JP2004531917A - データ送信方法及び無線システム - Google Patents
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Abstract
Description
【技術分野】
本発明は、無線システム内で第1トランシーバから第2トランシーバへデータブロックを送信する方法、及びこの方法を使用する無線システムに係る。この方法及びこの方法を使用する無線システムは、両方とも、EGPRS(改善型汎用パケット無線サービス)に特に適している。
【0002】
【背景技術】
無線システムに使用される送信器及び受信器は、通常、トランシーバを形成し、それらは、例えば、移動電話のような加入者ターミナルのトランシーバやベースステーションのトランシーバを含む。
【0003】
データ送信では、トランシーバ間の送信をほとんど成功させることが目標である。デジタルデータ送信は、しばしば再送信エラー修正を使用し、これは、送信者に送信エラーを通知して、送信者がそのエラー情報を再送信するというものである。1つの公知方法は、選択的拒絶ARQ(自動繰り返し要求)であり、送信器は、以前のブロックが確認される前に新たなブロックを送信することができ、そして送信器は、受信が失敗したブロックのみを再送信することができる。送信器が、受信器からの確認なしに連続的に送信できるデータフレームのグループは、このプロトコルでは、送信ウインドウと称される。
【0004】
EGPRS(改善型汎用パケット無線サービス)は、パケット交換送信を使用するGSM(移動通信用のグローバルシステム)ベースのシステムである。EGPRSは、データ送信容量を高めるためにEDGE(GSM進化のための改善されたデータレート)を使用する。GSMに通常使用されるGMSK(ガウス最小シフトキーイング)変調に加えて、8−PSK(8−相シフトキーイング)変調をパケットデータチャンネルに使用することができる。その目的は、主として、ファイルのコピーや、インターネットブラウザの使用といった非リアルタイムのデータ送信サービスを実施することである。又、その目的は、スピーチ及びビデオを送信するためにインスタンスに対してパケット交換リアルタイムサービスを実施することである。原理的に、データ送信容量は、数キロビット/秒から400キロビット/秒まで変化し得る。
【0005】
上記システムにおいて2つのトランシーバ間の接続に関するエラー修正の例について以下に検討する。第1トランシーバは、データをデータブロックにおいて第2トランシーバへ送信する。第1トランシーバは、受信中の識別のために送信されるべきデータブロックに識別子をアタッチし、それらの識別子が限定識別子スペースから指定されるようにする。これら識別子は、最後の識別子が使用されたときに再び最初からサイクルがスタートするように繰り返し指定される。第2トランシーバにおいてデータブロックの受信が失敗すると、そのブロックを再送信することが必要になる。第1及び第2トランシーバ間の両方向接続は、第2トランシーバが第1トランシーバへ再送信要求を送信できるようにする。受信した再送信要求に基づき、第1トランシーバは、データブロックを第2トランシーバへ再送信し、第2トランシーバは、そのブロックを、識別子に基づき以前に失敗したブロックの再送信であると識別する。第2トランシーバは、ARQプロトコルに関連した受信ウインドウの位置に関する情報を維持する。このウインドウは、識別子スペースの一部分であり、そして常に、正しく受信されていない第1ブロックから始まる。典型的に、ウインドウのサイズは、識別子スペースの半分である。第2トランシーバは、識別子がウインドウ内にないブロックを受信すると、そのブロックは既に一度受信されたものであって無視できるものであることが分かる。
【0006】
性能を更に改善するために、第2のトランシーバに受信メモリを装備し、受信が失敗した全てのデータブロックをそこに記憶するような増分的冗長性を使用することもできる。受信の失敗は、例えば、使用する無線チャンネルの状態が迅速に変化するために無線システムが到来する送信に対して前もってコードレートを最適に選択することが不可能であることから生じる。増分的冗長性を使用すると、変化する状態に良好に適応させることができる。受信が失敗したデータブロックは、第1トランシーバから再送信される。再送信されたデータブロックと、同じ識別子を有する記憶されたデータブロックとが合成され、その後、第2トランシーバがその合成されたデータブロックをデコードする。その合成中に、デコード動作に使用できる情報の量が、単一データブロックにおける情報の量に比して増加し、従って、デコードが成功する確率が高くなる。
【0007】
従って、同じデータブロックの異なる送信を合成することが意図される。データブロックが同じであることは、それらが同じ識別子を有することから決定される。
【0008】
識別子を循環させると、問題を引き起こす。というのは、データブロックを互いに比較したときに、たとえデータブロックが実際には異なるものであっても、データブロックが同じ識別子で見つかるからである。上述したデータ送信では、同じ識別子を有するデータブロックは、たとえそれらが異なるものであっても、合成のために誤って同じであるとみなされることがある。異なるデータブロックが合成されると、トランシーバの動作が失敗となる。
【0009】
増分的冗長性(IR)合成は、チャンネルコード化の前に行われるが、選択的拒絶ARQプロトコルが上位プロトコル層において動作することにより別の問題が生じる。実際には、IR合成とARQプロトコルは、物理的に異なる場所又は装置にあってもよいが、この場合、ARQプロトコルの情報は、IR合成に使用することができない。
【0010】
【発明の開示】
従って、本発明の目的は、間違ったデータブロックを合成するのを回避するための方法及びその方法を実施する無線システムを提供することである。これは、データブロックを無線システム内で第1トランシーバから第2トランシーバへ送信する方法であって、第1トランシーバは、識別のために送信されるべきデータブロックに識別子をアタッチし、この識別子は、限定識別子スペースから繰り返し指定され、第2トランシーバは、そのデータブロックを受信し、そしてデータブロックの受信が失敗したとき、第2トランシーバは、データブロックを受信メモリに記憶し、そして第1トランシーバは、上記データブロックを最初の送信と同じ識別子で再送信し、そして第2トランシーバは、そのデータブロックを再受信するような方法により達成される。
【0011】
この方法において、第2トランシーバは、限定識別子スペースに属するウインドウの位置に関する情報を維持し、第2トランシーバがデータブロックを再受信したとき、その再受信されたデータブロックの識別子と以前に受信されたデータブロックの識別子が互いに比較され、そしてそれらデータブロックは、それらが同じ識別子を有し、そしてその識別子が、第2トランシーバにより維持されたウインドウ内に、以前に受信されたデータブロックの受信時間から、再受信されたデータブロックの受信時間まで連続的に存在していることが検出された場合に、同じものであると決定され、そして第2トランシーバは、同じものであると決定されたデータブロックを合成する。
【0012】
又、本発明は、互いに無線連絡している第1トランシーバ及び第2トランシーバを備えた無線システムであって、第1トランシーバは、データブロックに識別用の識別子が与えられるように送信のためのデータブロックを形成する手段を備え、上記識別子は、限定識別子スペースから繰り返し指定され、第1トランシーバは、更に、第2トランシーバにより送信された再送信要求を受信するための手段と、第2トランシーバへデータブロックを送信すると共に第2トランシーバへデータブロックを再送信するための手段を備え、そして第2トランシーバは、第1トランシーバにより送信されたデータブロックを受信すると共に第1トランシーバにより再送信されたデータブロックを受信する手段と、データブロックの受信失敗を検出する手段と、受信が失敗したデータブロックが記憶される受信メモリと、データブロックの再送信要求を第1トランシーバへ送信する手段を備えた無線システムにも係る。
【0013】
上記第2トランシーバは、限定識別子スペースに属するウインドウの位置に関する情報を維持するための手段と、再受信されたデータブロックの識別子と以前に受信されたデータブロックの識別子を互いに比較し、そしてそれらデータブロックが同じ識別子を有し、且つその識別子が、第2トランシーバにより維持されたウインドウ内に、以前に受信されたデータブロックの受信時間から、再受信されたデータブロックの受信時間まで連続的に存在している場合に、それらのデータブロックを同じものであると決定するための手段と、同じものであると決定されたデータブロックを合成するための手段とを備えている。
【0014】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に記載する。
【0015】
本発明は、第2トランシーバが識別子スペースにウインドウを維持し、そして受信したデータブロックの識別子をウインドウ内の識別子と比較するという考え方をベースとする。識別子に基づく位置がウインドウ内にないデータブロックをトランシーバが受信したときには、ウインドウが識別子スペースにおいてシフトされて、上記識別子に基づく位置を、ウインドウシフト後にウインドウへもっていく。データブロックが、再受信されたデータブロックである場合には、その再受信されたデータブロックと、同じ識別子を有しそしてメモリに記憶されている以前に受信されたデータブロックは、その識別子が送信−再送信の全プロセス中にウインドウ内にあった場合には、同じであるとみなされる。このように、同じ識別子を有するブロックが、実際に、合成できる同じ情報を含むことを確保することができる。
【0016】
本発明の好ましい実施形態による解決策は、多数の効果を発揮する。この解決策は、同じサイクル内に同じ識別子を有するデータブロック、即ち真に同じであるデータブロックだけが、合成することのできる同じデータブロックとみなされるので、誤ったデータブロックの合成を防止する。従って、誤ったデータブロックが合成されることはなく、接続のクオリティを改善することができる。
【0017】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0018】
好ましい実施形態に基づく無線システムの典型的な構造と、固定電話ネットワーク及びパケット交換ネットワークとのそのインターフェイスを、図1Aを参照して説明する。図1Aは、本発明の実施形態を説明するのに重要なブロックのみを含むが、従来のセルラーパケットネットワークは、ここで詳細に説明する必要のない他の機能や構造も含むことが当業者に明らかであろう。本発明は、EGPRSに最も好ましく使用される。本発明は、アップリンク及びダウンリンクの両方において動作する。
【0019】
セルラーネットワークは、典型的に、固定ネットワークインフラストラクチャー、即ちネットワーク部分を含むと共に、トランシーバ260として加入者ターミナルを含み、この加入者ターミナルは、固定でもよいし、乗物に搭載されてもよいし、ポータブルターミナルでもよい。ネットワーク部分は、ベースステーション100を有する。多数のベースステーション100に接続されたベースステーションコントローラ102は、それらのベースステーションを集中式に制御する。ベースステーション100はトランシーバ264を有する。ベースステーション100は、典型的に、1ないし16個のトランシーバ264を有する。1つのトランシーバ264は、1つのTDMA(時分割多重アクセス)フレームに対する無線容量、即ち典型的に8つのタイムスロットを与える。
【0020】
ベースステーション100は、トランシーバ264の動作を制御する制御ユニット118と、マルチプレクサ116とを有する。マルチプレクサ116は、多数のトランシーバ264により使用されるトラフィック及び制御チャンネルを、1つの送信リンク160に送出する。送信リンク160の構造は、厳密に定義されており、Abisインターフェイスと称される。
【0021】
ベースステーション100のトランシーバ264は、アンテナユニット112に接続され、このアンテナユニットは、加入者ターミナル260への両方向無線リンク170を確立する。両方向無線リンク170において送信されるフレームの構造も厳密に定義されており、エアインターフェイスと称される。
【0022】
加入者ターミナル260は、例えば、通常の移動電話であり、そして例えば、ポータブルコンピュータ152を拡張カードによってこれにアタッチして、パケット送信においてパケットを順序付けしそして処理するのに使用できる。
【0023】
ベースステーションコントローラ102は、スイッチングフィールド120及び制御ユニット124を備えている。スイッチングフィールド120は、スピーチ及びデータを切り換えそしてシグナリング回路を接続するのに使用される。ベースステーション100及びベースステーションコントローラ102で構成されたベースステーションシステムは、トランスコーダ122も備えている。トランスコーダ122は、通常、移動交換センター132にできるだけ接近して配置される。というのは、そのようにすれば、トランスコーダ122とベースステーションコントローラ102との間でスピーチをセルラーネットワークフォーマットで送信して、送信容量を節約できるからである。
【0024】
トランスコーダ122は、公衆交換電話ネットワークと無線電話ネットワークとの間に使用される異なるデジタルスピーチコードフォーマットを互いに適合するように変換し、例えば、固定ネットワークの64kビット/sフォーマットからセルラー無線ネットワークのフォーマット(例えば、13kビット/s)へそしてそれとは逆に変換する。制御ユニット124は、コール制御、移動管理、統計学的情報の収集、及びシグナリングを処理する。
【0025】
図1Aに示すように、スイッチングフィールド120により、移動交換センター132を経て公衆交換電話ネットワーク134へ、及びパケット交換ネットワーク142へ接続(黒い点として示す)を行うことができる。公衆交換電話ネットワーク134における典型的なターミナル136は、従来の電話又はISDN(サービス総合デジタル網)電話である。
【0026】
パケット送信ネットワーク142と、スイッチングフィールド120との間の接続は、サービングGPRSサポートノード(SGSN)140により確立される。このサービングGPRSサポートノード140のタスクは、ベースステーションシステムとゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)144との間にパケットを送信し、そしてそのエリアにおける加入者ターミナル260の位置を記録することである。
【0027】
ゲートウェイGPRSサポートノード144は、公衆パケット送信ネットワーク146とパケット送信ネットワーク142とを接続する。インターネットプロトコル又はX.25プロトコルをインターフェイスに使用することができる。ゲートウェイGPRSサポートノード144は、パケット送信ネットワーク142の内部構造をカプセル化することにより公衆パケット送信ネットワーク146から隠し、従って、公衆パケット送信ネットワーク146にとって、パケット送信ネットワーク142は、サブネットワークのように思われ、そして公衆パケット送信ネットワーク146は、その中の加入者ターミナル260へパケットをアドレスしたりそこからパケットを受信したりすることができる。
【0028】
パケット送信ネットワーク142は、典型的に、インターネットプロトコルを使用してシグナリング及びトンネル化ユーザデータを転送するプライベートネットワークである。オペレータに基づき、ネットワーク142の構造は、インターネットプロトコル層より下でそのアーキテクチャー及びプロトコルを変更することができる。
【0029】
公衆パケット送信ネットワーク146は、例えば、インターネットであり、そしてそれに接続されたサーバーのようなターミナル148は、加入者ターミナル260にパケットを送信することを希望する。
【0030】
図1Bは、加入者ターミナル260と公衆交換電話ネットワークターミナル136との間に回路交換送信リンクがいかに確立されるかを示す。図中、太線は、データが、システムにより、エアインターフェイス170を経てアンテナ112へ送られ、そしてアンテナからトランシーバ264へ、そしてそこから、マルチプレクサ116においてマルチプレクスされた後に、送信ライン160を経てスイッチングフィールド120へ送られ、そしてその出力が、スイッチングフィールドとトランスコーダ122との間に接続される状態を示している。データは、移動交換センター132から、公衆交換電話ネットワーク134に接続されたターミナル136への接続を経て送信される。ベースステーション100の制御ユニット118は、送信を実行する際にマルチプレクサ116を制御し、そしてベースステーションコントローラ102の制御ユニット124は、トランスコーダ122への正しい接続を行う際にスイッチングフィールド120を制御する。
【0031】
図1Cは、パケット交換送信リンクを示す。ここでは、ポータブルコンピュータ152が加入者ターミナル260に接続される。太線は、送信されるデータがサーバー148からポータブルコンピュータ152へいかに進むか示している。又、データは、当然、逆の送信方向、即ちポータブルコンピュータ152からサーバー148へも送信することができる。データは、システムにより、エアインターフェイス、即ちUmインターフェイス170を経て送られて、アンテナ112からトランシーバ264へ、そしてそこから、マルチプレクサ116においてマルチプレクスされた後に、Abisインターフェイスにおいて送信リンク160を経てスイッチングフィールド120へ送られ、そしてそこからGbインターフェイスにおいてサービングGPRSサポートノード140への出力接続が確立される。このサービングGPRSサポートノード140から、データは、パケット送信ネットワーク142を経、ゲートウェイGPRSサポートノード144を経て、公衆パケット送信ネットワーク146に接続されたサーバー148へ送信される。
【0032】
明瞭化のために、図1B及び1Cは、回路交換及びパケット交換の両データが同時に送信されるケースは示していない。しかしながら、これは、完全に可能であり且つ一般的である。というのは、空き容量を回路交換データ送信からパケット交換送信へ柔軟に利用できるからである。又、パケットデータしか送信されないネットワークを構成することもできる。このようなケースでは、ネットワークの構造を簡単化することができる。
【0033】
再び、図1Cについて検討する。従って、セルラーパケットネットワークのネットワーク部分は、ベースステーション100と、このベースステーション100のUmインターフェイスを実施するトランシーバ264とを備えている。
【0034】
上記に加えて、GPRSは、2つの特定の要素、即ちチャンネルコーデックユニットCCU及びパケット制御ユニットPCUを有する。CCUのタスクは、FEC(順方向エラーコード化)を含むチャンネルコード化、インターリーブ及び増分的冗長度合成、そして受信信号のクオリティレベル、受信信号の受信電力、及びタイミング進みの測定に関連した情報等の無線チャンネル測定機能を含む。PCUのタスクは、LLC(論理的リンク制御)フレームセグメント化及び再組み立て、ARQ(自動繰り返し要求)機能、PDCH(パケットデータチャンネル)スケジューリング、チャンネルアクセス制御、及び無線チャンネル測定機能を含む。
【0035】
CCU182は、ベースステーション100内にあり、そしてその実施形態に基づき、タイムスロット特有の、又はトランシーバ特有のユニットであると考えられる。PCU180A/180Bは、Abisインターフェイスを経てCCU182に接続される。PCUは、ベースステーション100、ベースステーションコントローラ102、又はサービングGPRSサポートノード140内に存在し得る。図1Cは、PCUをベースステーションコントローラ102又はサービングGPRSサポートノード140において示しているが、明瞭化のためにベースステーション100には示していない。
【0036】
以下の例では、第1トランシーバが加入者ターミナルであり、そして第2トランシーバがベースステーショントランシーバであるが、これらの解決策に限定されるものではない。
【0037】
次に、本発明の好ましい実施形態による方法について説明する。第1トランシーバがデータをデータブロックにおいて第2トランシーバへ送信する。第2トランシーバがデータブロックを識別するために、第1トランシーバは、限定識別子スペースから識別子をデータブロックに与える。この例では、識別子スペースは、識別子0、1、2及び3を含む。データブロックと同様に、識別子もビットフォーマットにある。識別子は、最後の識別子が使用されたときにサイクルが最初からスタートするように繰り返し指定される。第2トランシーバは、限定識別子スペースに属するウインドウの位置に関する情報を維持する。この例では、ウインドウのサイズが2つの識別子である。本発明の好ましい実施形態では、ウインドウのサイズは、一般に、識別子スペースのサイズのせいぜい半分である。従って、識別子は、データブロックのサイクルで繰り返される。換言すれば、一般に、異なるサイクルのデータブロックが、異なるデータを含み、そして異なるデータブロックであっても、異なるサイクルのデータブロックは、同じ識別子を有し、そして対応的にウインドウスペースに識別子に基づく位置を有する。同じサイクルで同じ識別子を有するデータブロックは、同じデータブロックである。
【0038】
テーブルが好ましい実施形態の方法を示している図2を参照する。最も左側のカラムは、異なる時間を示す番号であり、次のカラムは、各時間に送信されるデータブロックの識別子であり、その次のカラムは、受信したデータブロックのデコード動作が成功であるかどうか指示し、その次のカラムは、第2トランシーバにより維持されるウインドウの位置を示し、そして最も右のカラムは、第2トランシーバのメモリの内容を示す。識別子スペースは、識別子0、1、2及び3を含む。図2において、時間0では、第2トランシーバが、識別子0を有するデータブロックを受信する。受信は、成功である。第2トランシーバにより維持されるウインドウは、この状態では識別子0及び1を含む。図2のテーブルにおいて、ウインドウは、「W」でマークされている。受信が失敗したデータブロックが記憶されるメモリは、空である。時間1には、第2トランシーバによる識別子1を有するデータブロックの受信が失敗する。このデータブロックは、次いで、受信メモリに一次的に記憶される。第2トランシーバは、再送信の必要を第1トランシーバへ通知する。時間2には、第2トランシーバが、識別子1を有するデータブロックを受信する。受信器は、同じ識別子をもつデータブロックが受信メモリにあることを知り、そして当該識別子(1)は常にウインドウにあったので、それらデータブロックは、同じものであり、合成することができる。合成が首尾良くデコードされると、受信メモリは、ここで、空になる。
【0039】
時間3に、第2トランシーバは、第1トランシーバが、例えば、欠陥シグナリングのために誤って送信した識別子1をもつ同じデータブロックを再受信する。このデータブロックの受信が失敗となり、そしてデータブロックが受信メモリに記憶される。時間4に、第1トランシーバは、識別子2をもつブロックを送信し、そして第2トランシーバは、そのデコード動作を失敗する。識別子2は、第2トランシーバに維持された識別子スペースウインドウになく、従って、識別子2がその中に来るようにウインドウがシフトされる。シフト後に、ウインドウは、値1及び2を含む。受信が失敗したブロックは、メモリに記憶される。時間5に、第2トランシーバは、識別子2をもつブロックを再受信する。受信メモリは、同じ識別子をもつデータブロックを含み、そして識別子(2)はウインドウに常時あってので、それらデータブロックは、同じものであり、合成することができる。その合成が首尾良くデコードされると、ブロックを受信メモリから削除することができる。
【0040】
時間6に、第2トランシーバは、識別子3を有するデータブロックを受信し、そしてそれを首尾良くデコードする。識別子3は、第2トランシーバにより維持された識別子スペースウインドウになく、従って、識別子3がその中に来るようにウインドウがシフトされる。シフト後に、ウインドウは、値2及び3を含む。従って、識別子1は、ウインドウの外に出る。デコードが失敗した識別子1を有する記憶されたデータブロックは、メモリから削除される。時間7に、第2トランシーバは、識別子0を有するデータブロックを受信し、そしてウインドウが繰り返しシフトして、識別子3及び0を含むようにする。時間8に、第2トランシーバは、識別子1を有するデータブロックを受信するが、以前に時間3に受信された同じ識別子をもつデータブロックとそれを合成しない。というのは、識別子1が、時間3における送信以来、ウインドウの外にあるからである。実際に、ここに示す実施形態では、ブロックが、時間6にウインドウからドロップアウトしたときにメモリから予め削除されるようにして、その合成が防止される。
【0041】
識別子スペースにおいてウインドウをシフトし、即ちその位置を更新する方法としては、3つの異なる方法がある。第1の方法では、第2トランシーバが、ウインドウ内にその識別子に基づく位置をもたないデータブロックを受信したときに、第2トランシーバは、識別子に基づく上記位置がウインドウにおいて最後に落ち着くようにウインドウをシフトさせる。第1の方法は、図2を参照して上述した。第2の方法では、ARQプロトコル実施を含むパケット制御ユニット180A/180Bが、識別子スペースにおける第2トランシーバのウインドウの位置に関する情報を含む信号をチャンネルコーデックユニット182へ送信する。第1の方法と比較すると、第2の方法は、シグナリングをより多く必要とする。第3の方法では、チャンネルコーデックユニット182が、ACK(確認)メッセージ、即ち再送信を必要としないという情報を含むメッセージで、パケット制御ユニット180A/180Bからチャンネルコーデックユニットを経て加入者ターミナルへ送信されたメッセージを検査する。この第3の方法の欠点は、ACKメッセージがチャンネルコーデックユニットにとって複雑であり、デコードすることが困難であることが示される。
【0042】
次いで、第1トランシーバから第2トランシーバへデータを送信する本発明の好ましい実施形態を、図3の方法ブロック図を参照して説明する。この方法においては、第1トランシーバが情報をデータブロックにおいて第2トランシーバへ送信する。ブロックは、限定識別子スペースから繰り返し指定される識別子を含む。第2トランシーバは、限定識別子スペースに属するウインドウの位置に関する情報を維持し、この情報は、再受信されたブロックを合成するのに使用される。以下の例は、考えられる実施形態について述べるが、当業者に明らかなように、本発明の好ましい実施形態は、ここに述べるシグナリング方法に限定されるものではない。
【0043】
この方法の実行は、ブロック図においてブロック300からスタートする。ブロック300では、データブロックは、第1トランシーバにおいて、選択されたチャンネルコード化方法を使用して、コード化データブロックへとチャンネルコード化される。
【0044】
ブロック302では、第1トランシーバがコード化データブロックを第2トランシーバへ送信する。ブロック304では、第2トランシーバが第1トランシーバからデータブロックを受信する。受信したデータブロックの識別子に基づく位置がウインドウ内にない場合には、第2トランシーバは、それが維持する識別子スペースにおいてウインドウをシフトして、当該データブロックの識別子に基づく位置を、ウインドウのシフト後にウインドウへともっていく。受信メモリもチェックされ、ウインドウのシフト後に、その識別子に基づく位置がウインドウシフト後にウインドウ内にないデータブロックを含む場合には、そのデータブロックが受信メモリから削除される。これは、ブロック306において行われる。
【0045】
次いで、ブロック図のブロック308において受信データブロックがデコードされる。ブロック310は、データブロックの受信が成功したか失敗したかテストする。データブロックの受信が成功であった場合には(312)、手順は最初からスタートし、新たなデータブロックを送信することができる。
【0046】
ブロック310のテストが、デコードが失敗したことを示す場合には(ブロック314)、受信が失敗したデータブロックが、ブロック316において受信メモリに記憶される。受信が失敗とは、通常、第2トランシーバが受信データブロックをデコードできないことを意味する。これは、エラー検出コードで検出されるか、又はエラー修正コードが、チャンネルに生じたエラーを充分正確に修正できないということで検出される。第2トランシーバがデータブロックをデコードできない場合には、データブロックを再送信することが必要となる。
【0047】
次いで、ブロック318において、データブロックの再送信要求が第2トランシーバから第1トランシーバへ送信される。再送信要求は、例えば、NACK(否定確認)メッセージである。対応的に、再送信がもはや必要ないときには、ACK(確認)メッセージを送信することができる。実際には、これは、例えば、CCUがエラーを検出したときに不良フレーム指示子をPCUへ送信し、そしてPCUがNACKメッセージを発生してそれをCCUへ送信し、無線経路へ送信するようにして、行うことができる。
【0048】
この再送信要求の結果として、第1トランシーバは、コード化されたデータブロックをブロック320において第2トランシーバへ再送信する。
【0049】
第2トランシーバは、ブロック322において、その再送信されたデータブロックを受信し、その後、ブロック324において、ウインドウ及び受信メモリがチェックされる。受信データブロックの識別子に基づく位置がウインドウ内にない場合には、第2トランシーバは、それが維持する識別子スペースにおいてウインドウをシフトして、データブロックの識別子に基づく位置を、ウインドウシフト後にウインドウへともっていく。受信メモリもチェックされ、そしてウインドウシフト後に、その識別子に基づく位置がウインドウシフト後にウインドウ内にないデータブロックを含む場合には、そのデータブロックが受信メモリから削除される。これらの動作は、常に、データブロックの受信に関連している。次いで、第2トランシーバは、ブロック326において、再送信されたデータブロックと、以前に受信されたデータブロックが同じであるかどうかチェックする。このチェックは、当該識別子に基づく以前に受信されたデータブロックが受信メモリにある場合に、再送信されたデータブロックと、以前に受信されたデータブロックとが同じであるとみなすようにして行われる。
【0050】
次いで、ブロック328において、同じであるとみなされた、受信が失敗したコード化データブロックと、再受信されたコード化データブロックとが合成される。両データブロックは、同じコード化データブロックの異なるバージョンであるので、合成を行うことができる。最終的に、ブロック308において、合成されたコード化データブロックのチャンネルコードがデコードされる。このデコード動作は、単一データブロックのデコード動作と同様に行われる。本発明の好ましい実施形態では、合成されるべきデータブロックが、同じ識別子及びサイクルを有するデータブロック、即ち同じデータブロックであることが照合されるので、デコード動作は、成功となる。チャンネルコードをデコードすると、ユーザデータを含むデータブロックが発生する。
【0051】
受信が失敗したもの以外のデータブロックの場合にも、再送信の必要性を検出することができる。首尾良く受信したが再送信が必要であるデータブロックは、受信が失敗したデータブロックの場合について上述した同じ方法ステップを受けることができる。しかしながら、データブロックが既に首尾良く受信された場合には、それを受信メモリに記憶し、そして合成してデコードすることは、あまり賢明ではない。
【0052】
次に、図4を参照して、本発明の第2の好ましい実施形態を説明する。この実施形態では、第2トランシーバは、第1トランシーバからデータブロックを受信したときに、それがデコードできるデータブロック、即ち欠陥のないデータブロックの識別子を、首尾良く受信したとマークする。
【0053】
図4の例では、データブロックの識別子、並びに首尾良い送信及びデコードは、図2の例で説明したものと同様である。首尾良くデコードされたデータブロックは、図4のウインドウテーブルにおいてOとマークされる。時間0において、識別子0を有するブロックが受信されそして首尾良くデコードされる。上記ブロックは、首尾良く受信されたとマークされる。識別子1を有しそして時間1にエラーを伴って受信されたデータブロックは、首尾良く受信されたとマークされない。これは、受信メモリに記憶される。時間2に、識別子1を有する再送信されたブロックが受信され、今度は、それを首尾良くデコードすることができる。これは、首尾良く受信されたとマークされる。時間3に、識別子1を有する不必要に再送信されたデータブロックが受信される。このデータブロックは、既に首尾良く受信されたとマークされているので、図2の例のように受信メモリに記憶されない。このようにして、メモリの使用は、上述した形態よりも効率的となる。
【0054】
図5を参照して、第1及び第2トランシーバの実施形態を詳細に説明する。本発明にとって重要なトランシーバの部分だけを説明する。第1トランシーバ260及び第2トランシーバ264は、第1トランシーバ260が加入者ターミナルでありそして第2トランシーバ264がベースステーショントランシーバである図1Aないし1Cの例において既に説明した。
【0055】
第1トランシーバ260は、選択されたチャンネルコード化方法を使用してデータブロック502をコード化データブロックへとチャンネルコード化しそしてそのコード化データブロックをパンクチャーするためのチャンネルコーデック500を備えている。このチャンネルコーデックは、識別のためにデータブロックに識別子をアタッチするための手段504に作動的に接続される。識別子は、限定識別子スペースから繰り返し選択される。手段504は、例えば、カウンタによって実施される。第1トランシーバ260は、更に、デジタル信号を高周波の搬送波に変調する変調器506であって、データ170Aを第2トランシーバ264へ送信すると共に必要に応じてデータブロックを第2トランシーバへ再送信する変調器も備えている。又、第1トランシーバは、第2トランシーバ264により送信された再送信要求を受信するための手段508も備えている。又、トランシーバは、装置の種々の部分の動作を制御する制御ブロック510も備えている。この制御ブロックは、通常、プロセッサ及び適当なソフトウェアにより実施される。更に、第1トランシーバ260は、フィルタ及び電力増幅器や、当業者に知られた他の部品も含むことができる。
【0056】
第2トランシーバ264は、第1トランシーバ260により送信されたデータブロックを受信するための受信手段512を備えている。この受信手段512は、所望の周波数帯域以外の周波数を阻止するフィルタを含む。次いで、信号は、中間周波に変換されるか又は基本帯域に直接変換され、そしてそれにより得られる信号がアナログ/デジタルコンバータ514においてサンプリングされそして量子化される。考えられるイコライザ516は、例えば、多経路伝播により生じる干渉を補償する。
【0057】
イコライザから、信号は検出器518へ送られ、そしてこれにより検出された信号は、受信されたコード化データブロックをデコードするチャンネルデコーダ520へ送られる。このデコーダから、信号522は、トランシーバの他の部分へ送られる。
【0058】
第2トランシーバ264は、更に、受信したコード化データブロックの再送信の必要性、即ちデータブロックをデコードできるかどうかを検出するための制御手段524と、受信が失敗したデータブロックが記憶される受信メモリ528とを備えている。更に、トランシーバは、上記制御手段により制御されて、無線リンク170Bを使用して、コード化データブロックの再送信要求を第1トランシーバ260へ送信するための手段526も有する。
【0059】
第2トランシーバ264は、更に、同じであると決定されたデータブロックを合成するための手段524も備えている。チャンネルデコーダ520は、合成されたコード化データブロックのチャンネルコードをデコードする。
【0060】
第2トランシーバ264は、限定識別子スペースの区分にウインドウを維持するための手段530と、受信したデータブロックを識別子スペースのウインドウにおいてそれらに含まれた識別子に基づく位置へウインドウ処理すると共に、識別子に基づく位置がウインドウ内にないデータブロックが受信されたときには、識別子スペースにおいてウインドウをシフトして、受信したデータブロックの識別子に基づく位置がシフト後にウインドウ内に入るようにするためのウインドウ手段524、530とを備えている。
【0061】
又、第2トランシーバの制御ブロック524は、データブロックの識別子に基づく位置がウインドウシフト後にウインドウ内にない場合には受信メモリ528からデータブロックを削除する処理も行う。本発明の好ましい実施形態の幾つかにおいて、制御ブロックは、首尾良く受信したデータブロックを受信成功とマーキングするよう処理する。
【0062】
本発明の好ましい実施形態で使用される方法ステップは、トランシーバにおいてプログラムによって実施される。例えば、ASIC(アプリケーション特有の集積回路)又は個別部品で作られた制御ロジックのようなハードウェア実施も考えられる。
【0063】
増分的冗長度に加えて、本発明の好ましい実施形態は、EGPRSサービスが一般的に使用される場合にも使用できる。ベースステーションから離れたパケット制御ユニットがベースステーションの動作を制御するという別の場合も考えられる。
【0064】
以上、添付図面を参照して本発明を詳細に説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲内で種々の変更がなされ得ることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1A】
本発明の好ましい実施形態による無線システムの典型的な構造を示す図である。
【図1B】
加入者ターミナルと公衆交換電話ネットワークとの間に回路交換送信リンクを確立するところを示した図である。
【図1C】
パケット交換送信リンクを示す図である。
【図2】
本発明の好ましい実施形態による方法の一例を示す図である。
【図3】
本発明の第2の好ましい実施形態の方法のブロック図である。
【図4】
本発明の実施形態による解決策の一例を示す図である。
【図5】
第1及び第2トランシーバの構造の一例を示す図である。
Claims (11)
- データブロックを無線システム内で第1トランシーバ(260)から第2トランシーバ(264)へ送信する方法であって、第1トランシーバは、識別のために送信されるべきデータブロックに識別子をアタッチし、この識別子は、限定識別子スペースから繰り返し指定され、第2トランシーバは、そのデータブロックを受信し、そしてデータブロックの受信が失敗したとき、第2トランシーバは、データブロックを受信メモリ(528)に記憶し、そして第1トランシーバは、上記データブロックを最初の送信と同じ識別子で再送信し、そして第2トランシーバは、そのデータブロックを再受信するような方法において、
第2トランシーバ(264)は、上記限定識別子スペースに属するウインドウの位置に関する情報を維持し、
第2トランシーバがデータブロックを再受信したときに、その再受信されたデータブロックの識別子と以前に受信されたデータブロックの識別子が互いに比較され、そしてそれらデータブロックは、それらが同じ識別子を有し、そしてその識別子が、第2トランシーバにより維持されたウインドウ内に、以前に受信されたデータブロックの受信時間から、再受信されたデータブロックの受信時間まで連続的に存在していることが検出された場合に、同じものであると決定され、そして
第2トランシーバは、同じものであると決定されたデータブロックを合成するという段階を備えたことを特徴とする方法。 - 第2トランシーバは、識別子がウインドウ内にないデータブロックを受信したときには、ウインドウを識別子スペースにおいて順方向に繰り返しシフトして、識別子が、ウインドウのシフト後にウインドウ内に入るようにする請求項1に記載の方法。
- ウインドウのシフト後に、識別子に基づく位置がウインドウのシフト後にウインドウ内にないデータブロックを受信メモリ(528)が含む場合には、上記データブロックが受信メモリから削除される請求項1又は2に記載の方法。
- 同じ識別子を有する以前に受信されたデータブロックが受信メモリ(528)にある場合には、再受信されたデータブロックと以前に受信されたデータブロックは同じであると決定される請求項3に記載の方法。
- ウインドウに属する各識別子に対し、それに対応するデータブロックが成功裡に受信されたかどうかに関する情報が維持される請求項1又は2に記載の方法。
- 受信は失敗したが、識別子が成功裡な受信のマーキングを有するデータブロックは、受信メモリ(528)に記憶されない請求項5に記載の方法。
- 互いに無線連絡している第1トランシーバ(260)及び第2トランシーバ(264)を備えた無線システムであって、第1トランシーバ(260)は、データブロックに識別用の識別子が与えられるように送信のためのデータブロックを形成する手段(500,504)を備え、上記識別子は、限定識別子スペースから繰り返し指定され、上記第1トランシーバは、更に、第2トランシーバ(264)により送信された再送信要求を受信するための手段(508)と、第2トランシーバ(264)へデータブロックを送信すると共に第2トランシーバ(264)へデータブロックを再送信するための手段(506)を備え、そして上記第2トランシーバ(264)は、第1トランシーバにより送信されたデータブロックを受信すると共に第1トランシーバにより再送信されたデータブロックを受信する手段(512)と、データブロックの受信失敗を検出する手段(524)と、受信が失敗したデータブロックが記憶される受信メモリ(528)と、データブロックの再送信要求を第1トランシーバ(260)へ送信する手段(526)を備えている無線システムにおいて、上記第2トランシーバ(264)は、
上記限定識別子スペースに属するウインドウの位置に関する情報を維持するための手段(530)と、
再受信されたデータブロックの識別子と、以前に受信されたデータブロックの識別子を互いに比較し、そしてそれらデータブロックが同じ識別子を有し、且つその識別子が、第2トランシーバにより維持されたウインドウ内に、以前に受信されたデータブロックの受信時間から、再受信されたデータブロックの受信時間まで連続的に存在している場合に、それらのデータブロックを同じものであると決定するための手段(524)と、
同じものであると決定されたデータブロックを合成するための手段(524)と、を備えたことを特徴とする無線システム。 - 上記第2トランシーバ(264)は、識別子がウインドウ内にないデータブロックを受信したときには、受信したデータブロックの識別子の位置がウインドウシフト後にウインドウ内に入るように、識別子スペースにおいてウインドウをシフトするための手段(524,530)を備えた請求項7に記載の無線システム。
- 上記第2トランシーバ(264)は、データブロックの識別子の位置がウインドウのシフト後にウインドウ内にない場合に、データブロックを受信メモリ(528)から削除する手段(524)を備えた請求項8に記載の無線システム。
- 上記第2トランシーバ(264)は、再受信識別子の識別子に基づく位置がウインドウ内にあり、そして受信メモリが、同じ識別子を有する以前に受信されたデータブロックを含む場合には、再受信されたデータブロックと、以前に受信されたデータブロックが同じであると決定するための手段(524)を備えた請求項9に記載の無線システム。
- 上記第2トランシーバ(264)は、成功裡に受信されたデータブロックを受信成功とマーキングするための手段(524)を備えた請求項7に記載の無線システム。
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