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JP2004312364A - Antenna structure and communication apparatus provided therewith - Google Patents

Antenna structure and communication apparatus provided therewith Download PDF

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JP2004312364A
JP2004312364A JP2003103078A JP2003103078A JP2004312364A JP 2004312364 A JP2004312364 A JP 2004312364A JP 2003103078 A JP2003103078 A JP 2003103078A JP 2003103078 A JP2003103078 A JP 2003103078A JP 2004312364 A JP2004312364 A JP 2004312364A
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To improve antenna efficiency while the size thereof is further reduced, and also to deal with multi-band transmission. <P>SOLUTION: A slit 8 is formed to a feeding radiation electrode 3. The one α of the feeding radiation electrodes α and β which are provided adjacently via the slit 8 is formed as an open end, while the other β is defined as the grounded part. A current path up to the grounded part β from the open end α of the feeding radiation electrode 3 is formed as a detour loop avoiding the slit 8. A feeding pattern 5 is formed to the grounded substrate 2 on which the feeding radiation electrode 3 is allocated at the part facing to the open end α of the feeding radiation electrode 3. The feeding radiation electrode 3 is formed as the capacitance feeding type radiation electrode which is fed from the feeding pattern 5 via a capacitance provided between the feeding pattern 5 and open end α. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機の例えば回路基板に配設されるアンテナ構造およびそれを備えた通信機に関するものである。
【0002】
【背景技術】
図13には特許文献1に記載のアンテナの一つが示されている。このアンテナ40は、例えば誘電体の基体41に放射電極42が形成されて成るものであり、例えば通信機の回路基板43に実装される。
【0003】
このアンテナ40では、放射電極42は、基体41の上面41aの一端側から他端側に渡って伸長形成され、さらに、基体41の側面41bに回り込んで形成された後に基体41の表面41aに戻る形状でもって、形成されている。この放射電極42の一端部42aは、基体41の側面41cに形成された接地用電極44に接続されており、その接地用電極44を介して回路基板43のグランド45に接地されている。つまり、放射電極42の端部42aはグランドに接地されたショート部と成している。
【0004】
また、基体41の側面41dには給電電極46が下端側から上端側に渡って形成され、この給電電極46の上端側はさらに基体41の上面41aに伸長形成され、当該給電電極46の上端部は放射電極42の開放端42bと間隔を介して対向配置されている。この給電電極46の下端部は回路基板43に形成された給電用パターン47に接続されている。この給電用パターン47は通信機の通信用の高周波回路(図示せず)に接続されている。
【0005】
例えば、その通信用の高周波回路から送信用の信号が給電用パターン47を介してアンテナ40の給電電極46に供給されると、その信号は、給電電極46から、当該給電電極46と放射電極42の開放端42aとの間の容量を介して、放射電極42に供給される。この供給された送信用の信号に基づいて放射電極42が共振して信号が放射される(つまり、アンテナ動作を行う)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−162633号公報
【特許文献2】
特開2001−217643号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような基板上に配設されるアンテナに対しては、アンテナの小型化や、アンテナ効率の向上や、製造の容易さや、マルチバンド化に対応できること等の要求がある。
【0008】
図13のアンテナ40の構成では、放射電極42の幅が狭いので、当該放射電極42を通電する電流のロス(損失)が発生し易い。このため、アンテナ効率の向上が難しいという問題がある。また、放射電極42は基体41の複数の面に渡って形成されて形状が複雑であり、製造工程が煩雑になる。さらに、アンテナ40を回路基板43に実装する際に、アンテナ40の接地用電極44を、回路基板43のグランド45に位置合わせし、かつ、アンテナ40の給電電極46を、回路基板43の給電用パターン47に位置合わせしなければならず、アンテナ40の実装作業が面倒である。
【0009】
ところで、放射電極は複数の共振周波数を有している。ここでは、それら複数の共振周波数の中で最も低い共振周波数(基本周波数)を利用したアンテナ動作を基本モードの通信動作と呼び、また、それよりも高い共振周波数(高次周波数)を利用したアンテナ動作を高次モードの通信動作と呼ぶこととする。
【0010】
放射電極42に基本モードの通信動作だけでなく、高次モードの通信動作をも行わせることによって、アンテナ40は、複数の周波数帯での通信が可能なアンテナと成すことができる。しかしながら、アンテナ40の構成では、放射電極42の基本周波数が設定の周波数となるように放射電極42の電気長を設定すると、放射電極42の高次周波数が、基本周波数のほぼ整数倍の周波数に定まってしまうため、高次周波数の制御が難しいという問題がある。すなわち、アンテナ40の構成では、通信が可能な周波数帯の組み合わせが定まってしまう。このため、マルチバンド化に対応することが困難である。
【0011】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、小型化を促進させながらもアンテナ効率の向上を図ることができ、また、製造が容易で、マルチバンド化に対応することができるアンテナ構造およびそれを備えた通信機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段と成している。すなわち、この発明は、接地基板の表面上に当該接地基板と間隔を介して給電放射電極が配置されて成るアンテナ構造であって、給電放射電極においては、接地基板に接地用電極を介して接続するショート部と、開放端部とがスリットを介して隣接配置されており、開放端部からショート部に至る電流経路は前記スリットを避けて迂回したループ状の経路と成し、また、接地基板の表面には、給電放射電極への給電用の導体パターンが給電放射電極の開放端部に間隔を介し対向して形成されており、給電放射電極は、接地基板上の給電用の導体パターンから当該導体パターンと開放端部との間の容量を介して給電される容量給電タイプの給電放射電極と成していることを特徴としている。また、この発明の通信機は、この発明において特有な構成を持つアンテナ構造が設けられていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1(a)には第1実施形態例のアンテナ構造が模式的な斜視図により示され、図1(b)には図1(a)のA−A部分の模式的な断面図が示され、図1(c)には図1(a)のa方向から見た第1実施形態例のアンテナ構造が分解状態で示されている。
【0015】
第1実施形態例のアンテナ構造1は、接地基板2の表面上に当該接地基板2と間隔を介して配置される給電放射電極3と、当該給電放射電極3を接地基板2に接続させる接地用電極4と、接地基板2の表面に形成されている給電用の導体パターンである給電用パターン5と、給電放射電極3と接地基板2との間の空間部に介設される誘電体6とを有して構成されている。
【0016】
この第1実施形態例では、給電放射電極3は、接地基板2と間隔を介し平行に配置されており、当該給電放射電極3にはスリット8が形成されている。そのスリット8を介して隣り合う給電放射電極端縁部分α,β(図1(c)参照)のうち、一方の給電放射電極端縁部分αは開放端部と成し、他方の給電放射電極端縁部分βはショート部と成している。この第1実施形態例では、接地基板2は長方形状となっており、給電放射電極3の開放端部αおよびショート部βは長方形状の接地基板2の短辺側の端縁領域に配置されている。
【0017】
接地用電極4は給電放射電極3のショート部βに連接されており、当該接地用電極4は、給電放射電極3のショート部βを接地基板2に接地させている。
【0018】
この第1実施形態例では、給電放射電極3の開放端部αの一部分は接地基板2側に折り曲げられ当該折り曲げ部分はさらにその先端部が折り曲げられて接地基板2と間隔を介して平行となっている。接地基板2には、そのような給電放射電極3の開放端部αに対向する端縁部分に、給電用パターン5が形成されている。
【0019】
その給電用パターン5は、接地基板2の短辺側端縁に沿って形成されて給電放射電極3の開放端部αに間隔を介し対向している。この第1実施形態例では、給電用パターン5の一端側は接地基板2の長辺に沿う方向に伸長形成されており、給電用パターン5はL字形状となっている。この給電用パターン5の端部は例えば通信機の通信用の高周波回路9に接続される。
【0020】
誘電体6は接地基板2と給電放射電極3との間の空間部を充填するように形成されている。これにより、誘電体6はスリット8にも、また、給電放射電極3の開放端部αと給電用パターン5との間にも配設されている。この誘電体6の作製手法には様々な手法があるが、その一例を挙げると、例えばインサート成形手法がある。インサート成形手法を利用した場合には、給電放射電極3および接地用電極4と一体化した直方体状の誘電体6を形作ることができる。この場合には、図1(c)に示すような給電放射電極3および接地用電極4が誘電体6の基体に形成されて成るチップ状の部品が作製されるので、そのチップ状の部品を接地基板2上に実装することになる。
【0021】
このようなアンテナ構造1においては、例えば、通信機の高周波回路9から送信用の信号が給電用パターン5に供給されると、その送信用の信号は、給電用パターン5から、当該給電用パターン5と給電放射電極3の開放端部αとの間の容量Cqを介して給電放射電極3の開放端部αに伝達される。つまり、この第1実施形態例では、給電放射電極3は容量給電タイプの放射電極となっている。
【0022】
その給電放射電極3の開放端部αに供給された送信用の信号の電流は、例えば図2(a)のモデル図の実線Iに示されるように、スリット8を避けて迂回したループ状の経路でもってショート部βに向けて通電する。この送信用の信号の通電によって給電放射電極3が共振することにより、送信用の信号が給電放射電極3から外部に放射される。
【0023】
ところで、給電放射電極3は予め定められた設定の共振周波数でもって共振することができるように、給電放射電極3の電気長が設定されている。この第1実施形態例に示す給電放射電極3において、当該給電放射電極3の電気長に主に関与するのは、(1)開放端部αからショート部βに至るまでの電流経路の物理的な長さと、(2)その長さを決定するスリット8の形成位置およびスリット長と、(3)給電放射電極3における波長短縮効果を導く誘電体6の誘電率およびその形成量と、(4)スリット8に生じる容量Csである。
【0024】
例えば、スリット8の形成位置の調整やスリット長の延長によって、給電放射電極3の開放端部αからショート部βに至るまでの電流経路の物理的な長さを長くすると、給電放射電極3の電気長を長くすることができる。また、誘電体6の誘電率を高くすると、誘電体6による波長短縮効果が高まって給電放射電極3の電気長を長くすることができる。さらに、スリット8の幅や誘電率(ここでは誘電体6の誘電率)の調整によってスリット8の容量Csを大きくすると、給電放射電極3の電気長を長くすることができる。
【0025】
この第1実施形態例では、給電放射電極3は、基本モードと高次モードの両方のアンテナ動作が可能となっており、それら基本モードと高次モードのそれぞれの周波数帯が設定の周波数帯となるように、実験やシミュレーションによって給電放射電極3の電気長が調整されて給電放射電極3の前述したような構成要素(1)〜(4)が、それぞれ、設定されている。
【0026】
なお、給電放射電極3の高次モードの共振周波数(高次周波数)と、基本モードの共振周波数(基本周波数)とは、高次周波数が基本周波数のほぼ整数倍の周波数になるという関係がある。このために、例えば、基本周波数だけを調整しようとしても、基本周波数だけでなく、高次周波数をも変動してしまうため、共振周波数の調整は難しいものであるが、この第1実施形態例では、スリット8が形成されているので、共振周波数の難しさを軽減することができる。つまり、スリット8を利用することで、給電放射電極3の電気長の調整ができるので、基本周波数の調整を行うことができるのはもちろんであるが、スリット8の形状を最適化すれば、スリット8を利用して給電放射電極3の電気長を可変した際に、その電気長の可変による基本周波数の可変幅に比べて高次周波数の可変幅を大きくできる。このことから、高次周波数の調整が容易となる。言い換えれば、スリット8の容量Csの可変調整によって、基本周波数の変動を抑制しながら高次周波数の調整を行うことができるので、高次周波数の調整が容易となる。なお、そのように共振周波数の調整が容易となる理由は、スリット8に生じる容量Csと、給電放射電極3が持つインダクタンス成分とが等価的に形成するLC共振回路が関与している。
【0027】
この第1実施形態例のアンテナ構造1から得られる効果を以下に述べる。
【0028】
この第1実施形態例では、給電放射電極3は、開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqを利用した容量給電タイプの放射電極と成していることから、その開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqを調整することで、給電放射電極3と例えば通信機の高周波回路9側との整合状態を容易に調整することができる。その上、この第1実施形態例では、給電放射電極3が高周波回路9側に接続する給電部位を開放端部αとした。このため、給電放射電極3と高周波回路9側との整合を、基本モードと高次モードの何れの場合であっても、良好にすることができる。それというのは次に示すような理由による。
【0029】
図3(a)、(b)は、給電放射電極3の開放端部αからショート部βに至るまでの電流経路の電磁界分布を表したグラフであり、図3(a)は基本モードに関するものであり、図3(b)は高次モードに関するものである。また、図3(a)、(b)において、実線I,Iは電流分布を表し、点線V,Vは電圧分布を表している。
【0030】
給電放射電極3と高周波回路9側との整合を、基本モードと高次モードの何れの場合であっても良好にするためには、給電放射電極3の給電部分のインピーダンスが、基本モードと高次モードの何れにおいても同じ又は同程度であることが望ましい。しかしながら、給電放射電極3のインピーダンス分布は、図3(a)、(b)の電流分布と電圧分布の関係から推測できるように、基本モードの場合と、高次モードの場合とで異なる。このため、基本モードと高次モードの何れの場合においても、給電放射電極3と高周波回路9側との整合を良好にすることができる給電放射電極部位は限られている。
【0031】
この第1実施形態例では、給電放射電極3が高周波回路9側と接続する給電部分は開放端部αであり、その開放端部αは基本モードに対するインピーダンスと、高次モードに対するインピーダンスとが共通して高くなっている。したがって、基本モードと高次モードの何れの場合においても、給電放射電極3と高周波回路9側との整合を良好にできる。
【0032】
このことは、本発明者の次に示すような実験によっても確認されている。この実験では、4つのサンプルA〜Dを用いた。それらサンプルA〜Dのアンテナ構造は、給電に関する構成以外の構成は同様であり、サンプルA〜Dの何れも、図4に示されるような形状の給電放射電極3が図1と同様に接地基板2の端部に配設されて構成されている。
【0033】
サンプルAの給電放射電極3は、図4に示す給電放射電極3のP1位置(ショート部β)に直接的に高周波回路9側が接続されている。つまり、サンプルAでは、給電放射電極3のショート部βには、接地基板2に向けて伸びる給電電極が連接されており、当該給電電極は接地基板2上の給電用パターン5に直接的に接続されている。つまり、サンプルAの給電放射電極3は直接給電タイプの放射電極である。
【0034】
サンプルBは第1実施形態例に示した構成を有するものであり、このサンプルBでは、給電放射電極3の図4に示すP2位置(開放端部α)に高周波回路9側(給電用パターン5)が容量を介して接続されている。
【0035】
サンプルCの給電放射電極3はサンプルBの給電放射電極3と同様に容量給電タイプの放射電極であるが、サンプルCでは、給電放射電極3の図4に示すP3位置に高周波回路9側(給電用パターン5)が容量を介して接続されている。また、サンプルDの給電放射電極3もサンプルBの給電放射電極3と同様に容量給電タイプの放射電極であるが、サンプルDでは、給電放射電極3の図4に示すP4位置に高周波回路9側(給電用パターン5)が容量を介して接続されている。
【0036】
なお、サンプルA〜Dにおいて、給電放射電極3は、その幅wが40mmであり、長さLが20mmであり、接地基板2に対する給電放射電極3の高さ位置は6mmである。また、給電放射電極3が配設された接地基板2は、その幅が40mmであり、長さが80mmであり、厚みが1mmである。
【0037】
サンプルA〜Dについて、基本モードと高次モードのそれぞれに関し、50Ω給電に対する整合状態を調べた。図5(a)〜(d)はその実験により得られたスミスチャートが示されている。図5(a)はサンプルAに関するものであり、図5(b)はサンプルBに関するものであり、図5(c)はサンプルCに関するものであり、図5(d)はサンプルDに関するものである。図5(a)〜(d)において、スミスチャートの中心Oは50Ωで入力電力が最大となる点であり、▲は基本モードの共振点を示し、■は高次モードの共振点を示している。
【0038】
また、図6(a)〜(d)には、それぞれ、実験により得られたリターンロス特性が示されている。図6(a)はサンプルAに関するものであり、図6(b)はサンプルBに関するものであり、図6(c)はサンプルCに関するものであり、図6(d)はサンプルDに関するものである。
【0039】
さらに、表1にはサンプルA〜Dのそれぞれに関する入力電力比が示されている。なお、入力電力Pinとは、リターンロスの値をRLとしたときに、Pin=1−10 RL 10 の数式によって求まる値であり、ここでの入力電力比とは、高次モードのリターンロスに基づいて求めた入力電力PfHと、基本モードのリターンロスに基づいて求めた入力電力PfLとの比(PfL/PfH)とした。
【0040】
【表1】

Figure 2004312364
【0041】
図5のスミスチャートに表されているように、第1実施形態例の構成(つまり、給電放射電極3の開放端部αに容量給電させる構成)を有するサンプルB(図5(b)参照)は、他のサンプルA,C,Dよりも、基本モードの共振点と高次モードの共振点との位置が近く、基本モードと高次モードの整合の格差が小さいことが分かる。このことは、図6のリターンロス特性からも見ることができる。つまり、給電放射電極3が開放端部α(P2)以外の部分(P3,P4)で容量給電されるタイプのサンプルC,D(図6(c)、(d)参照)は、基本モードのリターンロスRLと、高次モードのリターンロスRLとの差が大きく、基本モードと高次モードの整合の格差が大きいことが分かる。これに対して、第1実施形態例の構成を有するもの(サンプルB(図6(b)参照))は、基本モードのリターンロスRLと、高次モードのリターンロスRLとが同程度であり、基本モードと高次モードの整合の格差が小さいことが分かる。また、直接給電タイプのサンプルA(図6(a)参照)も、基本モードのリターンロスRLと、高次モードのリターンロスRLとが同程度であるが、第1実施形態例の構成を有するサンプルBは、その直接給電タイプのサンプルAよりも、基本モードと高次モードのリターンロスRL,RLが深く、当該サンプルBはサンプルAよりも整合状態が良好である。
【0042】
さらにまた、第1実施形態例の構成を備えることによって、基本モードと高次モードの整合の格差を小さくできることは、表1の入力電力比(PfL/PfH)からも分かる。つまり、入力電力比(PfL/PfH)が1に近づく程、基本モードと高次モードの整合の格差が小さいことを表している。第1実施形態例の構成を備えたサンプルBの入力電力比は1に近い0.97であり、このことからも、第1実施形態例の構成を備えることにより、基本モードと高次モードの整合の格差が小さいことが分かる。
【0043】
以上のような実験結果にも示されているように、この第1実施形態例の構成を備えることによって、給電放射電極3の開放端部αと給電用パターン5間の間隔や対向面積の調整等により開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqを適宜な値に設定することにより、基本モードと高次モードの整合の格差を小さくできる。これにより、基本モードと高次モードの何れの場合においても、給電放射電極3と高周波回路9側との整合を良好にできる。
【0044】
この第1実施形態例の構成から、さらに次に示すような効果をも奏することができる。例えば、図13に示すような構成では、基体41に放射電極42が形成された後に、その基体41が回路基板43に実装される。この実装工程では、基体41側の接地用電極44、給電電極46がそれぞれ回路基板43のグランド45、給電用パターン47に接続するように位置合わせして基体41を回路基板43上に配置する。その後、基体41側の接地用電極44、給電電極46をそれぞれ回路基板43のグランド45、給電用パターン47にはんだ接続する。
【0045】
これに対して、この第1実施形態例の構成では、例えば、誘電体6から成る基体に給電放射電極3と接地用電極4が形成されたチップ状の部品を、給電用パターン5が形成された接地基板2に実装する場合に、確実に例えばはんだ等によって接続させなければならない部分は、誘電体6をただ接地基板2に固定するだけの部分を除けば、誘電体6側の接地用電極4と、接地基板2との接続部分である。つまり、図13に示すような構成では、アンテナ特性に関わる必須の接続部分は、基体41側の接地用電極44と回路基板43のグランド45との接続部分と、基体41側の給電電極46と回路基板43の給電用パターン47との接続部分との2箇所である。これに対して、この第1実施形態例の構成では、アンテナ特性に関わる必須の接続部分は、誘電体6側の接地用電極4と接地基板2との接続部分の1箇所であり、図13の構成よりも必須の接続部分の数を削減することができる。このため、この第1実施形態例の構成を備えることによって、接続不良に起因したアンテナ特性劣化問題の発生確率を低減することができて、信頼性を向上させることができる。また、アンテナ構造1の製造工程の簡素化を図ることができる。
【0046】
また、図13に示す構成では、給電電極46と放射電極42がショートする虞があったが、この第1実施形態例では、給電放射電極3の開放端部αと給電用パターン5との間には誘電体6が介設されているので、給電放射電極3と給電用パターン5間のショート問題を回避することができる。このことも、第1実施形態例のアンテナ構造1の信頼性向上に寄与する。
【0047】
さらに、例えば、図13の構成では、基体41側の給電電極46と、回路基板43の給電用パターン47とを確実にはんだ接続させるために、給電用パターン47は基体41よりも外側の回路基板部分にはみ出して形成されている。このため、基体41よりも広い面積をアンテナ占有スペースとして回路基板43に用意しなければならない。これに対して、第1実施形態例では、給電放射電極3の開放端部αと、給電用パターン5とが間隔を介して対向すればよいので、給電用パターン5の全てが、給電放射電極3に対向する接地基板部分に形成されている。このため、給電放射電極3(誘電体6)を配設するスペースだけを接地基板2に用意すればよいので、接地基板2におけるアンテナ占有スペースを削減することができる。換言すれば、接地基板2におけるアンテナ占有スペースの広さが定まっている場合には、その設定のアンテナ占有スペースの全体を給電放射電極3の配置領域として使用できるので、給電放射電極3を拡大することができる。この給電放射電極3の拡大によってアンテナ効率を向上させることが可能である。
【0048】
また、この第1実施形態例では、給電放射電極3の開放端部αを接地基板2の給電用パターン5に容量を介して接続させる構成であるので、図13に示す給電電極46に対応する電極が不要であり、これにより、アンテナ構造1の電極の簡略化を図ることができる。
【0049】
さらに、この第1実施形態例では、給電放射電極3にスリット8を形成し、当該スリット8によって給電放射電極3に流れる電流経路をループ状としている。この構成から次に示すような効果を得ることができる。すなわち、スリット8によって給電放射電極3に流れる電流経路をループ状としたことにより、給電放射電極3を長くすることなく、開放端部αからショート部βに至るまでの物理的な長さを長くできて給電放射電極3の電気長を長くすることができる。また、スリット8を給電放射電極3に設けることにより当該スリット8に生じる容量Csによっても給電放射電極3の電気長を長くすることができる。
【0050】
さらに、給電放射電極3と接地基板2間に誘電体6を介設しており、その誘電体6による波長短縮効果によっても給電放射電極3の電気長を長くすることができる。
【0051】
このように第1実施形態例では、スリット8と誘電体6によって給電放射電極3の電気長を長くすることができるので、給電放射電極3の小型化、つまり、アンテナ構造1の小型化を促進させることができる。特に、第1実施形態例では、スリット8に生じる容量Csによって給電放射電極3の電気長を長くできるので、給電放射電極3の開放端部αからショート部βに至るまでの物理的な長さを抑えながら、給電放射電極3の電気長を長くすることができることから、電流の損失を抑制することができて、アンテナ効率を向上させることができる。
【0052】
また、この第1実施形態例では、給電放射電極3にスリット8を形成して当該スリット8により給電放射電極3の電流経路をループ状としたので、例えば給電放射電極3に図2(b)に示されるようなスリット10を形成して給電放射電極3の電流経路をミアンダ状にした場合よりも、電流経路の電極幅が広くなることから、アンテナ効率を向上させることができる。具体例を挙げると、例えば給電放射電極3は、その幅wが36mmであり、長さLが20mmであり、接地基板2に対する給電放射電極3の高さ位置が6mmであり、また、給電放射電極3が配設される接地基板2は、その幅が40mmであり、長さが115mmであり、厚みが1mmであるという条件の下で、ウィラ・キャップ法により、電流経路がループ状の給電放射電極3(図2(a)参照)と、電流経路がミアンダ状の給電放射電極3(図2(b)参照)とのそれぞれに関してアンテナ効率を求めた。それによると、基本モード(基本周波数900MHz)においては、アンテナ効率に大きな差は見られなかったが、高次モード(高次周波数1750MHz)においては、電流経路がループ状の給電放射電極3のアンテナ効率は72%であるのに対して、電流経路がミアンダ状の給電放射電極3のアンテナ効率は41%であり、電流経路がループ状の給電放射電極3の方が格段にアンテナ効率が高かった。
【0053】
上記のように、給電放射電極3にスリット8を設けて給電放射電極3の電流経路をループ状にすることによって、小型でアンテナ効率の向上(特に高次モードのアンテナ効率の向上)が図れる給電放射電極3を得ることができる。また、給電放射電極3の電流経路をループ状にすることによって、給電放射電極3の電流経路がミアンダ状である場合に比べて、給電放射電極3の電極形状を簡素化することができる。
【0054】
さらに、第1実施形態例では、スリット8を形成したことにより、前述したように、給電放射電極3の基本周波数および高次周波数の調整が容易となる。特に、高次周波数の調整が容易となるため、マルチバンド化に対応することが容易となる。
【0055】
さらに、第1実施形態例では、給電放射電極3のループ状の電流経路は接地基板2の端縁部分から接地基板2の中央部に向けて張り出した後に接地基板2の端縁部分に戻る経路となっており、その接地基板2の中央部側に張り出した電流経路部分は接地基板2との間に容量Ctを形成する構成となっている。また、この第1実施形態例では、給電放射電極3と接地基板2との間には誘電体6が介設されており、給電放射電極3と接地基板2間が空隙である場合よりも、その容量Ctは高められている。このため、その給電放射電極3における接地基板2の中央寄りの端縁部分と接地基板2との間に電界が集中するので、例えば、アンテナ構造1に物体が接近した際に、その接近物が給電放射電極3の電界に与える悪影響を大幅に軽減することができる。つまり、接近物によるアンテナ特性の変動を抑制することができる。
【0056】
以上のように、この第1実施形態例に示した構成を有することにより、様々な優れた効果を得ることができる。
【0057】
以下に、第2実施形態例を説明する。なお、この第2実施形態例の説明において、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0058】
この第2実施形態例では、図7の模式的な断面図に示されるように、給電放射電極3の開放端部αと、給電用パターン5との間に介設される誘電体6’は、給電放射電極3における開放端部α以外の部分と、接地基板2との間の誘電体6とは異なる誘電率を持っている。この誘電体6に関する構成以外の構成は第1実施形態例の構成と同様である。
【0059】
前述したように、給電放射電極3の開放端部αと給電用パターン5との間の容量Cqを調整することで、給電放射電極3と高周波回路9側との整合状態を調整することができる。その容量Cqの調整は、給電放射電極3の開放端部αと給電用パターン5間の対向面積Sと、それら開放端部αと給電用パターン5間の間隔dと、それら開放端部αと給電用パターン5間の誘電率εとのうちの1つ以上を可変することで行うことができる。つまり、容量Cqは、それら対向面積S、間隔d、誘電率εと、Cq=ε×(S/d)の数式に表される関係があるために、それら対向面積Sと間隔dと誘電率εの調整によって、容量Cqを調整できる。
【0060】
この第2実施形態例では、給電放射電極3の開放端部αと給電用パターン5との対向面積Sと、開放端部αと給電用パターン5間の間隔dとのうちの一方又は両方によって容量Cqの調整を行うだけでなく、開放端部αと給電用パターン5間の誘電率εをも利用して、開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqを調整することが容易にできる構成とした。つまり、給電放射電極3と接地基板2間に介設される誘電体6は、給電放射電極3の電気長やアンテナ効率等を考慮して、その誘電率が定められる。このため、第1実施形態例の如く開放端部αと給電用パターン5間に配設される誘電体6が給電放射電極3の他の部分と接地基板2間に介設される誘電体6と同じ誘電材料によって構成される場合には、開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqの調整のためだけに、誘電体6の誘電率を可変することはできない。
【0061】
これに対して、この第2実施形態例では、開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqの調整のためだけに、その開放端部αと給電用パターン5間の誘電率を可変できる構成とした。つまり、開放端部αと給電用パターン5間の誘電体6’の大きさは、それ以外の部分の誘電体6の大きさに比べて格段に小さく、その誘電体6’の誘電率を可変しても給電放射電極3の電気長やアンテナ効率に大きな悪影響を及ぼすことが無いことに着目し、この第2実施形態例では、開放端部αと給電用パターン5間の誘電体6’を他の部分の誘電体6とは異なる誘電材料により形成する構成とした。これにより、開放端部αと給電用パターン5間の誘電体6’の誘電率は、給電放射電極3の電気長やアンテナ効率等を気にすることなく、開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqの調整のために設定することが可能となる。
【0062】
この第2実施形態例では、開放端部αと給電用パターン5との対向面積Sと、開放端部αと給電用パターン5間の間隔dと、開放端部αと給電用パターン5間の誘電体6’の誘電率εとの全てを利用して、開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqを調整することが可能であるので、その容量Cqの調整が容易となり、より一層給電放射電極3と高周波回路9側との良好な整合状態を得ることができる。
【0063】
また、例えば、高周波回路9側の条件が変更になった場合には、給電放射電極3と高周波回路9側との整合状態が悪化してしまうことがある。このような場合には、給電放射電極3と高周波回路9側との整合状態を良好にすべく給電放射電極3と給電用パターン5間の容量Cqの調整が必要となる。この場合に、この第2実施形態例では、開放端部αと給電用パターン5間の誘電体6’の誘電率の変更が容易であるので、その容量Cqの調整のために開放端部αと給電用パターン5間の誘電体6’の誘電率を可変するだけで、簡単かつ迅速に給電放射電極3と高周波回路9側との整合状態を良好にすることができる。つまり、設計変更に迅速に対応することができる。
【0064】
以下に、第3実施形態例を説明する。なお、この第3実施形態例の説明において、第1又は第2の各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0065】
この第3実施形態例では、接地基板2に形成されている給電用パターン5をも放射電極として機能させる構成とした。その給電用パターン5は、給電放射電極3の共振周波数とは異なる設定の共振周波数を持っている。この給電用パターン5以外の構成は第1又は第2の実施形態例と同様である。
【0066】
この第3実施形態例では、給電用パターン5を放射電極として機能させ、当該給電用パターン5の共振周波数を給電放射電極3の共振周波数と異ならせることにより、例えば、アンテナ構造1は、給電放射電極3に基づいた図8の実線aに示されるようなリターンロス特性に加えて、給電用パターン5に基づいた例えば図8の鎖線b又は鎖線c又は点線dに示されるようなリターンロス特性を持つことができる。
【0067】
この第3実施形態例の構成によって、給電放射電極3だけの場合よりも多い周波数帯を得ることができて、よりマルチバンド化に対応したアンテナ構造1を得ることができる。また、給電放射電極3のみの場合には、例えば図8の実線aに示されるようなリターンロス特性を有するのに対して、給電用パターン5を放射電極として機能させ当該給電用パターン5に例えば図8の点線dに示されるようなリターンロス特性を持たせることで、例えば、高次モードにおける帯域幅を幅hから幅Hに大幅に拡大することができる。
【0068】
以下に、第4実施形態例を説明する。なお、この第4実施形態例の説明において、第1〜第3の各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0069】
この第4実施形態例では、図9(a)のモデル図に示されるように、無給電放射電極12が給電放射電極3と間隔を介し接地基板2の基板面に沿う方向に隣接並設されている。この無給電放射電極12に関する構成以外の構成は第1〜第3の各実施形態例と同様である。
【0070】
この第4実施形態例では、接地用電極4と間隔を介して接地用電極13が並設されており、無給電放射電極12は、その接地用電極13を介して長方形状の接地基板2の短辺側の端縁部分に接地されている。また、無給電放射電極12と給電放射電極3間の間隙と、無給電放射電極12と接地基板2間の間隙に誘電体6が介設されている。
【0071】
無給電放射電極12は給電放射電極3の基本周波数と高次周波数のうちの一方又は両方に近い共振周波数を持ち、また、無給電放射電極12と、給電放射電極3とは電磁結合する構成と成している。このため、この第4実施形態例では、給電放射電極3が共振すると、電磁結合によって無給電放射電極12も共振する。例えば、給電放射電極3だけが設けられている場合には、図9(b)の点線aに示すようなリターンロス特性を持つのに対して、給電放射電極3に加えて無給電放射電極12を設けることによって、図9(b)の実線bに示すようなリターンロス特性を持たせることができる。つまり、図9(b)に示す実線bの例では、給電放射電極3の高次モードにおいて、無給電放射電極12により、複共振状態が作り出されている。
【0072】
この第4実施形態例では、給電放射電極3と無給電放射電極12間の電磁結合量が、図9(b)に示すような良好な複共振状態を作り出すことができる電磁結合量となるように、例えば、無給電放射電極12と給電放射電極3間の間隔deや、無給電放射電極12と給電放射電極3間の間隙に介設される誘電体6の誘電率などによって、無給電放射電極12と給電放射電極3間の電磁結合量が調整されている。
【0073】
この第4実施形態例の構成では、無給電放射電極12を設けており、当該無給電放射電極12によって複共振状態を作り出すことができるので、例えば、放射電極として給電放射電極3だけが設けられている場合には、高次モードの帯域幅が例えば図9(b)の幅hであるのに対して、給電放射電極3に加えて無給電放射電極12を設けることによって、高次モードの帯域幅を幅Hに広げることができる。このように周波数帯域の広帯域化が可能となったり、また、マルチバンド化に容易に対応することが可能となる。
【0074】
以下に、第5実施形態例を説明する。なお、この第5実施形態例の説明において、第1〜第4の各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0075】
図10(a)には第5実施形態例のアンテナ構造1が模式的な斜視図により示され、図10(b)には図10(a)の右側からアンテナ構造1を見た場合の側面図が模式的に示され、図10(c)には給電放射電極3および無給電放射電極12の展開図が模式的に示されている。
【0076】
この第5実施形態例では、給電放射電極3には、第1〜第4の各実施形態例と同様にスリット8が形成されており、そのスリット8を介して開放端部αとショート部βが隣接配置されている。また、この第5実施形態例においても、給電放射電極3の開放端部αからショート部βに至る電流経路は、スリット8を避けて迂回したループ状となっている。
【0077】
この第5実施形態例では、給電放射電極3の開放端部αおよびショート部βは、図10の例では接地基板2の裏面における短辺側の端縁領域に配置されている。給電放射電極3は、その開放端部αとショート部βの形成部分を起点として接地基板2から離れる方向に伸長し接地基板2の端縁を間隔を介して囲むようにループ状の経路を通って起点とは反対側の接地基板面(接地基板2の表面)に間隔を介し沿うように形成された態様となっている。
【0078】
また、この第5実施形態例では、第4実施形態例と同様に給電放射電極3と複共振状態を作り出す無給電放射電極12が設けられている。この無給電放射電極12は、接地用電極13を介して接地基板2(図10の例では接地基板2の裏面)に接地されており、当該無給電放射電極12は、その接地用電極13に連接するショート部を起点として接地基板2から離れる方向に伸長し接地基板2の端縁を間隔を介して囲むようにループ状の経路を通って起点とは反対側の接地基板面(接地基板2の表面)に間隔を介し沿うように形成された態様となっている。
【0079】
この第5実施形態例では、接地基板2は通信機の回路基板として機能するものであり、アンテナ構造1は、その接地基板2の端部に配置され、接地基板2と共に通信機の筐体内に収容配置される。通信機の筐体にはデザインのために端部分に絞る方向のテーパが付けられている場合がある。この第5実施形態例では、その通信機の筐体の形状を考慮している。つまり、給電放射電極3と無給電放射電極12は、それぞれ、接地基板2からはみ出している部分B(図10(b)参照)を有し、それら給電放射電極3および無給電放射電極12のそれぞれの表側のはみ出し部分Bには、通信機の筐体のテーパに応じた傾斜が付けられている。つまり、その表面側のはみ出し部分Bはテーパ部と成している。
【0080】
これにより、第5実施形態例のアンテナ構造1は、通信機の筐体の端部に嵌め合わせることができて、通信機の筐体端部のデッドスペースを無くすことができる構成となっている。また、給電放射電極3および無給電放射電極12において、表側に配置されているはみ出し部分Bの一部には誘電体6が配設されている。
【0081】
また、この第5実施形態例では、給電放射電極3と無給電放射電極12は、それぞれ、接地基板2の長辺側の端縁領域に配置されている部分3T,12Tを有している。それらの部分3T,12Tは、それぞれ、接地基板2の長辺側の端縁に向かうに従って接地基板2との間の間隔が狭くなる傾きが付けられている。この傾きも、前記同様に、通信機の筐体の端部のテーパに合わせたものである。
【0082】
さらに、この第5実施形態例では、給電放射電極3および無給電放射電極12の接地基板2によりもはみ出した部分Bにおいて、裏側に配置されている電極部分には、給電放射電極3と無給電放射電極12間に間隙14が形成されている。例えば、この第5実施形態例のアンテナ構造1を携帯型電話機に内蔵する場合には、アンテナ構造1の接地基板2は携帯型電話機の回路基板と成し、給電放射電極3および無給電放射電極12は、通話中に天頂側となる回路基板のトップ側端部に配設される。携帯型電話機のトップ側にはスピーカーが設けられており、アンテナ構造1の給電放射電極3と無給電放射電極12間に形成した前記間隙14を介し、ループ形状の給電放射電極3および無給電放射電極12により形成された空間部15の内部には例えば通信機のスピーカー等の部品が配設される。
【0083】
この第5実施形態例では、給電放射電極3および無給電放射電極12は、接地基板2からはみ出して接地基板2の端縁を間隔を介し囲むループ状の形態を有しているので、給電放射電極3および無給電放射電極12の物理的体積を大きくすることができたり、電極面が拡大して、アンテナ効率等のアンテナ特性を大幅に改善することができる。また、通信機の筐体内のデッドスペースを有効利用することで、そのような効果を得ることができるので、アンテナ構造1や通信機の小型化を図ることが可能となる。
【0084】
以下に、第6実施形態例を説明する。この第6実施形態例は通信機に関するものである。この第6実施形態例の通信機は、第1〜第5の各実施形態例に示したアンテナ構造1の何れか1つが設けられている。そのアンテナに関する構成以外の通信機構成には様々な構成があり、ここでは、そのアンテナ以外の通信機構成は何れの構成を採用してもよく、その説明は省略する。また、第1〜第5の各実施形態例のアンテナ構造1の重複説明は省略する。
【0085】
なお、この発明は第1〜第6の各実施形態例の構成に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第1〜第6の各実施形態例では、給電放射電極3と接地基板2間を充填するように誘電体6が形成されていたが、例えば、図11に示されるように、給電放射電極3と接地基板2間に空隙20を設けてもよい。この場合には、誘電体6に空隙20を設けた分、給電放射電極3と接地基板2間の実質的な誘電率が小さくなる。言い換えれば、給電放射電極3と接地基板2間の誘電率の調整は、誘電体6を形成する誘電材料を可変するだけでなく、空隙20の有無や空隙20の大きさ(つまり、誘電体6の形成量)によっても行うことができて、その誘電率の調整により給電放射電極3の電気長やアンテナ効率を調整することができる。
【0086】
さらに、第1〜第6の各実施形態例では、給電用パターン5はL字形状であったが、例えば、第3実施形態例に示したような放射電極として機能させる給電用パターン5の共振周波数を設定の共振周波数とするために給電用パターン5の電気長を長くする必要がある場合には、例えば、図12(a)に示されるように、コ字形状の給電用パターン5を形成してもよい。また、給電用パターン5を放射電極としては機能させず、給電専用の導体パターンとする場合には、例えば、図12(b)に示されるように、接地基板2において、給電放射電極3の開放端部αと対向する部分だけに、給電用パターン5を設けてもよい。
【0087】
また、第1〜第6の各実施形態例では、給電放射電極3は接地基板2の端部に配設される構成であったが、例えば、給電放射電極3を接地基板2の端部以外の部分に設けても、給電放射電極3によって接地基板2に誘起される高周波電流の経路長が満足できる程に長い場合には、給電放射電極3は接地基板2の端部以外の部分に設けてもよい。
【0088】
さらに、第4や第5の実施形態例に示した無給電放射電極12にもスリットを設け、当該スリットによって、例えば、無給電放射電極12の電流経路を給電放射電極3と同様のループ状の電流経路としてもよい。さらに、第4や第5の実施形態例では、無給電放射電極12を1つ設ける例を示したが、例えば、給電放射電極3を挟み込むように、給電放射電極3の両側に無給電放射電極12を設ける構成としてもよく、無給電放射電極12の数は1つとは限らない。
【0089】
さらに、第5実施形態例では、給電放射電極3と無給電放射電極12が設けられている場合において、給電放射電極3および無給電放射電極12がテーパ部を有している例を示したが、もちろん、無給電放射電極12が省略され給電放射電極3だけが設けられているアンテナ構造1においても、給電放射電極3がテーパ部を有している構成としてもよい。
【0090】
さらに、第1〜第6の各実施形態例では、接地基板2は長方形状であったが、接地基板2は長方形状以外の形状であってもよい。さらに、図1、図7、図9、図11に示す例では、給電放射電極3の開放端部αの一部分は接地基板2側に近付けて形成されていたが、そのような部分を形成しなくとも、給電放射電極3の開放端部αと給電用パターン5間の容量Cqが、給電放射電極3と高周波回路9側の整合状態が良好となる容量とすることが可能である場合には、開放端部αの全部が同一面上に配置されている構成としてもよい。
【0091】
【発明の効果】
この発明によれば、接地基板には、給電放射電極の開放端部に対向する部分に給電用の導体パターン(給電用パターン)を設け、給電放射電極は、その開放端部と接地基板の給電用パターンとの間の容量を介して給電される給電容量タイプの放射電極とした。このため、その給電放射電極の開放端部と接地基板の給電用パターンとの間の容量を調整することで、給電放射電極と通信機の高周波回路側との整合状態を容易に調整することができる。特に、この発明では、給電放射電極の給電部位を開放端部とした。その給電放射電極の開放端部は、基本モードにおいても高次モードにおいてもインピーダンスがほぼ等しいことから、基本モードと高次モードの整合の格差を非常に小さくすることができるので、給電放射電極と高周波回路側との整合状態を、基本モードと高次モードの何れの場合であっても、良好にすることができる。また、給電放射電極の開放端部と、接地基板の給電用パターンとの間に誘電体を介設することによって、その誘電体の誘電率により、給電放射電極と通信機の高周波回路側との整合状態をより容易に調整することが可能となる。これにより、より一層整合状態の良好なアンテナ構造を得ることができる。
【0092】
さらに、給電放射電極の開放端部と接地基板の給電用パターンとは容量を介して結合する構成であるので、それら給電放射電極の開放端部と、接地基板の給電用パターンとを例えばはんだ接続しなくてよい。つまり、はんだ接続箇所を削減できることから、はんだ接続不良の発生確率を低減させることができて、アンテナ構造の信頼性を向上させることができる。
【0093】
さらに、接地基板において、例えば、仮に給電用パターンと給電放射電極をはんだ接続しなければならない場合には、給電用パターンの一部を給電放射電極が対向する接地基板部分からはみ出して形成しなければならず、この場合には、給電放射電極が対向する接地基板部分よりも広い面積をアンテナ占有スペースとして接地基板に用意する必要がある。これに対して、この発明では、接地基板の給電用パターンは、給電放射電極の開放端部と間隔を介して対向配置すればよいので、給電用パターンは、給電放射電極が対向する接地基板部分から、はみ出して形成しなくてもよい。これにより、給電放射電極が対向する接地基板部分よりも広い面積をアンテナ占有スペースとして接地基板に用意しなくても済むこととなり、接地基板におけるアンテナ占有スペースを削減することができる。また、換言すれば、接地基板におけるアンテナ占有スペースの広さが定まっている場合には、その設定のアンテナ占有スペースの全体を給電放射電極の配置領域として使用できるので、給電放射電極を拡大することができる。この給電放射電極の拡大によってアンテナ効率を向上させることが可能である。
【0094】
さらに、この発明では、給電放射電極にスリットを形成し、給電放射電極の開放端部とショート部はスリットを介して隣接配置されている。これにより、給電放射電極の開放端部からショート部に至る電流経路は、スリットを避けて迂回したループ状となっている。このため、給電放射電極の物理的な長さを長くすることなく、給電放射電極の電気長を長くすることができる。また、スリットに生じる容量によっても、給電放射電極の電気長を長くすることができる。このように、給電放射電極の物理的な長さを長くすることなく、給電放射電極の電気長を長くすることができるので、給電放射電極の小型化、つまり、アンテナ構造の小型化を促進させることができる。
【0095】
また、給電放射電極の物理的な長さを長くすることなく、換言すれば、電流損失を抑制しながら、給電放射電極の電気長を長くすることができるので、アンテナ効率を向上させることができる。
【0096】
さらに、給電放射電極の電流経路をループ状にしたので、給電放射電極の電流経路をミアンダ状とする場合に比べて、給電放射電極の形状を簡素化することができるし、また、電極幅を広くすることができるので、アンテナ効率を高めることができる。
【0097】
さらに、給電放射電極の開放端部とショート部間を容量を介して結合したので、その容量調整によって、給電放射電極の基本周波数の調整だけでなく、高次周波数の調整をも容易となる。このため、マルチバンド化に満足に対応することが可能となる。
【0098】
さらに、給電放射電極と接地基板間に容量を持たせることによって、その給電放射電極と接地基板間に電界を集中させることができる。これにより、給電放射電極に物体が接近しても、その接近物による給電放射電極の電界への悪影響を軽減することができる。さらにまた、給電放射電極と接地基板間に誘電体を介設することにより、給電放射電極と接地基板間が空隙である場合よりも、給電放射電極と接地基板間の容量を大きくすることができて、給電放射電極と接地基板間の電界集中を強くすることができる。このため、接近物による給電放射電極の電界への悪影響をより一層軽減することが可能となる。
【0099】
さらに、給電放射電極のショート部と開放端部が接地基板の端縁領域、特に、長方形状の接地基板の短辺側の端縁領域に配置されているものにあっては、給電放射電極に起因して接地基板に誘起される高周波電流の経路長を長くすることができる。これにより、接地基板にアンテナ機能を持たせることが容易にできて、アンテナ効率を向上させることができる。
【0100】
給電用パターンが接地基板の端縁に沿って形成されていて給電放射電極の開放端部と間隔を介し対向配置されているものにあっては、給電用パターンを長くすることができて、給電用パターンを放射電極として機能させることが可能となる。例えば、給電用パターンが給電放射電極の共振周波数とは異なる共振周波数を持つ放射電極となるように給電用パターンを設計することによって、アンテナ構造は、周波数帯域の広帯域化や、マルチバンド化への対応を容易にすることができる。
【0101】
さらに、給電放射電極と複共振状態を作り出す無給電放射電極を形成することによっても、上記同様に、周波数帯域の広帯域化や、マルチバンド化への対応を容易にすることができる。
【0102】
さらに、給電放射電極に形成されているスリットに誘電体が形成されているものにあっては、誘電体の誘電率によってスリットに生じる容量の調整が可能となり、そのスリットの容量が関与する給電放射電極の電気長や給電放射電極の高次周波数の調整を容易にすることができる。
【0103】
さらに、給電放射電極が接地基板の端縁を間隔を介して囲むループ状の形態を有しているものにあっては、接地基板のアンテナ占有スペースを広げることなく、給電放射電極の電気長を容易に長くすることができる。また、アンテナ効率の向上を図ることができる。
【0104】
さらに、この発明において特徴的な構成を持つアンテナ構造が設けられている通信機にあっては、この発明のアンテナ構造は小型化が容易であるので、そのアンテナ構造の小型化に伴って通信機の小型化を図ることができる。また、アンテナ特性が良好となることから、通信の性能の良い通信機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例のアンテナ構造を説明するための図である。
【図2】給電放射電極にスリットを設けた場合の給電放射電極の電流経路の具体例を示した図である
【図3】給電放射電極の基本モードと高次モードの電磁界分布を示したグラフである。
【図4】本発明者が行った実験を説明するための図である。
【図5】本発明者が行った実験により得られたスミスチャートである。
【図6】本発明者が行った実験により得られたリターンロス特性を表すグラフである。
【図7】第2実施形態例において特徴的な構成を説明するためのアンテナ構造の模式的な断面図である。
【図8】第3実施形態例の構成から得られるリターンロス特性の例を説明するためのグラフである。
【図9】第4実施形態例のアンテナ構造を説明するための図である。
【図10】第5実施形態例のアンテナ構造を説明するための図である。
【図11】その他の実施形態例を説明するための図である。
【図12】給電用パターンのその他の形態例を説明するための図である。
【図13】特許文献1に記載のアンテナ構造の一つを示したモデル図である。
【符号の説明】
1 アンテナ構造
2 接地基板
3 給電放射電極
4 接地用電極
5 給電用パターン
6,6’ 誘電体
8 スリット
12 無給電放射電極
α 開放端部
β ショート部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an antenna structure disposed on, for example, a circuit board of a communication device and a communication device including the same.
[0002]
[Background Art]
FIG. 13 shows one of the antennas described in Patent Document 1. The antenna 40 is formed, for example, by forming a radiation electrode 42 on a dielectric base 41, and is mounted on a circuit board 43 of a communication device, for example.
[0003]
In this antenna 40, the radiation electrode 42 extends from one end to the other end of the upper surface 41 a of the base 41, and further extends around the side surface 41 b of the base 41 before being formed on the surface 41 a of the base 41. It is formed with a returning shape. One end 42a of the radiation electrode 42 is connected to a ground electrode 44 formed on the side surface 41c of the base 41, and is grounded to the ground 45 of the circuit board 43 via the ground electrode 44. That is, the end 42a of the radiation electrode 42 is a short-circuited portion grounded to the ground.
[0004]
A power supply electrode 46 is formed on the side surface 41d of the base 41 from the lower end side to the upper end side, and the upper end side of the power supply electrode 46 is further formed to extend on the upper surface 41a of the base body 41. Are arranged to face the open end 42b of the radiation electrode 42 with a space therebetween. The lower end of the power supply electrode 46 is connected to a power supply pattern 47 formed on the circuit board 43. The power supply pattern 47 is connected to a communication high-frequency circuit (not shown) of the communication device.
[0005]
For example, when a transmission signal is supplied from the communication high-frequency circuit to the power supply electrode 46 of the antenna 40 via the power supply pattern 47, the signal is transmitted from the power supply electrode 46 to the power supply electrode 46 and the radiation electrode 42. Is supplied to the radiation electrode 42 via the capacitance between the open end 42a of the radiating electrode 42a and the radiating electrode 42a. The radiation electrode 42 resonates based on the supplied transmission signal, and a signal is radiated (that is, an antenna operation is performed).
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-9-162633
[Patent Document 2]
JP 2001-217643 A
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
There is a demand for an antenna provided on a substrate as described above, such as miniaturization of the antenna, improvement of antenna efficiency, ease of manufacture, and compatibility with multiband operation.
[0008]
In the configuration of the antenna 40 of FIG. 13, since the width of the radiation electrode 42 is narrow, a loss (loss) of a current flowing through the radiation electrode 42 is likely to occur. Therefore, there is a problem that it is difficult to improve the antenna efficiency. Further, the radiation electrode 42 is formed over a plurality of surfaces of the base 41, has a complicated shape, and the manufacturing process becomes complicated. Further, when mounting the antenna 40 on the circuit board 43, the ground electrode 44 of the antenna 40 is aligned with the ground 45 of the circuit board 43, and the power supply electrode 46 of the antenna 40 is connected to the power supply electrode of the circuit board 43. The antenna must be aligned with the pattern 47, and the mounting work of the antenna 40 is troublesome.
[0009]
By the way, the radiation electrode has a plurality of resonance frequencies. Here, an antenna operation using the lowest resonance frequency (fundamental frequency) among the plurality of resonance frequencies is called a fundamental mode communication operation, and an antenna using a higher resonance frequency (higher order frequency) is used. The operation is called a higher-order mode communication operation.
[0010]
By causing the radiation electrode 42 to perform not only the communication operation in the basic mode but also the communication operation in the higher-order mode, the antenna 40 can be an antenna capable of communication in a plurality of frequency bands. However, in the configuration of the antenna 40, when the electrical length of the radiation electrode 42 is set so that the fundamental frequency of the radiation electrode 42 becomes the set frequency, the higher-order frequency of the radiation electrode 42 becomes a frequency almost an integral multiple of the fundamental frequency. Therefore, there is a problem that it is difficult to control higher-order frequencies. That is, in the configuration of the antenna 40, a combination of frequency bands in which communication is possible is determined. For this reason, it is difficult to cope with multiband operation.
[0011]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made to solve the above problems, and an object of the present invention is to improve antenna efficiency while promoting miniaturization. It is an object of the present invention to provide an antenna structure which can be used and a communication device having the same.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned object, the present invention has the following configuration and provides means for solving the above-mentioned problems. That is, the present invention is an antenna structure in which a feed radiation electrode is arranged on the surface of a ground substrate at an interval from the ground substrate, wherein the feed radiation electrode is connected to the ground substrate via a ground electrode. The short-circuit portion and the open end are disposed adjacent to each other via the slit, and the current path from the open end to the short-circuit portion is a loop-like route that bypasses the slit to form a loop. On the surface of the power supply radiation electrode, a conductor pattern for power supply to the power supply radiation electrode is formed facing the open end of the power supply radiation electrode with an interval therebetween, and the power supply radiation electrode is formed from the power supply conductor pattern on the ground substrate. It is characterized in that it is a capacitance-feeding type feeding radiation electrode that is fed via a capacitor between the conductor pattern and the open end. Further, a communication device according to the present invention is characterized in that an antenna structure having a specific configuration according to the present invention is provided.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0014]
FIG. 1A is a schematic perspective view showing the antenna structure of the first embodiment, and FIG. 1B is a schematic cross-sectional view taken along a line AA in FIG. FIG. 1C shows the antenna structure of the first embodiment viewed from the direction a in FIG. 1A in an exploded state.
[0015]
The antenna structure 1 according to the first embodiment includes a feeding radiation electrode 3 disposed on the surface of the ground substrate 2 with an interval from the ground substrate 2, and a grounding connection that connects the feeding radiation electrode 3 to the ground substrate 2. An electrode 4, a power supply pattern 5 which is a power supply conductor pattern formed on the surface of the ground substrate 2, and a dielectric 6 interposed in a space between the power supply radiation electrode 3 and the ground substrate 2. Is configured.
[0016]
In the first embodiment, the feed radiation electrode 3 is arranged in parallel with the ground substrate 2 with an interval therebetween, and a slit 8 is formed in the feed radiation electrode 3. Of the feed radiation electrode edge portions α and β adjacent through the slit 8 (see FIG. 1C), one feed radiation electrode edge portion α is an open end and the other feed radiation electrode edge portion α is open. The extreme edge portion β is a short portion. In the first embodiment, the ground substrate 2 has a rectangular shape, and the open end α and the short portion β of the feeding radiation electrode 3 are arranged in the short-side edge region of the rectangular ground substrate 2. ing.
[0017]
The ground electrode 4 is connected to the short part β of the feed radiation electrode 3, and the ground electrode 4 grounds the short part β of the feed radiation electrode 3 to the ground substrate 2.
[0018]
In the first embodiment, a part of the open end portion α of the feed radiation electrode 3 is bent toward the ground substrate 2, and the bent portion is further bent at its tip end so as to be parallel to the ground substrate 2 with a space therebetween. ing. A power supply pattern 5 is formed on the ground substrate 2 at an edge portion of the power supply radiation electrode 3 facing the open end α.
[0019]
The power supply pattern 5 is formed along the short side edge of the ground substrate 2 and faces the open end α of the power supply radiation electrode 3 with a space therebetween. In the first embodiment, one end side of the power supply pattern 5 is formed to extend in a direction along the long side of the ground substrate 2, and the power supply pattern 5 is L-shaped. The end of the power supply pattern 5 is connected to, for example, a communication high-frequency circuit 9 of a communication device.
[0020]
The dielectric 6 is formed so as to fill a space between the ground substrate 2 and the feed radiation electrode 3. Thus, the dielectric 6 is disposed in the slit 8 and also between the open end α of the feed radiation electrode 3 and the feed pattern 5. There are various methods for producing the dielectric 6, and for example, there is an insert molding method, for example. When the insert molding technique is used, a rectangular parallelepiped dielectric 6 integrated with the feed radiation electrode 3 and the grounding electrode 4 can be formed. In this case, a chip-shaped component in which the feed radiation electrode 3 and the grounding electrode 4 are formed on the base of the dielectric 6 as shown in FIG. 1C is manufactured. It will be mounted on the ground substrate 2.
[0021]
In such an antenna structure 1, for example, when a signal for transmission is supplied from the high-frequency circuit 9 of the communication device to the power supply pattern 5, the signal for transmission is transmitted from the power supply pattern 5 to the power supply pattern 5. 5 is transmitted to the open end α of the feed radiation electrode 3 via the capacitance Cq between the feed radiation electrode 3 and the open end α of the feed radiation electrode 3. That is, in the first embodiment, the feeding radiation electrode 3 is a capacitance feeding type radiation electrode.
[0022]
The current of the signal for transmission supplied to the open end α of the feed radiation electrode 3 is, for example, as shown by a solid line I in the model diagram of FIG. Electricity is supplied to the short-circuit part β along the path. The feeding radiation electrode 3 resonates due to the energization of the transmission signal, so that the transmission signal is radiated from the feeding radiation electrode 3 to the outside.
[0023]
By the way, the electrical length of the feed radiation electrode 3 is set so that the feed radiation electrode 3 can resonate at a preset resonance frequency. In the feed radiation electrode 3 shown in the first embodiment, the main factors related to the electrical length of the feed radiation electrode 3 are (1) the physical path of the current path from the open end α to the short part β. (2) the formation position and the slit length of the slit 8 that determines the length, (3) the dielectric constant of the dielectric 6 that leads to the wavelength shortening effect in the feed radiation electrode 3, and the formation amount thereof, and (4) ) The capacitance Cs generated in the slit 8.
[0024]
For example, if the physical length of the current path from the open end α to the short-circuit portion β of the feed radiation electrode 3 is increased by adjusting the formation position of the slit 8 or extending the slit length, Electric length can be lengthened. In addition, when the dielectric constant of the dielectric 6 is increased, the wavelength shortening effect of the dielectric 6 is enhanced, and the electrical length of the feed radiation electrode 3 can be increased. Furthermore, when the capacitance Cs of the slit 8 is increased by adjusting the width and the dielectric constant of the slit 8 (here, the dielectric constant of the dielectric 6), the electrical length of the feed radiation electrode 3 can be increased.
[0025]
In the first embodiment, the feed radiation electrode 3 is capable of operating in both the fundamental mode and the higher-order mode, and the respective frequency bands of the fundamental mode and the higher-order mode are the set frequency bands. As described above, the electrical length of the feed radiation electrode 3 is adjusted by experiments and simulations, and the above-described components (1) to (4) of the feed radiation electrode 3 are respectively set.
[0026]
It should be noted that the higher-order mode resonance frequency (higher-order frequency) of the feed radiation electrode 3 and the higher-order mode resonance frequency (basic frequency) have a relationship that the higher-order frequency is almost an integral multiple of the fundamental frequency. . For this reason, for example, even if an attempt is made to adjust only the fundamental frequency, it is difficult to adjust the resonance frequency because not only the fundamental frequency but also the higher-order frequency fluctuates, but in the first embodiment, Since the slits 8 are formed, the difficulty of the resonance frequency can be reduced. In other words, by using the slit 8, the electric length of the feed radiation electrode 3 can be adjusted, so that the fundamental frequency can be adjusted. Of course, if the shape of the slit 8 is optimized, the slit 8 can be adjusted. When the electrical length of the feed radiation electrode 3 is varied by using the variable length 8, the variable width of the higher-order frequency can be made larger than the variable width of the fundamental frequency due to the variation of the electrical length. This facilitates the adjustment of higher-order frequencies. In other words, by adjusting the capacitance Cs of the slit 8 variably, it is possible to adjust the higher-order frequency while suppressing the fluctuation of the fundamental frequency, so that the adjustment of the higher-order frequency becomes easier. The reason why the resonance frequency can be easily adjusted involves an LC resonance circuit in which the capacitance Cs generated in the slit 8 and the inductance component of the feed radiation electrode 3 are equivalently formed.
[0027]
The effects obtained from the antenna structure 1 of the first embodiment will be described below.
[0028]
In the first embodiment, the feed radiation electrode 3 is a capacitive feed type radiation electrode using the capacitance Cq between the open end α and the feed pattern 5. By adjusting the capacitance Cq between the power supply patterns 5, the matching state between the power supply radiation electrode 3 and, for example, the high-frequency circuit 9 side of the communication device can be easily adjusted. In addition, in the first embodiment, the power supply part where the power supply radiation electrode 3 is connected to the high frequency circuit 9 side is the open end α. For this reason, the matching between the feed radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 can be improved in both the fundamental mode and the higher-order mode. This is for the following reasons.
[0029]
3A and 3B are graphs showing the electromagnetic field distribution of the current path from the open end α of the feed radiation electrode 3 to the short part β, and FIG. 3A relates to the fundamental mode. FIG. 3B relates to a higher-order mode. 3 (a) and 3 (b), the solid line I1, I2Represents the current distribution, and the dotted line V1, V2Represents a voltage distribution.
[0030]
In order to improve the matching between the feed radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 in both the fundamental mode and the higher-order mode, the impedance of the feed portion of the feed radiation electrode 3 must be higher than that of the basic mode. It is desirable that the values be the same or similar in any of the next modes. However, the impedance distribution of the feed radiation electrode 3 differs between the case of the basic mode and the case of the higher-order mode as can be estimated from the relationship between the current distribution and the voltage distribution of FIGS. For this reason, in any of the fundamental mode and the higher-order mode, the number of feed radiation electrode portions that can improve the matching between the feed radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 is limited.
[0031]
In the first embodiment, the feeding portion where the feeding radiation electrode 3 is connected to the high-frequency circuit 9 side is an open end α, and the open end α has the same impedance for the fundamental mode and the higher-order mode. It is getting higher. Therefore, in both the basic mode and the higher-order mode, the matching between the feed radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 can be improved.
[0032]
This has also been confirmed by the following experiments performed by the present inventors. In this experiment, four samples A to D were used. The antenna structure of each of the samples A to D has the same configuration except for the configuration related to power supply. In all of the samples A to D, the feed radiation electrode 3 having the shape shown in FIG. 2 at the end.
[0033]
In the feeding radiation electrode 3 of the sample A, the high-frequency circuit 9 side is directly connected to the position P1 (short section β) of the feeding radiation electrode 3 shown in FIG. That is, in the sample A, the feeding electrode extending toward the ground substrate 2 is connected to the short portion β of the feeding radiation electrode 3, and the feeding electrode is directly connected to the feeding pattern 5 on the ground substrate 2. Have been. That is, the feeding radiation electrode 3 of the sample A is a direct feeding type radiation electrode.
[0034]
The sample B has the configuration shown in the first embodiment. In this sample B, the high-frequency circuit 9 side (the power supply pattern 5) is located at the position P2 (open end α) of the power supply radiation electrode 3 shown in FIG. ) Are connected via a capacitor.
[0035]
The feeding radiation electrode 3 of the sample C is a capacitive feeding type radiation electrode similarly to the feeding radiation electrode 3 of the sample B, but in the sample C, the feeding radiation electrode 3 is positioned at the position P3 shown in FIG. Pattern 5) is connected via a capacitor. The feeding radiation electrode 3 of the sample D is also a capacitive feeding type radiation electrode like the feeding radiation electrode 3 of the sample B. However, in the sample D, the feeding radiation electrode 3 is located at the P4 position shown in FIG. (Power supply pattern 5) is connected via a capacitor.
[0036]
In the samples A to D, the feeding radiation electrode 3 has a width w of 40 mm, a length L of 20 mm, and a height position of the feeding radiation electrode 3 with respect to the ground substrate 2 of 6 mm. The ground substrate 2 on which the feed radiation electrode 3 is disposed has a width of 40 mm, a length of 80 mm, and a thickness of 1 mm.
[0037]
Regarding the samples A to D, the matching state with respect to the 50Ω power supply was examined in each of the fundamental mode and the higher-order mode. FIGS. 5A to 5D show Smith charts obtained by the experiment. 5 (a) is for sample A, FIG. 5 (b) is for sample B, FIG. 5 (c) is for sample C, and FIG. 5 (d) is for sample D. is there. 5 (a) to 5 (d), the center O of the Smith chart is the point where the input power is maximum at 50Ω, ▲ indicates the resonance point of the fundamental mode, and ■ indicates the resonance point of the higher order mode. I have.
[0038]
FIGS. 6A to 6D show return loss characteristics obtained by experiments. 6 (a) relates to sample A, FIG. 6 (b) relates to sample B, FIG. 6 (c) relates to sample C, and FIG. 6 (d) relates to sample D. is there.
[0039]
Further, Table 1 shows the input power ratio for each of the samples A to D. The input power Pin is defined as Pin = 1-10 when the return loss value is RL.( RL / 10 )Where the input power ratio is defined as the input power P obtained based on the return loss of the higher-order mode.fHAnd the input power P obtained based on the return loss in the basic mode.fLAnd the ratio (PfL/ PfH).
[0040]
[Table 1]
Figure 2004312364
[0041]
As shown in the Smith chart of FIG. 5, the sample B having the configuration of the first embodiment (that is, the configuration in which the open end α of the feed radiation electrode 3 is capacitively fed) (see FIG. 5B). Indicates that the positions of the fundamental mode resonance point and the higher-order mode resonance point are closer to each other than the other samples A, C, and D, and the difference in matching between the fundamental mode and the higher-order mode is smaller. This can be seen from the return loss characteristics in FIG. That is, the samples C and D (see FIGS. 6C and 6D) of the type in which the feeding radiation electrode 3 is capacitively fed at portions (P3 and P4) other than the open end α (P2) are in the basic mode. Return loss RLLAnd return loss RL of higher modeHIt can be seen that the difference between the fundamental mode and the higher-order mode is large. On the other hand, the one having the configuration of the first embodiment (sample B (see FIG. 6B)) has a return loss RL in the basic mode.LAnd return loss RL of higher modeHIt can be seen that the difference in matching between the fundamental mode and the higher-order mode is small. In addition, the sample A of the direct power supply type (see FIG. 6A) also has the return loss RL in the basic mode.LAnd return loss RL of higher modeHAlthough the sample B having the configuration of the first embodiment is similar to the sample A of the direct power supply type, the return loss RL of the fundamental mode and the higher-order mode is higher than that of the sample A of the direct power supply type.L, RLHThe sample B has a better matching state than the sample A.
[0042]
Furthermore, the provision of the configuration of the first embodiment can reduce the difference in matching between the fundamental mode and the higher-order mode.fL/ PfH). That is, the input power ratio (PfL/ PfH) Approaches 1 indicates that the difference in matching between the fundamental mode and the higher-order mode is smaller. The input power ratio of the sample B having the configuration of the first embodiment is 0.97, which is close to 1. Therefore, the provision of the configuration of the first embodiment allows the basic mode and the higher-order mode to be provided. It can be seen that the matching gap is small.
[0043]
As shown in the experimental results as described above, by providing the configuration of the first embodiment, it is possible to adjust the interval and the facing area between the open end α of the feed radiation electrode 3 and the feed pattern 5. By setting the capacitance Cq between the open end α and the power supply pattern 5 to an appropriate value by using the above method, the difference in matching between the basic mode and the higher-order mode can be reduced. Thus, in both the basic mode and the higher-order mode, the matching between the feed radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 can be improved.
[0044]
From the configuration of the first embodiment, the following effects can be further obtained. For example, in the configuration as shown in FIG. 13, after the radiation electrode 42 is formed on the base 41, the base 41 is mounted on the circuit board 43. In this mounting step, the base 41 is arranged on the circuit board 43 by aligning the grounding electrode 44 and the power supply electrode 46 on the side of the base 41 with the ground 45 and the power supply pattern 47 of the circuit board 43, respectively. Thereafter, the ground electrode 44 and the power supply electrode 46 on the base 41 side are soldered to the ground 45 and the power supply pattern 47 of the circuit board 43, respectively.
[0045]
On the other hand, in the configuration of the first embodiment, for example, a chip-shaped component in which the feed radiation electrode 3 and the ground electrode 4 are formed on the base made of the dielectric 6 is formed with the feed pattern 5. When mounting on the grounded substrate 2, the portions that must be securely connected by, for example, solder, etc. are the grounding electrodes on the dielectric 6 side except for the portion that only fixes the dielectric 6 to the grounded substrate 2. 4 and the grounding substrate 2. That is, in the configuration shown in FIG. 13, the indispensable connection portion related to the antenna characteristics is the connection portion between the ground electrode 44 on the base 41 and the ground 45 on the circuit board 43, and the power supply electrode 46 on the base 41. And a connection portion with the power supply pattern 47 of the circuit board 43. On the other hand, in the configuration of the first embodiment, the indispensable connection portion related to the antenna characteristics is one of the connection portions between the ground electrode 4 on the dielectric 6 side and the ground substrate 2, and FIG. It is possible to reduce the number of indispensable connection parts as compared with the configuration of the above. For this reason, by providing the configuration of the first embodiment, it is possible to reduce the probability of occurrence of the antenna characteristic deterioration problem due to poor connection, and to improve the reliability. Further, the manufacturing process of the antenna structure 1 can be simplified.
[0046]
Further, in the configuration shown in FIG. 13, there is a possibility that the power supply electrode 46 and the radiation electrode 42 may be short-circuited. However, in the first embodiment, between the open end portion α of the power supply radiation electrode 3 and the power supply pattern 5. Since the dielectric 6 is interposed between the power supply radiation electrode 3 and the power supply pattern 5, a short circuit problem can be avoided. This also contributes to improving the reliability of the antenna structure 1 of the first embodiment.
[0047]
Further, for example, in the configuration of FIG. 13, in order to securely solder-connect the power supply electrode 46 on the base 41 and the power supply pattern 47 on the circuit board 43, the power supply pattern 47 is It is formed to protrude into the part. Therefore, an area larger than the base 41 must be prepared on the circuit board 43 as an antenna occupying space. On the other hand, in the first embodiment, since the open end α of the feeding radiation electrode 3 and the feeding pattern 5 only have to be opposed to each other with an interval therebetween, all of the feeding pattern 5 is formed by the feeding radiation electrode 3. 3 is formed on the ground substrate portion opposite to 3. Therefore, only the space in which the feed radiation electrode 3 (dielectric 6) is provided needs to be prepared in the ground substrate 2, so that the space occupied by the antenna in the ground substrate 2 can be reduced. In other words, when the space occupied by the antenna in the ground substrate 2 is fixed, the entire antenna occupied space in that setting can be used as an arrangement area of the feed radiation electrode 3, so that the feed radiation electrode 3 is enlarged. be able to. The antenna efficiency can be improved by enlarging the feed radiation electrode 3.
[0048]
In the first embodiment, since the open end α of the feed radiation electrode 3 is connected to the feed pattern 5 of the ground substrate 2 via a capacitor, it corresponds to the feed electrode 46 shown in FIG. No electrodes are required, which allows the electrodes of the antenna structure 1 to be simplified.
[0049]
Further, in the first embodiment, a slit 8 is formed in the feeding radiation electrode 3, and a current path flowing through the feeding radiation electrode 3 by the slit 8 is formed in a loop shape. The following effects can be obtained from this configuration. That is, since the current path flowing through the feed radiation electrode 3 by the slit 8 is formed in a loop shape, the physical length from the open end α to the short part β can be increased without lengthening the feed radiation electrode 3. As a result, the electrical length of the feed radiation electrode 3 can be increased. Further, by providing the slit 8 in the feed radiation electrode 3, the electric length of the feed radiation electrode 3 can be increased also by the capacitance Cs generated in the slit 8.
[0050]
Further, a dielectric 6 is provided between the feed radiation electrode 3 and the ground substrate 2, and the electrical length of the feed radiation electrode 3 can also be increased by the wavelength shortening effect of the dielectric 6.
[0051]
As described above, in the first embodiment, since the electrical length of the feed radiation electrode 3 can be increased by the slit 8 and the dielectric 6, the size of the feed radiation electrode 3, that is, the size of the antenna structure 1 is promoted. Can be done. In particular, in the first embodiment, since the electric length of the feed radiation electrode 3 can be increased by the capacitance Cs generated in the slit 8, the physical length from the open end α to the short portion β of the feed radiation electrode 3 is increased. , And the electrical length of the feed radiation electrode 3 can be increased, so that the current loss can be suppressed and the antenna efficiency can be improved.
[0052]
Further, in the first embodiment, the slit 8 is formed in the feed radiation electrode 3 and the current path of the feed radiation electrode 3 is formed in a loop by the slit 8, so that, for example, the feed radiation electrode 3 is formed as shown in FIG. Since the width of the current path is wider than that in the case where the current path of the feed radiation electrode 3 is formed in a meandering shape by forming the slit 10 as shown in FIG. As a specific example, for example, the feed radiation electrode 3 has a width w of 36 mm, a length L of 20 mm, a height position of the feed radiation electrode 3 with respect to the ground substrate 2 of 6 mm, and a feed radiation. Under the conditions that the width of the ground substrate 2 on which the electrode 3 is disposed is 40 mm, the length is 115 mm, and the thickness is 1 mm, the current path has a loop-shaped power supply by the Willer cap method. The antenna efficiency was determined for each of the radiation electrode 3 (see FIG. 2A) and the feeding radiation electrode 3 having a meandering meandering path (see FIG. 2B). According to this, in the fundamental mode (basic frequency 900 MHz), no significant difference was seen in the antenna efficiency, but in the higher order mode (higher order frequency 1750 MHz), the current path of the antenna of the feeding radiation electrode 3 having a loop shape was While the efficiency was 72%, the antenna efficiency of the feeding radiation electrode 3 having a meandering current path was 41%, and the antenna efficiency of the feeding radiation electrode 3 having a loop current path was much higher. .
[0053]
As described above, the slit 8 is provided in the feed radiation electrode 3 so that the current path of the feed radiation electrode 3 is formed in a loop shape. The radiation electrode 3 can be obtained. Further, by forming the current path of the feeding radiation electrode 3 into a loop shape, the electrode shape of the feeding radiation electrode 3 can be simplified as compared with the case where the current path of the feeding radiation electrode 3 is meandering.
[0054]
Furthermore, in the first embodiment, the formation of the slit 8 facilitates adjustment of the fundamental frequency and the higher-order frequency of the feed radiation electrode 3 as described above. In particular, since the adjustment of the higher-order frequency is facilitated, it is easy to cope with the multiband operation.
[0055]
Further, in the first embodiment, the loop-shaped current path of the feed radiation electrode 3 is a path that projects from the edge of the ground substrate 2 toward the center of the ground substrate 2 and then returns to the edge of the ground substrate 2. The current path portion protruding toward the center of the ground substrate 2 forms a capacitance Ct with the ground substrate 2. Further, in the first embodiment, the dielectric 6 is interposed between the feed radiation electrode 3 and the ground substrate 2, and the gap between the feed radiation electrode 3 and the ground substrate 2 is smaller than that in the case where there is a gap. The capacitance Ct is increased. For this reason, an electric field concentrates between the ground substrate 2 and the edge portion of the feeding radiation electrode 3 near the center of the ground substrate 2. For example, when an object approaches the antenna structure 1, the approaching object is An adverse effect on the electric field of the feed radiation electrode 3 can be greatly reduced. That is, it is possible to suppress a change in antenna characteristics due to an approaching object.
[0056]
As described above, with the configuration shown in the first embodiment, various excellent effects can be obtained.
[0057]
Hereinafter, a second embodiment will be described. In the description of the second embodiment, the same components as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and the overlapping description of the common portions will be omitted.
[0058]
In the second embodiment, as shown in the schematic cross-sectional view of FIG. 7, the dielectric 6 ′ interposed between the open end α of the feed radiation electrode 3 and the feed pattern 5 The dielectric 6 between the portion other than the open end α of the feed radiation electrode 3 and the ground substrate 2 has a different dielectric constant. The configuration other than the configuration related to the dielectric 6 is the same as the configuration of the first embodiment.
[0059]
As described above, by adjusting the capacitance Cq between the open end α of the feed radiation electrode 3 and the feed pattern 5, the matching state between the feed radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 can be adjusted. . The capacitance Cq is adjusted by adjusting the facing area S between the open end α of the feed radiation electrode 3 and the feed pattern 5, the distance d between the open end α and the feed pattern 5, the open end α, This can be performed by changing at least one of the dielectric constants ε between the power supply patterns 5. That is, since the capacitance Cq has a relationship expressed by the equation of Cq = ε × (S / d) with the facing area S, the interval d, and the dielectric constant ε, the facing area S, the interval d, and the dielectric constant The capacitance Cq can be adjusted by adjusting ε.
[0060]
In the second embodiment, one or both of the opposing area S between the open end α of the feed radiation electrode 3 and the feed pattern 5 and the distance d between the open end α and the feed pattern 5 are determined. In addition to adjusting the capacitance Cq, it is easy to adjust the capacitance Cq between the open end α and the power supply pattern 5 using the dielectric constant ε between the open end α and the power supply pattern 5. A configuration that can be used. That is, the dielectric constant of the dielectric 6 interposed between the feed radiation electrode 3 and the ground substrate 2 is determined in consideration of the electrical length of the feed radiation electrode 3 and the antenna efficiency. For this reason, as in the first embodiment, the dielectric 6 disposed between the open end portion α and the power supply pattern 5 has the dielectric 6 disposed between the other part of the power supply radiation electrode 3 and the ground substrate 2. In the case where the dielectric material is made of the same dielectric material, the dielectric constant of the dielectric 6 cannot be changed only for adjusting the capacitance Cq between the open end α and the power supply pattern 5.
[0061]
On the other hand, in the second embodiment, the dielectric constant between the open end α and the power supply pattern 5 can be changed only for adjusting the capacitance Cq between the open end α and the power supply pattern 5. Configuration. That is, the size of the dielectric 6 ′ between the open end α and the power supply pattern 5 is much smaller than the size of the dielectric 6 in the other portions, and the permittivity of the dielectric 6 ′ is variable. In this second embodiment, the dielectric 6 ′ between the open end portion α and the power supply pattern 5 is not changed so that the electrical length of the power supply radiation electrode 3 and the antenna efficiency are not greatly affected. The other part of the dielectric 6 is formed of a different dielectric material. As a result, the dielectric constant of the dielectric 6 ′ between the open end α and the feeding pattern 5 can be adjusted without regard to the electrical length of the feeding radiation electrode 3 and the antenna efficiency. It can be set for adjusting the capacitance Cq between them.
[0062]
In the second embodiment, the facing area S between the open end α and the power supply pattern 5, the distance d between the open end α and the power supply pattern 5, and the distance d between the open end α and the power supply pattern 5 Since it is possible to adjust the capacitance Cq between the open end α and the power supply pattern 5 by utilizing all of the dielectric constant ε of the dielectric 6 ′, the adjustment of the capacitance Cq is facilitated, and furthermore. A good matching state between the feed radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 can be obtained.
[0063]
Further, for example, when the condition on the high frequency circuit 9 side is changed, the matching state between the feed radiation electrode 3 and the high frequency circuit 9 side may be deteriorated. In such a case, it is necessary to adjust the capacitance Cq between the feeding radiation electrode 3 and the feeding pattern 5 in order to improve the matching between the feeding radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9. In this case, in the second embodiment, the dielectric constant of the dielectric 6 ′ between the open end α and the power supply pattern 5 can be easily changed, so that the open end α is adjusted to adjust the capacitance Cq. By simply varying the dielectric constant of the dielectric 6 ′ between the power supply pattern 5 and the power supply pattern 5, the matching state between the power supply radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 can be easily and quickly improved. That is, it is possible to quickly respond to a design change.
[0064]
Hereinafter, a third embodiment will be described. In the description of the third embodiment, the same components as those of the first or second embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description of the common portions will not be repeated.
[0065]
In the third embodiment, the power supply pattern 5 formed on the ground substrate 2 also functions as a radiation electrode. The power supply pattern 5 has a resonance frequency different from the resonance frequency of the power supply radiation electrode 3. The configuration other than the power supply pattern 5 is the same as that of the first or second embodiment.
[0066]
In the third embodiment, the feeding pattern 5 functions as a radiation electrode, and the resonance frequency of the feeding pattern 5 is made different from the resonance frequency of the feeding radiation electrode 3. In addition to the return loss characteristic shown by the solid line a in FIG. 8 based on the electrode 3, the return loss characteristic shown in the chain line b or the chain line c or the dotted line d in FIG. Can have.
[0067]
With the configuration of the third embodiment, it is possible to obtain more frequency bands than in the case where only the feed radiation electrode 3 is used, and it is possible to obtain the antenna structure 1 that is more multiband compatible. In the case where only the feed radiation electrode 3 is used, for example, the return pattern has a return loss characteristic as shown by a solid line a in FIG. By providing the return loss characteristic as shown by the dotted line d in FIG. 8, for example, the bandwidth in the higher-order mode can be greatly increased from the width h to the width H.
[0068]
Hereinafter, a fourth embodiment will be described. In the description of the fourth embodiment, the same components as those of the first to third embodiments are denoted by the same reference numerals, and the overlapping description of the common portions will be omitted.
[0069]
In the fourth embodiment, as shown in the model diagram of FIG. 9A, the parasitic radiation electrode 12 is arranged adjacent to and parallel to the feeding radiation electrode 3 in a direction along the substrate surface of the ground substrate 2 with an interval therebetween. ing. The configuration other than the configuration related to the parasitic radiation electrode 12 is the same as that of each of the first to third embodiments.
[0070]
In the fourth embodiment, the grounding electrode 13 is provided in parallel with the grounding electrode 4 with a space therebetween, and the parasitic radiation electrode 12 is connected to the rectangular grounding substrate 2 via the grounding electrode 13. The short edge is grounded. The dielectric 6 is interposed in the gap between the parasitic radiation electrode 12 and the feeding radiation electrode 3 and in the gap between the parasitic radiation electrode 12 and the ground substrate 2.
[0071]
The parasitic radiation electrode 12 has a resonance frequency close to one or both of the fundamental frequency and the higher-order frequency of the feed radiation electrode 3, and the parasitic radiation electrode 12 and the feed radiation electrode 3 are electromagnetically coupled. Has formed. For this reason, in the fourth embodiment, when the feed radiation electrode 3 resonates, the parasitic radiation electrode 12 also resonates due to electromagnetic coupling. For example, when only the feed radiation electrode 3 is provided, the return loss characteristic as shown by a dotted line a in FIG. The return loss characteristic as shown by the solid line b in FIG. That is, in the example of the solid line b shown in FIG. 9B, in the higher-order mode of the feed radiation electrode 3, the multiple resonance state is created by the parasitic radiation electrode 12.
[0072]
In the fourth embodiment, the amount of electromagnetic coupling between the feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 is set to an amount of electromagnetic coupling capable of creating a favorable double resonance state as shown in FIG. 9B. In addition, for example, parasitic radiation is caused by the distance de between the parasitic radiation electrode 12 and the radiation electrode 3 and the dielectric constant of the dielectric 6 provided in the gap between the parasitic radiation electrode 12 and the radiation electrode 3. The amount of electromagnetic coupling between the electrode 12 and the feed radiation electrode 3 is adjusted.
[0073]
In the configuration of the fourth embodiment, the parasitic radiation electrode 12 is provided, and a multiple resonance state can be created by the parasitic radiation electrode 12. Therefore, for example, only the radiation radiation electrode 3 is provided as the radiation electrode. In this case, the bandwidth of the higher-order mode is, for example, the width h of FIG. The bandwidth can be extended to width H. As described above, it is possible to widen the frequency band, and it is possible to easily cope with multi-banding.
[0074]
Hereinafter, a fifth embodiment will be described. In the description of the fifth embodiment, the same components as those of the first to fourth embodiments are denoted by the same reference numerals, and the overlapping description of the common portions will be omitted.
[0075]
FIG. 10A is a schematic perspective view of the antenna structure 1 of the fifth embodiment, and FIG. 10B is a side view when the antenna structure 1 is viewed from the right side of FIG. The drawing is schematically shown, and FIG. 10 (c) schematically shows a developed view of the feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12.
[0076]
In the fifth embodiment, a slit 8 is formed in the feed radiation electrode 3 similarly to the first to fourth embodiments, and the open end α and the short section β are formed through the slit 8. Are arranged adjacent to each other. Also in the fifth embodiment, the current path from the open end portion α of the feed radiation electrode 3 to the short portion β has a loop shape bypassing the slit 8.
[0077]
In the fifth embodiment, the open end portion α and the short portion β of the feed radiation electrode 3 are arranged in the short side edge region on the back surface of the ground substrate 2 in the example of FIG. The feeding radiation electrode 3 extends in a direction away from the ground substrate 2 starting from a portion where the open end portion α and the short portion β are formed, and passes through a loop-shaped path so as to surround the edge of the ground substrate 2 with an interval. In this embodiment, the grounding board is formed on the grounding board surface (the surface of the grounding board 2) on the side opposite to the starting point so as to extend along the interval.
[0078]
Further, in the fifth embodiment, a parasitic radiation electrode 12 for creating a multiple resonance state with the feed radiation electrode 3 is provided similarly to the fourth embodiment. The parasitic radiation electrode 12 is grounded to the ground substrate 2 (the back surface of the ground substrate 2 in the example of FIG. 10) via the ground electrode 13, and the parasitic radiation electrode 12 is connected to the ground electrode 13. The ground substrate surface (ground substrate 2), which extends in a direction away from the ground substrate 2 from the connected short portion as a starting point, passes through a loop-shaped path so as to surround the edge of the ground substrate 2 with an interval therebetween, Is formed so as to extend along an interval on the surface (surface).
[0079]
In the fifth embodiment, the ground substrate 2 functions as a circuit board of a communication device, and the antenna structure 1 is disposed at an end of the ground substrate 2 and is provided together with the ground substrate 2 in a housing of the communication device. It is housed and arranged. In some cases, the housing of the communication device is tapered in a direction of narrowing to an end portion for design. In the fifth embodiment, the shape of the casing of the communication device is considered. That is, the feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 each have a portion B (see FIG. 10B) protruding from the ground substrate 2, and each of the feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12. The protruding portion B on the front side is inclined according to the taper of the housing of the communication device. That is, the protruding portion B on the surface side is a tapered portion.
[0080]
As a result, the antenna structure 1 of the fifth embodiment can be fitted to the end of the casing of the communication device, and the dead space at the end of the casing of the communication device can be eliminated. . In the feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12, a dielectric 6 is disposed on a part of the protruding portion B disposed on the front side.
[0081]
In the fifth embodiment, the feed radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 have portions 3T and 12T, respectively, which are arranged in the long side edge region of the ground substrate 2. Each of the portions 3T and 12T is inclined so that the distance between the portion 3T and the portion 12T becomes narrower toward the edge of the long side of the ground substrate 2. This inclination is also adapted to the taper at the end of the housing of the communication device, as described above.
[0082]
Further, in the fifth embodiment, in the portion B of the feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 protruding from the ground substrate 2, the electrode portion disposed on the back side is provided with the feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode. A gap 14 is formed between the radiation electrodes 12. For example, when the antenna structure 1 of the fifth embodiment is incorporated in a portable telephone, the ground substrate 2 of the antenna structure 1 is formed as a circuit board of the portable telephone, and the feed radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode are not provided. Reference numeral 12 is disposed at the top end of the circuit board which is on the zenith side during a call. A speaker is provided on the top side of the portable telephone, and the loop-shaped feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation are provided via the gap 14 formed between the feeding radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 of the antenna structure 1. Inside the space 15 formed by the electrodes 12, for example, components such as speakers of a communication device are provided.
[0083]
In the fifth embodiment, the feed radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 have a loop-like form that protrudes from the ground substrate 2 and surrounds the edge of the ground substrate 2 with an interval therebetween. The physical volume of the electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 can be increased, or the electrode surface can be enlarged, thereby greatly improving antenna characteristics such as antenna efficiency. Further, such an effect can be obtained by effectively utilizing the dead space in the housing of the communication device, so that the antenna structure 1 and the communication device can be reduced in size.
[0084]
Hereinafter, a sixth embodiment will be described. The sixth embodiment relates to a communication device. The communication device of the sixth embodiment is provided with any one of the antenna structures 1 shown in the first to fifth embodiments. There are various configurations of the communication device other than the configuration related to the antenna. Here, any configuration of the communication device other than the antenna may be adopted, and the description thereof will be omitted. In addition, redundant description of the antenna structure 1 of each of the first to fifth embodiments will be omitted.
[0085]
In addition, this invention is not limited to the structure of each of the first to sixth embodiments, but can adopt various embodiments. For example, in each of the first to sixth embodiments, the dielectric 6 is formed so as to fill the space between the feed radiation electrode 3 and the ground substrate 2, but for example, as shown in FIG. A space 20 may be provided between the electrode 3 and the ground substrate 2. In this case, the substantial permittivity between the feed radiation electrode 3 and the ground substrate 2 is reduced by the provision of the gap 20 in the dielectric 6. In other words, the adjustment of the dielectric constant between the feed radiation electrode 3 and the ground substrate 2 not only varies the dielectric material forming the dielectric 6, but also determines the presence or absence of the void 20 and the size of the void 20 (that is, the dielectric 6. Of the feed radiation electrode 3 and the antenna efficiency can be adjusted by adjusting the dielectric constant.
[0086]
Further, in each of the first to sixth embodiments, the power supply pattern 5 has an L-shape. However, for example, the resonance of the power supply pattern 5 functioning as a radiation electrode as shown in the third embodiment. When it is necessary to increase the electrical length of the power supply pattern 5 in order to set the frequency to the set resonance frequency, for example, a U-shaped power supply pattern 5 is formed as shown in FIG. May be. In the case where the power supply pattern 5 does not function as a radiation electrode but is a conductor pattern dedicated to power supply, for example, as shown in FIG. The power supply pattern 5 may be provided only in a portion facing the end portion α.
[0087]
Further, in each of the first to sixth embodiments, the feed radiation electrode 3 is arranged at the end of the ground substrate 2. If the path length of the high-frequency current induced in the ground substrate 2 by the feed radiation electrode 3 is long enough to be satisfactory, the feed radiation electrode 3 is provided in a portion other than the end of the ground substrate 2. You may.
[0088]
Further, a slit is also provided in the parasitic radiation electrode 12 shown in the fourth or fifth embodiment, and the current path of the parasitic radiation electrode 12 is formed, for example, in the same loop shape as the feeding radiation electrode 3 by the slit. It may be a current path. Further, in the fourth and fifth embodiments, the example in which one parasitic radiation electrode 12 is provided is shown. However, for example, the parasitic radiation electrodes are provided on both sides of the feed radiation electrode 3 so as to sandwich the feed radiation electrode 3. 12 may be provided, and the number of parasitic radiation electrodes 12 is not limited to one.
[0089]
Furthermore, in the fifth embodiment, the example in which the feed radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 have a tapered portion when the feed radiation electrode 3 and the parasitic radiation electrode 12 are provided has been described. Needless to say, even in the antenna structure 1 in which the parasitic radiation electrode 12 is omitted and only the feed radiation electrode 3 is provided, the feed radiation electrode 3 may have a tapered portion.
[0090]
Furthermore, in each of the first to sixth embodiments, the ground substrate 2 has a rectangular shape, but the ground substrate 2 may have a shape other than a rectangular shape. Further, in the examples shown in FIGS. 1, 7, 9, and 11, a part of the open end α of the feed radiation electrode 3 is formed close to the ground substrate 2 side, but such a part is formed. At least, when the capacitance Cq between the open end α of the feed radiation electrode 3 and the feed pattern 5 can be set to a capacity that allows a good matching state between the feed radiation electrode 3 and the high-frequency circuit 9 side. , The entire open end portion α may be arranged on the same plane.
[0091]
【The invention's effect】
According to the present invention, the grounding substrate is provided with a power supply conductor pattern (feeding pattern) at a portion facing the open end of the power supply radiation electrode, and the power supply radiation electrode is provided between the open end of the power supply radiation electrode and the ground substrate. In this case, the radiation electrode was of a power supply capacity type in which power was supplied through a capacity between the power supply pattern and the power supply pattern. Therefore, by adjusting the capacitance between the open end of the feed radiation electrode and the feed pattern of the ground substrate, it is possible to easily adjust the matching state between the feed radiation electrode and the high-frequency circuit side of the communication device. it can. In particular, in the present invention, the power supply site of the power supply radiation electrode is an open end. Since the open end of the feed radiation electrode has almost the same impedance in both the fundamental mode and the higher-order mode, the difference in matching between the fundamental mode and the higher-order mode can be made very small. The matching state with the high-frequency circuit can be improved in both the basic mode and the higher-order mode. In addition, by providing a dielectric between the open end of the feed radiation electrode and the feed pattern of the ground substrate, the dielectric constant of the dielectric allows the feed radiation electrode and the high frequency circuit side of the communication device to communicate with each other. The matching state can be adjusted more easily. This makes it possible to obtain an antenna structure with a better matching state.
[0092]
Furthermore, since the open end of the feed radiation electrode and the power supply pattern of the ground substrate are coupled via a capacitor, the open end of the feed radiation electrode and the power supply pattern of the ground substrate are connected by, for example, solder connection. You don't have to. That is, since the number of solder connection locations can be reduced, the probability of occurrence of solder connection failure can be reduced, and the reliability of the antenna structure can be improved.
[0093]
Furthermore, in the ground substrate, for example, if the power supply pattern and the power supply radiation electrode must be connected by soldering, a part of the power supply pattern must be formed so as to protrude from the ground substrate portion facing the power supply radiation electrode. However, in this case, it is necessary to prepare an area occupied by the antenna on the ground substrate that is larger than the area of the ground substrate facing the feed radiation electrode. On the other hand, in the present invention, the power supply pattern of the grounding substrate may be disposed opposite to the open end of the power supply radiation electrode with an interval therebetween. It is not necessary to protrude from and form. As a result, it is not necessary to prepare an area occupied by the ground substrate, which is larger than the area of the ground substrate to which the feed radiation electrode is opposed, as an antenna occupied space, and the antenna occupied space in the ground substrate can be reduced. In other words, if the space occupied by the antenna on the ground substrate is fixed, the entire antenna occupied space can be used as an area for disposing the feed radiation electrode. Can be. The antenna efficiency can be improved by expanding the feed radiation electrode.
[0094]
Further, in the present invention, a slit is formed in the feed radiation electrode, and the open end and the short-circuit portion of the feed radiation electrode are arranged adjacent to each other via the slit. As a result, the current path from the open end of the feed radiation electrode to the short-circuit portion has a loop shape bypassing the slit. Therefore, the electrical length of the feed radiation electrode can be increased without increasing the physical length of the feed radiation electrode. Also, the electric length of the feed radiation electrode can be increased by the capacitance generated in the slit. As described above, the electrical length of the feed radiation electrode can be increased without increasing the physical length of the feed radiation electrode, so that the feed radiation electrode can be reduced in size, that is, the antenna structure can be reduced in size. be able to.
[0095]
Further, the electrical length of the feed radiation electrode can be increased without increasing the physical length of the feed radiation electrode, in other words, while suppressing the current loss, so that the antenna efficiency can be improved. .
[0096]
Furthermore, since the current path of the feed radiation electrode is formed in a loop shape, the shape of the feed radiation electrode can be simplified as compared with the case where the current path of the feed radiation electrode has a meander shape, and the electrode width can be reduced. Since the antenna can be widened, the antenna efficiency can be improved.
[0097]
Furthermore, since the open end and the short-circuit portion of the feed radiation electrode are coupled via a capacitor, the adjustment of the capacitance facilitates not only the adjustment of the fundamental frequency of the feed radiation electrode but also the adjustment of higher-order frequencies. For this reason, it is possible to satisfactorily cope with multiband operation.
[0098]
Further, by providing a capacitance between the feed radiation electrode and the ground substrate, the electric field can be concentrated between the feed radiation electrode and the ground substrate. Thereby, even if an object approaches the feeding radiation electrode, it is possible to reduce the adverse effect of the approaching object on the electric field of the feeding radiation electrode. Furthermore, by providing a dielectric between the feed radiation electrode and the ground substrate, the capacitance between the feed radiation electrode and the ground substrate can be made larger than in the case where there is a gap between the feed radiation electrode and the ground substrate. Thus, the electric field concentration between the feed radiation electrode and the ground substrate can be increased. For this reason, it is possible to further reduce the adverse effect of the approaching object on the electric field of the feed radiation electrode.
[0099]
Further, in the case where the short-circuited portion and the open end of the feeding radiation electrode are arranged in the edge region of the ground substrate, particularly in the short-side edge region of the rectangular ground substrate, the feeding radiation electrode is As a result, the path length of the high-frequency current induced in the ground substrate can be increased. Thereby, it is possible to easily provide the ground function to the antenna function, and it is possible to improve the antenna efficiency.
[0100]
In the case where the power supply pattern is formed along the edge of the ground substrate and is arranged to face the open end of the power supply radiation electrode with an interval therebetween, the power supply pattern can be lengthened, The use pattern can function as a radiation electrode. For example, by designing the power supply pattern so that the power supply pattern is a radiation electrode having a resonance frequency different from the resonance frequency of the power supply radiation electrode, the antenna structure can be used for a wider frequency band or a multiband. The response can be facilitated.
[0101]
Furthermore, by forming a parasitic radiation electrode that creates a multiple resonance state with the feed radiation electrode, it is possible to easily cope with a wider frequency band and a multi-band as described above.
[0102]
Further, in the case where a dielectric is formed in the slit formed in the feed radiation electrode, the capacitance generated in the slit can be adjusted by the dielectric constant of the dielectric, and the feed radiation involving the capacitance of the slit can be adjusted. It is possible to easily adjust the electric length of the electrode and the higher-order frequency of the feed radiation electrode.
[0103]
Further, in the case where the feed radiation electrode has a loop shape surrounding the edge of the ground substrate with a space therebetween, the electric length of the feed radiation electrode can be reduced without increasing the space occupied by the antenna of the ground substrate. It can be easily lengthened. Further, the antenna efficiency can be improved.
[0104]
Furthermore, in a communication device provided with an antenna structure having a characteristic configuration according to the present invention, the antenna structure of the present invention can be easily miniaturized. Can be reduced in size. Further, since the antenna characteristics are improved, it is possible to provide a communication device having good communication performance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining an antenna structure according to a first embodiment;
FIG. 2 is a diagram showing a specific example of a current path of a feed radiation electrode when a slit is provided in the feed radiation electrode.
FIG. 3 is a graph showing an electromagnetic field distribution of a fundamental mode and a higher-order mode of a feeding radiation electrode.
FIG. 4 is a diagram for explaining an experiment performed by the present inventors.
FIG. 5 is a Smith chart obtained by an experiment performed by the present inventors.
FIG. 6 is a graph showing return loss characteristics obtained by an experiment performed by the present inventors.
FIG. 7 is a schematic sectional view of an antenna structure for explaining a characteristic configuration in the second embodiment.
FIG. 8 is a graph for explaining an example of a return loss characteristic obtained from the configuration of the third embodiment.
FIG. 9 is a diagram illustrating an antenna structure according to a fourth embodiment;
FIG. 10 is a diagram for explaining an antenna structure according to a fifth embodiment;
FIG. 11 is a diagram for explaining another embodiment.
FIG. 12 is a diagram for explaining another example of the power supply pattern.
FIG. 13 is a model diagram showing one of the antenna structures described in Patent Document 1.
[Explanation of symbols]
1 Antenna structure
2 Grounding board
3 Feeding radiation electrode
4 Grounding electrode
5 Power supply pattern
6,6 'dielectric
8 slits
12 Parasitic radiation electrode
α Open end
β short section

Claims (14)

接地基板の表面上に当該接地基板と間隔を介して給電放射電極が配置されて成るアンテナ構造であって、給電放射電極においては、接地基板に接地用電極を介して接続するショート部と、開放端部とがスリットを介して隣接配置されており、開放端部からショート部に至る電流経路は前記スリットを避けて迂回したループ状の経路と成し、また、接地基板の表面には、給電放射電極への給電用の導体パターンが給電放射電極の開放端部に間隔を介し対向して形成されており、給電放射電極は、接地基板上の給電用の導体パターンから当該導体パターンと開放端部との間の容量を介して給電される容量給電タイプの給電放射電極と成していることを特徴とするアンテナ構造。An antenna structure in which a feed radiation electrode is arranged on a surface of a ground substrate with an interval from the ground substrate, wherein the feed radiation electrode has a short-circuit portion connected to the ground substrate via a ground electrode, and an open circuit. The end portion is disposed adjacently via a slit, the current path from the open end portion to the short-circuited portion is a loop-like route bypassing the slit, and the surface of the ground substrate is supplied with power. A conductor pattern for feeding power to the radiation electrode is formed opposite to the open end of the feed radiation electrode at an interval, and the feed radiation electrode is separated from the conductor pattern for power supply on the ground substrate and the open end of the conductor pattern. An antenna structure comprising: a power supply radiation electrode of a capacitance power supply type which is supplied with power via a capacitor between the antenna and the antenna. 給電放射電極のショート部および開放端部は接地基板の端縁領域に配置されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。2. The antenna structure according to claim 1, wherein the short-circuited portion and the open end of the feed radiation electrode are arranged in an edge region of the ground substrate. 接地基板は長方形状と成し、給電放射電極のショート部および開放端部は長方形状の接地基板の短辺側の端縁領域に配置されていることを特徴とする請求項2記載のアンテナ構造。3. The antenna structure according to claim 2, wherein the ground substrate has a rectangular shape, and the short-circuited portion and the open end of the feed radiation electrode are arranged in an edge region on the short side of the rectangular grounded substrate. . 給電用の導体パターンは、接地基板の端縁に沿って形成されていて給電放射電極の開放端部と間隔を介し対向していることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のアンテナ構造。4. The antenna structure according to claim 2, wherein the power supply conductor pattern is formed along an edge of the ground substrate, and faces an open end of the power supply radiation electrode with a space therebetween. . 給電用の導体パターンは、給電放射電極の共振周波数とは異なる周波数で共振してアンテナ動作を行う放射電極と成していることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載のアンテナ構造。5. The power supply conductor pattern according to claim 1, wherein the power supply conductor pattern is a radiation electrode that resonates at a frequency different from a resonance frequency of the power supply radiation electrode to perform an antenna operation. 6. The described antenna structure. 給電放射電極と間隔を介し隣接並設されて給電放射電極と複共振状態を作り出す無給電放射電極が配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載のアンテナ構造。6. A non-feeding radiation electrode, which is adjacently arranged adjacent to the feeding radiation electrode with an interval therebetween and creates a multiple resonance state with the feeding radiation electrode, is provided. Antenna structure. 給電放射電極の開放端部と、接地基板上の給電用の導体パターンとの間の空間部に誘電体が介設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載のアンテナ構造。7. A dielectric material is provided in a space between an open end of a feed radiation electrode and a power supply conductor pattern on a ground substrate. 2. The antenna structure according to 1. 給電放射電極に形成されているスリットに誘電体が配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載のアンテナ構造。The antenna structure according to any one of claims 1 to 7, wherein a dielectric is provided in a slit formed in the feed radiation electrode. 給電放射電極と接地基板との間の空間部に誘電体が介設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1つに記載のアンテナ構造。The antenna structure according to any one of claims 1 to 8, wherein a dielectric is provided in a space between the feed radiation electrode and the ground substrate. 給電放射電極の開放端部と、接地基板上の給電用の導体パターンとの間の空間部に誘電体が介設され、また、給電放射電極の開放端部以外の部分と接地基板との間の空間部に誘電体が介設される構成と成し、給電放射電極の開放端部と給電用の導体パターンとの間に介設された誘電体は、給電放射電極の開放端部以外の部分と接地基板との間に介設された誘電体とは異なる誘電率を持つ誘電体であることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1つに記載のアンテナ構造。A dielectric is interposed in a space between the open end of the feed radiation electrode and the conductive pattern for feeding on the ground substrate, and between the ground substrate and a portion other than the open end of the feed radiation electrode. A dielectric is interposed in the space portion of the power supply radiation electrode, and the dielectric interposed between the open end of the power supply radiation electrode and the power supply conductor pattern has a structure other than the open end of the power supply radiation electrode. The antenna structure according to any one of claims 1 to 9, wherein the dielectric interposed between the portion and the ground substrate is a dielectric having a different dielectric constant. 給電放射電極の少なくとも端縁部分の一部は、接地基板に対して傾いているテーパ部と成していることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1つに記載のアンテナ構造。The antenna structure according to any one of claims 1 to 10, wherein at least a part of an edge portion of the feeding radiation electrode is formed as a tapered portion inclined with respect to a ground substrate. . 給電放射電極は、接地基板の表面と裏面の一方の端縁部分の上方側に配置されたショート部および開放端部の形成部分を起点として接地基板から離れる方向に伸長し接地基板端縁を間隔を介して囲むループ状の経路を通って起点とは反対側の接地基板面に間隔を介し沿うように形成された態様と成していることを特徴とする請求項2乃至請求項11の何れか1つに記載のアンテナ構造。The feed radiation electrode extends in a direction away from the ground substrate starting from a formation portion of the short portion and the open end disposed above one edge portion of the front surface and the back surface of the ground substrate, and extends between the edges of the ground substrate. 12. A method according to claim 2, wherein a ground-shaped substrate surface opposite to the starting point is formed along a loop-shaped path enclosing through the gap so as to extend along the gap. The antenna structure according to any one of the above. 請求項1乃至請求項12の何れか1つに記載のアンテナ構造が設けられていることを特徴とする通信機。A communication device comprising the antenna structure according to claim 1. 通信機は携帯型電話機と成しており、アンテナ構造は、携帯型電話機の接地基板である回路基板において、通話中に天頂側となるトップ側の基板端部に設けられていることを特徴とする請求項13記載の通信機。The communication device is a portable telephone, and the antenna structure is provided at an end of a top substrate which is a zenith side during a call on a circuit board which is a ground substrate of the portable telephone. 14. The communication device according to claim 13, wherein
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