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JP2004358999A - Harmonic controlling device for power source and gearless drive transmission - Google Patents

Harmonic controlling device for power source and gearless drive transmission Download PDF

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JP2004358999A JP2003156874A JP2003156874A JP2004358999A JP 2004358999 A JP2004358999 A JP 2004358999A JP 2003156874 A JP2003156874 A JP 2003156874A JP 2003156874 A JP2003156874 A JP 2003156874A JP 2004358999 A JP2004358999 A JP 2004358999A
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a device which can prevent a shock and a feeling of incongruity caused by an output variation of a power source corresponding to slipping of a gearless drive transmission from occurring. <P>SOLUTION: This harmonic controlling device for the power source and the gearless drive transmission is constituted in such a manner that the gearless drive transmission is connected with the output side of the power source, and the pinching pressure which sets the torque capacity of the gearless drive transmission is increased based on the establishment of a slipping discrimination in the gearless drive transmission, and at the same time, the input torque to a stage transmission is reduced. In the harmonic controlling device, when a slipping convergence discrimination is established or after that, the actual pressure of the pinching pressure is increased to a pinching pressure equivalent to the actual torque of the input torque when the slipping is started or before that. A pinching pressure/input torque sequence controlling means (a step S303 or S323) which controls the input torque in such a manner that the actual torque of the reduced input torque may finish the resetting is provided for the harmonic controlling device for the power source an the gearless drive transmission. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関などの動力源と、その出力側に無段変速機とを協調して制御する制御装置に関し、特にその無段変速機の挙動に関連して動力源を協調して制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車などの車両においては、駆動トルクをエンジンなどの動力源で発生させるとともに、クラッチや変速機などの伝動機構を介して車輪に伝達している。その伝動機構の伝達トルク容量を大きくすれば、動力源から入力されるトルクを駆動輪などの出力側に伝達できるが、必要以上に伝達トルク容量を大きくするとそのために消費する動力も増大するので、車両の全体としての燃費が悪化する。そのために、従来一般には、伝動機構の伝達トルク容量を設定する油圧を動力源の出力に対応させて予め定めておき、もしくは動力源の出力を油圧の調圧レベルに反映させるように制御装置を構成している。
【0003】
特に車両用の無段変速機においては、ベルトやパワーローラなどを挟み付ける挟圧力を高くすると、伝達トルク容量が増大する反面、無段変速機での動力の伝達効率が低下する。また反対に、挟圧力をある程度低く設定した場合、車両の走行状態あるいは駆動状態は必ずしも常時一定とはならないので、無段変速機などの伝動機構に一時的に大きいトルクが作用したり、その結果、滑りが生じたりすることがある。また、滑りの生じる限界挟圧力を求めるために、意図的に微少滑りを生じさせる場合もある。そのため、過剰な滑りを生じさせない範囲で挟圧力を低くするには、高い精度の制御が要求される。
【0004】
従来、伝動機構の一例としてのベルト式無段変速機に滑りが発生した場合、理論変速変化率と実変速変化率とを比較し、その比較結果に基づいて滑りを検出し、その滑りを抑制するために、ライン圧を増加することにより挟圧力を増大させたり、スロットル開度を閉じ、あるいは点火時期を遅角し、もしくは燃料供給量を低減することによりエンジンの出力を低下させる装置が、特許文献1に記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−11022号公報(請求項1,5)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1に記載されているように、無段変速機でのベルト滑りが検出された場合に、その滑りを抑制もしくは収束させるために挟圧力を増大させると、ベルトが滑ることにより制限されていた無段変速機に作用するトルクが増大し出力軸トルクが変化する。また、無段変速機の入力側のエンジンや電気モータの出力を低下させれば、無段変速機に作用するトルクが低下するから、その滑りを抑制もしくは収束させることができる。しかしながら、そのようなエンジンもしくは電気モータの出力を走行中に低下させ、ベルト滑りの収束後にもその低下状態が継続していると、駆動輪での駆動トルクも低下する。このように、出力軸トルクや駆動トルクが変化すると、それに伴うショックが生じ、あるいは違和感を与える可能性がある。
【0007】
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、無段変速機の滑りなどに対応した動力源の出力変化に起因するショックや違和感を防止することのできる装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、動力源の出力側に無段変速機が連結され、その無段変速機での滑り判定の成立に基づいて、無段変速機のトルク容量を設定する挟圧力を増大するとともに、前記無段変速機への入力トルクを低減させる動力源と無段変速機との協調制御装置において、前記滑り収束判定の成立時もしくはそれ以降に、前記挟圧力の実圧力を、前記滑りの開始時もしくはそれ以前の前記入力トルクの実トルクと釣り合う挟圧力まで増大させ、その後に、前記低減させた入力トルクの実トルクが復帰を完了するように入力トルクを制御する挟圧力・入力トルク順序制御手段を備えていることを特徴とする動力源と無段変速機との協調制御装置である。
【0009】
したがって請求項1の発明では、無段変速機での滑りが収束した時点以降に、実際の挟圧力が滑り開始時点の実際の入力トルクと釣り合う挟圧力、すなわち滑りを生じさせずに入力トルクを伝達できる最低の挟圧力である滑り限界挟圧力まで増大し、その後に低減させた実際の入力トルクが復帰を完了するように、挟圧力の増大指令時期とその増大指令量と低減させた入力トルクの増大指令時期とが調整される。その結果、無段変速機での再滑りの発生や、出力軸トルクの変動が大きくなることによる違和感の発生などが防止もしくは抑制される。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記入力トルクの実トルクの低減量を、前記無段変速機の回転数から求められる実変速比と前記無段変速機の動作状態に基づいて推定される推定変速比との比較値と、前記動力源または前記無段変速機の動作状態とに基づいて設定する入力トルク低減量設定手段を更に備えていることを特徴とする協調制御装置である。
【0011】
したがって請求項2の発明では、実際の入力トルクの低減量が、例えば、無段変速機の実変速比と推定変速比との偏差などの比較値と、その時点の動力源の回転数などの動作状態とに基づいて適正に調整される。すなわち、無段変速機での滑りが収束した時点以降に、実際の挟圧力が滑り限界挟圧力まで増大し、その後に低減させた実際の入力トルクが復帰を完了するように、入力トルクの低減指令量が設定される。その結果、無段変速機での再滑りの発生や、出力軸トルクの変動による違和感の発生などが防止もしくは抑制される。
【0012】
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記入力トルクの実トルクの低減を継続する前記入力トルクの低減時間を、前記無段変速機の回転数から求められる実変速比と前記無段変速機の動作状態に基づいて推定される推定変速比との比較値に基づいて設定する入力トルク低減時間設定手段を更に備えていることを特徴とする協調制御装置である。
【0013】
したがって請求項3の発明では、実際の入力トルクの低減時間が、例えば、無段変速機の実変速比と推定変速比との偏差の最大値などの比較値に基づいて調整される。すなわち、無段変速機での滑りが収束した時点以降に、実際の挟圧力が滑り限界挟圧力まで増大し、その後に低減させた実際の入力トルクが復帰を完了するように、入力トルクの低減指令継続時間が設定される。その結果、無段変速機での再滑りの発生や、出力軸トルクの変動による違和感の発生などが防止もしくは抑制される。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とする動力源および無段変速機を含む駆動系統の一例を説明すると、図5は、ベルト式無段変速機1を含む駆動系統の一例を模式的に示しており、その無段変速機1は、前後進切換機構2およびロックアップクラッチ3付きの流体伝動機構4を介して動力源5に連結されている。
【0015】
その動力源5は、内燃機関、あるいは内燃機関と電動機、もしくは電動機などによって構成されている。なお、以下の説明では、動力源5をエンジン5と記す。また、流体伝動機構4は、例えば従来のトルクコンバータと同様の構成であって、エンジン5によって回転させられるポンプインペラとこれに対向させて配置したタービンランナーと、これらの間に配置したステータとを有し、ポンプインペラで発生させたフルードの螺旋流をタービンランナーに供給することよりタービンランナーを回転させ、トルクを伝達するように構成されている。
【0016】
このような流体を介したトルクの伝達では、ポンプインペラとタービンランナーとの間に不可避的な滑りが生じ、これが動力伝達効率の低下要因となるので、ポンプインペラなどの入力側の部材とタービンランナーなどの出力側の部材とを直接連結するロックアップクラッチ3が設けられている。このロックアップクラッチ3は、油圧によって制御するように構成され、完全係合状態および完全解放状態、ならびにこれらの中間の状態であるスリップ状態に制御され、さらにそのスリップ回転数を適宜に制御できるようになっている。
【0017】
前後進切換機構2は、エンジン5の回転方向が一方向に限られていることに伴って採用されている機構であって、入力されたトルクをそのまま出力し、また反転して出力するように構成されている。図5に示す例では、前後進切換機構2としてダブルピニオン型の遊星歯車機構が採用されている。すなわち、サンギヤ6と同心円上にリングギヤ7が配置され、これらのサンギヤ6とリングギヤ7との間に、サンギヤ6に噛合したピニオンギヤ8とそのピニオンギヤ8およびリングギヤ7に噛合した他のピニオンギヤ9とが配置され、これらのピニオンギヤ8,9がキャリヤ10によって自転かつ公転自在に保持されている。そして、二つの回転要素(具体的にはサンギヤ6とキャリヤ10と)を一体的に連結する前進用クラッチ11が設けられ、またリングギヤ7を選択的に固定することにより、出力されるトルクの方向を反転する後進用ブレーキ12が設けられている。
【0018】
無段変速機1は、従来知られているベルト式無段変速機と同じ構成であって、互いに平行に配置された駆動プーリ13と従動プーリ14とのそれぞれが、固定シーブと、油圧式のアクチュエータ15,16によって軸線方向に前後動させられる可動シーブとによって構成されている。したがって各プーリ13,14の溝幅が、可動シーブを軸線方向に移動させることにより変化し、それに伴って各プーリ13,14に巻掛けたベルト17の巻掛け半径(プーリ13,14の有効径)が連続的に変化し、変速比が無段階に変化するようになっている。そして、上記の駆動プーリ13が前後進切換機構2における出力要素であるキャリヤ10に連結されている。
【0019】
なお、従動プーリ14における油圧アクチュエータ16には、無段変速機1に入力されるトルクに応じた油圧(ライン圧もしくはその補正圧)が、図示しない油圧ポンプおよび油圧制御装置を介して供給されている。したがって、従動プーリ14における各シーブがベルト17を挟み付けることにより、ベルト17に張力が付与され、各プーリ13,14とベルト17との挟圧力(接触圧力)が確保されるようになっている。これに対して駆動プーリ13における油圧アクチュエータ15には、設定するべき変速比に応じた圧油が供給され、目標とする変速比に応じた溝幅(有効径)に設定するようになっている。
【0020】
上記の従動プーリ14が、ギヤ対18を介してディファレンシャル19に連結され、このディファレンシャル19から駆動輪20にトルクを出力するようになっている。したがって上記の駆動機構では、エンジン5と駆動輪20との間に、ロックアップクラッチ3と無段変速機1とが直列に配列されている。
【0021】
上記の無段変速機1およびエンジン5を搭載した車両の動作状態(走行状態)を検出するために各種のセンサーが設けられている。すなわち、無段変速機1に対する入力回転数(前記タービンランナーの回転数)を検出して信号を出力するタービン回転数センサー21、駆動プーリ13の回転数を検出して信号を出力する入力回転数センサー22、従動プーリ14の回転数を検出して信号を出力する出力回転数センサー23、ベルト挟圧力を設定するための従動プーリ14側の油圧アクチュエータ16の圧力を検出する油圧センサー24が設けられている。また、特には図示しないが、アクセルペダルの踏み込み量を検出して信号を出力するアクセル開度センサー、スロットルバルブの開度を検出して信号を出力するスロットル開度センサー、ブレーキペダルが踏み込まれた場合に信号を出力するブレーキセンサーなどが設けられている。
【0022】
上記の前進用クラッチ11および後進用ブレーキ12の係合・解放の制御、および前記ベルト17の挟圧力の制御、ならびに変速比の制御、さらにはロックアップクラッチ3の制御をおこなうために、変速機用電子制御装置(CVT−ECU)25が設けられている。この電子制御装置25は、一例としてマイクロコンピュータを主体として構成され、入力されたデータおよび予め記憶しているデータに基づいて所定のプログラムに従って演算をおこない、前進や後進あるいはニュートラルなどの各種の状態、および要求される挟圧力の設定、ならびに変速比の設定、ロックアップクラッチ3の係合・解放ならびにスリップ回転数などの制御を実行するように構成されている。
【0023】
ここで、変速機用電子制御装置25に入力されているデータ(信号)の例を示すと、無段変速機1の入力回転数(入力回転速度)Ninの信号、無段変速機1の出力回転数(出力回転速度)No の信号が、それぞれに対応するセンサから入力されている。また、エンジン5を制御するエンジン用電子制御装置(E/G−ECU)26からは、エンジン回転数Ne の信号、エンジン(E/G)負荷の信号、スロットル開度信号、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量であるアクセル開度信号などが入力されている。
【0024】
無段変速機1によれば、入力回転数であるエンジン回転数を無段階に(言い換えれば、連続的に)制御できるので、これを搭載した車両の燃費を向上できる。例えば、アクセル開度などによって表される要求駆動量と車速とに基づいて目標駆動力が求められ、その目標駆動力を得るために必要な目標出力が目標駆動力と車速とに基づいて求められ、その目標出力を最適燃費で得るためのエンジン回転数が予め用意したマップに基づいて求められ、そして、そのエンジン回転数となるように変速比が制御される。
【0025】
そのような燃費向上の利点を損なわないために、無段変速機1における動力の伝達効率が良好な状態に制御される。具体的には、無段変速機1のトルク容量すなわちベルト挟圧力が、エンジントルクに基づいて決まる目標トルクを伝達でき、かつベルト17の滑りが生じない範囲で可及的に低いベルト挟圧力に制御される。例えば、加減速が比較的頻繁におこなわれたり、路面の凹凸もしくは起伏がある場合などのいわゆる非定常的な走行状態では、無段変速機1を制御する油圧系統における全体の元圧となるライン圧もしくはその補正圧によってベルト挟圧力が設定される。これに対して平坦路をある程度以上の車速で定速走行しているなどの定常状態もしくはこれに準ずる準定常状態では、滑りを生じずに入力トルクを伝達できる最低の圧力すなわち滑り限界挟圧力に所定の安全率もしくは滑りに対する余裕伝達トルクを設定する圧力を加えたベルト挟圧力に設定される。
【0026】
定常走行状態もしくは準定常走行状態であることによりベルト挟圧力を上記のように低下させている場合には、滑り限界挟圧力に付加してある圧力すなわち滑りに対する余裕が少ないので、エンジン5側からの入力トルクが増大すると、滑りが生じやすい。入力トルクの増大による無段変速機1の滑りは、入力トルクを低下させることにより収束させることができるが、無段変速機1に対する入力トルクの低下に伴う車両全体としての駆動トルクの低下を抑制もしくは防止するために、この発明に係る協調制御装置は、以下に述べる制御を実行するように構成されている。図1ないし図3はその制御例を説明するためのフローチャートであり、図4は図1ないし図3に示す制御を実行した場合の挟圧力や変速比などの変化を示すタイムチャートである。
【0027】
図1において、先ず、制御前提条件が成立しているか否かが判断される(ステップS101)。その制御前提条件は、例えば車両の走行状態が定常状態もしくは準定常状態であること、ベルト挟圧力の補正が完了していないこと、制御機器にフェイルが生じていないことなどである。
【0028】
制御前提条件が成立していないことによりステップS101で否定的に判断された場合には、ステップS102へ進み、タイマー値Tがゼロリセットされる(ステップS102)。そして、挟圧力の低下制御をおこなわず、もしくは中止して(ステップS103)、このルーチンを一旦終了する。すなわちステップS103で、挟圧力を通常挟圧力に復帰させる。
【0029】
一方、制御前提条件が成立していることによりステップS101で肯定的に判断された場合には、フラグF1が“1”であるか否かが判断される(ステップS104)。このフラグF1は、無段変速機1におけるベルト17の滑りが検出された場合に“1”にセットされるフラグであり、当初は“0”にセットされている。したがってフラグF1が“0”であることによってこのステップS104で否定的に判断された場合は、ステップS105へ進み、タイマー値Tが挟圧力油圧ステップダウン保持時間Trmp より小さいか否かが判断される。
【0030】
タイマー値Tが挟圧力油圧ステップダウン保持時間Trmp より小さい、すなわち挟圧力油圧ステップダウン保持時間Trmp に達していないことによりステップS105で肯定的に判断された場合は、ステップS106へ進み、挟圧力油圧指令値Pdtgt(i) が挟圧力油圧ステップダウン量Pdstepdw に設定され出力され、このルーチンを一旦終了する。
【0031】
この制御は、図4のタイムチャートにおいて「Phase1」で示される制御であって、挟圧力がステップダウンされる際、挟圧力の油圧が安定するのを待つための時間として予め定められた、挟圧力油圧ステップダウン保持時間Trmp の間油圧を保持し、その油圧が安定した後に、後述のベルト滑りを検出するための挟圧力低下をおこなうための制御である。
【0032】
一方、タイマー値Tが挟圧力油圧ステップダウン保持時間Trmp 以上となり、すなわち挟圧力油圧ステップダウン保持時間Trmp が経過したことによりステップS105で否定的に判断された場合は、ステップS107へ進み、挟圧力を徐々に低下する制御が開始される。すなわち、現在の挟圧力油圧指令値Pdtgt(i) が、前回の挟圧力油圧指令値Pdtgt(i−1) から微少油圧低下量ΔPdswpdwを差し引いた値に設定され出力される。
【0033】
ステップS107で挟圧力油圧指令値Pdtgt(i) が出力されるとステップS108へ進み、エンジン回転数Ne(i)、プライマリ回転数Nin(i) 、セカンダリ回転数Nout(i)、挟圧力実油圧Pact(i)などをが計測され、ステップS109で、そのプライマリ回転数Nin(i) とセカンダリ回転数Nout(i)とから実変速比γ(i) が算出される。そして、ステップS110でこれらの、実変速比γ(i) 、挟圧力実油圧Pact(i)、挟圧力油圧指令値Pdtgt(i) などをストア値として保存する。
【0034】
続いて、無段変速機1におけるベルト17の滑りの有無が判定される(ステップS111)。ベルト滑りの有無の判定は、例えば、実変速比γの時間変化量である変速速度Δγが、所定時間内に所定値以上となった場合にベルト滑りと判定することができる。
【0035】
このステップS107ないしS111の制御は、図4のタイムチャートにおいて「Phase2」で示される制御の一部で、無段変速機1におけるベルト17の滑りを検出するため、そのベルト滑りが検出されるまで挟圧力を徐々に低下させる制御である。
【0036】
ベルト滑りの発生が判定されないことによりステップS111で否定的に判断された場合には、このルーチンを一旦終了する。これに対して、無段変速機1でベルト滑りが生じたことによりステップS111で肯定的に判断された場合には、ステップS112へ進みフラグF1を“1”にセットし、図2のフローチャートに示すマクロスリップ防止制御を主とするルーチンへ進む。なお、前述のステップS104でフラグF1が“1”であることによってこのステップS104で肯定的に判断された場合においても、同様にマクロスリップ防止制御のルーチンへ進む。
【0037】
図2において、先ず、フラグF2が“1”であるか否かが判断される(ステップS201)。このフラグF2は、後述するステップS202ないしS205の各ステップにおいて、各マクロスリップ防止パラメータが設定された場合に“1”にセットされるマクロスリップ防止パラメータ設定フラグであり、当初は“0”にセットされている。したがってフラグF2が“0”であることによってこのステップS201で否定的に判断された場合は、ステップS202へ進み、挟圧力油圧アップ指令遅延時間Tdelay がエンジン回転数Ne(i)に基づいて設定される。
【0038】
また、ステップS203で挟圧力微少油圧アップ量ΔPdswpupがエンジン回転数Ne(i)に基づいて設定される。この挟圧力油圧アップ指令遅延時間Tdelay と挟圧力微少油圧アップ量ΔPdswpupとが、図4のタイムチャートにおける「勾配A」に相当するパラメータである。そして、このステップS202,S203の制御が、図4のタイムチャートにおいて「Phase3」で示される制御であって、ベルト滑りが検出された後、出力軸トルクに大きな変動を生じさせないよう緩やかな所定の勾配、すなわち「勾配A」で挟圧力をスイープアップさせる制御である。
【0039】
挟圧力油圧の低下を停止する際、通常は、油圧の低下指令を停止させただけでは不可避的な制御の応答遅れによって、実油圧にアンダーシュートが生じて安全率SFが低下し、過剰なベルト滑りすなわちマクロスリップが生じる場合がある。そのため、このように挟圧力油圧アップ指令遅延時間Tdelay と挟圧力微少油圧アップ量ΔPdswpupとを求め、この「勾配A」を設定することによって、適正な安全率SFを確保し、マクロスリップの発生を防止もしくは抑制することができる。さらにこの「勾配A」は、挟圧力実油圧の急激な変動による出力軸トルクの過大な変動を防ぎ、その変動のショックによる不快感を防止もしくは抑制することをも目的として設定される。
【0040】
続いて、ステップS204でエンジントルクダウンの低減量変更時間Ttrqgchg がエンジン回転数Ne(i)に基づいて設定され、ステップS205でエンジントルクダウン遅角減衰量Δtrqdwswup が同様にエンジン回転数Ne(i)に基づいて設定される。そしてその後、マクロスリップ防止パラメータ設定フラグF2が“1”にセットされる(ステップS206)。
【0041】
この発明における協調制御では、図4のタイムチャートに示すように、滑りが収束するA点と、挟圧力実油圧が滑りが開始された時点の挟圧力実油圧まで復帰する挟圧力復帰到達点であるB点と、低減させた実エンジントルクが復帰するC点とが、制御開始から、A点、B点、C点の順序で制御されることが必要となる。この時、エンジントルクダウン制御の応答がエンジン回転数Ne に依存して変化する。そのため、上記のステップS202ないしS205で、挟圧力油圧アップ指令遅延時間Tdelay 、挟圧力微少油圧アップ量ΔPdswpup、エンジントルクダウンの低減量変更時間Ttrqgchg 、エンジントルクダウン遅角減衰量Δtrqdwswup の各マクロスリップ防止パラメータをエンジン回転数Ne(i)に基づいて設定することによって、そのエンジン回転数Ne の変化による応答変化に対応して、適正に順序制御をおこなうことができる。なお、このようなエンジン回転数Ne(i)に基づいて設定される各パラメータは、例えばエンジン回転数Ne(i)の関数、あるいはマップ値から求めることができる。
【0042】
続いて、ステップS207で推定変速比γ’(i)が算出される。この推定変速比γ’(i)は、例えば、ベルト滑り検出時あるいはベルト滑り検出時の所定時間前(未ベルト滑り状態時)における実変速比γのストア値から、実変速比γの変化量を算出し、その変化量に基づいて算出することができる。
【0043】
そして、ステップS208で実変速比γ(i) と上記のステップS207で求めた推定変速比γ’(i)との偏差γdiv(i)が算出され、この偏差γdiv(i)に応じてエンジントルクダウンがおこなわれるように、エンジントルクダウン量Ctrqdw(i)が算出される(ステップS209)。この制御が、図4のタイムチャートにおいて「Phase5」で示される制御である。
【0044】
次に、ステップS210で実変速比γ(i) と推定変速比γ’(i)との偏差の最大値Dltrtomaxが、0か否かが判断される。実変速比γ(i) と推定変速比γ’(i)との偏差の最大値Dltrtomaxが0であることによってこのステップS210で肯定的に判断されると、ステップS211へ進み、この偏差の最大値Dltrtomaxが現在の実変速比γ(i) と推定変速比γ’(i)との偏差γdiv(i)に設定される。さらに、ステップS212へ進み、この偏差の最大値Dltrtomaxに基づいて、前述のステップS205で求めたエンジントルクダウン遅角減衰量Δtrqdwswup が補正され、エンジントルクダウン遅角初期値調整量Δtrqdwswtm が設定される。
【0045】
また、実変速比γ(i) と推定変速比γ’(i)との偏差の最大値Dltrtomaxが0でないことによってこのステップS210で否定的に判断されると、ステップS213へ進み、実変速比γ(i) と推定変速比γ’(i)との偏差γdiv(i)がこの偏差の最大値Dltrtomaxより大きいか否かが判断される。実変速比γ(i) と推定変速比γ’(i)との偏差γdiv(i)がこの偏差の最大値Dltrtomaxより大きいことによってこのステップS213で肯定的に判断されると、ステップS211へ戻る。一方、実変速比γ(i) と推定変速比γ’(i)との偏差γdiv(i)がこの偏差の最大値Dltrtomax以下であることによってこのステップS213で否定的に判断されると、ステップS211を飛ばしてステップS212へ進み、同様に以降の制御が実行される。
【0046】
実変速比γ と推定変速比γ’との偏差γdiv の最大値Dltrtomaxが大きい場合、すなわちベルト滑り量が大きい場合は、挟圧力実油圧の低下量も大きくなり、その挟圧力実油圧が復帰を完了するまでの時間が長くなって、前述の挟圧力復帰到達点B点が遅れることが想定される。そのため、実エンジントルク復帰点C点もそれに合わせて遅延させる必要がある。
【0047】
このステップS210ないしS213の制御は、図4のタイムチャートにおいて「Phase6」で示される部分に相当する制御であり、エンジントルクダウン遅角減衰量Δtrqdwswup とエンジントルクダウン遅角初期値調整量Δtrqdwswtm とを、実変速比γと推定変速比γ’との偏差γdivの最大値Dltrtomaxに応じて補正もしくは設定して、挟圧力復帰到達点B点に対する実エンジントルク復帰点C点の時期を適正に設定するための制御である。
【0048】
ステップS212でエンジントルクダウン遅角減衰量Δtrqdwswup が補正され、エンジントルクダウン遅角初期値調整量Δtrqdwswtm が設定されると、図3のフローチャートに示すルーチンへ進む。
【0049】
図3において、先ず、フラグF3が“1”であるか否か、かつ、フラグF6が“1”であるか否かが判断される(ステップS301)。このフラグF3は、後述するステップS311において、エンジントルクダウン量Ctrqdw(i)がエンジントルクダウン終了閾値βよりも小さい場合、すなわちエンジントルクダウンが終了された場合に“1”にセットされるエンジントルクダウン終了フラグである。また、フラグF6は、後述するステップS320において、低下させた挟圧力を通常の挟圧力への復帰が完了された場合に“1”にセットされる挟圧力油圧復帰終了フラグであり、このフラグF3,F6とも当初は“0”にセットされている。言い換えれば、このステップS301では、エンジントルクダウンが終了している、かつ、低下させた挟圧力が通常挟圧力への復帰を完了している、か否かが判断される。したがって図3のルーチンを開始した当初はエンジントルクダウン終了フラグF3が“1”でない、かつ、フ挟圧力油圧復帰終了フラグF6が“1”でないことによってこのステップS301で否定的に判断された場合は、ステップS302へ進み、エンジントルクダウン終了フラグF3が“1”であるか否かが判断される。
【0050】
エンジントルクダウンフラグF3が“1”でないこと、すなわちエンジントルクダウンが終了していない、もしくはエンジントルクダウンが開始されていないことによってこのステップS302で否定的に判断された場合は、ステップS303へ進み、無段変速機1におけるベルト17の滑りが収束したか否かが判定される。ベルト滑りが収束していないことによりステップS303で否定的に判断されると、ステップS304へ進み、エンジントルクダウン低減量変更時間Ttrqgchg 以上の時間が経過したか否かが判断される。そして、エンジントルクダウン低減量変更時間Ttrqgchg 以上の時間が経過したことによりステップS304で肯定的に判断されると、ステップS306へ進み、前述のステップS209で算出されたエンジントルクダウン量Ctrqdw を所定比率α(0<α<1)で低減し、エンジントルクダウンをおこなう。
【0051】
実エンジントルクは指令値に対して不可避的な制御遅れを伴って変動するため、ベルト滑りの収束間際にエンジントルクダウン指令が出力されると、過剰な実エンジントルクダウンが生じ、過大な出力軸トルクが発生する場合がある。上記のように、エンジントルクダウン低減量変更時間Ttrqgchg の経過をみて、所定比率αで低減したエンジントルクダウン量Ctrqdw でエンジントルクダウンをおこなうことによって、出力軸トルクの過大な変動を防ぎ、その変動のショックによる違和感を防止もしくは抑制することができる。
【0052】
なお、前述のステップS301で、エンジントルクダウン終了フラグF3が“1”かつ、挟圧力油圧復帰終了フラグF6が“1”であることによって肯定的に判断された場合は、ステップS324へ進み、ベルト滑り開始時の挟圧力実油圧から滑り限界挟圧力を求め、路面入力対応分などのベルト滑りに対する余裕代を付加して、挟圧力のマップ値が補正される。次いで、フラグがゼロリセットされる(ステップS325)。そして、実変速比γと推定変速比γ’との偏差γdivの最大値Dltrtomaxがゼロリセットされストア値がクリアされて(ステップS326)、その後、図1に示す制御フローに戻り、このルーチンを一旦終了する。
【0053】
また、前述のステップS303で、ベルト滑りが収束したことにより肯定的に判断されると、ステップS307へ進み、フラグF4が“1”であるか否かが判断される。このフラグF4は、後述するステップS311において、エンジントルクダウン量Ctrqdw(i)がエンジントルクダウン終了閾値βよりも小さい場合に“0”にセットされ、ステップS308でエンジントルクダウン量Ctrqdw が、エンジントルクダウン初期値Ccst にエンジントルクダウン遅角初期値調整量Δtrqdwswtm を加えた値に設定された場合に“1”にセットされるエンジントルクダウン延長フラグである。そしてこのフラグF4は当初は“0”にセットされている。
【0054】
したがってフラグF4が“1”でないことによってこのステップS307で否定的に判断された場合は、ステップS308へ進み、エンジントルクダウン量Ctrqdw が、エンジントルクダウン初期値Ccst にエンジントルクダウン遅角初期値調整量Δtrqdwswtm を加えた値に設定される。そして、前述したようにステップS309でエンジントルクダウン延長フラグF4が“1”にセットされ、次のステップS305で、このステップS308で求めたエンジントルクダウン量Ctrqdw によるエンジントルクダウン指令が出力される。そしてその後、ステップS314へ進む。
【0055】
一方、エンジントルクダウン延長フラグF4が“1”であることによってステップS307で肯定的に判断された場合は、ステップS310へ進み、現在のエンジントルクダウン量Ctrqdw(i)が、前回のエンジントルクダウン量Ctrqdw(i−1)からエンジントルクダウン減衰量Δtrqdwswup を差し引いた値に設定される。そして、次のステップS311で、エンジントルクダウン量Ctrqdw(i)がエンジントルクダウン終了閾値βよりも小さいか否か、すなわちエンジントルクダウンが終了されたか否かが判断される。
【0056】
エンジントルクダウン量Ctrqdw(i)がエンジントルクダウン終了閾値βより小さいことにより、ステップS311で肯定的に判断された場合は、ステップS312,S313へ進み、前述したようにエンジントルクダウン終了フラグF3が“1”にセットされ、エンジントルクダウン延長フラグF4が“0”にセットされる。そしてその後、ステップS314へ進む。一方、エンジントルクダウン量Ctrqdw(i)がエンジントルクダウン終了閾値β以上となったことにより、ステップS311で否定的に判断された場合は、前述のステップS305へ進み、同様に以降の制御が実行される。
【0057】
このステップS310ないしS313の制御は、図4のタイムチャートにおいて「Phase7」で示される部分に相当する制御であり、挟圧力実油圧がベルト滑りが開始された時点の挟圧力実油圧まですなわち挟圧力復帰到達点B点まで復帰をする間、実エンジントルクをトルクダウンすることによって、再滑りを防止することを目的とした制御である。また、挟圧力復帰到達点B点と実エンジントルク復帰点C点とが確実にB点、C点の順序で制御が実行され、出力軸トルクに大きな変動を生じさせないようにスイープアップしてエンジントルクダウンを延長する制御である。すなわちこのスイープアップ勾配が、図4のタイムチャートにおける「勾配B」である。
【0058】
なお、このエンジントルクダウンの延長時間およびスイープアップ勾配をエンジン回転数Ne に基づいて設定される。そのため、エンジン回転数Ne の変化によりエンジントルクダウン制御の応答が変化した場合においても、そのエンジン回転数Ne の変化に対応して挟圧力復帰到達点B点と実エンジントルク復帰点C点とが設定され、適正に順序制御をおこなうことができる。
【0059】
前述のステップS302で、エンジントルクダウン終了フラグF3が“1”であることによって肯定的に判断された場合は、次のステップS303ないしS306の制御をおこなわずステップS314へ進み、挟圧力油圧復帰終了フラグF6が“1”であるか否かが判断される。また、ステップS306で、所定比率αで低減したエンジントルクダウン量Ctrqdw でエンジントルクダウン指令が出力された場合、およびステップS305でエンジントルクダウン量Ctrqdw によるエンジントルクダウン指令が出力された場合、およびステップS311で肯定的に判断されS313でエンジントルクダウン延長フラグF4が“0”にセットされた場合も、ステップS314へ進み、同様に以降の制御が実行される。
【0060】
挟圧力油圧復帰終了フラグF6が“1”であることによって、ステップS314で肯定的に判断されると、以降の制御はおこなわず、図1に示す制御フローに戻り、このルーチンを一旦終了する。一方、挟圧力油圧復帰終了フラグF6が“1”でないことによって、ステップS314で否定的に判断されると、ステップS315へ進み、フラグF5が“1”であるか否かが判断される。
【0061】
このフラグF5は、前述の挟圧力油圧復帰終了フラグF6と同様にステップS320において、低減された挟圧力の復帰が完了された場合に“0”にセットされ、後述のステップS322で現在の挟圧力油圧指令値Pdtgt(i) の継続指令が出力された場合に“1”にセットされる挟圧力油圧復帰開始フラグであり、当初は“0”にセットされている。したがってこの挟圧力油圧復帰開始フラグF5が“1”でないことによってこのステップS315で否定的に判断された場合は、前述のステップS322へ進み、現在の挟圧力油圧指令値Pdtgt(i) が継続され、挟圧力油圧復帰開始フラグF5が“1”にセットされる(ステップS323)。その後、図1に示す制御フローに戻り、このルーチンを一旦終了する。
【0062】
次に、挟圧力油圧復帰開始フラグF5が“1”であることによってステップS315で肯定的に判断された場合は、ステップS316へ進み、挟圧力油圧アップ指令遅延時間Tdelay 以上の時間が経過したか否かが判断される。挟圧力油圧アップ指令遅延時間Tdelay 以上の時間が経過していないことによりステップS316で否定的に判断された場合は、ステップS317へ進み、現在の挟圧力油圧指令値Pdtgt(i) が前回の挟圧力油圧指令値Pdtgt(i−1) に挟圧力油圧スイープアップ量ΔPdswpupを加えた値に設定され、その後、図1に示す制御フローに戻り、このルーチンを一旦終了する。
【0063】
一方、挟圧力油圧アップ指令遅延時間Tdelay 以上の時間が経過したことによりステップS316で肯定的に判断された場合は、ステップS318へ進み、現在の挟圧力油圧指令値Pdtgt(i) が挟圧力油圧ステップアップ量Pdstepup に設定され、ステップS319で挟圧力油圧ステップアップ時間Tdstepup 以上の時間が経過したか否かが判断される。
【0064】
挟圧力油圧ステップアップ時間Tdstepup 以上の時間が経過していないことによりステップS319で否定的に判断された場合は、図1に示す制御フローに戻り、このルーチンを一旦終了する。また、挟圧力油圧ステップアップ時間Tdstepup 以上の時間が経過したことによりステップS319で肯定的に判断された場合は、ステップS320へ進み、低下させた挟圧力を通常の挟圧力へ復帰するための指令が出力され、挟圧力油圧復帰開始フラグF5が“0”に、挟圧力油圧復帰終了フラグF6が“1”にセットされる(ステップS321)。その後、図1に示す制御フローに戻り、このルーチンを一旦終了する。
【0065】
ここで、このステップS314ないしS321の制御は、図4のタイムチャートにおいて「Phase4」で示される部分に相当する挟圧力油圧アップの制御であり、低下させた挟圧力実油圧を「Phase1」の時点における挟圧力実油圧、すなわち通常の挟圧力実油圧まで復帰させ所定期間保持する制御である。またこの時、挟圧力油圧は、前述のステップS202およびステップS203で求めた挟圧力油圧アップ指令遅延時間Tdelay と挟圧力微少油圧アップ量ΔPdswpupとによって設定される勾配でスイープアップされる。
【0066】
このように、図1ないし図4に示す制御を実行するように構成されたこの発明の協調制御装置によれば、無段変速機1の滑りが収束する時期(滑り収束点A点)に対して、挟圧力実油圧が滑りが開始された時点の挟圧力実油圧まで復帰する時期(挟圧力復帰到達点B点)と、エンジントルクダウンの開始時期と、そのトルクダウンさせた実エンジントルクが復帰する時期C点(実エンジントルクが復帰点C点)とが調整されて設定される。そのため、滑り収束直後に再度滑りが生じたり、出力軸トルクの変動による違和感の発生などを防止もしくは抑制することができる。
【0067】
また、滑りを収束させるためのエンジントルクダウンをおこなう場合に、そのエンジントルクダウンの指令時期やトルクダウン量の指令値などが、指令値に対する実エンジントルクの応答時間に影響を与えるエンジン回転数などの駆動系統の動作状態に応じて調整されて設定される。その結果、無段変速機1での再滑りの発生や、出力軸トルクの変動による違和感の発生などを防止もしくは抑制することができる。
【0068】
ここで、上記の具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上述したステップS303ないしS323の各機能的手段が、この発明の挟圧力・入力トルク順序制御手段に相当し、その内、ステップS308,S310の各機能的手段が、この発明の入力トルク低減量設定手段に相当する。また、ステップS212の機能的手段が、この発明の入力トルク低減時間設定手段に相当する。
【0069】
なお、この発明は上記の具体例に限定されないのであり、図1に示すステップS111で判定する滑りは、走行中において無段変速機1に作用するトルクの変化に起因する滑りであってよいが、これ以外に、挟圧力を低下させて生じさせた滑りであってもよい。また、この発明で対象とする無段変速機は上述したベルト式無段変速機以外に、トラクション式(トロイダル型)無段変速機であってもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、無段変速機での滑りが収束した時点以降に、実際の挟圧力が滑り開始時点の実際の入力トルクと釣り合う挟圧力、すなわち滑りを生じさせずに入力トルクを伝達できる最低の挟圧力である滑り限界挟圧力まで増大し、その後に低減させた実際の入力トルクが復帰を完了するように、挟圧力の増大指令時期とその増大指令量と低減させた入力トルクの増大指令時期とが調整される。その結果、無段変速機での再滑りの発生や、出力軸トルクの変動が大きくなることによる違和感の発生などを防止もしくは抑制することができる。
【0071】
また、請求項2の発明によれば、実際の入力トルクの低減量が、例えば、無段変速機の実変速比と推定変速比との偏差などの比較値と、その時点の動力源の回転数などの動作状態とに基づいて調整される。すなわち、無段変速機での滑りが収束した時点以降に、実際の挟圧力が滑り限界挟圧力まで増大し、その後に低減させた実際の入力トルクが復帰を完了するように、入力トルクの低減指令量が設定される。その結果、無段変速機での再滑りの発生や、出力軸トルクの変動による違和感の発生などを防止もしくは抑制することができる。
【0072】
さらに、請求項3の発明によれば、実際の入力トルクの低減時間が、例えば、無段変速機の実変速比と推定変速比との偏差の最大値などの比較値に基づいて調整される。すなわち、無段変速機での滑りが収束した時点以降に、実際の挟圧力が滑り限界挟圧力まで増大し、その後に低減させた実際の入力トルクが復帰を完了するように、入力トルクの低減指令継続時間が設定される。その結果、無段変速機での再滑りの発生や、出力軸トルクの変動による違和感の発生などを防止もしくは抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御装置による制御の一例を説明するためのフローチャートである。
【図2】この発明の制御装置による制御の一例を説明するためのフローチャートの図1に続く部分を示す図である。
【図3】この発明の制御装置による制御の一例を説明するためのフローチャートの図2に続く部分を示す図である。
【図4】図1ないし図3の制御を実行した場合のタイムチャートの一例を示す図である。
【図5】この発明で対象とする伝動機構を含む伝動系統の一例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1…無段変速機、 3…ロックアップクラッチ、 5…エンジン(動力源)、13…駆動プーリ、 14…従動プーリ、 15,16…アクチュエータ、 17…ベルト、 20…駆動輪、 25…変速機用電子制御装置(CVT−ECU)。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for cooperatively controlling a power source such as an internal combustion engine and a continuously variable transmission on its output side, and in particular, cooperatively controlling a power source in relation to the behavior of the continuously variable transmission. The present invention relates to an apparatus for performing the operation.
[0002]
[Prior art]
In a vehicle such as an automobile, a driving torque is generated by a power source such as an engine and transmitted to wheels via a transmission mechanism such as a clutch or a transmission. If the transmission torque capacity of the transmission mechanism is increased, the torque input from the power source can be transmitted to the output side such as the drive wheels, but if the transmission torque capacity is increased more than necessary, the power consumed for that also increases. The fuel efficiency of the vehicle as a whole deteriorates. For this reason, conventionally, in general, a control device is set in advance so that a hydraulic pressure for setting a transmission torque capacity of a power transmission mechanism is determined in advance in correspondence with an output of a power source, or the output of the power source is reflected in a pressure regulation level of the hydraulic pressure. Make up.
[0003]
In particular, in a continuously variable transmission for a vehicle, when the clamping pressure for sandwiching a belt, a power roller, and the like is increased, the transmission torque capacity increases, but the power transmission efficiency of the continuously variable transmission decreases. On the other hand, if the clamping pressure is set to a certain low value, the running state or the driving state of the vehicle is not always constant, so that a large torque temporarily acts on a transmission mechanism such as a continuously variable transmission. , Slipping may occur. In addition, in order to obtain the limit clamping pressure at which the slip occurs, a minute slip may be intentionally caused. Therefore, high precision control is required to reduce the clamping pressure in a range that does not cause excessive slippage.
[0004]
Conventionally, when slippage occurs in a belt-type continuously variable transmission as an example of a transmission mechanism, the theoretical speed change rate and the actual speed change rate are compared, slip is detected based on the comparison result, and the slip is suppressed. In order to reduce the engine output by increasing the line pressure, increasing the clamping pressure, closing the throttle opening, retarding the ignition timing, or reducing the fuel supply, It is described in Patent Document 1.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-6-11022 (Claims 1 and 5)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
As described in Patent Document 1, when belt slippage in a continuously variable transmission is detected, if the clamping pressure is increased to suppress or converge the slippage, the belt slips and is limited. The torque applied to the continuously variable transmission increases, and the output shaft torque changes. Further, if the output of the engine or the electric motor on the input side of the continuously variable transmission is reduced, the torque acting on the continuously variable transmission is reduced, so that the slip can be suppressed or reduced. However, if the output of such an engine or an electric motor is reduced during running and the reduced state continues after the convergence of the belt slip, the driving torque at the driving wheels also decreases. As described above, when the output shaft torque or the drive torque changes, there is a possibility that a shock will be generated or a sense of incongruity will be given.
[0007]
The present invention has been made in view of the technical problem described above, and provides an apparatus capable of preventing a shock or a sense of discomfort caused by a change in output of a power source corresponding to slippage of a continuously variable transmission. It is intended for that purpose.
[0008]
Means for Solving the Problems and Their Functions
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, a continuously variable transmission is connected to an output side of a power source, and the continuously variable transmission is connected to an output side of the continuously variable transmission based on a determination of slippage in the continuously variable transmission. In the cooperative control device between the power source and the continuously variable transmission that increases the clamping pressure for setting the torque capacity and reduces the input torque to the continuously variable transmission, when the slip convergence determination is established or thereafter, The actual pressure of the squeezing pressure is increased to the squeezing pressure at which the actual torque of the input torque is balanced with the actual torque of the input torque at or before the start of the slip, and then the actual torque of the reduced input torque is completed. A cooperative control device for a power source and a continuously variable transmission, comprising a clamping pressure / input torque sequence control means for controlling an input torque.
[0009]
Therefore, in the invention of claim 1, after the time when the slip in the continuously variable transmission converges, the actual squeezing pressure is balanced with the actual input torque at the time of the start of the slip, that is, the input torque is increased without causing the slip. In order to increase to the slip limit clamping pressure, which is the minimum clamping pressure that can be transmitted, and then to reduce the actual input torque to complete the return, the clamping pressure increase command timing, the increase command amount, and the reduced input torque Is increased. As a result, occurrence of re-sliding in the continuously variable transmission and occurrence of uncomfortable feeling due to a large fluctuation of the output shaft torque are prevented or suppressed.
[0010]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the actual torque ratio obtained from the rotation speed of the continuously variable transmission and the operating state of the continuously variable transmission are determined by reducing the actual torque of the input torque. Further comprising an input torque reduction amount setting means for setting based on a comparison value with an estimated speed ratio estimated based on the operating condition of the power source or the continuously variable transmission. It is a control device.
[0011]
Therefore, according to the second aspect of the present invention, the actual reduction amount of the input torque is determined, for example, by comparing a comparison value such as a difference between the actual speed ratio and the estimated speed ratio of the continuously variable transmission with the rotational speed of the power source at that time. It is properly adjusted based on the operation state. That is, after the point at which the slip in the continuously variable transmission converges, the input torque is reduced so that the actual pinching pressure increases to the slip limit pinching pressure, and then the actual input torque that has been reduced is completed. The command amount is set. As a result, occurrence of re-sliding in the continuously variable transmission and occurrence of uncomfortable feeling due to fluctuations in the output shaft torque are prevented or suppressed.
[0012]
Further, according to a third aspect of the present invention, in the first or the second aspect of the present invention, the actual speed of the continuously variable transmission is determined from a rotation speed of the continuously variable transmission, wherein the input torque reduction time for continuously reducing the actual torque of the input torque is obtained. A cooperative control device further comprising an input torque reduction time setting means for setting based on a comparison value between a ratio and an estimated gear ratio estimated based on an operation state of the continuously variable transmission.
[0013]
Therefore, in the invention of claim 3, the reduction time of the actual input torque is adjusted based on a comparison value such as a maximum value of a deviation between the actual speed ratio and the estimated speed ratio of the continuously variable transmission. That is, after the point at which the slip in the continuously variable transmission converges, the input torque is reduced so that the actual pinching pressure increases to the slip limit pinching pressure, and then the actual input torque that has been reduced is completed. Command duration is set. As a result, occurrence of re-sliding in the continuously variable transmission and occurrence of uncomfortable feeling due to fluctuations in the output shaft torque are prevented or suppressed.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, the present invention will be described based on specific examples. First, an example of a drive system including a power source and a continuously variable transmission which is an object of the present invention will be described. FIG. 5 schematically illustrates an example of a drive system including a belt-type continuously variable transmission 1. The continuously variable transmission 1 is connected to a power source 5 via a forward / reverse switching mechanism 2 and a fluid transmission mechanism 4 having a lock-up clutch 3.
[0015]
The power source 5 includes an internal combustion engine, an internal combustion engine and an electric motor, or an electric motor. In the following description, the power source 5 is referred to as an engine 5. The fluid transmission mechanism 4 has, for example, a configuration similar to that of a conventional torque converter, and includes a pump impeller rotated by an engine 5, a turbine runner disposed opposite to the pump impeller, and a stator disposed therebetween. It is configured to supply a spiral flow of fluid generated by a pump impeller to the turbine runner to rotate the turbine runner and transmit torque.
[0016]
In the transmission of torque through such a fluid, inevitable slippage occurs between the pump impeller and the turbine runner, which causes a reduction in power transmission efficiency. And a lock-up clutch 3 for directly connecting to an output-side member such as The lock-up clutch 3 is configured to be controlled by hydraulic pressure, is controlled to a fully engaged state, a completely released state, and a slip state that is an intermediate state between these states, and can appropriately control the slip rotation speed. It has become.
[0017]
The forward / reverse switching mechanism 2 is a mechanism that is employed in accordance with the fact that the rotation direction of the engine 5 is limited to one direction, and outputs the input torque as it is, and outputs it in reverse. It is configured. In the example shown in FIG. 5, a double pinion type planetary gear mechanism is employed as the forward / reverse switching mechanism 2. That is, the ring gear 7 is arranged concentrically with the sun gear 6, and between the sun gear 6 and the ring gear 7, a pinion gear 8 meshed with the sun gear 6 and another pinion gear 9 meshed with the pinion gear 8 and the ring gear 7 are arranged. The pinion gears 8 and 9 are held by the carrier 10 so as to rotate and revolve. Further, a forward clutch 11 for integrally connecting the two rotating elements (specifically, the sun gear 6 and the carrier 10) is provided, and by selectively fixing the ring gear 7, the direction of the output torque is provided. Is provided.
[0018]
The continuously variable transmission 1 has the same configuration as a conventionally known belt-type continuously variable transmission, and each of a drive pulley 13 and a driven pulley 14 arranged in parallel with each other includes a fixed sheave and a hydraulic pulley. And a movable sheave that is moved back and forth in the axial direction by actuators 15 and 16. Therefore, the groove width of each of the pulleys 13 and 14 changes by moving the movable sheave in the axial direction, and accordingly, the winding radius of the belt 17 wound around each of the pulleys 13 and 14 (the effective diameter of the pulleys 13 and 14). ) Changes continuously, and the gear ratio changes steplessly. The drive pulley 13 is connected to the carrier 10 which is an output element of the forward / reverse switching mechanism 2.
[0019]
A hydraulic pressure (line pressure or its correction pressure) corresponding to the torque input to the continuously variable transmission 1 is supplied to the hydraulic actuator 16 of the driven pulley 14 via a hydraulic pump and a hydraulic control device (not shown). I have. Therefore, when each sheave of the driven pulley 14 sandwiches the belt 17, tension is applied to the belt 17, and a clamping pressure (contact pressure) between each pulley 13, 14 and the belt 17 is secured. . On the other hand, pressure oil corresponding to the gear ratio to be set is supplied to the hydraulic actuator 15 in the drive pulley 13 so that the groove width (effective diameter) according to the target gear ratio is set. .
[0020]
The driven pulley 14 is connected to a differential 19 via a gear pair 18, and outputs torque from the differential 19 to driving wheels 20. Therefore, in the above drive mechanism, the lock-up clutch 3 and the continuously variable transmission 1 are arranged in series between the engine 5 and the drive wheels 20.
[0021]
Various sensors are provided to detect the operation state (running state) of the vehicle equipped with the above-described continuously variable transmission 1 and the engine 5. That is, a turbine speed sensor 21 that detects an input speed (speed of the turbine runner) to the continuously variable transmission 1 and outputs a signal, and an input speed that detects a speed of the drive pulley 13 and outputs a signal. A sensor 22, an output rotation speed sensor 23 that detects the rotation speed of the driven pulley 14 and outputs a signal, and a hydraulic sensor 24 that detects the pressure of the hydraulic actuator 16 on the driven pulley 14 side for setting the belt clamping pressure are provided. ing. Although not particularly shown, an accelerator opening sensor that detects the amount of depression of the accelerator pedal and outputs a signal, a throttle opening sensor that detects the opening of the throttle valve and outputs a signal, and a brake pedal are depressed. A brake sensor or the like that outputs a signal in the case is provided.
[0022]
In order to control the engagement / disengagement of the forward clutch 11 and the reverse brake 12, control the squeezing force of the belt 17, control the gear ratio, and control the lock-up clutch 3, the transmission Electronic control unit (CVT-ECU) 25 is provided. The electronic control unit 25 is configured mainly by a microcomputer as an example, performs calculations in accordance with a predetermined program based on input data and data stored in advance, and various states such as forward, reverse or neutral, It is configured to execute setting of a required clamping force, setting of a gear ratio, engagement / disengagement of the lock-up clutch 3, and control of a slip rotation speed and the like.
[0023]
Here, as an example of data (signal) input to the transmission electronic control unit 25, a signal of an input rotation speed (input rotation speed) Nin of the continuously variable transmission 1 and an output of the continuously variable transmission 1 will be described. The signal of the rotation speed (output rotation speed) No is input from the corresponding sensor. An engine electronic control unit (E / G-ECU) 26 for controlling the engine 5 outputs a signal of an engine speed Ne, a signal of an engine (E / G) load, a throttle opening signal, and an accelerator pedal (not shown). ) Is input.
[0024]
According to the continuously variable transmission 1, the engine speed, which is the input speed, can be controlled steplessly (in other words, continuously), so that the fuel efficiency of a vehicle equipped with the same can be improved. For example, a target driving force is determined based on a required driving amount and a vehicle speed represented by an accelerator opening, and a target output required to obtain the target driving force is determined based on the target driving force and the vehicle speed. The engine speed for obtaining the target output at the optimum fuel efficiency is obtained based on a prepared map, and the gear ratio is controlled so as to become the engine speed.
[0025]
In order not to impair such an advantage of improving fuel efficiency, power transmission efficiency in the continuously variable transmission 1 is controlled to a favorable state. Specifically, the torque capacity of the continuously variable transmission 1, that is, the belt clamping pressure is set to a value as low as possible within a range where the target torque determined based on the engine torque can be transmitted and the belt 17 does not slip. Controlled. For example, in a so-called unsteady running state such as when acceleration and deceleration are performed relatively frequently, or when there is unevenness or undulation on the road surface, a line that becomes the entire original pressure in the hydraulic system that controls the continuously variable transmission 1 is used. The belt clamping pressure is set by the pressure or its correction pressure. On the other hand, in a steady state or a quasi-steady state similar to this, such as running at a constant speed at a certain speed or more on a flat road, the minimum pressure that can transmit input torque without causing slip, that is, the slip limit clamping pressure The belt clamping pressure is set to a predetermined safety factor or a pressure for setting a marginal transmission torque for slippage.
[0026]
When the belt clamping pressure is reduced as described above due to the steady traveling state or the quasi-stationary traveling state, the pressure added to the slip limit clamping pressure, that is, the margin for the slip is small. When the input torque of the motor increases, slipping easily occurs. The slip of the continuously variable transmission 1 due to the increase in the input torque can be converged by reducing the input torque, but the reduction in the drive torque of the entire vehicle due to the decrease in the input torque to the continuously variable transmission 1 is suppressed. Alternatively, in order to prevent this, the cooperative control device according to the present invention is configured to execute the control described below. FIGS. 1 to 3 are flow charts for explaining an example of the control, and FIG. 4 is a time chart showing changes in the clamping force, the gear ratio and the like when the control shown in FIGS. 1 to 3 is executed.
[0027]
In FIG. 1, first, it is determined whether a control precondition is satisfied (step S101). The control prerequisites are, for example, that the running state of the vehicle is in a steady state or a quasi-steady state, that the correction of the belt clamping force has not been completed, that no failure has occurred in the control device, and the like.
[0028]
When a negative determination is made in step S101 because the control precondition is not satisfied, the process proceeds to step S102, and the timer value T is reset to zero (step S102). Then, the control for lowering the clamping pressure is not performed or is stopped (step S103), and this routine is once ended. That is, in step S103, the clamping pressure is returned to the normal clamping pressure.
[0029]
On the other hand, when a positive determination is made in step S101 because the control precondition is satisfied, it is determined whether the flag F1 is "1" (step S104). This flag F1 is a flag that is set to "1" when slippage of the belt 17 in the continuously variable transmission 1 is detected, and is initially set to "0". Therefore, when the flag F1 is "0" and the result of the determination in step S104 is negative, the process proceeds to step S105, and it is determined whether or not the timer value T is smaller than the clamping pressure hydraulic step-down holding time Trmp. .
[0030]
If the timer value T is smaller than the squeezing pressure hydraulic step-down holding time Trmp, that is, if the determination in step S105 is affirmative because the squeezing pressure hydraulic step-down holding time Trmp has not been reached, the process proceeds to step S106, and the squeezing pressure hydraulic pressure is reduced. The command value Pdtgt (i) is set and output as the clamping pressure hydraulic step-down amount Pdstepdw, and this routine is once ended.
[0031]
This control is a control indicated by “Phase 1” in the time chart of FIG. 4, and when the clamping pressure is stepped down, a predetermined clamping time is set to wait for the hydraulic pressure of the clamping pressure to stabilize. This is a control for holding the oil pressure for the pressure oil pressure step-down holding time Trmp and, after the oil pressure is stabilized, lowering the clamping pressure for detecting a belt slip described later.
[0032]
On the other hand, if the timer value T is equal to or greater than the clamping pressure hydraulic step-down holding time Trmp, that is, if the determination in step S105 is negative due to the passage of the clamping pressure hydraulic step-down holding time Trmp, the process proceeds to step S107, Is started. That is, the current clamping pressure oil pressure command value Pdtgt (i) is set to a value obtained by subtracting the minute oil pressure drop amount ΔPdsswpdw from the previous clamping pressure oil pressure command value Pdtgt (i-1).
[0033]
When the clamping pressure oil pressure command value Pdtgt (i) is output in step S107, the process proceeds to step S108, in which the engine rotation speed Ne (i), the primary rotation speed Nin (i), the secondary rotation speed Nout (i), the clamping pressure actual hydraulic pressure Pact (i) and the like are measured, and in step S109, the actual speed ratio γ (i) is calculated from the primary rotation speed Nin (i) and the secondary rotation speed Nout (i). Then, in step S110, the actual speed ratio γ (i), the actual clamping pressure Pact (i), the clamping pressure command value Pdtgt (i), and the like are stored as store values.
[0034]
Subsequently, it is determined whether the belt 17 has slipped in the continuously variable transmission 1 (step S111). The determination of the presence / absence of belt slippage can be made, for example, when the shift speed Δγ, which is the amount of time change of the actual gear ratio γ, becomes equal to or greater than a predetermined value within a predetermined time.
[0035]
The control in steps S107 to S111 is a part of the control indicated by “Phase 2” in the time chart of FIG. 4 and detects the slip of the belt 17 in the continuously variable transmission 1. Therefore, until the belt slip is detected. This is control for gradually reducing the clamping pressure.
[0036]
If a negative determination is made in step S111 because the occurrence of belt slippage is not determined, this routine is temporarily terminated. On the other hand, if a positive determination is made in step S111 due to the occurrence of belt slippage in the continuously variable transmission 1, the process proceeds to step S112, and the flag F1 is set to "1". The routine proceeds to the routine mainly shown in the macro slip prevention control. It should be noted that even if the flag F1 is "1" in the above-described step S104 and the result of the determination in step S104 is affirmative, the process similarly proceeds to the macro slip prevention control routine.
[0037]
In FIG. 2, first, it is determined whether or not the flag F2 is "1" (step S201). This flag F2 is a macro-slip prevention parameter setting flag that is set to “1” when each macro-slip prevention parameter is set in each of steps S202 to S205 described later, and is initially set to “0”. Have been. Therefore, when the flag F2 is "0" and a negative determination is made in step S201, the process proceeds to step S202, and the clamping pressure hydraulic pressure increase command delay time Tdelay is set based on the engine speed Ne (i). You.
[0038]
Also, in step S203, the clamping pressure minute hydraulic pressure increase amount ΔPdswupp is set based on the engine speed Ne (i). The clamping pressure hydraulic pressure increase command delay time Tdelay and the clamping pressure minute hydraulic pressure increase amount ΔPdswupp are parameters corresponding to “gradient A” in the time chart of FIG. The control in steps S202 and S203 is the control indicated by “Phase 3” in the time chart of FIG. 4, and after the belt slippage is detected, a gradual predetermined control is performed so as not to cause a large fluctuation in the output shaft torque. This is control for sweeping up the squeezing pressure at a gradient, that is, “gradient A”.
[0039]
When stopping the reduction of the clamping pressure oil pressure, normally, stopping the oil pressure reduction command alone causes an unavoidable control response delay, causing an undershoot in the actual oil pressure, lowering the safety factor SF and causing an excessive belt Slip or macro slip may occur. For this reason, the clamping pressure hydraulic pressure increase command delay time Tdelay and the clamping pressure minute hydraulic pressure increase amount ΔPdswpup are determined as described above, and by setting this “gradient A”, an appropriate safety factor SF is secured, and occurrence of macro slip is prevented. It can be prevented or suppressed. Further, the “gradient A” is set for the purpose of preventing an excessive fluctuation of the output shaft torque due to a sudden fluctuation of the actual clamping oil pressure and preventing or suppressing discomfort due to the shock of the fluctuation.
[0040]
Subsequently, in step S204, the engine torque down reduction amount change time Ttrqgchg is set based on the engine speed Ne (i), and in step S205, the engine torque down retardation attenuation amount Δtrqdwswup is similarly set to the engine speed Ne (i). Is set based on After that, the macro slip prevention parameter setting flag F2 is set to "1" (step S206).
[0041]
In the cooperative control according to the present invention, as shown in the time chart of FIG. 4, at the point A where the slippage converges and at the point where the actual pinching pressure returns to the actual pinching pressure at the time when the slipping starts, the pinching pressure return reaches A certain point B and a point C at which the reduced actual engine torque returns need to be controlled in the order of the points A, B, and C from the start of the control. At this time, the response of the engine torque down control changes depending on the engine speed Ne. For this reason, in steps S202 to S205, the macro slip prevention of the clamping pressure hydraulic pressure increase command delay time Tdelay, the clamping pressure minute hydraulic pressure increase amount ΔPdswupp, the engine torque down reduction amount change time Ttrqgchg, and the engine torque down delay angle attenuation Δtrqdwswup is performed. By setting the parameters based on the engine speed Ne (i), the sequence control can be appropriately performed in response to a change in response due to a change in the engine speed Ne. Each parameter set based on such an engine speed Ne (i) can be obtained from, for example, a function of the engine speed Ne (i) or a map value.
[0042]
Subsequently, in step S207, the estimated speed ratio γ ′ (i) is calculated. The estimated speed ratio γ ′ (i) is, for example, the change amount of the actual speed ratio γ from the stored value of the actual speed ratio γ at the time of belt slip detection or a predetermined time before the time of belt slip detection (when the belt is not slipped). Can be calculated based on the amount of change.
[0043]
Then, in step S208, a deviation γdiv (i) between the actual gear ratio γ (i) and the estimated gear ratio γ ′ (i) obtained in step S207 is calculated, and the engine torque is calculated according to the deviation γdiv (i). The engine torque down amount Ctrqdw (i) is calculated so that the engine is down (Step S209). This control is control indicated by “Phase 5” in the time chart of FIG.
[0044]
Next, in step S210, it is determined whether or not the maximum value Dltrtomax of the deviation between the actual speed ratio γ (i) and the estimated speed ratio γ ′ (i) is zero. If the maximum value Dltrtmax of the difference between the actual speed ratio γ (i) and the estimated speed ratio γ ′ (i) is 0, and the determination in step S210 is affirmative, the process proceeds to step S211 and the maximum value of this difference is determined. The value Dltrtmax is set to the deviation γdiv (i) between the current actual gear ratio γ (i) and the estimated gear ratio γ ′ (i). Further, the process proceeds to step S212, based on the maximum value Dltrtomax of the deviation, the engine torque down retardation attenuation amount Δtrqdwsswup obtained in step S205 described above is corrected, and the engine torque down retard initial value adjustment amount Δtrqdwsswtm is set. .
[0045]
If the maximum value Dltrtomax of the difference between the actual speed ratio γ (i) and the estimated speed ratio γ ′ (i) is not 0, and the result of the determination in step S210 is negative, the process proceeds to step S213. It is determined whether the deviation γdiv (i) between γ (i) and the estimated speed ratio γ ′ (i) is larger than the maximum value Dltrtomax of this deviation. If the difference γdiv (i) between the actual speed ratio γ (i) and the estimated speed ratio γ ′ (i) is larger than the maximum value Dltrtmax of this difference, and the determination in step S213 is affirmative, the process returns to step S211. . On the other hand, if the difference γdiv (i) between the actual speed ratio γ (i) and the estimated speed ratio γ ′ (i) is equal to or less than the maximum value Dltrtomax of this difference, and the determination in step S213 is negative, The process skips S211 and proceeds to step S212, and the subsequent control is similarly performed.
[0046]
When the maximum value Dltrtomax of the deviation γdiv between the actual speed ratio γ and the estimated speed ratio γ ′ is large, that is, when the belt slippage is large, the decrease in the actual clamping oil pressure also increases, and the actual clamping oil pressure returns. It is assumed that the time until the completion is long, and the above-described clamping pressure return reaching point B is delayed. Therefore, the actual engine torque return point C also needs to be delayed accordingly.
[0047]
The control in steps S210 to S213 is a control corresponding to the portion indicated by “Phase 6” in the time chart of FIG. 4, and includes the engine torque down retardation attenuation amount Δtrqdwsswup and the engine torque down retard initial value adjustment amount Δtrqdwswtm. The timing of the actual engine torque return point C with respect to the clamping pressure return point B is properly set or corrected according to the maximum value Dltrtmax of the deviation γdiv between the actual gear ratio γ and the estimated gear ratio γ ′. This is the control for
[0048]
In step S212, when the engine torque down retarding attenuation amount Δtrqdwswup is corrected and the engine torque down retarding initial value adjustment amount Δtrqdwswtm is set, the routine proceeds to the routine shown in the flowchart of FIG.
[0049]
In FIG. 3, first, it is determined whether the flag F3 is “1” and whether the flag F6 is “1” (step S301). This flag F3 is set to “1” when the engine torque down amount Ctrqdw (i) is smaller than the engine torque down end threshold β in step S311 described later, that is, when the engine torque down is ended. This is a down end flag. The flag F6 is a clamping pressure hydraulic pressure return end flag that is set to "1" when the return to the reduced clamping pressure to the normal clamping pressure is completed in step S320 described later. , F6 are initially set to "0". In other words, in step S301, it is determined whether or not the engine torque reduction has been completed and whether or not the reduced clamping pressure has completed returning to the normal clamping pressure. Therefore, when the engine torque down end flag F3 is not "1" at the beginning of the routine of FIG. 3 and the squeezing pressure oil pressure return end flag F6 is not "1", a negative judgment is made in step S301. Proceeds to step S302, and it is determined whether or not the engine torque down end flag F3 is "1".
[0050]
If the engine torque down flag F3 is not "1", that is, if the engine torque down has not been completed or the engine torque down has not been started, and thus a negative determination is made in step S302, the process proceeds to step S303. It is determined whether the slip of the belt 17 in the continuously variable transmission 1 has converged. If a negative determination is made in step S303 that the belt slip has not converged, the process proceeds to step S304, and it is determined whether a time equal to or longer than the engine torque down reduction amount change time Ttrqgchg has elapsed. If the determination in step S304 is affirmative because the time equal to or longer than the engine torque down reduction amount change time Ttrqgchg has elapsed, the process proceeds to step S306, and the engine torque reduction amount Ctrqdw calculated in step S209 is reduced by a predetermined ratio. α (0 <α <1) to reduce the engine torque.
[0051]
Since the actual engine torque fluctuates with an unavoidable control delay with respect to the command value, if the engine torque down command is output immediately before the convergence of the belt slip, excessive actual engine torque reduction occurs, resulting in an excessive output shaft. Torque may be generated. As described above, by observing the elapse of the engine torque down reduction amount change time Ttrqgchg, the engine torque is reduced by the engine torque reduction amount Ctrqdw reduced by the predetermined ratio α, thereby preventing an excessive fluctuation of the output shaft torque and the fluctuation thereof. Can be prevented or suppressed due to the shock caused by the shock.
[0052]
If it is determined in step S301 that the engine torque down end flag F3 is "1" and the nip pressure oil pressure return end flag F6 is "1", the process proceeds to step S324, and the process proceeds to step S324. The slip limit clamping pressure is determined from the actual clamping oil pressure at the start of the slip, and a margin for belt slip, such as a portion corresponding to road surface input, is added to correct the map value of the clamping pressure. Next, the flag is reset to zero (step S325). Then, the maximum value Dltrtmax of the deviation γdiv between the actual speed ratio γ and the estimated speed ratio γ ′ is reset to zero and the stored value is cleared (step S326), and thereafter, the process returns to the control flow shown in FIG. finish.
[0053]
If it is determined in step S303 that the belt slippage has converged, the process proceeds to step S307, and it is determined whether the flag F4 is “1”. This flag F4 is set to “0” when the engine torque down amount Ctrqdw (i) is smaller than the engine torque down end threshold β in step S311, which will be described later. In step S308, the engine torque down amount Ctrqdw is set to the engine torque. This is an engine torque down extension flag that is set to “1” when it is set to a value obtained by adding the engine torque down retard initial value adjustment amount Δtrqdwswtm to the down initial value Ccst. This flag F4 is initially set to "0".
[0054]
Therefore, if the result of the determination in step S307 is negative because the flag F4 is not "1", the flow proceeds to step S308, in which the engine torque down amount Ctrqdw is adjusted to the engine torque down initial value Ccst and the engine torque down delay initial value adjustment. It is set to a value obtained by adding the quantity Δtrqdwswtm. Then, as described above, the engine torque down extension flag F4 is set to "1" in step S309, and in the next step S305, an engine torque down command based on the engine torque down amount Ctrqdw obtained in step S308 is output. Then, the process proceeds to step S314.
[0055]
On the other hand, if the result of the determination in step S307 is affirmative due to the fact that the engine torque down extension flag F4 is "1", the flow proceeds to step S310, and the current engine torque down amount Ctrqdw (i) is changed to the previous engine torque down amount. The value is set to a value obtained by subtracting the engine torque down attenuation amount Δtrqdwsswup from the amount Ctrqdw (i−1). Then, in the next step S311, it is determined whether or not the engine torque reduction amount Ctrqdw (i) is smaller than the engine torque reduction end threshold β, that is, whether or not the engine torque reduction has been completed.
[0056]
When the engine torque down amount Ctrqdw (i) is smaller than the engine torque down end threshold value β, and the determination in step S311 is affirmative, the process proceeds to steps S312 and S313, and the engine torque down end flag F3 is set as described above. The flag is set to "1" and the engine torque down extension flag F4 is set to "0". Then, the process proceeds to step S314. On the other hand, if the engine torque reduction amount Ctrqdw (i) has become equal to or greater than the engine torque reduction end threshold β and a negative determination is made in step S311, the process proceeds to step S305 described above, and the subsequent control is similarly performed. Is done.
[0057]
The control in steps S310 to S313 is control corresponding to the portion indicated by "Phase 7" in the time chart of FIG. 4, and the actual squeezing pressure is up to the actual squeezing pressure at the time when belt slippage is started, that is, the squeezing pressure. This control is intended to prevent re-sliding by reducing the actual engine torque during the return to the return point B. Further, the control is executed in the order of the point B and the point C between the point B of the clamping pressure return and the point C of the actual engine torque return, and the engine is swept up so as not to cause a large fluctuation in the output shaft torque. This control extends the torque down. That is, this sweep-up gradient is “gradient B” in the time chart of FIG.
[0058]
The extension time of the engine torque reduction and the sweep-up gradient are set based on the engine speed Ne. Therefore, even when the response of the engine torque down control changes due to the change in the engine speed Ne, the clamping pressure return point B and the actual engine torque return point C correspond to the change in the engine speed Ne. It is set and the sequence control can be performed appropriately.
[0059]
If it is determined in step S302 that the engine torque down end flag F3 is "1", the process proceeds to step S314 without performing the next steps S303 to S306, and the nip pressure oil pressure return is ended. It is determined whether the flag F6 is "1". Also, in step S306, when the engine torque down command is output with the engine torque down amount Ctrqdw reduced by the predetermined ratio α, and when the engine torque down command is output with the engine torque down amount Ctrqdw in step S305, and When the determination is positive in S311, and the engine torque down extension flag F4 is set to "0" in S313, the process proceeds to step S314, and the subsequent control is executed in the same manner.
[0060]
If the clamping pressure hydraulic pressure return end flag F6 is set to "1" and the determination in step S314 is affirmative, the subsequent control is not performed, the process returns to the control flow shown in FIG. 1, and this routine is once ended. On the other hand, if the nip pressure hydraulic pressure return end flag F6 is not "1" and thus the negative determination is made in step S314, the process proceeds to step S315, and it is determined whether the flag F5 is "1".
[0061]
This flag F5 is set to “0” when the return of the reduced clamping pressure is completed in step S320, similarly to the above-described clamping pressure hydraulic pressure return end flag F6, and the current clamping pressure is reset in step S322 described later. This is a clamping pressure hydraulic pressure recovery start flag that is set to “1” when a continuation command of the hydraulic pressure command value Pdtgt (i) is output, and is initially set to “0”. Therefore, if the negative determination is made in step S315 because the clamping pressure oil pressure return start flag F5 is not "1", the process proceeds to step S322, and the current clamping pressure oil pressure command value Pdtgt (i) is continued. Then, the clamping pressure hydraulic pressure return start flag F5 is set to "1" (step S323). Thereafter, the process returns to the control flow shown in FIG. 1, and this routine is temporarily ended.
[0062]
Next, when the clamping pressure hydraulic pressure return start flag F5 is "1" and the determination in step S315 is affirmative, the process proceeds to step S316 to determine whether a time equal to or longer than the clamping pressure hydraulic pressure increase command delay time Tdelay has elapsed. It is determined whether or not. If a negative determination is made in step S316 because the time equal to or longer than the clamping pressure hydraulic pressure increase command delay time Tdelay has not elapsed, the process proceeds to step S317, and the current clamping pressure hydraulic pressure command value Pdtgt (i) is changed to the previous clamping pressure hydraulic pressure command value Pdtgt (i). The pressure hydraulic pressure command value Pdtgt (i-1) is set to a value obtained by adding the clamping pressure hydraulic pressure sweep-up amount ΔPdswpup, and thereafter, the process returns to the control flow shown in FIG. 1 and the routine is temporarily terminated.
[0063]
On the other hand, if a positive determination is made in step S316 because the time equal to or longer than the clamping pressure hydraulic pressure increase command delay time Tdelay has elapsed, the process proceeds to step S318, and the current clamping pressure hydraulic pressure command value Pdtgt (i) is changed to the clamping pressure hydraulic pressure. The step-up amount is set to Pdstepup, and it is determined in step S319 whether or not a time longer than the clamping pressure hydraulic step-up time Tdstepup has elapsed.
[0064]
If a negative determination is made in step S319 because the time equal to or longer than the clamping pressure hydraulic step-up time Tdstepup has not elapsed, the process returns to the control flow shown in FIG. 1 and the routine is temporarily ended. If a positive determination is made in step S319 because the time equal to or longer than the clamping pressure hydraulic step-up time Tdstepup has elapsed, the process proceeds to step S320, and a command for returning the reduced clamping pressure to the normal clamping pressure. Is output, and the clamping pressure hydraulic pressure return start flag F5 is set to "0", and the clamping pressure hydraulic pressure return end flag F6 is set to "1" (step S321). Thereafter, the process returns to the control flow shown in FIG. 1, and this routine is temporarily ended.
[0065]
Here, the control in steps S314 to S321 is control for increasing the squeezing pressure oil pressure corresponding to the portion indicated by “Phase 4” in the time chart of FIG. 4, and reducing the reduced squeezing pressure actual oil pressure at the time of “Phase 1”. , That is, the actual clamping oil pressure, that is, the normal clamping pressure actual oil pressure, and is maintained for a predetermined period. At this time, the squeezing pressure oil pressure is swept up at a gradient set by the squeezing pressure oil pressure increase command delay time Tdelay and the squeezing pressure slight oil pressure increase amount ΔPdswupp obtained in the above-described steps S202 and S203.
[0066]
As described above, according to the cooperative control device of the present invention configured to execute the control shown in FIGS. 1 to 4, the timing at which the slip of the continuously variable transmission 1 converges (slip convergence point A). Thus, the timing at which the actual squeezing pressure returns to the actual squeezing pressure at the time when the sliding starts (the squeezing pressure return reaching point B), the start time of the engine torque reduction, and the actual engine torque at the time of the torque reduction The point of return C (the actual engine torque is the return point C) is adjusted and set. For this reason, it is possible to prevent or suppress the occurrence of slipping immediately after the convergence of the slipping or the occurrence of a sense of incongruity due to the fluctuation of the output shaft torque.
[0067]
In addition, when the engine torque is reduced to converge the slip, the command timing of the engine torque and the command value of the torque reduction amount affect the response time of the actual engine torque to the command value. Is adjusted and set in accordance with the operation state of the drive system of. As a result, it is possible to prevent or suppress the occurrence of re-sliding in the continuously variable transmission 1 and the occurrence of a sense of incongruity due to a change in the output shaft torque.
[0068]
Here, the relationship between the above-described specific example and the present invention will be briefly described. Each of the functional units in steps S303 to S323 corresponds to the clamping force / input torque sequence control unit of the present invention. Each of the functional units in steps S308 and S310 corresponds to the input torque reduction amount setting unit of the present invention. Further, the functional means of step S212 corresponds to the input torque reduction time setting means of the present invention.
[0069]
The present invention is not limited to the above specific example, and the slip determined in step S111 shown in FIG. 1 may be a slip caused by a change in torque acting on continuously variable transmission 1 during traveling. Alternatively, the sliding may be caused by lowering the clamping pressure. Further, the continuously variable transmission targeted by the present invention may be a traction (toroidal) continuously variable transmission in addition to the belt-type continuously variable transmission described above.
[0070]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, after the time when the slip in the continuously variable transmission converges, the squeezing pressure at which the actual squeezing pressure is balanced with the actual input torque at the time of the start of the slip, that is, the slip is reduced. A command to increase the clamping pressure and the command to increase the clamping pressure so that the input torque can be transmitted without causing it to increase to the slipping clamping pressure, which is the minimum clamping pressure, and then reduce the actual input torque to complete the return. The amount and the reduced input torque increase command timing are adjusted. As a result, it is possible to prevent or suppress the occurrence of re-sliding in the continuously variable transmission and the occurrence of a sense of incongruity due to a large fluctuation in the output shaft torque.
[0071]
According to the second aspect of the present invention, the actual amount of reduction in the input torque is, for example, a comparison value such as a deviation between the actual speed ratio and the estimated speed ratio of the continuously variable transmission, and the rotation of the power source at that time. The adjustment is made based on the operation state such as the number. That is, after the point at which the slip in the continuously variable transmission converges, the input torque is reduced so that the actual pinching pressure increases to the slip limit pinching pressure, and then the actual input torque that has been reduced is completed. The command amount is set. As a result, it is possible to prevent or suppress the occurrence of re-sliding in the continuously variable transmission and the occurrence of a sense of incongruity due to a change in the output shaft torque.
[0072]
Further, according to the invention of claim 3, the reduction time of the actual input torque is adjusted based on a comparison value such as a maximum value of a deviation between the actual speed ratio and the estimated speed ratio of the continuously variable transmission. . That is, after the point at which the slip in the continuously variable transmission converges, the input torque is reduced so that the actual pinching pressure increases to the slip limit pinching pressure, and then the actual input torque that has been reduced is completed. Command duration is set. As a result, it is possible to prevent or suppress the occurrence of re-sliding in the continuously variable transmission and the occurrence of a sense of incongruity due to a change in the output shaft torque.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart illustrating an example of control by a control device according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a portion following the flowchart of FIG. 1 for explaining an example of control by the control device of the present invention.
FIG. 3 is a diagram illustrating a portion following the flowchart of FIG. 2 for explaining an example of control by the control device of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing an example of a time chart when the control of FIGS. 1 to 3 is executed.
FIG. 5 is a diagram schematically showing an example of a transmission system including a transmission mechanism according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Continuously variable transmission, 3 ... Lock-up clutch, 5 ... Engine (power source), 13 ... Drive pulley, 14 ... Driven pulley, 15, 16 ... Actuator, 17 ... Belt, 20 ... Drive wheel, 25 ... Transmission Electronic control unit (CVT-ECU).

Claims (3)

動力源の出力側に無段変速機が連結され、その無段変速機での滑り判定の成立に基づいて、無段変速機のトルク容量を設定する挟圧力を増大するとともに、前記無段変速機への入力トルクを低減させる動力源と無段変速機との協調制御装置において、
前記滑り収束判定の成立時もしくはそれ以降に、前記挟圧力の実圧力を、前記滑りの開始時もしくはそれ以前の前記入力トルクの実トルクと釣り合う挟圧力まで増大させ、その後に、前記低減させた入力トルクの実トルクが復帰を完了するように入力トルクを制御する挟圧力・入力トルク順序制御手段を備えていることを特徴とする動力源と無段変速機との協調制御装置。
A continuously variable transmission is connected to the output side of the power source, and based on the establishment of the slip determination in the continuously variable transmission, the clamping force for setting the torque capacity of the continuously variable transmission is increased and the continuously variable transmission is controlled. In a cooperative control device between a power source for reducing input torque to the machine and a continuously variable transmission,
When the slip convergence determination is established or thereafter, the actual pressure of the clamping force is increased to a clamping pressure that balances the actual torque of the input torque at the start of or before the slip, and thereafter, the pressure is reduced. A cooperative control apparatus for a power source and a continuously variable transmission, comprising: a clamping force / input torque sequence control means for controlling an input torque so that an actual torque of an input torque is completed.
前記入力トルクの実トルクの低減量を、前記無段変速機の回転数から求められる実変速比と前記無段変速機の動作状態に基づいて推定される推定変速比との比較値と、前記動力源または前記無段変速機の動作状態とに基づいて設定する入力トルク低減量設定手段を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の動力源と無段変速機との協調制御装置。A reduction value of the actual torque of the input torque, a comparison value between an actual gear ratio obtained from the rotation speed of the continuously variable transmission and an estimated gear ratio estimated based on an operation state of the continuously variable transmission, 2. The cooperative control between a power source and a continuously variable transmission according to claim 1, further comprising an input torque reduction amount setting means for setting based on a power source or an operation state of the continuously variable transmission. apparatus. 前記入力トルクの実トルクの低減を継続する前記入力トルクの低減時間を、前記無段変速機の回転数から求められる実変速比と前記無段変速機の動作状態に基づいて推定される推定変速比との比較値に基づいて設定する入力トルク低減時間設定手段を更に備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の動力源と無段変速機との協調制御装置。Estimated gear shift estimated based on the actual gear ratio obtained from the rotation speed of the continuously variable transmission and the operating state of the continuously variable transmission, wherein the reduction time of the input torque for continuously reducing the actual torque of the input torque is determined. 3. The cooperative control device between a power source and a continuously variable transmission according to claim 1, further comprising an input torque reduction time setting means for setting based on a comparison value with the ratio.
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