JP2004268713A - Knee protection device for vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両衝突時に前席の乗員の膝部を保護する車両用ニープロテクタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両が前面衝突を起こした際には、シートベルトやエアバックが装着されていても、乗員の下半身が座席より車両前方側に移動する場合がある。このような場合に乗員の膝まわりへの衝撃荷重を吸収するための車両用ニープロテクタ装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両用ニープロテクタ装置においては、乗員の膝部分の衝撃吸収を行う場合には、衝突時に乗員の膝部がニープロテクタ部材に当たるまでの空走距離が短い方が好ましい。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−32195号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の車両用ニープロテクタ装置では、ニープロテクタ部材がインストルメントパネル面に略直交する方向に飛び出す構造になっているため、インストルメントパネル面が車両後方側、即ち室内側に突き出している。よって、車両室内の空間が狭くなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、構造がシンプルで、車両室内空間、特に乗員の足膝まわりのスペースを十分に確保できる車両用ニープロテクタ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車両衝突時に車両後方に移動して乗員の膝部を保護する車両用ニープロテクタ装置において、上部に設けられた支持部を介して車体側に回動自在に支持されたロアカバーと、該ロアカバーの支持部の下側に設けられた連結部にピストンが回動自在に支持されたピストンシリンダ機構とを備え、このピストンシリンダ機構を、車両の衝突を検知して前記ピストンを車両後方に押し出すように構成したことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用ニープロテクタ装置であって、衝撃吸収セット位置に位置した状態の前記ロアカバーに車両前方側への衝撃荷重が入力すると、前記ロアカバーの上部を車両前方側に変移して衝撃荷重を吸収する上部衝撃吸収手段と、前記ロアカバーの下部を車両前方側に変移して衝撃荷重を吸収する下部衝撃吸収手段とを備えたことを特徴とする車両用ニープロテクタ装置である。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2記載の車両用ニープロテクタ装置であって、前記上部衝撃吸収手段は、前記ロアカバー側の連結ピンが挿入された回転用孔の近傍に、破断用壁部を介して前記連結ピンより若干幅狭に設けられたエネルギー吸収溝にて構成され、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバーに車両前方側への衝撃荷重が入力されると、この衝撃荷重により前記連結ピンが前記破断用壁部を破断して前記エネルギー吸収溝を押し広げながら移動することによって衝撃荷重を吸収することを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2または請求項3記載の車両用ニープロテクタ装置であって、前記下部衝撃吸収手段は、前記シリンダ室と外部の間に小孔を連通させた前記ピストンシリンダ機構にて構成され、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバーに車両前方側への衝撃が作用すると、この衝撃力により前記シリンダ室内のガスが前記小孔より外部に排気されつつ前記ピストンが収縮摺動することによって衝撃を吸収することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項2記載の車両用ニープロテクタ装置であって、前記ロアカバーの下部に衝撃出力アーム部を設け、前記ロアカバーが通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで移動されると前記衝撃出力アーム部をロックするロック手段を設け、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバーに車両前方側への衝撃が作用すると、この衝撃力が前記衝撃出力アーム部を介して前記下部衝撃吸収手段に伝達されることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5記載の車両用ニープロテクタ装置であって、前記ピストンシリンダ機構の連結部が前記ロアカバーのガイド部にスライド自在に連結され、前記ピストンが伸長移動すると前記連結部が前記ロアカバーの下部から上部にガイド部に沿って変移することによって前記ロアカバーが通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで変移され、前記ロアカバーが衝撃吸収セット位置に位置する状態では、前記ピストンシリンダ機構の伸縮方向が前記車両前後方向と同じ方向になることを特徴とする車両用ニープロテクタ装置である。
【0012】
請求項7の発明は、請求項6記載の車両用ニープロテクタ装置であって、前記ロアカバーが衝撃吸収セット位置に位置する状態では、前記ピストンシリンダ機構の前記連結部が前記ガイド部材に沿って下部方向に変移するのを阻止するロック手段を設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項8の発明は、請求項2記載の車両用ニープロテクタ装置であって、前記上部衝撃吸収手段は、前記ロアカバーの上部と車体部材との間を連結するブラケットにて構成され、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバーに車両前方側への衝撃が作用すると、この衝撃力によって前記ブラケットが塑性変形することによって衝撃を吸収することを特徴とする。
【0014】
請求項9の発明は、請求項2記載の車両用ニープロテクタ装置であって、前記上部衝撃吸収手段は、前記ロアカバーの上部と車体部材との間を連結するブラケットにて構成され、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバーに車両前方側への衝撃が作用すると、この衝撃力によって前記ブラケットが脆弱部の部分で徐々に切り裂かれることによって衝撃を吸収することを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明は、請求項1〜請求項9記載の車両用ニープロテクタ装置であって、前記ロアカバーは、その表層側に衝撃緩衝材が設けられていることを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、車両衝突時には、ロアカバーの上部に設けられた支持部を中心に回動することによって、ロアカバー全体として車両後方に突出する構成であるため、車両室内の空間を狭めることなく、車両用ニープロテクタ装置を効率的に配設することができる。特に、前側の座席に座った乗員の足元近傍のスペースを十分に確保できる。
【0017】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、ロアカバーに車両前方側への衝撃荷重が入力されると、この衝撃荷重を上部衝撃吸収手段と下部衝撃吸収手段で吸収するため、乗員からの衝撃荷重を有効に吸収でき、また、ロアカバーの上部と下部の衝撃吸収性能を別個独立に適宜調整することができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、上部衝撃吸収手段を容易に、かつ、低コストに作製することができる。
【0019】
請求項4の発明によれば、請求項2または請求項3の発明の効果に加え、ピストンシリンダ機構を下部衝撃吸収手段としても利用するため、構造がより単純になると共に、部品点数の削減、低コスト化になる。
【0020】
請求項5の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、ピストンシリンダ機構でない下部衝撃吸収手段によってロアカバーの下部側の衝撃を吸収させることができる。ピストンシリンダ機構を下部衝撃吸収手段として利用しない場合やピストンシリンダ機構と併用する場合に有効である。特に、例えばピストンシリンダ機構として小出力のものを使用し、下部衝撃吸収手段を兼用させることができない場合に効果的である。
【0021】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明の効果に加え、ピストンシリンダ機構を上部衝撃吸収手段として利用できる。また、ピストンシリンダ機構の伸縮方向が車両前後方向と略同一方向になるため、ロアカバーからの衝撃荷重が効率的にピストンに作用し、有効に衝撃荷重を吸収することができる。
【0022】
請求項7の発明によれば、請求項6の発明の効果に加え、ロアカバー側からの衝撃荷重によってピストンシリンダ機構の連結部が変移しないため、ロアカバーからの衝撃荷重が確実にピストンシリンダ機構に伝達され、ピストンシリンダ機構が有効に上部衝撃吸収手段として機能する。
【0023】
請求項8の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、上部衝撃吸収手段を所定構造のブラケットにて構成できるため、上部衝撃吸収手段を容易に、かつ、低コストに作製できる。
【0024】
請求項9の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、上部衝撃吸収手段を所定構造のブラケットにて構成できるため、上部衝撃吸収手段を容易に、かつ、低コストに作製できる。
【0025】
請求項10の発明によれば、請求項1〜請求項9の発明の効果に加え、乗員からの衝撃荷重をロアカバー内の衝撃緩衝材によっても更に効率的に吸収できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
[第1の実施形態]
図1〜図9は本発明の第1実施形態を示し、図1は車両用ニープロテクタ装置1Aを側方から見た側面図、図2(a)は車両用ニープロテクタ装置1Aのロアカバー4を斜め下方から見た斜視図、図2(b)はロアカバー4の断面図、図3は上部衝撃吸収手段20の側面図、図4は上部衝撃吸収手段20の衝撃吸収状態を示す側面図、図5(a)はピストン17が収縮位置に位置するピストンシリンダ機構5の概略図、図5(b)は図5(a)のA−A線断面図、図6(a)はピストンシリンダ機構5のシリンダ室16aが加圧され、ピストン17が伸長方向に変移している過程を示す概略図、図6(b)はピストン17が伸長位置に位置するピストンシリンダ機構5の概略図、図6(c)はピストン17に衝撃力が作用し、ピストン17が収縮方向に変移している過程を示す概略図、図7(a)はロアカバー4が通常待機位置に位置する車両用ニープロテクタ装置1Aの要部側面図、図7(b)は衝突検知時であって、ロアカバー4が通常位置から衝撃吸収セット位置に移動する過程を示す車両用ニープロテクタ装置1Aの要部側面図、図8は車両衝突の瞬間における車両用ニープロテクタ装置1Aの要部側面図、図9は乗員13の2次衝突エネルギー吸収時における車両用ニープロテクタ装置1Aの要部側面図である。
【0028】
図1に示すように、車両用ニープロテクタ装置1Aは、車両の衝突を検知する衝突検知手段2と、インストルメントパネル3の運転席側の下部に配置されたロアカバー4と、衝突検知手段2により作動し、ロアカバー4を移動させるピストンシリンダ機構5と、ロアカバー4の上部で衝撃を吸収する上部衝撃吸収手段20と、ロアカバー4の下部で衝撃を吸収する下部衝撃吸収手段21とを備えている。
【0029】
衝突検知手段2は、車両の実際の衝突を検知したり、車間レーダ等により事前に衝突を予測したりするもので、遅くても車両の実際の衝突直後時点を検知する。そして、車両の衝突を検知すると、発火信号を下記するインフレータ15に出力する。
【0030】
図1〜図4に示すように、ロアカバー4は、ベース4aと、該ベース4aの表層側の発泡材や弾性体等による衝撃緩衝材6と、該衝撃緩衝材6の表を覆う表皮4bとから構成されている。ロアカバー4の上部には連結ピン7が設けられ、この連結ピン7が車体部材であるステアリングコラム8に固定されたブラケット9の回転用孔10に回転自在に支持されている。ロアカバー4の下部には連結孔11が設けられ、この連結孔11にピストンシリンダ機構5の連結部12が回転自在に連結されている。
【0031】
ピストンシリンダ機構5は、図1、図5及び図6に示すように、インフレータ15がシリンダ室16aに内蔵されたシリンダ16と、このシリンダ16のシリンダ室16aを摺動するピストン17とを有する。シリンダ16の端部の連結部16bは、車体部材であるステアリングコラム8に回転自在に連結され、ピストン17の先端の連結部12はロアカバー4の下部の連結孔11に回転自在に連結されている。ピストン17は、通常運転時にはシリンダ室16a内の収縮位置に位置されている。そして、ピストン17が収縮位置に位置する通常運転時には、ロアカバー4は乗員13の膝部との間に大きなスペースを確保する通常待機位置(図1の実線位置)に位置されている。
【0032】
また、インフレータ15は、衝突検知手段2からの発火信号により爆発するように設定されている。インフレータ15が爆発すると、図6(a)に示すように、ピストン17がシリンダ室16a内を伸長方向Sに摺動し、このピストン17の移動によりロアカバー4が通常待機位置(図1の実線位置)より乗員13側の衝撃吸収セット位置(図1の仮想線位置)に変移される。衝撃吸収セット位置では、ロアカバー4は乗員13の膝部との間にほとんどスペースのない位置に位置される。
【0033】
上部衝撃吸収手段20は、図3及び図4に示すように、ロアカバー4の連結ピン7が挿入されたブラケット9の回転用孔10の近傍に破断用壁部22を介して設けられたエネルギー吸収溝23にて構成されている。エネルギー吸収溝23は、その幅dが連結ピン7の直径より若干幅狭に設定されている。そして、衝撃吸収セット位置に位置するロアカバー4に車両前方側への衝撃が作用すると、図4に示すように、この衝撃力Fにより連結ピン7が破断用壁部22を破断してエネルギー吸収溝23を押し広げながら移動することによって衝撃を吸収する。
【0034】
下部衝撃吸収手段21は、図5に示すように、ピストン17の弁体17aに小孔24が形成された前記ピストンシリンダ機構5にて構成されている。図6(b)に示す衝撃吸収セット位置に位置するロアカバー4に車両前方側への衝撃力Fが作用すると、図6(c)に示すように、この衝撃力Fによりシリンダ室16a内のガスが小孔24より外部に排気されつつピストン17が収縮方向Tに摺動することによって衝撃を吸収する。つまり、ピストンシリンダ機構5は、車両の衝突時にロアカバー4を通常待機位置から衝撃吸収位置に変移させる機構と、乗員13の2次衝撃時にロアカバー4への衝撃を吸収する機構とを兼用する。
【0035】
次に、前記車両用ニープロテクタ装置1Aの衝撃吸収動作を図7及び図8に基づいて説明する。通常の運転時においては、図7(a)に示すように、ピストンシリンダ機構5のピストン17はシリンダ室16a内の収縮位置に位置し、ロアカバー4は通常待機位置に位置する。この状態にあって、衝突検知手段2が車両の衝突を検知すると、衝突検知手段2から点火信号がインフレータ15を出力される。インフレータ15は点火信号を受信すると直ちに爆発し、この爆発圧によりピストン17が伸長方向Sに摺動される。このピストン17の移動により、図7(b)に示すように、ロアカバー4が通常待機位置から衝撃吸収位置に直ちに変移される。
【0036】
このロアカバー4の変移とほぼ同時に、図8(a)に示すように、車両の衝突により乗員13の下半身が反動で車両前方に移動し、乗員13の膝部がロアカバー4に当たる。すると、図8(b)に示すように、ロアカバー4に車両前方への衝撃力Fが作用する。この衝撃力Fによりロアカバー4の上部側では、連結ピン7が破断用壁部22を破断してエネルギー吸収溝23に入り込み、エネルギー吸収溝23を押し広げながら車両前方側へと移動する。連結ピン7のエネルギー吸収溝23内の移動により2次衝撃エネルギーが吸収される。
【0037】
一方、前記衝撃力によりロアカバー4の下部では、ピストンシリンダ機構5のシリンダ室16a内のガスが小孔24より外部に排気されつつピストン17が収縮方向Tに摺動する。このピストン17の移動により2次衝撃エネルギーが吸収される。つまり、ロアカバー4の上部と下部の両方で乗員13の2次衝撃エネルギーが吸収される。
【0038】
以上、前記車両用ニープロテクタ装置1Aでは、ロアカバー4自体が通常待機位置から乗員13側の衝撃吸収セット位置に移動する構成であるため、インストルメントパネル3の下部がロアカバー4の1層構造にできる。また、ロアカバー4はピストンシリンダ機構5によって直接移動するため、その移動機構自体も単純である。以上より、車両用ニープロテクタ装置1Aの構造がシンプルである。さらに、インストルメントパネル3の下部がロアカバー4の1層構造であるため、乗員13の足膝まわりのスペースを十分に確保できる。
【0039】
前記第1実施形態では、上部衝撃吸収手段20と下部衝撃吸収手段21とを備えたので、ロアカバー4に車両前方側への衝撃力Fが作用すると、この衝撃力Fを上部衝撃吸収手段20と下部衝撃吸収手段21で吸収するため、乗員13への衝撃力を有効に吸収できる。また、ロアカバー4の上部と下部の衝撃吸収性能を別個独立に適宜調整可能である。
【0040】
前記第1実施形態では、上部衝撃吸収手段20は、ロアカバー4側の連結ピン7が挿入されたブラケット9の回転用孔10の近傍に、破断用壁部22を介して連結ピン7より若干幅狭に設けられたエネルギー吸収溝23にて構成されたので、上部衝撃吸収手段20を容易に、かつ、低コストに作製できる。
【0041】
前記第1実施形態では、下部衝撃吸収手段21は、シリンダ室16aと外部の間を連通する小孔24を有するピストンシリンダ機構5にて構成されたので、ピストンシリンダ機構5が下部衝撃吸収手段21を兼用するため、車両用ニープロテクタ装置1Aの構造がよりシンプル化でき、部品点数の削減、低コスト化になる。なお、前記第1実施形態では、ピストン17の弁体17aに小孔24を設けたが、小孔24はシリンダ室16aと外部の間を連通できる箇所に設ければ良い。
【0042】
前記第1実施形態では、ロアカバー4は、その表層側に衝撃緩衝材6が設けられているので、乗員13からの衝撃力をロアカバー4内の衝撃緩衝材6によっても吸収できる。
【0043】
[第2の実施形態]
図10〜図16は本発明の第2実施形態を示し、図10は車両用ニープロテクタ装置1Bを側方から見た側面図、図11はロアカバー30に車両前方への衝撃力が作用した状態を示す側面図、図12はロアカバー30の衝撃力を吸収する状態を示す側面図、図13はロアカバー30を裏面側から見た斜視図、図14はガイド部材の分解斜視図、図15は図14のC部の要部拡大図、図16は図13のB−B線断面図である。
【0044】
車両用ニープロテクタ装置1Bは、図10〜図12に示すように、車両の衝突を検知する衝突検知手段(図示せず)と、インストルメントパネル(図示せず)の運転席側の下部に配置されたロアカバー30と、衝撃検知手段(図示せず)により作動し、ロアカバー30を移動させるピストンシリンダ機構31と、ロアカバー4の上部で衝撃を吸収する上部衝撃吸収手段32と、ロアカバー4の下部で衝撃を吸収する下部衝撃吸収手段38とを備えている。
【0045】
ロアカバー30の上部は、前記第1実施形態のようにステアリングコラムのブラケットに連結されているのではなく、ステアリングコラム(図示せず)に固定された上部衝撃吸収手段32の衝撃作用ピン33に回転自在に支持されている。上部衝撃吸収手段32は、衝撃吸収セット位置に位置するロアカバー30に車両前方側への衝撃力Fが作用すると、図12に示すように、ロアカバー30の上部を車両前方側に変移して衝撃を吸収する。また、上部衝撃吸収手段32は、第1実施形態の上部衝撃吸収手段20と同様の構成を採用でき、エネルギー吸収溝32aの幅を衝撃作用ピン33の直径よりも幅狭に設定している。
【0046】
ロアカバー30の下部は、第1実施形態のものと較べて内部構造が同一で、かつ、小型・低出力であるピストンシリンダ機構31に連結されているが、その連結構造が相違する。つまり、ピストンシリンダ機構31の連結部34は、図13〜図16に示すように、ロアカバー30のガイド部材35の縦ガイド溝(ガイド部)35a及び横ガイド溝(ガイド部)35bに挿入されることによってスライド自在に連結されている。縦及び横ガイド溝35a,35bはロアカバー30の下部から上部に向かって延設されており、ピストン31bが伸長移動すると連結部34がロアカバー30の下部から上部に縦及び横ガイド溝35a,35bに沿って変移することによってロアカバー30が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで変移される。そして、ロアカバー30が衝撃吸収セット位置に位置する状態では、図11に示すように、ピストンシリンダ機構31の伸縮方向STが車両前後方向と同じ方向になるように設定されている。
【0047】
また、ガイド部材35の縦及び横ガイド溝35a,35bの上端部付近にはロック手段である一対の爪部36が設けられている。ロアカバー30が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで移動されると、一対の爪部36によって連結部34をこの位置にロックする。なお、横ガイド溝35bの上端はL字状に屈曲し、連結部34がこの上端に達したとき、連結部34が不用意に下方に移動しないようにされている。
【0048】
また、ロアカバー30の下部には衝撃出力アーム部37が設けられ、この衝撃出力アーム部37の円弧溝37a内には下部衝撃吸収手段38の衝撃作用ピン39が挿入されている。衝撃作用ピン39が衝撃出力アーム部37の円弧溝37a内を移動することによってロアカバー30が図13に示す通常待機位置から図14に示す衝撃吸収セット位置まで回転される。
【0049】
衝撃出力アーム部37の円弧溝37aの端部付近には、ロック手段である一対の爪部40が設けられている。ロアカバー30が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで移動されると、一対の爪部40によって衝撃出力アーム部37をこの位置にロックする。衝撃吸収セット位置に位置するロアカバー30に車両前方側への衝撃力Fが作用すると、この衝撃力Fが衝撃出力アーム部37を介して下部衝撃吸収手段38に伝達される。そして、下部衝撃吸収手段38は、衝撃吸収セット位置に位置するロアカバー30に車両前方側への衝撃力Fが作用すると、図12に示すように、ロアカバー30の下部を車両前方側に変移して衝撃を吸収する。なお、この下部衝撃吸収手段38も、上部衝撃吸収手段32と同様の構成を採用することができ、エネルギー吸収溝38aの幅は衝撃作用ピン39の直径よりも幅狭に設定されている。
【0050】
次に、前記車両用ニープロテクタ装置1Bの衝撃吸収動作を図10〜図12に基づいて説明する。通常の運転時においては、図10に示すように、ピストンシリンダ機構31のピストン31bはシリンダ室内の収縮位置に位置し、ロアカバー30は通常待機位置に位置する。この状態にあって、衝突検知手段(図示せず)が車両の衝突を検知すると、衝突検知手段から点火信号がインフレータ(図示せず)を出力される。インフレータは点火信号を受信すると直ちに爆発し、この爆発圧によりピストン31bが伸長方向に摺動される。このピストン31bの移動により、ロアカバー30が図10の矢印方向Dに回転して通常待機位置から衝撃吸収位置に直ちに変移される。
【0051】
このロアカバー30の変移とほぼ同時に、車両の衝突により乗員の下半身が反動で車両前方に移動し、乗員の膝部がロアカバー30に当たる。すると、図11に示すように、ロアカバー30に車両前方への衝撃力Fが作用する。この衝撃力Fによりロアカバー30の上部側では、上部衝撃吸収手段32の衝撃作用ピン33が車両前方側に移動する。また、ピストンシリンダ機構31のピストン31bが収縮方向に移動する。衝撃作用ピン33の移動、及び、ピストン31bの移動により2次衝撃エネルギーが吸収される。
【0052】
一方、ロアカバー4の下部では、前記衝撃力Fが衝撃出力アーム部37を介して衝撃作用ピン39で伝達され、下部衝撃吸収手段38の衝撃作用ピン39が車両前方側に移動する。この衝撃作用ピン39の移動により2次衝撃エネルギーが吸収される。つまり、ロアカバー4の上部と下部の両方で乗員の2次衝撃エネルギーが吸収される。
【0053】
以上、この第2実施形態の車両用ニープロテクタ装置1Bでは、第1実施形態と同様に、ロアカバー30自体が通常待機位置から乗員側の衝撃吸収セット位置に移動する構成であるため、ステアリングコラム(図示せず)の下部がロアカバー30の1層構造にできる。また、ロアカバー30はピストンシリンダ機構31によって直接移動するため、その移動機構自体も単純である。以上より、車両用ニープロテクタ装置1Bの構造がシンプルである。さらに、ステアリングコラム(図示せず)の下部がロアカバー30の1層構造であるため、乗員の足膝まわりのスペースを十分に確保できる。
【0054】
前記第2実施形態では、ロアカバー30の下部に衝撃出力アーム部37を設け、ロアカバー30が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで移動されると衝撃出力アーム部37をロックする一対の爪部(ロック手段)40を設け、衝撃吸収セット位置に位置するロアカバー30に車両前方側への衝撃力Fが作用すると、この衝撃力Fが衝撃出力アーム部37を介して下部衝撃吸収手段38に伝達されるように構成されている。従って、ピストンシリンダ機構31でない下部衝撃吸収手段38によってロアカバー30の下部側の衝撃を吸収させることができる。ピストンシリンダ機構31を下部衝撃吸収手段として利用しない場合、または、ピストンシリンダ機構31と併用する場合に有効である。特に、前記第2実施形態のように、例えばピストンシリンダ機構31として小型・低出力のものを使用し、ピストンシリンダ機構31が下部衝撃吸収手段として利用できない場合に効果的である。
【0055】
前記第2実施形態では、ピストンシリンダ機構31の連結部34がロアカバー30のガイド部35にスライド自在に連結され、ピストン31bが伸長移動すると連結部34がロアカバー30の下部から上部にガイド部材35に沿って変移することによってロアカバー30が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで変移され、ロアカバー30が衝撃吸収セット位置に位置する状態では、ピストンシリンダ機構31の伸縮方向が車両前後方向と同じ方向になるに設定されている。従って、ピストンシリンダ機構31を上部衝撃吸収手段32の一部として利用できる。また、ピストンシリンダ機構31の伸縮方向STが車両前後方向と同一方向になるため、ロアカバー30からの衝撃力Fがロスなくピストン31bに作用し、有効に衝撃力Fを吸収できる。
【0056】
前記第2実施形態では、ロアカバー30が衝撃吸収セット位置に位置する状態では、ピストンシリンダ機構31の連結部34がガイド部35に沿って下部方向に変移するのを阻止する一対の爪部(ロック手段)36を設けた。従って、ロアカバー30側からの衝撃力Fによってピストンシリンダ機構31の連結部34が変移しないため、ロアカバー30からの衝撃力Fがピストンシリンダ機構31に伝達され、ピストンシリンダ機構31が確実に上部衝撃吸収手段32の一部として機能する。
【0057】
図17〜図19は第2実施形態のピストンシリンダ機構31の連結部34とロアカバー30の下部との連結構造の変形例を示し、図17はロアカバー30の裏面側から見た斜視図、図18は図17のD部の要部拡大図、図19は図17のE−E線断面図である。
【0058】
ピストンシリンダ機構31の連結部34は、図17〜図19に示すように、ロアカバー30の縦ガイド溝(ガイド部)35aに挿入され、かつ、ガイドロッド(ガイド部)41にスライド自在に連結されている。縦ガイド溝35a及びガイドロッド41はロアカバー30の下部から上部に向かって延設されており、ピストン31bが伸長移動すると連結部34がロアカバー30の下部から上部に縦ガイド溝35a及びガイドロッド41に沿って変移することによってロアカバー30が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで変移される。そして、ロアカバー30が衝撃吸収セット位置に位置する状態では、ピストンシリンダ機構31の伸縮方向が車両前後方向と同じ方向になるように設定されている。
【0059】
また、縦ガイド溝35aの上端部付近にはロック手段である一対の爪部40が設けられている。ロアカバー30が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで移動されると、一対の爪部40によって連結部34をこの位置にロックする。
【0060】
この変形例のピストンシリンダ機構31の連結部34とロアカバー30の縦ガイド溝35a及びガイドロッド41によっても前記第2実施形態と同様の作用が得られる。なお、前記ロアカバー30も、第1実施形態のロアカバー4と同様にベース30aと衝撃緩衝材6と表皮30bとから構成されている。
【0061】
[第3の実施形態]
図20は本発明の第3実施形態を示し、車両用ニープロテクタ装置1Cの側方から見た側面図である。
【0062】
車両用ニープロテクタ装置1Cは、図20に示すように、前記第1実施形態と同様に、車両の衝突を検知する衝突検知手段(図示せず)と、インストルメントパネル(図示せず)の運転席側の下部に配置されたロアカバー4と、衝突検知手段(図示せず)により作動し、ロアカバー4を移動させるピストンシリンダ機構5と、ロアカバー4の上部で衝撃を吸収する上部衝撃吸収手段20と、ロアカバー4の下部で衝撃を吸収する下部衝撃吸収手段21とを備えている。下部衝撃吸収手段21は、前記第1実施形態と同様に、ピストンシリンダ機構5が兼用している。図20において、仮想線位置がロアカバー4の通常待機位置を、破線位置がロアカバー4の衝撃吸収セット位置を、実線位置がロアカバー4のエネルギー吸収状態をそれぞれ示している。
【0063】
そして、ロアカバー4の上部は、前記第1実施形態と同様に、ステアリングコラム8に固定されたブラケット42に連結部42aを介して回転自在に連結されているが、そのブラケット42自体が上部衝撃吸収手段20として構成されている。つまり、ブラケット42は、ピストンシリンダ機構5のピストン17が伸長方向に移動されると、連結部42aを中心にロアカバー4を回転させることによって通常待機位置から衝撃吸収セット位置に変移させるが、車両前方側への衝撃力Fを受けると塑性変形するように構成されている。
【0064】
なお、ロアカバー4とピストンシリンダ機構5の連結構造、ピストンシリンダ機構5の内部構造などは前記第1実施形態と同様であるため、重複説明を回避するべく説明を省略する。
【0065】
前記の構成において、衝突検知手段が車両の衝突を検知すると、ピストンシリンダ機構5の動作によってロアカバー4が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで直ちに変移される。そして、図20にて破線で示す衝撃吸収セット位置に位置するロアカバー4に車両前方側への衝撃力Fが作用すると、この衝撃力Fによってブラケット42が塑性変形することによって衝撃を吸収する。
【0066】
この第3実施形態によれば、上部衝撃吸収手段20を所定構造のブラケット42にて構成できるため、上部衝撃吸収手段20を容易に、かつ、低コストに作製できる。
【0067】
[第4の実施形態]
図21及び図22は本発明の第4実施形態を示し、図21は車両用ニープロテクタ装置1Dを側方から見た側面図、図22はブラケット43を上方から見た平面図である。
【0068】
車両用ニープロテクタ装置1Dは、図21に示すように、前記第1実施形態と同様に、車両の衝突を検知する衝突検知手段(図示せず)と、インストルメントパネル(図示せず)の運転席側の下部に配置されたロアカバー4と、衝突検知手段(図示せず)により作動し、ロアカバー4を移動させるピストンシリンダ機構5と、ロアカバー4の上部で衝撃を吸収する上部衝撃吸収手段20と、ロアカバー4の下部で衝撃を吸収する下部衝撃吸収手段21とを備えている。下部衝撃吸収手段21は、前記第1実施形態と同様に、ピストンシリンダ機構5が兼用している。図21において、仮想線位置がロアカバー4の通常待機位置を、破線位置がロアカバー4の衝撃吸収セット位置を、実線位置がロアカバー4のエネルギー吸収状態をそれぞれ示している。
【0069】
そして、ロアカバー4の上部は、前記第1実施形態と同様に、ステアリングコラム8に固定されたブラケット43に連結部44を介して連結されているが、そのブラケット43自体が上部衝撃吸収手段20として構成されている。つまり、ブラケット43は、ピストンシリンダ機構5のピストン17が伸長方向に移動されると、連結部44を中心にロアカバー4を回転させることによって通常待機位置から衝撃吸収セット位置に変移させるが、車両前方側への衝撃力Fを受けると引き裂かれるように構成されている。具体的には、ブラケット43は、車体部材であるステアリングコラム8に固定された基部43aと、この基部43aの左右一対の脆弱部43bの間に設けられ、ロアカバー4が連結された塑性変形部43cとを有している。
【0070】
なお、ロアカバー4とピストンシリンダ機構5の連結構造、ピストンシリンダ機構5の内部構造などは前記第1実施形態と同様であるため、重複説明を回避するべく説明を省略する。
【0071】
前記構成において、衝突検知手段(図示せず)が車両の衝突を検知すると、ピストンシリンダ機構5の動作によってロアカバー4が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで直ちに変移される。そして、図21にて破線で示す衝撃吸収セット位置に位置するロアカバー4に車両前方側への衝撃力Fが作用すると、この衝撃力Fによってブラケット43が一対の脆弱部43aの部分で徐々に切り裂かれることによって衝撃荷重を吸収する。
【0072】
この第4実施形態によれば、上部衝撃吸収手段20を所定構造のブラケット43にて構成できるため、上部衝撃吸収手段20を容易に、かつ低コストに作製できる。
【0073】
なお、前記各実施形態では、上部衝撃吸収手段20,32及び下部衝撃吸収手段21,38は、前記各実施形態で示したもの以外にも種々考えられ、例えばステアリングコラム8の2次衝突エネルギー吸収構造のエネルギー吸収プレートやワイヤの摺動抵抗若しくは折り曲げ力を利用したものが考えられる。
【0074】
なお、前記各実施形態では、ロアカバー4,30をステアリングコラム8に連結されているが、ステアリングコラム8以外の車体部材に連結しても良いことはもちろんである。
【0075】
なお、前記各実施形態では、車両用ニープロテクタ装置1A〜1Dを運転席側に配置したが、助手席側に配置しても、または、運転席側と助手席側の双方に配置しても良いことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、車両用ニープロテクタ装置の側方から見た側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、(a)は車両用ニープロテクタ装置のロアカバーを下方から見た斜視図、(b)はロアカバーの断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示し、上部衝撃吸収手段の側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態を示し、上部衝撃吸収手段の衝撃吸収状態を示す側面図である。
【図5】本発明の第1実施形態を示し、(a)はピストンが収縮位置に位置するピストンシリンダ機構の概略図、(b)は図5(a)のA−A線断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態を示し、(a)はピストンシリンダ機構のシリンダ室が加圧され、ピストンが伸長方向に変移している過程を示す概略図、(b)はピストンが伸長位置に位置するピストンシリンダ機構の概略図、(c)はピストンに衝撃力が作用し、ピストンが収縮方向に変移している過程を示す概略図である。
【図7】本発明の第1実施形態を示し、(a)はロアカバーが通常待機位置に位置する車両用ニープロテクタ装置の側面図、(b)は衝突検知時であって、ロアカバーが通常位置から衝撃吸収セット位置に移動する過程を示す車両用ニープロテクタ装置の側面図である。
【図8】本発明の第1実施形態を示し、車両衝突の瞬間における車両用ニープロテクタ装置の側面図である。
【図9】本発明の第1実施形態を示し、乗員の2次衝突エネルギー吸収時における車両用ニープロテクタ装置の側面図である。
【図10】本発明の第2実施形態を示し、車両用ニープロテクタ装置の側面から見た概略図である。
【図11】本発明の第2実施形態を示し、ロアカバーに車両前方への衝撃力が作用した状態を示す概略図である。
【図12】本発明の第2実施形態を示し、ロアカバーの衝撃力を吸収する状態を示す概略図である。
【図13】本発明の第2実施形態を示し、ロアカバーの裏面側から見た斜視図である。
【図14】本発明の第2実施形態を示し、ガイド部材の分解斜視図である。
【図15】本発明の第2実施形態を示し、図14のC部の要部拡大図である。
【図16】本発明の第2実施形態を示し、図13のB−B線断面図である。
【図17】本発明の第2実施形態の変形例を示し、ロアカバーの裏面側から見た斜視図である。
【図18】本発明の第2実施形態の変形例を示し、図17のD部の要部拡大図である。
【図19】本発明の第2実施形態の変形例を示し、図17のE−E線断面図である。
【図20】本発明の第3実施形態を示し、車両用ニープロテクタ装置の側面から見た側面図である。
【図21】本発明の第4実施形態を示し、車両用ニープロテクタ装置の側面から見た側面図である。
【図22】本発明の第4実施形態を示し、ブラケットを上面から見た平面図である。
【符号の説明】
1A〜1D 車両用ニープロテクタ装置
4 ロアカバー
5,31 ピストンシリンダ機構(上部衝撃吸収手段)
6 衝撃緩衝材
7 連結ピン(支持部)
8 ステアリングコラム(車体部材)
12 連結部
17,31b ピストン
20,32 上部衝撃吸収手段
22 破断用壁部
23 エネルギー吸収溝
24 小孔
30 ロアカバー
35a 縦ガイド溝(ガイド部)
35b 横ガイド溝(ガイド部)
36 爪部(ロック手段)
37 衝撃出力アーム部
38 下部衝撃吸収手段
40 爪部(ロック手段)
41 ガイドロッド(ガイド部)
42,43 ブラケット(支持部、上部衝撃吸収手段)
43b 脆弱部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a knee protector device for a vehicle that protects a knee of an occupant in a front seat at the time of a vehicle collision.
[0002]
[Prior art]
When a vehicle such as an automobile causes a frontal collision, the lower body of the occupant may move to the front of the vehicle from the seat even if a seat belt or an airbag is worn. In such a case, various knee protector devices for a vehicle have been proposed to absorb an impact load around the knees of the occupant (for example, see Patent Document 1). In the vehicle knee protector device, when the impact of the knee portion of the occupant is absorbed, it is preferable that the idle running distance until the knee portion of the occupant hits the knee protector member at the time of collision is short.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-6-32195
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional vehicle knee protector device, since the knee protector member has a structure that protrudes in a direction substantially orthogonal to the instrument panel surface, the instrument panel surface protrudes toward the vehicle rear side, that is, the indoor side. . Therefore, there is a problem that the space in the vehicle compartment becomes narrow.
[0005]
Therefore, the present invention has been made to solve the above-described problems, and provides a vehicle knee protector device having a simple structure and capable of sufficiently securing a space in a vehicle interior, particularly, a space around an occupant's feet and knees. With the goal.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect of the present invention, in a vehicle knee protector device that protects a passenger's knee by moving rearward during a vehicle collision, the vehicle knee protector device is rotatably supported by a vehicle body via a support portion provided at an upper portion. A lower cover, and a piston cylinder mechanism in which a piston is rotatably supported by a connecting portion provided below the supporting portion of the lower cover, and the piston cylinder mechanism detects the collision of the vehicle and disconnects the piston. It is configured to be pushed out to the rear of the vehicle.
[0007]
According to a second aspect of the present invention, in the vehicle knee protector device according to the first aspect, when an impact load to the front side of the vehicle is input to the lower cover in a state where the vehicle is positioned at an impact absorbing set position, the upper part of the lower cover is moved to the vehicle. A knee for a vehicle, comprising: an upper shock absorbing means for shifting to a front side to absorb an impact load; and a lower shock absorbing means for shifting a lower portion of the lower cover to a front side of the vehicle to absorb an impact load. It is a protector device.
[0008]
According to a third aspect of the present invention, in the vehicle knee protector device according to the second aspect, the upper shock absorbing means includes a breaking wall portion near a rotation hole in which the lower cover side connecting pin is inserted. When an impact load to the front side of the vehicle is input to the lower cover located at the impact absorption set position, the connection is made by the impact load. The impact load is absorbed by the pin moving while breaking the wall for breaking and pushing and expanding the energy absorbing groove.
[0009]
A fourth aspect of the present invention is the knee protector device for a vehicle according to the second or third aspect, wherein the lower impact absorbing means has a small hole communicating between the cylinder chamber and the outside. When an impact to the vehicle front side acts on the lower cover located at the impact absorbing set position, the piston shrinks and slides while the gas in the cylinder chamber is exhausted to the outside from the small hole by the impact force. By doing so, the shock is absorbed.
[0010]
According to a fifth aspect of the present invention, in the vehicle knee protector device according to the second aspect, an impact output arm portion is provided at a lower portion of the lower cover, and the lower cover is moved from a normal standby position to an impact absorbing set position. Lock means for locking an impact output arm is provided, and when an impact on the front side of the vehicle acts on the lower cover located at the impact absorbing set position, the impact force is applied to the lower impact absorbing means via the impact output arm. It is characterized by being transmitted.
[0011]
The invention according to
[0012]
According to a seventh aspect of the present invention, in the vehicle knee protector device according to the sixth aspect, when the lower cover is located at the shock absorbing set position, the connecting portion of the piston cylinder mechanism moves downward along the guide member. It is characterized in that locking means for preventing displacement in the direction is provided.
[0013]
The invention according to
[0014]
According to a ninth aspect of the present invention, in the vehicle knee protector device according to the second aspect, the upper shock absorbing means is constituted by a bracket connecting between an upper portion of the lower cover and a vehicle body member. When an impact on the vehicle front side acts on the lower cover located at a position, the impact force is absorbed by the bracket being gradually torn at the weakened portion by the impact force.
[0015]
A tenth aspect of the present invention is the knee protector device for a vehicle according to the first to ninth aspects, wherein the lower cover is provided with an impact cushioning material on a surface layer side.
[0016]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the invention, at the time of a vehicle collision, the lower cover as a whole is configured to protrude rearward of the vehicle by rotating about the support portion provided on the upper portion of the lower cover, so that the space in the vehicle compartment is reduced. Thus, the vehicle knee protector device can be efficiently disposed. In particular, a sufficient space near the feet of the occupant sitting on the front seat can be secured.
[0017]
According to the invention of
[0018]
According to the third aspect of the invention, in addition to the effect of the second aspect of the invention, the upper shock absorbing means can be easily manufactured at low cost.
[0019]
According to the invention of
[0020]
According to the invention of
[0021]
According to the invention of
[0022]
According to the invention of
[0023]
According to the invention of
[0024]
According to the ninth aspect of the present invention, in addition to the effect of the second aspect, the upper shock absorbing means can be constituted by a bracket having a predetermined structure, so that the upper shock absorbing means can be manufactured easily and at low cost.
[0025]
According to the tenth aspect of the invention, in addition to the effects of the first to ninth aspects, the impact load from the occupant can be more efficiently absorbed by the impact cushioning material in the lower cover.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0027]
[First Embodiment]
1 to 9 show a first embodiment of the present invention. FIG. 1 is a side view of a vehicle
[0028]
As shown in FIG. 1, the vehicle knee protector device 1 </ b> A includes a
[0029]
The
[0030]
As shown in FIGS. 1 to 4, the
[0031]
As shown in FIGS. 1, 5, and 6, the
[0032]
Further, the
[0033]
As shown in FIGS. 3 and 4, the upper
[0034]
As shown in FIG. 5, the lower
[0035]
Next, the impact absorbing operation of the vehicle
[0036]
At approximately the same time as the displacement of the
[0037]
On the other hand, the
[0038]
As described above, in the vehicle
[0039]
In the first embodiment, since the upper
[0040]
In the first embodiment, the upper
[0041]
In the first embodiment, the lower
[0042]
In the first embodiment, since the
[0043]
[Second embodiment]
10 to 16 show a second embodiment of the present invention. FIG. 10 is a side view of the vehicle
[0044]
As shown in FIGS. 10 to 12, the vehicle
[0045]
The upper portion of the
[0046]
The lower portion of the
[0047]
A pair of
[0048]
An
[0049]
Near the end of the
[0050]
Next, the shock absorbing operation of the vehicle
[0051]
At substantially the same time as the
[0052]
On the other hand, below the
[0053]
As described above, in the vehicle
[0054]
In the second embodiment, a shock
[0055]
In the second embodiment, the connecting
[0056]
In the second embodiment, in a state where the
[0057]
17 to 19 show a modification of the connection structure between the
[0058]
The connecting
[0059]
In addition, a pair of
[0060]
The same operation as in the second embodiment can be obtained by the connecting
[0061]
[Third Embodiment]
FIG. 20 shows a third embodiment of the present invention and is a side view of a vehicle knee protector device 1C as viewed from the side.
[0062]
As shown in FIG. 20, the vehicle knee protector device 1C includes a collision detection unit (not shown) for detecting a vehicle collision and an operation of an instrument panel (not shown), as in the first embodiment. A
[0063]
The upper portion of the
[0064]
The connection structure between the
[0065]
In the above configuration, when the collision detecting means detects the collision of the vehicle, the
[0066]
According to the third embodiment, since the upper
[0067]
[Fourth embodiment]
21 and 22 show a fourth embodiment of the present invention. FIG. 21 is a side view of the vehicle
[0068]
As shown in FIG. 21, the vehicle
[0069]
The upper portion of the
[0070]
The connection structure between the
[0071]
In the above configuration, when the collision detecting means (not shown) detects the collision of the vehicle, the
[0072]
According to the fourth embodiment, since the upper
[0073]
In each of the above embodiments, the upper
[0074]
Although the
[0075]
In the above embodiments, the vehicle
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a first embodiment of the present invention and is a side view of a knee protector device for a vehicle as viewed from a side.
FIGS. 2A and 2B show a first embodiment of the present invention, wherein FIG. 2A is a perspective view of a lower cover of the vehicle knee protector device as viewed from below, and FIG. 2B is a cross-sectional view of the lower cover.
FIG. 3 shows the first embodiment of the present invention and is a side view of the upper shock absorbing means.
FIG. 4 is a side view showing the first embodiment of the present invention and showing a shock absorbing state of an upper shock absorbing means.
5A and 5B show a first embodiment of the present invention, wherein FIG. 5A is a schematic diagram of a piston cylinder mechanism in which a piston is located at a contracted position, and FIG. 5B is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. .
6A and 6B show a first embodiment of the present invention, in which FIG. 6A is a schematic view showing a process in which a cylinder chamber of a piston cylinder mechanism is pressurized and a piston is displaced in an extension direction, and FIG. FIG. 4C is a schematic view of a piston cylinder mechanism located at an extended position, and FIG. 4C is a schematic view showing a process in which an impact force acts on the piston and the piston is displaced in a contraction direction.
FIGS. 7A and 7B show a first embodiment of the present invention, wherein FIG. 7A is a side view of a vehicle knee protector device in which a lower cover is located at a normal standby position, and FIG. FIG. 5 is a side view of the vehicle knee protector device showing a process of moving from the vehicle to the shock absorbing set position.
FIG. 8 shows the first embodiment of the present invention, and is a side view of the knee protector device for a vehicle at the moment of a vehicle collision.
FIG. 9 shows the first embodiment of the present invention, and is a side view of the vehicle knee protector device when the occupant absorbs secondary collision energy.
FIG. 10 is a schematic view showing a second embodiment of the present invention, as viewed from a side of a knee protector device for a vehicle.
FIG. 11 is a schematic diagram showing the second embodiment of the present invention and showing a state in which an impact force is applied to the lower cover toward the front of the vehicle.
FIG. 12 is a schematic view showing a second embodiment of the present invention and showing a state in which an impact force of a lower cover is absorbed.
FIG. 13 is a perspective view showing the second embodiment of the present invention, viewed from the back surface side of the lower cover.
FIG. 14 is an exploded perspective view of a guide member according to the second embodiment of the present invention.
15 shows the second embodiment of the present invention and is an enlarged view of a main part of a portion C in FIG. 14;
16 shows a second embodiment of the present invention, and is a cross-sectional view taken along line BB of FIG.
FIG. 17 is a perspective view showing a modified example of the second embodiment of the present invention and viewed from the back side of the lower cover.
18 shows a modification of the second embodiment of the present invention, and is an enlarged view of a main part of a portion D in FIG.
19 shows a modification of the second embodiment of the present invention, and is a cross-sectional view taken along line EE of FIG.
FIG. 20 shows a third embodiment of the present invention, and is a side view of a knee protector device for a vehicle as viewed from the side.
FIG. 21 is a side view of the knee protector device for a vehicle according to the fourth embodiment of the present invention, viewed from the side.
FIG. 22 is a plan view of the bracket according to the fourth embodiment of the present invention, as viewed from above.
[Explanation of symbols]
1A to 1D Knee protector device for vehicle
4 Lower cover
5,31 piston cylinder mechanism (upper impact absorbing means)
6 Shock absorbing material
7 Connecting pin (support)
8 Steering column (body member)
12 Connecting part
17, 31b piston
20, 32 Upper impact absorbing means
22 Breaking wall
23 Energy absorption groove
24 small holes
30 Lower cover
35a Vertical guide groove (guide part)
35b Lateral guide groove (guide part)
36 Claws (locking means)
37 Shock output arm
38 Lower impact absorbing means
40 Claws (locking means)
41 Guide rod (guide part)
42, 43 Brackets (support, upper shock absorbing means)
43b Vulnerable part
Claims (10)
上部に設けられた支持部(7,33,42,43)を介して車体部材(8)に回動自在に支持されたロアカバー(4,30)と、該ロアカバー(4,30)の支持部(7,22,42,43)の下側に設けられた連結部(12)にピストン(17)が回動自在に支持されたピストンシリンダ機構(5,31)とを備え、このピストンシリンダ機構(5,31)を、車両の衝突を検知して前記ピストン(17)を車両後方に押し出すように構成したことを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。In a vehicle knee protector device (1A to 1D) for moving behind a vehicle at the time of a vehicle collision to protect a knee portion of an occupant (13),
A lower cover (4, 30) rotatably supported by a vehicle body member (8) via support portions (7, 33, 42, 43) provided at an upper portion, and a support portion of the lower cover (4, 30) A piston-cylinder mechanism (5, 31) in which a piston (17) is rotatably supported at a connecting portion (12) provided below the (7, 22, 42, 43); The knee protector device for a vehicle according to (5, 31), wherein the collision of the vehicle is detected and the piston (17) is pushed to the rear of the vehicle.
衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバー(4,30)に車両前方側への衝撃荷重が入力されると、前記ロアカバー(4,30)の上部を車両前方側に変移させて衝撃荷重を吸収する上部衝撃吸収手段(20,32)と、前記ロアカバー(4,30)の下部を車両前方側に変移させて衝撃荷重を吸収する下部衝撃吸収手段(21,38)とを備えたことを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。The knee protector device (1A to 1D) for a vehicle according to claim 1,
When an impact load to the vehicle front side is input to the lower cover (4, 30) located at the impact absorption set position, the upper portion of the lower cover (4, 30) is shifted to the vehicle front side to absorb the impact load. An upper shock absorbing means (20, 32) and a lower shock absorbing means (21, 38) for shifting a lower portion of the lower cover (4, 30) to a vehicle front side to absorb an impact load. Vehicle knee protector device.
前記上部衝撃吸収手段(20)は、前記ロアカバー(4)側の連結ピン(7)が挿入された回転用孔(10)の近傍に、破断用壁部(22)を介して前記連結ピン(7)より若干幅狭に設けられたエネルギー吸収溝(23)にて構成され、衝撃吸収セット位置に配置された前記ロアカバー(4)に車両前方側への衝撃荷重が入力されると、この衝撃荷重により前記連結ピン(7)が前記破断用壁部(22)を破断して前記エネルギー吸収溝(23)を押し広げながら移動することによって前記衝撃荷重を吸収することを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。The vehicle knee protector device (1A) according to claim 2,
The upper shock absorbing means (20) is connected to the connection pin (7) via a breaking wall (22) in the vicinity of the rotation hole (10) in which the connection pin (7) of the lower cover (4) is inserted. 7) When an impact load to the front side of the vehicle is input to the lower cover (4), which is constituted by an energy absorbing groove (23) provided a little narrower than that of the lower cover (4) disposed at the impact absorbing set position, The knee for a vehicle according to claim 1, wherein the connecting pin (7) absorbs the impact load by moving while breaking the wall (22) for breaking and pushing and expanding the energy absorbing groove (23) by a load. Protector device.
前記下部衝撃吸収手段(21)は、前記シリンダ室(16a)と外部の間に小孔(24)を連通させた前記ピストンシリンダ機構(5)にて構成され、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバー(4)に車両前方側への衝撃荷重が入力されると、この衝撃荷重により前記シリンダ室(16a)内のガスが前記小孔(24)より外部に排気されつつ前記ピストン(17)が収縮摺動することによって前記衝撃荷重を吸収することを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。The vehicle knee protector device (1A) according to claim 2 or 3, wherein:
The lower shock absorbing means (21) is constituted by the piston cylinder mechanism (5) having a small hole (24) communicated between the cylinder chamber (16a) and the outside, and is located at a shock absorbing set position. When an impact load to the front side of the vehicle is input to the lower cover (4), the gas in the cylinder chamber (16a) is exhausted to the outside from the small hole (24) by the impact load, and the piston (17) is released. A knee protector device for a vehicle, wherein the impact load is absorbed by contracting and sliding.
前記ロアカバー(30)の下部に衝撃出力アーム部(37)を設け、前記ロアカバー(30)が衝撃吸収セット位置まで移動したときに前記衝撃出力アーム部(37)をロックするロック手段(40)を設け、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバー(30)に車両前方側への衝撃荷重が入力されると、この衝撃荷重が前記衝撃出力アーム部(37)を介して前記下部衝撃吸収手段(38)に伝達されることを特徴とする車両用ニープロテクタ装置(1B)。The vehicle knee protector device (1B) according to claim 2, wherein
A shock output arm (37) is provided below the lower cover (30), and a lock means (40) for locking the shock output arm (37) when the lower cover (30) moves to a shock absorbing set position. When an impact load to the front side of the vehicle is input to the lower cover (30) located at the impact absorption set position, the impact load is transmitted to the lower impact absorption means (38) via the impact output arm (37). ) Is transmitted to the vehicle knee protector device (1B).
前記ピストンシリンダ機構(31)の連結部(34)が前記ロアカバー(30)のガイド部(35a,35b)にスライド自在に連結され、前記ピストン(31b)が伸長移動すると前記連結部(34)が前記ロアカバー(30)の下部から上部にガイド部(35a,35b)に沿って変移することによって前記ロアカバー(30)が通常待機位置から衝撃吸収セット位置まで変移され、前記ロアカバー(30)が衝撃吸収セット位置に位置する状態では、前記ピストンシリンダ機構(31)が前記車両前後方向に配置されることを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。The vehicle knee protector device (1B) according to claim 5, wherein
A connecting portion (34) of the piston cylinder mechanism (31) is slidably connected to guide portions (35a, 35b) of the lower cover (30), and when the piston (31b) extends, the connecting portion (34) is moved. The lower cover (30) is shifted from a normal standby position to a shock absorbing set position by shifting from a lower portion to an upper portion of the lower cover (30) along the guide portions (35a, 35b), and the lower cover (30) is shock absorbing. A knee protector device for a vehicle, wherein the piston cylinder mechanism (31) is disposed in the vehicle front-rear direction when the piston cylinder mechanism (31) is located at the set position.
前記ロアカバー(30)が衝撃吸収セット位置に位置する状態では、前記ピストンシリンダ機構(31)の前記連結部(34)が前記ガイド部(35a,35b)に沿って下方に変移するのを阻止するロック手段(36)を設けたことを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。The vehicle knee protector device (1B) according to claim 6, wherein:
When the lower cover (30) is located at the shock absorbing set position, the connecting portion (34) of the piston cylinder mechanism (31) is prevented from displacing downward along the guide portions (35a, 35b). A knee protector device for a vehicle, comprising a lock means (36).
前記上部衝撃吸収手段(20)は、前記ロアカバー(4)の上部と車体部材(8)との間を連結するブラケット(42)にて構成され、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバー(4)に車両前方側への衝撃荷重が入力されると、この衝撃荷重で前記ブラケット(42)が塑性変形することによって衝撃荷重を吸収することを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。The vehicle knee protector device (1C) according to claim 2, wherein
The upper shock absorbing means (20) is constituted by a bracket (42) connecting between an upper portion of the lower cover (4) and a vehicle body member (8), and the lower cover (4) located at a shock absorbing set position. A shock load applied to a front side of the vehicle, the bracket (42) is plastically deformed by the shock load to absorb the shock load.
前記上部衝撃吸収手段(20)は、前記ロアカバー(4)の上部と車体部材(8)との間を連結するブラケット(43)にて構成され、衝撃吸収セット位置に位置する前記ロアカバー(4)に車両前方側への衝撃荷重が入力されると、この衝撃荷重によって前記ブラケット(43)が脆弱部(43b)で徐々に切り裂かれることによって衝撃荷重を吸収することを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。The vehicle knee protector device (1D) according to claim 2,
The upper shock absorbing means (20) is constituted by a bracket (43) connecting between the upper part of the lower cover (4) and the vehicle body member (8), and the lower cover (4) located at the shock absorbing set position. When an impact load is input to the front side of the vehicle, the bracket (43) is gradually cut at the fragile portion (43b) by the impact load to absorb the impact load. apparatus.
前記ロアカバー(4,30)は、その表層側に衝撃緩衝材(6)が設けられていることを特徴とする車両用ニープロテクタ装置。The knee protector device (1A to 1D) for a vehicle according to any one of claims 1 to 9,
A knee protector device for a vehicle, wherein the lower cover (4, 30) is provided with an impact buffering material (6) on a surface side thereof.
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- 2003-03-07 JP JP2003061713A patent/JP2004268713A/en active Pending
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