【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本の光ファイバ心線と外被との間に抗張力補強繊維を配した光ケーブルとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信用の光ケーブルにおいて、光ファイバ自体は細径で軽量であるので高密度の集合が可能であるが、機械的強度が弱い等の欠点もあるため、光ケーブル化するに際しては、種々の考慮がなされている。先ず、光ケーブル布設時に加わる外力により、伝送特性が劣化しないようにすると共に、光ケーブル自体が損傷を受けないようにする必要がある。また、光通信の需要増大により光通信網の拡充が要望されていることから、光ケーブルの増設、変更等に対する考慮も必要とされる。
【0003】
主に屋外で使用される通信用の光ケーブルの許容張力は、一般的には、米国のTelecodia規格GR−20によれば、2670Nが適用されている。光ケーブルの許容張力は、中心抗張力体の引張り弾性率、抗張力体の断面積、内蔵される光ファイバ心線の許容伸び等によって決定される。中心抗張力体が金属で形成されている場合は、金属の引張り弾性率が大きいため、それ自体で2670Nの値を満足できるケースが殆どである。
【0004】
他方、電磁誘導対策用のノンメタリック型光ケーブルでは、中心抗張力体にガラス繊維強化プラスチック若しくはアラミド繊維強化プラスチック等の抗張力体を用いる場合は、金属抗張力体に比べて引張り弾性率が1/3〜1/4と小さい。このため、ノンメタリック型光ケーブルでは、光ファイバ群の周りに抗張力補強繊維を配し、張力負荷を分担させている。(例えば、特許文献1参照)。なお、抗張力補強繊維としては、ケプラー(デュポン社の登録商標)やトワロン(テイジントワロン社の登録商標)が用いられている。
【0005】
また、上記抗張力補強繊維の外周に、同心円状にポリエチレンやポリ塩化ビニルからなる外被を形成するが、光ケーブルの布設作業で、外被を引き裂くために芳香族アラミド系繊維もしくはポリエステル系繊維からなる引き裂き紐を、外被の内面に直線状に縦添えする構造が用いられている。なお、引き裂き紐には、抗張力補強繊維と同じ材質のものを用いることもある。
【0006】
図3は、上述した従来の光ケーブルの一例を示す図で、図3(A)は光ケーブルの概略を示す図、図3(B)はその製造方法を説明する図である。図中、1はケーブルコア、2は光ファイバユニット、3は光ファイバ心線(又は光ファイバ素線)、4は中心抗張力体、5は抗張力補強繊維、6は引き裂き紐、7は外被、8は繊維巻付け装置、9はクロスヘッド、10,10aは繊維供給ドラムを示す。
【0007】
光ケーブルCは、例えば、中心抗張力体4の外周に単心又は複数本の光ファイバ心線3からなる複数の光ファイバユニット2を環状に配列して構成される。なお、説明の便宜上、前記構成形態をケーブルコア1とする。光ファイバユニット2は、パイプ内に単心又は複数本の光ファイバ心線3を、タイト又はルース構造で収納した構成のものを用いることができる。また、ケーブルコア1の外側には、抗張力補強繊維5が配されるとともに、引き裂き紐6が縦添えされ、その外側に外被7を押出し等で成形して光ケーブルCとされる。
【0008】
図3(B)に示すように、抗張力補強繊維5は、適当な繊度の単位で小分けして複数の繊維供給ドラム10から供給され、それぞれケーブルコア1の周りに、比較的緩いピッチ(例えば、1000mmピッチ)で、繊維巻付け装置8により巻付けられる。この抗張力補強繊維5の外側には、識別可能に着色された1本又は複数本の引き裂き紐6が繊維供給ドラム10aから供給されて、直線状に縦添えされる。次いで、抗張力補強繊維5及び引き裂き紐6の外側を覆うように、クロスヘッド9により外被7が被覆成形される。
【0009】
以上のように構成された光ケーブルCは、ケーブルコア1の周りに配した抗張力補強繊維5により、中心抗張力体4のみでは不十分な引張り応力を分散分担させて、ノンメタリック構造とすることができる。また、光ケーブルCの中間分岐等で、引き裂き紐6を引出すことにより、外被7の除去が容易に行なえるように構成されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−54931号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示したように、抗張力補強繊維5をケーブルコア1の外周に配した場合、これとは別に識別可能な引き裂き専用の引き裂き紐6を縦添えしている。このため、抗張力補強繊維5の巻付けと引き裂き紐6の縦添えとを、別の工程として行なうため、生産性が向上せず、また、抗張力補強繊維5と引き裂き紐6を別個に設けることは、資材の過剰使用にもなり、コストアップに繋がる。さらに、引き裂き紐6を抗張力補強繊維5の外側に縦添えすると、外被7の厚さが薄いと引き裂き紐6の部分が突出して、外観が損なわれることもある。
【0012】
そこで、引き裂き紐6に抗張力補強繊維5と同じような繊維材料を用い、特に引き裂き専用の紐として縦添えせず、抗張力補強繊維5の一部を引き裂き紐として使用することが考えられる。しかし、抗張力補強繊維5自体は、全体が単一の色で、ケーブルコア1の外周に巻付けてはあるが紐状に撚られてはいない。このため、光ケーブルCの外被7を引き裂くのに必要な繊維量を識別して取出すことができず、少なすぎて引き裂き途中で破断したりしてしまうことがある。また、過度の量の繊維を取出して引き裂きを行なおうとすると、引き裂きがうまくいかず、抗張力補強繊維の機能を損なう恐れもある。
【0013】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、複数本の光ファイバ心線と外被との間に抗張力補強繊維を配した光ケーブルにおいて、抗張力補強繊維の一部を外被の引き裂き用として、効果的に利用することが可能な光ケーブル及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による光ケーブルは、複数本の光ファイバ心線と外被との間に抗張力補強繊維を配した光ケーブルであって、抗張力補強繊維の一部を引き裂き用の繊維束として長手方向に識別可能な構成としたものである。
【0015】
また、本発明による光ケーブルの製造方法は、複数本の光ファイバ心線と外被との間に抗張力補強繊維を配した光ケーブルの製造方法であって、抗張力補強繊維を複数本の繊維束に小分けてして光ファイバ心線の外周に螺旋状に巻付け、複数本の繊維束の少なくとも1束を引き裂き用として、長手方向に識別可能に製造するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1により、本発明の実施の形態を説明する。図1(A)は第1の実施形態を説明する図、図1(B)は第2の実施形態を説明する図、図1(C)はその他の実施形態を説明する図である。図中、11はケーブルコア、12は光ファイバユニット、13は光ファイバ心線(又は光ファイバ素線)、14は中心抗張力体、15は抗張力補強繊維、15aは繊維束、16,16aは引き裂き用の繊維束、17は外被を示す。
【0017】
図1(A)に示すように、第1の実施形態の一例として示す光ケーブルCは、中心抗張力体14の外周に、単心又は複数本の光ファイバ心線13(又は光ファイバ素線)からなる複数の光ファイバユニット12を環状に配列して構成される。なお、説明の便宜上、中心抗張力体14を中心とした光ファイバ心線13又は光ファイバユニット12等の光ファイバ群をケーブルコア11とする。なお、光ファイバユニット12は、例えば、樹脂等のチューブ内に単心又は複数本の光ファイバ心線13をタイト構造乃至はルース構造で収納した構成のものを用いることができる。ケーブルコア11の外側には、抗張力補強繊維15が配されると共に、その外側を高密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンからなる外被17で覆われる。
【0018】
電磁誘導を受けないようにしたノンメタリック型光ケーブルでは、図1(A)に示すような中心抗張力体14には、通常、ガラス繊維強化プラスチック若しくはアラミド繊維強化プラスチック等が用いられる。中心抗張力体14が前記のような繊維強化プラスチックを用いた場合、これだけでは十分な許容張力を得ることができないことがあり、ケーブルコア11の外側に抗張力補強繊維15を配して、許容張力を分担させている。中心抗張力体14が、金属で形成されている場合は、実質的には十分な引張り強度が得られるため、ケーブルコア11の外側に抗張力補強繊維15を有しない場合もあるが、有している場合もある。
【0019】
本発明では、ノンメタリック型光ケーブルに限定されず、光ファイバ心線13の外側には、抗張力補強繊維15が配され、その外側を外被17で覆い、且つ外被17を引き裂くための引き裂き用紐を備えた光ケーブルを対象とする。また、中心抗張力体を備えず外被に抗張力体を埋設し、光ケーブルの中央部に光ファイバ心線を多数集合させ、その外周を抗張力補強繊維で囲う構成の光ケーブルも知られている。本発明においては、このような構成の光ケーブルを含めるものとする。
【0020】
抗張力補強繊維15には、一般によく知られているケプラー(デュポン社の登録商標)やトワロン(テイジントワロン社の登録商標)を用いることができる。抗張力補強繊維15は、中心抗張力体14の引張り弾性率と断面積等を勘案して、例えば、光ケーブル全体の許容張力が2670N以上(米国のTelecodia規格GR−20を満たす)となるような繊維数量が使用される。
【0021】
抗張力補強繊維15は、使用する全体の繊維数量を、適当な数量の繊維束で複数に小分けされて、ケーブルコア11の外側に、1000mmピッチ程度の緩いピッチで螺旋状に巻付けられる。抗張力補強繊維15をケーブルコア11に巻付けることにより、光ケーブルに可撓性を持たせることができ、また、抗張力補強繊維15自体が撚られていない場合は、繊維のバラケを防止することができる。
【0022】
ケーブルコア11の外周に巻付けられた抗張力補強繊維15の内、所定の範囲の繊維束は、他の繊維部分とは識別可能な着色等が施されて引き裂き用の繊維束16とされる。この引き裂き用の繊維束16は、後述するように外被17の引き裂きに必要な繊度となるように選択される。また、この選択された引き裂き用の繊維束16の部分は、ケーブルコア11の外周に巻付ける前に予め着色しておくか、又は巻付け時に着色する。
【0023】
図1(B)に示す第2の実施形態においては、引き裂き用とする繊維束16aの部分を、予め撚りを入れた紐状にして他の繊維束とともにケーブルコア11の外周に螺旋状に巻付けたものである。引き裂き用となる繊維束16aを予め撚っておくことにより、繊維がバラけるのを防止することができ、引き裂き時に抗張力補強繊維15の中から引き裂き紐として取り出しやすくなる。なお、紐として扱いやすくするには、繊維束16aは、50〜300回/mで撚られているのが望ましい。
【0024】
引き裂き用の繊維束16aは、予め製造ラインに供給される前に撚られていてもよく、ケーブルコア11に巻付ける直前に製造ライン上で撚られるようにしてもよい。また、引き裂き用の繊維束16aは、図1(A)の場合と同様に、予め識別可能なように着色しておくか、ケーブルコア11の外周に抗張力補強繊維15と共に巻付ける際に、着色するようにしてもよい。
【0025】
図1(C)は他の実施形態を示すもので、使用する抗張力補強繊維15を複数に小分けして巻付ける際に、小分けされたそれぞれの繊維束15aを図1(B)の撚られた引き裂き用の繊維束16aと同じように、予め撚っておくようにしたものである。このうちの一本又は複数本を着色等で識別可能としておくことで、引き裂き用の繊維束16aとされる。
【0026】
使用する抗張力補強繊維15を所定単位の繊度で小分けし、それぞれを撚って紐状にした繊維束15aをケーブルコア11の外周に巻付けることにより、繊維がバラけることがなく紐のように扱うことができるので作業性を向上させることができる。なお、紐として扱いやすくするには、引き裂き用の繊維束16aと同程度の、50〜300回/mで撚られているのが望ましい。また、引き裂き用のための繊維束16aは、所定単位の繊度に小分けされ撚られた繊維束の中から任意のものを選択し、識別可能なものとすればよい。
【0027】
外被17を引き裂くための上述した繊維束16,16aの繊度は、外被17の材質、厚さ、温度によって多少異なってくる。以下に示す表1,2は、図1(A)の実施形態で、引き裂き用の繊維束16の繊度と外被17の厚さを変えて、引き裂き試験を行なった結果を示すものである。抗張力補強繊維15には、デュポン社製の黄色単色のケプラー49を用い、繊度が420dtx(引張り強度90N)と繊度1580dtx(引張り強度320N)の2種類を準備し、中心抗張力体4と合わせて光ケーブル全体として2670N以上となるように、適宜組合せて用いた。
【0028】
試験用の光ケーブルは、抗張力補強繊維15のうち、引き裂き用の繊維束16にのみ視認性を高めるために青色の着色を施した後、他の抗張力補強繊維15と一緒にケーブルコア11上にピッチ1000mで巻付けた。光ケーブルの外被17としては、一般的に使用されている低密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンの2種類を用い、それぞれの場合で、被覆厚さ1.0mm,1.5mm,2.0mm,2.5mmの4種類を試験用として作製した。
【0029】
作製した光ケーブルの端末部を、長さ30mmの範囲で外被を剥ぎ、青色に着色された抗張力補強繊維のみを取出して、これを2回捻った後、外被の引き裂きを行なった。引き裂き試験結果の合否は、外被引き裂きに使用した抗張力補強繊維が切断されることなく、長手方向に1mの引き裂きができた場合を合格とした。なお、外部環境は、常温(20℃)及び低温(−30℃)の異なる環境下で行なった。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
表1及び表2の結果から、低密度ポリエチレンで形成した外被の方が高密度ポリエチレンで形成したものより引き裂き易いが、大きな差はなかった。また、引張り強度90N(繊度420)では引き裂きが難しく、引張り強度160N(繊度420×2単位分)以上必要であることが判明した。したがって、例えば、外被の引き裂きに必要な160N以上の引張り強度を有する繊維束を特定し、これを着色或いは束ねることにより識別可能なものとする。これにより、所定量の繊維束は、視認により抗張力補強繊維の中から確実に取出すことが可能となり、外被の引き裂きを確実に行なうことができる。
【0033】
図2は、本発明による光ファイバの製造方法を説明する概略図で、図2(A)は第1の実施形態を説明する図、図2(B)は第2の実施形態を説明する図である。図中、18は繊維巻付け装置、19はクロスヘッド、20は着色装置、21,21aは繊維供給ドラムを示し、その他の符号は、図1で用いたのと同じ符号を用いることにより説明を省略する。
【0034】
図2(A)に示すように、抗張力補強繊維15は、適宜選定された繊度の単位で決められる繊維束に小分けされ、複数の繊維供給ドラム21によりそれぞれ供給される。小分けされた繊維束はケーブルコア11の周りに、比較的緩いピッチ(例えば、1000mmピッチ)で、回転矢印Yで示すように繊維巻付け装置18により巻付けられる。全繊維束のうち、1又は複数本の繊維束は、引き裂き用の繊維束16として選定され、繊維供給ドラム21aから供給することができる。抗張力補強繊維15及び引き裂き用の繊維束16の外側を覆うように、クロスヘッド19により外被17が被覆成形される。
【0035】
引き裂き用の繊維束16は、他の抗張力補強繊維15の繊維束とは識別できるように予め着色して繊維供給ドラム21aで準備するようにしてもよいが、図2(A)に示すように、繊維巻付け装置18の下流に着色装置20を設置して、製造工程中で着色するようにしてもよい。後者の場合、繊維供給ドラムを21と21aに分ける必要がなく、また、予め引き裂き用の繊維束16として、特定する必要もない。
【0036】
図2(B)は、引き裂き用に選定された繊維束16aを、ケーブルコア11の周りに巻付ける前に、予め回転矢印Xで示すように撚りをかけて紐状にしておくことができる。なお、図では、繊維供給ドラム21aを回転させて撚りを入れ、引き続いてケーブルコア11の外周に巻付ける例を示しているが、予め撚りを入れた繊維束16aを繊維供給ドラム21aに巻いておき、ケーブルコア11に他の繊維束と同様に供給するようにしてもよい。
【0037】
引き裂き用となる繊維束16aを予め撚っておくことにより、繊維がバラけるのを防止することができ、引き裂き時に抗張力補強繊維15の中から引き裂き紐として取り出しやすくなる。なお、紐として扱いやすくするには、繊維束16aは、50〜300回/mで撚られているのが望ましい。
【0038】
【発明の効果】
上述したとおり、本発明によれば、複数本の光ファイバ心線と外被との間に抗張力補強繊維を配した光ケーブルにおいて、識別可能とされた抗張力補強繊維の一部を引き裂き用として有効に活用することができ、外被の引き裂きを確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバの実施形態の概略を説明する図である。
【図2】本発明による光ケーブルの製造方法を説明する図である。
【図3】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
11…ケーブルコア、12…光ファイバユニット、13…光ファイバ心線(又は光ファイバ素線)、14…中心抗張力体、15,15a…抗張力補強繊維、16,16a…引き裂き用の繊維束、17…外被、18…繊維巻付け装置、19…クロスヘッド、20…着色装置、21,21a…繊維供給ドラム。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical cable in which a tensile strength reinforcing fiber is arranged between a plurality of optical fiber core wires and a jacket, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
In optical cables for communication, optical fibers themselves are small in diameter and light in weight, so that high-density assembly is possible.However, there are disadvantages such as low mechanical strength. ing. First, it is necessary to prevent the transmission characteristics from deteriorating due to an external force applied when the optical cable is laid, and to prevent the optical cable itself from being damaged. In addition, an increase in demand for optical communication demands an expansion of an optical communication network, and therefore, it is necessary to consider expansion and change of an optical cable.
[0003]
According to Telecodia Standard GR-20 in the United States, 2670N is generally applied to the allowable tension of an optical cable for communication mainly used outdoors. The allowable tension of the optical cable is determined by the tensile modulus of the central tensile member, the cross-sectional area of the tensile member, the allowable elongation of the built-in optical fiber, and the like. When the central tensile strength member is formed of metal, the tensile elasticity of the metal is large, and therefore, in most cases, the value of 2670N can be satisfied by itself.
[0004]
On the other hand, in the case of a non-metallic optical cable for measures against electromagnetic induction, when a tensile member such as glass fiber reinforced plastic or aramid fiber reinforced plastic is used as the central tensile member, the tensile modulus of elasticity is 1/3 to 1 in comparison with a metal tensile member. / 4 and small. For this reason, in a non-metallic optical cable, a tensile strength reinforcing fiber is arranged around an optical fiber group to share a tensile load. (For example, see Patent Document 1). Kepler (registered trademark of DuPont) and Twaron (registered trademark of Teijin Twaron) are used as tensile strength reinforcing fibers.
[0005]
In addition, a jacket made of polyethylene or polyvinyl chloride is formed concentrically on the outer periphery of the tensile strength reinforcing fiber, but is composed of an aromatic aramid fiber or a polyester fiber in order to lay the jacket in the work of laying the optical cable. A structure is used in which a tear string is vertically attached linearly to the inner surface of a jacket. The tear string may be made of the same material as the tensile strength reinforcing fiber.
[0006]
FIG. 3 is a view showing an example of the above-described conventional optical cable, FIG. 3 (A) is a view showing an outline of the optical cable, and FIG. 3 (B) is a view for explaining a manufacturing method thereof. In the figure, 1 is a cable core, 2 is an optical fiber unit, 3 is an optical fiber core wire (or optical fiber), 4 is a central tensile strength member, 5 is a tensile strength reinforcing fiber, 6 is a tear string, 7 is a sheath, 8 is a fiber winding device, 9 is a crosshead, and 10 and 10a are fiber supply drums.
[0007]
The optical cable C is configured by, for example, annularly arranging a plurality of optical fiber units 2 each including a single core or a plurality of optical fiber core wires 3 on the outer periphery of a central tensile strength member 4. Note that, for convenience of description, the above configuration is referred to as a cable core 1. The optical fiber unit 2 may have a configuration in which a single or multiple optical fiber cores 3 are housed in a pipe in a tight or loose structure. On the outside of the cable core 1, a tensile strength reinforcing fiber 5 is arranged, and a tear string 6 is longitudinally attached. A jacket 7 is formed on the outside of the core by extrusion or the like to form an optical cable C.
[0008]
As shown in FIG. 3 (B), the tensile strength reinforcing fibers 5 are supplied from a plurality of fiber supply drums 10 in units of a suitable fineness, and each of the tension reinforcing fibers 5 has a relatively loose pitch (for example, around the cable core 1). It is wound by the fiber winding device 8 at a pitch of 1000 mm). Outside the tensile strength reinforcing fiber 5, one or a plurality of tear cords 6 which are colored so as to be identifiable are supplied from a fiber supply drum 10a, and are vertically attached in a straight line. Next, the outer head 7 is covered and formed by the crosshead 9 so as to cover the outside of the tensile strength reinforcing fiber 5 and the tear cord 6.
[0009]
The optical cable C configured as described above can have a non-metallic structure by using the tensile strength reinforcing fibers 5 disposed around the cable core 1 to disperse and share tensile stress that is insufficient only with the central tensile strength member 4. . Further, by pulling out the tear string 6 at the middle branch of the optical cable C or the like, the outer jacket 7 can be easily removed.
[0010]
[Patent Document 1]
JP-A-10-54931
[Problems to be solved by the invention]
As shown in FIG. 3, when the tensile strength reinforcing fiber 5 is arranged on the outer periphery of the cable core 1, a tearing string 6 for tearing that can be distinguished separately from the cable core 1 is vertically attached. For this reason, since the winding of the tensile strength reinforcing fiber 5 and the longitudinal attachment of the tear string 6 are performed as separate processes, productivity is not improved, and the tensile strength reinforcing fiber 5 and the tear string 6 are separately provided. Also, excessive use of materials leads to an increase in cost. Further, when the tear string 6 is vertically attached to the outside of the tensile strength reinforcing fiber 5, if the thickness of the jacket 7 is small, the tear string 6 may protrude, and the appearance may be impaired.
[0012]
Therefore, it is conceivable that a fiber material similar to the tensile strength reinforcing fiber 5 is used for the tear string 6, and a part of the tensile strength reinforcing fiber 5 is used as a tear string without being vertically attached especially as a tear-only string. However, the tensile strength reinforcing fiber 5 itself has a single color as a whole, and is wound around the outer periphery of the cable core 1 but is not twisted in a string shape. For this reason, the amount of fiber required to tear the jacket 7 of the optical cable C cannot be identified and taken out, and may be too small to be broken during the tearing. Also, if an excessive amount of fiber is taken out and tearing is attempted, the tearing is not successful, and the function of the tensile strength reinforcing fiber may be impaired.
[0013]
The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and in an optical cable in which a tensile strength reinforcing fiber is arranged between a plurality of optical fiber cores and a jacket, a part of the tensile strength reinforcing fiber is used for tearing the jacket. It is an object of the present invention to provide an optical cable that can be used effectively and a method for manufacturing the same.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The optical cable according to the present invention is an optical cable in which a tensile strength reinforcing fiber is arranged between a plurality of optical fiber cores and a sheath, and a part of the tensile strength reinforcing fiber can be identified in the longitudinal direction as a fiber bundle for tearing. It is configured.
[0015]
Further, the method for manufacturing an optical cable according to the present invention is a method for manufacturing an optical cable in which tensile strength reinforcing fibers are arranged between a plurality of optical fiber cores and a sheath, and the tensile strength reinforcing fibers are subdivided into a plurality of fiber bundles. Then, at least one bundle of a plurality of fiber bundles is produced so as to be helically wound around the outer periphery of the optical fiber core and to be identifiable in the longitudinal direction.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 1A is a diagram illustrating the first embodiment, FIG. 1B is a diagram illustrating the second embodiment, and FIG. 1C is a diagram illustrating another embodiment. In the figure, 11 is a cable core, 12 is an optical fiber unit, 13 is an optical fiber core wire (or optical fiber), 14 is a central tensile strength member, 15 is a tensile strength reinforcing fiber, 15a is a fiber bundle, and 16 and 16a are tears. The fiber bundle 17 for use for the sheath.
[0017]
As shown in FIG. 1A, an optical cable C shown as an example of the first embodiment includes a single or a plurality of optical fiber cores 13 (or optical fiber strands) on the outer periphery of a central tensile strength member 14. A plurality of optical fiber units 12 are arranged in a ring shape. For convenience of explanation, a group of optical fibers such as the optical fiber core 13 or the optical fiber unit 12 around the center tensile member 14 is referred to as a cable core 11. The optical fiber unit 12 may have a structure in which a single core or a plurality of optical fiber cores 13 are housed in a tube of resin or the like in a tight structure or a loose structure. On the outside of the cable core 11, a tensile strength reinforcing fiber 15 is arranged, and the outside is covered with a jacket 17 made of high-density polyethylene or low-density polyethylene.
[0018]
In a non-metallic optical cable which is not subjected to electromagnetic induction, a glass fiber reinforced plastic or an aramid fiber reinforced plastic is usually used for the center tensile member 14 as shown in FIG. When the center tensile member 14 is made of the fiber-reinforced plastic as described above, it may not be possible to obtain a sufficient allowable tension by itself, and the tensile strength reinforcing fibers 15 are arranged outside the cable core 11 to reduce the allowable tension. I am sharing it. When the central tensile strength member 14 is formed of metal, substantially sufficient tensile strength can be obtained, so that the tensile strength reinforcing fiber 15 may not be provided outside the cable core 11 in some cases, but is provided. In some cases.
[0019]
The present invention is not limited to the non-metallic type optical cable, and a tensile strength reinforcing fiber 15 is disposed outside the optical fiber core wire 13, the outside is covered with a jacket 17, and the tearing for tearing the jacket 17 is performed. The target is an optical cable with a cord. There is also known an optical cable having a structure in which a tensile member is buried in a jacket without a central tensile member, a large number of optical fiber cores are gathered at a central portion of the optical cable, and the outer periphery is surrounded by a tensile reinforcing fiber. In the present invention, an optical cable having such a configuration is included.
[0020]
Kepler (registered trademark of DuPont) and Twaron (registered trademark of Teijin Twaron) that are generally well known can be used for the tensile strength reinforcing fiber 15. Considering the tensile elasticity and the cross-sectional area of the central tensile strength member 14, the tensile strength reinforcing fiber 15 is, for example, a fiber quantity such that the allowable tension of the entire optical cable becomes 2670N or more (satisfies the US Telecodia standard GR-20). Is used.
[0021]
The tensile strength reinforcing fibers 15 are divided into a plurality of appropriate fiber bundles in a proper number of fiber bundles, and spirally wound around the outside of the cable core 11 at a gentle pitch of about 1000 mm. By winding the tensile strength reinforcing fiber 15 around the cable core 11, the optical cable can be made flexible, and when the tensile strength reinforcing fiber 15 itself is not twisted, the fiber can be prevented from scattering. .
[0022]
Among the tensile strength reinforcing fibers 15 wound around the outer periphery of the cable core 11, a fiber bundle in a predetermined range is colored to be distinguishable from other fiber portions, and is used as a fiber bundle 16 for tearing. The fiber bundle 16 for tearing is selected so as to have a fineness required for tearing the jacket 17 as described later. In addition, the selected portion of the tear fiber bundle 16 is colored in advance before being wound around the outer periphery of the cable core 11, or is colored at the time of winding.
[0023]
In the second embodiment shown in FIG. 1 (B), the portion of the fiber bundle 16a to be torn is helically wound around the outer periphery of the cable core 11 together with other fiber bundles in a pre-twisted string shape. It is attached. By twisting the fiber bundle 16a to be used for tearing in advance, it is possible to prevent the fibers from breaking apart, and it is easy to take out the tensile strength reinforcing fiber 15 as a tear string at the time of tearing. Note that the fiber bundle 16a is desirably twisted at 50 to 300 turns / m in order to facilitate handling as a string.
[0024]
The tear fiber bundle 16a may be twisted before being supplied to the production line in advance, or may be twisted on the production line immediately before winding on the cable core 11. 1A, the fiber bundle 16a for tearing is colored so as to be identifiable in advance, or when wound together with the tensile strength reinforcing fiber 15 around the outer periphery of the cable core 11. You may make it.
[0025]
FIG. 1C shows another embodiment. When the tensile strength reinforcing fibers 15 to be used are divided into a plurality of parts and wound, a plurality of the divided fiber bundles 15a are twisted as shown in FIG. 1B. Like the fiber bundle 16a for tearing, it is twisted in advance. By making one or more of these fibers identifiable by coloring or the like, the fiber bundle 16a for tearing is obtained.
[0026]
The tensile strength reinforcing fibers 15 to be used are subdivided into a predetermined unit of fineness, and the fiber bundles 15a formed by twisting each of the fibers are wound around the outer periphery of the cable core 11, so that the fibers are not disintegrated and are like a string. Since it can be handled, workability can be improved. In addition, in order to make it easy to handle as a string, it is desirable that the fibers are twisted at 50 to 300 times / m, which is almost the same as that of the tear fiber bundle 16a. In addition, the fiber bundle 16a for tearing may be any one selected from fiber bundles that are subdivided into a predetermined unit of fineness and twisted, and can be identified.
[0027]
The fineness of the fiber bundles 16 and 16a for tearing the jacket 17 slightly varies depending on the material, thickness and temperature of the jacket 17. Tables 1 and 2 shown below show the results of a tear test performed by changing the fineness of the fiber bundle 16 for tearing and the thickness of the jacket 17 in the embodiment of FIG. As the tensile strength reinforcing fiber 15, a single yellow color Kepler 49 manufactured by DuPont is used. Appropriate combinations were used so that the total was 2670 N or more.
[0028]
After the test optical cable is colored blue to enhance the visibility only of the tear fiber bundle 16 of the tensile strength reinforcing fibers 15, the test optical cable is pitched on the cable core 11 together with the other tensile strength reinforcing fibers 15. It was wound at 1000 m. As the jacket 17 of the optical cable, two types of commonly used low-density polyethylene and high-density polyethylene are used. In each case, the coating thickness is 1.0 mm, 1.5 mm, 2.0 mm, 2.. Four types of 5 mm were prepared for testing.
[0029]
The end of the produced optical cable was stripped of the sheath in a range of 30 mm in length, only the tensile strength reinforcing fiber colored in blue was taken out, twisted twice, and then the sheath was torn. The pass / fail of the tear test results was considered to be acceptable if the tensile strength reinforcing fiber used for the sheath tear was cut by 1 m in the longitudinal direction without being cut. In addition, the external environment was performed under different environments of normal temperature (20 ° C.) and low temperature (-30 ° C.).
[0030]
[Table 1]
[0031]
[Table 2]
[0032]
From the results in Tables 1 and 2, it was found that the jacket formed of low-density polyethylene was more easily torn than that formed of high-density polyethylene, but there was no significant difference. Further, it was found that tearing was difficult at a tensile strength of 90 N (fineness 420), and a tensile strength of 160 N (fineness 420 × 2 units) or more was required. Therefore, for example, a fiber bundle having a tensile strength of 160 N or more necessary for tearing the jacket is specified, and the fiber bundle is identified by coloring or bundling. As a result, a predetermined amount of the fiber bundle can be reliably taken out from the tensile strength reinforcing fiber by visual recognition, and the outer jacket can be reliably torn.
[0033]
2A and 2B are schematic diagrams illustrating a method for manufacturing an optical fiber according to the present invention. FIG. 2A is a diagram illustrating a first embodiment, and FIG. 2B is a diagram illustrating a second embodiment. It is. In the figure, 18 is a fiber winding device, 19 is a crosshead, 20 is a coloring device, 21 and 21a are fiber feeding drums, and the other reference numerals are the same as those used in FIG. Omitted.
[0034]
As shown in FIG. 2A, the tensile strength reinforcing fibers 15 are subdivided into fiber bundles determined in units of fineness appropriately selected, and are supplied by a plurality of fiber supply drums 21, respectively. The divided fiber bundle is wound around the cable core 11 at a relatively gentle pitch (for example, at a pitch of 1000 mm) by the fiber winding device 18 as indicated by the rotation arrow Y. One or a plurality of fiber bundles among all the fiber bundles are selected as the fiber bundles 16 for tearing, and can be supplied from the fiber supply drum 21a. The outer head 17 is covered and formed by the crosshead 19 so as to cover the outside of the tensile strength reinforcing fiber 15 and the tear fiber bundle 16.
[0035]
The fiber bundle 16 for tearing may be colored in advance so as to be distinguishable from the fiber bundle of the other tensile strength reinforcing fibers 15 and prepared by the fiber supply drum 21a, but as shown in FIG. Alternatively, a coloring device 20 may be provided downstream of the fiber winding device 18 so as to be colored during the manufacturing process. In the latter case, there is no need to divide the fiber supply drum into 21 and 21a, and it is not necessary to identify the fiber supply drum as the fiber bundle 16 for tearing in advance.
[0036]
In FIG. 2B, the fiber bundle 16a selected for tearing can be twisted in advance as shown by the rotation arrow X before being wound around the cable core 11 to form a string. In the drawing, an example is shown in which the fiber supply drum 21a is rotated to twist and then wound around the outer periphery of the cable core 11. However, the fiber bundle 16a in which twist is inserted in advance is wound around the fiber supply drum 21a. Alternatively, it may be supplied to the cable core 11 in the same manner as other fiber bundles.
[0037]
By twisting the fiber bundle 16a to be used for tearing in advance, it is possible to prevent the fibers from breaking apart, and it is easy to take out the tensile strength reinforcing fiber 15 as a tear string at the time of tearing. Note that the fiber bundle 16a is desirably twisted at 50 to 300 turns / m in order to facilitate handling as a string.
[0038]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in an optical cable in which a tensile strength reinforcing fiber is arranged between a plurality of optical fiber cores and a sheath, a part of the tensile strength reinforcing fiber that can be identified is effectively used for tearing. It can be utilized and the outer shell can be reliably torn.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram schematically illustrating an embodiment of an optical fiber according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating a method for manufacturing an optical cable according to the present invention.
FIG. 3 is a diagram illustrating a conventional technique.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 11 ... Cable core, 12 ... Optical fiber unit, 13 ... Optical fiber core wire (or optical fiber strand), 14 ... Central tensile strength member, 15, 15a ... Strength reinforcing fiber, 16, 16a ... Tear fiber bundle, 17 ... outer cover, 18 ... fiber winding device, 19 ... crosshead, 20 ... coloring device, 21, 21a ... fiber supply drum.