JP2004233604A - 光学用フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非晶性の熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムであって、フィルム全面にわたって膜厚が200μm以下で、膜厚変動が前記膜厚の3%以下で、かつ膜厚の標準偏差が前記膜厚の0.7%以下である光学用フィルム。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非晶性の熱可塑性樹脂からなり、従来のものよりも厚さむらが小さく、ロール巻取り時に巻き皺が発生せず、広視野角や大画面が必要とされる液晶表示装置に好適な光学用フィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置のように偏光を取り扱う装置に用いる熱可塑性樹脂からなるフィルムには、光学的に透明であり、かつ複屈折が小さい他に光学的な均質性が求められる。このため、高度に延伸したポリビニルアルコールからなる偏光子を保護するための偏光子保護フィルムや、ガラス基板を樹脂フィルムに代えたプラスチック液晶表示装置用のフィルム基板の場合、▲1▼複屈折と厚みの積で表される位相差が小さいこと、▲2▼外部の応力などによりフィルムの位相差が変化しにくいことが、▲3▼平面方向および厚み方向の面内でこれらの位相差のむらが小さいこと、▲4▼フィルム表面の凹凸による、いわゆるレンズ効果による画像のゆがみ現象が生じにくいこと、が要求される。すなわち、位相差が大きかったり、外部の応力などにより位相差が変化したり、面内における位相差の変化が大きかったり、フィルム表面の凹凸によるレンズ効果があると、液晶表示装置の画質品位を著しく低下させる。すなわち、色が部分的に薄くなるなどの色とび現象や、画像が歪むなどの弊害が出る。
【0003】
そこで、液晶表示装置に用いられる熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムとしては、非晶性の熱可塑性樹脂が好適な材料であって、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のエンジニアリングプラスチックスや、トリアセチルセルロース等のセルロース類のプラスチックからなるフィルムが知られている。これらプラスチックフィルムを製造する場合、プラスチックの溶融流動、溶剤乾燥収縮、熱収縮や搬送応力等により成形中のフィルムには各種応力が発生する。そのため、得られるフィルムにはこれらの応力により誘起される分子配向に起因する複屈折により位相差が残存しやすい。そのため必要に応じ熱アニール等のフィルムに対する特別な処理を施し残存する位相差を低減させなければならず製造工程が煩雑になるなどの問題がある。また、残存する位相差を低減させたフィルムを用いた場合でも、そのあとのフィルムの加工時に生じる応力や変形により新たな位相差を生じる。更に、プラスチックフィルムが偏光保護フィルムとして用いられる場合、偏光子の収縮応力により該フィルムに好ましくない位相差が生じ、偏光フィルムの偏光性能に悪影響を及ぼすことが知られている。
【0004】
これらの問題を解決するため、より分極の小さい、すなわち、分子の配向による位相差が発現しにくいプラスチックフィルムを得ることが試みられている。例えば、環状オレフィン系フィルムや、マレイミド成分を有するオレフィン系フィルムが提案されている。
【0005】
また、光学フィルム用途では光学的均質性のため、フィルムの厚さの均一性が特に高度に要求される。このため、従来からこれらの用途に用いられるフィルムは、厚さの均一性に優れる溶液流延法で製造されてきた。しかし、近年、溶液流延法は溶剤による環境の汚染や生産性の低さが指摘され、溶液流延法から溶融押出法に転換されつつある。しかし、これまで、溶融押出法で成膜されたフィルムは厚さむらが大きく、ダイラインが生じやすいなどの欠点もあるため、厚みの均一性や光学特性を厳しく要請される偏光子保護フィルムや位相差フィルムなどの光学用途のフィルム製造法として、溶融押出法はほとんど実用化されていない。
【0006】
溶融押出法で厚さむらが生じる原因としては、溶融押出で冷却ドラム上にシート状に樹脂を押し出す際の吐出量の変動や、ダイと冷却ドラム間での溶融状態のシートの膜振動、冷却ドラムの回転むらなどが挙げられる。そこで従来から厚さむらを改善するために種々の方法が試みられている。
【0007】
特許文献1には、ガラス転移温点150℃以上の熱可塑性高分子からなり、シート厚み150〜1000μm、シートの面内厚み公差(Rmax)20μm以下、シート表面の粗さ0.1μm以下であり、かつシートの平面リターデーション20nm以下である熱可塑性高分子シートが開示されている。そしてこのシートの好ましい製造方法として、熱可塑性高分子をTダイ又はコートハンガーダイからシート状に溶融押出しし、該溶融シートの表側と裏側との表面温度差を15℃以内に保持しつつ移動させ、ついで該溶融シートを冷却工程に付して固化することが開示されている。
【0008】
また、特許文献2には、Tダイもしくはコートハンガーダイから溶融押出しされた熱可塑性高分子を、熱可塑性高分子のガラス転移温度(Tg)に対し、加熱部の温度(V1)がTg≦V1≦Tg+100(℃)の雰囲気中を、表面が鏡面加工されたロール上に流し、加熱部中をロールの回転とともに移動させ、熱可塑性高分子シートをロールの表面の鏡面に、ロール温度(V2)がTg−30℃≦Tg+30(℃)のニップロールに圧着して鏡面を転写させた後、ロールに密着させながら移動させ、熱可塑性高分子シートをロールより剥がすときのロール温度(V3)がV3<Tg−100(℃)になっており、且つ、V3<V2<V1の範囲にあることを特徴とする熱可塑性高分子シートの製造方法が開示されている。
【0009】
更に、特許文献3には、非晶性の熱可塑性樹脂からなるフィルムであって、厚みが10〜200μmで、厚みむらが5μm以下であり、かつ平面方向の位相差が10nm以下で、面内の位相差のむらが2nm以下である光学用フィルムが開示されている。そして、熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムを溶融押出し法により成膜する製造方法において、Tダイから押し出されるシート状の溶融樹脂を2つの冷却ドラムで挟み込んで冷却することを特徴とする光学用フィルムの製造方法が開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平2000−273204号公報
【特許文献2】
特開2001−79929号公報
【特許文献3】
特開2002−212312号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
最近では液晶表示装置の低コスト化の要求に伴って、これに用いる光学部材の薄型化及び軽量化が求められている。従って、液晶表示装置に用いる光学フィルムに対しても薄膜化が必要とされている。
しかしながら、発明者らの検討によれば、これらの公報に記載されている光学用フィルムを、例えば広視野角や大画面が必要とされる液晶表示装置に用いた場合、斜め方向からみた時に色むらや輝度むらが発生することがわかった。さらに、光学用フィルムの製造工程において、例えば1000mを超える長さにわたってロールに巻き取る場合に、巻き皺が発生し、これを液晶表示装置に組み込んだときに、反りや皺が発生してしまうことがわかった。したがって、更なる改良が求められていた。
本発明の目的は、非晶性の熱可塑性樹脂からなり、従来のものよりも厚さむらが少なく、1000mを超える長さにわたってロール巻取り時に巻き皺が発生せず、広視野角や大画面が必要とされる液晶表示装置に使用しても色むらや輝度むらが発生しない光学用フィルム及びそれを効率よく製造する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、▲1▼シート状の非晶性の熱可塑性樹脂の押出しを特定の圧力条件下で行うこと、▲2▼ダイスの開口部から押出されたシート状の溶融樹脂が最初に密着する冷却ドラムまでを、前記開口部若しくはロールまでの距離が特定の距離になるように囲い部材で囲うこと、▲3▼押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の近傍温度を特定温度にする、または▲4▼押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂に風を吹き付けることにより、上記目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいてさらに研究を進め、本発明を完成するに至った。
【0013】
かくして本発明によれば、
(1)非晶性の熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムであって、フィルム全面にわたって膜厚が200μm以下で、膜厚変動が前記膜厚の3%以下で、かつ膜厚の標準偏差が前記膜厚の0.7%以下である光学用フィルム、
(2)非晶性の熱可塑性樹脂が、脂環式構造含有重合体樹脂である前記(1)記載の光学用フィルム、
(3)非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、ダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を50kPa以下の圧力下で行うことを特徴とする光学用フィルムの製造方法、
(4)非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂が最初に密着する冷却ドラムまでを囲い部材で覆い、かつ前記囲い部材から前記ダイスの開口部又は最初に密着する冷却ドラムまでの距離Lを100mm以下とすることを特徴とする光学用フィルムの製造方法、
(5)非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂より10mm以内の雰囲気の温度をT1(℃)、熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、前記T1が、4/5×(Tg+10)≦T1≦5/4×(Tg+270)となるように加温することを特徴とする光学用フィルムの製造方法、
(6)非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂に、最初に密着する冷却ドラムの引き取り速度との速度差が0.2m/s以下の風を吹き付けることを特徴とする光学用フィルムの製造方法、及び、
(7)非晶性熱可塑性樹脂が、脂環式構造含有重合体樹脂である前記(3)乃至(6)のいずれかに記載の光学用フィルムの製造方法、
がそれぞれ提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の光学用フィルムは、非晶性の熱可塑性樹脂からなる。
本発明に使用する非晶性の熱可塑性樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル系樹脂やポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、脂環式構造含有重合体樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂などが挙げられる。中でも、脂環式構造含有重合体樹脂が好ましい。脂環式構造含有重合体樹脂を使用すると、流動性が高く、製膜時の膜厚のレベリング性が良好で、厚み精度のよいフィルムが得られる。
【0015】
脂環式構造含有重合体は、繰り返し単位内に、炭素−炭素飽和結合からなる環構造(本発明では、「脂環式構造」という。)を有する重合体であり、その具体例としては、ノルボルネン環構造を有するモノマー(以下、「ノルボルネン類」という。)の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン類の付加重合体及びその水素添加物、ノルボルネン類とビニル化合物との付加共重合体及びその水素添加物;ポリスチレンなどの芳香族ビニル炭化水素化合物の重合体の芳香環を水素添加した重合体、脂環式構造とビニル基とを有するモノマーの付加重合体、炭素−炭素からなる環構造の中に一つ以上の不飽和結合を有するモノマーの付加重合体及びその水素添加物などが挙げられる。
【0016】
脂環式構造としては、例えば、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造等が挙げられるが、熱安定性等の観点からシクロアルカン構造が好ましい。脂環式構造を構成する炭素数に特に制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個である。脂環式構造を構成する炭素原子数がこの範囲にあると、耐熱性及び柔軟性に優れた光学用フィルムを得ることができる。
【0017】
脂環式構造を有する重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位が過度に少ないと耐熱性が低下し好ましくない。なお、脂環式構造含有重合体樹脂における脂環式構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位は、使用目的に応じて適宜選択される。
【0018】
本発明に使用する非晶性の熱可塑性樹脂の分子量は、溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す。)で測定したポリイソプレン又はポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜100,000、好ましくは25,000〜80,000、より好ましくは25,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、フィルムの機械的強度及び成形加工性とが高度にバランスされ好適である。
【0019】
本発明に用いる非晶性の熱可塑性樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は特に制限されないが、通常1.0〜10.0、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.2〜3.5の範囲である。
【0020】
本発明の光学用フィルムは、非晶性の熱可塑性樹脂からなるものであるが、他の配合剤を含んでいてもよい。配合剤としては、格別限定はないが、無機微粒子;酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤等の安定剤;滑剤、可塑剤等の樹脂改質剤;染料や顔料等の着色剤;帯電防止剤等が挙げられる。これらの配合剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合せて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択される。
【0021】
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でもフェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、透明性、低吸水性等を低下させることなく、フィルム成形時の酸化劣化等によるフィルムの着色や強度低下を防止できる。これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択されるが、非晶性の熱可塑性樹脂100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部である。
【0022】
無機微粒子としては、0.7〜2.5μmの平均粒子径と、1.45〜1.55の屈折率を有するものが好ましい。具体的には、クレー、タルク、シリカ、ゼオライト、ハイドロタルサイトが挙げられ、中でもシリカ、ゼオライト及びハイドロタルサイトが好ましい。
無機微粒子の添加量は特に制限されないが、非晶性の熱可塑性樹脂100重量部に対して、通常0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重量部である。
【0023】
滑剤としては、炭化水素系滑剤;脂肪酸系滑剤;高級アルコール系滑剤;脂肪酸アマイド系滑剤;脂肪酸エステル系滑剤;金属石鹸系滑剤;が挙げられる。中でも、炭化水素系滑剤、脂肪酸アマイド系滑剤及び脂肪酸エステル系滑剤が好ましい。さらに、この中でも融点が80℃〜150℃、及び酸価が10mgKOH/mg以下のものが特に好ましい。融点が80℃〜150℃をはずれ、さらに酸価が10mgKOH/mgよりも大きくなるとヘイズ値が大きくなる恐れがある。
【0024】
本発明の光学用フィルムは、フィルム全面にわたって膜厚が200μm以下で、膜厚変動が前記膜厚の3%以下で、かつ膜厚の標準偏差が前記膜厚の0.7%以下である。
本発明の光学用フィルムにおいて、膜厚が小さくなるほど、透明性が高まり、かつフィルムの位相差も少なくなるので、光学用フィルム、特に偏光板保護フィルムに好適である。膜厚の下限値は、機械的強度などの観点から20μmである。
膜厚変動は、好ましくは基準膜厚の2.4%以下である。こうすることにより本発明の光学用フィルムを液晶表示装置に組み込んだ場合の色ムラを小さくすることができる。
膜厚の標準偏差は、好ましくは前記膜厚の0.5%以下である。こうすることにより光学用フィルムをロールに巻き取った際にシワなどの不具合をなくすことができ、さらに液晶表示装置に組み込んだ場合に色ムラをなくすことができる。
【0025】
本発明の光学用フィルムを成形する方法としては、特に制限されず、例えば、溶液流延法や溶融押出法などの従来公知の方法が挙げられる。中でも、溶剤を使用しない溶融押出法の方が、地球環境上や作業環境上、あるいは製造コストの観点から好ましい。
【0026】
また、本発明の光学用フィルムの第1の好ましい製造方法(以下、「第1の製造方法」と記す)は、非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、ダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を50kPa以下の圧力下で行うことを特徴とする。
【0027】
第1の製造方法において、ダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を行う圧力範囲は、50kPa以下、好ましくは30kPa以下である。圧力を50kPa以下とする方法としては、特に制限されず、例えば、原料タンクからフィルム巻き取り機までの全部、ダイスから冷却ドラムまでの全部又はダイスから最初に密着する冷却ドラムまでの間のみを特定の圧力容器で覆い、その容器を真空ポンプなどで減圧する方法が挙げられる。前記圧力を50kPa以下にすることにより、押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の放熱を抑え、徐冷することができる。
第1の製造方法においては、前記少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程の圧力変動を20kPa以内にすることが好ましい。圧力変動を20kPa以内にすることにより、押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の放熱を抑え、より安定して徐冷することができる。
ここで圧力変動は、50kPa以下の目標圧力に達した後、デジタル圧力計を用いて30秒ごとに30分間以上、同一場所を測定し、前記測定した圧力の内、最大値をPMAX(kPa)、最小値をPMIN(kPa)として、以下の式から算出される。
圧力変動(kPa)=(PMAX−PMIN)
また、第1の製造方法において、空気の漏れこみがあると漏れこんだ空気により、押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂が振動してしまい、厚さのばらつきが生じやすくなる傾向がある。このため、空気の漏れこみのない装置を用いるとともに漏れこんだ空気が押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂に直接当たらないようにバッフルなどを設けると効果的である。
50kPa以下の圧力を維持するための圧力容器は、圧力変動を小さくするために容積の大きいものを使用することが好ましい。また、使用する樹脂としては、樹皮中の残留溶媒やガス分が少ないものが、50kPa以下の圧力を容易に維持することができる点で好ましい。
【0028】
さらに、本発明の光学用フィルムの第2の好ましい製造方法(以下、「第2の製造方法」と記す。)は、非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂が最初に密着する冷却ドラムまでを囲い部材で覆い、かつ前記囲い部材から前記ダイスの開口部又は最初に密着する冷却ドラムまでの距離Lを100mm以下とすることを特徴とする。囲い部材からダイスの開口部又は最初に密着する冷却ドラムまでの距離Lを上記範囲とすることにより、溶融押出しを行う空間の雰囲気の影響を抑えることができる。
【0029】
囲い部材を構成する材料としては、例えば、合成樹脂、金属、木質材など特に制限されない。また囲い部材を成形する方法も特に制限されず、囲い部材の大きさに応じて適宜選択すればよい。
【0030】
さらに、本発明の光学用フィルムの第3の好ましい製造方法(以下、「第3の製造方法」と記す。)は、非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂より10mm以内の雰囲気の温度をT1(℃)、熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、前記T1が、4/5×(Tg+10)≦T1≦5/4×(Tg+270)となるように加温することを特徴とする。
前記T1を上記範囲になるように加温することにより、押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の温度と周りの雰囲気の温度との差を小さくすることができる。
前記雰囲気を加温する方法としては、特に制限されず、例えば、ダイス開口部付近にヒーターを取り付ける方法、ダイス開口部付近に媒体流路を設けてそこに熱媒体を流通させる方法、赤外線を照射する方法などが挙げられる。
【0031】
さらに、本発明の光学用フィルムの第4の好ましい製造方法(以下、「第4の製造方法」と記す。)は、非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂に、最初に密着する冷却ドラムの引き取り速度との速度差が0.2m/s以下の風を吹き付けることを特徴とする。
この方法により、押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂により暖められた周囲の空気が上昇気流となって、前記押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂をばたつかせることを防ぎ、厚さむらの小さい光学用フィルムを得ることができる。ここで、風の吹き付け速度とは、風を吹き付けるための装置から吹き出される風の吹き出し速度のことをいう。
風を吹き付ける方法としては、特に制限されず、固定設置型の処理装置、可搬型もしくは移動型の処理装置、例えば手持ち型の熱風発生器などが挙げられる。風を吹き付ける方向及び風を吹き付ける手段から押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂までの距離は、シート状の非晶性の熱可塑性樹脂の押し出し方向と同じ方向になるように吹き付けるのが好ましい。具体的には、ダイスの開口部の上流部から風を吹き付ける方法が挙げられる。
第4の製造方法においては、吹き付ける風は温風であることが好ましい。押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂との温度差を小さくすることができ、樹脂からの放熱を抑え、徐冷することが可能となる。具体的には、吹き付ける風の温度は、押し出した溶融樹脂温度±10℃以内である。
また、第4の製造方法において、吹き付ける風の温度むらは0.5℃以下、好ましくは0.2℃以下である。温度むらを0.5℃以下とすることにより押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の放熱量を一定に徐冷することが可能である。
ここで温度むらは、温度が目標温度に達した後に熱電対温度計を用いて30秒ごとに同一場所を測定し、前記測定した温度の内、最大値をTMAX(℃)、最小値をTMIN(℃)として、以下の式から算出される。
温度むら(℃)=(TMAX−TMIN)
また、風量はより多いほうが好ましい。温風は雰囲気の温度に比較して比重が軽いため上昇気流となるが、温風をより多く吹き付けることで上昇気流を抑え安定した気流とすることが可能となる。
【0032】
本発明の第1〜第4の製造方法が適用できる非晶性の熱可塑性樹脂としては、本発明の光学用フィルムで例示したものと同様のものが挙げられる。また、非晶性の熱可塑性樹脂に添加できる配合剤についても、本発明の光学用フィルムで例示したものと同様のものが使用できる。
【0033】
ダイスとしては、特に制限されず、例えば、Tダイやコートハンガーダイなどの公知のダイスが挙げられる。ダイスの材質としては、SCM系の鋼鉄、SUSなどのステンレス材などが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、ダイスとしては、その内面特にダイリップの先端部が高度に研磨されたものであって、当該内面にクロム、ニッケル、チタンなどのメッキが施されたもの、PVD(Phisical Vapor Deposition)法などにより、TiN、TiAlN、TiC、CrN、DLC(ダイアモンド状カーボン)などの被膜が形成されたもの、その他のセラミックスが溶射されたもの、表面が窒化処理されたものなどを用いることが好ましい。このようなダイスは、表面硬度が高く、樹脂との摩擦が小さいため、得られる光学用フィルムに、焼けゴミなどが混入することを防止することができると共に、ダイラインが発生することを防止することができる点で好ましい。
さらに表面精度の良いダイスを用いることにより、厚みむらを小さくすることが可能である。表面の微視的凹凸に関する表面粗さは、「平均高さRa」によって表すことができ、ダイス内面特にダイリップの先端部がの平均高さRa=0.2μm以下のものを用いることが好ましい。より好ましくはRa=0.1μm以下である。
平均高さRaとは、JIS B 0601−2001によって定義される「算術平均高さRa」と同様のものであり、具体的には、測定曲線をカットオフ値0.8mmで位相補償型高域フィルターを通して粗さ曲線を求め、この粗さ曲線からその平均線の方向に一定の基準長さを抜き取り、この抜き取り部分の平均線から粗さ曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均することにより求められる。
【0034】
押出機における非晶性の熱可塑性樹脂の溶融温度は、非晶性の熱可塑性樹脂のガラス転移温度よりも80〜180℃高い温度にすることが好ましく、ガラス転移温度よりも100〜150℃高い温度にすることがより好ましい。押出機での溶融温度が過度に低いと非晶性の熱可塑性樹脂の流動性が不足するおそれがあり、逆に溶融温度が過度に高いと樹脂が劣化する可能性がある。
【0035】
本発明の第1〜第4の製造方法においては、ダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を室温で空気よりも高粘度のガスの雰囲気下で行ってもよい。空気よりも高粘度のガスの雰囲気下で行うことにより、雰囲気の外乱による樹脂への影響を抑えることができ、フィルム全体にわたって膜厚変動を小さくすることができる。
【0036】
室温(20℃)で空気よりも高粘度のガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの希ガス;フッ素ガス、酸化窒素、酸素などが挙げられるが、粘度の高さと乱流渦の発生のし難さから、ヘリウム、ネオン及びアルゴンなどの希ガスが好ましい。
【0037】
ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を冷却ドラムに密着させる方法としては、特に制限されず、例えば、エアナイフ方式、バキュームボックス方式などが挙げられる。
冷却ドラムの数は特に制限されないが、通常は2本以上である。また、冷却ドラムの配置方法としては、例えば、直線型、Z型、L型などが挙げられるが特に制限されない。またダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の冷却ドラムへの通し方も特に制限されない。
【0038】
本発明の第1〜第2の製造方法においては、冷却ドラムの温度により、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の冷却ドラムへの密着具合が変化する。冷却ドラムの温度を上げると密着はよくなるが、温度を上げすぎるとシート状の非晶性の熱可塑性樹脂が冷却ドラムから剥がれずに、ドラムに巻きつく不具合が発生する恐れがある。そのため、冷却ドラム温度は、好ましくはダイスから押し出す非晶性の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(℃)とすると、(Tg+30)℃以下、さらに好ましくは(Tg−5)℃〜(Tg−45)℃の範囲にする。そうすることにより滑りやキズなどの不具合を防止することができる。
【0039】
本発明の第1〜第4の製造方法においては、フィルム化の前に、用いる非晶性の熱可塑性樹脂を予備乾燥しておくことが好ましい。予備乾燥は、例えば原料をペレットなどの形態にして、熱風乾燥機などで行われる。予備乾燥を行うことにより、押し出す樹脂の発泡を防ぐことができる。
【0040】
本発明の第1〜第4の製造方法においては、非晶性の熱可塑性樹脂を押出機内によって溶融して、当該押出機に取り付けられたダイスから押出す前に、溶融状態の非晶性の熱可塑性樹脂をギヤーポンプやフィルターを通すことが好ましい。ギヤーポンプを使用することにより、樹脂の押出量の均一性を向上させ、厚さむらを低減させることができる。また、フィルターを使用することにより、樹脂中の異物を除去し欠陥の無い外観に優れた光学用フィルムを得ることができる。
【0041】
本発明の第1〜第4の製造方法は、互いに又は他の製造方法と組み合わせて用いることもできる。組み合わせて用いることにより、さまざまな厚さむらの原因を同時に除くことが可能となり。各々の製造方法を用いた場合よりもさらに厚さむらが小さい光学用フィルムを得ることができる。
【0042】
本発明の光学用フィルムは、液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイに用いられる偏光板保護フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、透明導電性フィルム、エレクトロルミネッセンス(EL)素子の保護フィルム、光拡散フィルムなどに用いることができる。中でも、偏光板保護フィルムや位相差フィルムに好適である。
【0043】
本発明の光学用フィルムを偏光板保護フィルムとして用いる場合は、偏光板の片面又は両面に、適当な接着剤を介してこれを積層する。偏光板は、ポリビニルアルコール系フィルムに、ヨウ素などをドープした後、延伸加工するなどの方法により得られる。接着層としては、アクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルや合成ゴムなどの適当なポリマーをベースポリマーとする接着剤又は粘着剤などが用いられる。
【0044】
本発明の光学用フィルムを位相差フィルムとして用いる場合は、これを所望の位相差となるように延伸加工する。位相差フィルムは、互いに垂直な方向に振動する直線偏光が、フィルムを通過したとき、この間に所定の位相差を与えるフィルムであり、その位相差がλ、λ/2、λ/4(λは用いる光の真空中での波長)のものを、それぞれ1波長板、2分の1波長板、4分の1波長板という。本発明の光学用フィルムを延伸加工する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を採用できる。例えば、冷却ドラム間の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法や、テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法、縦横方向の延伸倍率の異なるアンバランス二軸延伸などの多軸延伸する方法などが挙げられる。延伸時のフィルムの温度は、例えば(Tg−100)℃以上で(Tg+40)℃以下である。ここでTgは、原料となる非晶性の熱可塑性樹脂のガラス転移温度である。また、延伸倍率は、得ようとするレターデーションの値と、位相差フィルムの厚みにもよるが、通常は、長さ方向(非晶性の熱可塑性樹脂フィルムの押出方向)に1.05倍以上、3.0倍以下、幅方向には0.2倍以下であり長さ方向の一軸延伸の場合もある。延伸後のフィルムのレターデーションむらは、±1.5nm以下であることが好ましい。
【0045】
【実施例】
本発明の方法を、実施例を示しながら、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
本実施例における評価は、以下の方法によって行う。
(1)フィルムの膜厚(基準膜厚、膜厚変動、標準偏差)
フィルムを幅50mmの短冊状(長さ5m以上)に切り出したフィルムの厚さをROTARY CALIPER・接触式厚さ計(明産社製、RC−1−200/1000)を用いて0.48mm毎に測定し、その測定値の算術平均値を基準膜厚T(μm)とする。膜厚変動は、前記測定した膜厚の内最大値をTMAX(μm)、最小値をTMIN(μm)とすると以下の式から算出する。
膜厚変動(%)=(TMAX−TMIN)/T×100
膜厚の標準偏差(%)は、0.48mm毎に測定した全膜厚測定値より算出する。
【0046】
(2)フィルムの外観
フィルムを巻き取ったロールに波皺(フィルムをロールに巻き取る際のエアー抜け不均一により発生する皺)、ブラックバンド(フィルムを巻き取ったロール表面の盛り上がり)、菊化(フィルムを巻き取ったロールの端面に発生する菊化模様)、端面のずれ発生などの巻不良がないか目視にて観察する。
(3)偏光板観察
フィルムをA4サイズ(210mm×297mm)に切り出し、それを互いの偏光軸が45度になるように配置させた偏光板にはさむ。そしてこのはさんだ偏光板に光を当てその透過光を観察して、歪みがないかどうか確認する。
【0047】
(比較例1)
脂環式構造含有重合体樹脂(ZEONOR 1420R、日本ゼオン社製;ガラス転移温度Tg136℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて100℃で、4時間乾燥した。そしてこのペレットを、リーフディスク形状のポリマーフィルター(濾過精度30μm)を設置した50mmの単軸押出機とン内面に表面粗さRa=0.15μmのクロムメッキを施した650mm幅のT型ダイスを用いて260℃で押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を3本の冷却ドラム(直径250mm、ドラム温度120℃、引き取り速度0.35m/s)に通して冷却し、600mm幅の光学用フィルム1を得た。得られた光学用フィルム1の評価結果を表1に示す。
【0048】
(比較例2)
押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を冷却ドラムとタッチロールにより狭圧、冷却する他は比較例1と同様にして、600mm幅の光学用フィルム2を得た。得られた光学用フィルム2の評価結果を表1に示す。
【0049】
(実施例1)
T型ダイスからすべての冷却ドラム(3本)までを圧力容器にいれ、その圧力容器内の圧力を30kPaにした他は、比較例1と同様にして光学用フィルム3を得た。得られた光学用フィルム3の評価結果を表1に示す。
【0050】
(実施例2)
内面に表面粗さRa=0.05μmのクロムメッキを施したT型ダイスを用いた他は、実施例1と同様にして光学用フィルム4を得た。得られた光学用フィルム4の評価結果を表1に示す。
【0051】
(実施例3)
T型ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂が最初に密着する冷却ドラムまでをアルミ製の囲い部材で覆い、かつ前記囲い部材からシート状の溶融樹脂が最初に密着する冷却ドラムまでの距離を50mmとした他は、比較例1と同様にして光学用フィルム5を得た。得られた光学用フィルム5の評価結果を表1に示す。
【0052】
(実施例4)
T型ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の近傍を加温するためにT型ダイスの開口部にカートリッジヒーターを設け、押し出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂から10mm以内の雰囲気温度が200℃となるように加温した他は、比較例1と同様にして光学用フィルム6を得た。得られた光学用フィルム6の評価結果を表1に示す。
【0053】
(実施例5)
T型ダイスの開口部から押出された溶融状態の非晶性の熱可塑性樹脂が最初に密着する冷却ドラムの引き取り速度との速度差が0.2m/s以下かつフィルム押し出し温度(260℃)との温度差が10℃以内となるように温風をダイス上流からフィルムの押し出し方向と同じ方向に吹き付ける(温風の温度260℃、温風の吹き出し速度0.4m/s)他は、比較例1と同様にして光学用フィルム7を得た。得られた光学用フィルム7の評価結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
表1の結果から、以下のことがわかる。実施例に示すように本発明の製造方法により得られる光学用フィルムは、膜厚が200μm以下で、膜厚変動が前記膜厚の3%以下で、かつ膜厚の標準偏差が膜厚の0.7%以下であるので、このフィルムをロールに巻いたときに巻き皺や浮きなども見られない。さらに、このフィルムを、偏光板を用いて透過光を正面方向から観察しても斜め方向から観察しても像に歪みが見られない。
一方、比較例に示すように従来の製造方法により得られる光学用フィルムは、膜厚変動及び膜厚の標準偏差が大きい。そしてこのフィルムをロールに巻いたときの巻き皺や浮きなどの不具合が見られる。さらに偏光板を用いて透過光を観察すると、像に歪みが見られる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の光学用フィルムは、従来のものよりも膜厚変動が小さく、ロール巻取り時に巻き皺などの巻不良が発生せず、かつ色ムラや輝度ムラがないので、広視野角や大画面が必要とされる液晶表示装置に好適である。
Claims (7)
- 非晶性の熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムであって、フィルム全面にわたって膜厚が200μm以下で、膜厚変動が前記膜厚の3%以下で、かつ膜厚の標準偏差が前記膜厚の0.7%以下である光学用フィルム。
- 非晶性の熱可塑性樹脂が、脂環式構造含有重合体樹脂である請求項1記載の光学用フィルム。
- 非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、ダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を50kPa以下の圧力下で行うことを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
- 非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂が最初に密着する冷却ドラムまでを囲い部材で覆い、かつ前記囲い部材から前記ダイスの開口部又は最初に密着する冷却ドラムまでの距離Lを100mm以下とすることを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
- 非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂より10mm以内の雰囲気の温度をT1(℃)、熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、前記T1が、4/5×(Tg+10)≦T1≦5/4×(Tg+270)となるように加温することを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
- 非晶性の熱可塑性樹脂を、押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を、少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルムの製造方法において、前記ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂に、最初に密着する冷却ドラムの引き取り速度との速度差が0.2m/s以下の風を吹き付けることを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
- 非晶性熱可塑性樹脂が、脂環式構造含有重合体樹脂である請求項3乃至6のいずれかに記載の光学用フィルムの製造方法。
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