JP2004300776A - Sliding bearing device with stopper and anchor structure for structure - Google Patents
Sliding bearing device with stopper and anchor structure for structure Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004300776A JP2004300776A JP2003095068A JP2003095068A JP2004300776A JP 2004300776 A JP2004300776 A JP 2004300776A JP 2003095068 A JP2003095068 A JP 2003095068A JP 2003095068 A JP2003095068 A JP 2003095068A JP 2004300776 A JP2004300776 A JP 2004300776A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sliding
- stopper
- sliding bearing
- bearing device
- hard
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の上部構造と下部構造との間に装着され、下部構造の上に上部構造を固定する構造物のアンカー構造と、構造物のアンカー構造に用いるストッパ付き滑り支承装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住宅などの軽量構造物は、一般に布基礎とも言われる基礎コンクリート101の上に建築されている。基礎コンクリート101(下部構造)の上に建築物(構造物)の土台103(上部構造)を固定する場合は、例えば、図15に示すように、L字状のアンカーボルト102の下部を基礎コンクリート101に埋設し、アンカーボルト102の上部を土台103に貫通させ、その土台103の上面に突出した部分をワッシャ104、ナット105で固定している。
【0003】
しかし、単に土台103を基礎コンクリート101の上に固定しただけでは、大型車の通行により生じる交通振動が、基礎コンクリート101から土台103にそのまま伝わる。このため、図16に示すように、土台103と基礎コンクリート101の間にゴム板100を挟んで、交通振動を緩和するものがあった。しかし、この場合でも、アンカーボルト102が土台103と基礎コンクリート101をしっかりと連結しており、アンカーボルト102を介して基礎コンクリート101から土台103に振動がそのまま伝わり、振動はさほど緩和されず、十分な免振効果は得られなかった。
【0004】
なお、このようなゴム板100は、住宅の基礎部の通気用の基礎パッキン材としての機能を備えている。すなわち、ゴム板100を、基礎コンクリート101と住宅の土台103との間に所定の間隔を開けて複数配設することにより、土台103と基礎コンクリート101との間に生じた隙間から基礎コンクリート101の内部の換気が行え、基礎コンクリート101内の空気の流れが良くなり、湿気を低減させることができる。また、基礎コンクリート101と土台103との縁を切ることにより、基礎コンクリート101が吸った水分を土台103に伝えないという作用がある。
【0005】
この種の基礎パッキン材の一般的な技術水準を示す公知文献としては、下記の特許文献1が知られている。
【0006】
また、ダンプカーなどの大型の自動車や鉄道車両の通行に伴う交通振動や地震による振動を吸収する制振機能を兼ね備えた基礎パッキン材としては、上下の硬質板の間に円形の穴を有する復元用のゴム材を配設し、ゴム材の穴の中に硬球体を転動可能に配設した転がり支承構造を備えたものが、例えば下記の特許文献2に提案されている。
【0007】
また、上部構造と下部構造との間に配設された、上部構造の鉛直荷重を支承するとともに、地震発生時に支承体が水平移動して、上部構造と下部構造との相対的な水平移動を許容するようにした滑り支承装置が、例えば下記の特許文献3〜5に提案されている。
【0008】
【特許文献1】特開2001−355350号公報
【特許文献2】特開2000−110403号公報
【特許文献3】特開2001−241502号公報
【特許文献4】特開2002−039266号公報
【特許文献5】特開平11−210826号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1に記載されている基礎パッキン材は、構造物の上部構造と下部構造の間にゴム材を挟んだだけであり、地震やダンプカーなどの大型の自動車による振動や鉄道車両の通行に伴う交通振動を吸収する制振機能が十分でなかった。
【0010】
また、特許文献2に記載されている基礎パッキン材は、一定の制振効果は期待できるものの、構造上、設置時に硬球体がゴム材の穴の中央に位置していることが保証されていない。このため、硬球体がゴム材の穴の内周面に接した状態で配設されている可能性があり、このような場合には振動時に硬球体がすぐにゴム材に乗り上げてしまう。本発明者らの知見によれば、ゴム材に硬球体が乗り上げると、硬球体が乗り上げた位置でゴム材が破損する場合があるので、十分な制振効果を得ることができない。また、ゴム材に硬球体が乗り上げると、硬球体によって構造物の上部構造が浮き上がり、硬球体が脱落することがあった。硬球体が脱落すると、制振装置としての機能を発揮することができなくなる。
【0011】
なお、積層ゴムとオイルダンパーを組み合わせた免振装置はよく知られているが、このような免振工法で用いられる積層ゴムやオイルダンパーは1基あたりの装置が負担する鉛直荷重や水平荷重が大きいため、また装置の構造上、小型化することが難しいために、装置が大きく、設置コストや設置スペースが嵩み、一般住宅などの比較的小さな構造物には不経済であり、あまり普及していない。
【0012】
また、特許文献3〜5に記載された滑り支承装置は、滑り支承体に高減衰ゴムなどの制振部材を備えるものであるため、構造が複雑で高価であるし、滑り支承体がストッパ部材に衝突した際に、衝撃及び衝突音が発生するという問題点がある。
【0013】
そこで、本発明は、嵩張らず、安価で、振動吸収性能と基礎パッキン材としての機能を兼ね備えた構造物のアンカー構造の提供、及び、斯かる構造物のアンカー構造に適用するのに好適なストッパ付き滑り支承装置の提供を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るストッパ付き滑り支承装置は、向かい合う面に摺動面を有する上下の硬質板と、前記上下の硬質板の間に配設した略円柱状で、かつ前記硬質板の摺動面と対向する面が滑り面に形成された滑り支承体と、前記上下の硬質板の摺動面に滑り支承体の摺動領域を画定するように突設した円筒状のストッパ部材と、前記滑り支承体の外周面及び/又はストッパ部材の内周面に配設した弾性緩衝材とを備えていることを特徴としている。
【0015】
また、互いに向かい合うように配設する上下の硬質板であって、中央部に略円柱状の滑り支承体を突設した上側又は下側の何れか一方の硬質板と、対向する面に前記滑り支承体が摺動する摺動面を有し、前記摺動面の周縁部に滑り支承体の摺動領域を画定するように円筒状のストッパ部材を突設した他方の硬質板と、前記滑り支承体の外周面及び/又はストッパ部材の内周面に配設した弾性緩衝材とを備えていることを特徴としている。
【0016】
このストッパ付き滑り支承装置は、滑り支承装置として建物の上部構造の鉛直荷重を支持する機能と、水平変位を規制する機能とその衝撃を緩和する機能を備えている。このストッパ付き滑り支承装置は、以下のように構造物のアンカー構造に利用するとよい。
【0017】
すなわち、本発明に係る構造物のアンカー構造は、上述したストッパ付き滑り支承装置を、構造物の上部構造の鉛直荷重を支持するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設するとともに、高減衰ゴムの上下端面に硬質板をそれぞれ取り付けた複数の制振装置を、構造物の上部構造の捩じれ振動を抑制するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設したことを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明に係る構造物のアンカー構造は、転がり支承装置又は滑り支承装置と、上記のストッパ付き滑り支承装置を、構造物の上部構造の鉛直荷重を支持するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設するとともに、高減衰ゴムの上下端面に硬質板をそれぞれ取り付けた複数の制振装置を、前記構造物の上部構造の捩じれ振動を抑制するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るストッパ付き滑り支承装置及びストッパ付き滑り支承装置を用いた構造物のアンカー構造を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は両面滑り形式の実施形態のストッパ付き滑り支承装置1を示す。このストッパ付き滑り支承装置1は、図1に示すように、住宅の土台2(構造物の上部構造)と基礎コンクリート3(下部構造)の向かい合う面に配設した上下の硬質板4、5と、硬質板4、5の対向面に配設した摺動板6、7と、摺動板6、7の間に摺動自在に配設した滑り支承体8と、滑り支承体8の上下端面に配設した摺動部材9、10と、滑り支承体8の摺動摺動領域を画定するストッパ部材11、12と、ストッパ部材11、12の内周面に配設した弾性緩衝材13、14とを備えている。
【0021】
硬質板4、5は、図2に示すように、所要の硬さと平面度を備えた略ひし形の板状部材であり、ニッケルメッキなどの防錆処理を施しておくと良い。この硬質板4、5は、板状素材に冷間圧延加工を施して製造している。冷間圧延加工は、板状素材を圧延ローラで挟みながら引き抜くものであり、熱処理を施すことがないので歪が生じることがなく、これにより所要の平面度を確保することができる。また加工硬化により所要の硬さを得ることができる。この冷間圧延加工によれば、SUS304などの鋼材を用いて、HRC20以上、より好ましくはHRC25以上の硬質板4、5を得ることができる。
【0022】
また、硬質板4、5は、設置後、滑り支承体8から鉛直方向の荷重を受けるのでクリープ歪みにより、鉛直方向に窪みが生じる可能性がある。地震発生時に滑り支承体8を滑らかに摺動させるためには、このクリープ歪み量は小さければ小さいほど良い。上述したように冷間圧延加工により加工硬化させたものは、クリープ歪みが小さくなるので好適である。具体的には、60年相当の鉛直沈み込み量が200μm以下のものを用いることにより、滑り支承体8の円滑な摺動を長期間(一般的な住宅の耐用年数期間)維持することができる。
【0023】
摺動板6、7は、例えば、図2に示すように、硬質板4、5と同様の略ひし形の板状部材であり、所要の硬さと平面度を備え、中央部には中心から滑り支承体8の直径の2倍以上の距離(例えば、滑り支承体8の直径が40mmであれば80mm以上)を半径とする円を含む摺動摺動面を備えている。摺動板6、7は、例えば、四フッ化エチレン樹脂やポリアセタール樹脂などによって形成すると良い。
【0024】
滑り支承体8は、所定の硬度と円柱形状を有するもので、例えば、鋼材やステンレスで形成する。この滑り支承体8の上下端面には凹部8a,8bを形成し、この凹部8a,8b内に摺動部材9、10を固定配設して、その一部を凹部8a,8bから突出するようにしている。摺動部材9、10の凹部8a,8bへの固定の方法は、接着、かしめ、ねじ止めなどの任意の方法が採用できる。ねじ止めの場合は、ねじの頭部が摺動部材9、10の表面から突出あるいは露出しないようにする。摺動部材9、10は、例えば、ポリフェノール樹脂や四フッ化エチレン樹脂などによって形成する。滑り支承体8の直径寸法は、摺動部材9、10を含めた高さ寸法の1.5倍以上にすると良い。このようにすると、地震発生時に、滑り支承体8が傾斜したり転倒したりすることなく、円滑に摺動するようになる。
【0025】
ストッパ部材11、12は、滑り支承体8の摺動領域を画定するべく、摺動板6、7の摺動面の周縁に突設した円筒形状の部材であり、上下の硬質板4、5にそれぞれ突設している。ストッパ部材11、12の内周面には、滑り支承体8がストッパ部材11、12に衝突したときの衝撃、及び衝突音を緩和する弾性緩衝材13、14が配設されている。弾性緩衝材13、14には、ゴムや軟質ウレタン材などの弾性素材を用いると良い。
【0026】
このストッパ付き滑り支承装置1は、硬球体を備えた転がり支承装置と異なり、滑り支承体8を硬球体のように摺動面の中央に位置決めする必要がないため、施工時には、滑り支承体8を摺動板6、7の摺動面の任意位置に配設できるものであり、住宅の土台2(構造物の上部構造)と基礎コンクリート3(下部構造)との間に施工される。
【0027】
このストッパ付き滑り支承装置1の上下の硬質板4、5及び摺動板6、7の両側には、図2に示すように、アンカーボルト15、16を締結するボルト締結部17、18が設けられている。片側の第1ボルト締結部17には両側のボルト締結部17、18を結ぶ直線Lに沿って切欠き19を形成しており、反対側の第2ボルト締結部18には両側のボルト締結部17、18を結ぶ直線Lに直交する方向に沿って切欠き20を形成している。第2ボルト締結部18の切欠き20は、詳しくは、第1ボルト締結部17の所定の締結位置(例えば、設計上のボルト締結位置O)を中心とし、所定のボルトピッチ(例えば、設計上のボルトピッチP)を半径とする円弧Cに沿って形成している。なお、各ボルト締結部17、18の切欠き19、20の幅は、アンカーボルト15、16の直径よりも少し大きくなっており、切欠き19、20に沿ってアンカーボルト15、16を装着・離脱させることができるようになっている。また、切欠き19、20は、施工時の誤差を許容できるように、設計上のボルト締結位置よりも深く形成している。
【0028】
このストッパ付き滑り支承装置1を施工するときは、図3に示すように、第1ボルト締結部17の切欠き19を片側のアンカーボルト15に装着し、図中の2点鎖線で示すように、ストッパ付き滑り支承装置1を回動させて切欠き20に沿って反対側のアンカーボルト16を第2ボルト締結部18に装着し、ナットでストッパ付き滑り支承装置1を固定するとよい。なお、この滑り支承体8は、上下面が滑るようになっているので、摺動面の中央に位置決めする必要が無く、施工が容易である。
【0029】
地震発生時は、住宅の土台2と基礎コンクリート3が相対的に水平方向に変位する。ストッパ付き滑り支承装置1は、図4に示すように、住宅の土台2と基礎コンクリート3の相対変位に応じて、上下の硬質板4、5及び摺動板6、7が相対的に水平方向に変位する。滑り支承体8は、上部構造の鉛直荷重を支承しながら、上下端面の摺動部材9、10によって上下の摺動板6、7の間で摺動する。滑り支承体8は、例えば、図4に示すように、先ず上側の摺動板6との間で滑り、図5に示すように、滑り支承体8が上側のストッパ部材11の弾性緩衝材13に当接する。その後、図6に示すように、滑り支承体8が下側の摺動板7との間で滑り、上下のストッパ部材11、12に衝突したところで、滑り支承体8の摺動が規制される。
【0030】
このストッパ付き滑り支承装置1によれば、円柱状の滑り支承体8がストッパ部材11、12に面当りして、ストッパ部材11、12から受ける水平方向の反力により滑り支承体8の摺動が規制される。このため、滑り支承体8が下側の摺動板7のストッパ部材12に乗り上げて、上側の硬質板4及び摺動板6を浮き上がらせるような動きが滑り支承体8に生じることはない。
【0031】
また、ストッパ部材11、12の内周に弾性緩衝材13、14を配設しており、衝突時に構造物の上部構造に伝わる衝撃を緩和することができ、衝突音を小さくすることができる。また、弾性緩衝材13、14は衝突時に滑り支承体8に当接して変形するので、滑り支承体8及び/又はストッパ部材11、12が変形するのを防止することができる。また、上下のストッパ部材11、12に設けた弾性緩衝材13、14により、水平方向の両側から滑り支承体8を挟み込んで、滑り支承体8の動きを規制することができるので、衝突時の滑り支承体8の不規則な動きを防止することができ、円滑に滑り支承体8の摺動を規制するとともに衝撃を吸収緩和することができる。また、地震発生時においては、この滑り支承装置1は、滑り支承体8の摺動時に摺動板6、7と滑り支承体8との摩擦により、振動エネルギーを吸収する機能に基づいて、制振機能を備えている。
【0032】
以上、本発明に係るストッパ付き滑り支承装置1の実施の形態を説明したが、本発明に係るストッパ付き滑り支承装置は上記に限定されるものではない。
【0033】
例えば、図1においては、弾性緩衝材13、14をストッパ部材11、12の内周に配設したものを例示したが、図7に示すストッパ付き滑り支承装置1Aのように、滑り支承体8の外周に弾性緩衝材61を配設したものでもよい。この場合、弾性緩衝材61に用いる弾性材料の量が少なくて済むので、製造コストを低廉化させることができる。また、図8に示すストッパ付き滑り支承装置1Bのように、弾性緩衝材13′、14′、61′をストッパ部材11、12の内周及び滑り支承体8の外周の両方に設けても良い。
【0034】
また、ストッパ付き滑り支承装置の弾性緩衝材の断面形状は適宜に設計変更すれば良く、また弾性緩衝材に用いる弾性材料も適宜に選択すると良い。例えば、弾性緩衝材61、61′を滑り支承体8の外周に配設する場合には、図7及び図8のように、上下の摺動板6、7から弾性緩衝材61、61′を離して配設しても良いし、弾性緩衝材61,61′を上下部摺動板6、7の摺動面に接触させて、摩擦力により制振機能を向上させるとともに、滑り支承体8が摺動する面の異物を拭き取るようにしても良い。
【0035】
摺動面となる上下の摺動板6、7と滑り支承体8の上下面に設けた摺動部材9、10は、四フッ化エチレン樹脂やポリアセタール樹脂などにより形成したものを例示したが、これに限定されない。例えば、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂(ナイロン6、ナイロン66)等の自己潤滑性及び耐磨耗性に優れたものや、硬質なプラスチックにガラス繊維、カーボン繊維、アスベスト、炭酸カルシウム、マイカ(雲母)、ウィスカー等の各種無機質充填材、又は二硫化モリブデン、カーボン粉末、グラファイトの様な固体潤滑材を混入させたものや、ステンレスの様な金属板又は合成樹脂板にポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂をコーティングしたものや、表面を平滑面としたセラミックスを用いると良い。あるいは、摺動板6、7及び/又は摺動部材9、10を設ける代わりに、硬質板4、5及び/又は滑り支承体8の摺動面を、研磨加工又は樹脂コーティングなどの表面処理を施したものでも良い。
【0036】
図9は、下側滑り形式のストッパ付き滑り支承装置1Cを示す。このストッパ付き滑り支承装置1Cは、図1に示すストッパ付き滑り支承装置1と比較して、下側硬質板5の対向面にのみ摺動板7、ストッパ部材12及び弾性緩衝材14を備えている。また、滑り支承体8′の上面は上側硬質板4の中央部に固定され、下面にのみ凹部8b及び摺動部材10を備えている。このような下側滑り形式のストッパ付き滑り支承装置1Cにおいても、滑り支承体8′により上部構造の鉛直荷重を支持し、かつ地震発生時には滑り支承体8′の摺動による滑り支承機能、滑り支承体8′がストッパ部材12に当接することによるストッパ機能、及び弾性緩衝材14による衝撃の緩和並びに衝突音の抑制機能が得られる。このような下側滑り形式ストッパ付き滑り支承装置1Cにおいては、ストッパ部材12および弾性緩衝材14の高さ寸法を、図示するように、上側のアンカーボルト15、16に衝突しない範囲で上側硬質板4に向って延びる大きさにすると良い。
【0037】
なお、図9とは逆に、上側硬質板4のみに摺動板6、ストッパ部材11及び弾性緩衝材13を設け、滑り支承体の下面を下側硬質板5の中央部に固定し、上側に凹部8a及び摺動部材9を設けた上側滑り形式のストッパ付き滑り支承装置としても良い。また、滑り支承体の上側又は下側の何れか一方のみが滑りを生じる片側滑り形式のストッパ付き滑り支承装置にあっても、図1と同様に、上下の硬質板4、5に、ストッパ部材11、12及び弾性緩衝材13、14を設けても良い。
【0038】
次に、このストッパ付き滑り支承装置1を用いた構造物のアンカー構造における実施の形態を説明する。
【0039】
本発明者らは、図10に示すように、(図示されていない)住宅の土台2(構造物の上部構造)と基礎コンクリート3(下部構造)との間の制振層31に、複数の転がり支承装置(又は滑り支承装置)32及び制振装置33を分散させて配設することにより、安価で嵩張らず、地震の振動を吸収する機能と、住宅の床下の換気を行う基礎パッキンとしての機能を兼ね備えた構造を備えた住宅(構造物の上部構造)のアンカー構造30を提案している。
【0040】
具体的には、住宅(構造物の上部構造)の鉛直荷重を略均等に支承するように、複数の転がり支承装置(又は滑り支承装置)32を分散させて配設するとともに、協働して住宅(構造物の上部構造)の捩じれ振動を抑制するように、複数の制振装置33を分散させて配設した構造物のアンカー構造を提案している。この構造物のアンカー構造30は、転がり支承装置(又は滑り支承装置)32と制振装置33の斯かる分散配置により、より高度な制振機能を得ることができる。
【0041】
転がり支承装置32は、例えば、図11に示すように、硬球体41と、硬球体41を内部に収容する円筒形状の位置決め部材42と、硬球体41及び位置決め部材42を上下に挟む硬質板43、44を備えている。この転がり支承装置32の硬質板43、44は、上述したストッパ付き滑り支承装置1の硬質板4、5と同様の構成、作用、効果を備えているので、その説明は省略する。
【0042】
転がり支承装置32に用いる硬球体41は、所要の硬さと真球度を備えた球体であり、例えば、略球形に粗加工した鋼材に転動加工を施して製造すると良い。転動加工は、略球形に粗加工した鋼材を研磨板で上下に挟み、研磨板間で転動させて鋼材の表面の歪を除去しながら、球形に整形するものである。硬球体41は、転動加工により加工硬化が生じて硬さが増す。この転動加工によれば、S15Cなどの安価な鋼材を用いて、HRC20以上の硬さと、高度な真球度を備えた硬球体41を得ることができ、硬球体41の部品コストを安くすることができる。なお、硬球体41には、例えば、ニッケルメッキなどの防錆処理を施しておくことが望ましい。
【0043】
また、転がり支承装置32に用いる硬質板43、44は、所要の硬さと平面度を備えた、上記ストッパ付き滑り支承装置1における硬質板4、5と同様の略ひし形の板状部材であり、中央部に位置決め部材42を接着して硬球体41を中央に位置決めしている。硬質板43、44には、硬球体41を位置決めする位置を中心として、硬球体41の直径の2倍以上の距離を半径とする円を含む転動面を備えている。硬質板43、44の転動面もニッケルメッキなどの防錆処理を施しておくとよい。上下の硬質板43、44の両側には、施工を容易にするため、ストッパ付き滑り支承装置1と同様のボルト締結部17、18(図2、図3参照)を設けている。
【0044】
また、位置決め部材42は、例えば、軟質ウレタンフォームやポリスチレン発泡体やポリエチレン発泡体などの軟質弾性材料を用いると良い。位置決め部材42の内径は、硬球体41の直径と同じか、硬球体41の直径よりも少し小さいものを用い、硬球体41の位置決めを確実に行えるようにすると良い。また、図11のように、硬球体41の周囲を位置決め部材42で覆うことにより、硬球体41の転動領域に塵や埃が入るのを防止することができる。
【0045】
なお、この転がり支承装置32は、位置決め部材42を下側の硬質板44又は上側の硬質板43の何れかにだけ接着しており、また、位置決め部材42は、外周側を接着しており、内周側は接着していない。これにより、地震時に硬球体41が転動すると、硬球体41の転動に応じて容易に変形するようになり、硬球体41の転がりに対する抵抗が軽減している。
【0046】
また、構造物のアンカー構造30において、ストッパ付き滑り支承装置1及び転がり支承装置32(又は滑り支承装置)と一緒に配設する制振装置33は、例えば、図12に示すように、高減衰ゴム製のゴム状弾性体からなる円柱形状の制振部材51と、制振部材51を上下に挟む硬質板52、53と、ゴム製の被覆材54を備え、制振部材51の上端及び下端にそれぞれ硬質板52、53を加硫接着し、制振部材51の外周面をゴム製の被覆材54で被覆したものである。後記表1に、制振部材51に用いるゴム材料の好適な配合例を示す。なお、表1中、phrは、配合剤の質量をゴム100部に対する部数で示すときに用いる記号である。制振装置33は、構造物の上部構造の捩じれ振動を抑制するように配設する。具体的には、構造物の上部構造2と下部構造3との間の制振層31の偏心率が3%以内になるように配設する。なお、構造物の上部構造2と下部構造3との間の制振層31の偏心率は、後記式1により算出するとよい。
【0047】
この制振装置33は、嵩張らないので、基礎パッキンの機能を兼ね備えた構造物のアンカー構造に好適である。
【0048】
本発明に係るストッパ付き滑り支承装置1は、この構造物のアンカー構造30に適用可能であり、上記の複数の転がり支承装置32(又は滑り支承装置)の全て又は幾つか(少なくとも1つ)をストッパ付き滑り支承装置1に置き換えることにより、この構造物のアンカー構造30において、上部構造の鉛直荷重を支承する機能と地震発生時に制振する機能とストッパの機能とを奏する。なお、ストッパ付き滑り支承装置1は、ストッパ部材11、12のない滑り支承装置に比べて、製造コストが割高になるので、ストッパ付き滑り支承装置1の数を抑えると、構造物のアンカー構造30全体のコストを抑えることができる。住宅の重さ、地震時に作用する慣性力、ストッパ部材11、12の耐力を考慮して、図10に示すように、ストッパ部材11、12が壊れない程度に、ストッパ付き滑り支承装置1の数を抑えればよい。
【0049】
また、この構造物のアンカー構造30に用いる場合のストッパ付き滑り支承装置1におけるストッパ部材11、12により画定する滑り支承体8の摺動領域については、制振装置33の破損を防止することも考慮するとよい。すなわち、制振装置33の制振部材51に用いる高減衰ゴムは、一般に、高さの約4倍の水平方向のせん断変形量によって、破断限界又は降伏限界に達することが知られている。このため、制振部材51の破損を防止するため、ストッパ付き滑り支承装置1により、制振装置33の上下の硬質板52、53のせん断方向(水平方向)の変位を制振装置33の制振部材51の高さの4倍以下に規制するとよい。
【0050】
以上、本発明に係るストッパ付き滑り支承装置1の実施の形態、および、本発明者らの提案する構造物のアンカー構造30への適用を説明したが、本発明に係るストッパ付き滑り支承装置及びアンカー構造は上記に限定されるものではない。
【0051】
また、上述した転がり支承装置32に代えて、滑り支承装置を用いても良い。滑り支承装置は、周知の滑り支承装置を適用することができる。以下に、住宅の土台(上部構造)と基礎コンクリート(下部構造)との間に設置するのに好適な滑り支承装置の例を挙げる。なお、上述した転がり支承装置32と同一の部材、部位には、同一の符号を付している。
【0052】
図13、図14に示す滑り支承装置34は、上下の硬質板61、62の向かい合う面に、それぞれ滑り支承材63、64を取り付けたものである。上下の硬質板61、62については、上述した転がり支承装置32の硬質板43、44と同様のものを用いることができる。上下の滑り支承材63、64は、重なり合う面がそれぞれ滑り面65、66となっている。
【0053】
【表1】
【0054】
【式1】
【0055】
【発明の効果】
本発明に係るストッパ付き滑り支承装置は、滑り支承体がストッパ部材に面当りして、ストッパ部材から受ける水平方向の反力により滑り支承体の摺動が規制される。このため、滑り支承体が下側の硬質板のストッパ部材に乗り上げて、上側の硬質板を浮き上がらせるような動きが滑り支承体に生じることがない。また、滑り支承体の外周面及び/又はストッパ部材の内周面に弾性緩衝材を配設しているので、衝突時に構造物の上部構造に伝わる衝撃を緩和することができ、また衝突音を小さくすることができる。
【0056】
上下硬質板の対向面を摺動面とするとともに、滑り支承体の上下両面を滑り面とした両面滑り形式のストッパ付き滑り支承装置は、滑り支承体の摺動範囲が大きいので、大きな振動に対応することができる。また、互いに向かい合うように配設する上下の硬質板であって、中央部に略円柱状の滑り支承体を突設した上側又は下側の何れか一方の硬質板と、対向する面に前記滑り支承体が摺動する摺動面を有し、前記摺動面の周縁部に滑り支承体の摺動領域を画定するように円筒状のストッパ部材を突設した他方の硬質板と、前記滑り支承体の外周面及び/又はストッパ部材の内周面に配設した弾性緩衝材とを備えている、上下何れか一方のみの片側滑り形式のストッパ付き滑り支承装置は、両面滑り形式のストッパ付き滑り支承装置に比較して、構成が簡単になり、安価である。
【0057】
また、ストッパ付き滑り支承装置を、構造物の上部構造の鉛直荷重を支持するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設するとともに、高減衰ゴムの上下端面に硬質板をそれぞれ取り付けた複数の制振装置を、前記構造物の上部構造の捩じれ振動を抑制するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設した構造物のアンカー構造は、ストッパ付き滑り支承装置で構造物の上部構造の鉛直荷重を支承するとともに、地震発生時には、滑り支承体と硬質板とが円滑に摺動して、上部構造と下部構造との相対的な水平移動を許容することができる。
【0058】
上述したストッパ付き滑り支承装置は、安価に製造でき、嵩張らず、基礎コンクリートの上に設置することが可能であるから、構造物の上部構造の鉛直荷重を支持するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設するとともに、高減衰ゴムの上下端面に硬質板をそれぞれ取り付けた複数の制振装置を、構造物の上部構造の捩じれ振動を抑制するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設した構造物のアンカー構造に適用するのに好適である。
【0059】
また、上述したストッパ付き滑り支承装置は、複数の転がり支承装置(又は滑り支承装置)と協働して、構造物の上部構造の鉛直荷重を支持するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設するとともに、高減衰ゴムの上下端面に硬質板をそれぞれ取り付けた複数の制振装置を、構造物の上部構造の捩じれ振動を抑制するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設した構造物のアンカー構造に適用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る両面滑り形式のストッパ付き滑り支承装置を示す縦断面図。
【図2】図1のストッパ付き滑り支承装置の平面図。
【図3】図1のストッパ付き滑り支承装置の施工工程を示す平面図。
【図4】図1のストッパ付き滑り支承装置の使用状態を示す概略縦断面図。
【図5】図1のストッパ付き滑り支承装置の使用状態を示す概略縦断面図。
【図6】図1のストッパ付き滑り支承装置の使用状態を示す概略縦断面図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る両面滑り形式のストッパ付き滑り支承装置を示す縦断面図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る両面滑り形式のストッパ付き滑り支承装置を示す縦断面図。
【図9】本発明の下側滑り形式のストッパ付き滑り支承装置を示す縦断面図。
【図10】ストッパ付き滑り支承装置を用いた構造物のアンカー構造を示す平面図。
【図11】構造物のアンカー構造に用いる転がり支承装置の一実施形態を示す縦断面図。
【図12】構造物のアンカー構造に用いる制振装置の一実施形態を示す縦断面図。
【図13】構造物のアンカー構造に用いる滑り支承装置の一実施形態を示す縦断面図。
【図14】図13の滑り支承装置の使用状態を示す縦断面図。
【図15】従来の住宅の上部構造のアンカー構造を示す縦断面図。
【図16】基礎パッキン材を示す部分断面斜視図。
【符号の説明】
1 ストッパ付き滑り支承装置
2 上部構造
3 下部構造
4、5 硬質板
6、7 摺動板
8 滑り支承体
9、10 摺動部材
11、12 ストッパ部材
13、14 弾性緩衝材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an anchor structure of a structure which is mounted between an upper structure and a lower structure of a structure and fixes the upper structure on the lower structure, and a sliding bearing device with a stopper used for the anchor structure of the structure. It is.
[0002]
[Prior art]
A lightweight structure such as a house is constructed on a
[0003]
However, if the
[0004]
In addition, such a
[0005]
As a known document indicating the general technical level of this type of basic packing material, the following
[0006]
In addition, as a basic packing material that also has a vibration damping function that absorbs vibration caused by traffic and earthquake caused by the traffic of large vehicles such as dump trucks and railway cars, rubber for restoration with circular holes between upper and lower hard plates For example, Japanese Patent Application Laid-Open Publication No. HEI 11-163556 discloses a device having a rolling support structure in which a material is disposed and a hard sphere is rotatably disposed in a hole of a rubber material.
[0007]
In addition, while supporting the vertical load of the upper structure, which is arranged between the upper structure and the lower structure, the bearing body moves horizontally when an earthquake occurs, and the relative horizontal movement between the upper structure and the lower structure is Sliding bearing devices adapted to be allowed are proposed in, for example,
[0008]
[Patent Document 1] JP-A-2001-355350
[Patent Document 2] JP-A-2000-110403
[Patent Document 3] JP-A-2001-241502
[Patent Document 4] JP-A-2002-039266
[Patent Document 5] JP-A-11-210826
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The base packing material described in
[0010]
Further, although the base packing material described in
[0011]
In addition, a vibration isolating device combining a laminated rubber and an oil damper is well known. However, a laminated rubber or an oil damper used in such a vibration isolating method has a vertical load or a horizontal load that a single device bears. Because of the size of the equipment and the difficulty in miniaturization due to the structure of the equipment, the equipment is large, the installation cost and the installation space are large, and it is uneconomical for relatively small structures such as ordinary houses, and it is not widely used. Not.
[0012]
Further, since the sliding bearing devices described in
[0013]
Therefore, the present invention provides an anchor structure for a structure that is not bulky, is inexpensive, has both vibration absorption performance and a function as a base packing material, and a stopper suitable for being applied to the anchor structure of such a structure. The purpose of the present invention is to provide a sliding bearing device.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
A sliding bearing device with a stopper according to the present invention has upper and lower hard plates having sliding surfaces on opposing surfaces, a substantially columnar shape disposed between the upper and lower hard plates, and facing the sliding surface of the hard plates. A sliding support having a surface formed on a sliding surface, a cylindrical stopper member protruding from a sliding surface of the upper and lower hard plates so as to define a sliding area of the sliding bearing, An elastic cushioning member is provided on the outer peripheral surface and / or the inner peripheral surface of the stopper member.
[0015]
Further, upper and lower hard plates disposed so as to face each other, one of the upper and lower hard plates having a substantially cylindrical slide bearing body protruding in the center portion, and the sliding surface facing the upper or lower hard plate. The other hard plate having a sliding surface on which the bearing slides, and a cylindrical stopper member protruding from a peripheral portion of the sliding surface so as to define a sliding area of the sliding bearing; An elastic cushioning member is provided on the outer peripheral surface of the support and / or the inner peripheral surface of the stopper member.
[0016]
The sliding bearing device with a stopper has a function of supporting a vertical load of a superstructure of a building, a function of regulating horizontal displacement, and a function of mitigating an impact as a sliding bearing device. This sliding bearing device with a stopper may be used for an anchor structure of a structure as follows.
[0017]
That is, the anchor structure of the structure according to the present invention disperses the above-described sliding bearing device with stopper between the lower structure and the upper structure of the structure so as to support the vertical load of the upper structure of the structure. And a plurality of vibration damping devices, each of which has a hard plate attached to the upper and lower end surfaces of the high-damping rubber, are connected to the lower and upper structures of the structure so as to suppress the torsional vibration of the upper structure of the structure. It is characterized by being arranged in a distributed manner between them.
[0018]
Further, the anchor structure of the structure according to the present invention includes a rolling bearing device or a sliding bearing device, and the above-described sliding bearing device with stopper, which supports a vertical load of an upper structure of the structure. Along with dispersing and disposing between the upper structure, a plurality of vibration damping devices each having a hard plate attached to the upper and lower end surfaces of the high damping rubber, so as to suppress the torsional vibration of the upper structure of the structure, The structure is distributed between the lower structure and the upper structure of the structure.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a slide bearing device with a stopper according to an embodiment of the present invention and an anchor structure of a structure using the slide bearing device with a stopper will be described with reference to the drawings.
[0020]
FIG. 1 shows a sliding
[0021]
As shown in FIG. 2, the
[0022]
In addition, since the
[0023]
As shown in FIG. 2, for example, the sliding
[0024]
The
[0025]
The
[0026]
Unlike the rolling bearing device having a hard sphere, the sliding
[0027]
As shown in FIG. 2,
[0028]
When installing the
[0029]
When an earthquake occurs, the
[0030]
According to the sliding
[0031]
In addition, the
[0032]
As described above, the embodiment of the sliding
[0033]
For example, FIG. 1 illustrates an example in which the
[0034]
In addition, the cross-sectional shape of the elastic cushioning member of the sliding bearing device with the stopper may be appropriately changed in design, and the elastic material used for the elastic cushioning member may be appropriately selected. For example, when the
[0035]
Although the upper and lower sliding
[0036]
FIG. 9 shows a sliding
[0037]
9, the sliding
[0038]
Next, an embodiment of an anchor structure of a structure using the
[0039]
As shown in FIG. 10, the present inventors provide a plurality of
[0040]
More specifically, a plurality of rolling bearings (or sliding bearings) 32 are dispersed and arranged so as to support the vertical load of the house (superstructure of the structure) substantially uniformly, and cooperate with each other. In order to suppress torsional vibration of a house (superstructure of a structure), an anchor structure of a structure in which a plurality of
[0041]
For example, as shown in FIG. 11, the rolling
[0042]
The
[0043]
The
[0044]
The positioning
[0045]
In addition, in this rolling bearing
[0046]
Further, in the
[0047]
Since the
[0048]
The sliding
[0049]
In addition, in the sliding area of the sliding
[0050]
The embodiments of the sliding
[0051]
Further, instead of the above-described
[0052]
The sliding
[0053]
[Table 1]
[0054]
(Equation 1)
[0055]
【The invention's effect】
In the sliding bearing device with the stopper according to the present invention, the sliding bearing body comes into contact with the stopper member, and the sliding of the sliding bearing body is regulated by a horizontal reaction force received from the stopper member. For this reason, the sliding bearing does not ride on the stopper member of the lower hard plate, and the sliding bearing does not move to lift the upper hard plate. In addition, since the elastic cushioning material is provided on the outer peripheral surface of the sliding support body and / or the inner peripheral surface of the stopper member, it is possible to reduce the impact transmitted to the upper structure of the structure at the time of collision, and to reduce the collision sound. Can be smaller.
[0056]
Sliding bearings with stoppers of the double-sided sliding type, in which the upper and lower hard plates oppose each other as sliding surfaces, and the upper and lower surfaces of the sliding bearings are sliding surfaces, the sliding bearings have a large sliding range, so large vibrations can occur. Can respond. Further, upper and lower hard plates disposed so as to face each other, one of the upper and lower hard plates having a substantially cylindrical slide bearing body protruding in the center portion, and the sliding surface facing the upper or lower hard plate. The other hard plate having a sliding surface on which the bearing slides, and a cylindrical stopper member protruding from a peripheral portion of the sliding surface so as to define a sliding area of the sliding bearing; A sliding bearing device having a stopper of a one-sided sliding type, which is provided only on one of upper and lower sides, and having a stopper of a double-sided sliding type, comprising an elastic cushioning member disposed on the outer peripheral surface of the bearing body and / or the inner peripheral surface of the stopper member. Compared to a sliding bearing device, the structure is simpler and less expensive.
[0057]
In addition, a sliding bearing device with a stopper is dispersedly disposed between the lower structure and the upper structure of the structure so as to support the vertical load of the upper structure of the structure, and is provided on the upper and lower end surfaces of the high damping rubber. An anchor for a structure in which a plurality of vibration damping devices each having a hard plate attached thereto are dispersed and disposed between a lower structure and an upper structure of the structure so as to suppress torsional vibration of the upper structure of the structure. The structure uses a sliding bearing device with a stopper to support the vertical load of the upper structure of the structure, and when an earthquake occurs, the sliding bearing body and the hard plate slide smoothly, and the relative structure between the upper structure and the lower structure Horizontal movement can be tolerated.
[0058]
The above-described sliding bearing device with a stopper can be manufactured at low cost, is not bulky, and can be installed on the foundation concrete. Therefore, the lower structure of the structure is supported so as to support the vertical load of the upper structure of the structure. And a plurality of vibration damping devices with hard plates attached to the upper and lower end surfaces of the high-damping rubber, respectively, to reduce the torsional vibration of the upper structure of the structure. It is suitable to be applied to an anchor structure of a structure that is dispersed and disposed between a lower structure and an upper structure of a product.
[0059]
In addition, the above-described sliding bearing device with a stopper cooperates with a plurality of rolling bearing devices (or sliding bearing devices) to support the vertical load of the upper structure of the structure and the upper structure of the structure. And a plurality of vibration damping devices with hard plates attached to the upper and lower end surfaces of the high-damping rubber, respectively, so that the torsional vibration of the upper structure of the structure is suppressed. It is suitable to be applied to an anchor structure of a structure that is dispersed and disposed between a structure and a superstructure.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing a sliding bearing device with a stopper of a double-sided sliding type according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view of the sliding bearing device with a stopper shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a plan view showing a construction process of the slide bearing device with a stopper shown in FIG. 1;
FIG. 4 is a schematic longitudinal sectional view showing a use state of the slide bearing device with a stopper of FIG. 1;
FIG. 5 is a schematic longitudinal sectional view showing a use state of the sliding bearing device with a stopper of FIG. 1;
FIG. 6 is a schematic longitudinal sectional view showing a use state of the slide bearing device with a stopper of FIG. 1;
FIG. 7 is a longitudinal sectional view showing a sliding bearing device with a stopper of a double-sided sliding type according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a longitudinal sectional view showing a sliding bearing device with a stopper of a double-sided sliding type according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a longitudinal sectional view showing a sliding support device with a stopper of the lower sliding type according to the present invention.
FIG. 10 is a plan view showing an anchor structure of a structure using a slide bearing device with a stopper.
FIG. 11 is a longitudinal sectional view showing one embodiment of a rolling bearing device used for an anchor structure of a structure.
FIG. 12 is a longitudinal sectional view showing one embodiment of a vibration damping device used for an anchor structure of a structure.
FIG. 13 is a longitudinal sectional view showing one embodiment of a sliding bearing device used for an anchor structure of a structure.
FIG. 14 is a longitudinal sectional view showing a use state of the slide bearing device of FIG. 13;
FIG. 15 is a longitudinal sectional view showing an anchor structure of a conventional superstructure of a house.
FIG. 16 is a partial cross-sectional perspective view showing a base packing material.
[Explanation of symbols]
1 Sliding bearing device with stopper
2 Superstructure
3 Substructure
4,5 hard plate
6, 7 sliding plate
8 Sliding bearings
9, 10 sliding member
11, 12 stopper member
13,14 elastic cushioning material
Claims (4)
前記上下の硬質板の間に配設した略円柱状で、かつ前記硬質板の摺動面と対向する面が滑り面に形成された滑り支承体と、
前記上下の硬質板の摺動面に滑り支承体の摺動領域を画定するように突設した円筒状のストッパ部材と、
前記滑り支承体の外周面及び/又はストッパ部材の内周面に配設した弾性緩衝材とを備えていることを特徴とするストッパ付き滑り支承装置。Upper and lower hard plates having sliding surfaces on opposite surfaces,
A sliding support body having a substantially cylindrical shape disposed between the upper and lower hard plates, and a surface facing the sliding surface of the hard plate formed on a sliding surface;
A cylindrical stopper member protruding from the sliding surface of the upper and lower hard plates so as to define a sliding area of the sliding bearing body,
An elastic cushioning member provided on an outer peripheral surface of the slide bearing body and / or an inner peripheral surface of the stopper member.
対向する面に前記滑り支承体が摺動する摺動面を有し、前記摺動面の周縁部に滑り支承体の摺動領域を画定するように円筒状のストッパ部材を突設した他方の硬質板と、
前記滑り支承体の外周面及び/又はストッパ部材の内周面に配設した弾性緩衝材とを備えていることを特徴とするストッパ付き滑り支承装置。Upper and lower hard plates disposed so as to face each other, the upper or lower hard plate having a substantially cylindrical slide bearing body protruding in the center thereof,
The other has a sliding surface on which the sliding bearing slides on an opposing surface, and a cylindrical stopper member protruding from a peripheral portion of the sliding surface so as to define a sliding region of the sliding bearing. A hard plate,
An elastic cushioning member provided on an outer peripheral surface of the slide bearing body and / or an inner peripheral surface of the stopper member.
高減衰ゴムの上下端面に硬質板をそれぞれ取り付けた複数の制振装置を、前記構造物の上部構造の捩じれ振動を抑制するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設したことを特徴とする構造物のアンカー構造。The sliding bearing device with a stopper according to claim 1 or 2 is dispersed and disposed between a lower structure and an upper structure of the structure so as to support a vertical load of the upper structure of the structure.
A plurality of vibration damping devices each having a hard plate attached to the upper and lower end surfaces of the high damping rubber are dispersed between the lower structure and the upper structure of the structure so as to suppress the torsional vibration of the upper structure of the structure. An anchor structure for a structure, which is provided.
高減衰ゴムの上下端面に硬質板をそれぞれ取り付けた複数の制振装置を、前記構造物の上部構造の捩じれ振動を抑制するように、構造物の下部構造と上部構造との間に分散させて配設したことを特徴とする構造物のアンカー構造。The rolling bearing device or the sliding bearing device and the sliding bearing device with stopper according to claim 1 or 2 are connected to each other so as to support the vertical load of the upper structure of the structure. Along with dispersing between them,
A plurality of vibration damping devices each having a hard plate attached to the upper and lower end surfaces of the high damping rubber are dispersed between the lower structure and the upper structure of the structure so as to suppress the torsional vibration of the upper structure of the structure. An anchor structure for a structure, which is provided.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003095068A JP2004300776A (en) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | Sliding bearing device with stopper and anchor structure for structure |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003095068A JP2004300776A (en) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | Sliding bearing device with stopper and anchor structure for structure |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004300776A true JP2004300776A (en) | 2004-10-28 |
Family
ID=33407478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003095068A Pending JP2004300776A (en) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | Sliding bearing device with stopper and anchor structure for structure |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004300776A (en) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008095932A (en) * | 2006-10-16 | 2008-04-24 | Okabe Co Ltd | Slide bearing base isolation device |
JP2010203143A (en) * | 2009-03-03 | 2010-09-16 | Asahi Kasei Homes Co | Base-isolated building |
JP2019035493A (en) * | 2017-08-21 | 2019-03-07 | 株式会社ブリヂストン | Slide bearing device |
JP2020002529A (en) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 株式会社ビービーエム | Polyhedral slide support device for structure |
JP2020023781A (en) * | 2018-08-06 | 2020-02-13 | 株式会社ビービーエム | Polyhedral slide bearing device for structure |
JP2020133331A (en) * | 2019-02-25 | 2020-08-31 | 株式会社ビー・ビー・エム | Characteristic period conversion type bearing device for structure |
KR102252360B1 (en) * | 2020-11-02 | 2021-05-14 | 주식회사 에스피케이 | Vibration isolation device |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003095068A patent/JP2004300776A/en active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008095932A (en) * | 2006-10-16 | 2008-04-24 | Okabe Co Ltd | Slide bearing base isolation device |
JP4566971B2 (en) * | 2006-10-16 | 2010-10-20 | 岡部株式会社 | Sliding bearing isolation device |
JP2010203143A (en) * | 2009-03-03 | 2010-09-16 | Asahi Kasei Homes Co | Base-isolated building |
JP2019035493A (en) * | 2017-08-21 | 2019-03-07 | 株式会社ブリヂストン | Slide bearing device |
JP2020002529A (en) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 株式会社ビービーエム | Polyhedral slide support device for structure |
JP7102249B2 (en) | 2018-06-25 | 2022-07-19 | 株式会社ビー・ビー・エム | Multi-sided slide bearing device for structures |
JP2020023781A (en) * | 2018-08-06 | 2020-02-13 | 株式会社ビービーエム | Polyhedral slide bearing device for structure |
JP7071897B2 (en) | 2018-08-06 | 2022-05-19 | 株式会社ビー・ビー・エム | Multi-sided slide bearing device for structures |
JP2020133331A (en) * | 2019-02-25 | 2020-08-31 | 株式会社ビー・ビー・エム | Characteristic period conversion type bearing device for structure |
KR102252360B1 (en) * | 2020-11-02 | 2021-05-14 | 주식회사 에스피케이 | Vibration isolation device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5172672B2 (en) | Seismic isolation device | |
JP3018291B2 (en) | Sliding elastic bearing device for structures | |
JP2004300776A (en) | Sliding bearing device with stopper and anchor structure for structure | |
CN218969749U (en) | Shock-absorbing spherical support with beam falling prevention function for railway bridge | |
KR100283782B1 (en) | Friction dampening rubber feet for seismic isolation of structures | |
CN108730394B (en) | Vertical vibration isolation ball-type steel support with disc structure vibration isolator | |
JP4097202B2 (en) | Lift prevention device and structure anchor structure | |
JP7324126B2 (en) | Bridge seismic device | |
JP2000017889A (en) | Vibration isolation device | |
JP2004278550A (en) | Rolling bearing device with stopper and anchor structure for structure | |
JP2002070943A (en) | Slip support device for base isolation | |
JP2004285589A (en) | Stopper device and anchor structure of structure | |
JPH102129A (en) | Three-dimensional vibration isolation parts | |
JP4740016B2 (en) | Damping mechanism using inclined oval coil spring | |
JP2006077395A (en) | Supporting device for bridge | |
JP2004197549A (en) | Anchor structure of structure, damping device used in anchor structure of structure and rolling support device | |
JP2004092817A (en) | Elastic sliding bearing unit | |
KR200360336Y1 (en) | Bearing for high damping elastomers | |
JP4107413B2 (en) | Vibration control device | |
KR102368724B1 (en) | Multi-layer friction isolator | |
JP2004263404A (en) | Rolling bearing and anchor structure of structure | |
JP2004232853A (en) | Rolling support device with stopper and anchor constitution of structure | |
CN110886206A (en) | Spherical support | |
JP2000257670A (en) | Base isolation device | |
JP2003329081A (en) | Damping device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20060203 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071108 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20071114 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080111 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080310 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20080630 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |