JP2004271987A - 電子機器及び表示装置設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディジタルディスプレイ規格のモニタが接続された場合には、当該モニタを自動的に表示装置として設定できる電子機器を提供することにある。
【解決手段】システムの電源投入直後に、ＢＩＯＳは、システムにＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されている場合に、当該モニタ１４５から表示パラメータ情報を取得して、システムの表示装置として設定する。システムにＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていない場合には、ＢＩＯＳは、通常使用のＬＣＤモニタ１４３またはアナログＲＧＢモニタをシステムの表示装置として設定する。
【選択図】 図１
【解決手段】システムの電源投入直後に、ＢＩＯＳは、システムにＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されている場合に、当該モニタ１４５から表示パラメータ情報を取得して、システムの表示装置として設定する。システムにＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていない場合には、ＢＩＯＳは、通常使用のＬＣＤモニタ１４３またはアナログＲＧＢモニタをシステムの表示装置として設定する。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には複数種の表示モニタを使用できる電子機器の分野に関し、特に、表示装置として機能させる表示モニタの設定方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般的には、例えばノート型パーソナルコンピュータや、携帯型ディジタルプレーヤなどの電子機器は、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）モニタを標準の表示装置として装備している。
【０００３】
近年、ＤＶＩ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｉｓｕａｌ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）と呼ばれるディジタルディスプレイ規格に準拠するモニタ（以下ＤＶＩ対応モニタまたはＤＶＩモニタと表記する）が普及している。ＤＶＩ対応モニタは、ディジタル信号から直接に画像を生成するディスプレイであり、特に映像などを高画質で表示可能である。
【０００４】
ところで、ノート型パーソナルコンピュータでは、ＤＶＩ対応モニタの接続の有無とは無関係に、アナログＲＧＢモニタ（通常では、ＣＲＴモニタ）またはＬＣＤモニタが表示装置として選択される。ユーザは、例えばＤＶＤドライブやＴＶチューナなどから再生した映像などを表示するために、ＤＶＩ対応モニタを使用する場合には、特別なユーティリティソフトを実行させる必要がある。即ち、ユーザは、表示装置として、意識的に標準装備の例えばＬＣＤモニタから、ＤＶＩ対応モニタに切り替える操作が要求される。
【０００５】
ここで、コンピュータには、ＤＶＩ対応モニタが専用コネクタに接続された場合には、当該ＤＶＩ対応モニタの接続を検出する機能を備えているものがある（例えば、特許文献１を参照）。
【０００６】
【特許文献１】
特開２００２−１６９５３２号公報（要約、図１）
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、ノート型パーソナルコンピュータでは、ＤＶＩ対応モニタが接続されたことは自動的に検出される。しかしながら、ユーザは、コンピュータに接続されたＤＶＩ対応モニタを表示装置として機能させるには、特別なユーティリティソフトを実行させるための操作が要求される。
【０００８】
そこで、本発明の目的は、特にディジタルディスプレイ規格のモニタが接続された場合には、当該モニタを自動的に表示装置として設定できる電子機器を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の観点は、本体に標準装備（通常使用）の表示モニタを含む複数種類の表示モニタを使用できる電子機器において、ＤＶＩ規格などのディジタルディスプレイ規格の表示モニタが本体に接続された場合には、当該表示モニタを表示装置として機能させる電子機器に関する。
【００１０】
本発明の観点に従った電子機器は、本体に第１の表示装置が組み込まれた携帯型の電子機器において、前記本体に設けられて、デジタル映像信号の出力が可能な接続端子と、前記デジタル映像信号を入力として表示動作の可能な第２の表示装置が、前記接続端子に接続されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合に、前記第２の表示装置に対して、前記デジタル映像信号による表示動作が可能となるように所定の設定処理を行なう設定手段と備えたものである。
【００１１】
具体的には、設定手段は、例えばＤＶＩ規格の第２の表示装置（表示モニタ）から表示パラメータ情報を取得し、当該表示パラメータ情報を使用して表示装置として機能するように設定処理を行なう。これにより、ユーザは、特に映像などを高画質で再生表示できるＤＶＩ規格の表示モニタを電子機器に接続するだけで、自動的に当該表示モニタを起動させることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【００１３】
（システム構成）
図１は、本実施形態に関する電子機器として、例えばノート型パーソナルコンピュータのシステム構成を示すブロック図である。図６は、当該コンピュータの外観を示す図である。
【００１４】
コンピュータシステムは、図１に示すように、マイクロプロセッサ（ＣＰＵ）１１と、グラフィック・メモリコントローラハブ１２と、メモリ（システムメモリ）１３と、グラフィックスコントローラ１４と、Ｉ／Ｏハブ１５とを有する。
【００１５】
グラフィックスコントローラ１４は、ビデオメモリ（ＶＲＡＭ）１４１を使用して、複数種のディスプレイ装置１４２〜１４５の表示制御を行なう。ここで、ディスプレイ装置としては、アナログＲＧＢモニタに含まれるＣＲＴモニタ１４２及びテレビジョン受信機（ＴＶモニタ）１４４が接続可能である。また、標準装備のディスプレイ装置としては、ＬＣＤモニタ１４３が固定的に接続されている。さらに、高解像度のディジタルディスプレイ規格であるＤＶＩ対応モニタ１４５が、コンピュータの本体１０に設けられた専用コネクタを介してディスプレイ装置として接続可能である（図６を参照）。
【００１６】
グラフィックスコントローラ１４は、通常ではグラフィックス専用バス規格であるＡＧＰ（Ａｃｃｅｌｅｒａｔｅｄ Ｇｒａｐｈｉｃｓ Ｐｏｒｔ）バス３０を介してコントローラハブ１２に接続されている。グラフィックスコントローラ１４は、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されると、デジタル映像信号をＤＶＩ対応モニタ１４５に出力する。
【００１７】
Ｉ／Ｏハブ１５には、ＢＩＯＳ（Ｂａｓｉｃ Ｉｎｐｕｔ Ｏｕｔｐｕｔ Ｓｙｓｔｅｍ）が格納されているＲＯＭ（ＢＩＯＳ−ＲＯＭ）１６及びハードディスクドライブ（ＨＤＤ）１７が接続されている。ＢＩＯＳは、後述するように、本実施形態の表示装置設定処理を実行する（図２及び図３を参照）。
【００１８】
さらに、Ｉ／Ｏハブ１５には、ＰＣＩ（Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ Ｃｏｍｐｏｎｅｎｔ Ｉｎｔｅｒｃｏｎｎｅｃｔ）バス５０及びＬＰＣ（Ｌｏｗ Ｐｉｎ Ｃｏｕｎｔ）バス６０が接続されている。サウンドコントローラ１８は、ＰＣＩバス５０を介してＩ／Ｏハブ１５に接続されている。また、エンベッデッドコントローラ（Ｅｍｂｅｄｄｅｄ Ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｒ ： 以後、ＥＣと称す）１９は、ＬＰＣバス６０を介してＩ／Ｏハブ１５に接続されている。ＥＣ１９は、制御用マイクロコンピュータであり、電源制御やキーボード２０のキー入力制御などを実行する。さらに、Ｉ／Ｏハブ１５には、例えばオプションとして、ＴＶチューナ２００やＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｉｄｅｏ Ｄｉｓｃ）プレーヤ３００が接続可能である。
【００１９】
ここで、当該コンピュータは、図６に示すように、本体１０と、ディスプレイ部６０１とが回動可能に接続されている。ディスプレイ部６０１には、標準装備されたＬＣＤモニタ１４３が設けられている。通常では、コンピュータの未使用時には、ディスプレイ部６０１が本体１０に組み込まれたキーボード２０の上からカバーするように構成されている。なお、本体１０には、図１に示すようなＣＰＵ１１、グラフィック・メモリコントローラハブ１２、メモリ１３、グラフィックスコントローラ１４、及びＩ／Ｏハブ１５等のメイン要素が組み込まれている。
【００２０】
さらに、本実施形態では、本体１０には、グラフィックスコントローラ１４と接続するためのＤＶＩ規格のコネクタが設けられている。当該コネクタに接続されたケーブル６００を介して、ＤＶＩ対応モニタ１４５とグラフィックスコントローラ１４とが接続される。本実施形態は、後述するように、コンピュータに対して、外部ディスプレイとしてＤＶＩ対応モニタ１４５を接続すれば、ＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として設定し、当該モニタ１４５の画面上に映像を表示させることができる。
【００２１】
（表示装置設定処理の手順）
以下図１と共に、図２のフローチャートを参照して、本実施形態のコンピュータシステムでの表示装置設定処理の手順を説明する。
【００２２】
まず、システムの電源が投入されると、ＢＩＯＳが起動して、各種の初期化処理を実行する（ステップＳ１）。具体的には、ＢＩＯＳ−ＲＯＭ１６からＢＩＯＳ（プログラム）が読出されて、メモリ１３にセットされることにより、ＢＩＯＳが起動することになる。
【００２３】
ＢＩＯＳは、グラフィックスコントローラ１４を介して、ＤＶＩ対応モニタ１４５の接続（ＤＶＩ対応コネクタの接続）の検出処理を行なう（ステップＳ２）。ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５の接続を検出した場合、それを示すフラグ情報をメモリ１３にセットする。
【００２４】
続いて、ＢＩＯＳは、メモリ１３の値を参照してＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されているか否かを判断する（ステップＳ３）
ここで、ＢＩＯＳは、メモリ１３内のフラグの値を参照し、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていないと判断した場合には、アナログＲＧＢモニタの接続を判定する（ステップＳ３のＮＯ，Ｓ４）。即ち、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４が接続されているか否かを判定する（ステップＳ４）。いずれかかが接続されている場合には、ＢＩＯＳは、システムの表示装置としてＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４を機能させるように初期化を行う（ステップＳ６）。
【００２５】
また、アナログＲＧＢモニタが接続されていない場合には（ステップＳ４のＮＯ）、ＢＩＯＳは、システムに標準装備されているＬＣＤモニタ１４３を表示装置として機能させるように初期化を行う（ステップＳ５）。
【００２６】
一方、ＢＩＯＳは、メモリ１３内のフラグを参照し、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていると判断した場合には（ステップＳ３のＹＥＳ）、図１に示すように、ＤＶＩ対応モニタ１４５に内蔵されているＲＯＭ１００から表示パラメータ情報を読出して取得する（ステップＳ７）。表示パラメータ情報は、ＤＶＩ対応モニタ１４５を表示制御するための解像度やリフレッシュレートなどの表示パラメータを示す情報であり、メモリ１３にセットされる。ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５を、システムの表示装置として機能させるように取得した表示パラメータ情報に基づき初期化を行う（ステップＳ８）。
【００２７】
以上要するに、システムの電源投入直後に、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されている場合には、ＢＩＯＳにより自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として設定する。従って、ユーザは、特に高解像で映像などを表示させるために、ＤＶＩ対応モニタ１４５を使用したい場合に、当該モニタ１４５をシステムに接続するだけでＤＶＩ対応モニタを表示装置として使用できる。具体的には、ユーザは、ＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムの専用のコネクタに接続し、電源を投入すれば、自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として機能させることができる。換言すれば、ユーザは、ＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として使用するための特別の操作を必要としない。
【００２８】
図３は、コンピュータシステムにおいて、システムＳＥＴＵＰメニュの表示画面図を示す。
【００２９】
図３に示す表示選択画面５１は、各表示デバイス名が表示されており、本コンピュータシステムの起動時に優先的に設定したい表示デバイスを設定可能とするものである。
【００３０】
例えば、図３で示す例では、ＤＶＩモニタの横に表示されている四角が黒く塗りつぶされており、パーソナルコンピュータ起動時に優先的に表示デバイスとして使用するように設定される。ＤＶＩモニタ以外にも、パーソナルコンピュータ標準のメインディスプレイであるＬＣＤモニタ、外部のアナログＲＧＢモニタ，、ＬＣＤモニタとアナログＲＧＢモニタの同時表示、自動選択といったメニュが表示される。
【００３１】
ここで、自動選択とは、パーソナルコンピュータ起動時に、外部接続されている外部モニタを検出し、接続されている外部モニタの中で所定の優先順位で初期化を行うものである。
【００３２】
この表示選択画面５１で設定された情報は、ＢＩＯＳ−ＲＯＭ１６に記憶される。
【００３３】
続いて、図４は上記のシステムＳＥＴＵＰメニュに従って本実施形態の表示装置設定処理を実行するときの手順を示すフローチャートである。
【００３４】
まず、システムの電源が投入されると、ＢＩＯＳが起動して、各種の初期化処理を実行する（ステップＳ１１）。この際に、メモリ１３へＢＩＯＳ−ＲＯＭ１６の一部がコピーされてＣＰＵによる初期化が行われるが、前述の表示画面の設定データもコピーされる。
【００３５】
次に、表示装置設定処理に移行すると、ＢＩＯＳは、グラフィックスコントローラ１４を介して、ＤＶＩ対応モニタ１４５の接続（ＤＶＩ対応コネクタの接続）を検出処理を行なう（ステップＳ１２）。ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５の接続を検出した場合、それを示すフラグ情報をメモリ１３にセットする。
【００３６】
続いて、ＢＩＯＳは、表示選択画面５１で設定された表示デバイスが何であるかをメモリ１３に記憶されている表示画面の設定データを参照する。表示装置としてＬＣＤモニタ１４３がセットされている場合には（ステップＳ１３のＹＥＳ）、ＬＣＤモニタ１４３を表示装置として機能させるように初期化を行う（ステップＳ１９）。
【００３７】
続いて、表示選択画面５１でＬＣＤモニタが設定されていない場合は（ステップＳ１３のＮＯ）、ＢＩＯＳは、メモリ１３に記憶されている表示画面の設定データを参照し、表示装置としてアナログＲＧＢモニタがセットされている場合には（ステップＳ１４のＹＥＳ）、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されているか否かを判断する（ステップＳ２０）。ここで、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されている場合は、実際に接続されているモニタを表示装置として機能させるように初期化を行う（ステップＳ２１）。但し、表示選択画面５１でアナログＲＧＢモニタを優先的に表示デバイスとして使用するように設定されている場合でも、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４のいずれもが実際に接続されていない場合には（ステップＳ２０のＮＯ）、ＢＩＯＳは、標準装備のＬＣＤモニタ１４３を表示装置として機能させるように初期化を行う（ステップＳ１９）。
【００３８】
さらに、表示選択画面５１でアナログＲＧＢモニタがセットされていない場合（ステップＳ１４のＮＯ）、ＢＩＯＳは、メモリ１３に記憶されている表示画面の設定データを参照する。表示装置としてＤＶＩ対応モニタ１４５が設定されている場合には（ステップＳ１５のＹＥＳ）、メモリ１３を参照してフラグ情報をチェックする（ステップＳ１６）。ＢＩＯＳは、フラグ情報がメモリ１３にセットされているときには、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていると判定する（ステップＳ１８のＹＥＳ）。
【００３９】
従って、ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５に内蔵されているＲＯＭ１００から表示パラメータ情報を読出して取得する（ステップＳ２３）。さらに、ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５を、システムの表示装置として機能させるように、取得した表示パラメータに基づいて初期化を行う（ステップＳ２４）。
【００４０】
一方、フラグ情報がメモリ１３にセットされていない場合（ステップＳ１８のＮＯ）、ＤＶＩ対応モニタ１４５が実際には接続されていないと判断し、ＢＩＯＳは、アナログＲＧＢモニタが実際に接続されていか否かを判定する（ステップＳ２０）。即ち、ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５の代わりに、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されていれば（ステップＳ２０のＹＥＳ）、それを表示装置として設定する（ステップＳ２１）。ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４のいずれも接続されていない場合には（ステップＳ２０のＮＯ）、ＢＩＯＳは、標準装備のＬＣＤモニタ１４３を表示装置として設定する（ステップＳ１９）。
【００４１】
また、ＢＩＯＳは、メモリ１３に記憶されている表示画面の設定データを参照し、表示装置としてＬＣＤモニタ１４３とアナログＲＧＢモニタの両方がセットされている場合には、それらを表示装置として設定する（ステップＳ１６のＹＥＳ，Ｓ２２）。但し、アナログＲＧＢモニタとして、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が実際に接続されている必要がある。どちらも接続されていない場合は、ＬＣＤモニタ１４３のみとなる。
【００４２】
なお、表示選択画面５１で「自動選択」がセットされている場合には、ＢＩＯＳは、以下の優先度で表示装置の初期化を行う。ＤＶＩ対応モニタ１４５が実際に接続されていれば、当該モニタ１４５を表示装置として設定する。また、アナログＲＧＢモニタのＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されていれば、それを表示装置として設定する。ＤＶＩ対応モニタ１４５及びアナログＲＧＢモニタのいずれも接続されていない場合には、ＢＩＯＳは、標準装備のＬＣＤモニタ１４３を表示装置として設定する。
【００４３】
以上要するに、ＤＶＩ対応モニタ１４５が表示選択画面５１でセットされて、かつ実際に接続されている場合には、ＢＩＯＳは、自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として設定する。従って、表示選択画面５１ででＤＶＩモニタ１４５を優先的に使用するようにセットされていれば、ユーザは、ＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムの所定のコネクタに接続し、電源を投入すれば、自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として機能させることができる。
【００４４】
（変形例）
図５は、本実施形態の変形例に関するフローチャートである。
【００４５】
本変形例は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）の起動後に、当該ＯＳの制御下で起動するアプリケーションでの表示装置の設定切り替え処理に関する。
【００４６】
前述したように、システムの電源投入直後に、ＢＩＯＳが起動して、表示装置設定処理を含む一連の初期化処理を実行する。ここでは、起動時にＬＣＤモニタ１４３を優先デバイスとして初期化されて使用可能な状態となった場合を想定している。このＢＩＯＳによる初期化処理の終了後に、ＯＳが起動して、各種のアプリケーションの実行が可能となる。
【００４７】
ここで、図１に示すように、本変形例は、例えばＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｉｄｅｏ Ｄｉｓｃ）プレーヤ３００が接続されていることを想定する。システムは、ＨＤＤ１７に格納されている映像再生用アプリケーションを起動し、ＤＶＤプレーヤ３００にセットされたＤＶＤから映像を再生する処理を開始する（ステップＳ３１，Ｓ３２のＹＥＳ）。
【００４８】
このとき、ＯＳは、映像再生用アプリケーションを起動したときに、メモリ１３のフラグ情報をチェックし、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されているか否かを判定する（ステップＳ３３）。ここで、フラグ情報は、前述したように、システムの電源投入直後に、ＢＩＯＳによりメモリ１３にセットされたものである。
【００４９】
ＯＳは、フラグ情報がメモリ１３にセットされているときには、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていると判定する（ステップＳ３３のＹＥＳ）。ＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５に内蔵されているＲＯＭ１００から表示パラメータ情報を読出して取得する（ステップＳ３４）。さらに、ＯＳは、現時点でシステムの表示装置として設定されている例えばＬＣＤモニタ１４３から、ＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムの表示装置として機能させるように切り替える（ステップＳ３５）。
【００５０】
これにより、映像再生用アプリケーションは、ＤＶＤプレーヤ３００にセットされたＤＶＤから映像を再生し、高解像度のＤＶＩ対応モニタ１４５の画面上に映像を再生表示する（ステップＳ３６）。換言すれば、グラフィックスコントローラ１４は、映像再生用アプリケーションにより再生されたデジタル映像信号をＤＤＶＩ対応モニタ１４５に出力する。
【００５１】
一方、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていない場合には、ＯＳは、アナログＲＧＢモニタが実際に接続されていか否かを判定する（ステップＳ３３のＮＯ，Ｓ３７）。即ち、ＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５の代わりに、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されていれば、それを表示装置として設定する（ステップＳ３７のＹＥＳ，Ｓ３８）。
【００５２】
従って、映像再生用アプリケーションは、ＤＶＤプレーヤ３００にセットされたＤＶＤから映像を再生し、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の画面上に映像を再生表示する（ステップＳ３６）。
【００５３】
なお、ＤＶＩ対応モニタ１４５及びアナログＲＧＢモニタのいずれも接続されていない場合には、ＯＳは、標準装備のＬＣＤモニタ１４３を表示装置としてそのまま維持する（ステップＳ３９）。従って、映像再生用アプリケーションは、ＤＶＤプレーヤ３００にセットされたＤＶＤから映像を再生し、ＬＣＤモニタ１４３の画面上に映像を再生表示することになる（ステップＳ３６）。
【００５４】
以上要するに本変形例によれば、ＯＳは、映像再生用アプリケーションが起動したときには、表示装置として初期設定されたモニタ（例えばＬＣＤモニタ１４３）からＤＶＩ対応モニタ１４５に設定を切り替える。従って、例えばＤＶＤから映像を再生する場合に、高解像度のＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムに接続すれば、自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として切り替えて、再生表示することができる。従って、ユーザは、ＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムに接続するだけで、表示装置の切り替えのための特別の操作を要することなく、高解像度の画面上に映像を再生することができる。
【００５５】
なお、本実施形態及び変形例は、ＬＣＤモニタ１４３を標準装備のモニタ（通常使用モニタ）として使用するノート型パーソナルコンピュータを想定している。これに限らず、複数種のモニタを表示装置として使用可能な電子機器であれば、本実施形態及び変形例の表示装置設定方法を適用できる。例えば、携帯型のＴＶチューナ付きＤＶＤプレーヤのような電子機器において、標準装備のモニタとしてはＬＣＤモニタを想定する。このＤＶＤプレーヤに、オプションとして据え置き型のＤＶＩ対応モニタを接続したときに、当該ＤＶＤプレーヤは、自動的に表示装置としてＤＶＩ対応モニタを設定する。これにより、ユーザは、外出先では本体に内蔵されているＬＣＤモニタを使用し、ＤＶＩ対応モニタを使用できる場所では当該モニタを接続するだけで使用できる。
【００５６】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、ディジタルディスプレイ規格のモニタが接続された場合には、当該モニタを自動的に表示装置として設定できる電子機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に関するコンピュータシステムの構成を示すブロック図。
【図２】本実施形態に関するコンピュータシステムのＢＩＯＳの処理手順を説明するためのフローチャート。
【図３】本実施形態に関するシステムＳＥＴＵＰメニュ画面の一例を示す図。
【図４】本実施形態において、システムセットアップが関与した場合のＢＩＯＳの処理手順を説明するためのフローチャート。
【図５】本実施形態の変形例を説明するためのフローチャート。
【図６】本実施形態に関するコンピュータシステムの外観を示す図。
【符号の説明】
１０…本体、１１…マイクロプロセッサ（ＣＰＵ）、１２…グラフィック・メモリコントローラハブ、１３…メモリ（システムメモリ）、
１４…グラフィックスコントローラ、１５…Ｉ／Ｏハブ、
１６…ＢＩＯＳ−ＲＯＭ、１７…ハードディスクドライブ（ＨＤＤ）、
１８…サウンドコントローラ、１９…エンベッデッドコントローラ（ＥＣ）、
２０…キーボード、１００…ＤＶＩ対応モニタの内蔵ＲＯＭ、
１４１…ビデオメモリ（ＶＲＡＭ）、１４２…ＣＲＴモニタ、
１４３…ＬＣＤモニタ、１４４…ＴＶモニタ、１４５…ＤＶＩ対応モニタ、
２００…ＴＶチューナ、３００…ＤＶＤプレーヤ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には複数種の表示モニタを使用できる電子機器の分野に関し、特に、表示装置として機能させる表示モニタの設定方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般的には、例えばノート型パーソナルコンピュータや、携帯型ディジタルプレーヤなどの電子機器は、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）モニタを標準の表示装置として装備している。
【０００３】
近年、ＤＶＩ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｉｓｕａｌ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）と呼ばれるディジタルディスプレイ規格に準拠するモニタ（以下ＤＶＩ対応モニタまたはＤＶＩモニタと表記する）が普及している。ＤＶＩ対応モニタは、ディジタル信号から直接に画像を生成するディスプレイであり、特に映像などを高画質で表示可能である。
【０００４】
ところで、ノート型パーソナルコンピュータでは、ＤＶＩ対応モニタの接続の有無とは無関係に、アナログＲＧＢモニタ（通常では、ＣＲＴモニタ）またはＬＣＤモニタが表示装置として選択される。ユーザは、例えばＤＶＤドライブやＴＶチューナなどから再生した映像などを表示するために、ＤＶＩ対応モニタを使用する場合には、特別なユーティリティソフトを実行させる必要がある。即ち、ユーザは、表示装置として、意識的に標準装備の例えばＬＣＤモニタから、ＤＶＩ対応モニタに切り替える操作が要求される。
【０００５】
ここで、コンピュータには、ＤＶＩ対応モニタが専用コネクタに接続された場合には、当該ＤＶＩ対応モニタの接続を検出する機能を備えているものがある（例えば、特許文献１を参照）。
【０００６】
【特許文献１】
特開２００２−１６９５３２号公報（要約、図１）
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、ノート型パーソナルコンピュータでは、ＤＶＩ対応モニタが接続されたことは自動的に検出される。しかしながら、ユーザは、コンピュータに接続されたＤＶＩ対応モニタを表示装置として機能させるには、特別なユーティリティソフトを実行させるための操作が要求される。
【０００８】
そこで、本発明の目的は、特にディジタルディスプレイ規格のモニタが接続された場合には、当該モニタを自動的に表示装置として設定できる電子機器を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の観点は、本体に標準装備（通常使用）の表示モニタを含む複数種類の表示モニタを使用できる電子機器において、ＤＶＩ規格などのディジタルディスプレイ規格の表示モニタが本体に接続された場合には、当該表示モニタを表示装置として機能させる電子機器に関する。
【００１０】
本発明の観点に従った電子機器は、本体に第１の表示装置が組み込まれた携帯型の電子機器において、前記本体に設けられて、デジタル映像信号の出力が可能な接続端子と、前記デジタル映像信号を入力として表示動作の可能な第２の表示装置が、前記接続端子に接続されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合に、前記第２の表示装置に対して、前記デジタル映像信号による表示動作が可能となるように所定の設定処理を行なう設定手段と備えたものである。
【００１１】
具体的には、設定手段は、例えばＤＶＩ規格の第２の表示装置（表示モニタ）から表示パラメータ情報を取得し、当該表示パラメータ情報を使用して表示装置として機能するように設定処理を行なう。これにより、ユーザは、特に映像などを高画質で再生表示できるＤＶＩ規格の表示モニタを電子機器に接続するだけで、自動的に当該表示モニタを起動させることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【００１３】
（システム構成）
図１は、本実施形態に関する電子機器として、例えばノート型パーソナルコンピュータのシステム構成を示すブロック図である。図６は、当該コンピュータの外観を示す図である。
【００１４】
コンピュータシステムは、図１に示すように、マイクロプロセッサ（ＣＰＵ）１１と、グラフィック・メモリコントローラハブ１２と、メモリ（システムメモリ）１３と、グラフィックスコントローラ１４と、Ｉ／Ｏハブ１５とを有する。
【００１５】
グラフィックスコントローラ１４は、ビデオメモリ（ＶＲＡＭ）１４１を使用して、複数種のディスプレイ装置１４２〜１４５の表示制御を行なう。ここで、ディスプレイ装置としては、アナログＲＧＢモニタに含まれるＣＲＴモニタ１４２及びテレビジョン受信機（ＴＶモニタ）１４４が接続可能である。また、標準装備のディスプレイ装置としては、ＬＣＤモニタ１４３が固定的に接続されている。さらに、高解像度のディジタルディスプレイ規格であるＤＶＩ対応モニタ１４５が、コンピュータの本体１０に設けられた専用コネクタを介してディスプレイ装置として接続可能である（図６を参照）。
【００１６】
グラフィックスコントローラ１４は、通常ではグラフィックス専用バス規格であるＡＧＰ（Ａｃｃｅｌｅｒａｔｅｄ Ｇｒａｐｈｉｃｓ Ｐｏｒｔ）バス３０を介してコントローラハブ１２に接続されている。グラフィックスコントローラ１４は、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されると、デジタル映像信号をＤＶＩ対応モニタ１４５に出力する。
【００１７】
Ｉ／Ｏハブ１５には、ＢＩＯＳ（Ｂａｓｉｃ Ｉｎｐｕｔ Ｏｕｔｐｕｔ Ｓｙｓｔｅｍ）が格納されているＲＯＭ（ＢＩＯＳ−ＲＯＭ）１６及びハードディスクドライブ（ＨＤＤ）１７が接続されている。ＢＩＯＳは、後述するように、本実施形態の表示装置設定処理を実行する（図２及び図３を参照）。
【００１８】
さらに、Ｉ／Ｏハブ１５には、ＰＣＩ（Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ Ｃｏｍｐｏｎｅｎｔ Ｉｎｔｅｒｃｏｎｎｅｃｔ）バス５０及びＬＰＣ（Ｌｏｗ Ｐｉｎ Ｃｏｕｎｔ）バス６０が接続されている。サウンドコントローラ１８は、ＰＣＩバス５０を介してＩ／Ｏハブ１５に接続されている。また、エンベッデッドコントローラ（Ｅｍｂｅｄｄｅｄ Ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｒ ： 以後、ＥＣと称す）１９は、ＬＰＣバス６０を介してＩ／Ｏハブ１５に接続されている。ＥＣ１９は、制御用マイクロコンピュータであり、電源制御やキーボード２０のキー入力制御などを実行する。さらに、Ｉ／Ｏハブ１５には、例えばオプションとして、ＴＶチューナ２００やＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｉｄｅｏ Ｄｉｓｃ）プレーヤ３００が接続可能である。
【００１９】
ここで、当該コンピュータは、図６に示すように、本体１０と、ディスプレイ部６０１とが回動可能に接続されている。ディスプレイ部６０１には、標準装備されたＬＣＤモニタ１４３が設けられている。通常では、コンピュータの未使用時には、ディスプレイ部６０１が本体１０に組み込まれたキーボード２０の上からカバーするように構成されている。なお、本体１０には、図１に示すようなＣＰＵ１１、グラフィック・メモリコントローラハブ１２、メモリ１３、グラフィックスコントローラ１４、及びＩ／Ｏハブ１５等のメイン要素が組み込まれている。
【００２０】
さらに、本実施形態では、本体１０には、グラフィックスコントローラ１４と接続するためのＤＶＩ規格のコネクタが設けられている。当該コネクタに接続されたケーブル６００を介して、ＤＶＩ対応モニタ１４５とグラフィックスコントローラ１４とが接続される。本実施形態は、後述するように、コンピュータに対して、外部ディスプレイとしてＤＶＩ対応モニタ１４５を接続すれば、ＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として設定し、当該モニタ１４５の画面上に映像を表示させることができる。
【００２１】
（表示装置設定処理の手順）
以下図１と共に、図２のフローチャートを参照して、本実施形態のコンピュータシステムでの表示装置設定処理の手順を説明する。
【００２２】
まず、システムの電源が投入されると、ＢＩＯＳが起動して、各種の初期化処理を実行する（ステップＳ１）。具体的には、ＢＩＯＳ−ＲＯＭ１６からＢＩＯＳ（プログラム）が読出されて、メモリ１３にセットされることにより、ＢＩＯＳが起動することになる。
【００２３】
ＢＩＯＳは、グラフィックスコントローラ１４を介して、ＤＶＩ対応モニタ１４５の接続（ＤＶＩ対応コネクタの接続）の検出処理を行なう（ステップＳ２）。ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５の接続を検出した場合、それを示すフラグ情報をメモリ１３にセットする。
【００２４】
続いて、ＢＩＯＳは、メモリ１３の値を参照してＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されているか否かを判断する（ステップＳ３）
ここで、ＢＩＯＳは、メモリ１３内のフラグの値を参照し、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていないと判断した場合には、アナログＲＧＢモニタの接続を判定する（ステップＳ３のＮＯ，Ｓ４）。即ち、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４が接続されているか否かを判定する（ステップＳ４）。いずれかかが接続されている場合には、ＢＩＯＳは、システムの表示装置としてＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４を機能させるように初期化を行う（ステップＳ６）。
【００２５】
また、アナログＲＧＢモニタが接続されていない場合には（ステップＳ４のＮＯ）、ＢＩＯＳは、システムに標準装備されているＬＣＤモニタ１４３を表示装置として機能させるように初期化を行う（ステップＳ５）。
【００２６】
一方、ＢＩＯＳは、メモリ１３内のフラグを参照し、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていると判断した場合には（ステップＳ３のＹＥＳ）、図１に示すように、ＤＶＩ対応モニタ１４５に内蔵されているＲＯＭ１００から表示パラメータ情報を読出して取得する（ステップＳ７）。表示パラメータ情報は、ＤＶＩ対応モニタ１４５を表示制御するための解像度やリフレッシュレートなどの表示パラメータを示す情報であり、メモリ１３にセットされる。ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５を、システムの表示装置として機能させるように取得した表示パラメータ情報に基づき初期化を行う（ステップＳ８）。
【００２７】
以上要するに、システムの電源投入直後に、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されている場合には、ＢＩＯＳにより自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として設定する。従って、ユーザは、特に高解像で映像などを表示させるために、ＤＶＩ対応モニタ１４５を使用したい場合に、当該モニタ１４５をシステムに接続するだけでＤＶＩ対応モニタを表示装置として使用できる。具体的には、ユーザは、ＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムの専用のコネクタに接続し、電源を投入すれば、自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として機能させることができる。換言すれば、ユーザは、ＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として使用するための特別の操作を必要としない。
【００２８】
図３は、コンピュータシステムにおいて、システムＳＥＴＵＰメニュの表示画面図を示す。
【００２９】
図３に示す表示選択画面５１は、各表示デバイス名が表示されており、本コンピュータシステムの起動時に優先的に設定したい表示デバイスを設定可能とするものである。
【００３０】
例えば、図３で示す例では、ＤＶＩモニタの横に表示されている四角が黒く塗りつぶされており、パーソナルコンピュータ起動時に優先的に表示デバイスとして使用するように設定される。ＤＶＩモニタ以外にも、パーソナルコンピュータ標準のメインディスプレイであるＬＣＤモニタ、外部のアナログＲＧＢモニタ，、ＬＣＤモニタとアナログＲＧＢモニタの同時表示、自動選択といったメニュが表示される。
【００３１】
ここで、自動選択とは、パーソナルコンピュータ起動時に、外部接続されている外部モニタを検出し、接続されている外部モニタの中で所定の優先順位で初期化を行うものである。
【００３２】
この表示選択画面５１で設定された情報は、ＢＩＯＳ−ＲＯＭ１６に記憶される。
【００３３】
続いて、図４は上記のシステムＳＥＴＵＰメニュに従って本実施形態の表示装置設定処理を実行するときの手順を示すフローチャートである。
【００３４】
まず、システムの電源が投入されると、ＢＩＯＳが起動して、各種の初期化処理を実行する（ステップＳ１１）。この際に、メモリ１３へＢＩＯＳ−ＲＯＭ１６の一部がコピーされてＣＰＵによる初期化が行われるが、前述の表示画面の設定データもコピーされる。
【００３５】
次に、表示装置設定処理に移行すると、ＢＩＯＳは、グラフィックスコントローラ１４を介して、ＤＶＩ対応モニタ１４５の接続（ＤＶＩ対応コネクタの接続）を検出処理を行なう（ステップＳ１２）。ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５の接続を検出した場合、それを示すフラグ情報をメモリ１３にセットする。
【００３６】
続いて、ＢＩＯＳは、表示選択画面５１で設定された表示デバイスが何であるかをメモリ１３に記憶されている表示画面の設定データを参照する。表示装置としてＬＣＤモニタ１４３がセットされている場合には（ステップＳ１３のＹＥＳ）、ＬＣＤモニタ１４３を表示装置として機能させるように初期化を行う（ステップＳ１９）。
【００３７】
続いて、表示選択画面５１でＬＣＤモニタが設定されていない場合は（ステップＳ１３のＮＯ）、ＢＩＯＳは、メモリ１３に記憶されている表示画面の設定データを参照し、表示装置としてアナログＲＧＢモニタがセットされている場合には（ステップＳ１４のＹＥＳ）、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されているか否かを判断する（ステップＳ２０）。ここで、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されている場合は、実際に接続されているモニタを表示装置として機能させるように初期化を行う（ステップＳ２１）。但し、表示選択画面５１でアナログＲＧＢモニタを優先的に表示デバイスとして使用するように設定されている場合でも、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４のいずれもが実際に接続されていない場合には（ステップＳ２０のＮＯ）、ＢＩＯＳは、標準装備のＬＣＤモニタ１４３を表示装置として機能させるように初期化を行う（ステップＳ１９）。
【００３８】
さらに、表示選択画面５１でアナログＲＧＢモニタがセットされていない場合（ステップＳ１４のＮＯ）、ＢＩＯＳは、メモリ１３に記憶されている表示画面の設定データを参照する。表示装置としてＤＶＩ対応モニタ１４５が設定されている場合には（ステップＳ１５のＹＥＳ）、メモリ１３を参照してフラグ情報をチェックする（ステップＳ１６）。ＢＩＯＳは、フラグ情報がメモリ１３にセットされているときには、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていると判定する（ステップＳ１８のＹＥＳ）。
【００３９】
従って、ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５に内蔵されているＲＯＭ１００から表示パラメータ情報を読出して取得する（ステップＳ２３）。さらに、ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５を、システムの表示装置として機能させるように、取得した表示パラメータに基づいて初期化を行う（ステップＳ２４）。
【００４０】
一方、フラグ情報がメモリ１３にセットされていない場合（ステップＳ１８のＮＯ）、ＤＶＩ対応モニタ１４５が実際には接続されていないと判断し、ＢＩＯＳは、アナログＲＧＢモニタが実際に接続されていか否かを判定する（ステップＳ２０）。即ち、ＢＩＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５の代わりに、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されていれば（ステップＳ２０のＹＥＳ）、それを表示装置として設定する（ステップＳ２１）。ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４のいずれも接続されていない場合には（ステップＳ２０のＮＯ）、ＢＩＯＳは、標準装備のＬＣＤモニタ１４３を表示装置として設定する（ステップＳ１９）。
【００４１】
また、ＢＩＯＳは、メモリ１３に記憶されている表示画面の設定データを参照し、表示装置としてＬＣＤモニタ１４３とアナログＲＧＢモニタの両方がセットされている場合には、それらを表示装置として設定する（ステップＳ１６のＹＥＳ，Ｓ２２）。但し、アナログＲＧＢモニタとして、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が実際に接続されている必要がある。どちらも接続されていない場合は、ＬＣＤモニタ１４３のみとなる。
【００４２】
なお、表示選択画面５１で「自動選択」がセットされている場合には、ＢＩＯＳは、以下の優先度で表示装置の初期化を行う。ＤＶＩ対応モニタ１４５が実際に接続されていれば、当該モニタ１４５を表示装置として設定する。また、アナログＲＧＢモニタのＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されていれば、それを表示装置として設定する。ＤＶＩ対応モニタ１４５及びアナログＲＧＢモニタのいずれも接続されていない場合には、ＢＩＯＳは、標準装備のＬＣＤモニタ１４３を表示装置として設定する。
【００４３】
以上要するに、ＤＶＩ対応モニタ１４５が表示選択画面５１でセットされて、かつ実際に接続されている場合には、ＢＩＯＳは、自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として設定する。従って、表示選択画面５１ででＤＶＩモニタ１４５を優先的に使用するようにセットされていれば、ユーザは、ＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムの所定のコネクタに接続し、電源を投入すれば、自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として機能させることができる。
【００４４】
（変形例）
図５は、本実施形態の変形例に関するフローチャートである。
【００４５】
本変形例は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）の起動後に、当該ＯＳの制御下で起動するアプリケーションでの表示装置の設定切り替え処理に関する。
【００４６】
前述したように、システムの電源投入直後に、ＢＩＯＳが起動して、表示装置設定処理を含む一連の初期化処理を実行する。ここでは、起動時にＬＣＤモニタ１４３を優先デバイスとして初期化されて使用可能な状態となった場合を想定している。このＢＩＯＳによる初期化処理の終了後に、ＯＳが起動して、各種のアプリケーションの実行が可能となる。
【００４７】
ここで、図１に示すように、本変形例は、例えばＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｉｄｅｏ Ｄｉｓｃ）プレーヤ３００が接続されていることを想定する。システムは、ＨＤＤ１７に格納されている映像再生用アプリケーションを起動し、ＤＶＤプレーヤ３００にセットされたＤＶＤから映像を再生する処理を開始する（ステップＳ３１，Ｓ３２のＹＥＳ）。
【００４８】
このとき、ＯＳは、映像再生用アプリケーションを起動したときに、メモリ１３のフラグ情報をチェックし、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されているか否かを判定する（ステップＳ３３）。ここで、フラグ情報は、前述したように、システムの電源投入直後に、ＢＩＯＳによりメモリ１３にセットされたものである。
【００４９】
ＯＳは、フラグ情報がメモリ１３にセットされているときには、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていると判定する（ステップＳ３３のＹＥＳ）。ＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５に内蔵されているＲＯＭ１００から表示パラメータ情報を読出して取得する（ステップＳ３４）。さらに、ＯＳは、現時点でシステムの表示装置として設定されている例えばＬＣＤモニタ１４３から、ＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムの表示装置として機能させるように切り替える（ステップＳ３５）。
【００５０】
これにより、映像再生用アプリケーションは、ＤＶＤプレーヤ３００にセットされたＤＶＤから映像を再生し、高解像度のＤＶＩ対応モニタ１４５の画面上に映像を再生表示する（ステップＳ３６）。換言すれば、グラフィックスコントローラ１４は、映像再生用アプリケーションにより再生されたデジタル映像信号をＤＤＶＩ対応モニタ１４５に出力する。
【００５１】
一方、ＤＶＩ対応モニタ１４５が接続されていない場合には、ＯＳは、アナログＲＧＢモニタが実際に接続されていか否かを判定する（ステップＳ３３のＮＯ，Ｓ３７）。即ち、ＯＳは、ＤＶＩ対応モニタ１４５の代わりに、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の一方が接続されていれば、それを表示装置として設定する（ステップＳ３７のＹＥＳ，Ｓ３８）。
【００５２】
従って、映像再生用アプリケーションは、ＤＶＤプレーヤ３００にセットされたＤＶＤから映像を再生し、ＣＲＴモニタ１４２またはＴＶモニタ１４４の画面上に映像を再生表示する（ステップＳ３６）。
【００５３】
なお、ＤＶＩ対応モニタ１４５及びアナログＲＧＢモニタのいずれも接続されていない場合には、ＯＳは、標準装備のＬＣＤモニタ１４３を表示装置としてそのまま維持する（ステップＳ３９）。従って、映像再生用アプリケーションは、ＤＶＤプレーヤ３００にセットされたＤＶＤから映像を再生し、ＬＣＤモニタ１４３の画面上に映像を再生表示することになる（ステップＳ３６）。
【００５４】
以上要するに本変形例によれば、ＯＳは、映像再生用アプリケーションが起動したときには、表示装置として初期設定されたモニタ（例えばＬＣＤモニタ１４３）からＤＶＩ対応モニタ１４５に設定を切り替える。従って、例えばＤＶＤから映像を再生する場合に、高解像度のＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムに接続すれば、自動的にＤＶＩ対応モニタ１４５を表示装置として切り替えて、再生表示することができる。従って、ユーザは、ＤＶＩ対応モニタ１４５をシステムに接続するだけで、表示装置の切り替えのための特別の操作を要することなく、高解像度の画面上に映像を再生することができる。
【００５５】
なお、本実施形態及び変形例は、ＬＣＤモニタ１４３を標準装備のモニタ（通常使用モニタ）として使用するノート型パーソナルコンピュータを想定している。これに限らず、複数種のモニタを表示装置として使用可能な電子機器であれば、本実施形態及び変形例の表示装置設定方法を適用できる。例えば、携帯型のＴＶチューナ付きＤＶＤプレーヤのような電子機器において、標準装備のモニタとしてはＬＣＤモニタを想定する。このＤＶＤプレーヤに、オプションとして据え置き型のＤＶＩ対応モニタを接続したときに、当該ＤＶＤプレーヤは、自動的に表示装置としてＤＶＩ対応モニタを設定する。これにより、ユーザは、外出先では本体に内蔵されているＬＣＤモニタを使用し、ＤＶＩ対応モニタを使用できる場所では当該モニタを接続するだけで使用できる。
【００５６】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、ディジタルディスプレイ規格のモニタが接続された場合には、当該モニタを自動的に表示装置として設定できる電子機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に関するコンピュータシステムの構成を示すブロック図。
【図２】本実施形態に関するコンピュータシステムのＢＩＯＳの処理手順を説明するためのフローチャート。
【図３】本実施形態に関するシステムＳＥＴＵＰメニュ画面の一例を示す図。
【図４】本実施形態において、システムセットアップが関与した場合のＢＩＯＳの処理手順を説明するためのフローチャート。
【図５】本実施形態の変形例を説明するためのフローチャート。
【図６】本実施形態に関するコンピュータシステムの外観を示す図。
【符号の説明】
１０…本体、１１…マイクロプロセッサ（ＣＰＵ）、１２…グラフィック・メモリコントローラハブ、１３…メモリ（システムメモリ）、
１４…グラフィックスコントローラ、１５…Ｉ／Ｏハブ、
１６…ＢＩＯＳ−ＲＯＭ、１７…ハードディスクドライブ（ＨＤＤ）、
１８…サウンドコントローラ、１９…エンベッデッドコントローラ（ＥＣ）、
２０…キーボード、１００…ＤＶＩ対応モニタの内蔵ＲＯＭ、
１４１…ビデオメモリ（ＶＲＡＭ）、１４２…ＣＲＴモニタ、
１４３…ＬＣＤモニタ、１４４…ＴＶモニタ、１４５…ＤＶＩ対応モニタ、
２００…ＴＶチューナ、３００…ＤＶＤプレーヤ。
Claims (17)
- 本体に第１の表示装置が組み込まれた携帯型の電子機器において、
前記本体に設けられて、デジタル映像信号の出力が可能な接続端子と、
前記デジタル映像信号を入力として表示動作の可能な第２の表示装置が、前記接続端子に接続されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合に、前記第２の表示装置に対して、前記デジタル映像信号による表示動作が可能となるように所定の設定処理を行なう設定手段とを具備したことを特徴とする電子機器。 - 前記設定手段は、
前記判定手段により、前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合に、前記第２の表示装置に予め記憶されている前記第２の表示装置の表示に関する表示パラメータ情報を取得し、当該表示パラメータ情報を使用して前記第２の表示装置の設定処理を行うことを特徴とする請求項１に記載の電子機器。 - 前記設定手段は、
前記判定手段により、前記第２の表示装置が接続されていると判定されなかった場合、前記第１の表示装置を表示装置として機能させるように設定処理を行なうことを特徴とする請求項１に記載の電子機器。 - 前記設定手段は、電子機器の電源投入直後に、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記第２の表示装置が接続されているときには前記第２の表示装置へ表示を行なわせるように設定処理を行なうことを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の電子機器。
- 本体に第１の表示装置が組み込まれた携帯型の電子機器において、
前記本体に設けられて、デジタル映像信号の出力が可能な接続端子と、
前記本体の電源オン時に、前記デジタル映像信号を入力として表示動作の可能な第２の表示装置が前記接続端子に接続されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合に、前記第２の表示装置に対して、前記デジタル映像信号によるデータ表示が可能となるように所定の設定処理を行なう設定手段とを具備したことを特徴とする電子機器。 - 前記設定手段は、
前記判定手段により、前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合に、前記第２の表示装置に予め記憶されている表示パラメータ情報を取得し、当該表示パラメータ情報を使用して前記第２の表示装置の設定処理を行うことを特徴とする請求項５に記載の電子機器。 - 本体に第１の表示装置が組み込まれた携帯型の電子機器において、
前記本体に設けられて、デジタル映像信号の出力が可能な接続端子と、
前記デジタル映像信号を入力として表示動作の可能な第２の表示装置が、前記接続端子に接続されているか否かを判定する判定手段と、
映像再生用アプリケーションを実行する手段と、
前記映像再生用アプリケーションの実行時に、前記判定手段により前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合には前記第２の表示装置を表示装置として機能させるように設定処理を行なう設定手段とを具備したことを特徴とする電子機器。 - 前記判定手段は、電子機器の電源投入直後に前記第２の表示装置が接続されているか否かを判定し、当該判定結果を接続情報として記憶する手段を有し、
前記設定手段は、前記映像再生用アプリケーションの実行時に、前記接続情報に基づいて、前記第２の表示装置が接続されているか否かを判断し、前記第２の表示装置が接続されている場合は前記第２の表示装置を表示装置として機能させるように設定する請求項７に記載の電子機器。 - 前記第２の表示装置は、ＤＶＩ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｉｓｕａｌ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）規格によるディスプレイ装置であり、
前記第１の表示装置は、液晶ディスプレイ装置またはアナログ方式の表示装置であることを特徴とする請求項１から請求項８のいずれか１項に記載の電子機器。 - 本体に第１の表示装置が組み込まれた携帯型の電子機器において、
前記本体に設けられて、デジタル映像信号の出力が可能な接続端子と、
前記デジタル映像信号を入力として表示動作の可能な第２の表示装置が、前記接続端子に接続されているか否かを判定する判定手段と、
前記本体に設けられて、記録メディアからデータを読み出すメディア駆動装置と、
前記メディア駆動装置により前記記録メディアから読み出した映像データを復調し再生する映像再生用アプリケーションを実行する手段と、
前記映像再生用アプリケーションの実行時に、前記判定手段により前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合には、前記第２の表示装置へ前記映像データを出力する出力手段とを具備することを特徴とする電子機器。 - 前記映像再生用アプリケーションの実行時に、前記判定手段により前記第２の表示装置が接続されていると判定された場合には、前記第２の表示装置に記憶されている前記第２の表示装置を使用するための表示パラメータ情報を取得し、前記第２の表示装置へ前記映像データを出力するための設定処理を行う設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項１０に記載の電子機器。
- 第１の表示装置と、デジタル映像信号を外部に出力可能な接続端子とを有する電子機器に適用する表示装置設定方法であって、
前記接続端子に前記デジタル映像信号を入力として表示動作の可能な第２の表示装置が接続されているか否かを判定するステップと、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記第２の表示装置が接続されている場合は、前記第２の表示装置に予め記憶されている表示パラメータ情報を取得するステップと、
前記表示パラメータ情報を使用して前記第２の表示装置を表示装置として設定させるステップとを有することを特徴とする表示装置設定方法。 - 前記判定ステップは、電子機器の電源投入直後に、前記第２の表示装置が接続されているか否かを判定し、当該判定結果を接続情報として記憶することを特徴とする請求項１２に記載の表示装置設定方法。
- 第１の表示装置と、デジタル映像信号を外部に出力可能な接続端子とを有する電子機器の表示装置設定方法において、
電子機器の電源投入後に、前記接続端子に前記デジタル映像信号を入力として表示動作の可能な第２の表示装置が接続されているか否かを判定するステップと、
所定の指示に応じて映像再生用アプリケーションを実行するステップと、
前記映像再生用アプリケーションの実行時に、前記判定ステップの判定結果に基づいて、前記第２の表示装置が接続されているときには前記第２の表示装置を表示装置として設定させる表示設定ステップとを有することを特徴とする表示装置設定方法。 - 前記表示設定ステップで前記第２の表示装置が設定された後、前記映像再生アプリケーションで処理された映像データをデジタル映像信号として前記第２の表示装置へ送信するステップをさらに有することを特徴とする請求項１４に記載の表示装置設定方法。
- 前記表示設定ステップは、
前記映像再生用アプリケーションの実行時に、前記判定ステップの判定結果に基づいて、前記第２の表示装置が接続されていないときには前記第１の表示装置を表示装置として機能させることを特徴とする請求項１４に記載の表示装置設定方法。 - 前記判定ステップは、前記第２の表示装置が接続されているか否かを判定した判定結果を接続情報として記憶し、
前記表示設定ステップは、前記映像再生用アプリケーションの実行時に、前記接続情報に基づいて、前記第２の表示装置が接続されているときには前記第２の表示装置を表示装置として機能させるように制御する請求項１４に記載の表示装置設定方法。
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