JP2004309275A - レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電波を照射するアンテナ素子を用い、レドム又はレンズ体をアンテナ素子の前方に配置した場合のレーダ装置の幅が、従来のレーダ装置の幅に比べ小さくなるレーダ装置の提供。
【解決手段】横並びに配列された複数のアンテナ素子2a、2b、2cと、基板5と、を備えるレーダ装置において、アンテナ素子2bは基板5の法線方向に光軸3b有し、アンテナ素子2aの光軸3aは光軸3bと交差し、アンテナ素子2cの光軸3cは光軸3bと交差するように、外側に配置したアンテナ素子2a、2cの光軸3a、3cが内側に向くようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】横並びに配列された複数のアンテナ素子2a、2b、2cと、基板5と、を備えるレーダ装置において、アンテナ素子2bは基板5の法線方向に光軸3b有し、アンテナ素子2aの光軸3aは光軸3bと交差し、アンテナ素子2cの光軸3cは光軸3bと交差するように、外側に配置したアンテナ素子2a、2cの光軸3a、3cが内側に向くようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のアンテナ素子を有し、アンテナ素子が電波を照射するレーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のレーダ装置は、例えば、図10に示すように、アンテナ素子102a、102b、102cと、基板105と、レドム106と、を備えている。このものは、アンテナ素子102a、102b、102cが基板105に横並びに配列され、アンテナ素子の光軸が基板105の法線方向と近い光軸103bを有するアンテナ素子102bは、中央に配置される。また、前記法線方向と、アンテナ素子の光軸と、の角度が大きい光軸103a、103cを有するアンテナ素子102a、102cは、外側に配置される。そして、アンテナ素子102a、102b、102cの前方には、レドム106が配置されている。このレーダ装置101は、アンテナ素子102a、102b、102cがビーム104a、104b、104cを照射し、検知対象物からの反射波より、障害物検知をおこなっている。
【0003】
また、これらアンテナ素子102a、102b、102cの前方に配置されているレドム106の替わりに、図11に示すように、レンズ体108を配置すると、アンテナ素子102a、102b、102cの各ビーム104a、104b、104cの指向性を制御することができる。この場合のレーダ装置101は、アンテナ素子102a、102b、102cと、基板105と、レンズ体108と、を備えている。このものは、アンテナ素子102a、102b、102cが基板105に横並びに配列され、アンテナ素子の光軸が基板105の法線方向と近い光軸103bを有するアンテナ素子102bは、中央に配置される。また、前記法線方向と、アンテナ素子の光軸と、の角度が大きい光軸103a、103cを有するアンテナ素子102a、102cは、外側に配置される。そして、アンテナ素子102a、102b、102cの前方には、レンズ体108が配置されている。このレーダ装置101は、アンテナ素子102a、102b、102cの指向性を制御することにより、アンテナ素子102a、102b、102cの前方にレドム106を配置した装置に比べ遠くの障害物検知ができる。このレーダー装置101のレンズ体108は、外側のアンテナ素子の光軸103a、103cを有するビーム104a、104cが外側に向いているため、レンズ体108の形状が大きくなり、そして、その形状は複雑になる。
【0004】
なお、各アンテナ素子102a、102b、102cは、全て同じ構造になっている。また、アンテナ素子の印加電圧分布を変えることにより光軸を変えることができるものである。
【0005】
また、電波を照射するレーダ装置ではないが、特開平05−87922号公報に記載されている装置がある。図12に示すように、この装置111は、レーザーを照射し、検知対象物からの反射光より、障害物検知をおこなう。このものは、レーザーダイオード112a、112b、112cと、基板115と、投光レンズ118と、制御回路・機構(図示せず)と、を備え、そして、レーザーダイオード112a、112b、112cと、基板115と、投光レンズ118と、を備えたものが1個のユニットになっている。
【0006】
また、この装置111は、レーザーダイオード112a、112b、112cが基板115に横並びに配列されている。これらレーザーダイオード112a、112b、112cのビーム114a、114b、114cは、基板115の法線方向にある。そして、ビーム114a、114b、114cは、レーザーダイオード112a、112b、112cの前方に配置した投光レンズ118により、その方向を変えることができる。また、制御回路・機構は、ユニットの向きを検知対象物の移動方向に応じて変化させるためのものである。このユニットの向きを制御回路・機構で変化させることにより、ビーム114a、114b、114cは、ユニットの方向に応じて、その方向を変えることができる。
【0007】
このように、ビーム114a、114b、114cの方向を変えることにより、ビーム114a、114b、114cと直交する方向に検知対象物が移動した場合でも、見失うことなく追従できるようにしたものである。
【0008】
【特許文献1】
特開平05−87922号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
レーダ装置の幅は、基板に配置するアンテナ素子の数が増えるほど大きくなる。例えば、図10に示すように、アンテナ素子102a、102b、102cの前方にレドム106を配置した場合のレーダ装置101の幅:w1は、アンテナ素子の直径をl(図示せず)、各アンテナ素子の中心間の距離をd、アンテナ素子数をn、光軸103aと基板105の法線109との間の角度をθ0、ビーム104aがレドム106の上面と交わる点とアンテナ素子102aの中点を結ぶ線の最もレドム106の側壁側に近い直線104Aと、光軸103aと、の間の角度をθ1、基板5とレドム106の上面までの距離をhとすると、下記のような関係を示す式になる。
【0010】
w1=l+d×(n−1)+2h×tan(θ0+θ1)
また、特許文献1に記載されている装置では、レーザーダイオードの指向性が良いため、レーザーダイオードのビームは、ほとんど広がらずに照射される。また、レーザーダイオードの光軸を基板の法線方向に設定している。
【0011】
例えば、レーザーダイオードの光軸を基板の法線方向に設定し、また、レーザーダイオードのビームは広がらずに照射されるとした場合を前述した関係式にあてはめると、tan(θ0+θ1)は、0になる。従って、特許文献1に記載されている装置の幅:w2は、レーザーダイオードの数とアンテナ素子の数、レーザーダイオードの大きさとアンテナ素子の大きさ、及び、基板5からレドム106の上面までの距離とレーザダイオードからレドムの上面までの距離が同じならば、図10で説明したレーダ装置101より、小さくなる。
【0012】
しかし、この装置は、レーザーダイオードが照射するビームを使って検知対象物を検知するものであり、このビームは、指向性が良く、また、雨等の天候の影響を受け易い。これに対し、図10で説明したレーダ装置は、アンテナ素子が電波を照射して検知対象物を検知するものであり、レーザーダイオードに比べビームの指向性が悪く、また、レーザーダイオードに比べ雨等の天候の影響を受けにくい。
【0013】
このように、レーザーダイオードが照射するビームを使用する装置と、アンテナ素子が照射する電波をビームとして使用する装置と、は違うものである。そして、どちらの装置を使用するかは、使用する用途により使い分けられている。
【0014】
本発明は、かかる事由に鑑みてなしたものであり、その目的とするところは、電波を照射するアンテナ素子を用い、レドム又はレンズ体をアンテナ素子の前方に配置した場合のレーダ装置の幅が、従来のレーダ装置の幅に比べ小さくなるレーダ装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1記載の発明は、横並びに配列された複数のアンテナ素子を備えるレーダ装置において、外側に配置した前記アンテナ素子は、このアンテナ素子の光軸が内側に向くようになした。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1の構成において、前記アンテナ素子の前方に配置されるレドムを有し、このレドムは、側壁に前記アンテナ素子から放射される不要なサイドロープによって生じる反射波を吸収する吸収素材を設けた。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1の構成において、前記アンテナ素子の前方に配置されるレンズ体を有し、このレンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面と、を有する。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1の構成において、車両に搭載され車両の速度を検知する速度検出器と、レドムと、レンズ体と、切替装置と、を有し、前記切替装置は前記速度検出器からの速度に応じて前記レドム又は前記レンズ体のいずれか一方を切り替えて前記アンテナ素子の前方に配置するものであり、前記レンズ体は各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面とそれぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面とを有する。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1の構成において、2組の横並びに配列された複数のアンテナ素子と、車両に搭載され車両の速度を検知する速度検出器と、レドムと、レンズ体と、切替装置と、を備え、前記2組の横並びになった複数のアンテナ素子のどちらか一方の組の前方に前記レンズ体を配置し、他方の組の前方に前記レドムを配置し、前記切替装置は前記速度検出器からの速度に応じて前記2組の内のどちらの組を使うかを切り替えるようになし、前記レンズ体は1組の横並びに配列された複数のアンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面とそれぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面とを有する。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、図1に示すように、それぞれ異なった光軸を有するアンテナ素子2a、2b、2cと、アンテナ素子2a、2b、2cの前方に配置したレドム6と、アンテナ素子2a、2b、2cを配列する基板5を備えている。
【0021】
このレーダ装置1は、図1に示すように、基板5の上にアンテナ素子2a、2b、2cを同一平面上に横並びに配置する。このときに、アンテナ素子2bは、基板5の法線方向に光軸3bをもっている。アンテナ素子2aの光軸3aは、光軸3bと交差するようになっている。また、アンテナ素子2cの光軸3cは、光軸3bと交差するようになっている。
【0022】
このレーダ装置1によれば、外側のアンテナ素子2a、2cの光軸3a、3cが内向きになるようにアンテナ素子を配置している。例えば、レーダ装置1の幅:w2は、アンテナ素子の直径をl(図示せず)、各アンテナ素子の中心間の距離をd、アンテナ素子数をn、アンテナ素子2aの光軸3aと基板5の法線との間の角度をθ0、ビーム4aがレドム6の上面と交わる点とアンテナ素子2aの中点を結ぶ線の最もレドム6の側壁側に近い直線4Aと、光軸3aと、の間の角度をθ2、基板5とレドム6の上面までの距離をhとすると、
w2=l+d×(n−1)+2h×tan(θ0−θ2)
これにより、前述した、従来のレドムの幅:w1と比べて、tan(θ0−θ2)が小さくなるので、レドムの幅:w2も小さくなる。
【0023】
なお、各アンテナ素子2a、2b、2cは、全て同じ構造になっている。また、アンテナ素子の印加電圧分布を変えることにより光軸を変えることができるものである。
【0024】
なお、この実施形態では、アンテナ素子の数を3個にしているが、アンテナ素子の数に特に制限はなく、障害物検知の検知範囲や検知対象物等の性質によって適宜決めればよい。また、アンテナ素子の機能も障害物検知の検知範囲や検知対象物等の性質によって適宜決めればよい。
【0025】
なお、アンテナ素子2a、2b、2cは、同一平面上に配置しているが、特に同一平面上でなくても良い。
【0026】
なお、この実施形態では、レドム6をアンテナ素子2a、2b、2cの前方に配置しているが、必要なければ取り外しても良い。
【0027】
(第2の実施形態)
第2の実施形態を図2、図3に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、第1の実施形態で説明したレドム6の側壁に、吸収素材7を加えたものであり、その他の構成要素は同じなので説明は省略する。
【0028】
吸収素材7は、例えば、シリコンゴムを基材としたものからなり、レドム6の側壁に設けられ、アンテナ素子2a、2b、2cから放射され、側壁に当たる電波を吸収するものである。
【0029】
例えば、図3に示すように、アンテナ素子2dは、障害物検知に用いるビーム4d(主ロープ)と、それ以外にサイドロープ4eが生じる。この場合、このサイドロープ4eの方向に面する側壁に吸収素材7を設けることにより、側壁にあたるサイドロープ4eを低減させることができる。
【0030】
従って、アンテナ素子2dから放射されレドム6の側壁に当たるサイドロープ4eは、吸収素材7により吸収されるので、レドム6の側壁の反射波及びレドム6外に出射されるビームの低減することができる。
【0031】
なお、吸収素材7は、レドム6の側壁に設けているが、アンテナ素子のビームを形成する上で形状・材質等に影響を与えない部分であれば、側壁のどの部分に設けても良い。
【0032】
(第3の実施形態)
第3の実施形態を図4に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、第1の実施形態のレドム6の替わりにレンズ体8を備えたものであり、その他の構成要素は同じなので説明は省略する。
【0033】
レンズ体8は、ビーム4a、4b、4cを絞るものであり、図4に示すように、アンテナ素子2a、2b、2cの前方に配置され、光軸3a、3b、3cの交差点がレンズ体8の内部に位置している。各アンテナ素子の光軸3a、3b、3cに垂直な複数の入射面8a、8b、8cと、それぞれの入射面8a、8b、8cに対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面8dと、を有している。
【0034】
なお、光軸3a、3b、3cの交差点がレンズ体8の内部に位置しているが、レンズ体8の外部に位置してもよい。光軸3a、3b、3cの交差点がレンズ体8の内部又は外部のどこに位置するかは、障害物検知の検知範囲によって適宜決めればよい。
【0035】
このような構造にすることにより、図11で示した従来技術のレンズ体と比べ、出射曲面が小さくすることができる。従って、レンズ体の小型化が可能である。
【0036】
(第4の実施形態)
第4の実施形態を図5乃至図7に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、横並びに配列された複数のアンテナ素子2a、2b、2cと、基板5と、レドム6と、レンズ体8と、速度検出器(図示せず)と、切替装置(図示せず)と、を備えている。
【0037】
このものは、第1の実施形態に、レンズ体8と、速度検出器と、切替装置と、を加えたものであり、その他の構成要素は同じなので説明は省略する。また、レンズ体8は、第3の実施形態で説明したものと同じものなので説明は省略する。
速度検出器は、車両の速度を検知するものである。
切替装置は、速度検出器からの速度に応じてレドム6又はレンズ体8のいずれか一方を切り替えてアンテナ素子2a、2b、2cの前方に配置するものである。
【0038】
例えば、図5の流れ図に示すように、車両の速度が予め設定した速度:Vthより速い場合は、切替装置がアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置するように切り替える。また、車の速度が予め設定した速度:Vthより遅い場合は、切替装置がアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置するように切り替える。
【0039】
例えば、切替装置の切り替え機構を有したレーダー装置1としては、図6(a)、(b)に示すように、アンテナ素子2a、2b、2cと、基板5と、レドム6と、レンズ体8と、レール10と、を備えている。このものは、レール10の上に基板5を配置し、機械的なシステム(図示せず)により、基板5が、レール10の上を移動するものである。
【0040】
なお、基板5がレール10の上を移動しているが、レドム6及びレンズ体8をレール10の上に設置し、レドム6及びレンズ体8をレール10の上を移動するようにしてもよい。
【0041】
また、他の切替装置の切り替え機構を有したレーダー装置1としては、図7(a)、(b)に示すように、アンテナ素子2a、2b、2cと、基板5と、レドム6と、レンズ体8と、リボルバーの軸11と、を備えている。この場合は、切替装置により、車両の速度が予め設定した速度より速い場合は、アンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8がくるように、また、車の速度が予め設定した速度より遅い場合は、アンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6がくるよう、リボルバーの軸11を中心にして、機械的なシステム(図示せず)により、基板5又はレドム6及びレンズ体8が回転運動するものである。
【0042】
なお、リボルバーの軸11は、時計回りに回転するようになっているが、反時計回りに回転してもよい。
【0043】
このレーダ装置1によれば、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置して障害物検知をおこない、また、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置して障害物検知をおこなうことにより、障害物検知ができる距離を変えることができる。
【0044】
(第5の実施形態)
第5の実施形態を図8又は図9に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、図8に示すように、2組の基板5上に横並びに配列された複数のアンテナ素子2a、2b、2cと、レドム6と、レンズ体8と、速度検出器9と、切替装置12と、を備え、前記2組の横並びになった複数のアンテナ素子2a、2b、2cのどちらか一方の組の前方にレンズ体8を配置し、他方の組の前方にレドム6を配置したものである。このものは、第1の実施形態に、レンズ体8と、速度検出器9と、切替装置12と、を加えたものであり、その他の構成要素は同じなので説明は省略する。また、レンズ体8は、第3の実施形態で説明したものと同じものなので説明は省略する。
速度検出器9は、車両の速度を検知するものである。
切替装置12は、速度検出器9からの速度に応じて前記2組の内のどちらか一方の組を使い障害物検知をおこなうように切り替えるものである。
【0045】
例えば、図9の流れ図に示すように、車両の速度が予め設定した速度:Vthより速い場合は、長距離の障害物検知が必要になるために、アンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置した組の障害物検知信号を使い障害物検知をおこない、また、車の速度が車の速度が予め設定した速度:Vthより遅い場合は、短距離の障害物検知ができればよいので、アンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置した組の障害物検知信号を使い障害物検知をおこなうように切替装置12が切り替えるものである。
【0046】
従って、このレーダ装置1によれば、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置した組の障害物検知信号を用いて障害物検知をおこない、車両の速度が速い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置した組の検知信号を用いて障害物検知をおこなうように、切替装置12が電気的手段により切り替えることにより、障害物検知ができる距離を変えることができる。
【0047】
さらに、機械的に切り替えるときと比べて短時間に切り替える事ができ、検知対象物を見失う事がなく、信頼性の向上につながる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、横並びに配列された複数のアンテナ素子の外側に配置した前記アンテナ素子の光軸が内側に向くようにすることにより、レドム又はレンズ体をアンテナ素子の前方に配置した場合、レーダ装置の幅は、従来のレーダ装置の幅と比べて小さくなる。
【0049】
請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の効果に加え、アンテナ素子の前方に配置したレドムの側壁に、吸収素材を備えているので、アンテナ素子から放射されレドムの側壁に当たるサイドロープは、吸収素材により吸収される。
【0050】
請求項3記載の発明にあっては、請求項1記載の効果に加え、レンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面を有する構造にすることにより、従来技術のレンズ体と比べ、出射曲面が小さくすることができるので、レンズ体の小型化が可能である。
【0051】
請求項4記載の発明にあっては、請求項1記載の効果に加え、レンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面を有する構造にすることにより、従来技術のレンズ体と比べ、出射曲面が小さくすることができるので、レンズ体の小型化が可能である。
【0052】
さらに、レーダ装置1は、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置して障害物検知をおこない、また、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置して障害物検知をおこなうことにより、障害物検知ができる距離を変えることができる。
【0053】
請求項5記載の発明にあっては、請求項1記載の効果に加え、レンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面を有する構造にすることにより、従来技術のレンズ体と比べ、出射曲面が小さくすることができるので、レンズ体の小型化が可能である。
【0054】
さらに、レーダ装置1は、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6が配置された組を用いて障害物検知をおこない、車両の速度が速い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8が設置された組を用いて障害物検知をおこなうように、切替装置12が切り替えることにより、障害物検知ができる距離を変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態であるレーダ装置を示す概略構成図である。
【図2】第2の実施形態であるレーダ装置を示す概略構成図である。
【図3】同上の原理説明図ある。
【図4】第3の実施形態であるレーダ装置を示す概略構成図である。
【図5】第4の実施形態であるレーダ装置の動作の流れ図である。
【図6】(a)同上の概略の側面図、(b)同上の概略上面図である。
【図7】(a)同上の別の切替機構の概略側面図、(b)同上の別の切替機構の概略上面図である。
【図8】第5の実施形態であるレーダ装置を示す概略構成図である。
【図9】同上の動作の流れ図である。
【図10】従来のレーダ装置の概略構成図である。
【図11】従来の別のレーダ装置の概略構成図である。
【図12】特許文献1記載のレーダ装置のレーザビームの投光を示す図である。
【符号の説明】
1 レーダ装置
2a、2b、2c アンテナ素子
3a、3b、3c 光軸
4e サイドロープ
6 レドム
7 吸収素材
8 レンズ体
8a、8b、8c 入射面
8d 出射曲面
9 速度検出器
12 切替装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のアンテナ素子を有し、アンテナ素子が電波を照射するレーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のレーダ装置は、例えば、図10に示すように、アンテナ素子102a、102b、102cと、基板105と、レドム106と、を備えている。このものは、アンテナ素子102a、102b、102cが基板105に横並びに配列され、アンテナ素子の光軸が基板105の法線方向と近い光軸103bを有するアンテナ素子102bは、中央に配置される。また、前記法線方向と、アンテナ素子の光軸と、の角度が大きい光軸103a、103cを有するアンテナ素子102a、102cは、外側に配置される。そして、アンテナ素子102a、102b、102cの前方には、レドム106が配置されている。このレーダ装置101は、アンテナ素子102a、102b、102cがビーム104a、104b、104cを照射し、検知対象物からの反射波より、障害物検知をおこなっている。
【0003】
また、これらアンテナ素子102a、102b、102cの前方に配置されているレドム106の替わりに、図11に示すように、レンズ体108を配置すると、アンテナ素子102a、102b、102cの各ビーム104a、104b、104cの指向性を制御することができる。この場合のレーダ装置101は、アンテナ素子102a、102b、102cと、基板105と、レンズ体108と、を備えている。このものは、アンテナ素子102a、102b、102cが基板105に横並びに配列され、アンテナ素子の光軸が基板105の法線方向と近い光軸103bを有するアンテナ素子102bは、中央に配置される。また、前記法線方向と、アンテナ素子の光軸と、の角度が大きい光軸103a、103cを有するアンテナ素子102a、102cは、外側に配置される。そして、アンテナ素子102a、102b、102cの前方には、レンズ体108が配置されている。このレーダ装置101は、アンテナ素子102a、102b、102cの指向性を制御することにより、アンテナ素子102a、102b、102cの前方にレドム106を配置した装置に比べ遠くの障害物検知ができる。このレーダー装置101のレンズ体108は、外側のアンテナ素子の光軸103a、103cを有するビーム104a、104cが外側に向いているため、レンズ体108の形状が大きくなり、そして、その形状は複雑になる。
【0004】
なお、各アンテナ素子102a、102b、102cは、全て同じ構造になっている。また、アンテナ素子の印加電圧分布を変えることにより光軸を変えることができるものである。
【0005】
また、電波を照射するレーダ装置ではないが、特開平05−87922号公報に記載されている装置がある。図12に示すように、この装置111は、レーザーを照射し、検知対象物からの反射光より、障害物検知をおこなう。このものは、レーザーダイオード112a、112b、112cと、基板115と、投光レンズ118と、制御回路・機構(図示せず)と、を備え、そして、レーザーダイオード112a、112b、112cと、基板115と、投光レンズ118と、を備えたものが1個のユニットになっている。
【0006】
また、この装置111は、レーザーダイオード112a、112b、112cが基板115に横並びに配列されている。これらレーザーダイオード112a、112b、112cのビーム114a、114b、114cは、基板115の法線方向にある。そして、ビーム114a、114b、114cは、レーザーダイオード112a、112b、112cの前方に配置した投光レンズ118により、その方向を変えることができる。また、制御回路・機構は、ユニットの向きを検知対象物の移動方向に応じて変化させるためのものである。このユニットの向きを制御回路・機構で変化させることにより、ビーム114a、114b、114cは、ユニットの方向に応じて、その方向を変えることができる。
【0007】
このように、ビーム114a、114b、114cの方向を変えることにより、ビーム114a、114b、114cと直交する方向に検知対象物が移動した場合でも、見失うことなく追従できるようにしたものである。
【0008】
【特許文献1】
特開平05−87922号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
レーダ装置の幅は、基板に配置するアンテナ素子の数が増えるほど大きくなる。例えば、図10に示すように、アンテナ素子102a、102b、102cの前方にレドム106を配置した場合のレーダ装置101の幅:w1は、アンテナ素子の直径をl(図示せず)、各アンテナ素子の中心間の距離をd、アンテナ素子数をn、光軸103aと基板105の法線109との間の角度をθ0、ビーム104aがレドム106の上面と交わる点とアンテナ素子102aの中点を結ぶ線の最もレドム106の側壁側に近い直線104Aと、光軸103aと、の間の角度をθ1、基板5とレドム106の上面までの距離をhとすると、下記のような関係を示す式になる。
【0010】
w1=l+d×(n−1)+2h×tan(θ0+θ1)
また、特許文献1に記載されている装置では、レーザーダイオードの指向性が良いため、レーザーダイオードのビームは、ほとんど広がらずに照射される。また、レーザーダイオードの光軸を基板の法線方向に設定している。
【0011】
例えば、レーザーダイオードの光軸を基板の法線方向に設定し、また、レーザーダイオードのビームは広がらずに照射されるとした場合を前述した関係式にあてはめると、tan(θ0+θ1)は、0になる。従って、特許文献1に記載されている装置の幅:w2は、レーザーダイオードの数とアンテナ素子の数、レーザーダイオードの大きさとアンテナ素子の大きさ、及び、基板5からレドム106の上面までの距離とレーザダイオードからレドムの上面までの距離が同じならば、図10で説明したレーダ装置101より、小さくなる。
【0012】
しかし、この装置は、レーザーダイオードが照射するビームを使って検知対象物を検知するものであり、このビームは、指向性が良く、また、雨等の天候の影響を受け易い。これに対し、図10で説明したレーダ装置は、アンテナ素子が電波を照射して検知対象物を検知するものであり、レーザーダイオードに比べビームの指向性が悪く、また、レーザーダイオードに比べ雨等の天候の影響を受けにくい。
【0013】
このように、レーザーダイオードが照射するビームを使用する装置と、アンテナ素子が照射する電波をビームとして使用する装置と、は違うものである。そして、どちらの装置を使用するかは、使用する用途により使い分けられている。
【0014】
本発明は、かかる事由に鑑みてなしたものであり、その目的とするところは、電波を照射するアンテナ素子を用い、レドム又はレンズ体をアンテナ素子の前方に配置した場合のレーダ装置の幅が、従来のレーダ装置の幅に比べ小さくなるレーダ装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1記載の発明は、横並びに配列された複数のアンテナ素子を備えるレーダ装置において、外側に配置した前記アンテナ素子は、このアンテナ素子の光軸が内側に向くようになした。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1の構成において、前記アンテナ素子の前方に配置されるレドムを有し、このレドムは、側壁に前記アンテナ素子から放射される不要なサイドロープによって生じる反射波を吸収する吸収素材を設けた。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1の構成において、前記アンテナ素子の前方に配置されるレンズ体を有し、このレンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面と、を有する。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1の構成において、車両に搭載され車両の速度を検知する速度検出器と、レドムと、レンズ体と、切替装置と、を有し、前記切替装置は前記速度検出器からの速度に応じて前記レドム又は前記レンズ体のいずれか一方を切り替えて前記アンテナ素子の前方に配置するものであり、前記レンズ体は各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面とそれぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面とを有する。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1の構成において、2組の横並びに配列された複数のアンテナ素子と、車両に搭載され車両の速度を検知する速度検出器と、レドムと、レンズ体と、切替装置と、を備え、前記2組の横並びになった複数のアンテナ素子のどちらか一方の組の前方に前記レンズ体を配置し、他方の組の前方に前記レドムを配置し、前記切替装置は前記速度検出器からの速度に応じて前記2組の内のどちらの組を使うかを切り替えるようになし、前記レンズ体は1組の横並びに配列された複数のアンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面とそれぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面とを有する。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、図1に示すように、それぞれ異なった光軸を有するアンテナ素子2a、2b、2cと、アンテナ素子2a、2b、2cの前方に配置したレドム6と、アンテナ素子2a、2b、2cを配列する基板5を備えている。
【0021】
このレーダ装置1は、図1に示すように、基板5の上にアンテナ素子2a、2b、2cを同一平面上に横並びに配置する。このときに、アンテナ素子2bは、基板5の法線方向に光軸3bをもっている。アンテナ素子2aの光軸3aは、光軸3bと交差するようになっている。また、アンテナ素子2cの光軸3cは、光軸3bと交差するようになっている。
【0022】
このレーダ装置1によれば、外側のアンテナ素子2a、2cの光軸3a、3cが内向きになるようにアンテナ素子を配置している。例えば、レーダ装置1の幅:w2は、アンテナ素子の直径をl(図示せず)、各アンテナ素子の中心間の距離をd、アンテナ素子数をn、アンテナ素子2aの光軸3aと基板5の法線との間の角度をθ0、ビーム4aがレドム6の上面と交わる点とアンテナ素子2aの中点を結ぶ線の最もレドム6の側壁側に近い直線4Aと、光軸3aと、の間の角度をθ2、基板5とレドム6の上面までの距離をhとすると、
w2=l+d×(n−1)+2h×tan(θ0−θ2)
これにより、前述した、従来のレドムの幅:w1と比べて、tan(θ0−θ2)が小さくなるので、レドムの幅:w2も小さくなる。
【0023】
なお、各アンテナ素子2a、2b、2cは、全て同じ構造になっている。また、アンテナ素子の印加電圧分布を変えることにより光軸を変えることができるものである。
【0024】
なお、この実施形態では、アンテナ素子の数を3個にしているが、アンテナ素子の数に特に制限はなく、障害物検知の検知範囲や検知対象物等の性質によって適宜決めればよい。また、アンテナ素子の機能も障害物検知の検知範囲や検知対象物等の性質によって適宜決めればよい。
【0025】
なお、アンテナ素子2a、2b、2cは、同一平面上に配置しているが、特に同一平面上でなくても良い。
【0026】
なお、この実施形態では、レドム6をアンテナ素子2a、2b、2cの前方に配置しているが、必要なければ取り外しても良い。
【0027】
(第2の実施形態)
第2の実施形態を図2、図3に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、第1の実施形態で説明したレドム6の側壁に、吸収素材7を加えたものであり、その他の構成要素は同じなので説明は省略する。
【0028】
吸収素材7は、例えば、シリコンゴムを基材としたものからなり、レドム6の側壁に設けられ、アンテナ素子2a、2b、2cから放射され、側壁に当たる電波を吸収するものである。
【0029】
例えば、図3に示すように、アンテナ素子2dは、障害物検知に用いるビーム4d(主ロープ)と、それ以外にサイドロープ4eが生じる。この場合、このサイドロープ4eの方向に面する側壁に吸収素材7を設けることにより、側壁にあたるサイドロープ4eを低減させることができる。
【0030】
従って、アンテナ素子2dから放射されレドム6の側壁に当たるサイドロープ4eは、吸収素材7により吸収されるので、レドム6の側壁の反射波及びレドム6外に出射されるビームの低減することができる。
【0031】
なお、吸収素材7は、レドム6の側壁に設けているが、アンテナ素子のビームを形成する上で形状・材質等に影響を与えない部分であれば、側壁のどの部分に設けても良い。
【0032】
(第3の実施形態)
第3の実施形態を図4に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、第1の実施形態のレドム6の替わりにレンズ体8を備えたものであり、その他の構成要素は同じなので説明は省略する。
【0033】
レンズ体8は、ビーム4a、4b、4cを絞るものであり、図4に示すように、アンテナ素子2a、2b、2cの前方に配置され、光軸3a、3b、3cの交差点がレンズ体8の内部に位置している。各アンテナ素子の光軸3a、3b、3cに垂直な複数の入射面8a、8b、8cと、それぞれの入射面8a、8b、8cに対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面8dと、を有している。
【0034】
なお、光軸3a、3b、3cの交差点がレンズ体8の内部に位置しているが、レンズ体8の外部に位置してもよい。光軸3a、3b、3cの交差点がレンズ体8の内部又は外部のどこに位置するかは、障害物検知の検知範囲によって適宜決めればよい。
【0035】
このような構造にすることにより、図11で示した従来技術のレンズ体と比べ、出射曲面が小さくすることができる。従って、レンズ体の小型化が可能である。
【0036】
(第4の実施形態)
第4の実施形態を図5乃至図7に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、横並びに配列された複数のアンテナ素子2a、2b、2cと、基板5と、レドム6と、レンズ体8と、速度検出器(図示せず)と、切替装置(図示せず)と、を備えている。
【0037】
このものは、第1の実施形態に、レンズ体8と、速度検出器と、切替装置と、を加えたものであり、その他の構成要素は同じなので説明は省略する。また、レンズ体8は、第3の実施形態で説明したものと同じものなので説明は省略する。
速度検出器は、車両の速度を検知するものである。
切替装置は、速度検出器からの速度に応じてレドム6又はレンズ体8のいずれか一方を切り替えてアンテナ素子2a、2b、2cの前方に配置するものである。
【0038】
例えば、図5の流れ図に示すように、車両の速度が予め設定した速度:Vthより速い場合は、切替装置がアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置するように切り替える。また、車の速度が予め設定した速度:Vthより遅い場合は、切替装置がアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置するように切り替える。
【0039】
例えば、切替装置の切り替え機構を有したレーダー装置1としては、図6(a)、(b)に示すように、アンテナ素子2a、2b、2cと、基板5と、レドム6と、レンズ体8と、レール10と、を備えている。このものは、レール10の上に基板5を配置し、機械的なシステム(図示せず)により、基板5が、レール10の上を移動するものである。
【0040】
なお、基板5がレール10の上を移動しているが、レドム6及びレンズ体8をレール10の上に設置し、レドム6及びレンズ体8をレール10の上を移動するようにしてもよい。
【0041】
また、他の切替装置の切り替え機構を有したレーダー装置1としては、図7(a)、(b)に示すように、アンテナ素子2a、2b、2cと、基板5と、レドム6と、レンズ体8と、リボルバーの軸11と、を備えている。この場合は、切替装置により、車両の速度が予め設定した速度より速い場合は、アンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8がくるように、また、車の速度が予め設定した速度より遅い場合は、アンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6がくるよう、リボルバーの軸11を中心にして、機械的なシステム(図示せず)により、基板5又はレドム6及びレンズ体8が回転運動するものである。
【0042】
なお、リボルバーの軸11は、時計回りに回転するようになっているが、反時計回りに回転してもよい。
【0043】
このレーダ装置1によれば、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置して障害物検知をおこない、また、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置して障害物検知をおこなうことにより、障害物検知ができる距離を変えることができる。
【0044】
(第5の実施形態)
第5の実施形態を図8又は図9に基づいて説明する。この実施形態のレーダ装置1は、図8に示すように、2組の基板5上に横並びに配列された複数のアンテナ素子2a、2b、2cと、レドム6と、レンズ体8と、速度検出器9と、切替装置12と、を備え、前記2組の横並びになった複数のアンテナ素子2a、2b、2cのどちらか一方の組の前方にレンズ体8を配置し、他方の組の前方にレドム6を配置したものである。このものは、第1の実施形態に、レンズ体8と、速度検出器9と、切替装置12と、を加えたものであり、その他の構成要素は同じなので説明は省略する。また、レンズ体8は、第3の実施形態で説明したものと同じものなので説明は省略する。
速度検出器9は、車両の速度を検知するものである。
切替装置12は、速度検出器9からの速度に応じて前記2組の内のどちらか一方の組を使い障害物検知をおこなうように切り替えるものである。
【0045】
例えば、図9の流れ図に示すように、車両の速度が予め設定した速度:Vthより速い場合は、長距離の障害物検知が必要になるために、アンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置した組の障害物検知信号を使い障害物検知をおこない、また、車の速度が車の速度が予め設定した速度:Vthより遅い場合は、短距離の障害物検知ができればよいので、アンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置した組の障害物検知信号を使い障害物検知をおこなうように切替装置12が切り替えるものである。
【0046】
従って、このレーダ装置1によれば、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置した組の障害物検知信号を用いて障害物検知をおこない、車両の速度が速い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置した組の検知信号を用いて障害物検知をおこなうように、切替装置12が電気的手段により切り替えることにより、障害物検知ができる距離を変えることができる。
【0047】
さらに、機械的に切り替えるときと比べて短時間に切り替える事ができ、検知対象物を見失う事がなく、信頼性の向上につながる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、横並びに配列された複数のアンテナ素子の外側に配置した前記アンテナ素子の光軸が内側に向くようにすることにより、レドム又はレンズ体をアンテナ素子の前方に配置した場合、レーダ装置の幅は、従来のレーダ装置の幅と比べて小さくなる。
【0049】
請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の効果に加え、アンテナ素子の前方に配置したレドムの側壁に、吸収素材を備えているので、アンテナ素子から放射されレドムの側壁に当たるサイドロープは、吸収素材により吸収される。
【0050】
請求項3記載の発明にあっては、請求項1記載の効果に加え、レンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面を有する構造にすることにより、従来技術のレンズ体と比べ、出射曲面が小さくすることができるので、レンズ体の小型化が可能である。
【0051】
請求項4記載の発明にあっては、請求項1記載の効果に加え、レンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面を有する構造にすることにより、従来技術のレンズ体と比べ、出射曲面が小さくすることができるので、レンズ体の小型化が可能である。
【0052】
さらに、レーダ装置1は、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8を配置して障害物検知をおこない、また、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6を配置して障害物検知をおこなうことにより、障害物検知ができる距離を変えることができる。
【0053】
請求項5記載の発明にあっては、請求項1記載の効果に加え、レンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面を有する構造にすることにより、従来技術のレンズ体と比べ、出射曲面が小さくすることができるので、レンズ体の小型化が可能である。
【0054】
さらに、レーダ装置1は、車両の速度が遅い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレドム6が配置された組を用いて障害物検知をおこない、車両の速度が速い場合はアンテナ素子2a、2b、2cの前方にレンズ体8が設置された組を用いて障害物検知をおこなうように、切替装置12が切り替えることにより、障害物検知ができる距離を変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態であるレーダ装置を示す概略構成図である。
【図2】第2の実施形態であるレーダ装置を示す概略構成図である。
【図3】同上の原理説明図ある。
【図4】第3の実施形態であるレーダ装置を示す概略構成図である。
【図5】第4の実施形態であるレーダ装置の動作の流れ図である。
【図6】(a)同上の概略の側面図、(b)同上の概略上面図である。
【図7】(a)同上の別の切替機構の概略側面図、(b)同上の別の切替機構の概略上面図である。
【図8】第5の実施形態であるレーダ装置を示す概略構成図である。
【図9】同上の動作の流れ図である。
【図10】従来のレーダ装置の概略構成図である。
【図11】従来の別のレーダ装置の概略構成図である。
【図12】特許文献1記載のレーダ装置のレーザビームの投光を示す図である。
【符号の説明】
1 レーダ装置
2a、2b、2c アンテナ素子
3a、3b、3c 光軸
4e サイドロープ
6 レドム
7 吸収素材
8 レンズ体
8a、8b、8c 入射面
8d 出射曲面
9 速度検出器
12 切替装置
Claims (5)
- 横並びに配列された複数のアンテナ素子を備えるレーダ装置において、外側に配置した前記アンテナ素子は、このアンテナ素子の光軸が内側に向くようになしたことを特徴とするレーダ装置。
- 前記アンテナ素子の前方に配置されるレドムを有し、このレドムは、側壁に前記アンテナ素子から放射される不要なサイドロープによって生じる反射波を吸収する吸収素材を設けたことを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
- 前記アンテナ素子の前方に配置されるレンズ体を有し、このレンズ体は、各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面と、それぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面と、を有することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
- 車両に搭載され車両の速度を検知する速度検出器と、レドムと、レンズ体と、切替装置と、を有し、前記切替装置は前記速度検出器からの速度に応じて前記レドム又は前記レンズ体のいずれか一方を切り替えて前記アンテナ素子の前方に配置するものであり、前記レンズ体は各アンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面とそれぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面とを有することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
- 2組の横並びに配列された複数のアンテナ素子と、車両に搭載され車両の速度を検知する速度検出器と、レドムと、レンズ体と、切替装置と、を備え、前記2組の横並びになった複数のアンテナ素子のどちらか一方の組の前方に前記レンズ体を配置し、他方の組の前方に前記レドムを配置し、前記切替装置は前記速度検出器からの速度に応じて前記2組の内のどちらの組を使うかを切り替えるようになし、前記レンズ体は1組の横並びに配列された複数のアンテナ素子の光軸に垂直な複数の入射面とそれぞれの入射面に対応する出射面が連続して曲線状に弧を形作るようになした出射曲面とを有することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
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