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JP2004516398A - 手動で作動するポンプアセンブリ - Google Patents

手動で作動するポンプアセンブリ Download PDF

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JP2004516398A
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マイケル ジー. ニッカーボッカー
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ニッカーボッカー ディスペンシング インコーポレイテッド
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Abstract

指で作動されるポンプアセンブリは、外側のハウジング(62、162)及び内側のハウジング(66、166)を支持しそれらの間に圧縮室(68)の第1 部分を形成する基部(64、164)を有するポンプ本体(60、160)を備える。ピストン(82)は環状のリップ及び揚弁弁座によって形成されたピストン出口を有する。揚弁(98)が内側のハウジング(66、166)に収納され、ばね(104)によって基部から揚弁弁座と係合するように付勢される。揚弁(98)と内側のハウジング(66、166)は内部空洞(100)を形成する。周辺の通路(74)は圧縮室(68)に繋がり、逆止弁(76)を含む。通気ポート(110)が揚弁(98)の作動中揚弁(98)が周囲の圧力で作動できるように内部空洞(100)内に設けられている。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、高圧の下で製品を噴霧するための蓄圧式ポンプに類別される改良された手動のポンプアセンブリに関する。ポンプアセンブリは、噴霧すべき製品を圧縮する圧縮室と、ポンプのピストン出口を通る製品の放出を制御するための実質上周囲の気圧で作動するリリーフ弁とから構成されている。
【0002】
発明の背景
手動で手で持つポンプアセンブリには種々の従来技術が知られており、個人的な介護及び薬剤用、芳香製品などのような液体の種々の製品の噴霧に用いれれている。この型のポンプは、製品を受け入れ噴霧するための圧縮室を形成するハウジング本体及び摺動できるピストンから構成されている。本体及び本体に含まれる内部構成部品は小塔に保持されている。本体の基部にある入口が汲み上げ管を介して噴霧すべき製品に繋がっている。従来のスプレー式アクチュエータは、ピストン出口に繋がりポンプの作動を容易にし、操作者による所望の製品を噴霧する機械的な機構を提供している。
【0003】
容器内部から本体の圧縮室への噴霧すべき製品の方向のある流れは、通常本体入口と汲み上げ管との連結部あるいはその近傍に配置された第1逆止弁によって制御される。第2逆止弁が噴霧すべき製品を圧縮室からピストン出口を通ってアクチュエータの供給通路に送り込む。最後に、製品がアクチュエータの排出口から噴霧される。
【0004】
噴霧すべき製品を圧縮室から放出するのに先立ち、排出口から噴霧された製品が一定で一様なスプレー特性を有するために、ポンプを特定の圧力にすることが望ましい。例えば、あるスプレーは一様な寸法の粒子、例えば製品の噴霧を適切に行うために狭い粒子寸法範囲内にある粒子から構成されなければならない。又、アクチュエータの1回の作動で特定の適量を噴霧することが望ましい。ばねの構成がこうして製品を本体から排出口を通って噴霧する圧力を決定する。製品は第2逆止弁及びばね付勢力に打ち勝って放出されるので、ばね圧力は製品への高い反力に変換される。
【0005】
ポンプアセンブリが液体を適切に噴霧するためには、アセンブリのポンプ部で圧縮室内にある空気が最初に取り除かれなければならないことは明らかである。この最初の除去ステップは普通ポンプの「充填」と呼ばれている。アクチュエータが操作者によって最初に押し下げられるとき、製品が汲み上げ管を介して本体の圧縮室に吸い上げられるためには、本体の圧縮室内にある空気は最初に除去されなければならない。アクチュエータを押し下げることによりピストンが本体の基部の方向へ動かされ、それによりばねと圧縮室内に含まれた空気を圧縮する。圧縮空気は第1逆止弁を閉位置に保持することを助けている。圧縮空気は又、第2逆止弁に開力を誘発するが、大抵の場合、圧縮空気により誘発された力は第2逆止弁のばね閉力に打ち勝つ程の高圧には達しないかもしれない。この理由から、従来技術のポンプは小さいリブ又は圧縮行程の終端近傍に配置された他の機械的な装置を用いて、本体の内側部分とピストンとの間の密封を中断させ圧縮空気を圧縮室から解放する。圧縮空気を圧縮室から解放するには2つの方法がある。第1の方法は、空気をピストンの周囲から解放する方法であり、残存する製品が解放経路に沿って乾燥しピストンの固着に至ることがある。第2の方法は、空気を汲み上げ管から下方に解放する方法であり、空気と製品が管の中でピストンの往復行程で噴霧されることになり、これも又望ましいことではない。
【0006】
第2逆止弁及びばねの両方が本体の内部空間を占めるため、これらの部品はポンプの充填操作の間空気の圧縮に影響を及ぼし、従って第2逆止弁の操作に影響を及ぼす。これは又、汲み上げ管を介してポンプ本体に吸い上げられた製品が、ピストンが往復運動すると、逆の方向にシステムを通して押し戻されることを意味する。この空気と製品の往復運動は、ポンプの効率を低減させシステムを操作するのに要する力を増加させる。その上、圧縮室内に含まれた空気を取り除くために必要なストローク数が増加する。
【0007】
発明の概要
本発明の目的は、従来技術のポンプアセンブリ設計に関連した前述の問題と欠点とを克服することである。
本発明の別の目的は、少ない数の構成部品を用いてポンプアセンブリの高噴霧効率を確保する一方効率的に充填され操作されるポンプアセンブリを設計することである。
【0008】
本発明の他の目的は、揚弁の機能が本質的に圧縮室内部の噴霧すべき製品の流れ又は循環によって影響されないように周囲の圧力で作動する運動可能な揚弁を提供することである。
本発明の更に別の目的は、ポンプアセンブリの圧縮効率を増加させ、製品の噴霧流れ経路と繋がった位置には配置されていないのでばねがが邪魔にならず噴霧すべき製品とも干渉しないばねを設けることにより、ポンプアセンブリに「充填する」ために必要な行程数を最小化することである。
【0009】
又、本発明の別の目的は、低揮発性の溶剤、水ベースの製品、アルコールベース及び/あるいは他の処方に対して同一のスプレー特性を供給する、簡単で、低価格、高品質および効率的なスプレーポンプアセンブリを提供することである。
本発明の更に別の目的は、約120−250mlの製品噴霧容量、約5.5−7.5ポンドの作動力及び約100〜170psiの圧縮室の内部作動圧力を備えたポンプアセンブリを提供することである。
【0010】
本発明による手動ポンプアセンブリは、広範囲の製品を噴霧することができる。本発明による非常に効率的な内部容積と充填システムは、手動ポンプアセンブリを個人的な介護製品、薬剤、芳香製品などの使用に最適なものにしている。本発明による手動ポンプアセンブリの構成部品の大部分は、圧縮室の外側に配置されているので、圧縮室を形成する内側に向いた面の間にこれらの面が完全に作動した位置に動かされたとき最小の間隙を生成する。ポンプアセンブリのそのような設計は、ポンプアセンブリの充填及び通常の操作両方に役に立つ。
【0011】
充填は、汲み上げ管を下げるか又は圧縮ピストンの廻りに行うよりもむしろ、捕捉された空気を排出口を通じて又は揚弁と内側の円筒型ハウジングとの間に形成されたシールを通じて通気させることにより行われる。汲み上げ管を通じて充填する従来技術の噴霧システムは、ゲル又は高含水製品を噴霧する際あるいは長い汲み上げ管を用いる際に困難な場合があった。上述のように、圧縮ピストンの廻りに充填するポンプアセンブリは製品残滓の乾燥によって閉塞又は固着する傾向がある。
【0012】
本発明によれば通常の操作中、ポンプアセンブリは圧縮室直径とピストン行程長さとの比に起因する高い操作圧力を有している。約130psi程度の操作圧力で本発明による手動ポンプは現在市販されている従来のポンプより約30%高圧で作動する。本発明による高圧設計の別の利点は、各噴霧行程の間一様なスプレーが一貫して得られることである。その上、ばねと弁構成部品を圧縮室の外側に配置することにより内部容積の変動が少なくなる。最後に、構成部品の改善された形状が圧縮室から排出口までの実質上制約のない製品の流れを提供している。
【0013】
最終的に、本発明は指で作動するポンプ装置に関するもので、容器、ポンプ本体、閉鎖部、ピストン、アクチュエータ、揚弁、通路及び汲み上げ管から構成される指で作動するポンプ装置であって、前記容器は、噴霧するための所望の製品を収納し、一端が閉じられ、噴霧すべき製品を確実に噴霧するための注ぎ口を有し、前記ポンプ本体は、外側のハウジング及び内側のハウジングを支持する基部を有し、前記外側のハウジング及び前記内側のハウジングはそれらの間に少なくとも部分的に圧縮室を形成し、前記閉鎖部は、前記ポンプ本体を支持し、容器の注ぎ口と密封状態で係合し、前記ピストンは、少なくとも部分的に前記ポンプ本体に受け入れられ、前記外側のハウジングに沿って前記ポンプ本体に対して摺動可能で、前記ピストンは前記ポンプ本体に密封係合を供給するための環状のリップを有し、前記ピストンにはピストン出口を形成する揚弁弁座が設けられ、前記アクチュエータは、前記ピストン出口に連結され、製品の噴霧を容易にするための前記ピストン出口に繋がる排出口を備え、前記揚弁は前記内側のハウジングに収納され、ばねによって前記ポンプ本体の基部から離されるように付勢され、前記揚弁弁座と係合前記ピストン出口を通常閉じて製品の流れを防止し、前記揚弁、前記基部及び前記内側のハウジングは内部空洞を形成し、前記内部空洞には前記揚弁の作動中前記内部空洞が周囲の圧力で作動するように容器の内部と繋がる通気ポートが設けられ、前記通路は、前記圧縮室に繋がり、製品を前記通路に沿って前記圧縮室の方へ流れさせる入口及び逆止弁を有し、前記汲み上げ管は、前記通路の入口を前記容器に接続しポンプアセンブリによって噴霧される製品の吸い上げを容易にすることを特徴とする指で作動するポンプ装置である。
【0014】
好ましい実施例の説明
本発明には種々の実施例が可能であるが、明細書と添付図面は本発明の実施例として2つの形態を示す。説明を簡単にするために、本発明の実施例であるポンプアセンブリは通常の操作位置で記述され、この位置に関して上方、下方、水平などの用語が用いられる。しかしながら、本発明の実施例であるポンプとその部品は記述された位置以外の姿勢で製造され、貯蔵され、運搬され、使用され及び販売されてもよいことが分かるであろう。
【0015】
図1に、従来の容器12と組み合わされて用いられた本発明による改善されたポンプアセンブリ10を示す。図から分かるように、容器12は通常容器の上面に形成された(詳細には示さない)注ぎ口を備えた樹脂製の閉じられた容器である。注ぎ口には外ねじが設けられ容器12の内部に通じるために成形された開口部が備えられている。容器12は、所望の量の液体、流体又は噴霧すべき製品14を収納する。噴霧すべき製品14は、一般に容器12の内部から汲み上げ管16を介してポンプアセンブリ10の入口に供給される。よく知られたことであるが、汲み上げ管16の下端は通常容器が図1に示すようにほぼ直立姿勢にあるときは液体又は収納物の中に浸されている。汲み上げ管16の機能については後で詳細に述べる。
【0016】
ポンプアセンブリ10には取り外しできるキャップあるいは閉鎖部18が備えられており、閉鎖部18にはポンプアセンブリ10の閉鎖部18に対する作動を容易にするための押し下げ可能なアクチュエータ20が設けられているが、圧縮作動については後で更に詳細に述べる。必要ならば取り外しできるフード又は覆いキャップ22にアクチュエータ20を入れて不慮の作動を防止することができる。覆いキャップ22は、中空の殻部材であり一般に閉鎖部18の上端面から延びる中空で環状のスカート24に摩擦嵌合される周辺縁部を有する。このような覆いキャップの特性は従来から周知であるのでこれ以上の詳細な説明は行わない。
【0017】
図2から図6について、本発明による改善されたポンプアセンブリ10の第1実施例に関する詳細な説明を行う。図3〜図6から分かるように、例えば閉鎖部18の基部には容器12の(詳細には示していない)対をなすフランジ面と当接するように位置決めされた環状の基部フランジ26が設けられている。更に、閉鎖部18には改善されたポンプアセンブリ10の長さ方向の軸Lに沿って閉鎖部18を貫通して延びる中心貫通穴28が設けられている。閉鎖部18の基部の内側に向いた面29には容器12の注ぎ口に備えられた外ねじ(又は別の従来からある保持用の窪み、リップあるいは機構)とかみ合うための内ねじ30(又は別の従来からある保持用の窪み、リップあるいは機構)が設けられている。閉鎖部18には又、実質上閉鎖部18の中央部に位置し、閉鎖部の基部を環状のスカート24から分離する半径方向で内側へ水平に延びる閉鎖環状フランジ32が設けられている。閉鎖環状フランジ32は、改善されたポンプアセンブリ10の種々の構成要素を後でより詳細に述べるように保持する機能を有している。
【0018】
アクチュエータ20の上端面には、操作者の人差し指をかけて作動させるのに都合良く成形され又は輪郭で作られた指窪み34が設けられている。このような成形又は輪郭は周知であるのでこれ以上の説明は行わない。アクチュエータ20には更に、下方に延びる環状の側壁36が設けられ、その直径は閉鎖部18の環状のスカート24の内径より僅かに小さく、アクチュエータ20の環状の側壁36が環状のスカート24にに対して相対的に動くように即ち閉鎖部18の環状のスカート24によって囲まれた空間でこれらの2つの部品の間に過度の摩擦又は接触を生ずることなく動くようにされている。本発明の好ましい実施例では、環状の側壁36の外側に向いた面と環状のスカート24の内側に向いた面との間には、アクチュエータ20が閉鎖部18の方へ作動されるか圧縮されたときに、アクチュエータ20の誘導を円滑にするための相対的なスライド運動が生じる。このようなスライド運動は、アクチュエータ20がその正しい直立の噴霧姿勢を維持することを容易にしている。
【0019】
内部の長さ方向の中央の穴38がアクチュエータ20の内部に形成され、中央の穴38は横の半径方向の穴40に繋がっている。横の半径方向の穴40は、アクチュエータの外側面に形成され挿入部材42で密封又は閉じられた開口部で終わっている。挿入部材42はその中に排出口44を有する。排出口44は、アクチュエータから外部環境中に噴霧すべき製品14の噴霧を容易にしている。挿入部材42は横の半径方向の穴40の中に収納され、挿入部材42の外周は横の半径方向の穴40の内面と摩擦嵌合し横の半径方向の穴40の中に永久的に保持される。挿入部材42の基部に配置され内側に向いた面が半径方向の穴40の中に収納された中央の柱46の外側に面した平坦な端末面と係合する。柱46の端末面は、複数の従来からある半径方向で内側に向いた溝48を有し、溝48は柱46の端末面の中心に形成された従来からある混合室(別符号を付していない)に通じている。当業者には分かるように、複数の半径方向で内側に向いた溝48と混合室は、柱46の実質的に平坦な端末面と係合するためには、柱46の代わりに挿入部材42の内側に面した基部表面に配置され支持されてもよい。混合室は、完全に混合され及び/又は渦を巻いた噴霧すべき製品が排出口44を通って噴霧及び排出されるために直接排出口44に繋がっている。この噴霧装置は従来から周知であるので、それについて更に詳細な説明は行わない。
【0020】
閉鎖部18の閉鎖環状フランジ32は、小塔52(例えば図3参照)の環状フランジ50と係合し、ガスケットあるいはライナー58をも支持する。ガスケットあるいはライナー58は中心に開口部を有し、閉鎖部18が容器12に固定されるとき、小塔52の環状フランジ50を閉鎖部18の閉鎖環状フランジ32に付勢するために用いられる。閉鎖部18の閉鎖環状フランジ32とガスケットあるいはライナー58は、閉鎖部18が容器の注ぎ口に固定されるとき、小塔52の環状フランジ50を挟む。このようなサンドイッチ構造は従来から周知である。
【0021】
小塔52の環状の側壁54は、閉鎖環状フランジ32に設けられた中央の開口部を通って延び、実質上閉鎖部18の環状のスカート24に平行に延びており、アクチュエータ20の環状の側壁36との間に充分な空間を開けているのでアクチュエータ20が作動するとき小塔52の環状の側壁54とアクチュエータ20の環状の側壁36との間に不都合な干渉は生じない。小塔52の上端自由部分には環状の保持縁56が設けられている。環状の保持縁56は、まず半径方向で内側へ延び次ぎに長さ方向の軸Lに沿って閉鎖部18の基部の方へ僅かな距離だけ延びている。環状の保持縁56の目的については後で詳細に述べる。小塔52の環状の側壁54の内側面にはポンプ本体60の保持を容易にするために環状のリップ59(図2参照)が設けられている。リップ59の目的については後述する。
【0022】
ポンプ本体60は、図2に詳細に示すように、ポンプ本体60の基部64に接続され単一の構成要素又は構造を形成する外側の円筒型ハウジング62を備えている。内側の円筒型ハウジング66はポンプ本体60の基部64に一体的に接続され、外側の円筒型ハウジング62と同心状に間隔を開けて配置されている。ポンプ本体60の外側面は、小塔52の環状のリップ59と係合し、ポンプ本体60を小塔52に固定するために配置された環状の突起69を支持している。ポンプ本体60の下方部分には基部の端末面に形成された入口開口部72を有する円筒型の延長部70が設けられている。汲み上げ管16の第1端末は従来から行われているように入口開口部72の中に摩擦力でもって受け入れられ保持されている。
【0023】
入口開口部72は、内側の円筒型ハウジング66の外側面と外側の円筒型ハウジング62の内側に向いた面との間に形成された圧縮室68の第1部分に長さ方向の通路74を介して繋がっている。長さ方向の通路74は、ポンプアセンブリの長さ方向の軸Lに平行であるが軸Lから隔たって延びている。逆止弁が長さ方向の通路74に沿って配置されており、逆止弁はケージ78の中に拘束されている金属製のボール76を有している。ケージ78は、逆止弁の開閉を容易にするためにボール76に限られた上下方向の運動を行わせる。この逆止弁はボール76が環状のボール座80(図6参照)から離れているときに長さ方向の通路74に沿って製品を流す。ボール76は通常、図3〜図5から分かるように、長さ方向の通路74を通る製品の流れを遮断するために環状のボール座80に当接している。汲み上げ管16を入口開口部72の中に挿入するに先立ち、金属製のボール76が入口開口部72の中に強制的に入れられ、環状のボール座80を通って逆止弁を作動させるために永久的に保持され利用されるケージ78の中に入れられる。
【0024】
ボール76は通常環状のボール座80によって形成された開口部の密封位置に重力によって保持され、圧縮された流体が汲み上げ管16の中に逆流することを防止している。アクチュエータの作動中即ちポンプの汲み上げ中又は製品の噴霧中、圧縮室内に発生した圧力はボール76を環状のボールシート80に対する密封係合状態に保持するのに更に役立っている。これらについては以下に更に詳細に述べる。
【0025】
ピストン82は、少なくとも部分的にポンプ本体60の中に収納され、ポンプ本体60に対して摺動できるようにされている。ピストン82の第1下端部84には、環状の密封リップ86が設けられている。環状の密封リップ86は、環状の密封リップ86と外側のハウジング62の内面との間に漏れのない密封係合を供給するために、外側のハウジング62の内径よりも僅かに大きい外径を有している。ピストン82の操作中、更に詳細に述べるように、圧縮室86内に生じた圧力はピストン82の環状の密封リップ86を外側の円筒型ハウジング62の内側に向いた面と密封係合状態にすることを助けている。環状の密封リップ86に隣接したピストン82の外側面には、環状の肩部88が設けられている。環状の肩部88は、ポンプ本体60の中でピストン82の少なくとも第1下端部84を拘束するために小塔52の環状の保持縁56に当接している。
【0026】
ピストン82は通常、第1下端部84から第2遠隔端部90へ僅かに先細りとなった外部側壁を有する中空の部材である。ピストン出口92は、ピストン82の第2遠隔端部90に隣接して設けられている。ピストン出口92に隣接して配置されたピストン82の第2遠隔端部90には、小さい直径の環状の円筒型側壁94が設けられている。環状の円筒型側壁94はアクチュエータ20の中央の穴38に摩擦力を生じるように挿入されピストン82の第2遠隔端部90とアクチュエータ20との間に確実な保持係合を供給する大きさになっている。ピストン出口92を形成するピストン82の環状の表面は揚弁弁座96を形成している。ピストン出口92は、ばね104によって揚弁弁座96に付勢されている細長いほぼ円筒型の揚弁98の肩部106によって通常閉じられている。円柱型の揚弁98がポンプアセンブリの作動中に揚弁弁座96から離されると、ピストン出口92が開かれ噴霧すべき製品14を圧縮室68からアクチュエータ20の中央の穴38に流入させる。以下に更に詳細に述べる。
【0027】
上述のように、圧縮室68の第1部分は内側の円筒型ハウジング66と外側の円筒型ハウジング62との間に形成される。圧縮室68の残りの第2部分はピストン82の内側に向いた面と揚弁98の外側面との間に形成される。ピストン82の中空の内径は内側の円筒型ハウジング66の外径より僅かに大きく、ピストン82及び/あるいは内側の円筒型ハウジング66はそれらの上に形成された溝を有しているので、圧縮室68の第1部分は圧縮室68の残りの部分と内側の円筒型ハウジング66に対するピストン82の位置に関係なく連通している。
【0028】
円柱型の揚弁98は、内側の円筒型ハウジング66によって形成される中央の空洞100に収納されている。揚弁98は、第1下端部に隣接した環状の密封及び誘導面102を支持する堅くて細長いほぼ円柱型の部材である。環状の密封及び誘導面102は、内側の円筒型ハウジング66の内側に向いた面と僅かに干渉して摺動する大きさになっている。環状の密封及び誘導面102は、内側の円筒型ハウジング66の内側に向いた面に沿ってポンプアセンブリの作動中に密封状態で滑り、揚弁98をポンプアセンブリ10の長さ方向の軸Lに関して揃えられた状態を維持する。揚弁98は、中心に配置された内部空洞100内に収納されたばね104によって通常閉位置に付勢されているので、揚弁98の肩部106はピストン82に形成された揚弁弁座96に当接しピストン出口92を通る流れを遮断している。図2に示すように、例えば、揚弁98はピストン出口92から延出し、ポンプアセンブリの作動中にピストン出口92に対して揚弁98の適切な配置を維持する、先細り又はより小さい一定外径の付属体108を有する。
【0029】
ばね104が収納され、中心に配置された内部空洞100の底部には通気ポート110が設けられている。通気ポート110は、中心に配置された内部空洞100と容器12の内部空間との間の通気を行い中心に配置された内部100が周囲の圧力となるようにされている。通気ポート110は、ポンプアセンブリ10の作動中、中心に配置された内部空洞100に過大な圧力や真空が生成されることを防止する。揚弁98の付属体108とは反対側にある最下端部には、ばね104の一端を受け、更に揚弁98とばね104との間の適切な配列と係合を容易にする円柱型の延長部分112が設けられている。
【0030】
本発明の好ましい実施例では、内側の円筒型ハウジング66の内側に向いた面には少なくとも1個の突起又は突出部114が設けられているので、揚弁98の環状の密封及び誘導面102が突起又は突出部114とかみ合うとき圧縮室68の中の残存圧力が解放され中心に配置された内部空洞100を通って下方へ流れ基部64に設けられた通気ポート110から容器12の内部空間に送られる。突起又は他の突出部114が、内側の円筒型ハウジング66の内側に向いた面で、揚弁98の行程の終点即ち揚弁が内側の円筒型ハウジング66の中でその通常の作動行程の約95〜98%動いた位置の近傍に形成されているので、圧縮室68の汲み上げ効率が著しく劣化することはないことが明らかである。
【0031】
突出物又は突起114を用いることは、製造工程に続くポンプアセンブリの圧縮室68内に通常含まれている空気を「充填する」のに非常に有用である。空気は圧縮可能な流体であるので、アクチュエータ20の全圧縮行程の後でさえ圧縮空気は一般に揚弁肩部106を揚弁弁座96から離してそれにより圧縮空気を圧縮室68からアクチュエータ20の中央の穴38に排出するのに充分な圧力を生じさせなくてもよい。本発明では、もしもアクチュエータ20が実質上完全に排気され揚弁肩部106が未だ揚弁弁座96から離されずそれによりピストン出口92が開かれていないならば、環状の密封及び誘導面102が突起又は突出物114と係合するとき、空気は環状の密封及び誘導面102と内側の円筒型ハウジング66の内側に向いた面との間に形成されたシールの裂け目によって直ちに放出される。この放出された空気は中央の空洞100を通って運ばれ通気ポート110から外へ出る。しかしながら、アクチュエータ20の戻り行程において環状の密封及び誘導面102が突起又は突出物114から外れ再び内側の円筒型ハウジング66とシールを形成すると直ちに圧縮室68内に吸い上げ活動が生じ、噴霧すべき製品の一定量が汲み上げ管16と通路74を通して圧縮室68の方へ吸い上げられる。この吸い上げられた製品は最終的には圧縮室68に流れ込み、そこで通常非圧縮性の流体である製品は充分な回数即ち4回の充填ストロークの後揚弁98を意図した噴霧方法で作動させる。
【0032】
もしもポンプの通常の操作中に交換用の空気が容器12に入れられず噴霧された製品14の容積を新たな空気と交換しないならば、容器12は噴霧すべき製品のかなりの部分が噴霧されると次第に真空になり最終的には内側へ変形及び/あるいは崩壊することは明らかである。この問題を多少なりとも解決するために、少なくとも1つの溝116がポンプ本体60の外側面又は小塔52の内側に向いた面に沿って設けられている。この溝116は、通常環状の保持縁56と係合するピストン肩部88によって外部の環境から遮断され、それらの間にシールを供給している。ピストン82が充分押し下げられると、ピストン82の外側面は環状の保持縁56から僅かに離されて周囲の空気がピストン82の外側面に沿って環状の保持縁56の廻りに、ポンプ本体60の外側面と小塔52の内側に向いた面との間に配置された溝116に沿って下方へ流れ、アクチュエータ20によって噴霧されたばかりの製品の容積に入れ替わる。この通気用の溝116は又、容器内部の圧力を実質的に外部の周囲環境と同じ圧力に保っている。
【0033】
本発明によるポンプアセンブリの基本的な構成要素に関する詳細な説明を行ったので、ポンプアセンブリの作動に関する詳細な説明を以下に行う。
最初に、ポンプアセンブリ10はまず噴霧すべき製品を入れた望ましい容器12の注ぎ口に、閉鎖部18の内ねじ30と螺合するねじか、あるいは容器12の注ぎ口の外側面に設けられた別の従来からある保持機構とかみ合わせることによって取り付けられる。これが行われると、ポンプアセンブリの汲み上げ管16は噴霧すべき製品の中に汲み上げ管の入口が容器12の底に近接するように浸される。ポンプアセンブリ10の作動準備が完了する。
【0034】
作動させたいときは、操作者が彼又は彼女の人差し指を指窪み34に置いてアクチュエータ20を図3の矢印Aの方向に、アクチュエータ20を長さ方向の軸Lに沿って閉鎖部18の方へ付勢するように押し下げる。アクチュエータ20をこのように押し下げると、次にはピストン82が押し下げられ、その結果環状の密封リップ86が外側の円筒型ハウジング62の内側に向いた面に沿ってポンプ本体60の基部64の方向へ密封を保ちながら摺動する。この作用は圧縮室68内に収納された噴霧すべき製品14に圧力を加える。即ち、液体は一般に非圧縮性であることに注目すべきである。噴霧すべき製品の圧力が増加するにつれて、この圧力増加はボール76を環状のボール座80に付勢し、それによって製品が汲み上げ管16に沿って下方へ脱落することを防止する。前述のように、ピストン82の内側に向いた面は、内側の円筒型ハウジング66の外側に向いた面から充分な間隔が取られており、噴霧すべき製品がそれらの間をピストン82の位置に関係なく流れることができる。圧縮室68の中の圧力が、充分な圧力例えば約130psiの作動圧まで増加すると、噴霧すべき製品14に発生した圧力がばね104の付勢力に勝り、揚弁98を内部空洞100の基部64の方向へばね104の作用に逆らって押し下げる。この運動はばね104を圧縮し、その結果揚弁肩部106が揚弁弁座96から離され、それにより、図4に示すように、ピストン出口92を通る製品の流れが形成される。
【0035】
揚弁肩部106が揚弁弁座96から充分離されると、噴霧すべき製品はピストン出口92を勢いよく通り抜け中央の穴38、半径方向の穴40、内側に向いた溝48を通って上方へ流れ、排出口44を通ってアクチュエータ20から実質的に均一な放出スプレー形状を生ずるように噴霧される。ピストン82は、アクチュエータを矢印Aの方向へ更に押し下げている間、図5に示すように、ピストン82の環状の密封リップ86がポンプ本体60の基部64に当接するまで、噴霧すべき製品14をアクチュエータ20を通じて噴出し続ける。ポンプアセンブリが完全に押し下げられた位置になると、ポンプ本体60の基部64の内側に向いた面はピストン82の環状の密封リップ86を密封状に収納し実質上その形状に一致し、それにより圧縮室68に残存している噴霧すべき製品の量を最小にする。このようにすると、例えば、圧縮室の容積を最小にすることができる。図5から明らかなように、圧縮室68の容積は、圧縮室68内に蓄えられていた噴霧すべき製品の大部分がアクチュエータ20の作動行程によって噴霧されてしまうようにかなり縮小された。
【0036】
図5に見られる環状の密封及び誘導面102が、内側の円筒型ハウジング66の下部近傍に形成された突起又は突出物114と係合するとき、それらの間のシールが破られ、噴霧すべき製品の残りの大部分又はポンプアセンブリの最初の充填中の空気は、内部空洞100を通って通気ポート110から放出され圧力室68に生成された圧力が急速に除去されることが明らかである。
【0037】
作動行程が終了すると、操作者の指による作動圧力が例えば操作者の指が指窪み34から外されて除去される。その後、ばね104が直ちに揚弁98を図6の矢印Bの方向にピストン82の揚弁弁座96に付勢してピストン出口92を急速に閉じ、それにより噴霧すべき製品14のその通路を通るそれ以上の流れが防止される。ばね104は又、揚弁98を矢印Bの方向に付勢することによりピストン82とアクチュエータ20を閉鎖部18から上方へ付勢する。ポンプアセンブリのこの戻り行程の間、追加の噴霧すべき製品14が汲み上げ管16の第2端部に形成された入口に吸い上げられる。吸い上げられた噴霧すべき製品14は汲み上げ管16を流れ、ボール76をボール座80から動かして噴霧すべき製品14を長さ方向の通路74に沿って通過させる。
【0038】
ケージ78がボール76を捕捉することは明らかであり、例えばこの逆止弁を開くがポンプアセンブリの戻り行程が終了するとボール76は重力によってボール弁座80に戻りこの逆止弁を閉じるように拘束される。噴霧すべき製品14は、長さ方向の通路74を通って圧縮室68に流入し、そこで噴霧すべき製品14は図3から分かるように蓄積及び貯蔵される。ばね104が揚弁98を、矢印Bの方向に、ピストン82の肩部88が環状の保持縁56に当接するだけの距離付勢すると、ボール76は再びボール弁座80上に据えられ、それによりアクチュエータ20が再び押し下げられるとき圧縮室68のそれ以上の流れと圧縮が防止される。
【0039】
図7と図8は、本発明の第2実施例である。この第2実施例は多くの点で第1実施例に類似しているので、第2実施例と第1実施例との相違点だけを詳細に述べる。実際のところ、閉鎖部18、アクチュエータ20、ボール76、ピストン82、揚弁98及びばね104は両方の実施例において同一であるのでそれらについての更に詳細な説明は行わない。
【0040】
2つの実施例の間の主な相違点は図7から容易に分かる。第1の相違点はポンプ本体60が2つの別部品で形成されていることである。即ち、第1構成要素はポンプ本体160の基部164と一体的に形成された外側の円筒型ハウジング162からなり単一の構成要素又は構造を形成する一方、内側の円筒型ハウジング166は完全に別の部品である。ポンプ本体160の内側には、各々異なる直径を有する3個の明確に識別できる部分がある。即ち、ポンプ本体160の基部に近接して配置された第1小径部177、ポンプ本体160の開口端に近接して配置された第3大径部179及び小径部177と大径部179との間に配置された第2中径部178である。内側の円筒型ハウジング166の下部円筒部分180は、ポンプ本体160の第2中径部178と例えば数千分の一インチ程度干渉する大きさに作られているので、内側の円筒型ハウジング166が外側の円筒型ハウジング162に対して同心状に配置されポンプ本体160に組み付けられるとそこに捕捉される。
【0041】
第2の相違点は、ポンプ本体160の下側の側壁部には開口部184が設けられており、この開口部184は、内側の円筒型ハウジング166がポンプ本体160の基部164の内径の中に収納されると、内側の円筒型ハウジング166の側壁に形成された通気ポート110と一致するように配置されている。第1実施例のように、通気ポート110は中央に配置された内部空洞100と容器12の内部空間との間を連通して、中央に配置された空洞100がポンプアセンブリ10の操作中に周囲の圧力状態になり中央に配置された空洞100に過剰な圧力又は真空が形成されることを防止する。
【0042】
第3の相違点は金属製のボール76の拘束に関するものである。本実施例では、組み付け中に金属製のボール76は最初ポンプ本体160の中に置かれ、内側の円筒型ハウジング166をポンプ本体160の基部164の内径の中に設置する前に、第1小径の穴177に収納される。その後、内側の円筒型ハウジング166がポンプ本体160の基部164の内径の中に収納されると、内側の円筒型ハウジング166の基部181は金属製のボール76が第1小径の穴177から取り除かれることを防止するための停止装置として機能し、それにより第1実施例におけるケージ78を不要のものにしている。
【0043】
第4の相違点は、入口開口部72及び第1小径の穴177に対する中央に配置された内部空洞100に関するものである。第1実施例では、中央に配置された内部空洞100はポンプアセンブリの長さ方向の軸Lと一致する長さ方向の軸を有する一方、入口開口部72と金属製のボール76を収納する穴は各々平行に延びる軸を有しているがポンプアセンブリの長さ方向の軸Lに対しては偏心している。第2実施例では、中央に配置された内部空洞100は入口開口部72及び第1小径の穴177と共に全てポンプアセンブリの長さ方向の軸Lに一致する長さ方向の軸を有する。
【0044】
ポンプ本体160の外側面は、小塔52の環状のリップ59と係合し、ポンプ本体160を小塔52に固定するために配置されている環状の突起69を支持している。ポンプ本体160の下側の部分には、基部の端面に形成された入口開口部72を有する円筒型の延長部分が設けられている。汲み上げ管16の第1端部は、従来から行われているように、入口開口部72の中に摩擦力を生ずるように収納及び保持されている。
【0045】
入口開口部72は、内側の円筒型ハウジング166の外側面と外側の円筒型ハウジング162の内側に向いた面との間に、長さ方向の通路74を介して圧縮室68の第1部分に繋がっている。長さ方向の通路74は平行に延びているが、ポンプアセンブリの長さ方向の軸Lからは半径方向に離れている。金属製のボール76は、ポンプ本体160の第1小径部の中を上下に動き逆止弁を形成する。この逆止弁は、ボール76が環状のボール座80から離されるとき製品を長さ方向の通路74に沿って流す。第1実施例と同じように、ボール76は通常環状のボール座80に当接し製品の長さ方向の通路74を通る流れを遮断する。
【0046】
ピストン82は、少なくとも部分的にポンプ本体160の中に収納され、ピストン82はポンプ本体160に対して摺動することができる。ピストン82の第1下端部84には外側ハウジング62の内径より僅かに大きい外形を有する環状の密封リップ86が設けられ、環状の密封リップ86と外側の円筒型ハウジング162の内側に向いた面との間に漏れのない密封係合を供給している。ピストン82の作動中、圧縮室86内に生じた圧力は、ピストン82の環状の密封リップ86が外側の円筒型ハウジング162の内側に向いた面と密封状に係合することを助けている。環状の密封リップ86に近接するピストン82の外側面には、小塔52の環状の保持縁56に当接して少なくともピストン82の第1下端部84をポンプ本体160の中に捕捉する環状の肩部88が設けられている。
【0047】
第1実施例と同じように、圧縮室68の第1部分は内側の円筒型ハウジング166と外側の円筒型ハウジング162との間に形成されている。圧縮室68の残りの第2部分はピストン82の内側に向いた面と揚弁98の外側面との間に形成されている。ピストン82の中空の内部寸法は、内側の円筒型ハウジング166の外径より僅かに大きく、ピストン82及び/あるいは内側の円筒型ハウジング166はそれらの上面に形成された溝を有するので、圧縮室68の第1部分は内側の円筒型ハウジング166に対するピストン82の位置に関係なく圧縮室68の残りの部分に繋がっている。
【0048】
円筒型の揚弁98は、内側の円筒型ハウジング166によって作られる中央に配置された内部空洞100の中に収納されている。揚弁98は、第1下端部に近接する環状の密封及び誘導面102を支持する堅く細長いほぼ円筒型の部材である。環状の密封及び誘導面102は、内側の円筒型ハウジング166の内側に向いた面とわずかに干渉し摺動する大きさに作られている。環状の密封及び誘導面102は、ポンプアセンブリの作動中密封状態で内側の円筒型ハウジング166の内側に向いた面に沿って滑り、揚弁98がポンプアセンブリ10の長さ方向の軸Lに対して揃えられた状態を維持させる。揚弁98は、中央に配置された内部空洞100の中に収納されているばね104を介して通常閉位置に付勢されているので、揚弁98の肩部106がピストン82上に形成された揚弁弁座96に当接しピストン出口92を通る流れを遮断している。
【0049】
本発明の好ましい実施例では、内側の円筒型ハウジング166の内側に向いた面の下部には少なくとも1つの突起又は他の突出部114が設けられているので、揚弁98の環状の密封及び誘導面102が突起又は他の突出部とかみ合うとき圧縮室68の中の残留圧力が解放され中央に配置された内部空洞100を通って下方へ流れ、基部164に設けられた通気ポート110及び開口部184から容器12の内部空間に流入する。
【0050】
本発明の好ましい実施例では、圧縮室の横方向の最大寸法又は直径は0.225〜0.275インチであり、約0.250インチの直径が好ましく、ピストン行程の長さは0.275〜0.325インチであり、約0.300インチのピストン行程の長さが好ましい。このことは、圧縮室の直径とピストン行程との比が約4〜5と2〜3の間になり、約130psiの操作圧を確実に達成できることになる。
【0051】
本発明の設計では、アクチュエータ20を閉鎖部18のほうへ押し下げる間、もしも指の作動圧力が何らかの理由によりピストン出口92を通る流れを途切れさせることになると、ばね104が直ちに揚弁98を図6の矢印Bの方向に揚弁弁座96に向けて付勢する。この付勢作用がピストン出口92を急速に閉じ、それにより噴霧すべき製品14のそれ以上のピストン出口を通る流れが防止される。
【0052】
本発明では、圧縮室68に通じる通路74は、ポンプアセンブリの長さ方向の軸Lに対して偏心している実際上平行な第2長さ方向の軸LPに沿って延びている。この配置は、中央の空洞100の基部64の容器12の内部への通気を容易にするので、中央の空洞100は周囲圧力又は圧縮室の操作圧力とは異なる圧力で操作される。
【0053】
上述の指で操作されるポンプアセンブリは、本発明の思想及び範囲から逸脱しない範囲である程度の変更を行うことが可能であるので、これまで述べてきたことの全て及び添付図面は本発明の概念を単に説明しているに過ぎず本発明を制約するものではないと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による改善されたポンプアセンブリを支持する容器の前面を示す図である。
【図2】本発明による改善されたポンプアセンブリの第1実施例の断面図で、覆いキャップ、アクチュエータ、閉鎖部、ガスケットあるいは汲み上げ管を含まない静的位置を示す図である。
【図3】本発明による改善されたポンプアセンブリの第1実施例の断面図で、覆いキャップ、アクチュエータ、閉鎖部、ガスケットあるいは汲み上げ管が取り付けられた静的位置を示す図である。
【図4】図3の改善されたポンプアセンブリの第1実施例の断面図で、半ば押し下げられた位置で揚弁が揚弁の環状の座から変位して製品の噴霧を始めようとする状態を示す図である。
【図5】図3の改善されたポンプアセンブリの第1実施例の断面図で、ポンプアセンブリが完全に押し下げられた状態を示す図である。
【図6】図3の改善されたポンプアセンブリの第1実施例の断面図で、半ば戻った位置で改善されたポンプアセンブリの戻り行程の間、揚弁が揚弁の環状の座に付勢され製品の圧縮室への吸入を容易にする状態を示す図である。
【図7】本発明による改善されたポンプアセンブリのポンプ本体の第2実施例を示す断面図である。
【図8】本発明による改善されたポンプアセンブリの第2実施例を示す断面図で覆いキャップ、アクチュエータ、閉鎖部、ガスケットあるいは汲み上げ管が取り付けられた静的位置を示す図である。

Claims (25)

  1. 指で作動するポンプアセンブリであって、
    外側のハウジング及び内側のハウジングを支持する基部を有するポンプ本体であって、前記外側のハウジング及び前記内側のハウジングはそれらの間に少なくとも部分的に圧縮室を形成するポンプ本体と、
    前記ポンプ本体を支持する閉鎖部であって、容器の注ぎ口との係合を容易にするための機構を備える閉鎖部と、
    少なくとも部分的に前記ポンプ本体に受け入れられ、前記外側のハウジングに沿って前記ポンプ本体に対して摺動可能であるピストンであって、前記ピストンは前記ポンプ本体に密封係合を供給するための環状のリップを有し、前記ピストンにはピストン出口を形成する揚弁弁座が設けられたピストンと、
    前記ピストン出口に連結されたアクチュエータであって、製品の噴霧を容易にするための前記ピストン出口に繋がる排出口を備えるアクチュエータと、
    前記内側のハウジングに収納された揚弁であって、前記ポンプ本体の前記基部からばねによって離れる方へ付勢され、前記揚弁弁座と係合し前記ピストン出口を通常閉じて製品の流れを防止し、前記揚弁、前記基部及び前記内側のハウジングは内部空洞を形成し、前記内部空洞には前記揚弁の作動中、前記内部空洞が周囲の圧力で作動するための通気ポートが設けられた揚弁と、
    前記圧縮室に繋がる通路であって、製品を前記通路に沿って前記圧縮室の方へ流れさせる入口及び逆止弁を有する通路と、を備えた指で作動するポンプアセンブリ。
  2. 前記揚弁が環状の密封及び誘導面を有し、前記内側のハウジングの内側に向いた面に沿って前記揚弁の摺動密封係合を容易にすることを特徴とする、請求項1記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  3. 前記揚弁に、ピストン出口を形成する前記揚弁弁座と係合するための揚弁肩部が設けられ、前記揚弁が前記ピストン出口から延出し前記揚弁を前記ピストン出口に揃えることを容易にするための付属体を有することを特徴とする、請求項1記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  4. 前記内側のハウジング内に受け入れられた前記揚弁の端部が、前記ばねの第1端部と係合する延長部を支持し、前記指で作動するポンプアセンブリの長さ方向の軸に沿って前記揚弁の誘導を確実に行わせることを特徴とする、請求項1記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  5. 前記ポンプ本体が小塔に連結され、前記小塔は前記閉鎖部に接続され、前記閉鎖部の遠隔自由端部が前記閉鎖部の基部から離れる方に延出する環状のスカートを支持することを特徴とする、請求項1記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  6. 前記小塔が環状の側壁を有し、前記側壁の自由端の部分には前記ポンプ本体を前記小塔に堅固に接続するための環状の保持縁が設けられていることを特徴とする、請求項5記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  7. 前記アクチュエータに、前記閉鎖部の前記環状のスカートと係合する環状の側壁が設けられ、前記ポンプアセンブリの長さ方向の軸に沿って前記アクチュエータの作動を容易に行わせることを特徴とする、請求項5記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  8. 前記閉鎖部には環状のフランジが設けられ、前記小塔には対となる環状のフランジが設けられ、前記閉鎖部の前記環状のフランジとガスケットが前記小塔の前記環状のフランジをサンドイッチ状に挟み、前記指で作動するポンプアセンブリと所望の容器との密封係合を容易にすることを特徴とする、請求項5記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  9. 前記アクチュエータが前記排出口と繋がる中央の穴を有し、前記ピストンが前記ピストンを前記アクチュエータに接続するために前記アクチュエータの前記中央の穴と摩擦力で係合する環状のハウジング側壁を有し、前記ピストンから前記排出口へ噴霧すべき製品の供給を容易にすることを特徴とする、請求項1記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  10. 前記内側ハウジングの内側に向いた面には、少なくとも1つの突起が設けられ、前記揚弁が前記内側のハウジングの内側に向いた面に沿って実質的に完全に変位すると、圧縮室内に生成された圧力を解放し、解放された圧力は内部空洞を通りポンプ本体の基部に設けられた通気ポートから排出されることを特徴とする、請求項1記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  11. 少なくとも1つの溝が、圧力同等化のために前記ポンプ本体の外側面と前記小塔の内側に向いた面との間に設けられ、指で作動するポンプアセンブリが容器に接続され作動すると、指で作動するポンプアセンブリに取り付けられた容器が少なくとも部分的に真空になるのを防止することを特徴とする、請求項5記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  12. 前記圧縮室に繋がる前記通路が、ポンプアセンブリの長さ方向の軸に実質上平行に延びているが、ポンプアセンブリの前記長さ方向の軸から半径方向に離されていることを特徴とする、請求項1記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  13. 弁が前記圧縮室に繋がる前記通路に沿って配置され、前記弁は前記通路に沿った製品の流れを妨げるためにボール弁座に通常置かれているケージ内に拘束されたボールを有し、前記ポンプアセンブリの吸い上げ活動の間、前記ボールが製品を流すために前記弁座から変位することを特徴とする、請求項12記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  14. 汲み上げ管が通路の入口に接続され、容器の基部から噴霧すべき製品の吸い上げが容易に行われることを特徴とする、請求項12記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  15. 指で作動するポンプアセンブリであって、
    外側のハウジング及び内側のハウジングを有するポンプ本体であって、前記外側のハウジング及び前記内側のハウジングはそれらの間に少なくとも部分的に圧縮室を形成するポンプ本体と、
    前記ポンプ本体を支持する閉鎖部であって、容器の注ぎ口との係合を容易にするための機構を備える閉鎖部と、
    少なくとも部分的に前記ポンプ本体に受け入れられ、前記外側のハウジングに沿って前記ポンプ本体に対して摺動可能であるピストンであって、前記ピストンは前記ポンプ本体に密封係合を供給するための環状のリップを有し、前記ピストンにはピストン出口を形成する揚弁弁座が設けられたピストンと、
    前記ピストン出口に連結されたアクチュエータであって、製品の噴霧を容易にするための前記ピストン出口に繋がる排出口を備えるアクチュエータと、
    前記内側のハウジングに収納された揚弁であって、ばねによって付勢され、前記揚弁弁座と係合前記ピストン出口を通常閉じて製品の流れを防止し、前記揚弁及び前記内側のハウジングは内部空洞を形成し、前記ポンプ本体に形成された通気ポートが前記揚弁の作動中、内部空洞が周囲の圧力で作動するように前記内部空洞と容器の内部との間の連通を確実にする揚弁と、
    前記圧縮室に繋がる通路であって、製品を前記通路に沿って前記圧縮室の方へ流れさせる入口及び逆止弁を有する通路と、を備えたことを特徴とする指で作動するポンプアセンブリ。
  16. 前記揚弁が環状の密封及び誘導面を有し、前記内側のハウジングの内側に向いた面に沿って前記揚弁の摺動密封係合を容易にし、前記揚弁に、ピストン出口を形成する前記揚弁弁座と係合するための揚弁肩部が設けられ、前記揚弁が前記ピストン出口から延出し前記揚弁を前記ピストン出口に揃えることを容易にするための付属体を有し、
    前記内側のハウジング内に受け入れられた前記揚弁の端部が、前記ばねの第1端部と係合する延長部を支持し、前記指で作動するポンプアセンブリの長さ方向の軸に沿って前記揚弁の誘導を容易にすることを特徴とする、請求項15記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  17. 前記ポンプ本体が小塔に連結され、前記小塔は前記閉鎖部に接続され、前記閉鎖部の遠隔自由端が前記閉鎖部の基部から離れる方に延出する環状のスカートを支持し、
    前記小塔が環状の側壁を有し、前記側壁の自由端の部分には前記ポンプ本体を前記小塔に堅固に接続するための環状の保持縁が設けられていることを特徴とする、請求項15記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  18. 前記閉鎖部には環状のフランジが設けられ、前記小塔には対となる環状のフランジが設けられ、前記閉鎖部の前記環状のフランジとガスケットが前記小塔の前記環状のフランジをサンドイッチ状に挟み、前記指作動ポンプアセンブリと所望の容器との密封係合を容易にすることを特徴とする、請求項17記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  19. 前記アクチュエータが前記排出口と繋がる中央の穴を有し、前記ピストンが前記ピストンを前記アクチュエータに接続するために前記アクチュエータの前記中央の穴と摩擦力で係合する環状のハウジング側壁を有し、前記ピストンから前記排出口へ噴霧すべき製品の供給を容易にすることを特徴とする、請求項15記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  20. 前記内側ハウジングの内側に向いた面には、少なくとも1つの突起が設けられ、前記揚弁が前記内側のハウジングの内側に向いた面に沿って実質的に完全に変位すると、圧縮室内に生成された圧力を解放し、解放された圧力は内部空洞を通りポンプ本体の基部に設けられた通気ポートから排出されることを特徴とする、請求項15記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  21. 少なくとも1つの溝が、圧力同等化のために前記ポンプ本体の外側面と前記小塔の内側に向いた面との間に設けられ、指で作動するポンプアセンブリが容器に接続され作動すると、指で作動するポンプアセンブリに取り付けられた容器が少なくとも部分的に真空になるのを防止することを特徴とする、請求項17記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  22. 前記圧縮室に繋がる前記通路が、ポンプアセンブリの長さ方向の軸に実質上平行に延びているが、ポンプアセンブリの前記長さ方向の軸から半径方向に離されていることを特徴とする、請求項15記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  23. 弁が前記圧縮室に繋がる前記通路に沿って配置され、前記弁は前記通路に沿った製品の流れを妨げるためにボール弁座に通常置かれているケージ内に拘束されたボールを有し、前記ポンプアセンブリの吸い上げ活動の間、前記ボールが製品を流すために前記弁座から変位することを特徴とする、請求項22記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  24. 汲み上げ管が通路の入口に接続され、容器の基部から噴霧すべき製品の吸い上げが容易に行われることを特徴とする、請求項22記載の指で作動するポンプアセンブリ。
  25. 指で作動するポンプ装置であって、
    所望の噴霧すべき製品を収納する容器であって、一端が閉じられ、他端に噴霧すべき製品を確実に噴霧するための注ぎ口を有する容器と、
    外側のハウジング及び内側のハウジングを支持する基部を有するポンプ本体であって、前記外側のハウジング及び前記内側のハウジングはそれらの間に少なくとも部分的に圧縮室を形成するポンプ本体と、
    前記ポンプ本体を支持する閉鎖部であって、容器の注ぎ口と密封状態で敬語する閉鎖部と、
    少なくとも部分的に前記ポンプ本体に受け入れられ、前記外側のハウジングに沿って前記ポンプ本体に対して摺動可能であるピストンであって、前記ピストンは前記ポンプ本体に密封係合を供給するための環状のリップを有し、前記ピストンにはピストン出口を形成する揚弁弁座が設けられたピストンと、
    前記ピストン出口に連結されたアクチュエータであって、製品の噴霧を容易にするためのピストン出口に繋がる排出口を備えたアクチュエータと、
    前記内側のハウジングに収納され、ばねによって付勢され、前記揚弁弁座と係合前記ピストン出口を通常閉じて製品の流れを防止し、前記揚弁及び前記内側のハウジングは内部空洞を形成し、前記ポンプ本体に形成された通気ポートが前記揚弁の作動中、内部空洞が周囲の圧力で作動するように前記内部空洞と容器の内部との間の連通を容易にする揚弁と、
    前記圧縮室に繋がる通路であって、製品を前記通路に沿って前記圧縮室の方へ流れさせる入口及び逆止弁を有する通路と、
    前記通路の入口を前記容器に接続しポンプアセンブリによって噴霧される製品の吸い上げを容易にする吸い上げ管と、を備えた、指で作動するポンプ装置。
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