JP2004271258A - 自動車用計器 - Google Patents
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Abstract
【課題】減光時の視認性を確保することができる自動車用計器を提供することを目的とする。
【解決手段】文字盤14を裏面側から照射する主光源18を設けると共に、補助光源20を設ける。そして、調光装置の調光度合いが所定値よりも小さい場合には、調光装置の調光度合いに応じて所定の減少率で主光源の発光輝度が減少するように主光源のみを駆動し、調光装置の調光度合いが所定値以上の場合には、主光源18の発光輝度が所定の減少率で減少した場合よりも、主光源18及び補助光源20の合計の発光輝度の方が大きくなるように、調光装置の調光度合いに応じて主光源18及び補助光源20を駆動する。
【選択図】 図1
【解決手段】文字盤14を裏面側から照射する主光源18を設けると共に、補助光源20を設ける。そして、調光装置の調光度合いが所定値よりも小さい場合には、調光装置の調光度合いに応じて所定の減少率で主光源の発光輝度が減少するように主光源のみを駆動し、調光装置の調光度合いが所定値以上の場合には、主光源18の発光輝度が所定の減少率で減少した場合よりも、主光源18及び補助光源20の合計の発光輝度の方が大きくなるように、調光装置の調光度合いに応じて主光源18及び補助光源20を駆動する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用計器にかかり、特に、自動車に設けられたコンビネーションメータ等の自動車用計器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に自動車には、速度計、回転計、燃料計、水温計等の複数の計器を備えたコンビネーションメータが設けられており、自動車の状態を該コンビネーションメータにより把握することが可能とされている。
【0003】
このようなコンビネーションメータは、裏面に光源が設けられ、文字盤を透過して夜間等周囲が暗い場合でも視認しやすいように構成されている。光源としては、例えば、白熱電球や発光ダイオード等の光源を用いている。
【0004】
また、光源には、調光装置が装備されているものもあり、該調光装置は光源を駆動する駆動電圧や電流を制御して輝度を調整するものが一般的に用いられている。
【0005】
一方、コンビネーションメータに設けられた複数の計器には、赤色や白色等の複数色で表示させる部分を有する。赤色で表示させる部分の光量は元々白色で表示させる部分に比べて赤色で表示させる部分の印刷層でカットされるため光線の透過が少なく、通常照明時には、光量が充分であるため光の透過量の差は気にならないが、減光時には光の透過量の差が視認されるようになる。そこで、特許文献1に記載の技術では、表示パターンの表示色に近い発光特性の光線を発する蛍光灯を照明部材として用いることにより、照明部材による表示パターンの本来意図した色より薄められて視認性が低下する不具合を防止すると共に、当該蛍光灯による照明が望ましくない表示パターンには補色部材を設けることで、蛍光灯による影響を抑えるようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−050775号公報(第1頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の調光装置を備えた自動車用計器では、光源の駆動電圧や電流を可変制御して輝度を変化させており、色度や明度を可変する機能を有していない。この方式の光源に発光ダイオード等を用いた場合には、その発光原理から調光によって輝度は変化するが、色度は変化せず、所望の明るさを得ることができる。しかしながら、減光比率を1/10以下程度(輝度にて10cd/m2程度以下)になると、人間の視覚的感覚上、減光する程黒っぽく、すなわち表示明度が低下して見え、視認性が低下する、という問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、減光時の視認性を確保することができる自動車用計器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、計器の表示パターンを照射する光源と、前記光源の光を調光する調光手段と、前記調光手段による調光度合いに応じて、前記表示パターンに照射された光の特性を補正する補正手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、光源によって計器の表示パターン(例えば、速度計、回転計、水温計、燃料計等を表す表示パターン)に光が照射される。調光手段では、光源の光が調光される。すなわち、発光輝度の増減等が行われる。
【0011】
ところで、調光手段によって、光源の光を減光していくと、上述したように、人間の視覚的感覚上、表示パターンが黒っぽく見える。そこで、補正手段によって、調光手段の調光度合いに応じて、表示パターンに照射された光の特性(例えば、色度や明度等)が補正される。すなわち、光源の減光時に人間の視覚的感覚上、表示パターが黒っぽく見えるのを補正手段によって補正することができる。従って、減光時の視認性を確保することができる。
【0012】
ここで、補正手段は、請求項2に記載の発明のように、調整手段による調光度合いに応じて、光源の明度を補正することによって、光源を調光手段によって減光した場合に、表示パターンに照射された光の明度を上げることができるので、表示パターンが黒っぽく見えるのを防止することが可能となる。
【0013】
また、補正手段としては、請求項3に記載の発明のように、調光手段の調光度合いに応じて調光された光が所望の明度となるような光を照射する補助光源を用いることができる。例えば、表示パターンに照射された光の明度を上げる場合に、光源の色と同色で光源の光よりも明度が高い光を照射する補助光源や白色等の光を照射する補助光源等を用いることによって、表示パターンに照射された光の明度を補正することができる。
【0014】
また、調光手段によって光源の光を減光していくと、上述したように、人間の視覚的感覚上、表示パターンが黒っぽく見えるので、請求項4に記載の発明のように、調光手段による調光度合いが所定値以上のときには、補助光源を駆動するようにすることによって、表示パターンに照射された光の明度が補正され、表示パターンが黒っぽく見えるのを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0016】
図1には、本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10の概略構成を示す断面図を示す。
【0017】
本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10は、図1に示すように、運転者の視点A側には、透明な計器保護板12が設けられており、計器保護板12の内部には、所定の表示パターン(例えば、速度計、回転計、燃料計、水温計、油圧計等を表す表示パターン等)が設けられた文字盤14が設けられている。文字盤14の表示パターンは、光透過性部材で構成されており、後述する光源の光を透過するようになっている。
【0018】
文字盤14の内部には、計器基板16が設けられており、計器基板16上には、文字盤14を裏面側から照射する主光源18が設けられていると共に、補助光源20が設けられている。なお、図1では、光源18及び補助光源20は、それぞれ1つずつを記載するが、それぞれ複数配置するようにしてもよい。また、主光源18及び補助光源20は、同一構造物内に封入された構成としてもよい。すなわち、主光源18及び補助光源20が1つの基板上に複数配列された光源とするようにしてもよい。
【0019】
主光源18及び補助光源20は、本実施の形態では、発光ダイオードを用いる。そして、主光源18の発光特性に応じて、所望の輝度、明度が得られるような補助光源20が選択される。例えば、補助光源20は、混色時に明度が上昇する白色や主光源18と同色で明度の高いもの等の色度の光源を選択する。
【0020】
また、本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10は、主光源18及び補助光源20より照射される光を拡散するためのリフレクタ22を備えており、主光源18及び補助光源20より照射される光がリフレクタ22によって文字盤14全体に照射される。なお、リフレクタ22は、主光源18及び補助光源20の数や配置に応じて設定しないようにしてもよい。
【0021】
続いて、本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10の制御系の構成について図2を参照して説明する。
【0022】
自動車用計器10は、図2に示すように、主光源18及び補助光源20の点灯を制御する照明制御部24を備えている。照明制御部24は、例えば、CPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータで構成することが可能である。
【0023】
照明制御部24には、自動車用計器10の照明(主光源18及び補助光源20)を点灯させるための照明スイッチ26及び自動車用計器10の照明を調光(例えば、輝度の増減等)する調光装置28が接続されており、照明スイッチ26のオンオフ及び調光装置28の調光に応じて、主光源18及び補助光源20の点灯が制御されるようになっている。なお、照明スイッチ26は、例えば、ヘッドライト等の灯火装置を点灯させるスイッチと兼用することが可能である。
【0024】
また、照明制御部24には、主光源18及び補助光源20を駆動するためのドライバ30が接続されており、該ドライバ30によって主光源18及び補助光源20が駆動される。例えば、ドライバ30は、主光源18及び補助光源20をパルス駆動し、駆動する電流や電圧のデューティ比を制御することによって主光源18及び補助光源20を駆動するようになっている。
【0025】
詳細には、照明制御部24は、調光装置28の調光度合いに応じて、主光源18及び補助光源20を図3に示す発光輝度となるように駆動する。すなわち、調光装置28の調光度合いが所定値D1(主光源18の発光輝度が発光輝度L1)までは、調光度合いに応じて発光輝度が所定の減少率で減少するように主光源18のみを駆動する。そして、調光装置28の調光度合いが所定値D1以上の場合には、図3の点線で示すように、主光源18の発光輝度が上記所定の減少率よりも大きくなるように主光源18を駆動すると共に、図3の一点鎖線で示すように、補助光源20の発光輝度が所定の増加率で増加するように駆動する。すなわち、図3の二点差線で示すように、主光源18の発光輝度が所定の減少率で減少した場合よりも、主光源18及び補助光源20の合計の発光輝度の方が若干大きくなるように駆動するようになっている。なお、図3に示す調光装置28の調光度合いに応じた発光輝度となる、主光源18及び補助光源20の駆動値は照明制御部24に予め記憶する。
【0026】
続いて、上述のように構成された自動車用計器10の照明制御部24で行われる照明駆動制御について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0027】
まず、ステップ100では、照明スイッチ26がオンされたか否か判定され、該判定が否定された場合には、肯定されるまで待機してステップ102へ移行する。
【0028】
ステップ102では、調光装置28の調光度合いが検出されてステップ104へ移行する。
【0029】
ステップ104では、ステップ102で検出された調光装置28の調光度合いが所定値D1以上か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ106へ移行し、調光装置28の調光度合いに応じて主光源18のみが駆動される。すなわち、図3に示すように、調光装置28の調光度合いが所定値D1より小さいの場合には、調光装置28の調光度合いに応じて主光源18の発光輝度が所定の減少率で減少するように主光源18のみが駆動される。
【0030】
一方、ステップ104の判定が肯定された場合には、ステップ108へ移行して、調光装置の調光度合いに応じて主光源18及び補助光源20が駆動される。すなわち、図3に示すように、調光装置28の調光度合いが所定値D1以上の場合には、図3の二点差線で示すように、主光源18の発光輝度が所定の減少率で減少した場合よりも、主光源18及び補助光源20の合計の発光輝度の方が大きくなるように、調光装置28の調光度合いに応じて主光源18及び補助光源20が駆動される。このように主光源18及び補助光源20を駆動することによって、照明(主光源18)の減光時に人間の視覚的感覚により明度が低く見えるのを、図5の点線で示すように、明度を補正することができる。すなわち、自動車用計器10の照明の減光状態に応じて、自動車用計器10の照明の明度を補正することができ、人間の視覚的感覚上、減光する程表示パターンが黒っぽく見えるのを抑制することができるので、減光時の視認性を確保することができる。
【0031】
ここで、本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10の制御系のその他の構成例について説明する。なお、主光源18及び補助光源20は、上記実施の形態と同様に発光ダイオードを適用した場合について説明し、上記の実施の形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0032】
図6に示すように、自動車用計器は、主光源18及び補助光源20の点灯を制御する照明制御回路50を備えている。
【0033】
主光源18及び補助光源20のカソード側のそれぞれの端子が照明制御回路50に接続されており、アノード側のそれぞれの端子は、自動車用計器の照明スイッチ26の一端に接続されている。該照明スイッチ26の他端はバッテリ52のプラス端子に接続されている。また、バッテリ52のマイナス端子は接地されている。
【0034】
照明制御回路50は、接地されていると共に、自動車用計器の照明を調光する調光装置52が接続されている。
【0035】
すなわち、照明スイッチ26がオン状態の時に、調光装置52によって、主光源18及び補助光源20の輝度が調整されるようになっている。例えば、照明制御回路50及び調光装置52は、可変抵抗を含んで構成し、主光源18及び補助光源20の駆動電流等を可変することによってそれぞれの輝度を調整するようになっている。
【0036】
詳細には、照明制御回路50は、上述した図3に示すように、調光装置52による調光度合いが所定値D1までは、主光源18の輝度が所定の減少率で減少するように駆動する。そして、調光装置52の調光度合いが所定値D1以上となったときに、主光源18を駆動すると共に補助光源20を駆動し、主光源18及び補助光源20の合計の輝度が、主光源18の輝度が所定の減少率で減少した場合に比べて大きくなるようにしている。
【0037】
上記の実施の形態では、主光源18及び補助光源20をパルス駆動して、調光装置28の調光に応じて、主光源18及び補助光源20のデューティ比を制御して駆動するようにしたが、このように単に駆動電流や駆動電圧を可変抵抗によって可変させて制御するようにしてもよく、このように構成することによっても上記の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0038】
なお、上記の実施の形態では、主光源18及び補助光源20を文字盤14の裏面に設ける構成としてが、これに限るものではなく、例えば、図7に示すように、計器保護板12と文字盤14の間に補助光源20を設けて、文字盤14の裏面側に主光源18を設けるようにしてもよい。すなわち、この場合には、明度補正を行わない時には、文字盤14の裏面側から主光源18で光が照射され、減光時に明度補正する場合に、文字盤14の裏面側から主光源18で光が照射されると共に、文字盤14の表面側から補助光源20で光が照射される。
【0039】
また、自動車用計器の文字盤として液晶表示装置(LCD)等を用いた場合にも本発明を適用することが可能である。例えば、図8に示すように、計器保護板12の内部に、所定の表示パターン(例えば、速度計や回転計等を表す表示パターン等)を表示するLCD60を設ける。そして、LCD60の裏面側には、上述の主光源18及び補助光源20を設けると共に、主光源18及び補助光源20から照射される放射光を拡散する拡散板62をLCD60と主光源18及び補助光源20の間に設ける。このように構成した自動車用計器において、上記の実施の形態のように、主光源18及び補助光源20を調光装置による調光状態に応じて点灯することによっても上記と同様の効果を得ることができる。
【0040】
また、上記の実施の形態では、主光源18及び補助光源20は、発光ダイオードを適用するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、エレクトロルミネッセンス(所謂EL素子)や白熱球等を適用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、計器の表示パターンに照射された光の特性を補正する補正手段を備えることによって、表示パターンに照射された光の特性を補正することができ、表示パターンが黒っぽく見えるのを防止することができるので、減光時の視認性を確保することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】調光度合いに応じて発光させる主光源と補助光源の発光輝度特性を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器の照明制御部で行われる照明制御の一例を示すフローチャートである。
【図5】主光源に加えて補助光源を用いて明度補正を行った結果を示すグラフである。
【図6】自動車用計器の制御系のその他の構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器において、補助光源を文字盤の表面側に設けた場合の構成例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器において、文字盤として液晶表示装置を用いた場合の構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 自動車用計器
14 文字盤
18 主光源
20 補助光源
24 照明制御部
28 調光装置
30 ドライバ
50 照明制御回路
52 調光装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用計器にかかり、特に、自動車に設けられたコンビネーションメータ等の自動車用計器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に自動車には、速度計、回転計、燃料計、水温計等の複数の計器を備えたコンビネーションメータが設けられており、自動車の状態を該コンビネーションメータにより把握することが可能とされている。
【0003】
このようなコンビネーションメータは、裏面に光源が設けられ、文字盤を透過して夜間等周囲が暗い場合でも視認しやすいように構成されている。光源としては、例えば、白熱電球や発光ダイオード等の光源を用いている。
【0004】
また、光源には、調光装置が装備されているものもあり、該調光装置は光源を駆動する駆動電圧や電流を制御して輝度を調整するものが一般的に用いられている。
【0005】
一方、コンビネーションメータに設けられた複数の計器には、赤色や白色等の複数色で表示させる部分を有する。赤色で表示させる部分の光量は元々白色で表示させる部分に比べて赤色で表示させる部分の印刷層でカットされるため光線の透過が少なく、通常照明時には、光量が充分であるため光の透過量の差は気にならないが、減光時には光の透過量の差が視認されるようになる。そこで、特許文献1に記載の技術では、表示パターンの表示色に近い発光特性の光線を発する蛍光灯を照明部材として用いることにより、照明部材による表示パターンの本来意図した色より薄められて視認性が低下する不具合を防止すると共に、当該蛍光灯による照明が望ましくない表示パターンには補色部材を設けることで、蛍光灯による影響を抑えるようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−050775号公報(第1頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の調光装置を備えた自動車用計器では、光源の駆動電圧や電流を可変制御して輝度を変化させており、色度や明度を可変する機能を有していない。この方式の光源に発光ダイオード等を用いた場合には、その発光原理から調光によって輝度は変化するが、色度は変化せず、所望の明るさを得ることができる。しかしながら、減光比率を1/10以下程度(輝度にて10cd/m2程度以下)になると、人間の視覚的感覚上、減光する程黒っぽく、すなわち表示明度が低下して見え、視認性が低下する、という問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、減光時の視認性を確保することができる自動車用計器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、計器の表示パターンを照射する光源と、前記光源の光を調光する調光手段と、前記調光手段による調光度合いに応じて、前記表示パターンに照射された光の特性を補正する補正手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、光源によって計器の表示パターン(例えば、速度計、回転計、水温計、燃料計等を表す表示パターン)に光が照射される。調光手段では、光源の光が調光される。すなわち、発光輝度の増減等が行われる。
【0011】
ところで、調光手段によって、光源の光を減光していくと、上述したように、人間の視覚的感覚上、表示パターンが黒っぽく見える。そこで、補正手段によって、調光手段の調光度合いに応じて、表示パターンに照射された光の特性(例えば、色度や明度等)が補正される。すなわち、光源の減光時に人間の視覚的感覚上、表示パターが黒っぽく見えるのを補正手段によって補正することができる。従って、減光時の視認性を確保することができる。
【0012】
ここで、補正手段は、請求項2に記載の発明のように、調整手段による調光度合いに応じて、光源の明度を補正することによって、光源を調光手段によって減光した場合に、表示パターンに照射された光の明度を上げることができるので、表示パターンが黒っぽく見えるのを防止することが可能となる。
【0013】
また、補正手段としては、請求項3に記載の発明のように、調光手段の調光度合いに応じて調光された光が所望の明度となるような光を照射する補助光源を用いることができる。例えば、表示パターンに照射された光の明度を上げる場合に、光源の色と同色で光源の光よりも明度が高い光を照射する補助光源や白色等の光を照射する補助光源等を用いることによって、表示パターンに照射された光の明度を補正することができる。
【0014】
また、調光手段によって光源の光を減光していくと、上述したように、人間の視覚的感覚上、表示パターンが黒っぽく見えるので、請求項4に記載の発明のように、調光手段による調光度合いが所定値以上のときには、補助光源を駆動するようにすることによって、表示パターンに照射された光の明度が補正され、表示パターンが黒っぽく見えるのを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0016】
図1には、本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10の概略構成を示す断面図を示す。
【0017】
本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10は、図1に示すように、運転者の視点A側には、透明な計器保護板12が設けられており、計器保護板12の内部には、所定の表示パターン(例えば、速度計、回転計、燃料計、水温計、油圧計等を表す表示パターン等)が設けられた文字盤14が設けられている。文字盤14の表示パターンは、光透過性部材で構成されており、後述する光源の光を透過するようになっている。
【0018】
文字盤14の内部には、計器基板16が設けられており、計器基板16上には、文字盤14を裏面側から照射する主光源18が設けられていると共に、補助光源20が設けられている。なお、図1では、光源18及び補助光源20は、それぞれ1つずつを記載するが、それぞれ複数配置するようにしてもよい。また、主光源18及び補助光源20は、同一構造物内に封入された構成としてもよい。すなわち、主光源18及び補助光源20が1つの基板上に複数配列された光源とするようにしてもよい。
【0019】
主光源18及び補助光源20は、本実施の形態では、発光ダイオードを用いる。そして、主光源18の発光特性に応じて、所望の輝度、明度が得られるような補助光源20が選択される。例えば、補助光源20は、混色時に明度が上昇する白色や主光源18と同色で明度の高いもの等の色度の光源を選択する。
【0020】
また、本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10は、主光源18及び補助光源20より照射される光を拡散するためのリフレクタ22を備えており、主光源18及び補助光源20より照射される光がリフレクタ22によって文字盤14全体に照射される。なお、リフレクタ22は、主光源18及び補助光源20の数や配置に応じて設定しないようにしてもよい。
【0021】
続いて、本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10の制御系の構成について図2を参照して説明する。
【0022】
自動車用計器10は、図2に示すように、主光源18及び補助光源20の点灯を制御する照明制御部24を備えている。照明制御部24は、例えば、CPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータで構成することが可能である。
【0023】
照明制御部24には、自動車用計器10の照明(主光源18及び補助光源20)を点灯させるための照明スイッチ26及び自動車用計器10の照明を調光(例えば、輝度の増減等)する調光装置28が接続されており、照明スイッチ26のオンオフ及び調光装置28の調光に応じて、主光源18及び補助光源20の点灯が制御されるようになっている。なお、照明スイッチ26は、例えば、ヘッドライト等の灯火装置を点灯させるスイッチと兼用することが可能である。
【0024】
また、照明制御部24には、主光源18及び補助光源20を駆動するためのドライバ30が接続されており、該ドライバ30によって主光源18及び補助光源20が駆動される。例えば、ドライバ30は、主光源18及び補助光源20をパルス駆動し、駆動する電流や電圧のデューティ比を制御することによって主光源18及び補助光源20を駆動するようになっている。
【0025】
詳細には、照明制御部24は、調光装置28の調光度合いに応じて、主光源18及び補助光源20を図3に示す発光輝度となるように駆動する。すなわち、調光装置28の調光度合いが所定値D1(主光源18の発光輝度が発光輝度L1)までは、調光度合いに応じて発光輝度が所定の減少率で減少するように主光源18のみを駆動する。そして、調光装置28の調光度合いが所定値D1以上の場合には、図3の点線で示すように、主光源18の発光輝度が上記所定の減少率よりも大きくなるように主光源18を駆動すると共に、図3の一点鎖線で示すように、補助光源20の発光輝度が所定の増加率で増加するように駆動する。すなわち、図3の二点差線で示すように、主光源18の発光輝度が所定の減少率で減少した場合よりも、主光源18及び補助光源20の合計の発光輝度の方が若干大きくなるように駆動するようになっている。なお、図3に示す調光装置28の調光度合いに応じた発光輝度となる、主光源18及び補助光源20の駆動値は照明制御部24に予め記憶する。
【0026】
続いて、上述のように構成された自動車用計器10の照明制御部24で行われる照明駆動制御について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0027】
まず、ステップ100では、照明スイッチ26がオンされたか否か判定され、該判定が否定された場合には、肯定されるまで待機してステップ102へ移行する。
【0028】
ステップ102では、調光装置28の調光度合いが検出されてステップ104へ移行する。
【0029】
ステップ104では、ステップ102で検出された調光装置28の調光度合いが所定値D1以上か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ106へ移行し、調光装置28の調光度合いに応じて主光源18のみが駆動される。すなわち、図3に示すように、調光装置28の調光度合いが所定値D1より小さいの場合には、調光装置28の調光度合いに応じて主光源18の発光輝度が所定の減少率で減少するように主光源18のみが駆動される。
【0030】
一方、ステップ104の判定が肯定された場合には、ステップ108へ移行して、調光装置の調光度合いに応じて主光源18及び補助光源20が駆動される。すなわち、図3に示すように、調光装置28の調光度合いが所定値D1以上の場合には、図3の二点差線で示すように、主光源18の発光輝度が所定の減少率で減少した場合よりも、主光源18及び補助光源20の合計の発光輝度の方が大きくなるように、調光装置28の調光度合いに応じて主光源18及び補助光源20が駆動される。このように主光源18及び補助光源20を駆動することによって、照明(主光源18)の減光時に人間の視覚的感覚により明度が低く見えるのを、図5の点線で示すように、明度を補正することができる。すなわち、自動車用計器10の照明の減光状態に応じて、自動車用計器10の照明の明度を補正することができ、人間の視覚的感覚上、減光する程表示パターンが黒っぽく見えるのを抑制することができるので、減光時の視認性を確保することができる。
【0031】
ここで、本発明の実施の形態に係わる自動車用計器10の制御系のその他の構成例について説明する。なお、主光源18及び補助光源20は、上記実施の形態と同様に発光ダイオードを適用した場合について説明し、上記の実施の形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0032】
図6に示すように、自動車用計器は、主光源18及び補助光源20の点灯を制御する照明制御回路50を備えている。
【0033】
主光源18及び補助光源20のカソード側のそれぞれの端子が照明制御回路50に接続されており、アノード側のそれぞれの端子は、自動車用計器の照明スイッチ26の一端に接続されている。該照明スイッチ26の他端はバッテリ52のプラス端子に接続されている。また、バッテリ52のマイナス端子は接地されている。
【0034】
照明制御回路50は、接地されていると共に、自動車用計器の照明を調光する調光装置52が接続されている。
【0035】
すなわち、照明スイッチ26がオン状態の時に、調光装置52によって、主光源18及び補助光源20の輝度が調整されるようになっている。例えば、照明制御回路50及び調光装置52は、可変抵抗を含んで構成し、主光源18及び補助光源20の駆動電流等を可変することによってそれぞれの輝度を調整するようになっている。
【0036】
詳細には、照明制御回路50は、上述した図3に示すように、調光装置52による調光度合いが所定値D1までは、主光源18の輝度が所定の減少率で減少するように駆動する。そして、調光装置52の調光度合いが所定値D1以上となったときに、主光源18を駆動すると共に補助光源20を駆動し、主光源18及び補助光源20の合計の輝度が、主光源18の輝度が所定の減少率で減少した場合に比べて大きくなるようにしている。
【0037】
上記の実施の形態では、主光源18及び補助光源20をパルス駆動して、調光装置28の調光に応じて、主光源18及び補助光源20のデューティ比を制御して駆動するようにしたが、このように単に駆動電流や駆動電圧を可変抵抗によって可変させて制御するようにしてもよく、このように構成することによっても上記の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0038】
なお、上記の実施の形態では、主光源18及び補助光源20を文字盤14の裏面に設ける構成としてが、これに限るものではなく、例えば、図7に示すように、計器保護板12と文字盤14の間に補助光源20を設けて、文字盤14の裏面側に主光源18を設けるようにしてもよい。すなわち、この場合には、明度補正を行わない時には、文字盤14の裏面側から主光源18で光が照射され、減光時に明度補正する場合に、文字盤14の裏面側から主光源18で光が照射されると共に、文字盤14の表面側から補助光源20で光が照射される。
【0039】
また、自動車用計器の文字盤として液晶表示装置(LCD)等を用いた場合にも本発明を適用することが可能である。例えば、図8に示すように、計器保護板12の内部に、所定の表示パターン(例えば、速度計や回転計等を表す表示パターン等)を表示するLCD60を設ける。そして、LCD60の裏面側には、上述の主光源18及び補助光源20を設けると共に、主光源18及び補助光源20から照射される放射光を拡散する拡散板62をLCD60と主光源18及び補助光源20の間に設ける。このように構成した自動車用計器において、上記の実施の形態のように、主光源18及び補助光源20を調光装置による調光状態に応じて点灯することによっても上記と同様の効果を得ることができる。
【0040】
また、上記の実施の形態では、主光源18及び補助光源20は、発光ダイオードを適用するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、エレクトロルミネッセンス(所謂EL素子)や白熱球等を適用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、計器の表示パターンに照射された光の特性を補正する補正手段を備えることによって、表示パターンに照射された光の特性を補正することができ、表示パターンが黒っぽく見えるのを防止することができるので、減光時の視認性を確保することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】調光度合いに応じて発光させる主光源と補助光源の発光輝度特性を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器の照明制御部で行われる照明制御の一例を示すフローチャートである。
【図5】主光源に加えて補助光源を用いて明度補正を行った結果を示すグラフである。
【図6】自動車用計器の制御系のその他の構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器において、補助光源を文字盤の表面側に設けた場合の構成例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係わる自動車用計器において、文字盤として液晶表示装置を用いた場合の構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 自動車用計器
14 文字盤
18 主光源
20 補助光源
24 照明制御部
28 調光装置
30 ドライバ
50 照明制御回路
52 調光装置
Claims (4)
- 計器の表示パターンを照射する光源と、
前記光源の光を調光する調光手段と、
前記調光手段による調光度合いに応じて、前記表示パターンに照射された光の特性を補正する補正手段と、
を備えた自動車用計器。 - 前記補正手段は、前記調光手段による調光度合いに応じて、光源の明度を補正することを特徴とする請求項1に記載の自動車用計器。
- 前記補正手段は、前記調光手段によって調光された光が所望の明度となるような光を照射する補助光源からなることを特徴とする請求項2に記載の自動車用計器。
- 前記補助光源は、前記調光手段による調光度合いが所定値以上のときに、駆動することを特徴とする請求項3に記載の自動車用計器。
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-
2003
- 2003-03-06 JP JP2003059615A patent/JP2004271258A/ja not_active Withdrawn
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A761 | Written withdrawal of application |
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