【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内空気中の汚れ物質を除去して清浄にする空気清浄機能及び光触媒による脱臭機能を有する光触媒脱臭装置に関し、特に車両用空調装置内に設置する光触媒脱臭装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車室内には、排気ガスやタバコなどの空気質汚染物質が存在しており、その除去の必要性は年々増加している。そこで従来、例えば図2に示すように光触媒フィルタをブロア上流又はエバポレータ上流に設置して空気の浄化を図る提案がなされている(例えば特許文献1を参照。)。またフィルタの上流にブロアを設置した例もある(例えば特許文献2を参照。)。
【0003】
図2に示す形態の光触媒脱臭装置では、ブロア91によって形成された空気流れ94が直方体の脱臭フィルタ93のフィルタ面を透過する際に臭気物質がフィルタに吸着する。そして、直管形状の光源92によって照射された光が脱臭フィルタ93に担持された光触媒を活性化させて臭気物質を分解する。図2に示すように従来ではフィルタ面積を大きくするために、プリーツ加工した直方体形状のフィルタを設置している。フィルタをプリーツ状に折り畳んだ形状とするとフィルタの寿命が伸び、集塵効率及び脱臭効率も高くなると考えられる。しかし、プリーツ状にフィルタを折り畳むことで集塵フィルタ寿命の延長と集塵効率の向上が図られると考えられる一方で、脱臭フィルタに担持させた光触媒を活性化させるためのランプが直管状のため、プリーツにより山・谷ができた脱臭フィルタ全面に光触媒を活性化させる光を照射することは困難となる。したがって、脱臭フィルタには光照射を受けず充分な触媒作用をしない箇所が存在し、脱臭効率は却って低下する。また、脱臭フィルタをプリーツ状に折り畳むことでフィルタの厚さが増加し、さらに光照射光源の配置スペースを確保するために通気路の方向が厚くなってしまう。したがって、フィルタの長寿命化及び集塵と脱臭の高効率化を確保しながら、脱臭装置全体の小型化を図ることは困難である。
【0004】
また、脱臭フィルタをブロア上流に設置する場合、負圧で吸い込むため通気抵抗に制限があった。
【0005】
そこで、脱臭フィルタへの紫外線照射性を改善するため、導光板を用いる(例えば特許文献3、特許文献4を参照。)、またはミラーにて反射させる(例えば特許文献5を参照。)などが提案されている。
【特許文献1】特開2001−158229号公報、図1
【特許文献2】特開2001−212216号公報、図1
【特許文献3】特開2001−269540号公報、図1
【特許文献4】特開平11−33091号公報、図2
【特許文献5】特開2001−293072号公報、図1
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの装置では、気流が妨げられ、通気抵抗が上がるなど通気抵抗に関する問題が解決できていなかった。本発明の目的は、光触媒脱臭システムにおいて、脱臭フィルタを中空柱体形状とし、脱臭フィルタの中空内面に光が高効率で照射されるように照射光を集光するプリズムを設置することで、フィルタ及び光源の形状に由来する通気抵抗を低レベルに抑え、且つ脱臭フィルタへの紫外線照射性を確保することであり、これにより、フィルタの長寿命化及び集塵と脱臭の高効率化並びに装置全体の小型化を達成することである。ここで中空柱体形状の脱臭フィルタを、円筒形状、楕円筒形状若しくは角筒形状とすることで、プリズムで集光した光をその中空内面に均一に照射することを目的とする。
【0007】
また本発明の目的は、脱臭フィルタを、脱臭フィルタの中空外面から中空内面へ透過した空気流れが脱臭フィルタの中空柱体開口部の一方側から吐出されるように配置し、且つ中空柱体開口部の他方側に光源を配置することで、空気流れを妨げることがないようにすることである。
【0008】
また本発明の目的は、ブロア等の空気流れ発生手段を脱臭フィルタの空気流れ下流側に配置し、負圧で吸い込ませると共に通気抵抗を上げない光触媒脱臭システムを提供することである。
【0009】
本発明は、脱臭フィルタの中空外面の外周に集塵フィルタを配置することで、脱臭機能に加えて集塵機能を有する光触媒脱臭システムを提供することを目的とする。さらに脱臭フィルタ、集塵フィルタをプリーツ状とすることで、フィルタの大面積化を図り、集塵フィルタ寿命の延長と集塵効率の向上を図ることを目的とする。
【0010】
さらに本発明は、塵埃粒子を帯電させるアイオナイザを前記脱臭フィルタの空気流れ上流側に配置することで、集塵効率の向上させることを目的とする。
【0011】
本発明の目的は、光源として直管状の紫外線ランプではなく、発光ダイオード素子(LED)又はキセノンランプを用いてプリズムの受光部に均一且つ効率的に光を照射する小型光源を用いることで装置の更なる小型化を図ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光触媒脱臭システムは、空気吸気口から浄化空気吐出口に向かって空気流れを形成する空気通路に、光触媒を担持した中空柱体形状の脱臭フィルタを前記空気流れが透過するように配置した光触媒脱臭システムであって、前記空気流れを形成する空気流れ発生手段と、前記脱臭フィルタの開口部のいずれか一方側に配置した前記光触媒を活性化する光を照射する光源と、前記脱臭フィルタの中空内面の全面に前記光源の照射光を集光するプリズムとを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記脱臭フィルタは、円筒形状、楕円筒形状若しくは角筒形状であることが好ましい。
【0014】
本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記脱臭フィルタを、該脱臭フィルタの中空外面から中空内面へ透過した前記空気流れが該脱臭フィルタの中空柱体開口部の一方側から吐出されるように配置し、前記中空柱体開口部の他方側に前記光源を配置することが好ましい。
【0015】
本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記空気流れ発生手段は、前記脱臭フィルタの中空柱体開口部の他方側から吐出された空気を吸入するように前記脱臭フィルタの空気流れ下流側に配置することが好ましい。
【0016】
さらに本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記脱臭フィルタの中空外面の外周に集塵フィルタを配置すると共に、前記脱臭フィルタと前記集塵フィルタをプリーツ状に形成することが好ましい。
【0017】
また本発明に係る光触媒脱臭システムでは、塵埃粒子を帯電させるアイオナイザを前記脱臭フィルタの空気流れ上流側に配置することが好ましい。
【0018】
本発明に係る光触媒脱臭システムでは、前記光源は発光ダイオード素子(LED)又はキセノンランプであることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について実施形態を示しながら詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。
【0020】
(作用)
従来のような直方体の脱臭フィルタとはせずに円筒形状等の中空柱体形状の脱臭フィルタとしたため、脱臭フィルタの全面に紫外線照射を容易に行なうことが出来る。特にフィルタをプリーツ形状としても、紫外線を照射しにくい箇所はないため、脱臭効率の低下を招くこともない。さらに集塵脱臭フィルタの中空柱体開口部であって空気吐出方向と反対方向の中空柱体開口部に光源及びプリズムを配置したため、通気抵抗を上げない。さらに、ブロアの吸気口と集塵脱臭フィルタの空気吐出方向の中空柱体開口部とをほぼ直結に連通させることで、配管による通気抵抗の損失が最小限となる。プリズムによって、光の照射方向、集光方向を自由に設定できるため、フィルタは、中空柱体形状の断面が円形のみならず、楕円形、矩形であっても良い。
【0021】
図1、図3〜図8を参照しながら本実施形態に係る光触媒脱臭システムについて説明する。まず図1(A)(B)に本実施形態に係る光触媒脱臭システムの一形態を示す。図1(A)に示した光触媒脱臭システム100は、空気通路に集塵脱臭フィルタ3と、空気流れ発生手段13と、光触媒を活性化する光を照射する光源5と、光源5から照射した光が集塵脱臭フィルタ3における脱臭フィルタの中空内面に全面照射されるように照射光を集光するプリズム4とを備える。
【0022】
空気通路は、車室内空間若しくは車室外空間から隔てて所定の空気流れを作り出すために、ケース18、ブロアケース1などによりに空間を仕切ったものである。空気吸気口14,15,16から浄化空気吐出口17に向かって空気流れ10,11,12を形成する。空気吸気口は車両用空調装置の場合は1つとは限らず、例えば車室内空気吸気口14と車外外気吸気口16がある。これらの吸入の切り替えはインテークドア8によって行なう。また図1に示す実施形態のように、冷房運転時の車室内空気の吸気効率化を図るため、車室内空気吸気口15を設けても良い。車室内空気吸気口15からの吸入のオンオフはインテークドア7によって行なう。ブロアケース1からつながる浄化空気吐出口17を出た空気流れは例えばエバポレータ(不図示)に導かれ、その後、ベント吹出し口(不図示)、サイドベント吹出し口(不図示)若しくはソフトディフージョン吹出し口(不図示)から車室内へ吐出される。或いは浄化空気吐出口17を出た空気流れはヒータコア(不図示)に導かれ、フット吹出し口(不図示)から車室内へ吐出される。
【0023】
図3は、集塵脱臭フィルタ3の中空柱体断面の一形態を示す断面概略図である。図3では集塵脱臭フィルタ3は円筒形状でその断面が円形のものを示したが、この場合のみならず、楕円筒形状でその断面が楕円形のもの、又は角筒形状でその断面が矩形のものであっても良い。脱臭フィルタの中空内面にプリズムを介して均一な光を照射するためには、円筒形状でその断面が円形のフィルタが特に好ましい。集塵脱臭フィルタ3は、図3に示したように、光触媒を担持した円筒形状の脱臭フィルタ30と脱臭フィルタ30を囲むように脱臭フィルタ30の中空外面に配置した集塵フィルタ31とからなることが好ましい。この場合、脱臭フィルタ30は、集塵フィルタ31で空気中の塵埃を捕捉した後の空気について、臭気物質を吸着して除去することとなる。なお、図4に示すように、集塵フィルタ31を設けずに脱臭フィルタ30のみからなるフィルタとしても良い。ただし自動車の車室内には、浮遊粒子状物質(SPM)やタバコなどの粒子状の空気質汚染物質が存在しているため、これらを除去したいとの要望が年々増加しているため、脱臭フィルタによる脱臭効果に加えて集塵フィルタによる集塵効果を付加させた図3に示す集塵脱臭フィルタとすることが望ましい。さらに図3に示すように脱臭フィルタ30の中空外面の外周に集塵フィルタ31を配置すると共に、脱臭フィルタ30と集塵フィルタ31をプリーツ状とすることにより、フィルタ面積を大きくして集塵効果と脱臭効果の向上並びにフィルタ寿命の長寿命化を図ることが出来る。
【0024】
集塵脱臭フィルタ3は、図1(A)に示すように空気流れ12が集塵脱臭フィルタ3の中空外面から中空内面へ透過し、且つ集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部の一方側から吐出されるように空気通路内に配置する。すなわち車室内空気吸気口14,15又は車外外気吸気口16から吸気された空気が空気流れ10,11を形成し、集塵脱臭フィルタ3の中空外面に到達した後、中空外面から中空内面へ透過して、さらに中空柱体開口部の一方から吐出されるような空気流れ12を形成するように、集塵脱臭フィルタ3を配置する。このとき、集塵脱臭フィルタ3はそのフィルタ面が空気通路を遮るように配置され、且つ中空柱体開口部の一方側は浄化空気吐出口17に連通するように配置される。
【0025】
脱臭フィルタ30は臭気物質を吸着して除去する機能を有する。フィルタ材質は特に制限はないが、紙質材料、樹脂材料等の繊維質材料により形成する。また樹脂等の不織布であることが好ましい。フィルタ径は、臭気物質の捕集効率と通気抵抗の関係から最適なものを選択し、本発明はフィルタ径に制限されない。脱臭フィルタ濾材を保持する枠の材質は特に制限はないが、ポリプロピレン等の樹脂で成形したものが好ましい。このフィルタ母材に活性炭、ゼオライト、シリカゲル等の吸着剤粉末を配合し、さらに酸化チタンや酸化亜鉛等の金属酸化物の粉末からなる光触媒を担持させる。吸着剤粉末は活性炭が好ましい。光触媒は、吸着剤と混合したもので、混合方法としてはスプレー法や吸着剤と混合する方法などが例示できる。紫外線が脱臭フィルタ30の光触媒に照射されることによって、吸着水からOHラジカルが発生する。このOHラジカルの強酸化力によって、脱臭フィルタ30の吸着剤に吸着されている臭気物質が分解され、吸着剤が再生される。
【0026】
集塵フィルタ31は空気中の塵埃を捕捉する集塵機能を有し、脱臭フィルタと同様の紙質材料、樹脂材料等の繊維質材料を用いてフィルタ母材を形成する。また不織布であることが好ましい。フィルタ径は、集塵効率と通気抵抗の関係から最適なものを選択し、本発明はフィルタ径に制限されない。集塵フィルタの濾材を保持する枠の材質は特に制限はないが、ポリプロピレン等の樹脂で成形したものが好ましい。なお、集塵フィルタの濾材と脱臭フィルタの濾材を保持する枠は別々のものとしても良いし、同じもので兼用しても良い。兼用した場合には、集塵フィルタ31と脱臭フィルタ30のプリーツ形状を同一形状とし且つそれぞれ接するようにすることで、集塵脱臭フィルタの厚さを薄くすることが出来るので好ましい。
【0027】
脱臭フィルタ30と集塵フィルタ31とを別々に交換できるようにしても良い。例えば、集塵フィルタを400時間(1年使用相当)で交換し、脱臭フィルタを1200時間(3年使用相当)で交換する。これにより、脱臭フィルタと集塵フィルタのそれぞれの寿命にあわせた交換が可能となる。
【0028】
図1に示す本実施形態の光触媒脱臭システム100について、集塵脱臭フィルタ3、プリズム4、光源5、アイオナイザ6の拡大図を図5に示した。図1(A)及び図5に示すように、塵埃粒子を帯電させるアイオナイザ6を集塵脱臭フィルタ3の空気流れ上流側に配置しても良い。図5に示すアイオナイザ6は、放電電極61及び対向電極62を有し、コロナ放電を行なうことにより塵埃を正側あるいは負側に帯電させるものである。塵埃を正側あるいは負側に帯電させることにより、静電引力で集塵フィルタに吸着させやすくすることができる。放電電極61及び対向電極62には高電圧を印加する高圧電源(不図示)が接続されている。アイオナイザについては、例えば特許文献6の技術が開示されており、これらの公知技術を適宜適用することが出来る。なお、図5の空気流れ切り替え用のインテークドア8は、車室外空気取込みと車室内空気循環との切り替えを行なう弁である。
【特許文献6】特開平10−236154号公報
【0029】
空気流れ発生手段13は、ブロア、シロッコファン、クロスフローファン、軸流ファン、ターボファンなどが例示でき、空気流れを形成するためのものである。このうち、ブロアタイプが好ましい。図1に示す空気流れ発生手段13は、少なくともブロアケース1とブロア2とからなる。
【0030】
図1に示すように空気流れ発生手段13は、集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部の一方側(光源5を設置する側とは反対側)から吐出された空気流れ12を吸入するように集塵脱臭フィルタ3の空気流れ下流側に配置することが好ましく、より好ましくは空気流れ発生手段13をブロアとし、集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部の一方側にブロアケース1の吸入口を合わせるように配置する。これにより、吸気の配管抵抗を最小限とすることが出来る。
【0031】
光源5は、脱臭フィルタ30に担持させた光触媒を照射して作用させるためのものであり、作用効率を高めるために紫外線を照射するものが好ましい。本実施形態では、後述するプリズム4の受光部21に均一照射することが好ましいため、従来から使用される直管状光源ではなく、後述する点光源若しくは点光源を適宜配列して作製した面光源であることが好ましい。光源5は集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部の他方側(集塵脱臭フィルタにより浄化した空気を吐出する中空柱体開口部とは反対側)に、後述するプリズム4と共に配置することが好ましい。ここで、図1(B)に示すように、光源5は集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部のほぼ中央に配置することが好ましい。このとき、光源5は集塵脱臭フィルタ3の中空内部、中空柱体開口部の開口面上、若しくは、中空外部のいずれに配置しても良い。ただし、プリズム4を介して集塵脱臭フィルタの中空内面に光を集光するため、プリズム4を光源5と集塵脱臭フィルタの中空内面との間に配置させることが好ましい。したがって図5に示すように光源5は、集塵脱臭フィルタ3の中空外部であって中空柱体開口部の開口面に接する程度の至近箇所に配置することがより好ましい。図6(A)にこの配置をとった光源5、集塵脱臭フィルタ3及びプリズム4の斜視図を示した。
【0032】
ここで光源5は上述したように直管状光源ではなく、点光源若しくは面光源となり得るものが好ましいため、コンパクトな発光ダイオード素子(LED)又はキセノンランプであることが好ましい。
【0033】
発光ダイオード素子は光触媒を活性化させる波長の光を照射する。発光ダイオード素子には水銀が含まれないので、処理が容易でもある。発光ダイオード素子は、例えば380〜383nm(放射束2.3mW、放射強度5.4mW/sr)或いは383〜386nm(放射束2.6mW、放射強度5.7mW/sr)或いは386〜389nm(放射束3.5mW、放射強度7.7mW/sr)等の波長の光を照射するものを用いる。これにより、光触媒を効率よく活性化させることができる。
【0034】
プリズム4は、図5に示すように光源5から照射された光が集塵脱臭フィルタ3の中空内面に全面照射されるように照射光の照射方向を変換して集光する役割を持つ。例えば図6(B)に示す形状のものを使用する。図7(A)(B)にその形状の詳細を示す概略図を示した。図7(b)に示すプリズムは、円錐形状で側面に突起を設けて、受光部21に受けた光を脱臭フィルタの中空内面に集光するプリズムである。図5に示すように、光源5から照射された光を集塵脱臭フィルタ3の中空内面に全面照射するために、図1(B)のように集塵脱臭フィルタ3の中空柱体開口部のほぼ中央にプリズム4を配置することが好ましい。また、図5に示すようにプリズム4は受光部21のみに光を受けるために光源5近傍に配置することが好ましい。図5では、プリズム4の受光部21が光源5から照射された光を全て受けるように、光源5を収容する光源ケース22に図7のプリズム4を接触させて配置している。なお、プリズム4と光源ケース22は一体に形成しても良い。
【0035】
図6(B)では、光源5として発光ダイオードなどの点光源を配置した場合を示したが、図8(A)に示すように点光源24を適宜配列して面光源となるようにしても良い。光は光取り出し窓23から放射される。図8(B)に図8(A)のB−B断面概略図を示した。点光源24の配列は、格子状、放射状などの配列が例示できる。均一な面光源としても良いが、プリズムの集光性を考慮して、光照射強度の面内分布を持たせても良い。いずれにしても、脱臭フィルタの中空内面の全面に均一な光を照射するためにプリズムとの関係で光照射強度の面内分布を調整する。
【0036】
プリズムの形状は、図7に示す形状に限定されず、光源5から照射した光が集塵脱臭フィルタ3の中空内面に全面照射されるように照射光を集光する形状であればいずれの形状であっても良い。例えば、ドーム形状であっても良い。
【0037】
脱臭フィルタによって浄化された空気は、空気流れ12を形成して、さらにブロアケース1からつながる浄化空気吐出口17に導かれる。その後、浄化空気吐出口17から吐出された浄化空気は、例えば車両用空調装置のエバポレータ(不図示)を通過した後、エアコン吹出し口(不図示)より車室内に吹出しされる。
【0038】
図1に示す光触媒脱臭システム100は、集塵脱臭フィルタ3の中空外面に到達した後、中空外面から中空内面へ透過して、さらに中空柱体開口部の一方から吐出されるような空気流れ12を形成するが、この空気流れ12とは逆流の空気流れを形成する光触媒脱臭システム(不図示)としても良い。この光触媒脱臭システムを適用させる例として、(1)集塵をする必要がなく、集塵フィルタを設けず脱臭フィルタのみを設置する場合、(2)集塵フィルタを脱臭フィルタから離して設けた場合において、最初に集塵フィルタを通過させて集塵を行い、その後脱臭フィルタで脱臭を行なう場合を例示できる。脱臭フィルタのフィルタ面には塵埃が堆積しにくくなっているので、プリズムを介して集光された光が、脱臭フィルタの光触媒に遮られることなく照射される。
【0039】
本実施形態に係る光触媒脱臭システムを実装した場合と実装しない場合について、実車内のトルエン濃度減衰性能の測定結果を図9に示す。実装しないブランクと比較して本発明ではトルエンを早期に減衰させることが出来る。
【0040】
【発明の効果】
本発明では、脱臭フィルタを円筒形状等の中空柱体状とし、脱臭フィルタの中空内面に光が高効率で照射されるようにプリズムで集光させ、フィルタ及び光源の形状に由来する通気抵抗を低レベルに抑えながら脱臭フィルタへの紫外線照射性を確保できる。これにより、フィルタの長寿命化及び集塵と脱臭の高効率化並びに装置全体の小型化を図ることが出来る。特に、ブロア等の空気流れ発生手段を脱臭フィルタの空気流れ下流側に配置することで通気抵抗を低減できる。さらに光源として直管状の紫外線ランプではなく、発光ダイオード素子又はキセノンランプを用いてプリズムの受光部に均一且つ効率的に光を照射することができる小型光源を用いることで、システムの更なる小型化に寄与できる。
【0041】
さらに本発明では、脱臭フィルタの中空外面の外周に集塵フィルタを配置することで、脱臭機能に加えて集塵機能を有する光触媒脱臭システムを提供することが出来る。さらに脱臭フィルタ、集塵フィルタをプリーツ状とすることで、フィルタの大面積化を測り、集塵フィルタ寿命の延長と集塵効率の向上を図ることが出来る。
【0042】
さらに本発明では、塵埃粒子を帯電させるアイオナイザを脱臭フィルタの空気流れ上流側に配置することで、集塵効率の向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光触媒脱臭システムの一形態を示す概略図であって、(A)は、空気通理における空気流れを示すための断面概略図であり、(B)は集塵脱臭フィルタの円筒開口部の一方側からプリズムの天頂部を眺める方向の概略図である。
【図2】直管状の光源を用いた従来の光触媒脱臭システムの一形態を示す概念概略図である。
【図3】円筒形状の集塵脱臭フィルタでプリーツ状にフィルタの折り畳んだ集塵脱臭フィルタの円筒断面の一形態を示す断面概略図である。
【図4】円筒形状の脱臭フィルタでプリーツ状にフィルタの折り畳んだ脱臭フィルタの円筒断面の一形態を示す断面概略図である。
【図5】図1(A)の集塵脱臭フィルタの円筒開口部に光源及びプリズムを配置し且つアイオナイザを設置した箇所の拡大断面概略図である。
【図6】集塵脱臭フィルタの円筒開口部に光源及びプリズムを配置した箇所の概略図であり、(A)は斜視図、(B)はプリズムと光源の拡大斜視図である。
【図7】本実施形態に係るプリズム及び光源ケースの一形態を示す概略図であり、(A)は平面図、(B)はA−A断面図である。
【図8】点光源を適宜配列して面光源とした場合の光源ケースと光源の概念図であって、(A)は光源の配置の一形態を示す図であり、(B)はB−B断面図である。
【図9】本実施形態に係る光触媒脱臭システムを実装した場合と実装しない場合について、実車内のトルエン濃度減衰性能の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,ブロアケース
2,ブロア
3,集塵脱臭フィルタ
4,プリズム
5,24,光源
6,アイオナイザ
7,8,インテークドア
10,11,12,空気流れ
13,空気流れ発生手段
14,15,16,空気吸気口
17,浄化空気吐出口
18,ケース
21,受光部
22,光源ケース
23,光取出し窓
30,脱臭フィルタ
31,集塵フィルタ
61,放電電極
62,対向電極
100,光触媒脱臭システム[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a photocatalytic deodorizing device having an air purifying function for removing and cleaning dirt substances from indoor air and a deodorizing function using a photocatalyst, and more particularly to a photocatalytic deodorizing device installed in a vehicle air conditioner.
[0002]
[Prior art]
Air pollutants such as exhaust gas and tobacco are present in the interior of automobiles, and the need for their removal is increasing year by year. Therefore, conventionally, for example, as shown in FIG. 2, a proposal has been made to purify air by installing a photocatalytic filter upstream of a blower or upstream of an evaporator (for example, see Patent Document 1). There is also an example in which a blower is installed upstream of a filter (for example, see Patent Document 2).
[0003]
In the photocatalytic deodorizing device of the embodiment shown in FIG. 2, when the air flow 94 formed by the blower 91 passes through the filter surface of the rectangular cubic deodorizing filter 93, the odorous substance is adsorbed on the filter. Then, the light emitted by the light source 92 having a straight tube shape activates the photocatalyst carried on the deodorizing filter 93 to decompose the odorous substance. Conventionally, as shown in FIG. 2, a pleated rectangular filter is provided to increase the filter area. When the filter is formed into a pleated shape, it is considered that the life of the filter is extended, and the dust collection efficiency and the deodorization efficiency are also increased. However, folding the filter in a pleated shape is thought to extend the life of the dust collection filter and improve dust collection efficiency.On the other hand, since the lamp for activating the photocatalyst carried on the deodorizing filter is a straight tube, In addition, it becomes difficult to irradiate the entire surface of the deodorizing filter, which has peaks and valleys due to pleats, with light for activating the photocatalyst. Therefore, the deodorizing filter has a portion that does not receive light irradiation and does not perform a sufficient catalytic action, and the deodorizing efficiency is rather reduced. Further, by folding the deodorizing filter into a pleated shape, the thickness of the filter increases, and the direction of the ventilation path becomes thick in order to secure a space for disposing the light irradiation light source. Therefore, it is difficult to reduce the size of the entire deodorizing device while ensuring a long filter life and high efficiency of dust collection and deodorization.
[0004]
In addition, when the deodorizing filter is installed upstream of the blower, there is a restriction on the ventilation resistance because the filter is sucked by negative pressure.
[0005]
Therefore, in order to improve the ultraviolet irradiation property to the deodorizing filter, use of a light guide plate (for example, see Patent Literature 3 and Patent Literature 4) or reflection by a mirror (for example, see Patent Literature 5) is proposed. Have been.
[Patent Document 1] Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-158229, FIG.
[Patent Document 2] JP-A-2001-212216, FIG.
[Patent Document 3] Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-269540, FIG.
[Patent Document 4] JP-A-11-33091, FIG.
[Patent Document 5] JP-A-2001-293072, FIG.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, these devices have not been able to solve problems related to airflow resistance, such as obstruction of airflow and increase in airflow resistance. An object of the present invention is to provide a photocatalytic deodorizing system in which a deodorizing filter has a hollow columnar shape and a prism that collects irradiation light so that light is irradiated onto the hollow inner surface of the deodorizing filter with high efficiency is provided. And to suppress the ventilation resistance due to the shape of the light source to a low level, and to secure the ultraviolet irradiation property to the deodorizing filter, thereby prolonging the life of the filter, increasing the efficiency of dust collection and deodorizing, and improving the entire apparatus. To achieve miniaturization. Here, the hollow column-shaped deodorizing filter is formed in a cylindrical shape, an elliptic cylindrical shape, or a rectangular cylindrical shape, so that the light condensed by the prism is uniformly irradiated on the hollow inner surface.
[0007]
Further, an object of the present invention is to dispose a deodorizing filter such that an air flow transmitted from the hollow outer surface to the hollow inner surface of the deodorizing filter is discharged from one side of the hollow column opening of the deodorizing filter; By arranging the light source on the other side of the unit, the air flow is not obstructed.
[0008]
It is another object of the present invention to provide a photocatalytic deodorizing system in which an air flow generating means such as a blower is disposed downstream of an air flow of a deodorizing filter, and is sucked by a negative pressure and does not increase ventilation resistance.
[0009]
An object of the present invention is to provide a photocatalytic deodorizing system having a dust collecting function in addition to a deodorizing function by disposing a dust collecting filter on the outer periphery of a hollow outer surface of a deodorizing filter. Further, it is another object of the present invention to make the deodorizing filter and the dust collecting filter pleated, thereby increasing the area of the filter, extending the life of the dust collecting filter and improving the dust collecting efficiency.
[0010]
Still another object of the present invention is to improve dust collection efficiency by arranging an ionizer for charging dust particles upstream of the deodorizing filter in the air flow direction.
[0011]
An object of the present invention is to use a small light source that irradiates a light receiving portion of a prism uniformly and efficiently using a light emitting diode element (LED) or a xenon lamp instead of a straight tube ultraviolet lamp as a light source. This is to further reduce the size.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In the photocatalytic deodorizing system according to the present invention, a hollow column-shaped deodorizing filter carrying a photocatalyst is disposed in an air passage forming an air flow from an air intake port to a purified air discharge port so that the air flow passes therethrough. A photocatalyst deodorizing system, comprising: an air flow generating means for generating the air flow; a light source for irradiating light for activating the photocatalyst disposed on one side of an opening of the deodorizing filter; and the deodorizing filter. And a prism for condensing the irradiation light of the light source on the entire inner surface of the hollow.
[0013]
In the photocatalytic deodorizing system according to the present invention, it is preferable that the deodorizing filter has a cylindrical shape, an elliptic cylindrical shape, or a rectangular cylindrical shape.
[0014]
In the photocatalytic deodorizing system according to the present invention, the deodorizing filter is disposed such that the air flow transmitted from the hollow outer surface to the hollow inner surface of the deodorizing filter is discharged from one side of the hollow column opening of the deodorizing filter. Preferably, the light source is arranged on the other side of the hollow column opening.
[0015]
In the photocatalytic deodorizing system according to the present invention, the air flow generating means is arranged on the downstream side of the air flow of the deodorizing filter so as to suck air discharged from the other side of the hollow column opening of the deodorizing filter. Is preferred.
[0016]
Further, in the photocatalytic deodorizing system according to the present invention, it is preferable that a dust collecting filter is arranged on the outer periphery of the hollow outer surface of the deodorizing filter, and the deodorizing filter and the dust collecting filter are formed in a pleated shape.
[0017]
Further, in the photocatalytic deodorizing system according to the present invention, it is preferable that an ionizer for charging dust particles is disposed upstream of the deodorizing filter in the air flow.
[0018]
In the photocatalytic deodorizing system according to the present invention, the light source is preferably a light emitting diode (LED) or a xenon lamp.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to embodiments, but the present invention is not construed as being limited to these descriptions.
[0020]
(Action)
Instead of a conventional rectangular parallelepiped deodorizing filter, a hollow column-shaped deodorizing filter such as a cylindrical one is used, so that the entire surface of the deodorizing filter can be easily irradiated with ultraviolet rays. In particular, even when the filter has a pleated shape, there is no place where it is difficult to irradiate the ultraviolet rays, and therefore, the deodorizing efficiency does not decrease. Further, since the light source and the prism are disposed in the hollow column opening of the dust collecting and deodorizing filter, which is opposite to the air discharge direction, the ventilation resistance is not increased. Furthermore, by making the air inlet of the blower and the opening of the hollow column in the air discharge direction of the dust collecting and deodorizing filter substantially directly connected to each other, loss of ventilation resistance due to piping is minimized. Since the direction of light irradiation and the direction of light collection can be freely set by the prism, the cross section of the hollow columnar shape of the filter may be not only circular but also elliptical or rectangular.
[0021]
The photocatalytic deodorizing system according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. 1 and 3 to 8. First, FIGS. 1A and 1B show an embodiment of a photocatalytic deodorizing system according to the present embodiment. The photocatalyst deodorizing system 100 shown in FIG. 1A includes a dust collecting / deodorizing filter 3, an air flow generating unit 13, a light source 5 for irradiating light for activating the photocatalyst, and a light radiated from the light source 5 in the air passage. And a prism 4 for condensing the irradiation light so that the entire surface of the hollow inner surface of the deodorizing filter in the dust collecting and deodorizing filter 3 is irradiated.
[0022]
The air passage is defined by a case 18, a blower case 1, and the like in order to create a predetermined air flow separated from the vehicle interior space or the vehicle exterior space. Air flows 10, 11, 12 are formed from the air inlets 14, 15, 16 toward the purified air outlet 17. The number of air intakes is not limited to one in the case of a vehicle air conditioner, and there are, for example, a vehicle interior air intake 14 and an external air intake 16. Switching of these suctions is performed by the intake door 8. Also, as in the embodiment shown in FIG. 1, a vehicle interior air intake port 15 may be provided to increase the efficiency of intake of vehicle interior air during cooling operation. The intake door 7 turns on and off the intake from the vehicle interior air intake port 15. The air flow exiting the purified air outlet 17 connected to the blower case 1 is guided to, for example, an evaporator (not shown), and thereafter, a vent outlet (not shown), a side vent outlet (not shown), or a soft diffusion outlet. (Not shown) into the vehicle interior. Alternatively, the air flow that has exited the purified air discharge port 17 is guided to a heater core (not shown), and is discharged from the foot outlet (not shown) into the vehicle interior.
[0023]
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing one embodiment of a cross section of the hollow column of the dust collecting and deodorizing filter 3. In FIG. 3, the dust collecting and deodorizing filter 3 has a cylindrical shape and a circular cross section, but not only in this case, but also in an elliptical cylindrical shape and an elliptical cross section or a rectangular cylindrical shape and a rectangular cross section. It may be. In order to irradiate uniform light through the prism to the hollow inner surface of the deodorizing filter, a filter having a cylindrical shape and a circular cross section is particularly preferable. As shown in FIG. 3, the dust collecting and deodorizing filter 3 includes a cylindrical deodorizing filter 30 supporting a photocatalyst and a dust collecting filter 31 disposed on a hollow outer surface of the deodorizing filter 30 so as to surround the deodorizing filter 30. Is preferred. In this case, the deodorizing filter 30 adsorbs and removes odorous substances from the air after the dust in the air is captured by the dust collecting filter 31. In addition, as shown in FIG. 4, a filter including only the deodorizing filter 30 without providing the dust collecting filter 31 may be used. However, since there are particulate air quality contaminants such as suspended particulate matter (SPM) and tobacco in the cabin of automobiles, there is an increasing demand for removing these air pollutants every year. It is desirable to provide a dust collecting and deodorizing filter shown in FIG. 3 in which a dust collecting effect by a dust collecting filter is added in addition to the deodorizing effect by the filter. Further, as shown in FIG. 3, a dust collecting filter 31 is arranged on the outer periphery of the hollow outer surface of the deodorizing filter 30, and the deodorizing filter 30 and the dust collecting filter 31 are pleated, so that the filter area is increased and the dust collecting effect is improved. In addition, it is possible to improve the deodorizing effect and extend the life of the filter.
[0024]
As shown in FIG. 1A, the dust collecting and deodorizing filter 3 allows the air flow 12 to pass from the hollow outer surface of the dust collecting and deodorizing filter 3 to the hollow inner surface, and one side of the hollow column opening of the dust collecting and deodorizing filter 3. Is arranged in the air passage so as to be discharged from the air passage. That is, the air sucked from the vehicle interior air intake ports 14 and 15 or the exterior air intake port 16 forms the air flows 10 and 11 and reaches the hollow outer surface of the dust collecting and deodorizing filter 3 and then permeates from the hollow outer surface to the hollow inner surface. Then, the dust collection and deodorization filter 3 is arranged so as to form an air flow 12 that is discharged from one of the hollow column openings. At this time, the dust collecting and deodorizing filter 3 is arranged so that its filter surface blocks the air passage, and one side of the hollow column opening is communicated with the purified air discharge port 17.
[0025]
The deodorizing filter 30 has a function of adsorbing and removing odorous substances. The filter material is not particularly limited, but is formed of a fibrous material such as a paper material or a resin material. Further, it is preferably a nonwoven fabric such as a resin. An optimum filter diameter is selected from the relationship between the odorant collection efficiency and the ventilation resistance, and the present invention is not limited to the filter diameter. The material of the frame holding the deodorizing filter material is not particularly limited, but is preferably formed of a resin such as polypropylene. An adsorbent powder such as activated carbon, zeolite, or silica gel is blended with the filter base material, and a photocatalyst made of a powder of a metal oxide such as titanium oxide or zinc oxide is further supported. The adsorbent powder is preferably activated carbon. The photocatalyst is mixed with an adsorbent, and examples of the mixing method include a spray method and a method of mixing with an adsorbent. By irradiating the photocatalyst of the deodorizing filter 30 with ultraviolet rays, OH radicals are generated from the adsorbed water. By the strong oxidizing power of the OH radical, the odorous substance adsorbed on the adsorbent of the deodorizing filter 30 is decomposed, and the adsorbent is regenerated.
[0026]
The dust collecting filter 31 has a dust collecting function of trapping dust in the air, and forms a filter base material using a fibrous material such as a paper material or a resin material similar to the deodorizing filter. Also, it is preferably a non-woven fabric. An optimum filter diameter is selected from the relationship between dust collection efficiency and air flow resistance, and the present invention is not limited to the filter diameter. The material of the frame for holding the filter material of the dust collecting filter is not particularly limited, but is preferably formed of a resin such as polypropylene. In addition, the frame holding the filter material of the dust collecting filter and the filter material of the deodorizing filter may be different from each other, or may be the same frame. When the dust collection filter 31 and the deodorization filter 30 have the same pleat shape and are in contact with each other, it is preferable because the thickness of the dust collection and deodorization filter can be reduced.
[0027]
The deodorizing filter 30 and the dust collecting filter 31 may be separately replaceable. For example, the dust collection filter is replaced in 400 hours (corresponding to one year use), and the deodorizing filter is replaced in 1200 hours (corresponding to three years use). This allows replacement of the deodorizing filter and the dust collecting filter according to their respective service lives.
[0028]
FIG. 5 shows an enlarged view of the dust collecting / deodorizing filter 3, the prism 4, the light source 5, and the ionizer 6 in the photocatalytic deodorizing system 100 of the present embodiment shown in FIG. As shown in FIGS. 1A and 5, an ionizer 6 for charging the dust particles may be arranged on the air flow upstream side of the dust collecting and deodorizing filter 3. The ionizer 6 shown in FIG. 5 has a discharge electrode 61 and a counter electrode 62, and charges dust to a positive side or a negative side by performing corona discharge. By charging the dust to the positive side or the negative side, the dust can be easily attracted to the dust collection filter by electrostatic attraction. A high voltage power supply (not shown) for applying a high voltage is connected to the discharge electrode 61 and the counter electrode 62. For the ionizer, for example, the technology of Patent Document 6 is disclosed, and these known technologies can be applied as appropriate. The air flow switching intake door 8 in FIG. 5 is a valve for switching between intake of air outside the vehicle compartment and air circulation in the vehicle compartment.
[Patent Document 6] JP-A-10-236154
The air flow generating means 13 can be a blower, a sirocco fan, a cross flow fan, an axial flow fan, a turbo fan, or the like, and is for generating an air flow. Among them, the blower type is preferable. The air flow generating means 13 shown in FIG. 1 includes at least a blower case 1 and a blower 2.
[0030]
As shown in FIG. 1, the air flow generating means 13 sucks the air flow 12 discharged from one side of the hollow column opening of the dust collecting and deodorizing filter 3 (the side opposite to the side on which the light source 5 is installed). It is preferable to arrange the air flow generation means 13 as a blower on the downstream side of the air flow of the dust collection and deodorization filter 3, and to suction the blower case 1 to one side of the hollow column opening of the dust collection and deodorization filter 3. Arrange them so that their mouths meet. As a result, the intake pipe resistance can be minimized.
[0031]
The light source 5 is for irradiating a photocatalyst carried on the deodorizing filter 30 to act, and preferably irradiating an ultraviolet ray in order to enhance the operation efficiency. In the present embodiment, since it is preferable to uniformly irradiate the light receiving portion 21 of the prism 4 described later, a point light source described later or a surface light source prepared by appropriately arranging the point light sources is used instead of a conventionally used straight tube light source. Preferably, there is. The light source 5 may be arranged on the other side of the hollow column opening of the dust collecting and deodorizing filter 3 (the side opposite to the hollow column opening for discharging the air purified by the dust collecting and deodorizing filter) together with the prism 4 described later. preferable. Here, as shown in FIG. 1 (B), it is preferable that the light source 5 is disposed substantially at the center of the hollow column opening of the dust collecting and deodorizing filter 3. At this time, the light source 5 may be arranged in the hollow inside of the dust collecting and deodorizing filter 3, on the opening surface of the hollow column opening, or in the hollow outside. However, in order to collect light on the hollow inner surface of the dust collecting and deodorizing filter via the prism 4, it is preferable that the prism 4 is disposed between the light source 5 and the hollow inner surface of the dust collecting and deodorizing filter. Therefore, as shown in FIG. 5, it is more preferable that the light source 5 is disposed in the hollow outside of the dust collecting and deodorizing filter 3 and at a location as close as possible to the opening surface of the hollow column opening. FIG. 6A shows a perspective view of the light source 5, the dust collecting and deodorizing filter 3, and the prism 4 having this arrangement.
[0032]
Here, the light source 5 is not a straight tube light source as described above, but is preferably a light source that can be a point light source or a surface light source. Therefore, it is preferable that the light source 5 be a compact light emitting diode element (LED) or a xenon lamp.
[0033]
The light emitting diode element emits light having a wavelength that activates the photocatalyst. Since the light emitting diode element does not contain mercury, the processing is easy. The light emitting diode element is, for example, 380 to 383 nm (radiation flux 2.3 mW, radiation intensity 5.4 mW / sr) or 383 to 386 nm (radiation flux 2.6 mW, radiation intensity 5.7 mW / sr) or 386 to 389 nm (radiation flux). A device that emits light having a wavelength of 3.5 mW, radiation intensity of 7.7 mW / sr, or the like is used. Thereby, the photocatalyst can be efficiently activated.
[0034]
The prism 4 has a role of changing the irradiation direction of the irradiation light and condensing the light so that the light emitted from the light source 5 is entirely illuminated on the hollow inner surface of the dust collecting and deodorizing filter 3 as shown in FIG. For example, one having the shape shown in FIG. FIGS. 7A and 7B are schematic diagrams showing details of the shape. The prism shown in FIG. 7B is a prism having a conical shape with a projection on the side surface and condensing the light received by the light receiving unit 21 on the hollow inner surface of the deodorizing filter. As shown in FIG. 5, in order to irradiate the entire surface of the hollow inner surface of the dust collecting and deodorizing filter 3 with the light emitted from the light source 5, as shown in FIG. It is preferable to arrange the prism 4 substantially at the center. Further, as shown in FIG. 5, the prism 4 is preferably arranged near the light source 5 so that only the light receiving section 21 receives light. In FIG. 5, the prism 4 of FIG. 7 is arranged in contact with a light source case 22 that accommodates the light source 5 so that the light receiving unit 21 of the prism 4 receives all the light emitted from the light source 5. Note that the prism 4 and the light source case 22 may be formed integrally.
[0035]
FIG. 6B shows a case where a point light source such as a light emitting diode is arranged as the light source 5, but as shown in FIG. 8A, the point light sources 24 may be appropriately arranged to be a surface light source. good. Light is emitted from the light extraction window 23. FIG. 8B is a schematic cross-sectional view taken along the line BB of FIG. The arrangement of the point light sources 24 may be, for example, a lattice or radial arrangement. The light source may be a uniform surface light source, or may have an in-plane distribution of light irradiation intensity in consideration of the light condensing property of the prism. In any case, the in-plane distribution of light irradiation intensity is adjusted in relation to the prism in order to irradiate the entire surface of the hollow inner surface of the deodorizing filter with uniform light.
[0036]
The shape of the prism is not limited to the shape shown in FIG. 7, and any shape may be used as long as the light emitted from the light source 5 condenses the irradiated light so that the entire surface of the hollow inner surface of the dust collecting and deodorizing filter 3 is irradiated. It may be. For example, it may have a dome shape.
[0037]
The air purified by the deodorizing filter forms an air flow 12 and is further guided to a purified air discharge port 17 connected to the blower case 1. Thereafter, the purified air discharged from the purified air discharge port 17 passes through, for example, an evaporator (not shown) of the vehicle air conditioner, and is then blown into the vehicle interior from an air conditioner outlet (not shown).
[0038]
The photocatalytic deodorizing system 100 shown in FIG. 1 has an air flow 12 that reaches the hollow outer surface of the dust collecting and deodorizing filter 3, passes through the hollow outer surface to the hollow inner surface, and is further discharged from one of the hollow column openings. However, a photocatalytic deodorizing system (not shown) that forms an airflow in a direction opposite to the airflow 12 may be used. Examples of applying the photocatalytic deodorizing system include (1) a case where dust collection is not required and only a deodorizing filter is installed without providing a dust collecting filter, and (2) a case where the dust collecting filter is provided apart from the deodorizing filter. In the above, a case where dust is collected by first passing through a dust filter and then deodorizing by a deodorizing filter can be exemplified. Since dust hardly accumulates on the filter surface of the deodorizing filter, light condensed via the prism is irradiated without being blocked by the photocatalyst of the deodorizing filter.
[0039]
FIG. 9 shows the measurement results of the toluene concentration attenuation performance in the actual vehicle when the photocatalyst deodorizing system according to the present embodiment is mounted and when it is not mounted. In the present invention, toluene can be attenuated earlier in comparison with a blank not mounted.
[0040]
【The invention's effect】
In the present invention, the deodorizing filter has a hollow columnar shape such as a cylindrical shape, and the prism is condensed so that light is irradiated to the hollow inner surface of the deodorizing filter with high efficiency, and the ventilation resistance derived from the shape of the filter and the light source is reduced. Ultraviolet irradiation to the deodorizing filter can be ensured while keeping it at a low level. As a result, it is possible to extend the life of the filter, increase the efficiency of dust collection and deodorization, and reduce the size of the entire apparatus. In particular, the airflow resistance can be reduced by disposing an airflow generating means such as a blower on the downstream side of the airflow of the deodorizing filter. Furthermore, using a small light source that can uniformly and efficiently irradiate the light receiving portion of the prism using a light emitting diode element or a xenon lamp instead of a straight tube ultraviolet lamp as a light source, further downsizing the system. Can contribute to
[0041]
Further, in the present invention, by disposing the dust collecting filter on the outer periphery of the hollow outer surface of the deodorizing filter, it is possible to provide a photocatalytic deodorizing system having a dust collecting function in addition to the deodorizing function. Further, by making the deodorizing filter and the dust collecting filter into a pleated shape, it is possible to measure an increase in the area of the filter, to prolong the life of the dust collecting filter and improve the dust collecting efficiency.
[0042]
Furthermore, in the present invention, the dust collection efficiency can be improved by arranging the ionizer for charging the dust particles upstream of the deodorizing filter in the air flow.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an embodiment of a photocatalytic deodorizing system according to the present embodiment, in which (A) is a schematic sectional view showing an air flow in air communication, and (B) is a dust collection. It is the schematic of the direction which looks at the zenith part of a prism from one side of the cylindrical opening part of a deodorizing filter.
FIG. 2 is a conceptual schematic diagram showing one embodiment of a conventional photocatalytic deodorizing system using a straight tubular light source.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing one embodiment of a cylindrical cross section of a dust collecting and deodorizing filter in which the filter is folded in a pleated shape with a cylindrical dust collecting and deodorizing filter.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing one form of a cylindrical cross section of a deodorizing filter obtained by folding a filter in a pleat shape with a cylindrical deodorizing filter.
FIG. 5 is an enlarged schematic sectional view of a place where a light source and a prism are arranged in a cylindrical opening of the dust collecting and deodorizing filter of FIG. 1A and an ionizer is installed.
FIGS. 6A and 6B are schematic views of a place where a light source and a prism are arranged in a cylindrical opening of a dust collecting and deodorizing filter, where FIG. 6A is a perspective view and FIG. 6B is an enlarged perspective view of the prism and the light source.
FIGS. 7A and 7B are schematic views showing one embodiment of a prism and a light source case according to the present embodiment, wherein FIG. 7A is a plan view and FIG.
8A and 8B are conceptual diagrams of a light source case and a light source in a case where point light sources are appropriately arranged to form a surface light source, wherein FIG. 8A is a diagram showing one form of light source arrangement, and FIG. It is B sectional drawing.
FIG. 9 is a graph showing measurement results of toluene concentration attenuation performance in an actual vehicle when the photocatalyst deodorizing system according to the present embodiment is mounted and when it is not mounted.
[Explanation of symbols]
1, blower case 2, blower 3, dust collecting and deodorizing filter 4, prism 5, 24, light source 6, ionizer 7, 8, intake door 10, 11, 12, air flow 13, air flow generating means 14, 15, 16, Air intake port 17, purified air discharge port 18, case 21, light receiving section 22, light source case 23, light extraction window 30, deodorizing filter 31, dust collecting filter 61, discharge electrode 62, counter electrode 100, photocatalytic deodorizing system