JP2004259469A - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出器が試料から遠ざかることによる感度低下、走査範囲の減少を解消し、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くこと。
【解決手段】荷電粒子を試料に照射する対物レンズ2と、電子光学系の軸3と同軸で、かつ、対物レンズ2の内側に配置した2次電子を検出するシンチレータ11と、シンチレータ11で光変換した光を対物レンズ2の外側に導く光導体13と、光導体13で導かれた光を増幅して信号を取り出す光電子増倍管12と、対物レンズ2の内側であって光導体13の外側に走査器4の少なくとも一部の走査コイル4bを備え、シンチレータ11及び走査コイル4の配置位置により、試料Sとの距離を縮め、感度低下や走査範囲の減少の問題を解消する。
【選択図】 図1
【解決手段】荷電粒子を試料に照射する対物レンズ2と、電子光学系の軸3と同軸で、かつ、対物レンズ2の内側に配置した2次電子を検出するシンチレータ11と、シンチレータ11で光変換した光を対物レンズ2の外側に導く光導体13と、光導体13で導かれた光を増幅して信号を取り出す光電子増倍管12と、対物レンズ2の内側であって光導体13の外側に走査器4の少なくとも一部の走査コイル4bを備え、シンチレータ11及び走査コイル4の配置位置により、試料Sとの距離を縮め、感度低下や走査範囲の減少の問題を解消する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷電粒子を用いて分析、計測、観察、製造を行う装置に関し、特に、走査型電子顕微鏡の2次電子検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子顕微鏡や電子線マイクロアナライザーなど、分析対象物の分析、計測、あるいは観察を行う装置において、荷電粒子等の1次ビームを対象物に照射することにより、試料から放出される2次電子、反射電子、オージェ電子等の電子信号を検出して観察や分析を行う。また、電子線描画装置やイオンビーム加工装置などの対象物の加工を行う製造装置においても、電子信号検出器を設けることにより、試料から放出される2次電子、反射電子、オージェ電子等の電子信号を検出して観察や分析を行うことができる。
【0003】
この1次ビームの照射による分析、観察において、2次電子信号やSEM像を分析、観察する際には、多くの場合、対物レンズに巻き込まれた電子を、対物レンズの外側に軸非対称に配置したシンチレータを利用した検出器により増幅し検出している。
【0004】
図5は、従来の2次電子を検出する構成を説明するための概略図である。図5(a)はインレンズ方式と呼ばれ、対物レンズの発する磁場の中心に試料を配置する構成であり、図5(b),(c)は、セミインレンズ方式と呼ばれ、対物レンズの照射源と反対側の端部に試料を配置する構成である。
【0005】
いずれの方式においても、対物レンズ102に対して照射源側の外側に2次電子の検出器を設けた構成としている。検出器は、例えば、シンチレータ111と光電子増倍管(PMT)112の組み合わせを用いることができ、試料Sから放出され対物レンズ102の磁場により対物レンズ102内に巻き込まれた2次電子をシンチレータ111で光変換し、光電子増倍管112により増幅して検出している。
【0006】
また、図5(c)に示す構成例のように、対物レンズ102に対して照射源側の外側に、光軸と軸対称にMCP(マイクロチャネルプレート)113等の検出器を配置する構成や、図5(d)に示す構成例のように、対物レンズ102に対して照射源側の外側に、斜めに切断したYAG単結晶を光軸なまで延ばして試料Sから発生した2次電子を光変換し、この光をライトガイドで外側に配置した光電子増倍管112に導いて検出する構成が知られている。
【0007】
なお、図5(c)に示す構成例では、MCPの出力側が高圧でフローティングされているため、MCP113の信号をアンプ114で増幅した後、光変換回路115aで光信号に変換し、この光信号を電気変換回路115bで電気信号に変換するホトカプラ115の構成としている。
【0008】
上記図5(c)、(d)に示した構成は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−171791号公報(図6,図7)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記図5(a),(b)に示したように、対物レンズの外側で軸非対称に配置した検出器により検出する構成では、検出器が対物レンズの試料側と反対側の外側に配置されるため、検出器が試料から遠くなり、検出感度が低くなるという問題がある。
【0011】
また、走査系のコイル(図5では示していない)は、検出器(シンチレータ111及びPMT112)を対物レンズ102の外側に配置した分だけさらに試料Sから遠い位置に配置することになるため、1次ビームを走査することによる試料面上での移動量が大きくなり、低倍率を得ることが困難になるという問題がある。
【0012】
また、前記図5(c)の構成では、信号の取り出しにホトカプラ等を用いる必要があり、また、MCPの反応速度も低いため、応答が悪く走査速度が低下することになる。そのため、テレビ受像器の表示に要する高速スキャンに対応することができず、リアルタイムの観察ができないという問題がある。また、MCPの動作が可能となる高真空を用いる必要がある。
【0013】
上記した特許文献に示される対物レンズは、扁平な形状の対物レンズが用いられているが、走査型電子顕微鏡(SEM)で通常用いられる対物レンズは、縦方向(照射する1次ビームの軸方向)に長い形状である。特に、試料の取り回しを良くするために、先端部を細くした対物レンズでは、対物レンズの軸方向の上面と下面との距離が大きくなる。
【0014】
このような対物レンズを有した走査型電子顕微鏡に対して、図5(d)に示したような検出器(シンチレータ116,PMT112)を適用させると、走査器104のコイル(走査コイル104a,104b)が試料面から遠く離れてしまうため、試料面上で十分な走査範囲を確保することは難しくなる。図6はこの状態を示している。縦型の対物レンズ102の場合には、試料Sと走査器104(走査コイル104a,140b)との間の距離は、シンチレータ116やPMT112の幅に加えて対物レンズ102の縦方向の長さ分だけ長くなり、走査範囲が狭まることになる。また、対物レンズ102の縦方向の長さ分だけ、シンチレータ116が受ける2次電子の取り込みの効率が低下することになる。
【0015】
この問題に対して、走査コイルを2次電子検出面(シンチレータ)よりも試料面に接近させて配置することにより走査範囲の問題を解決することも考えられるが、走査コイルを試料に接近させると、走査コイルが発生する磁場により、検出する2次電子に影響するという問題がある。
【0016】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、検出器が試料から遠ざかることによる感度低下、走査範囲の減少の問題を解消することを目的とし、また、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の走査型電子顕微鏡は、2次電子を検出するシンチレータや走査コイルの配置位置に特徴を持たせることにより、試料と検出器との距離や試料と走査コイルとの距離を縮め、これにより感度低下、走査範囲の減少の問題を解決し、また、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くものである。
【0018】
本発明の走査型電子顕微鏡の第1の態様は、1次ビームを試料に照射する対物レンズと、電子光学系の軸と同軸で、かつ対物レンズの内側に配置した2次電子を検出するシンチレータと、シンチレータで光変換した光を対物レンズの外側に導く光導体と、光導体で導かれた光を増幅して信号を取り出す光電子増倍管とを備える構成とする。なお、1次ビームは、電子の他にイオンとすることもできる。
【0019】
第1の態様によれば、2次電子を検出するシンチレータを、電子光学系の軸と同軸でかつ対物レンズの内側に配置することにより、試料と2次電子の検出位置との距離を縮めることができ、これにより、試料と検出器との間の距離が遠ざかることによる感度低下や走査範囲の減少の問題を解消することができる。
【0020】
本発明の走査型電子顕微鏡の第2の態様は、1次ビームを試料に照射する対物レンズと、2次電子を検出する検出器と、対物レンズの内側に走査器の少なくとも一部の走査コイルを備える構成とする。
【0021】
第2の態様によれば、対物レンズの内側に走査器の少なくとも一部の走査コイルを配置することにより、走査範囲の減少の問題を解消することができる。
【0022】
また、本発明の走査型電子顕微鏡の第3の態様は、第1の態様と第2の態様を備える構成であって、1次ビームを試料に照射する対物レンズと、電子光学系の軸と同軸で、かつ、前記対物レンズの内側に配置した2次電子を検出するシンチレータと、シンチレータで光変換した光を対物レンズの外側に導く光導体と、光導体で導かれた光を増幅して信号を取り出す光電子増倍管と、対物レンズの内側であって前記光導体の外側に走査器の少なくとも一部の走査コイルを備え、シンチレータ及び走査コイルの配置位置により、感度低下や走査範囲の減少の問題を解消する。
【0023】
また、本発明の走査型電子顕微鏡の第4の態様は、シンチレータと対物レンズの試料側先端との間にメッシュ状の導体を備え、メッシュ状導体はシンチレータに対して負電位とする。この構成により、シンチレータにより生じる高圧電界が照射する1次ビームや2次電子に与える影響を防止する。
【0024】
また、本発明の走査型電子顕微鏡の第5の態様は、走査コイルの内側に、金属製筒を電子光学系の軸と同軸に備える構成とする。この金属製筒により、走査コイルによる磁場が電子光学系の軸を通る照射する1次ビームに与える影響を防止することができる。
【0025】
また、本発明の走査型電子顕微鏡の第6の態様は、光導体は、シンチレータから電子光学系の軸方向に進む光を取り出し方向に変える光反射部を光軸上に備える。
【0026】
また、本発明の走査型電子顕微鏡は、電子顕微鏡や電子線マイクロアナライザーなど、分析対象物の分析、計測、あるいは観察を行う装置に適用するほか、電子線描画装置やイオンビーム加工装置などの対象物の加工を行う製造装置においても、電子信号検出器を設けることにより適用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。 図1は本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【0028】
走査型電子顕微鏡は、電子銃等の1次ビームを照射する照射源と、1次ビームを集束するコンデンサレンズ、試料上に1次ビームの焦点を合わせる対物レンズ、試料上において1次ビームを走査させる走査器、1次ビームの照射により試料から放出される2次電子を検出する検出器等を備える。
【0029】
図1では、これらの構成の内、対物レンズ2、走査器4、及び検出器等の走査型電子顕微鏡の一部の構成のみを示し、その他の構成については省略している。
【0030】
図1において、走査型電子顕微鏡1は、1次ビーム源と試料Sとの間を結ぶ電子光学系の軸3と同軸に、対物レンズ2、走査器4の一部の走査コイル4b、検出器を構成するシンチレータ11、シンチレータで光変換した光を導出するライトガイド等の光導体13の各構成要素を、軸3に向かって外側から内側に配置して備える。
【0031】
対物レンズ2は、対物コイル2a及び磁極2bを備える。図1に示す構成では、磁極2bの先端は試料Sに向かって細く絞られた形状とする。走査器4は、走査コイル4a,4bを備え、少なくとも試料S側(下側の)の走査コイル4bは対物レンズ2の内側に同軸に配置される。
【0032】
シンチレータ11は、電子光学系の軸3と同軸に、対物コイル2a及び走査コイル4aの内側に配置される。シンチレータ11は、対物コイル2aの内側の位置に配置することにより、試料Sとの距離を短くすることができ、これにより2次電子の検出効率を高めることができる。シンチレータ11は、試料Sから放出された2次電子を検出して光変換する。なお、シンチレータは、例えばYAG結晶を用いることができる。光変換された光は、ライトガイド等の光導体13を介してPMT(Photo Multiplier Tube,光電子増倍管)12に導かれる。
【0033】
ここで、光導体13についても、電子光学系の軸3と同軸に対物コイル2a及び走査コイル4aの内側に配置される。光導体13は、電子光学系の軸3に沿って延びる部分13aと、軸3に対して垂直方向に延びる部分13bを備え、さらに、この部分13aと13bが交差する部分には光反射部14が形成される。部分13aはシンチレータ11と同径のものを使用し、その試料側の一端(前記交差部分と軸3に対して反対側の端部)にはシンチレータ11が取り付けられる。光反射部14は、シンチレータ11で光変換され軸方向に進んだ光をPMT(光電子増倍管)12に向けて反射する。光反射部14には、光の反射効率を高めるために金属蒸着が施される。なお、光反射部14の反射方向は、必ずしも軸3に対して垂直である必要はなく、所定の反射角度とすることができる。この場合には、その反射方向にPMT(光電子増倍管)12に設置する。このとき、延びる部分13bは、PMT(光電子増倍管)12が設置された位置に応じて、軸3に対して必ずしも垂直方向とはならない。
【0034】
シンチレータ11の前方(試料S側)には、シンチレータ1を覆うようにメッシュ状の導体16が設けられ、このシンチレータ11には電源17により正の高電圧(例えば、10kV程度)が印加され、メッシュ状導体16はアース電位に接地される。なお、電源17は可変電源とし、メッシュ状導体16の電位を可変とすることができる。
【0035】
また、光導体13aには、電子光学系の軸3位置に軸方向に沿って開口部が形成され、その軸方向に沿った穴内には薄肉の金属製パイプ15が設けられる。金属パイプ15はアース電位に接地される。
【0036】
この金属パイプ15及びメッシュ状導体16は、シンチレータ11の高圧により生じる電界が、1次ビームや2次電子に影響を与えるのを防止する。なお、1次ビームは、金属パイプ15を通すため、光導体13aはチャージアップすることはない。
【0037】
なお、前記した金属パイプ15及びメッシュ状導体16はアース電位に限らず、シンチレータ11に印加する高電圧に対して低い任意の電圧としてもよい。
【0038】
上記した構成の走査型電子顕微鏡によれば、1次ビーム源(図示してない)で発生した1次ビームは、金属パイプ15内を通過して軸3に試料Sに向け照射される。1次ビームは、対物レンズ2によって試料S上に集光されると共に、走査器4により試料S上を走査する。この1次ビームの走査において、走査器4の走査コイル4bは、対物レンズ2の内側に配置されることにより、試料Sとの距離を短くすることができる。
【0039】
1次ビームの照射により試料Sから放出された2次電子は、対物レンズ2の磁場により対物レンズ2内に巻き込まれ、シンチレータ11で検出される。このとき、シンチレータ11には正の高電圧が印加されているが、シンチレータ11はメッシュ状導体16により覆われた状態にあるため、高電圧で形成される電界の影響を受けることなく検出が行われる。
【0040】
なお、1次ビームを走査器4で走査する際の磁場は、試料Sに最も近い走査コイル4bを、対物レンズ2内においてシンチレータ11よりも1次ビーム源側に配置することにより、シンチレータ11による2次電子の検出には影響を与えない。
【0041】
シンチレータ11は、試料Sから放出され対物レンズ2内に巻き込まれた2次電子を捕らえて光変換する。光変換で得られた光は、光導体13aを介して上方(1次ビーム源側)に導かれ、光反射部14においてPMT12側に反射される。反射された光は、光導体13bを介してPMT12に届き、増幅されて検出される。
【0042】
図2は、本発明の走査型電子顕微鏡の他の構成を説明するための概略図である。図2に示す構成例は、図1に示す構成において、走査器4の走査コイル4a,4bを共に対物レンズ2の内側と光導体13の外側に間に配置する構成である。
【0043】
本発明の構成は、上記構成の他に、セミインレンズ方式やインレンズ方式に適用することもできる。
【0044】
図3はセミインレンズ方式を適用した本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図であり、図4はインレンズ方式を適用した本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【0045】
図3に示すように、セミインレンズ方式を適用した走査型電子顕微鏡1′は、前記した構成と同様に、1次ビーム源と試料Sとの間を結ぶ電子光学系の軸3と同軸に、対物レンズ2、走査器4の一部の走査コイル4b、検出器を構成するシンチレータ11、シンチレータで光変換した光を導出するライトガイド等の光導体13の各構成要素を、軸3に向かって外側から内側に配置して備え、対物レンズ2の照射源と反対側の端部に試料Sを備える。
【0046】
また、図4に示すように、インレンズ方式を適用した走査型電子顕微鏡1″は、前記した構成と同様に、1次ビーム源と試料Sとの間を結ぶ電子光学系の軸3と同軸に、対物レンズ2、走査器4の一部の走査コイル4b、検出器を構成するシンチレータ11、シンチレータで光変換した光を導出するライトガイド等の光導体13の各構成要素を、軸3に向かって外側から内側に配置して備え、対物レンズ2の発する磁場の中心に試料Sを備える。
【0047】
このセミインレンズ方式やインレンズ方式に適用した構成においても、2次電子を検出するシンチレータや走査コイルの配置位置に特徴を持たせることにより、試料と検出器との距離や試料と走査コイルとの距離を縮め、これにより感度低下、走査範囲の減少の問題を解決することができ、また、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くことができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、検出器が試料から遠ざかることによる感度低下、走査範囲の減少の問題を解消することができ、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【図2】本発明の走査型電子顕微鏡の他の構成を説明するための概略図である。
【図3】セミインレンズ方式に適用した本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【図4】インレンズ方式に適用した本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【図5】従来の2次電子を検出する構成を説明するための概略図である。
【図6】縦型の対物レンズに適用した場合の状態を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1…走査型電子顕微鏡、2…対物レンズ、2a…対物コイル、2b…磁極、3…軸、4…走査器、4a,4b…走査コイル、11…シンチレータ、12…PMT(光電子増倍管)、13…光導体(ライトガイド)、14…光反射部、15…金属パイプ、16…メッシュ状導体、17…電源、102…対物レンズ、104…走査器、104a,104b…走査コイル、111…シンチレータ、112…PMT、113…MCP、114…アンプ、115…フォトカプラ、115a…光変換回路、115b…電気変換回路、116…シンチレータ、117…検出器、115b発光記載、S…試料。
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷電粒子を用いて分析、計測、観察、製造を行う装置に関し、特に、走査型電子顕微鏡の2次電子検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子顕微鏡や電子線マイクロアナライザーなど、分析対象物の分析、計測、あるいは観察を行う装置において、荷電粒子等の1次ビームを対象物に照射することにより、試料から放出される2次電子、反射電子、オージェ電子等の電子信号を検出して観察や分析を行う。また、電子線描画装置やイオンビーム加工装置などの対象物の加工を行う製造装置においても、電子信号検出器を設けることにより、試料から放出される2次電子、反射電子、オージェ電子等の電子信号を検出して観察や分析を行うことができる。
【0003】
この1次ビームの照射による分析、観察において、2次電子信号やSEM像を分析、観察する際には、多くの場合、対物レンズに巻き込まれた電子を、対物レンズの外側に軸非対称に配置したシンチレータを利用した検出器により増幅し検出している。
【0004】
図5は、従来の2次電子を検出する構成を説明するための概略図である。図5(a)はインレンズ方式と呼ばれ、対物レンズの発する磁場の中心に試料を配置する構成であり、図5(b),(c)は、セミインレンズ方式と呼ばれ、対物レンズの照射源と反対側の端部に試料を配置する構成である。
【0005】
いずれの方式においても、対物レンズ102に対して照射源側の外側に2次電子の検出器を設けた構成としている。検出器は、例えば、シンチレータ111と光電子増倍管(PMT)112の組み合わせを用いることができ、試料Sから放出され対物レンズ102の磁場により対物レンズ102内に巻き込まれた2次電子をシンチレータ111で光変換し、光電子増倍管112により増幅して検出している。
【0006】
また、図5(c)に示す構成例のように、対物レンズ102に対して照射源側の外側に、光軸と軸対称にMCP(マイクロチャネルプレート)113等の検出器を配置する構成や、図5(d)に示す構成例のように、対物レンズ102に対して照射源側の外側に、斜めに切断したYAG単結晶を光軸なまで延ばして試料Sから発生した2次電子を光変換し、この光をライトガイドで外側に配置した光電子増倍管112に導いて検出する構成が知られている。
【0007】
なお、図5(c)に示す構成例では、MCPの出力側が高圧でフローティングされているため、MCP113の信号をアンプ114で増幅した後、光変換回路115aで光信号に変換し、この光信号を電気変換回路115bで電気信号に変換するホトカプラ115の構成としている。
【0008】
上記図5(c)、(d)に示した構成は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−171791号公報(図6,図7)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記図5(a),(b)に示したように、対物レンズの外側で軸非対称に配置した検出器により検出する構成では、検出器が対物レンズの試料側と反対側の外側に配置されるため、検出器が試料から遠くなり、検出感度が低くなるという問題がある。
【0011】
また、走査系のコイル(図5では示していない)は、検出器(シンチレータ111及びPMT112)を対物レンズ102の外側に配置した分だけさらに試料Sから遠い位置に配置することになるため、1次ビームを走査することによる試料面上での移動量が大きくなり、低倍率を得ることが困難になるという問題がある。
【0012】
また、前記図5(c)の構成では、信号の取り出しにホトカプラ等を用いる必要があり、また、MCPの反応速度も低いため、応答が悪く走査速度が低下することになる。そのため、テレビ受像器の表示に要する高速スキャンに対応することができず、リアルタイムの観察ができないという問題がある。また、MCPの動作が可能となる高真空を用いる必要がある。
【0013】
上記した特許文献に示される対物レンズは、扁平な形状の対物レンズが用いられているが、走査型電子顕微鏡(SEM)で通常用いられる対物レンズは、縦方向(照射する1次ビームの軸方向)に長い形状である。特に、試料の取り回しを良くするために、先端部を細くした対物レンズでは、対物レンズの軸方向の上面と下面との距離が大きくなる。
【0014】
このような対物レンズを有した走査型電子顕微鏡に対して、図5(d)に示したような検出器(シンチレータ116,PMT112)を適用させると、走査器104のコイル(走査コイル104a,104b)が試料面から遠く離れてしまうため、試料面上で十分な走査範囲を確保することは難しくなる。図6はこの状態を示している。縦型の対物レンズ102の場合には、試料Sと走査器104(走査コイル104a,140b)との間の距離は、シンチレータ116やPMT112の幅に加えて対物レンズ102の縦方向の長さ分だけ長くなり、走査範囲が狭まることになる。また、対物レンズ102の縦方向の長さ分だけ、シンチレータ116が受ける2次電子の取り込みの効率が低下することになる。
【0015】
この問題に対して、走査コイルを2次電子検出面(シンチレータ)よりも試料面に接近させて配置することにより走査範囲の問題を解決することも考えられるが、走査コイルを試料に接近させると、走査コイルが発生する磁場により、検出する2次電子に影響するという問題がある。
【0016】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、検出器が試料から遠ざかることによる感度低下、走査範囲の減少の問題を解消することを目的とし、また、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の走査型電子顕微鏡は、2次電子を検出するシンチレータや走査コイルの配置位置に特徴を持たせることにより、試料と検出器との距離や試料と走査コイルとの距離を縮め、これにより感度低下、走査範囲の減少の問題を解決し、また、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くものである。
【0018】
本発明の走査型電子顕微鏡の第1の態様は、1次ビームを試料に照射する対物レンズと、電子光学系の軸と同軸で、かつ対物レンズの内側に配置した2次電子を検出するシンチレータと、シンチレータで光変換した光を対物レンズの外側に導く光導体と、光導体で導かれた光を増幅して信号を取り出す光電子増倍管とを備える構成とする。なお、1次ビームは、電子の他にイオンとすることもできる。
【0019】
第1の態様によれば、2次電子を検出するシンチレータを、電子光学系の軸と同軸でかつ対物レンズの内側に配置することにより、試料と2次電子の検出位置との距離を縮めることができ、これにより、試料と検出器との間の距離が遠ざかることによる感度低下や走査範囲の減少の問題を解消することができる。
【0020】
本発明の走査型電子顕微鏡の第2の態様は、1次ビームを試料に照射する対物レンズと、2次電子を検出する検出器と、対物レンズの内側に走査器の少なくとも一部の走査コイルを備える構成とする。
【0021】
第2の態様によれば、対物レンズの内側に走査器の少なくとも一部の走査コイルを配置することにより、走査範囲の減少の問題を解消することができる。
【0022】
また、本発明の走査型電子顕微鏡の第3の態様は、第1の態様と第2の態様を備える構成であって、1次ビームを試料に照射する対物レンズと、電子光学系の軸と同軸で、かつ、前記対物レンズの内側に配置した2次電子を検出するシンチレータと、シンチレータで光変換した光を対物レンズの外側に導く光導体と、光導体で導かれた光を増幅して信号を取り出す光電子増倍管と、対物レンズの内側であって前記光導体の外側に走査器の少なくとも一部の走査コイルを備え、シンチレータ及び走査コイルの配置位置により、感度低下や走査範囲の減少の問題を解消する。
【0023】
また、本発明の走査型電子顕微鏡の第4の態様は、シンチレータと対物レンズの試料側先端との間にメッシュ状の導体を備え、メッシュ状導体はシンチレータに対して負電位とする。この構成により、シンチレータにより生じる高圧電界が照射する1次ビームや2次電子に与える影響を防止する。
【0024】
また、本発明の走査型電子顕微鏡の第5の態様は、走査コイルの内側に、金属製筒を電子光学系の軸と同軸に備える構成とする。この金属製筒により、走査コイルによる磁場が電子光学系の軸を通る照射する1次ビームに与える影響を防止することができる。
【0025】
また、本発明の走査型電子顕微鏡の第6の態様は、光導体は、シンチレータから電子光学系の軸方向に進む光を取り出し方向に変える光反射部を光軸上に備える。
【0026】
また、本発明の走査型電子顕微鏡は、電子顕微鏡や電子線マイクロアナライザーなど、分析対象物の分析、計測、あるいは観察を行う装置に適用するほか、電子線描画装置やイオンビーム加工装置などの対象物の加工を行う製造装置においても、電子信号検出器を設けることにより適用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。 図1は本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【0028】
走査型電子顕微鏡は、電子銃等の1次ビームを照射する照射源と、1次ビームを集束するコンデンサレンズ、試料上に1次ビームの焦点を合わせる対物レンズ、試料上において1次ビームを走査させる走査器、1次ビームの照射により試料から放出される2次電子を検出する検出器等を備える。
【0029】
図1では、これらの構成の内、対物レンズ2、走査器4、及び検出器等の走査型電子顕微鏡の一部の構成のみを示し、その他の構成については省略している。
【0030】
図1において、走査型電子顕微鏡1は、1次ビーム源と試料Sとの間を結ぶ電子光学系の軸3と同軸に、対物レンズ2、走査器4の一部の走査コイル4b、検出器を構成するシンチレータ11、シンチレータで光変換した光を導出するライトガイド等の光導体13の各構成要素を、軸3に向かって外側から内側に配置して備える。
【0031】
対物レンズ2は、対物コイル2a及び磁極2bを備える。図1に示す構成では、磁極2bの先端は試料Sに向かって細く絞られた形状とする。走査器4は、走査コイル4a,4bを備え、少なくとも試料S側(下側の)の走査コイル4bは対物レンズ2の内側に同軸に配置される。
【0032】
シンチレータ11は、電子光学系の軸3と同軸に、対物コイル2a及び走査コイル4aの内側に配置される。シンチレータ11は、対物コイル2aの内側の位置に配置することにより、試料Sとの距離を短くすることができ、これにより2次電子の検出効率を高めることができる。シンチレータ11は、試料Sから放出された2次電子を検出して光変換する。なお、シンチレータは、例えばYAG結晶を用いることができる。光変換された光は、ライトガイド等の光導体13を介してPMT(Photo Multiplier Tube,光電子増倍管)12に導かれる。
【0033】
ここで、光導体13についても、電子光学系の軸3と同軸に対物コイル2a及び走査コイル4aの内側に配置される。光導体13は、電子光学系の軸3に沿って延びる部分13aと、軸3に対して垂直方向に延びる部分13bを備え、さらに、この部分13aと13bが交差する部分には光反射部14が形成される。部分13aはシンチレータ11と同径のものを使用し、その試料側の一端(前記交差部分と軸3に対して反対側の端部)にはシンチレータ11が取り付けられる。光反射部14は、シンチレータ11で光変換され軸方向に進んだ光をPMT(光電子増倍管)12に向けて反射する。光反射部14には、光の反射効率を高めるために金属蒸着が施される。なお、光反射部14の反射方向は、必ずしも軸3に対して垂直である必要はなく、所定の反射角度とすることができる。この場合には、その反射方向にPMT(光電子増倍管)12に設置する。このとき、延びる部分13bは、PMT(光電子増倍管)12が設置された位置に応じて、軸3に対して必ずしも垂直方向とはならない。
【0034】
シンチレータ11の前方(試料S側)には、シンチレータ1を覆うようにメッシュ状の導体16が設けられ、このシンチレータ11には電源17により正の高電圧(例えば、10kV程度)が印加され、メッシュ状導体16はアース電位に接地される。なお、電源17は可変電源とし、メッシュ状導体16の電位を可変とすることができる。
【0035】
また、光導体13aには、電子光学系の軸3位置に軸方向に沿って開口部が形成され、その軸方向に沿った穴内には薄肉の金属製パイプ15が設けられる。金属パイプ15はアース電位に接地される。
【0036】
この金属パイプ15及びメッシュ状導体16は、シンチレータ11の高圧により生じる電界が、1次ビームや2次電子に影響を与えるのを防止する。なお、1次ビームは、金属パイプ15を通すため、光導体13aはチャージアップすることはない。
【0037】
なお、前記した金属パイプ15及びメッシュ状導体16はアース電位に限らず、シンチレータ11に印加する高電圧に対して低い任意の電圧としてもよい。
【0038】
上記した構成の走査型電子顕微鏡によれば、1次ビーム源(図示してない)で発生した1次ビームは、金属パイプ15内を通過して軸3に試料Sに向け照射される。1次ビームは、対物レンズ2によって試料S上に集光されると共に、走査器4により試料S上を走査する。この1次ビームの走査において、走査器4の走査コイル4bは、対物レンズ2の内側に配置されることにより、試料Sとの距離を短くすることができる。
【0039】
1次ビームの照射により試料Sから放出された2次電子は、対物レンズ2の磁場により対物レンズ2内に巻き込まれ、シンチレータ11で検出される。このとき、シンチレータ11には正の高電圧が印加されているが、シンチレータ11はメッシュ状導体16により覆われた状態にあるため、高電圧で形成される電界の影響を受けることなく検出が行われる。
【0040】
なお、1次ビームを走査器4で走査する際の磁場は、試料Sに最も近い走査コイル4bを、対物レンズ2内においてシンチレータ11よりも1次ビーム源側に配置することにより、シンチレータ11による2次電子の検出には影響を与えない。
【0041】
シンチレータ11は、試料Sから放出され対物レンズ2内に巻き込まれた2次電子を捕らえて光変換する。光変換で得られた光は、光導体13aを介して上方(1次ビーム源側)に導かれ、光反射部14においてPMT12側に反射される。反射された光は、光導体13bを介してPMT12に届き、増幅されて検出される。
【0042】
図2は、本発明の走査型電子顕微鏡の他の構成を説明するための概略図である。図2に示す構成例は、図1に示す構成において、走査器4の走査コイル4a,4bを共に対物レンズ2の内側と光導体13の外側に間に配置する構成である。
【0043】
本発明の構成は、上記構成の他に、セミインレンズ方式やインレンズ方式に適用することもできる。
【0044】
図3はセミインレンズ方式を適用した本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図であり、図4はインレンズ方式を適用した本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【0045】
図3に示すように、セミインレンズ方式を適用した走査型電子顕微鏡1′は、前記した構成と同様に、1次ビーム源と試料Sとの間を結ぶ電子光学系の軸3と同軸に、対物レンズ2、走査器4の一部の走査コイル4b、検出器を構成するシンチレータ11、シンチレータで光変換した光を導出するライトガイド等の光導体13の各構成要素を、軸3に向かって外側から内側に配置して備え、対物レンズ2の照射源と反対側の端部に試料Sを備える。
【0046】
また、図4に示すように、インレンズ方式を適用した走査型電子顕微鏡1″は、前記した構成と同様に、1次ビーム源と試料Sとの間を結ぶ電子光学系の軸3と同軸に、対物レンズ2、走査器4の一部の走査コイル4b、検出器を構成するシンチレータ11、シンチレータで光変換した光を導出するライトガイド等の光導体13の各構成要素を、軸3に向かって外側から内側に配置して備え、対物レンズ2の発する磁場の中心に試料Sを備える。
【0047】
このセミインレンズ方式やインレンズ方式に適用した構成においても、2次電子を検出するシンチレータや走査コイルの配置位置に特徴を持たせることにより、試料と検出器との距離や試料と走査コイルとの距離を縮め、これにより感度低下、走査範囲の減少の問題を解決することができ、また、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くことができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、検出器が試料から遠ざかることによる感度低下、走査範囲の減少の問題を解消することができ、走査コイルが発生する磁場により検出される2次電子に対する影響を除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【図2】本発明の走査型電子顕微鏡の他の構成を説明するための概略図である。
【図3】セミインレンズ方式に適用した本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【図4】インレンズ方式に適用した本発明の走査型電子顕微鏡を説明するための概略図である。
【図5】従来の2次電子を検出する構成を説明するための概略図である。
【図6】縦型の対物レンズに適用した場合の状態を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1…走査型電子顕微鏡、2…対物レンズ、2a…対物コイル、2b…磁極、3…軸、4…走査器、4a,4b…走査コイル、11…シンチレータ、12…PMT(光電子増倍管)、13…光導体(ライトガイド)、14…光反射部、15…金属パイプ、16…メッシュ状導体、17…電源、102…対物レンズ、104…走査器、104a,104b…走査コイル、111…シンチレータ、112…PMT、113…MCP、114…アンプ、115…フォトカプラ、115a…光変換回路、115b…電気変換回路、116…シンチレータ、117…検出器、115b発光記載、S…試料。
Claims (6)
- 1次ビームを試料に照射する対物レンズと、
電子光学系の軸と同軸で、かつ、前記対物レンズの内側に配置した2次電子を検出するシンチレータと、
前記シンチレータで光変換した光を対物レンズの外側に導く光導体と、
前記光導体で導かれた光を増幅して信号を取り出す光電子増倍管とを備えることを特徴とする、走査型電子顕微鏡。 - 1次ビームを試料に照射する対物レンズと、
2次電子を検出する検出器と、
前記対物レンズの内側に走査器の少なくとも一部の走査コイルを備えることを特徴とする、走査型電子顕微鏡。 - 1次ビームを試料に照射する対物レンズと、
電子光学系の軸と同軸で、かつ、前記対物レンズの内側に配置した2次電子を検出するシンチレータと、
前記シンチレータで光変換した光を対物レンズの外側に導く光導体と、
前記光導体で導かれた光を増幅して信号を取り出す光電子増倍管と、
前記対物レンズの内側であって前記光導体の外側に走査器の少なくとも一部の走査コイルを備えることを特徴とする、走査型電子顕微鏡。 - 前記シンチレータと対物レンズの試料側先端との間にメッシュ状の導体を備え、当該メッシュ状導体はシンチレータに対して負電位であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の走査型電子顕微鏡。
- 前記走査コイルの内側に、金属製筒を電子光学系の軸と同軸に備えることを特徴とする、請求項2,3,又は4のいずれかに記載の走査型電子顕微鏡。
- 前記光導体は、前記シンチレータから電子光学系の軸方向に進む光を取り出し方向に変える光反射部を光軸上に備えることを特徴とする、請求項1又は3に記載の走査型電子顕微鏡。
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-
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