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JP2004231983A - Diamond coated electrode - Google Patents

Diamond coated electrode Download PDF

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JP2004231983A
JP2004231983A JP2003018551A JP2003018551A JP2004231983A JP 2004231983 A JP2004231983 A JP 2004231983A JP 2003018551 A JP2003018551 A JP 2003018551A JP 2003018551 A JP2003018551 A JP 2003018551A JP 2004231983 A JP2004231983 A JP 2004231983A
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Japan
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diamond
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coated electrode
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Application number
JP2003018551A
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Japanese (ja)
Inventor
Yuichiro Seki
裕一郎 関
Kenji Izumi
健二 泉
Takahiro Imai
貴浩 今井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a diamond coated electrode which is used for electrolyzing a material in a solution, prevents the deterioration of itself caused by extension of a corrosion effect during electrolysis to a substrate by devising the structure of diamond, and can efficiently allow the stable electrolysis to persist. <P>SOLUTION: The deterioration of the electrode is prevented by employing a structure in which the substrate is coated with a film which has ≥2 diamond layers and of which ≥1 layers are conductive diamond. The diamond coated electrode which can efficiently allow the stable electrolysis to persist can thus be obtained. The conductive diamond preferably contains boron. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶液中の物質を電気分解するために用いられる電極であって、表面がダイヤモンドで被覆された電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイヤモンドは、化学気相合成(CVD)法によって比較的大面積のものが得られる。CVD法には、熱フィラメントCVD法、マイクロ波CVD法、DCアークジェットCVD法、火炎法等の方法がある。これらの方法で、ダイヤモンドを合成するとき、通常は基材の上にダイヤモンドを膜状に堆積させる。基材は、Si、SiC、Mo等が用いられ、得られたダイヤモンド膜は一般的には多結晶構造となる。通常、ダイヤモンドは絶縁体であるが、CVD法によって得られるダイヤモンド膜は、ホウ素(B)等の不純物を容易に添加できるので、導電性を持たせることができる。ホウ素などの不純物の添加方法は、CVD法の原料ガスに、ホウ素等の不純物原料を含むガスを添加すればよい。
【0003】
水に2つの電極を入れ、電極間に電位を加えると、負極側からは水素、陽極側からは酸素が発生し、水の電気分解が起こる。この時、各々の極から水素或いは酸素が発生するために必要な電位の差は、電位窓と呼ばれ、電極材料によって異なることが知られている。電位窓が広い電極は、水が電気分解するための電位が高いので、高い電圧を印加しなければ、水の電気分解が起こらない。
【0004】
溶液の中に様々な物質が溶け込んでいる場合、溶液に電極を入れて電位を与えると、各物質は固有の電圧で分解をする。電位窓が広い電極を用いれば、溶液に印加できる電圧が大きいので、多くの物質を分解することができる。ダイヤモンドは、極めて広い電位窓を有することが知られている。このため、ダイヤモンドを電極として用いて電気分解を行えば、多くの種類の物質を分解することができる。つまり、ダイヤモンドは溶液中の物質の電気分解処理用の電極材料として、分解能力が優れていると期待される。
【0005】
一般に、溶液の電気分解処理を行うと、電極材料は溶液中に溶け込んだ様々な物質と反応し、電解腐食によって劣化する。一方、ダイヤモンドは物理的、化学的に極めて安定である。従って、処理を行う溶液が極めて強い腐食作用を有するものであれば、ダイヤモンド以外の電極材料の場合、腐食作用のため電極がすぐに劣化するが、ダイヤモンドを電極とすれば、問題なく使用することが期待できる。
【0006】
CVD法で合成したダイヤモンドを電極に用いた時の優れた分解性能や耐食性は、基板をダイヤモンドで完全に覆うことで発揮できる。ダイヤモンドの一部に空孔があったり、基板とダイヤモンドの間に部分的な剥離があると、期待される分解性能や耐久性を発揮することが出来ない。従って、ダイヤモンドは、空孔が無く、完全に連続で、基板との密着性の良いものであることが望まれる。
【0007】
特開平9−13188号公報には、電極が半導体ダイヤモンド膜で構成され、この半導体ダイヤモンド膜の表面を化学修飾することにより、ダイヤモンドの特性を制御でき、高効率のダイヤモンド電極が得られることが開示されている。また、特開平7−299467号公報には、導電性ダイヤモンドを陽極に用いて、溶液中の物質の電気分解を行うことが開示され、ダイヤモンド電極を用いた場合の特殊な効果や効率の良さが示されている。しかし、これらの公報には、ダイヤモンド電極の耐久性に関する記載はない。
【0008】
さらに、特開2000−313982号公報には、ダイヤモンド電極として、実質的に空孔の無いものが示され、空孔を生じさせないようなダイヤモンドの合成方法が記載されている。空孔がないことの評価は、弗化水素酸による顕著な水素の発生の有無であると記載されている。水素の発生は、弗化水素酸による基板の腐食に起因する。しかし、この方法では、空孔の有無を正確には評価できない。なぜなら、空孔が有るか無いかは、評価方法によって異なるからである。
【0009】
CVD法でダイヤモンドを合成した後に、用いた基板を溶解する溶液Aに、ダイヤモンドを被覆した基板を漬けた時、全く反応がなければ、溶液Aに対しては該ダイヤモンドは空孔が無いといえる。しかし、溶液Bに浸け、電圧を印加した時に基板が腐食されて泡がでて、最終的にダイヤモンドが剥離した場合、溶液Bがダイヤモンドを通して基板に到達し、反応したと考えられる。この場合、溶液Bに漬けて、電圧を印加することに対しては、空孔が有るといえる。従って、空孔の有無を議論する場合には、評価条件を規定する必要がある。
【0010】
CVD法で合成したダイヤモンドは、通常多結晶体であり、また比較的面積が大きいので、簡単に発見できる程度の空孔であっても本質的には完全に無くすことは困難であった。また、CVD法で合成したダイヤモンドは、柱状構造をした多結晶体であり、その粒界がダイヤモンドの合成初期から最終に至るまで連続している。そのため、液体が粒界に沿って浸透しやすく、液体が基板に到達し易い構造となっていた。
【0011】
さらに、ダイヤモンドを電極として用いた電解処理は、ダイヤモンドの持つ高い分解能力のため処理条件を広範囲にできることが期待される反面、ダイヤモンド電極が受ける劣化の種類や程度が多種多様であることが予想され、そのため、ダイヤモンド電極に求められる緻密性も多様であった。
【0012】
従って、電極として用いる基材付きダイヤモンドの劣化を防ぐためには、気相合成の過程におけるダイヤモンド中の空孔を防止するとともに、ダイヤモンドの緻密性を向上させ、基板への溶液の侵入を防ぐことが必要である。
【0013】
【特許文献1】
特開平09−013188号公報
【特許文献2】
特開平07−299467号公報
【特許文献3】
特開2000−313982号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、溶液中の物質を電気分解するために用いるダイヤモンド被覆電極であって、ダイヤモンドの構造を工夫することによって、電気分解時の腐食作用が基板へ及ぶことによるダイヤモンド被覆電極の劣化を防止し、効率良く安定した電気分解を持続させることができるダイヤモンド被覆電極を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、溶液中の物質を電気分解するために用いる電極であって、基板に膜が被覆されており、この膜が2層以上のダイヤモンド層を有しており、その内の少なくとも1層以上が導電性ダイヤモンドである。
【0016】
前記導電性ダイヤモンド層はホウ素を含有することが好ましく、該ホウ素の濃度は10ppm以上、10000ppm以下であることが好ましい。さらにこれらのダイヤモンド層は、気相合成法で製造されることが望ましい。
【0017】
前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドの平均粒径の最大粒径と最小粒径の差は、最大粒径の50%以上であることが好まく、また、各層のダイヤモンドの密度の最大密度と最小密度の差は、最大密度の0.5%以上であることが好ましい。
【0018】
さらに、前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドの応力の最大値と最小値の差は、最大値の20%以上であることが望ましく、各層のダイヤモンドの熱伝導率の最大値と最小値の差は、最大値の20%以上であることが好ましい。
【0019】
さらに、前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドのラマン散乱分光の1333cm−1付近のダイヤモンドのピークの半値幅の最大値と最小値の差は、最大値の10%以上であることが好ましく、各層のダイヤモンドのX線回折測定における(111)方向のピーク強度I(111)と全方向の強度の和Iの比I(111)/Iの最大値と最小値の差は、最大値の50%以上であることが望ましい。
【0020】
さらに、前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドのsp2/sp3の最大値と最小値の差が、最大値の10%以上であることが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
発明者は、電極の劣化を防止し、効率良く安定した電気分解を持続させることができるダイヤモンド被覆電極を得るためには、基板を膜で被覆し、この膜を多層構造として、2層以上のダイヤモンド層を有し、その内の少なくとも1層以上の導電性ダイヤモンド層であれば良いことを見出した。そして導電性ダイヤモンドは、ホウ素(B)を含有することが好ましく、その含有量は、10ppm以上、10000ppm以下が好ましい。ホウ素が10ppm未満であると、電気抵抗値が高くなりすぎるので、電極として充分機能しなくなる。また10000ppmを超えるとダイヤモンド構造が崩れ、ダイヤモンドとしての性能が充分発揮しなくなる。
【0022】
これらのダイヤモンドは、気相合成(CVD)法で合成することが好ましい。気相合成法は、既知の熱フィラメントCVD法やプラズマCVD法を用いることが好ましい。CVD法で用いる基板の材質は、Si、グラファイト、Mo、Nb、W、Ti、SiC、Si等を用いることができる。前記のようなCVD法の装置に、水素ガスとメタン等の炭素含有ガスを導入し、基板を加熱すればダイヤモンドを基板上に合成することができる。
【0023】
合成するダイヤモンドに導電性を持たせるためには、合成中にホウ素源となるガスを導入すればよい。ホウ素源となるガスとしては、トリメチルボロン、ジボランなどを用いることができる。導電性のダイヤモンドに含まれるホウ素の量を10ppm以上、10000ppm以下とするためには、合成中のホウ素源の濃度を炭素含有ガスに対して1ppm以上、10000ppm以下にすればよい。合成した導電性ダイヤモンド中のホウ素濃度は、二次イオン質量分析(SIMS)によって定量分析することができる。
【0024】
このような方法によって、2層以上のダイヤモンド層を合成するが、まず、基板の上にダイヤモンドを合成し、その上に先に合成したダイヤモンドとは異なる性質のダイヤモンドを合成する。性質の差異は、平均粒径、密度、応力、熱伝導率、ラマン散乱分光のピーク強度の半値幅、X線回折のピーク強度比、sp2とsp3の比率などによって決めることができる。このような工程を1回以上行うことによって、2層以上のダイヤモンド層を形成する。この時、少なくとも1層は、前記方法によって合成した導電性ダイヤモンド層であることが必要である。
【0025】
各層の性質の差異を平均粒径で説明する。前記2層以上のダイヤモンドの内の1層は、その上のダイヤモンド層と比較して、その平均粒径を小さいものとするか又は大きいものとする。例えば、図1に示すように基板(1)の上に平均粒径の大きいダイヤモンド(2)を合成した後、その上に平均粒径の小さい導電性ダイヤモンド(4)を合成する。あるいは、図2に示すように平均粒径の小さいダイヤモンド(3)を合成した後、平均粒径の大きい導電性ダイヤモンド(5)を合成してもよい。さらに、図3に示すように平均粒径の大きいダイヤモンド(2)を合成し、その上に平均粒径の小さいダイヤモンド(3)を合成し、さらにその上に、平均粒径の大きい導電性ダイヤモンド(5)を合成してもよい。各層のダイヤモンドの平均粒径の最大粒径と最小粒径の差は、最大粒径の50%以上であることが望ましい。最大粒径と最小粒径の差が、最大粒径の50%未満であると後述する評価方法において、ダイヤモンド電極の劣化が起こる。
【0026】
合成するダイヤモンドの平均粒径を制御する方法はいくつかの方法がある。例えば、平均粒径を小さくする場合は、炭素源ガスの濃度を高くする、あるいは基板の温度を低くすることなどである。
【0027】
気相合成したダイヤモンドは通常多結晶構造であり、その断面は、柱状の組織となっている。すなわち、ダイヤモンドの断面構造は、粒界が深さ方向に連続して存在している。合成途中に例えば異物が混入すると、粒界に隙間が生じ、その隙間は、その後の合成において埋められることなく連続してダイヤモンド中に残存することになる。この隙間を防ぐためには、柱状組織の連続性を一旦中断させればよいことを見出した。柱状組織の形成形態は、ダイヤモンドの合成条件によって異なる。従って、合成条件の異なるダイヤモンドを合成することにより、各々のダイヤモンドの柱状組織は不連続なものとなり、ある1層に前記した隙間のような欠陥が発生したとしても、その上に形成するダイヤモンドの組織にはその欠陥が引き継がれないので、全体としては、欠陥のない緻密なダイヤモンドを得ることができる。
【0028】
気相合成法で合成したダイヤモンドは、通常多結晶構造であるので、本質的に粒と粒の間の微小な隙間や、粒界に非ダイヤモンド成分が存在する。これらのダイヤモンドではないものは、ダイヤモンドの合成条件によって、その量や大きさが異なる。合成時に炭素源を多くした場合、合成初期においては、ダイヤモンドの核発生密度が向上し、小さい粒で構成された緻密な組織となるが、非ダイヤモンド成分は比較的多くなり、ダイヤモンドの質はあまりよくない。炭素源を少なくした場合、ダイヤモンドの粒径は大きくなり、比較的粗い組織となるが、非ダイヤモンド成分は少なく、ダイヤモンドの質としては良くなる。従って、ダイヤモンドの組織をできるだけ緻密なものにする場合は、炭素源を多くした条件で必要な厚みだけダイヤモンドを合成すればよい。また、非ダイヤモンド成分ができるだけ少ない質のよいダイヤモンドを合成するためには、炭素源を少なくした条件で必要な厚みだけダイヤモンドを合成すればよい。非ダイヤモンド成分が少なく、かつ緻密なダイヤモンドを得るためには、前者と後者の条件を組み合せてダイヤモンドを合成すればよいのである。
【0029】
各条件でダイヤモンドを合成する場合、途中で合成条件を変更して、連続して合成してもよいし、各条件毎に装置から取り出してもよい。
【0030】
以上、ダイヤモンド各層の平均粒径の差について示したが、同様にしてダイヤモンドの質として異なるものを積層することによって、全体として緻密な構造となることを見出した。すなわち、2層以上のダイヤモンド層において、各層の密度の最大値と最小値の差が、最大密度の0.5%以上であれば、本発明の目的を達成することができる。
【0031】
また、合成したダイヤモンド中には、残留応力が存在するが、この残留応力の異なる層を積層することによっても、本発明の目的を達成することができる。すなわち、各層のダイヤモンドの応力の最大値と最小値の差が、最大値の20%以上であればよい。応力の測定は、各層を成膜する時、成膜前後の反り量や膜厚および基板の厚みを測定することにより評価することができる。また、各層の成膜時に、ダミー基板に同時に成膜し、ダミー基板上に成膜したダイヤモンドをX線回折法により、格子歪みを測定することによっても評価することができる。
【0032】
また、各層のダイヤモンドの熱伝導率の最大値と最小値の差が、最大値の20%以上あれば良いし、ラマン散乱分光における1333cm−1付近のダイヤモンドのピークの半値幅の差を最大値の10%以上としてもよい。なお、1333cm−1付近と記載したのは、試料によって厳密には1333cm−1から多少ずれる場合があるからである。さらに、X線回折測定における(111)方向のピーク強度I(111)と全ピーク強度の和Iの比I(111)/Iの差が、最大値の50%以上であってもよい。さらに、各層のダイヤモンドのsp2/sp3の差が、最大値の10%以上としても本発明の目的を達成することができる。
【0033】
以上のようにして合成したダイヤモンド被覆電極の評価は、以下のようにして行う。第1に、フッ硝酸をダイヤモンド被覆電極の表面に接触させて、ガスの発生の有無を調べる方法である。大きな空孔が存在する場合には、例えばSi基板の場合には、顕著にガスが発生し、Si基板が溶解する様子が見られる。しかし、この評価方法では細かい空孔は発見できない。
【0034】
そこで、細かい空孔は電解試験法で評価する。すなわち、電解液として硫酸、硫酸ナトリウム、硝酸、硝酸ナトリウムなどを用い、これらの電解液をダイヤモンド被覆電極の表面に接触させるとともに、ダイヤモンド被覆電極の上下間に電圧を加える。空孔が存在する場合には、ガスの発生や、膜の浮き、膜の剥離などが発生する。
【0035】
本発明によれば、溶液中の物質を電気分解するための電極として、溶液の基板への侵入のない、すなわち電極の劣化を防止し、効率良く安定した電解反応を持続させることができるダイヤモンド被覆電極を得ることができる。
【0036】
【実施例】
実施例1
直径100mm、厚さ3mmのSi(100)を基板として用いた。このSiの表面をダイヤモンドパウダーを用いた超音波処理を行った後、熱フィラメントCVD装置に設置した。用いたフィラメントはWである。炭素源としてメタン(CH)を用い、水素:メタン=0.1〜4.0%、基板温度800〜900℃の条件で前記Si基板上にダイヤモンドを合成した。導電性ダイヤモンドを合成する場合、ホウ素源としてジボラン(B)を用い、対メタン比でB濃度が2000ppmとなるように調整した。最初にホウ素を含有しないダイヤモンドを合成した後、B添加ダイヤモンドを合成し、Si基板上にダイヤモンド(A層)と導電性ダイヤモンド(B層)の2層のダイヤモンドを形成した。ダイヤモンドの成膜条件を変えることにより、各層のダイヤモンドの粒径が異なる試料を作成した。また、基板上に条件を変えて2層のダイヤモンド(A1層、A2層)を合成した後、B添加ダイヤモンド(B層)を合成し、3層構造のものも作成した。詳細な合成条件の一例として、表2のNo.5の条件を表1に示す。
【0037】
【表1】

Figure 2004231983
【0038】
このようにして作成したダイヤモンド被覆電極のA層とB層について、膜厚、平均粒径を測定した。また、空孔の有無を調べるため、フッ硝酸を各ダイヤモンド被覆電極の表面に接触させ、ガスの発生の有無を観察した。さらに、硫酸並びに硝酸溶液0.1モル/リットルを前記電極の表面に接触させ、さらに3〜10A、20〜40Vの電圧を印加した状態で10時間放置し、ガスの発生の有無を観察した。それぞれフッ硝酸試験、電解試験としてガスの発生が観察された場合は×、観察されなかった場合は○として、結果をまとめて表2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 2004231983
【0040】
表2から判るように、No.1やNo.2のように1層のみでは、平均粒径を細かくするとフッ硝酸試験ではガスの発生を無くすることができたが、電解試験ではいずれもガスが発生した。No.3〜6のように2層にすれば、フッ硝酸試験では、ガスの発生を無くすることができたが、平均粒径の最大値と最小値の差が最大値の50%未満では、電解試験でガスが発生した。
【0041】
実施例2
縦50mm、横50mm、厚さ2mmのMoを基板として用いた。このMoの表面をダイヤモンドパウダーを用いた超音波処理を行った後、熱フィラメントCVD装置に設置した。用いたフィラメントはWである。炭素源としてメタン(CH)を用い、水素:メタン=0.1〜3.0%、基板温度800〜900℃の条件で前記Mo基板上にダイヤモンドを合成した。導電性ダイヤモンドを合成する場合、ホウ素源としてジボランを用い、対メタン比でB濃度が10000ppmとなるように調整した。最初に絶縁性ダイヤモンドを合成した後、B添加ダイヤモンドを合成し、Mo基板上に絶縁性ダイヤモンド(A層)と導電性ダイヤモンド(B層)の2層のダイヤモンドを形成した。ダイヤモンドの成膜条件を変えることにより、各層のダイヤモンドの質が異なる試料を作成した。
【0042】
合成した各ダイヤモンド被覆電極の各層のラマン散乱分光における1333cm−1付近のピークの半値幅と、X線回折(XRD)の、ダイヤモンドに関する全てのピーク強度の和に対する(111)方向のピークの比率を測定した。また、それらの差も求めた。なお、A層の測定は、A層を合成後に、A層と同時に合成した評価用のダミーサンプルで行った。また、実施例1と同様にしてフッ硝酸試験と電解試験を行った。ただし、電解試験では、硫酸ナトリウムを用いた。これらの結果を表3にまとめて示す。
【0043】
【表3】
Figure 2004231983
【0044】
表3から判るように、ラマン散乱分光における1333cm−1付近のダイヤモンドのピークの半値幅の差が10%以上であれば、電解試験でもガスの発生はない。また、X線回折におけるダイヤモンドの全てのピーク強度の和と(111)ピーク強度の比が、50%以上であれば、電解試験でもガスの発生はない。
【0045】
実施例3
直径50mm、厚さ2mmのWを基板として用いた。このWの表面をダイヤモンドパウダーを用いたスクラッチ処理を行った後、マイクロ波プラズマCVD装置に設置した。炭素源としてメタン(CH)を用い、水素:メタン=2.0〜5.0%、基板温度800〜900℃の条件で前記W基板上にダイヤモンドを合成した。導電性ダイヤモンドを合成する場合、ホウ素源としてジボランを用い、対メタン比でB濃度が300ppmとなるように調整した。最初に絶縁性ダイヤモンドを合成した後、B添加ダイヤモンドを合成し、W基板上に絶縁性ダイヤモンド(A層)と導電性ダイヤモンド(B層)の2層のダイヤモンドを形成した。ダイヤモンドの成膜条件を変えることにより、各層のダイヤモンドの質が異なる試料を作成した。
【0046】
合成した各ダイヤモンド被覆電極の各層の反りを測定し、応力に換算した。また、密度は、A層、B層それぞれを合成するとき同時に合成したダミーサンプルを用いて、基材除去後に水中法により測定した。実施例2と同様にしてフッ硝酸試験と電解試験を行った。これらの結果を表4にまとめて示す。
【0047】
【表4】
Figure 2004231983
【0048】
実施例4
直径50mm、厚さ3mmのSiCを基板として用いた。このSiCの表面をダイヤモンドパウダーを用いたスクラッチ処理を行った後、熱フィラメントCVD装置に設置した。用いたフィラメントはWである。炭素源としてメタン(CH)を用い、水素:メタン=1.0〜3.0%、基板温度800〜900℃の条件で前記SiC基板上にダイヤモンドを合成した。導電性ダイヤモンドを合成する場合、ホウ素源としてジボランを用い、対メタン比でB濃度が1〜10000ppmとなるように調整した。最初に絶縁性ダイヤモンドを合成した後、B添加ダイヤモンドを合成し、SiC基板上に絶縁性ダイヤモンド(A層)と導電性ダイヤモンド(B層)の2層のダイヤモンドを形成した。ダイヤモンドの成膜条件を変えることにより、各層のダイヤモンドの質が異なる試料を作成した。
【0049】
合成した各ダイヤモンド被覆電極の各層の熱伝導率やsp2とsp3の比率を測定した。熱伝導率は、レーザーフラッシュ法で測定した。sp2とsp3は、電子エネルギー損失分光(EELS)で測定した。また、それらの差も求めた。なお、A層の測定は、A層を合成後に、A層と同時に合成した評価用のダミーサンプルで行った。また、実施例2と同様にしてフッ硝酸試験と電解試験を行った。これらの結果を表5にまとめて示す。
【0050】
【表5】
Figure 2004231983
【0051】
実施例5
電極として、実施例1のNo.5のダイヤモンド被覆電極を用い、硫酸水溶液中で電位窓を測定した。硫酸水溶液の濃度は、1モル/リットルとし、電位のスキャン速度は50mV/secとした。その結果、電位窓は基準電位から約−0.5〜2.5Vの範囲であり、ダイヤモンド電極として良好な特性が確認できた。
【0052】
実施例6
電極として、実施例1のNo.5のダイヤモンド被覆電極を用い、フェノール含有水溶液の電解試験を行った。比較として、白金および酸化鉛を電極として同様の電解試験を行った。その結果、ダイヤモンド被覆電極を用いた場合、酸化鉛電極の1/3程度の時間で水溶液中の有機性炭素成分(TOC)が1/10以下になった。白金電極では、時間をかけてもTOCが1/3程度にまでしか減少させることができなかった。この結果から、ダイヤモンド被覆電極は、効率的にフェノールを分解することができることが確認できた。
【0053】
実施例7
実施例1のNo.5と同様の条件で、Si基材上にダイヤモンドを合成した。ただし、B層の合成時にホウ素濃度を1〜20000ppmの範囲で変化させ、B層のホウ素濃度が異なる試料を作成した。B層内のホウ素濃度をSIMSを用いて測定した。また、実施例5および実施例6と同様にして、電位窓測定と電解試験を行った。それらの結果を表6に示す。なお、表6において、電位窓の欄は、ダイヤモンド特有の電位窓が保たれている場合は○、電位窓が狭くなっている場合を×とした。電解試験の欄は、ガスの発生がなかった場合を○、ガスが発生した場合を×とした。
【0054】
【表6】
Figure 2004231983
【0055】
表6から判るように、ホウ素濃度が、10ppm以上、10000ppm以下であれば、電位窓が広く、効率的に電解処理を行うことができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、基材に膜が被覆されており、この膜が2層以上のダイヤモンド層を有し、その内の少なくとも1層以上が導電性ダイヤものにすれば、溶液中の物質を電気分解するために用いる電極として、劣化がなく、効率良く安定して電気分解を持続させることのできるダイヤモンド被覆電極を得ることができる。このようなダイヤモンド被覆電極を、溶液中の物質を電気分解するための電極に用いれば、従来の電極を用いた場合よりもより多くの物質を同時に電気分解することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイヤモンド被覆電極の構造の一例を示す。
【図2】本発明のダイヤモンド被覆電極の構造の他の一例を示す。
【図3】本発明のダイヤモンド被覆電極の構造の他の一例を示す。
【符号の説明】
1 基板
2 ダイヤモンド層
3 ダイヤモンド層
4 導電性ダイヤモンド層
5 導電性ダイヤモンド層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an electrode used for electrolyzing a substance in a solution, the electrode having a surface coated with diamond.
[0002]
[Prior art]
Diamond can be obtained in a relatively large area by a chemical vapor synthesis (CVD) method. The CVD method includes a hot filament CVD method, a microwave CVD method, a DC arc jet CVD method, a flame method, and the like. When synthesizing diamond by these methods, the diamond is usually deposited in a film on a substrate. The substrate is made of Si, SiC, Mo, or the like, and the obtained diamond film generally has a polycrystalline structure. Normally, diamond is an insulator, but a diamond film obtained by a CVD method can have conductivity because impurities such as boron (B) can be easily added. As a method for adding an impurity such as boron, a gas containing an impurity material such as boron may be added to a source gas for a CVD method.
[0003]
When two electrodes are put in water and a potential is applied between the electrodes, hydrogen is generated from the negative electrode side and oxygen is generated from the anode side, and electrolysis of water occurs. At this time, the difference in potential required for generating hydrogen or oxygen from each pole is called a potential window, and it is known that it differs depending on the electrode material. Electrodes with a wide potential window have a high potential for electrolysis of water, and therefore, no electrolysis of water occurs unless a high voltage is applied.
[0004]
When various substances are dissolved in a solution, when an electrode is put in the solution and an electric potential is applied, each substance decomposes at a specific voltage. If an electrode having a wide potential window is used, a large voltage can be applied to the solution, so that many substances can be decomposed. Diamond is known to have a very wide potential window. Therefore, if electrolysis is performed using diamond as an electrode, many types of substances can be decomposed. That is, diamond is expected to have excellent decomposition ability as an electrode material for electrolysis of substances in a solution.
[0005]
In general, when a solution is subjected to electrolysis, the electrode material reacts with various substances dissolved in the solution and is deteriorated by electrolytic corrosion. On the other hand, diamond is extremely stable physically and chemically. Therefore, if the solution to be treated has an extremely strong corrosive action, the electrode material other than diamond will deteriorate immediately due to the corrosive action, but if diamond is used as the electrode, it can be used without any problem. Can be expected.
[0006]
Excellent decomposition performance and corrosion resistance when diamond synthesized by the CVD method is used for the electrode can be exhibited by completely covering the substrate with diamond. If there is a hole in a part of the diamond or there is a partial peeling between the substrate and the diamond, the expected decomposition performance and durability cannot be exhibited. Therefore, it is desired that diamond has no pores, is completely continuous, and has good adhesion to the substrate.
[0007]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-13188 discloses that an electrode is composed of a semiconductor diamond film, and the properties of diamond can be controlled by chemically modifying the surface of the semiconductor diamond film to obtain a highly efficient diamond electrode. Have been. Also, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-299467 discloses that electrolysis of a substance in a solution is performed using conductive diamond as an anode, and the special effects and high efficiency of using a diamond electrode are disclosed. It is shown. However, these publications do not describe the durability of the diamond electrode.
[0008]
Furthermore, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-313982 discloses a diamond electrode having substantially no pores, and describes a method for synthesizing diamond that does not generate pores. The evaluation that there is no vacancy is described as the presence or absence of significant hydrogen generation by hydrofluoric acid. The generation of hydrogen results from corrosion of the substrate by hydrofluoric acid. However, this method cannot accurately evaluate the presence or absence of vacancies. This is because whether or not there is a hole differs depending on the evaluation method.
[0009]
After the diamond is synthesized by the CVD method, when the substrate coated with diamond is immersed in the solution A for dissolving the used substrate, if there is no reaction at all, it can be said that the diamond has no pores in the solution A. . However, when immersed in the solution B and applying a voltage, the substrate is corroded and bubbles are generated, and the diamond is finally peeled off. It is considered that the solution B reaches the substrate through the diamond and reacts. In this case, it can be said that there is a hole when immersed in the solution B and a voltage is applied. Therefore, when discussing the presence or absence of vacancies, it is necessary to define evaluation conditions.
[0010]
Since diamond synthesized by the CVD method is usually a polycrystalline material and has a relatively large area, it has been essentially difficult to completely eliminate even voids that can be easily found. The diamond synthesized by the CVD method is a polycrystal having a columnar structure, and its grain boundaries are continuous from the initial stage to the final stage of the diamond synthesis. Therefore, the structure is such that the liquid easily penetrates along the grain boundaries and the liquid easily reaches the substrate.
[0011]
Furthermore, electrolytic processing using diamond as an electrode is expected to be able to cover a wide range of processing conditions due to the high decomposition ability of diamond, but it is expected that the type and degree of deterioration that a diamond electrode undergoes will vary widely. Therefore, the densities required for diamond electrodes have also been varied.
[0012]
Therefore, in order to prevent the deterioration of the diamond with the base material used as an electrode, it is necessary to prevent vacancies in the diamond in the process of vapor phase synthesis, to improve the denseness of the diamond, and to prevent the solution from entering the substrate. is necessary.
[0013]
[Patent Document 1]
JP-A-09-013188
[Patent Document 2]
JP-A-07-299467
[Patent Document 3]
JP 2000-313982 A
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the above problems. That is, the present invention relates to a diamond-coated electrode used for electrolyzing a substance in a solution, and by devising the structure of diamond, the corrosion action during the electrolysis is applied to the substrate to deteriorate the diamond-coated electrode. It is an object of the present invention to provide a diamond-coated electrode that can prevent electrolysis and efficiently maintain stable electrolysis.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to an electrode used for electrolyzing a substance in a solution, wherein a film is coated on a substrate, and the film has two or more diamond layers, and at least one of the diamond layers is provided. The above is the conductive diamond.
[0016]
The conductive diamond layer preferably contains boron, and the concentration of the boron is preferably 10 ppm or more and 10,000 ppm or less. Further, these diamond layers are desirably manufactured by a vapor phase synthesis method.
[0017]
In the two or more diamond layers, the difference between the maximum particle diameter and the minimum particle diameter of the average diamond particle diameter of each layer is preferably 50% or more of the maximum particle diameter. The difference between the maximum density and the minimum density is preferably 0.5% or more of the maximum density.
[0018]
Further, in the two or more diamond layers, the difference between the maximum value and the minimum value of the stress of diamond in each layer is preferably 20% or more of the maximum value, and the maximum value and the minimum value of the thermal conductivity of diamond in each layer are preferable. The difference between the values is preferably at least 20% of the maximum value.
[0019]
Further, in the two or more diamond layers, the Raman scattering spectrum of the diamond of each layer is 1333 cm. -1 It is preferable that the difference between the maximum value and the minimum value of the half-value width of the peak of the nearby diamond is 10% or more of the maximum value, and the peak intensity I in the (111) direction in the X-ray diffraction measurement of the diamond of each layer. (111) And the sum of the intensity in all directions I a Ratio I (111) / I a Is preferably 50% or more of the maximum value.
[0020]
Further, in the two or more diamond layers, the difference between the maximum value and the minimum value of sp2 / sp3 of the diamond of each layer is preferably 10% or more of the maximum value.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In order to obtain a diamond-coated electrode that can prevent electrode deterioration and maintain efficient and stable electrolysis, the inventor coats the substrate with a film, forms this film into a multilayer structure, and forms two or more layers. It has been found that it is only necessary to have a diamond layer and at least one conductive diamond layer among them. The conductive diamond preferably contains boron (B), and the content is preferably 10 ppm or more and 10,000 ppm or less. If the amount of boron is less than 10 ppm, the electric resistance value becomes too high, so that the electrode does not function sufficiently. On the other hand, when the content exceeds 10,000 ppm, the diamond structure is broken and the performance as diamond cannot be sufficiently exhibited.
[0022]
These diamonds are preferably synthesized by a vapor phase synthesis (CVD) method. It is preferable to use a known hot filament CVD method or plasma CVD method for the gas phase synthesis method. The material of the substrate used in the CVD method is Si, graphite, Mo, Nb, W, Ti, SiC, Si. 3 N 4 Etc. can be used. By introducing a hydrogen-containing gas and a carbon-containing gas such as methane into the above-described CVD apparatus and heating the substrate, diamond can be synthesized on the substrate.
[0023]
In order to impart conductivity to the diamond to be synthesized, a gas serving as a boron source may be introduced during the synthesis. As a boron source gas, trimethylboron, diborane, or the like can be used. In order to make the amount of boron contained in the conductive diamond 10 ppm or more and 10,000 ppm or less, the concentration of the boron source during the synthesis may be made 1 ppm or more and 10,000 ppm or less with respect to the carbon-containing gas. The boron concentration in the synthesized conductive diamond can be quantitatively analyzed by secondary ion mass spectrometry (SIMS).
[0024]
By such a method, two or more diamond layers are synthesized. First, a diamond is synthesized on a substrate, and a diamond having properties different from those of the previously synthesized diamond is synthesized thereon. The difference in properties can be determined by the average particle size, density, stress, thermal conductivity, half-width of peak intensity of Raman scattering spectroscopy, peak intensity ratio of X-ray diffraction, ratio of sp2 and sp3, and the like. By performing such a process at least once, two or more diamond layers are formed. At this time, at least one layer needs to be a conductive diamond layer synthesized by the above method.
[0025]
The difference in the properties of each layer will be described by the average particle size. One of the two or more diamond layers has a smaller or larger average grain size than the diamond layer thereon. For example, as shown in FIG. 1, after a diamond (2) having a large average particle size is synthesized on a substrate (1), a conductive diamond (4) having a small average particle size is synthesized thereon. Alternatively, as shown in FIG. 2, after the diamond (3) having a small average particle diameter is synthesized, the conductive diamond (5) having a large average particle diameter may be synthesized. Further, as shown in FIG. 3, a diamond (2) having a large average particle size is synthesized, a diamond (3) having a small average particle size is synthesized thereon, and a conductive diamond having a large average particle size is further formed thereon. (5) may be synthesized. It is desirable that the difference between the maximum particle size and the minimum particle size of the average particle size of diamond in each layer is 50% or more of the maximum particle size. If the difference between the maximum particle size and the minimum particle size is less than 50% of the maximum particle size, the diamond electrode will deteriorate in the evaluation method described below.
[0026]
There are several methods for controlling the average particle size of diamond to be synthesized. For example, when the average particle diameter is reduced, the concentration of the carbon source gas is increased, or the temperature of the substrate is decreased.
[0027]
Vapor-phase synthesized diamond usually has a polycrystalline structure, and its cross section has a columnar structure. That is, in the cross-sectional structure of diamond, the grain boundaries exist continuously in the depth direction. If, for example, foreign matter is mixed during synthesis, a gap is formed in the grain boundary, and the gap continuously remains in the diamond without being filled in the subsequent synthesis. In order to prevent this gap, it has been found that the continuity of the columnar structure may be temporarily interrupted. The form of the columnar structure varies depending on the diamond synthesis conditions. Therefore, by synthesizing diamonds having different synthesis conditions, the columnar structure of each diamond becomes discontinuous, and even if a defect such as the above-described gap occurs in a certain layer, the diamond formed thereon has Since the defect is not inherited by the structure, a dense and defect-free diamond can be obtained as a whole.
[0028]
Since the diamond synthesized by the gas phase synthesis method usually has a polycrystalline structure, a non-diamond component is essentially present in minute gaps between grains and grain boundaries. The amount and size of these non-diamonds differ depending on the diamond synthesis conditions. When the carbon source is increased during synthesis, the nucleation density of diamond increases in the initial stage of synthesis, resulting in a dense structure composed of small grains, but the non-diamond component is relatively large and the quality of diamond is poor. not good. When the carbon source is reduced, the grain size of the diamond increases and the structure becomes relatively coarse, but the non-diamond component is small and the quality of the diamond is improved. Therefore, in order to make the structure of the diamond as dense as possible, it is only necessary to synthesize the diamond to a necessary thickness under the condition of increasing the carbon source. Further, in order to synthesize high quality diamond with as few non-diamond components as possible, it is only necessary to synthesize diamond with a required thickness under the condition that the carbon source is reduced. In order to obtain a dense diamond with a small amount of non-diamond components, it is only necessary to synthesize diamond by combining the former and the latter conditions.
[0029]
In the case of synthesizing diamond under each condition, the synthesis conditions may be changed in the middle and synthesized continuously, or the diamond may be taken out of the apparatus for each condition.
[0030]
As described above, the difference in the average particle diameter of each diamond layer has been shown, but it has been found that by similarly stacking different diamond qualities, a dense structure is obtained as a whole. That is, in two or more diamond layers, if the difference between the maximum value and the minimum value of the density of each layer is 0.5% or more of the maximum density, the object of the present invention can be achieved.
[0031]
The synthesized diamond has a residual stress. The object of the present invention can also be achieved by laminating layers having different residual stresses. That is, the difference between the maximum value and the minimum value of the diamond stress in each layer may be 20% or more of the maximum value. The stress can be evaluated by measuring the amount of warpage and film thickness before and after film formation and the thickness of the substrate when each layer is formed. In addition, when each layer is formed, the diamond can be simultaneously formed on the dummy substrate, and the diamond formed on the dummy substrate can be evaluated by measuring the lattice distortion by the X-ray diffraction method.
[0032]
Further, the difference between the maximum value and the minimum value of the thermal conductivity of diamond in each layer may be 20% or more of the maximum value, and 1333 cm in Raman scattering spectroscopy. -1 The difference between the half-value widths of the peaks of nearby diamonds may be set to 10% or more of the maximum value. In addition, 1333cm -1 Strictly speaking, the vicinity is 1333 cm depending on the sample. -1 This is because there may be some deviation from the above. Furthermore, the peak intensity I in the (111) direction in the X-ray diffraction measurement (111) And sum of peak intensities I a Ratio I (111) / I a May be 50% or more of the maximum value. Further, the object of the present invention can be achieved even when the difference of sp2 / sp3 of diamond in each layer is 10% or more of the maximum value.
[0033]
Evaluation of the diamond-coated electrode synthesized as described above is performed as follows. First, there is a method in which hydrofluoric acid is brought into contact with the surface of the diamond-coated electrode to check whether or not gas is generated. When large holes are present, for example, in the case of a Si substrate, a significant gas is generated, and the appearance of dissolution of the Si substrate can be seen. However, fine holes cannot be found by this evaluation method.
[0034]
Therefore, fine pores are evaluated by an electrolytic test method. That is, sulfuric acid, sodium sulfate, nitric acid, sodium nitrate, or the like is used as an electrolytic solution, and these electrolytic solutions are brought into contact with the surface of the diamond-coated electrode, and a voltage is applied between the upper and lower sides of the diamond-coated electrode. When the holes exist, generation of gas, floating of the film, separation of the film, and the like occur.
[0035]
According to the present invention, as an electrode for electrolyzing a substance in a solution, a diamond coating that does not penetrate the solution into the substrate, that is, prevents deterioration of the electrode and can maintain a stable and efficient electrolytic reaction. An electrode can be obtained.
[0036]
【Example】
Example 1
Si (100) having a diameter of 100 mm and a thickness of 3 mm was used as a substrate. After the surface of this Si was subjected to ultrasonic treatment using diamond powder, it was set in a hot filament CVD apparatus. The filament used is W. Methane (CH) as a carbon source 4 ) Was used to synthesize diamond on the Si substrate under the conditions of hydrogen: methane = 0.1 to 4.0% and a substrate temperature of 800 to 900 ° C. When synthesizing conductive diamond, diborane (B 2 H 6 ) Was adjusted so that the B concentration was 2,000 ppm in methane ratio. First, a diamond containing no boron was synthesized, then a B-added diamond was synthesized, and two diamond layers of diamond (A layer) and conductive diamond (B layer) were formed on a Si substrate. By changing the conditions for forming the diamond, samples having different diamond particle diameters in each layer were prepared. In addition, after two layers of diamond (A1 layer and A2 layer) were synthesized on the substrate under different conditions, a B-added diamond (B layer) was synthesized, and a three-layer structure was also prepared. As an example of detailed synthesizing conditions, No. 2 in Table 2 is used. Table 1 shows the conditions of No. 5.
[0037]
[Table 1]
Figure 2004231983
[0038]
The film thickness and the average particle diameter of the layer A and the layer B of the diamond-coated electrode thus prepared were measured. In addition, in order to examine the presence or absence of pores, hydrofluoric nitric acid was brought into contact with the surface of each diamond-coated electrode, and the presence or absence of gas generation was observed. Further, 0.1 mol / liter of a sulfuric acid or nitric acid solution was brought into contact with the surface of the electrode, and further allowed to stand for 10 hours with a voltage of 3 to 10 A and a voltage of 20 to 40 V applied thereto, and the presence or absence of gas generation was observed. The results are summarized in Table 2 as x when gas generation was observed in the hydrofluoric acid test and electrolysis test, and as o when gas generation was not observed.
[0039]
[Table 2]
Figure 2004231983
[0040]
As can be seen from Table 2, no. 1 and No. In the case of only one layer as shown in FIG. 2, when the average particle size was reduced, gas generation could be eliminated in the hydrofluoric acid test, but gas was generated in all of the electrolytic tests. No. If two layers were used as in 3 to 6, gas generation could be eliminated in the hydrofluoric-nitric acid test, but if the difference between the maximum value and the minimum value of the average particle size was less than 50% of the maximum value, electrolysis was impossible Gas evolved during the test.
[0041]
Example 2
Mo having a length of 50 mm, a width of 50 mm and a thickness of 2 mm was used as a substrate. After the surface of this Mo was subjected to ultrasonic treatment using diamond powder, it was set in a hot filament CVD apparatus. The filament used is W. Methane (CH) as a carbon source 4 ) Was used to synthesize diamond on the Mo substrate under the conditions of hydrogen: methane = 0.1 to 3.0% and a substrate temperature of 800 to 900 ° C. When synthesizing conductive diamond, diborane was used as a boron source, and the concentration of B was adjusted so that the B concentration was 10,000 ppm in terms of methane. First, an insulating diamond was synthesized, and then a B-added diamond was synthesized to form two diamond layers of an insulating diamond (A layer) and a conductive diamond (B layer) on a Mo substrate. By changing the diamond film forming conditions, samples having different diamond qualities in each layer were prepared.
[0042]
1333 cm in Raman scattering spectroscopy of each layer of each synthesized diamond coated electrode -1 The half width of the nearby peak and the ratio of the peak in the (111) direction to the sum of all the peak intensities for diamond in X-ray diffraction (XRD) were measured. The difference between them was also determined. The measurement of the layer A was performed using a dummy sample for evaluation that was synthesized at the same time as the layer A after the layer A was synthesized. Further, a hydrofluoric-nitric acid test and an electrolysis test were performed in the same manner as in Example 1. However, in the electrolytic test, sodium sulfate was used. These results are summarized in Table 3.
[0043]
[Table 3]
Figure 2004231983
[0044]
As can be seen from Table 3, 1333 cm in Raman scattering spectroscopy -1 As long as the difference between the half-value widths of the diamond peaks in the vicinity is 10% or more, no gas is generated in the electrolytic test. In addition, when the ratio of the sum of the peak intensities of all diamonds to the (111) peak intensity in X-ray diffraction is 50% or more, no gas is generated even in the electrolytic test.
[0045]
Example 3
W having a diameter of 50 mm and a thickness of 2 mm was used as a substrate. After the surface of the W was subjected to a scratching process using diamond powder, it was set in a microwave plasma CVD apparatus. Methane (CH) as a carbon source 4 ) Was used to synthesize diamond on the W substrate under the conditions of hydrogen: methane = 2.0 to 5.0% and a substrate temperature of 800 to 900 ° C. When synthesizing conductive diamond, diborane was used as a boron source, and the concentration of B was adjusted to be 300 ppm in terms of methane ratio. First, an insulating diamond was synthesized, then a B-added diamond was synthesized, and two layers of an insulating diamond (A layer) and a conductive diamond (B layer) were formed on the W substrate. By changing the diamond film forming conditions, samples having different diamond qualities in each layer were prepared.
[0046]
The warpage of each layer of each synthesized diamond-coated electrode was measured and converted to stress. In addition, the density was measured by a submerged method after removing the base material using a dummy sample synthesized at the same time when each of the A layer and the B layer was synthesized. A hydrofluoric acid test and an electrolytic test were performed in the same manner as in Example 2. These results are summarized in Table 4.
[0047]
[Table 4]
Figure 2004231983
[0048]
Example 4
SiC having a diameter of 50 mm and a thickness of 3 mm was used as a substrate. After the surface of the SiC was subjected to a scratch treatment using diamond powder, the surface was set in a hot filament CVD apparatus. The filament used is W. Methane (CH) as a carbon source 4 ) Was used to synthesize diamond on the SiC substrate under the conditions of hydrogen: methane = 1.0 to 3.0% and a substrate temperature of 800 to 900 ° C. When synthesizing conductive diamond, diborane was used as a boron source, and the B concentration was adjusted so that the B concentration was 1 to 10000 ppm in terms of methane. First, after synthesizing the insulating diamond, the B-added diamond was synthesized, and two layers of the diamond were formed on the SiC substrate: the insulating diamond (A layer) and the conductive diamond (B layer). By changing the diamond film forming conditions, samples having different diamond qualities in each layer were prepared.
[0049]
The thermal conductivity and the ratio of sp2 to sp3 of each layer of each synthesized diamond-coated electrode were measured. The thermal conductivity was measured by a laser flash method. sp2 and sp3 were measured by electron energy loss spectroscopy (EELS). The difference between them was also determined. The measurement of the layer A was performed using a dummy sample for evaluation that was synthesized at the same time as the layer A after the layer A was synthesized. Further, a hydrofluoric-nitric acid test and an electrolytic test were performed in the same manner as in Example 2. These results are summarized in Table 5.
[0050]
[Table 5]
Figure 2004231983
[0051]
Example 5
As the electrodes, No. 1 of Example 1 was used. Using a diamond-coated electrode of No. 5, the potential window was measured in an aqueous sulfuric acid solution. The concentration of the aqueous sulfuric acid solution was 1 mol / liter, and the scanning speed of the potential was 50 mV / sec. As a result, the potential window was in the range of about -0.5 to 2.5 V from the reference potential, and favorable characteristics as a diamond electrode could be confirmed.
[0052]
Example 6
As the electrodes, No. 1 of Example 1 was used. Using the diamond-coated electrode No. 5, an electrolysis test of a phenol-containing aqueous solution was performed. For comparison, a similar electrolytic test was performed using platinum and lead oxide as electrodes. As a result, when the diamond-coated electrode was used, the organic carbon component (TOC) in the aqueous solution was reduced to 1/10 or less in about 1/3 of the time of the lead oxide electrode. With a platinum electrode, the TOC could only be reduced to about 1/3 over time. From these results, it was confirmed that the diamond-coated electrode can efficiently decompose phenol.
[0053]
Example 7
No. 1 of the first embodiment. Under the same conditions as in Example 5, diamond was synthesized on a Si substrate. However, during the synthesis of the B layer, the boron concentration was changed in the range of 1 to 20,000 ppm, and samples having different boron concentrations in the B layer were prepared. The boron concentration in the B layer was measured using SIMS. Further, a potential window measurement and an electrolytic test were performed in the same manner as in Example 5 and Example 6. Table 6 shows the results. In Table 6, in the column of the potential window, ○ indicates that the potential window specific to diamond was maintained, and × indicates that the potential window was narrow. In the column of the electrolysis test, 場合 indicates that no gas was generated, and X indicates that gas was generated.
[0054]
[Table 6]
Figure 2004231983
[0055]
As can be seen from Table 6, when the boron concentration is 10 ppm or more and 10,000 ppm or less, the potential window is wide and the electrolytic treatment can be performed efficiently.
[0056]
【The invention's effect】
According to the present invention, a substrate is coated with a film, the film has two or more diamond layers, and at least one of the layers is made of a conductive diamond, the substance in the solution can be used. As an electrode to be used for electrolysis, a diamond-coated electrode capable of sustaining electrolysis efficiently and stably without deterioration can be obtained. When such a diamond-coated electrode is used as an electrode for electrolyzing a substance in a solution, more substances can be electrolyzed simultaneously than when a conventional electrode is used.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an example of the structure of a diamond-coated electrode of the present invention.
FIG. 2 shows another example of the structure of the diamond-coated electrode of the present invention.
FIG. 3 shows another example of the structure of the diamond-coated electrode of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 substrate
2 Diamond layer
3 diamond layer
4 Conductive diamond layer
5 conductive diamond layer

Claims (11)

溶液中の物質を電気分解するために用いる電極であって、基板に膜が被覆されており、この膜が2層以上のダイヤモンド層を有しており、その内の少なくとも1層以上が導電性ダイヤモンドであることを特徴とするダイヤモンド被覆電極。An electrode used to electrolyze a substance in a solution. A substrate is coated with a film, and this film has two or more diamond layers, at least one of which is a conductive layer. A diamond-coated electrode, being diamond. 前記導電性ダイヤモンド層がホウ素を含有することを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド被覆電極。The diamond-coated electrode according to claim 1, wherein the conductive diamond layer contains boron. 前記導電性ダイヤモンド層中のホウ素の濃度が10ppm以上、10000ppm以下であることを特徴とする請求項2に記載のダイヤモンド被覆電極。The diamond-coated electrode according to claim 2, wherein the concentration of boron in the conductive diamond layer is 10 ppm or more and 10,000 ppm or less. 前記ダイヤモンド層が、気相合成法で製造されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。The diamond-coated electrode according to any one of claims 1 to 3, wherein the diamond layer is manufactured by a vapor phase synthesis method. 前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドの平均粒径の最大粒径と最小粒径の差が、最大粒径の50%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。5. The method according to claim 1, wherein in the two or more diamond layers, a difference between a maximum particle diameter and a minimum particle diameter of the average particle diameter of diamond in each layer is 50% or more of the maximum particle diameter. 6. 2. The diamond-coated electrode according to 1. 前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドの密度の最大密度と最小密度の差が、最大密度の0.5%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。6. The method according to claim 1, wherein, in the two or more diamond layers, a difference between a maximum density and a minimum density of diamond of each layer is 0.5% or more of the maximum density. 7. Diamond coated electrode. 前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドの応力の最大値と最小値の差が、最大値の20%以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。The diamond coating according to any one of claims 1 to 6, wherein in the two or more diamond layers, the difference between the maximum value and the minimum value of the diamond stress of each layer is 20% or more of the maximum value. electrode. 前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドの熱伝導率の最大値と最小値の差が、最大値の20%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。The method according to any one of claims 1 to 7, wherein in the two or more diamond layers, a difference between a maximum value and a minimum value of the thermal conductivity of diamond in each layer is 20% or more of the maximum value. Diamond coated electrode. 前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドのラマン散乱分光の1333cm−1付近のダイヤモンドのピークの半値幅の最大値と最小値の差が、最大値の10%以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。In the two or more diamond layers, the difference between the maximum value and the minimum value of the half-width of the diamond peak near 1333 cm -1 in the Raman scattering spectrum of the diamond of each layer is 10% or more of the maximum value. The diamond-coated electrode according to claim 1. 前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドのX線回折測定における(111)方向のピーク強度I(111)と全方向の強度の和Iの比I(111)/Iの最大値と最小値の差が、最大値の50%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。In the two or more diamond layers, the maximum value of the ratio I (111) / I a of the peak intensity I (111) in the (111) direction and the sum I a in all directions in the X-ray diffraction measurement of the diamond in each layer. The diamond-coated electrode according to any one of claims 1 to 9, wherein the difference between the maximum value and the minimum value is 50% or more. 前記2層以上のダイヤモンド層において、各層のダイヤモンドのsp2/sp3の最大値と最小値の差が、最大値の10%以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。The difference between the maximum value and the minimum value of the sp2 / sp3 of the diamond of each layer in the two or more diamond layers is 10% or more of the maximum value. Diamond coated electrode.
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