【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、瞬時暖房を可能にするために、特に、空調ユニット内に配置された補助ヒータの半導体素子の取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両の空調装置には、エバポレータとヒータコアが配置され、空調ユニット内に導入された内気又は外気がエバポレータ又はヒータコアを通過することによって、熱交換されて設定された温度で車室内に送風される。この際、ヒータコアは水冷式エンジンの冷却水を導入して循環していることから、外気温度が低くて冷却水温度が低いと、エンジンを始動してヒータコアを起動する際に、立ち上がり時においては、暖房能力が不足して車室内を設定温度にするまでに時間がかかり暖気運転時間を長く取らなければならなかった。この暖気運転時間を短縮することが強く望まれていたことから、従来における温水式暖房装置では、特許文献1あるいは特許文献2に示すように、ヒータコアの他に加熱フィン部を備える補助ヒータを配置するようにしていた。例えば、図3に示すように、上記特許文献1、2に示されている補助ヒータ36を、空調ユニット内のヒータコア35と並設して配置する場合、エンジンの始動と同時に手動又は自動で補助ヒータ36を起動すれば、補助ヒータ36は瞬時に加熱され、ヒータコア35の上流側から流れてくる空気がヒータコア35及び補助ヒータ36を通過することによって、ヒータコア35ではまだ加熱されない空気が補助ヒータ36を通過することによって加熱されて昇温された空気を車室内に送風することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−208251号公報(4〜7頁、図2)
【特許文献2】
特開2000−108645公報(2〜3頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、補助ヒータ36には、補助ヒータ本体部37における一方の側部にコントローラ38が配置されて、コントローラ38に、例えば、電流を流して加熱フィン部39を加熱させるパワートランジスタ等の複数の半導体素子40が一体的に組み込まれている。半導体素子40は、補助ヒータ本体37の加熱で熱伝導されることによって耐久性を低下させる虞れがある。補助ヒータ36は、通常、ヒータコア35が設定された温度に昇温されると起動を停止して、その後、自然冷却によって冷却される。従って、冷却効率が悪く、また電流確保のためにパワートランジスタ等の半導体素子40にMOS−FETを複数使用することとなっていたことからコスト高になっていた。さらに、半導体素子40を組み込んだコントローラ38は補助ヒータ本体37と一体的に構成されていることから、コントローラ38を取替える場合に、コントローラ38単品での交換が不可能となっていた。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、半導体素子を組み込んだコントローラの冷却効率を向上して半導体素子の耐久性を向上するとともに、コントローラ単品での交換を可能とする補助ヒータにおける半導体素子の取付け構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る補助ヒータにおける半導体素子の取付け構造では、上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、補助ヒータはヒータコアと並設して配置され、補助ヒータの半導体素子を、補助ヒータの本体部から離れた位置に電子回路手段を介して設置することによって、加熱された補助ヒータの熱伝導を受けにくいように構成している。
【0007】
つまり、半導体素子を補助ヒータの本体部から離隔することによって、加熱された補助ヒータの本体部の熱を直接受けることなく配置でき、しかも電子回路手段が絶縁層を有するものであれば、補助ヒータの本体部から離れた位置に配置された半導体素子は、補助ヒータの本体部の熱伝導を受けにくいこととなる。
【0008】
従って、半導体素子の加熱を防止することができることによって冷却時の冷却効率を向上することができ、半導体素子の耐久性を向上することができる。しかも、半導体素子が電子回路手段で補助ヒータと連結することから、半導体素子を組み込んだ電子回路手段を交換することによって、半導体素子の交換を容易にすることができる。
【0009】
また、請求項2記載の発明では、請求1項記載の発明における電子回路手段がプリント配線板で構成されていれば、プリント配線板の本体が、通常、絶縁層を有して形成されていることから、プリント配線板の一端に半導体素子を組み込んで、プリント配線板の他端を補助ヒータの本体部に連結するように装着することによって、半導体素子は補助ヒータの本体部から離れることができ、加熱された補助ヒータの本体部の熱伝導を受けにくくなる。しかも、半導体素子の交換は、廉価に形成されたプリント配線板を交換するだけで済むことになるから、交換も容易に行なうことができる。
【0010】
また、請求項3記載の発明では、補助ヒータから離れた位置に配置する半導体素子を、補助ヒータと並設して配置するヒータコアに装着すれば、自ら発生した熱によって加熱された半導体素子はヒータコアに放熱して冷却効果を向上することができるとともに、立ち上がり時のヒータコアの加熱を促進することができ、ヒータコアの加熱効率を向上することも可能となる。
【0011】
請求項4記載の発明では、運転開始時における暖房効率を向上するために配置された補助ヒータにおいて、半導体素子を補助ヒータの本体部から離隔することによって、加熱された補助ヒータの本体部の熱を直接受けることなく配置でき、しかも絶縁層を有する電子回路板の一端を補助ヒータに装着して、電子回路版の他端側に半導体素子を組み込むことによって、補助ヒータ本体から離れた位置に配置された半導体素子は、補助ヒータ本体の熱伝導を受けにくいこととなる。
【0012】
従って、半導体素子の加熱を防止することができ、冷却時の冷却効率を向上して半導体素子の耐久性を向上することができる。しかも、半導体素子が電子回路板で補助ヒータと連結することから、半導体素子を組み込んだ電子回路板を交換することによって、半導体素子の交換を容易にすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、一般的な空調ユニット1を示すものであり、一般的な空調ユニット1は、ユニットケース2内に上流側(図1における左方側)から順に空気の導入口4、空気を熱交換して冷風にするエバポレータ5、冷風を温風に熱交換するヒータコア6、冷風と温風とを混合して適度な温度にするエアミックス室7とを備えて構成されている。実施形態の補助ヒータ(以下、PTCヒータという。)20は、車両用空調ユニット1内のヒータコア6の下流側に、ヒータコア6と並設するように配置されてヒータコア6の上流側から送風されてきた空気をPTCヒータ20の下流側に送風可能としている。
【0015】
また、エバポレータ5を通過した冷風をヒータコア6に送風するか、エアミックス室7に送風するかを切り替えるエアミックス切替ドア11をエバポレータ5の下流側に配置し、さらに、エアミックス室7からフェイス吹出し口13に配風するフェイス吹出し用配風ドア14と、デフロスタ吹出し口15に配風するデフロスタ吹出し用配風ドア16、フット吹出し口17に配風するフット吹出し用配風ドア18とが、エアミックス室7の下流側に配置されている。
【0016】
PTCヒータ20は、図2に示すように、内部にフィン部22を並設したPTCヒータ本体部21と、PTCヒータ本体部21の一方の側面に配置された電気コネクタ部23とを有して構成され、電気コネクタ部23に一端を装着したプリント配線板24が、他端をヒータコア6に装着して配置されている。そして、プリント配線板24と電気コネクタ部23とでコントローラ25を構成することとなる。
【0017】
プリント配線板24は導体である電子回路層と電子回路層を支持する絶縁層で形成され、矩形板状に形成されている。プリント配線板24のPTCヒータ本体21側端部には、複数のコネクタ26が組み込まれ、プリント配線板24のヒータコア6側端部には半導体素子としての複数のパワートランジスタ27が組み込まれている。パワートランジスタ27とコネクタ26とは、プリント配線板24内に配線された電子回路で接続されている。
【0018】
なお、実施形態では、プリント配線板24とPTCヒータ本体21とは、ブラケット28を介して留め金具としての複数のスナップ29で固定され、プリント配線板24とヒータコア6とは、ブラケット30を介してスナップ29で固定されている。
【0019】
なお、ヒータコア6には、冷却水の導入口6a、排出口6bを備えてラジエータと接続されて、エンジンを冷却する冷却水の循環回路を構成している。
【0020】
次に、上記のように構成された空調装置及びPTCヒータ20の作用について、図1〜2に基づいて説明する。以下の説明においては、車室内を暖房することにおいて説明する。
【0021】
エンジンを始動すると、空調装置では、図示しないブロワモータが作動して内気又は外気を空調ユニット1内に導入する。一方、エンジンの作動で加熱された冷却水がヒータコア6に向かって流れるように循環する。同時にPTCヒータ20の起動ボタンを操作してPTCヒータ20を起動させる。
【0022】
ヒータコアに流れる冷却水は、エンジンの始動時においては、外気温度が低くて冷却水温度が低く、エンジンによる加熱効果が小さいことから、冷却水を循環しているヒータコア自体の温度が上昇するまでに時間を必要とする。一方、PTCヒータ20の起動によって、コントローラ25内の複数のパワートランジスタ27からフィン部22に電流を流すことによってフィン部22が加熱される。このフィン部22の温度は僅かな時間で約百数十℃に昇温される。
【0023】
従って、図示しないブロワモータによって空調ユニット1内に導入された空気は、導入口4からエバポレータ5を通って冷却された後、ヒータコア6とPTCヒータ20を通って加熱される。エンジン始動時においては、エバポレータ5で冷却された空気はヒータコア6では加熱されずに、加熱されているPTCヒータ20のフィン部22を通過することによって加熱されることとなる。暖められた空気はフェイス吹出し口13、あるいはデフロスタ吹出し口15、又はフット吹出し口17から車室内に送風される。
【0024】
一方、PTCヒータ20のコントローラ23では、PTCヒータ20のフィン部22の加熱でPTCヒータ本体21が加熱されることによって昇温される。しかし、パワートランジスタ27は、PTCヒータ本体21から離れた位置にあり、しかもプリント配線板24の絶縁層によってPTCヒータ本体21からの熱伝導は受けにくく、自ら発生する熱によって加熱された状態にある。パワートランジスタ27から発生する熱は、ブラケット30を介してヒータコア6に伝導することとなって放熱されることとなる。
【0025】
ヒータコア6が、エンジンからの熱伝導で加熱された冷却水によって加熱されてくると、空調ユニット1内を流れる空気はヒータコア6によって暖められることとなるから、PTCヒータ20は自動でその動作を停止する。
【0026】
それによってパワートランジスタ27には、PTCヒータ本体21から伝導される熱はほとんどなく、また電流が流れないことにより新たな発熱が停止される。パワートランジスタ27から発生していた熱は、常時ヒータコア6側に放熱されていることから、パワートランジスタ27は即座に冷却されることとなる。
【0027】
なお、PTCヒータ20の起動及び停止は、操作ボタンによって行われるタイプを示しているが、自動制御で行われるタイプのものであっても同様の作用が行われる。
【0028】
上記のように、実施形態のPTCヒータにおける半導体素子の取付け構造では、半導体素子としてのパワートランジスタ27が、プリント配線板24に組み込まれてコントローラ25を構成し、一端をPTCヒータ本体21に装着したプリント配線板24の他端に配置されている。従ってこのプリント配線板24を市場で流通させることによって、廉価な費用で容易に交換作業を行うことができる。
【0029】
しかも、プリント配線板24に配置されたパワートランジスタ27がヒータコア6に対向する位置に、プリント配線板24を取付けていることから、複数のパワートランジスタ27は、加熱されているPTCヒータ本体21と離れた位置に配置されることとなって、PTCヒータ本体21からの熱伝導を受けにくくなる。これによってパワートランジスタ27の耐久性を向上することができるとともに、パワートランジスタ27自ら発生する熱をヒータコア6に放熱できる。従って、パワートランジスタ27の冷却効果を向上できるとともに、エンジン始動時におけるヒータコア6の加熱を促進してエンジン冷却水を昇温することとなって省エネルギー化を達成することも可能となる。
【0030】
さらに、パワートランジスタ27をPTCヒータ本体21から離れた位置に配置することによって、他の効果も発生することになる。例えば、第1に、パワートランジスタ27の作動温度を抑えることによって、パワートランジスタ27内の高価なMOS−FETの数を低減することができてコストダウンを行うことができる。第2にパワートランジスタ27の作動温度を抑えることによって、高価なMOS−FETの替わりに、耐熱性の劣る廉価な部品であっても使用することも可能となる。
【0031】
また、第3にパワートランジスタ27をプリント配線板24に組み込むことによって、パワートランジスタ27の数を増やすことができ、それによって、PTCヒータコントローラの容量をアップすることができて、PTCヒータ20の能力を上げることができる。
【0032】
なお、本発明の補助ヒータにおける半導体素子の取付け構造は、上記の形態に限定することなく、PTCヒータ20をヒータコア6と並設する位置に配置されていないタイプのものであっても、パワートランジスタ27がPTCヒータ本体21と離れた位置に配置しているものであれば適用できるものである。例えば、従来の特許文献1に示されるように、エンジンの上流側でヒータコアの下流側に配置して冷却水の温度を瞬時に加熱させるPTCヒータや、特許文献2に示されるように、ヒータ専用循環回路中に設けられたPTCヒータであっても、パワートランジスタ27をプリント配線板24に組み込んで、パワートランジスタ27がPTCヒータ本体21から離れた位置になるようにプリント配線板24をPTCヒータ本体21に装着すればよい。この際、パワートランジスタ27を放熱可能な部位に対向するように装着すればよい。
【0033】
さらに、本発明の補助ヒータにおける半導体素子の取付け構造は、車両以外の空調装置に組み込むこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態によるPTCヒータを配置する一般的な空調ユニットを示す断面図である。
【図2】図1におけるPTCコントローラの一部がヒータコアに装着された状態を示す斜視図である。
【図3】従来のPTCヒータをヒータコアに並置する状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 空調ユニット
6 ヒータコア
20 PTCヒータ(補助ヒータ)
21 PTCヒータ本体
22 フィン部
24 プリント配線板
25 コントローラ
27 パワートランジスタ(半導体素子)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a mounting structure of a semiconductor element of an auxiliary heater arranged in an air conditioning unit, particularly for enabling instantaneous heating.
[0002]
[Prior art]
Generally, an evaporator and a heater core are arranged in an air conditioner of a vehicle, and inside air or outside air introduced into the air conditioning unit passes through the evaporator or the heater core, so that heat is exchanged and blown into the vehicle interior at a set temperature. You. At this time, since the heater core introduces and circulates the cooling water of the water-cooled engine, if the outside air temperature is low and the cooling water temperature is low, when the engine is started and the heater core is started, at the time of startup, In addition, the heating capacity is insufficient, and it takes time to bring the interior of the vehicle to the set temperature, so that a long warm-up operation time has to be taken. Since it has been strongly desired to shorten the warm-up operation time, in a conventional hot water heating apparatus, as shown in Patent Document 1 or Patent Document 2, an auxiliary heater having a heating fin portion in addition to a heater core is arranged. I was trying to do it. For example, as shown in FIG. 3, when the auxiliary heater 36 shown in Patent Documents 1 and 2 is arranged in parallel with the heater core 35 in the air conditioning unit, the auxiliary heater 36 is manually or automatically started at the same time when the engine is started. When the heater 36 is started, the auxiliary heater 36 is instantaneously heated, and air flowing from the upstream side of the heater core 35 passes through the heater core 35 and the auxiliary heater 36, so that air not yet heated by the heater core 35 is removed from the auxiliary heater 36. , The air heated and heated by passing through can be blown into the vehicle interior.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-11-208251 (pages 4 to 7, FIG. 2)
[Patent Document 2]
JP-A-2000-108645 (2 to 3 pages, FIG. 1)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the auxiliary heater 36, a controller 38 is disposed on one side of the auxiliary heater main body 37, and a plurality of semiconductors such as a power transistor that causes the controller 38 to flow an electric current to heat the heating fin portion 39, for example. The element 40 is integrally incorporated. The semiconductor element 40 may be deteriorated in durability by being thermally conducted by the heating of the auxiliary heater main body 37. Normally, the auxiliary heater 36 stops its operation when the temperature of the heater core 35 is raised to the set temperature, and thereafter is cooled by natural cooling. Therefore, the cooling efficiency is poor, and the cost is increased because a plurality of MOS-FETs are used for the semiconductor element 40 such as a power transistor in order to secure a current. Further, since the controller 38 incorporating the semiconductor element 40 is formed integrally with the auxiliary heater main body 37, it is impossible to replace the controller 38 by itself when replacing the controller 38.
[0005]
The present invention solves the above-described problems, and improves the cooling efficiency of a controller incorporating a semiconductor element, thereby improving the durability of the semiconductor element, and further improving the durability of the semiconductor element in an auxiliary heater that can be replaced by a single controller. An object of the present invention is to provide an element mounting structure.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In the mounting structure of the semiconductor element in the auxiliary heater according to the present invention, in order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 1, the auxiliary heater is arranged in parallel with the heater core, and the semiconductor element of the auxiliary heater is By installing the auxiliary heater at a position away from the main body via electronic circuit means, the auxiliary heater is configured to be less likely to receive heat conduction from the heated auxiliary heater.
[0007]
In other words, by separating the semiconductor element from the main body of the auxiliary heater, the semiconductor element can be arranged without directly receiving the heat of the main body of the heated auxiliary heater, and if the electronic circuit means has an insulating layer, the auxiliary heater can be used. The semiconductor element disposed at a position distant from the main body portion is less likely to receive heat conduction from the main body portion of the auxiliary heater.
[0008]
Therefore, since the heating of the semiconductor element can be prevented, the cooling efficiency at the time of cooling can be improved, and the durability of the semiconductor element can be improved. Moreover, since the semiconductor element is connected to the auxiliary heater by the electronic circuit means, the exchange of the semiconductor element can be facilitated by exchanging the electronic circuit means incorporating the semiconductor element.
[0009]
According to the second aspect of the invention, if the electronic circuit means in the first aspect of the invention is formed of a printed wiring board, the main body of the printed wiring board is usually formed with an insulating layer. Therefore, the semiconductor element can be separated from the main body of the auxiliary heater by incorporating the semiconductor element into one end of the printed wiring board and mounting the other end of the printed wiring board so as to be connected to the main body of the auxiliary heater. In addition, the heated auxiliary heater is less likely to receive heat conduction from the main body. In addition, the replacement of the semiconductor element can be performed simply by replacing the inexpensive printed wiring board, so that the replacement can be easily performed.
[0010]
According to the third aspect of the present invention, when the semiconductor element arranged at a position distant from the auxiliary heater is mounted on a heater core arranged in parallel with the auxiliary heater, the semiconductor element heated by the heat generated by the semiconductor element is heated by the heater core. And the cooling effect can be improved, the heating of the heater core at the time of startup can be promoted, and the heating efficiency of the heater core can be improved.
[0011]
According to the invention described in claim 4, in the auxiliary heater arranged to improve the heating efficiency at the start of operation, the semiconductor element is separated from the main body of the auxiliary heater, so that the heat of the heated main body of the auxiliary heater is increased. The electronic circuit board having an insulating layer is mounted on the auxiliary heater, and the semiconductor element is mounted on the other end of the electronic circuit board. The semiconductor element thus formed is less likely to receive the heat conduction of the auxiliary heater main body.
[0012]
Therefore, heating of the semiconductor element can be prevented, and the cooling efficiency during cooling can be improved, and the durability of the semiconductor element can be improved. Moreover, since the semiconductor element is connected to the auxiliary heater by the electronic circuit board, the replacement of the semiconductor element can be facilitated by replacing the electronic circuit board incorporating the semiconductor element.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0014]
FIG. 1 shows a general air-conditioning unit 1. The general air-conditioning unit 1 heats air in a unit case 2 in order from an upstream side (left side in FIG. 1). The system includes an evaporator 5 for exchanging cold air to cool air, a heater core 6 for exchanging heat from cold air to warm air, and an air mixing chamber 7 for mixing cold air and hot air to an appropriate temperature. The auxiliary heater (hereinafter, referred to as a PTC heater) 20 of the embodiment is disposed downstream of the heater core 6 in the vehicle air-conditioning unit 1 so as to be juxtaposed with the heater core 6 and is blown from the upstream side of the heater core 6. The blown air can be blown to the downstream side of the PTC heater 20.
[0015]
Further, an air mix switching door 11 for switching between blowing the cool air that has passed through the evaporator 5 to the heater core 6 or the air mix chamber 7 is disposed downstream of the evaporator 5, and the face is blown out from the air mix chamber 7. A face air distribution door 14 for air distribution to the opening 13, a defroster air distribution door 16 for air distribution to the defroster air outlet 15, and a foot air distribution door 18 for air distribution to the foot air outlet 17 are formed by air. It is arranged downstream of the mixing chamber 7.
[0016]
As shown in FIG. 2, the PTC heater 20 has a PTC heater main body 21 in which fins 22 are juxtaposed, and an electric connector 23 disposed on one side of the PTC heater main body 21. A printed wiring board 24 having one end attached to the electrical connector section 23 is arranged with the other end attached to the heater core 6. Then, the controller 25 is constituted by the printed wiring board 24 and the electric connector section 23.
[0017]
The printed wiring board 24 is formed of an electronic circuit layer that is a conductor and an insulating layer that supports the electronic circuit layer, and is formed in a rectangular plate shape. A plurality of connectors 26 are incorporated at an end of the printed wiring board 24 on the PTC heater main body 21 side, and a plurality of power transistors 27 as semiconductor elements are incorporated at an end of the printed wiring board 24 at the heater core 6 side. The power transistor 27 and the connector 26 are connected by an electronic circuit wired in the printed wiring board 24.
[0018]
In the embodiment, the printed wiring board 24 and the PTC heater main body 21 are fixed with a plurality of snaps 29 as fasteners via a bracket 28, and the printed wiring board 24 and the heater core 6 are fixed via a bracket 30. It is fixed with a snap 29.
[0019]
The heater core 6 is provided with an inlet 6a and an outlet 6b for cooling water, and is connected to a radiator to form a circulation circuit for cooling water for cooling the engine.
[0020]
Next, the operation of the air conditioner and the PTC heater 20 configured as described above will be described with reference to FIGS. In the following description, heating the vehicle interior will be described.
[0021]
When the engine is started, in the air conditioner, a blower motor (not shown) operates to introduce inside air or outside air into the air conditioning unit 1. On the other hand, the cooling water heated by the operation of the engine circulates so as to flow toward the heater core 6. At the same time, the start button of the PTC heater 20 is operated to start the PTC heater 20.
[0022]
When the engine starts, the cooling water flowing through the heater core has a low outside air temperature and a low cooling water temperature, and the heating effect of the engine is small. Needs time. On the other hand, when the PTC heater 20 is activated, a current flows from the plurality of power transistors 27 in the controller 25 to the fin unit 22 to heat the fin unit 22. The temperature of the fin portion 22 is raised to about one hundred and several tens of degrees in a short time.
[0023]
Therefore, the air introduced into the air conditioning unit 1 by the blower motor (not shown) is cooled from the inlet 4 through the evaporator 5 and then heated through the heater core 6 and the PTC heater 20. When the engine is started, the air cooled by the evaporator 5 is not heated by the heater core 6 but is heated by passing through the heated fin portion 22 of the PTC heater 20. The warmed air is blown into the vehicle compartment from the face outlet 13, the defroster outlet 15, or the foot outlet 17.
[0024]
On the other hand, the controller 23 of the PTC heater 20 heats the PTC heater main body 21 by heating the fin portion 22 of the PTC heater 20 to increase the temperature. However, the power transistor 27 is located at a position distant from the PTC heater main body 21, and is less likely to receive heat conduction from the PTC heater main body 21 due to the insulating layer of the printed wiring board 24, and is in a state of being heated by the heat generated by itself. . The heat generated from the power transistor 27 is conducted to the heater core 6 via the bracket 30 and is radiated.
[0025]
When the heater core 6 is heated by the cooling water heated by the heat conduction from the engine, the air flowing in the air conditioning unit 1 is heated by the heater core 6, and the PTC heater 20 automatically stops its operation. I do.
[0026]
As a result, heat conducted from the PTC heater main body 21 is hardly transmitted to the power transistor 27, and new heat generation is stopped because no current flows. Since the heat generated from the power transistor 27 is constantly radiated to the heater core 6, the power transistor 27 is immediately cooled.
[0027]
Although the activation and stop of the PTC heater 20 are of the type performed by the operation buttons, the same operation is performed even if the type is performed by automatic control.
[0028]
As described above, in the mounting structure of the semiconductor element in the PTC heater of the embodiment, the power transistor 27 as the semiconductor element is incorporated in the printed wiring board 24 to form the controller 25, and one end is mounted on the PTC heater main body 21. It is arranged at the other end of the printed wiring board 24. Therefore, by distributing the printed wiring board 24 in the market, replacement work can be easily performed at low cost.
[0029]
Moreover, since the printed wiring board 24 is mounted at a position where the power transistor 27 disposed on the printed wiring board 24 faces the heater core 6, the plurality of power transistors 27 are separated from the heated PTC heater main body 21. The PTC heater main body 21 is less likely to receive heat conduction. Thereby, the durability of the power transistor 27 can be improved, and the heat generated by the power transistor 27 can be radiated to the heater core 6. Therefore, the cooling effect of the power transistor 27 can be improved, and the heating of the heater core 6 at the time of starting the engine can be promoted to raise the temperature of the engine cooling water, thereby achieving energy saving.
[0030]
Further, by arranging the power transistor 27 at a position away from the PTC heater main body 21, other effects also occur. For example, first, by suppressing the operating temperature of the power transistor 27, the number of expensive MOS-FETs in the power transistor 27 can be reduced, and the cost can be reduced. Secondly, by suppressing the operating temperature of the power transistor 27, it becomes possible to use an inexpensive component having poor heat resistance instead of an expensive MOS-FET.
[0031]
Third, by incorporating the power transistor 27 into the printed wiring board 24, the number of the power transistors 27 can be increased, thereby increasing the capacity of the PTC heater controller, and increasing the capacity of the PTC heater 20. Can be raised.
[0032]
The mounting structure of the semiconductor element in the auxiliary heater according to the present invention is not limited to the above-described embodiment. Even if the PTC heater 20 is not arranged at a position parallel to the heater core 6, The present invention is applicable as long as it is arranged at a position separated from the PTC heater main body 21. For example, as disclosed in Patent Document 1, a PTC heater disposed upstream of an engine and downstream of a heater core to immediately heat the temperature of cooling water, and as disclosed in Patent Document 2, dedicated heater Even in the case of a PTC heater provided in a circulation circuit, the power transistor 27 is incorporated in the printed wiring board 24 so that the printed wiring board 24 is separated from the PTC heater main body 21 so that the power transistor 27 is located away from the PTC heater main body 21. 21 may be attached. At this time, the power transistor 27 may be mounted so as to face a portion capable of dissipating heat.
[0033]
Further, the mounting structure of the semiconductor element in the auxiliary heater of the present invention can be incorporated in an air conditioner other than a vehicle.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating a general air conditioning unit in which a PTC heater according to one embodiment of the present invention is arranged.
FIG. 2 is a perspective view showing a state in which a part of the PTC controller in FIG. 1 is mounted on a heater core.
FIG. 3 is a perspective view showing a state in which a conventional PTC heater is juxtaposed to a heater core.
[Explanation of symbols]
1 air conditioning unit 6 heater core 20 PTC heater (auxiliary heater)
21 PTC heater body 22 Fin unit 24 Printed wiring board 25 Controller 27 Power transistor (semiconductor element)