JP2004258495A - 顕微鏡用撮像装置 - Google Patents
顕微鏡用撮像装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004258495A JP2004258495A JP2003051189A JP2003051189A JP2004258495A JP 2004258495 A JP2004258495 A JP 2004258495A JP 2003051189 A JP2003051189 A JP 2003051189A JP 2003051189 A JP2003051189 A JP 2003051189A JP 2004258495 A JP2004258495 A JP 2004258495A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- ruler
- unit
- pixels
- sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Microscoopes, Condenser (AREA)
Abstract
【課題】顕微鏡により観察された標本の撮像画像において、煩雑な操作を行うことなくスケールを表示することができ、実寸法を容易に知ることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置2は、顕微鏡1により拡大された標本13の撮像画像をカメラ部21により撮像し、その撮像画像における実寸法を示す物差し画像をCCU部23において作成して、作成した物差し画像を撮像画像に重ね合わせてモニタ3に表示する。物差し画像には、ユーザが入力する標本画像上の2点間の実寸法に基づいて画素数とスケールとを決定し作成される基準物差しと、カメラ部21により撮像した物体の色情報に基づいて作成される実体物差しとがある。これらの物差し画像により標本画像の実寸法を示し、さらに顕微鏡1の倍率を変更したときには、これらの物差し画像を倍率に合わせて補正する。
【選択図】図1
【解決手段】撮像装置2は、顕微鏡1により拡大された標本13の撮像画像をカメラ部21により撮像し、その撮像画像における実寸法を示す物差し画像をCCU部23において作成して、作成した物差し画像を撮像画像に重ね合わせてモニタ3に表示する。物差し画像には、ユーザが入力する標本画像上の2点間の実寸法に基づいて画素数とスケールとを決定し作成される基準物差しと、カメラ部21により撮像した物体の色情報に基づいて作成される実体物差しとがある。これらの物差し画像により標本画像の実寸法を示し、さらに顕微鏡1の倍率を変更したときには、これらの物差し画像を倍率に合わせて補正する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡により観察された標本の画像を撮像する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡により観察された標本の画像を取り込み、その標本画像における実寸法を標本画像に表示する装置が知られている。従来の装置は、画素ピッチを測定するために、校正標本が置かれた電動ステージを動かして、画像取り込み用のフレームメモリ上の十字線と撮像した校正標本の中心線画像とを一致させる。その後、所定の間隔、たとえば500ピクセルだけ標本が移動するよう電動ステージを駆動することで、1ピクセルに相当する移動量を求め、これを画素ピッチとしている。このようにして顕微鏡の対物レンズごとに画素ピッチを測定して、得られた補正テーブルに基づいて、標本画像上に標本の実寸法を示すスケールを描画して表示する(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−75172号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置では、画素ピッチを測定するために、電動ステージの細かい操作など、煩雑な操作が必要である。
【0005】
本発明は、煩雑な操作を行うことなくスケールを表示することができ、標本の実寸法を容易に知ることができる撮像装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による顕微鏡用撮像装置は、観察手段により観察される標本を撮像し、標本画像を出力する撮像手段と、標本画像における実寸法を示す画像(物差し画像)を作成する物差し作成手段と、物差し画像を標本画像に重ね合わせて表示する重ね合わせ表示手段とを備え、物差し作成手段は、標本画像において特定された2点間の画素数を算出し、算出された2点間の画素数と外部より入力された2点間の実寸法とに基づいて標本画像の1画素あたりの実寸法(単位寸法)を算出し、算出された単位寸法に基づいて物差し画像の画素数と表示スケールとを算出し、算出された画素数と表示スケールの物差し画像を作成するものである。
請求項2の発明は、請求項1の撮像装置において適用され、物差し作成手段は、算出された物差し画像の画素数が所定値以上であるか否かを判定し、所定値未満の場合は、算出された物差し画像の画素数を所定倍し、物差し画像が示す実寸法のスケールを変更するものである。
請求項3の発明による顕微鏡用撮像装置は、観察手段により観察される標本を撮像し、標本画像を出力する撮像手段と、標本画像における実寸法を示す画像(物差し画像)を作成する物差し作成手段と、物差し画像を標本画像に重ね合わせて表示する重ね合わせ表示手段とを備え、物差し作成手段は、撮像手段により撮像された実寸法を示す物体の画像の範囲を特定し、特定された範囲の色情報に基づいて物差し画像を作成するものである。
請求項4の発明は、請求項1または2の撮像装置において適用され、物差し作成手段は、観察手段の拡大倍率に基づいて算出された単位寸法を補正し、補正された単位寸法に基づいて物差し画像の画素数と表示スケールとを新たに算出し、新たに算出された画素数と表示スケールの物差し画像を新たに作成して、物差し画像を補正するものである。
請求項5の発明は、請求項3の撮像装置において適用され、物差し作成手段は、観察手段の拡大倍率に基づいて作成された物差し画像を拡大または縮小して、物差し画像を補正するものである。
請求項6の発明は、請求項4または5の撮像装置において適用され、観察手段の拡大倍率を検出する倍率検出手段をさらに備え、物差し作成手段は、倍率検出手段により検出された拡大倍率に基づいて物差し画像を補正するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した顕微鏡観察システムの実施の形態を図1に示す。顕微鏡1に接続された撮像装置2は、ステージ12上に置かれた標本13の観察画像をカメラ部21により撮像する。このとき、レボルバ15を回転することで使用する対物レンズを交換し、顕微鏡1の拡大倍率を変更することができる。撮像した標本画像は、ケーブル22を介してカメラ部21からCCU(Camera Control Unit)部23へ送られる。また、顕微鏡1に設けられた図示しない倍率検出部により、レボルバ15の回転位置などから使用している対物レンズの倍率が検出されて、その倍率情報がCCU部23へ送られる。CCU部23は、カメラ部21から送られた標本画像をモニタ3に表示したり、プリンタ4へ出力して印刷したりするとともに、ユーザにより指示された各種の画像処理を行うことができる。このとき、ユーザはマウス5を操作することにより、CCU部23が実行する画像処理内容を指示する。
【0008】
CCU部23の機能ブロックを図2に示す。カメラ部21よりケーブル22を介して送られた標本画像は、CCU部23の画像処理IC231へ入力され、画像メモリ232へ記録される。画像処理IC231は、画像メモリ232に記録した標本画像を用いて、CPU233からの指示により後述する各種の画像処理を実行する。この画像処理の実行結果は、画像処理IC231よりモニタ3へ出力される。
【0009】
CPU233は、ユーザがマウス5を操作し指示することにより、メモリ234を作業領域としてフラッシュメモリ235に記録されたプログラムを実行し、上述の画像処理IC231と共に各種の画像処理を行う。またCPU233は、必要に応じて標本画像や画像処理の実行結果をプリンタ4に出力して印刷する。なおフラッシュメモリ235は不揮発性メモリであり、撮像装置2の電源を切断しても記録している内容を保持することができる。画像処理IC231やCPU233により行われた画像処理の実行結果のうち、撮像装置2の電源を切断しても保持する必要があるものは、このフラッシュメモリ235に記憶する。
【0010】
CPU233と画像処理IC231は、単位換算モード、2点間距離測定モード、基準物差し表示モード、実体物差し作成モードおよび実体物差し表示モードと称される各種の画像処理を実行する。以下にこれらの各モードにおける処理内容について順に説明する。
【0011】
(1)単位換算モード
単位換算モードでは、2点間の実寸法が既知の標本画像により、画素数を実寸法に換算するために用いる1画素あたりの実寸法(単位寸法という)を算出する。単位換算モードにおけるフローチャートを図3に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが単位換算モードの実行を指示したときに実行される。
【0012】
ステップS31では、単位換算モードで使用する標本画像を画像メモリ232より読み込む。この標本画像には、ある2地点間の実寸法が既知のものが用いられる。このステップS31において読み込む標本画像は、カメラ部21により撮像されている画像であり、ここでは、たとえばAB間の実寸法が既知の図4に示す標本画像40aを読み込んだとする。または、過去に画像メモリ232に記録された画像より選択してもよい。なお、このステップS31で標本画像40aを読み込んだ時点では、この標本画像40aが含まれる撮像画像40には、符号41〜45の各表示は表示されていない。
【0013】
ステップS32では、ユーザによりその実寸法が既知の2点AB間を指定されることによって、このAB間を以降の処理対象として特定する。このとき、ユーザはたとえばマウス5を点AからBの間でドラッグすることにより、図4のように標本画像40a上に直線41を描画して、2点AB間を指定する。
【0014】
ステップS33では、ステップS32で特定した2点AB間の横軸および縦軸の画素数をカウントし、2点AB間の画素数を算出する。標本画像40a上の2点間の横軸、すなわち画像の横方向の画素数をXとし、縦軸すなわち垂直方向の画素数をYとすると、この2点間の画素数Nは、下記の式(1)によって表される。式(1)によって、図4の2点AB間の画素数がたとえば800ピクセルと算出されると、符号42に示すように算出した画素数を表示する。
【数1】
N=√(X2+Y2) ・・・・・・(1)
【0015】
ステップS34では、ユーザにより入力される2点AB間の実寸法を読み込む。このときユーザは、撮像画像40上に表示される図4の符号43および44に示す入力枠をマウス5の操作により選択し、長さの値「20」とスケール「mm」とをそれぞれ入力する。
【0016】
ステップS35では、ステップS33で算出した画素数と、ステップS34で読み込んだ2点AB間の実寸法とにより、図4の標本画像40aにおける1画素あたりの実寸法、すなわち単位寸法を算出する。ステップS33で算出された2点間の画素数Nに対して、ステップS34で読み込まれた2点間の実寸法がLである場合、単位寸法L1は下記の式(2)によって表される。式(2)によって、標本画像40aにおける単位寸法は、20mm/800=0.025mmと算出される。
【数2】
L1=L/N ・・・・・・(2)
【0017】
ステップS36では、図4のセーブアイコン45をユーザがクリックすることにより、ステップS35で算出した単位寸法0.025mmを図2のフラッシュメモリ235へ記録する。このとき、顕微鏡1において使用している対物レンズの倍率情報も合わせて記録される。フラッシュメモリ235へ算出した単位寸法を記録することで、撮像装置2の電源を切断しても単位寸法の値は保持され、次に使用する場合に再度単位換算モードを行う必要がなくなる。ステップS36を終えると、図3のフローチャートに示す単位換算モードを終了する。
【0018】
以上説明したようにして、2点間の実寸法が既知の標本画像により、1画素あたりの実寸法を示す単位寸法を算出する。算出された単位寸法を用いて、以降に説明する各種の処理が行われる。さらにこの単位寸法を算出したときの対物レンズの倍率情報を合わせて記録することで、対物レンズを交換して倍率を変更したときにも、この単位寸法を補正することができる。なお倍率を変更したときの処理内容については、後に説明する。
【0019】
(2)2点間距離測定モード
2点間距離測定モードでは、前述の単位換算モードにおいて算出された単位寸法を用いて、標本画像上の任意の2点間の実寸法を算出する。2点間距離測定モードにおけるフローチャートを図5に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが2点間距離測定モードの実行を指示したときに実行される。
【0020】
ステップS51では、2点間の実寸法を測定する標本画像を画像メモリ232より読み込む。ここで読み込む標本画像は、カメラ部21により撮像されている画像であり、ここでは、たとえば図6に示す標本画像60aを読み込んだとする。または、過去に画像メモリ232に記録された画像より選択してもよい。なお、このステップS51で読み込んだ時点では、この標本画像60aが含まれる撮像画像60には、符号61〜64に示す各表示は表示されていない。
【0021】
ステップS52では、ユーザにより実寸法を測定する2点間を指定されることによって、その2点間を以降の処理対象として特定する。たとえばマウス5を点CからDの間でドラッグすることにより、図6のように標本画像60a上に直線61を描画することで、ユーザが2点CD間を指定したとする。
【0022】
ステップS53では、ステップS52で特定した2点CD間の横軸および縦軸の画素数をカウントし、2点CD間の画素数を上記の式(1)により算出する。ここでは、式(1)によって図6の2点CD間の画素数がたとえば600ピクセルと算出されたとする。
【0023】
ステップS54では、単位換算モードにおいて算出された単位寸法をフラッシュメモリ235より読み出す。このステップS54を実行するためには、あらかじめ単位換算モードを実行して単位寸法を算出しておく必要がある。ここでは、たとえば読み出した単位寸法は0.25mmであったとする。
【0024】
ステップS55では、ステップS53で算出した2点CD間の画素数600に、ステップS54でフラッシュメモリ235より読み出した単位寸法0.25mmを乗算し、2点CD間の実寸法を算出する。算出された実寸法150mmは、図6の符号62に示すように、直線61の近傍に表示する。
【0025】
ステップS56では、2点間距離測定モードを終了するか否かを判定する。この判定は、たとえば画面に表示されるアイコンをユーザがクリックしたか否かによって行う。終了すると判定した場合は、図5のフローチャートに示す2点間距離測定モードを終了する。終了しないと判定した場合は、ステップS51へ戻る。なお、既にステップS51で読み込んだ標本画像を次の処理サイクルでも用いる場合には、次の処理サイクルにおいてステップS51を省略してもよい。たとえば、図6の標本画像60aを2回目の処理サイクルでも用いる場合には、2回目の処理サイクルにおいてステップS51を省略できる。このとき、直線63により2点EF間を特定すると、符号64に示す2点EF間の実寸法120mmが表示される。
【0026】
以上説明したようにして、単位換算モードにおいて算出された単位寸法を用いて、標本画像上の任意の2点間の実寸法を算出する。算出した結果は標本画像とともにモニタ3に表示し、またプリンタ4に出力して印刷することもできる。なお、上記の説明における直線61、63および実寸法表示62、64は撮像画像60上に表示されているが、実際にはOSD(On Screen Display)上に描画されたものを撮像画像60に重ね合わせてこれらを表示している。このOSDは背景が透明の画像情報であり、読み込んだ撮像画像とこのOSDとを重ね合わせることで、算出した2点間の実寸法などの情報をユーザに提供することができる。
【0027】
(3)基準物差し表示モード
基準物差し表示モードでは、撮像された標本の実寸法が識別できるよう、撮像画像における実寸法を示す基準物差しを作成して、撮像画像に重ねて表示する。基準物差し表示モードにおけるフローチャートを図7に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが基準物差し表示モードの実行を指示したときに実行される。
【0028】
ステップS71では、前述の単位換算モードで算出された単位寸法をフラッシュメモリ235より読み出す。このステップS54を実行するためには、あらかじめ単位換算モードを実行して単位寸法を算出しておく必要がある。
【0029】
ステップS72では、図8に示すフローチャートのサブルーチン処理を実行し、表示する基準物差しの画素数を算出する。図8のステップS81では、単位寸法をフラッシュメモリ235より読み出して、単位換算モードにおいてユーザが入力したスケールを判別し、そのスケールあたりの画素数を算出する。このスケールあたりの画素数N1は、上記式(2)によって表される単位寸法L1により、下記の式(3)によって算出される。たとえば、図4の撮像画像40を用いて単位換算モードを行った場合には、入力枠44に入力したスケールはmmであり、単位寸法は前述のように0.025mmと算出される。このときのスケールあたりの画素数、すなわち1mmあたりの画素数は、式(3)により1/0.025=40画素と算出される。
【数3】
N1=1/L1 ・・・・・・(3)
【0030】
ステップS82では、ステップS81で算出したスケールあたりの画素数N1が所定値、たとえば50画素以上であるか否かを判定する。N1が50画素以上である場合は図8の処理を終了して図7の処理フローに戻り、そのときのN1の値を基準物差しの画素数とする。N1が50画素未満である場合はステップS83へ進み、N1の値を所定倍、たとえば10倍した後、ステップS82へ戻る。したがって、上記の式(3)によりN1=40画素と算出された上記の例では、1回目のステップS82は否定判定されてS83へ進み、ここでN1が10倍されて、N1=400となる。2回目のステップS82は肯定判定され、図8の処理を終了して図7の処理フローに戻る。
【0031】
図7のステップS73では、ステップS72で算出した基準物差しの画素数N1で、OSD上に基準物差し用の線を描画する。上記の例ではステップS72でN1=400と算出され、このステップS73において、図9に示す基準物差し用の線91が400画素の長さで描画される。
【0032】
ステップS74では、ステップS73で描画した基準物差し用の線91に、符号92および93に示すように物差しのスケールを表示する。このとき表示する物差しのスケールは、単位換算モードにおいて入力したスケールと、図8のステップS83を実行した回数とによって決定される。たとえば、上記の式(3)によりN1=40画素と算出された上記の例では、単位換算モードにおいて入力したスケールはmmであり、ステップS83を1回実行している。この場合の物差しのスケールは、1mm×10=10mmとなる。
【0033】
このようにして決定された物差しのスケールを、図9の表示92および表示93のようにして表示する。表示92は、線91の全体が10mmに相当することを示し、表示93は、線91の半分が5mmに相当することを示している。この線91および表示92、93により、基準物差しを表示する。ステップS74を終えると、図7のフローチャートに示す基準物差し表示モードを終了する。
【0034】
以上説明したようにして、標本画像における実寸法を示す基準物差しをOSD上に作成し、撮像画像に重ねて表示する。作成した基準物差しは撮像画像とともにモニタ3に表示され、また、プリンタ4に出力して印刷することもできる。
【0035】
(4)実体物差し作成モード
実体物差し作成モードでは、撮像画像における実寸法を示す基準物差しを、カメラ部21により物体を撮像した画像を用いて作成する。実体物差し作成モードにおけるフローチャートを図10に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが実体物差し作成モードの実行を指示したときに実行される。
【0036】
ステップS101では、実体物差しに用いる物体の画像を画像メモリ232より読み込む。この画像は、その時点でカメラ部21により撮像されている画像である。なお、過去に画像メモリ232に記録された画像より選択してもよい。実体物差しに用いる物体は、たとえば定規など、目盛により寸法が判別可能なものが望ましい。
【0037】
ステップS102では、ステップS101で選択した画像上に、実体物差しとして取り込む範囲を特定する。この範囲の特定は、ユーザがマウス5を操作することにより、画像上に任意の範囲を指定することによって行われる。なお前述のステップS101とこのS102は、あらかじめ実体物差しとして取り込む範囲を画面上の特定の位置に設定しておき、その設定範囲内に実体物差しとして用いる物体が位置するようにして画像を撮像することにより、行ってもよい。
【0038】
ステップS103では、ステップS102で特定した範囲の画像データをOSDデータに変換する。OSDデータへの変換は、次のようにして行われる。はじめにR(赤)、G(緑)、B(青)のうちいずれか1つを選択し、特定した範囲の画像データの各画素について、選択した色情報量を圧縮する。たとえば、RGBの色情報がそれぞれ256段階(8bit)で表される画像について、Rを選択して各画素のRの色情報量を16段階(4bit)に圧縮する。
【0039】
次に、圧縮した各画素の色情報をそれぞれOSD対応色に変換する。たとえば、4bitに圧縮されて色情報値が0〜15のいずれかとなった画素をそれぞれ異なるOSD対応色に変換する。たとえば色情報値が7となった画素はグレーに、15となった画素は黒に変換する。このとき、色情報値が所定値以下である画素については透明化する。このようにして各画素の色情報をOSD対応色に変換することにより、画像データをOSDデータに変換する。
【0040】
ステップS104では、ステップS103でOSDデータに変換した画像を表示する。次のステップS105では、表示した画像のOSDデータを保存するか否かを判定する。マウス5の操作などによりユーザが保存を選択した場合はステップS106に進み、このOSDデータをフラッシュメモリ235に記憶して、実体物差しとする。このとき対物レンズの倍率情報も合わせて記録する。ステップS106で実体物差しを記憶したら、図10のフローチャートに示す実体物差し作成モードを終了する。ステップS105でユーザが保存を選択しない場合はステップS101へ戻り、実体物差し作成モードを継続する。
【0041】
以上説明したようにして、撮像した画像より実体物差しを作成し、フラッシュメモリ235に記憶する。記憶した実体物差しは、次に説明する実体物差し表示モードにおいて読み込まれ、撮像画像に重ねて表示される。
【0042】
(5)実体物差し表示モード
実体物差し表示モードでは、前述の実体物差し作成モードで作成した実体物差しを撮像画像に重ねて表示する。実体物差し表示モードにおけるフローチャートを図11に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが実体物差し表示モードの実行を指示したときに実行される。
【0043】
ステップS111では、実体物差しを表示する範囲を撮像画像上に特定する。この範囲の特定は、マウス5の操作によりユーザが画像上に任意の範囲を指定することによって行われる。
【0044】
ステップS112では、前述の実体物差し作成モードで作成されフラッシュメモリ235に記憶した実体物差しより、表示する実体物差しを選択する。この選択は、たとえばフラッシュメモリ235に記憶している実体物差しをリスト表示し、そのリストより表示させる実体物差しをユーザが選択することによって行われる。
【0045】
ステップS113では、ステップS112で選択した実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率情報と、この実体物差しを重ね合わせる撮像画像の対物レンズの倍率情報とにより、実体物差しと撮像画像の倍率が同じであるか否かを判定する。このとき、実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率情報は、フラッシュメモリ235に記憶されている。同じ倍率である場合はステップS115へ進み、同じ倍率でない場合はステップS114へ進む。
【0046】
ステップS114では、ステップS112で選択した実体物差しを補正する。実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率をM1、撮像画像の対物レンズの倍率をM2とすると、下記の式(4)により表される倍率Mにしたがって選択した実体物差しを拡大または縮小することにより、この実体物差しを補正する。たとえば、実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率が5倍であり、撮像画像の対物レンズの倍率が10倍である場合には、実体物差しを10/5=2倍に拡大する。逆に、実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率が10倍であり、撮像画像の対物レンズの倍率が5倍である場合には、実体物差しを5/10=0.5倍に縮小する。
【数4】
M=M2/M1 ・・・・・・(4)
【0047】
ステップS115では、ステップS112で選択した実体物差しのOSDデータをフラッシュメモリ235より読み出し、撮像画像のうちステップS111で特定した表示範囲にその読み出したOSDデータを重ね合わせて、実体物差しを表示する。ステップS115を終了したら、図11のフローチャートに示す処理を終了する。
【0048】
以上説明したようにして、実体物差し作成モードで作成した実体物差しを表示する。なお、表示した実体物差しの位置や表示範囲は、マウス5の操作によりユーザが任意に変更することができる。
【0049】
これらの各モードを実行することにより、カメラ部21で撮像した撮像画像の任意の2点間の実寸法を測定したり、撮像画像に寸法の目安となる物差しを重ね合わせて表示したりすることができる。
【0050】
次に撮像画像の拡大倍率を変更したときについて説明する。撮像画像の拡大倍率は、前述のように図1のレボルバ15を回転して使用する対物レンズを交換することにより変更することができる。レボルバ15を回転すると、使用する対物レンズの倍率情報がCCU部23へ送信される。
【0051】
CCU部23では、送信された対物レンズの倍率情報に基づいて、前述の単位換算モードにおいて算出した単位寸法を補正する。倍率M1の対物レンズを用いて撮像した標本画像によって算出された単位寸法をL1とすると、倍率M2の対物レンズに交換したときの単位寸法L2は、下記の式(5)により表される。たとえば、5倍の対物レンズを用いて撮像した標本画像により算出された単位寸法が0.025mmであり、対物レンズを10倍に交換したとする。このとき、対物レンズ交換後の単位寸法は、0.025×(5/10)=0.0125mmと補正される。
【数5】
L2=L1・(M1/M2) ・・・・・・(5)
【0052】
このようにして補正された単位寸法は、上述した(2)2点間距離測定モードおよび(3)基準物差し表示モードにおいて、元の単位寸法に代えて用いられる。すなわち、2点間距離測定モードにおいては、補正後の単位寸法によりユーザに指定された2点間の距離を算出する(図5ステップS55)。また、基準物差し表示モードにおいては、補正後の単位寸法により基準物差しの画素数を算出する(図7ステップS72)。なお、(5)実体物差し表示モードにおいては、対物レンズを交換するとその倍率情報に基づいて、(4)実体物差し作成モードにおいて作成した実体物差しが前述のように拡大または縮小されて補正される(図11ステップS114)。
【0053】
このように、対物レンズの倍率に応じて単位寸法を補正したり、作成した実体物差しを補正することにより、対物レンズごとの補正テーブルを作成する必要がない。
【0054】
本発明による撮像装置によれば、次の作用効果を奏する。
(1)顕微鏡により観察された標本を撮像し、その標本画像における実寸法を示す物差し画像を作成して、作成した物差し画像を撮像画像に重ね合わせて表示する。このとき、特定された2点間の画素数を算出し、その2点間の画素数と外部より入力された2点間の実寸法とに基づいて1画素あたりの実寸法(単位寸法)を算出し、その単位寸法に基づいて算出された画素数と表示スケールの物差し画像を作成する。このようにしたので、画素ピッチを測定するために電動ステージの細かい操作などの煩雑な操作を行うことなく、標本の実寸法を容易に知ることができる。
(2)算出された物差し画像の画素数が所定値未満の場合は、その画素数を所定倍して物差し画像が示す実寸法のスケールを変更する。あるいは、物体の撮像画像の特定された範囲の色情報に基づいて物差し画像を作成する。このようにしたので、標本画像の実寸法を示すのに適した物差し画像を作成することができる。
(3)顕微鏡の拡大倍率を検出し、この倍率に基づいて単位寸法を補正し、補正された単位寸法に基づいて算出された画素数と表示スケールの物差し画像を新たに作成して、物差し画像を補正する。または、顕微鏡の拡大倍率に基づいて物差し画像を拡大または縮小して物差し画像を補正する。このようにしたので、顕微鏡の対物レンズごとに補正テーブルを作成せずに、拡大倍率に応じて標本画像の実寸法を知ることができる。
【0055】
以上の説明では、検出した対物レンズの倍率情報に基づいてCCU部23において各種の処理を行うこととしたが、この内容に限定する必要はない。たとえば、対物レンズごとの倍率情報をCCU部23にあらかじめ記憶しておき、そのとき使用している対物レンズが何であるかをユーザが入力することで、CCU部23は対物レンズの倍率を知ることとしてもよい。
【0056】
上述した実施の形態では、観察手段を顕微鏡1、撮像手段をカメラ部21、物差し作成手段および重ね合わせ表示手段をCCU部23でそれぞれ実現し、倍率検出手段を顕微鏡1に設けられた倍率検出部で実現している。しかし、これらはあくまで一例であり、本発明の特徴が損なわれない限り、各構成要素は上述の実施の形態に限定されない。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、以上説明したように構成しているので、煩雑な操作を行うことなく標本の実寸法を容易に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した顕微鏡観察システムの実施の形態を示す図
【図2】CCU部の機能ブロックを示す図
【図3】単位換算モードにおける処理フローを示すフローチャート
【図4】単位換算モードにおける表示画面例を示す図
【図5】2点間距離測定モードにおける処理フローを示すフローチャート
【図6】2点間距離測定モードにおける表示画面例を示す図
【図7】基準物差し表示モードにおける処理フローを示すフローチャート
【図8】基準物差し表示モードで実行されるサブルーチン処理の処理フローを示すフローチャート
【図9】基準物差し表示モードにおける表示画面例を示す図
【図10】実体物差し作成モードにおける処理フローを示すフローチャート
【図11】実体物差し表示モードにおける処理フローを示すフローチャート
【符号の説明】
1:顕微鏡 2:撮像装置
3:モニタ 4:プリンタ
5:マウス
12:ステージ 13:標本
15:レボルバ
21:カメラ部 22:ケーブル
23:CCU部
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡により観察された標本の画像を撮像する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡により観察された標本の画像を取り込み、その標本画像における実寸法を標本画像に表示する装置が知られている。従来の装置は、画素ピッチを測定するために、校正標本が置かれた電動ステージを動かして、画像取り込み用のフレームメモリ上の十字線と撮像した校正標本の中心線画像とを一致させる。その後、所定の間隔、たとえば500ピクセルだけ標本が移動するよう電動ステージを駆動することで、1ピクセルに相当する移動量を求め、これを画素ピッチとしている。このようにして顕微鏡の対物レンズごとに画素ピッチを測定して、得られた補正テーブルに基づいて、標本画像上に標本の実寸法を示すスケールを描画して表示する(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−75172号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置では、画素ピッチを測定するために、電動ステージの細かい操作など、煩雑な操作が必要である。
【0005】
本発明は、煩雑な操作を行うことなくスケールを表示することができ、標本の実寸法を容易に知ることができる撮像装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による顕微鏡用撮像装置は、観察手段により観察される標本を撮像し、標本画像を出力する撮像手段と、標本画像における実寸法を示す画像(物差し画像)を作成する物差し作成手段と、物差し画像を標本画像に重ね合わせて表示する重ね合わせ表示手段とを備え、物差し作成手段は、標本画像において特定された2点間の画素数を算出し、算出された2点間の画素数と外部より入力された2点間の実寸法とに基づいて標本画像の1画素あたりの実寸法(単位寸法)を算出し、算出された単位寸法に基づいて物差し画像の画素数と表示スケールとを算出し、算出された画素数と表示スケールの物差し画像を作成するものである。
請求項2の発明は、請求項1の撮像装置において適用され、物差し作成手段は、算出された物差し画像の画素数が所定値以上であるか否かを判定し、所定値未満の場合は、算出された物差し画像の画素数を所定倍し、物差し画像が示す実寸法のスケールを変更するものである。
請求項3の発明による顕微鏡用撮像装置は、観察手段により観察される標本を撮像し、標本画像を出力する撮像手段と、標本画像における実寸法を示す画像(物差し画像)を作成する物差し作成手段と、物差し画像を標本画像に重ね合わせて表示する重ね合わせ表示手段とを備え、物差し作成手段は、撮像手段により撮像された実寸法を示す物体の画像の範囲を特定し、特定された範囲の色情報に基づいて物差し画像を作成するものである。
請求項4の発明は、請求項1または2の撮像装置において適用され、物差し作成手段は、観察手段の拡大倍率に基づいて算出された単位寸法を補正し、補正された単位寸法に基づいて物差し画像の画素数と表示スケールとを新たに算出し、新たに算出された画素数と表示スケールの物差し画像を新たに作成して、物差し画像を補正するものである。
請求項5の発明は、請求項3の撮像装置において適用され、物差し作成手段は、観察手段の拡大倍率に基づいて作成された物差し画像を拡大または縮小して、物差し画像を補正するものである。
請求項6の発明は、請求項4または5の撮像装置において適用され、観察手段の拡大倍率を検出する倍率検出手段をさらに備え、物差し作成手段は、倍率検出手段により検出された拡大倍率に基づいて物差し画像を補正するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した顕微鏡観察システムの実施の形態を図1に示す。顕微鏡1に接続された撮像装置2は、ステージ12上に置かれた標本13の観察画像をカメラ部21により撮像する。このとき、レボルバ15を回転することで使用する対物レンズを交換し、顕微鏡1の拡大倍率を変更することができる。撮像した標本画像は、ケーブル22を介してカメラ部21からCCU(Camera Control Unit)部23へ送られる。また、顕微鏡1に設けられた図示しない倍率検出部により、レボルバ15の回転位置などから使用している対物レンズの倍率が検出されて、その倍率情報がCCU部23へ送られる。CCU部23は、カメラ部21から送られた標本画像をモニタ3に表示したり、プリンタ4へ出力して印刷したりするとともに、ユーザにより指示された各種の画像処理を行うことができる。このとき、ユーザはマウス5を操作することにより、CCU部23が実行する画像処理内容を指示する。
【0008】
CCU部23の機能ブロックを図2に示す。カメラ部21よりケーブル22を介して送られた標本画像は、CCU部23の画像処理IC231へ入力され、画像メモリ232へ記録される。画像処理IC231は、画像メモリ232に記録した標本画像を用いて、CPU233からの指示により後述する各種の画像処理を実行する。この画像処理の実行結果は、画像処理IC231よりモニタ3へ出力される。
【0009】
CPU233は、ユーザがマウス5を操作し指示することにより、メモリ234を作業領域としてフラッシュメモリ235に記録されたプログラムを実行し、上述の画像処理IC231と共に各種の画像処理を行う。またCPU233は、必要に応じて標本画像や画像処理の実行結果をプリンタ4に出力して印刷する。なおフラッシュメモリ235は不揮発性メモリであり、撮像装置2の電源を切断しても記録している内容を保持することができる。画像処理IC231やCPU233により行われた画像処理の実行結果のうち、撮像装置2の電源を切断しても保持する必要があるものは、このフラッシュメモリ235に記憶する。
【0010】
CPU233と画像処理IC231は、単位換算モード、2点間距離測定モード、基準物差し表示モード、実体物差し作成モードおよび実体物差し表示モードと称される各種の画像処理を実行する。以下にこれらの各モードにおける処理内容について順に説明する。
【0011】
(1)単位換算モード
単位換算モードでは、2点間の実寸法が既知の標本画像により、画素数を実寸法に換算するために用いる1画素あたりの実寸法(単位寸法という)を算出する。単位換算モードにおけるフローチャートを図3に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが単位換算モードの実行を指示したときに実行される。
【0012】
ステップS31では、単位換算モードで使用する標本画像を画像メモリ232より読み込む。この標本画像には、ある2地点間の実寸法が既知のものが用いられる。このステップS31において読み込む標本画像は、カメラ部21により撮像されている画像であり、ここでは、たとえばAB間の実寸法が既知の図4に示す標本画像40aを読み込んだとする。または、過去に画像メモリ232に記録された画像より選択してもよい。なお、このステップS31で標本画像40aを読み込んだ時点では、この標本画像40aが含まれる撮像画像40には、符号41〜45の各表示は表示されていない。
【0013】
ステップS32では、ユーザによりその実寸法が既知の2点AB間を指定されることによって、このAB間を以降の処理対象として特定する。このとき、ユーザはたとえばマウス5を点AからBの間でドラッグすることにより、図4のように標本画像40a上に直線41を描画して、2点AB間を指定する。
【0014】
ステップS33では、ステップS32で特定した2点AB間の横軸および縦軸の画素数をカウントし、2点AB間の画素数を算出する。標本画像40a上の2点間の横軸、すなわち画像の横方向の画素数をXとし、縦軸すなわち垂直方向の画素数をYとすると、この2点間の画素数Nは、下記の式(1)によって表される。式(1)によって、図4の2点AB間の画素数がたとえば800ピクセルと算出されると、符号42に示すように算出した画素数を表示する。
【数1】
N=√(X2+Y2) ・・・・・・(1)
【0015】
ステップS34では、ユーザにより入力される2点AB間の実寸法を読み込む。このときユーザは、撮像画像40上に表示される図4の符号43および44に示す入力枠をマウス5の操作により選択し、長さの値「20」とスケール「mm」とをそれぞれ入力する。
【0016】
ステップS35では、ステップS33で算出した画素数と、ステップS34で読み込んだ2点AB間の実寸法とにより、図4の標本画像40aにおける1画素あたりの実寸法、すなわち単位寸法を算出する。ステップS33で算出された2点間の画素数Nに対して、ステップS34で読み込まれた2点間の実寸法がLである場合、単位寸法L1は下記の式(2)によって表される。式(2)によって、標本画像40aにおける単位寸法は、20mm/800=0.025mmと算出される。
【数2】
L1=L/N ・・・・・・(2)
【0017】
ステップS36では、図4のセーブアイコン45をユーザがクリックすることにより、ステップS35で算出した単位寸法0.025mmを図2のフラッシュメモリ235へ記録する。このとき、顕微鏡1において使用している対物レンズの倍率情報も合わせて記録される。フラッシュメモリ235へ算出した単位寸法を記録することで、撮像装置2の電源を切断しても単位寸法の値は保持され、次に使用する場合に再度単位換算モードを行う必要がなくなる。ステップS36を終えると、図3のフローチャートに示す単位換算モードを終了する。
【0018】
以上説明したようにして、2点間の実寸法が既知の標本画像により、1画素あたりの実寸法を示す単位寸法を算出する。算出された単位寸法を用いて、以降に説明する各種の処理が行われる。さらにこの単位寸法を算出したときの対物レンズの倍率情報を合わせて記録することで、対物レンズを交換して倍率を変更したときにも、この単位寸法を補正することができる。なお倍率を変更したときの処理内容については、後に説明する。
【0019】
(2)2点間距離測定モード
2点間距離測定モードでは、前述の単位換算モードにおいて算出された単位寸法を用いて、標本画像上の任意の2点間の実寸法を算出する。2点間距離測定モードにおけるフローチャートを図5に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが2点間距離測定モードの実行を指示したときに実行される。
【0020】
ステップS51では、2点間の実寸法を測定する標本画像を画像メモリ232より読み込む。ここで読み込む標本画像は、カメラ部21により撮像されている画像であり、ここでは、たとえば図6に示す標本画像60aを読み込んだとする。または、過去に画像メモリ232に記録された画像より選択してもよい。なお、このステップS51で読み込んだ時点では、この標本画像60aが含まれる撮像画像60には、符号61〜64に示す各表示は表示されていない。
【0021】
ステップS52では、ユーザにより実寸法を測定する2点間を指定されることによって、その2点間を以降の処理対象として特定する。たとえばマウス5を点CからDの間でドラッグすることにより、図6のように標本画像60a上に直線61を描画することで、ユーザが2点CD間を指定したとする。
【0022】
ステップS53では、ステップS52で特定した2点CD間の横軸および縦軸の画素数をカウントし、2点CD間の画素数を上記の式(1)により算出する。ここでは、式(1)によって図6の2点CD間の画素数がたとえば600ピクセルと算出されたとする。
【0023】
ステップS54では、単位換算モードにおいて算出された単位寸法をフラッシュメモリ235より読み出す。このステップS54を実行するためには、あらかじめ単位換算モードを実行して単位寸法を算出しておく必要がある。ここでは、たとえば読み出した単位寸法は0.25mmであったとする。
【0024】
ステップS55では、ステップS53で算出した2点CD間の画素数600に、ステップS54でフラッシュメモリ235より読み出した単位寸法0.25mmを乗算し、2点CD間の実寸法を算出する。算出された実寸法150mmは、図6の符号62に示すように、直線61の近傍に表示する。
【0025】
ステップS56では、2点間距離測定モードを終了するか否かを判定する。この判定は、たとえば画面に表示されるアイコンをユーザがクリックしたか否かによって行う。終了すると判定した場合は、図5のフローチャートに示す2点間距離測定モードを終了する。終了しないと判定した場合は、ステップS51へ戻る。なお、既にステップS51で読み込んだ標本画像を次の処理サイクルでも用いる場合には、次の処理サイクルにおいてステップS51を省略してもよい。たとえば、図6の標本画像60aを2回目の処理サイクルでも用いる場合には、2回目の処理サイクルにおいてステップS51を省略できる。このとき、直線63により2点EF間を特定すると、符号64に示す2点EF間の実寸法120mmが表示される。
【0026】
以上説明したようにして、単位換算モードにおいて算出された単位寸法を用いて、標本画像上の任意の2点間の実寸法を算出する。算出した結果は標本画像とともにモニタ3に表示し、またプリンタ4に出力して印刷することもできる。なお、上記の説明における直線61、63および実寸法表示62、64は撮像画像60上に表示されているが、実際にはOSD(On Screen Display)上に描画されたものを撮像画像60に重ね合わせてこれらを表示している。このOSDは背景が透明の画像情報であり、読み込んだ撮像画像とこのOSDとを重ね合わせることで、算出した2点間の実寸法などの情報をユーザに提供することができる。
【0027】
(3)基準物差し表示モード
基準物差し表示モードでは、撮像された標本の実寸法が識別できるよう、撮像画像における実寸法を示す基準物差しを作成して、撮像画像に重ねて表示する。基準物差し表示モードにおけるフローチャートを図7に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが基準物差し表示モードの実行を指示したときに実行される。
【0028】
ステップS71では、前述の単位換算モードで算出された単位寸法をフラッシュメモリ235より読み出す。このステップS54を実行するためには、あらかじめ単位換算モードを実行して単位寸法を算出しておく必要がある。
【0029】
ステップS72では、図8に示すフローチャートのサブルーチン処理を実行し、表示する基準物差しの画素数を算出する。図8のステップS81では、単位寸法をフラッシュメモリ235より読み出して、単位換算モードにおいてユーザが入力したスケールを判別し、そのスケールあたりの画素数を算出する。このスケールあたりの画素数N1は、上記式(2)によって表される単位寸法L1により、下記の式(3)によって算出される。たとえば、図4の撮像画像40を用いて単位換算モードを行った場合には、入力枠44に入力したスケールはmmであり、単位寸法は前述のように0.025mmと算出される。このときのスケールあたりの画素数、すなわち1mmあたりの画素数は、式(3)により1/0.025=40画素と算出される。
【数3】
N1=1/L1 ・・・・・・(3)
【0030】
ステップS82では、ステップS81で算出したスケールあたりの画素数N1が所定値、たとえば50画素以上であるか否かを判定する。N1が50画素以上である場合は図8の処理を終了して図7の処理フローに戻り、そのときのN1の値を基準物差しの画素数とする。N1が50画素未満である場合はステップS83へ進み、N1の値を所定倍、たとえば10倍した後、ステップS82へ戻る。したがって、上記の式(3)によりN1=40画素と算出された上記の例では、1回目のステップS82は否定判定されてS83へ進み、ここでN1が10倍されて、N1=400となる。2回目のステップS82は肯定判定され、図8の処理を終了して図7の処理フローに戻る。
【0031】
図7のステップS73では、ステップS72で算出した基準物差しの画素数N1で、OSD上に基準物差し用の線を描画する。上記の例ではステップS72でN1=400と算出され、このステップS73において、図9に示す基準物差し用の線91が400画素の長さで描画される。
【0032】
ステップS74では、ステップS73で描画した基準物差し用の線91に、符号92および93に示すように物差しのスケールを表示する。このとき表示する物差しのスケールは、単位換算モードにおいて入力したスケールと、図8のステップS83を実行した回数とによって決定される。たとえば、上記の式(3)によりN1=40画素と算出された上記の例では、単位換算モードにおいて入力したスケールはmmであり、ステップS83を1回実行している。この場合の物差しのスケールは、1mm×10=10mmとなる。
【0033】
このようにして決定された物差しのスケールを、図9の表示92および表示93のようにして表示する。表示92は、線91の全体が10mmに相当することを示し、表示93は、線91の半分が5mmに相当することを示している。この線91および表示92、93により、基準物差しを表示する。ステップS74を終えると、図7のフローチャートに示す基準物差し表示モードを終了する。
【0034】
以上説明したようにして、標本画像における実寸法を示す基準物差しをOSD上に作成し、撮像画像に重ねて表示する。作成した基準物差しは撮像画像とともにモニタ3に表示され、また、プリンタ4に出力して印刷することもできる。
【0035】
(4)実体物差し作成モード
実体物差し作成モードでは、撮像画像における実寸法を示す基準物差しを、カメラ部21により物体を撮像した画像を用いて作成する。実体物差し作成モードにおけるフローチャートを図10に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが実体物差し作成モードの実行を指示したときに実行される。
【0036】
ステップS101では、実体物差しに用いる物体の画像を画像メモリ232より読み込む。この画像は、その時点でカメラ部21により撮像されている画像である。なお、過去に画像メモリ232に記録された画像より選択してもよい。実体物差しに用いる物体は、たとえば定規など、目盛により寸法が判別可能なものが望ましい。
【0037】
ステップS102では、ステップS101で選択した画像上に、実体物差しとして取り込む範囲を特定する。この範囲の特定は、ユーザがマウス5を操作することにより、画像上に任意の範囲を指定することによって行われる。なお前述のステップS101とこのS102は、あらかじめ実体物差しとして取り込む範囲を画面上の特定の位置に設定しておき、その設定範囲内に実体物差しとして用いる物体が位置するようにして画像を撮像することにより、行ってもよい。
【0038】
ステップS103では、ステップS102で特定した範囲の画像データをOSDデータに変換する。OSDデータへの変換は、次のようにして行われる。はじめにR(赤)、G(緑)、B(青)のうちいずれか1つを選択し、特定した範囲の画像データの各画素について、選択した色情報量を圧縮する。たとえば、RGBの色情報がそれぞれ256段階(8bit)で表される画像について、Rを選択して各画素のRの色情報量を16段階(4bit)に圧縮する。
【0039】
次に、圧縮した各画素の色情報をそれぞれOSD対応色に変換する。たとえば、4bitに圧縮されて色情報値が0〜15のいずれかとなった画素をそれぞれ異なるOSD対応色に変換する。たとえば色情報値が7となった画素はグレーに、15となった画素は黒に変換する。このとき、色情報値が所定値以下である画素については透明化する。このようにして各画素の色情報をOSD対応色に変換することにより、画像データをOSDデータに変換する。
【0040】
ステップS104では、ステップS103でOSDデータに変換した画像を表示する。次のステップS105では、表示した画像のOSDデータを保存するか否かを判定する。マウス5の操作などによりユーザが保存を選択した場合はステップS106に進み、このOSDデータをフラッシュメモリ235に記憶して、実体物差しとする。このとき対物レンズの倍率情報も合わせて記録する。ステップS106で実体物差しを記憶したら、図10のフローチャートに示す実体物差し作成モードを終了する。ステップS105でユーザが保存を選択しない場合はステップS101へ戻り、実体物差し作成モードを継続する。
【0041】
以上説明したようにして、撮像した画像より実体物差しを作成し、フラッシュメモリ235に記憶する。記憶した実体物差しは、次に説明する実体物差し表示モードにおいて読み込まれ、撮像画像に重ねて表示される。
【0042】
(5)実体物差し表示モード
実体物差し表示モードでは、前述の実体物差し作成モードで作成した実体物差しを撮像画像に重ねて表示する。実体物差し表示モードにおけるフローチャートを図11に示す。このフローチャートはCPU233において実行されるプログラムに基づく処理フローであり、マウス5によりユーザが実体物差し表示モードの実行を指示したときに実行される。
【0043】
ステップS111では、実体物差しを表示する範囲を撮像画像上に特定する。この範囲の特定は、マウス5の操作によりユーザが画像上に任意の範囲を指定することによって行われる。
【0044】
ステップS112では、前述の実体物差し作成モードで作成されフラッシュメモリ235に記憶した実体物差しより、表示する実体物差しを選択する。この選択は、たとえばフラッシュメモリ235に記憶している実体物差しをリスト表示し、そのリストより表示させる実体物差しをユーザが選択することによって行われる。
【0045】
ステップS113では、ステップS112で選択した実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率情報と、この実体物差しを重ね合わせる撮像画像の対物レンズの倍率情報とにより、実体物差しと撮像画像の倍率が同じであるか否かを判定する。このとき、実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率情報は、フラッシュメモリ235に記憶されている。同じ倍率である場合はステップS115へ進み、同じ倍率でない場合はステップS114へ進む。
【0046】
ステップS114では、ステップS112で選択した実体物差しを補正する。実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率をM1、撮像画像の対物レンズの倍率をM2とすると、下記の式(4)により表される倍率Mにしたがって選択した実体物差しを拡大または縮小することにより、この実体物差しを補正する。たとえば、実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率が5倍であり、撮像画像の対物レンズの倍率が10倍である場合には、実体物差しを10/5=2倍に拡大する。逆に、実体物差しを作成したときの対物レンズの倍率が10倍であり、撮像画像の対物レンズの倍率が5倍である場合には、実体物差しを5/10=0.5倍に縮小する。
【数4】
M=M2/M1 ・・・・・・(4)
【0047】
ステップS115では、ステップS112で選択した実体物差しのOSDデータをフラッシュメモリ235より読み出し、撮像画像のうちステップS111で特定した表示範囲にその読み出したOSDデータを重ね合わせて、実体物差しを表示する。ステップS115を終了したら、図11のフローチャートに示す処理を終了する。
【0048】
以上説明したようにして、実体物差し作成モードで作成した実体物差しを表示する。なお、表示した実体物差しの位置や表示範囲は、マウス5の操作によりユーザが任意に変更することができる。
【0049】
これらの各モードを実行することにより、カメラ部21で撮像した撮像画像の任意の2点間の実寸法を測定したり、撮像画像に寸法の目安となる物差しを重ね合わせて表示したりすることができる。
【0050】
次に撮像画像の拡大倍率を変更したときについて説明する。撮像画像の拡大倍率は、前述のように図1のレボルバ15を回転して使用する対物レンズを交換することにより変更することができる。レボルバ15を回転すると、使用する対物レンズの倍率情報がCCU部23へ送信される。
【0051】
CCU部23では、送信された対物レンズの倍率情報に基づいて、前述の単位換算モードにおいて算出した単位寸法を補正する。倍率M1の対物レンズを用いて撮像した標本画像によって算出された単位寸法をL1とすると、倍率M2の対物レンズに交換したときの単位寸法L2は、下記の式(5)により表される。たとえば、5倍の対物レンズを用いて撮像した標本画像により算出された単位寸法が0.025mmであり、対物レンズを10倍に交換したとする。このとき、対物レンズ交換後の単位寸法は、0.025×(5/10)=0.0125mmと補正される。
【数5】
L2=L1・(M1/M2) ・・・・・・(5)
【0052】
このようにして補正された単位寸法は、上述した(2)2点間距離測定モードおよび(3)基準物差し表示モードにおいて、元の単位寸法に代えて用いられる。すなわち、2点間距離測定モードにおいては、補正後の単位寸法によりユーザに指定された2点間の距離を算出する(図5ステップS55)。また、基準物差し表示モードにおいては、補正後の単位寸法により基準物差しの画素数を算出する(図7ステップS72)。なお、(5)実体物差し表示モードにおいては、対物レンズを交換するとその倍率情報に基づいて、(4)実体物差し作成モードにおいて作成した実体物差しが前述のように拡大または縮小されて補正される(図11ステップS114)。
【0053】
このように、対物レンズの倍率に応じて単位寸法を補正したり、作成した実体物差しを補正することにより、対物レンズごとの補正テーブルを作成する必要がない。
【0054】
本発明による撮像装置によれば、次の作用効果を奏する。
(1)顕微鏡により観察された標本を撮像し、その標本画像における実寸法を示す物差し画像を作成して、作成した物差し画像を撮像画像に重ね合わせて表示する。このとき、特定された2点間の画素数を算出し、その2点間の画素数と外部より入力された2点間の実寸法とに基づいて1画素あたりの実寸法(単位寸法)を算出し、その単位寸法に基づいて算出された画素数と表示スケールの物差し画像を作成する。このようにしたので、画素ピッチを測定するために電動ステージの細かい操作などの煩雑な操作を行うことなく、標本の実寸法を容易に知ることができる。
(2)算出された物差し画像の画素数が所定値未満の場合は、その画素数を所定倍して物差し画像が示す実寸法のスケールを変更する。あるいは、物体の撮像画像の特定された範囲の色情報に基づいて物差し画像を作成する。このようにしたので、標本画像の実寸法を示すのに適した物差し画像を作成することができる。
(3)顕微鏡の拡大倍率を検出し、この倍率に基づいて単位寸法を補正し、補正された単位寸法に基づいて算出された画素数と表示スケールの物差し画像を新たに作成して、物差し画像を補正する。または、顕微鏡の拡大倍率に基づいて物差し画像を拡大または縮小して物差し画像を補正する。このようにしたので、顕微鏡の対物レンズごとに補正テーブルを作成せずに、拡大倍率に応じて標本画像の実寸法を知ることができる。
【0055】
以上の説明では、検出した対物レンズの倍率情報に基づいてCCU部23において各種の処理を行うこととしたが、この内容に限定する必要はない。たとえば、対物レンズごとの倍率情報をCCU部23にあらかじめ記憶しておき、そのとき使用している対物レンズが何であるかをユーザが入力することで、CCU部23は対物レンズの倍率を知ることとしてもよい。
【0056】
上述した実施の形態では、観察手段を顕微鏡1、撮像手段をカメラ部21、物差し作成手段および重ね合わせ表示手段をCCU部23でそれぞれ実現し、倍率検出手段を顕微鏡1に設けられた倍率検出部で実現している。しかし、これらはあくまで一例であり、本発明の特徴が損なわれない限り、各構成要素は上述の実施の形態に限定されない。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、以上説明したように構成しているので、煩雑な操作を行うことなく標本の実寸法を容易に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した顕微鏡観察システムの実施の形態を示す図
【図2】CCU部の機能ブロックを示す図
【図3】単位換算モードにおける処理フローを示すフローチャート
【図4】単位換算モードにおける表示画面例を示す図
【図5】2点間距離測定モードにおける処理フローを示すフローチャート
【図6】2点間距離測定モードにおける表示画面例を示す図
【図7】基準物差し表示モードにおける処理フローを示すフローチャート
【図8】基準物差し表示モードで実行されるサブルーチン処理の処理フローを示すフローチャート
【図9】基準物差し表示モードにおける表示画面例を示す図
【図10】実体物差し作成モードにおける処理フローを示すフローチャート
【図11】実体物差し表示モードにおける処理フローを示すフローチャート
【符号の説明】
1:顕微鏡 2:撮像装置
3:モニタ 4:プリンタ
5:マウス
12:ステージ 13:標本
15:レボルバ
21:カメラ部 22:ケーブル
23:CCU部
Claims (6)
- 観察手段により観察される標本を撮像し、標本画像を出力する撮像手段と、
前記標本画像における実寸法を示す画像(物差し画像)を作成する物差し作成手段と、
前記物差し画像を前記標本画像に重ね合わせて表示する重ね合わせ表示手段とを備え、
前記物差し作成手段は、前記標本画像において特定された2点間の画素数を算出し、
算出された前記2点間の画素数と外部より入力された前記2点間の実寸法とに基づいて前記標本画像の1画素あたりの実寸法(単位寸法)を算出し、
算出された単位寸法に基づいて前記物差し画像の画素数と表示スケールとを算出し、
算出された画素数と表示スケールの前記物差し画像を作成することを特徴とする顕微鏡用撮像装置。 - 請求項1の撮像装置において、
前記物差し作成手段は、前記算出された物差し画像の画素数が所定値以上であるか否かを判定し、
所定値未満の場合は、前記算出された物差し画像の画素数を所定倍し、前記物差し画像が示す実寸法のスケールを変更することを特徴とする顕微鏡用撮像装置。 - 観察手段により観察される標本を撮像し、標本画像を出力する撮像手段と、
前記標本画像における実寸法を示す画像(物差し画像)を作成する物差し作成手段と、
前記物差し画像を前記標本画像に重ね合わせて表示する重ね合わせ表示手段とを備え、
前記物差し作成手段は、前記撮像手段により撮像された実寸法を示す物体の画像の範囲を特定し、
前記特定された範囲の色情報に基づいて前記物差し画像を作成することを特徴とする顕微鏡用撮像装置。 - 請求項1または2の撮像装置において、
前記物差し作成手段は、前記観察手段の拡大倍率に基づいて前記算出された単位寸法を補正し、
前記補正された単位寸法に基づいて前記物差し画像の画素数と表示スケールとを新たに算出し、
前記新たに算出された画素数と表示スケールの前記物差し画像を新たに作成して、前記物差し画像を補正することを特徴とする顕微鏡用撮像装置。 - 請求項3の撮像装置において、
前記物差し作成手段は、前記観察手段の拡大倍率に基づいて前記作成された物差し画像を拡大または縮小して、前記物差し画像を補正することを特徴とする顕微鏡用撮像装置。 - 請求項4または5の撮像装置において、
前記観察手段の拡大倍率を検出する倍率検出手段をさらに備え、
前記物差し作成手段は、前記倍率検出手段により検出された拡大倍率に基づいて前記物差し画像を補正することを特徴とする顕微鏡用撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003051189A JP2004258495A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 顕微鏡用撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003051189A JP2004258495A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 顕微鏡用撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004258495A true JP2004258495A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33116393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003051189A Pending JP2004258495A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 顕微鏡用撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004258495A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007334141A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Sanyo Electric Co Ltd | 培養物観察システム |
WO2009088053A1 (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-16 | Nikon Corporation | 測定装置および方法、並びに、プログラム |
JP2010134357A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Olympus Corp | 顕微鏡用デジタルカメラシステム及び顕微鏡システム |
US7848636B2 (en) | 2007-09-28 | 2010-12-07 | Olympus Corporation | Camera for microscope |
JP2012529065A (ja) * | 2009-06-01 | 2012-11-15 | バイオ−ラッド ラボラトリーズ,インコーポレイティド | 生体試料/化学試料用画像形成デバイスの較正 |
-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003051189A patent/JP2004258495A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007334141A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Sanyo Electric Co Ltd | 培養物観察システム |
US7848636B2 (en) | 2007-09-28 | 2010-12-07 | Olympus Corporation | Camera for microscope |
WO2009088053A1 (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-16 | Nikon Corporation | 測定装置および方法、並びに、プログラム |
CN101939616A (zh) * | 2008-01-09 | 2011-01-05 | 株式会社尼康 | 测量设备、方法和程序 |
JP5311143B2 (ja) * | 2008-01-09 | 2013-10-09 | 株式会社ニコン | 測定装置および方法、並びに、プログラム |
US9846027B2 (en) | 2008-01-09 | 2017-12-19 | Nikon Corporation | Measuring apparatus, method, and program |
JP2010134357A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Olympus Corp | 顕微鏡用デジタルカメラシステム及び顕微鏡システム |
JP2012529065A (ja) * | 2009-06-01 | 2012-11-15 | バイオ−ラッド ラボラトリーズ,インコーポレイティド | 生体試料/化学試料用画像形成デバイスの較正 |
US8913127B2 (en) | 2009-06-01 | 2014-12-16 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Calibration of imaging device for biological/chemical samples |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8619125B2 (en) | Image measuring apparatus and method | |
JP5530225B2 (ja) | 内視鏡装置およびプログラム | |
JP5311143B2 (ja) | 測定装置および方法、並びに、プログラム | |
US8045791B2 (en) | System and method for measuring digital images of a workpiece | |
JP5911296B2 (ja) | 画像処理装置、撮像装置、顕微鏡システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム | |
JP5270971B2 (ja) | 画像計測装置、画像計測方法及びコンピュータプログラム | |
JP2007318331A (ja) | 顕微鏡用撮像装置 | |
EP4063932A1 (en) | Microscopic apparatus and image processing apparatus | |
JP2004258495A (ja) | 顕微鏡用撮像装置 | |
JP2005348870A (ja) | 計測用内視鏡装置 | |
JP6901460B2 (ja) | 走査電子顕微鏡および画像処理方法 | |
JP2009168499A (ja) | 内視鏡装置およびプログラム | |
JP2008224552A (ja) | 計測処理用の画像生成方法およびこの方法を用いた基板外観検査装置 | |
JP2004260778A (ja) | デジタルカメラ、制御方法及びプログラム | |
JP2004265237A (ja) | 画像合成方法、画像合成装置、顕微鏡撮影システム、及び画像合成プログラム | |
JP2011138096A (ja) | 測定顕微鏡 | |
JP2008014857A (ja) | プリント板の検査用座標取得装置、検査用座標取得方法、及び検査用座標取得プログラム | |
JP2009294465A (ja) | 顕微鏡用撮像装置と、対物ミクロメータ | |
JP2006329684A (ja) | 画像計測装置及び方法 | |
JP2010121955A (ja) | 高さ情報取得装置、高さ情報取得方法、及びプログラム | |
JP4674093B2 (ja) | 内視鏡装置及びプログラム | |
JP4975705B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法、画像処理コンピュータ・プログラム及び画像処理コンピュータ・プログラムを記憶した記憶媒体 | |
JP2010043975A (ja) | 画像データ形式、画像データ、計測プログラム、計測装置 | |
JP2009294463A (ja) | 顕微鏡システム | |
JP5353154B2 (ja) | 画像処理装置およびそれにおける画像処理方法 |