JP2004203341A - 車両用カップホルダ空調装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】収納式カップホルダ4のテーブル55がカップホルダダクト3の開口部50より車室内に引き出されていても、収納式カップホルダ4の底面保持部56の容器受け部61上に、飲料缶または紙コップ等の容器10が載せられていなければ、パネル部5によって連通口48が遮断された状態が継続されるので、カップホルダダクト3の開口部50から冷風または温風がスポット的に車室内に吹き出されて乗員に不快感を与えることはなく、また、車両の車室内に温度ムラが生じたりすることもない。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、収納式カップホルダに保持された飲料缶またはコップ等の容器内に入った飲み物を空調ユニットから送り込まれた冷風または温風によって保冷または保温することが可能な車両用カップホルダ空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、不使用時には、車両の車室内に設置されるダクトケース内に収納される収納式カップホルダに、車両の車室内を空調する空調ユニットからダクトケースの内奥部へ冷風または温風を送り込む接続ダクトと、ダクトケースの内奥部に設けた連通口を開閉するシャッタとを設けて、収納式カップホルダに保持された容器内に入った飲み物を空調ユニットから送り込まれた冷風または温風によって保冷または保温することが可能な自動車用カップホルダ空調装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、この収納式カップホルダをダクトケース内に収納した際には、ダクトケースの内奥部の連通口がシャッタによって塞がれて、空調ユニットからダクトケースの内奥部への冷風または温風の供給が遮断されるように構成されている。また、収納式カップホルダをダクトケースの開口部より車室内に引き出した際には、収納式カップホルダと連動してシャッタが連通口を開放することで、空調ユニットからダクトケースの内奥部へ冷風または温風が供給されるように構成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−258607号公報(第1−4頁、図1−図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の自動車用カップホルダ空調装置においては、収納式カップホルダがダクトケースの開口部より車室内に引き出されていれば、収納式カップホルダと連動してシャッタが連通口を開放するように構成されているので、収納式カップホルダがダクトケースの開口部より車室内に引き出されていれば、収納式カップホルダの底面保持部に容器を載せていない場合でも、空調ユニットからダクトケースの内奥部へ冷風または温風が供給されてしまう。この場合には、ダクトケースの開口部から冷風または温風がスポット的(集中的)に車室内に吹き出されて乗員に不快感を与えたり、車両の車室内に温度ムラが生じたりするという問題があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、空調ユニットからダクトケースの内奥部への空調風の供給および遮断を、収納式カップホルダに容器が保持されているか否かによって制御できるようにすることにより、上記問題点を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、ダクトケースの内奥部に、収納式カップホルダに容器が保持されている時のみ、接続ダクトの空気の流れ方向の下流端に連通する連通口を開口させる連通口開閉手段を設けたことにより、収納式カップホルダがダクトケースの開口部より車室内に引き出されていても、収納式カップホルダに容器が保持されていなければ、連通口開閉手段によって連通口が遮断されているため、空調ユニットからダクトケースの内奥部へ空調風が供給されることはない。
したがって、収納式カップホルダがダクトケースの開口部より車室内に引き出されていても、収納式カップホルダに容器が保持されていなければ、ダクトケースの開口部から空調風がスポット的に車室内に吹き出されて乗員に不快感を与えることはなく、また、車両の車室内に温度ムラが生じたりすることもない。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、収納式カップホルダに、容器を差し込むことが可能な差込み穴が形成されたテーブル、および容器の底面を保持する底面保持部を設けている。そして、収納式カップホルダのテーブルをダクトケースの開口部より車室内に引き出すと、収納式カップホルダの底面保持部が、テーブルに対して連動してテーブルの引出し方向と同一方向の第1の引出し位置まで引き出されるように構成されている。また、第1の引出し位置で容器をテーブルの差込み穴を通して底面保持部上に載せると、テーブルの引出し位置は変わらないが、テーブルに対して独立して更にテーブルの引出し方向と同一方向の第2の引出し位置まで引き出されるように構成されている。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、収納式カップホルダの底面保持部を第1の引出し位置から第2の引出し位置へスライドさせると、パネル部によって連通口が開放されるので、空調ユニットからダクトケースの内奥部へ空調風が供給される。これにより、収納式カップホルダの底面保持部上に載せられた容器内に入った飲み物が、空調ユニットから送り込まれた空調風によって長時間保冷または保温される。また、収納式カップホルダの底面保持部上から容器を持ち上げると、パネル部付勢手段の付勢力によってパネル部が元の位置まで戻されて連通口が遮断される。これにより、空調ユニットからダクトケースの内奥部へ空調風が供給されることはないので、請求項1に記載の発明の効果を得ることができる。
【0010】
請求項4に記載の発明によれば、接続ダクトは、車両の車室内の中央部にて車室内の前方側から後方側に向かって延長されて、空調ユニット内から、ダクトケースの内奥部に空調風を送り込むための延長ダクトであることを特徴としている。請求項5に記載の発明によれば、空調ユニットには、後部座席に着座する乗員の上半身または下半身に冷風または温風を吹き出すための既存のリヤフェイスダクトまたは既存のリヤフットダクトが設けられている。そして、接続ダクトを、既存のリヤフェイスダクトまたは既存のリヤフットダクトに、ダクトケースの内奥部と連通する連通ダクトを接続することで構成することができるので、既存の構造から本構造への改造費用を低コスト化できる。
【0011】
請求項6に記載の発明によれば、接続ダクトを介してダクトケースの内奥部に、空調ユニットからの冷風または温風のいずれか一方が供給されるように構成されている。すなわち、冷却用熱交換器を通過する際に冷却された冷風、あるいは加熱用熱交換器を通過する際に加熱された温風のいずれか一方が接続ダクトを介してダクトケースの内奥部に流入するように構成されている。それによって、収納式カップホルダに保持された容器に素早く冷風または温風を当てることができ、容器内のドリンク類を長時間保冷または保温することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態の構成]
図1ないし図7は本発明の第1実施形態を示したもので、図1(a)、(b)は車両用カップホルダ空調装置の主要構成を示した図で、図2(a)はテーブル前後スライド機構を示した図で、図2(b)はパネル部前後スライド機構を示した図で、図3は軸支部前後スライド機構を示した図で、図4および図5は車両用空調装置のフロント空調ユニットを示した図で、図6はフロント空調ユニットの送風ダクトと接続ダクトとの結合部、および接続ダクトとカップホルダダクトとの結合部を示した図である。
【0013】
本実施形態の車両用空調装置は、内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)Eを搭載する自動車等の車両に、後記する車両用カップホルダ空調装置と共に搭載されている。ここで、本実施形態の車両用空調装置は、車室内を空調するフロント空調ユニット1における各空調状態可変手段のアクチュエータを、空調制御装置(以下エアコンECUと言う)によって制御するように構成されたオートエアコンである。なお、フロント空調ユニット1における各空調状態可変手段を、車両に乗車する乗員の手動操作によって駆動するマニュアルエアコンに本発明を採用しても良い。
【0014】
フロント空調ユニット1は、車両の車室内前方側のインストルメントパネルと、車両の車室内とエンジンルームとを区画するファイヤーウォール(ダッシュパネル)との間、特に助手席の乗員の足元付近の上方部に設置されて、内部に空気通路を形成する空調ダクト6を備えている。この空調ダクト6の最も空気の流れ方向の上流側には、車室外空気(外気)を空調ダクト6内に導入するための外気吸込口11、および車室内空気(内気)を導入するための内気吸込口12が形成された内外気切替箱と、この内外気切替箱内に開閉自在に収容されて、外気吸込口11と内気吸込口12とを選択的に開閉するための内外気切替ドア13とが設けられている。
【0015】
内外気切替ドア13は、例えばサーボモータ等のアクチュエータ(図示せず)によって駆動されて、吸込口モードを少なくとも外気導入(FRS)モードと内気循環(REC)モードとに切り替えることが可能なものである。そして、これらの内外気切替箱と内外気切替ドア13とからなる内外気切替手段よりも空気の流れ方向の下流側には、車両の車室内に導かれる空気の風量を調節する遠心式送風機が設けられている。
【0016】
遠心式送風機は、空調ダクト6に一体的に設けられて、渦巻き状の空気通路を形成するスクロールケーシングと、ブロワ駆動回路(図示せず)によって印加電圧(ブロワ制御電圧)が制御されて回転速度が変更されるブロワモータ14と、このブロワモータ14によって回転駆動されて、車両の車室内に向かう空気流を発生させる遠心式ファン15とから構成されている。そして、空調ダクト6の最も空気の流れ方向の下流側には、複数の開口部が設けられている。そして、これらの各開口部を選択的に開閉するための複数の吹出口切替ドア21〜23が設けられている。
【0017】
複数の吹出口切替ドア21〜23は、例えばサーボモータ等のアクチュエータ(図示せず)によって駆動されて、吹出口モードを少なくともフェイス(FACE)モードとバイレベル(B/L)モードとフット(FOOT)モードとフット・デフ(F/D)モードとデフロスタ(DEF)モードとに切り替えることが可能なものである。次に、複数の吹出口切替ドア21〜23よりも空気の流れ方向の上流側の空気通路内には、冷凍サイクルのエバポレータ7を通過した空気を再加熱する温水式ヒータ(ヒータコア)8が空調ダクト6内の空気通路の一部を塞ぐように設置されている。
【0018】
温水式ヒータ8は、エンジンEにより駆動されるウォータポンプ24により冷却水(温水)の循環流が発生するエンジン冷却水循環回路の途中に設置されている。そして、温水式ヒータ8は、エンジン冷却水循環回路の途中に設置された温水弁25が開弁すると内部にエンジンEの排熱を吸収した冷却水が還流し、この冷却水を暖房用熱源として利用することが可能なものである。これにより、温水式ヒータ8は、空調ダクト内の空気通路を流れる空気を冷却水と熱交換して加熱する加熱用熱交換器として働く。
【0019】
そして、温水式ヒータ8には、温水式ヒータ8を通過する空気量と温水式ヒータ8を迂回する空気量とを調節して、車両の車室内に吹き出す空気の吹出温度を制御するためのエアミックスドア26が取り付けられている。このエアミックスドア26は、例えばサーボモータ等のアクチュエータ(図示せず)によって駆動されて、ドア開度が0%のマックス・クール(MAX・COOL)からドア開度が100%のマックス・ホット(MAX・HOT)までの間の所望のドア開度となれうように制御される。
【0020】
次に、上記の冷凍サイクルは、吸入した冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサ(冷媒圧縮機)31、このコンプレッサ31の吐出口より吐出された高圧側のガス冷媒を凝縮液化させるコンデンサ(冷媒凝縮器)32、このコンデンサ32より流入した冷媒を気液分離して、液冷媒のみが流出するレシーバ(受液器)33、このレシーバ33より流入した高圧側の液冷媒を断熱膨張させる温度作動式膨張弁(エキスパンション・バルブ)34、上記のエバポレータ7、およびこれらの冷凍サイクル機器を環状に接続する冷媒配管等から構成されている。
【0021】
エバポレータ7は、遠心式送風機と温水式ヒータ8との間の空気通路全面を塞ぐように設置されて、温度作動式膨張弁34の弁孔(絞り孔)を通過する際に断熱膨張された気液二相状態の冷媒を蒸発気化させる冷媒蒸発器である。そして、エバポレータ7は、空調ダクト6内の空気通路を流れる空気を冷媒と熱交換して冷却する冷却用熱交換器として働く。
【0022】
コンプレッサ31は、車両のエンジンルームに搭載されており、そのコンプレッサ31の駆動軸が電磁クラッチ35を介してエンジンEの出力軸にベルト駆動されている。電磁クラッチ35は、エンジンEの出力軸からコンプレッサ31の駆動軸への回転動力の伝達を断続するものである。なお、36はコンデンサ32に冷却風を送風する冷却ファン(送風装置)である。また、コンプレッサ31の駆動軸を、インバータにより回転速度が変更される電動モータによって回転駆動するようにしても良い。
【0023】
ここで、空調ダクト6の最も空気の流れ方向の下流側に設けられた複数の開口部のうちの第1の開口部には、車両のフロントウインドの内面に向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ(DEF)吹出口41に連通するデフロスタダクト16が接続されている。また、複数の開口部のうちの第2の開口部には、乗員の上半身(例えば乗員の頭胸部)に向けて空調風を吹き出すためのフェイス(FACE)吹出口42に連通するフロントフェイスダクト17が接続されている。
【0024】
また、複数の開口部のうちの第3の開口部としての接続口44には、後記するカップホルダダクト3に連通する送風ダクト19および後記する接続ダクト2が接続されている。また、複数の開口部のうちの第4の開口部としての接続口45には、乗員の下半身(例えば乗員の足元部)に向けて空調風を吹き出すためのフット(FOOT)吹出口43に連通するフロントフットダクト(送風ダクト)19および後記する接続ダクト2が接続されている。
【0025】
送風ダクト19内には、エバポレータ7を通過する際に冷やされた冷風が空調ダクト6の接続口44から流入する冷風通路51と温水式ヒータ8を通過する際に暖められた温風が空調ダクト6の接続口45から流入する温風通路52とを区画する仕切り板53が設けられている。その仕切り板53の空気の流れ方向の下流側には、接続ダクト2内の空気通路46を、冷風通路51と温風通路52とのいずれか一方の空気通路または両方の空気通路に接続するように、冷風通路51の最も下流部と温風通路52の最も下流部との通路開口面積を選択的に切り替える通路切替ドア(空気通路切替手段)9が設けられている。
この通路切替ドア9は、例えばサーボモータ等のアクチュエータ(図示せず)によって駆動される。
【0026】
ここで、本実施形態の車両用カップホルダ空調装置は、図1および図2に示したように、フロント空調ユニット1の空気の流れ方向の下流側に接続された接続ダクト2と、車両の車室内中央部に装備された中空の箱体状のセンタコンソールボックス(図示せず)内に収容または格納されたカップホルダダクト3と、このカップホルダダクト3の開口部50より車室内に出没自在に収納された収納式カップホルダ4と、カップホルダダクト3の内奥部に設けられた連通口48を開閉するパネル部5とを備えている。
【0027】
なお、センタコンソールボックスは、車両の車室内中央部の床部上に配されており、その前面壁でカップホルダダクト3の開口部50側端部が露出するように設けられており、センタコンソールボックス内に形成される中空部の上方側に車室内に向けて開口した開口部を開閉する蓋状体(図示せず)等を備えている。
【0028】
接続ダクト2は、角筒体状に形成されており、車両の車室内中央部の床面に沿って車室内の前方側に配置されたフロント空調ユニット1から後方側のセンタコンソールボックスの図示下部側に至るまで延長されている。この接続ダクト2内には、フロント空調ユニット1の空調ダクト6からカップホルダダクト3に冷風または温風を送り込むための空気通路46が形成されている。なお、接続ダクト2は、空気の流れ方向の下流端に逆L字形状の連結ダクト47を有している。
【0029】
カップホルダダクト3は、空気の流れ方向の下流端に、センタコンソールボックスの前面壁より車室内に向けて開口した開口部50を有している。そして、カップホルダダクト3内に形成される空気通路49の途中の内奥部には、空気通路49の空気の流れ方向の上流側と空気通路49の空気の流れ方向の下流側とを区画する枠状の区画部54が設けられている。その区画部54内には、接続ダクト2の空気通路46の空気の流れ方向の下流端と車室内とを連通する連通口48が形成されている。なお、空気通路49の上流端には、接続ダクト2の空気通路46内から連結ダクト47の空気通路47aを介してカップホルダダクト3内に空調風を取り入れるための空気取入れ口49aが設けられている。
【0030】
収納式カップホルダ4は、カップホルダダクト3の開口部50より出没自在に収納された平板状のテーブル55、およびこのテーブル55の下方に設けられて、内部にドリンクが入った飲料缶や紙コップ等の容器10の底面を保持する底面保持部56を有している。テーブル55は、容器10を差し込むことが可能な複数の差込み穴57を有している。これらの差込み穴57は、略円形状の丸穴であって、容器10の側面を保持することが可能である。また、テーブル55には、図2(a)に示したように、テーブル前後スライド機構が設けられている。
【0031】
このテーブル前後スライド機構は、カップホルダダクト3内に収納または格納されているテーブル55の図示右端面を、カップホルダダクト3内に更に収納または格納される側(車両後方側)に乗員が手で押すと、カップホルダダクト3の開口部50よりテーブル55の図示右側部がセンタコンソールボックスの前面壁より車室内前方側に突出するようにテーブル55を車両前方側にスライドさせる機構である。また、カップホルダダクト3の開口部50より突出しているテーブル55の図示右端面を、カップホルダダクト3内に収納または格納される側(車両後方側)に乗員が手で押すと、カップホルダダクト3内に収納または格納されるようにテーブル55を車両後方側にスライドさせる機構でもある。
【0032】
底面保持部56は、複数の差込み穴57の図示下方にそれぞれ位置して、図示上端面に容器10が載せられる複数の容器受け板61を設けている。そして、複数の容器受け板61の図示左端部からは、複数の容器受け板61の面方向に対して傾斜して設けられて、複数の容器受け板61を一体化させるように複数の容器受け板61を連結すると共に、テーブル55の図示下端面に取り付けられた軸支部(被係合部)62に例えば支軸(図示せず)によって回転自在に支持された連結板63が軸支部62に向けて延長されている。
【0033】
底面保持部56の軸支部62は、図3に示したように、テーブル55の図示下端面に形成された案内溝(係合部)59内を車両の前後方向に摺動可能に保持されている。その案内溝59は軸支部前後スライド機構(B)を構成する。この軸支部前後スライド機構は、乗員がテーブル55をカップホルダダクト3の開口部50より車室内に引き出すと、テーブル55の動きに連動してテーブル55の引出し方向と同一方向の第1の引出し位置まで車両前方側に底面保持部56をスライドさせる機構であると共に、第1の引出し位置で容器10をテーブル55の差込み穴57を通して底面保持部56の容器受け板61上に載せると、テーブル55の位置は変わらないが更にテーブル55の引出し方向と同一方向の第2の引出し位置まで車両前方側に底面保持部56をスライドさせる機構である。
【0034】
パネル部5は、連通口開閉手段を構成する要素の1つで、収納式カップホルダ4の底面保持部56と連動するように丸棒状のリンク(連結ロッド)64を介して底面保持部56の軸支部62に連結されている。そして、連通口開閉手段は、パネル部5の他に、図1(b)および図2(b)に示したように、パネル部5を連通口48を閉じる方向に付勢するコイルスプリング(パネル部付勢手段)65、およびカップホルダダクト3の内奥部側の内壁面に形成された複数の案内溝(凹状部、係合部)66を有するパネル部前後スライド機構(C)を有している。複数の案内溝66には、パネル部5の両側面に一体的に形成された複数の凸状部(被係合部)67が摺動自在に係合している。
【0035】
このパネル部前後スライド機構は、底面保持部56を第1の引出し位置から第2の引出し位置へスライドさせると、パネル部5が連通口48を開放する側にパネル部5を車両前方側にスライドさせる機構であると共に、底面保持部56の容器受け板61から容器10を持ち上げると、コイルスプリング65の復元力(付勢力)によってパネル部5が連通口48を遮断する側にパネル部5を車両後方側にスライドさせる機構である。
【0036】
なお、リンク64は、パネル部5の図示上方側に形成された貫通孔(図示せず)を貫通して設けられて、図7(a)〜(c)に示したように、ホルダ引き出し時およびホルダ収納時にパネル部5が連通口48を遮断することが可能な長さを有し、カップ保持時にパネル部5が連通口48を開放することが可能な長さを有している。このリンク64の図示左端部には、パネル部5の図示左端面(係合部)に係脱自在に係合されるリング(被係合部)68が固定されている。また、リンク64の図示右端部は、図3に示したように、底面保持部56の軸支部62に保持されたピン部(係止部)69に係止されている。
【0037】
[第1実施形態の作用]
次に、本実施形態の車両用空調装置の作用を図1ないし図7に基づいて簡単に説明する。ここで、図7(a)はホルダ引き出し時の収納式カップホルダの状態を示した図で、図7(b)はカップ保持時の収納式カップホルダの状態を示した図で、図7(c)はホルダ収納時の収納式カップホルダの状態を示した図である(第1実施形態)。
【0038】
センタコンソールボックスの前面壁で開口部50側端部が露出したカップホルダダクト3内に収納または格納されている収納式カップホルダ4のテーブル55の図示右端面を、カップホルダダクト3内に更に収納または格納される側(車両後方側)に乗員が手で押すと、カップホルダダクト3の開口部50よりテーブル55の図示右側部がセンタコンソールボックスの前面壁より車室内に突出するようにテーブル55が車両前方側に出てくる。
【0039】
このとき、収納式カップホルダ4の底面保持部56の容器受け板61上に容器10が載せられていない場合には、底面保持部56はテーブル55のスライドによって第1の引出し位置まで動かされるが、図7(a)に示したように、収納式カップホルダ4の底面保持部56にリンク64を介して連結するパネル部5は連通口48を遮断する位置で止まっている。この結果、パネル部5によって連通口48が遮断されるので、接続ダクト2を介してフロント空調ユニット1からカップホルダダクト3の内奥部に冷風または温風が供給されることはない。
【0040】
次に、乗員がドリンク類の入った容器10を、テーブル55の差込み穴57を通して収納式カップホルダ4の底面保持部56の容器受け板61上に載せると、底面保持部56の容器受け板61が容器10の重量によって図示下方側に下がる。このとき、底面保持部56の斜めに傾斜した連結板63の図示下面がカップホルダダクト3の開口部50の図示下端部に当接しながらその図示下端部に案内されて車両前方側に斜めにスライドする。
【0041】
これにより、図7(b)に示したように、テーブル55の位置は変わらないが更にテーブル55の引出し方向と同一方向の第2の引出し位置まで車両前方側に底面保持部56がスライドすることになるので、収納式カップホルダ4の底面保持部56にリンク64を介して連結するパネル部5が連通口48を開放する位置までスライドする。この結果、パネル部5が連通口48を開放するので、接続ダクト2を介してフロント空調ユニット1からカップホルダダクト3の内奥部に冷風または温風が供給される。
【0042】
次に、収納式カップホルダ4から容器10を取り出し、カップホルダダクト3の開口部50より突出しているテーブル55の図示右端面を、カップホルダダクト3内に収納または格納される側に乗員が手で押すと、テーブル55が車両後方側にスライドして、カップホルダダクト3内に収納または格納される。このとき、図7(c)に示したように、収納式カップホルダ4の底面保持部56はテーブル55のスライドによって元の格納位置まで動かされ、パネル部5はコイルスプリング65の復元力によってパネル部5が連通口48を遮断する位置まで戻される。この結果、収納式カップホルダ4のホルダ収納(格納)時には、パネル部5によって連通口48が遮断されるので、接続ダクト2を介してフロント空調ユニット1からカップホルダダクト3の内奥部に冷風または温風が供給されることはない。
【0043】
ここで、本実施形態の収納式カップホルダ4によって容器10内に入っているドリンク類(飲み物)を保冷する場合には、センタコンソールボックス付近に設置された保冷スイッチ(図示せず)が乗員によってONされる。すると、通路切替ドア9が保冷側に切り替えられることによって、送風ダクト19の冷風通路51の最も下流部が全開され、温風通路52の最も下流部が全閉される。
【0044】
そして、電磁クラッチ35が通電(オン)されて冷凍サイクルのコンプレッサ31が起動すると、冷凍サイクル中を冷媒が循環して、温度作動式膨張弁34の弁孔を通過する際に断熱膨張された気液二相状態の冷媒が空調ダクト6内に設置されたエバポレータ7内に流入する。一方、ブロワ駆動回路によってブロワモータ14にブロワ制御電圧が印加されると、ブロワモータ14が遠心式ファン15を回転駆動する。
【0045】
これにより、遠心式ファン15は内周部から外周部へ向けて空気を掻き出し、結果的に空調ダクト2の最も空気の流れ方向の上流側に設けられた外気吸込口11または内気吸込口12より外気または内気を吸引し、遠心式送風機の下流側へ放出する。その遠心式送風機の下流側へ放出された空気は、冷凍サイクルのエバポレータ7を通過する際に、温度作動式膨張弁34の弁孔を通過する際に断熱膨張された気液二相状態の冷媒と熱交換して冷やされ冷風となる。
【0046】
エバポレータ7を通過する際に冷媒との熱交換によって冷やされた冷風は、エバポレータ7の下流直後で開口した接続口44から送風ダクト19の冷風通路51内に流入する。送風ダクト19の冷風通路51内に流入した冷風は、通路切替ドア9によって冷風通路51の最も下流部が開かれているので、接続ダクト2の空気通路46内に流入する。接続ダクト2の空気通路46内に流入した冷風は、パネル部5によって連通口48が開放されているので、連通口48からカップホルダダクト3の内奥部に流入する。
【0047】
そして、カップホルダダクト3の内奥部に流入した冷風は、カップホルダダクト3の開口部50より容器10に向かって吹き出される。これにより、収納式カップホルダ4に保持された容器10内に入っているドリンク類(飲み物)は、例えば25℃程度の車室内温度(内気温度)または例えば30℃程度の車室外空気温度(外気温度)によって暖められ難くなり、逆にカップホルダダクト3の開口部50より容器10に向けて吹き出される冷風によって長時間保冷されることになる。
【0048】
また、本実施形態の収納式カップホルダ4によって容器10内に入っているドリンク類(飲み物)を保温する場合には、センタコンソールボックス付近に設置された保温スイッチ(図示せず)が乗員によってONされる。すると、通路切替ドア9が保温側に切り替えられることによって、送風ダクト19の温風通路52の最も下流部が全開され冷風通路51の最も下流部が全閉される。このとき、エアミックスドア26は、乗員によって設定される設定温度に応じた吹出温度が得られるように所定のドア開度だけ開かれるか、あるいはMAX・HOT位置に設定される。
【0049】
そして、遠心式ファン15が回転することにより、上記と同様に、外気吸込口11または内気吸込口12より外気または内気を吸引し、遠心式送風機の下流側へ放出する。その遠心式送風機の下流側へ放出された空気は、冷凍サイクルのエバポレータ7を通過して、エアミックスドア26のドア開度に応じて温水式ヒータ8を通過して暖められる空気と温水式ヒータ8を迂回する空気とに振り分けられた後に、目標吹出温度となるようにエアミックスされる。あるいは、エバポレータ7を通過した空気は、全て温水式ヒータ8によって再加熱されて温風となる。
【0050】
そして、目標吹出温度となるようにエアミックスされた温風、あるいは温水式ヒータ8によって再加熱された温風は、空調ダクト6の最も空気の流れ方向の下流側に設けられた接続口45から送風ダクト19の温風通路52内に流入する。送風ダクト19の温風通路52内に流入した温風は、通路切替ドア9によって温風通路52の最も下流部が開かれているので、接続ダクト2の空気通路46内に流入する。接続ダクト2の空気通路46内に流入した温風は、パネル部5によって連通口48が開放されているので、連通口48からカップホルダダクト3の内奥部に流入する。
【0051】
そして、カップホルダダクト3の内奥部に流入した温風は、カップホルダダクト3の開口部50より容器10に向かって吹き出される。これにより、収納式カップホルダ4に保持された容器10内に入っているドリンク類(飲み物)は、例えば25℃程度の車室内空気温度(内気温度)または例えば5℃程度の車室外空気温度(外気温度)によって冷やされ難くなり、逆にカップホルダダクト3の開口部50より容器10に向けて吹き出される温風によって長時間保温されることになる。
【0052】
[第1実施形態の効果]
以上のように、本実施形態の車両用カップホルダ空調装置においては、収納式カップホルダ4がカップホルダダクト3の開口部50より車室内に引き出されていても、収納式カップホルダ4の底面保持部56の容器受け板61上に容器10が載せられていなければ、収納式カップホルダ4の底面保持部56にリンク64を介して連結するパネル部5によってカップホルダダクト3の内奥部に設けられる連通口48が遮断されている。この結果、フロント空調ユニット1から送風ダクト19、接続ダクト2を通ってカップホルダダクト3の内奥部へ冷風または温風が供給されず、カップホルダダクト3の開口部50より車室内側に冷風または温風が吹き出されることはない。
【0053】
したがって、収納式カップホルダ4のテーブル55がカップホルダダクト3の開口部50より車室内に引き出されていても、収納式カップホルダ4の底面保持部56の容器受け板61上に容器10が載せられていなければ、パネル部5によってカップホルダダクト3の内奥部に設けられる連通口48が遮断されるので、カップホルダダクト3の開口部50から冷風または温風がスポット的に車室内に吹き出されて乗員に不快感を与えることはなく、また、車両の車室内に温度ムラが生じたりすることもない。
【0054】
また、本実施形態の車両用カップホルダ空調装置においては、接続ダクト2を介してカップホルダダクト3の内奥部に、すなわち、収納式カップホルダ4の底面保持部56の容器受け板61上に載せられた容器10に、フロント空調ユニット1からの冷風または温風のいずれか一方が直接供給されるように構成されている。したがって、収納式カップホルダ4の底面保持部56の容器受け板61上に載せられた容器10に素早く冷風または温風を当てることができ、容器10内のドリンク類を長時間保冷または長時間保温することができる。
【0055】
また、本実施形態では、カップホルダダクト3の開口部50より車室内に吹き出される空調風(冷風または温風)のON−OFFを、上記した収納式カップホルダ4の底面保持部56の容器受け板61に連動するパネル部5によって連通口48を開閉することによって行うことができるので、フロント空調ユニット1内でのドア制御が不要となる。なお、接続ダクト2の空気通路46またはカップホルダダクト3の空気通路49を流れる空調風の温度を温度センサ等で検出して、乗員により設定される設定温度と温度センサ等によって検出される空調風の吹出温度との温度偏差に応じて、エバポレータ7の冷却能力、温水式ヒータ8の加熱能力、エアミックスドア26のドア開度、通路切替ドア9による冷風と温風との風量割合等を調節することで、容器10の保冷温度または保温温度を乗員の所望の温度に制御するようにしても良い。
【0056】
[第2実施形態]
図8は本発明の第2実施形態を示したもので、車両用カップホルダ空調装置のカップホルダダクトと車両用空調装置のリヤフェイスダクトとを結合した連結例を示した図である。
【0057】
フロント空調ユニット1の空調ダクト6の空気の流れ方向の下流端には、後部座席に着座する乗員の上半身に冷風を吹き出す複数のリヤフェイス(FACE)吹出口71をセンタコンソールボックス72の上端部の開閉自在に設けた蓋状のアームレスト73の後端側壁面に設けた既存のリヤフェイスダクト(コンソールレジスタダクト)74が接続されている。
【0058】
ここで、センタコンソール76は、車両の車室内中央部の床部上に配されており、シフトレバーを覆うと共に、車室内の前方側にはインストルメントパネル77の一部となってオーディオシステム、カーナビゲーションシステム、車両用空調装置の操作パネルや液晶ディスプレイ等が付いている。そして、センタコンソール76のシフトレバーよりも車両進行方向の後方側には、中空の箱体状のセンタコンソールボックス72が一体的に設けられている。
【0059】
そのセンタコンソールボックス72の上端部に開閉自在に設けられた蓋状のアームレスト73には、乗員保護のためにウレタンフォーム等のパッド材やクッション材を用いても良い。また、既存のリヤフェイスダクト74は、車両の車室内前方側に設置されたフロント空調ユニット1の空調ダクト6から車両の車室内中央部の床部上において車両の進行方向の前方側から後方側に向かって配設されている。
【0060】
本実施形態の車両用カップホルダ空調装置は、センタコンソールボックス72内に収蔵されており、第1実施形態と同様に、接続ダクト2、カップホルダダクト3、収納式カップホルダ4およびパネル部5を備えている。そして、フロント空調ユニット1の空調ダクト6とカップホルダダクト3とを接続する接続ダクト2を、上述した既存のリヤフェイスダクト74と、既存のリヤフェイスダクト74の空気の流れ方向の下流端部に、カップホルダダクト3の内奥部と連通する連通ダクト75とで構成している。これにより、接続ダクト2の長さを、既存のリヤフェイスダクト74からカップホルダダクト3までの長さで良いので、車両への配設が容易となり、また、既存の構造から本構造への改造費用を低コスト化できる。なお、本実施形態の収納式カップホルダ4は、第1実施形態と同様にして、使用時にはカップホルダダクト3の開口部50より車両前方側に引き出されるタイプである。
【0061】
ここで、既存のリヤフェイスダクト74は、フロント空調ユニット1の空調ダクト6の最も空気の流れ方向の下流側に設けられた第2の開口部に接続するフロントフェイスダクト17近傍に設けられるものが一般的であるので、既存のリヤフェイスダクト74内を流れる空調風は、エアミックスドア26のドア開度に応じてエアミックスされた温度の空調風となる。このため、第1実施形態のように、エバポレータ7を通過する際に冷やされた冷風が空調ダクト6の接続口44から直接流入する送風ダクト19の空気の流れ方向の下流端にリヤフェイスダクト74の上流端を接続すると、カップホルダダクト3の開口部50より容器10に向けて吹き出す空調風の吹出温度をより低下させることができる。
【0062】
[第3実施形態]
図9は本発明の第3実施形態を示したもので、車両用カップホルダ空調装置のカップホルダダクトと車両用空調装置のフロントフェイスダクトとを結合した連結例を示した図である。
【0063】
本実施形態の車両用カップホルダ空調装置においては、フロント空調ユニット1の空調ダクト6の最も空気の流れ方向の下流側に設けられた第2の開口部に接続されて、複数のFACE吹出口(本例では複数のセンタFACE吹出口)42に連通するフロントフェイスダクト17の途中に、インストルメントパネル77の一部となって車両中央部に設置されたセンタコンソール76の操作パネルとシフトレバーとの間に設置されたカップホルダダクト3に連通する接続ダクト2を結合している。
【0064】
なお、カップホルダダクト3内には、第1実施形態と同様な構造の収納式カップホルダ4が車室内側に出没自在に収納または格納されている。また、第1実施形態のように、エバポレータ7を通過する際に冷やされた冷風が空調ダクト6の接続口44から直接流入する送風ダクト19の空気の流れ方向の下流端に接続ダクト2を接続しても良い。なお、本実施形態の収納式カップホルダ4は、使用時にはカップホルダダクト3の開口部50より車両後方側に引き出されるタイプである。
【0065】
[第4実施形態]
図10は本発明の第4実施形態を示したもので、車両用カップホルダ空調装置のカップホルダダクトと車両用空調装置のフロントフットダクトとを結合した連結例を示した図である。
【0066】
本実施形態の車両用カップホルダ空調装置においては、フロント空調ユニット1の空調ダクト6の最も空気の流れ方向の下流側に設けられた接続口45に接続されて、複数のFOOT吹出口43に連通するフロントフットダクト79の途中に、センタコンソール76の操作パネルとシフトレバーとの間に設置されたカップホルダダクト3に連通する接続ダクト2を結合している。なお、カップホルダダクト3内には、第1実施形態と同様な構造の収納式カップホルダ4が車室内側に出没自在に収納または格納されている。なお、本実施形態の収納式カップホルダ4は、使用時にはカップホルダダクト3の開口部50より車両後方側に引き出されるタイプである。
【0067】
[他の実施形態]
本実施形態では、接続ダクト2を、フロント空調ユニット1の空調ダクト6の空気の流れ方向の下流側に設けられて、後部座席に着座する乗員の上半身に冷風または温風を吹き出すための既存のリヤフェイスダクト74に、センタコンソールボックス72内に収蔵された収納式カップホルダ4およびカップホルダダクト3の内奥部と連通する連通ダクト75を接続することで構成したが、接続ダクト2を、フロント空調ユニット1の空調ダクト6の空気の流れ方向の下流側に設けられて、後部座席に着座する乗員の下半身に冷風または温風を吹き出すための既存のリヤフットダクトに、センタコンソールボックス72内に収蔵された収納式カップホルダ4およびカップホルダダクト3の内奥部と連通する連通ダクトを接続することで構成するようにしても良い。
【0068】
本実施形態では、空調ユニットとして、車両の車室内の前方側に設置されるフロント空調ユニット1を採用した例を説明したが、空調ユニットとして、車両の車室内の後方側に設置されるリヤ空調ユニット、あるいは車両の車室内の側方側に設置されるサイド空調ユニットを採用しても良い。この場合には、接続ダクトによって、リヤ空調ユニットの空調ダクトまたはサイド空調ユニットの空調ダクトから冷風または温風を収納式カップホルダ4およびカップホルダダクト3の内奥部に送り込むようにする。
【0069】
また、本発明の車両用カップホルダ空調装置を、前部座席や中間座席のシートバックの背面に格納される収納式カップホルダ、あるいは車両の車室内を囲む側壁面に格納される収納式カップホルダに適用しても良い。また、カップホルダダクト3内に、容器10に向かう空気流を発生させる専用の送風機、容器10に向かう空気を冷却するエバポレータ等の冷却用熱交換器やペルチェ素子等の冷却器、温水式ヒータ等の加熱用熱交換器や電気ヒータまたはペルチェ素子等の加熱器のうちのいずれか1つ以上を設置しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は車両用カップホルダ空調装置の主要構成を示した側面断面図で、(b)は車両用カップホルダ空調装置の主要構成を示した上面断面図である(第1実施形態)。
【図2】(a)はテーブル前後スライド機構を示した斜視図で、(b)はパネル部前後スライド機構を示した斜視図である(第1実施形態)。
【図3】軸支部前後スライド機構を示した斜視図である(第1実施形態)。
【図4】車両用空調装置のフロント空調ユニットを示した構成図である(第1実施形態)。
【図5】車両用空調装置のフロント空調ユニットを示した構成図である(第1実施形態)。
【図6】フロント空調ユニットの送風ダクトと接続ダクトとの結合部、および接続ダクトとカップホルダダクトとの結合部を示した断面図である(第1実施形態)。
【図7】(a)〜(c)は収納式カップホルダの使用方法を示した側面断面図である(第1実施形態)。
【図8】車両用カップホルダ空調装置のカップホルダダクトと既存のリヤフェイスダクトとを結合した連結例を示した概略図である(第2実施形態)。
【図9】車両用カップホルダ空調装置のカップホルダダクトと既存のフロントフェイスダクトとを結合した連結例を示した概略図である(第3実施形態)。
【図10】車両用カップホルダ空調装置のカップホルダダクトと既存のフロントフットダクトとを結合した連結例を示した概略図である(第4実施形態)。
【符号の説明】
1 フロント空調ユニット(車両用空調装置)
2 接続ダクト
3 カップホルダダクト(ダクトケース)
4 収納式カップホルダ
5 パネル部(連通口開閉手段)
6 空調ダクト
7 エバポレータ(冷却用熱交換器)
8 温水式ヒータ(加熱用熱交換器)
9 通路切替ドア(空気通路切替手段)
10 飲料缶や紙コップ等の容器
47 連結ダクト
48 連通口
50 開口部
51 冷風通路(空気通路)
52 温風通路(空気通路)
55 テーブル
56 底面保持部
57 差込み穴
61 容器受け板
65 コイルスプリング(パネル部付勢手段)
74 リヤフェイスダクト
B 軸支部前後スライド機構
C パネル部前後スライド機構
Claims (6)
- 車両の車室内に向けて開口した開口部を有するダクトケースと、
このダクトケースの開口部より出没自在に収納され、且つ前記ダクトケースの開口部より車室内に引き出された際に、容器を保持する収納式カップホルダと、車両の車室内を空調する空調ユニットから前記ダクトケースの内奥部に空調風を送り込む接続ダクトと
を備えた車両用カップホルダ空調装置において、
前記ダクトケースの内奥部には、前記接続ダクトの空気の流れ方向の下流端に連通する連通口、および前記収納式カップホルダに前記容器が保持されている時のみ、前記連通口を開口させる連通口開閉手段が設けられていることを特徴とする車両用カップホルダ空調装置。 - 請求項1に記載の車両用カップホルダ空調装置において、
前記収納式カップホルダは、前記ダクトケースの開口部より出没自在に収納されたテーブル、およびこのテーブルの下方に設けられて、前記容器の底面を保持する底面保持部を有し、
前記テーブルは、前記容器を差し込むことが可能な差込み穴を有し、
前記底面保持部は、前記テーブルを前記ダクトケースの開口部より車室内に引き出すと、前記テーブルに対して連動して前記テーブルの引出し方向と同一方向の第1の引出し位置まで引き出されると共に、
前記第1の引出し位置で前記容器を前記底面保持部に載せると、前記テーブルに対して独立して更に前記テーブルの引出し方向と同一方向の第2の引出し位置まで引き出されるスライド機構を有していることを特徴とする車両用カップホルダ空調装置。 - 請求項2に記載の車両用カップホルダ空調装置において、
前記連通口開閉手段は、前記底面保持部と連動するように設けられて、前記連通口を開閉するパネル部、
このパネル部を前記連通口を閉じる方向に付勢するパネル部付勢手段、
前記底面保持部を前記第1の引出し位置から前記第2の引出し位置へスライドさせると、前記パネル部が前記連通口を開放すると共に、
前記底面保持部から前記容器を持ち上げると、前記パネル部付勢手段の付勢力によって前記パネル部が前記連通口を遮断する連通口開閉機構を有していることを特徴とする車両用カップホルダ空調装置。 - 請求項1ないし請求項3のうちいずれか1つに記載の車両用カップホルダ空調装置において、
前記接続ダクトは、車両の車室内の中央部にて車室内の前方側から後方側に向かって延長されて、前記空調ユニット内から前記ダクトケースの内奥部に空調風を送り込むための延長ダクトであることを特徴とする車両用カップホルダ空調装置。 - 請求項1ないし請求項3のうちいずれか1つに記載の車両用カップホルダ空調装置において、
前記空調ユニットは、車両の車室内に設置された後部座席に着座する乗員の上半身または下半身に冷風または温風を吹き出すためのリヤフェイスダクトまたはリヤフットダクトを有し、
前記接続ダクトは、前記リヤフェイスダクトまたは前記リヤフットダクトに、前記ダクトケースの内奥部と連通する連通ダクトを接続することで構成されることを特徴とする車両用カップホルダ空調装置。 - 請求項1ないし請求項5のうちいずれか1つに記載の車両用カップホルダ空調装置において、
前記空調ユニットは、内部に車両の車室内に空気を送るための空気通路が形成される空調ダクトと、
この空調ダクト内において車室内に向かう空気流を発生させる送風機と、
前記空調ダクト内を流れる空気を冷却する冷却用熱交換器と、
前記空調ダクト内を流れる空気を加熱する加熱用熱交換器と
を備え、
前記空調ダクトは、前記冷却用熱交換器を通過する際に冷却された冷風、あるいは前記加熱用熱交換器を通過する際に加熱された温風のいずれか一方が前記接続ダクト内に流入するように、前記空調ダクトの空気通路を切り替える空気通路切替手段を有していることを特徴とする車両用カップホルダ空調装置。
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