JP2005065388A - 永久磁石回転電機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転子コア32Aの外周面には、永久磁石32Bの軸端側付近であって回転子コア32Aの周方向に向かって2つの周方向凹溝32Cが形成されている。そして、永久磁石32Bを回転子コア32Aに固着するための接着剤は、周方向凹溝32C及び永久磁石32Bの軸端面に塗布されている。
【選択図】図6
Description
本実施形態における動力操舵装置の全体構成を図1に示す。図1に示すように、動力操舵装置は、ステアリングホイール1と、車両用伝達比可変操舵装置(VGRS装置)2と、メインシャフト3と、電動パワーステアリング装置(EPS装置)4とから構成される。ここで、VGRS装置2(図2に示す)は、ステアリングホイール1の操舵角とメインシャフト(転舵輪)3の転舵角との間の回転伝達比を可変にする装置である。EPS装置4(図3に示す)は、アシスト電動機23により操舵力を補助する装置である。
次に、VGRS装置2の伝達比可変用電動機13及びEPS装置4のアシスト電動機23に用いる永久磁石回転電機について詳述する。永久磁石回転電機は、図2又は図3に示すように、固定子31と回転子32とから構成される。固定子(電機子)31は、略円筒形状からなる珪素鋼板が積層された固定子コア(電機子コア)と、固定子コアに巻回された固定子巻線(電機子巻線)とを有する。そして、この固定子31は、VGRS装置2のハウジング又はEPS装置4のハウジングの内周側に固定されている。回転子(界磁)32は、図4に示すように、磁性体からなる回転子コア(界磁コア)32Aと、この回転子コア32Aの外周側面側で周方向に接着剤により固着された複数の永久磁石32Bとを有する。なお、図4に示す回転子32は、EPS装置4に用いられるアシスト電動機23の回転子32であって、上述したように回転子コア32Aをボールねじナット21Cに固着するために回転子コア32Aは中空形状からなる。また、VGRS装置2に用いられる伝達比可変用電動機13の回転子32は、図示しない中実の回転子コア32Aを有している。
次に、回転子32の回転子コア32Aと永久磁石32Bの第1固着形態について図5を参照して説明する。図5は、回転子32の軸方向の部分断面図を示す。図5に示すように、回転子コア32Aは、VGRS装置2に用いられる伝達比可変用電動機13の場合は円柱形状であって、EPS装置4に用いられるアシスト電動機23の場合は円筒形状である。そして、永久磁石32Bの軸端面かつ回転子コア32Aの外周側面の部分に接着剤を塗布することにより、永久磁石32Bと回転子コア32Aとを固着している。なお、接着剤は、永久磁石32Bの軸端面のうちの全面に塗布しても良いし、永久磁石32Bの軸端面のうちの一部分に塗布しても良い。このように、永久磁石32Bの軸端面に接着剤を塗布することにより、永久磁石32Bの着磁の際にモーメントが発生して永久磁石32Bに割れが生じることを防止できる。さらに、磁気抵抗を低減することができるので、出力トルクを増大することができる。さらに、接着剤の塗布量を低減することができる。さらに、溝を形成しないことにより製造コストを低減することができる。
次に、回転子32の回転子コア32Aと永久磁石32Bの第2固着形態について図6を参照して説明する。図6は、回転子32の軸方向の部分断面図を示す。図6に示すように、回転子コア32Aは、接着剤を塗布するための凹溝(周方向凹溝)32Cが形成されている。この周方向凹溝32Cは、回転子コア32Aの外周面側で周方向全周に2つ形成されている。この2つの周方向凹溝32Cは、永久磁石32Bの軸端側付近に形成されている。具体的には、永久磁石32Bの軸端面部分を含む位置、すなわち永久磁石32Bの軸端面の軸方向外側かつ永久磁石32Bの軸端面の軸方向内側に形成されている。換言すると、周方向凹溝32Cの内側間隔が、永久磁石32Bの軸方向幅より小さいことになる。従って、接着剤は、永久磁石32Bの軸端面と永久磁石32Bの回転子コア32A側の面の一部分に塗布されている。
次に、回転子32の回転子コア32Aと永久磁石32Bの第3固着形態について図9を参照して説明する。図9は、回転子32の周方向の部分断面図を示す。図9に示すように、回転子コア32Aの外周側面の曲率半径は、曲率半径R1となるように形成されている。そして、永久磁石32Bの回転子コア32A側の曲率半径は、曲率半径R1より小さな曲率半径R2となるように形成されている。従って、回転子コア32Aには永久磁石32Bの周端側のみが接触しており、永久磁石32Bの周方向中央付近には、回転子コア32Aと永久磁石32Bとの間に間隙32Eが形成されることになる。そして、この間隙32Eに接着剤が塗布される。
2 ・・・ 車両用伝達比可変操舵装置(VGRS装置)
3 ・・・ メインシャフト
4 ・・・ 電動パワーステアリング装置(EPS装置)
11 ・・・ スパイラルケーブル
12 ・・・ ロック機構
13 ・・・ 伝達比可変用電動機(永久磁石回転電機)
14 ・・・ 減速機
21 ・・・ ラックシャフト
21A ・・・ ラックギヤ
21B ・・・ ボールねじ部
21C ・・・ ボールねじナット
22 ・・・ ピニオン
23 ・・・ アシスト電動機(永久磁石回転電機)
31 ・・・ 固定子(電機子)
32 ・・・ 回転子(界磁)
32A ・・・ 回転子コア(界磁コア)
32B ・・・ 永久磁石
32C ・・・ 周方向凹溝
32D ・・・ 周方向中央凹溝
32E ・・・ 間隙
Claims (9)
- 電機子コアと該電機子コアに巻回された電機子巻線とを有する電機子と、
前記電機子に対して相対回転可能な略円柱形状又は略円筒形状の界磁コアと該界磁コアの周側面側に接着剤により複数配設された略円弧断面形状の永久磁石とを有する界磁と、
を備えた永久磁石回転電機において、
前記接着剤は、前記永久磁石の軸端面及び/又は前記永久磁石の周端面に塗布されることを特徴とする永久磁石回転電機。 - 前記界磁コアは、前記永久磁石の軸端側付近であって該界磁コアの周方向に向かって2つの周方向凹溝が形成され、
前記接着剤は、前記永久磁石の軸端面及び前記周方向凹溝に塗布されることを特徴とする請求項1記載の永久磁石回転電機。 - 前記周方向凹溝は、前記電機子コアに対向しない位置に形成されることを特徴とする請求項2記載の永久磁石回転電機。
- 前記周方向凹溝は、2つの該周方向凹溝の内側間隔が前記永久磁石の軸方向幅より狭いことを特徴とする請求項2記載の永久磁石回転電機。
- 前記界磁コアは、さらに、前記永久磁石の軸方向中央付近であって該界磁コアの周方向に向かって少なくとも1つの周方向中央凹溝が形成され、
前記接着剤は、さらに、前記周方向中央凹溝に塗布されることを特徴とする請求項2記載の永久磁石回転電機。 - 前記界磁コアは、前記永久磁石の周短側付近であって該界磁コアの軸方向に向かって複数の軸方向凹溝が形成され、
前記接着剤は、前記永久磁石の周端面及び前記軸方向凹溝に塗布されることを特徴とする請求項1記載の永久磁石回転電機。 - 電機子コアと該電機子コアに巻回された電機子巻線とを有する電機子と、
前記電機子に対して相対回転可能な略円柱形状又は略円筒形状の界磁コアと該界磁コアの周側面側に接着剤により複数配設された略円弧断面形状の永久磁石とを有する界磁と、
を備えた永久磁石回転電機において、
前記永久磁石の前記界磁コア側の面は、前記界磁コアの前記永久磁石側の面の曲率半径と異なる曲率半径であると共に前記永久磁石の周方向中央付近に間隙を形成する曲率半径に形成され、
前記接着剤は前記間隙に塗布されることを特徴とする永久磁石回転電機。 - 前記永久磁石回転電機は、ブラシレスDCモータであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の永久磁石回転電機。
- 前記永久磁石回転電機は、操舵力を補助する電動パワーステアリング装置に用いられるアシスト電動機、又は、ステアリングホイールの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を可変にする車両用伝達比可変操舵装置に用いられる伝達比可変用電動機であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の永久磁石回転電機。
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