JP2004317941A - 画素回路、表示装置、および画素回路の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画素内部の発光素子の発光時間を任意に選択することができる画素回路、表示装置、および画素回路の駆動方法を提供する。
【解決手段】第1のキャパシタC31と、第2キャパシタC32と、ノードND31とND32間に接続され、ゲートが消去線ESL31が接続されたTFT33と、ノードND32とND33間に接続され、ゲートが消去線ESL32接続されたTFT34と、ノードND32と電荷放電ラインVCC間に接続され、ゲートがノードND34に接続されたTFT35と、第1のデータ線DTL31とノードND33間に接続され、ゲートが走査線WSL31に接続されたTFT36と、第2のデータ線DTL32とノードND34間に接続され、ゲートが走査線WSL32に接続されたTFT37と、ノードND33と電荷放電ラインVCC間に接続され、ゲートが走査線WSL33に接続されたTFT38とを設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】第1のキャパシタC31と、第2キャパシタC32と、ノードND31とND32間に接続され、ゲートが消去線ESL31が接続されたTFT33と、ノードND32とND33間に接続され、ゲートが消去線ESL32接続されたTFT34と、ノードND32と電荷放電ラインVCC間に接続され、ゲートがノードND34に接続されたTFT35と、第1のデータ線DTL31とノードND33間に接続され、ゲートが走査線WSL31に接続されたTFT36と、第2のデータ線DTL32とノードND34間に接続され、ゲートが走査線WSL32に接続されたTFT37と、ノードND33と電荷放電ラインVCC間に接続され、ゲートが走査線WSL33に接続されたTFT38とを設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(Electroluminescence )ディスプレイなどの、電流値によって輝度が制御される電気光学素子を有する画素回路、並びにこの画素回路がマトリクス状に配列された画像表示装置のうち、特に各画素内部に設けられた絶縁ゲート型電界効果トランジスタによって電気光学素子に流れる電流値が制御される、いわゆるアクティブマトリクス型画像表示装置、および画素回路の駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像表示装置、たとえば液晶ディスプレイなどでは、多数の画素をマトリクス状に並べ、表示すべき画像情報に応じて画素毎に光強度を制御することによって画像を表示する。
これは有機ELディスプレイなどにおいても同様であるが、有機ELディスプレイは各画素回路に発光素子を有する、いわゆる自発光型のディスプレイであり、液晶ディスプレイに比べて画像の視認性が高い、バックライトが不要、応答速度が速い、等の利点を有する。
また、各発光素子の輝度はそれに流れる電流値によって制御される、すなわち発光素子が電流制御型であるという点で液晶ディスプレイなどとは大きく異なる。
【0003】
有機ELディスプレイにおいては、液晶ディスプレイと同様、その駆動方式として単純マトリクス方式とアクティブマトリクス方式とが可能であるが、前者は構造が単純であるものの、大型かつ高精細のディスプレイの実現が難しいなどの問題がある。そのため、各画素内部の発光素子に流れる電流を、画素内部に設けた能動素子(一般にはTFT:Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)によって制御する、アクティブマトリクス方式の開発が盛んに行われている。
【0004】
図4は、アクティブマトリクス型有機ELディスプレイにおける画素回路の第1の構成例を示す回路図である(たとえば特許文献1、2参照)。
【0005】
図4の画素回路10は、pチャネルの薄膜電界効果トランジスタ(以下、TFTという)11およびnチャネルのTFT12、キャパシタC11、発光素子である有機EL素子(OLED)13を有する。また、図4において、DTLはデータ線を、WSLは走査線をそれぞれ示している。
有機EL素子は多くの場合整流性があるため、OLED(Organic Light Emitting Diode)と呼ばれることがあり、図4その他では発光素子としてダイオードの記号を用いているが、以下の説明においてOLEDには必ずしも整流性を要求するものではない。
図4ではTFT11のソースが電源電位VCCに接続され、発光素子13のカソード(陰極)は接地電位GNDに接続されている。図4の画素回路10の動作は以下の通りである。
【0006】
走査線WSLを選択状態(ここではハイレベル)とし、データ線DTLに書き込み電位Vdataを印加すると、TFT12が導通してキャパシタC11が充電または放電され、TFT11のゲート電位はVDATAとなる。
【0007】
走査線を非選択状態(ここではローレベル)とすると、データ線DTLとTFT11とは電気的に切り離されるが、TFT11のゲート電位はキャパシタC11によって安定に保持される。
【0008】
TFT11および発光素子13に流れる電流は、TFT11のゲート・ソース間電圧Vgsに応じた値となり、発光素子13はその電流値に応じた輝度で発光し続ける。
上記のように、走査線WSLを選択してデータ線に与えられた輝度情報を画素内部に伝える操作を、以下「書き込み」と呼ぶ。
上述のように、図4の画素回路10では、一度VDATAの書き込みを行えば、次に書き換えられるまでの間、発光素子13は一定の輝度で発光を継続する。
【0009】
図5は、アクティブマトリクス型有機ELディスプレイにおける画素回路の第2の構成例を示す回路図である。
【0010】
図5の画素回路20は、pチャネルTFT21,TFT22、nチャネルTFT23,TFT24、キャパシタC21、発光素子である有機EL素子OLED25を有する。また、図5において、DTLはデータ線を、WSLは走査線を、ESLは消去線をそれぞれ示している。
この画素回路20の動作について、図6に示すタイミングチャートを参照しながら以下に説明する。
【0011】
まず、状態(期間)▲1▼において、図6(C),(D)に示すように、走査線WSLに印加する走査信号WSおよび消去線ESLに印加する消去信号ESがハイレベルに設定される。これにより、TFT24,TFT23がオン状態、TFT22がオフ状態となり、データ線DTLよりデータVDATA量に応じた電荷がキャパシタC21に充電される。
【0012】
状態(期間)▲2▼において、図6(C),(D)に示すように、走査線WSLへの走査信号WSおよび消去線ESLへの消去信号ESがローレベルに設定される。これにより、TFT24,TFT23がオフ状態、TFT22がオフ状態となり、キャパシタC21に充電された電荷に応じた電流が、TFT21を通して、EL発光素子25に流れる。この電流は、消去線ESLへの印加信号ESがハイレベルになるまで、維持される。
【0013】
状態(期間)▲3▼において、図6(D)に示すように、消去線ESLへの消去信号ESがハイレベルに設定される。これにより、TFT23、TFT22がオン状態となるので、キャパシタC21に充電された電荷が、TFT23、TFT22を通じで放電され、EL発光素子25の発光はそこでオフされる。
【0014】
このように、図5の回路では、各画素は消去線ESLを1本使用することで、一意的に発光素子25の発光期間(DUTY)を制御している。
【0015】
【特許文献1】
USP5,684,365
【特許文献2】
特開平8−234683号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図4の回路では、発光素子13の保持容量C11に蓄積された電荷を放電するためのスイッチング素子を有していないために、1フレーム中に画面全体の表示素子の発光時間を選択することができなかった。
【0017】
同様に、図5の回路においても、発光素子25の保持容量C21に蓄積された電荷を放電するためのスイッチング素子としてのTFT22と発光時間を制御するための消去線ESLを1つしか有していないために、1フレーム中に画面全体の発光素子25の発光時間を一意的にしか選択することができなかった。
【0018】
したがって、有機ELディスプレイにおいて、発光素子の発光時間はパネル一枚に対して1フレーム中、同じ消去信号が選択されている全発光素子(表示素子)において、同じ発光時間しか選択することができなかった。
そのため、たとえば複数の入力ソースを表示できるマルチ画面表示システムを表示装置に接続した場合、画面上にエリア毎に区切って表示される入力ソースそれぞれに対して、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことができず、よりコントラスト感のあるインパクトのある画像を表現することが困難であるという不利益がある。
すなわち、従来の有機ELディスプレイにおいては、たとえばある入力信号ソースが大面積で明るい画面が表示領域の対部分を占め、違った入力映像ソースが小面積で暗い画面を表示していても、大面積で明るい表示領域に対しては表示素子の発光時間を短くし輝度を抑制することで、画質を損なうことなく省電力化を図り、小面積で暗い表示領域に対しては発光時間を長くすることで画質のコントラスト感を向上させることで、あい異なる特性の映像信号を一枚画面上で表現する、ということが困難であった。
これを実現するためには、表示装置を駆動する信号処理システム側で各入力毎に画質調整が必要となり、大規模なシステムおよび高性能なICを複数個使用するというコスト的なデメリットが生じていた。
【0019】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、画素内部の発光素子の発光時間を任意に選択することができ、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことができ、よりコントラスト感のあるインパクトのある画像を表現することが可能な画素回路、表示装置、および画素回路の駆動方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点は、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子を駆動する画素回路であって、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、第1、第2、第3、および第4の制御線と、第1、第2、第3、および第4のノードと、第1および第2の基準電位と、電荷放電ラインと、第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている。
【0021】
好適には、第5の制御線と、上記第4のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第5の制御線によって導通制御される第6のスイッチング素子とを有する。
【0022】
好適には、上記第1および第2のスイッチング素子が導通状態にあり、上記第4のスイッチング素子が非導通状態にあるときに、上記第3のノードの電荷を上記電荷放電ラインに放電させる手段を有する。
【0023】
好適には、上記電気光学素子を駆動する場合、第1のステージとして、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が導通させられ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷が上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電された後、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子が導通させられ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷が上記第2の保持容量に充電された後、上記第5のスイッチング素子が非導通状態に保持され、第2のステージとして、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させられ、第3のステージとして、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させられる。
【0024】
好適には、上記電気光学素子を駆動する場合、第1のステージとして、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が所定期間導通させられて上記第4のノードを通して上記第2の保持容量の電荷が放電させられて初期状態とされ、第2のステージとして、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が導通させられ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷が上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電された後、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子が導通させられ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷が上記第2の保持容量に充電された後、上記第5のスイッチング素子が非導通状態に保持され、第3のステージとして、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させられ、第4のステージとして、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させられる。
【0025】
本発明の第2の観点に係る表示装置は、マトリクス状に複数配列された画素回路と、上記画素回路のマトリクス配列に対して列毎に配線され、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、上記画素回路のマトリクス配列に対して列毎に配線され、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、上記画素回路のマトリクス配列に対して行毎に配線された第1、第2、第3、および第4の制御線と、第1および第2の基準電位と、電荷放電ラインと、を有し、上記各画素回路は、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている。
【0026】
本発明の第3の観点は、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、第1、第2、第3、および第4の制御線と、第1、第2、第3、および第4のノードと、第1および第2の基準電位と、電荷放電ラインと、第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている画素回路の駆動方法であって、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子を導通させ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷を上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電させる第1のステップと、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持させる第2のステップと、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子を導通させ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷を上記第2の保持容量に充電させる第3のステップと、上記第5のスイッチング素子を非導通状態に保持させる第4のステップと、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子を導通させる第5のステップと、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させる第6のステップとを有する。
【0027】
本発明の第4の観点は、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、少なくとも第1、第2、第3、および第4の制御線と、第1、第2、第3、第4、および第5のノードと、第1および第2の基準電位と、電荷放電ラインと、第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、上記第4のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第5の制御線によって導通制御される第6のスイッチング素子と、を有し、上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている画素回路の駆動方法であって、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子を所定期間導通させて上記第4のノードを通して上記第2の保持容量の電荷を放電させて初期状態とする第1のステップと、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が非導通状態に保持さする第2のステップと、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子を導通させ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷を上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電させる第3のステップと、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子を非導通状態に保持する第4のステップと、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子を導通させ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷を上記第2の保持容量に充電させる第5のステップと、上記第5のスイッチング素子を非導通状態に保持する第6のステップと、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させる第7のステップと、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子を導通させる第8のステップとを有する。
【0028】
本発明によれば、たとえば第5の制御線により第6のスイッチング素子が所定期間導通状態に保持される。これにより、第4のノードを通して第2の保持容量の電荷が放電させられて初期状態となる。
そして、第5の制御線により第6のスイッチング素子が非導通状態に保持される。
次に、第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が導通さ状態に保持される。このとき、第1のデータ線を伝搬されるデータ信号が第1のノードに転送され、第1のノードを通してデータ信号に応じた電荷が第1の保持容量に充電される。
その後、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持され、第1の保持容量に充電された電荷は維持される。たとえばこの状態で電気光学素子の発光が開始される。
そして、第4の制御線により第5のスイッチング素子が導通状態に保持される。このとき、第2のデータ線を伝搬される制御データ信号が第4のノードに転送され、第4のノードを通して制御データ信号に応じた電荷が第2の保持容量に充電される。
その後、第5のスイッチング素子が非導通状態に保持され、第2の保持容量に充電された電荷は維持される。
【0029】
次に、第1の制御線により第1のスイッチング素子が導通状態に保持される。このとき、第2の保持容量への充電で、第2の保持容量に電位差が生じている場合には、第3のスイッチング素子が導通状態(オン状態)に保持されることから、第1の保持容量の電荷は、第1のノード、第1のスイッチング素子、第2のノード、第3のスイッチング素子を通して放電され、電気光学素子の発光はそこで停止される。
一方、第2の保持容量への充電で、第2の保持容量に電位差が生じていない場合には、第3のスイッチング素子が非導通状態(オフ状態)に保持されることから、第1の保持容量の電荷は放電されない。したがって、電気光学素子の発光は維持される。
次に、第2の制御線により第2のスイッチング素子が導通状態に保持される。この場合において、第2の保持容量に電位差が生じている場合には、第1の保持容量の電荷が放電され、電気光学素子の発光は停止されているので、ここでは影響はない。
第2の保持容量に電位差が生じていない場合には、第3のスイッチング素子はオフ状態に保持されていることから、第2のスイッチング素子、第2のノードを通して第1の保持容量の電荷が放電され、電気光学素子の発光はそこで停止される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に関連付けて詳細に説明する。
【0031】
図1は、アクティブマトリクス型画像表示装置に適用可能な本発明に係る画素回路の一実施形態を示す回路図である。
【0032】
本実施形態に係る画素回路30は、図1に示すように、pチャネルTFT31,TFT32、nチャネルTFT33〜TFT38、キャパシタC31,C32、有機EL素子(OLED:電気光学素子)からなる発光素子39、および第1のノードND31〜第4のノードND34を有する。
また、図1において、DTL31は第1のデータ線を、DTL32は第2のデータ線を、WSL31,WSL32、WSL33は走査線を、ESL31,ESL32は消去線をそれぞれ示している。
【0033】
これらの構成要素のうち、TFT31が本発明に係る駆動トランジスタを構成し、TFT32がTFT36がオフで、TFT33,TFT34がオンのときに電荷を放電させる手段を構成し、TFT33が第1のスイッチング素子を構成し、TFT34が第2のスイッチング素子を構成し、TFT35が第3のスイッチング素子を構成し、TFT36が第4のスイッチング素子を構成し、TFT37が第5のスイッチング素子を構成し、TFT38が第6のスイッチング素子を構成し、キャパシタC31が本発明に係る第1の保持容量を構成し、キャパシタC32が第2の保持容量を構成している。
【0034】
また、消去線ESL31が本発明に係る第1の制御線に対応し、消去線ESL32が第2の制御線に対応し、走査線WSL31が第3の制御線に対応し、走査線WSL32が第4の制御線に対応し、走査線WSL33が第5の制御線に対応する。
また、電源電圧VCCの供給ライン(電源電位)が第1の基準電位に相当し、接地電位GNDが第2の基準電位に相当している。
また、本実施形態においては、第1の電源電位としての電源電圧VCCの供給ラインは本発明に係る電荷放電ラインとして共用されている。
【0035】
画素回路30において、第1の基準電位(VCC) と第2の基準電位(本実施形態では接地電位GND)との間にTFT31と光学素子39が直列に接続されている。具体的には、TFT31のソース(たとえば第1端子)が電源電圧VCCの供給ラインに接続され、TFT31のドレイン(第2端子)が発光素子39のアノードに接続され、発光素子39のカソード側が接地電位GNDに接続されている。そして、TFT31のゲート(制御端子)が第1のノードND31に接続されている。
【0036】
第1のノードND31と第2のノードND32とに第1のスイッチング素子としてのTFT33のソース・ドレインがそれぞれ接続され、TFT33のゲートが第1の制御線としての消去線ESL31に接続されている。
第2のノードND32と第2のノードND33とに第2のスイッチング素子としてのTFT34のソース・ドレインがそれぞれ接続され、TFT34のゲートが第2の制御線としての消去線ESL32に接続されている。
第3のノードND33がTFT32のゲートに接続され、TFT32のドレインが第3のノードND33、すなわちドレインに接続され、ソースが電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
第1のデータ線DTL31とTFT32のドレイン(第3のノードND33)とに第4のスイッチング素子としてのTFT36のソース・ドレインがそれぞれ接続され、TFT36のゲートが第3の制御線として走査線WSL31に接続されている。
【0037】
第2のノードND32と電源電圧VCCの供給ライン(電荷放電ライン)とに間に第3のスイッチング素子としてのTFT35のドレイン・ソースがそれぞれ接続され、TFT35のゲートが第4のノードND34に接続されている。
第2のデータ線DTL32と第4のノードND34とに第5のスイッチング素子としてのTFT37のドレイン・ソースがそれぞれ接続され、TFT37のゲートが第4の制御線としての走査線WSL32に接続されている。
第4のノードND34と電源電圧VCCの供給ライン(電荷放電ライン)との間に第7のスイッチング素子としてのTFT38のドレイン・ソースがそれぞれ接続され、TFT38のゲートが第5の制御線としての走査線WSL33に接続されている。
【0038】
第1の保持容量としての第1のキャパシタC31の第1電極が第1のノードND31に接続され、第2電極が電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
第2の保持容量としての第2のキャパシタC32の第1電極が第4のノードND34に接続され、第2電極が電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
【0039】
このような構成において、消去線ESL31には第1の消去信号ES1(n)が伝搬され、消去線ESL32には第2の消去信号ES(n)が伝搬され、走査線WSL31には第1の走査信号WS(n)が伝搬され、走査線WSL32には第2の走査信号WS(n+1)が伝搬され、走査線WSL33には第3の走査信号WS(n−1)が伝搬される。
【0040】
このような画素回路を図2のように、M×Nのマトリクス状に多数配列し、走査線WSL1〜WSL−Mを順次選択しながらデータ線DTL1〜DTL−N書き込みを繰り返すことにより、アクティブマトリクス型画像表示装置を構成することができる。
図2において、各データ線DTL31−1〜DTL31−N、データ線DTL32−1〜DTL32−Nは水平駆動回路(HDRV)41により駆動され、各消去線ESL31−1〜ESL31−M、ESL32−1〜ESL32−M、走査線WSL31−1〜WSL31−M、WSL32−1〜WSL32−M、WSL33−1〜WSL33−Mは垂直駆動回路(VDRV)42により駆動される。
【0041】
なお、画素回路30をマトリクス状に配列した表示装置に適用した場合には、たとえば消去線ESL31には第1の消去信号ES1(n)が伝搬され、消去線ESL32には第2の消去信号ES(n)が伝搬され、走査線WSL31には第1の走査信号WS(n)が伝搬され、走査線WSL32には次にアクセスされるべき画素回路(画素行)の走査信号が第2の走査信号WS(n+1)として伝搬され、走査線WSL33には一回前にアクセスされる画素回路(一行前)の走査信号が第3の走査信号WS(n−1)として伝搬される。
【0042】
この画素回路30をアクティブマトリクス型画像表示装置に適用した場合の動作について、図3に示すタイミングチャートを参照しながら以下に説明する。
【0043】
まず、状態(期間)▲1▼において、図3(C)に示すように、水平駆動回路41により第3の走査信号WS(n−1)が走査線WSL33にハイレベルで印加される。
これにより、リセットTFT38がオン状態となり、第2のキャパシタC32の電荷が第4のノードND34、TFT38を通して放電される。その結果、ゲートが第4のノードND34に接続されているTFT35がオフ状態に安定に保持され、電流を通さなくなる。この状態を今後、初期状態と呼ぶ。
【0044】
次に、状態(期間)▲2▼において、図3(D),(H),(I)に示すように、水平駆動回路41により第1の走査信号WS(n)が走査線WSL31にハイレベルで、消去信号ES1(n),ES2(n)が消去線ESL31,ESL32にハイレベルで印加される。また、このとき、図4(N)に示すように、垂直駆動回路42により第1のデータ線DTL31にデータVDATAが伝搬される。
これにより、TFT36、TFT34、およびTFT33がオン状態となり、第1のデータ線DTL31に伝搬されているデータVDATAが、TFT36、第3のノードND33、TFT34、第2のノードND32、TFT33を通して第1のノードND31に伝搬され、データ量に応じた電荷が第1のキャパシタC31に充電される。このとき、EL発光素子39に所定の電流が流れ発光する。ちなみにこの状態ではn+1ライン目の画素が初期状態となっている。
【0045】
次に、状態(期間)▲3▼において、状態▲2▼でローレベルに設定された第1の走査信号WS(n)、並びに消去信号ES1(n),ES2(n)が、図3(D),(H),(I)に示すように、ローレベルに設定されて第1の走査線WSL31、消去線ESL31,ESL32に印加される。
これにより、TFT36、TFT34、およびTFT33がオフ状態となり、第1のキャパシタC31に蓄積された電荷は保持される。このとき、EL発光素子39の発光状態は維持される。
また、このとき、図3(E)に示すように、第3の走査信号WS(n+1)が走査線WSL32にハイレベルで印加される。また、このとき、図3(O)に示すように、垂直駆動回路42により第2のデータ線DTL32にデータhDATAが伝搬される。
これにより、TFT37がオン状態となり、第2のデータ線DTL32に伝搬されているデータhDATAが、TFT37を通して第4のノードND34に伝搬され、データ量に応じた電荷が第2のキャパシタC32に充電される。
【0046】
次に、状態(期間)▲4▼において、図3(E)に示すように、第3の走査信号WS(n+1)が走査線WSL32にローレベルで印加される。
これにより、TFT37がオフ状態となり、第1のキャパシタC32に蓄積された電荷は保持される。
そして、図3(H)に示すように、消去信号ES1(n)がハイレベルに設定さて消去線ESL31に印加される。これにより、TFT33がオン状態となる。
このとき、状態▲3▼で行ったチャージ動作により第2のキャパシタC32に電位差が生じている場合は、TFT35がオン状態となっているので、第1のキャパシタC31に蓄積された電荷はTFT35を通じで放電され、EL発光素子39の発光はそこで停止される。
一方、状態▲3▼で行ったチャージ動作により第2のキャパシタC32に電位差が生じていない場合は、TFT35がオフ状態であり、またこのとき、上述したよう、消去信号ES1(n)によってTFT33がオン状態になっても、EL発光素子39の発光状態は停止せれず、EL発光素子39の発光状態は維持される。
【0047】
次に、状態(期間)▲5▼において、図4(I)に示すように、消去信号ES2(n)がハイレベルで消去線ESL32に印加される。これにより、TFT34がオン状態となる。
このとき、状態▲3▼でチャージ動作により第2のキャパシタC32に電位差が生じている場合は、状態▲3▼でEL発光素子39の発光がオフ(停止)状態となっているので、ここでは影響しない。
これに対して、状態▲3▼で行ったチャージ動作により第2のキャパシタC32に電位差が生じていない場合は、TFT35がオフ状態にあり、消去信号ES2(n)によりTFT34がオン状態となるので、このTFT34、TFT32を通じて第1のキャパシタ31に蓄積された電位が放電され、EL発光素子39の発光動作が停止される。
【0048】
この状態遷移を各ラインで行うことにより、画面上の任意画素においてデューティ(DUTY)時間を任意に選択でき、EL発光素子39の発光時間を制御できるようになる。
このように、この画素単位でDUTY時間を選択するようになるため、連続する任意のエリアを形成することもできるようになる。
このことにより、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことで、消費電力制御に影響されず、よりコントラスト感のあるインパクトのある画像が表現できる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、駆動トランジスタとしてのTFT31と、第1のノードND31に書き込まれたデータ信号を保持する第1のキャパシタC31と、第1のノードND31と第2のノードND32との間に接続され、ゲートが消去線ESL31が接続されたTFT33と、第2のノードND32と第3のノードND33との間に接続され、ゲートが消去線ESL32接続されたTFT34と、第2のノードND32と電荷放電ラインVCCとの間に接続され、ゲートが第4のノードND34に接続されたTFT35と、第4のノードND34に書き込まれた制御データ信号を保持する第2キャパシタC32と、第1のデータ線DTL31と第3のノードND33との間に接続され、ゲートが走査線WSL31に接続されたTFT36と、第2のデータ線DTL32と第4のノードND34との間に接続され、ゲートが走査線WSL32に接続されたTFT37と、第4のノードND34と電荷放電ラインVCCとの間に接続され、ゲートが走査線WSL33に接続されたTFT38とを設けたので、以下の効果を得ることができる。
【0050】
すなわち、画素内部の発光素子の発光時間を任意に選択することができる。
その結果、画面内でマトリックス状に表示画素領域を複数選択し、発光時間を制御することによって、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことで、よりコントラスト感のあるインパクトな画像が表現できる。
また、ある入力信号ソースが大面積で明るい画面が表示領域の対部分を占め、違った入力映像ソースが小面積で暗い画面を表示していても、大面積で明るい表示領域に対しては表示素子の発光時間を短くし輝度を抑制することで、画質を損なうことなく省電力化を図り、小面積で暗い表示領域に対しては発光時間を長くすることで画質のコントラスト感を向上させることで、あい異なる特性の映像信号を一枚画面上で表現することができる。
また、制御のオン/オフ、また制御の可変範囲を自在に選択することによって、テキスト表示、動画表示など入力信号に最適な表示をすることができる。
また、映像信号処理部にて入力ソースごとの信号処理が軽減されるため、システムのコストダウンおよび小型化を実現できる。
さらにまた、画素単位で表示期間(DUTY)を選択できるようになるため、画素毎の劣化に伴う輝度低下を、DUTY比を画素毎に変えることで補正することができる。
【0051】
なお、図1の画素回路30では、スイッチング素子としてはNMOSを用いているが、これは一例であって、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、上述したように、TFT33〜TFT38は単なるスイッチであるから、これらのすべて乃至一部をpチャネルMOS、あるいはその他のスイッチ素子で構成することも可能なことは明らかである。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画素内部の発光素子の発光時間を任意に選択することができる。
その結果、画面内でマトリックス状に表示画素領域を複数選択し、発光時間を制御することによって、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことで、よりコントラスト感のあるインパクトな画像が表現できる。
また、ある入力信号ソースが大面積で明るい画面が表示領域の対部分を占め、違った入力映像ソースが小面積で暗い画面を表示していても、大面積で明るい表示領域に対しては表示素子の発光時間を短くし輝度を抑制することで、画質を損なうことなく省電力化を図り、小面積で暗い表示領域に対しては発光時間を長くすることで画質のコントラスト感を向上させることで、あい異なる特性の映像信号を一枚画面上で表現することができる。
また、制御のオン/オフ、また制御の可変範囲を自在に選択することによって、テキスト表示、動画表示など入力信号に最適な表示をすることができる。
また、映像信号処理部にて入力ソースごとの信号処理が軽減されるため、システムのコストダウンおよび小型化を実現できる。
さらにまた、画素単位で表示期間(DUTY)を選択できるようになるため、画素毎の劣化に伴う輝度低下を、DUTY比を画素毎に変えることで補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アクティブマトリクス型画像表示装置に適用可能な本発明に係る画素回路の一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の画素回路を適用したアクティブマトリクス型画像表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】アクティブマトリクス型有機ELディスプレイにおける画素回路の第1の構成例を示す回路図である。
【図5】アクティブマトリクス型有機ELディスプレイにおける画素回路の第2の構成例を示す回路図である。
【図6】図5の回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
30…画素回路、31…駆動トランジスタとしてのTFT、33…第1のスイッチング素子としてのTFT、34…第2のスイッチング素子としてのTFT、35…第3のスイッチング素子としてのTFT、36…第4のスイッチング素子としてのTFT、37…第5のスイッチング素子としてのTFT、38…第6のスイッチング素子としてのTFT、39…発光素子、ND31…第1のノード、ND32…第2のノード、ND33…第3のノード、ND34…第4のノード、ESL31…第1の制御線としての消去線、ESL32…第2の制御線としての消去線、WSL31…第3の制御線としての走査線、WSL32…第4の制御線としての走査線、WSL33…第5の制御線としての走査線、40…画像表示装置、41…水平駆動回路(HDRV)、42…垂直駆動回路(VDRV)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(Electroluminescence )ディスプレイなどの、電流値によって輝度が制御される電気光学素子を有する画素回路、並びにこの画素回路がマトリクス状に配列された画像表示装置のうち、特に各画素内部に設けられた絶縁ゲート型電界効果トランジスタによって電気光学素子に流れる電流値が制御される、いわゆるアクティブマトリクス型画像表示装置、および画素回路の駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像表示装置、たとえば液晶ディスプレイなどでは、多数の画素をマトリクス状に並べ、表示すべき画像情報に応じて画素毎に光強度を制御することによって画像を表示する。
これは有機ELディスプレイなどにおいても同様であるが、有機ELディスプレイは各画素回路に発光素子を有する、いわゆる自発光型のディスプレイであり、液晶ディスプレイに比べて画像の視認性が高い、バックライトが不要、応答速度が速い、等の利点を有する。
また、各発光素子の輝度はそれに流れる電流値によって制御される、すなわち発光素子が電流制御型であるという点で液晶ディスプレイなどとは大きく異なる。
【0003】
有機ELディスプレイにおいては、液晶ディスプレイと同様、その駆動方式として単純マトリクス方式とアクティブマトリクス方式とが可能であるが、前者は構造が単純であるものの、大型かつ高精細のディスプレイの実現が難しいなどの問題がある。そのため、各画素内部の発光素子に流れる電流を、画素内部に設けた能動素子(一般にはTFT:Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)によって制御する、アクティブマトリクス方式の開発が盛んに行われている。
【0004】
図4は、アクティブマトリクス型有機ELディスプレイにおける画素回路の第1の構成例を示す回路図である(たとえば特許文献1、2参照)。
【0005】
図4の画素回路10は、pチャネルの薄膜電界効果トランジスタ(以下、TFTという)11およびnチャネルのTFT12、キャパシタC11、発光素子である有機EL素子(OLED)13を有する。また、図4において、DTLはデータ線を、WSLは走査線をそれぞれ示している。
有機EL素子は多くの場合整流性があるため、OLED(Organic Light Emitting Diode)と呼ばれることがあり、図4その他では発光素子としてダイオードの記号を用いているが、以下の説明においてOLEDには必ずしも整流性を要求するものではない。
図4ではTFT11のソースが電源電位VCCに接続され、発光素子13のカソード(陰極)は接地電位GNDに接続されている。図4の画素回路10の動作は以下の通りである。
【0006】
走査線WSLを選択状態(ここではハイレベル)とし、データ線DTLに書き込み電位Vdataを印加すると、TFT12が導通してキャパシタC11が充電または放電され、TFT11のゲート電位はVDATAとなる。
【0007】
走査線を非選択状態(ここではローレベル)とすると、データ線DTLとTFT11とは電気的に切り離されるが、TFT11のゲート電位はキャパシタC11によって安定に保持される。
【0008】
TFT11および発光素子13に流れる電流は、TFT11のゲート・ソース間電圧Vgsに応じた値となり、発光素子13はその電流値に応じた輝度で発光し続ける。
上記のように、走査線WSLを選択してデータ線に与えられた輝度情報を画素内部に伝える操作を、以下「書き込み」と呼ぶ。
上述のように、図4の画素回路10では、一度VDATAの書き込みを行えば、次に書き換えられるまでの間、発光素子13は一定の輝度で発光を継続する。
【0009】
図5は、アクティブマトリクス型有機ELディスプレイにおける画素回路の第2の構成例を示す回路図である。
【0010】
図5の画素回路20は、pチャネルTFT21,TFT22、nチャネルTFT23,TFT24、キャパシタC21、発光素子である有機EL素子OLED25を有する。また、図5において、DTLはデータ線を、WSLは走査線を、ESLは消去線をそれぞれ示している。
この画素回路20の動作について、図6に示すタイミングチャートを参照しながら以下に説明する。
【0011】
まず、状態(期間)▲1▼において、図6(C),(D)に示すように、走査線WSLに印加する走査信号WSおよび消去線ESLに印加する消去信号ESがハイレベルに設定される。これにより、TFT24,TFT23がオン状態、TFT22がオフ状態となり、データ線DTLよりデータVDATA量に応じた電荷がキャパシタC21に充電される。
【0012】
状態(期間)▲2▼において、図6(C),(D)に示すように、走査線WSLへの走査信号WSおよび消去線ESLへの消去信号ESがローレベルに設定される。これにより、TFT24,TFT23がオフ状態、TFT22がオフ状態となり、キャパシタC21に充電された電荷に応じた電流が、TFT21を通して、EL発光素子25に流れる。この電流は、消去線ESLへの印加信号ESがハイレベルになるまで、維持される。
【0013】
状態(期間)▲3▼において、図6(D)に示すように、消去線ESLへの消去信号ESがハイレベルに設定される。これにより、TFT23、TFT22がオン状態となるので、キャパシタC21に充電された電荷が、TFT23、TFT22を通じで放電され、EL発光素子25の発光はそこでオフされる。
【0014】
このように、図5の回路では、各画素は消去線ESLを1本使用することで、一意的に発光素子25の発光期間(DUTY)を制御している。
【0015】
【特許文献1】
USP5,684,365
【特許文献2】
特開平8−234683号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図4の回路では、発光素子13の保持容量C11に蓄積された電荷を放電するためのスイッチング素子を有していないために、1フレーム中に画面全体の表示素子の発光時間を選択することができなかった。
【0017】
同様に、図5の回路においても、発光素子25の保持容量C21に蓄積された電荷を放電するためのスイッチング素子としてのTFT22と発光時間を制御するための消去線ESLを1つしか有していないために、1フレーム中に画面全体の発光素子25の発光時間を一意的にしか選択することができなかった。
【0018】
したがって、有機ELディスプレイにおいて、発光素子の発光時間はパネル一枚に対して1フレーム中、同じ消去信号が選択されている全発光素子(表示素子)において、同じ発光時間しか選択することができなかった。
そのため、たとえば複数の入力ソースを表示できるマルチ画面表示システムを表示装置に接続した場合、画面上にエリア毎に区切って表示される入力ソースそれぞれに対して、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことができず、よりコントラスト感のあるインパクトのある画像を表現することが困難であるという不利益がある。
すなわち、従来の有機ELディスプレイにおいては、たとえばある入力信号ソースが大面積で明るい画面が表示領域の対部分を占め、違った入力映像ソースが小面積で暗い画面を表示していても、大面積で明るい表示領域に対しては表示素子の発光時間を短くし輝度を抑制することで、画質を損なうことなく省電力化を図り、小面積で暗い表示領域に対しては発光時間を長くすることで画質のコントラスト感を向上させることで、あい異なる特性の映像信号を一枚画面上で表現する、ということが困難であった。
これを実現するためには、表示装置を駆動する信号処理システム側で各入力毎に画質調整が必要となり、大規模なシステムおよび高性能なICを複数個使用するというコスト的なデメリットが生じていた。
【0019】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、画素内部の発光素子の発光時間を任意に選択することができ、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことができ、よりコントラスト感のあるインパクトのある画像を表現することが可能な画素回路、表示装置、および画素回路の駆動方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点は、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子を駆動する画素回路であって、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、第1、第2、第3、および第4の制御線と、第1、第2、第3、および第4のノードと、第1および第2の基準電位と、電荷放電ラインと、第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている。
【0021】
好適には、第5の制御線と、上記第4のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第5の制御線によって導通制御される第6のスイッチング素子とを有する。
【0022】
好適には、上記第1および第2のスイッチング素子が導通状態にあり、上記第4のスイッチング素子が非導通状態にあるときに、上記第3のノードの電荷を上記電荷放電ラインに放電させる手段を有する。
【0023】
好適には、上記電気光学素子を駆動する場合、第1のステージとして、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が導通させられ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷が上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電された後、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子が導通させられ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷が上記第2の保持容量に充電された後、上記第5のスイッチング素子が非導通状態に保持され、第2のステージとして、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させられ、第3のステージとして、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させられる。
【0024】
好適には、上記電気光学素子を駆動する場合、第1のステージとして、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が所定期間導通させられて上記第4のノードを通して上記第2の保持容量の電荷が放電させられて初期状態とされ、第2のステージとして、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が導通させられ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷が上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電された後、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子が導通させられ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷が上記第2の保持容量に充電された後、上記第5のスイッチング素子が非導通状態に保持され、第3のステージとして、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させられ、第4のステージとして、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させられる。
【0025】
本発明の第2の観点に係る表示装置は、マトリクス状に複数配列された画素回路と、上記画素回路のマトリクス配列に対して列毎に配線され、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、上記画素回路のマトリクス配列に対して列毎に配線され、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、上記画素回路のマトリクス配列に対して行毎に配線された第1、第2、第3、および第4の制御線と、第1および第2の基準電位と、電荷放電ラインと、を有し、上記各画素回路は、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている。
【0026】
本発明の第3の観点は、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、第1、第2、第3、および第4の制御線と、第1、第2、第3、および第4のノードと、第1および第2の基準電位と、電荷放電ラインと、第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている画素回路の駆動方法であって、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子を導通させ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷を上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電させる第1のステップと、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持させる第2のステップと、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子を導通させ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷を上記第2の保持容量に充電させる第3のステップと、上記第5のスイッチング素子を非導通状態に保持させる第4のステップと、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子を導通させる第5のステップと、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させる第6のステップとを有する。
【0027】
本発明の第4の観点は、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、少なくとも第1、第2、第3、および第4の制御線と、第1、第2、第3、第4、および第5のノードと、第1および第2の基準電位と、電荷放電ラインと、第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、上記第4のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第5の制御線によって導通制御される第6のスイッチング素子と、を有し、上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている画素回路の駆動方法であって、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子を所定期間導通させて上記第4のノードを通して上記第2の保持容量の電荷を放電させて初期状態とする第1のステップと、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が非導通状態に保持さする第2のステップと、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子を導通させ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷を上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電させる第3のステップと、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子を非導通状態に保持する第4のステップと、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子を導通させ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷を上記第2の保持容量に充電させる第5のステップと、上記第5のスイッチング素子を非導通状態に保持する第6のステップと、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させる第7のステップと、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子を導通させる第8のステップとを有する。
【0028】
本発明によれば、たとえば第5の制御線により第6のスイッチング素子が所定期間導通状態に保持される。これにより、第4のノードを通して第2の保持容量の電荷が放電させられて初期状態となる。
そして、第5の制御線により第6のスイッチング素子が非導通状態に保持される。
次に、第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が導通さ状態に保持される。このとき、第1のデータ線を伝搬されるデータ信号が第1のノードに転送され、第1のノードを通してデータ信号に応じた電荷が第1の保持容量に充電される。
その後、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持され、第1の保持容量に充電された電荷は維持される。たとえばこの状態で電気光学素子の発光が開始される。
そして、第4の制御線により第5のスイッチング素子が導通状態に保持される。このとき、第2のデータ線を伝搬される制御データ信号が第4のノードに転送され、第4のノードを通して制御データ信号に応じた電荷が第2の保持容量に充電される。
その後、第5のスイッチング素子が非導通状態に保持され、第2の保持容量に充電された電荷は維持される。
【0029】
次に、第1の制御線により第1のスイッチング素子が導通状態に保持される。このとき、第2の保持容量への充電で、第2の保持容量に電位差が生じている場合には、第3のスイッチング素子が導通状態(オン状態)に保持されることから、第1の保持容量の電荷は、第1のノード、第1のスイッチング素子、第2のノード、第3のスイッチング素子を通して放電され、電気光学素子の発光はそこで停止される。
一方、第2の保持容量への充電で、第2の保持容量に電位差が生じていない場合には、第3のスイッチング素子が非導通状態(オフ状態)に保持されることから、第1の保持容量の電荷は放電されない。したがって、電気光学素子の発光は維持される。
次に、第2の制御線により第2のスイッチング素子が導通状態に保持される。この場合において、第2の保持容量に電位差が生じている場合には、第1の保持容量の電荷が放電され、電気光学素子の発光は停止されているので、ここでは影響はない。
第2の保持容量に電位差が生じていない場合には、第3のスイッチング素子はオフ状態に保持されていることから、第2のスイッチング素子、第2のノードを通して第1の保持容量の電荷が放電され、電気光学素子の発光はそこで停止される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に関連付けて詳細に説明する。
【0031】
図1は、アクティブマトリクス型画像表示装置に適用可能な本発明に係る画素回路の一実施形態を示す回路図である。
【0032】
本実施形態に係る画素回路30は、図1に示すように、pチャネルTFT31,TFT32、nチャネルTFT33〜TFT38、キャパシタC31,C32、有機EL素子(OLED:電気光学素子)からなる発光素子39、および第1のノードND31〜第4のノードND34を有する。
また、図1において、DTL31は第1のデータ線を、DTL32は第2のデータ線を、WSL31,WSL32、WSL33は走査線を、ESL31,ESL32は消去線をそれぞれ示している。
【0033】
これらの構成要素のうち、TFT31が本発明に係る駆動トランジスタを構成し、TFT32がTFT36がオフで、TFT33,TFT34がオンのときに電荷を放電させる手段を構成し、TFT33が第1のスイッチング素子を構成し、TFT34が第2のスイッチング素子を構成し、TFT35が第3のスイッチング素子を構成し、TFT36が第4のスイッチング素子を構成し、TFT37が第5のスイッチング素子を構成し、TFT38が第6のスイッチング素子を構成し、キャパシタC31が本発明に係る第1の保持容量を構成し、キャパシタC32が第2の保持容量を構成している。
【0034】
また、消去線ESL31が本発明に係る第1の制御線に対応し、消去線ESL32が第2の制御線に対応し、走査線WSL31が第3の制御線に対応し、走査線WSL32が第4の制御線に対応し、走査線WSL33が第5の制御線に対応する。
また、電源電圧VCCの供給ライン(電源電位)が第1の基準電位に相当し、接地電位GNDが第2の基準電位に相当している。
また、本実施形態においては、第1の電源電位としての電源電圧VCCの供給ラインは本発明に係る電荷放電ラインとして共用されている。
【0035】
画素回路30において、第1の基準電位(VCC) と第2の基準電位(本実施形態では接地電位GND)との間にTFT31と光学素子39が直列に接続されている。具体的には、TFT31のソース(たとえば第1端子)が電源電圧VCCの供給ラインに接続され、TFT31のドレイン(第2端子)が発光素子39のアノードに接続され、発光素子39のカソード側が接地電位GNDに接続されている。そして、TFT31のゲート(制御端子)が第1のノードND31に接続されている。
【0036】
第1のノードND31と第2のノードND32とに第1のスイッチング素子としてのTFT33のソース・ドレインがそれぞれ接続され、TFT33のゲートが第1の制御線としての消去線ESL31に接続されている。
第2のノードND32と第2のノードND33とに第2のスイッチング素子としてのTFT34のソース・ドレインがそれぞれ接続され、TFT34のゲートが第2の制御線としての消去線ESL32に接続されている。
第3のノードND33がTFT32のゲートに接続され、TFT32のドレインが第3のノードND33、すなわちドレインに接続され、ソースが電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
第1のデータ線DTL31とTFT32のドレイン(第3のノードND33)とに第4のスイッチング素子としてのTFT36のソース・ドレインがそれぞれ接続され、TFT36のゲートが第3の制御線として走査線WSL31に接続されている。
【0037】
第2のノードND32と電源電圧VCCの供給ライン(電荷放電ライン)とに間に第3のスイッチング素子としてのTFT35のドレイン・ソースがそれぞれ接続され、TFT35のゲートが第4のノードND34に接続されている。
第2のデータ線DTL32と第4のノードND34とに第5のスイッチング素子としてのTFT37のドレイン・ソースがそれぞれ接続され、TFT37のゲートが第4の制御線としての走査線WSL32に接続されている。
第4のノードND34と電源電圧VCCの供給ライン(電荷放電ライン)との間に第7のスイッチング素子としてのTFT38のドレイン・ソースがそれぞれ接続され、TFT38のゲートが第5の制御線としての走査線WSL33に接続されている。
【0038】
第1の保持容量としての第1のキャパシタC31の第1電極が第1のノードND31に接続され、第2電極が電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
第2の保持容量としての第2のキャパシタC32の第1電極が第4のノードND34に接続され、第2電極が電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
【0039】
このような構成において、消去線ESL31には第1の消去信号ES1(n)が伝搬され、消去線ESL32には第2の消去信号ES(n)が伝搬され、走査線WSL31には第1の走査信号WS(n)が伝搬され、走査線WSL32には第2の走査信号WS(n+1)が伝搬され、走査線WSL33には第3の走査信号WS(n−1)が伝搬される。
【0040】
このような画素回路を図2のように、M×Nのマトリクス状に多数配列し、走査線WSL1〜WSL−Mを順次選択しながらデータ線DTL1〜DTL−N書き込みを繰り返すことにより、アクティブマトリクス型画像表示装置を構成することができる。
図2において、各データ線DTL31−1〜DTL31−N、データ線DTL32−1〜DTL32−Nは水平駆動回路(HDRV)41により駆動され、各消去線ESL31−1〜ESL31−M、ESL32−1〜ESL32−M、走査線WSL31−1〜WSL31−M、WSL32−1〜WSL32−M、WSL33−1〜WSL33−Mは垂直駆動回路(VDRV)42により駆動される。
【0041】
なお、画素回路30をマトリクス状に配列した表示装置に適用した場合には、たとえば消去線ESL31には第1の消去信号ES1(n)が伝搬され、消去線ESL32には第2の消去信号ES(n)が伝搬され、走査線WSL31には第1の走査信号WS(n)が伝搬され、走査線WSL32には次にアクセスされるべき画素回路(画素行)の走査信号が第2の走査信号WS(n+1)として伝搬され、走査線WSL33には一回前にアクセスされる画素回路(一行前)の走査信号が第3の走査信号WS(n−1)として伝搬される。
【0042】
この画素回路30をアクティブマトリクス型画像表示装置に適用した場合の動作について、図3に示すタイミングチャートを参照しながら以下に説明する。
【0043】
まず、状態(期間)▲1▼において、図3(C)に示すように、水平駆動回路41により第3の走査信号WS(n−1)が走査線WSL33にハイレベルで印加される。
これにより、リセットTFT38がオン状態となり、第2のキャパシタC32の電荷が第4のノードND34、TFT38を通して放電される。その結果、ゲートが第4のノードND34に接続されているTFT35がオフ状態に安定に保持され、電流を通さなくなる。この状態を今後、初期状態と呼ぶ。
【0044】
次に、状態(期間)▲2▼において、図3(D),(H),(I)に示すように、水平駆動回路41により第1の走査信号WS(n)が走査線WSL31にハイレベルで、消去信号ES1(n),ES2(n)が消去線ESL31,ESL32にハイレベルで印加される。また、このとき、図4(N)に示すように、垂直駆動回路42により第1のデータ線DTL31にデータVDATAが伝搬される。
これにより、TFT36、TFT34、およびTFT33がオン状態となり、第1のデータ線DTL31に伝搬されているデータVDATAが、TFT36、第3のノードND33、TFT34、第2のノードND32、TFT33を通して第1のノードND31に伝搬され、データ量に応じた電荷が第1のキャパシタC31に充電される。このとき、EL発光素子39に所定の電流が流れ発光する。ちなみにこの状態ではn+1ライン目の画素が初期状態となっている。
【0045】
次に、状態(期間)▲3▼において、状態▲2▼でローレベルに設定された第1の走査信号WS(n)、並びに消去信号ES1(n),ES2(n)が、図3(D),(H),(I)に示すように、ローレベルに設定されて第1の走査線WSL31、消去線ESL31,ESL32に印加される。
これにより、TFT36、TFT34、およびTFT33がオフ状態となり、第1のキャパシタC31に蓄積された電荷は保持される。このとき、EL発光素子39の発光状態は維持される。
また、このとき、図3(E)に示すように、第3の走査信号WS(n+1)が走査線WSL32にハイレベルで印加される。また、このとき、図3(O)に示すように、垂直駆動回路42により第2のデータ線DTL32にデータhDATAが伝搬される。
これにより、TFT37がオン状態となり、第2のデータ線DTL32に伝搬されているデータhDATAが、TFT37を通して第4のノードND34に伝搬され、データ量に応じた電荷が第2のキャパシタC32に充電される。
【0046】
次に、状態(期間)▲4▼において、図3(E)に示すように、第3の走査信号WS(n+1)が走査線WSL32にローレベルで印加される。
これにより、TFT37がオフ状態となり、第1のキャパシタC32に蓄積された電荷は保持される。
そして、図3(H)に示すように、消去信号ES1(n)がハイレベルに設定さて消去線ESL31に印加される。これにより、TFT33がオン状態となる。
このとき、状態▲3▼で行ったチャージ動作により第2のキャパシタC32に電位差が生じている場合は、TFT35がオン状態となっているので、第1のキャパシタC31に蓄積された電荷はTFT35を通じで放電され、EL発光素子39の発光はそこで停止される。
一方、状態▲3▼で行ったチャージ動作により第2のキャパシタC32に電位差が生じていない場合は、TFT35がオフ状態であり、またこのとき、上述したよう、消去信号ES1(n)によってTFT33がオン状態になっても、EL発光素子39の発光状態は停止せれず、EL発光素子39の発光状態は維持される。
【0047】
次に、状態(期間)▲5▼において、図4(I)に示すように、消去信号ES2(n)がハイレベルで消去線ESL32に印加される。これにより、TFT34がオン状態となる。
このとき、状態▲3▼でチャージ動作により第2のキャパシタC32に電位差が生じている場合は、状態▲3▼でEL発光素子39の発光がオフ(停止)状態となっているので、ここでは影響しない。
これに対して、状態▲3▼で行ったチャージ動作により第2のキャパシタC32に電位差が生じていない場合は、TFT35がオフ状態にあり、消去信号ES2(n)によりTFT34がオン状態となるので、このTFT34、TFT32を通じて第1のキャパシタ31に蓄積された電位が放電され、EL発光素子39の発光動作が停止される。
【0048】
この状態遷移を各ラインで行うことにより、画面上の任意画素においてデューティ(DUTY)時間を任意に選択でき、EL発光素子39の発光時間を制御できるようになる。
このように、この画素単位でDUTY時間を選択するようになるため、連続する任意のエリアを形成することもできるようになる。
このことにより、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことで、消費電力制御に影響されず、よりコントラスト感のあるインパクトのある画像が表現できる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、駆動トランジスタとしてのTFT31と、第1のノードND31に書き込まれたデータ信号を保持する第1のキャパシタC31と、第1のノードND31と第2のノードND32との間に接続され、ゲートが消去線ESL31が接続されたTFT33と、第2のノードND32と第3のノードND33との間に接続され、ゲートが消去線ESL32接続されたTFT34と、第2のノードND32と電荷放電ラインVCCとの間に接続され、ゲートが第4のノードND34に接続されたTFT35と、第4のノードND34に書き込まれた制御データ信号を保持する第2キャパシタC32と、第1のデータ線DTL31と第3のノードND33との間に接続され、ゲートが走査線WSL31に接続されたTFT36と、第2のデータ線DTL32と第4のノードND34との間に接続され、ゲートが走査線WSL32に接続されたTFT37と、第4のノードND34と電荷放電ラインVCCとの間に接続され、ゲートが走査線WSL33に接続されたTFT38とを設けたので、以下の効果を得ることができる。
【0050】
すなわち、画素内部の発光素子の発光時間を任意に選択することができる。
その結果、画面内でマトリックス状に表示画素領域を複数選択し、発光時間を制御することによって、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことで、よりコントラスト感のあるインパクトな画像が表現できる。
また、ある入力信号ソースが大面積で明るい画面が表示領域の対部分を占め、違った入力映像ソースが小面積で暗い画面を表示していても、大面積で明るい表示領域に対しては表示素子の発光時間を短くし輝度を抑制することで、画質を損なうことなく省電力化を図り、小面積で暗い表示領域に対しては発光時間を長くすることで画質のコントラスト感を向上させることで、あい異なる特性の映像信号を一枚画面上で表現することができる。
また、制御のオン/オフ、また制御の可変範囲を自在に選択することによって、テキスト表示、動画表示など入力信号に最適な表示をすることができる。
また、映像信号処理部にて入力ソースごとの信号処理が軽減されるため、システムのコストダウンおよび小型化を実現できる。
さらにまた、画素単位で表示期間(DUTY)を選択できるようになるため、画素毎の劣化に伴う輝度低下を、DUTY比を画素毎に変えることで補正することができる。
【0051】
なお、図1の画素回路30では、スイッチング素子としてはNMOSを用いているが、これは一例であって、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、上述したように、TFT33〜TFT38は単なるスイッチであるから、これらのすべて乃至一部をpチャネルMOS、あるいはその他のスイッチ素子で構成することも可能なことは明らかである。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画素内部の発光素子の発光時間を任意に選択することができる。
その結果、画面内でマトリックス状に表示画素領域を複数選択し、発光時間を制御することによって、入力映像ソースが表示されるエリアごとに最適な、輝度および信号処理を行うことで、よりコントラスト感のあるインパクトな画像が表現できる。
また、ある入力信号ソースが大面積で明るい画面が表示領域の対部分を占め、違った入力映像ソースが小面積で暗い画面を表示していても、大面積で明るい表示領域に対しては表示素子の発光時間を短くし輝度を抑制することで、画質を損なうことなく省電力化を図り、小面積で暗い表示領域に対しては発光時間を長くすることで画質のコントラスト感を向上させることで、あい異なる特性の映像信号を一枚画面上で表現することができる。
また、制御のオン/オフ、また制御の可変範囲を自在に選択することによって、テキスト表示、動画表示など入力信号に最適な表示をすることができる。
また、映像信号処理部にて入力ソースごとの信号処理が軽減されるため、システムのコストダウンおよび小型化を実現できる。
さらにまた、画素単位で表示期間(DUTY)を選択できるようになるため、画素毎の劣化に伴う輝度低下を、DUTY比を画素毎に変えることで補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アクティブマトリクス型画像表示装置に適用可能な本発明に係る画素回路の一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の画素回路を適用したアクティブマトリクス型画像表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】アクティブマトリクス型有機ELディスプレイにおける画素回路の第1の構成例を示す回路図である。
【図5】アクティブマトリクス型有機ELディスプレイにおける画素回路の第2の構成例を示す回路図である。
【図6】図5の回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
30…画素回路、31…駆動トランジスタとしてのTFT、33…第1のスイッチング素子としてのTFT、34…第2のスイッチング素子としてのTFT、35…第3のスイッチング素子としてのTFT、36…第4のスイッチング素子としてのTFT、37…第5のスイッチング素子としてのTFT、38…第6のスイッチング素子としてのTFT、39…発光素子、ND31…第1のノード、ND32…第2のノード、ND33…第3のノード、ND34…第4のノード、ESL31…第1の制御線としての消去線、ESL32…第2の制御線としての消去線、WSL31…第3の制御線としての走査線、WSL32…第4の制御線としての走査線、WSL33…第5の制御線としての走査線、40…画像表示装置、41…水平駆動回路(HDRV)、42…垂直駆動回路(VDRV)。
Claims (10)
- 流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子を駆動する画素回路であって、
輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、
上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、
第1、第2、第3、および第4の制御線と、
第1、第2、第3、および第4のノードと、
第1および第2の基準電位と、
電荷放電ラインと、
第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、
上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、
上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、
上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、
上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、
上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、
上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、
上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、
上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている
画素回路。 - 第5の制御線と、
上記第4のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第5の制御線によって導通制御される第6のスイッチング素子と
を有する請求項1記載の画素回路。 - 上記第1および第2のスイッチング素子が導通状態にあり、上記第4のスイッチング素子が非導通状態にあるときに、上記第3のノードの電荷を上記電荷放電ラインに放電させる手段を有する
請求項2記載の画素回路。 - 上記電気光学素子を駆動する場合、
第1のステージとして、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が導通させられ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷が上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電された後、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子が導通させられ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷が上記第2の保持容量に充電された後、上記第5のスイッチング素子が非導通状態に保持され、
第2のステージとして、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させられ、
第3のステージとして、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させられる
請求項2記載の画素回路。 - 上記電気光学素子を駆動する場合、
第1のステージとして、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が所定期間導通させられて上記第4のノードを通して上記第2の保持容量の電荷が放電させられて初期状態とされ、
第2のステージとして、上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が導通させられ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷が上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電された後、上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持され、上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子が導通させられ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷が上記第2の保持容量に充電された後、上記第5のスイッチング素子が非導通状態に保持され、
第3のステージとして、上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させられ、
第4のステージとして、上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させられる
請求項2記載の画素回路。 - マトリクス状に複数配列された画素回路と、
上記画素回路のマトリクス配列に対して列毎に配線され、輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、
上記画素回路のマトリクス配列に対して列毎に配線され、上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、
上記画素回路のマトリクス配列に対して行毎に配線された第1、第2、第3、および第4の制御線と、
第1および第2の基準電位と、
電荷放電ラインと、を有し、
上記各画素回路は、
流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、
第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、
上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、
上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、
上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、
上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、
上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、
上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、
上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、
上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている
表示装置。 - 第5の制御線と、
上記第4のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第5の制御線によって導通制御される第6のスイッチング素子と
を有する請求項6記載の表示装置。 - 上記第1および第2のスイッチング素子が導通状態にあり、上記第4のスイッチング素子が非導通状態にあるときに、上記第3のノードの電荷を上記電荷放電ラインに放電させる手段を有する
請求項7記載の表示装置。 - 流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、
輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、
上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、
第1、第2、第3、および第4の制御線と、
第1、第2、第3、および第4のノードと、
第1および第2の基準電位と、
電荷放電ラインと、
第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、
上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、
上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、
上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、
上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、
上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、
上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、
上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、を有し、
上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている画素回路の駆動方法であって、
上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子を導通させ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷を上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電させる第1のステップと、
上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子が非導通状態に保持させる第2のステップと、
上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子を導通させ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷を上記第2の保持容量に充電させる第3のステップと、
上記第5のスイッチング素子を非導通状態に保持させる第4のステップと、
上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子を導通させる第5のステップと、
上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子が導通させる第6のステップと
を有する画素回路の駆動方法。 - 流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子と、
輝度情報に応じたデータ信号が供給される第1のデータ線と、
上記電気光学素子の発光時間を制御するための制御データ信号が供給される第2のデータ線と、
第1、第2、第3、第4、および第5の制御線と、
第1、第2、第3、および第4のノードと、
第1および第2の基準電位と、
電荷放電ラインと、
第1端子と第2端子間で電流供給ラインを形成し、上記第1のノードに接続された制御端子の電位に応じて上記電流供給ラインを流れる電流を制御する駆動トランジスタと、
上記第1のノードに書き込まれたデータ信号を保持する第1の保持容量と、
上記第1のノードと上記第2のノードとの間に接続され、上記第1の制御線によって導通制御される第1のスイッチング素子と、
上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され、上記第2の制御線によって導通制御される第2のスイッチング素子と、
上記第2のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第4のノードの電位に応じて導通制御される第3のスイッチング素子と、
上記第4のノードに書き込まれた制御データ信号を保持する第2の保持容量と、
上記第1のデータ線と上記第3のノードとの間に接続され、上記第3の制御線によって導通制御される第4のスイッチング素子と、
上記第2のデータ線と上記第4のノードとの間に接続され、上記第4の制御線によって導通制御される第5のスイッチング素子と、
上記第4のノードと上記電荷放電ラインとの間に接続され、上記第5の制御線によって導通制御される第6のスイッチング素子と、を有し、
上記第1の基準電位と第2の基準電位との間に、上記駆動トランジスタの電流供給ライン、および上記電気光学素子が直列に接続されている画素回路の駆動方法であって、
上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子を所定期間導通させて上記第4のノードを通して上記第2の保持容量の電荷を放電させて初期状態とする第1のステップと、
上記第5の制御線により上記第6のスイッチング素子が非導通状態に保持さする第2のステップと、
上記第1の制御線、第2の制御線、および第3の制御線により上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第4のスイッチング素子を導通させ、上記第1のデータ線を伝搬されるデータ信号に応じた電荷を上記第1のノードを通して上記第1の保持容量に充電させる第3のステップと、
上記第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、および第3のスイッチング素子を非導通状態に保持する第4のステップと、
上記第4の制御線により上記第5のスイッチング素子を導通させ、上記第2のデータ線を伝搬される制御データ信号に応じた電荷を上記第2の保持容量に充電させる第5のステップと、
上記第5のスイッチング素子を非導通状態に保持する第6のステップと、
上記第1の制御線により上記第1のスイッチング素子が導通させる第7のステップと、
上記第2の制御線により上記第2のスイッチング素子を導通させる第8のステップと
を有する画素回路の駆動方法。
Priority Applications (1)
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JP2003114230A JP2004317941A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | 画素回路、表示装置、および画素回路の駆動方法 |
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KR20140015040A (ko) * | 2012-07-27 | 2014-02-06 | 엘지디스플레이 주식회사 | 전기영동 디스플레이 장치와 이의 구동방법 |
KR101997621B1 (ko) | 2012-07-27 | 2019-07-08 | 엘지디스플레이 주식회사 | 전기영동 디스플레이 장치와 이의 구동방법 |
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