散を目的として石英の微粉末を含む紫外線硬化樹脂でチップを先端部に形成したものや、特許文献3で提案されているような、中空透明チップ内に微粒子を懸濁した透明液体を入れる方法や、或いは特許文献4の本文及び図面に記載されているような、中空透明チップの内部面に光拡散粒子を混合したエポキシ樹脂を塗装する方法が示唆されている。
このような各種レーザプローブの中で、プローブ先端からのレーザ光を遮断し、円周方向の全方位にレーザ光を照射するプローブが特許文献5に示されている。このプローブは、先端チップの一部分に反射ミラーを施した側方向出射型のレーザプローブである。図8は、この側方向出射型のレーザプローブ130の構成を示す縦断面図である。
このレーザプローブ130は、被覆133及びプラスチッククラッド132を除去したコア131の先端部137にサンドブラスト加工を施して粗面化し、側方向からの出射光を均一化したものである。ここで先端部137の周囲に設けられる光拡散先端チップ134の内面部138には光拡散用のラセンが切り込まれてなる中空部136が形成されており、光拡散先端チップ134の入口には光ファイバAを固定するためのねじ部135が切込まれている。また中空部136には、先端部137の端面からの出射光を反射させる光反射ミラー139が設けられている。
米国特許第4693556号明細書
米国特許第4660925号明細書
米国特許第4676231号明細書
米国特許第4649151号明細書
特開平9−47518号公報
ところで、特許文献5で提案されている側方向出射型のプローブは、光ファイバの先端に高出力レーザ光に耐え得るように光拡散先端チップ134を設ける必要がある。光拡散先端チップ134は、先端部137を覆いつつ内部に中空部136を有しているため、その外径が光ファイバ径よりも大きくならざるを得ない。鼻腔、咽頭部、子宮頸などの管状器官に利用するプローブは、狭い器官内に挿入させることから、患者にできるだけ不快感を与えないように細径加工されていることが望ましい。
また、鼻腔、咽頭部、子宮頸などに使用するプローブは、人体の粘膜に直接触れることから使い捨てされている。このため出来る限り低コストで供給されることが望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、光ファイバの側面から効率良く光を放射させつつ、断面径が細径で、更に低コストで製造することができるレーザプローブを提供することにある。
上記目的を解決するために、請求項1記載の本発明は、光ファイバ中を導光してきたレーザ光を所定対象物に対して照射するためにこの光ファイバの先端部が加工されたレーザプローブであって、先端部は、第1角度を有する第1テーパー面と、この第1テーパー面に連接して設けられ、第1角度より小さい第2角度を有する第2テーパー面とが先端側から順に形成され、第1テーパー面には反射被膜層が形成されていることを要旨とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のレーザプローブにおいて、反射被膜層上にこの反射被膜層を覆うように、生体に対して無害で、且つ塩水に対して耐食性を示す耐食被膜層が設けられることを要旨とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は2記載のレーザプローブにおいて、反射被膜層は、0.1μmから10μmの範囲内の波長を反射する反射特性を有する金属膜、又は0.1μmから10μmの範囲内の波長を反射する反射特性を有する誘電体膜であることを要旨とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1記載のレーザプローブにおいて、第2テーパー面は、光散乱を起こすように粗面研磨されていることを要旨とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1又は4記載のレーザプローブにおいて、第2テーパー面は、白色酸化物微粒子を分散させてなる光ファイバのコアより高い屈折率を有する樹脂で覆われていることを要旨とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1記載のレーザプローブにおいて、第1角度は、角度90°から角度180°の範囲内のいずれかの角度であることを要旨とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1記載のレーザプローブにおいて、第2角度は、角度0°から角度90°の範囲内のいずれかの角度であることを要旨とする。
本発明のレーザプローブ1は、光ファイバの先端部の形状を2段テーパー構成とし、先端側の第1テーパー面3の第1角度θ1を第2角度θ2より大きくし、且つ第1テーパー面3に反射被膜層5を形成することで、光ファイバ内を導光してきたレーザ光を第1テーパー面3で反射させ、第2テーパー面を全反射する臨界角を超える角度に変換させる。これにより反射したレーザ光を第2テーパー面の臨界面を透過させて外部に出射させることができる。その結果、レーザ光を効率良くレーザプローブの側面から円周方向に放射させることができる。
また、光ファイバの先端に直接プローブ機能を付与することにより、従来は先端部に設けられていたチップによりレーザパワーが吸収されてしまっていたが、この吸収損失がなくなるためレーザパワーの効率を向上させることができる。
また更に、光ファイバ自体に機能を付与することにより、特許文献5で提案されているようなチップをファイバプローブの先端に装着する必要がなくなるため、レーザプローブの断面径を細径化することができる。
また、レーザプローブの太さや構造に応じてチップを調達することや、チップ内の一部分に反射ミラーを設ける必要がないのため、低コストでレーザプローブを製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るレーザプローブ1の縦断面図である。
図1に示すように、本発明のレーザプローブ1は、光ファイバ中を導光してきたレーザ光を所定対象物に照射するために光ファイバの先端部が加工されたレーザプローブであって、この光ファイバの先端部は、第1角度θ1を有する第1テーパー面3と、この第1テーパー面3に連接して設けられ、第1角度θ1より小さい第2角度θ2を有する第2テーパー面9とで構成され、第1テーパー面3の表面には、導光してきたレーザ光を反射するための反射被膜層5が形成されている。
加工に使用する光ファイバは、一般的な通信用光ファイバとは異なり、コア/クラッド比、コア径、開口角共に大きい光ファイバである。例えば、コア径が400μm、クラッド径が430μmのプラスチッククラッド石英光ファイバ、又はコア及びクラッドが共に石英からなる全石英光ファイバなどである。
光ファイバの先端に設けられる第1テーパー面3は、光ファイバの端部を第1角度θ1を形成するように円錐研磨することにより得られる研磨面である。この第1角度θ1は、光ファイバの端部を円錐研磨してなる先鋭化された先端部の断面内角を示している。具体的に第1角度θ1は、角度90°から角度180°の範囲のいずれかの角度で形成されており、望ましくは角度110°を有している。ここで第1角度θ1の角度範囲を90°から180°の範囲内としたのは、断面内角が90°以下であると第1テーパー面3で反射したレーザ光がコア内に逆伝搬されるためである。
一方、第2テーパー面9は、第1テーパー面3に連接して設けられるテーパ面であって、第1テーパ面3が形成された先端部に更に第2角度θ2を形成するように円錐研磨することにより得られる研磨面である。ここで第2テーパー面9は、第1テーパー面3の一部を残しつつ、先端部に第2角度θ2を形成するように円錐研磨を行い形成されるものである。また、この第2テーパー面9には、レーザ光を乱反射させるために粗面研磨が施されている。
第2角度θ2は、光ファイバの端部を円錐研磨してなる先鋭化された先端部の断面内角であって、図1において点線で示した内角部分が第2角度θ2である。この第2角度θ2は、角度0°から角度90°の範囲のいずれかの角度で形成されており、望ましくは角度40°を有している。
第1テーパー面3上に形成される反射被膜層5は、0.1μm〜10μmの範囲内のレーザ波長を反射させる反射特性を有する金属膜、又は0.1μm〜10μmの範囲内のレーザ波長を反射させる反射特性を有する誘電体膜である。
ここで図3を参照して、特定波長を反射させる特性を有する金属について説明する。図3は、各種金属の各波長に対する反射率特性を示すグラフである。同グラフにおいて横軸は波長[μm]であり、縦軸は反射率Rを示している。また、グラフ内の点線(1)は金(Au)の反射率特性、実線(2)は銀(Ag)の反射率特性、一点鎖点(3)はアルミニウム(Al)の反射率特性、実線細線(4)は銅(Cu)の反射率特性をそれぞれ示している。
同グラフによれば、0.1〜0.4μmの波長に対してはアルミニウム(Al)が90%以上の反射率を示し、0.4〜0.7μmの波長に対しては銀(Ag)が97%以上の反射率を示している。また0.7μm以上の波長に対しては銀(Ag)に加え、金(Au)、銅(Cu)が97%以上の反射率を示す。
本発明のレーザプローブ1は、利用分野が鼻腔、咽頭部、子宮頸などの管状器官、又は胃、肝臓などの袋状器官であるため、治療部位により使用するレーザ光が異なる。そこで、使用するレーザ光の波長に応じて最も高い反射率を示す金属を選択して第1テーパー面の表面に積層形成する。
従って、反射被膜層5は使用するレーザ光の波長に応じて高い反射率を示す金属が選択的に蒸着されてなるものである。しかし、蒸着される金属は必ずしも高反射率を有するものに限らず、例えばレーザ光の出力パワーに対して高い耐久性を有する金属を蒸着させたい場合は、その特性を有するものを優先的に使用するようにしてもよい。例えばグラフ中の4種類の金属のうち、石英ガラスとの密着性が最も高いアルミニウム(Al)が高耐久性を示す金属に該当するため、必要に応じて、このような金属を蒸着させてもよい。
また、反射被膜層5は上記金属のみに拘わらず、0.1μm〜10μmの範囲内の波長を反射する誘電体であってもよい。具体的な誘電体の例としてはSiO2、TiO2、HfO2、Ta2O5、Al2O3、Cr2O3、MgF2、MgO、ZrO2などが挙げられる。尚、この反射被膜層5は、上記反射特性を得るために少なくとも2000Å以上の膜厚が必要である。
一方、この反射被膜層5の表面上に形成されている耐食被膜層7は、生体に対して無害で、且つ体内の分泌物に対して腐食性を示す金属である。本発明のレーザプローブ1は、前述したように管状器官、又は袋状器官に挿入し、これら器官に直接触れるように使用することから、反射被膜層5が分泌液等で溶け出し、人体に悪影響を及ぼさないように耐食性を示す金属で保護する必要がある。耐食性を示す金属としは、具体的に金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)が挙げられる。この耐食被膜層7は、反射被膜層5を保護するために少なくとも1000Å以上の膜厚が必要である。
次に、図2を参照して本発明の実施の形態に係るレーザプローブ1の作用を説明する。
レーザ発生源(図示せず)で発生したレーザ光は、導光路(図示せず)により導かれレーザプローブ1の先端に到達する。レーザ光に含まれる一部の高次モードレーザ光、及び第2テーパー面9に接したレーザ光Laは、第2テーパー面9で乱反射し、外部へ放射される。
一方、レーザ光に含まれる一部の低次モードレーザ光、及び第2テーパー面9で放射されなかったレーザ光は、第1テーパー面3に到達し、第1テーパー面3で反射戻り光Lbとなり、第1テーパー面3の第1角度θ1により反射角度が変換され、第2テーパー面9に到達すると第2テーパー面にて乱反射し、外部へ放射される。
このように上記構成を有するレーザプローブ1は、第2テーパー面9の根元の一部分と、反射被膜層5が形成された第1テーパー面3除きコア11が露出しており、更に露出したコア11(第2テーパー面)が粗面研磨されていることから、光ファイバ内を導光してきたレーザ光を第2テーパー面から出射させるとともに、粗面で乱反射させることでレーザプローブの側面から円周方向に均一に光を出射させることができる。
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態に係るレーザプローブ1の製造方法を説明する。
先ず、図4(a)に示すように、コア/クラッド比、コア径、開口角共に大きい光ファイバを用意する。
次いで、図4(b)に示すように、円錐研磨機を用いて光ファイバの端面を円錐研磨し、先鋭化された先端の断面角度が第1角度θ1となるように研磨加工する。ここで研磨された面が第1テーパー面3となる。
続いて、図4(c)に示すように、スパッタリング装置を用いて図3のグラフで示した金属のうち、使用レーザに合わせて選択された金属を真空蒸着させ、反射被膜層5を積層形成する。ここで積層させる膜厚は、2000Åである。
そして、図4(d)に示すように、前工程で積層された反射被膜層5上に、更に耐食被膜層7を積層形成する。ここで蒸着させる金属は、レーザプローブを適用する器官の分泌物に対して高い腐食性を示すものとする。尚、ここで積層させる膜厚は1000Åである。
最後に、図4(e)に示すように、図4(b)で用いた円錐研磨機で、更に光ファイバの端面を円錐研磨し、第2角度θ2の断面角度が90°より小さく、且つ研磨後の第1テーパー面3で構成される円錐の底面の直径が2Raとなるように研磨加工する。尚、研磨された面が第2テーパー面9となる。
以上のことから、本発明は円錐研磨により光ファイバの先端を先鋭化させることから、レーザプローブを製造するための1条件である、コア11を露出させるという加工が非常に容易に行える。
従来方法では、プラスチッククラッド石英コア光ファイバの場合は、クラッド13のみを除去することだけであれば容易であったが、石英コア/石英クラッドの全石英光ファイバの場合は、クラッド13のみを除去するために液相エッチングや気相エッチング等の技術に頼らなければならず加工が非常に煩雑であった。しかしながら、本発明の製造方法によれば、いずれの光ファイバ(プラスチッククラッド石英コア光ファイバ,全石英光ファイバ)にも共通して利用できるため、より簡易に製造することができる。
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態に係るレーザプローブの他の製造方法を説明する。
先ず、図5(a)に示すように、コア/クラッド比、コア径、開口角共に大きい光ファイバ光ファイバを用意する。
次いで、図5(b)に示すように、円錐研磨機を用いて光ファイバの端面を円錐研磨し、先鋭化された先端の断面角度が第1角度θ1となるように研磨加工する。ここで研磨された面が第1テーパー面3となる。
続いて、図5(c)に示すように、図5(b)で用いた円錐研磨機で、更に光ファイバの端面を円錐研磨し、第2角度θ2の断面角度が90°より小さく、且つ研磨後の第1テーパー面3で構成される円錐の底面の直径が2Rbとなるように研磨加工する。ここで研磨された面が第2テーパー面9となる。
そして、図5(d)に示すように、スパッタリング装置を用いて、図3のグラフで示した金属のうち使用レーザに合わせて選択された金属を真空蒸着させ、反射被膜層5を積層形成する。続いて反射被膜層5上に、更に耐食被膜層7を積層形成する。ここで反射被膜層5の膜厚は2000Åとし、耐食被膜層7の膜厚は1000Åとする。
最後に、図5(e)に示すように、図5(b)で用いた円錐研磨機で、更に第2テーパー面9を円錐研磨し、第1テーパー面3で構成される円錐の底面の直径が2Raとなるまで、第2テーパー面9上に積層された反射被膜層5及び耐食被膜層7を除去し、レーザプローブ1を完成する。
以上の製造工程により、第2テーパー面9の根元の一部分と第1テーパー面3の表面を除きコア11を露出させることができる。これにより光ファイバ内を導光してきたレーザ光を粗面研磨された第2テーパー面9で乱反射させて外部に出射させることができる。
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態に係るレーザプローブの実施例1を説明する。
先ず、図4(a)に示すように、石英コア径11が400μm、プラスチッククラッド径13が430μmのプラスチッククラッド石英コア光ファイバを用意し、図4(b)に示すように、その端面を先端テーパー角度が110°となるように円錐研磨機で先鋭化する。
次いで、図4(c),(d)に示すように、スパッタリング装置を用いて前工程の研磨面に銀を2000Åの膜厚となるように真空蒸着し反射被膜層5を形成する。そして更に、反射被膜層5上に金を1000Åの膜厚となるように真空蒸着する。
そして、図4(e)に示すように、第1テーパー面3で構成される円錐の底面直径2Raが150μmとなるまでテーパー角度40°の第2テーパー面9を円錐研磨する。この際、円錐研磨には#2000の研磨紙を用いる。
上記製造工程で作製されたレーザプローブを検査するため、光ファイバの他方の端部からレーザ光を入射させた。その結果、レーザ光は直接第2テーパー面9で外部に反射された光Laと、第1テーパー面3で反射した戻り光Lbが第2テーパー面9で外部に反射されていることを確認した。また測定の結果、入射されたレーザ光パワーの90%以上が第2テーパー面9から外部に放出された。更に光軸上の前方への放射光は中心が暗視野のドーナツ状を呈していた。
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態に係るレーザプローブ及びその製造方法の実施例2を説明する。
先ず、図5(a)に示すように、石英コア径11が400μm、プラスチッククラッド径13が430μmのプラスチッククラッド石英コア光ファイバを用意し、図5(b)に示すように、その端面を先端テーパー角度が110°となるように円錐研磨機で研磨する。
次いで、図5(c)に示すように、図5(b)で用いた円錐研磨機で、更に光ファイバの端面を円錐研磨し、テーパー角度40°とし、且つ研磨後の第1テーパー面3で構成される円錐の底面の直径2Rbが160μmとなるまで円錐研磨し、第2テーパー面9を形成する。この際、円錐研磨には#2000の研磨紙を用いる。
続いて、図5(d)に示すように、スパッタリング装置を用いて第1及び第2テーパー面3及び9に、銀を膜厚2000Å、金を膜厚1000Åを順に真空蒸着させる。
そして、図5(e)に示すように、第2テーパー面9に蒸着されている金属を取除くため、再び円錐研磨機で第2テーパー面9を円錐研磨し、第1テーパー面3で構成される円錐の底面の直径2Raが150μmとなるまで研磨加工する。
上記製造工程で作製されたレーザプローブを検査するため、光ファイバの他方の端部からレーザ光を入射させた。その結果、上記実施例1と同様に、レーザ光は直接第2テーパー面9で外部に反射された光Laと、第1テーパー面3で反射した戻り光Lbが第2テーパー面9で外部に反射されていることを確認した。また測定の結果、入射されたレーザ光パワーの90%以上が第2テーパー面から外部に放出された。更に光軸上の前方への放射光は中心が暗視野のドーナツ状を呈していた。尚、実施例2は、予め第1及び第2テーパー面3及び9を形成しているので、所望の第1テーパー面3の底面直径2Raを得るのが非常に容易であるという効果が得られる。
次に、本発明の実施の形態に係るレーザプローブ及びその製造方法の実施例3を説明する。
実施例3は、実施例2において円錐研磨工程(図5(b),(c))において#2000の研磨紙を用いたのに代えて、#8000の研磨紙を用いて平滑研磨させた点で異なる。その他、製造工程は実施例2と同様の工程でレーザプローブを作製した。その結果、完成後(図5(e))のレーザプローブのレーザパワーの散乱強度は略40%程度であった。
そこで、このレーザプローブの第2テーパー面9に、3μmの酸化硅素(SiO2)粉末を分散させたエポキシ系樹脂を塗布し硬化させた(厚さ約10μm)。ここで作製されたレーザプローブを検査するため、光ファイバの他方の端部からレーザ光を入射させた。その結果、上記実施例1、2と同様に、レーザ光は直接第2テーパー面9で外部に反射された光Laと、第1テーパー面3で反射した戻り光Lbが第2テーパー面9で外部に反射されていることを確認した。また測定の結果、入射されたレーザ光パワーの90%以上が第2テーパー面から外部に放出された。更に光軸上の前方への放射光は中心が暗視野のドーナツ状を呈していた。
1…レーザプローブ
3…第1テーパー面
5…反射被膜層
7…耐食被膜層
9…第2テーパー面
11…コア
13…クラッド
100…レーザ医療装置
110…レーザ発生装置
112…導光路
114…ハンドピース
116…レーザプローブ
120…レーザプローブ
122…基端部
124…領域
130…レーザプローブ
131…コア
132…プラスチッククラッド
133…被覆
134…光拡散先端チップ
135…ねじ部
136…中空部
137…先端部
138…内面部
139…光反射ミラー
3…第1テーパー面
5…反射被膜層
7…耐食被膜層
9…第2テーパー面
11…コア
13…クラッド
100…レーザ医療装置
110…レーザ発生装置
112…導光路
114…ハンドピース
116…レーザプローブ
120…レーザプローブ
122…基端部
124…領域
130…レーザプローブ
131…コア
132…プラスチッククラッド
133…被覆
134…光拡散先端チップ
135…ねじ部
136…中空部
137…先端部
138…内面部
139…光反射ミラー
Claims (7)
- 光ファイバ中を導光してきたレーザ光を所定対象物に対して照射するために該光ファイバの先端部が加工されたレーザプローブであって、
前記先端部は、第1角度を有する第1テーパー面と、該第1テーパー面に連接して設けられ、前記第1角度より小さい第2角度を有する第2テーパー面とが先端側から順に形成され、前記第1テーパー面には反射被膜層が形成されていることを特徴とするレーザプローブ。 - 前記反射被膜層を覆うように、生体に対して無害で、且つ塩水に対して耐食性を示す耐食被膜層が形成されることを特徴とする請求項1記載のレーザプローブ。
- 前記反射被膜層は、
0.1μmから10μmの範囲内の波長を反射する反射特性を有する金属膜、又は0.1μmから10μmの範囲内の波長を反射する反射特性を有する誘電体膜であることを特徴とする請求項1又は2記載のレーザプローブ。 - 前記第2テーパー面は、
光散乱を起こすように粗面研磨されていることを特徴とする請求項1記載のレーザプローブ。 - 前記第2テーパー面は、
白色酸化物微粒子を分散させてなる前記光ファイバのコアより高い屈折率を有する樹脂で覆われていることを特徴とする請求項1又は4記載のレーザプローブ。 - 前記第1角度は、
角度90°から角度180°の範囲内のいずれかの角度であることを特徴とする請求項1記載のレーザプローブ。 - 前記第2角度は、
角度0°から角度90°の範囲内のいずれかの角度であることを特徴とする請求項1記載のレーザプローブ。
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