JP2005061445A - Automatic transmission - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力軸に連結可能とされた歯車減速装置及び変速用複式プラネタリギヤの各要素に連結されたクラッチ及びブレーキを係脱して入力軸の回転を複数段に変速して出力軸に伝達する自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力軸が連結されたリングギヤ、トランスミッションケースに固定されたサンギヤ及びリングギヤとサンギヤとに噛合するピニオンを支承するキャリアからなる減速用シングルピニオンプラネタリギヤと、第1及び第2サンギヤ、第1サンギヤに直接噛合し第2サンギヤに中間ピニオンを介して噛合するロングピニオン、該ロングピニオン及び中間ピニオンを支承する共通キャリア、並びに前記ロングピニオンと噛合する共通リングギヤを有する変速用複式プラネタリギヤとを設け、該変速用複式プラネタリギヤの共通リングギヤを出力軸に常時連結し、入力軸の回転より回転数が減速された減速用シングルピニオンプラネタリギヤのキャリアの回転を変速用プラネタリギヤの第2及び第1サンギヤに第1及び第3クラッチにより選択的に伝達し、入力軸の回転を変速用複式プラネタリギヤの共通キャリアに第2クラッチにより選択的に伝達し、変速用複式プラネタリギヤの第1サンギヤ及び共通キャリアを第1及び第2ブレーキで選択的に固定して前進6段、後退1段のギヤ比を成立する自動変速機が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−219553号公報(第〔0070〕及び〔0071〕欄、図13)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の自動変速機は、全長が短く横置きエンジンの前輪駆動車に適している。しかし、近年は燃費及び動力伝達性能向上を図るため、或いは運転者の嗜好にマッチしたギヤ比を得るために、適切に離間した前進7段以上のギヤ比を成立することができる自動変速機が求められている。そして、このような状況下で、ニーズに応じてギヤ段数を容易に低コストで変更することが要求されている。
【0005】
本発明は係る要望に応えるためになされたもので、基礎構成を共通にすることによりギヤ段数の異なる自動変速機をニーズに合わせて迅速に低コストで提供できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、入力軸に連結され入力軸の回転より回転数が小さい減速回転を減速回転部材に生成する歯車減速装置を設け、第1及び第2プラネタリギヤのサンギヤ、キャリア、リングギヤからなる各要素を2個ずつ直結して4要素とし、該4要素を速度線図においてギヤ比に対応した間隔で順次並べて並び順にそれぞれ第1、第2、第3及び第4要素とする複式プラネタリギヤの前記第1プラネタリギヤのサンギヤ及びリングギヤに噛合するピニオンと一体に付加ピニオンを並設して変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とし、前記付加ピニオンに噛合する付加サンギヤ及び付加リングギヤの少なくとも一方を前記変速用複式プラネタリギヤの基礎構成に付設して変速用複式プラネタリギヤを構成し、前記第1要素を前記減速回転部材に第3クラッチを介して連結可能とし、又は第1ブレーキにより固定可能とし、前記第2要素を前記入力軸に第2クラッチを介して連結可能とし、又は第2ブレーキにより固定可能とし、前記第3要素を出力軸に常時連結し、前記第4要素を前記減速回転部材又は入力軸に第1クラッチを介して連結可能とし、付加サンギヤを付設した場合は第3ブレーキにより固定可能とし、付加リングギヤを付設した場合は第4ブレーキにより固定可能とし、制御装置により各クラッチ及び各ブレーキを選択的に係脱することである。
【0007】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記付加ピニオンに前記付加サンギヤを噛合させて前記第3のブレーキにより固定可能としたことである。
【0008】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記付加ピニオンに前記付加リングギヤを噛合させて前記第4のブレーキにより固定可能としたことである。
【0009】
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記付加ピニオンに前記付加サンギヤ及び前記付加リングギヤを噛合させて前記第3及び第4のブレーキにより夫々固定可能としたことである。
【0010】
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、第1及び第2サンギヤ、前記第1サンギヤに直接噛合し前記第2サンギヤに中間ピニオンを介して噛合するロングピニオン、該ロングピニオン及び前記中間ピニオンを支承する直結された第1及び第2キャリア、前記ロングピニオンと噛合する直結された第1及び第2リングギヤにより前記複式プラネタリギヤを構成し、前記ロングピニオンに前記付加ピニオンを一体に並設して前記変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とし、前記第1サンギヤを前記第1要素、前記第1及び第2キャリアを前記第2要素、前記第1及び第2リングギヤを前記第3要素、前記第2サンギヤを前記第4要素としたことである。
【0011】
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、第1シングルピニオンプラネタリギヤの第1サンギヤ及び第1キャリアを第2ダブルピニオンプラネタリギヤの第2キャリア及び第2リングギヤに夫々直結して前記複式プラネタリギヤを構成し、前記第1シングルプラネタリギヤの前記第1サンギヤと第1リングギヤとに噛合する第1ピニオンに前記付加ピニオンを一体に並設して前記変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とし、前記直結された第1サンギヤ及び第2キャリアを前記第1要素、前記直結された第1キャリア及び第2リングギヤを前記第2要素、前記第1リングギヤを前記第3要素、前記第2ダブルピニオンプラネタリギヤの第2サンギヤを前記第4要素としたことである。
【0012】
請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、第1及び第2シングルピニオンプラネタリギヤの第1キャリア及び第1リングギヤを第2リングギヤ及び第2キャリアに夫々直結して前記複式プラネタリギヤを構成し、前記第1シングルピニオンプラネタリギヤの第1サンギヤと第1リングギヤとに噛合する第1ピニオンに前記付加ピニオンを一体に並設して前記変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とし、前記第1サンギヤを前記第1要素、前記直結された第1キャリア及び第2リングギヤを前記第2要素、前記直結された第1リングギヤ及び第2キャリアを前記第3要素、前記第2シングルピニオンプラネタリギヤの第2サンギヤを前記第4要素としたことである。
【0013】
請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至7のいずれか1項において、前記歯車減速装置は、回転を規制されたサンギヤ、該サンギヤと噛合するピニオンを支承するキャリア及び前記入力軸に連結され前記ピニオンと噛合するリングギヤからなる減速用シングルピニオンプラネタリギヤであり、該減速用シングルピニオンプラネタリギヤのキャリアを前記減速回転部材としたことである。
【0014】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、複式プラネタリギヤの第1シングルピニオンプラネタリギヤのピニオンに付加ピニオンを一体に並設して変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とする。該基礎構成に付加サンギヤ及び付加リングギヤを付設し夫々付加ピニオンと噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成した場合には、前進9段、後進3段の自動変速機を得ることができる。該自動変速機では、変速用複式プラネタリギヤの第1要素が、入力軸の回転を減速する歯車減速装置の減速回転部材に第3クラッチにより連結され、又は第1ブレーキにより選択的に固定される。付加サンギヤが付加1要素として第3ブレーキにより選択的に固定される。第2要素が入力軸に第2クラッチにより連結され、又は第2ブレーキにより選択的に固定される。付加リングギヤが付加2要素として第4ブレーキにより選択的に固定される。第3要素は出力軸に常時連結されている。第4要素が減速回転部材又は入力軸に第1クラッチにより連結される。変速用複式プラネタリギヤの基礎構成に付加サンギヤを付設し付加ピニオンと噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成した場合には、前進8段、後進2段の自動変速機を得ることができる。付加サンギヤは付加1要素として第3ブレーキにより選択的に固定される。
変速用複式プラネタリギヤの基礎構成に付加リングギヤを付設し付加ピニオンと噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成した場合には、前進7段、後進2段の自動変速機を得ることができる。付加リングギヤは付加2要素として第4ブレーキにより選択的に固定される。
このように、付加ピニオンに噛合し第3、第4ブレーキにより選択的に固定される付加サンギヤ、付加リングギヤを必要に応じて付設するだけで、ギヤ段数をニーズに合わせて簡単に変更することができる。
【0015】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、付加ピニオンに付加サンギヤを噛合させて第3のブレーキにより固定可能とすることにより、従来の第6速より高いギヤ比のハイギヤ段を追加して前進8段、後進2段の自動変速機を得ることができる。
【0016】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、付加ピニオンに付加リングギヤを噛合させて第4のブレーキにより固定可能とすることにより、従来の第1速より低いギヤ比のローギヤ段を追加して前進7段、後進2段の自動変速機を得ることができる。
【0017】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、付加ピニオンに付加サンギヤ及び付加リングギヤを噛合させて第3及び第4のブレーキにより夫々固定可能とすることにより、従来の第6速より高いギヤ比のハイギヤ段、第1速より低いギヤ比のローギヤ段を追加して前進9段後進3段の自動変速機を得ることができる。
【0018】
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、第1及び第2サンギヤ、第1サンギヤに直接噛合し第2サンギヤに中間ピニオンを介して噛合するロングピニオン、該ロングピニオン及び中間ピニオンを支承する直結された第1及び第2キャリア、ロングピニオンと噛合する直結された第1及び第2リングギヤにより複式プラネタリギヤを構成し、ロングピニオンに付加ピニオンを一体に並設して変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とする。該基礎構成に付加サンギヤ、付加リングギヤを必要に応じて付設し付加ピニオンに噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成する。付設された付加サンギヤ、付加リングギヤを第3、第4ブレーキにより選択的に固定可能として、前進7〜9段、後進2又は3段の中から所望ギヤ段数の全長が短い自動変速機を迅速に低コストで得ることができる。
【0019】
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、第1シングルピニオンプラネタリギヤの第1サンギヤ及び第1キャリアと第2ダブルピニオンプラネタリギヤの第2キャリア及び第2リングギヤとを夫々直結して複式プラネタリギヤを構成し、第1シングルピニオンプラネタリギヤの第1ピニオンに付加ピニオンを一体に並設して変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とする。該変速用複式プラネタリギヤの基礎構成に付加サンギヤ、付加リングギヤを必要に応じて付設し付加ピニオンに噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成する。付設された付加サンギヤ、付加リングギヤを第3、第4ブレーキにより選択的に固定可能として、前進7〜9段、後進2又は3段の中から所望ギヤ段数の自動変速機を迅速に低コストで得ることができる。
【0020】
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、第1シングルピニオンプラネタリギヤの第1キャリア及び第1リングギヤと第2シングルピニオンプラネタリギヤの第2リングギヤ及び第2キャリアとを夫々直結して変速用複式プラネタリギヤを構成し、第1シングルピニオンプラネタリギヤの第1ピニオンに付加ピニオンを一体に並設して変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とする。該基礎構成に付加サンギヤ、付加リングギヤを必要に応じて付設し付加ピニオンに噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成する。付設された付加サンギヤ、付加リングギヤを第3、第4ブレーキにより選択的に固定可能として、前進7〜9段、後進2又は3段の中から所望ギヤ段数の自動変速機を迅速に低コストで得ることができる。
【0021】
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、回転を規制されたサンギヤ、該サンギヤと噛合するピニオンを支承するキャリア及び入力軸に連結されピニオンと噛合するリングギヤからなる減速用シングルピニオンプラネタリギヤにより歯車減速装置を構成する。複式プラネタリギヤの第1シングルピニオンプラネタリギヤの第1ピニオンに付加ピニオンを一体に並設して変速用複式プラネタリギヤの基礎構成とし、該基礎構成に付加サンギヤ、付加リングギヤを必要に応じて付設し付加ピニオンに噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成する。減速用シングルピニオンプラネタリギヤのキャリアを変速用複式プラネタリギヤの第1要素、第4要素に第3、第1クラッチにより夫々選択的に連結する。これにより、簡単な構成で減速歯車装置を構成し、入力軸の回転を適切に離間した前進7〜9段、後進2又は3段の中から所望ギヤ段数の自動変速機を低コストで迅速に提供することができる。
【0022】
【実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明に係る自動変速機の第1実施形態について説明する。図1において、10は本発明に係る自動変速機で、例えば自動車のエンジンにより回転駆動される流体トルクコンバータ11の出力回転を変速して駆動輪に伝達するために使用される。自動変速機10は、車体に取り付けられたトランスミッションケース12内に共通軸線13上に順次支承された入力軸14、減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15、変速用複式プラネタリギヤ16、出力軸17、クラッチC−1乃至C−3及びブレーキB−1乃至B−4で構成されている。
【0023】
入力軸14に連結され入力軸14の回転より回転数が小さい減速回転を減速回転部材に生成する歯車減速装置としての減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15は、ケース12に連結されて回転を規制されたサンギヤS1、該サンギヤS1と噛合するピニオン18を支承するキャリアC1、及び入力軸14に連結されピニオン18と噛合するリングギヤR1から構成され、キャリアC1が減速回転部材として機能する。
【0024】
変速用複式プラネタリギヤ16は、複式プラネタリギヤ20に付加シングルピニオンプラネタリギヤ27が付設されて構成されている。複式プラネタリギヤ20は、第1シングルピニオンプラネタリギヤ21の第1キャリアC3及び第1リングギヤR3と第2ダブルピニオンプラネタリギヤ22の第2キャリアC4及び第2リングギヤR4とが夫々直結、共通化されて構成されている。即ち、共通軸線13上に支承された第1及び第2サンギヤS3,S4、第1サンギヤS3に直接噛合し第2サンギヤS4に中間ピニオン23を介して噛合するロングピニオン24、該ロングピニオン24及び中間ピニオン23を支承する直結された第1及び第2キャリアC3,C4、並びにロングピニオン24に噛合する直結された第1及び第2リングギヤR3,R4により複式プラネタリギヤ20が構成され、ロングピニオン24に該ロングピニオン24より歯数が多い大径の付加ピニオン25が一体に並設されて変速用複式プラネタリギヤの基礎構成26とされている。基礎構成26の付加ピニオン25に噛合する付加サンギヤS2、付加リングギヤR2を必要に応じて共通軸線13上に支承し、第3、第4ブレーキB−3,B−4により選択的に固定可能とするだけで、前進7〜9段、後進2又は3段の中から所望ギヤ段数の自動変速機を作成できる。
【0025】
図1に示す自動変速機10では、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成26において付加シングルピニオンプラネタリギヤ27の付加サンギヤS2及び付加リングギヤR2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン25に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ16を構成し、付加サンギヤS2及び付加リングギヤR2を第3及び第4ブレーキB−3,B−4により夫々選択的に固定可能とすることにより、前進9段、後進3段のギヤ比を達成している。
【0026】
自動変速機10おいて、第1サンギヤS3は、減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15のキャリアC1に第3クラッチC−3を介して係脱可能に連結され、又は第1ブレーキB−1を介してケース12に係脱可能に連結される。直結された第1及び第2キャリアC3,C4は入力軸14に第2クラッチC−2を介して係脱可能に連結され、又は第2ブレーキB−2を介してケース12に係脱可能に連結される。第2リングギヤR4は出力軸17に常時連結されている。第2サンギヤS4はキャリアC1に第1クラッチC−1を介して係脱可能に連結される。
【0027】
なお、流体トルクコンバータ11のポンプインペラ30は図略のエンジンによって回転駆動されてオイルを送り出し、ステータ31がオイルの反力を受け止めてトルクをタービン32に発生させるようになっている。入力軸14はタービン32に直結されている。33はポンプインペラ30とタービン32とを連結するロックアップクラッチである。
【0028】
以上のように構成された自動変速機10は、第1乃至第3クラッチC−1〜C−3及び第1乃至第4ブレーキB−1〜B−4を選択的に係脱し、入力軸14、出力軸17、減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15及び変速用複式プラネタリギヤ16の各要素を選択的に連結、或いは固定することにより、前進9段、後進3段のギヤ比を成立することができる。図2において、各ギヤ段に対応する各クラッチ、ブレーキの欄に丸が付されている場合、クラッチであれば係合状態、ブレーキであれば固定状態にあることを示す。
【0029】
減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15、付加シングルピニオンプラネタリギヤ27及び複式プラネタリギヤ20の第1シングルピニオンプラネタリギヤ21においては、サンギヤの回転数Ns、キャリアの回転数Nc、リングギヤの回転数Nrとシングルピニオンプラネタリギヤのギヤ比λとの関係は、式(1)で示され、複式プラネタリギヤ20の第2ダブルピニオンプラネタリギヤ22においては、サンギヤの回転数Ns、キャリアの回転数Nc、リングギヤの回転数Nrとダブルピニオンプラネタリギヤのギヤ比λとの関係は、式(2)で示され、各ギヤ段におけるギヤ比は、式(1)、(2)に基づいて算出される。サンギヤS1,S2,S3,S4の歯数をZs1,Zs2,Zs3 ,Zs4、リングギヤR1,R2,R3,R4の歯数をZr1, Zr2 ,Zr3,Zr4とすると、減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15、付加シングルピニオンプラネタリギヤ27、第1シングルピニオンプラネタリギヤ21、第2ダブルピニオンプラネタリギヤ22のギヤ比はλ1=Zs1/Zr1,λ2=Zs2/Zr2,λ3=Zs3/Zr3,λ4=Zs4/Zr4である。
【0030】
Nr=(1+λ)Nc−λNs・・・(1)
Nr=(1−λ)Nc+λNs・・・(2)
【0031】
第1乃至第3クラッチC−1〜C−3を選択的に接続し、第1乃至第4ブレーキB−1〜B−4を選択的に作動したとき、減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15及び変速用複式プラネタリギヤ16の各要素の速度比は、図3に示す速度線図のようになる。速度線図は、プラネタリギヤのサンギヤ、キャリア、リングギヤからなる各要素を横軸方向にギヤ比に対応させた間隔で配置し、縦軸方向に各要素に対応してその速度比を取ったものである。図3には、減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15及び変速用複式プラネタリギヤ16の速度線図が左右に並べて記載されている。変速用複式プラネタリギヤ16では、付加シングルピニオンプラネタリギヤ27、第1シングルピニオンプラネタリギヤ21及び第2ダブルピニオンプラネタリギヤ22のキャリアC2,C3,C4、第1シングルピニオンプラネタリギヤ21及び第2ダブルピニオンプラネタリギヤ22のリングギヤR3,R4が夫々直結されているので、C2,C3,C4及びR3,R4が夫々付された各1本の縦線上に直結されたキャリアC2,C3,C4及びリングギヤR3,R4の速度比が表される。減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15については、キャリアC1の縦線とサンギヤS1の縦線との間隔を1とみなし、リングギヤR1の縦線がキャリアC1の縦線からサンギヤS1の縦線の反対側に間隔λ1だけ離して配置されている。付加シングルピニオンプラネタリギヤ27については、サンギヤS2の縦線とキャリアC2,C3,C4の縦線との間隔を1とみなし、付加リングギヤR2の縦線がキャリアC2,C3,C4の縦線からサンギヤS2の縦線の反対側に間隔λ2だけ離して配置されている。第1シングルピニオンプラネタリギヤ21については、サンギヤS3の縦線とキャリアC2,C3,C4の縦線との間隔を1とみなし、リングギヤR3,R4の縦線がキャリアC2,C3,C4の縦線からサンギヤS3の縦線の反対側に間隔λ3だけ離して配置されている。第2ダブルピニオンプラネタリギヤ22については、サンギヤS4とキャリアC4,C4,C3の縦線との間隔を1とみなし、リングギヤR3,R4の縦線がキャリアC2,C4,C3の縦線からサンギヤS4の縦線と同じ側にギヤ比λ4だけ離して配置されている。速度線図には、第1乃至第3クラッチC−1〜C−3、第1乃至第4ブレーキB−1〜B−4が選択的に作動された点にC−1〜C−3、B−1〜B−4が記入されている。
【0032】
このように作成された変速用複式プラネタリギヤ16の速度線図において、6本の各縦線に対応する要素を縦線の左から並び順に第1、付加1、第2、付加2、第3、第4要素とする。第1サンギヤS3が第1要素、付加サンギヤS2が付加1要素、第1及び第2キャリアC3,C4が第2要素、付加リングギヤR2が付加2要素、第1及び第2リングギヤR3,R4が第3要素、第2サンギヤS4が第4要素である。
【0033】
自動変速機10の制御装置を図4に示すブロック図に基づいて説明する。CPUを内蔵した制御装置40は、エンジンの回転が伝達されるトルクコンバータ11のエンジン側回転数Neを検出するエンジン回転数センサ41、入力軸14の回転数Niを検出する入力回転数センサ42、出力部材17の回転数Nvを検出する出力回転数センサ43、シフトレバーが前進走行レンジD、ニュートラルレンジN、後進走行レンジRにシフトされているとき、検出信号D,N,Rを送出するレンジ位置センサ44、アクセルの踏み込み量Ssを検出するスロットル開度センサ45等から各検出信号が入力され、これら検出信号に基づいて最適なギヤ段を選択し、制御電流を各クラッチ、ブレーキを作動させる各油圧サーボ装置46に出力して第1乃至第3クラッチC−1〜C−3、第1乃至第4ブレーキB−1〜B−4を図2に示すように選択的に係脱して前進9段、後進3段を達成する。
【0034】
以下、各ギヤ段の作動について説明する。制御装置40により第1クラッチC−1、第4ブレーキB−4が係合される前進1速の場合、減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15のキャリアC1の回転が変速用複式プラネタリギヤ16の第2サンギヤS4に第1クラッチC−1を介して入力され、付加リングギヤR2が第4ブレーキB−4により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は1速のギヤ比で減速して正回転される。
【0035】
第1クラッチC−1、第2ブレーキB−2が係合される前進2速の場合、キャリアC1の回転が第2サンギヤS4に第1クラッチC−1を介して入力され、第1及び第2キャリアC3,C4が第2ブレーキB−2により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は2速のギヤ比で減速して正回転される。
【0036】
第1クラッチC−1、第3ブレーキB−3が係合される3速の場合、キャリアC1の回転が第2サンギヤS4に第1クラッチC−1を介して入力され、付加サンギヤS2が第3ブレーキB−3により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は3速のギヤ比で減速して正回転される。
【0037】
第1クラッチC−1、第1ブレーキB−1が係合される4速の場合、キャリアC1の回転が第2サンギヤS4に第1クラッチC−1を介して入力され、第1サンギヤS3が第1ブレーキB−1により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は4速のギヤ比で減速して正回転される。
【0038】
第1及び第3クラッチC−1,C−3が係合される5速の場合、キャリアC1の回転が第1及び第2サンギヤS3,S4に第1及び第2クラッチC−1,C−3を介して入力され、変速用複式プラネタリギヤ16が一体回転されて第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は5速のギヤ比で減速して正回転される。
【0039】
第1及び第2クラッチC−1,C−2が係合される6速の場合、キャリアC1の回転が第2サンギヤS4に第1クラッチC−1を介して入力され、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は6速のギヤ比で減速して正回転される。
【0040】
第2及び第3クラッチC−2,C−3が係合される7速の場合、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力され、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は7速のギヤ比で増速して正回転される。
【0041】
第2クラッチC−2、第1ブレーキB−1が係合される8速の場合、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力され、第1サンギヤS3が第1ブレーキB−1により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は8速のギヤ比で増速して正回転される。
【0042】
第2クラッチC−2、第3ブレーキB−3が係合される9速の場合、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力され、付加サンギヤS2が第3ブレーキB−3により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は9速のギヤ比で増速して正回転される。
【0043】
第3クラッチC−3、第4ブレーキB−4が係合される後進1速の場合、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力され、付加リングギヤR2が第4ブレーキB−4により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は後進1速のギヤ比で逆回転される。
【0044】
第3クラッチC−3、第2ブレーキB−2が係合される後進2速の場合、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力され、第1及び第2キャリアC3,C4が第2ブレーキB−2により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は後進2速のギヤ比で逆回転される。
【0045】
第3クラッチC−3、第3ブレーキB−3が係合される後進3速の場合、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力され、付加サンギヤS2が第3ブレーキB−3により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は後進3速のギヤ比で逆回転される。
【0046】
図5に示す自動変速機50では、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成26において付加シングルピニオンプラネタリギヤ27の付加サンギヤS2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン25に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ51を構成し、付加サンギヤS2を第3ブレーキB−3により選択的に固定可能とすることにより、前進8段、後進2段を達成している。各ギヤ段における各クラッチ、ブレーキの係合状態は図6に示すようになる。
【0047】
自動変速機50の変速用複式プラネタリギヤ51の図7に示す速度線図において、5本の各縦線に対応する各要素を縦線の左から並び順に第1、付加1、第2、第3、第4要素とする。第1サンギヤS3が第1要素、付加サンギヤS2が付加1要素、第1及び第2キャリアC3,C4が第2要素、第1及び第2リングギヤR3,R4が第3要素、第2サンギヤS4が第4要素となる。
【0048】
以下、各ギヤ段の作動について説明する。制御装置40により第1クラッチC−1、第2ブレーキB−2が係合される前進1速の場合、変速用複式プラネタリギヤ51の第2サンギヤS4に減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15のキャリアC1の回転が第1クラッチC−1を介して入力され、第2要素である第1及び第2キャリアC3,C4が第2ブレーキB−2により固定されるので、第3要素である第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は1速のギヤ比で減速して正回転される。
【0049】
第1クラッチC−1及び第3ブレーキB−3が係合される2速の場合、キャリアC1の回転が第2サンギヤS4に第1クラッチC−1を介して入力され、付加サンギヤS2が第3ブレーキB−3により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は2速のギヤ比で減速して正回転される。
【0050】
第1クラッチC−1、第1ブレーキB−1が係合される3速の場合、キャリアC1の回転が第2サンギヤS4に第1クラッチC−1を介して入力され、第1サンギヤS3が第1ブレーキB−1により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は3速のギヤ比で減速して正回転される。
【0051】
第1及び第3クラッチC−1,C−3が係合される4速の場合、キャリアC1の回転が第2及び第1サンギヤS4,S3に第1及び第3クラッチC−1,C−3を介して入力され、変速用複式プラネタリギヤ51が一体回転されて第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は、入力軸14が減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15により減速された4速のギヤ比で正回転される。
【0052】
第1及び第2クラッチC−1,C−2が係合される5速の場合、キャリアC1の回転が第2サンギヤS4に第1クラッチC−1を介して入力され、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は5速のギヤ比で減速して正回転される。
【0053】
第2及び第3クラッチC−2,C−3が係合される6速の場合、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力され、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は6速のギヤ比で増速して正回転される。
【0054】
第2クラッチC−2、第1ブレーキB−1が係合される7速の場合、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力され、第1サンギヤS3が第1ブレーキB−1により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は7速のギヤ比で増速して正回転される。
【0055】
第2クラッチC−2、第3ブレーキB−3が係合される8速の場合、入力軸の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力され、付加サンギヤS2が第3ブレーキB−3により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は8速のギヤ比で増速して正回転される。
【0056】
第3クラッチC−3、第2ブレーキB−2が係合される後進1速の場合、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力され、第1及び第2キャリアC3,C4が第2ブレーキB−2により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は後進1速のギヤ比で逆回転される。
【0057】
第3クラッチC−3、第3ブレーキB−3が係合される後進2速の場合、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力され、付加サンギヤS2が第3ブレーキB−3により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は後進2速のギヤ比で逆回転される。
【0058】
図8に示す自動変速機55では、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成26において付加シングルピニオンプラネタリギヤ27の付加リングギヤR2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン25に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ56を構成し、付加リングギヤR2を第4ブレーキB−4により選択的に固定可能とすることにより、前進7段、後進2段を達成している。各ギヤ段における各クラッチ、ブレーキの係合状態は図9に示すようになる。
【0059】
自動変速機55の変速用複式プラネタリギヤ56の図10に示す速度線図において、5本の各縦線に対応する各要素を縦線の左から並び順に第1、第2、付加2、第3、第4要素とする。自動変速機55の場合、複式プラネタリギヤ20の第2サンギヤS4が第1要素、直結された第1及び第2キャリアC3,C4が第2要素、付加リングギヤR2が付加2要素、直結された第1及び第2リングギヤR3,R4が第3要素、第2サンギヤS4が第4要素である。
【0060】
以下、各ギヤ段の作動について説明する。制御装置40により第1クラッチC−1、第4ブレーキB−4が係合される前進1速の場合、変速用複式プラネタリギヤ56の第2サンギヤS4に減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15のキャリアC1の回転が第1クラッチC−1を介して入力され、付加2要素である付加リングギヤR2が第4ブレーキB−4により固定されるので、第3要素である第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は1速のギヤ比で減速して正回転される。
【0061】
第1クラッチC−1が係合され、第2ブレーキB−2が作動される2速の場合、第2サンギヤS4にキャリアC1の回転が第1クラッチC−1を介して入力され、第1及び第2キャリアC3,C4が第2ブレーキB−2により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は2速のギヤ比で減速して正回転される。
【0062】
第1クラッチC−1が係合され、第1ブレーキB−1が作動される3速の場合、第2サンギヤS4にキャリアC1の回転が第1クラッチC−1を介して入力され、第1サンギヤS3が第1ブレーキB−1により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は3速のギヤ比で減速して正回転される。
【0063】
第1及び第3クラッチC−1,C−3が係合される4速の場合、キャリアC1の回転が第2及び第1サンギヤS4,S3に第1及び第3クラッチC−1,C−3を介して入力され、変速用複式プラネタリギヤ56が一体回転されて第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は、入力軸14が減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15により減速された4速のギヤ比で正回転される。
【0064】
第1及び第2クラッチC−1,C−2が係合される5速の場合、第2サンギヤS4にキャリアC1の回転が第1クラッチC−1を介して入力され、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は5速のギヤ比で減速して正回転される。
【0065】
第2及び第3クラッチC−2,C−3が係合される6速の場合、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC3,C4に第2クラッチC−2を介して入力され、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は6速のギヤ比で増速して正回転される。
【0066】
第2クラッチC−2、第1ブレーキB−1が係合される7速の場合、第1サンギヤS3が固定され、入力軸14の回転が第1及び第2キャリアC2,C3に第2クラッチC−2を介して入力されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は7速のギヤ比で増速して正回転される。
【0067】
第3クラッチC−3、第4ブレーキB−4が係合される後進1速の場合、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力され、付加リングギヤR2が第4ブレーキB−4により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は後進1速のギヤ比で逆回転される。
【0068】
第3クラッチC−3及び第2ブレーキB−2が係合される後進2速の場合、キャリアC1の回転が第1サンギヤS3に第3クラッチC−3を介して入力され、第1及び第2キャリアC3,C4が第2ブレーキB−2により固定されるので、第1及び第2リングギヤR3,R4延いては出力部材17は後進2速のギヤ比で逆回転される。
【0069】
次に、第2実施形態について図11乃至図16に基づいて説明する。第2実施形態では、第1サンギヤS3が第1キャリアC3に支承された第1ピニオン64を介して第1リングギヤR3と噛合されて第1シングルピニオンプラネタリギヤ61が構成され、第2サンギヤS4が第2キャリアC4に支承されたダブルピニオン68,69を介して第2リングギヤR4と噛合されて第2ダブルピニオンプラネタリギヤ62が構成され、第1シングルピニオンプラネタリギヤ61の第1サンギヤS3及び第1キャリアC3と、第2ダブルピニオンプラネタリギヤ62の第2キャリアC4及び第2リングギヤR4とが夫々直結されて複式プラネタリギヤ60が構成されている。複式プラネタリギヤ60の第1ピニオン64に該第1ピニオン64より歯数が少ない小径の付加ピニオン65が一体に並設されて変速用複式プラネタリギヤの基礎構成66とされている。
【0070】
図11に示す自動変速機71は、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成66において付加シングルピニオンプラネタリギヤ67の付加サンギヤS2及び付加リングギヤR2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン65に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ72を構成し、付加サンギヤS2及び付加リングギヤR2を第3及び第4ブレーキB−3,B−4により選択的に固定可能とすることにより、前進9段、後進3段を達成している。自動変速機71において、直結された第1サンギヤS3及び第2キャリアC4が、減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15のキャリアC1に第3クラッチC−3を介して係脱可能に連結され、又は第1ブレーキB−1を介してケース12に係脱可能に連結される。直結された第1キャリアC3及び第2リングギヤR4が、入力軸14に第2クラッチC−2を介して係脱可能に連結され、又は第2ブレーキB−2を介してケース12に係脱可能に連結される。第1リングギヤR3が出力軸17に常時連結されている。第2サンギヤS4がキャリアC1に第1クラッチC−1を介して係脱可能に連結される。各ギヤ段における各クラッチ、ブレーキの係合状態は第1実施形態の前進9段、後進3段の自動変速機10の場合と同じである(図2参照)。
【0071】
自動変速機71の変速用複式プラネタリギヤ72の図12に示す速度線図において、6本の各縦線に対応する各要素を縦線の左から並び順に第1、付加1、第2、付加2、第3、第4要素とする。直結された第1サンギヤS3及び第2キャリアC4が第1要素、付加サンギヤS2が付加1要素、直結された第1キャリアC3及び第2リングギヤR4が第2要素、付加リングギヤR2が付加2要素、第1リングギヤR3が第3要素、第2サンギヤS4が第4要素である。その他の点は第1実施形態における自動変速機10と同じであるので、図面において同一部分に同一符号を付けて詳細説明を省略する。作動は自動変速機10と同様であるので、説明を省略する。
【0072】
図13に示す自動変速機73では、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成66において付加シングルピニオンプラネタリギヤ67の付加サンギヤS2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン65に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ74を構成し、付加サンギヤS2を第3ブレーキB−3により選択的に固定可能とすることにより、前進8段、後進2段を達成している。各ギヤ段における各クラッチ、ブレーキの係合状態は第1実施形態の前進8段、後進2段の自動変速機50の場合と同じである(図6参照)。
【0073】
自動変速機73の変速用複式プラネタリギヤ74の図14に示す速度線図において、5本の各縦線に対応する要素を縦線の左から並び順に第1、付加1、第2、第3、第4要素とする。直結された第1サンギヤS3及び第2キャリアC4が第1要素、付加サンギヤS2が付加1要素、直結された第1キャリアC3及び第2リングギヤR4が第2要素、第1リングギヤR3が第3要素、第2サンギヤS4が第4要素である。作動は第1実施形態における自動変速機50と同様であるので、説明を省略する。
【0074】
図15に示す自動変速機75では、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成66において付加シングルピニオンプラネタリギヤ67の付加リングギヤR2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン65に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ76を構成し、付加リングギヤR2を第4ブレーキB−4により選択的に固定可能とすることにより、前進7段、後進2段を達成している。各ギヤ段における各クラッチ、ブレーキの係合状態は第1実施形態における前進7段、後進2段の自動変速機55の場合と同じである(図9参照)。
【0075】
自動変速機75の変速用複式プラネタリギヤ76の図16に示す速度線図において、5本の各縦線に対応する各要素を縦線の左から並び順に第1、第2、付加2、第3、第4要素とする。直結された第1サンギヤS3及び第2キャリアC4が第1要素、直結された第1キャリアC3及び第2リングギヤR4が第2要素、付加リングギヤR2が付加2要素、第1リングギヤR3が第3要素、第2サンギヤS4が第4要素である。作動は第1実施形態における自動変速機55と同様であるので、説明を省略する。
【0076】
次に、第3実施形態を図17,18に基づいて説明する。第1実施形態では、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成26の第2サンギヤS4が減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15のキャリアC1に第1クラッチC−1を介して係脱可能に連結されているのに対し、第3実施形態では、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成26の第2サンギヤS4が入力軸14に第1クラッチC−1を介して係脱可能に連結されている。これ以外については、第3実施形態は第1実施形態と同じである。
【0077】
図17に示す自動変速機77は、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成26において、付加シングルピニオンプラネタリギヤ27の付加リングギヤR2及び付加サンギヤS2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン25に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ16を構成し、付加サンギヤS2及び付加リングギヤR2を第3及び第4ブレーキB−3,B−4により選択的に固定可能とすることにより、前進9段、後進3段を達成している。各ギヤ段における各クラッチ、ブレーキの係合状態は第1実施形態における前進9段、後進3段の自動変速機10の場合と同じである(図2参照)。
【0078】
自動変速機77の変速用複式プラネタリギヤ16の図18に示す速度線図は、クラッチC−1を係合したとき、第4要素である第2サンギヤS4に入力軸14の速度が入力され点のみが、第1実施形態における自動変速機10の図3に示す速度線図と相違する。作動は、第1クラッチC−1を係合すると第2サンギヤS4が入力軸14に連結されること以外は第1実施形と同じであるので、説明を省略する。
【0079】
変速用複式プラネタリギヤの基礎構成26において第3ブレーキB−3により選択的に固定可能な付加サンギヤを共通軸線13上に支承し付加ピニオン25に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ51を構成することにより、第1実施形態の場合と同様に、前進8段、後進2段の自動変速機を得ることができ、第4ブレーキB−4により選択的に固定可能な付加リングギヤR2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン25に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ56を構成することにより、前進7段、後進2段の自動変速機を得ることができる。
【0080】
次に、第4実施形態を図19,20に基づいて説明する。第4実施形態では、第1サンギヤS3が第1キャリアC3に支承された第1ピニオン84を介して第1リングギヤR3と噛合されて第1シングルピニオンプラネタリギヤ81が構成され、第2サンギヤS4が第2キャリアC4に支承されたピニオン88を介して第2リングギヤR4と噛合されて第2シングルピニオンプラネタリギヤ82が構成され、第1シングルピニオンプラネタリギヤ81の第1キャリアC3及び第1リングギヤR3と、第2シングルピニオンプラネタリギヤ82の第2リングギヤR4及び第2キャリアC4とが夫々直結されて複式プラネタリギヤ80が構成されている。複式プラネタリギヤ80の第1ピニオン84に該第1ピニオン84より歯数が少ない小径の付加ピニオン85が一体に並設されて変速用複式プラネタリギヤの基礎構成86とされている。
【0081】
図19に示す自動変速機90は、変速用複式プラネタリギヤの基礎構成86において付加シングルピニオンプラネタリギヤ87の付加サンギヤS2及び付加リングギヤR2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン85に噛合させて変速用複式プラネタリギヤ91を構成し、付加サンギヤS2及び付加リングギヤR2を第3及び第4ブレーキB−3,B−4により選択的に固定可能とすることにより、前進9段、後進3段を達成している。第1サンギヤS3が減速用シングルピニオンプラネタリギヤ15のキャリアC1に第3クラッチC−3を介して係脱可能に連結され、又は第1ブレーキB−1を介してケース12に係脱可能に連結される。直結された第1キャリアC3及び第2リングギヤR4が、入力軸14に第2クラッチC−2を介して係脱可能に連結され、又は第2ブレーキB−2を介してケース12に係脱可能に連結される。直結された第1リングギヤR3及び第2キャリアC4が出力軸17に常時連結されている。第2サンギヤS4が入力軸14に第1クラッチC−1を介して係脱可能に連結される。各ギヤ段における各クラッチ、ブレーキの係合状態は第1実施形態の前進9段、後進3段の自動変速機10の場合と同じである(図2参照)。
【0082】
自動変速機90の変速用複式プラネタリギヤ91の図20に示す速度線図において、6本の各縦線に対応する各要素を縦線の左から並び順に第1、付加1、第2、付加2、第3、第4要素とする。第1サンギヤS3が第1要素、付加サンギヤS2が付加1要素、直結された第1キャリアC3及び第2リングギヤR4が第2要素、付加リングギヤR2が付加2要素、直結された第1リングギヤR3及び第2キャリアC4が第3要素、第2サンギヤS4が第4要素である。第4実施形態における自動変速機90は変速用プラネタリギヤの構成以外は第3実施形態の自動変速機77と同じであるので、図面において同一部分に同一符号を付けて詳細説明を省略する。作動は第3実施形態の前進9段、後進3段の自動変速機77と同様であるので、説明を省略する。
【0083】
変速用複式プラネタリギヤの基礎構成86において第3ブレーキB−3により選択的に固定可能な付加サンギヤS2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン85に噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成することにより、第3実施形態の場合と同様に、前進8段、後進2段の自動変速機を得ることができ、第4ブレーキB−4により選択的に固定可能な付加リングギヤR2を共通軸線13上に支承し付加ピニオン85に噛合させて変速用複式プラネタリギヤを構成することにより、前進7段、後進2段の自動変速機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態における前進9段、後進3段の自動変速機を示すスケルトン図。
【図2】図1に示す自動変速機の各ギヤ段におけるブレーキ及びクラッチの係合状態を示す図。
【図3】図1に示す自動変速機の各ギヤ段におけるプラネタリギヤの各要素の回転比を示す速度線図。
【図4】制御装置を示すブロック図。
【図5】第1実施形態における前進8段、後進2段の自動変速機を示すスケルトン図。
【図6】図5に示す自動変速機の各ギヤ段におけるブレーキ及びクラッチの係合状態を示す図。
【図7】図5に示す自動変速機の速度線図。
【図8】第1実施形態における前進7段、後進2段の自動変速機を示すスケルトン図。
【図9】図7に示す自動変速機の各ギヤ段におけるブレーキ及びクラッチの係合状態を示す図。
【図10】図7に示す自動変速機の速度線図。
【図11】第2実施形態における前進9段、後進3段の自動変速機を示すスケルトン図。
【図12】図11に示す自動変速機の速度線図。
【図13】第2実施形態における前進8段、後進2段の自動変速機を示すスケルトン図。
【図14】図13に示す自動変速機の速度線図。
【図15】第2実施形態における前進7段、後進2段の自動変速機を示すスケルトン図。
【図16】図15に示す自動変速機の速度線図。
【図17】第3実施形態における前進9段、後進3段の自動変速機を示すスケルトン図。
【図18】図17に示す自動変速機の速度線図。
【図19】第4実施形態における前進9段、後進3段の自動変速機を示すスケルトン図。
【図20】図19に示す自動変速機の速度線図。
【符号の説明】
10,50,55,71,73,75,77,90…自動変速機、11…トルクコンバータ、12…トランスミッションケース、13…共通軸線、14…入力軸、15…減速用シングルピニオンプラネタリギヤ、16,51,56,72,74,76,91…変速用複式プラネタリギヤ、17…出力軸、20,60,80・・・複式プラネタリギヤ、21,61,81…第1シングルピニオンプラネタリギヤ、22,62…第2ダブルピニオンプラネタリギヤ、24…ロングピニオン、25,65,85…付加ピニオン、26,66,86…変速用複式プラネタリギヤの基礎構成、27,67,87…付加シングルピニオンプラネタリギヤ、40…制御装置、64,84…第1ピニオン、82…第2シングルピニオンプラネタリギヤ、C−1〜C−3…第1乃至第3クラッチ、B−1〜B−4…第1乃至第4ブレーキ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention disengages a clutch and a brake connected to each element of a gear reduction device and a shift-type planetary gear that can be connected to an input shaft, shifts the rotation of the input shaft to a plurality of stages, and transmits it to the output shaft. The present invention relates to an automatic transmission.
[0002]
[Prior art]
Directly meshed with the first and second sun gears and the first sun gear, the ring gear connected to the input shaft, the sun gear fixed to the transmission case, and the single pinion planetary gear for speed reduction comprising the carrier that supports the pinion that meshes with the ring gear and the sun gear. A long pinion that meshes with the second sun gear via an intermediate pinion, a common carrier that supports the long pinion and the intermediate pinion, and a double planetary gear for shifting that has a common ring gear that meshes with the long pinion, The common ring gear of the planetary gear is always connected to the output shaft, and the rotation of the carrier of the single pinion planetary gear for reduction whose rotational speed is decelerated by the rotation of the input shaft is changed to the first and third clutches in the second and first sun gears of the planetary gear for speed change. Selectively communicated by Then, the rotation of the input shaft is selectively transmitted to the common carrier of the shift type planetary gear by the second clutch, and the first sun gear and the common carrier of the shift type planetary gear are selectively fixed by the first and second brakes.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-4-219553 (columns [0070] and [0071], FIG. 13)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional automatic transmission has a short overall length and is suitable for a front-wheel drive vehicle of a horizontally mounted engine. However, in recent years, there has been an automatic transmission capable of establishing a gear ratio of 7 or more forward steps that are appropriately separated in order to improve fuel consumption and power transmission performance or to obtain a gear ratio that matches the driver's preference. It has been demanded. Under such circumstances, it is required to easily change the number of gears according to needs at low cost.
[0005]
The present invention has been made in order to meet such a demand, and by providing a common basic configuration, it is possible to provide an automatic transmission having a different number of gear stages quickly and at low cost according to needs.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the structural feature of the invention according to
[0007]
The structural feature of the invention according to
[0008]
The structural feature of the invention according to
[0009]
The structural feature of the invention according to
[0010]
The structural feature of the invention according to claim 5 is the long pinion according to
[0011]
The structural feature of the invention according to claim 6 is that, in
[0012]
The structural feature of the invention according to claim 7 is the compound planetary gear according to
[0013]
According to an eighth aspect of the present invention, in any one of the first to seventh aspects, the gear reduction device includes: a sun gear whose rotation is restricted; a carrier that supports a pinion that meshes with the sun gear; It is a single pinion planetary gear for reduction comprising a ring gear connected to an input shaft and meshing with the pinion, and the carrier of the single pinion planetary gear for reduction is the reduction rotation member.
[0014]
[Operation and effect of the invention]
In the invention according to
When an additional ring gear is attached to the basic structure of the shift type planetary gear and meshed with the additional pinion to form the shift type planetary gear, an automatic transmission with seven forward speeds and two reverse speeds can be obtained. The additional ring gear is selectively fixed by the fourth brake as an additional two element.
In this way, the number of gears can be easily changed to meet the needs by simply installing additional sun gears and additional ring gears that mesh with the additional pinions and are selectively fixed by the third and fourth brakes as required. it can.
[0015]
In the invention according to
[0016]
In the invention according to
[0017]
In the invention according to
[0018]
In the invention according to claim 5 configured as described above, the first and second sun gears, the long pinion that directly meshes with the first sun gear and meshes with the second sun gear via the intermediate pinion, the long pinion and the intermediate pinion are provided. A double planetary gear is constituted by the directly connected first and second carriers to be supported and the first and second ring gears directly engaged with the long pinion, and an additional pinion is integrally arranged in parallel with the long pinion. The basic composition is assumed. An additional sun gear and an additional ring gear are attached to the basic configuration as necessary, and meshed with an additional pinion to constitute a shift type planetary gear. The attached additional sun gear and additional ring gear can be selectively fixed by the third and fourth brakes, so that an automatic transmission with a short total length of the desired gear stage can be quickly selected from 7 to 9 forwards, 2 or 3 reverses. It can be obtained at low cost.
[0019]
In the invention according to claim 6 configured as described above, the first planetary gear of the first single pinion planetary gear and the second carrier and second ring gear of the second double pinion planetary gear are directly connected to each other to form a double planetary gear. And an additional pinion is integrally arranged in parallel with the first pinion of the first single pinion planetary gear to form the basic configuration of the shift type planetary gear. If necessary, an additional sun gear and an additional ring gear are attached to the basic structure of the speed-changing dual planetary gear, and meshed with the additional pinion to constitute a speed-changing planetary gear. The attached additional sun gear and additional ring gear can be selectively fixed by the third and fourth brakes, and an automatic transmission having the desired number of gear stages can be quickly and inexpensively selected from 7 to 9 forward, 2 or 3 reverse. Can be obtained.
[0020]
In the invention according to claim 7 configured as described above, the first carrier and first ring gear of the first single pinion planetary gear and the second ring gear and second carrier of the second single pinion planetary gear are directly connected to each other for shifting. A double planetary gear is constructed, and an additional pinion is integrally arranged in parallel with the first pinion of the first single pinion planetary gear to form the basic structure of the double planetary gear for shifting. An additional sun gear and an additional ring gear are attached to the basic configuration as necessary, and meshed with an additional pinion to constitute a shift type planetary gear. The attached additional sun gear and additional ring gear can be selectively fixed by the third and fourth brakes, and an automatic transmission having the desired number of gear stages can be quickly and inexpensively selected from 7 to 9 forward, 2 or 3 reverse. Can be obtained.
[0021]
In the invention according to
[0022]
Embodiment
Hereinafter, a first embodiment of an automatic transmission according to the present invention will be described with reference to the drawings. In FIG. 1,
[0023]
A single pinion
[0024]
The shift type
[0025]
In the
[0026]
In the
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
In the single pinion
[0030]
Nr = (1 + λ) Nc−λNs (1)
Nr = (1-λ) Nc + λNs (2)
[0031]
When the first to third clutches C-1 to C-3 are selectively connected and the first to fourth brakes B-1 to B-4 are selectively operated, the single pinion
[0032]
In the speed diagram of the speed-changing dual
[0033]
A control device for the
[0034]
Hereinafter, the operation of each gear stage will be described. In the case of the first forward speed in which the first clutch C-1 and the fourth brake B-4 are engaged by the
[0035]
In the case of the second forward speed in which the first clutch C-1 and the second brake B-2 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1, and the first and second Since the two carriers C3 and C4 are fixed by the second brake B-2, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0036]
In the case of the third speed at which the first clutch C-1 and the third brake B-3 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1, and the additional sun gear S2 is Since it is fixed by the 3 brake B-3, the first and second ring gears R3, R4 and the
[0037]
In the case of the fourth speed at which the first clutch C-1 and the first brake B-1 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1, and the first sun gear S3 is Since it is fixed by the first brake B-1, the first and second ring gears R3, R4 and the
[0038]
In the case of the fifth speed in which the first and third clutches C-1 and C-3 are engaged, the rotation of the carrier C1 is applied to the first and second clutches C-1 and C- by the first and second sun gears S3 and S4. 3, the transmission-use
[0039]
In the case of the sixth speed in which the first and second clutches C-1 and C-2 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1 and the rotation of the
[0040]
In the case of the seventh speed at which the second and third clutches C-2 and C-3 are engaged, the rotation of the
[0041]
In the case of the eighth speed at which the second clutch C-2 and the first brake B-1 are engaged, the rotation of the
[0042]
In the case of the ninth speed at which the second clutch C-2 and the third brake B-3 are engaged, the rotation of the
[0043]
In the case of the first reverse speed in which the third clutch C-3 and the fourth brake B-4 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the first sun gear S3 via the third clutch C-3, and the additional ring gear R2 is Since it is fixed by the fourth brake B-4, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0044]
In the case of the second reverse speed in which the third clutch C-3 and the second brake B-2 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the first sun gear S3 via the third clutch C-3, and the first and second Since the two carriers C3 and C4 are fixed by the second brake B-2, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0045]
In the case of the third reverse speed in which the third clutch C-3 and the third brake B-3 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the first sun gear S3 via the third clutch C-3, and the additional sun gear S2 is Since it is fixed by the third brake B-3, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0046]
In the
[0047]
In the speed diagram shown in FIG. 7 of the shift type
[0048]
Hereinafter, the operation of each gear stage will be described. In the case of the first forward speed in which the first clutch C-1 and the second brake B-2 are engaged by the
[0049]
In the case of the second speed at which the first clutch C-1 and the third brake B-3 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1, and the additional sun gear S2 is Since it is fixed by the 3 brake B-3, the first and second ring gears R3, R4 and the
[0050]
In the case of the third speed at which the first clutch C-1 and the first brake B-1 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1, and the first sun gear S3 is Since it is fixed by the first brake B-1, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0051]
In the case of the fourth speed at which the first and third clutches C-1 and C-3 are engaged, the rotation of the carrier C1 is applied to the first and third clutches C-1 and C- by the second and first sun gears S4 and S3. , And the output double member
[0052]
In the case of the fifth speed in which the first and second clutches C-1 and C-2 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1 and the rotation of the
[0053]
In the case of the sixth speed in which the second and third clutches C-2 and C-3 are engaged, the rotation of the
[0054]
In the case of the seventh speed at which the second clutch C-2 and the first brake B-1 are engaged, the rotation of the
[0055]
In the case of the eighth speed at which the second clutch C-2 and the third brake B-3 are engaged, the rotation of the input shaft is input to the first and second carriers C3 and C4 via the second clutch C-2, Since the additional sun gear S2 is fixed by the third brake B-3, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0056]
In the case of the first reverse speed in which the third clutch C-3 and the second brake B-2 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the first sun gear S3 via the third clutch C-3, and the first and second Since the two carriers C3 and C4 are fixed by the second brake B-2, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0057]
In the case of the second reverse speed in which the third clutch C-3 and the third brake B-3 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the first sun gear S3 via the third clutch C-3, and the additional sun gear S2 is Since it is fixed by the third brake B-3, the first and second ring gears R3, R4 and the
[0058]
In the
[0059]
In the speed diagram shown in FIG. 10 of the double
[0060]
Hereinafter, the operation of each gear stage will be described. In the case of the first forward speed in which the first clutch C-1 and the fourth brake B-4 are engaged by the
[0061]
In the case of the second speed in which the first clutch C-1 is engaged and the second brake B-2 is operated, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1, Since the second carriers C3 and C4 are fixed by the second brake B-2, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0062]
In the case of the third speed in which the first clutch C-1 is engaged and the first brake B-1 is operated, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1, Since the sun gear S3 is fixed by the first brake B-1, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0063]
In the case of the fourth speed at which the first and third clutches C-1 and C-3 are engaged, the rotation of the carrier C1 is caused by the second and first sun gears S4 and S3 and the first and third clutches C-1 and C-. , And the output double member
[0064]
In the case of the fifth speed in which the first and second clutches C-1 and C-2 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the second sun gear S4 via the first clutch C-1 and the rotation of the
[0065]
In the case of the sixth speed in which the second and third clutches C-2 and C-3 are engaged, the rotation of the
[0066]
In the case of the seventh speed at which the second clutch C-2 and the first brake B-1 are engaged, the first sun gear S3 is fixed, and the rotation of the
[0067]
In the case of the first reverse speed in which the third clutch C-3 and the fourth brake B-4 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the first sun gear S3 via the third clutch C-3, and the additional ring gear R2 is Since it is fixed by the fourth brake B-4, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0068]
In the case of the second reverse speed in which the third clutch C-3 and the second brake B-2 are engaged, the rotation of the carrier C1 is input to the first sun gear S3 via the third clutch C-3, and the first and second Since the two carriers C3 and C4 are fixed by the second brake B-2, the first and second ring gears R3 and R4 and the
[0069]
Next, a second embodiment will be described based on FIGS. 11 to 16. In the second embodiment, the first sun gear S3 is engaged with the first ring gear R3 via the
[0070]
An automatic transmission 71 shown in FIG. 11 has a gear shift compound
[0071]
In the speed diagram shown in FIG. 12 of the double
[0072]
In the
[0073]
In the speed diagram shown in FIG. 14 of the double
[0074]
In the
[0075]
In the speed diagram shown in FIG. 16 for the double
[0076]
Next, a third embodiment will be described with reference to FIGS. In the first embodiment, the second sun gear S4 of the
[0077]
The automatic transmission 77 shown in FIG. 17 has a
[0078]
The speed diagram shown in FIG. 18 of the double
[0079]
In the
[0080]
Next, a fourth embodiment will be described based on FIGS. In the fourth embodiment, the first sun gear S3 is engaged with the first ring gear R3 via the
[0081]
An
[0082]
In the speed diagram shown in FIG. 20 of the double
[0083]
In the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a skeleton diagram showing an automatic transmission with nine forward speeds and three reverse speeds according to the first embodiment of the present invention.
2 is a diagram showing engagement states of brakes and clutches at each gear stage of the automatic transmission shown in FIG. 1. FIG.
3 is a velocity diagram showing a rotation ratio of each element of a planetary gear at each gear stage of the automatic transmission shown in FIG.
FIG. 4 is a block diagram showing a control device.
FIG. 5 is a skeleton diagram showing an automatic transmission having eight forward speeds and two reverse speeds in the first embodiment.
6 is a diagram showing an engaged state of a brake and a clutch at each gear stage of the automatic transmission shown in FIG.
7 is a speed diagram of the automatic transmission shown in FIG.
FIG. 8 is a skeleton diagram showing an automatic transmission having seven forward speeds and two reverse speeds in the first embodiment.
FIG. 9 is a diagram showing an engaged state of brakes and clutches at each gear stage of the automatic transmission shown in FIG. 7;
10 is a speed diagram of the automatic transmission shown in FIG.
FIG. 11 is a skeleton diagram showing an automatic transmission having nine forward speeds and three reverse speeds in the second embodiment.
12 is a speed diagram of the automatic transmission shown in FIG.
FIG. 13 is a skeleton diagram showing an automatic transmission with eight forward speeds and two reverse speeds in the second embodiment.
14 is a speed diagram of the automatic transmission shown in FIG.
FIG. 15 is a skeleton diagram showing an automatic transmission having seven forward speeds and two reverse speeds in the second embodiment.
16 is a speed diagram of the automatic transmission shown in FIG.
FIG. 17 is a skeleton diagram showing an automatic transmission having nine forward speeds and three reverse speeds in the third embodiment.
18 is a speed diagram of the automatic transmission shown in FIG.
FIG. 19 is a skeleton diagram showing an automatic transmission with nine forward speeds and three reverse speeds in the fourth embodiment.
20 is a speed diagram of the automatic transmission shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
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