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JP2005047905A - 2−アシルアミノチアゾール誘導体又はその塩 - Google Patents

2−アシルアミノチアゾール誘導体又はその塩 Download PDF

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JP2005047905A JP2004208207A JP2004208207A JP2005047905A JP 2005047905 A JP2005047905 A JP 2005047905A JP 2004208207 A JP2004208207 A JP 2004208207A JP 2004208207 A JP2004208207 A JP 2004208207A JP 2005047905 A JP2005047905 A JP 2005047905A
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Abstract

【課題】優れたヒトc-mpl-Ba/F3細胞増殖作用、及び巨核球コロニー形成促進作用に基づく血小板増多活性を有し、血小板減少症治療に有用な化合物の提供。
【解決手段】式(III)で示される新規な2-アシルアミノチアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩。
【化】
Figure 2005047905

[式中の記号は以下の意味を示す。B:低級アルキレン。R4:それぞれ置換されていてもよいアミノもしくは環状アミノ。R5:それぞれ置換されていてもよいチエニル若しくはフェニル。R6:それぞれ置換されていてもよい芳香族ヘテロ環、アリール若しくは環状アミノ。但し、置換されていないフェニル及び置換されていてもよいインドールを除く。]

Description

本発明は、医薬、殊に血小板減少症治療剤として有用な新規2-アシルアミノチアゾール誘導体又はその塩、及び該化合物を有効成分とする医薬に関する。
血小板は生理的止血、及び病的血栓形成に主要な働きを果たす無核の血球細胞であり、生体内において、血小板は前駆細胞である巨核球から絶えず産生される。血小板産生は他の血球と同様に多能性幹細胞に由来し、多能性幹細胞は巨核球系の前駆細胞になり、それから巨核芽球、前巨核球、巨核球になる。この巨核球の成熟の過程において未熟な巨核球は細胞分裂を伴わずにDNA合成だけを行って多倍数体となる。その後、細胞質の成熟が始まり、血小板分離膜が形成され、細胞質が断裂して血小板が放出される。
一方、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、又は悪性腫瘍の化学療法、放射線療法等における種々の造血障害による血小板の減少は出血傾向を招く等の重篤な症状を引き起こすため、それらの治療を目的に血小板を増多させる様々な技術の開発の試みが行われてきた。現在、血小板減少症治療の有力な手段は血小板輸血であるが、十分量の血小板が供給されている状況ではなく、また、移入した血小板の寿命が短い等の理由により、血小板減少症を十分に改善することは困難である。さらに、血小板輸血にはウイルス感染、同種抗体の産生、移植細胞対宿主病(Graft Versus Host Disease:GVHD)等の問題点がある。このため、種々の症状あるいは治療によって引き起こされる造血機能の抑制状態を緩和し、血小板数の回復を促進させる薬剤の開発が期待されている。
そのような中、巨核球系細胞への分化に関与する主要な因子であり、c-Mplリガンドであるトロンボポエチン(以下TPO)がクローニングされ、巨核球系細胞の分化・増殖を刺激して血小板産生を促進することが報告された(Kaushansky K. et. al., Nature, 369, 568-571, 1994:非特許文献1)。TPOはすでに血小板増多剤として臨床試験が行われており、ヒトでの有用性と忍容性が確認されつつある。しかし、TPOの一種であるPEG-rHuMGDF(TPOのN末端から163番目のアミノ酸がポリエチレングリコールで修飾されたもの)の臨床試験において、中和抗体が確認された(Li J. et. al., Blood, 98, 3241-3248, 2001:非特許文献2、及びBasser R. L. et. al., Blood, 99, 2599-2602, 2002:非特許文献3)ため、TPOの免疫原性が懸念されている。また、TPOは蛋白質であるため、消化管内で分解されてしまい、経口投与薬剤としては実用的ではない。同様の理由で低分子ペプチドも経口投与薬剤としては実用的ではないと考えられる。このような状況下、血小板減少症治療を目的とした、免疫原性が少なく経口投与可能な非ペプチド性c-Mplリガンドの開発が進められている。
上記のような化合物としては、ベンゾジアゼピン誘導体(特許文献1)、アシルヒドラゾン誘導体(特許文献2)、ジアゾナフタレン誘導体(特許文献3)、ピロロカルバゾール誘導体(特許文献4)、ピロロフェナンスリジン誘導体(特許文献5)、ピロロフタルイミド誘導体(特許文献6)が知られている。
また、国際公開WO 01/07423号(特許文献7)には、下記一般式(VII)で示される化合物が血小板増多作用を有することが記載されている。
Figure 2005047905
(式中の記号は、該公報参照)
該公報では、X1として置換されていてもよいチアゾール、Y1として-NHCO-を含む化合物についての記載がある。しかし、本発明においては、該公報におけるチアゾリル基のごときA1基を有する置換基で本発明化合物中のR3が置換されることはない。しかも、該公報においては、チアゾール5位が窒素原子で置換された低級アルキルで置換されている化合物については、実施例その他による具体的開示は一切ない。
また、国際公開WO 01/53267号(特許文献8)には、下記一般式(VIII)で示される化合物が血小板増多作用を有することが記載されている。
Figure 2005047905
(式中の記号は、該公報参照)
該公報では、X1として置換されていてもよいチアゾール、Y1として-NHCO-を含む化合物についての記載がある。しかし、本発明においては、該公報におけるW1基を有する置換基で本発明化合物中のR3が置換されることはない。しかも、該公報においては、チアゾール5位が窒素原子で置換された低級アルキルで置換されている化合物については、実施例その他による具体的開示は一切ない。
また、国際公開WO 02/62775号(特許文献9)には、下記一般式(IX)で示される化合物が血小板増多作用を有することが記載されている。
Figure 2005047905
(式中の記号は、該公報参照)
該公報では、2-アシルアミノチアゾールの5位に窒素原子が直接置換した化合物についての記載がある。しかし、本発明におけるチアゾール5位が窒素原子で置換された低級アルキルで置換されている化合物については言及されていない。
また、国際公開WO 03/062233号(特許文献10)には、下記一般式(X)で示される化合物が血小板増多作用を有することが記載されている。
Figure 2005047905
(式中の記号は、該公報参照)
該公報では、2-アシルアミノチアゾールの5位に窒素原子が直接置換した化合物についての記載がある。しかし、本発明におけるチアゾール5位が窒素原子で置換された低級アルキルで置換されている化合物については言及されていない。
また、上記特許文献7〜10の他に、2-アシルアミノチアゾール化合物は、特許3199451号(特許文献11)にコレシストキニン及びガストリン受容体拮抗剤として、あるいはChemical and Pharmaceutical Bulletin, 25, 9, 2292-2299,1977(非特許文献4)に抗炎症特性を有する化合物として開示があるが、いずれも本発明にかかる血小板増多作用については全く触れられていない。
上記のような状況下、血小板減少症治療を目的とした、免疫原性が少なく経口投与可能な非ペプチド性c-Mplリガンドの開発が切望されている。
特開平11-152276号公報 国際公開第99/11262号パンフレット 国際公開第00/35446号パンフレット 国際公開第98/09967号パンフレット 特開平10-212289号公報 特開2000-44562公報 国際公開第01/07423号パンフレット 国際公開第01/53267号パンフレット 国際公開第02/62775号パンフレット 国際公開第03/062233号パンフレット 特許第3199451号公報 ネイチャー(Nature)、1994年、第369号、p.568-571 ブラッド(Blood)、2001年、第98巻、p.3241-3248 ブラッド(Blood)、2002年、第99巻、p.2599-2602 ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレチン(Chemical and Pharmaceutical Bulletin)、1977年、第25巻、第9号、p.2292-2299
本発明者等は、血小板増多作用を有する化合物について鋭意研究し、新規な2-アシルアミノチアゾール誘導体が優れた血小板増多作用を有することを見いだし、本発明を完成させた。
即ち、本発明によれば、以下の(1)〜(6)が提供される。
(1)式(III)で示される2-アシルアミノチアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩。
Figure 2005047905
[式中の記号は以下の意味を示す。
B:低級アルキレン。
R4:式(II)で示される基、又は置換されていてもよい環状アミノ。
Figure 2005047905
[式中の記号は以下の意味を示す。
R11:H、置換されていてもよい低級アルキル、又は置換されていてもよいシクロアルキル。なお、Bがメチレンを示す場合、R11は、R5で示されるチエニル若しくはフェニルへ架橋するメチレンとして存在してもよい。また、Bがメチレンを示す場合、R11は、Bで示されるメチレンへ閉環する置換されていてもよい低級アルキレンとして存在していてもよい。
R12:それぞれ置換されていてもよい低級アルキル、シクロアルキル若しくは非芳香族ヘテロ環。]
R5:それぞれ置換されていてもよいチエニル若しくはフェニル。
R6:それぞれ置換されていてもよい芳香族ヘテロ環、アリール若しくは環状アミノ。但し、置換されていないフェニル及び置換されていてもよいインドールを除く。]
(2)Bがメチレンである、(1)の化合物。
(3)R5が、1つ以上のハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル、及びハロゲンからなる群より選択される1つ以上の基で置換されているチエニル若しくはフェニルである、(2)の化合物。
(4)R6が置換されていてもよいピリジル、又は置換されているフェニルである、(3)の化合物。
(5)R6が、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で5位が置換され、さらに6位が置換されているピリジン-3-イル、又はクロロ及びフルオロからなる群より選択される基で3位が置換され、-H、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で5位が置換され、さらに4位が置換されているフェニルである、(4)の化合物。
(6)(1)の化合物のうち、化合物群X及び化合物群Yからなる群より選択される化合物。好ましくは、化合物群Xから選択される化合物。
ここで、「化合物群X」とは、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[シクロブチル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
1-(5-{[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-3-クロロ-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸、
1-{5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2R)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-3-フルオロ-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2S)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
1-(3-クロロ-5-{[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-(ジメチルアミノメチル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
4-[{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}(メチル)アミノ]酪酸、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(3S)-3-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[[(2S)-2-メトキシプロピル](メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
N-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロ-6-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]ニコチンアミド、
N-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロ-6-(3-オキソピペラジン-1-イル)ニコチンアミド、及び、
N-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロ-6-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジノ]ニコチンアミド、
並びに、これらの製薬学的に許容される塩からなる化合物群であり、
「化合物群Y」とは、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2R)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
4-[{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2R)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}(メチル)アミノ]酪酸、
4-[{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2S)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}(メチル)アミノ]酪酸、
1-{5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2S)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-3-フルオロ-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
(1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2R)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}アゼチジン-3-イル)酢酸、
(1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2S)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}アゼチジン-3-イル)酢酸、
1-(3-クロロ-5-{[5-{[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-メチルチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(3R)-3-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[[(2R)-2-メトキシプロピル](メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
1-(5-{[5-(アゼパン-1-イルメチル)-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-3-クロロ-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
1-(5-{[5-(アゾカン-1-イルメチル)-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-3-クロロ-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸、
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[シクロヘキシル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、及び
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[シクロプロピル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
並びに、これらの製薬学的に許容される塩からなる化合物群である。
なお、式(III)で示される化合物におけるBとして、好ましくはメチレンである。
また、式(III)で示される化合物におけるR4として、好ましくはR11が低級アルキルであり、R12がそれぞれ置換されていてもよい低級アルキル若しくはシクロアルキルである式(II)で示される基、又は低級アルキルで置換されていてもよい環状アミノであり;より好ましくは、R11がメチルであり、R12がそれぞれ置換されていてもよい低級アルキル若しくはシクロアルキルである式(II)で示される基、又はメチルで置換されていてもよい環状アミノである。
また、式(III)で示される化合物におけるR5として、好ましくは、置換されていてもよいチエニルであり;より好ましくは、1つ以上のハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル、及びハロゲンからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されているチエニルであり;さらに好ましくは、クロロ及びメチルからなる群より選択される1つ以上の基で置換されたチエニルであり;特に、4-クロロチオフェン-2-イル、又は4-メチルチオフェン-2-イルが好ましい。また、式(III)で示される化合物におけるR5の好ましい別の態様としては、置換されていてもよいフェニルを挙げることができ;より好ましくは、1つ以上のハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル、及びハロゲンからなる群より選択された1つ以上の基で置換されたフェニルであり;さらに好ましくは、トリフルオロメチル、クロロ及びフルオロからなる群より選択される1つ以上の基で置換されたフェニルであり;特に、3-トリフルオロメチルフェニル、4-フルオロフェニル若しくは3-クロロフェニルが好ましい。
また、式(III)で示される化合物におけるR6として、好ましくは、置換されていてもよいピリジルであり;より好ましくは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたピリジルであり;さらに好ましくは、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で5位が置換され、さらに6位が置換されたピリジン-3-イルである。その中でも、置換基群Wで置換されている低級アルキル、置換基群W及びオキソからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよいピペリジン-1-イル若しくはピペラジン-1-イル;並びに置換基群Wより選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよい-O-低級アルキル、-NH-低級アルキル若しくは-N(低級アルキル)-低級アルキル;からなる群より選択される基で6位が置換され、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で5位が置換されたピリジン-3-イルが好ましい。
ここで、「置換基群W」とは、-OH、-O-RZ、-OCO-RZ、カルボキシル、-CO2-RZ、-CO-RZ、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいカルバモイル(2つのRZで置換される場合、それらは同一でも異なっていてもよい)、シアノ、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいアミノ(2つのRZで置換される場合、それらは同一でも異なっていてもよい)、-NHCO-RZ、-NHSO2-RZ、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいスルファモイル(2つのRZで置換される場合、それらは同一でも異なっていてもよい)、-SO3H、-P(O)(OH)2、-P(O)(OH)(ORZ)、-P(O)(ORZ)2、芳香族へテロ環、非芳香族へテロ環及びRZからなる群を示し、「RZ」とは、-OH、-O-低級アルキル(この低級アルキルは、-OH、-O-低級アルキル及びアミノからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい)、-OCO-低級アルキル、カルボキシル、-CO2-低級アルキル、-CO-低級アルキル、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいカルバモイル(2つの低級アルキルで置換される場合、それらは同一でも異なっていてもよい)、シアノ、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいアミノ(2つの低級アルキルで置換される場合、それらは同一でも異なっていてもよい)、-NHCO-低級アルキル、-NHSO2-低級アルキル、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいスルファモイル(2つの低級アルキルで置換される場合、それらは同一でも異なっていてもよい)、-SO3H、-P(O)(OH)2、-P(O)(OH)(O-低級アルキル)、-P(O)(O-低級アルキル)2、芳香族へテロ環、非芳香族へテロ環及びハロゲンからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよい低級アルキル、シクロアルキル若しくは非芳香族へテロ環を示す(以下同様。)。
また、式(III)で示される化合物におけるR6の好ましい別の態様としては、置換されていてもよいフェニルを挙げることができ;より好ましくは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたフェニルであり;さらに好ましくは、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で3位が置換され、-H、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で5位が置換され、さらに4位が置換されたフェニルである。その中でも、置換基群Wで置換されている低級アルキル、置換基群W及びオキソからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよいピペリジン-1-イル若しくはピペラジン-1-イル;並びに置換基群Wより選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよい-O-低級アルキル、-NH-低級アルキル若しくは-N(低級アルキル)-低級アルキル;からなる群より選択される基で4位が置換され、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で3位が置換され、-H、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で5位が置換されたフェニルが好ましい。
なお、R11における「Bがメチレンを示す場合、R11はR5で示されるチエニル若しくはフェニルへ架橋するメチレンとして存在してもよい」とは、具体的には、例えば表39に挙げるような化合物の部分構造を示すことを意味する。
また、R11における「Bがメチレンを示す場合、R11はBで示されるメチレンへ閉環する置換されていてもよい低級アルキレンとして存在していてもよい」とは、具体的には、例えば表45に挙げるような化合物の部分構造を示すこと意味する。
本発明化合物は、2位がアシルアミノ基で置換され、5位が窒素原子で置換された低級アルキルで置換されている2-アシルアミノチアゾール誘導体である点に化学構造上の特徴を有する。また、本発明化合物は、ヒトc-mpl-Ba/F3細胞増殖活性、ヒトCD34+細胞の巨核球への分化促進活性、及びマウス経口投与試験における良好な経口活性を示し、その結果、血小板増多作用を有する点に薬理学上の特徴を有する。
本発明に係る化合物は優れた血小板増多作用を有する。従って、本発明に係る化合物は再生不良性貧血、骨髄異形成症候群における血小板減少症、悪性腫瘍の化学療法、放射線療法による血小板減少症、特発性血小板減少性紫斑病、肝疾患における血小板減少症、HIVによる血小板減少症等、種々の血小板減少症の治療及び/又は予防に有用であり、また、化学療法や放射線療法により血小板減少が生じる可能性がある場合、それらの療法を施す前にあらかじめ投与しておくこともできる。
本発明に係る化合物の薬理作用は以下の試験により確認された。
(i)ヒトc-mpl-Ba/F3細胞増殖試験
96ウェルマイクロプレートに、2×105 cells/mlのヒトc-mpl-Ba/F3細胞を、各濃度の被験化合物を添加した10%牛胎児血清含有RPMI1640培地(100 μl/ウェル)にて37 ℃で培養した。培養開始24時間後にWST-1/1-methoxy PMS(細胞計測キット,同仁)の10 μl/ウェルを添加した。添加直後及び2時間後にA450/A650の吸光度をマイクロプレートリーダー(Model 3350: Bio-Rad)にて測定し、2時間での吸光度の増加を各被験化合物の増殖活性とした。その結果を表1に示す。
なお、表中の記号は以下の意味を示す。
pot:化合物A(化合物A及びrhTPOにおいてはrhTPO)の最大細胞増殖活性値の30%の細胞増殖を促進する被験化合物濃度
Efficacy:化合物A(化合物A及びrhTPOにおいてはrhTPO)の最大細胞増殖活性値を100%としたときの被験化合物の最大細胞増殖活性値。
なお、化合物Aとは、上述の特許文献10の実施例9の化合物を示す。
Figure 2005047905
表中、比較化合物1とは、上述の特許文献7の化合物番号A-1の化合物であり;比較化合物2とは、上述の特許文献8の化合物番号A-14の化合物であり;比較化合物3とは、上述の特許文献8の化合物番号J-14の化合物であり;比較化合物4とは、上述の特許文献9の実施例2の化合物である。比較化合物1〜4、及び化合物Aの構造を以下に示す。
Figure 2005047905
上記の結果より、本発明化合物がヒトc-Mplを介したBa/F3細胞増殖作用を有することが確認された。
(ii)巨核球コロニー形成促進作用測定試験
ヒトCD34+細胞をMegaCultTM-C(StemCell Technologies社)を用いて2 well chamberスライドにて被験物質存在下で10-14日間、37 ℃で培養した。添付の説明書に従って、脱水、固定した後、抗glycoprotein IIb/IIIa抗体にて染色した。染色された巨核球細胞の3個以上の集団を1コロニーとし、1 wellあたりのコロニー数を顕鏡にて測定した。各被験化合物のEC30値を用量曲線より算出した。
その結果、本発明化合物のEC30値は、実施例71の化合物が20 nM、実施例100の化合物が34 nM、実施例104の化合物が36 nM、実施例106の化合物が23 nM、実施例315の化合物が45 nMであり、本発明化合物が優れた巨核球コロニー形成促進作用を有することが確認された。
(iii)マウス経口投与試験
雄性ICRマウスに、0.5%メチルセルロース水溶液にて溶解若しくは懸濁させた被験化合物3 mg/kg若しくは10 mg/kg(比較化合物1〜3においては100 mg/kg)を経口投与した。投与2時間後に、腹部下大静脈より1/10容3.8%クエン酸ナトリウムを抗凝固剤として採血した。12,000 rpmで3分間遠心分離して得られた血漿を56 ℃で30分間加温したものを(i)記載のヒトc-mpl-Ba/F3細胞増殖試験の系に最終濃度0.3%、1%若しくは3%血漿(比較化合物1〜3においては10%)になるように添加し、細胞増殖活性を測定した。各被験化合物の最大の細胞増殖活性を100%としたときの各血漿の細胞増殖活性(%)を求めた。その結果を表2に示す。
Figure 2005047905
表中の比較化合物1〜3は、上記表1における比較化合物1〜3とそれぞれ同一の化合物である。
上記の結果より、本発明化合物がマウスにて経口活性を有することが確認された。特に、比較化合物では、「100 mg/kg−10%希釈の条件」においても経口活性をほとんど示さなかったのにもかかわらず、本発明化合物では「より低用量である3 mg/kg若しくは10 mg/kg−より高希釈である3%希釈以下の条件」においても良好な経口活性を有することが見出されたことは、極めて意外であり、これはチアゾール5位置換基としてアミノ基を有する低級アルキレンの導入により達成されたものと考えられる。なお、比較化合物2及び比較化合物3では、より低用量(10 mg/kg p.o.)においても細胞増殖活性は10%以下であった。
また、ヒト造血幹細胞を移植後、ヒト血小板産生が認められたマウスに対し、本発明化合物を投与することにより、血小板増多活性が認められることが確認された。
本発明化合物をさらに説明すると、以下の通りである。
本明細書中、「低級」なる語は、特に断らない限り炭素数1乃至6個の直鎖状又は分枝状の炭素鎖を意味する。
従って、「低級アルキル」とは、C1-6のアルキルを示し、具体的には例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられ、好ましくはC1-3アルキルのメチル、エチル、プロピル、イソプロピルである。
「低級アルキレン」とは、C1-6アルキルの2価基であり、好ましくはC1-4アルキレンのメチレン、エチレン、トリメチレン、メチルエチレン、テトラメチレン、ジメチルメチレン、ジメチルエチレンであり、さらに好ましくはメチレン、エチレンであり、メチレンが特に好ましい。
「シクロアルキル」とは、C3-8の炭素環を意味し、これらは部分的に不飽和結合を有していてもよい。従って、具体的には例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロブテニル、シクロヘキセニル、シクロオクタジエニル等が挙げられる。
「アリール」とは、C6-14の単環乃至3環の芳香環を意味し、好ましくはフェニル、ナフチルであり、さらに好ましくはフェニルである。
「環状アミノ」とは、少なくとも1つの窒素原子を有し、さらに窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択された同一又は異なるヘテロ原子を1個以上有していてもよい環員数3〜8の非芳香族環状アミンの1価基を意味し、少なくとも1つ有する窒素原子が結合手を有する基を示す。具体的には例えばアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン、アゾナン、アゼカン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリン、チオモルホリンの1価基等を挙げることができる。
「非芳香族ヘテロ環」とは、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択された同一又は異なるヘテロ原子を1個以上有する非芳香族ヘテロ環の1価基を意味し、具体的には例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオフラン、テトラヒドロチオピラン、オキセタン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリン、チオモルホリンの1価基等を挙げることができる。
「芳香族ヘテロ環」とは、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択された同一又は異なるヘテロ原子を1個以上有する5〜6員環芳香族ヘテロ環又はそれらの部分的に水素化された環の1価基を意味し、具体的には例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピロール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、チオフェン、フランの1価基を挙げることができる。なお、これらの環はベンゼン環と縮合していてもよい。
「ハロゲン」としては、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードが挙げられ、好ましくはフルオロ、クロロである。
本明細書において「置換されていてもよい」及び「置換された」の語の許容される置換基としては、それぞれの基の置換基として通常用いられる置換基であればいずれでもよい。また、これらの置換基は各々の基に1つ以上存在していてもよい。
R4における「置換されていてもよい環状アミノ」、R11における「置換されていてもよいシクロアルキル」、R12における「それぞれ置換されていてもよいシクロアルキル若しくは非芳香族ヘテロ環」、R5における「それぞれ置換されていてもよいチエニル若しくはフェニル」において許容される置換基としては、以下の(a)乃至(h)に示される基が挙げられる。
(a)ハロゲン;
(b)-OH、-O-RZ、-O-アリール、-OCO-RZ、オキソ(=O);
(c)-SH、-S-RZ、-S-アリール、-SO-RZ、-SO-アリール、-SO2-RZ、-SO2-アリール、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいスルファモイル;
(d)1つ又は2つのRZで置換されていてもよいアミノ、-NHCO-RZ、-NHCO-アリール、-NHCO2-RZ、-NHCONH2、-NHSO2-RZ、-NHSO2-アリール、-NHSO2NH2、ニトロ;
(e)-CHO、-CO-RZ、-CO2H、-CO2-RZ、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいカルバモイル、シアノ;
(f)-OH、-O-低級アルキル、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいアミノ、ハロゲン及びRZからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよいアリール若しくはシクロアルキル;
(g)-OH、-O-低級アルキル、1つ又は2つの低級アルキルで置換されていてもよいアミノ、ハロゲン及びRZからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されていてもよい芳香族ヘテロ環若しくは非芳香族ヘテロ環;
(h)上記(a)乃至(g)に示される置換基より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい低級アルキル。
また、R11における「置換されていてもよい低級アルキル」、「置換されていてもよい低級アルキレン」、R12における「置換されていてもよい低級アルキル」において許容される置換基としては、上記(a)乃至(g)に示される基が挙げられる。
また、R6における「それぞれ置換されていてもよい芳香族ヘテロ環、アリール若しくは環状アミノ」において許容される置換基としては、ハロゲン、1つ以上のハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル、-OH、-O-RZ、オキソ、1つ又は2つのRZで置換されていてもよいアミノ、式(III)で示される基を挙げることができる。ここで、この置換基が2つのRZで置換されたアミノである場合、その2つのRZは同一のものであっても、異なったものであってもよい。
Figure 2005047905
[式中の記号は、以下の意味を示す。
X:-OH、-O-低級アルキル、ハロゲン、オキソ及びRZからなる群より選択される1つ以上の基で置換されていてもよい環状アミンジイル。
Y:単結合、-O-低級アルキレン-、又は-N(低級アルキル)-低級アルキレン-。
Z:置換基群W、-環状アミンジイル-置換基群W、又は-CO-環状アミンジイル-置換基群W。]
「環状アミンジイル」とは、少なくとも1つの窒素原子を有し、さらに窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択された同一又は異なるヘテロ原子を1個以上有していてもよい環員数3〜8の非芳香族環状アミンの2価基を意味し、少なくとも1つ有する窒素原子が結合手を有する基を示す。具体的には例えばアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン、アゾナン、アゼカン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリン、チオモルホリンの2価基を挙げることができる。
本発明化合物である式(III)で示される化合物には、置換基の種類によっては、不斉炭素原子を含む場合があり、これに基づく光学異性体が存在しうる。本発明はこれらの光学異性体の混合物や単離されたものをすべて包含する。また、本発明に係る化合物は互変異性体が存在する場合があるが、本発明にはこれらの異性体の分離したもの、あるいは混合物が含まれる。また、ラベル体、即ち、本発明化合物の1つ以上の原子を放射性同位元素若しくは非放射性同位元素で置換した化合物も本発明に包含される。
また、本発明に係る化合物は、塩を形成する場合もあり、かかる塩が製薬学的に許容されうる塩である限りにおいて本発明に包含される。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスパラギン酸又はグルタミン酸などの有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の金属を含む無機塩基、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リジン、オルニチン等の有機塩基との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。さらに、本発明は本発明化合物及びその製薬学上許容される塩の各種の水和物や溶媒和物及び結晶多形を有する物質も包含する。なお、本発明には、生体内において代謝されて式(III)で示される化合物又はその塩に変換される化合物、いわゆるプロドラッグもすべて包含される。本発明のプロドラッグを形成する基としては、Prog. Med. 5:2157-2161(1985)に記載されている基や、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻 分子設計163-198ページに記載されている基が挙げられる。
(製造法)
本発明に係る化合物及びその製薬学的に許容される塩は、その基本骨格あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。以下に代表的な製法を例示する。なお、官能基の種類によっては、当該官能基を原料ないし中間体の段階で適当な保護基、すなわち容易に当該官能基に転化可能な基に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。しかるのち、必要に応じて保護基を除去し、所望の化合物を得ることができる。このような官能基としては例えば水酸基やカルボキシル基、アミノ基などを挙げることができ、それらの保護基としては例えばグリーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis (third edition)」に記載の保護基を挙げることができ、これらを反応条件に応じて適宜用いればよい。
(第1製法)
Figure 2005047905
(式中、R7はR11がH、置換されていてもよい低級アルキル、又は置換されていてもよいシクロアルキルである前述の式(II)で示される基、あるいは置換されていてもよい環状アミノを示し;R8は前述のR5で示される基を示し;R9は前述のR6で示される基、又は当業者が通常採用しうる方法によりR6に変換されうる基を示す。以下同様。)
本製造法は、式(III)で示される本発明化合物のうち、Bがメチレンであり、R4とR5が架橋されておらず、R4とBが閉環していない化合物を製造する方法である。
(工程A)
本工程は、化合物(1b)又はその反応性誘導体と、化合物(1a)又はその塩とを、常法によりアミド化し、必要により保護基を除去することにより、化合物(1c)を製造する工程である。
本工程のアミド化は当業者が通常用いうるアミド化を採用することができるが、特に、オキシ塩化リンをピリジン溶媒中で作用させる方法、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)存在下、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)や、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルシアニド等の縮合剤を作用させる方法が好適に用いられる。
反応は使用する反応性誘導体や縮合剤等によっても異なるが、通常ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル類;酢酸エチル(EtOAc)などのエステル類;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)等の反応に不活性な有機溶媒中、冷却下、冷却乃至室温下あるいは室温乃至加熱下に行われる。
(工程B)
本工程は、化合物(1e)を用いたマンニッヒ(Mannich)反応を用いて、化合物(1c)のチアゾール5位にアミノメチル基を導入し、本発明化合物(III)を製造する工程である。Albertson, N. F.; J Am Chem Soc 1948, 70, 669.や、Bhargava, P. N.; Sharma, S. C.; Bull Chem Soc Jpn 1965, 38, 909.に記載された方法、あるいはそれに準じた方法を採用することができる。
(工程C、工程D)
本工程は、化合物(1c)のチアゾール5位にアセトキシメチル基を導入して化合物(1d)とした後、塩基性条件下、化合物(1e)による求核置換反応を経て本発明化合物(III)を製造する工程である。
工程Cのアセトキシメチル化は、化合物(1c)に対し、酢酸溶媒下、ホルムアルデヒド水溶液若しくはパラホルムアルデヒドを作用させ、室温乃至加熱下、若しくは室温乃至還流下に行うことができる。なお、酢酸溶媒に代えて、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類等の反応に不活性な溶媒下、酢酸を加えて反応させることもできるが、その場合には反応性が低下する傾向がある。また、さらに無水酢酸を加えて反応を行うこともできる。
工程Dの求核置換反応は、化合物(1d)に対し、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、エステル類、アセトニトリル、DMF、DMSO等の反応に不活性な有機溶媒中、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基、及び/又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下、化合物(1e)を作用させることにより行うことができる。なお、反応を加速させるために、ジメチルアミノピリジン等の触媒を加えてもよい。また、有機塩基及び/又は無機塩基に代えて、化合物(1e)を過剰に用いてもよい。反応は用いる塩基によって異なるが、冷却乃至室温下、室温下乃至加熱下、室温下乃至還流下に行うことができる。
(第2製法)
Figure 2005047905
(式中、Xはハロゲン等の脱離基;Yは低級アルキル;nは1〜6の整数を示す。以下同様。)
本製造法は、式(III)で示される本発明化合物のうち、Bがメチレン以外の低級アルキレンであり、R4とR5が架橋されておらず、R4とBが閉環していない化合物を製造する方法である。
(工程A)
本工程は、化合物(2a)と化合物(2b)を縮合させ、化合物(2c)を製造する工程である。HAND, E. S.; JOHNSON, S. C.; BAKER, D. C.; J Org Chem 1997, 62 (5), 1348-1355.に記載された方法、あるいはそれに準じた方法を採用することができる。
(工程B)
本工程は、化合物(2c)のケトンのα位をハロゲン化した後、チオ尿素を作用させてチアゾール環を構築する工程である。Org. Syn. Coll. Vol. II, 1943, 31-32.、丸善株式会社1992年刊「第4版実験化学講座19」431-435ページに記載された方法、あるいはそれに準じた方法を採用することができる。
(工程C)
本工程は、化合物(2d)に対し、又は必要に応じて加水分解を施したカルボン酸体に対し、第1製法工程Aに準じたアミド化を行った後、還元反応によりアミド結合をアミノメチレン結合に変換する工程である。丸善株式会社1992年刊「第4版実験化学講座26」227-228ページに記載された方法、あるいはそれに準じた方法を採用することができる。
(工程D)
本工程は、化合物(1b)と、化合物(2e)とをアミド化し、本発明化合物(III)を製造する工程である。第1製法工程Aに準じて行うことができる。
(第3製法)
Figure 2005047905
(式中、R12は前述の基を示す。以下同様。)
本製造法は、式(III)で示される本発明化合物のうち、R4とR5がR11により架橋されている化合物を製造する方法である。R11がR5へ架橋するメチレンとして存在するのは、上記定義により、Bがメチレンであり、R4が式(II)で示される基である場合である。
(工程A)
本工程は、化合物(1c)を用いたマンニッヒ反応を用いて、化合物(1c)のチアゾール5位にアミノメチル基を導入し、続く2段階目のマンニッヒ反応により形成したイミニウムに対しR2で示されるフェニル若しくはチエニルが求核攻撃し、本発明化合物である3環性化合物を与える工程である。第1製法工程Bに準じて行うことができる。
(第4製法)
Figure 2005047905
(式中、mは1〜6の整数を示す。以下同様。)
本製造法は、式(III)で示される本発明化合物のうち、R4とBがR11により閉環されている化合物を製造する方法である。R11がBへ閉環する置換されていてもよい低級アルキレンとして存在するのは、上記定義により、Bがメチレンであり、R4が式(II)で示される基である場合である。
(工程A)
本工程は、Van Tamelin, E. E.; Knapp, G. C.; J. Am. Chem. Soc., 77, 1860 ,1955.の方法に準じて行うことができる。
なお、第1製法乃至第4製法においてR9で示される基は、上記工程の適当な時期にR6に変換して次の工程に進めることができる。その変換方法としては、例えば工程Aにおいて、R9として5,6-ジクロロピリジン-3-イル、若しくは、3,4,5-ジフルオロフェニルを導入しておき、適切な時期、例えば第1製法では、工程Bの前、工程Cの前、若しくは工程Dの前に、求核置換反応によりイプソ置換を行い、本発明に係る化合物の部分構造R6に変換する方法を挙げることができる。
さらに、式(III)で示されるいくつかの化合物は、以上のように得られた本発明に係る化合物から公知のアルキル化、アシル化、置換反応、酸化、還元、加水分解等、当業者が通常採用しうる工程を任意に組み合わせることにより製造することもできる。
このようにして製造された本発明に係る化合物は、遊離のまま、又は常法による造塩処理を施し、その塩として単離・精製される。単離・精製は抽出、濃縮、留去、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を適用して行われる。
各種の異性体は異性体間の物理化学的性質の差を利用して常法により単離できる。例えばラセミ混合物は、例えば酒石酸等の一般的な光学活性酸とのジアステレオマー塩に導き光学分割する方法などの一般的なラセミ体分割法により、光学的に純粋な異性体に導くことができる。また、ジアステレオ混合物は、例えば分別結晶化又は各種クロマトグラフィーなどにより分離できる。また、光学活性な化合物は適当な光学活性な原料を用いることにより製造することもできる。
本発明の医薬は、式(III)で示される本発明に係る化合物の1種以上と、通常製剤化に用いられる、薬剤用担体、賦形剤、その他添加剤を用いて、通常使用されている方法によって調製することができる。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、静注、筋注等の注射剤、又は坐剤、経鼻、経粘膜、経皮などによる非経口投与のいずれの形態であってもよい。
本発明による経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1種以上の活性物質が、少なくとも1種の不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、繊維素グリコール酸カルシウム等の崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤等を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要によりショ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性のフィルムで被覆してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エタノール(EtOH)を含む。この組成物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を含有する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物油、EtOH等のアルコール類、ポリソルベート80等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定剤、溶解補助剤等の補助剤を含んでいてもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
通常経口投与の場合、1日の投与量は、体重あたり約0.0001〜50 mg/kg、好ましくは約0.001〜10 mg/kgが適当で、さらに好ましくは0.01〜1 mg/kgが適当であり、これを1回であるいは2乃至4回に分けて投与する。静脈投与される場合は、1日の投与量は体重あたり約0.0001〜1 mg/kg、好ましくは約0.0001〜0.1 mg/kgが適当で、1日1回乃至複数回に分けて投与する。投与量は症状、年齢、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。なお、実施例において使用される原料化合物には新規な物質も含まれており、そのような原料化合物の公知物からの製造法を参考例として説明する。
参考例1
3,4,5-トリフルオロ安息香酸のDMF溶液に炭酸カリウム、臭化アリルを加え、1晩撹拌し、粗製のアリルエステルを得た。粗製のアリルエステル、イソニペコチン酸エチルのDMF溶液に炭酸カリウムを加え、室温で1晩撹拌し、ピペリジン置換体を得た。ピペリジン置換体のTHF溶液にモルホリン、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(触媒量)を加え、60 ℃で2時間、室温で4日間撹拌した。溶媒を留去したのちエーテル、EtOAcを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で10回洗浄し、集めた水層に濃塩酸を加え、生じた沈殿を濾取し、4-[4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル]-3,5-ジフルオロ安息香酸を得た。
参考例2
3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシ安息香酸 エチルエステルのDMF溶液に炭酸カリウム、3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)プロピルブロミドを加え50 ℃で撹拌し、4-[3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)プロポキシ]-3-クロロ-5-フルオロ安息香酸 エチルエステルを得た。
参考例2の方法と同様にして表3に示す参考例3〜4を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
参考例5
3.4-ジフルオロ安息香酸 メチルエステルのTHF溶液に無水ピペラジンを加え、60 ℃で18時間撹拌し、3-フルオロ-4-ピペラジン-1-イル安息香酸 メチルエステルを得た。
参考例6
参考例5の化合物の1,2-ジクロロエタン溶液にジ-tert-ブチルジカーボネート、4-ジメチルアミノピリジンを加え、室温で10分間撹拌し、4-[2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを得た。
参考例7
参考例6の化合物のDMF溶液にN-クロロスクシンイミドを加え、室温で3時間撹拌し、4-[2-クロロ-6-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを得た。
参考例8
参考例2の化合物のMeOH-THF混合溶液に1M NaOH水溶液(aq)を加え、室温にて16時間撹拌し、4-[3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)プロポキシ]-3-クロロ-5-フルオロ安息香酸を得た。
参考例8の方法と同様にして表3に示す参考例9〜11を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
参考例12
参考例11の化合物のMeOH溶液に塩化チオニルを加え、室温にて22時間撹拌し、4-[3-(メトキシカルボニル)プロポキシ]-3-フルオロ安息香酸を得た。
表中の記号は以下の意味を示す(以下同様)。
Rf:参考例番号、
Data:物理学的データ(MS:FAB-MS(M+H)+;MN:FAB-MS(M-H)-;MM:FAB-MS(M)+)、
R、R1、R2、R3、R4、X、Y:一般式中の置換基(Me:メチル、Et:エチル、iPr:イソプロピル、cPr:シクロプロピル、nBu:ノルマルブチル、iBu:イソブチル、tBu:ターシャリーブチル、Ph:フェニル、Py:ピリジル、Boc:tert-ブチルオキシカルボニル、The:チエニル、azet:アゼチジン-1-イル、pyrr:ピロリジン-1-イル、pipe:ピペリジン-1-イル、pipa:ピペラジン-1-イル、mor:モルホリン-4-イル、TBS:ターシャリーブチルジメチルシリル、di:ジ。置換基の前の数字は置換位置を示し、従って、例えば3,5-diF-4-(4-EtO2C-pipe)Phは3,5-ジフルオロ-4-(4-エトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニルを、4-Me-2-Theは4-メチルチオフェン-2-イルを示す)、
を示す。
Figure 2005047905
参考例13
4-クロロ-2-アセチルチオフェンのエーテル溶液に氷冷下にて臭素を加え、室温にて2時間撹拌しブロム体を得た。ブロム体のEtOH溶液に室温でチオ尿素を加え、80 ℃にて一晩撹拌し、2-アミノ-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾールを得た。
参考例13の方法と同様にして表4に示す参考例14を、対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
参考例15
参考例13の化合物、5,6-ジクロロニコチン酸のピリジン懸濁液に-30 ℃でオキシ塩化リンを加え、徐々に昇温し室温で1晩撹拌し、5,6-ジクロロ-N-[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]ニコチンアミドを得た。
参考例15の方法と同様にして表5に示す参考例16〜22を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
参考例23
参考例15の化合物にピリジン、トリエチルアミン、イソニペコチン酸エチルを加え、70 ℃で16時間撹拌し、1-(3-クロロ-5-{[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステルを得た。
参考例23の方法と同様にして表6に示す参考例24〜31を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
参考例32
参考例23の化合物に酢酸、ホルムアルデヒド水溶液(36%)を加え100 ℃で1晩撹拌し、1-(5-アセトキシメチル-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル)カルバモイル)-3-クロロ-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステルを得た。
参考例32の方法と同様にして表7に示す参考例33を対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
後述の実施例1の方法と同様にして表8に示す参考例34〜35を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
参考例36
参考例19の化合物のクロロホルム-EtOH混合溶液に、氷冷下4M HCl-EtOAc溶液を加え、室温で17時間撹拌し、3-クロロ-N-[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-フルオロ-4-ピペラジン-1-イルベンズアミド 塩酸塩を得た。
参考例37
参考例36の化合物のDMF溶液に炭酸カリウム、ブロモ酢酸エチルを加え室温にて23時間撹拌し、[4-(2-クロロ-4-{[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-6-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]酢酸 エチルエステルを得た。
Figure 2005047905
参考例38
2-アミノ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]チアゾール、5,6-ジクロロニコチン酸のピリジン懸濁液に-30 ℃でオキシ塩化リンを加え、徐々に昇温し室温で1晩撹拌した。減圧下溶媒を留去したのち、ピリジン及びEtOHを加え50 ℃で30分間撹拌した。室温でトリエチルアミン、イソニペコチン酸エチルを加え、80 ℃で15時間撹拌し、1-[3-クロロ-5-({4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]チアゾール-2-イル}カルバモイル)-2-ピリジル]ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステルを得た。
参考例38の方法と同様にして表10に示す参考例39〜40を対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
参考例8の方法と同様にして表11に示す参考例41を、後述の実施例8の方法と同様にして表11に示す参考例42を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
参考例43
参考例13の化合物のTHF溶液に、クロロギ酸フェニル、ピリジンを加え、室温にて1.5時間撹拌し、N-[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバミド酸 フェニルエステルを得た。
参考例44
参考例43の化合物のDMF溶液に、N-(ピペリジン-4-イル)イソニペコチン酸 エチルエステル 塩酸塩とN-(ピペリジン-4-イル)イソニペコチン酸 イソプロピルエステル 塩酸塩の混合物、トリエチルアミンを加え、80 ℃にて12時間加熱撹拌し、エステル混合物を得た。エステル混合物をMeOHに溶解し、トリエチルアミン、ナトリウムエトキシドを加え、室温から50 ℃にて18時間撹拌し、1'-{[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-1,4'-ビピペリジン-4-カルボン酸 メチルエステルを得た。
Figure 2005047905
参考例45
4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-4-オキソブタン酸 エステル(メチルエステル:エチルエステル 3:2混合物)を出発原料とし参考例13の方法と同様にして、表13に示す参考例45を製造した。
参考例46
参考例8の方法と同様にして、表13に示す参考例46を、対応する原料を使用して製造した。
参考例47
参考例46の化合物のDMF溶液に、ブチルメチルアミン、WSC・HCl、HOBt、トリエチルアミンを加え、室温にて18時間撹拌し、N-ブチル-N-メチル-[2-アミノ-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-5-イル]アセトアミドを得た。
参考例48
水素化リチウムアルミニウムのTHF懸濁液に、参考例47の化合物のTHF溶液を加え、加熱還流下3時間撹拌し、2-アミノ-5-{2-[ブチル(メチル)アミノ]エチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾールを得た。
参考例49
参考例15の方法と同様にして、表13に示す参考例49を、対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
参考例50
2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチン酸のDMF溶液に、イソニペコチン酸 エチルエステルを加え、80 ℃で撹拌し、2-クロロ-6-[4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル]-5-フルオロニコチン酸を得た。
参考例51
参考例50の化合物のTHF-EtOH溶液に、トリエチルアミン、10%パラジウム担持炭素を加え、4気圧水素雰囲気下、室温で攪拌し、6-[4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル]-5-フルオロニコチン酸を得た。
Figure 2005047905
後述の実施例3と同様にして表15に示す参考例52〜53を、参考例15と同様にして表15に示す参考例54〜56を、後述の実施例1と同様にして表15に示す参考例57〜64を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。
Figure 2005047905
実施例1
1-(3-クロロ-5-{[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル150 mgに酢酸3 ml、ホルムアルデヒド水溶液(36%)24 μl、N-ブチル-N-メチルアミン47 μlを加え90 ℃で18時間攪拌した。減圧下溶媒を留去したのち飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:EtOAc(7:1〜5:1)を溶出溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-(5-{[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-3-クロロ-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル 147 mgを得た。
実施例2
1-(5-{[5-[(アセトキシ)メチル]-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-3-クロロ-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル107 mgのEtOH 6 ml懸濁液にN-(2-メトキシエチル)メチルアミン39 μl、トリエチルアミン51 μl、4-(ジメチルアミノ)ピリジン23 mgを加え、50 ℃で2時間攪拌した。溶媒を留去したのち飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、EtOAcで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:EtOAc(10:1〜3.5:1)を溶出溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル90 mgを得た。
実施例3
1-[3-クロロ-5-({4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-[(シクロブチルアミノ)メチル]チアゾール-2-イル}カルバモイル)-2-ピリジル]ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル79 mgの1.2-ジクロロエタン2 mlに35% ホルマリン110 μl、酢酸76 μlを加え、室温で1時間撹拌した後、NaBH(OAc)3 45 mgを加え室温で1時間撹拌した。反応液にクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、brineにて有機層を洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=4:1〜2:1)にて精製し58 mgの1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[シクロブチル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステルを得た。
実施例4
5,6-ジクロロ-N-[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-(ピペリジン-1-イルメチル)-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチンアミド413 mgのTHF 5 ml溶液にイソニペコチン酸エチル1.3 mlを加え、5日間攪拌した。減圧下溶媒を留去したのち飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、生じた沈殿を濾取した。このものをクロロホルムに溶解し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:EtOAc(4:1〜3:1)を溶出溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-(3-クロロ-5-{[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-(ピペリジノメチル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル 468 mgを得た。
実施例5
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル76 mgのEtOH 1.5 ml懸濁液に1M水酸化ナトリウム水溶液0.4 mlを加え、60 ℃で2時間攪拌した。室温にて1M塩酸0.6 ml、水0.5 mlを加え、生じた沈殿を濾取し、50%エタノール水で洗浄した。減圧下乾燥し、1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸 塩酸塩73 mgを得た。
実施例6
エチル [4-(5-{[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-3-クロロ-2-ピリジル)-2-オキソピペラジン-1-イル]アセタート128 mgのTHF 5 ml溶液に水素化ホウ素ナトリウム19 mgを加え攪拌下還流した。そこへ、MeOH 128 mgをTHF 2 mlに溶解した溶液をゆっくりと滴下し、その後1時間還流下攪拌した。反応液を氷冷した後水を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し得られた残渣をクロロホルム:MeOH(99:1〜98:2)を溶出溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた粗精製物をメタノールに懸濁し、不溶物を濾過し除去した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をEtOAcに溶解し、4M HCl-EtOAc溶液を加え攪拌後、得られた沈殿を濾取し、減圧下乾燥し、N-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロ-6-[4-(2-ヒドロキシエチル)-3-オキソピペラジン-1-イル]ニコチンアミド 塩酸塩15 mgを得た。
実施例7
実施例132の化合物40 mgをMeOH 6 mlに溶解し、濃塩酸を1.6 ml加え2時間攪拌した後、濃縮後、析出物を濾過、EtOAcで洗浄し、32 mgのN-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-4-(2-ヒドロキシメトキシ)-3-メトキシベンズアミド 塩酸塩を得た。
実施例8
1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(3-メトキシプロピル)(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸 塩酸塩52 mgのTHF溶液2 mlにトリエチルアミン30 μl、モルホリン30 μl、WSC・HCl 45 mg、HOBt 30 mgを加え室温で一晩撹拌した。反応液にクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、brineにて有機層を洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム:MeOH=100:1〜50:1、ヘキサン:EtOAc=2:1、次いでクロロホルム:MeOH=20:1)にて精製し、ジエチルエーテル2 mlに懸濁させ4 N HCl-EtOAc 2 mlを加え、析出物を濾取し25 mgの5-クロロ-N-(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(3-メトキシプロピル)(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)-6-[4-(モルホリノカルボニル)ピペリジノ]ニコチンアミド 塩酸塩を得た。
実施例9
実施例190の化合物188 mgに、4M HCl-ジオキサン溶液3 mlを加え、50 ℃で18時間加熱攪拌した。反応液を室温冷却後、析出する固体をろ過することで160 mgの[(1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}-4-ピペリジル)オキシ]酢酸 塩酸塩を得た。
実施例10
参考例23の化合物200 mgを蟻酸5 mlに溶解し、メトキシエチルアミン37 μl、35%ホルマリン92 μlを加え70 ℃で15時間攪拌した。反応液を濃縮後、クロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、brineにて有機層を洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=5:1〜3:1)にて精製し110 mgの1-{3-クロロ-5-{[7-クロロ-5-(2-メトキシエチル)-5,6-ジヒドロ-4H-チアゾロ[5,4-c]チエノ[2,3-e]アゼピン-2-イル]カルバモイル}-2-ピリジン}-4-カルボン酸 エチルエステルを得た。
実施例11
6-[(2-アミノエチル)アミノ]-N-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロニコチンアミド 三塩酸塩100 mgをTHF 5 mlに懸濁し、トリエチルアミン85 μlを加え0 ℃に冷却した。その溶液にメタンスルホニルクロリド13 μlを加えて室温で2時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出し、水、brineで有機層を洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:MeOH=10:1)にて精製し75 mgのN-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロ-6-({2-[(メチルスルホニル)アミノ]エチル}アミノ)ニコチンアミドを得た。
以下の表16〜31に、実施例化合物の構造と物理学的データを示す。なお、表中の記号は以下の意味を示す(以下同様)。
Ex:実施例番号(Exの欄に数字のみが記載されている場合、その実施例番号の化合物がフリー体であることを示し、数字に続く斜線(/)及び「HCl」が記載されている場合、その実施例番号の化合物が塩酸塩であることを示す。)、
Syn:製造方法(数字はその番号を実施例番号として有する実施例化合物と同様に、対応する原料を用いて合成したことを示す。)、
R:一般式中の置換基(nPr:ノルマルプロピル、cBu:シクロブチル、cHex:シクロヘキシル、MOM:メトキシメチル、Ac:アセチル、Ms:メタンスルホニル、THF:テトラヒドロフリル、THP:テトラヒドロピラニル)。
Figure 2005047905
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以下の表32〜表34に、いくつかの実施例化合物のNMRデータを示す。データは、テトラメチルシランを内部標準とし、特に記載がない場合はDMSO-d6を測定溶媒とする1H-NMRにおけるピークのδ(ppm)を示す。
Figure 2005047905
Figure 2005047905
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以下の表35〜68に他の本発明化合物の構造を示す。これらは、上記の製造法や実施例記載の方法、若しくは当業者にとって自明である方法、又はこれらの変法を用いることにより容易に製造することができる。
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Claims (6)

  1. 式(III)で示される2-アシルアミノチアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩。
    Figure 2005047905
    [式中の記号は以下の意味を示す。
    B:低級アルキレン。
    R4:式(II)で示される基、又は置換されていてもよい環状アミノ。
    Figure 2005047905
    [式中の記号は以下の意味を示す。
    R11:H、置換されていてもよい低級アルキル、又は置換されていてもよいシクロアルキル。なお、Bがメチレンを示す場合、R11は、R5で示されるチエニル若しくはフェニルへ架橋するメチレンとして存在してもよい。また、Bがメチレンを示す場合、R11は、Bで示されるメチレンへ閉環する置換されていてもよい低級アルキレンとして存在していてもよい。
    R12:それぞれ置換されていてもよい低級アルキル、シクロアルキル若しくは非芳香族ヘテロ環。]
    R5:それぞれ置換されていてもよいチエニル若しくはフェニル。
    R6:それぞれ置換されていてもよい芳香族ヘテロ環、アリール若しくは環状アミノ。但し、置換されていないフェニル及び置換されていてもよいインドールを除く。]
  2. Bがメチレンである、請求項1に記載の化合物。
  3. R5が、1つ以上のハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル、及びハロゲンからなる群より選択される1つ以上の基でそれぞれ置換されているチエニル若しくはフェニルである、請求項2に記載の化合物。
  4. R6が、置換されていてもよいピリジル、又は置換されているフェニルである、請求項3に記載の化合物。
  5. R6が、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で5位が置換され、さらに6位が置換されているピリジン-3-イル、又はクロロ及びフルオロからなる群より選択される基で3位が置換され、-H、クロロ及びフルオロからなる群より選択される基で5位が置換され、さらに4位が置換されているフェニルである、請求項4に記載の化合物。
  6. 請求項1に記載の化合物のうち、
    1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[シクロブチル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
    1-(5-{[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-3-クロロ-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸、
    1-{5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2R)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-3-フルオロ-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
    1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(2S)-2-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
    1-(3-クロロ-5-{[4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-(ジメチルアミノメチル)チアゾール-2-イル]カルバモイル}-2-ピリジル)ピペリジン-4-カルボン酸、
    1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
    4-[{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}(メチル)アミノ]酪酸、
    1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[(3S)-3-メチルピロリジン-1-イル]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
    1-{3-クロロ-5-[(4-(4-クロロチオフェン-2-イル)-5-{[[(2S)-2-メトキシプロピル](メチル)アミノ]メチル}チアゾール-2-イル)カルバモイル]-2-ピリジル}ピペリジン-4-カルボン酸、
    N-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロ-6-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]ニコチンアミド、
    N-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロ-6-(3-オキソピペラジン-1-イル)ニコチンアミド、若しくは、
    N-[5-{[ブチル(メチル)アミノ]メチル}-4-(4-クロロチオフェン-2-イル)チアゾール-2-イル]-5-クロロ-6-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジノ]ニコチンアミド、
    又はその製薬学的に許容される塩。
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