JP2004273825A - Thin film capacitor element, manufacturing method thereof, and electronic device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャパシタ素子に関し、さらに詳しく述べると、絶縁保護膜の改良を通じて、外部環境からの吸水や吸湿を防止できるとともに、電気特性の劣化や電極間のショートも防止できるようになった薄膜キャパシタ素子及びその製造方法に関する。本発明はまた、本発明の薄膜キャパシタ素子を搭載した電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のLSIの高速化により、デカップリングキャパシタの高周波追随性能の向上が望まれており,キャパシタ素子の低インダクタンス化のために微細加工性を容易にし,容量を増大するために誘電体層の厚さを薄くする技術を導入した薄膜キャパシタ素子が提案されている。薄膜キャパシタ素子は、シリコン基板などの支持基板上に金属及び金属酸化物を堆積させる薄膜プロセスにより製造されている。ここで、大容量のキャパシタ素子を実現するため、高い比誘電率をもつ複合酸化物誘電体材料を使用して誘電体層を形成することが行われている。さらに、電極層の形成のため、白金(Pt)やイリジウム(Ir)などの貴金属が電極材料として使用されている。これらの電極材料は、誘電体層の成膜時における比較的高温の環境に対応できる程度に耐酸化性に優れ、また、誘電体材料の結晶配向性を制御することができるからである。
【0003】
従来の方法の場合、周知の通り、シリコン基板上に下部電極層、誘電体層、上部電極層を順に形成して薄膜キャパシタ素子を製造している。また、はんだバンプによるフリップチップ接続を想定して、下部電極層、誘電体層及び上部電極層からなるキャパシタ構造体の形成後、上部電極層及び下部電極層との電気的接続のためにはんだバンプを形成することが一般的に行われている。さらに、バンプ形成工程の前に、感光性ポリイミドなどの有機樹脂材料を使用して、キャパシタ構造体のための絶縁保護膜を形成することも一般的に行われている。
【0004】
バンプ形成工程では、絶縁保護膜に予め定められたパターンでコンタクトホールを形成した後、はんだ濡れ性を向上させ、かつこの工程での熱による下地金属(キャパシタ電極)へのはんだ拡散とそれによる反応の発生を防止するために、Cr、Ti、Cu、Niのようなバリアメタルをコンタクトホールの内壁などに被覆する。その後、上部電極層及び下部電極層の引き出しプラグとしての役割を果たす金属材料(例えば、Cu)をめっきなどで成膜する。最後に、はんだをめっきによって成膜し、目的のはんだバンプを形成する。このとき、絶縁保護膜の樹脂材料は、キャパシタ電極へ伝播するバリアメタルの応力を緩和するために、電極に対してのバッファ層としても機能している。
【0005】
しかし、このようにして作製された薄膜キャパシタ素子では、はんだリフロー工程で還元雰囲気下に曝されたり、外部環境からの吸水及び吸湿を伴うことがしばしばであるので、誘電体の電気特性が劣化を引き起こし、上部電極層と下部電極層の間でショートを誘発することが問題となっている。特に電極材料として白金(Pt)を使用する場合、Ptが水素を容易に透過させ、また、水に対する触媒作用により水素を発生させるので、この問題が顕著である。
【0006】
上述のような問題を回避する方法もすでに提案されている。例えばFRAM(強誘電体メモリ)の場合、水素などの還元性気体の透過拡散を防止するために、アルミニウム、シリコンもしくはチタンの窒化物薄膜を保護膜としてキャパシタ表面に被覆することが提案されている(特許文献1)。また、吸水による特性劣化を防止する保護膜として、水と反応して硬化する金属有機化合物(シリコンアルコキシド類)を使用することが提案されている(特許文献2)。
【0007】
上記したような従来の保護膜は,キャパシタ素子がFRAMのような半導体装置の内部に組み込まれる際には有効であるが、キャパシタ単体部品としてはんだバンプによるフリップチップ接続を行なうことを想定すると、はんだバンプからの応力の緩和を期待できず、特性が劣化してしまうという問題を避けることができない。
【0008】
一方、フリップチップ接続を行なえる構造をもった薄膜キャパシタ素子において、例えば感光性ポリイミド樹脂のような有機樹脂材料を保護膜として使用することも提案されている(特許文献3)。しかし、感光性ポリイミド樹脂の場合、その熱硬化の際に酸無水物とジアミンが脱水縮重合反応し水を放出する。すなわち、出発物質として使用されるポリイミド前駆体は、例えば次式によって表されるように、酸無水物とジアミンがポリアミック酸となっている。
【0009】
【化1】
【0010】
また、ポリイミド前駆体は、通常、溶剤に溶解させた液体の状態(ワニス)で市販されている。保護膜の形成のため、このワニスを基板の上にスピンコート法などにより塗布し、成膜する。次いで、ポリイミド前駆体の塗膜を例えば350〜400℃の温度に加熱して熱硬化させる。この熱硬化反応によって、酸無水物とジアミンの間で脱水縮重合反応が発生し、閉環反応及び水(H2O)の放出を伴って、次式によって表される熱硬化したポリイミドが生成する。
【0011】
【化2】
【0012】
しかし、このような保護膜形成反応で発生する水は、得られる薄膜キャパシタ素子の特性を劣化させるという重要な問題を抱えている。すなわち、保護膜形成中に放出された水が、その保護膜に隣接して形成された電極層(例えばPt)と接触することが可能であるからである。水が電極層に接触した場合、Ptの触媒作用により水の水素原子が電極層中に進入し、誘電体層と電極層との界面において誘電体酸化物に酸素欠損が生じる。酸素欠損は、得られる薄膜キャパシタ素子の誘電特性及びリーク(漏洩)電流特性に大きな影響を与えることが可能である。図1及び図2は、感光性ポリイミド樹脂を薄膜キャパシタの保護膜として使用した場合のこれらの問題点を説明するためのものであり、それぞれ、感光性ポリイミド樹脂で保護膜を成膜した前後のC−V(静電容量−印加電圧)特性及びD−V(誘電損失−印加電圧)特性をプロットしている。図中、曲線Iは、ポリイミド樹脂からなる保護膜を形成する前の特性曲線であり、曲線IIは、ポリイミド樹脂からなる保護膜を形成した後の特性曲線である。なお、ここで特性評価のために作製した薄膜キャパシタ素子の場合、シリコン基板上に常法に従って白金(Pt)から下部電極層及び上部電極層を形成し、また、誘電体酸化物 (Ba,Sr)TiO3(以下、BSTともいう)から誘電体層を形成した。ポリイミド保護膜は、感光性ポリイミド樹脂のワニスを、例えば3000rpm で30秒間スピンコートを行ない、4μmの膜厚で成膜することによって形成した。次いで、ポリイミド樹脂の塗膜を60℃の温度で10分間にわたって加熱(プリベーク)し、その後、露光、現像工程を経て、400℃の温度で2時間にわたって加熱(本ベーク)を行なった。2μm厚のポリイミド樹脂からなる絶縁保護膜が得られた。図1及び図2から理解されるように、ポリイミド樹脂の成膜により保護膜を形成した後では、誘電体酸化物の変化に伴う明らかな特性異常が観察され、誘電損失が増加している。
【0013】
【特許文献1】
特開平7−111318号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平7−273297号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開2002−280261号公報(特許請求の範囲)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来の技術の問題点を解決することを目的とする。
【0015】
本発明の目的は、保護膜形成のための樹脂硬化中に発生する水による特性劣化がなく、また、したがってバリア層の存在も必要としない薄膜キャパシタ素子を提供することにある。
【0016】
また、本発明の目的は、外部環境からの吸水や吸湿を防止できるとともに、電気特性の劣化や電極間のショートも防止できる薄膜キャパシタ素子を提供することにある。
【0017】
さらに、本発明の目的は、素子の吸水や吸湿を防止でき、特性劣化やショートの問題を有しない薄膜キャパシタ素子を高信頼性及び高歩留まりで製造できる方法を提供することにある。
【0018】
さらにまた、本発明の目的は、素子の吸水や吸湿の問題、そして特性劣化やショートの問題がない薄膜キャパシタ素子を備えた高性能な電子装置を提供することにある。
【0019】
本発明の上記したような目的やその他の目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その1つの面において、基板と,その基板の上に形成された、誘電体層を下部電極層及び上部電極層で挟んで構成されたキャパシタ構造体とを含む薄膜キャパシタ素子であって、
前記キャパシタ構造体の上部が硬化樹脂からなる少なくとも1層の絶縁保護膜で被覆されているとともに、前記硬化樹脂が、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂前駆体から形成されたものであることを特徴とする薄膜キャパシタ素子にある。
【0021】
また、本発明は、そのもう1つの面において、基板と,その基板の上に形成された、誘電体層を下部電極層及び上部電極層で挟んで構成されたキャパシタ構造体とを含む薄膜キャパシタ素子を製造する方法であって、
基板上に前記キャパシタ構造体を形成した後、前記上部電極層の上に熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂前駆体を塗布し、さらにそれを硬化させて少なくとも1層の絶縁保護膜を形成することを特徴とする薄膜キャパシタ素子の製造方法にある。
【0022】
さらに、本発明は、そのもう1つの面において、少なくとも1個の電子素子及び少なくとも1個の、本発明による薄膜キャパシタ素子を含んでなることを特徴とする電子装置にある。
【0023】
上記説明及び以下において詳細に説明するように、本発明では、薄膜キャパシタ素子の中心をなすキャパシタ構造体の上に、吸水性及び吸湿性の面で問題をかかえたポリイミド樹脂やその他の被膜に代えて、特定の硬化樹脂を積層して絶縁保護膜を形成すること及び、その際、バリア層のような耐水性の被膜をキャパシタ構造体と絶縁保護膜の間に介在させないで、絶縁保護膜を直にキャパシタ構造体に積層すること、を特徴としている。本発明で絶縁保護膜の形成に使用する特定の硬化樹脂は、その硬化及び乾燥中に水を放出しないため、もしくは水発生量がきわめて少ないために、誘電体層を形成するBSTなどのような誘電体酸化物の水素による還元劣化(酸素欠損の発生)を防止することができる。
【0024】
図3は、先に参照した図1及び図2の特性曲線にならって、本発明の薄膜キャパシタ素子において特定のエポキシ樹脂を保護膜に使用した場合の、C−V(静電容量−印加電圧)特性及びD−V(誘電損失−印加電圧)特性をあわせてプロットしたグラフである。このグラフは、下記の実施例1の特性評価試験で得られた結果であり、図中、曲線I(C)及びII(C)は、それぞれ、エポキシ樹脂からなる保護膜を形成する前と後のC−V特性を表し、また、曲線I(D)及びII(D)は、それぞれ、エポキシ樹脂からなる保護膜を形成する前と後のD−V特性を表す。図3の4種類の曲線から理解するように、図1及び図2の場合とは対照的に、エポキシ樹脂を塗布した前後で、素子特性における変化がほとんど認められない。このような注目すべき結果から、次のようなことが考察される:エポキシ環は、高い歪みをもつため高反応性であり、求核種と容易に開環付加反応を起こし硬化(高分子量化と架橋の生成)する。この時、エポキシ樹脂は硬化中に水を発生しないので、水によるPt電極での水素発生を抑制することができる。
【0025】
本発明に従いこのような絶縁保護膜を薄膜キャパシタ素子で使用することで、電極/誘電体界面への水素の進入を防ぐことにより、誘電体材料の特性劣化を抑制し、薄膜キャパシタ素子の耐還元性及び耐湿性の向上に寄与することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明をその好ましい実施の形態について説明する。なお。本発明は、下記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内でいろいろに改良もしくは変更することができる。
【0027】
本発明によるキャパシタ素子は、薄膜タイプのキャパシタ素子であり、好ましくは、2つもしくはそれ以上のキャパシタ(キャパシタ素子)を一体化した製品の形で使用される。基本的に、本発明のキャパシタ素子は、基板と、その基板の上に形成されたキャパシタ構造体とを含んで構成され、また、キャパシタ構造体は、下部電極(下部電極層)、下部電極層上に形成された誘電体層及び誘電体層上に形成された上部電極(上部電極層)から構成される。本発明のキャパシタ素子は、そのキャパシタ構造体の上面をエポキシ樹脂等からなる絶縁保護膜で被覆したことを特徴とする。
【0028】
本発明の好ましい1実施形態による薄膜キャパシタ素子の簡単な構成例は、図4に示す通りである。図示されるように、キャパシタ素子10は、例えばシリコン基板のような基板1を有し、また、この基板1の上には、キャパシタ構造体11が作り込まれている。キャパシタ構造体11は、基板の側から順に、例えばPt電極のような下部電極層2、例えば(Ba,Sr)TiO3層のような誘電体層3、そしてPt電極のような上部電極層4を有している。
【0029】
また、キャパシタ構造体11の上面は、例えばエポキシ樹脂のような本発明による絶縁性硬化樹脂から形成された絶縁保護膜5で保護されている。絶縁保護膜5は、その成膜中、すなわち、硬化及び乾燥工程において水分を放出することが実質的になく、もしもあったとしても、高々0.01重量%もしくはそれ以下のレベルである。したがって、図示のキャパシタ素子10の場合、絶縁保護膜5とキャパシタ構造体11の間に従来の技術で慣用の防湿性あるいは耐湿性のバリア層を設けることは不要である。すなわち、好ましいことに、本発明のキャパシタ素子の場合、キャパシタ構造体の上に絶縁保護膜を直に被覆することができる。
【0030】
さらに、絶縁保護膜5にはコンタクトホール6及び16が開口されており、それぞれのコンタクトホールには導体金属、例えば銅(Cu)が充填されている。
コンタクトホール6及び16の最上面は、それぞれ、電極パッド6a及び16aを有している。電極パッド6a及び16aには、それぞれ、半導体素子(例えば、LSIチップ)20のフリップチップ接続のためのはんだバンプ7及び17が形成されている。また、ここでは図示しないけれども、キャパシタ素子は、もしも必要ならば、1層もしくはそれ以上の追加の層を任意の適当な位置に有していてもよい。
【0031】
本発明の薄膜キャパシタ素子において、キャパシタ構造体の上には1層もしくは2層以上の絶縁保護膜が本発明に従い積層される。絶縁保護膜の形成に使用される硬化樹脂は、従来の薄膜キャパシタ素子のようにいずれであってもよいというわけではなく、
(1)熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂前駆体から形成されたものであること(熱可塑性樹脂の場合、通常、感光剤が併用されるであろう)、及び
(2)樹脂前駆体の硬化時、その樹脂前駆体から放出せしめられた水分の量が、実質的に測定されない程度にネグリジブルであるか、もしも放出されたとしても、当該樹脂前駆体の0.01重量%以下の微量であること、が必要である。
【0032】
また、本発明の薄膜キャパシタ素子をフリップチップ構造をもった半導体装置などの製造に利用することを考慮した場合、硬化樹脂は、はんだバンプからの応力を緩和できる機能をそなえていることが好ましい。
【0033】
本発明の実施において、絶縁保護膜の形成に有用な硬化樹脂は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、エポキシ樹脂、ビスマレイミド・トリアジン(BT)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂、アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを包含する。これらの樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を混合もしくは組み合わせて使用してもよい。
【0034】
絶縁保護膜は、単層の形で使用してもよく、さもなければ、2層以上の多層構造体の形で使用してもよい。いずれの場合にも、絶縁保護膜の厚さは広い範囲で変更することができ、好ましくは、約0.01〜1,000μmの範囲であり、さらに好ましくは、約0.01〜100μmの範囲である。
【0035】
キャパシタ構造体は、誘電体層を必須の構成要素として有する。本発明の実施において、誘電体層は、特に限定されるものではなく、公知の誘電体材料、好ましくは例えばABO3型の複合金属酸化物から形成することができる。ここで使用する複合金属酸化物は、好ましくは、約10〜1,000のオーダーの誘電率を有している。また、誘電体層の形成に好適な複合金属酸化物は、Sr,Ba,Pb,Zr,Bi,Ta,Ti,Mg及びNbからなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属を含む複合金属酸化物である。
【0036】
誘電体層は、例えば、次式により表される複合金属酸化物:
BaxSr1−xTiO3
(式中、0<x<1である)から有利に形成することができる。
【0037】
また、誘電体層は、次式により表される複合金属酸化物からも有利に形成することができる。
【0038】
(Ba(1−y)(1−x)Sr(1−y)xYy)Ti1+zO3+ δ
上式において、0<x<1であり、0.007<y<0.02であり、−1<δ<0.5であり、そして (Ba(1−y)(1−x)+ Sr(1−y)x)/Ti1+z < 1である。
【0039】
さらに好ましくは、上式により表される複合金属酸化物は、次式:
(Ba 0.689Sr 0.296Y0.015) Ti1+zO3+ δ
(式中、 0.02<z<0.05 及び −0.3<δ<0.3である)あるいは次式:
(Ba 0.493Sr 0.493Y0.014)Ti1+zO3+ δ
(式中、 0.02<z<0.05 及び −0.3<δ<0.3である)によって表すことができる。
【0040】
誘電体層は、キャパシタ素子、電子装置などの構成やその他のファクタに応じていろいろな厚さを有することができる。誘電体層の厚さは、一般的には約1〜3,000nmの範囲であり、好ましくは約10〜300nmの範囲である。
【0041】
本発明のキャパシタ素子において、基板は、任意の適当な材料から形成することができる。基板は、電気絶縁性の材料から形成することが好ましい。適当な絶縁性の材料は、以下に列挙するものの限定されるわけではないけれども、ガラス、半導体材料、樹脂材料などを包含する。また、基板の厚さは、広い範囲で変更することができるけれども、好ましくは、約1〜1,000μmの範囲であり、さらに好ましくは、約100〜500μmの範囲である。
【0042】
本発明の実施に当たっては、特に半導体材料もしくはウエハを絶縁性の基板として有利に使用することができる。ここで、半導体材料もしくはウエハは、いろいろな材料から形成することができるが、Si, Ge, SiGe, GaAs, InAs, InP 及び周期律表の第III族及び第V族の元素から誘導されたその他の化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の材料を含むことが好ましい。
【0043】
さらに、キャパシタ素子は、基板とキャパシタ構造体の間に密着層(接着層ともいう)をさらに含んでいてもよい。密着層には、基板とキャパシタ構造体の間の結合強度を増加させるなどの働きがある。密着層は、いろいろな材料から形成することができるけれども、貴金属、貴金属の合金、貴金属と非貴金属の合金、貴金属の導電性酸化物、絶縁性の金属酸化物、絶縁性の金属窒化物、導電性の金属窒化物及びその組み合わせもしくは混合物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料から形成するのが好ましい。密着層形成材料の適当な例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、Pt, Ir, Zr, Ti, TiOx, IrOx, PtOx, ZrOx, TiN, TiAlN, TaN, TaSiNなどを包含する。密着層は、単層の形で使用してもよく、さもなければ、2層以上の多層構造体の形で使用してもよい。いずれの場合にも、密着層の厚さは広い範囲で変更することができ、好ましくは、約1〜1,000nmの範囲であり、さらに好ましくは、約1〜100nmの範囲である。
【0044】
キャパシタ素子において、下部電極層は、いろいろな導電性材料から形成することができるけれども、遷移金属、貴金属、貴金属の合金、貴金属と非貴金属の合金、導電性酸化物及びその組み合わせもしくは混合物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の導電性材料から形成することが好ましい。下部電極層形成材料の適当な例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、Pt, Pd, Ir, Ru, Rh, Re, Os, Au, Ag, Cu, Cr, PtOx, IrOx 及び RuOx (式中、xは、正の整数である)からなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料を包含する。下部電極層は、単層の形で使用してもよく、さもなければ、2層以上の多層構造体の形で使用してもよい。いずれの場合にも、下部電極層の厚さは広い範囲で変更することができ、好ましくは、約1〜1,000nmの範囲であり、さらに好ましくは、約1〜100nmの範囲である。
【0045】
また、上部電極層は、いろいろな導電性材料から形成することができるけれども、遷移金属、貴金属、貴金属の合金、貴金属と非貴金属の合金、導電性酸化物及びその組み合わせもしくは混合物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の導電性材料から形成することが好ましい。上部電極層形成材料の適当な例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、Pt, Pd, Ir, Ru, Rh, Re, Os, Au, Ag, Cu, Cr, PtOx, IrOx, RuOx, SrRuO3 及び LaNiO3 (式中、xは、正の整数である)からなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料を包含する。上部電極層は、単層の形で使用してもよく、さもなければ、2層以上の多層構造体の形で使用してもよい。いずれの場合にも、上部電極層の厚さは広い範囲で変更することができ、好ましくは、約1〜1,000nmの範囲であり、さらに好ましくは、約1〜100nmの範囲である。
【0046】
以上の層の他に、キャパシタ素子は、もしも許容し得るのであるならば、その上部電極層の上にパッシベーション膜をさらに含むこともできる。パッシベーション膜の適当な例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、窒化シリコン層、酸化シリコン(SiO2)層、酸化アルミニウム(アルミナ)層などを包含する。窒化シリコン層を使用するのが好ましい。パッシベーション膜の厚さは広い範囲で変更することができるというものの、好ましくは、約1〜1,000nmの範囲であり、さらに好ましくは、約1〜100nmの範囲である。
【0047】
本発明のキャパシタ素子において、キャパシタ構造体は、キャパシタ素子の表面もしくは裏面の部分あるいはキャパシタ素子の内部に単独もしくは2個以上を組み合わせて作り込むことができる。キャパシタ構造体の作り込みの方法及び手段は特に限定されるものではなく、常用の方法及び手段を使用することができる。処理の高速化などに対応するため、2個以上のキャパシタ構造体を組み合わせて作り込むことが有利である。また、このような場合、複数個のキャパシタ構造体は、デバイスのデザインや所望とする効果などに応じて、直列に接続してもよく、さもなければ、並列に接続してもよい。もちろん、必要ならば、直列接続と並列接続を併用してもよい。
【0048】
本発明は、上記した薄膜キャパシタ素子の他に、本発明による薄膜キャパシタ素子の製造方法にある。本発明による薄膜キャパシタ素子の製造方法は、「課題を解決するための手段」の項に記載したように、基板と,その基板の上に形成された、誘電体層を下部電極層及び上部電極層で挟んで構成されたキャパシタ構造体とを含む薄膜キャパシタ素子を製造する方法であって、
基板上に前記キャパシタ構造体を形成した後、前記上部電極層の上に熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂前駆体を塗布し、さらにそれを硬化させて少なくとも1層の絶縁保護膜を形成することを特徴とする。
【0049】
本発明による薄膜キャパシタ素子の製造方法は、上記した特定の絶縁保護膜の形成工程を除いて、キャパシタ素子及びその他のデバイスの製造においてよく知られ、一般的に使用されている方法をそのまま使用して、あるいは適宜変更した後、有利に実施することができる。適当な方法には、例えば、フォトリソグラフィ法、スパッタリング法、真空蒸着法、エッチング法などがある。よって、本発明方法の実施に用いられる各工程について、ここで詳細に説明することを省略し、成書や特許文献の参照に委ねることとする。
【0050】
参考のために一例を示すと、図4に模式的に示した本発明の薄膜キャパシタ素子は、例えば図5及び図6に順を追って示す一連の工程(A)〜(H)で有利に製造することができる。
【0051】
まず、図5(A)に示すように、支持基板としてのシリコン基板1を用意する。次いで、図4に参照番号11で示すキャパシタ構造体を形成するため、図5(B)に示す白金からなる下部電極層2、図5(C)に示す複合酸化物からなる誘電体層3、図5(D)に示す白金Ptからなる上部電極層4を順次形成する。ここで、誘電体層3の材料としては、小型でかつ大容量を実現するために、高い比誘電率をもつ金属酸化物が有利に使用される。本発明の実施に好適な金属酸化物は、前記した通りである。また、キャパシタ構造体11の電極(下部電極層2及び上部電極層4)の材料としては、高温環境下における耐酸化性に優れ、かつ誘電体層3の形成時における良好な結晶配向制御が可能な、白金PtやイリジウムIr等の貴金属が有利に使用される。
【0052】
これらの一連の製造工程は、具体的には以下のように行なうことができる。
【0053】
図5(B)に示した下部電極層2の形成工程としては、先ず、シリコン基板1としてシリコンウェハを使用し、該シリコンウェハ上に、スパッタリング法を使用して、酸化チタンTiO2 (20nm)及び白金Pt(100nm)を順次成膜させる。酸化チタンTiO2 (20nm)は、シリコンSiと白金Ptとの密着層(接着層)としての役割を果たすことができる。
【0054】
この時、酸化チタンTiO2 のスパッタ条件は、例えば、基板温度500℃、RFパワー200W、誘導コイルパワー30W、ガス圧力0.1Pa、及びAr/O2 比7/1である。
【0055】
また、白金Ptのスパッタ条件は、例えば、基板温度400℃、DCパワー100W、誘導コイルパワー30W、ガス圧力0.1Paである。
【0056】
図5(C)に示した誘電体層3の形成工程では、誘電材料としてバリウムBa、ストロンチウムSr、イットリウムY及びチタンTiから構成される金属酸化物、Ba(1−y)(1−x)Sr(1−y)xYy)Ti1+zO3+ δを使用し、ゾル・ゲル法により誘電体層3を形成する。
【0057】
具体的には、先ず、アルコキシドからなる出発溶液をスピンコート法(例えば、2000rpm /30秒)により成膜する。なお、このスピンコート条件では、1回のスピンコートにつき約100nmの膜厚が得られる。その後、例えば400℃の温度で10分間の仮焼成(プリベーク)、及び例えば700℃の温度で10分間の本焼成(本ベーク)を行なうことにより金属酸化物を結晶化させ、膜厚100nm、比誘電率300、及び誘電損失2%以下の誘電体層3を形成する。
【0058】
図5(D)に示した上部電極層4の形成工程では、誘電体層3上に、下部電極層2の形成と同様にスパッタリング法を使用して、上部電極層4としての白金Pt層を膜厚100nmで成膜する。
【0059】
再び図4を参照すると、キャパシタ構造体11の側面は、図示されるように、下の層の端部が、上の層の端部よりも外側に張り出した、階段状に形成される。キャパシタ構造体11にこのような階段状の張り出し部を設けると、製造過程で白金材の断片(パーティクル)が発生した場合、その張り出し部で断片を受け止め、断片が誘電体層の側面に付着し、電極間のショートを引き起こすことを防止できる。
【0060】
次いで、図5(E)に示すように、下部電極層2からの電極引き出し用穴21を形成する。具体的には、フォトリソグラフィ法によりレジストマスクを形成した後、アルゴンArイオンミリング法により、上部電極層4を構成するPt膜とその下の誘電体層3を順次ドライエッチングする。なお、従来の方法では、上記のようにして電極引き出し用穴21を形成した後、キャパシタ構造体11の上面及び側面を覆うように、窒化シリコンSi3 N4 のスパッタリングなどによってバリア層を形成するのが一般的であるが、本発明では、そのような工数を増加させる処理工程は不要である。
【0061】
引き続いて、図6(F)に示すように、キャパシタ構造体11の上に、それを覆うようにして、本発明に従いエポキシ樹脂などからなる絶縁保護膜5を形成する。
【0062】
具体的には、まず、感光性エポキシ樹脂のワニスを、例えば3000rpm で30秒間スピンコートを行ない、4μmの膜厚で成膜する。次いで、60℃の温度で10分間、加熱(プリベーク)し、その後、露光、現像工程を経て、200℃の温度で1時間、加熱(本ベーク)を行なう。2μm厚のエポキシ樹脂膜からなる絶縁保護膜5が得られる。
【0063】
次いで、絶縁保護膜5の所定の部位に、図示されるようなコンタクトホール22を選択的に形成する。具体的には、フォトリソグラフィ法により図示しないレジストマスクを形成した後、アルゴンArイオンミリング法によりドライエッチングすることにより、絶縁保護膜5の不要部分を選択的に除去し、下部電極層2を露出させる。
【0064】
引き続いて、電極パッド及びバンプの形成工程に移行する。
【0065】
図6(G)に示すように、コンタクトホール22に銅(Cu)をめっきにより埋め込み、Cu埋め込み配線層6及び16を形成する。さらに、Cu埋め込み配線層6及び16の上に、キャパシタ構造体11の各電極層とバンプとを接続するアンダーバンプメタル(UBM)として電極パッド6a及び16aを、それぞれスパッタリング法及びめっきにより形成する。
【0066】
最後に、図6(H)に示すように、形成した電極パッド6及び16の上に、それぞれ、回路基板と電気的な接続を行なう端子としてのバンプ7及び17を形成する。なお、バンプ7及び17の材料としては、一般にはんだが使用されるが、はんだ材料が電極パッド中に拡散して、電極層を構成する白金Ptと反応し、該白金の抵抗値を変えてしまう等の問題が起こり得る。そのため、電極パッドの材料としては、上記のようなはんだ侵食の回避、はんだ濡れ性の向上等を考慮して、クロムCr、チタンTi、銅Cu、ニッケルNi等を使用することが望ましい。
【0067】
以上の製造工程により、図4に示した薄膜キャパシタ素子10を製造することができる。この薄膜キャパシタ素子10の場合、絶縁保護膜5が吸水性、吸湿性を有しないので、ポリイミド樹脂を絶縁保護膜に使用した場合の問題点(ポリイミド樹脂から放出された水分がイオン化されていない状態で、触媒作用を有するPt電極部に到達し、上部電極層4と誘電体層3との界面で、誘電体層3を構成する金属酸化物が還元され、素子の特性が劣化するという問題点)を解決することができる。このような構成を採用すると、優れた高周波追随特性が得られるとともに、特性劣化の少ない薄膜キャパシタ素子10を提供することが可能となる。
【0068】
さらに加えて、本発明は、上述のような本発明による薄膜キャパシタ素子を搭載した電子装置にある。ここで、薄膜キャパシタ素子の搭載方法や搭載部位は特に限定されるものではなく、例えば、本発明のキャパシタ素子をデバイスの上部及び(又は)内部に搭載することができる。すなわち、本発明の電子装置は、少なくとも1個の電子素子及び少なくとも1個の本発明の薄膜キャパシタ素子を含んでなることを特徴とする。
【0069】
本発明による電子装置において、それに搭載されるべき電子素子は、特に限定されるものではない。本発明の実施に好適な電子素子の例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、電子装置で常用の素子、例えばキャパシタ、レジスタ、インダクタ、半導体素子、例えばLSIチップ、VLSIチップ等、配線、電極などを包含する。また、したがって、本発明の電子装置は、広範囲の電子装置、例えば半導体装置などを包含する。電子装置の典型的な例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、マイクロ波及びRFデバイス、デカップリングキャパシタ用の電荷蓄積デバイス、DRAMデバイス、その他を包含する。
【0070】
前記した通り、本発明の薄膜キャパシタ素子は、複数個を組み合わせて電子装置に搭載する場合、直列もしくは並列のいずれにも接続することができる。
【0071】
【実施例】
引き続いて、本発明をその実施例を参照して説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
実施例1
本例では、先に図4を参照して説明した層構成をもった薄膜キャパシタ素子を製造した。すなわち、本例の薄膜キャパシタ素子は、シリコンウエハの加工によって形成されたシリコン基板の上に、下部電極層、誘電体層及び上部電極層からなるキャパシタ構造体を備え、そのキャパシタ構造体の上面を本発明による絶縁保護膜が被覆している。
【0072】
シリコン基板を熱酸化してその表面にシリコン酸化膜(SiO2)を形成した後、そのSiO2膜の上にRFマグネトロンスパッタ法を使用してTiO2からなる密着層を膜厚20nmで形成した。このとき、TiO2膜のスパッタリング条件は、基板温度:500℃、RFパワー:200W、ガス圧力:0.1Pa、Ar/O2比:7/2であった。
【0073】
次いで、下部電極層を形成するため、白金(Pt)をDCマグネトロンスパッタ法で成膜した。膜厚100nmの下部電極層が得られた。なお、Pt膜のスパッタリング条件は、基板温度:400℃、DCパワー:100W、Arガス圧力:0.1Paであった。
【0074】
下部電極層の形成後、バリウムストロンチウムチタネート(Ba0.7Sr0.3)TiO3(BST)を出発物質として使用して、ゾル−ゲル法によって誘電体層を成膜した。本例で使用したBSTは、比較的大きな比誘電率(バルクでは約1,500)を持ち,小型で大容量のキャパシタ素子を実現するのに有効な材料である。具体的には、アルコキシドからなる出発溶液をスピンコート法(2,000rpm/30秒)で成膜した。1回のスピンコートで、約100nmの膜厚が得られた。次いで、仮焼成(400℃/10分)及び本焼成(700℃/10分)を順次実施し、BSTを結晶化させた。膜厚100nm、比誘電率300及び誘電損失2%以下のBST薄膜からなる誘電体層が得られた。
【0075】
その後、下部電極層の形成の場合と同様な手法に従って、白金(Pt)をDCマグネトロンスパッタ法で成膜して膜厚100nmの上部電極層を形成した。
【0076】
さらに続けて、上部電極層、誘電体層(BST薄膜)及び下部電極層を順次エッチングしてコンタクトホールを選択的に形成した。
【0077】
コンタクトホールの形成のため、上部電極層の上にフォトレジスト(商品名「AZP4620」、クラリアントジャパン社製)を塗布して硬化させ、さらにそのレジスト膜をパターニングしてレジストマスクを形成した。次いで、レジストマスクの存在下、下地の上部電極層及び誘電体層をArイオンミリング法により順次ドライエッチングした。所望のコンタクトホールが形成され、下部電極層が露出した。
【0078】
次いで、エポキシ樹脂を使用して絶縁保護膜を形成した。感光性エポキシ樹脂のワニス(商品名「WPR−10」、JSR社製)をスピンコート法(3,000rpm/30秒)で4μmの厚さで成膜した。次いで、プリベーク(60℃/10分)後に露光・現像工程を経て本ベーク(200℃/1時間)を行った。膜厚2μmのエポキシ樹脂膜からなる絶縁保護膜が得られた。
【0079】
上記のようにして絶縁保護膜を形成した後、コンタクトホールの部分に銅(Cu)をめっきにより充填してCu埋め込み配線層を形成し、さらにそのCu埋め込み配線層の上面にアンダーバンプメタル(UBM)としての電極パッドをCuめっきによって形成した。
【0080】
最後に、形成した電極パッドの上に回路基板と電気的な接続を行なう端子としてのはんだバンプを形成した。図4に示したような薄膜キャパシタ素子が完成した。
【0081】
得られた薄膜キャパシタ素子について、その静電容量及び誘電損失の電圧追従性を測定したところ、図3にプロットしたようなグラフが得られた。図中、曲線I(C)及びII(C)は、それぞれ、エポキシ樹脂からなる保護膜を形成する前と後のC−V特性を表し、また、曲線I(D)及びII(D)は、それぞれ、エポキシ樹脂からなる保護膜を形成する前と後のD−V特性を表す。図3のグラフから理解されるように、本発明に従って薄膜キャパシタ素子の絶縁保護膜を形成した場合、誘電体層に対する水分の悪影響を阻止できる結果、静電容量及び誘電損失の両方を安定に保持することができ、素子特性の劣化を防止できる。
実施例2
前記実施例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、絶縁保護膜の材料として、エポキシ樹脂に代えてベンゾシクロブテン(BCB)樹脂を使用した。
【0082】
シリコン基板上に形成したSiO2膜の上にRFマグネトロンスパッタ法を使用してTiO2からなる密着層を膜厚20nmで形成した。
【0083】
次いで、白金(Pt)をDCマグネトロンスパッタ法で成膜して下部電極層を膜厚100nmで形成した。また、本例の場合、参考のために、Pt膜に代えてイリジウム(Ir)膜からも下部電極層及び以下に説明する上部電極層を形成したが、得られた薄膜キャパシタ素子の特性は、比較可能に良好であった。
【0084】
下部電極層の形成後、バリウムストロンチウムチタネート(Ba0.7Sr0.3)TiO3(BST)を出発物質として使用して、RFマグネトロンスパッタ法を使用して誘電体層を形成した。このとき、BST膜のスパッタリング条件は、基板温度:600℃、RFパワー:800W、ガス圧力:0.4Pa、Ar/O2比:8/1であった。膜厚100nm、比誘電率400及び誘電損失1%以下のBST薄膜からなる誘電体層が得られた。
【0085】
その後、下部電極層の形成の場合と同様な手法に従って、白金(Pt)又はイリジウム(Ir)をDCマグネトロンスパッタ法で成膜して膜厚100nmの上部電極層を形成した。
【0086】
さらに続けて、上部電極層、誘電体層(BST薄膜)及び下部電極層を順次エッチングしてコンタクトホールを選択的に形成した。
【0087】
コンタクトホールの形成のため、上部電極層の上にフォトレジスト(商品名「AZP4620」、クラリアントジャパン社製)を塗布して硬化させ、さらにそのレジスト膜をパターニングしてレジストマスクを形成した。次いで、レジストマスクの存在下、下地の上部電極層及び誘電体層をArイオンミリング法により順次ドライエッチングした。所望のコンタクトホールが形成され、下部電極層が露出した。
【0088】
次いで、BCB樹脂を使用して絶縁保護膜を形成した。BCB樹脂のワニス(商品名「CYCLOTENE4024」、ダウケミカル(日本)社製)をスピンコート法(2,000rpm/30秒)で4。5μmの厚さで成膜した。次いで、プリベーク(70℃/20分)後に露光・現像工程を経て本ベーク(250℃/1時間)を行った。膜厚3μmのBCB樹脂膜からなる絶縁保護膜が得られた。
【0089】
上記のようにして絶縁保護膜を形成した後、コンタクトホールの部分に銅(Cu)をめっきにより充填してCu埋め込み配線層を形成し、さらにそのCu埋め込み配線層の上面にアンダーバンプメタル(UBM)としての電極パッドをCuめっきによって形成した。最後に、形成した電極パッドの上に回路基板と電気的な接続を行なう端子としてのはんだバンプを形成した。
【0090】
得られた薄膜キャパシタ素子について、その静電容量及び誘電損失の電圧追従性を測定したところ、前記実施例1の場合と同様、両特性とも安定に保持でき、素子特性に劣化がないことが確認された。
【0091】
以上、本発明をその実施の形態及び実施例について詳細に説明した。最後に、本発明の好ましい態様を整理すると、以下に付記する通りである。
【0092】
(付記1) 基板と,その基板の上に形成された、誘電体層を下部電極層及び上部電極層で挟んで構成されたキャパシタ構造体とを含む薄膜キャパシタ素子であって、
前記キャパシタ構造体の上部が硬化樹脂からなる少なくとも1層の絶縁保護膜で被覆されているとともに、前記硬化樹脂が、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂前駆体から形成されたものであることを特徴とする薄膜キャパシタ素子。
【0093】
(付記2) 前記樹脂前駆体の硬化時、その樹脂前駆体から放出せしめられた水分の量が、当該樹脂前駆体の0.01重量%以下であることを特徴とする付記1に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0094】
(付記3) 前記硬化樹脂が、エポキシ樹脂、ビスマレイミド・トリアジン(BT)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂、アクリル樹脂及びジアリルフタレート樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂であることを特徴とする付記1又は2に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0095】
(付記4) 前記絶縁保護膜が多層構造を有していることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0096】
(付記5) 前記キャパシタ構造体の上部に前記絶縁保護膜が直に被覆されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0097】
(付記6) 前記キャパシタ構造体において、前記誘電体層が、Sr,Ba,Pb,Zr,Bi,Ta,Ti,Mg及びNbからなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属を含む複合金属酸化物からなることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0098】
(付記7) 前記キャパシタ構造体において、前記誘電体層が、次式により表される複合金属酸化物:
BaxSr1−xTiO3
(式中、xは、正の整数である)からなることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0099】
(付記8) 前記キャパシタ構造体において、前記誘電体層が、次式により表される複合金属酸化物:
(Ba(1−y)(1−x)Sr(1−y)xYy)Ti1+zO3+ δ
(上式において、0<x<1であり、0.007<y<0.02であり、−1<δ<0.5であり、そして (Ba(1−y)(1−x)+ Sr(1−y)x)/Ti1+z < 1である)からなることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0100】
(付記9) 前記複合金属酸化物が、次式:
(Ba 0.689Sr 0.296Y0.015) Ti1+zO3+ δ
によって表され、式中、 0.02<z<0.05 及び −0.3<δ<0.3であることを特徴とする付記8に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0101】
(付記10) 前記複合金属酸化物が、次式:
(Ba 0.493Sr 0.493Y0.014)Ti1+zO3+ δ
によって表され、式中、 0.02<z<0.05 及び −0.3<δ<0.3であることを特徴とする付記8に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0102】
(付記11) 前記誘電体層が、1〜3,000nmの厚さを有することを特徴とする付記1〜10のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0103】
(付記12) 前記基板が、ガラス、半導体材料及び樹脂材料からなる群から選ばれた絶縁材料からなることを特徴とする付記1〜11のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0104】
(付記13) 前記基板が、半導体材料もしくはウエハからなることを特徴とする付記1〜12のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0105】
(付記14) 前記半導体材料もしくはウエハが、Si, Ge, SiGe, GaAs, InAs, InP 及び周期律表の第III族及び第V族の元素から誘導されたその他の化合物からなることを特徴とする付記13に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0106】
(付記15) 前記基板と前記キャパシタ構造体の間に密着層をさらに含むことを特徴とする付記1〜14のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0107】
(付記16) 前記密着層が、貴金属、貴金属の合金、貴金属と非貴金属の合金、貴金属の導電性酸化物、絶縁性の金属酸化物、絶縁性の金属窒化物、導電性の金属窒化物及びその組み合わせもしくは混合物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料を含むことを特徴とする付記15に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0108】
(付記17) 前記密着層が、Pt, Ir, Zr, Ti, TiOx, IrOx, PtOx, ZrOx, TiN, TiAlN, TaN 及び TaSiNからなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料を含むことを特徴とする付記15又は16に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0109】
(付記18) 前記密着層が多層構造を有していることを特徴とする付記15〜17のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0110】
(付記19) 前記下部電極層が、遷移金属、貴金属、貴金属の合金、貴金属と非貴金属の合金、導電性酸化物及びその組み合わせもしくは混合物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料を含むことを特徴とする付記1〜18のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0111】
(付記20) 前記下部電極層が、Pt, Pd, Ir, Ru, Rh, Re, Os, Au, Ag, Cu, Cr, PtOx, IrOx 及び RuOx (式中、xは、正の整数である)からなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料を含むことを特徴とする付記1〜19のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0112】
(付記21) 前記下部電極層が多層構造を有していることを特徴とする付記1〜20のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0113】
(付記22) 前記上部電極層が、遷移金属、貴金属、貴金属の合金、貴金属と非貴金属の合金、導電性酸化物及びその組み合わせもしくは混合物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料を含むことを特徴とする付記1〜21のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0114】
(付記23) 前記上部電極層が、Pt, Pd, Ir, Ru, Rh, Re, Os, Au, Ag, Cu, Cr, PtOx, IrOx, RuOx, SrRuO3 及び LaNiO3 (式中、xは、正の整数である)からなる群から選ばれた少なくとも1種類の材料を含むことを特徴とする付記1〜22のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0115】
(付記24) 前記上部電極層が多層構造を有していることを特徴とする付記1〜23のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0116】
(付記25) 前記上部電極層の上に、パッシベーション膜をさらに含むことを特徴とする付記1〜24のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0117】
(付記26) 前記パッシベーション膜が、窒化シリコン層を含むことを特徴とする付記25に記載の薄膜キャパシタ素子。
【0118】
(付記27) 基板と,その基板の上に形成された、誘電体層を下部電極層及び上部電極層で挟んで構成されたキャパシタ構造体とを含む薄膜キャパシタ素子を製造する方法であって、
基板上に前記キャパシタ構造体を形成した後、前記上部電極層の上に熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂前駆体を塗布し、さらにそれを硬化させて少なくとも1層の絶縁保護膜を形成することを特徴とする薄膜キャパシタ素子の製造方法。
【0119】
(付記28) 前記樹脂前駆体の硬化時、その樹脂前駆体から放出せしめられる水分の量を当該樹脂前駆体の0.01重量%以下に抑えることを特徴とする付記27に記載の薄膜キャパシタ素子の製造方法。
【0120】
(付記29) 前記絶縁保護膜を、エポキシ樹脂、ビスマレイミド・トリアジン(BT)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂、アクリル樹脂及びジアリルフタレート樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の硬化樹脂から形成することを特徴とする付記27又は28に記載の薄膜キャパシタ素子の製造方法。
【0121】
(付記30) 前記キャパシタ構造体の上に前記絶縁保護膜を直に形成することを特徴とする付記27〜29のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子の製造方法。
【0122】
(付記31) 前記基板と前記キャパシタ構造体の下部電極層の間に密着層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする付記27〜30のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子の製造方法。
【0123】
(付記32) 少なくとも1個の電子素子及び少なくとも1個の、付記1〜26のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ素子を含んでなることを特徴とする電子装置。
【0124】
(付記33) 前記電子素子が、常用タイプのキャパシタ、レジスタ、インダクタ、半導体素子、配線層及び電極層からなる群から選ばれることを特徴とする付記32に記載の電子装置。
【0125】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように、本発明によれば、薄膜キャパシタ素子のキャパシタ構造体の上に特定の絶縁保護膜を被覆したので、電極層中への水素の進入を抑止することができるようになり、従来の方法において樹脂硬化時において生じていた水→水素による酸化物誘電体薄膜の酸素欠損などの膜へのダメージをなくすことができ、よって、薄膜キャパシタ素子及びひいては電子装置の信頼性の向上及び特性寿命を延伸させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
従来の薄膜キャパシタ素子においてポリイミド樹脂を保護膜に使用した場合のC−V(静電容量−印加電圧)特性をプロットしたグラフである。
【図2】
従来の薄膜キャパシタ素子においてポリイミド樹脂を保護膜に使用した場合のD−V(誘電損失−印加電圧)特性をプロットしたグラフである。
【図3】
本発明の薄膜キャパシタ素子において特定の硬化樹脂を保護膜に使用した場合の、C−V(静電容量−印加電圧)特性及びD−V(誘電損失−印加電圧)特性をあわせてプロットしたグラフである。
【図4】
本発明による薄膜キャパシタ素子の好ましい1実施形態を模式的に示した断面図である。
【図5】
図4に示した薄膜キャパシタ素子の製造方法の前半を順に示した断面図である。
【図6】
図4に示した薄膜キャパシタ素子の製造方法の後半を順に示した断面図である。
【符号の説明】
1…基板
2…下部電極層
3…誘電体層
4…上部電極層
5…絶縁保護膜
6…銅埋め込み配線層
6a…電極パッド
7…はんだバンプ
10…薄膜キャパシタ素子
11…キャパシタ構造体
20…半導体素子[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a capacitor element, and more specifically, to a thin film capacitor capable of preventing water absorption and moisture absorption from the external environment, and also preventing deterioration of electric characteristics and short circuit between electrodes through improvement of an insulating protective film. The present invention relates to an element and a method for manufacturing the element. The present invention also relates to an electronic device equipped with the thin-film capacitor element of the present invention.
[0002]
[Prior art]
With the recent increase in the speed of LSIs, it has been desired to improve the high-frequency tracking performance of decoupling capacitors. This facilitates fine workability for reducing the inductance of the capacitor element, and increases the thickness of the dielectric layer to increase the capacitance. A thin film capacitor element incorporating a technique for reducing the thickness has been proposed. Thin film capacitor elements are manufactured by a thin film process for depositing a metal and a metal oxide on a supporting substrate such as a silicon substrate. Here, in order to realize a large-capacity capacitor element, a dielectric layer is formed using a composite oxide dielectric material having a high relative dielectric constant. Further, noble metals such as platinum (Pt) and iridium (Ir) are used as electrode materials for forming an electrode layer. This is because these electrode materials have excellent oxidation resistance to such an extent that they can cope with a relatively high-temperature environment during the formation of the dielectric layer, and can control the crystal orientation of the dielectric material.
[0003]
In the case of the conventional method, as is well known, a thin film capacitor element is manufactured by sequentially forming a lower electrode layer, a dielectric layer, and an upper electrode layer on a silicon substrate. Also, assuming flip-chip connection by solder bumps, after forming a capacitor structure composed of a lower electrode layer, a dielectric layer and an upper electrode layer, solder bumps for electrical connection with the upper electrode layer and the lower electrode layer are formed. Is generally performed. Further, before the bump forming step, an insulating protective film for a capacitor structure is generally formed by using an organic resin material such as photosensitive polyimide.
[0004]
In the bump formation step, after a contact hole is formed in a predetermined pattern in the insulating protective film, the solder wettability is improved, and in this step, solder diffusion to the underlying metal (capacitor electrode) due to heat and a reaction due to the diffusion. In order to prevent the occurrence of cracks, a barrier metal such as Cr, Ti, Cu, or Ni is coated on the inner wall of the contact hole. After that, a metal material (for example, Cu) serving as a lead plug of the upper electrode layer and the lower electrode layer is formed by plating or the like. Finally, a solder is formed by plating to form a desired solder bump. At this time, the resin material of the insulating protective film also functions as a buffer layer for the electrode in order to reduce the stress of the barrier metal that propagates to the capacitor electrode.
[0005]
However, thin-film capacitor elements manufactured in this manner are often exposed to a reducing atmosphere during the solder reflow process, or are often accompanied by water and moisture absorption from the external environment. Causing a short circuit between the upper electrode layer and the lower electrode layer. In particular, when platinum (Pt) is used as an electrode material, this problem is remarkable because Pt easily transmits hydrogen and generates hydrogen by a catalytic action on water.
[0006]
Methods for avoiding the above-mentioned problems have already been proposed. For example, in the case of an FRAM (ferroelectric memory), it has been proposed to cover the capacitor surface with a nitride thin film of aluminum, silicon or titanium as a protective film in order to prevent permeation and diffusion of a reducing gas such as hydrogen. (Patent Document 1). In addition, it has been proposed to use a metal organic compound (silicon alkoxide) which reacts with water and hardens as a protective film for preventing deterioration of characteristics due to water absorption (Patent Document 2).
[0007]
The conventional protective film as described above is effective when a capacitor element is incorporated in a semiconductor device such as an FRAM. However, when it is assumed that flip-chip connection using solder bumps is performed as a capacitor alone, It is not possible to expect the relaxation of the stress from the bump, and the problem that the characteristics are deteriorated cannot be avoided.
[0008]
On the other hand, it has been proposed to use an organic resin material such as a photosensitive polyimide resin as a protective film in a thin film capacitor element having a structure capable of performing flip chip connection (Patent Document 3). However, in the case of a photosensitive polyimide resin, the acid anhydride and the diamine undergo a dehydration-condensation polymerization reaction during the thermal curing to release water. That is, in the polyimide precursor used as a starting material, an acid anhydride and a diamine are polyamic acids, for example, as represented by the following formula.
[0009]
Embedded image
[0010]
Further, the polyimide precursor is usually commercially available in a liquid state (varnish) dissolved in a solvent. In order to form a protective film, this varnish is applied on a substrate by spin coating or the like to form a film. Next, the coating film of the polyimide precursor is heated to a temperature of, for example, 350 to 400 ° C. and thermally cured. By this thermosetting reaction, a dehydration polycondensation reaction occurs between the acid anhydride and the diamine, and the ring closure reaction and water (H2With the release of O), a thermoset polyimide represented by the following formula is formed.
[0011]
Embedded image
[0012]
However, water generated by such a protective film forming reaction has an important problem of deteriorating the characteristics of the obtained thin film capacitor element. That is, water released during the formation of the protective film can come into contact with an electrode layer (for example, Pt) formed adjacent to the protective film. When water comes into contact with the electrode layer, hydrogen atoms of water enter the electrode layer due to the catalytic action of Pt, and oxygen deficiency occurs in the dielectric oxide at the interface between the dielectric layer and the electrode layer. Oxygen deficiency can greatly affect the dielectric properties and leakage (leakage) current properties of the obtained thin film capacitor element. FIG. 1 and FIG. 2 are for explaining these problems when a photosensitive polyimide resin is used as a protective film of a thin film capacitor, and before and after forming a protective film with a photosensitive polyimide resin, respectively. CV (capacitance-applied voltage) characteristics and DV (dielectric loss-applied voltage) characteristics are plotted. In the drawing, a curve I is a characteristic curve before forming a protective film made of a polyimide resin, and a curve II is a characteristic curve after forming a protective film made of a polyimide resin. Here, in the case of the thin film capacitor element manufactured for the characteristic evaluation, a lower electrode layer and an upper electrode layer are formed from platinum (Pt) on a silicon substrate according to a conventional method, and a dielectric oxide (Ba, Sr ) TiO3(Hereinafter, also referred to as BST), a dielectric layer was formed. The polyimide protective film was formed by spin-coating a varnish of a photosensitive polyimide resin at, for example, 3000 rpm for 30 seconds to form a film having a thickness of 4 μm. Next, the coating film of the polyimide resin was heated (prebaked) at a temperature of 60 ° C. for 10 minutes, and thereafter, heated (main bake) at a temperature of 400 ° C. for 2 hours through exposure and development steps. An insulating protective film made of a polyimide resin having a thickness of 2 μm was obtained. As can be understood from FIGS. 1 and 2, after forming the protective film by forming a polyimide resin, a clear characteristic abnormality accompanying a change in the dielectric oxide is observed, and the dielectric loss increases.
[0013]
[Patent Document 1]
JP-A-7-111318 (Claims)
[Patent Document 2]
JP-A-7-273297 (Claims)
[Patent Document 3]
JP-A-2002-280261 (Claims)
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned problems of the conventional technology.
[0015]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a thin film capacitor element which is free from characteristic deterioration due to water generated during curing of a resin for forming a protective film, and which does not require the presence of a barrier layer.
[0016]
Another object of the present invention is to provide a thin film capacitor element that can prevent water absorption and moisture absorption from an external environment, and also prevent deterioration of electric characteristics and short-circuit between electrodes.
[0017]
It is a further object of the present invention to provide a method for manufacturing a thin film capacitor element with high reliability and high yield, which can prevent water absorption and moisture absorption of the element and has no problem of characteristic deterioration or short circuit.
[0018]
Still another object of the present invention is to provide a high-performance electronic device provided with a thin-film capacitor element free from problems of water absorption and moisture absorption of the element, deterioration of characteristics and short circuit.
[0019]
The above and other objects of the present invention can be easily understood from the following detailed description.
[0020]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a thin-film capacitor element including, on one side thereof, a substrate and a capacitor structure formed on the substrate and having a dielectric layer sandwiched between a lower electrode layer and an upper electrode layer. hand,
The upper portion of the capacitor structure is covered with at least one insulating protective film made of a cured resin, and the cured resin is selected from the group consisting of a thermosetting resin, a photocurable resin, and a thermoplastic resin. The thin film capacitor element is formed from at least one kind of resin precursor.
[0021]
In another aspect, the present invention provides a thin film capacitor including a substrate, and a capacitor structure formed on the substrate and having a dielectric layer sandwiched between a lower electrode layer and an upper electrode layer. A method for manufacturing a device, comprising:
After forming the capacitor structure on a substrate, a thermosetting resin, a photocurable resin and at least one resin precursor selected from the group consisting of a thermoplastic resin is applied on the upper electrode layer, The method further comprises curing the film to form at least one insulating protective film.
[0022]
Furthermore, in another aspect, the present invention resides in an electronic device comprising at least one electronic element and at least one thin-film capacitor element according to the present invention.
[0023]
As described above and in detail below, in the present invention, a polyimide resin or other coating having a problem in terms of water absorption and hygroscopicity is replaced on the capacitor structure which is the center of the thin film capacitor element. Forming an insulating protective film by laminating a specific cured resin, and at this time, forming an insulating protective film without interposing a water-resistant coating such as a barrier layer between the capacitor structure and the insulating protective film. It is characterized by being directly laminated on a capacitor structure. The specific cured resin used for forming the insulating protective film in the present invention does not release water during its curing and drying, or because the amount of generated water is extremely small, such as BST for forming a dielectric layer. It is possible to prevent reduction deterioration (generation of oxygen deficiency) of the dielectric oxide due to hydrogen.
[0024]
FIG. 3 shows CV (capacitance-applied voltage) when a specific epoxy resin is used for the protective film in the thin film capacitor element of the present invention, following the characteristic curves of FIGS. 1 and 2 referred to above. 6) is a graph in which characteristics and DV (dielectric loss-applied voltage) characteristics are plotted together. This graph shows the results obtained in the following characteristic evaluation test of Example 1. In the figure, curves I (C) and II (C) indicate before and after formation of a protective film made of an epoxy resin, respectively. , And curves I (D) and II (D) represent the DV characteristics before and after the formation of the protective film made of the epoxy resin, respectively. As understood from the four types of curves in FIG. 3, in contrast to the cases of FIGS. 1 and 2, little change in the device characteristics is observed before and after the application of the epoxy resin. From these remarkable results, the following is considered: The epoxy ring is highly reactive due to its high strain, and easily undergoes a ring-opening addition reaction with a nucleophile to cure (to increase the molecular weight). And cross-linking). At this time, since the epoxy resin does not generate water during curing, generation of hydrogen at the Pt electrode due to water can be suppressed.
[0025]
By using such an insulating protective film in a thin film capacitor element according to the present invention, it is possible to prevent hydrogen from entering the electrode / dielectric interface, thereby suppressing deterioration in the characteristics of the dielectric material and reducing the reduction resistance of the thin film capacitor element. It can contribute to the improvement of water resistance and moisture resistance.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. In addition. The present invention is not limited to the following embodiments, and various improvements or changes can be made within the scope of the present invention.
[0027]
The capacitor element according to the present invention is a thin film type capacitor element, and is preferably used in the form of a product in which two or more capacitors (capacitor elements) are integrated. Basically, the capacitor element of the present invention includes a substrate and a capacitor structure formed on the substrate, and the capacitor structure includes a lower electrode (lower electrode layer) and a lower electrode layer. It comprises a dielectric layer formed thereon and an upper electrode (upper electrode layer) formed on the dielectric layer. The capacitor element of the present invention is characterized in that the upper surface of the capacitor structure is covered with an insulating protective film made of epoxy resin or the like.
[0028]
A simple configuration example of a thin film capacitor element according to a preferred embodiment of the present invention is as shown in FIG. As shown, the
[0029]
Further, the upper surface of the
[0030]
Further, contact holes 6 and 16 are opened in the insulating
The top surfaces of the contact holes 6 and 16 have
[0031]
In the thin film capacitor element of the present invention, one or more insulating protective films are laminated on the capacitor structure according to the present invention. The cured resin used to form the insulating protective film is not necessarily any of the conventional thin film capacitor elements,
(1) It is formed from at least one kind of resin precursor selected from the group consisting of a thermosetting resin, a photocurable resin and a thermoplastic resin. Will be used together), and
(2) When the resin precursor is cured, the amount of water released from the resin precursor is negligible to such an extent that it is not substantially measured, or even if released, the amount of water contained in the resin precursor is 0.1 g. It is necessary that the amount is as small as 01% by weight or less.
[0032]
Also, in consideration of using the thin film capacitor element of the present invention for manufacturing a semiconductor device having a flip chip structure, the cured resin preferably has a function of relieving stress from solder bumps.
[0033]
In the practice of the present invention, cured resins useful for forming an insulating protective film are not limited to those listed below, but may be epoxy resins, bismaleimide triazine (BT) resins, polytetrafluoroethylene (PTFE). ) Resins, benzocyclobutene (BCB) resins, acrylic resins, diallyl phthalate resins, and the like. These resins may be used alone or in combination of two or more.
[0034]
The insulating protective film may be used in the form of a single layer, or may be used in the form of a multilayer structure having two or more layers. In any case, the thickness of the insulating protective film can be changed in a wide range, preferably in the range of about 0.01 to 1,000 μm, and more preferably in the range of about 0.01 to 100 μm. It is.
[0035]
The capacitor structure has a dielectric layer as an essential component. In the practice of the present invention, the dielectric layer is not particularly limited, and is a known dielectric material, preferably, for example, ABO.3Can be formed from the composite metal oxide. The composite metal oxide used herein preferably has a dielectric constant on the order of about 10 to 1,000. The composite metal oxide suitable for forming the dielectric layer is a composite metal oxide containing at least one metal selected from the group consisting of Sr, Ba, Pb, Zr, Bi, Ta, Ti, Mg and Nb. Things.
[0036]
The dielectric layer is made of, for example, a composite metal oxide represented by the following formula:
BaxSr1-xTiO3
(Where 0 <x <1).
[0037]
Also, the dielectric layer can be advantageously formed from a composite metal oxide represented by the following formula.
[0038]
(Ba(1-y) (1-x)Sr(1-y) xYy) Ti1 + zO3+ δ
In the above formula, 0 <x <1, 0.007 <y <0.02, −1 <δ <0.5, and (Ba(1-y) (1-x)+ Sr(1-y) x) / Ti1 + z <1.
[0039]
More preferably, the composite metal oxide represented by the above formula has the following formula:
(Ba0.689Sr0.296Y0.015) Ti1 + zO3+ δ
(Where 0.02 <z <0.05 and −0.3 <δ <0.3) or the following formula:
(Ba0.493Sr0.493Y0.014) Ti1 + zO3+ δ
Where 0.02 <z <0.05 and −0.3 <δ <0.3.
[0040]
The dielectric layer can have various thicknesses depending on the configuration of the capacitor element, the electronic device, and the like, and other factors. The thickness of the dielectric layer is generally in the range of about 1 to 3000 nm, preferably in the range of about 10 to 300 nm.
[0041]
In the capacitor element of the present invention, the substrate can be formed from any appropriate material. The substrate is preferably formed from an electrically insulating material. Suitable insulating materials include, but are not limited to, glass, semiconductor materials, resin materials, etc., as listed below. Further, the thickness of the substrate can be varied in a wide range, but is preferably in a range of about 1 to 1,000 μm, and more preferably in a range of about 100 to 500 μm.
[0042]
In carrying out the present invention, a semiconductor material or a wafer can be advantageously used as an insulating substrate. Here, the semiconductor material or wafer can be formed from various materials, but is derived from Si, Ge, SiGe, GaAs, InAs, InP and other elements derived from Group III and V elements of the periodic table. It is preferable to include at least one material selected from the group consisting of
[0043]
Further, the capacitor element may further include an adhesion layer (also referred to as an adhesion layer) between the substrate and the capacitor structure. The adhesion layer has a function of increasing the bonding strength between the substrate and the capacitor structure. Although the adhesion layer can be formed from various materials, noble metal, alloy of noble metal, alloy of noble metal and non-noble metal, conductive oxide of noble metal, insulating metal oxide, insulating metal nitride, conductive metal It is preferably formed from at least one material selected from the group consisting of a metallic nitride and a combination or mixture thereof. Suitable examples of the adhesion layer forming material include, but are not limited to, those listed below, including Pt, Ir, Zr, Ti, TiOx, IrOx, PtOx, ZrOx, TiN, TiAlN, TaN, TaSiN, and the like. I do. The adhesion layer may be used in the form of a single layer, or may be used in the form of a multilayer structure of two or more layers. In any case, the thickness of the adhesion layer can be varied in a wide range, preferably in the range of about 1 to 1,000 nm, and more preferably in the range of about 1 to 100 nm.
[0044]
In the capacitor element, although the lower electrode layer can be formed from various conductive materials, the lower electrode layer includes a transition metal, a noble metal, an alloy of a noble metal, an alloy of a noble metal and a non-noble metal, a conductive oxide, and a combination or a mixture thereof. It is preferable to form from at least one kind of conductive material selected from the following. Suitable examples of the lower electrode layer forming material are not limited to those listed below, but include Pt, Pd, Ir, Ru, Rh, Re, Os, Au, Ag, Cu, Cr, PtOx, and IrOx. And at least one material selected from the group consisting of: and RuOx (where x is a positive integer). The lower electrode layer may be used in the form of a single layer, or may be used in the form of a multilayer structure having two or more layers. In any case, the thickness of the lower electrode layer can be varied in a wide range, preferably in the range of about 1 to 1,000 nm, and more preferably in the range of about 1 to 100 nm.
[0045]
Although the upper electrode layer can be formed from various conductive materials, it is selected from the group consisting of transition metals, noble metals, noble metal alloys, noble metal and non-noble metal alloys, conductive oxides, and combinations or mixtures thereof. It is preferable to form from at least one kind of conductive material. Suitable examples of the upper electrode layer forming material are not limited to those listed below, but include Pt, Pd, Ir, Ru, Rh, Re, Os, Au, Ag, Cu, Cr, PtOx, IrOx. , RuOx, SrRuO3 And LaNiO3 Wherein x is a positive integer, at least one material selected from the group consisting of: The upper electrode layer may be used in the form of a single layer, or may be used in the form of a multilayer structure having two or more layers. In any case, the thickness of the upper electrode layer can be varied over a wide range, preferably in the range of about 1 to 1,000 nm, and more preferably in the range of about 1 to 100 nm.
[0046]
In addition to the above layers, the capacitor element can further include a passivation film on its upper electrode layer, if acceptable. Suitable examples of passivation films include, but are not limited to, those listed below, silicon nitride layers, silicon oxide (SiO 22) Layer, aluminum oxide (alumina) layer and the like. Preferably, a silicon nitride layer is used. Although the thickness of the passivation film can be changed in a wide range, it is preferably in the range of about 1 to 1,000 nm, and more preferably in the range of about 1 to 100 nm.
[0047]
In the capacitor element of the present invention, the capacitor structure can be formed singly or in combination of two or more in the front or rear surface portion of the capacitor element or inside the capacitor element. The method and means for forming the capacitor structure are not particularly limited, and a common method and means can be used. In order to cope with an increase in processing speed, it is advantageous to form two or more capacitor structures in combination. In such a case, the plurality of capacitor structures may be connected in series, or may be connected in parallel, depending on the design of the device and the desired effect. Of course, if necessary, series connection and parallel connection may be used together.
[0048]
The present invention resides in a method of manufacturing a thin film capacitor element according to the present invention, in addition to the above-described thin film capacitor element. As described in the section of "Means for Solving the Problems", the method for manufacturing a thin film capacitor element according to the present invention comprises a substrate and a dielectric layer formed on the substrate, the lower electrode layer and the upper electrode. A method of manufacturing a thin film capacitor element including a capacitor structure sandwiched between layers,
After forming the capacitor structure on a substrate, a thermosetting resin, a photocurable resin and at least one resin precursor selected from the group consisting of a thermoplastic resin is applied on the upper electrode layer, Further, it is characterized in that it is cured to form at least one insulating protective film.
[0049]
The method of manufacturing a thin film capacitor element according to the present invention uses a well-known and commonly used method in the manufacture of capacitor elements and other devices, except for the above-described step of forming the specific insulating protective film. Or after being appropriately modified, it can be advantageously implemented. Suitable methods include, for example, photolithography, sputtering, vacuum deposition, etching, and the like. Therefore, each step used for carrying out the method of the present invention will not be described in detail here, and will be referred to a written document or a patent document.
[0050]
As an example for reference, the thin film capacitor element of the present invention schematically shown in FIG. 4 is advantageously manufactured by a series of steps (A) to (H) shown in FIG. 5 and FIG. 6, for example. can do.
[0051]
First, as shown in FIG. 5A, a
[0052]
These series of manufacturing steps can be specifically performed as follows.
[0053]
In the step of forming the
[0054]
At this time, titanium oxide TiO2 Are, for example, a substrate temperature of 500 ° C., RF power of 200 W, induction coil power of 30 W, gas pressure of 0.1 Pa, and Ar / O2 The ratio is 7/1.
[0055]
The sputtering conditions for platinum Pt are, for example, a substrate temperature of 400 ° C., a DC power of 100 W, an induction coil power of 30 W, and a gas pressure of 0.1 Pa.
[0056]
In the step of forming the
[0057]
Specifically, first, a starting solution composed of an alkoxide is formed into a film by a spin coating method (for example, 2000 rpm / 30 seconds). Note that under these spin coating conditions, a film thickness of about 100 nm can be obtained per spin coating. After that, the metal oxide is crystallized by performing preliminary baking (pre-bake) at a temperature of, for example, 400 ° C. for 10 minutes and main baking (main bake) at a temperature of, for example, 700 ° C. for 10 minutes. The
[0058]
In the step of forming the
[0059]
Referring again to FIG. 4, the side surface of the
[0060]
Next, as shown in FIG. 5E, an electrode lead-
[0061]
Subsequently, as shown in FIG. 6F, an insulating
[0062]
Specifically, first, a varnish of a photosensitive epoxy resin is spin-coated at, for example, 3000 rpm for 30 seconds to form a film having a thickness of 4 μm. Next, heating (prebaking) is performed at a temperature of 60 ° C. for 10 minutes, and then heating (main baking) is performed at a temperature of 200 ° C. for 1 hour after exposure and development steps. An insulating
[0063]
Next, a
[0064]
Subsequently, the process proceeds to a process of forming electrode pads and bumps.
[0065]
As shown in FIG. 6G, copper (Cu) is buried in the
[0066]
Finally, as shown in FIG. 6H, bumps 7 and 17 are formed on the formed
[0067]
Through the above manufacturing steps, the thin
[0068]
Furthermore, the present invention resides in an electronic device equipped with the above-described thin film capacitor element according to the present invention. Here, the mounting method and mounting portion of the thin film capacitor element are not particularly limited, and for example, the capacitor element of the present invention can be mounted on the upper part and / or inside the device. That is, an electronic device according to the present invention includes at least one electronic element and at least one thin film capacitor element according to the present invention.
[0069]
In the electronic device according to the present invention, the electronic element to be mounted on the electronic device is not particularly limited. Examples of electronic devices suitable for practicing the present invention are not limited to those listed below, but are devices commonly used in electronic devices, such as capacitors, resistors, inductors, and semiconductor devices, such as LSI chips and VLSI chips. Etc., including wiring, electrodes and the like. Accordingly, the electronic device of the present invention includes a wide range of electronic devices, for example, a semiconductor device. Typical examples of electronic devices include, but are not limited to, microwave and RF devices, charge storage devices for decoupling capacitors, DRAM devices, and the like.
[0070]
As described above, when a plurality of thin film capacitor elements of the present invention are combined and mounted on an electronic device, they can be connected in series or in parallel.
[0071]
【Example】
Subsequently, the present invention will be described with reference to examples thereof. It goes without saying that the present invention is not limited by these examples.
Example 1
In this example, a thin-film capacitor element having the layer configuration described above with reference to FIG. 4 was manufactured. That is, the thin-film capacitor element of the present example includes a capacitor structure including a lower electrode layer, a dielectric layer, and an upper electrode layer on a silicon substrate formed by processing a silicon wafer. The insulating protective film according to the present invention is coated.
[0072]
A silicon substrate is thermally oxidized to form a silicon oxide film (SiO 2) on its surface.2), And then the SiO2TiO on the film using RF magnetron sputtering2Was formed to a thickness of 20 nm. At this time, TiO2The sputtering conditions for the film are as follows: substrate temperature: 500 ° C., RF power: 200 W, gas pressure: 0.1 Pa, Ar / O2Ratio: 7/2.
[0073]
Next, in order to form a lower electrode layer, platinum (Pt) was formed by DC magnetron sputtering. A lower electrode layer having a thickness of 100 nm was obtained. The sputtering conditions for the Pt film were as follows: substrate temperature: 400 ° C., DC power: 100 W, Ar gas pressure: 0.1 Pa.
[0074]
After forming the lower electrode layer, barium strontium titanate (Ba)0.7Sr0.3) TiO3Using (BST) as a starting material, a dielectric layer was formed by a sol-gel method. BST used in this example has a relatively large relative dielectric constant (about 1,500 in bulk) and is an effective material for realizing a small and large-capacity capacitor element. Specifically, a starting solution composed of an alkoxide was formed into a film by a spin coating method (2,000 rpm / 30 seconds). With a single spin coating, a film thickness of about 100 nm was obtained. Next, temporary baking (400 ° C./10 minutes) and main baking (700 ° C./10 minutes) were sequentially performed to crystallize BST. A dielectric layer composed of a BST thin film having a thickness of 100 nm, a relative dielectric constant of 300 and a dielectric loss of 2% or less was obtained.
[0075]
Thereafter, platinum (Pt) was formed by DC magnetron sputtering according to the same method as that for forming the lower electrode layer to form an upper electrode layer having a thickness of 100 nm.
[0076]
Subsequently, the upper electrode layer, the dielectric layer (BST thin film) and the lower electrode layer were sequentially etched to selectively form contact holes.
[0077]
In order to form a contact hole, a photoresist (trade name “AZP4620”, manufactured by Clariant Japan KK) was applied and cured on the upper electrode layer, and the resist film was patterned to form a resist mask. Next, in the presence of a resist mask, the underlying upper electrode layer and dielectric layer were sequentially dry-etched by Ar ion milling. A desired contact hole was formed, exposing the lower electrode layer.
[0078]
Next, an insulating protective film was formed using an epoxy resin. A varnish (trade name “WPR-10”, manufactured by JSR Corporation) of a photosensitive epoxy resin was formed into a film having a thickness of 4 μm by a spin coating method (3,000 rpm / 30 seconds). Next, after pre-baking (60 ° C./10 minutes), main baking (200 ° C./1 hour) was performed through an exposure / development step. An insulating protective film made of an epoxy resin film having a thickness of 2 μm was obtained.
[0079]
After the insulating protective film is formed as described above, the contact hole is filled with copper (Cu) by plating to form a Cu embedded wiring layer, and an under bump metal (UBM) is formed on the upper surface of the Cu embedded wiring layer. ) Was formed by Cu plating.
[0080]
Finally, solder bumps were formed on the formed electrode pads as terminals for making electrical connection with the circuit board. The thin film capacitor element as shown in FIG. 4 was completed.
[0081]
The voltage followability of the capacitance and the dielectric loss of the obtained thin film capacitor element was measured, and a graph as plotted in FIG. 3 was obtained. In the figure, curves I (C) and II (C) show CV characteristics before and after forming a protective film made of an epoxy resin, respectively, and curves I (D) and II (D) show And DV characteristics before and after forming a protective film made of an epoxy resin, respectively. As can be understood from the graph of FIG. 3, when the insulating protective film of the thin film capacitor element is formed according to the present invention, the adverse effect of moisture on the dielectric layer can be prevented, so that both the capacitance and the dielectric loss are stably maintained. And deterioration of device characteristics can be prevented.
Example 2
The method described in Example 1 was repeated, but in this example, a benzocyclobutene (BCB) resin was used as the material of the insulating protective film instead of the epoxy resin.
[0082]
SiO formed on silicon substrate2TiO on the film using RF magnetron sputtering2Was formed to a thickness of 20 nm.
[0083]
Next, platinum (Pt) was formed by DC magnetron sputtering to form a lower electrode layer with a thickness of 100 nm. Further, in the case of this example, the lower electrode layer and the upper electrode layer described below were also formed from an iridium (Ir) film instead of the Pt film for reference. However, the characteristics of the obtained thin film capacitor element are as follows. It was comparable and good.
[0084]
After forming the lower electrode layer, barium strontium titanate (Ba)0.7Sr0.3) TiO3Using (BST) as a starting material, a dielectric layer was formed using RF magnetron sputtering. At this time, the sputtering conditions for the BST film were as follows: substrate temperature: 600 ° C., RF power: 800 W, gas pressure: 0.4 Pa, Ar / O2Ratio: 8/1. A dielectric layer composed of a BST thin film having a thickness of 100 nm, a relative dielectric constant of 400 and a dielectric loss of 1% or less was obtained.
[0085]
Thereafter, platinum (Pt) or iridium (Ir) was formed by DC magnetron sputtering according to the same method as that for forming the lower electrode layer to form an upper electrode layer having a thickness of 100 nm.
[0086]
Subsequently, the upper electrode layer, the dielectric layer (BST thin film) and the lower electrode layer were sequentially etched to selectively form contact holes.
[0087]
In order to form a contact hole, a photoresist (trade name “AZP4620”, manufactured by Clariant Japan KK) was applied and cured on the upper electrode layer, and the resist film was patterned to form a resist mask. Next, in the presence of a resist mask, the underlying upper electrode layer and dielectric layer were sequentially dry-etched by Ar ion milling. A desired contact hole was formed, exposing the lower electrode layer.
[0088]
Next, an insulating protective film was formed using a BCB resin. A varnish of BCB resin (trade name “CYCLOTENE4024”, manufactured by Dow Chemical (Japan)) was formed into a film having a thickness of 4.5 μm by spin coating (2,000 rpm / 30 seconds). Next, after pre-baking (70 ° C./20 minutes), the main baking (250 ° C./1 hour) was performed through an exposure / development step. An insulating protective film made of a 3 μm-thick BCB resin film was obtained.
[0089]
After the insulating protective film is formed as described above, the contact hole is filled with copper (Cu) by plating to form a Cu embedded wiring layer, and an under bump metal (UBM) is formed on the upper surface of the Cu embedded wiring layer. ) Was formed by Cu plating. Finally, solder bumps were formed on the formed electrode pads as terminals for making electrical connection with the circuit board.
[0090]
For the obtained thin film capacitor element, the voltage followability of the capacitance and the dielectric loss was measured. As in the case of Example 1, it was confirmed that both characteristics could be stably maintained and the element characteristics did not deteriorate. Was done.
[0091]
The present invention has been described in detail with reference to the embodiments and examples. Finally, the preferred embodiments of the present invention are summarized as follows.
[0092]
(Supplementary Note 1) A thin-film capacitor element including a substrate and a capacitor structure formed on the substrate and having a dielectric layer sandwiched between a lower electrode layer and an upper electrode layer,
The upper portion of the capacitor structure is covered with at least one insulating protective film made of a cured resin, and the cured resin is selected from the group consisting of a thermosetting resin, a photocurable resin, and a thermoplastic resin. A thin film capacitor element formed from at least one kind of resin precursor.
[0093]
(Supplementary Note 2) The thin film according to
[0094]
(Supplementary Note 3) The cured resin is selected from the group consisting of an epoxy resin, a bismaleimide triazine (BT) resin, a polytetrafluoroethylene (PTFE) resin, a benzocyclobutene (BCB) resin, an acrylic resin, and a diallyl phthalate resin. 3. The thin-film capacitor element according to
[0095]
(Supplementary Note 4) The thin film capacitor element according to any one of
[0096]
(Supplementary note 5) The thin film capacitor element according to any one of
[0097]
(Supplementary Note 6) In the capacitor structure, the dielectric layer may include a composite metal oxide containing at least one metal selected from the group consisting of Sr, Ba, Pb, Zr, Bi, Ta, Ti, Mg, and Nb. 6. The thin-film capacitor element according to any one of
[0098]
(Supplementary Note 7) In the capacitor structure, the dielectric layer may be a composite metal oxide represented by the following formula:
BaxSr1-xTiO3
(Where x is a positive integer). The thin-film capacitor element according to any one of
[0099]
(Supplementary Note 8) In the capacitor structure, the dielectric layer may be a composite metal oxide represented by the following formula:
(Ba(1-y) (1-x)Sr(1-y) xYy) Ti1 + zO3+ δ
(Where 0 <x <1, 0.007 <y <0.02, −1 <δ <0.5, and (Ba(1-y) (1-x)+ Sr(1-y) x) / Ti1 + z <1>. The thin-film capacitor element according to any one of
[0100]
(Supplementary Note 9) The composite metal oxide has the following formula:
(Ba0.689Sr0.296Y0.015) Ti1 + zO3+ δ
Wherein the satisfies 0.02 <z <0.05 and −0.3 <δ <0.3.
[0101]
(Supplementary Note 10) The composite metal oxide has the following formula:
(Ba0.493Sr0.493Y0.014) Ti1 + zO3+ δ
Wherein the satisfies 0.02 <z <0.05 and −0.3 <δ <0.3.
[0102]
(Supplementary Note 11) The thin film capacitor element according to any one of
[0103]
(Supplementary note 12) The thin-film capacitor element according to any one of
[0104]
(Supplementary Note 13) The thin-film capacitor element according to any one of
[0105]
(Supplementary Note 14) The semiconductor material or the wafer is made of Si, Ge, SiGe, GaAs, InAs, InP, and other compounds derived from elements of Groups III and V of the periodic table. 14. The thin film capacitor element according to attachment 13.
[0106]
(Supplementary note 15) The thin film capacitor element according to any one of
[0107]
(Supplementary Note 16) The adhesion layer is formed of a noble metal, an alloy of a noble metal, an alloy of a noble metal and a non-noble metal, a conductive oxide of a noble metal, an insulating metal oxide, an insulating metal nitride, a conductive metal nitride, 16. The thin-film capacitor element according to claim 15, comprising at least one material selected from the group consisting of a combination or a mixture thereof.
[0108]
(Supplementary Note 17) The adhesion layer includes at least one material selected from the group consisting of Pt, Ir, Zr, Ti, TiOx, IrOx, PtOx, ZrOx, TiN, TiAlN, TaN, and TaSiN. 17. The thin-film capacitor element according to claim 15 or 16, wherein
[0109]
(Supplementary note 18) The thin film capacitor element according to any one of Supplementary notes 15 to 17, wherein the adhesion layer has a multilayer structure.
[0110]
(Supplementary Note 19) The lower electrode layer contains at least one material selected from the group consisting of transition metals, noble metals, alloys of noble metals, alloys of noble metals and non-noble metals, conductive oxides, and combinations or mixtures thereof. 19. The thin-film capacitor element according to any one of
[0111]
(Supplementary Note 20) The lower electrode layer is made of Pt, Pd, Ir, Ru, Rh, Re, Os, Au, Ag, Cu, Cr, PtOx, IrOx, and RuOx (where x is a positive integer). 20. The thin film capacitor element according to any one of
[0112]
(Supplementary note 21) The thin film capacitor element according to any one of
[0113]
(Supplementary Note 22) The upper electrode layer includes at least one material selected from the group consisting of a transition metal, a noble metal, an alloy of a noble metal, an alloy of a noble metal and a non-noble metal, a conductive oxide, and a combination or mixture thereof. 22. The thin film capacitor element according to any one of
[0114]
(Supplementary Note 23) The upper electrode layer is made of Pt, Pd, Ir, Ru, Rh, Re, Os, Au, Ag, Cu, Cr, PtOx, IrOx, RuOx, SrRuO.3 And LaNiO3 23. The thin film capacitor element according to any one of
[0115]
(Supplementary note 24) The thin-film capacitor element according to any one of
[0116]
(Supplementary note 25) The thin-film capacitor element according to any one of
[0117]
(Supplementary note 26) The thin film capacitor element according to supplementary note 25, wherein the passivation film includes a silicon nitride layer.
[0118]
(Supplementary Note 27) A method of manufacturing a thin film capacitor element including a substrate and a capacitor structure formed on the substrate and having a dielectric layer sandwiched between a lower electrode layer and an upper electrode layer,
After forming the capacitor structure on a substrate, a thermosetting resin, a photocurable resin and at least one resin precursor selected from the group consisting of a thermoplastic resin is applied on the upper electrode layer, A method for manufacturing a thin film capacitor element, further comprising curing the film to form at least one insulating protective film.
[0119]
(Supplementary note 28) The thin film capacitor element according to Supplementary note 27, wherein the amount of water released from the resin precursor during curing of the resin precursor is suppressed to 0.01% by weight or less of the resin precursor. Manufacturing method.
[0120]
(Supplementary Note 29) The insulating protective film is selected from the group consisting of an epoxy resin, a bismaleimide triazine (BT) resin, a polytetrafluoroethylene (PTFE) resin, a benzocyclobutene (BCB) resin, an acrylic resin, and a diallyl phthalate resin. 29. The method for manufacturing a thin film capacitor element according to attachment 27 or 28, wherein the method is formed from at least one type of cured resin.
[0121]
(Supplementary note 30) The method for manufacturing a thin film capacitor element according to any one of Supplementary notes 27 to 29, wherein the insulating protective film is formed directly on the capacitor structure.
[0122]
(Supplementary note 31) The method for manufacturing a thin film capacitor element according to any one of Supplementary notes 27 to 30, further comprising a step of forming an adhesion layer between the substrate and a lower electrode layer of the capacitor structure. .
[0123]
(Supplementary Note 32) An electronic device comprising at least one electronic element and at least one thin film capacitor element according to any one of
[0124]
(Supplementary note 33) The electronic device according to
[0125]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the present invention, since the specific insulating protective film is coated on the capacitor structure of the thin film capacitor element, it is possible to suppress the entry of hydrogen into the electrode layer. In the conventional method, damage to the film such as oxygen deficiency of the oxide dielectric thin film due to water → hydrogen which occurs during curing of the resin in the conventional method can be eliminated, and therefore, the reliability of the thin film capacitor element and the electronic device can be reduced. And the characteristic life can be extended.
[Brief description of the drawings]
FIG.
6 is a graph plotting CV (capacitance-applied voltage) characteristics when a polyimide resin is used for a protective film in a conventional thin film capacitor element.
FIG. 2
6 is a graph plotting DV (dielectric loss-applied voltage) characteristics when a polyimide resin is used for a protective film in a conventional thin film capacitor element.
FIG. 3
A graph plotting together CV (capacitance-applied voltage) characteristics and DV (dielectric loss-applied voltage) characteristics when a specific cured resin is used for a protective film in the thin film capacitor element of the present invention. It is.
FIG. 4
1 is a cross-sectional view schematically showing a preferred embodiment of a thin film capacitor element according to the present invention.
FIG. 5
FIG. 5 is a sectional view sequentially illustrating the first half of the method of manufacturing the thin film capacitor element illustrated in FIG. 4.
FIG. 6
FIG. 5 is a sectional view sequentially illustrating the latter half of the method of manufacturing the thin film capacitor element illustrated in FIG. 4.
[Explanation of symbols]
1 ... substrate
2 ... Lower electrode layer
3. Dielectric layer
4: Upper electrode layer
5. Insulating protective film
6 ... Copper embedded wiring layer
6a ... Electrode pad
7 ... Solder bump
10. Thin film capacitor element
11 ... Capacitor structure
20 ... Semiconductor element
Claims (10)
前記キャパシタ構造体の上部が硬化樹脂からなる少なくとも1層の絶縁保護膜で被覆されているとともに、前記硬化樹脂が、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂前駆体から形成されたものであることを特徴とする薄膜キャパシタ素子。A thin-film capacitor element comprising: a substrate; and a capacitor structure formed on the substrate and having a dielectric layer sandwiched between a lower electrode layer and an upper electrode layer,
The upper portion of the capacitor structure is covered with at least one insulating protective film made of a cured resin, and the cured resin is selected from the group consisting of a thermosetting resin, a photocurable resin, and a thermoplastic resin. A thin film capacitor element formed from at least one kind of resin precursor.
基板上に前記キャパシタ構造体を形成した後、前記上部電極層の上に熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種類の樹脂前駆体を塗布し、さらにそれを硬化させて少なくとも1層の絶縁保護膜を形成することを特徴とする薄膜キャパシタ素子の製造方法。A method for manufacturing a thin-film capacitor element including a substrate and a capacitor structure formed on the substrate and having a dielectric layer sandwiched between a lower electrode layer and an upper electrode layer, the method comprising:
After forming the capacitor structure on a substrate, a thermosetting resin, a photocurable resin and at least one resin precursor selected from the group consisting of a thermoplastic resin is applied on the upper electrode layer, A method for manufacturing a thin film capacitor element, further comprising curing the film to form at least one insulating protective film.
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