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JP2004260582A - パッチアンテナ - Google Patents

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JP2004260582A
JP2004260582A JP2003049428A JP2003049428A JP2004260582A JP 2004260582 A JP2004260582 A JP 2004260582A JP 2003049428 A JP2003049428 A JP 2003049428A JP 2003049428 A JP2003049428 A JP 2003049428A JP 2004260582 A JP2004260582 A JP 2004260582A
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JP
Japan
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conductor
dielectric
ground conductor
patch antenna
radiation
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JP2003049428A
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Inventor
Yoshimasa Sugimoto
好正 杉本
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

【課題】広帯域で低背なパッチアンテナを提供する。
【解決手段】平面状の接地導体32と、接地導体32上に配置された板状の誘電体11と、誘電体11の上面に配されたパッチ状の放射導体21とを具備するパッチアンテナであって、接地導体32の長さは使用される周波数の自由空間波長の2分の1以下であり、かつ誘電体11および放射導体21の長さは接地導体32より短いパッチアンテナである。接地導体32の長さを2分の1波長以下とし、電波の放射を全方位的に可能な構成としていることから、誘電体11の厚みが厚くなくてもアンテナの周波数帯域を広くすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話や無線LAN等の無線通信機器、その他の各種通信機器等において使用されるマイクロストリップ型のパッチアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば携帯電話や無線LAN等の無線通信機器、その他の各種通信機器等において使用される従来のマイクロストリップ型パッチアンテナの一例を図4に示す。
【0003】
図4において101は、誘電体111と、誘電体111の上面に配された放射導体121と、誘電体111の下面に配された第1の接地導体131(図示せず)より構成されるアンテナ基板、132は第1の接地導体131と接続し、一辺の長さL132が使用される周波数の自由空間波長よりも長い第2の接地導体である。
【0004】
この従来のマイクロストリップ型パッチアンテナでは、第2の接地導体132の一辺の長さが使用される周波数の自由空間波長よりも長いため、電波が放射導体121から各接地導体131・132の方向(図4ではZ軸の負方向)に放射されず、その反対の方向(図4ではZ軸の正方向)に放射され、放射特性が単指向性となる。
【0005】
また、従来のマイクロストリップ型パッチアンテナは、誘電体111の上面に配された放射導体121と誘電体111と第2の接地導体132とが誘電体111をはさんで放射導体121と第2の接地導体132の間に電界が生じ、その電界が空間に広がることにより電波が放射される構造になっている。ここで、放射導体121と第2の接地導体132との距離、すなわち誘電体111の厚みが厚いほど電界が空間に広がりやすくなり、結果として周波数帯域は広がり、逆の場合は電界が空間に広がりにくくなり、周波数帯域は狭くなる。このことから、従来アンテナの周波数帯域は、誘電体111の厚みを調整することにより行われていた。
【0006】
【特許文献1】
特開1997−148840号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のマイクロストリップ型パッチアンテナでは、周波数帯域幅を広げるためには誘電体111の厚みを厚くする必要があり、広帯域化と低背化の両立が困難であるという問題点があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、低背で広帯域なマイクロストリップ型のパッチアンテナを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のパッチアンテナは、平面状の接地導体と、該接地導体上に配置された板状の誘電体と、この誘電体の上面に配されたパッチ状の放射導体とを具備するパッチアンテナであって、前記接地導体の長さは使用される周波数の自由空間波長の2分の1以下であり、かつ前記誘電体および前記放射導体の長さは前記接地導体より短いことを特徴とするものである。
【0010】
本発明のパッチアンテナによれば、接地導体の長さが放射導体の長さより長いため端部効果が生じ、放射導体と接地導体の間に電界が生じて、その電界によって空間に電波が放射されるパッチアンテナを提供することができる。
【0011】
また、本発明のパッチアンテナによれば、接地導体の長さが使用される周波数の自由空間波長の2分の1よりも同じか短いため、電波が、接地導体から見て放射導体がある側のみならず、その反対側の方向にも放射される。したがって、従来のアンテナのような放射特性が単指向性の場合に比べて、放射方向の偏りなく全方位的に電波が放射されるので、電波が放射されやすくなり、従来の単指向性のアンテナでは電波が放射されにくかった周波数帯域においても放射されるようになるので、アンテナから放射される電波の周波数帯域を広くすることができて、誘電体の厚みが厚くない低背なパッチアンテナを提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパッチアンテナを図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1は本発明のパッチアンテナの実施の形態の一例を示す斜視図である。図1において1は、板状の誘電体11と、誘電体11の上面に配されて一辺の長さがL21の導体が誘電体11に数ミクロンから数十ミクロンのほぼ均一の厚みで密着しているようなパッチ状の放射導体21より構成されるアンテナ基板、32は一辺の長さL32が放射導体21の一辺の長さL21より長く、使用される周波数の自由空間波長の2分の1以下である第2の接地導体である。そして誘電体11は接地導体32上に配置されている。
【0014】
図1のように構成された本発明のパッチアンテナによれば、接地導体32の長さL32が放射導体21の長さL21よりも長いため端部効果を生じ、放射導体と接地導体の間に電界が生じて、その電界によって空間に電波が放射される。接地導体32の長さL32は、放射導体21の端部と接地導体32との間に形成される電気力線のふくらみ、すなわち電界の端部効果を考慮し、放射導体21の長さL21より誘電体11の厚みの2倍程度長くするのが好ましい。このとき、放射導体21および接地導体32の一辺に隣接する辺の長さは、それぞれ一辺と同程度の長さとすればよい。放射導体21ならびに接地導体32は、通常、長方形または正方形等の四角形状とするが、パッチアンテナとして作用する形状であればどのような形状にしてもよい。また、放射導体21の一辺の長さL21は、使用する周波数の誘電体11中における実効波長の2分の1程度にすればよい。
【0015】
また、図1のように構成された本発明のパッチアンテナによれば、接地導体32の長さL32が使用される周波数の自由空間波長の2分の1と同じまたはそれよりも短いため、従来の単指向性のアンテナのように電波の放射の妨げとなるほど接地導体32が長くないことから、電波が接地導体32から見て放射導体21のある側(図1ではZ軸の正方向)のみならず、その反対側の方向(図1ではZ軸の負方向)にも放射される。したがって、図4に示す従来のパッチアンテナのような放射特性が単指向性の場合に比べて、放射方向の偏りがなく、全方位的に電波が放射されるので電波が放射されやすくなり、従来の単指向性のアンテナでは電波が放射されにくかった周波数帯域においても放射されるようになるので周波数帯域を広くすることができ、誘電体11の厚みが厚くなくてもアンテナの周波数帯域を広くすることができる。
【0016】
ここで、誘電体11は本発明のパッチアンテナにおいて放射導体21と接地導体32との間隔の保持、誘電体11の誘電率による放射導体21の小型化の機能を果たすものであり、厚みは必要な周波数帯域を満足するものであればよく、放射導体21の一辺の長さL21および一辺と隣接する辺の長さに対してそれ以上で必要な小型化の効果が得られるような大きさであればよい。
【0017】
本発明のパッチアンテナを形成するに当たり、誘電体11、放射導体21、接地導体32には、周知の高周波用配線基板に使用される種々の材料・形態のものと同様のものを使用することができる。
【0018】
誘電体11としては、例えばアルミナセラミックス・ムライトセラミックス等のセラミック材料やガラスセラミックス等の無機系材料、あるいは四フッ化エチレン−エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)・四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂;ETFE)・四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂;PFA)等のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂・ポリイミド等の樹脂系材料等が用いられる。これらの材料による誘電体11の形状や寸法(厚みや幅・長さ)は、使用される周波数や用途等に応じて設定される。
【0019】
放射導体21、接地導体32は、高周波信号伝送用の金属材料の導体層、例えばCu層・Mo−Mnのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Wのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・Cr−Cu合金層・Cr−Cu合金層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの・TaN層上にNi−Cr合金層およびAuメッキ層を被着させたもの・Ti層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの、またはNi−Cr合金層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの等を用いて、厚膜印刷法あるいは各種の薄膜形成方法やメッキ法等により形成される。その厚みや幅等も、伝送される高周波信号の周波数や用途等に応じて設定される。
【0020】
接地導体32は、上記周知の高周波配線基板の他、電子機器によく用いられるプリント配線基板等の表面に導体を所定形状に設けたものや、板状の金属板等を用いてもよい。
【0021】
本発明のパッチアンテナの作製方法としては、まずアンテナ基板1を、例えば誘電体11がガラスセラミックスから成る場合であれば、まず誘電体11となるガラスセラミックスのグリーンシートを準備し、これに所定の打ち抜き加工を施して、放射導体21に給電を行なう給電導体(図1に図示せず)となる貫通導体が配設される貫通孔を形成した後、スクリーン印刷法によりCu等の導体ペーストを貫通孔に充填するとともに、放射導体21となる導体層のパターンおよび必要に応じてその他の所定の伝送線路パターンを印刷塗布する。次に、850〜1000℃で焼成を行ない、最後に各導体層の表面にNiメッキおよびAuメッキを施す。
【0022】
次にアンテナ基板1をプリント配線基板等の実装基板表面に作製された接地導体32に、活性ロウ付け等により取り付ける。接地導体32への取付けは、アンテナ基板1の下面に形成された金属層をロウ付けすることによってもよく、この場合は、上記アンテナ基板1の放射導体21等を形成するときにアンテナ基板1の下面にも金属層を形成しておき、その金属層に半田ペースト等を塗布し、リフロー炉やヒーターブロック等で約200℃に加熱することによって接地導体32に取り付ければよい。
【0023】
図2および図5はそれぞれ、図1に示す本発明のパッチアンテナの実施の形態の一例および図4に示す従来のパッチアンテナの例の5.15GHzにおけるY−Z面のX軸方向の偏波を示す放射特性図である。図2および図5において、円の外周の数字は、パッチアンテナの頂点方向(図1および図4にZ軸の正方向で示す方向)を0°とした方位を示す角度(単位:°)、円の半径方向は利得(単位:dBi)を示し、特性曲線は放射特性、すなわち利得の方位特性を示している。この線図に示す放射特性は、電磁界シミュレーションを用いて得たものである。
【0024】
なお、誘電体11(111)の厚みを1.6mm、一辺の長さを11mm、誘電率を8.8、放射導体21(121)の一辺の長さ:L21(L121)を9.2mm、図2に示す放射特性を得た本発明のパッチアンテナにおいては、接地導体32の一辺の長さL32を、放射導体21の長さL21=9.2mmよりも長く、使用する周波数5.15GHzの自由空間波長である約60mmの2分の1よりも短い20mm、図5に示す放射特性を得た従来のパッチアンテナにおいては、第2の接地導体132の一辺の長さL132を、使用する周波数5.15GHzの自由空間波長である約60mmに近い50mmとした。
【0025】
図5に示す従来のパッチアンテナの放射特性は0°方向の利得が高い単指向性であるのに対し、図2に示す本発明のパッチアンテナの放射特性は、図5に比べると、0°以外の方向の利得も高くなっている。
【0026】
図3および図6は、それぞれ図1に示す本発明のパッチアンテナの実施の形態の一例および図4に示す従来のパッチアンテナの例の反射特性を示す線図である。 図3および図6において、横軸は周波数(単位:GHz)、縦軸は給電導体(図示せず)を誘電体11を貫通して放射導体21(121)に接続し、給電導体に電磁波を給電して計測したVSWRであり、特性曲線は反射特性、すなわちVSWRの周波数特性を示している。この線図に示す反射特性は、放射特性を得るのに用いたものと同一の電磁界シミュレーションを用いて得たものであり、各パッチアンテナの各寸法および材料は反射特性を得るのに使用したものと同一とした。この結果より、図6に示す従来のパッチアンテナの例のVSWRが2以下の帯域幅が72MHzであるのに対して、図3に示す本発明のパッチアンテナの実施の形態の一例のVSWRが2以下の帯域幅が106MHzと広帯域になっているのが分かる。
【0027】
以上より、図1のように構成された本発明のパッチアンテナによれば、接地導体32の長さL32が放射導体11の長さL11より長いため、図2および図3に示す反射特性および放射特性が得られたように、接地導体32を放射導体21に対するパッチアンテナの接地導体とすることができる。
【0028】
また、図1のように構成された本発明のパッチアンテナによれば、接地導体32の長さL32が使用される周波数の自由空間波長の2分の1以下であるため、図2の放射特性に示すように、電波が放射導体21から接地導体32の放射導体21が配置された面の方向(図1ではZ軸の正方向、図2では0°の方向)のみならず、放射導体21が配置された面と反対側の方向(図1ではZ軸の負方向、図2では180°の方向)にも放射される。したがって、図4に示す従来のパッチアンテナのような放射特性が単指向性の場合に比べて、全方向に電波が放射されやすくなり、周波数帯域が従来のパッチアンテナの72MHzに比べて106MHzへと広がった。このとき、誘電体11(111)の厚みは1.6mmと一定であるので、誘電体の厚みを厚くせずに広帯域化ができたことが分かる。
【0029】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記説明においては、誘電体11・放射導体21・接地導体32を四角形状としたが、円形としてもよく、このような構成にすると、パッチアンテナを内蔵する装置の筐体が円形状であった場合好適となる。誘電体11・放射導体21・接地導体32が円形の場合は、放射導体21の直径が接地導体32の直径より短ければよく、接地導体32の直径は使用される周波数の自由空間波長の2分の1以下であればよい。
【0030】
また、放射導体21・接地導体32は、通常、平面に形成されるが、数ミリ程度の曲面や数ミリ程度の凹凸を有する平面状または板状の面に形成してもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明のパッチアンテナによれば、平面状の接地導体と、この接地導体上に配置された板状の誘電体と、この誘電体の上面に配されたパッチ状の放射導体とを具備するパッチアンテナであって、接地導体の長さは使用される周波数の自由空間波長の2分の1以下であり、かつ誘電体および放射導体の長さは接地導体よりも短いことから、接地導体の長さが放射導体の長さより長いため端部効果を生じ、放射導体と接地導体の間に電界が生じて、その電界によって空間に電波が放射されるパッチアンテナを提供することができる。
【0032】
また、本発明のパッチアンテナによれば、接地導体の長さが使用される周波数の自由空間波長の2分の1よりも同じか短いため、電波が、接地導体から見て放射導体がある側のみならず、その反対側の方向にも放射される。したがって、従来のパッチアンテナのように放射特性が単指向性の場合に比べて、電波が放射されやすくなり、アンテナから放射される周波数帯域を広くすることができて、誘電体の厚みが厚くない低背なパッチアンテナを提供することができる。
【0033】
以上により、本発明によれば、低背で広帯域なパッチアンテナを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパッチアンテナの実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明のパッチアンテナの放射特性を示す線図である。
【図3】本発明のパッチアンテナの反射特性を示す線図である。
【図4】従来のパッチアンテナの例を示す斜視図である。
【図5】従来のパッチアンテナの放射特性を示す線図である。
【図6】従来のパッチアンテナの反射特性を示す線図である。
【符号の説明】
1・・・アンテナ基板
11・・・誘電体
21・・・放射導体
32・・・接地導体

Claims (1)

  1. 平面状の接地導体と、該接地導体上に配置された板状の誘電体と、該誘電体の上面に配されたパッチ状の放射導体とを具備するパッチアンテナであって、前記接地導体の長さは使用される周波数の自由空間波長の2分の1以下であり、かつ前記誘電体および前記放射導体の長さは前記接地導体より短いことを特徴とするパッチアンテナ。
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